JP2000323976A - 出力バッファ回路 - Google Patents

出力バッファ回路

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JP2000323976A
JP2000323976A JP11129180A JP12918099A JP2000323976A JP 2000323976 A JP2000323976 A JP 2000323976A JP 11129180 A JP11129180 A JP 11129180A JP 12918099 A JP12918099 A JP 12918099A JP 2000323976 A JP2000323976 A JP 2000323976A
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potential
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mosfet
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Yuji Takahashi
裕二 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力バッファ回路の面積効率を高く、製造工
程を簡素にして製造コストを抑えながら、出力信号を高
速に、かつリンギングの発生を伴うことなく駆動する。 【解決手段】 駆動トランジスタの出力側に、第1のダ
イオード2のアノード、第2のダイオード3のカソー
ド、第1の抵抗4の第1のノードがそれぞれ接続され、
第1のダイオード2のカソード、第2のダイオード3の
アノード、第1の抵抗4の第2のノード同士の接続点を
新たな出力とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
用いられる、内部の信号を外部に出力するための出力バ
ッファ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年における半導体集積回路の設計・製
造技術の進歩はめざましく、1チップ中に数百万個のF
ETが集積されることは特に珍しいことではない。数ミ
クロン及びサブミクロンオーダーの設計ルールにて設計
されたMOSFET等により、メモリ・CPU等の半導
体素子が構成されている。
【0003】しかしながら、それらのMOSFETが全
て同一のサイズにて製造されているわけではない。CM
OSプロセスでは、基本的に、トランジスタとしてエン
ハンスメント型およびディプリーション型のPチャネル
およびNチャネルのMOSFETを製造可能である。そ
れらのサイズ(厳密には絶縁膜の厚さ等も含まれるが、
ここでは説明の便宜上、ゲート長及びゲート幅に限定す
る)は、回路を構成するMOSFETの個数及び回路の
役割を考慮して決定される。例えば、メモリセル等の多
数繰り返される回路は、チップのサイズに非常に影響す
るため、プロセスが許容する最小付近のサイズのMOS
FETにより構成される。一方、出力バッファ回路等の
駆動力が必要とされる回路は、電流を多く流すことが可
能なように、ゲート幅の大なるMOSFETにより構成
される。通常、出力バッファ回路を構成するMOSFE
Tのゲート幅は、メモリセルを構成するMOSFETの
ゲート幅よりも2桁程度大である。
【0004】出力バッファ回路は、半導体集積回路内の
信号を外部に出力する際に、その信号の電流容量・駆動
力を増加させることを目的として設けられる。何故なら
ば、メモリセル等を構成するMOSFETは、そのゲー
ト幅による電流容量・駆動力の点で不十分なため、外部
に接続される回路を高速に駆動することが困難だからで
ある。半導体集積回路内においてMOSFETが相互に
接続される場合とは異なり、出力バッファ回路は、デバ
イスの端子を経て、システムを構成する他のデバイスに
接続される。このため、出力バッファ回路は、システム
の基板の配線容量・接続されるデバイスの端子容量等を
駆動するのに十分な能力を持つ必要がある。一般に、メ
モリセルを構成するMOSFETのゲート幅は、0.数
〜数[μm]程度であるのに対し、出力バッファ回路を
構成するMOSFETのゲート幅は、数十〜数百[μ
m]程度を要する。
【0005】半導体集積回路における、出力バッファ回
路の設けられる位置を図8に示す。図8は、一般的な樹
脂封止パッケージの内部構成を示したものである。11
3はシリコンチップ、114は端子、115は封止用の
樹脂、116は金線、117はバッファ回路(出力バッ
ファ回路及び入力バッファ回路・入出力バッファ回
路)、118はアイランドである。端子114及びアイ
ランド118は、図示しないリードフレームの一部分で
ある。特別な場合(TEG等)を除き、金線116の長
さを最小とするために、通常、バッファ回路117はシ
リコンチップ113の端部に設けられる。
【0006】図9は、従来の出力バッファ回路の一般的
な回路構成を示す。105は第1の電位(通常電源電
位)に接続される端子、106は第2の電位(通常接地
電位)に接続される端子、107は駆動用Pチャネルエ
ンハンスメントMOSFET、108は駆動用Nチャネ
ルエンハンスメントMOSFET、101は出力端子で
ある。
【0007】駆動用PチャネルエンハンスメントMOS
FET107および駆動用Nチャネルエンハンスメント
MOSFET108のそれぞれのゲートは、図示しない
駆動回路により駆動される。駆動用Pチャネルエンハン
スメントMOSFET107のみがONされた場合に
は、第1の電位が出力端子101に出力される。また、
駆動用NチャネルエンハンスメントMOSFET108
のみがONされた場合には、第2の電位が出力端子10
1に出力される。更に、出力バッファ回路が入力バッフ
ァ回路の機能を兼ねており、入力バッファ回路として機
能する場合には、駆動用PチャネルエンハンスメントM
OSFET107および駆動用Nチャネルエンハンスメ
ントMOSFET108は、共にOFFとされる。
【0008】ここで、出力バッファ回路周辺の寄生素子
について考察する。図8において、金線116およびリ
ードフレームによる、寄生素子を考慮した従来の出力バ
ッファ回路の構成を図10に示す。上述の通り、105
は第1の電位(通常電源電位)に接続される端子、10
6は第2の電位(通常接地電位)に接続される端子、1
07は駆動用PチャネルエンハンスメントMOSFE
T、108は駆動用NチャネルエンハンスメントMOS
FET、101は出力端子であり、119は金線116
およびリードフレームの抵抗成分、120は金線116
およびリードフレームのインダクタンス成分、121は
出力容量である。出力端子101に他のデバイスが接続
された状態では、出力容量121は負荷容量を含む。
【0009】図10において、駆動用Pチャネルエンハ
ンスメントMOSFET107がOFF、および駆動用
NチャネルエンハンスメントMOSFET108がON
の状態から、駆動用PチャネルエンハンスメントMOS
FET107がON、および駆動用Nチャネルエンハン
スメントMOSFET108がOFFとなり、出力容量
121を充電して出力端子101に第1の電位を出力す
る場合を考察する。
【0010】この場合における等価回路は、図11に示
すように、122を入力(入力端子)、123を出力
(出力端子)、124を金線116およびリードフレー
ム更に駆動用PチャネルエンハンスメントMOSFET
107のON抵抗等の抵抗成分全体、125を金線11
6およびリードフレーム等のインダクタンス成分全体、
126を出力容量および負荷容量等の容量成分全体とす
る、RLC回路と考えられる。
【0011】抵抗成分全体124をR[Ω]、インダク
タンス成分全体125をL[H]、容量成分全体126
をC[F]とした場合に、 R<√(4L/C)[Ω] (1) なる関係を満たすならば、入力122への印加電圧を図
12の曲線Aに示すように1番目の電位すなわち通常接
地電位(第2の電位)から2番目の電位すなわち通常電
源電位(第1の電位)にステップ状に変化させた場合の
出力123の電圧の変化は、図12の曲線Bに示すよう
に変化する。すなわち、電位が一度目標値(第1の電
位)を超えた後、目標値との差は振動しながら減衰し、
電位は最終的に目標値に到達する。なお、図中、横軸t
は時間であり、また、曲線A・Bは、説明の便宜上縦方
向に並べて描いているが、縦軸は各曲線に固有であり、
各曲線の縦軸(電位)の値は互いに無関係である。
【0012】一方、図10において、駆動用Pチャネル
エンハンスメントMOSFET107がON、および駆
動用NチャネルエンハンスメントMOSFET108が
OFFの状態から、駆動用Pチャネルエンハンスメント
MOSFET107がOFF、および駆動用Nチャネル
MOSFET108がONとなり、出力容量121を放
電して出力端子101に第2の電位を出力する場合を考
察する。
【0013】この場合における等価回路は、図13に示
すように、122を入力(入力端子)、123を出力
(出力端子)、127を金線116およびリードフレー
ム更に駆動用NチャネルエンハンスメントMOSFET
108のON抵抗等の抵抗成分全体、125を金線11
6およびリードフレーム等のインダクタンス成分全体、
126を出力容量および負荷容量等の容量成分全体とす
る、RLC回路と考えられる。
【0014】抵抗成分全体124をR[Ω]、インダク
タンス成分全体125をL[H]、容量成分全体126
をC[F]とした場合に、上記(1)式の関係を満たす
ならば、入力122への印加電圧を図14の曲線Aに示
すように上述の2番目の電位すなわち通常電源電位(第
1の電位)から上述の1番目の電位すなわち通常接地電
位(第2の電位)にステップ状に変化させた場合の出力
123の電圧の変化は、図14の曲線Bに示すように変
化する。すなわち、電位が一度目標値(第2の電位)を
超えた後、目標値との差は振動しながら減衰し、電位は
最終的に目標値に到達する。なお、図12同様、図14
中、横軸tは時間であり、また、各曲線A・Bの縦軸
(電位)の値は互いに無関係である。
【0015】図12および図14に示す出力123の電
圧の変化は、好ましいものではない。何故ならば、図1
2中のaの部分および図14中のcの部分では、それぞ
れ第1の電位以上および第2の電位以下のため、その程
度により、通常は流れない方向に電流が流れることがあ
り、プロセス的なダメージの原因となるからである。ま
た、図12中のbの部分および図14中のdの部分で
は、CPU等によるメモリからのデータの読み出し時等
の場合を想定すると、CPUがデータを読み込むタイミ
ングがbおよびdの付近であるならば、データを読み違
える原因となる。更に、このような振動波形(リンギン
グ)は高周波であるため、不要輻射を発生させ、EMI
(ElectroMagneticInterfere
nce、電磁波による電子機器への干渉)の原因となる
からである。昨今の電子機器の高速化に伴って不要輻射
は増大の傾向にあり、その発生および防止に関する対策
が不十分ならば、不要輻射の発生源のみならず、周辺の
他の回路に対しても回路中のノードの電位が変動させら
れ、結果として誤動作を発生させる可能性がある。今
日、医療機関において携帯電話等の使用が制限される場
合があるのも、医療機器によっては微小電圧を取り扱う
ため、EMIによる誤動作の発生の可能性を極めて嫌う
からである。
【0016】このようなことから、リンギングの発生を
抑えるため、前記(1)式において左辺≧右辺の関係を
満足するように、抵抗を出力に対して直列に挿入するこ
とが考えられる。この抵抗は、リンギングを制動する役
割から、制動抵抗と呼ばれている。制動抵抗は通常、デ
バイス外部にユーザにより挿入される。その抵抗値とし
ては、経験的に数十〜数百[Ω]が選択される。ただ
し、この方法は、出力波形の立ち上がりおよび立ち下が
りの速度(スルーレート)を犠牲にする短所をも合わせ
持つものである。
【0017】図15は、前記の短所を改善した、特開平
6−334131号公報に開示された出力バッファ回路
である。227は電源電位VDDに接続される端子、2
28は接地電位VEEに接続される端子、229は電源
線の抵抗成分、230は電源線のインダクタンス成分、
231は接地線の抵抗成分、232は接地線のインダク
タンス成分、233は出力端子におけるインダクタンス
成分、234は負荷容量、235はPチャネルエンハン
スメントMOSFETQ1、236はそのゲートに入力
される駆動信号N1、237はNチャネルエンハンスメ
ントMOSFETQ2、238はそのゲートに入力され
る駆動信号N2、239および240はNチャネルディ
プリーションMOSFETQ3である。図15におい
て、出力端子における抵抗成分は、電源線のように長く
形成されることはないので無視できるという理由から、
省略されている。
【0018】図17に、上記公報に記載の出力バッファ
回路におけるエンハンスメントMOSFET(EMO
S)とディプリーションMOSFET(DMOS)の製
造方法を示す。図17(a)に示すように、半導体基板
上において、選択酸化技術により、素子形成領域(EM
OS形成領域301、DMOS形成領域302)には、
ゲート絶縁膜303となる薄い酸化膜を形成し、素子形
成領域以外には、フィールド絶縁膜304となる厚い酸
化膜(LOCOS)を形成する。
【0019】次に、図17(b)に示すように、DMO
S形成領域302には図示しないマスクが形成されて、
EMOS形成領域301のみに、エンハンスメントMO
SFETのしきい値電圧を制御する不純物NEがイオン
注入される。次に、図17(c)に示すように、EMO
S形成領域301には図示しないマスクが形成されて、
DMOS形成領域302のみに、ディプリーションMO
SFETのしきい値電圧を制御する不純物NDがイオン
注入される。
【0020】次に、図17(d)に示すように、EMO
S形成領域301およびDMOS形成領域302の双方
において、ゲート絶縁膜303上にゲート電極305が
形成される。次に、図17(e)に示すように、上記ゲ
ート電極305およびフィールド絶縁膜304をマスク
として、ソース(S)またはドレイン(D)(図中、3
06で示す)を形成するために、N型の不純物がイオン
注入される。
【0021】図15に示す出力バッファ回路は以下のよ
うに動作する。すなわち、Pチャネルエンハンスメント
MOSFETQ1(235)およびNチャネルエンハン
スメントMOSFETQ2(237)に縦続接続された
NチャネルディプリーションMOSFETQ3(23
9)のオン抵抗が、出力電圧を第1の電位から第2の電
位に変化させる際に、最初は低く徐々に高くなる性質を
利用して、出力電圧のスルーレートを犠牲にすることな
くリンギングの発生を抑えるものである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】図15に示した出力バ
ッファ回路は、ディプリーションMOSFETを構成要
件とするものである。図16に、ゲート・ソース間電圧
Vgsとドレイン・ソース間電流Idsとの関係を示
す。ディプリーションMOSFETは、エンハンスメン
トMOSFETと異なり、同図に示すように、Vgs=
0においてもON状態を保つものである。
【0023】MOSFETにより構成されるロジック回
路では、各MOSFETは、飽和ONまたはOFFのい
ずれかの状態をとることにより、論理1または0を出力
する。
【0024】Nチャネルの場合には、ディプリーション
MOSFETをOFFさせるには、そのゲートに負電圧
を印加する必要がある。したがって、MOSFETを飽
和ONまたはOFF状態とするためのゲート電圧の選択
容易性から、ロジック回路を構成するMOSFETとし
ては、通常は、エンハンスメントMOSFETが使用さ
れている。
【0025】一方、ディプリーションMOSFETは、
ダイオード接続形態とされることにより、電流をバイア
スして基準電圧を発生させたり、負荷抵抗として用いら
れたりする程度である。また、これらの機能はエンハン
スメントMOSFETでも実現可能である。このよう
に、ディプリーションMOSFETの使用される頻度は
エンハンスメントMOSFETの使用される頻度に比較
して非常に低く、半導体集積回路中のMOSFETが全
てエンハンスメントMOSFETにより構成されている
場合も珍しいことではない。ゲートアレイ等のロジック
系のデバイスの場合は特にそうである。
【0026】このような場合であっても図15に示す出
力バッファ回路を採用するとすれば、この出力バッファ
回路中のディプリーションMOSFETを構成する目的
のみに、ディプリーションMOSFET形成のための工
程が更に必要となる。これは非常に不経済である。すな
わち、このような工程が更に必要となる分、半導体集積
回路の製造コストが増大する。
【0027】また、エンハンスメントMOSFETとデ
ィプリーションMOSFETとを隣接して配置するため
には、エンハンスメントMOSFETとディプリーショ
ンMOSFETとが互いの特性に影響を与えないように
するために、同一導電型のエンハンスメントMOSFE
Tを隣接して配置する場合よりも、素子分離領域をより
広く設けなければならない。したがって、使用するディ
プリーションMOSFETが増加することにより、チッ
プ面積が増加する。そのため、面積効率が低下するの
で、半導体集積回路の製造コストが増大する。
【0028】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、出力信号を高速に、かつリ
ンギングの発生を伴うことなく駆動することができ、さ
らに、面積効率を高く、製造工程を簡素にして、半導体
集積回路の製造コストを抑えることができる出力バッフ
ァ回路を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1記載の出力バッファ回路は、内部の駆動部
からの信号を外部に出力するための出力バッファ回路に
おいて、上記駆動部の出力側に、第1のダイオードのア
ノード、第2のダイオードのカソード、および第1の抵
抗の第1のノードがそれぞれ接続され、第1のダイオー
ドのカソード、第2のダイオードのアノード、および第
1の抵抗の第2のノード同士の接続点を新たな出力とす
ることを特徴としている。
【0030】すなわち、駆動トランジスタ等の駆動部の
出力側に抵抗を直列に接続し、その抵抗のもう一方の端
を新たな出力とし、その抵抗の両端に順方向および逆方
向のダイオード、すなわち、狭義のダイオード素子また
はダイオード接続されたエンハンスメントMOSFET
をそれぞれ接続するものである。
【0031】ここでは、説明の便宜上、上記駆動部の両
端の電位のうち、通常電源電位を第1の電位と称し、通
常接地電位を第2の電位と称する。
【0032】上記の構成により、まず、第1の電位を出
力する場合、第1のダイオードは順方向バイアス、第2
のダイオードは逆方向バイアスとなり、第1のダイオー
ドは第1の抵抗を短絡するように動作する。この結果、
出力電圧の立ち上がり開始付近での、第1のダイオー
ド、第2のダイオードおよび第1の抵抗による合成抵抗
は、第1の抵抗に比較して低いものとなる。したがっ
て、出力電圧は第2の電位から急速に上昇する。すなわ
ち、出力波形の立ち上がりの速度(スルーレート)を高
速にすることができる。
【0033】出力電圧の電位が次第に上昇して第1の電
位に接近すると、第1のダイオードの両端の電圧は次第
に減少する。この結果、第1のダイオードによる第1の
抵抗の短絡の程度は減少してゆき、第1のダイオードの
両端の電圧がしきい値電圧(VF)以下となったとき、
第1のダイオードはOFF状態となる。よって、出力電
圧の立ち上がり終了付近での、第1のダイオード、第2
のダイオードおよび第1の抵抗による合成抵抗は、第1
のダイオードおよび第2のダイオードが共にOFF状態
であることから、第1の抵抗が支配的となる。したがっ
て、出力電圧の立ち上がり終了付近での制動抵抗の値
は、出力電圧の立ち上がり開始付近よりも増加して、本
来の目的である出力電圧の制動を果たす。すなわち、図
12に示したような目標値(第1の電位)に達したとき
に出力電圧の振動(リンギング)を効果的に防止するこ
とができる。
【0034】次に、第2の電位を出力する場合、第1の
ダイオードは逆方向バイアス、第2のダイオードは順方
向バイアスとなり、第2のダイオードは第1の抵抗を短
絡するように動作する。この結果、出力電圧の立ち下が
り開始付近での、第1のダイオード、第2のダイオード
および第1の抵抗による合成抵抗は、第1の抵抗に比較
して低いものとなる。したがって、出力電圧は第1の電
位から急速に下降する。すなわち、出力波形の立ち下が
りの速度(スルーレート)を高速にすることができる。
【0035】出力電圧の電位が次第に下降して第2の電
位に接近すると、第2のダイオードの両端の電圧は次第
に減少する。この結果、第2のダイオードによる第1の
抵抗の短絡の程度は減少してゆき、第2のダイオードの
両端の電圧がしきい値電圧(VF)以下となったとき、
第2のダイオードはOFF状態となる。よって、出力電
圧の立ち下がり終了付近での、第1のダイオード、第2
のダイオードおよび第1の抵抗による合成抵抗は、第1
のダイオードおよび第2のダイオードが共にOFF状態
であることから、第1の抵抗が支配的となる。したがっ
て、出力電圧の立ち下がり終了付近での制動抵抗の値
は、出力電圧の立ち下がり開始付近よりも増加して、本
来の目的である出力電圧の制動を果たす。すなわち、図
14に示したような従来の場合と異なり、目標値(第2
の電位)に達したときに出力電圧の振動(リンギング)
を効果的に防止することができる。
【0036】それゆえ、出力信号を高速に、かつリンギ
ングの発生を伴うことなく駆動することができる。
【0037】また、エンハンスメントMOSFETのみ
による構成としたことにより、従来のようにディプリー
ションMOSFETを更に導入する際の素子分離領域を
設ける必要がなく、面積効率の高い半導体集積回路を提
供することができる。併せて、ディプリーションMOS
FET形成のための工程を必要としないため、このよう
な出力バッファ回路の製造コストを抑えることができ
る。
【0038】すなわち、出力信号を高速に、かつリンギ
ングの発生を伴うことなく駆動することができ、さら
に、面積効率を高く、かつ製造工程を簡素にして、出力
バッファ回路の製造コストを抑えることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の実施の
一形態について図1ないし図3に基づいて説明すれば、
以下の通りである。図1は、本実施の形態に係る出力バ
ッファ回路である。1は出力端子、2は第1のダイオー
ド、3は第2のダイオード、4は第1の抵抗、5は第1
の電位(通常電源電位)に接続される端子、6は第2の
電位(通常接地電位)に接続される端子、7は駆動用P
チャネルエンハンスメントMOSFET、8は駆動用N
チャネルエンハンスメントMOSFETである。上記駆
動用PチャネルエンハンスメントMOSFET7および
駆動用NチャネルエンハンスメントMOSFET8によ
り、駆動トランジスタ(駆動部)が形成されている。
【0040】すなわち、駆動トランジスタの出力側に、
第1のダイオード2のアノード、第2のダイオード3の
カソード、第1の抵抗4の第1のノード(図中、左側)
がそれぞれ接続され、第1のダイオード2のカソード、
第2のダイオード3のアノード、第1の抵抗4の第2の
ノード(図中、右側)それぞれの接続点を新たな出力と
する。
【0041】つまり、駆動トランジスタの出力側に第1
の抵抗4が直列に接続され、その第1の抵抗4のもう一
方の端を新たな出力(出力端子1)とし、その第1の抵
抗4の両端に順方向および逆方向のダイオード(第1の
ダイオード2および第2のダイオード3)をそれぞれ接
続している。第1のダイオード2および第2のダイオー
ド3は、公知の半導体プロセスにおいては、拡散法また
はイオン注入法等によって得られるPN接合により構成
される。また、第1の抵抗4は、ポリシリコン層等によ
り構成される。
【0042】図1について図2を用いて説明する。な
お、図中、横軸tは時間であり、また、各曲線a〜f
は、説明の便宜上縦方向に並べて描いているが、縦軸は
各曲線に固有であり、各曲線の縦軸の値は互いに無関係
である。先ず、時刻t0以前において、駆動用Pチャネ
ルエンハンスメントMOSFET7(曲線a)がOF
F、および駆動用NチャネルエンハンスメントMOSF
ET8(曲線b)がONの状態で、出力端子1に第2の
電位を出力している(曲線d)状態であるとする。この
状態から、時刻t0において、駆動用Pチャネルエンハ
ンスメントMOSFET7がON、および駆動用Nチャ
ネルエンハンスメントMOSFET8がOFFとなり、
出力端子1に第1の電位を出力する場合について説明す
る。このON・OFF切り替えにより、第1のダイオー
ド2のアノードの電位Va1は急速に上昇する(曲線
c)。
【0043】この場合、第1のダイオード2は順方向バ
イアス、および第2のダイオード3は逆方向バイアスと
される。すなわち、第1のダイオード2は、同図中、曲
線eに示すように、第1の抵抗4を短絡するように動作
する。この結果、出力電圧の立ち上がり開始付近での、
第1のダイオード2、第2のダイオード3および第1の
抵抗4による合成抵抗は、同図中、曲線fに示すよう
に、第1の抵抗4に比較して低いものとなる。このた
め、出力電圧の電位Vk1(曲線d)は、第2の電位
(図中、時刻t0以前)から第1の電位へ向けて急速に
上昇することが可能となる。すなわち、出力波形の立ち
上がりの速度(スルーレート)を高速にすることができ
る。
【0044】更に、曲線dに示すように出力電圧の電位
Vk1が次第に上昇して第1の電位に接近し、曲線eに
示すように第1のダイオード2の両端の電圧(Va1−
Vk1)は次第に減少する。この結果、第1のダイオー
ド2による第1の抵抗の短絡の程度は減少してゆき、第
1のダイオード2の両端の電圧がしきい値電圧(VF)
以下となったとき(時刻t1)、第1のダイオード2は
OFF状態となる。よって、出力電圧の立ち上がり終了
付近(時刻t1)での、第1のダイオード2、第2のダ
イオード3および第1の抵抗4による合成抵抗は、第1
のダイオード2および第2のダイオード3が共にOFF
状態であることから、第1の抵抗4が支配的となる。結
果として、出力電圧の立ち上がり終了付近での制動抵抗
の値は、出力電圧の立ち上がり開始付近よりも増加し
て、本来の目的である出力電圧の制動を果たす。このよ
うにして、出力電圧の電位Vk1(曲線d)が第1の電
位に達する。すなわち、曲線dに示すように、図12に
示したような従来の場合と異なり、目標値(第1の電
位)に達したときに出力電圧の振動(リンギング)を効
果的に防止することができていることがわかる。
【0045】次に、図1について図3を用いて説明す
る。なお、図2同様、図3中、横軸tは時間であり、ま
た、各曲線a〜fの縦軸の値は互いに無関係である。最
初は、時刻t0以前において、駆動用Pチャネルエンハ
ンスメントMOSFET7(曲線a)がON、および駆
動用NチャネルエンハンスメントMOSFET8(曲線
b)がOFFの状態で、出力端子1に第1の電位を出力
している(曲線d)状態であるとする。この状態から、
時刻t0において、駆動用Pチャネルエンハンスメント
MOSFET7がOFF、および駆動用Nチャネルエン
ハンスメントMOSFET8がONとなり、出力端子1
に第2の電位を出力する場合について説明する。このO
N・OFF切り替えにより、第2のダイオード3のカソ
ードの電位Vk2は急速に下降する(曲線c)。
【0046】この場合、第1のダイオード2は逆方向バ
イアス、および第2のダイオード3は順方向バイアスと
される。すなわち、第2のダイオード3は、同図中、曲
線eに示すように、第1の抵抗4を短絡するように動作
する。この結果、出力電圧の立ち下がり開始付近での、
第1のダイオード2、第2のダイオード3および第1の
抵抗4による合成抵抗は、同図中、曲線fに示すよう
に、第1の抵抗4に比較して低いものとなる。このた
め、出力電圧の電位Va2(曲線d)は、第1の電位
(図中、時刻t0以前)から第2の電位へ向けて急速に
下降することが可能となる。すなわち、出力波形の立ち
下がりの速度(スルーレート)を高速にすることができ
る。
【0047】更に、曲線dに示すように出力電圧の電位
Va2が次第に下降して第2の電位に接近し、曲線eに
示すように第2のダイオード3の両端の電圧(Va2−
Vk2)は次第に減少する。この結果、第2のダイオー
ド3による第1の抵抗の短絡の程度は減少してゆき、第
2のダイオード3の両端の電圧がしきい値電圧(VF)
以下となったとき(時刻t1)、第2のダイオード3は
OFF状態となる。よって、出力電圧の立ち下がり終了
付近(時刻t1)での、第1のダイオード2、第2のダ
イオード3および第1の抵抗4による合成抵抗は、第1
のダイオード2および第2のダイオード3が共にOFF
状態であることから、第1の抵抗4が支配的となる。結
果として、出力電圧の立ち下がり終了付近での制動抵抗
の値は、出力電圧の立ち下がり開始付近よりも増加し
て、本来の目的である出力電圧の制動を果たす。このよ
うにして、出力電圧の電位Va2(曲線d)が第2の電
位に達する。すなわち、曲線dに示すように、図14に
示したような従来の場合と異なり、目標値(第2の電
位)に達したときに出力電圧の振動(リンギング)を効
果的に防止することができていることがわかる。
【0048】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図4に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。図4から図7に関しては、図1における第1のダイ
オード2および第2のダイオード3を、Pチャネルまた
はNチャネルのエンハンスメントMOSFETにより構
成したものである。各部の動作は図1と同一である。
【0049】図4は、本実施の形態に係る出力バッファ
回路である。1は出力端子、4は第1の抵抗、5は第1
の電位(通常電源電位)に接続される端子、6は第2の
電位(通常接地電位)に接続される端子、7は駆動用P
チャネルエンハンスメントMOSFET、8は駆動用N
チャネルエンハンスメントMOSFET、9は第1のP
チャネルエンハンスメントMOSFET、10は第1の
NチャネルエンハンスメントMOSFETである。
【0050】すなわち、第1のダイオードは、アノード
がソース、カソードがドレインとゲートとの接続点から
なる第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET9
により構成され、第2のダイオードは、カソードがソー
ス、アノードがドレインとゲートとの接続点からなる第
1のNチャネルエンハンスメントMOSFET10によ
り構成されている。
【0051】図4において、第1のPチャネルエンハン
スメントMOSFET9は、そのドレインとゲートとが
接続されることにより、図1における第1のダイオード
2として動作する。一方、第1のNチャネルエンハンス
メントMOSFET10は、そのドレインとゲートとが
接続されることにより、図1における第2のダイオード
3として動作する。
【0052】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について図5に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。図5は、本実施の形態に係る出力バッファ回路であ
る。1は出力端子、4は第1の抵抗、5は第1の電位
(通常電源電位)に接続される端子、6は第2の電位
(通常接地電位)に接続される端子、7は駆動用Pチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、8は駆動用Nチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、9は第1のPチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、11は第2のPチ
ャネルエンハンスメントMOSFETである。
【0053】すなわち、第1のダイオードは、アノード
がソース、カソードがドレインとゲートとの接続点から
なる第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET9
により構成され、第2のダイオードは、カソードがドレ
インとゲートとの接続点、アノードがソースからなる第
2のPチャネルエンハンスメントMOSFET11によ
り構成されている。
【0054】図5において、第1のPチャネルエンハン
スメントMOSFET9は、そのドレインとゲートとが
接続されることにより、図1における第1のダイオード
2として動作する。一方、第2のPチャネルエンハンス
メントMOSFET11は、そのドレインとゲートとが
接続されることにより、図1における第2のダイオード
3として動作する。
【0055】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
について図6に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。図6は、本実施の形態に係る出力バッファ回路であ
る。1は出力端子、4は第1の抵抗、5は第1の電位
(通常電源電位)に接続される端子、6は第2の電位
(通常接地電位)に接続される端子、7は駆動用Pチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、8は駆動用Nチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、9は第1のPチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、10は第1のNチ
ャネルエンハンスメントMOSFETである。
【0056】すなわち、第1のダイオードは、アノード
がドレインとゲートとの接続点、カソードがソースから
なる第1のNチャネルエンハンスメントMOSFET1
0により構成され、第2のダイオードは、カソードがド
レインとゲートとの接続点、アノードがソースからなる
第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET9によ
り構成されている。
【0057】図6において、第1のNチャネルエンハン
スメントMOSFET10は、そのドレインとゲートと
が接続されることにより、図1における第1のダイオー
ド2として動作する。一方、第1のPチャネルエンハン
スメントMOSFET9は、そのドレインとゲートとが
接続されることにより、図1における第2のダイオード
3として動作する。
【0058】〔実施の形態5〕本発明の他の実施の形態
について図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。図7は、本実施の形態に係る出力バッファ回路であ
る。1は出力端子、4は第1の抵抗、5は第1の電位
(通常電源電位)に接続される端子、6は第2の電位
(通常接地電位)に接続される端子、7は駆動用Pチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、8は駆動用Nチャ
ネルエンハンスメントMOSFET、10は第1のNチ
ャネルエンハンスメントMOSFET、12は第2のN
チャネルエンハンスメントMOSFETである。
【0059】すなわち、第1のダイオードは、アノード
がドレインとゲートとの接続点、カソードがソースから
なる第1のNチャネルエンハンスメントMOSFET1
0により構成され、第2のダイオードは、カソードがソ
ース、アノードがドレインとゲートとの接続点からなる
第2のNチャネルエンハンスメントMOSFET12に
より構成されている。
【0060】図7において、第1のNチャネルエンハン
スメントMOSFET10は、そのドレインとゲートと
が接続されることにより、図1における第1のダイオー
ド2として動作する。一方、第2のNチャネルエンハン
スメントMOSFET12は、そのドレインとゲートと
が接続されることにより、図1における第2のダイオー
ド3として動作する。
【0061】なお、本発明は上記各実施の形態に限られ
るものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施することが可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施の形態では、出力の形態として、駆
動トランジスタとしてPチャネルエンハンスメントMO
SFETおよびNチャネルエンハンスメントMOSFE
Tを組み合わせた場合を示したが、駆動トランジスタは
全て同一導電型のものでもよい。また、出力の形態は駆
動トランジスタのみによる必要はなく、駆動トランジス
タと負荷抵抗との組み合わせ、オープンドレイン(オー
プンコレクタ)形式、トーテムポール形式等であっても
よい。更に、上記各実施の形態では全てが半導体集積回
路中に集積される場合を説明したが、全てが半導体集積
回路内に集積されなければならない必要はなく、一部を
半導体集積回路外にて構成してもよい。
【0062】また、本発明に係る出力バッファ回路を、
下記のように構成してもよい。すなわち、駆動トランジ
スタの出力側に抵抗を直列に接続し、その抵抗のもう一
方の端を新たな出力とし、その抵抗の両端に順方向およ
び逆方向のダイオードまたは、ダイオード接続されたエ
ンハンスメントMOSFETをそれぞれ接続する。
【0063】すなわち、駆動トランジスタの出力側に、
第1のダイオードのアノード、第2のダイオードのカソ
ード、第1の抵抗の第1のノードがそれぞれ接続され、
第1のダイオードのカソード、第2のダイオードのアノ
ード、第1の抵抗の第2のノードそれぞれの接続点を新
たな出力とする。
【0064】また、例えば、第1のダイオードは、アノ
ードがソース、カソードがドレインとゲートの接続点か
らなる第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET
により構成され、第2のダイオードは、カソードがソー
ス、アノードがドレインとゲートの接続点からなる第1
のNチャネルエンハンスメントMOSFETにより構成
される。
【0065】また、例えば、第1のダイオードは、アノ
ードがソース、カソードがドレインとゲートの接続点か
らなる第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET
により構成され、第2のダイオードは、カソードがドレ
インとゲートの接続点、アノードがソースからなる第2
のPチャネルエンハンスメントMOSFETにより構成
される。
【0066】また、例えば、第1のダイオードは、アノ
ードがドレインとゲートの接続点、カソードがソースか
らなる第1のNチャネルエンハンスメントMOSFET
により構成され、第2のダイオードは、カソードがドレ
インとゲートの接続点、アノードがソースからなる第1
のPチャネルエンハンスメントMOSFETにより構成
される。
【0067】また、例えば、第1のダイオードは、アノ
ードがドレインとゲートの接続点、カソードがソースか
らなる第1のNチャネルエンハンスメントMOSFET
により構成され、第2のダイオードは、カソードがソー
ス、アノードがドレインとゲートの接続点からなる第2
のNチャネルエンハンスメントMOSFETにより構成
される。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
出力バッファ回路は、上記駆動トランジスタの出力側
に、第1のダイオードのアノード、第2のダイオードの
カソード、および第1の抵抗の第1のノードがそれぞれ
接続され、第1のダイオードのカソード、第2のダイオ
ードのアノード、および第1の抵抗の第2のノード同士
の接続点を新たな出力とする構成である。
【0069】これにより、第1の電位(通常電源電位)
を出力する場合、第1のダイオードは第1の抵抗を短絡
するように動作するので、出力電圧は第2の電位(通常
接地電位)から急速に上昇する。出力電圧の電位が第1
の電位に接近すると、第1のダイオードはOFF状態と
なり、このときに支配的である第1の抵抗により、制動
抵抗は、出力電圧の立ち上がり開始付近よりも増加す
る。また、第2の電位を出力する場合、第2のダイオー
ドは第1の抵抗を短絡するように動作するので、出力電
圧は第1の電位から急速に下降する。出力電圧の電位が
第2の電位に接近すると、第2のダイオードはOFF状
態となり、このときに支配的である第1の抵抗により、
制動抵抗は、出力電圧の立ち下がり開始付近よりも増加
する。
【0070】したがって、ディプリーションMOSFE
Tを用いることなく、エンハンスメントMOSFETの
みで、出力信号を高速に、かつリンギングの発生を伴う
ことなく駆動することができる。それゆえ、面積効率を
高く、かつ製造工程を簡素にして製造コストを抑えなが
ら、出力バッファ回路からの出力信号を高速に、かつリ
ンギングの発生を伴うことなく駆動することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る出力バッファ回路の一構成例を示
す回路図である。
【図2】図1において第1の電位を出力端子に出力する
際の各部の動作を示す説明図である。
【図3】図1において第2の電位を出力端子に出力する
際の各部の動作を示す説明図である。
【図4】本発明に係る出力バッファ回路の他の構成例を
示す回路図である。
【図5】本発明に係る出力バッファ回路のさらに他の構
成例を示す回路図である。
【図6】本発明に係る出力バッファ回路のさらに他の構
成例を示す回路図である。
【図7】本発明に係る出力バッファ回路のさらに他の構
成例を示す回路図である。
【図8】一般的な樹脂封止パッケージの内部構成を示す
平面図である。
【図9】従来の出力バッファ回路の一般的な回路構成を
示す回路図である。
【図10】金線およびリードフレームによる寄生素子を
考慮した従来の出力バッファ回路の構成を示す回路図で
ある。
【図11】図10において第1の電位を出力する際の等
価回路を示す回路図である。
【図12】図11において第1の電位を出力する際に出
力が振動する場合があることを示す説明図である。
【図13】図10において第2の電位を出力する際の等
価回路を示す回路図である。
【図14】図13において第2の電位を出力する際に出
力が振動する場合があることを示す説明図である。
【図15】従来の出力バッファ回路の構成を示す回路図
である。
【図16】NチャネルディプリーションMOSFETお
よびNチャネルエンハンスメントMOSFETのVds
を一定とした際のVgs−Ids特性を示す説明図であ
る。
【図17】(a)ないし(e)は、ディプリーションM
OSFETおよびエンハンスメントMOSFETの製造
工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1 出力端子 2 第1のダイオード 3 第2のダイオード 4 第1の抵抗 5 第1の電位に接続される端子 6 第2の電位に接続される端子 7 駆動用PチャネルエンハンスメントMOSFET
(駆動部) 8 駆動用NチャネルエンハンスメントMOSFET
(駆動部) 9 第1のPチャネルエンハンスメントMOSFET
(第1のダイオード、第2のダイオード) 10 第1のNチャネルエンハンスメントMOSFE
T(第1のダイオード、第2のダイオード) 11 第2のPチャネルエンハンスメントMOSFE
T(第2のダイオード) 12 第2のNチャネルエンハンスメントMOSFE
T(第2のダイオード) 113 シリコンチップ 114 端子 115 封止用の樹脂 116 金線 117 バッファ回路 118 アイランド 119 金線およびリードフレームの抵抗成分 120 金線およびリードフレームのインダクタンス
成分 121 出力容量 122 等価回路の入力 123 等価回路の出力 124 等価回路の抵抗成分全体 125 等価回路のインダクタンス成分全体 126 等価回路の容量成分全体 127 等価回路の抵抗成分全体 227 電源電位VDDに接続される端子 228 接地電位VEEに接続される端子 229 電源線の抵抗成分 230 電源線のインダクタンス成分 231 接地線の抵抗成分 232 接地線のインダクタンス成分 233 出力端子におけるインダクタンス成分 234 負荷容量 235 PチャネルエンハンスメントMOSFETQ
1 236 駆動信号Nl 237 NチャネルエンハンスメントMOSFETQ
2 238 駆動信号N2 239 NチャネルディプリーションMOSFETQ
3 240 NチャネルディプリーションMOSFETQ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03K 17/687 Fターム(参考) 5F038 AZ06 BE07 BH04 BH07 BH12 BH19 CA10 CD08 EZ20 5F048 AA07 AB07 AC03 AC10 CC16 5J055 AX02 AX25 AX44 AX47 AX64 BX16 CX26 DX01 DX13 DX14 DX15 DX22 DX56 EY01 EY12 EY23 EZ61 EZ66 GX01 GX04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の駆動部の信号を外部に出力するため
    の出力バッファ回路において、 上記駆動部の出力側に、第1のダイオードのアノード、
    第2のダイオードのカソード、および第1の抵抗の第1
    のノードがそれぞれ接続され、第1のダイオードのカソ
    ード、第2のダイオードのアノード、および第1の抵抗
    の第2のノード同士の接続点を新たな出力とすることを
    特徴とする出力バッファ回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016508671A (ja) * 2013-01-30 2016-03-22 マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッドMicrochip Technology Incorporated Esd自己保護を有するdmos半導体デバイスおよびそれを備えたlinバスドライバ

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JP2016508671A (ja) * 2013-01-30 2016-03-22 マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッドMicrochip Technology Incorporated Esd自己保護を有するdmos半導体デバイスおよびそれを備えたlinバスドライバ

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