JP2000323165A - 蓄電池用の捲回体電極群と、アルカリ蓄電池 - Google Patents

蓄電池用の捲回体電極群と、アルカリ蓄電池

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JP2000323165A
JP2000323165A JP11135733A JP13573399A JP2000323165A JP 2000323165 A JP2000323165 A JP 2000323165A JP 11135733 A JP11135733 A JP 11135733A JP 13573399 A JP13573399 A JP 13573399A JP 2000323165 A JP2000323165 A JP 2000323165A
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wound
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Hiroshi Fukunaga
浩 福永
Masuhiro Onishi
益弘 大西
Masato Isogai
正人 磯貝
Tatsu Nagai
龍 長井
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Hitachi Maxell Ltd
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄電池用の捲回体電極群として製造時に電
極割れの生じない捲回体電池群を実現するとともに、そ
のような捲回体電極群を用いて大電流用途に適したアル
カリ蓄電池を実現する。 【解決手段】 正負一対の電極をセパレータを介して捲
回してなる捲回体電極群において、正極または負極の少
なくとも一方の電極を、金属多孔体基板2に活物質3を
充填した電極1で構成する。この電極1は、その幅方向
(捲回方向と直交する方向)の両端部2aにおいて金属
多孔体基板2が活物質3を含有することなく露出されて
いる。そして、その露出された部分(端部2a)におい
て、金属多孔体基板2が圧延されているとともに、複数
の切れ込み部2bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電流用途に適し
た蓄電池用の捲回体電極群とこれを用いたアルカリ蓄電
池に関し、さらに詳しくは捲回体電極群に用いられる金
属多孔体基板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばポータブル電源として汎用されて
いるアルカリ蓄電池には、正極および負極をこれらの間
にセパレータを配置した状態で渦巻状に捲回してなる捲
回体電極群を電極体として用いたものがある。この種の
アルカリ蓄電池では、捲回体電極群の端面の一部を金属
端子と接続して電流を取り出しているが、例えば電動工
具に用いられるアルカリ蓄電池においては10A以上、
場合によっては50A程度の大電流で使用されることが
あるため、その内部抵抗を小さくする必要がある。
【0003】そこで、Ni−Cd電池などでは、内部抵
抗を小さくするために、捲回体電極群を構成している正
極および負極の各所定の端面(電極の捲回方向と直交す
る幅方向の端面ないし端縁、以下この方向の端面ないし
端縁を適宜「捲回端面」という)に金属板集電端子を5
点以上の多数点で溶接する方法が提案されている。これ
は、電極の捲回方向に対して電流の取り出し部位を多く
設けることにより、電極各部の抵抗が比較的均一になる
からである。
【0004】一方、最近では電池の高容量化に対する要
求から、負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電
池が使用されるようになってきた。このアルカリ蓄電池
では、多数の空孔を有する金属多孔体からなる電極基板
(金属多孔体基板)を用いたペースト式電極が使用され
る傾向にある。特に、このようなアルカリ蓄電池におい
て正極のニッケル極をペースト式電極とした場合、活物
質である水酸化ニッケルの導電性が劣ることから、この
点を補うために大電流用途のものでは電極基板に金属多
孔体基板が多用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルカリ蓄電池には、
上述のようなNi−Cd電池やニッケル水素蓄電池を始
め各種のものが知られているが、このうちNi−Cd電
池などでは、負極の基板にパンチングメタル等が用いら
れ、正極にはシンター式電極と呼ばれる内部に穿孔鋼板
を有する電極がそれぞれ用いられる。したがって、その
捲回体電極群の捲回端面は、負極がパンチングメタル、
正極が穿孔鋼板の鋼板部分となることから、金属板集電
端子を溶接する場合に強度的に問題が生じることはな
い。
【0006】問題となるのは、金属多孔体基板を用いた
ペースト式電極を備えたアルカリ蓄電池の場合である。
すなわち、この種のアルカリ蓄電池においては、金属多
孔体基板がニッケル等の多孔体で形成されているため、
その目付け量を多くしても上記のパンチングメタルや鋼
板部分のような強度を確保することができない。このた
め、例えば金属多孔体基板の端部にニッケルリボン等を
溶接する方法が採られるが、その場合に溶接部に活物質
である水酸化ニッケルが存在すると激しいスパークを生
じ、溶接端子に金属多孔体基板および金属板集電体が付
着するなどの問題が生じる。そこで、このような問題を
避けるため、金属多孔体基板を用いた電極で、活物質充
填の際に活物質が金属多孔体の溶接される部分に充填さ
れないよう、溶接前に予め両端部を圧延して金属多孔体
の溶接予定部分を潰すことが考えられる。
【0007】しかしながら、ペースト式電極では、活物
質充填後にも、活物質の充填率を向上させるとともに所
定の電極厚さとするために圧延する必要がある。その場
合に、前記のような活物質の充填されたシート状の電極
を圧延すると、活物質充填部分は十分な空孔を有する金
属多孔体基板部分で圧延されるため伸びを生じるのに対
し、幅方向の両端部のすでに圧延されている部分はほと
んど伸びを生じないため、両者の伸び率の相違から圧延
部に亀裂が生じやすくなる。この亀裂は電極の両端部に
不規則に発生し、さらに圧延部だけにとどまらず活物質
充填部にまで達する。このような電極両端部に不規則に
発生する亀裂は、電極が湾曲する原因となり、電極不良
率を増加させる。しかも、捲回体電極群を作製する場
合、捲回時に電極に応力が掛けられるため、上記の圧延
によって生じた亀裂は、電極端部だけでなく、その内部
の活物質充填部にまで進行し、顕著な場合には電極の割
れに至る。
【0008】本発明は、上記のような問題に対処するも
ので、蓄電池用の捲回体電極群として製造時に電極割れ
の生じない捲回体電極群を実現するとともに、そのよう
な捲回体電極群を用いて大電流用途に適したアルカリ蓄
電池を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らが、金属多孔
体基板に活物質を充填してなる電極を圧延する場合に、
金属多孔体の露出部分に亀裂が生じる原因について検討
したところ、この種の亀裂は、圧延時に活物質充填部分
と金属多孔体基板の露出部分の伸び率の相違によって電
極に発生する歪みに起因することが考えられた。すなわ
ち、金属多孔体基板の露出部分は、金属板集電体との溶
接のために圧延されている必要があることから、電極作
製のための圧延時に多孔体中の空孔が潰されており、伸
びもほとんど生じない。これに対して、活物質充填部分
おいては、できるだけ活物質を充填する必要から、金属
多孔体基板は多数の空孔を有している。このため、電極
圧延時には、活物質充填部分と金属多孔体露出部分とで
は伸び率に大きな相違が生じ、これが電極中の歪みとな
る。この歪みは、圧延時には活物質充填部分と金属多孔
体基板の露出部分の両者で生じているが、圧延が進むに
つれて電極中に徐々に蓄積され、金属多孔体基板の歪み
に対する応力が限界となった時点で亀裂が生じると考え
られる。そして、このような電極の圧延によって生じた
亀裂は、その後の捲回工程において、そのまま電極強度
に影響するため、捲回時に電極に掛けられる応力によっ
て、活物質充填部分で亀裂が進行し、電極の割れとな
る。
【0010】本発明は、このような考察に基づいてなさ
れたもので、圧延時の活物質充填部分と金属多孔体露出
部分との伸び率の相違に起因する歪みを低減するため
に、その歪みによる応力を緩和させる手段を設け、これ
により上記のような電極割れを防止できることを見出し
たものである。
【0011】このような知見の下、本発明は、正負一対
の電極をセパレータを介して捲回してなる捲回体電極群
において、次のように構成した。すなわち、本発明の実
施例に係る図1に模式的に示すように、正極または負極
の少なくとも一方の電極1が、金属多孔体基板2に活物
質3を充填した電極で構成されている。この電極1は、
その捲回方向(図1の左右方向)と直交する幅方向(図
1の上下方向)の端部2aにおいて金属多孔体基板2が
活物質3を含有することなく露出されている。そして、
その露出された部分(端部2a)において、金属多孔体
基板2が圧延されているとともに、複数の切れ込み部2
bが設けられている。
【0012】また、本発明のアルカリ蓄電池は、上記の
ように構成された捲回体電極群を電池缶に内蔵したもの
である。具体的には、図2に例示するように、正極およ
び負極(これらのうち、少なくとも一方は図1に示した
ような電極1で構成されている)をセパレータ5を介し
て捲回してなる捲回体電極群10を有し、この捲回体電
極群10における正極および負極の電極基板(金属多孔
体基板)2の所定の端部(図示例では上側の電極基板端
部が正極側、下側の電極基板端部が負極側である)に金
属板集電体11をそれぞれ溶接した後、これらを電池缶
13内に挿入したうえで電解液を注入し、その後に電槽
蓋(外部端子12を兼ねている)を取り付けて封口した
ものである。
【0013】
【作用】本発明の捲回体電極群によれば、電極を構成す
る金属多孔体基板の露出部分に切れ込み部が設けられて
いるので、活物質充填部分と露出部分の伸び率の相違に
よって生じる歪みを前記切れ込み部で逃すことができ
る。これにより、電極中に蓄積する歪みが低減され、露
出部分における亀裂が抑制されて電極の割れが回避され
ることとなる。こうして、本発明によれば、電極圧延時
に活物質充填部分と金属多孔体基板の露出部分の伸び率
に差異がある場合でも、金属多孔体基板の露出部分に亀
裂が生じるのが抑制され、捲回時においても電極割れの
ない捲回体電極群が得られる。また、このような捲回体
電極群を電池缶内に内蔵してアルカリ蓄電池とすること
で、電極割れのない大電流用途に適したアルカリ蓄電池
を実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明をさらに具体的に説
明する。
【0015】本発明では、電極基板として、発泡金属層
を有する金属多孔体基板を使用する。その代表的な作製
方法としては、発泡状の樹脂にニッケルメッキを施し、
次いで樹脂を燃焼除去した後、焼鈍する方法が挙げられ
る。
【0016】金属多孔体基板の目付け量としては、当該
基板の単位面積当たりの重量を300g/m2 以上、8
00g/m2 以下とすることが好ましく、400g/m
2 以上、600g/m2以下とすることがより好ましい。
300g/m2 以上、800g/m2 以下とすることに
より、活物質の充填量を増加できるとともに、金属板集
電体との溶接予定部である捲回体端部での金属量を増加
させて、金属多孔体基板の強度を確保できる。
【0017】金属多孔体基板の多孔度としては、活物質
の充填量を上げるためにも、好ましくは90%以上、よ
り好ましくは95%以上、99%以下であり、孔数とし
ては、90PPI以上が好ましく、110PPI以上が
より好ましい。ここで、PPIは、1インチあたりの孔
数を意味する。
【0018】本発明では、金属多孔体基板として、金属
板あるいは穿孔した金属板の両面を発泡金属層により挟
み込んだものも用いることができる。その場合、ウレタ
ンフォームに電解ニッケルメッキ(ニッケル以外の金属
メッキでもよい)を施し、このニッケルメッキを施した
ウレタンフォームを熱分解させた後、焼結することによ
って、基材となる金属板または穿孔した金属板に発泡金
属層を有する上記のような金属多孔体基板を得ることが
できる。
【0019】本発明で用いる金属多孔体基板は、捲回体
電極群とした場合において、幅方向の全範囲にわたって
活物質が充填されているとニッケルリボンと溶接する際
にスパークが生じるため、活物質充填時に幅方向端部で
当該金属多孔体が露出するように圧延されていることが
必要である。この金属多孔体基板における露出部分の圧
延後の厚さとしては、金属多孔体基板の目付け量にもよ
るが、一般には0.010mm以下とすることが好ましく、
0.005mm以下、0.001mm以上とすることがより好ま
しい。また、前記露出部分の幅としては、活物質充填部
分を大きくするとともに溶接を容易にするため、0.5mm
以上、5mm以下が好ましく、1mm以上、4mm以下がより
好ましい。
【0020】上記のような金属多孔体基板を電極基板と
して用いることにより大電流用途用の蓄電池に好適な捲
回体電極群が得られるが、この種の基板を用いた場合、
先に述べたように活物質充填後にシート状基板を圧延す
る必要から、何の手段も講じないと基板に亀裂が生じる
こととなる。そこで、本発明では、そのような亀裂の発
生を防止ないし抑制するために、金属多孔体基板におけ
る露出部分に切れ込み部を設ける。
【0021】切れ込み部の間隔としては、金属多孔体基
板における露出部分の強度の低下を抑制するためにも3
mm以上とすることが好ましく、より好ましくは5mm以
上、最も好ましくは8mm以上であり、圧延時に活物質充
填部分と金属多孔体基板との伸び率の相違により歪みが
生じた場合でも、かかる歪みを効率良く逃がすために、
15mm以下とすることが好ましく、より好ましくは12
mm以下、最も好ましくは10mm以下である。
【0022】切れ込み部の深さ(捲回方向と直交する方
向の長さ)としては、同様の理由から、金属多孔体基板
における露出部分の幅(捲回方向と直交する方向の幅)
の10%以上、より好ましくは50%以上、最も好まし
くは80%以上である。なお、切れ込み部は、電極の圧
延前であれば、活物質充填前、充填後のいずれの時点で
設けても特に問題はない。
【0023】金属多孔体基板は、正極および負極の両者
に用いることが好ましいが、特に大電流用途用のアルカ
リ蓄電池に用いられる正極の場合は、導電性に劣るペー
スト式ニッケル極としているため、このような電極に前
記金属多孔体基板を用いることで本発明の効果がより発
揮される。
【0024】本発明の捲回体電極群は、上記のような金
属多孔体基板を用い、これに端部で金属多孔体が露出す
るようにペースト状の活物質を充填して、乾燥、圧延
し、得られたシート状の電極をセパレータを介して捲回
することにより作製される。この時、金属板集電端子と
の溶接時の短絡を防止するため、正極と負極を幅方向に
おいて、0.5mm以上、5mm以下、好ましくは1mm以上、
3mm以下の範囲でずらした状態で捲回することが望まし
い。
【0025】
【実施例】(実施例1)まず、目付け量400g/m2
(多孔度98%、孔数100PPI)、長さ280mm、
幅33mmの金属多孔体基板を用い、この金属多孔体基板
の幅方向の両端部2mmを、活物質充填時に露出部分とな
るように0.005mm以下に圧延した。
【0026】一方、正極活物質を含む正極合剤として、
水酸化ニッケル粉末100部に対してコバルト粉末を6
部(重量部、以下同様)、カルボニルニッケル粉末を8
部、カルボキシメチルセルロースを1.5部およびポリテ
トラフルオロエチレンを5部の割合で含んだ正極合剤を
調整した。
【0027】次に、上記圧延後の金属多孔体基板の両面
に正極合剤を塗布し、乾燥後、金属多孔体基板の両端部
の露出部分に10mm間隔で露出部分の70%の深さの切
れ込み部を設けた。その後、この金属多孔体基板の活物
質充填部分を0.5mm厚に調厚して、図1に示すようなシ
ート状の正極を作製した。なお、図1は、この実施例の
シート状の正極を分かりやすく示したもので、実際の寸
法通りには記載されていない。
【0028】図1に示したシート状の正極1の金属多孔
体基板2においては、その両端部2aが圧延されている
とともに露出されており、その露出部分(両端部2a)
を除く部分が、活物質3を充填した活物質充填部分2c
である。そして、この金属多孔体基板2の露出部分(両
端部)2aには幅方向に切れ込み部2bが設けられてい
る。
【0029】このようにして得られたシート状の正極1
の幅方向両端部における金属多孔体基板2の露出部分2
aを観察したところ、亀裂は確認されなかった。
【0030】上記のようにして作製した正極と、これと
同様にして作製した負極とを用い、セパレータを介して
正極および負極が捲回端面から1mmずれた位置関係で対
向するように捲回した捲回体電極群を100個作製し
た。
【0031】(実施例2)実施例1のシート状の正極の
作製において、金属多孔体基板として目付け量が600
g/m2 のものを用い、金属多孔体基板の両端部の露出
部分に6mm間隔で露出部分の90%の深さの切れ込み部
を設けたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状の
正極を作製した。得られたシート状の正極の幅方向両端
部における金属多孔体基板の露出部分を観察したとこ
ろ、亀裂は確認されなかった。上記のようにして作製し
たシート状の正極を用いて、実施例1と同様にして、セ
パレータを介して正極および負極が捲回端面から2mmず
れた位置関係で対向するように捲回した捲回体電極群を
作製した。
【0032】(比較例1)実施例1のシート状の正極の
作製において、金属多孔体基板として目付け量が200
g/m2 で、かつ両端部の露出部分に切れ込み部のない
金属多孔体基板を用い、正極・負極の捲回端面を一致さ
せたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状電極を
作製した。得られたシート状の正極の幅方向両端部にお
ける金属多孔体基板の露出部分を観察したところ、複数
箇所で不規則に亀裂が生じているのみならず、電極が湾
曲し、かつ一部活物質充填部分まで亀裂が生じているこ
とが確認された。上記のようにして作製したシート状の
正極を用いて、実施例1と同様にして、セパレータを介
して正極および負極が捲回端面が一致する位置関係で対
向するように捲回した捲回体電極群を作製した。
【0033】(評価)実施例1・2および比較例1で作
製した捲回体電極群の幅方向端面を観察したところ、実
施例1・2では電極割れは観察されなかったが、比較例
1の捲回体電極群は、露出部分における亀裂が活物質充
填部分まで進行し、電極割れが発生していた。各極板を
100枚作製したときの不良電極の発生率を表1に示
す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、正負一
対の電極をセパレータを介して捲回してなる捲回体電極
群において、電極を構成する金属多孔体基板の露出部分
に設けた切れ込み部で電極圧延時の歪みを逃がすように
したので、電極圧延時に活物質充填部分と金属多孔体基
板の露出部分の伸び率に差異がある場合でも、金属多孔
体基板の露出部分に亀裂が生じるのを抑制することがで
き、捲回時においても電極割れのない捲回体電極群を得
ることができる。また、このような捲回体電極群を電池
缶内に内蔵してアルカリ蓄電池とすることで、電極割れ
のない大電流用途に適したアルカリ蓄電池を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る電極(正極)の構成を
模式的に示す正面図である。
【図2】本発明に係るアルカリ蓄電池の構成を例示した
断面図である。
【符号の説明】
1 正極(電極) 2 金属多孔体基板 2a 金属多孔体基板の両端部(露出部分) 2b 切れ込み部 2c 活物質充填部分 3 活物質
フロントページの続き (72)発明者 磯貝 正人 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 長井 龍 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA02 CC25 CC28 DD01 5H022 AA04 AA18 BB01 BB02 CC16 CC19 5H028 AA05 BB07 CC07 CC12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正負一対の電極をセパレータを介して捲
    回してなる捲回体電極群であって、 正極または負極の少なくとも一方の電極が、金属多孔体
    基板に活物質を充填した電極で構成されており、 この電極は、その捲回方向と直交する幅方向の端部にお
    いて金属多孔体基板が活物質を含有することなく露出さ
    れており、 その露出された部分において、金属多孔体基板が圧延さ
    れているとともに、複数の切れ込み部が設けられている
    ことを特徴とする蓄電池用の捲回体電極群。
  2. 【請求項2】 正負一対の電極をセパレータを介して捲
    回してなる捲回体電極群を備えたアルカリ蓄電池であっ
    て、 正極または負極の少なくとも一方の電極が、金属多孔体
    基板に活物質を充填した電極で構成されており、 この電極は、その捲回方向と直交する幅方向の端部にお
    いて金属多孔体基板が活物質を含有することなく露出さ
    れており、 その露出された部分において、金属多孔体基板が圧延さ
    れているとともに、複数の切れ込み部が設けられている
    ことを特徴とするアルカリ蓄電池。
JP11135733A 1999-05-17 1999-05-17 蓄電池用の捲回体電極群と、アルカリ蓄電池 Pending JP2000323165A (ja)

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