JP2000321409A - 裏面反射鏡 - Google Patents

裏面反射鏡

Info

Publication number
JP2000321409A
JP2000321409A JP12976899A JP12976899A JP2000321409A JP 2000321409 A JP2000321409 A JP 2000321409A JP 12976899 A JP12976899 A JP 12976899A JP 12976899 A JP12976899 A JP 12976899A JP 2000321409 A JP2000321409 A JP 2000321409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass substrate
diffusion layer
metal
depth
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12976899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Yamamoto
潔 山本
Sunao Miyazaki
直 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP12976899A priority Critical patent/JP2000321409A/ja
Publication of JP2000321409A publication Critical patent/JP2000321409A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明ガラス基板との接着性を改善した、優れ
た金属層を持つ裏面反射鏡を提供する。 【解決手段】 透明ガラス基板と金属層の界面に、該金
属の、前記ガラス基板への拡散層を備えていることを特
徴とする。特に、前記拡散層の深さが、10Å〜100
Åである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、鏡、ペ
ンタプリズムなどに使用される裏面反射鏡に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】反射鏡における反射面の材料としては、
銀(Ag)やアルミニウム(Al)が主に用いられてい
る。ここで、銀は、可視光の反射において、最高の反射
率を示すが、大気中で腐食され易いため、通常、裏面反
射鏡として使われ、銅(Cu)などをオーバーコート
し、更に、表面塗装して、反射膜を保護するように構成
している。
【0003】しかし、ここでは、反射膜とガラス基板の
密着性がしばしば問題となる。表面反射鏡の場合は、反
射膜とガラス基板の間にクロム(Cr)などの、ガラス
との接着性のよい中間層をコーティングし、密着性を改
善することができるが、裏面反射鏡の場合には、その中
間層の材料は限定されたものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここでの課題は、反射
面を構成する金属層とガラス基板との接着性が悪いこと
にある。この課題の解決に関しては、従来から良く行わ
れる技術として、金属の蒸着前にボンバードを行うこと
が知られている。ボンバードとは10-2〜10-3Tor
r程度の雰囲気中で、グロー放電を行い、イオン電流に
よって、ガラス基板をスパッタし、クリーニングするこ
とで、ガラス基板への接着性を向上させる処理のことで
ある。
【0005】しかし、ボンバードだけでは、接着性が不
十分な場合が多く、更に接着力を高める必要がある場合
には、アンダーコートを行うこともある。例えば、特開
平7−5308号公報に開示された技術では、アンダー
コートとして、Al2 3 、CeO2 などが用いられて
いる。しかし、Al2 3 やCeO2 でも、特に、金属
層が銀である場合については、その接着力が不十分であ
る。
【0006】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、透明ガラス基板との接着性を改善した、優れた金
属層を持つ裏面反射鏡を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
裏面反射鏡において、透明ガラス基板と金属層の界面
に、該金属の、前記ガラス基板への拡散層を形成するこ
とで、反射率を劣化させることなく、前記ガラス基板と
金属層の接着性を改善した。
【0008】なお、本発明者の検証では、拡散層の深さ
は、10Å〜100Åが適当であった。それは、10Å
未満では、接着性改善の効果が十分でなく、100Åを
越えると反射率の低下が無視できなくなるという結果に
基づいた結論である。また、拡散層は、イオン交換によ
る方法で形成するのが有効である。即ち、アルカリ金属
を含有するガラスを、銀イオンを含有する溶融塩に浸漬
させることによって、前記アルカリ金属と銀をイオン交
換して、ガラス表面に銀の拡散層を形成するのである。
【0009】拡散層は、別の方法で形成することもでき
る。即ち、予め、銀をコーティングしたガラス素材を、
プレス成形により、裏面反射鏡として必要な形状に形成
する際に、銀を前記ガラス基板の表面に拡散させるので
ある。なお、その他、経済性において劣るが、イオン注
入などの方法で、拡散層を形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態を示す裏面反射鏡の積層構成図
である。ここでは、ガラス基板として、BK7(nd=
1.516、νd=64.0)の平板を用いる。また、
これは平行平面に研磨される。なお、BK7の化学組成
を表1に示す。
【0011】
【表1】 該ガラス基板は、その反射面を250℃のAgNO3
融塩中に、所定時間、浸漬することで、ガラス中のNa
+ と溶融塩中のAg+ とのイオン交換を行うことで表面
処理する。次に、処理後のガラス基板を洗浄、乾燥した
後、その反射面に、Agを真空蒸着することによって、
反射膜を形成する。なお、イオン交換による拡散層の深
さを調べるために、同時に、分析用の同じガラス基板を
処理して置く。このサンプルの表面分析によって、Ag
イオンの拡散の深さを測定した。この反射膜を形成した
後の評価としては、引っ掻き試験による密着力の評価
と、反射率の測定結果とが用いられる。この場合、密着
力は、レスカ社製の引っ掻き試験機を用いて測定した。
その測定方法としては、10数μmの曲率半径を持つ圧
子を、反射膜に押し付けながら移動させ、徐々に、荷重
を増加して、膜が摩擦力で剥離する最大の荷重を、密着
力とする仕方が採用される。
【0012】上述の測定装置で、25g以上の密着力が
あれば、実用上十分なものであることが知られているの
で、試験結果が25g以上であれば、合格とした。その
評価の結果は表2に示す。
【0013】
【表2】 その結果から、拡散層の深さが10Å以上であれば、十
分な密着性が得られ、また、100Å以下であれば、反
射率の大きな低下がないことが分かった。拡散層が10
Å未満では、密着力が25gに満たず、100Åを越え
たものは、急激に反射率が低下した。
【0014】(第2の実施の形態)この実施の形態で
は、ガラス素材として、SK12(nd=1.5831
3,νd=59.4,Tg=506℃、At=538
℃)の平板が用いられる。この平板は平行平面に研磨さ
れる。更に、Agを真空蒸着して、反射膜を形成した。
そして、反射膜の形成された平板を、図2に示す成形装
置で、プレス成形した。なお、図中、符号1は成形用チ
ャンバー、2はプレスシリンダー、3は上型、4は下
型、5はガラス基板、6はAgの真空蒸着膜である。
【0015】予め、Agをコーティングしたガラス基板
を、下型4に載置し、ヒーター(図示せず)で、型とガ
ラス基板とを、所定の温度に加熱した。その後、所定の
圧力でプレス成形し、十分に冷却してから、成形された
ガラス基板を取り出した。なお、プレス成形は、窒素ガ
ス雰囲気中で、いくつかの温度・圧力条件で行われ、第
1の実施の形態の場合と同様に、その拡散層の深さ、密
着力、反射率を測定した。評価の結果は表3に示す。
【0016】
【表3】 該結果から、拡散層の深さが10Å以上であれば、十分
な密着性が得られ、また、100Å以下であれば、反射
率の大きな低下がないことがわかった。
【0017】(比較例)ここでは、本発明の上述の実施
の形態との対比において、従来例1として、第1の実施
の形態における事例と同じガラス基板を用いる。そし
て、ボンバード処理を行ってから、Agを真空蒸着し
た。また、従来例2として、Agとガラス基板の間に、
中間層としてAl2 3 をコーティングしてから、Ag
を真空蒸着した。なお、図3は従来例2の膜の断面図を
示す。従来例1および従来例2におけるAgの密着力、
反射率の測定結果は表4に示す。
【0018】
【表4】 上記のように、いずれの場合も、反射膜として、不十分
であることがわかる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、透明ガ
ラス基板と金属層の界面に、該金属の、前記ガラス基板
への拡散層を形成することにより、金属層の、基板への
密着力が向上された、優れた裏面反射鏡が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す構成断面図で
ある。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す成形装置の概
略正面図である。
【図3】従来例2の要部の構成断面図である。
【符号の説明】
1 成形用チャンバー 2 プレスシリンダー 3 上型 4 下型 5 ガラス基板 6 Agの真空蒸着膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明ガラス基板と金属層の界面に、該金
    属の、前記ガラス基板への拡散層を備えていることを特
    徴とする裏面反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記拡散層の深さが10Å〜100Åで
    あることを特徴とする請求項1に記載の裏面反射鏡。
  3. 【請求項3】 前記拡散層は、イオン交換によって形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の裏面反射
    鏡。
  4. 【請求項4】 前記拡散層は、予め、所望の金属膜をコ
    ーティングしたガラス素材を、プレス成形によって所定
    の形状に形成する際に、形成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の裏面反射鏡。
JP12976899A 1999-05-11 1999-05-11 裏面反射鏡 Pending JP2000321409A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12976899A JP2000321409A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 裏面反射鏡

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12976899A JP2000321409A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 裏面反射鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000321409A true JP2000321409A (ja) 2000-11-24

Family

ID=15017737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12976899A Pending JP2000321409A (ja) 1999-05-11 1999-05-11 裏面反射鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000321409A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10119124C1 (de) * 2001-04-19 2003-04-03 Schott Glas Verwendung von in die Außenfläche des Mantels eines Reflektors eindiffundierten Silberionen zum Schutz vor UV-Strahlung
CN110423019A (zh) * 2019-07-03 2019-11-08 广东金刚玻璃科技股份有限公司 一种玻璃非导电镜面反射处理方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10119124C1 (de) * 2001-04-19 2003-04-03 Schott Glas Verwendung von in die Außenfläche des Mantels eines Reflektors eindiffundierten Silberionen zum Schutz vor UV-Strahlung
CN110423019A (zh) * 2019-07-03 2019-11-08 广东金刚玻璃科技股份有限公司 一种玻璃非导电镜面反射处理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10605966B2 (en) Enhanced performance metallic based optical mirror substrates
JP6490810B2 (ja) 耐温度性及び耐腐食性の表面反射体
US5108479A (en) Process for manufacturing glass with functional coating
JPH1090505A (ja) リフレクタ及びその製造方法
JP2012533514A (ja) 低放射ガラス及びその製造方法
JPH0684256B2 (ja) 単板熱線反射ガラス
EP3055265B1 (fr) Vitrage de contrôle thermique
JP2000321409A (ja) 裏面反射鏡
JPH0446401B2 (ja)
JPS61284703A (ja) 銀鏡
JP2007011365A (ja) 車両用ミラーを製造する方法
EP2959329B1 (en) Mirror having reflective layer of or including silicon aluminium
CN110395914A (zh) 一种可钢化的双面铬镜
JPS63265844A (ja) 曲げ熱線反射ガラスの製造方法
JPH07104102A (ja) ガラス製光学部品の撥水製反射防止膜およびその製造 方法
JPH06306591A (ja) 撥水性ハードコート皮膜の製造方法
US5830579A (en) Strip based on coated aluminum, which is resistant to corrosion and is deformable
JP3103196B2 (ja) 反射鏡
JP3304396B2 (ja) 反射鏡
JP2001343510A (ja) 金属反射鏡およびその製造方法
JP3332271B2 (ja) 反射鏡及びその製造方法
JP2002258276A (ja) 液晶ディスプレイパネルの反射板
JPH1039123A (ja) 反射板及びそれを用いたストロボ用反射傘
JPH077126B2 (ja) 合成樹脂部材の反射鏡
JP3352172B2 (ja) プラスチック製光学部品の光学薄膜およびその成膜方法