JP2000322947A - ケーブル用止水材およびその製造方法 - Google Patents
ケーブル用止水材およびその製造方法Info
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- JP2000322947A JP2000322947A JP11128482A JP12848299A JP2000322947A JP 2000322947 A JP2000322947 A JP 2000322947A JP 11128482 A JP11128482 A JP 11128482A JP 12848299 A JP12848299 A JP 12848299A JP 2000322947 A JP2000322947 A JP 2000322947A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】破損箇所等から水性液体が浸入しても速やかに
止水してさらなる浸入を阻止する高性能ケーブル用止水
材を提供すること。 【解決手段】吸水性樹脂をバインダーを用いて基材に固
定してなる止水材において、バインダーとして、親水性
単量体(好ましくはアニオン性基含有単量体)と、疎水
性単量体(好ましくは炭素数1〜18の一価アルコール
と(メタ)アクリル酸とのエステル)とを必須成分とす
る単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン水に
は実質上溶解しないポリマー(X)を用いることを特徴
とする。
止水してさらなる浸入を阻止する高性能ケーブル用止水
材を提供すること。 【解決手段】吸水性樹脂をバインダーを用いて基材に固
定してなる止水材において、バインダーとして、親水性
単量体(好ましくはアニオン性基含有単量体)と、疎水
性単量体(好ましくは炭素数1〜18の一価アルコール
と(メタ)アクリル酸とのエステル)とを必須成分とす
る単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン水に
は実質上溶解しないポリマー(X)を用いることを特徴
とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブル用止水材
に関するものである。更に詳しくは、ケーブルのシース
内に雨水、海水、地下水等の水性液体が浸入した場合
に、水性液体がシース内を移動してケーブルや各種装置
を劣化させるのを防止する止水材に関するものである。
に関するものである。更に詳しくは、ケーブルのシース
内に雨水、海水、地下水等の水性液体が浸入した場合
に、水性液体がシース内を移動してケーブルや各種装置
を劣化させるのを防止する止水材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ケーブルのシースに外傷が生じてシース
内に水性液体が浸入すると、該水性液体はシース内を速
やかに移動し、光ファイバーや電力線あるいは各種装置
を劣化させるという問題がある。そしてこの問題を解決
するためにシースの内部に止水テープや止水ヤーンを挿
入する方法が提案されている。
内に水性液体が浸入すると、該水性液体はシース内を速
やかに移動し、光ファイバーや電力線あるいは各種装置
を劣化させるという問題がある。そしてこの問題を解決
するためにシースの内部に止水テープや止水ヤーンを挿
入する方法が提案されている。
【0003】このような止水材としては、水溶性バイン
ダーや疎水性バインダーを用いて吸水性樹脂をフィルム
やシート、ヤーン等に固定化したものが提案されてい
る。水溶性バインダーを用いて吸水性樹脂を支持体に保
持させた遮水材料として特開昭63-6055号公報、
特開平2-33116号公報および特開平3-98213
号公報が報告されており、疎水性バインダーを用いて吸
水性樹脂を支持体に保持させた遮水材料として特開平1
-240547号公報、特開平3-200206号公報及
び特開平5-78647号公報が報告されている。
ダーや疎水性バインダーを用いて吸水性樹脂をフィルム
やシート、ヤーン等に固定化したものが提案されてい
る。水溶性バインダーを用いて吸水性樹脂を支持体に保
持させた遮水材料として特開昭63-6055号公報、
特開平2-33116号公報および特開平3-98213
号公報が報告されており、疎水性バインダーを用いて吸
水性樹脂を支持体に保持させた遮水材料として特開平1
-240547号公報、特開平3-200206号公報及
び特開平5-78647号公報が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、用いるバイン
ダーが疎水性である場合、バインダーの使用量が多すぎ
ると吸水性樹脂の吸水を阻害し、水性液体と接した際の
膨潤速度が小さくなってしまい、浸入してきた水性液体
を完全に止水するまでに長時間を要し、水性液体が浸入
部から長距離例えば間隙深部へまたは間隙を通り抜けて
浸入するという問題点があった。逆にバインダーの使用
量が少なすぎると吸水性樹脂の吸水阻害の程度は軽減さ
れるが、ケーブル等を止水テープで被覆する時やヤーン
をシース内に挿入する時に、吸水性樹脂が摩擦等により
該止水材から脱落してさまざまな障害を起こす問題があ
った。
ダーが疎水性である場合、バインダーの使用量が多すぎ
ると吸水性樹脂の吸水を阻害し、水性液体と接した際の
膨潤速度が小さくなってしまい、浸入してきた水性液体
を完全に止水するまでに長時間を要し、水性液体が浸入
部から長距離例えば間隙深部へまたは間隙を通り抜けて
浸入するという問題点があった。逆にバインダーの使用
量が少なすぎると吸水性樹脂の吸水阻害の程度は軽減さ
れるが、ケーブル等を止水テープで被覆する時やヤーン
をシース内に挿入する時に、吸水性樹脂が摩擦等により
該止水材から脱落してさまざまな障害を起こす問題があ
った。
【0005】また、用いるバインダーが水と接した際に
溶解するような水溶性バインダーである場合、吸水性樹
脂の吸水を阻害する程度は低いが、バインダーが吸水性
樹脂を基材に固定する力がなく、移動し易いために止水
力に劣るという問題点があった。
溶解するような水溶性バインダーである場合、吸水性樹
脂の吸水を阻害する程度は低いが、バインダーが吸水性
樹脂を基材に固定する力がなく、移動し易いために止水
力に劣るという問題点があった。
【0006】さらに、水溶性バインダーは特殊なものを
除き有機溶媒に不溶であったり、水溶性バインダーを溶
解/分散できる特殊な有機溶媒を選択しなければなら
ず、均一に分散させることが難しいという問題点がある
(特開平2-33116号公報)。分散媒に水を用いる
場合は、吸水性樹脂が分散媒である水を吸収してしまう
ため、多量の水を使用する必要が生じ、基材に塗布した
後多量の水を除去するのに多大なエネルギーが必要にな
るという問題点があった。
除き有機溶媒に不溶であったり、水溶性バインダーを溶
解/分散できる特殊な有機溶媒を選択しなければなら
ず、均一に分散させることが難しいという問題点がある
(特開平2-33116号公報)。分散媒に水を用いる
場合は、吸水性樹脂が分散媒である水を吸収してしまう
ため、多量の水を使用する必要が生じ、基材に塗布した
後多量の水を除去するのに多大なエネルギーが必要にな
るという問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するものである。
決するものである。
【0008】従って、本発明の目的は、破損箇所等から
水性液体が浸入しても速やかに止水してさらなる浸入を
阻止する高性能止水材を提供することにある。
水性液体が浸入しても速やかに止水してさらなる浸入を
阻止する高性能止水材を提供することにある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、吸水性樹脂をバインダ
ーを用いて基材に固定してなる止水材において、バイン
ダーとして、親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分
とする単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン
水には実質上溶解しないポリマー(X)を用いることを
特徴とするケーブル用止水材に関するものである。
ーを用いて基材に固定してなる止水材において、バイン
ダーとして、親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分
とする単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン
水には実質上溶解しないポリマー(X)を用いることを
特徴とするケーブル用止水材に関するものである。
【0010】本発明において、ポリマー(X)は、親水
性単量体と疎水性単量体とを必須成分とする単量体混合
物を共重合して得られるものであることが必要である。
親水性単量体が共重合されていることでポリマー(X)
に親水性が付与されるため、吸水性樹脂が吸水して膨潤
する際の体積膨張を阻害するおそれが無い。従って、吸
水性樹脂は、その吸水特性(性能)を充分に発揮するこ
とができる。
性単量体と疎水性単量体とを必須成分とする単量体混合
物を共重合して得られるものであることが必要である。
親水性単量体が共重合されていることでポリマー(X)
に親水性が付与されるため、吸水性樹脂が吸水して膨潤
する際の体積膨張を阻害するおそれが無い。従って、吸
水性樹脂は、その吸水特性(性能)を充分に発揮するこ
とができる。
【0011】親水性単量体と疎水性単量体の組成比につ
いては、親水性単量体の種類や共重合する疎水性単量体
の種類により、得られるポリマー(X)が脱イオン水に
は実質上溶解しない量以下に適宜選択すればよいが、親
水性単量体と疎水性単量体の合計量に対する親水性単量
体の割合は、5〜90重量%が好ましく、10〜70重
量%がさらに好ましい。
いては、親水性単量体の種類や共重合する疎水性単量体
の種類により、得られるポリマー(X)が脱イオン水に
は実質上溶解しない量以下に適宜選択すればよいが、親
水性単量体と疎水性単量体の合計量に対する親水性単量
体の割合は、5〜90重量%が好ましく、10〜70重
量%がさらに好ましい。
【0012】該親水性単量体の割合が5重量%未満で
は、得られるポリマーの親水性が小さくなり、基材に固
定された吸水性樹脂の吸水を阻害する傾向が強くなるた
め好ましくない。
は、得られるポリマーの親水性が小さくなり、基材に固
定された吸水性樹脂の吸水を阻害する傾向が強くなるた
め好ましくない。
【0013】また、該親水性単量体の割合が70重量%
を超えると止水材の柔軟性、耐候性および靱性が低下す
るので好ましくない。
を超えると止水材の柔軟性、耐候性および靱性が低下す
るので好ましくない。
【0014】親水性単量体のみを(共)重合することに
よって得られたポリマーは水溶性となることがあり、目
的とする止水性能は得られない。
よって得られたポリマーは水溶性となることがあり、目
的とする止水性能は得られない。
【0015】疎水性単量体のみを(共)重合することに
よって得られたポリマーは、それをバインダーとして多
量に使用すると吸水性樹脂の吸水を阻害するため使用量
が制限される。吸水を阻害しない少量の使用ではテープ
加工時、ケーブルの被覆時等に摩擦等により吸水性樹脂
が脱落しやすい。
よって得られたポリマーは、それをバインダーとして多
量に使用すると吸水性樹脂の吸水を阻害するため使用量
が制限される。吸水を阻害しない少量の使用ではテープ
加工時、ケーブルの被覆時等に摩擦等により吸水性樹脂
が脱落しやすい。
【0016】本発明において、ポリマー(X)は、脱イ
オン水には実質上溶解しないことが必要である。溶解す
るポリマーであった場合、水との接触時にバインダーが
吸水性樹脂を基材に固定する力がなく、移動し易いため
優れた止水性能は得られない。
オン水には実質上溶解しないことが必要である。溶解す
るポリマーであった場合、水との接触時にバインダーが
吸水性樹脂を基材に固定する力がなく、移動し易いため
優れた止水性能は得られない。
【0017】ここで述べる「脱イオン水には実質上溶解
しない」とは、直径5.5cm±0.5cm、深さ8c
m±0.5cmの円筒型容器に脱イオン水100g(水
温=25±1℃)を入れ、その中に最大粒子径0.5m
m以下に細分化したポリマー1gをママコが生じないよ
うに徐々に投入し、長さ30mm×Φ8mmの攪拌子を
使用し、200rpmで24時間攪拌した後、メンブラ
ンフィルター(ポアサイズ0.45μm)でろ過し、フ
ィルター上に残った不溶分の乾燥重量が0.9g以上
(不溶分90wt%以上)あることを意味する。
しない」とは、直径5.5cm±0.5cm、深さ8c
m±0.5cmの円筒型容器に脱イオン水100g(水
温=25±1℃)を入れ、その中に最大粒子径0.5m
m以下に細分化したポリマー1gをママコが生じないよ
うに徐々に投入し、長さ30mm×Φ8mmの攪拌子を
使用し、200rpmで24時間攪拌した後、メンブラ
ンフィルター(ポアサイズ0.45μm)でろ過し、フ
ィルター上に残った不溶分の乾燥重量が0.9g以上
(不溶分90wt%以上)あることを意味する。
【0018】該ポリマー(X)としては、例えば、カル
ボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、アミド基、ポ
リオキシアルキレン基、ヒドロキシル基、アミノ基等の
置換基を有する親水性単量体と、疎水性単量体との共重
合体が好ましい。
ボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基、アミド基、ポ
リオキシアルキレン基、ヒドロキシル基、アミノ基等の
置換基を有する親水性単量体と、疎水性単量体との共重
合体が好ましい。
【0019】中でも、カルボン酸基、スルホン酸基、ホ
スホン酸基等の置換基を有するアニオン性基含有単量体
を含む親水性単量体と疎水性単量体との共重合体が好ま
しい。このようなアニオン性基含有単量体が共重合され
ていることで基材に固定された吸水性樹脂の吸水速度が
速くなる。
スホン酸基等の置換基を有するアニオン性基含有単量体
を含む親水性単量体と疎水性単量体との共重合体が好ま
しい。このようなアニオン性基含有単量体が共重合され
ていることで基材に固定された吸水性樹脂の吸水速度が
速くなる。
【0020】アニオン性基含有単量体のうちα,β−不
飽和カルボン酸系単量体が特に好ましい。α,β−不飽
和カルボン酸系単量体と疎水性単量体とを共重合して得
られる樹脂は経済性により優れると共に、α,β−不飽
和カルボン酸系単量体が有するカルボン酸基は様々な材
質との相互作用が強く、得られる基材或いは支持体に対
する密着性がより良好となる。
飽和カルボン酸系単量体が特に好ましい。α,β−不飽
和カルボン酸系単量体と疎水性単量体とを共重合して得
られる樹脂は経済性により優れると共に、α,β−不飽
和カルボン酸系単量体が有するカルボン酸基は様々な材
質との相互作用が強く、得られる基材或いは支持体に対
する密着性がより良好となる。
【0021】α,β−不飽和カルボン酸系単量体として
は、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等
のα,β−不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;無水
マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物;マレイン酸モノエステル、フマル酸モノ
エステル、イタコン酸モノエステル等のα,β−不飽和
ジカルボン酸モノエステル;等が挙げられるが、特に限
定されるものではない。これらα,β−不飽和カルボン
酸系単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種
類以上を併用してもよい。上記例示のα,β−不飽和カ
ルボン酸系単量体のうち、アクリル酸およびメタクリル
酸が、得られる止水材の柔軟性および靱性により優れる
のでさらに好ましい。
は、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等
のα,β−不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、マレイ
ン酸、フマル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;無水
マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物;マレイン酸モノエステル、フマル酸モノ
エステル、イタコン酸モノエステル等のα,β−不飽和
ジカルボン酸モノエステル;等が挙げられるが、特に限
定されるものではない。これらα,β−不飽和カルボン
酸系単量体は、一種類のみを用いてもよく、また、二種
類以上を併用してもよい。上記例示のα,β−不飽和カ
ルボン酸系単量体のうち、アクリル酸およびメタクリル
酸が、得られる止水材の柔軟性および靱性により優れる
のでさらに好ましい。
【0022】柔軟性と親水性のバランスをとるために、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルカルボン
酸アミド、 N-ビニルアセトアミド、 N-ビニルホルムア
ミド、等のアミド基含有ビニル系単量体;アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等の
水酸基含有ビニル系単量体をさらに共重合してもよい。
アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルカルボン
酸アミド、 N-ビニルアセトアミド、 N-ビニルホルムア
ミド、等のアミド基含有ビニル系単量体;アクリル酸ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等の
水酸基含有ビニル系単量体をさらに共重合してもよい。
【0023】疎水性単量体としては、具体的には、例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ステアリル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ステア
リル等の、炭素数1〜18の一価アルコールと(メタ)
アクリル酸とのエステル;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のニトリル基含有単量体;メタクリル酸グ
リシジル等のエポキシ基含有ビニル系単量体;スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;酢
酸ビニル等の脂肪族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化
ビニル、ヨウ化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基
含有ビニル系単量体;アリルエーテル類;無水マレイン
酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジア
ルキルエステル等のマレイン酸誘導体;フマル酸モノア
ルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル等のフマ
ル酸誘導体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−
ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体;イタ
コン酸モノアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエ
ステル、イタコンアミド類、イタコンイミド類、イタコ
ンアミドエステル類等のイタコン酸誘導体;エチレン、
プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等
のジエン類;等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。これら疎水性単量体は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ステアリル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ステア
リル等の、炭素数1〜18の一価アルコールと(メタ)
アクリル酸とのエステル;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のニトリル基含有単量体;メタクリル酸グ
リシジル等のエポキシ基含有ビニル系単量体;スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体;酢
酸ビニル等の脂肪族ビニル系単量体;塩化ビニル、臭化
ビニル、ヨウ化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基
含有ビニル系単量体;アリルエーテル類;無水マレイン
酸、マレイン酸モノアルキルエステル、マレイン酸ジア
ルキルエステル等のマレイン酸誘導体;フマル酸モノア
ルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル等のフマ
ル酸誘導体;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−
ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド誘導体;イタ
コン酸モノアルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエ
ステル、イタコンアミド類、イタコンイミド類、イタコ
ンアミドエステル類等のイタコン酸誘導体;エチレン、
プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等
のジエン類;等が挙げられるが、特に限定されるもので
はない。これら疎水性単量体は、一種類のみを用いても
よく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0024】上記例示の疎水性単量体のうち、アクリル
酸アルキルエステル、および、メタクリル酸アルキルエ
ステルが、得られる止水材の柔軟性、耐候性および靱性
により優れるので好ましい。
酸アルキルエステル、および、メタクリル酸アルキルエ
ステルが、得られる止水材の柔軟性、耐候性および靱性
により優れるので好ましい。
【0025】また、(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルが、炭素数1〜18の一価アルコールと(メタ)アク
リル酸とのエステルである場合には、止水材の柔軟性、
耐候性および靱性が特に向上するので、さらに好まし
く、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、炭素数1
〜4の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステ
ルが特に好ましい。
ルが、炭素数1〜18の一価アルコールと(メタ)アク
リル酸とのエステルである場合には、止水材の柔軟性、
耐候性および靱性が特に向上するので、さらに好まし
く、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが、炭素数1
〜4の一価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステ
ルが特に好ましい。
【0026】また、α,β−不飽和カルボン酸系単量体
およびビニル系単量体の合計量に占めるα,β−不飽和
カルボン酸系単量体の割合は、9重量%〜40重量%の
範囲内が好ましい。α,β−不飽和カルボン酸系単量体
の割合を9重量%〜40重量%の範囲内にすることによ
り、親水性に優れ、かつ、脱イオン水に実質上溶解しな
いポリマー(X)を得ることができる。
およびビニル系単量体の合計量に占めるα,β−不飽和
カルボン酸系単量体の割合は、9重量%〜40重量%の
範囲内が好ましい。α,β−不飽和カルボン酸系単量体
の割合を9重量%〜40重量%の範囲内にすることによ
り、親水性に優れ、かつ、脱イオン水に実質上溶解しな
いポリマー(X)を得ることができる。
【0027】重合方法は特に限定されるものではない
が、溶液重合法が好ましい。
が、溶液重合法が好ましい。
【0028】本発明において、ポリマー(X)の重量平
均分子量は20,000〜500,000の範囲内とす
ることが好ましい。これは、水性液体との接触により溶
解はしないが、水による可塑化が起こり易い分子量であ
る。重量平均分子量を該範囲内とすることによって、バ
インダーとして使用する際の作業性が良好となる。
均分子量は20,000〜500,000の範囲内とす
ることが好ましい。これは、水性液体との接触により溶
解はしないが、水による可塑化が起こり易い分子量であ
る。重量平均分子量を該範囲内とすることによって、バ
インダーとして使用する際の作業性が良好となる。
【0029】本発明において、ポリマー(X)は、示差
走査熱量測定(DSC (differentialscanning calorim
etry))によって測定されるガラス転移温度を、−80
℃〜120℃の範囲内に1つ以上有していることが好ま
しく、−30℃〜100℃の範囲内に1つ以上有してい
ることがさらに好ましく、−30℃〜20℃の範囲内に
低温側のガラス転移温度を有し、且つ40℃〜100℃
の範囲内に高温側のガラス転移温度を有していることが
特に好ましい。尚、ガラス転移温度の測定方法、即ち、
示差走査熱量測定の測定条件については、後段にて詳述
する。
走査熱量測定(DSC (differentialscanning calorim
etry))によって測定されるガラス転移温度を、−80
℃〜120℃の範囲内に1つ以上有していることが好ま
しく、−30℃〜100℃の範囲内に1つ以上有してい
ることがさらに好ましく、−30℃〜20℃の範囲内に
低温側のガラス転移温度を有し、且つ40℃〜100℃
の範囲内に高温側のガラス転移温度を有していることが
特に好ましい。尚、ガラス転移温度の測定方法、即ち、
示差走査熱量測定の測定条件については、後段にて詳述
する。
【0030】−80℃〜120℃の温度範囲内にガラス
転移温度を持たないポリマーをバインダーとして用いて
吸水性樹脂を基材に固定することによって得られた止水
材では、ケーブルに巻き付ける際や該止水材で被覆され
たケーブルを湾曲させた場合に止水材にひび割れが生じ
るため、作業性が悪いばかりか止水性能も低下してしま
う。
転移温度を持たないポリマーをバインダーとして用いて
吸水性樹脂を基材に固定することによって得られた止水
材では、ケーブルに巻き付ける際や該止水材で被覆され
たケーブルを湾曲させた場合に止水材にひび割れが生じ
るため、作業性が悪いばかりか止水性能も低下してしま
う。
【0031】低温側のガラス転移温度が−30℃〜20
℃の範囲内に存在することにより、低温時におけるバイ
ンダーとしての靱性がより高くなり、例えば冬季等、作
業現場が低温であってもバインダーが靱性の低下を原因
として基材から剥離するおそれが少なくなる。また、高
温側のガラス転移温度が40℃〜100℃の範囲内に存
在することにより、例えば夏期等、作業現場が高温であ
ってもバインダーがべとついたり或いは軟化して、ケー
ブル等への巻き付け作業を難しくするおそれがなくな
る。従って、ポリマーが、−30℃〜20℃の範囲内に
低温側のガラス転移温度を有し、且つ40℃〜100℃
の範囲内に高温側のガラス転移温度を有している場合に
は、剥離や損傷し難く、べとつき難い止水材を得ること
ができる。
℃の範囲内に存在することにより、低温時におけるバイ
ンダーとしての靱性がより高くなり、例えば冬季等、作
業現場が低温であってもバインダーが靱性の低下を原因
として基材から剥離するおそれが少なくなる。また、高
温側のガラス転移温度が40℃〜100℃の範囲内に存
在することにより、例えば夏期等、作業現場が高温であ
ってもバインダーがべとついたり或いは軟化して、ケー
ブル等への巻き付け作業を難しくするおそれがなくな
る。従って、ポリマーが、−30℃〜20℃の範囲内に
低温側のガラス転移温度を有し、且つ40℃〜100℃
の範囲内に高温側のガラス転移温度を有している場合に
は、剥離や損傷し難く、べとつき難い止水材を得ること
ができる。
【0032】吸水性樹脂とポリマー(X)との配合割合
は、両者の組成や組み合わせ、使用環境等に応じて設定
すればよく、特に限定されるものではないが、吸水性樹
脂およびポリマー(X)の合計量に対する該吸水性樹脂
の割合が、30重量%以上であることが好ましく、50
重量%以上であることがさらに好ましい。また、上記の
割合が95重量%以下、より好ましくは80重量%以
下、さらに好ましくは70重量%以下であると、吸水性
樹脂の基材からの摩擦等による脱落が少なくなる。
は、両者の組成や組み合わせ、使用環境等に応じて設定
すればよく、特に限定されるものではないが、吸水性樹
脂およびポリマー(X)の合計量に対する該吸水性樹脂
の割合が、30重量%以上であることが好ましく、50
重量%以上であることがさらに好ましい。また、上記の
割合が95重量%以下、より好ましくは80重量%以
下、さらに好ましくは70重量%以下であると、吸水性
樹脂の基材からの摩擦等による脱落が少なくなる。
【0033】吸水性樹脂を、ポリマー(X)を用いて基
材に固定する方法は、特に限定されるものではないが、
親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分とする単量体
混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン水には実質上
溶解しないポリマー(X)と、該ポリマー(X)を溶解
および/または分散させることのできる溶媒と、吸水性
樹脂とを主成分として含む溶液を基材に接触させた後、
該溶媒を除去する方法が挙げられる。該溶液を基材に接
触させる方法も特に制限はないが、具体的には、例え
ば、該溶液を基材に塗布する方法、吹き付ける方
法、ディッピングする方法等を採用すればよい。上記
方法により基材に付着された該溶液は必要に応じて乾燥
(溶剤除去)させてもよい。これにより、基材表面(外
面または内面)に水膨潤層が形成される。
材に固定する方法は、特に限定されるものではないが、
親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分とする単量体
混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン水には実質上
溶解しないポリマー(X)と、該ポリマー(X)を溶解
および/または分散させることのできる溶媒と、吸水性
樹脂とを主成分として含む溶液を基材に接触させた後、
該溶媒を除去する方法が挙げられる。該溶液を基材に接
触させる方法も特に制限はないが、具体的には、例え
ば、該溶液を基材に塗布する方法、吹き付ける方
法、ディッピングする方法等を採用すればよい。上記
方法により基材に付着された該溶液は必要に応じて乾燥
(溶剤除去)させてもよい。これにより、基材表面(外
面または内面)に水膨潤層が形成される。
【0034】上記溶剤としては、ポリマー(X)を溶解
および/または分散させることのできるものであればよ
く、特に制限はないが、有機溶剤を用いるのが好まし
い。
および/または分散させることのできるものであればよ
く、特に制限はないが、有機溶剤を用いるのが好まし
い。
【0035】上記有機溶剤としては、具体的には、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ベンゼン、トルエン、アセトン、メチル
エチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。そして、
一般的に、低沸点の有機溶剤を用いれば、分散媒の乾燥
にかかる時間が短くなるので、水膨潤層が形成されるま
での時間を短縮することができ、一方、高沸点の有機溶
剤を用いれば、分散媒の乾燥にかかる時間が長くなるの
で、作業可能な時間を長くすることができる。従って、
有機溶剤は、例えば、作業環境や状況等に応じて、最適
な化合物を選択すればよい。アルカリ水を媒体として用
いてもよいが、水系の媒体を用いると吸水性樹脂が膨潤
するため、塗布や噴霧が困難となり、その後の乾燥にも
手間がかかるので好ましくない。
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ベンゼン、トルエン、アセトン、メチル
エチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。そして、
一般的に、低沸点の有機溶剤を用いれば、分散媒の乾燥
にかかる時間が短くなるので、水膨潤層が形成されるま
での時間を短縮することができ、一方、高沸点の有機溶
剤を用いれば、分散媒の乾燥にかかる時間が長くなるの
で、作業可能な時間を長くすることができる。従って、
有機溶剤は、例えば、作業環境や状況等に応じて、最適
な化合物を選択すればよい。アルカリ水を媒体として用
いてもよいが、水系の媒体を用いると吸水性樹脂が膨潤
するため、塗布や噴霧が困難となり、その後の乾燥にも
手間がかかるので好ましくない。
【0036】また例えば、ポリマー(X)と吸水性樹脂
とを主成分として含む混合物を加熱して該ポリマーの少
なくとも一部を液状とし、基材に接触させた後冷却する
ことにより製造してもよい。このときの加熱温度は、ポ
リマー(X)が液状化する温度以上であれば特に制限は
ないが、300℃以下が好ましく、200℃以下がより
好ましい。300℃以上の温度で加熱すると吸水性樹脂
の性能(吸液能力)が低下する恐れがある。
とを主成分として含む混合物を加熱して該ポリマーの少
なくとも一部を液状とし、基材に接触させた後冷却する
ことにより製造してもよい。このときの加熱温度は、ポ
リマー(X)が液状化する温度以上であれば特に制限は
ないが、300℃以下が好ましく、200℃以下がより
好ましい。300℃以上の温度で加熱すると吸水性樹脂
の性能(吸液能力)が低下する恐れがある。
【0037】また例えば、ポリマー(X)と吸水性樹脂
とを主成分として含む混合物を基材に接触させた状態で
加熱し、該ポリマーの少なくとも一部を液状化した後冷
却することにより製造してもよい。このときの加熱温度
も、ポリマー(X)が液状化する温度以上であれば特に
制限はないが、300℃以下が好ましく、200℃以下
がより好ましい。300℃以上の温度で加熱すると吸水
性樹脂の性能が低下する恐れがある。
とを主成分として含む混合物を基材に接触させた状態で
加熱し、該ポリマーの少なくとも一部を液状化した後冷
却することにより製造してもよい。このときの加熱温度
も、ポリマー(X)が液状化する温度以上であれば特に
制限はないが、300℃以下が好ましく、200℃以下
がより好ましい。300℃以上の温度で加熱すると吸水
性樹脂の性能が低下する恐れがある。
【0038】本発明に用いられる吸水性樹脂は、水を吸
水することによって膨潤し、かつ、自重に対するイオン
交換水の吸水倍率が5〜1000倍の樹脂であれば特に
限定されるものではないが、10〜700倍が好まし
く、30〜500倍が特に好ましい。該吸水性樹脂とし
ては、具体的には、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸架
橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、スルホン酸基
を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリ
オキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体、
(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共
重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと
(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、ポリジオキソ
ラン架橋体、架橋ポリエチレンオキシド、架橋ポリビニ
ルピロリドン、スルホン化ポリスチレン架橋体、架橋ポ
リビニルピリジン、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニ
トリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ
(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体、ポリ
ビニルアルコールと無水マレイン酸(塩)との反応生成
物、架橋ポリビニルアルコールスルホン酸塩、ポリビニ
ルアルコール−アクリル酸グラフト共重合体、ポリイソ
ブチレンマレイン酸(塩)架橋重合体等が挙げられる。
これら吸水性樹脂は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。さらに、吸水性樹脂
が備える各種性質(吸水倍率等)を阻害しない程度に、
他の樹脂を吸水性樹脂と併用することもできる。
水することによって膨潤し、かつ、自重に対するイオン
交換水の吸水倍率が5〜1000倍の樹脂であれば特に
限定されるものではないが、10〜700倍が好まし
く、30〜500倍が特に好ましい。該吸水性樹脂とし
ては、具体的には、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸架
橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、スルホン酸基
を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリ
オキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体、
(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共
重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと
(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、ポリジオキソ
ラン架橋体、架橋ポリエチレンオキシド、架橋ポリビニ
ルピロリドン、スルホン化ポリスチレン架橋体、架橋ポ
リビニルピリジン、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニ
トリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ
(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体、ポリ
ビニルアルコールと無水マレイン酸(塩)との反応生成
物、架橋ポリビニルアルコールスルホン酸塩、ポリビニ
ルアルコール−アクリル酸グラフト共重合体、ポリイソ
ブチレンマレイン酸(塩)架橋重合体等が挙げられる。
これら吸水性樹脂は、一種類のみを用いてもよく、ま
た、二種類以上を併用してもよい。さらに、吸水性樹脂
が備える各種性質(吸水倍率等)を阻害しない程度に、
他の樹脂を吸水性樹脂と併用することもできる。
【0039】上記例示の吸水性樹脂のうち、ノニオン性
基および/またはスルホン酸(塩)基を有する吸水性樹
脂が多価金属塩含有水溶液の吸水能力に優れているため
好ましい。
基および/またはスルホン酸(塩)基を有する吸水性樹
脂が多価金属塩含有水溶液の吸水能力に優れているため
好ましい。
【0040】さらに、本発明に用いられる吸水性樹脂と
して、水溶性エチレン性不飽和単量体と、必要に応じて
架橋剤とを含む単量体成分を重合することによって得ら
れる樹脂が例示できる。水溶性エチレン性不飽和単量体
を(共)重合してなる吸水性樹脂は、水に対する膨潤性
により優れており、かつ、一般的に安価である。尚、上
記の架橋剤は、特に限定されるものではない。
して、水溶性エチレン性不飽和単量体と、必要に応じて
架橋剤とを含む単量体成分を重合することによって得ら
れる樹脂が例示できる。水溶性エチレン性不飽和単量体
を(共)重合してなる吸水性樹脂は、水に対する膨潤性
により優れており、かつ、一般的に安価である。尚、上
記の架橋剤は、特に限定されるものではない。
【0041】上記の水溶性エチレン性不飽和単量体とし
ては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスル
ホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン
酸、並びに、これら単量体のアルカリ金属塩やアンモニ
ウム塩;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、並びに、その四級化物;(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン
(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の
(メタ)アクリルアミド類、並びに、これら単量体の誘
導体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポ
リアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;N
−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルスクシンイミド
等のN−ビニル単量体;N−ビニルホルムアミド、N−
ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトア
ミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド等のN−ビ
ニルアミド単量体;ビニルメチルエーテル;等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。これら水溶性エ
チレン性不飽和単量体は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を併用してもよい。
ては、具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、
シトラコン酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスル
ホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスル
ホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン
酸、並びに、これら単量体のアルカリ金属塩やアンモニ
ウム塩;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、並びに、その四級化物;(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン
(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)ア
クリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン等の
(メタ)アクリルアミド類、並びに、これら単量体の誘
導体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポ
リアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;N
−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルスクシンイミド
等のN−ビニル単量体;N−ビニルホルムアミド、N−
ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトア
ミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド等のN−ビ
ニルアミド単量体;ビニルメチルエーテル;等が挙げら
れるが、特に限定されるものではない。これら水溶性エ
チレン性不飽和単量体は、一種類のみを用いてもよく、
また、二種類以上を併用してもよい。
【0042】上記例示の水溶性エチレン性不飽和単量体
のうち、ノニオン性基および/またはスルホン酸(塩)
基を有するエチレン性不飽和単量体がより好ましい。該
単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリ
ロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプ
ロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。さらに、ポリオキシアルキレン基を有するエチレン
性不飽和単量体が特に好ましい。そして、メトキシポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含む単
量体成分を重合して得られる吸水性樹脂は、多価金属塩
含有水溶液に対する膨潤性に特に優れている。
のうち、ノニオン性基および/またはスルホン酸(塩)
基を有するエチレン性不飽和単量体がより好ましい。該
単量体としては、例えば、2−(メタ)アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリ
ロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプ
ロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。さらに、ポリオキシアルキレン基を有するエチレン
性不飽和単量体が特に好ましい。そして、メトキシポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを含む単
量体成分を重合して得られる吸水性樹脂は、多価金属塩
含有水溶液に対する膨潤性に特に優れている。
【0043】さらに、単量体成分としてエチレン性不飽
和単量体を二種類以上併用する場合において、該単量体
成分に占めるノニオン性基および/またはスルホン酸
(塩)基を有するエチレン性不飽和単量体の割合を1重
量%以上にすることがより好ましく、10重量%以上に
することがさらに好ましい。上記の割合が1重量%未満
である場合には、海底ケーブル、地下埋設ケーブル用等
の止水材に該吸水性樹脂を用いた場合、海水、地下水等
に含まれる多価金属塩によって吸水能力が低下し止水性
能が低くなる可能性がある。
和単量体を二種類以上併用する場合において、該単量体
成分に占めるノニオン性基および/またはスルホン酸
(塩)基を有するエチレン性不飽和単量体の割合を1重
量%以上にすることがより好ましく、10重量%以上に
することがさらに好ましい。上記の割合が1重量%未満
である場合には、海底ケーブル、地下埋設ケーブル用等
の止水材に該吸水性樹脂を用いた場合、海水、地下水等
に含まれる多価金属塩によって吸水能力が低下し止水性
能が低くなる可能性がある。
【0044】上記の単量体成分を重合することにより吸
水性樹脂が得られる。単量体成分の重合方法、つまり、
吸水性樹脂の製造方法は特に限定されるものではない。
また、吸水性樹脂の平均分子量や形状、平均粒子径等
は、止水材の使用形態に応じて設定すればよく、特に限
定されるものではない。
水性樹脂が得られる。単量体成分の重合方法、つまり、
吸水性樹脂の製造方法は特に限定されるものではない。
また、吸水性樹脂の平均分子量や形状、平均粒子径等
は、止水材の使用形態に応じて設定すればよく、特に限
定されるものではない。
【0045】本発明では、さらに吸水速度を向上させる
ために無機物系粉末を加えることが可能である。無機物
系粉末としては、例えばシリカ、アルミナ、合成珪酸
塩、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、ベントナイト、カオリナイト、カーボンブラ
ック、ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土、酸化チ
タンおよびこれらの混合物が挙げられる。これらの中で
も、粒子径が小さく吸水性樹脂への吸着性が優れている
という点で、例えばアエロジル(日本アエロジル株式会
社製)等の超微粒子状シリカが特に好ましい。
ために無機物系粉末を加えることが可能である。無機物
系粉末としては、例えばシリカ、アルミナ、合成珪酸
塩、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
ルシウム、ベントナイト、カオリナイト、カーボンブラ
ック、ゼオライト、炭酸カルシウム、活性白土、酸化チ
タンおよびこれらの混合物が挙げられる。これらの中で
も、粒子径が小さく吸水性樹脂への吸着性が優れている
という点で、例えばアエロジル(日本アエロジル株式会
社製)等の超微粒子状シリカが特に好ましい。
【0046】水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸
水素ナトリウム等のアルカリ性無機粉末はポリマー
(X)の親水性をさらに高める効果があるため好まし
い。
水素ナトリウム等のアルカリ性無機粉末はポリマー
(X)の親水性をさらに高める効果があるため好まし
い。
【0047】また、吸水速度を向上させるために、親水
性界面活性剤、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
エーテルポリオール等を加えることもできる。
性界面活性剤、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
エーテルポリオール等を加えることもできる。
【0048】本発明で用いられる基材には特に制限はな
いが、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロハン等
のプラスティックシート:アルミ等の金属箔:天然繊
維、合成繊維、無機繊維等の繊維からなる織布、不織布
およびヤーン:紙等が挙げられる。
いが、例えばポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロハン等
のプラスティックシート:アルミ等の金属箔:天然繊
維、合成繊維、無機繊維等の繊維からなる織布、不織布
およびヤーン:紙等が挙げられる。
【0049】テープ加工時ならびにケーブルの被覆時に
吸水性樹脂の摩擦等による脱落をさらに防止する方法と
して、サンドウィッチ構造にすることが好ましい。
吸水性樹脂の摩擦等による脱落をさらに防止する方法と
して、サンドウィッチ構造にすることが好ましい。
【0050】
【発明の効果】本発明の止水材は、加工時ならびにケー
ブルの被覆時に吸水性樹脂の摩擦等による脱落が少なく
水性液体と接した際の吸水速度が非常に大きいものであ
るため浸入してきた水性液体を瞬時に止水することがで
きる。
ブルの被覆時に吸水性樹脂の摩擦等による脱落が少なく
水性液体と接した際の吸水速度が非常に大きいものであ
るため浸入してきた水性液体を瞬時に止水することがで
きる。
【0051】従って、本発明の止水材でケーブルを被覆
・保護すれば、水性液体がシース内へ浸入するのを完全
に防止でき、また、充填量を少量としても充分な止水効
果を得ることができる。
・保護すれば、水性液体がシース内へ浸入するのを完全
に防止でき、また、充填量を少量としても充分な止水効
果を得ることができる。
【0052】よって、本発明の止水材は、土木用・工業
用のシール材や止水材、通信・電力用ケーブル用の止水
材として有効に使用できる。
用のシール材や止水材、通信・電力用ケーブル用の止水
材として有効に使用できる。
【0053】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
が、本発明の範囲がこれらの実施例にのみ限定されるも
のではない。
【0054】示差走査熱量測定方法 有機高分子系バインダー(ポリマー(X))の示差走査
熱量測定は、セイコー電子工業株式会社製のDSC22
0Cを用いて行った。測定条件は以下の通り。即ち、窒
素ガス雰囲気下、10mgの試料を150℃に昇温し、
該温度で5分間保持した後、−100℃に急冷し、該温
度で5分間保持した。続いて、上記の試料を、昇温速度
10℃/分で150℃まで昇温させた。そして、DSC
曲線における変曲点を示す温度を、常法に従って読み取
り、該温度を有機高分子系バインダー(ポリマー
(X))のガラス転移温度とした。
熱量測定は、セイコー電子工業株式会社製のDSC22
0Cを用いて行った。測定条件は以下の通り。即ち、窒
素ガス雰囲気下、10mgの試料を150℃に昇温し、
該温度で5分間保持した後、−100℃に急冷し、該温
度で5分間保持した。続いて、上記の試料を、昇温速度
10℃/分で150℃まで昇温させた。そして、DSC
曲線における変曲点を示す温度を、常法に従って読み取
り、該温度を有機高分子系バインダー(ポリマー
(X))のガラス転移温度とした。
【0055】吸水速度測定方法 得られた止水テープに脱イオン水1滴(約0.05g)
を高さ2cmのところから落とす。水滴が止水テープに
接触した瞬間から、テープを垂直にしても水滴が流れ落
ちなくなるまでの時間を測定し、それを吸水速度とす
る。(値が小さいほうが吸水速度が速い) 脱落率測定方法 得られた止水テープを6cm×10cmに切り取り、そ
の重量を測定(G1g)した後、吸水性樹脂+バインダ
ーの総重量(G2g)を算出しておく。
を高さ2cmのところから落とす。水滴が止水テープに
接触した瞬間から、テープを垂直にしても水滴が流れ落
ちなくなるまでの時間を測定し、それを吸水速度とす
る。(値が小さいほうが吸水速度が速い) 脱落率測定方法 得られた止水テープを6cm×10cmに切り取り、そ
の重量を測定(G1g)した後、吸水性樹脂+バインダ
ーの総重量(G2g)を算出しておく。
【0056】直径5.5cm、高さ7cm、重量130
0gの円筒の底部に100メッシュの金網を張りつけて摩擦
具とする。切り取った止水テープを平らな板上に固定
し、その上を摩擦具(金網を張った面が止水テープと接
触するように)で長手方向に10往復させる。その後、
止水テープ上にでた粉を毛先の柔らかい刷毛で除き、止
水テープの重量を測定し(G3g)、脱落率を算出す
る。
0gの円筒の底部に100メッシュの金網を張りつけて摩擦
具とする。切り取った止水テープを平らな板上に固定
し、その上を摩擦具(金網を張った面が止水テープと接
触するように)で長手方向に10往復させる。その後、
止水テープ上にでた粉を毛先の柔らかい刷毛で除き、止
水テープの重量を測定し(G3g)、脱落率を算出す
る。
【0057】 脱落率(wt%)={(G1−G3)/G2}×100
【0058】
【製造例1】温度計、攪拌翼、還流冷却器、および滴下
装置を備えた容量500mlの槽型反応器に、アクリル
酸4.5重量部、アクリル酸エチル24重量部、メタク
リル酸メチル1.5重量部、重合開始剤である2,2’
−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
12重量部、および、溶媒であるメチルアルコール30
重量部を仕込んだ。また、滴下装置に、アクリル酸1
0.5重量部、アクリル酸メチル21重量部、メタクリ
ル酸メチル38.5重量部、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.28重量部、
および、メチルアルコール70重量部からなる混合溶液
を仕込んだ。
装置を備えた容量500mlの槽型反応器に、アクリル
酸4.5重量部、アクリル酸エチル24重量部、メタク
リル酸メチル1.5重量部、重合開始剤である2,2’
−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.
12重量部、および、溶媒であるメチルアルコール30
重量部を仕込んだ。また、滴下装置に、アクリル酸1
0.5重量部、アクリル酸メチル21重量部、メタクリ
ル酸メチル38.5重量部、2,2’−アゾビス−
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.28重量部、
および、メチルアルコール70重量部からなる混合溶液
を仕込んだ。
【0059】上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰
囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、20分間反応さ
せた。これにより、内容物の重合率を72%に調節し
た。続いて、内温を65℃に保ちながら、滴下装置から
上記の混合溶液を2時間かけて均等に滴下した。滴下終
了後、内容物を65℃でさらに3時間熟成させた。反応
終了後、内容物にメチルアルコール100重量部を混合
することにより、バインダー(1)の33重量%メチル
アルコール溶液(A)を得た。バインダー(1)の示差
走査熱量測定を行った結果、ガラス転移温度を−80℃
〜120℃の範囲内に2つ有していた。
囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、20分間反応さ
せた。これにより、内容物の重合率を72%に調節し
た。続いて、内温を65℃に保ちながら、滴下装置から
上記の混合溶液を2時間かけて均等に滴下した。滴下終
了後、内容物を65℃でさらに3時間熟成させた。反応
終了後、内容物にメチルアルコール100重量部を混合
することにより、バインダー(1)の33重量%メチル
アルコール溶液(A)を得た。バインダー(1)の示差
走査熱量測定を行った結果、ガラス転移温度を−80℃
〜120℃の範囲内に2つ有していた。
【0060】
【製造例2】温度計、攪拌翼、還流冷却器、および滴下
装置を備えた容量500mlの槽型反応器に、アクリル
酸5.25重量部、アクリル酸メチル17.25重量
部、アクリル酸エチル24重量部、メタクリル酸メチル
28.5重量部、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)0.3重量部、および、メチルア
ルコール150重量部を仕込んだ。
装置を備えた容量500mlの槽型反応器に、アクリル
酸5.25重量部、アクリル酸メチル17.25重量
部、アクリル酸エチル24重量部、メタクリル酸メチル
28.5重量部、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)0.3重量部、および、メチルア
ルコール150重量部を仕込んだ。
【0061】上記のメチルアルコール溶液を窒素ガス雰
囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させ
た。これにより、バインダー(2)の33重量%メチル
アルコール溶液(B)を得た。
囲気下、攪拌しながら65℃に加熱し、5時間反応させ
た。これにより、バインダー(2)の33重量%メチル
アルコール溶液(B)を得た。
【0062】
【実施例1〜5】ガラス製容器に、製造例1及び2で得
た有機高分子系バインダーの33重量%メチルアルコー
ル溶液、有機溶媒および吸水性樹脂アクアリックCA
K-4(株式会社日本触媒製)を100メッシュの標準
篩通過粉を入れて均一分散させて吸水性樹脂分散液を得
た。
た有機高分子系バインダーの33重量%メチルアルコー
ル溶液、有機溶媒および吸水性樹脂アクアリックCA
K-4(株式会社日本触媒製)を100メッシュの標準
篩通過粉を入れて均一分散させて吸水性樹脂分散液を得
た。
【0063】有機高分子系バインダーの33重量%メチ
ルアルコール溶液、有機溶媒および吸水性樹脂アクアリ
ックCA K-4(株式会社日本触媒製)を100メッ
シュの標準篩通過粉のそれぞれの使用量は表1に示し
た。
ルアルコール溶液、有機溶媒および吸水性樹脂アクアリ
ックCA K-4(株式会社日本触媒製)を100メッ
シュの標準篩通過粉のそれぞれの使用量は表1に示し
た。
【0064】シート状基材(不織布:厚み100μm)
上に吸水性樹脂分散液を適当量のせて、バーコーター(
#60)を用いて、吸水性樹脂と有機高分子系バインダ
ーの合計の目付け量が75±3g/m2となるように、
均一に塗布した。
上に吸水性樹脂分散液を適当量のせて、バーコーター(
#60)を用いて、吸水性樹脂と有機高分子系バインダ
ーの合計の目付け量が75±3g/m2となるように、
均一に塗布した。
【0065】吸水性樹脂分散液が塗布されたシート状基
材を80℃にコントロールされた熱風乾燥器に入れて3
0分間乾燥して止水テープを得た。
材を80℃にコントロールされた熱風乾燥器に入れて3
0分間乾燥して止水テープを得た。
【0066】得られた止水テープについて、上述した方
法で吸水速度及び脱落率を測定した。測定結果を表1に
示した。
法で吸水速度及び脱落率を測定した。測定結果を表1に
示した。
【0067】表1に示すとおり、吸水速度が速く且つ脱
落率の低い止水テープが得られた。
落率の低い止水テープが得られた。
【0068】
【比較例1〜3】ガラス製容器に、比較用疎水性バイン
ダーとしてIIR(ブチルゴム:日本ブチル株式会社
製、JSR Butyl 065)、有機溶媒および吸
水性樹脂アクアリックCA K-4(株式会社日本触媒
製)を100メッシュの標準篩通過粉を入れて均一分散
させて吸水性樹脂分散液を得た。
ダーとしてIIR(ブチルゴム:日本ブチル株式会社
製、JSR Butyl 065)、有機溶媒および吸
水性樹脂アクアリックCA K-4(株式会社日本触媒
製)を100メッシュの標準篩通過粉を入れて均一分散
させて吸水性樹脂分散液を得た。
【0069】比較用疎水性バインダー、有機溶媒および
吸水性樹脂アクアリックCA K-4(株式会社日本触
媒製)を100メッシュの標準篩通過粉のそれぞれの使
用量は表2に示した。
吸水性樹脂アクアリックCA K-4(株式会社日本触
媒製)を100メッシュの標準篩通過粉のそれぞれの使
用量は表2に示した。
【0070】シート状基材(不織布:厚み100μm)
上に吸水性樹脂分散液を適当量のせて、バーコーター(
#60)を用いて、吸水性樹脂と比較用疎水性バインダ
ーの合計の目付け量が75±3g/m2となるように、
均一に塗布した。
上に吸水性樹脂分散液を適当量のせて、バーコーター(
#60)を用いて、吸水性樹脂と比較用疎水性バインダ
ーの合計の目付け量が75±3g/m2となるように、
均一に塗布した。
【0071】吸水性樹脂分散液が塗布されたシート状基
材を80℃にコントロールされた熱風乾燥器に入れて3
0分間乾燥して比較止水テープを得た。
材を80℃にコントロールされた熱風乾燥器に入れて3
0分間乾燥して比較止水テープを得た。
【0072】得られた比較止水テープについて、上述し
た方法で吸水速度及び脱落率を測定した。測定結果を表
2に示した。
た方法で吸水速度及び脱落率を測定した。測定結果を表
2に示した。
【0073】表2に示すとおり、本願発明の止水テープ
よりも吸水速度が遅い、もしくは脱落率の高い止水テー
プしか得られなかった。
よりも吸水速度が遅い、もしくは脱落率の高い止水テー
プしか得られなかった。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【発明の効果】本発明の止水材は、加工時ならびにケー
ブルの被覆時に吸水性樹脂の摩擦等による脱落が少なく
水性液体と接した際の吸水速度が非常に大きいものであ
るため浸入してきた水性液体を瞬時に止水することがで
きる。
ブルの被覆時に吸水性樹脂の摩擦等による脱落が少なく
水性液体と接した際の吸水速度が非常に大きいものであ
るため浸入してきた水性液体を瞬時に止水することがで
きる。
【0077】従って、本発明の止水材でケーブルを被覆
・保護すれば、水性液体がシース内へ浸入するのを完全
に防止でき、また、充填量を少量としても充分な止水効
果を得ることができる。
・保護すれば、水性液体がシース内へ浸入するのを完全
に防止でき、また、充填量を少量としても充分な止水効
果を得ることができる。
【0078】よって、本発明の止水材は、土木用・工業
用のシール材や止水材、通信・電力用ケーブル用の止水
材として有効に使用できる。
用のシール材や止水材、通信・電力用ケーブル用の止水
材として有効に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 E Z (72)発明者 村上 洋平 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB02 AC06 AC17 AC19 AD02 AD06 AE02 AE05 4J002 AB04W BB04X BB14X BB18W BB21W BC07X BC09X BC12W BD01X BD05X BD10X BD11X BE02W BE03W BE04X BF02X BG01W BG01X BG04X BG05X BG06X BG07W BG07X BG10X BG12X BG13W BG13X BH02X BJ00W BL01X BL02X BN03W CH02W CH05W GD03 GH00 GJ00 GL00 GQ00 5G313 FA03 FC02 FC08 FD01
Claims (8)
- 【請求項1】吸水性樹脂をバインダーを用いて基材に固
定してなる止水材において、バインダーとして、親水性
単量体と疎水性単量体とを必須成分とする単量体混合物
を共重合して得られ、且つ脱イオン水には実質上溶解し
ないポリマー(X)を用いることを特徴とするケーブル
用止水材。 - 【請求項2】親水性単量体が、アニオン性基含有単量体
を含むものである請求項1記載のケーブル用止水材。 - 【請求項3】疎水性単量体が、炭素数1〜18の一価ア
ルコールと(メタ)アクリル酸とのエステルから選ばれ
る1種または2種以上である請求項1または2に記載の
ケーブル用止水材。 - 【請求項4】ポリマー(X)は、重量平均分子量が20
000〜500000で、且つガラス転移温度を−80
〜120℃の範囲内に1つ以上有するものである請求項
1〜3のいずれかに記載のケーブル用止水材。 - 【請求項5】ポリマー(X)は、−30〜100℃の範
囲内にガラス転移温度を2つ以上有するものである請求
項1〜4のいずれかに記載のケーブル用止水材。 - 【請求項6】親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分
とする単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン
水には実質上溶解しないポリマー(X)と、該ポリマー
(X)を溶解および/または分散させることのできる溶
媒と、吸水性樹脂とを主成分として含む溶液を基材に接
触させた後、該溶媒を除去することを特徴とするケーブ
ル用止水材の製造方法。 - 【請求項7】親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分
とする単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン
水には実質上溶解しないポリマー(X)と、吸水性樹脂
とを主成分として含む混合物を加熱して該ポリマー
(X)の少なくとも一部を液状化し、基材に接触させた
後冷却することを特徴とするケーブル用止水材の製造方
法。 - 【請求項8】親水性単量体と疎水性単量体とを必須成分
とする単量体混合物を共重合して得られ、且つ脱イオン
水には実質上溶解しないポリマー(X)と、吸水性樹脂
とを主成分として含む混合物を基材に接触させた状態で
加熱し、該ポリマー(X)の少なくとも一部を液状化し
た後冷却することを特徴とするケーブル用止水材の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128482A JP2000322947A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ケーブル用止水材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128482A JP2000322947A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ケーブル用止水材およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000322947A true JP2000322947A (ja) | 2000-11-24 |
Family
ID=14985844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11128482A Pending JP2000322947A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | ケーブル用止水材およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000322947A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011052140A1 (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-05 | 三洋化成工業株式会社 | 止水テープ用吸収性樹脂粒子及びこれを含有してなる止水テープ |
-
1999
- 1999-05-10 JP JP11128482A patent/JP2000322947A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011052140A1 (ja) * | 2009-10-30 | 2011-05-05 | 三洋化成工業株式会社 | 止水テープ用吸収性樹脂粒子及びこれを含有してなる止水テープ |
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