JP2000326640A - 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト - Google Patents

熱転写記録方法及び熱処理シ−ト

Info

Publication number
JP2000326640A
JP2000326640A JP11139721A JP13972199A JP2000326640A JP 2000326640 A JP2000326640 A JP 2000326640A JP 11139721 A JP11139721 A JP 11139721A JP 13972199 A JP13972199 A JP 13972199A JP 2000326640 A JP2000326640 A JP 2000326640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image receiving
intermediate medium
image
receiving layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11139721A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Imai
章博 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP11139721A priority Critical patent/JP2000326640A/ja
Publication of JP2000326640A publication Critical patent/JP2000326640A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 昇華型熱転写記録及び溶融型熱転写記録にお
いて、記録ドットの位置ズレが小さく、鮮明性のある画
像が得られる熱転写記録方法及び熱処理シ−トを得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 一旦、中間媒体上に画像形成後、普通紙
等の受像体上に前記画像を転写させて受像体上に画像形
成する場合に、あらかじめ中間媒体の基材を熱処理し、
前記熱処理された基材上の受像層に画像記録後、受像体
上に前記受像層を転写形成する熱転写記録方法、或は基
材上に熱処理層を有し中間媒体の熱処理に用いられる熱
処理シ−トを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サ−マルヘッド、
光ヘッド(レ−ザ−光等)、通電ヘッド等の記録手段を
用いた感熱転写記録に使用される記録方法及び熱処理シ
−トに関し、具体的には普通紙等に画像形成する場合に
有用な熱転写記録方法及び熱転写記録用熱処理シ−トに
関する。
【0002】
【従来の技術】昇華型熱転写記録においては、昇華或は
/そして拡散性染料を有する転写体と、基材上に染料に
染着しやすい受像層を有する受像体とを用い、転写体と
受像体とを重ね合わせ、サ−マルヘッドにより印加され
た画像信号に対応して転写体を加熱し、転写体の染料を
受像体の受像層に熱転写して、直接、受像体上に画像を
形成する記録方法が知られている。一方、普通紙等の受
像層を保持していない受像体上に昇華型熱転写画像を形
成する方法として、前記転写体と、受像層を有する中間
媒体と、受像体(普通紙等)とを用い、最初に転写体と中
間媒体とを重ね合わせ、同様にサ−マルヘッドにより中
間媒体の受像層に熱転写画像を形成し、次に中間媒体と
受像体とを重ね合わせ熱ロ−ルやサ−マルヘッド等の加
熱手段により、画像形成された受像層を中間媒体から更
に受像体上に熱転写して、最終的に受像体上に画像を形
成する、所謂間接的な記録方法が知られている。又、溶
融型熱転写記録の場合においても、一旦中間媒体の受像
層上に熱転写画像を形成し、同様に前記受像層を普通紙
等の受像体上に転写して受像体上に画像形成する記録方
法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の直接的な昇華型
熱転写記録方法の場合は、既に受像層を形成されている
受像体に画像が形成され、且つ、画像形成された受像体
が最終製品となるため、受像体全体の品格等からあまり
薄い受像体を用いることはなく、特殊な用途以外は従来
の銀塩写真と同様に、通常受像体の厚さは100μm〜
300μmの範囲であり、200μm前後のものが一般
的である。
【0004】一方、後者の場合も受像体は、前者と同様
に厚さが厚いものを品格の観点から選択する必要がある
が、前者に比較して更に中間媒体という余分な材料を使
用するため、中間媒体材料としては、コスト、消耗品、
巻回した時のロ−ル径の大きさ等の観点から、できるだ
け薄膜の材料が望ましい。
【0005】通常熱転写記録に使用されているポリエチ
レンテレフタレ−ト(PET)フイルムに代表される汎
用品のフイルムは、中間媒体の基材として約50μm以
下の薄膜で使用した場合に画像記録時における基材の熱
収縮が大きい。この基材の熱収縮は、特にイエロ−、マ
ゼンタ、シアンの少なくとも3色を用いてフルカラ−画
像を形成する場合に、各色記録時に基材の熱収縮が起こ
るため各色の記録ドットの位置が合わなくなるというド
ット位置ズレの問題を発生し、その結果、鮮明性の低い
画像になってしまうという課題がある。
【0006】本願発明は、記録ドットの位置ズレが小さ
く、鮮明性の高い画像が得られる熱転写記録方法及び熱
処理シ−トを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本願発明の主な熱転写記録方法は、基材上に色材層
を有する転写体と、基材上に受像層を有する中間媒体
と、受像体とを用い、最初に中間媒体の少なくとも基材
の一部分を熱処理し、次に転写体の色材層面と中間媒体
の前記熱処理された基材上の受像層面とを重ね合わせ、
転写体の基材側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材
層の少なくとも色材を前記受像層に熱転写して画像を形
成し、次に中間媒体の画像形成された受像層面と受像体
とを重ね合わせ、熱あるいは/そして圧力によって前記
受像層を中間媒体から受像体上に転写形成して、受像体
上に画像を形成するものである(請求項1)、或は基材
上に色材層と受像層とを有する転写体と、中間媒体と、
受像体とを用い、最初に転写体の受像層面と中間媒体と
を重ね合わせ熱媒体により転写体の受像層を中間媒体上
に熱転写させ、且つ前記受像層の熱転写の際に中間媒体
の少なくとも受像層被転写部分の基材の熱処理も行な
い、次に転写体の色材層面と中間媒体の前記熱処理され
た基材上の受像層面とを重ね合わせ、転写体の基材側か
ら記録ヘッドにより加熱し、前記色材層の少なくとも色
材を前記受像層に熱転写して画像を形成し、次に中間媒
体の画像形成された受像層面と受像体とを重ね合わせ、
熱あるいは/そして圧力によって前記受像層を中間媒体
から受像体上に転写形成して、受像体上に画像を形成す
るものである(請求項2)、或は基材上に色材層と受像
層とを有する転写体と、中間媒体と、受像体とを用い、
最初に中間媒体の少なくとも基材の一部分を熱処理し、
次に転写体の受像層面と中間媒体の熱処理部分とを重ね
合わせ、熱あるいは/そして圧力により転写体の受像層
を中間媒体上に転写させ、次に転写体の色材層面と中間
媒体上の受像層面とを重ね合わせ、転写体の基材側から
記録ヘッドにより加熱し、前記色材層の少なくとも色材
を前記受像層に熱転写して画像を形成し、次に中間媒体
の画像形成された受像層面と受像体とを重ね合わせ、熱
あるいは/そして圧力によって前記受像層を中間媒体か
ら受像体上に転写形成して、受像体上に画像を形成する
ものである(請求項3)、或は基材上に色材層と受像層
とを有する転写体と、中間媒体と、受像体とを用い、最
初に転写体の受像層面と中間媒体とを重ね合わせ、熱あ
るいは/そして圧力により転写体の受像層を中間媒体上
に転写させ、次に中間媒体の転写形成された受像層が位
置している基材部分を熱処理し、次に転写体の色材層面
と中間媒体上の受像層面とを重ね合わせ、転写体の基材
側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材層の少なくと
も色材を前記受像層に熱転写して画像を形成し、次に中
間媒体の画像形成された受像層面と受像体とを重ね合わ
せ、熱あるいは/そして圧力によって前記受像層を中間
媒体から受像体上に転写形成して、受像体上に画像を形
成するものである(請求項4)、或は基材上に色材層と
受像層とを有する転写体が、基材上に色材層を有する色
材転写体と、基材上に受像層を有する受像層転写体とに
分離した複数の転写体であり、前期複数の転写体を用い
る請求項2、3または4記載の熱転写記録方法によるも
のである(請求項5)。
【0008】又、本願発明の熱処理シ−トは、基材上に
熱処理層を有し、中間媒体の熱処理に用いられるもの、
或はエンドレスシ−トであり、中間媒体の熱処理に用い
られるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本願発明の熱転写記録方法
における一実施例である記録プロセスの概略図を示す。
【0010】図1において、転写体1は、基材2の一方
の面に熱処理層3、イエロ−色材層4(以後イエロ−を
Yと略す)、マゼンタ色材層5(同様にマゼンタをMと
略す)及びシアン色材層6(同様にシアンをCと略す)の
各層が面順次に形成されており、他方の面に滑性耐熱層
7が形成されている。
【0011】中間媒体8は、基材9上に受像層10を有
する。図1において各受像層(例えば受像層10と受像
層22)は、基材上に各受像層間がほぼ一定距離を隔て
て形成されているものである。
【0012】最初に転写体1の熱処理層3と中間媒体8
の受像層10とを記録ヘッド11位置まで走行させる。
記録ヘッドの目的の位置までの熱処理層部分及び受像層
部分の走行は、転写体あるいは/そして中間媒体に形成
されているマ−キング(図1には省略されている)の検
出、或は転写体及び中間媒体の走行長をエンコ−ダ−等
で検出する等の任意の方法を用いて、記録ヘッド位置ま
で走行させることができる。
【0013】次に、記録ヘッド11をプラテン12方向
に押圧し、プラテン、駆動ロ−ル18或は/そして巻取
ロ−ル16及び巻取ロ−ル14を駆動させながら記録ヘ
ッドに発熱信号を与えて発熱させ、転写体1の熱処理層
3を用いて少なくとも中間媒体の基材9を熱処理する。
図1の場合は、基材9の熱処理の際に転写体1の熱処理
層3と、中間媒体8の基材9との間に受像層10も介在
しているため、受像層10も熱処理される。図1におい
て中間媒体8の基材9の熱処理は、受像層10が存在す
る部分の基材9の少なくとも一部分を熱処理するもので
ある。当然のことながら記録ヘッド11とプラテン12
間に中間媒体の受像層10が進入する前から中間媒体の
基材9の熱処理を行なっても良い。好ましくは、基材の
長手方向において、受像層が存在している前後の基材部
分も熱処理するものである。
【0014】この中間媒体の熱処理は、以降のY色材層
等の画像記録に先立って基材9を熱処理することによっ
て、基材9に対してあらかじめ熱処理(熱履歴)を与え
ておくものである。基材に対する熱処理は、通常基材の
熱収縮に対する処理であるが、基材の種類或は基材の方
向性(長手方向及び横方向)によっては、基材の熱膨
張、熱伸長等の熱変形も本願の熱処理に含まれるもので
ある。基材の熱処理は、記録ヘッドに印加する信号とし
て以降の画像記録に対応する信号でも良く、又、全面均
一発熱させる信号等でも良く特に限定されない。又、基
材の熱処理を記録ヘッド11及び熱処理層3を用いて1
回行なったが、同一個所を複数回行なっても良い。又、
基材9の熱処理を転写体1の熱処理層3を用いて行なっ
たが、転写体1の構成として、面順次に形成されている
Y色材層4とC色材層6間に熱処理層3を形成しないで
熱処理層3部分に基材2部分からなる空き領域を設け
て、熱処理層3の代わりに基材2面を受像層に接触させ
て中間媒体8の基材9の熱処理を受像層10を介して行
なっても良い。
【0015】次に、中間媒体8を巻き戻して基材と共に
熱処理された受像層10をプラテン12の進入口まで戻
し、記録ヘッド11をプラテン12方向に押圧した後、
転写体1のY色材層4と受像層10とが重なるようにし
て記録ヘッド11とプラテン12間に進入させ、プラテ
ン12、駆動ロ−ル18或は/そして巻取ロ−ル16及
び巻取ロ−ル14を駆動させながら記録ヘッドに記録信
号を与えて発熱させ、少なくともY色材層中の色材を受
像層10に熱転写記録することによって受像層10にY
画像が記録される。受像層10への熱転写記録は、転写
体の少なくとも色材を中間媒体の受像層に熱転写記録で
きるものでれば、上記の方法に限定されるものではな
い。例えば、プラテンを記録ヘッド側に押圧しても良
く、又、プラテンの代わりに可動ステ−ジを用いること
もできる。
【0016】次に、Y記録された受像層10を記録ヘッ
ドの記録開始付近まで巻き戻し、転写体1のM色材層5
を用い、Y記録と同様に受像層10にM画像を熱転写記
録する。以下同様にして受像層10にC色材層6を用い
C画像を熱転写記録して、受像層10にフルカラ−画像
を形成する。
【0017】次にロ−ル17、駆動ロ−ル18及び巻取
ロ−ル16により受像層10をシリコ−ンゴム被覆ロ−
ル20と加熱ロ−ル21との入口付近まで搬送させ、加
熱ロ−ル21をシリコ−ンゴム被覆ロ−ル20側に押圧
し、受像層10部分の中間媒体と受像体19とを両ロ−
ル20、21間を通過させる。中間媒体上の受像層10
は、ロ−ル23部分で図1の受像層22のように中間媒
体から受像体19上に転写される。中間媒体の基材は、
巻取ロ−ル16に巻回される。以上のようにして、受像
体19上にフルカラ−画像が形成される。
【0018】図1では、転写体1として基材の一方の面
に熱処理層3、イエロ−色材層4、マゼンタ色材層5及
びシアン色材層6の各層が面順次に形成されている転写
体が図示されているが、転写体として、熱処理層3のみ
を有する転写体、イエロ−色材層4のみを有する転写体
のように、各層を単独で有する転写体(図1の場合、各
層が単独の転写体に分離した場合は4つの転写体とな
る)、或は複数の層を有するいくつかの分離した転写体
として用いても良い。以下、図2以降も同様である。記
録ヘッド11に対して各転写体を交換して用いることが
できる。又、各転写体に対応して記録ヘッドを配置し
て、複数の記録ヘッドを用いても良い。
【0019】図2に他の実施例として、本願発明の熱転
写記録方法における記録プロセスの概略図を示す。転写
体24は、基材2の一方の面に熱処理層3、受像層2
5、イエロ−色材層4、マゼンタ色材層5及びシアン色
材層6の各層が面順次に形成されており、他方の面に滑
性耐熱層7が形成されている。
【0020】中間媒体26は、基材27からなる。最初
に転写体24の熱処理層3面と中間媒体26の基材面と
を重ね合わせまま押圧下にある記録ヘッド11とプラテ
ン12間を走行させ、この時記録ヘッド11を発熱させ
中間媒体26の基材27の熱処理を行なう。次に中間媒
体の熱処理された基材27部分を記録ヘッドの入口付近
まで巻戻し、転写体24の受像層25を前記熱処理され
た基材27部分に記録ヘッド11により基材27上に転
写して、基材27上に受像層25を形成する。
【0021】中間媒体の基材27の熱処理と基材27上
への受像層熱転写形成は、上記以外に以下のプロセスで
行なっても良い。最初に中間媒体の基材27上に転写体
の受像層25を転写形成し、次に転写形成された中間媒
体上の受像層面と転写体の熱処理層面とを重ね合わせ、
前記熱処理層面により中間媒体の受像層が熱処理される
と共に基材27を熱処理する。又他の方法として、中間
媒体の基材27上に転写体の受像層25を熱転写すると
同時に転写時の熱エネルギ−で中間媒体の基材27をも
熱処理するものである。なお、中間媒体の基材の熱処理
には、熱エネルギ−を必要とするが、中間媒体上へ受像
層を単に転写する場合は、通常熱エネルギ−によるが、
必ずしも熱エネルギ−を必要とするものではない。例え
ば、中間媒体の基材27上にあるいは/そして転写体の
受像層25上に弱粘着層を設けて圧力のみで受像層を転
写形成させても良い。受像層の転写形成方法は、図2以
外の場合においても同様である。
【0022】次に記録ヘッドの入口付近まで中間媒体の
転写された受像層部分を巻戻した後、以下、図1と同様
に中間媒体上の受像層25に転写体24の各色材層(Y
色材層4、M色材層5、C色材層6)を用いて記録ヘッ
ド11により、受像層25にフルカラ−画像を記録し、
その後シリコ−ンゴム被覆ロ−ル20と加熱ロ−ル21
からなる転写部で受像体19上に図2の受像層22のよ
うに受像層25を転写し、受像体上にフルカラ−画像を
形成する。
【0023】この場合も図1に関する記載と同様に、転
写体24に特に熱処理層3が形成されていない転写体、
即ち例えば転写体として図3の転写体28を用い、転写
体28の基材2面を中間媒体26の基材27面に接触さ
せて基材27の熱処理を行なっても良い。
【0024】図3に他の実施例として、本願発明の熱転
写記録方法における記録プロセスの概略図を示す。転写
体28は基材2の一方の面に受像層25、イエロ−色材
層4、マゼンタ色材層5及びシアン色材層6の各層が面
順次に形成されており、他方の面に滑性耐熱層7が形成
されている。中間媒体26は、図2と同様に基材27か
らなる。
【0025】最初に、この転写体の受像層25を記録ヘ
ッド11により中間媒体26の基材27上に熱転写形成
させる。この受像層の熱転写の際に中間媒体26の基材
27が熱処理されるだけの十分な熱エネルギ−を記録ヘ
ッド11から中間媒体26に付与して、受像層の転写と
同時に中間媒体の基材27の熱処理を行なうものであ
る。中間媒体の基材27の熱処理は、受像層が転写され
る部分以外に周辺の基材部分も熱処理されても良いもの
である。図3の場合の中間媒体の基材の熱処理及び中間
媒体上への受像層の転写形成は、図2の場合と同様に受
像層の転写と同時以外に受像層の転写前に中間媒体の基
材の熱処理、受像層の転写後に基材の熱処理を行なって
も良い。
【0026】記録ヘッドの入口付近まで中間媒体の転写
された受像層部分を巻戻した後、以下、図2の記載と同
様に中間媒体上の受像層25に転写体24の各色材層を
用いて記録ヘッド11により、受像体25にフルカラ−
画像を記録し、その後シリコ−ンゴム被覆ロ−ル20と
加熱ロ−ル21からなる転写部で受像体19上に受像層
22のように受像層25を転写し、受像体上にフルカラ
−画像を形成する。
【0027】図4は、本願発明の熱転写記録方法の記録
プロセスの一部分である中間媒体上に画像記録するまで
の記録プロセスの概略図である。図1は記録ヘッドを1
つ用いる実施例であるが、図4は記録ヘッドを4つ用い
る実施例である。図4における記録プロセスの要旨は、
最初に記録ヘッド35により中間媒体34の少なくとも
基材の熱処理を行なう。この場合、図4においては熱処
理シ−ト30側に記録ヘッド35が配置されているが、
記録ヘッド35とプラテン39との位置を逆にして記録
ヘッド35を中間媒体34側に配置して、中間媒体34
側から熱処理しても良い。この場合熱処理シ−ト30
は、特に必要としないが使用しても良い。
【0028】次にイエロ−色材層を有するイエロ−転写
体(Y転写体)を用い記録ヘッド36により中間媒体の
熱処理された基材上の受像層(受像層は最初から中間媒
体に形成されているか、もしくは基材の熱処理の前後或
は熱処理と同時に中間媒体の基材上に形成されても良
い)にY画像を記録し、以下、同様にマゼンタ色材層を
有するマゼンタ転写体(M転写体)を用い記録ヘッド3
7によりY画像を記録された受像層にM画像を記録し、
更にシアン色材層を有するシアン転写体(C転写体)を
用い記録ヘッド38によりY、M画像を記録された受像
層にC画像を記録して、中間媒体の受像層にフルカラ−
画像が記録される。
【0029】この場合、Y画像記録された受像層に記録
ヘッド37でM画像を記録している時に、記録ヘッド3
6で新たな受像層にY画像を記録することができる、即
ち流れ作業形式で画像記録ができるため、多数画像を記
録する場合には、約1色記録する時間でフルカラ−画像
が得られるので、大変高速記録できる有利性がある。即
ち図1から図3の1ヘッドの場合は、基本的に中間媒体
を巻き戻す必要があるが、図4の場合は基本的に一方向
への走行が可能である。なお、図1から図3の1ヘッド
の場合においてもY記録の場合の走行方向とM記録の場
合の走行方向を逆にすることも可能であるので、基本的
に何れの場合においても走行方向等が特に限定されるも
のではない。記録ヘッド35での熱処理時間は、特に限
定されるものではない。通常、画像記録ヘッド(例えば
36)での記録時間とほぼ同等であるが、長時間、或は
短時間でも良い。又、本発明において熱処理シ−トは、
必ずしも必要ではなく、例えば図4において記録ヘッド
35とプラテン39の代わりに加熱ロ−ルとプラテンと
を配置(両者がどちら側に配置されても良い)し、熱処
理シ−ト30を用いずに直接中間媒体を熱処理しても良
い。
【0030】なお、上記の例は単色の転写体(もちろ
ん、他に黒色等のセンサ−マ−ク等が印刷等されていて
も良い)を各記録ヘッドに配置して記録ヘッド36、3
7、38の各ヘッドでY、M、Cの各単色記録を分担し
て行なったが、例えば図1のようにY、M、C等の多色
の色材層を有する転写体を図4の各記録ヘッドに配置し
て、中間媒体の各々異なる受像層にY、M、Cの3色全
部を一つのヘッドで記録して、3記録ヘッドで3つのフ
ルカラ−画像を同時、或は時間差をおいて記録しても良
い。即ち、各画像記録ヘッド(36〜38)は、少なく
とも単色を記録するものであり、2色以上の複数色を記
録しても良いものである。図1から図3では1記録ヘッ
ド、図4では4記録ヘッドの例が示されているが、記録
ヘッドが一つ以上であれば記録ヘッドの数に限定される
ものでは無い。又、フルカラ−画像記録について記載し
たが、フルカラ−記録に限定されるものでなく、2色以
上の記録或は同色であれば複数回記録も本願に含まれる
ものである。
【0031】図5は、図4と同様に記録プロセスの一部
分である中間媒体上に画像記録するまでの記録プロセス
の概略図である。図5は、図4に関しての具体的実施例
である。中間媒体50として、基材51上に受像層が一
定距離をおいて面順次(受像層52、受像層53等)に
形成されているものを用いる。中間媒体50の受像層5
2が形成されている部分の基材51の少なくとも一部分
を熱処理シ−ト54及び受像層52を介して記録ヘッド
35により熱処理する。以下、熱処理された基材上の受
像層に上記と同様に各転写体(31〜33)及び記録ヘ
ッド36〜38によりフルカラ−画像を記録する。以
下、図1と同様に転写部(図1のシリコ−ンゴム被覆ロ
−ル20と加熱ロ−ル21等)にて中間媒体の画像記録
された受像層を受像体上に転写し、受像体上に画像形成
する。
【0032】図6は、図4と同様に記録プロセスの一部
分である中間媒体上に画像記録するまでの記録プロセス
の概略図である。図6は、図5と同様に図4に関しての
具体的実施例である。熱処理シ−ト60として、基材6
1の一方の面に受像層が面順次(受像層62、受像層6
3等)に形成されており、他方の面に滑性耐熱層64が
形成されているものを用いる。中間媒体65は、基材か
らなる。
【0033】図6における中間媒体の基材の熱処理及び
中間媒体上への受像層形成は、図1における記載と同様
に、基本的に以下の3つの異なる方式によりなされる。
第1の方式は、熱処理シ−ト60の基材61面部分(受
像層が形成されていない部分)を用いて、記録ヘッド3
5により中間媒体65の熱処理を行なった後に、熱処理
された中間媒体部分を巻き戻した後、前記熱処理された
中間媒体面に熱処理シ−ト60の受像層62を中間媒体
上に熱転写形成し、熱処理された基材上に受像層を有す
る中間媒体を得る。第2の方式は、熱処理シ−ト60の
受像層62を中間媒体65上に熱転写形成する際に中間
媒体65も熱処理し、熱処理された基材上に受像層を有
する中間媒体を得る。第3の方式は、熱処理シ−ト60
の受像層62を中間媒体65上に熱転写形成した後に、
中間媒体を巻き戻し、受像層62が転写されている中間
媒体部分を熱処理することにより中間媒体の基材の熱処
理を行ない、熱処理された基材上に受像層を有する中間
媒体を得る。以下、図3の記載と同様に中間媒体上の受
像層に画像記録をした後、図1の受像体上への転写装置
と同様な装置により、中間媒体から受像体上に画像記録
された受像層を転写形成して、受像体上に画像を得る。
【0034】なお、図6では記録ヘッド35が中間媒体
の熱処理用の記録ヘッドと、受像層転写用の記録ヘッド
とを兼用しているが、更に記録ヘッドを増やして中間媒
体の熱処理用の記録ヘッドと、受像層転写用の記録ヘッ
ドとを別々にし、熱処理用の記録ヘッドに熱処理シ−ト
を、受像層転写用の記録ヘッドに受像層転写シ−ト(基
材上に剥離容易な受像層を有するシ−ト)をそれぞれ配
置しても良い。又、受像層転写用と熱処理用は、記録ヘ
ッドの代わりに熱ロ−ル(或はロ−ル)等でも良く、
又、熱処理の場合は、特に熱処理シ−トを配置しなくと
も良い。
【0035】図7に、記録プロセスの一部分である中間
媒体を熱処理する部分の記録プロセスの概略図を示す。
中間媒体34の熱処理に用いる熱処理シ−ト70とし
て、図7に図示されているようにエンドレスのシ−トを
用いることができる。熱処理シ−ト70は、エンドレス
であるため繰り返し使用できる有利性がある。図5にお
いては、熱処理シ−ト54として巻出ロ−ルと巻取ロ−
ルとを用いて巻回されているシ−トを用いたが、この場
合も巻き戻すことにより繰り返し使用することもでき
る。図5の熱処理シ−ト54、図6の熱処理シ−ト60
及び図7の熱処理シ−ト70には、熱処理層3が形成さ
れていても良い。
【0036】図1から図3では、中間媒体上の受像層を
受像体上に転写させる手段としてシリコ−ンゴム被覆ロ
−ル20と加熱ロ−ル21とを用いる構成が例示されて
いるがこれに限定されるものではない。中間媒体上の受
像層を受像体上に転写させることができるものであれ
ば、特に限定されない。例えば、表面に弱粘着層を有す
る受像体19を用い、押圧のみで中間媒体の受像層を受
像体上に転写形成させても良い。又、加熱ロ−ル21の
代わりにサ−マルヘッドを用いても良い。図4から図7
では、熱処理シ−トの熱源として記録ヘッドを用いた
が、例えば加熱ロ−ル等の熱源でも良い。中間媒体上へ
の受像層の転写形成、或は中間媒体上の受像層を受像体
上へ転写形成する際に必要とされる場合の熱媒体、或は
中間媒体の基材の熱処理に用いられる熱媒体は、特に限
定されず、サ−マルヘッド等の記録ヘッド、内部にハロ
ゲンランプ等の熱源を内蔵した熱ロ−ル、或は発熱シ−
ト等を用いることができる。図1から図3では、転写
体、中間媒体及び受像体の搬送系は、簡略化して模式的
に示しているので、フイルムの張力調節装置、ピンチロ
−ラ−等の装置が必要とされる場合は、当然用いること
ができるものである。図4から図7においても同様であ
る。
【0037】記録ヘッドは、特に限定されない。例え
ば、サ−マルヘッド、通電ヘッド、レ−ザ−等の光ヘッ
ド等を用いることができる。
【0038】中間媒体の基材を熱処理する場合に、その
熱処理面積を特に限定するものではない。画像記録時の
熱による基材の寸法変化を防止する目的から、例えば中
間媒体の基材の熱処理面積を画像記録面積よりも大きく
して熱処理することによって、画像記録時に起こる基材
への熱の影響をより小さくすることができる。又、画像
記録時において、中間媒体は通常その長手方向に一定以
上の張力が印加された状態で走行しているため、張力の
印加されていない中間媒体の幅方向の収縮がより発生し
やすいため、特に限定するものではないが、中間媒体の
幅方向においても、熱処理する際に中間媒体の基材の熱
処理の幅方向の長さが、画像記録の幅方向の長さよりも
大きいことが望ましい。
【0039】又、中間媒体の基材を熱処理する際にあら
かじめ基材に十分な熱処理を与えておくために、中間媒
体の熱処理時に中間媒体の長手方向にかかる張力を、中
間媒体の受像層への画像記録時に中間媒体の長手方向に
かかる張力よりも大きくして熱処理しても良い。又、中
間媒体の基材上に受像層があり、基材の熱処理の際に受
像層も熱処理される場合は、受像層全域を熱処理しても
良いが、必ずしも受像層全域を基材の熱処理と共に熱処
理する必要はない。
【0040】中間媒体の基材の熱処理エネルギ−は、特
に限定されるものではない。熱媒体が記録ヘッドの場
合、単位ドット当り、或は単位面積当たりの最大印加エ
ネルギ−が画像記録時の最大印加エネルギ−の80%以
上、或は画像記録時の最大印加エネルギ−よりも大であ
ることが望ましい。例えば中間媒体の基材上に転写体の
受像層を熱転写すると同時に転写時の熱エネルギ−で中
間媒体の基材をも熱処理する場合は、画像記録時の最大
印加エネルギ−の103%乃至105%以上で行われる
ことが望ましい。
【0041】転写体は、基材上に少なくとも色材と結着
剤とからなる色材層を有している、あるいは/そして基
材上に少なくとも受像層を有している。基材上に少なく
とも色材層を有している色材転写体は、基材上に熱溶融
型色材層、あるいは/そして昇華型色材層を有する転写
体である。本発明の熱転写記録方法は、溶融型熱転写記
録及び昇華型熱転写記録に用いることができるものであ
り、熱処理シ−トも同様である。色材転写体として、単
色の色材層が連続膜で形成されているもの、パタ−ン状
に不連続で形成されているもの、或は各色の色材層が面
順次に形成されているもの等を用いることができる。基
材上に少なくとも受像層を有している受像層転写体の場
合も、同様に受像層が連続膜で形成されているもの、パ
タ−ン状に不連続で形成されているもの等を用いること
ができる。色材転写体は、色材層以外に熱処理層や受像
層等を有していても良い。受像層転写体も同様に熱処理
層等を有していても良い。受像層は、転写体の基材上に
離型層と受像層との順次積層物、離型層と受像層と更に
他の層とからなる順次積層物等の多層構成の形態で形成
されていても良い。又転写体は、例えば中間媒体の熱処
理に用いるために転写体の基材上に何も形成しない空き
領域を例えば規則的に設けていても良い。
【0042】転写体の基材2は、特に限定されない。例
えば、各種高分子フイルム、塗工等により表面処理され
た高分子フイルム、あるいは各種導電性フイルム等があ
る。各種高分子フイルムとして、例えば、ポリオレフィ
ン系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリイミド系、
ポリエ−テル系、セルロ−ス系、ポリパラバン酸系、ポ
リオキサジアゾ−ル系、ポリスチレン系、フッ素系フイ
ルム等がある。特に、ポリエチレンテレフタレ−ト(P
ET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、アラミ
ド、トリアセチルセルロ−ス、ポリパラバン酸、ポリサ
ルホン、ポリプロピレン、セロハン、防湿処理セロハ
ン、或はポリエチレン等の各フイルムが有用である。基
材を熱的に保護するための耐熱層、サ−マルヘッド等の
記録ヘッドに対する走行安定性のために滑性耐熱層等が
形成されていることが望ましい。各種導電性フイルムと
してカ−ボンブラック、金属、金属化合物系粉末等の各
種導電性粒子含有フイルム、導電性層形成フイルム等が
有用である。又、基材として金属、金属化合物等が蒸着
された蒸着フイルムが有用である。
【0043】色材は顔料、染料等であり特に限定されな
い。熱溶融型転写体、昇華型転写体に提案されている各
色材を使用することができる。顔料として酸化チタン、
フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料等、染料として分散
染料、酸性染料、塩基性染料、油溶性染料等があり、使
用することができる。
【0044】色材層の結着剤も特に限定されない。例え
ば飽和ポリエステル等のポリエステル系樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、塩化ビニル系共重合体(例えば、塩化ビニル−
酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−アクリル酸エステル樹脂
等の2元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルア
ルコ−ル樹脂等の3元共重合体等)、塩素化塩化ビニル
樹脂、メチル(或はエチル)メタクリレ−ト樹脂、アク
リルポリオ−ル樹脂、アクリル系共重合体(例えばアク
リロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン樹脂等)等のアクリル系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルア
セタ−ル系樹脂(ポリビニルホルマ−ル、ポリビニルア
セタ−ル等)、フェノキシ樹脂等のフェノキシ系樹脂、
ウレタン系樹脂、セルロ−ス系樹脂(エチルセルロ−
ス、エチルヒドロキシエチルセルロ−ス等)、シリコ−
ン系樹脂等を使用することができる。又、これらの樹脂
を架橋剤或は硬化剤を用いて硬化させて結着剤として使
用しても良い。
【0045】中間媒体(例えば中間媒体26)は、少な
くとも基材からなる。又、中間媒体は、基材上に少なく
とも受像層を有していても良い。図8に一実施例である
中間媒体の断面模式図を示す。図8の中間媒体は、基材
上に離型層81と受像層82との順次積層物を有してい
る。又中間媒体は、基材上に離型層と保護層と受像層と
の順次積層物等の多層構成で形成されていても良い。転
写体の色材層の場合と同様に、受像層或は上記の各積層
物も基材上に連続膜、或は例えば一定間隔で不連続に形
成されていても良い。積層物において、例えば離型層が
連続膜、受像層等が不連続膜であっても良い。
【0046】中間媒体の基材は、特に限定されない。例
えば転写体の基材として例示された各種フイルムを用い
ることができる。中間媒体の基材にも基材を熱的に保護
するための耐熱層、記録ヘッド等に対する滑性耐熱層、
通電層或は受像層を一時保持するための保持層等が形成
されていても良い。基材の厚さは特に限定されないが、
通常100μm以下で使用される。
【0047】保持層は、転写体から中間媒体上へ受像層
等が転写された場合に、中間媒体上に受像層等を一時的
に保持している層である。保持層の材料は、下記の離型
層の材料から選択して用いることができる。保持層は離
型層よりも離型特性がやや低い特性が好ましい。
【0048】受像層(例えば図1の受像層10、図2の
受像層25)は、少なくとも高分子材料を構成材料の一
つとして用いているものであれば、特に限定されない。
受像層は中間媒体側に形成される場合と、転写体側に形
成される場合があり、受像層のみが基材上に直接形成さ
れる場合、あるいは受像層のみが基材上に離型層を介し
て形成される場合は特に問題はないが、例えば基材上に
離型層と受像層と保護層とからなる積層物において受像
層と保護層とが転写性積層物(受像層と保護層との積層
物が離型層から剥離して転写する)として形成される場
合は、中間媒体の場合は基材上に離型層と保護層と受像
層との順次積層物構成であるが、転写体の場合は基材上
に離型層と受像層と保護層との順次積層物構成(受像層
と保護層との順序が逆)になる。このように受像層が他
の層と転写性積層物として構成される場合は、転写体の
場合と中間媒体の場合とでその積層順序が受像層は画像
記録される層であることを考慮して積層形成されるもの
である。受像層は、単層に限定されるものではなく、同
一材料或は異種材料からなる多層構成でも良い。熱可塑
性樹脂及び熱硬化性樹脂の何れも使用できる。例えばビ
ニル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、アミド
系樹脂、エステル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、エポキシ
系樹脂、フェノ−ル系樹脂、フェノキシ系樹脂、シリコ
−ン系樹脂等を使用できる。具体的には、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニル系共重合体(例えば、塩化ビニル−酢酸
ビニル樹脂、塩化ビニル−アクリル酸エステル樹脂等の
2元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
−ル樹脂等の3元共重合体等)、塩素化塩化ビニル樹
脂、メチル(或はエチル)メタクリレ−ト樹脂、アクリ
ルポリオ−ル樹脂、アクリル系共重合体(例えばアクリ
ロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン樹脂等)、ポリカ−ボネ−ト樹脂、飽和
ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセ
タ−ル系樹脂(ポリビニルホルマ−ル、ポリビニルブチ
ラ−ル等)、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド
樹脂、変性アルキド樹脂(フェノ−ル変性、ビニル変性
等)、エポキシ樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹脂、
ポリアミド樹脂、フェノ−ル樹脂、セルロ−ス系樹脂
(エチルセルロ−ス、エチルヒドロキシエチルセルロ−
ス等)、シリコ−ン系樹脂(シリコ−ン樹脂、アクリル
変性シリコ−ン樹脂、エポキシ変性シリコ−ン樹脂
等)、テルペン樹脂等である。又、受像層に転写体の色
材層との熱融着を防止するために、各種シリコ−ンオイ
ル、各種変性シリコ−ンオイル、フッ素系樹脂、各種界
面活性剤等を添加して用いることができる。
【0049】保護層は、受像体上に受像層と共に転写形
成され、受像体上の受像層上に位置して受像層を保護す
る役割を有する。受像層には、紫外線吸収剤等を添加で
きる。
【0050】離型層は、離型層上の被転写物(受像層
等)を転写体から中間媒体上へ、或は中間媒体上から受
像体上へ転写する場合の被転写物の離型層からの剥離を
容易にする機能を有する。例えば離型層81の材料は、
離型層上の被転写物(受像層82等)が離型層81から
剥離できるならばその材料を特に限定しない。例えば、
各種シリコ−ン樹脂(縮合反応型、付加反応型、過酸化
物硬化型、紫外線硬化型等)、アクリレ−ト系硬化型樹
脂(ポリエステルアクリレ−ト、エポキシアクリレ−
ト、ウレタンアクリレ−ト、シリコ−ンアクリレ−ト
等)、ヒドロキシル基含有樹脂(アクリルポリオ−ル、
ポリエステルポリオ−ル等)、エポキシ樹脂等のエポキ
シ系樹脂等が有用である。又、離型剤と熱可塑性樹脂と
からなる構成、或は離型剤と各種硬化性樹脂とからなる
構成を用いることができる。離型剤として各種シリコ−
ンオイル、各種変性シリコ−ンオイル、フッ素系樹脂、
各種界面活性剤等がある。
【0051】熱処理シ−ト(例えば図5の熱処理シ−ト
54)は、少なくとも基材からなる。転写体(1、24
及び28)は、熱処理機能を有しているので熱処理シ−
トでもある。図9に一実施例として熱処理シ−トの断面
模式図を示す。図9の熱処理シ−トは、基材83上に熱
処理層3を有している。熱処理シ−トは、基材上に熱処
理層、受像層あるいは/そして色材層等を有していても
良い。熱処理シ−トの基材は、特に限定されない。例え
ば転写体の基材として例示された各種フイルムを用いる
ことができる。熱処理シ−トの基材にも耐熱層、記録ヘ
ッド等に対する滑性耐熱層、通電層等が形成されていて
も良い。熱処理層は、中間媒体の基材、或は受像層と熱
融着しない材料が好ましく、転写体の色材層の結着剤と
して例示された各種材料、上記の離型層に例示された各
種材料を用いることができる。熱処理層として、特に樹
脂の硬化物が良好である。例えば、ヒドロキシル基含有
樹脂のポリイソシアネ−ト等による硬化物が良好であ
る。
【0052】受像体19は、特に限定されない。普通
紙、ア−ト紙のような塗工処理された紙、高分子シ−ト
(或は板)、紙と高分子シ−トとのラミネ−トシ−ト等
を用いることができる。
【0053】転写体の基材、中間媒体の基材、熱処理シ
−トの基材、離型層、受像層、熱処理層、滑性耐熱層、
耐熱層、保持層及び保護層には、滑剤、離型剤、帯電防
止剤、界面活性剤或は微粒子等が含有されていても良
い。
【0054】なお、以下の実施例において熱溶融型熱転
写記録の場合について具体的実施例を記載していない
が、熱溶融型熱転写記録の場合は昇華型熱転写記録の場
合よりも記録エネルギ−が低いので、より高い記録エネ
ルギ−に対応した昇華型熱転写記録の場合について例示
していることにより、本発明は十分に熱溶融型熱転写記
録の場合にも対応できるものである。
【0055】
【実施例】以下、具体的実施例を示す。
【0056】実施例において使用する染料を(表1)に
示す。
【0057】
【表1】
【0058】(実施例1) (昇華型転写体の作製)一方の面に厚さ約0.1μmの
架橋飽和ポリエステル系アンカ−コ−ト層を有し、他方
の面に滑性耐熱層を有するPETフイルム(厚さ約6μ
m、幅500mm)のアンカ−コ−ト層上に下記の熱処
理層、イエロ−(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)
の各塗料をグラビヤ印刷機で熱処理層、Y色材層、M色
材層、C色材層が面順次になるように印刷後、100℃
で熱風乾燥して形成した(膜厚は、各層共約1μm)。
又、各層間に市販の黒インキで各層を検知するためのセ
ンサ−マ−クも印刷し、転写体を作製した。各層の印刷
面積(幅方向×長手方向)は、熱処理層が440×25
0mm、各色材層が440×250mmであり、この各
層が繰り返して印刷されているものである。印刷後この
PETフイルムを140mm幅にスリットし、転写体と
して用いた。 (熱処理層塗料) シリコ−ン樹脂 10重量部 (KS−847H、信越化学工業株式会社) 触媒 0.1重量部 (CAT−PL−50T、信越化学工業株式会社) トルエン 15重量部 2−ブタノン 5重量部 (Y塗料) 染料(表1のY) 2.5重量部 アクリロニトリル−スチレン共重合体 4重量部 2−ブタノン 12重量部 トルエン 12重量部 (M塗料) 染料(表1のM) 3重量部 アクリロニトリル−スチレン共重合体 4重量部 2−ブタノン 12重量部 トルエン 12重量部 (C塗料) 染料(表1の記号C) 3重量部 アクリロニトリル−スチレン共重合体 4重量部 2−ブタノン 12重量部 トルエン 12重量部 (中間媒体の作製)2軸延伸PETフイルム(厚さ25
μm)の片面に下記の受像層塗料をグラビヤ印刷機で各
受像層の大きさが120×150mm(幅方向×長手方
向)になるように印刷後100℃で熱風乾燥し、厚さ約
2μmの受像層を有する中間媒体を作製した。各受像層
間には、転写体の場合と同様に各受像層を検知するため
の黒色のセンサ−マ−クも印刷した。以下、センサ−マ
−ク等の記載は、各実施例において省略されている場合
も必要に応じ形成されているものである。中間媒体は、
幅方向の長さを140mmにスリットして用いた。 (受像層塗料) ポリビニルアセタ−ル樹脂 10重量部 (BL−3、Tg:約68℃、積水化学工業株式会社) エポキシ変性シリコ−ンオイル 0.3重量部 (KF101、信越化学工業株式会社) アミノ変性シリコ−ンオイル 0.7重量部 (KF857、信越化学工業株式会社) 2−ブタノン 15重量部 トルエン 15重量部 この転写体と中間媒体、及び図1の記録プロセスを有す
るプリンタを用い、最初に転写体の熱処理層と中間媒体
の受像層とを、受像層が熱処理層のほぼ中央部に来るよ
うに重ね合わせ、押圧下にあるサ−マルヘッドとプラテ
ンとの間を受像層の先頭部の約10mm手前から下記の
条件にてサ−マルヘッドを発熱させて中間媒体の基材の
熱処理を行なった。
【0059】 主及び副走査の発熱密度:12ドット/mm 印加熱量: 6.5J/cm2 印加周期: 16ms/ライン ヘッドの加熱時間: 4ms 熱処理面積(幅×長さ): 12×17cm2 次に中間媒体を巻き戻し、中間媒体の熱処理された基材
上の受像層の中央部分に下記の記録条件にて転写体のY
色材層によりY色画像を記録し、以下同様にして更に
M、Cの各色を重ね記録して黒画像を形成した。又、こ
の中央部に記録される黒画像部分の幅方向及び長さ方向
の記録距離と、黒画像部分の記録面積に相当する記録さ
れていない部分の幅方向及び長さ方向の距離とを比較測
定するために、中央部の黒画像の両側端から10mm離
れた黒画像の記録開始位置と記録終端位置(長手方向の
距離測定用)、及び中央部に記録される黒画像の記録開
始位置前から10mm及び記録終端位置後から10mm
それぞれ離れており黒画像の両側端の位置(横方向の距
離測定用)に相当する部分にのみ十文字状に黒印字され
る各4つ、合計8つの十文字状に黒印字されるクロスパ
タ−ン信号を入れて、クロスパタ−ンの記録も中央部の
黒画像記録と一緒に行なった。
【0060】 主及び副走査の記録密度:12ドット/mm 記録熱量: 5.5J/cm2 記録周期: 16ms/ライン ヘッドの加熱時間: 4ms 記録面積(幅×長さ): 8×10cm2 中央部に記録された黒画像部分の幅(横方向)及び長手
方向の距離と、記録されない部分の幅及び長手方向の距
離とを比較した結果、幅方向の長さ及び長手方向の長さ
の何れも殆ど有意差がなかった。
【0061】次に黒画像を記録された中間媒体の受像層
面を普通紙(受像体)上に重ね合わせ、押圧(約2×1
5Pa)下で回転している加熱金属ロ−ル(ロ−ル内
部にハロゲンランプ内蔵、表面温度160℃)とシリコ
−ンゴム被覆金属ロ−ル間を走行速度20mm/秒で通
過させた後、中間媒体の基材を普通紙面から剥離すると
黒画像を記録された受像層が普通紙上に奇麗に転写され
ており、普通紙上に画像を形成することができた。
【0062】次に、中間媒体の新しい受像層形成部分を
同様に熱処理後、今度は人物画像を記録(最大印加熱
量:5.5J/cm2)し、同様に普通紙上に転写形成
した人物画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例2) (転写体)実施例1の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PENフイルム(厚さ16
μm)の片面に実施例1の受像層塗料を用い、実施例1
と同様にして厚さ約2μmの受像層を有する中間媒体を
作製した。中間媒体の幅方向の長さは、同様に140m
mである。
【0063】転写体と中間媒体、及び図1の記録プロセ
スを有するプリンタを用い、実施例1と同一条件で中間
媒体の基材を熱処理後、実施例1と同様に受像層にY、
M、Cからなる黒色画像及びクロスパタ−ンの記録を行
なった。
【0064】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。次に中
間媒体の新しい受像層部分を用いて同様に熱処理後、今
度は人物画像を記録し普通紙上に転写形成した結果、普
通紙上に得られた人物画像は、鮮明性の大変優れた画像
であった。 (実施例3) (転写体)実施例1の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PETフイルム(厚さ12
μm)の片面に下記の耐熱層塗料をマイクログラビヤコ
−タ−で塗工乾燥(100℃)後、高圧水銀ランプを照
射して紫外線硬化させ、厚さ2μmの耐熱層を形成し
た。この耐熱層上に下記の受像層塗料を用い、実施例1
と同様にして厚さ約2μmの受像層を有する中間媒体を
作製した。中間媒体の幅方向の長さは、同様に140m
mである。 (耐熱層塗料) ウレタンアクリレ−ト樹脂 10重量部 (M−1600、東亜合成化学工業株式会社) 増感剤 0.3重量部 (IRGACURE184) イソプロピルアルコ−ル 20重量部 (受像層塗料) ポリビニルブチラ−ル樹脂 10重量部 (BL−1、Tg:約59℃、積水化学工業株式会社) 含シロキサンアクリルシリコン溶液 0.6重量部 (F−6A、固形分、50wt%、三洋化成工業株式会社) ジ−n−ブチルスズジラウレ−ト 0.003重量部 2−ブタノン 15重量部 トルエン 15重量部 転写体と中間媒体、及び図1の記録プロセスを有するプ
リンタを用い、実施例1と同一条件で中間媒体の基材を
熱処理後、実施例1と同様に受像層にY、M、Cからな
る黒色画像及びクロスパタ−ンの記録を行なった。
【0065】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成(耐熱層面からの受像層の剥離)も実施例1と同
様に行い、良好であった。次に中間媒体の新しい受像層
部分を用いて同様に熱処理後、今度は人物画像を記録し
普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた人物
画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例4) (転写体)実施例1の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PETフイルム(厚さ18
μm)の片面に下記の離型層塗料をマイクログラビヤコ
−タ−で塗工乾燥(100℃)し、厚さ0.6μmの離
型層を形成した。この離型層上に実施例1の受像層塗料
を用い、実施例1と同様にして厚さ約2μmの受像層を
有する中間媒体を作製した。中間媒体の幅方向の長さ
は、同様に140mmである。 (離型層塗料) シリコ−ン樹脂 10重量部 (KS−847H、信越化学工業株式会社) 触媒 0.1重量部 (CAT−PL−50T、信越化学工業株式会社) トルエン 20重量部 2−ブタノン 10重量部 転写体と中間媒体、及び図1の記録プロセスを有するプ
リンタを用い、実施例1と同一条件で中間媒体の基材を
熱処理後、実施例1と同様に受像層にY、M、Cからな
る黒色画像及びクロスパタ−ンの記録を行なった。
【0066】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成(離型層面からの受像層の剥離)も実施例1と同
様に行い、良好であった。次に中間媒体の新しい受像層
部分を用いて同様に熱処理後、今度は人物画像を記録し
普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた人物
画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例5) (転写体の作製)一方の面に厚さ約0.1μmの架橋飽
和ポリエステル系アンカ−コ−ト層を有し、他方の面に
滑性耐熱層を有するPETフイルム(厚さ約6μm、幅
500mm)のアンカ−コ−ト層上に下記の熱処理層、
離型層、受像層、Y、M、Cの各塗料をグラビヤ印刷機
で熱処理層、離型層と受像層との順次積層物、Y色材
層、M色材層、C色材層が面順次になるように印刷後、
100℃で熱風乾燥して形成した。又、市販の黒インキ
を用いて、各層及び積層物の位置を検知するためのセン
サ−マ−クを印刷した。熱処理層、Y色材層、M色材
層、C色材層の各膜厚は、何れも1μmである。離型層
の膜厚は、0.2μm、受像層は2μmである。繰り返
し単位で形成されている各層の印刷面積(幅方向×長手
方向)は、熱処理層が440×250mm、離型層が4
40×250mm、受像層が120×150mm、各色
材層が440×250mmである。受像層は、離型層上
に120×150mmの単一層を幅方向に3つ形成し
た。印刷後離型層の中央部に受像層がくるようにPET
フイルムを幅140mmにスリットし、転写体として用
いた。
【0067】 (熱処理層塗料) アクリルポリオ−ル 10重量部 (A−801、大日本インキ化学工業株式会社) ポリイソシアネ−ト 2.8重量部 トルエン 5重量部 2−ブタノン 5重量部 (離型層塗料) シリコ−ン樹脂 10重量部 (KS−847H、信越化学工業株式会社) 触媒 0.1重量部 (CAT−PL−50T、信越化学工業株式会社) トルエン 20重量部 2−ブタノン 5重量部 (受像層塗料) ポリビニルアセタ−ル樹脂 10重量部 (BL−S、Tg:約54℃、積水化学工業株式会社) エポキシ変性シリコ−ンオイル 0.3重量部 (KF101、信越化学工業株式会社) アミノ変性シリコ−ンオイル 0.7重量部 (KF857、信越化学工業株式会社) 2−ブタノン 15重量部 トルエン 15重量部 (Y塗料)実施例1の塗料。
【0068】(M塗料)実施例1の塗料。
【0069】(C塗料)実施例1の塗料。 (中間媒体)中間媒体として、PETフイルム(厚さ2
5μm、幅140mm)を用いる。
【0070】この転写体と中間媒体、及び図2の記録プ
ロセスを有するプリンタを用い、最初に転写体の熱処理
層面と中間媒体とを重ね合わせ、サ−マルヘッドは実施
例1に記載の条件で発熱(印加熱量:6.5J/c
2)させ、中間媒体の熱処理(熱処理面積:幅×長さ
=13×17cm2)を行なった。次に中間媒体を巻き
戻した後、前記熱処理した中間媒体のほぼ中央部に転写
体の離型層と受像層とからなる積層物の受像層をサ−マ
ルヘッドにより転写体の離型層面から中間媒体上に熱転
写形成した(印加熱量:5.5J/cm2)。 次に中
間媒体を巻き戻した後、中間媒体上に熱転写形成された
受像層に実施例1と同様にY、M、Cからなる黒色画像
及びクロスパタ−ンの記録を行なった。
【0071】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。又、新
しい中間媒体部分を同様に熱処理後、中間媒体上に受像
層を熱転写形成後、今度は人物画像を記録し普通紙上に
転写形成した結果、普通紙上に得られた人物画像は、鮮
明性の大変優れた画像であった。 (実施例6) (転写体)実施例5の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PETフイルム(厚さ18
μm、幅160mm)の片面に下記の保持層塗料をマイ
クログラビヤコ−タ−で塗工乾燥(100℃)後、高圧
水銀ランプを照射して紫外線硬化させ、厚さ2μmの保
持層を形成し中間媒体を作製した。中間媒体は、幅14
0mmにスリットして用いた。 (保持層塗料) ポリエステルアクリレ−ト樹脂 10重量部 (M−8100、東亜合成化学工業株式会社) 増感剤 0.3重量部 (IRGACURE184) 酢酸エチル 20重量部 この転写体と中間媒体、及び図2の記録プロセスを有す
るプリンタを用い、最初に転写体の熱処理層面と中間媒
体の保持層面とを重ね合わせ、サ−マルヘッドを実施例
1と同一条件で発熱(印加熱量:6.5J/cm2)さ
せ、中間媒体の基材の熱処理(熱処理面積:幅×長さ=
13×17cm2)を行なった。中間媒体を巻き戻し、
次に前記熱処理した中間媒体のほぼ中央部に転写体の離
型層と受像層とからなる積層物の受像層をサ−マルヘッ
ド(印加熱量:5.5J/cm2)により転写体の離型
層面から中間媒体上に熱転写形成した。次に中間媒体を
巻き戻した後、中間媒体上に熱転写形成された受像層に
実施例1と同様にY、M、Cからなる黒色画像及びクロ
スパタ−ンの記録を行なった。
【0072】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成(保持層面からの受像層の剥離)も実施例1と同
様に行い、良好であった。又、新しい中間媒体部分を同
様に熱処理後、中間媒体上に受像層を熱転写形成後、今
度は人物画像を記録し、更に普通紙上に転写形成した結
果、普通紙上に得られた人物画像は、鮮明性の大変優れ
た画像であった。 (実施例7) (転写体)実施例5の転写体を用いる。 (中間媒体)実施例6の中間媒体を用いる。
【0073】転写体と中間媒体、及び図2の記録プロセ
スを有するプリンタを用い、最初に転写体の積層物の受
像層面と中間媒体の保持層面とを重ね合わせ、転写体の
離型層と受像層とからなる積層物の受像層をサ−マルヘ
ッド(印加熱量:5.5J/cm2)により転写体の離
型層面から中間媒体上に熱転写形成した。サ−マルヘッ
ドの発熱は、受像層転写開始位置の前方10mm先より
開始して行なった(加熱面積:幅×長さ=13×17c
2)。次に中間媒体を巻き戻した後、転写体の熱処理
層面と中間媒体上に転写形成された受像層面とを重ね合
わせ、サ−マルヘッドを実施例1と同一条件で発熱(印
加熱量:6.5J/cm2)させ、中間媒体の基材の熱
処理を受像層と共に行なった。この場合の熱処理も受像
層形成位置の前方10mm先より開始して行なった(熱
処理面積:幅×長さ=13×17cm2)。次に中間媒
体を巻き戻した後、中間媒体上の受像層に実施例1と同
様にY、M、Cからなる黒色画像及びクロスパタ−ンの
記録を行なった。
【0074】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。又、中
間媒体の新しい保持層上に受像層を熱転写形成後、同様
に中間媒体の基材及び受像層の熱処理を行なった後、今
度は人物画像を記録し、更に普通紙上に転写形成した結
果、普通紙上に得られた人物画像は、鮮明性の大変優れ
た画像であった。 (実施例8) (転写体の作製)一方の面に厚さ約0.1μmの架橋飽
和ポリエステル系アンカ−コ−ト層を有し、他方の面に
滑性耐熱層を有するPETフイルム(厚さ約6μm、幅
500mm)のアンカ−コ−ト層上に実施例5の離型
層、受像層の各塗料、及び実施例1のY、M、Cの各塗
料を用い、グラビヤ印刷機で離型層と受像層との順次積
層物、Y色材層、M色材層、C色材層が面順次になるよ
うに印刷後、100℃で熱風乾燥して形成した。又、市
販の黒インキを用いて、各層及び積層物の位置を検知す
るためのセンサ−マ−クを印刷した。各層及び積層物の
膜厚及び印刷面積等は、実施例5の転写体と同じであ
る。 (中間媒体の作製)実施例6の中間媒体を用いる。
【0075】この転写体と中間媒体、及び図3の記録プ
ロセスを有するプリンタを用い、最初に転写体の積層物
の受像層面と中間媒体の保持層面とを重ね合わせ、サ−
マルヘッドを実施例1に記載の条件で発熱(印加熱量:
6.5J/cm2)させ、転写体の離型層面から受像層
を中間媒体の保持層面に熱転写させると同時に中間媒体
の基材の熱処理も行なった。中間媒体の基材部分の熱処
理開始は、受像層部分よりも早く、受像層転写開始位置
の前方10mm先より行なった(熱処理面積:幅×長さ
=13×17cm2)。次に中間媒体を巻き戻した後、
中間媒体の保持層面上に熱転写形成された受像層に実施
例1と同様にY、M、Cからなる黒色画像及びクロスパ
タ−ンの記録を行なった。
【0076】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。又、新
しい中間媒体部分を用い、同様に中間媒体上に受像層を
熱転写形成すると同時に中間媒体の基材の熱処理を行
い、中間媒体の受像層に今度は人物画像を記録し、更に
普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた人物
画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例9) (転写体)実施例8の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PENフイルム(厚さ25
μm、幅160mm)の片面に下記の保持層塗料をマイ
クログラビヤコ−タ−で塗工乾燥(100℃)後、高圧
水銀ランプを照射して紫外線硬化させ、厚さ2μmの保
持層を形成し中間媒体を作製した。中間媒体は、幅14
0mmにスリットして用いた。 (保持層塗料)実施例6の塗料を用いる。
【0077】この転写体と中間媒体、及び図3の記録プ
ロセスを有するプリンタを用い、最初に転写体の積層物
の受像層面と中間媒体の保持層面とを重ね合わせ、サ−
マルヘッドを実施例1に記載の条件で発熱(但し、印加
熱量:6J/cm2)させ、実施例7と同様にして転写
体の離型層面から受像層を中間媒体の保持層面に熱転写
させると同時に中間媒体の基材の熱処理も行なった。次
に中間媒体を巻き戻した後、中間媒体の保持層面上に熱
転写形成された受像層に実施例1と同様にY、M、Cか
らなる黒色画像及びクロスパタ−ンの記録を行なった。
【0078】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。又、新
しい中間媒体部分を用い、同様に中間媒体上に受像層を
熱転写形成すると同時に中間媒体の基材の熱処理を行
い、中間媒体の受像層に今度は人物画像を記録し、更に
普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた人物
画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例10) (転写体の作製)一方の面に厚さ約0.1μmの架橋飽
和ポリエステル系アンカ−コ−ト層を有し、他方の面に
滑性耐熱層を有するPETフイルム(厚さ約6μm、幅
140mm)のアンカ−コ−ト層上に実施例1のY塗料
を用い、マイクログラビヤコ−タ−で塗工乾燥(100
℃)して、厚さ1μmのY色材層が連続膜で形成されて
いるY転写体を作製した。同様に実施例1のM塗料及び
C塗料を用い、M転写体(色材層厚さ1μm)、C転写体
(色材層厚さ1μm)を作製した。 (中間媒体)実施例1の中間媒体を用いる。 (熱処理シ−ト)一方の面に厚さ約0.1μmの架橋飽
和ポリエステル系アンカ−コ−ト層を有し、他方の面に
滑性耐熱層を有するポリイミドフイルム(厚さ6μm、
幅140mm)のアンカ−コ−ト層上に下記の熱処理層
塗料をマイクログラビヤコ−タ−で塗工乾燥(100
℃)して、厚さ1.5μmの熱処理層を有する熱処理シ
−トを作製した。 (熱処理層塗料)実施例1の塗料を用いる。
【0079】この熱処理シ−ト、Y転写体、M転写体、
C転写体、中間媒体、図5の中間媒体上に画像形成する
までの記録プロセスを有するプリンタ、及び図1の記録
プロセスを有するプリンタの内、受像体上に受像層を転
写させる転写部分を使用する。熱処理シ−トの熱処理層
面及び各転写体の色材層面は、何れも中間媒体の受像層
面と対向するように図5のように記録ヘッドとプラテン
間にそれぞれが配置されている。又、図5の各記録ヘッ
ドとして、サ−マルヘッドを用いる。
【0080】最初にサ−マルヘッド35(図5における
記録ヘッド35、以下同様)とプラテン39(図5のプ
ラテン39、以下同様)間において、サ−マルヘッド3
5を発熱させ、熱処理シ−トを介して中間媒体の基材を
受像層と共に熱処理した。熱処理は、実施例1と同様に
受像層の先頭部の約10mm手前から熱処理を開始し、
実施例1と同一条件で行なった(印加熱量:6.5J/
cm2、熱処理面積:12×17cm2)。
【0081】次に熱処理された中間媒体部分をサ−マル
ヘッド36の入口まで走行させ、熱処理された基材上の
受像層にY転写体31を用いて実施例1の記録条件にて
サ−マルヘッド36によりY画像(記録面積:8×10
cm2)及びクロスパタ−ンを記録した。以下、記録さ
れたY画像上にM転写体とサ−マルヘッド37により、
又YM画像上にC転写体33とサ−マルヘッド38によ
り、同様に記録し、受像層に黒色の画像とクロスパタ−
ンを記録した。
【0082】この部分において、中央部に記録された黒
画像部分の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録さ
れない部分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、
幅方向の長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差が
なかった。
【0083】次に図1の受像体上に受像層を転写させる
転写部分であるシリコ−ンゴム被覆ロ−ルと加熱ロ−ル
間の入口部分まで記録された受像層部分を走行させ、普
通紙と重ね合わせた後、実施例1と同一条件で普通紙上
に受像層を転写形成させた結果、良好に転写形成でき
た。
【0084】又、最初に戻って中間媒体の新しい受像層
部分を用い、同様に中間媒体の基材の熱処理を行い、熱
処理された基材上の受像層に今度は人物画像を記録し、
更に普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた
人物画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例11) (転写体)実施例10のY、M、Cの各転写体を用い
る。 (中間媒体)実施例1の中間媒体を用いる。 (熱処理シ−ト)内面に滑性耐熱層を有するエンドレス
のポリイミドフイルム(厚さ6μm、幅140mm)の
外面に下記の熱処理層塗料をワアイヤ−バ−で塗工乾燥
(100℃)して、厚さ1.5μmの熱処理層を有する
エンドレス熱処理シ−トを作製した。 (熱処理層塗料) アクリルポリオ−ル 10重量部 (A−801) ポリイソシアネ−ト 2.8重量部 エポキシ変性シリコ−ンオイル 0.1重量部 (KF101) アミノ変性シリコ−ンオイル 0.2重量部 (KF857) 2−ブタノン 10重量部 トルエン 10重量部 このエンドレス熱処理シ−トを用いるため、図5の中間
媒体上に画像形成するまでの記録プロセスを有するプリ
ンタの内、最初の熱処理シ−トを用いる記録ヘッド35
部分を図7の熱処理シ−トを用いる部分に変更して図5
のプリンタを用いる。又、図1の記録プロセスを有する
プリンタの内、受像体上に受像層を転写させる転写部分
を使用する。図7においてエンドレス熱処理シ−ト70
は、熱処理層面が中間媒体側に対向するように配置され
ている。
【0085】最初に図7において、サ−マルヘッド35
(図7における記録ヘッド35、以下図5においても同
様)とプラテン39(図7のプラテン39)間におい
て、サ−マルヘッドを発熱させ、エンドレス熱処理シ−
トを介して中間媒体の基材を受像層と共に熱処理した。
熱処理は、実施例10と同様に行なった。以下、実施例
10と同様に熱処理された基材上の受像層に記録し、受
像層に黒色の画像とクロスパタ−ンを記録した。
【0086】この場合も同様に、幅方向の長さ及び長手
方向の長さの何れに対しても、殆ど有意差がなかった。
次に図1の受像体上に受像層を転写させる転写部分であ
るシリコ−ンゴム被覆ロ−ルと加熱ロ−ル部分を用い、
実施例1と同一条件で普通紙上に受像層を転写形成させ
た結果、良好に転写形成できた。
【0087】又、最初に戻って中間媒体の新しい受像層
部分を用い、同様に中間媒体の基材の熱処理を行い、熱
処理された基材上の受像層に今度は人物画像を記録し、
更に普通紙上に転写形成した結果、普通紙上に得られた
人物画像は、鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例12) (転写体)実施例10のY、M、Cの各転写体を用い
る。 (中間媒体)実施例1の中間媒体において、各受像層の
大きさが100×130mm(幅方向×長手方向)にな
るようにして作製した。 (熱処理シ−ト)実施例10の熱処理シ−トを用いる。
【0088】実施例10と同様に、熱処理シ−ト、Y転
写体、M転写体、C転写体、中間媒体、図5の中間媒体
上に画像形成するまでの記録プロセスを有するプリン
タ、及び図1の記録プロセスを有するプリンタの内、受
像体上に受像層を転写させる転写部分を使用する。又、
図5の各記録ヘッドとして、サ−マルヘッドを用いる。
【0089】最初にサ−マルヘッド35とプラテン39
間において、サ−マルヘッド35を発熱させ、熱処理シ
−トを介して中間媒体の基材を受像層と共に熱処理し
た。熱処理は、受像層の先頭部から5mm受像層側に入
った受像層上から熱処理を開始し、以下実施例1と同一
条件で行なった(印加熱量:6.5J/cm2、但し、
熱処理面積:9×12cm2)。
【0090】次に熱処理された中間媒体部分をサ−マル
ヘッド36の入口まで走行させ、Y転写体31及びサ−
マルヘッド36により熱処理された基材上の受像層にY
色の人物画像を記録(記録面積:8×10cm2、最大
印加熱量:5.5J/cm2)した。以下、M転写体3
2とサ−マルヘッド37、及びC転写体33とサ−マル
ヘッド38部分において、フルカラ−の人物画像を記録
するための信号に対応してそれぞれM色、C色の人物画
像を重ね記録して、受像層上にフルカラ−の人物画像を
記録した。
【0091】次に図1の受像体上に受像層を転写させる
転写部分であるシリコ−ンゴム被覆ロ−ルと加熱ロ−ル
間の入口部分まで記録された受像層部分を走行させ、白
色発泡PETシ−ト(受像体、厚さ150μm)と重ね
合わせた後、実施例1と同一条件で白色発泡PETシ−
ト上に受像層を転写形成させた結果、白色発泡PETシ
−ト上に得られた人物画像は、ドット位置ズレが小さく
鮮明性の大変優れた画像であった。 (実施例13) (転写体)実施例1の転写体を用いる。 (中間媒体の作製)2軸延伸PETフイルム(厚さ16
μm)の片面に実施例1の受像層塗料を用い、実施例1
と同様にして厚さ約2μmの受像層を有する中間媒体を
作製した。中間媒体の幅方向の長さは、同様に140m
mである。
【0092】転写体と中間媒体、及び図1の記録プロセ
スを有するプリンタを用い、最初に転写体の熱処理層と
中間媒体の受像層とを、受像層が熱処理層のほぼ中央部
に来るように重ね合わせ、押圧下にあるサ−マルヘッド
とプラテンとの間を受像層の先頭部の約10mm手前か
らサ−マルヘッドを実施例1の条件にて発熱させ、中間
媒体の基材の熱処理(熱処理面積:12×17cm2
但し印加熱量:6J/cm2)を行なった。熱処理は、
中間媒体の長手方向にかかる張力を800g/14cm
に設定して行なった。次に中間媒体を巻き戻した後、実
施例1と同様に受像層にY、M、Cからなる黒色画像及
びクロスパタ−ンの記録(記録面積:8×10cm2
印加熱量:5.5J/cm2)を行なった。画像記録時
は、中間媒体の長手方向にかかる張力を500g/14
cmに設定して行なった。
【0093】この結果、中央部に記録された黒画像部分
の幅(横方向)及び長手方向の距離と、記録されない部
分の幅及び長手方向の距離とを比較した結果、幅方向の
長さ及び長手方向の長さの何れも殆ど有意差がなかっ
た。又、中間媒体から普通紙上への黒色画像受像層の転
写形成も実施例1と同様に行い、良好であった。次に中
間媒体の新しい受像層部分を用いて同様に熱処理後、今
度は人物画像を記録し普通紙上に転写形成した結果、普
通紙上に得られた人物画像は、鮮明性の大変優れた画像
であった。 (比較例1) (転写体)実施例1の転写体から熱処理層部分を除いた
転写体、即ちY,M、Cの各色材層が面順次に形成され
ている転写体を実施例1と同様に作製した。 (中間媒体)実施例1の中間媒体を用いる。
【0094】この転写体と中間媒体、及び図1の記録プ
ロセスを有するプリンタを用い、中間媒体の基材の熱処
理はせずに、直接中間媒体の受像層の中央部分に実施例
1と同様に黒色の画像とクロスパタ−ンを記録(記録熱
量:5.5J/cm2、記録面積:8×10cm2)し
た。ここで、実施例1と同様に記録された部分と記録さ
れない部分の幅及び長手方向の距離を比較した結果、中
央部に記録された黒画像の幅方向の長さは、記録されな
い部分に対して115μm短く、又長手方向は78μm
短く、それぞれ収縮していた。又、新しい中間媒体に今
度は人物画像を記録し、更に実施例1と同様に普通紙上
に転写形成した人物画像は、鮮明性の低い画像であっ
た。
【0095】(比較例2) (転写体)比較例1の転写体を用いる。 (中間媒体)実施例2の中間媒体を用いる。
【0096】この転写体と中間媒体、及び図1の記録プ
ロセスを有するプリンタを用い、以下比較例1と同様
に、直接中間媒体の受像層の中央部分に黒色の画像とク
ロスパタ−ンを記録(記録熱量:5.5J/cm2、記
録面積:8×10cm2)した。ここで、実施例1と同
様に記録された部分と記録されない部分の幅及び長手方
向の距離を比較した結果、中央部に記録された黒画像の
幅方向の長さは、記録されない部分に対して95μm短
く、又長手方向は、66μm短く、それぞれ収縮してい
た。又、新しい中間媒体に今度は人物画像を記録し、更
に実施例1と同様に普通紙上に転写形成した人物画像
は、鮮明性の低い画像であった。
【0097】
【発明の効果】以上のように本発明は、基材上に色材層
を有する転写体と、基材上に受像層を有する中間媒体
と、受像体とを用い、最初に中間媒体の少なくとも基材
の一部分を熱処理し、次に転写体の色材層面と中間媒体
の前記熱処理された基材上の受像層面とを重ね合わせ、
転写体の基材側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材
層の少なくとも色材を前記受像層に熱転写して画像を形
成し、次に中間媒体の画像形成された受像層面と受像体
とを重ね合わせ、熱あるいは/そして圧力によって前記
受像層を中間媒体から受像体上に転写形成して、受像体
上に画像を形成する熱転写記録方法(請求項1)、或は
基材上に色材層と受像層とを有する転写体と、中間媒体
と、受像体とを用い、最初に転写体の受像層面と中間媒
体とを重ね合わせ熱媒体により転写体の受像層を中間媒
体上に熱転写させ、且つ前記受像層の熱転写の際に中間
媒体の少なくとも受像層被転写部分の基材の熱処理も行
ない、次に転写体の色材層面と中間媒体の前記熱処理さ
れた基材上の受像層面とを重ね合わせ、転写体の基材側
から記録ヘッドにより加熱し、前記色材層の少なくとも
色材を前記受像層に熱転写して画像を形成し、次に中間
媒体の画像形成された受像層面と受像体とを重ね合わ
せ、熱あるいは/そして圧力によって前記受像層を中間
媒体から受像体上に転写形成して、受像体上に画像を形
成する熱転写記録方法(請求項2)、或は基材上に色材
層と受像層とを有する転写体と、中間媒体と、受像体と
を用い、最初に中間媒体の少なくとも基材の一部分を熱
処理し、次に転写体の受像層面と中間媒体の熱処理部分
とを重ね合わせ、熱あるいは/そして圧力により転写体
の受像層を中間媒体上に転写させ、次に転写体の色材層
面と中間媒体上の受像層面とを重ね合わせ、転写体の基
材側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材層の少なく
とも色材を前記受像層に熱転写して画像を形成し、次に
中間媒体の画像形成された受像層面と受像体とを重ね合
わせ、熱あるいは/そして圧力によって前記受像層を中
間媒体から受像体上に転写形成して、受像体上に画像を
形成する熱転写記録方法(請求項3)、或は基材上に色
材層と受像層とを有する転写体と、中間媒体と、受像体
とを用い、最初に転写体の受像層面と中間媒体とを重ね
合わせ、熱あるいは/そして圧力により転写体の受像層
を中間媒体上に転写させ、次に中間媒体の転写形成され
た受像層が位置している基材部分を熱処理し、次に転写
体の色材層面と中間媒体上の受像層面とを重ね合わせ、
転写体の基材側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材
層の少なくとも色材を前記受像層に熱転写して画像を形
成し、次に中間媒体の画像形成された受像層面と受像体
とを重ね合わせ、熱あるいは/そして圧力によって前記
受像層を中間媒体から受像体上に転写形成して、受像体
上に画像を形成する熱転写記録方法(請求項4)、或は
基材上に色材層と受像層とを有する転写体が、基材上に
色材層を有する色材転写体と、基材上に受像層を有する
受像層転写体とに分離した複数の転写体であり、前期複
数の転写体を用いる請求項2、3または4記載の熱転写
記録方法(請求項5)を用いることにより、又、基材上
に熱処理層を有し、中間媒体の熱処理に用いられる熱処
理シ−ト、或はエンドレスシ−トであり、中間媒体の熱
処理に用いられる熱処理シ−トを用いることにより、記
録ドットの位置ズレが小さく、鮮明性の高い画像が得ら
れる熱転写記録方法及び熱処理シ−トを提供するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスを原理的に示した模式図
【図2】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスを原理的に示した模式図
【図3】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスを原理的に示した模式図
【図4】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスの一部分である中間媒体上に画像記録するまで
の記録プロセスを原理的に示した模式図
【図5】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスの一部分である中間媒体上に画像記録するまで
の記録プロセスを原理的に示した模式図
【図6】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスの一部分である中間媒体上に画像記録するまで
の記録プロセスを原理的に示した模式図
【図7】本発明の実施例における熱転写記録方法の記録
プロセスの一部分である中間媒体を熱処理する部分を原
理的に示した模式図
【図8】本発明の実施例における中間媒体の断面模式図
【図9】本発明の実施例における熱処理シ−トの断面模
式図
【符号の説明】
1 転写体 2 基材 3 熱処理層 4 イエロ−色材層 5 マゼンタ色材層 6 シアン色材層 7 滑性耐熱層 8 中間媒体 9 基材 10 受像層 11 記録ヘッド 12 プラテン 13 巻出ロ−ル 14 巻取ロ−ル 15 巻出ロ−ル 16 巻取ロ−ル 17 ロ−ル 18 駆動ロ−ル 19 受像体 20 シリコ−ンゴム被覆ロ−ル 21 加熱ロ−ル 22 受像層 23 ロ−ル 24 転写体 25 受像層 26 中間媒体 27 基材 28 転写体 30 熱処理シ−ト31 イエロ−転写体 32 マゼンタ転写体 33 シアン転写体 34 中間媒体 35 記録ヘッド 36 記録ヘッド 37 記録ヘッド 38 記録ヘッド 39 プラテン 40 プラテン 41 プラテン 42 プラテン 43 駆動ロ−ル 44 駆動ロ−ル 45 駆動ロ−ル 46 駆動ロ−ル 47 ダンサ−ロ−ル 48 ダンサ−ロ−ル 49 ダンサ−ロ−ル 50 中間媒体 51 基材 52 受像層 53 受像層 54 熱処理シ−ト 60 熱処理シ−ト 61 基材 62 受像層 63 受像層 64 滑性耐熱層 70 熱処理シ−ト 71 駆動ロ−ル 72 ダンサ−ロ−ル 80 基材 81 離型層 82 受像層 83 基材

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に色材層を有する転写体と、基材上
    に受像層を有する中間媒体と、受像体とを用い、最初に
    中間媒体の少なくとも基材の一部分を熱処理し、次に転
    写体の色材層面と中間媒体の前記熱処理された基材上の
    受像層面とを重ね合わせ、転写体の基材側から記録ヘッ
    ドにより加熱し、前記色材層の少なくとも色材を前記受
    像層に熱転写して画像を形成し、次に中間媒体の画像形
    成された受像層面と受像体とを重ね合わせ、熱あるいは
    /そして圧力によって前記受像層を中間媒体から受像体
    上に転写形成して、受像体上に画像を形成する熱転写記
    録方法。
  2. 【請求項2】基材上に色材層と受像層とを有する転写体
    と、中間媒体と、受像体とを用い、最初に転写体の受像
    層面と中間媒体とを重ね合わせ熱媒体により転写体の受
    像層を中間媒体上に熱転写させ、且つ前記受像層の熱転
    写の際に中間媒体の少なくとも受像層被転写部分の基材
    の熱処理も行ない、次に転写体の色材層面と中間媒体の
    前記熱処理された基材上の受像層面とを重ね合わせ、転
    写体の基材側から記録ヘッドにより加熱し、前記色材層
    の少なくとも色材を前記受像層に熱転写して画像を形成
    し、次に中間媒体の画像形成された受像層面と受像体と
    を重ね合わせ、熱あるいは/そして圧力によって前記受
    像層を中間媒体から受像体上に転写形成して、受像体上
    に画像を形成する熱転写記録方法。
  3. 【請求項3】基材上に色材層と受像層とを有する転写体
    と、中間媒体と、受像体とを用い、最初に中間媒体の少
    なくとも基材の一部分を熱処理し、次に転写体の受像層
    面と中間媒体の熱処理部分とを重ね合わせ、熱あるいは
    /そして圧力ににより転写体の受像層を中間媒体上に転
    写させ、次に転写体の色材層面と中間媒体上の受像層面
    とを重ね合わせ、転写体の基材側から記録ヘッドにより
    加熱し、前記色材層の少なくとも色材を前記受像層に熱
    転写して画像を形成し、次に中間媒体の画像形成された
    受像層面と受像体とを重ね合わせ、熱あるいは/そして
    圧力によって前記受像層を中間媒体から受像体上に転写
    形成して、受像体上に画像を形成する熱転写記録方法。
  4. 【請求項4】基材上に色材層と受像層とを有する転写体
    と、中間媒体と、受像体とを用い、最初に転写体の受像
    層面と中間媒体とを重ね合わせ、熱あるいは/そして圧
    力により転写体の受像層を中間媒体上に転写させ、次に
    中間媒体の転写形成された受像層が位置している基材部
    分を熱処理し、次に転写体の色材層面と中間媒体上の受
    像層面とを重ね合わせ、転写体の基材側から記録ヘッド
    により加熱し、前記色材層の少なくとも色材を前記受像
    層に熱転写して画像を形成し、次に中間媒体の画像形成
    された受像層面と受像体とを重ね合わせ、熱あるいは/
    そして圧力によって前記受像層を中間媒体から受像体上
    に転写形成して、受像体上に画像を形成する熱転写記録
    方法。
  5. 【請求項5】基材上に色材層と受像層とを有する転写体
    が、基材上に色材層を有する色材転写体と、基材上に受
    像層を有する受像層転写体とに分離した複数の転写体で
    あり、前期複数の転写体を用いる請求項2、3または4
    記載の熱転写記録方法。
  6. 【請求項6】中間媒体の基材の熱処理面積が画像記録面
    積よりも大である条件で中間媒体の熱処理を行なう請求
    項1、2、3、4または5記載の熱転写記録方法。
  7. 【請求項7】中間媒体の基材の熱処理の幅方向の長さが
    画像記録の幅方向の長さよりも大である条件で中間媒体
    の熱処理を行なう請求項1、2、3、4または5記載の
    熱転写記録方法。
  8. 【請求項8】中間媒体の熱処理時に中間媒体の長手方向
    にかかる張力が、中間媒体の受像層への画像記録時に中
    間媒体の長手方向にかかる張力よりも大である条件で中
    間媒体の熱処理を行なう請求項1、2、3、4、5、6
    または7記載の熱転写記録方法。
  9. 【請求項9】中間媒体の熱処理をサ−マルヘッドで行な
    う請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の熱
    転写記録方法。
  10. 【請求項10】中間媒体の熱処理を熱処理シ−トを用い
    て行なう請求項1、3、4、5、6、7または8記載の
    熱転写記録方法。
  11. 【請求項11】熱処理シ−トがエンドレスシ−トである
    請求項10記載の熱転写記録方法。
  12. 【請求項12】熱処理シ−トを再使用する請求項10記
    載の熱転写記録方法。
  13. 【請求項13】基材上に熱処理層を有し、中間媒体の熱
    処理に用いられる熱転写記録用熱処理シ−ト。
  14. 【請求項14】エンドレスシ−トであり、中間媒体の熱
    処理に用いられる熱転写記録用熱処理シ−ト。
  15. 【請求項15】熱処理層が樹脂の硬化物である請求項1
    3記載の熱転写記録用熱処理シ−ト。
JP11139721A 1999-05-20 1999-05-20 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト Withdrawn JP2000326640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11139721A JP2000326640A (ja) 1999-05-20 1999-05-20 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11139721A JP2000326640A (ja) 1999-05-20 1999-05-20 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000326640A true JP2000326640A (ja) 2000-11-28

Family

ID=15251867

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11139721A Withdrawn JP2000326640A (ja) 1999-05-20 1999-05-20 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000326640A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002219880A (ja) * 2001-01-29 2002-08-06 Toshiba Corp 熱転写記録媒体及び画像記録方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002219880A (ja) * 2001-01-29 2002-08-06 Toshiba Corp 熱転写記録媒体及び画像記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10328734B2 (en) Method for forming print, method for peeling off transfer layer, and thermal transfer printer
JP3216831B2 (ja) 熱転写記録方法、装置及び中間シート
JPH0790665B2 (ja) 熱転写方法及びこれに用いる熱転写用インクシート
JP6460299B2 (ja) 離型部材一体型転写シート、印画物の製造方法、転写シートの製造方法、及びプリントシステム
US6097415A (en) Thermal transfer recording method and apparatus utilizing intermediate transfer recording medium
JP3333970B2 (ja) 感熱画像保護層転写装置
JP3465963B2 (ja) 画像記録方法
JP2000326640A (ja) 熱転写記録方法及び熱処理シ−ト
JP2000326645A (ja) 熱転写記録方法及び熱転写記録用中間シ−ト
JP3419908B2 (ja) 熱転写記録方法及び熱転写記録装置
JP2000203167A (ja) 熱転写記録方法、熱転写記録用インクシ―ト
JP2001158179A (ja) 熱転写記録方法、中間媒体及び保護フィルム
JP3324193B2 (ja) 熱転写記録方法及び中間媒体
JPH08258438A (ja) 熱転写シート及び熱転写記録方法並びに熱転写記録装置
JP3150372B2 (ja) 熱転写記録方法、装置及び受像体
JP2001030640A (ja) 熱転写記録方法および熱転写記録装置
JP2001018545A (ja) 画像形成装置
JPH04179591A (ja) Idカード及びid冊子並びにその作成装置
JP2687317B2 (ja) 乾式平版連続印刷方法及び装置
JP2009292040A (ja) 熱転写ラミネートフィルム、熱転写シートおよび画像形成装置
JPH0139566Y2 (ja)
JP2001030526A (ja) 熱転写記録方法及び中間転写媒体
JPH0966617A (ja) 熱転写記録装置とそれに使用する中間転写記録媒体収納カセット及び中間転写記録媒体用コア並びに装填治具
JPH08332741A (ja) 熱転写記録方法および熱転写記録装置
JP2000141726A (ja) 熱転写記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060405

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060512

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20091002