JP2000325646A - パチンコ用受箱及びパチンコ店用営業支援システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パチンコ店の係員を増加せずして遊技者の不
正行為を防止できるようにする。 【構成】 パチンコ玉を貯蔵するための受箱１に記憶媒
体３を装置し、その記憶媒体３に識別データとして遊技
機６の機種番号などを記憶する。一方、計数器７には発
券機１２のほか、記憶媒体３に記憶された識別データを
読み取るための読取処理機１３を付帯して設ける。そし
て、遊技者が獲得したパチンコ玉を計数器７を通じて店
側に返却するとき、識別データから不正の有無を確認
し、その後で計数値や識別データなどを印字したレシー
ト１１を発券機１２より発行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ店の係員
を増やさずに遊技者の不正行為を防止できるようにした
パチンコ用受箱及びパチンコ店用営業支援システムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、パチンコ店において、遊技者は
所望の遊技機を選択しつつパチンコ玉やメダルなど少量
の遊技媒体を店から借り受けてゲームを実行するが、ゲ
ーム中に大当たりなど所定の権利を得て多くの遊技媒体
を獲得したときには、これを所定の受箱に貯蔵してその
後のゲームの実行に使用することができる。なお、パチ
ンコ店の多くは遊技者がゲームの途中で獲得した遊技媒
体をもったまま他の遊技機に移動することを規制してい
る。このため、遊技者はゲームを終了する場合、獲得し
た遊技媒体を店内に設置してある計数器を通じて店側に
返却するが、この時その返却数量に相当する景品を貰い
受けることができる。なお、遊技媒体を景品に換えると
きのレートを交換率と呼び、従来この交換率を各パチン
コ店で一定値に設定して営業を行ってきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年そ
の交換率を各パチンコ店毎、それも同店における各遊技
機毎に自由に設定できるようにしようとする動きがある
中、従来のままの営業形態では不正が横行してしまうと
いう危惧があった。つまり、機種毎に交換率が異なると
なれば、遊技者は獲得した遊技媒体を交換率の高い遊技
機で得たものだとして店側に返却することが容易に想定
される。

【０００４】これを防止する手立てとして、監視カメラ
や係員を増やすなどして遊技者の行動を一部始終監視す
ることが考えられるが、これには初期投資のみならず莫
大なランニングコストを要するといった難点がある。

【０００５】本発明は、以上のような事情に鑑みて成さ
れたものであり、その目的とする処はパチンコ店の係員
を増加せずして遊技者の不正行為を防止できるようにす
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、パチンコ玉など所定の遊技機より得た遊技
媒体を貯蔵するためのパチンコ用受箱であって、その部
位に得られた遊技媒体の出所を確認するに必要な識別デ
ータを記憶させるための記憶媒体が装置されて成ること
を特徴とするパチンコ用受箱を提供するものである。

【０００７】又、本発明はパチンコ玉など所定の遊技機
より得た遊技媒体を貯蔵するための受箱と、この受箱に
貯蔵された遊技媒体の数量を計数するための計数器と、
この計数器に付帯して計数結果が印字されたレシートを
発行する発券機とを具備して成るパチンコ店用営業支援
システムにおいて、前記受箱の部位に各々その中に貯蔵
された遊技媒体の出所を確認するに必要な識別データを
記憶させるための記憶媒体を装置するとともに、前記計
数器には記憶媒体に記憶された識別データを読み取るた
めの読取処理機を装置して、計数器による遊技媒体の計
数後に発行されるレシートに、前記識別データ又はその
識別データを基にした加工データを印字するようにして
成るパチンコ店用営業支援システムを提供する。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の適用例を図面に基
づいて詳細に説明する。先ず、図１は本発明に係るパチ
ンコ用受箱の好適な一例を示した斜視図である。この図
に示すように、受箱１は所定の容積をもつ箱本体２と、
その部位に装置される記憶媒体３とで構成される。この
うち、箱本体２はポリスチレンその他の合成樹脂を射出
成形するなどして断面凹字形の箱型にしたものであり、
その上面開口縁には把手用の鍔部４が一体に形成されて
いる。そして、この箱本体２は所定の容量をもち、その
中にパチンコ玉にして５０００個程度を貯蔵することが
できる。なお、この受箱１はパチンコ玉を貯蔵するもの
に限らず、遊技機としてパチスロすなわちスロットマシ
ーンで遊技して得たメダルを貯蔵することもできる。

【０００９】一方、記憶媒体３は、図２に示すように箱
本体２の底部に埋め込まれ、これには使用する遊技機を
特定するための識別データがその使用前又は使用中に書
き込まれて記憶される。特に、この記憶媒体３はデータ
の遣り取りを光、磁気、又は電磁波などの非接触手段を
用いて行う非接触型とされる。その一例として公知の非
接触型ＩＣカードが用いられる。例えば、図示せぬカー
ド表面に設けられた太陽電池で得られた電力によりカー
ド内部のＩＣから成る発振器、制御部、及び識別データ
を記憶させるための記憶部を作動させ、カード本体に設
けたループアンテナを介して外部に近接した受信アンテ
ナに記憶部の識別データを出力するものである。このう
ち、制御部はフリップフロップ回路、ゲート回路、及び
ノット回路の組み合わせから成るカウンタ、又はシフト
レジスタを主体とし、発振器からのパルス信号に従って
記憶部の識別データを出力することができる。

【００１０】そして、以上のように構成される受箱１に
よれば、使用される遊技機の機種番号などを識別データ
として記憶媒体３に記憶することにより、その中に貯蔵
されたパチンコ玉などの遊技媒体を店側に返却すると
き、その出所を確認して不正を防止することができる。

【００１１】そのためのシステム例を図３で説明すれ
ば、５はパチンコ店内に設備されるパチンコ島、６はパ
チンコ島に並列状にして設けられるパチンコ台又はパチ
スロ台などの遊技機、７は遊技者が店側から借り受けた
パチンコ玉などの遊技媒体を返却する場合に用いる計数
器、８はそれら各設備機器６，７と接続して様々なデー
タを一括に処理するホストコンピュータであり、そのホ
ストコンピュータ８には各遊技機６から遊技媒体の出入
り数、大当たり回数、及び大当たりした時間などが送信
され、又計数器７からは遊技媒体の返却数量などが送信
される。

【００１２】ここで、パチンコ島５には各遊技機６に対
応して、例えばその機種番号や、その遊技機６による大
当たり回数や大当たり時間など遊技者が遊技媒体を獲得
した情報を受箱１の記憶媒体３に識別データとして書き
込むライタ（書込処理機９）が設けられる。なお、この
書込処理機９は例えば受箱１を載せる既設のテーブル内
などに装置され、記憶媒体３に書き込む識別データをホ
ストコンピュータ８から得て、これを光信号に変換して
出力するが、その出力方式は記憶媒体３の種類により磁
気、又は電磁波方式にすることができるし、識別データ
の受信先もホストコンピュータ８に限らず、パチンコ島
５に内蔵される既設の端末装置１０から直接得ることも
できる。

【００１３】一方、計数器７にはその計数結果を印字し
たレシート１１を発光する発券機１２のほか、受箱１の
記憶媒体３に記憶された識別データを読み取るためのリ
ーダ（読取処理機１３）が付帯して設けられる。なお、
その読取処理機１３は記憶媒体３に適用するものが選ば
れるが、記憶媒体３が上述のようなＩＣカードであると
き、読取処理機１３としては、例えばＩＣカードの太陽
電池を照射する光源、ＩＣカードから出力される信号を
受ける受光素子、インターフェース回路、制御用のコン
トローラ、及び電源などから成るものが用いられる。そ
して、遊技者が所定の遊技機６で獲得した遊技媒体を計
数器７を通じて店側に返却するとき、その遊技媒体を貯
蔵した受箱１を計数器７上にセットするなどして記憶媒
体３を読取処理機１３に近接させることにより、記憶媒
体３に記憶された識別データが読取処理機１３で読み取
られ、これがホストコンピュータ８に送信されて該ホス
トコンピュータに集積されたデータと照合される。

【００１４】これにより、不正が認められなければ発券
機１２が作動して、計数器７による遊技媒体の計数値や
日時、及び読取処理機１３で読み出した識別データなど
を印字したレシート１１を発行する。そこで、遊技者は
そのレシート１１をもって店内のサービスカウンタへ赴
き、獲得した遊技媒体の数量に相当する景品を貰い受け
ることができる。なお、レシート１１には識別データを
バーコードなどの形でそのまま印字すること限らず、例
えば識別データを基にして得た加工データを印字するよ
うにしてもよい。又、遊技媒体の計数時に不正が発覚し
た場合、発券機１２からその旨を記載したレシート１１
を発行したり、或いは計数器７に近接する図示せぬ警報
ブザーを鳴らすなどすることができる。

【００１５】ここで、以上のように構成されるパチンコ
店用営業支援システムの好適な運用例を説明する。尚、
前提条件として、遊技媒体と景品との交換率を同一のパ
チンコ島５に設置される遊技機６毎に変えた場合を例に
してみる。先ず、店内にはこれまで通り所定の係員を配
置して監視カメラと共に遊技者が遊技機を叩くなど不正
行為を行っていないか監視する。一方、各パチンコ島５
に近接して識別データを消去した受箱１を所定数ずつ積
み上げておき、ある遊技機６で大当たりが発生したと
き、その遊技者に対して係員が受箱１を手渡すようにす
る。なお、受箱１は同じ交換率の遊技機６毎に色分けす
るなどして、これが所定の遊技機６で使用されているか
否かを係員が視認できるようにしておくことが好まし
い。そして、遊技者はその受箱１を受け取った後、これ
を遊技機６の下方に沿って延びるテーブル上に配置し、
その中に遊技機６から払い出される遊技媒体（パチンコ
玉）を貯蔵するのである。

【００１６】ここで、その遊技機６はパチンコ島５内に
装置される端末装置１０を通じ、ホストコンピュータ８
へ機種番号と大当たりの回数及び時間などを送信する
が、この時その送信データを識別データとしてホストコ
ンピュータ８からテーブル内に装置される端末装置１０
及び書込処理機９を通じて受箱１の記憶媒体３に書き込
むようにする。その後、そのまま遊技を続行して獲得し
た遊技媒体が無くなった場合に、係員が空の受箱１を回
収して記憶媒体３の識別データを消去する一方、獲得し
た遊技媒体が無くならぬまま遊技を中止する場合には、
係員又は遊技者自らにより受箱１中の遊技媒体を計数器
７を通じて店側に返却するのであり、このとき計数器７
により遊技媒体を計数しつつ読取処理機１３によって記
憶媒体３の識別データを読み取り、これを計数器７によ
る計数値と合わせてホストコンピュータ８に送信し、返
却された遊技媒体が所定の遊技機６で得られたものであ
るかを確認する。

【００１７】なお、ホストコンピュータ８には公知のご
とく各遊技機６毎に遊技媒体の出入りがその都度送信さ
れて集積されているため、外部から遊技媒体を持ち込ん
だり、獲得した遊技媒体を他の遊技機６で流用していれ
ば、返却時に識別データとホストコンピュータ８がもつ
データとの照合により不正が発覚するし、返却した遊技
媒体が交換率の高い遊技機６で獲得したものであると偽
っても識別データからその真偽を判別することができ
る。

【００１８】而して、返却された遊技媒体が正当な手段
で得られたものであると確認されたとき、発券機１２を
作動して計数値、識別データ、並びにその日時などを印
字したレシート１１を発行する。その後、遊技者はその
レシート１１を持参して店内のサービスカウンタに赴
き、景品を貰い受けることができるが、サービスカウン
タではレシート１１に表示された計数値および識別デー
タをバーコードリーダ１４などにより読み取り、識別デ
ータにより特定される交換率を計数値に掛け合わせるな
どして得た数値から、これに相当する景品を交換可能に
する。なお、計数器７に投入された遊技媒体は所定の通
路１５から各パチンコ島５に導かれて繰り返し利用され
ることになる。ここで、レシート１１の発行時に識別デ
ータをバーコードなどの形でそのまま印字せず、その識
別データにより特定される交換率を計数値に掛け合わ
せ、その演算結果を加工データとしてレシート１１に印
字するようにしてもよい。

【００１９】以上、本発明の適用例を説明したが、受箱
１の記憶媒体３に記憶する識別データは、各遊技機６か
らホストコンピュータ８に送信させるデータの全てに限
らず、機種番号をベースとしてその一部のみを記憶させ
るようにしても構わない。又、識別データを遊技中に書
き込むのでなく、予め機種番号や交換率などを記憶媒体
３に記憶させた受箱１を各遊技機６に配置しておくよう
にしてもよい。そして、その受箱１に貯蔵された獲得物
としての遊技媒体を上記例のように計数器７を通じて店
側に返却する場合、計数器７に付帯する読取処理機１３
で識別データを読み取り、その後その識別データ又はこ
れを基にした加工データを印字したレシート１１を発券
機１２より発行するようにしてもよい。

【００２０】ここで、本例においても、遊技者が獲得し
た遊技媒体の一部を他の遊技機６で流用したり、又は遊
技媒体の返却時にこれを別の受箱１に移し替えるなどし
た場合、各遊技機６とホストコンピュータ８との間では
遊技媒体の出入りが遣り取りされているから、返却時に
ホストコンピュータ８のもつデータと、読取処理機１３
で読まれた機種番号などの識別データ及び計数器７によ
る計数値とを照合することにより、以上のような不正行
為を容易に暴くことができる。

【００２１】なお、本例においても、各遊技機６に対応
する受箱１が視覚的に判別できるよう、各受箱１に機種
番号を表記したレッテルを貼付したり、或いはそれらを
色分けしたりすることが望ましい。

【００２２】一方、受箱１に装置する記憶媒体３は公知
のものから選択できるが、これを上記のようなＩＣチッ
プメモリを含む非接触型ＩＣカードとするほか、これを
接触型としてもよい。この場合、例えばデータの受渡し
をする図示せぬ端子を露出させて装置し、遊技媒体の計
数時などにその端子を外部装置としての読取処理機１３
に接続するよう構成する。

【００２３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によればパチンコ玉などの遊技媒体を貯蔵する受箱に、
機種番号など遊技媒体の出所を確認するに必要な識別デ
ータを記憶させるための記憶媒体を装置したことから、
遊技媒体の返却時にその計数値と記憶媒体に記憶された
識別データとを参照して、遊技者が獲得した遊技媒体を
他の遊技機で流用したり、実行した遊技機を偽ってしな
いかなどを調べることができる。

【００２４】特に、記憶媒体に記憶された識別データを
読み取る読取処理機を計数器に付帯して設ける一方、そ
の計数器による遊技媒体の計数後に発券機から識別デー
タ又はこれを基にした加工データを印字したレシートが
発行されるようにしたことから、パチンコ店では係員を
増やす事なく以上のような不正を防止して全ての遊技者
に公正な遊技を徹底することができる。しかも、本シス
テムによれば、その多くを既設の設備装置を利用して構
成することができるので初期投資が少なく、ランニング
コストも低く抑えることができ、各遊技機毎の交換率の
変更にも容易に対処することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るパチンコ用受箱の好適な一例を示
した斜視図

【図２】同受箱を示した断面概略図

【図３】その受箱を含んで構成されるパチンコ店用営業
支援システムの構成例を示したフロー図

【符号の説明】

１ 受箱 ３ 記憶媒体 ５ パチンコ島 ６ 遊技機 ７ 計数器 ８ ホストコンピュータ ９ 書込処理機 １０ 端末装置 １１ レシート １２ 発券機 １３ 読取処理機

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ玉など所定の遊技機より得た遊
   技媒体を貯蔵するためのパチンコ用受箱であって、その
   部位に得られた遊技媒体の出所を確認するに必要な識別
   データを記憶させるための記憶媒体が装置されて成るこ
   とを特徴とするパチンコ用受箱。
2. 【請求項２】 パチンコ玉など所定の遊技機より得た遊
   技媒体を貯蔵するための受箱と、この受箱に貯蔵された
   遊技媒体の数量を計数するための計数器と、この計数器
   に付帯して計数結果が印字されたレシートを発行する発
   券機とを具備して成るパチンコ店用営業支援システムに
   おいて、前記受箱の部位に各々その中に貯蔵された遊技
   媒体の出所を確認するに必要な識別データを記憶させる
   ための記憶媒体を装置するとともに、前記計数器には記
   憶媒体に記憶された識別データを読み取るための読取処
   理機を装置して、計数器による遊技媒体の計数後に発行
   されるレシートに、前記識別データ又はその識別データ
   を基にした加工データを印字するようにして成るパチン
   コ店用営業支援システム。