JP2000327362A - 光ファイバ線引き炉 - Google Patents

光ファイバ線引き炉

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JP2000327362A
JP2000327362A JP11133451A JP13345199A JP2000327362A JP 2000327362 A JP2000327362 A JP 2000327362A JP 11133451 A JP11133451 A JP 11133451A JP 13345199 A JP13345199 A JP 13345199A JP 2000327362 A JP2000327362 A JP 2000327362A
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tube
diameter
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central hole
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Masahiko Matsui
雅彦 松井
Shinya Okuyama
信也 奥山
Ko Chiba
航 千葉
Tamotsu Hayakawa
保 早川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/029Furnaces therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B2205/60Optical fibre draw furnaces
    • C03B2205/80Means for sealing the preform entry or upper end of the furnace
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2205/00Fibre drawing or extruding details
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな設備投資をすることなく、光ファイバ
線引き炉の内筒管上端開口部における気密部材とダミー
棒との間のクリアランスを小さくして、内筒管内に吹込
まれた不活性ガスの流出、外部からの空気、塵埃に侵入
を少なくする。 【解決手段】 炉心管4と該炉心管4の上端に連設した
内筒管5との内部に光ファイバ母材1を配置して、前記
炉心管4の周りに配置したヒータ7で前記光ファイバ母
材1の下端部を加熱し、光ファイバ1aを下方に引き出
す光ファイバ線引き炉において、前記内筒管5の上端開
口部には比較的大きい径の下部中心孔10aを有する下
部部材10と比較的小さい径の上部中心孔11cを有す
る上部部材11とで構成した気密部材9を備え、前記下
部部材10は前記内筒管5の上端部に直接又は保持部材
8を介して設け、前記上部部材11は前記下部部材10
の上に水平方向摺動可能に載置する。そして、光ファイ
バ母材1の上部にはダミー棒3を連結して該ダミー棒3
を前記上部中心孔11c及び下部中心孔10aに貫通さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ母材か
ら光ファイバを線引きするに当たって使用する光ファイ
バ線引き炉に関する。
【0002】
【従来の技術】VAD法等で製造したガラス多孔質母材
を脱水・焼結して透明化して得た光ファイバ母材から光
ファイバを線引きして製造するに当たっては、光ファイ
バ線引き炉が使用される。図5は、従来技術による光フ
ァイバ線引き炉の一例の主要部を示す縦断面図であっ
て、1は光ファイバ母材、1aは光ファイバ、2は連結
部、3はダミー棒、4は炉心管、5は内筒管、5aはガ
ス吹込み口、6は外筒管、6aはガス供給口、6bはガ
ス通路、7はヒータ、8は保持部材、9は気密部材であ
る。
【0003】この光ファイバ線引き炉においては、炉心
管4とその炉心管4の上端に連設した内筒管5との内部
に光ファイバ母材1を配置して、光ファイバ母材1の下
端部を炉心管4の周りに配置したヒータ7で加熱し溶融
させて、光ファイバ1aを下方に引き出す。また、光フ
ァイバ母材1の上端には連結部2を設けダミー棒3と連
結する。そして、ダミー棒3の上方を内筒管5の上方に
て図示しない支持部材で支持し、ダミー棒3によって光
ファイバ母材1を吊り下げ、光ファイバ1aの線引きに
よる光ファイバ母材1の長さの縮小に合わせて、ダミー
棒3及び光ファイバ母材1を降下させる。
【0004】また、内筒管5の外側には外筒管6を設
け、外筒管壁に設けたガス供給口6aから不活性ガスを
供給し、ガス通路6及び内筒管壁に設けたガス吹込み口
5aを通して内筒管5内に不活性ガスを吹込む。この不
活性ガスは内筒管5及び炉心管4の内部を酸化劣化しな
いように保護するものであって、主として上方から下方
に流れ光ファイバ1aの周辺から光ファイバ線引き炉の
外部に排出される。
【0005】また、内筒管5の上端開口部は光ファイバ
母材1を内筒管5及び炉心管4の内部に挿入する入口と
なるため開閉可能になっているが、光ファイバ1aを線
引きしている時は、ダミー棒3が貫通する部分を除いて
気密部材9でシールされる。気密部材9は、光ファイバ
母材1を内筒管5及び炉心管4内に収容した後、気密部
材9の中心孔にダミー棒3を通しながら気密部材9を上
方から降ろして、内筒管5の上端に設けた保持部材8の
上に載置する。気密部材9とダミー棒3との間は、ダミ
ー棒3が自由に上下出来るように数mmのクリアランス
が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した光ファイバ線
引き炉においては、内筒管の上端開口部をシールする気
密部材9が設けられているが、通常気密部材には石英ガ
ラス等で出来た中心孔を有する円盤状のものが用いられ
る。光ファイバ母材の下端部は加熱溶融されてそこから
光ファイバが引き出されるが、光ファイバが常に炉心管
の中心を通って下方に進行するように光ファイバ母材の
位置制御がなされている。従って、光ファイバ母材の下
部を炉心管の中心に合わせるように制御されるため、光
ファイバ母材の真直性が完全でなく光ファイバ母材がわ
ずかに曲がっている場合、光ファイバの上部及びダミー
棒の位置は内筒管の中心からずれることがある。そのた
め、ダミー棒が内筒管の中心から少しずれてもダミー棒
が気密部材に接触しないように、気密部材の中心孔径は
そのずれの余裕を考慮してクリアランスを有するように
作られている。
【0007】光ファイバ母材が小型の場合はダミー棒の
内筒管の中心からのずれはそれほど大きくないが、光フ
ァイバ母材が大型化されてくると、それに伴いダミー棒
の内筒管の中心からのずれも大きくなることがある。気
密部材とダミー棒との間のクリアランスも、それに従い
大きなクリアランスが求められる。ところが、クリアラ
ンスが大きくなると、内筒管の内部に吹込まれた不活性
ガスがそこから流出したり、外部の空気がクリアランス
を通して侵入したりすることが多くなり、不活性ガスの
下方への流れが均一でなくなり、光ファイバの線径変動
を起こし易くなる。
【0008】また、気密部材とダミー棒との間のクリア
ランスが大きくなると、そこから外部の空気、塵埃等が
巻込まれ易くなるので、内筒管、炉心管等の劣化が促進
され、炉心管等の寿命が短くなる。ダミー棒の内筒管の
中心からのずれに合わせて気密部材を水平方向に移動さ
せる制御機構を気密部材に取付けることによって、気密
部材とダミー棒との間のクリアランスを小さくすること
も可能であるが、制御が複雑で設備価格が高くなる。
【0009】本発明は、上述した従来技術による光ファ
イバ線引き炉の問題点を解消し、設備価格をそれほど増
大させることなしに、気密部材とダミー棒との間のクリ
アランスを小さくし得る光ファイバ線引き炉を提供する
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ線引
き炉は、炉心管と該炉心管の上端に連設した内筒管との
内部に光ファイバ母材を配置して、前記炉心管の周りに
配置したヒータで前記光ファイバ母材の下端部を加熱
し、光ファイバを下方に引き出す光ファイバ線引き炉に
おいて、前記内筒管の上端開口部には比較的大きい径の
下部中心孔を有する下部部材と比較的小さい径の上部中
心孔を有する上部部材とで構成される気密部材を備え、
前記下部部材は前記内筒管の上端部に直接又は保持部材
を介して設け、前記上部部材は前記下部部材の上に前記
上部中心孔が前記下部中心孔の範囲内で水平方向摺動可
能に載置し、前記光ファイバ母材の上部に該光ファイバ
母材を支持するダミー棒を連結して該ダミー棒を前記内
筒管の上方にて支持し、該ダミー棒を前記上部中心孔及
び前記下部中心孔に貫通させて前記内筒管の上端開口部
を前記気密部材にてシールするものである。
【0011】このように気密部材を上部部材と下部部材
で構成することによって、ダミー棒と上部部材との間の
クリアランスを小さくしておいても、ダミー棒が内筒管
の中心から位置ずれした時に、ダミー棒に押された上部
部材は下部部材上を摺動して移動することが出来るの
で、上部部材からダミー棒に対する反作用も大きくな
く、光ファイバの線径変動を起こすことなく線引きを続
けることが出来る。このように、気密部材を上部部材と
下部部材との組み合わせ構成とすることによって、ダミ
ー棒と気密部材の上部部材との間のクリアランスを1m
m以下にすることが出来、クリアランスからの空気、塵
埃の侵入を少なくすることが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の光ファイバ線引き
炉の実施形態の主要部を示す縦断面図であって、図5と
同じ符号は同じものを示す。なお、図5を説明する箇所
で説明した内容と重複するところは説明を省略する。ま
た図1の光ファイバ線引き炉では、気密部材9を下部部
材10と上部部材11とで構成する。下部部材10は下
部中心孔10aを有する円盤形状の物体とし、下部中心
孔10aの径は、ダミー棒3が内筒管5の中心位置から
ずれた時でも、ダミー棒が下部部材10には接触しない
大きさとする。
【0013】ダミー棒3と、下部部材10に設けられた
下部中心孔10aとの関係は、室温20℃において、ダ
ミー棒の外径をd、下部部材の下部中心孔の径をD’と
した時、d+10(mm)≦D’とすることが望まし
い。これによって、ダミー棒3が内筒管5の中心位置か
ら多少ずれても、ダミー棒3が下部部材10に接触しな
いようにすることが出来る。また、下部部材10は、内
筒管5の上端に固定した保持部材8上に設け、その下部
中心孔10aにダミー棒3を貫通させる。また、下部部
材10は内筒管5の上端部上に保持部材8を介すること
なく直接設けることもある。
【0014】上部部材11の詳細形状は図2に示す。図
2(A)は斜視図、図2(B)は縦断面図である。上部
部材11は、円筒部11bとその一端の周囲に横方向に
設けた盤状部11aとからなる。また、下部部材10の
上に上部部材11の盤状部11aが接触するようにして
載置することによって、上部部材11は下部部材10の
上を摺動することが出来る。なお上部部材11の上部中
心孔11cをダミー棒3が貫通している。
【0015】また、上部部材11の上部中心孔11cの
径は、下部部材10の下部中心孔10aの径よりも小さ
くする。ダミー棒3と上部部材11との間のクリアラン
スを通して生じる空気、塵埃の内筒管への侵入を出来る
だけ少なくし、かつ、ダミー棒3の上下移動の支障にな
らないようにするためには、室温20℃において、ダミ
ー棒3の外径をd、上部部材11の上部中心孔11cの
径をDとした時、0.4(mm)<D−d<1(mm)
とすることが望ましい。
【0016】20℃においてダミー棒3と上部部材11
との間のクリアランスを小さくしておいても、光ファイ
バ線引き時の温度は上部部材11の付近で200℃〜3
00℃になるのでクリアランスが変わることがある。従
って、200℃〜300℃の使用時の温度においてもク
リアランスは、あまり変わらないことが望まれる。ダミ
ー棒3は通常棒状の石英ガラスが使われ、石英ガラスの
熱膨張率は約0.5〜0.6(×10-6/℃)なので、
ダミー棒3の外径は実質的に変化しないと考えて良い。
【0017】また、上部部材11の材質の熱膨張率が大
きいと、300℃では中心孔径が大きくなり、上部部材
11とダミー棒3との間のクリアランスが大きくなるの
で、上部部材11の材質の熱膨張率は20℃から300
℃の範囲において20(×10-6/℃)以下であること
が望ましい。熱膨張率を上記範囲にすることにより、温
度が20℃から300℃に上昇した時のクリアランスの
増加は0.23mm程度以下に抑えることが出来る。な
お、この範囲に入る材料としてはニッケル合金、ステン
レス合金、石英ガラス等がある。
【0018】上部部材11とダミー棒3との間のクリア
ランスは小さくなっているので、光ファイバ母材1の位
置制御に追随してダミー棒3が内筒管5の中心位置から
ずれた時、ダミー棒3は気密部材9の上部部材11に接
触し、上部部材11を水平方向に押す。その場合、上部
部材11は下部部材10の上を摺動出来るようになって
いるので、ダミー棒3に押されて上部部材11は水平方
向に移動し、ダミー棒3のずれを制限することがない。
【0019】その時の、上部部材11からダミー棒3へ
の反作用を出来るだけ無くするため、上部部材11の摺
動は出来るだけ小さい力で行われるようにすることが望
ましい。そのため、上部部材11を水平方向に摺動させ
る時の最大静止摩擦力を200℃において150g以下
にすることが望ましい。なお、上部部材11の下面が下
部部材10の上面に沿って摺動するので、摺動する両側
の面を精密に研磨して最大静止摩擦力が大きくならない
ようにすることが望ましい。
【0020】気密部材9を配置する内筒管の上端開口部
においては、200〜300℃に加熱されることがある
ので、気密部材9の材質としては、耐熱性が要求され
る。また、下部部材は内筒管の内部に曝されるので、高
純度であってかつ粉塵が発生しない材質であることが求
められる。その要求を満たすものとして下部部材10と
しては石英ガラスが好ましい。また、上部部材としては
石英ガラスを使うことが出来るが、耐熱性、耐酸化性、
強度等も要求されるのでニッケル合金、ステンレス合金
が好ましい。
【0021】また、上部部材11を図2に示すように円
筒部11bの一端の周囲に盤状部11aを設けた構造と
する理由は次の通りである。上部部材11はダミー棒3
に押されて移動するが、その時上部部材11が水平状態
から傾くとその上部中心孔11cの内壁面の角がダミー
棒3に食い込むことがある。従って、盤状部11aと円
筒部とで構成することによって、上部部材の高さを高く
して上部部材が傾かないようにしている。また、全体直
径を大きくして高くすると全体の重量が大きくなり、最
大静止摩擦力が増加するので、円筒部11bの部分は外
径を小さくし、重量を小さくしている。
【0022】図3、図4はそれぞれ、本発明の光ファイ
バ線引き炉で使用する気密部材の上部部材についての他
の形態を示す図であって、図3(A)、図4(A)はそ
れぞれの斜視図、図3(B)、図4(B)はそれぞれの
縦断面図である。13、14は共に上部部材、13a、
14aは共に上部中心孔である。
【0023】図3に示す上部部材13は、厚さ約10m
m程度、外径約100〜110mmの円盤状の物体であ
って、ダミー棒を貫通させる上部中心孔13aを有して
いる。厚さを薄くすれば軽くなり上部部材を下部部材上
に載置した時の最大静止摩擦力も小さくなるが、上部部
材がダミー棒と接触した時、上部部材が少し傾けば上部
部材の上部中心孔の内壁面の角がダミー棒の側壁面に食
い込むことがある。従って、厚さは10mm以上にする
ことが望ましい。この図3に示す上部部材13は図2に
示す上部部材9に比べて形状が単純で製造は容易である
が、高さをあまり大きくすると重量が増加するので注意
が必要である。また、上部部材13の下面を精密研磨す
る等により最大静止摩擦力を小さくすることが望まし
い。
【0024】また、図4に示す上部部材14は、厚さを
50mm程度に厚くした、上部中心孔14aを有する円
柱状物体である。この場合は、上部部材14が傾くこと
は少ないので上部中心孔の内壁面の角がダミー棒の側壁
面に食い込むことはないが、軽い材質の材料で作るか壁
面の内部を空洞にするかして軽くしないと、上部部材を
下部部材上に載置した時の最大静止摩擦力を小さくする
ことが出来ない。
【0025】
【実施例】気密部材の下部部材として石英ガラスからな
り下部中心孔の径が50mmの円盤形状のものを使用
し、その上に載置する上部部材の形状、材質を種々変え
て、番号1〜6の上部部材事例について光ファイバ線引
き炉を構成し、光ファイバ母材から光ファイバの線引き
を行なった。その結果は表1に示す通りである。また、
光ファイバ母材は直径40mmの石英ガラスで出来たダ
ミー棒を連結して支持した。
【0026】
【表1】
【0027】表1において、形式欄は適用した上部部材
の形状を示す欄で、図2、図3、図4はその図に相当す
る形状の上部部材を使用したことを示している。なお図
2の場合、盤状部の寸法を厚さ5mm、外径100m
m、円筒部の寸法を高さ85mm、外径48mmとし
た。また図3の場合、外径は110mm、高さは10m
mとした。また図4の場合、外径は110mm、高さは
50mmとした。なお、以上の寸法は室温20℃での値
である。また、それぞれの上部中心孔の径は表1に示す
値にした。
【0028】材質欄は上部部材を構成する材料を示す欄
で、ニッケル合金は室温から300℃までの熱膨張率が
約16(×10-6/℃)のものを、ステンレス合金は室
温から300℃までの熱膨張率が約17(×10-6
℃)のものを、石英ガラスは室温から300℃までの熱
膨張率が約0.6(×10-6/℃)のものを、耐熱ゴム
は室温から300℃までの熱膨張率が約80(×10-6
/℃)のものを使用した。なお、使用した耐熱ゴムはフ
ッ素系ゴム(バイトン:デユポンの商品名)であって、
金属、ガラス等に比べて軽い。
【0029】上部中心孔径の欄は上部部材の上部中心孔
の径を示す欄であって、20℃の欄は室温20℃におい
て測定した上部中心孔の径を、300℃の欄は20℃に
おける上部中心孔の径と上記の熱膨張率から計算で求め
た300℃における上部中心孔の径の推定値である。な
お、ダミー棒の直径は300℃においても、40.0m
mと推定されるので、300℃におけるそれぞれの上部
中心孔の径から40.0mmを引いた値が、300℃に
おけるダミー棒と上部部材との間のクリアランスという
ことになる。
【0030】また、摩擦力の欄は、下部部材上に上部部
材を載置して、200℃になった時の最大静止摩擦力を
上部部材にバネ秤を取付けて水平方向に引張って測定し
たものである。番号2、4、5で、形式、材質が同じで
あるにもかかわらず摩擦力が異なるのは、上部部材の下
部部材への接触面の仕上げ状態が通常仕上げか、精密仕
上げかで異なるためである。
【0031】線径変動の欄は、光ファイバ母材から外径
125μmの光ファイバを線引きし、その時の光ファイ
バの外径の変動幅を調べたものである。
【0032】表1に示す結果によれば、上部部材をステ
ンレス合金、ニッケル合金、石英ガラス、耐熱ゴムで作
ったものは共に下部部材への接触面の仕上げ状態を精密
にさえすれば、摩擦力を150g以下にすることが可能
である。また、摩擦力が200gになると、上部部材の
水平方向の摺動が妨げられ、光ファイバの線径変動制御
が出来なくなり、好ましくない。
【0033】また、耐熱ゴムを上部部材としたものは、
室温20℃でダミー棒とのクリアランスを1mmとして
おいても、300℃になるとクリアランスが1.9mm
になり、その影響を受けて光ファイバの線径変動が±
0.4mmと大きくなる。従って、上部部材の材質とし
ては、熱膨張率が20(×10-6/℃)以下であるニッ
ケル合金、ステンレス合金、石英ガラスといった材質が
望ましい。
【0034】また、番号2と5の比較から分かるよう
に、同じステンレス合金を使って摩擦力も同じにして
も、クリアランスが300℃で1.4mmと大きいと光
ファイバの線径変動も±0.3mmと大きくなるので、
クリアランスは室温20℃で0.4mmを超え1.0m
m未満とすることが望ましい。
【0035】表1の結果を総合すれば、番号1、2、3
のケースが最も好ましいケースであり、室温での上部部
材とダミー棒とのクリアランスは0.5〜0.8mmが
最も好ましい。また、上部部材の材質としては石英ガラ
スも使用することが出来るが、ニッケル合金、ステンレ
ス合金がより好ましい。また、下部部材に対する上部部
材の最大静止摩擦力は50g以下が最も好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明の光ファイバ線引き炉は、炉心管
の上端に連設した内筒管の上端開口部においてダミー棒
を貫通させてシールする気密部材を比較的大きい径の下
部中心孔を有する下部部材と比較的小さい径の上部中心
孔を有する上部部材とで構成し、該下部部材は前記内筒
管の上端部に直接又は保持部材を介して設け、前記上部
部材は前記下部部材の上に水平方向摺動可能に載置する
ことにしたので、光ファイバ母材の位置制御に応じてダ
ミー棒の位置が水平方向にずれても、ダミー棒によって
上部部材を水平方向に押して摺動させることが出来る。
【0037】従って、ダミー棒と上部部材との間のクリ
アランスを1mm以下と小さくすることが可能になり、
クリアランスの影響による光ファイバの線径変動を小さ
くすることが出来る。また、上記クリアランスからの空
気、塵埃の侵入も少なくなるので、それらによる炉心管
等の劣化も少なくなり炉心管等の寿命を伸ばすことが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ線引き炉の実施形態の主要
部を示す縦断面図である。
【図2】本発明の光ファイバ線引き炉で使用する気密部
材の上部部材の一例の形態を示す図であって、(A)は
斜視図、(B)は縦断面図である。
【図3】本発明の光ファイバ線引き炉で使用する気密部
材の上部部材についての他の形態を示す図であって、
(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
【図4】本発明の光ファイバ線引き炉で使用する気密部
材の上部部材についての他の形態を示す図であって、
(A)は斜視図、(B)は縦断面図である。
【図5】従来技術による光ファイバ線引き炉の一例の主
要部を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1;光ファイバ母材 1a:光ファイバ 2:連結部 3:ダミー棒 4:炉心管 5:内筒管 5a:ガス吹込み口 6:外筒管 6a:ガス供給口 6b:ガス通路 7:ヒータ 8:保持部材 9:気密部材 10:下部部材 10a:下部中心孔 11、13、14:上部部材 11a:下部円盤部 11b:上部円筒部 11c、13a、14a:上部中心孔
フロントページの続き (72)発明者 千葉 航 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 早川 保 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心管と該炉心管の上端に連設した内筒
    管との内部に光ファイバ母材を配置して、前記炉心管の
    周りに配置したヒータで前記光ファイバ母材の下端部を
    加熱し、光ファイバを下方に引き出す光ファイバ線引き
    炉において、前記内筒管の上端開口部には比較的大きい
    径の下部中心孔を有する下部部材と比較的小さい径の上
    部中心孔を有する上部部材とで構成される気密部材を備
    え、前記下部部材は前記内筒管の上端部に直接又は保持
    部材を介して設け、前記上部部材は前記下部部材の上に
    前記上部中心孔が前記下部中心孔の径の範囲内で水平方
    向摺動可能に載置し、前記光ファイバ母材の上部に該光
    ファイバ母材を支持するダミー棒を連結して該ダミー棒
    を前記内筒管の上方にて支持し、該ダミー棒を前記上部
    中心孔及び前記下部中心孔に貫通させて前記内筒管の上
    端開口部を前記気密部材にてシールすることを特徴とす
    る光ファイバ線引き炉。
  2. 【請求項2】 前記上部部材の前記下部部材に対する摺
    動方向の最大静止摩擦力は、200℃において150g
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイ
    バ線引き炉。
  3. 【請求項3】 前記上部部材の上部中心孔の径D、前記
    下部部材の下部中心孔の径D’と、前記ダミー棒の外径
    dとの関係は、20℃において、0.4(mm)<D−
    d<1(mm)、d+10(mm)≦D’であることを
    特徴とする請求項1に記載の光ファイバ線引き炉。
  4. 【請求項4】 前記上部部材の20℃から300℃まで
    の範囲における熱膨張率は、20(×10-6/℃)以下
    であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ線
    引き炉。
  5. 【請求項5】 前記下部部材は石英ガラスからなり、前
    記上部部材はステンレス合金、ニッケル合金、石英ガラ
    スの内のいずれかからなることを特徴とする請求項1に
    記載の光ファイバ線引き炉。
  6. 【請求項6】 前記下部部材は円盤状であり、前記上部
    部材は円筒部の一端の周囲に盤状部を設けたものであっ
    て、該盤状部を下にして前記上部部材を前記下部部材上
    に載置することを特徴とする請求項1に記載の光ファイ
    バ線引き炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018209720A1 (zh) * 2017-05-15 2018-11-22 江苏亨通光纤科技有限公司 一种光纤退火延伸管
CN109665709A (zh) * 2016-07-01 2019-04-23 浙江富通光纤技术有限公司 光纤预制棒松散体的剥除装置

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