JP2000327271A - ケーブルリールの吸音構造 - Google Patents

ケーブルリールの吸音構造

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JP2000327271A
JP2000327271A JP11138503A JP13850399A JP2000327271A JP 2000327271 A JP2000327271 A JP 2000327271A JP 11138503 A JP11138503 A JP 11138503A JP 13850399 A JP13850399 A JP 13850399A JP 2000327271 A JP2000327271 A JP 2000327271A
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JP
Japan
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sound absorbing
cable
absorbing material
fixed
flat cable
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JP11138503A
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Shoichi Sugata
正一 菅田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルリールのフラットケーブルが摺動す
る摺動面に取り付ける吸音材を安価に形成し、かつ、容
易に取付られるようにする。 【解決手段】 フラットケーブル4の上下幅方向の両端
が摺接するケーブル収容室の上下摺動面あるいは下側摺
動面11cに、周方向に略等間隔をあけて、内周側から
外周側へと長方形状に延在させた凹部15を3〜4個設
け、これら凹部にシート状の吸音材20をアーチ状に装
着固定し、該吸音材の外周面の一部を摺動面より突出さ
せ、フラットケーブルの幅方向の端縁が円筒状吸音材の
外周面上を摺接して回転する構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルリールの
吸音構造に関し、詳しくは、自動車のステアリング装置
等に装着され、固定体と可動体との間の電気接続をフラ
ットケーブルを介して行うケーブルリールにおいて、収
容ケース内に渦巻き状に収容したフラットケーブルが可
動体の回転に応じて巻き込まれ、あるいは、巻き戻され
る時に、収容ケースの上下対向面を形成する摺動面に対
して不快な摺動音が発生するのを防止あるいは低減する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種のケーブルリールは、図8に示す
ように、ステアリングホイールと連動して回転する可動
体1と車体側の固定軸に固定される固定体2とで形成す
る円環形状のケーブルリール収容室3の内部にフラット
ケーブル4を渦巻き状に収容し、該フラットケーブル4
の一端を可動体1側に取り付けた導電体、他端を固定体
2側に固定した導電体にそれぞれ接続している。該ケー
ブルリールにおいては、ステアリングホイールが左右い
ずれか一方に回転するとフラットケーブル4が巻き込ま
れ、いずれか他方に回転すると巻き戻され、ステアリン
グホイール側の機器(エアバック等)と車体側の電源と
を電気的に接続している。
【0003】上記ケーブルリールにおいては、フラット
ケーブル4が巻き込まれたり、巻き戻されたりする時
に、その渦巻き状とされた幅方向の両端がケーブル収容
室3の上下対向面を構成する摺動面に摺接して不快な摺
動音を発生する問題がある。また、自動車のアイドリン
グ時や走行時に生じる振動によりフラットケーブル4が
ステアリングホイールの軸線方向の上下方向に振動し、
上記摺動面と衝突して不快な振動音を発生する問題もあ
る。
【0004】上記不快な摺動音を低減するため、実公平
6−36040号では、図9(A)(B)に示すよう
に、四フッ化エチレン樹脂シート等の滑性に優れた高滑
性シート5を上下摺動面あるいは下側摺動面2a上に貼
着材6を用いて接着している。また、貼着材6を用いて
高滑性シート5を摺動面に直接接着固定する代わりに、
図10に示すように、固定体2の周壁2bに押さえ突起
2cを設け、高滑性シート5を補強板7を介在させて摺
動面2aと突起2cの間に挟みこんで機械的に固定する
場合もある。さらに、図11に示すように、補強板7’
に係止爪7a’を突設すると共に摺動面2aに係止孔2
cを設けておき、上面に高滑性シート5を接着固定した
補強板7’を係止爪7a’を係止孔2cに挿入係止して
取り付けている場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した図9、10、
11に示すいずれの方法においても、円環形状のケーブ
ル収容室の摺動面は円環形状であるため、該摺動面に付
設する高滑性シート5は図9(B)に示すように、円環
形状に打ち抜いて形成しなければならない。よって、打
ち抜き金型が必要となると共に、材料ロスが多く、特
に、四フッ化エチレン樹脂等の滑性に優れた高滑性材は
高価であるため、コスト高になる問題がある。
【0006】また、図9に示す貼着材6を用いて摺動面
に直接接着固定する場合、高滑性シート5と貼着材6と
を予め接着して積層しておく必要があり、作業手数がか
かる問題がある。また、図10に示す機械的に固定する
場合は、補強板7に固定圧が負荷されるため、高滑性シ
ート5と摺動面2aの間に介在させる必要があり、円環
形状の補強板7が必要となり、この場合も、補強板7と
高滑性シート5とを予め接着させて積層しておく必要が
あり、作業手数がかかる問題がある。図11に示す補強
板7’に係止爪を設ける係止固定する場合も、補強板
7’と高滑性シート5とを予め接着して積層しておく必
要があり、かつ、補強板7’を成形するための金型が必
要となり、コストアップとなる問題がある。
【0007】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、無端状の連続材から吸音材を形成できるようにし
て、材料費の低減を図り、かつ、予め吸音材を接着して
積層させておく必要がないようにして、作業手数の低減
を図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、固定体と、該固定体に対して回転自在に組
みつけられる可動体とで円環状のケーブル収容室が形成
され、該ケーブル収容室内にフラットケーブルが渦巻き
状に収容され、その長さ方向の一端が可動体側に固定さ
れると共に他端が固定体側に固定されて、可動体の回転
に応じて巻き込み或いは巻き戻しされるケーブルリール
において、上記フラットケーブルの上下幅方向の両端が
摺接するケーブル収容室の上下摺動面あるいは下側摺動
面に、周方向に略等間隔をあけて、内周側から外周側へ
と長方形状に延在させた凹部を3〜4個設け、これら凹
部に滑性を有するシート状の吸音材を上面を摺動面より
突出させてアーチ状に装着固定し、フラットケーブルの
幅方向の端縁が上記吸音材の外周面上を摺接して回転す
る構成としていることを特徴とするケーブルリールの吸
音構造を提供している。
【0009】上記吸音材はアーチ状を保持するために張
力を有し、かつ、外周面に摺接するフラットケーブルが
上下振動した時に撓んで振動を吸収できる撓み性を有
し、かつ、撓んだ後にアーチ状に復元する復元性を有す
る弾性材から形成している。
【0010】具体的には、吸音材はゴムシートあるいは
可撓性のある樹脂シートの表面に四フッ化エチレン樹脂
等のフッ素樹脂を塗布して高滑性を持たせているものが
好適に用いられる。この吸音材のシートの厚みは1.3
mm〜1.5mmとし、摺動面からの突出量を1mm程
度としている。
【0011】上記のように、本発明では、摺動面の上面
に平面状に吸音材を配置するのではなく、所要の角度を
あけた位置に吸音材をアーチ状に配置し、フラットケー
ブルの下端は間隔をあけて配置したアーチ状の吸音材の
上面に載置された状態で回転され、アーチ状の吸音材の
円弧状の端面にフラットケーブルが線接触して摺動す
る。このように、吸音材との接触面積が非常に少ないた
め、摺動による生じる不快音の発生を少なくできる。な
お、円筒状吸音材を3〜4個配置しているのは、フラッ
トケーブルを平面保持するには、円周上に少なくとも1
20度間隔をあけて3個の円筒状吸音材を配置する必要
があるためであり、かつ、90度間隔をあけて4個以上
配置する必要がないことによる。
【0012】上記シート状の吸音材は、連続したシート
材より切断して設けている。このように、大きなシート
材より所要面積の吸音材を切り出して形成すると、従来
の高滑性材料を円環形状に打ち抜いて形成する場合と比
較して、材料に無駄が発生しない。かつ、ケーブルリー
ルの大きさに応じて、シートの切断面積を調整するだけ
でよく、コストを大幅に低下できる。また、従来のよう
に、異種の材料を予め貼り合わせておく必要がなく、作
業手数を削減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図5は第1実施形態を示
し、自動車のステアリング装置に取り付けられるケーブ
ルリールに適用したもので、ケーブルリール自体の構造
は前記図8と同様であり、同一部材は同一符号を付す。
【0014】ステアリングホイールと連動して回転する
可動体10と車体側の固定軸に固定される固定体11と
で形成する円環形状のケーブルリール収容室12の内部
にフラットケーブル4を渦巻き状に収容し、該フラット
ケーブル4の一端を可動体10側に固定された導電体
に、他端を固定体11側に固定された導電体に接続して
いる。上記フラットケーブル4は、ステアリングホイー
ルが左右いずれか一方に回転すると巻き込まれ、いずれ
か他方に回転すると巻き戻され、ステアリングホイール
側の機器(エアバック等)と車体側の電源とを電気的に
接続している。
【0015】上記ケーブル収容室12は、可動体10で
上壁10aと内周壁10bが形成され、固定体11で下
壁11aと外周壁11bが形成され、上下対向する上壁
10aと下壁11aの内面がフラットケーブル4が摺接
する円環形状の上下摺動面となる。
【0016】上記固定体11の下壁11aには、図2
(A)(B)に示すように、120度間隔をあけて、内
周側より外周に開口する径方向に延在する長方形状の凹
部15を下側摺動面11c(下壁11aの内面)より窪
ませて形成している。なお、外周面に開口させなくとも
良い。
【0017】上記凹部15内には、図3に示すように連
続したシート材21を切断して形成した長方形状のシー
ト状の吸音材20をアーチ状に挿入固定している。即
ち、吸音材20の左右両側20a、20bを下向きに湾
曲させて凹部15の左右両側壁15a、15bに圧接さ
せて挿入し、円弧状に湾曲させた上側部20cの上端を
下側摺動面11cより所要寸法(本実施形態では1m
m)突出させている。
【0018】上記シート状の吸音材20は、厚さ1.3
mm〜1.5mmのゴムシートの表面にフッ素樹脂系コ
ーテイング剤を塗布している。ゴム製としていることに
より、張力、復元性および撓み性を持たせ、かつ、その
表面にフッ素樹脂系コーテイング剤を塗布して滑性を与
えている。
【0019】上記のように、下側摺動面11cには12
0度間隔をあけて吸音材20を突出させているため、フ
ラットケーブル4の下端は吸音材20の上端面に線接触
した状態で搭載されて回転する。このように、フラット
ケーブル4は吸音材20に3カ所で線接触するだけで接
触面積がすくないため、摺接摩擦により発生する不快な
摺接音の発生を効果的に低減できる。また、吸音材20
をアーチ状に配置して下部に空間を設けているため、こ
の下部空間で摺動音を吸音することもでき、吸音性能を
高めることができる。さらに、アイドリング時や走行時
に発生する上下振動に対しても、吸音材20をゴム製と
して振動吸収性を持たせているため上下振動を吸収で
き、しかも、吸音材20をアーチ状に突出させているた
め、下方へ撓み易く、上下振動の振動吸収性がよく、振
動音を低減することができる。
【0020】特に、吸音材20を連続的にシート材21
より切断して形成しているため、材料に無駄が発生せ
ず、しかも、この吸音材20は単体で使用でき、従来の
ように補強材や貼着材を予め接着して積層しておく必要
なないため、コスト低下および作業手数の低減を図るこ
とができる。
【0021】図6は第2実施形態を示し、下側摺動面1
1cには90度間隔をあけて4つの凹部15を設け、こ
れら凹部15に吸音材20を装着固定している。このよ
うに、4カ所に円筒状吸音材20を配置してケーブルリ
ールを支持すると、ケーブルリールをより安定した状態
で支持することができる。
【0022】図7は第3実施形態を示し、上側摺動面1
0cにも120度間隔をあけて凹部15’を設け、シー
ト状の吸音材20を下向きに湾曲したアーチ状に装着固
定している。下向きとした場合においても、吸音材20
はその左右両側を凹部15’の内面に圧接して収容保持
しており、かつ、フラットケーブル4の上端面と接触す
るため、落下することはない。このように上下摺動面に
吸音材20を取り付けると、上下振動を効果的に吸収す
ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、連続して形成したシート材を所要寸法で切断
して吸音材として用いているため、材料の無駄が全くな
い。よって、従来の円環形状に打ち抜いて吸音シートを
形成する場合と比較して大幅なコストダウンを図ること
ができる。特に、吸音材として高価な四フッ化エチレン
樹脂を用いた場合には、材料に無駄がないことにより、
大幅なコスト低下を実現できる。
【0024】また、吸音材は、単体でケーブル収容室に
取り付けて使用することができる。この点において、従
来は吸音シートに貼着材や補強材を予めラミネートして
おく必要があったのに対して、作業手数を削減すること
ができる。
【0025】さらに、吸音材は、ケーブルリールの円周
上において、3〜4箇所で線接触させるだけであるた
め、ケーブルリールとの摺接面積が少なく、その分、摺
動音の発生を抑制でき、かつ、アーチ状に配置している
ため、下部の空間がアブソーバトの役目を果たし吸音性
を高めることができる。かつ、上下振動の発生時にも吸
音材は下部の空間へと撓んで振動を吸収し、振動音の低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のケーブルリールの概
略断面図である。
【図2】 ケーブルリールの下側摺動面を示し、(A)
は平面図、(B)は要部斜視図である。
【図3】 シート状吸音材の形成方法を示す斜視図であ
る。
【図4】 (A)はシート状吸音材と凹部を示す斜視
図、(B)はシート状吸音材を凹部に取り付けた状態の
断面図である。
【図5】 シート状吸音材とケーブルリールとの摺接状
態を示す図面である。
【図6】 第2実施形態を示す平面図である。
【図7】 第3実施形態の断面図である。
【図8】 ケーブルリールの概略断面図である。
【図9】 (A)は従来の吸音材の取付形態を示す斜視
図、(B)吸音材を示す斜視図である。
【図10】 従来の他の吸音材の取付形態を示す斜視図
である。
【図11】 従来の他の吸音材の取付形態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
4 フラットケーブル 10 可動体 11 固定体 11c 下側摺動面 15 凹部 20 吸音材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体と、該固定体に対して回転自在に
    組みつけられる可動体とで円環状のケーブル収容室が形
    成され、該ケーブル収容室内にフラットケーブルが渦巻
    き状に収容され、その長さ方向の一端が可動体側に固定
    されると共に他端が固定体側に固定されて、可動体の回
    転に応じて巻き込み或いは巻き戻しされるケーブルリー
    ルにおいて、 上記フラットケーブルの上下幅方向の両端が摺接するケ
    ーブル収容室の上下摺動面あるいは下側摺動面に、周方
    向に略等間隔をあけて、内周側から外周側へと長方形状
    に延在させた凹部を3〜4個設け、これら凹部に滑性を
    有するシート状の吸音材を上面を摺動面より突出させて
    アーチ状に装着固定し、フラットケーブルの幅方向の端
    縁が上記吸音材の外周面上を摺接して回転する構成とし
    ていることを特徴とするケーブルリールの吸音構造。
  2. 【請求項2】 上記吸音材は張力、撓み性および復元性
    を有する弾性材から形成している請求項1に記載のケー
    ブルリールの吸音構造。
  3. 【請求項3】 上記シート状の吸音材は、連続したシー
    ト材より切断して設けている請求項1または請求項2に
    記載のケーブルリールの吸音構造。
JP11138503A 1999-05-19 1999-05-19 ケーブルリールの吸音構造 Withdrawn JP2000327271A (ja)

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Effective date: 20060801