JP2000321072A - ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置 - Google Patents

ジャイロスコープおよびこれを用いた入力装置

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JP2000321072A
JP2000321072A JP11127804A JP12780499A JP2000321072A JP 2000321072 A JP2000321072 A JP 2000321072A JP 11127804 A JP11127804 A JP 11127804A JP 12780499 A JP12780499 A JP 12780499A JP 2000321072 A JP2000321072 A JP 2000321072A
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vibrating reed
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Munemitsu Abe
宗光 阿部
Masaki Esashi
正喜 江刺
Shinji Murata
眞司 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デバイスの小型化、検出感度の向上、駆動電
圧の低減等が図れるジャイロスコープを提供する。 【解決手段】 本発明のジャイロスコープ1は、導電性
材料からなる複数の脚7と支持部8とを有する音叉2
と、音叉2を挟持する上側ガラス基板5、下側ガラス基
板6と、音叉2の上面側に配置されて各脚7を駆動する
複数の駆動用電極3と、音叉2の上面側および下面側の
各脚7の先端部と対向して各脚7毎に2対ずつ設けられ
た複数の検出用電極4a、4bとを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャイロスコープ
とこれを用いた入力装置に関し、特に角速度入力時の音
叉の脚の変位を容量の変化で検出するタイプのジャイロ
スコープとこれを用いた入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、導電性を有するシリコン等の
材料で形成された音叉を用いたジャイロスコープが知ら
れている。この種のジャイロスコープは、音叉の脚を一
方向に振動させ、振動中に脚の長手方向を中心軸とする
角速度が入力された際にコリオリ力によって生じる前記
振動方向と垂直な方向の振動を検出するものである。コ
リオリ力により生じる振動の大きさは角速度の大きさに
対応するので、このジャイロセンサを角速度センサとし
て用いることができ、例えばパソコンの座標入力装置等
に適用することができる。
【0003】図9は、従来のジャイロスコープの主要部
である音叉の構成を示す図である。この図に示す通り、
この例の音叉100は、3本の脚101と各脚101の
基端側を連結する支持部102とを有しており、導電性
を付与したシリコンで形成されている。音叉100は、
基板103上に支持部102で固定されており、各脚1
01の下方にあたる箇所には駆動用電極(図示略)がそ
れぞれ設けられている。したがって、駆動用電極に電圧
を印加した際に生じる静電引力によって各脚101が鉛
直方向に振動する構成となっている。
【0004】このジャイロスコープにおいて、鉛直方向
振動中に脚101の長手方向を回転軸とする角速度が入
力されると水平方向の振動が生じるが、この水平方向の
振動は各脚101の両側方に配置された一対の検出用電
極104で検出している。すなわち、脚101が水平方
向に変位した際、脚101の一方側に配置された検出用
電極104と脚101との間隔が狭まると、他方側に配
置された検出用電極104と脚101との間隔が広が
り、各検出用電極104と脚101とで構成される2組
の静電容量が変化する。この静電容量の変化から、入力
された角速度の大きさを検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
ジャイロスコープは、各脚101の両側方に検出用電極
104が配置されているため、脚101と脚101との
間隔(以下、脚間ギャップという)をあまり狭くするこ
とができなかった。すなわち、検出用電極104の幅を
1、検出用電極104と脚101との間隔および検出
用電極104同士の間隔をx2とすると、脚間ギャップ
GはG=2x1+3x2となり、一般的な半導体デバイス
製造技術を利用したシリコン加工におけるx1、x2の加
工限界から、脚間ギャップGの縮小化にも限界があっ
た。
【0006】その一方、3脚型の音叉において脚間ギャ
ップGを小さくすると、この種のデバイスの共振の大き
さを表す性能指標である「Q値」が大きくなることがわ
かった。Q値を大きくすることができれば、角速度の検
出感度が向上することに加えて、デバイスに入力する電
気エネルギーから振動エネルギーへの変換効率が向上す
るため、駆動電圧の低減を図ることができる。
【0007】ところが上述したように、脚間ギャップが
縮小化できれば、デバイスの小型化、検出感度の向上、
駆動電圧の低減等、種々の利点が得られることが予想さ
れながらも、従来のジャイロスコープは脚間ギャップの
縮小化に限界があったため、その実現が不可能であっ
た。
【0008】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、上記種々の利点が得られ、高品
質、低コストのジャイロスコープ、およびこのジャイロ
スコープを利用した入力装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のジャイロスコープは、導電性材料からな
る振動片および該振動片の基端側を連結する支持部を有
してなる音叉と、前記振動片と互いに容量結合されて前
記振動片を駆動する駆動用電極と、前記音叉の少なくと
も一面側に前記振動片の先端部と対向して設けられた検
出用電極であって前記振動片と対応した少なくとも1個
の検出用電極との間に形成される容量を検出する検出用
電極とを有することを特徴とするものである。
【0010】本発明のジャイロスコープの検出原理も従
来と同様、音叉の振動片(先に述べた「脚」に相当)の
振動を容量変化で検出するものである。通常、容量C
は、 C=ε・(S/d) ……(1) (ε:誘電体の誘電率、S:電極の面積、d:電極間の
ギャップ)で表される。ところが、従来のジャイロスコ
ープが、振動時における脚と検出用電極との間隔の変
化、上記(1)式で言えば、電極間ギャップdの変化に
よる容量変化を検出するのに対し、本発明のジャイロス
コープは、振動時における脚と検出用電極との対向面積
の変化、上記(1)式で言えば、電極面積Sの変化によ
る容量変化を検出する点で相違している。
【0011】すなわち、本発明のジャイロスコープは、
音叉の少なくとも一面側に振動片の先端部と対向して振
動片との間に形成される容量を検出する検出用電極を各
振動片に対して少なくとも1個設けたことを構成上の最
大の特徴点としている。この構成としたことにより、駆
動用電極に電圧を印加すると音叉の各振動片が振動を始
め、その状態で振動片の長手方向を回転軸とする角速度
が入力されると前記振動方向と直交する方向の振動が生
じる。この時、各振動片の先端部と検出用電極が対向し
た状態にあり、振動片の振動に伴って振動片の先端面と
検出用電極との対向面積が変化するため、容量変化が生
じる。この容量変化を検出することで角速度を検出する
ことができる。
【0012】したがって、本発明のジャイロスコープで
は、振動片の一面側、例えば振動片を任意の基板に支持
したような場合、その基板上に振動片と対向するように
検出用電極を設ければよく、従来のように脚と脚の間に
検出用電極を設ける必要がなくなる。その結果、脚間ギ
ャップを音叉を構成する材料、例えばシリコンの加工限
界程度にまで小さくすることができるため、Q値を大き
くすることができ、検出感度の向上、駆動電圧の低減を
図ることができる。勿論、デバイスの小型化を図ること
も可能である。
【0013】そして、前記駆動用電極を、各振動片の延
在方向に延びて形成し、かつ音叉の少なくとも一面側の
各振動片に対応した位置に設け、駆動用電極と検出用電
極との間の寄生容量の発生を防ぐよう検出用電極を離間
させて設けることが望ましい。仮に駆動用電極と検出用
電極との間で寄生容量が発生すると、角速度を検知し、
検出用電極との間に生じた容量変化を検出する際、この
寄生容量をも検知してしまい、これがノイズ成分とな
り、SN比が低下するという不具合が生じるが、駆動用
電極と検出用電極とを離間させて配置すれば、このよう
な不具合の発生が防止される。
【0014】検出用電極に関しては、各振動片あたり少
なくとも1個の検出用電極を設ければよいが、各検出用
電極を各振動片と対向する1対の電極とし、この1対の
電極が、1対の電極の各々と各振動片の先端部との間に
形成される容量をそれぞれ検出するものとしてもよい。
すなわち、検出用電極を1個とした場合、単に1個の検
出用電極と1個の振動片からなる1つのキャパシタの容
量変化を検出すればよい。検出用電極を各振動片の先端
部に対応するように配置した場合、各振動片の先端部で
は振動時の変位が最大となるため、最も感度が高い状態
で容量変化を検出することができる。これに対して、2
個1対の検出用電極を設けた場合、2個の検出用電極と
1個の振動片から2つのキャパシタが構成され、一方向
に振動した時には一方のキャパシタの容量が増加する
と、その容量増加分だけ他方のキャパシタの容量が減少
することになる。したがって、この構成とした場合、2
つの容量変化の差分を検出すれば、同じ振動であっても
2倍の容量変化が得られ、検出感度が向上する点で好ま
しい。また、各容量値の総和は0.1pF以上とするこ
とが望ましい。
【0015】本発明の入力装置は、上記本発明のジャイ
ロスコープを用いたことを特徴とするものである。本発
明のジャイロスコープの使用により、例えばパソコンの
座標入力装置等の小型の機器を実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施の形態を図1ないし図5を参照して説明
する。図1は本実施の形態のジャイロスコープ1の全体
構成を示す斜視図、図2は平面図、図3は図2のIII−I
II線に沿う断面図、図4は図2のIV−IV線に沿う断面
図、図5はジャイロスコープ1の製造方法を示す工程断
面図である。図中符号2は音叉、3は駆動用電極、4
a、4bは検出用電極、5は上側ガラス基板、6は下側
ガラス基板である。
【0017】本実施の形態のジャイロスコープ1は、図
1および図2に示すように、3本の脚7(振動片)とこ
れらの基端側を連結する支持部8とを有する音叉2が用
いられている。また、音叉2の周囲には枠部9が設けら
れており、これら音叉2と枠部9とは、元々は厚さ20
0μm程度の導電性を有する1枚のシリコン基板から形
成されている。図3および図4に示すように、枠部9は
上側ガラス基板5と下側ガラス基板6との間に挟持され
て固定されるとともに、2枚のガラス基板5、6の内面
のうち、音叉2の上方および下方に位置する領域は10
μm程度の深さの凹部5a、6aとなっており、各ガラ
ス基板5、6と音叉2との間に10μm程度の間隙が形
成されることで音叉2の各脚7が振動可能となってい
る。
【0018】図1および図2に示すように、上側ガラス
基板5の下面の各脚7の基端側に対応する位置には、各
脚7に1個ずつの駆動用電極3が脚7の長手方向に延在
するように設けられている。また、上側ガラス基板5の
下面の駆動用電極3の形成位置よりも脚7の先端部寄り
の位置には、各脚7に対して2個ずつの1対の検出用電
極4aが設けられている。同様に、図4に示すように、
下側ガラス基板6の上面の脚7の先端部寄りの位置に
も、各脚7に対して2個ずつの1対の検出用電極4bが
設けられている。これら駆動用電極3および検出用電極
4a、4bは、上側ガラス基板5の下面および下側ガラ
ス基板6の上面上に形成された膜厚300nm程度のア
ルミニウム膜またはクロミウム膜などで構成されてい
る。そして、駆動用電極3、検出用電極4a、4bには
電圧印加用または取り出し用の端子(図示略)がそれぞ
れ設けられている。
【0019】さらに、ジャイロスコープ1の機能上は特
に必要ではなく、後述する製造上の都合により必要なも
のであるため、ここでは図示を省略するが、実際には、
駆動用電極3および検出用電極4a、4bが設けられた
領域以外の両ガラス基板5、6の内面側には、駆動用電
極3および検出用電極4a、4bと同一のアルミニウム
膜またはクロミウム膜などからなる同電位パターンが設
けられている。
【0020】次に、上記構成のジャイロスコープ1を製
造する方法の一例を説明する。図5(a)に示すよう
に、ガラス基板6を用意し、表面にクロム膜をスパッタ
した後、レジストパターンを形成し、このレジストパタ
ーンをマスクとしてクロム膜をエッチングする。次に、
このレジストパターンおよびクロム膜をマスクとしてガ
ラス基板6表面のフッ酸エッチングを行い、ガラス基板
6上の音叉2の位置に対応する領域に深さ10μm程度
の凹部6aを形成する。その後、レジストパターンおよ
びクロムパターンを除去する。次に、膜厚300nm程
度のアルミニウム膜またはクロミウム膜などを全面にス
パッタした後、周知のフォトリソグラフィー技術を用い
てこれをパターニングして検出用電極4bおよび同電位
パターン10を形成し、下側ガラス基板6とする。同様
の方法により、上側ガラス基板5も作製しておく。上側
ガラス基板5の場合、膜厚300nm程度のアルミニウ
ム膜またはクロミウム膜などから、駆動用電極3、検出
用電極4a、同電位パターン10を形成する。
【0021】図5(b)に示すように、シリコン基板1
1を用意し、このシリコン基板11の下面と下側ガラス
基板6とを陽極接合法を用いて接合する。この際、シリ
コン基板11のうち、後で支持部8および枠部9となる
部分が接合されることになる。陽極接合法ではシリコン
基板11に正、ガラス基板6に負の電位を印加してシリ
コンとガラスを接合することができるが、シリコン基板
11が音叉2となる部分ではガラス基板6表面との間隙
が10μm程度しかないため、陽極接合時の静電引力に
よりシリコン基板11が撓んでガラス基板6と接触する
と、この部分も接合されてしまい、振動可能な音叉2を
形成できなくなる。したがって、ガラス基板6に接合す
べきでない部分がガラス基板6に接合されてしまうのを
防止する目的でガラス基板6表面をシリコン基板11と
同電位とするために、ガラス基板6表面の同電位パター
ン10を用いるのである。
【0022】次に、図5(c)に示すように、シリコン
基板11表面にレジストパターン12を形成する。この
際、レジストパターン12の平面形状は、図2に示すよ
うな音叉2、枠部9等、シリコンを残す部分の形状とな
る。このレジストパターン12をマスクとして、反応性
イオンエッチング法などの異方性エッチングを用いてシ
リコン基板11を貫通するエッチングを行う。これによ
り、音叉2、枠部9がそれぞれ形成され、音叉2の部分
は下側ガラス基板6の上方で中に浮いた状態となる。そ
の後、レジストパターン12を除去する。
【0023】次に、図5(d)に示すように、シリコン
基板11の上面と上側ガラス基板5を陽極接合法を用い
て接合する。この際、シリコン基板11の枠部9および
支持部8が上側ガラス基板5に接合されることになる。
以上の工程により、本実施の形態のジャイロスコープ1
が完成する。
【0024】本実施の形態のジャイロスコープ1を使用
する際には、駆動用電極3にオシレータを接続するとと
もに、検出用電極4a、4bに容量検出器を接続し、音
叉2は接地しておく。オシレータを駆動して駆動用電極
3に数kHz程度の周波数の電圧を印加すると、音叉2
の各脚7が鉛直方向に振動する。その状態で、脚7の長
手方向を回転軸とする角速度が入力されると、入力され
た角速度の大きさに応じた水平方向の振動が生じる。こ
の時、音叉2の各脚7の上面および下面と各検出用電極
4a、4bが対向した状態にあり、脚7の振動に伴って
脚7の上面および下面と各検出用電極4a、4bとの対
向面積が変化するため、容量変化が生じる。この容量変
化を容量検出器で検出することにより角速度を検出する
ことができる。
【0025】したがって、本実施の形態のジャイロスコ
ープ1では、従来のジャイロスコープように脚と脚の間
に検出用電極を設ける必要がなくなる。その結果、脚間
ギャップをシリコン基板の加工限界近く、例えば10μ
m程度にまで小さくすることができ、Q値を大きくする
ことができる。例えば脚幅が200μmのジャイロスコ
ープにおいて、脚間ギャップが300μm〜400μm
程度であるとQ値は1000前後であるが、脚間ギャッ
プを数十μm程度にまで狭めるとQ値は2000前後
と、約2倍に増大することができる。このQ値の増大に
より、角速度センサとしての検出感度の向上、駆動電圧
の低減を図ることができる。さらに、デバイスの小型化
を図ることもできる。
【0026】特に本実施の形態の場合、音叉2の各脚7
に対応して2個の検出用電極4a、4bが設けられ、各
脚7毎に2個のキャパシタが構成されている。そして、
各脚7が水平方向に振動した際に2個のキャパシタのう
ちの一方のキャパシタの容量が増加すると、その容量増
加分だけ他方のキャパシタの容量が減少することにな
る。したがって、2つの容量変化の差分を検出すれば、
同じ振動であっても2倍の容量変化が得られ、検出感度
をより向上することができる。さらに、検出用電極4
a、4bが脚7の先端側に設けられているので、振動時
の変位が最大の最も感度が高い状態で容量変化を検出す
ることができる。
【0027】また、本実施の形態のジャイロスコープ1
は、音叉2が2枚のガラス基板5、6の間に挟持されて
いるため、ガラス基板5、6によって音叉2の部分が保
護され、取り扱いやすいものとなっている。さらに、音
叉2の部分に塵埃が入りにくい構造であるから、外乱が
抑制され、センサ精度を向上することができる。また、
真空封止も行える構造であり、これによれば更にQ値を
向上させることができる。
【0028】[第2の実施の形態]以下、本発明の第2
の実施の形態を図6ないし図8を参照して説明する。本
実施の形態は第1の実施の形態のジャイロスコープを用
いた入力装置の例であり、具体的にはパソコンの座標入
力装置であるペン型マウスに適用した例である。
【0029】本実施の形態のペン型マウス30は、図6
に示すように、ペン型のケース31の内部に第1または
第2の実施の形態で示したようなジャイロスコープ32
a、32bが2個収容されている。2個のジャイロスコ
ープ32a、32bは、図7に示すように、ペン型マウ
ス30を上から見たとき(図6の矢印A方向)に各ジャ
イロスコープ32a、32bの音叉の脚の延在方向が直
交するように配置されている。また、各ジャイロスコー
プ32a、32bを駆動し、回転角を検出するための駆
動検出回路33が設けられている。その他、ケース31
内に電池34が収容されるとともに、一般のマウスのス
イッチに相当する2つのスイッチ35a、35b、マウ
ス本体のスイッチ36等が備えられている。
【0030】使用者は、このペン型マウス30を持ち、
所望の方向にペン先を移動させることによって、パソコ
ン画面上のカーソル等をペン先の移動方向に応じて動か
すことができる。すなわち、ペン先を図6中の紙面37
のX軸方向に沿って移動させると、ジャイロスコープ3
2bが回転角θ1を検出し、紙面37のY軸方向に沿っ
て移動させると、ジャイロスコープ32aが回転角θ2
を検出する。それ以外の方向に移動させた場合には回転
角θ1と回転角θ2の組み合わせとなる。したがって、
パソコン側では回転角θ1および回転角θ2に対応した
信号をペン型マウス30から受け取って、図8に示すよ
うに、画面38上のカーソル39等の移動前の点から画
面38上でのX’軸、Y’軸に対応させて回転角θ1、
θ2の大きさに対応する距離だけカーソル39を移動さ
せる。このようにして、このペン型マウス30は、光学
式エンコーダ等を用いた一般のマウスと同様の動作を実
現することができる。
【0031】ここで用いた本発明のジャイロスコープ3
2a、32bは、小型、低駆動電圧、高感度という特徴
を持っているため、本実施の形態のペン型マウス30の
ような小型の座標入力機器に好適に使用することができ
る。また、ナビゲーションやヘッドマウントディスプレ
イなど、角速度を検知する一般の入力装置に応用が可能
である。
【0032】なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。例
えば第1の実施の形態のジャイロスコープでは、駆動用
電極を上側ガラス基板に設けた例を示したが、下側ガラ
ス基板側に設けてもよい。また、片側のガラス基板に設
けるのみならず、双方のガラス基板ともに設ける構成と
してもよい。一方、検出用電極に関しては、第1の実施
の形態のジャイロスコープでは、各脚の上面側と下面側
の双方に2個ずつ、計4個設けたが、少なくとも1個設
ければよい。その場合、各脚の上面側、下面側のいずれ
でもよいし、3本の脚で例えば上面側、下面側、上面側
というように異なる面側に設けてもよい。
【0033】また、シリコンからなる音叉を2枚のガラ
ス基板で挟持するのではなく、上側ガラス基板がない構
成としてもよい。この場合、より簡易な構造のジャイロ
スコープとなる。また、陽極接合法による張り合わせを
考慮すると、シリコンとガラスの相性がよいが、ガラス
基板に関しては任意の基材の表面にガラスを融着したも
のでも代用できる。また、音叉の材料としてシリコンに
代えて、カーボンを用いることも可能である。その他、
各種構成部材の材料、寸法等の具体的な記載は上記実施
の形態に限ることなく、適宜変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ジャイロスコープにおいては、従来のように音叉の脚と
脚との間に検出用電極を設ける必要がなくなるため、Q
値を大きくすることができ、検出感度の向上、駆動電圧
の低減、デバイスの小型化を図ることができる。このジ
ャイロスコープの使用により、例えばパソコンの座標入
力装置等の小型の機器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態であるジャイロス
コープを示す分解斜視図である。
【図2】 同、平面図である。
【図3】 図2のIII−III線に沿う側断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線に沿う側断面図である。
【図5】 同、ジャイロスコープの製造方法を順を追っ
て示す工程断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態であるペン型マウ
スを示す斜視図である。
【図7】 同、ペン型マウスに用いた2個のジャイロス
コープの配置を示す平面図である。
【図8】 同、ペン型マウスを用いて操作を行うパソコ
ン画面を示す正面図である。
【図9】 従来のジャイロスコープの一例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1,32a,32b ジャイロスコープ 2 音叉 3 駆動用電極 4a,4b 検出用電極 5 上側ガラス基板 6 下側ガラス基板 7 脚(振動片) 8 支持部 11 シリコン基板 30 ペン型マウス(入力装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江刺 正喜 宮城県仙台市太白区八木山南一丁目11−9 (72)発明者 村田 眞司 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 Fターム(参考) 2F105 AA10 BB02 BB13 CC01 CD03 CD05 5B087 BC03 BC12 BC31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性材料からなる振動片および該振動
    片の基端側を連結する支持部を有してなる音叉と、前記
    振動片と互いに容量結合されて前記振動片を駆動する駆
    動用電極と、前記音叉の少なくとも一面側に前記振動片
    の先端部と対向して設けられた検出用電極であって前記
    振動片と対応した少なくとも1個の検出用電極との間に
    形成される容量を検出する検出用電極とを有することを
    特徴とするジャイロスコープ。
  2. 【請求項2】 前記駆動用電極が、前記振動片の延在方
    向に延びて形成され、かつ前記音叉の少なくとも一面側
    であって振動片に対応した位置に設けられており、前記
    駆動用電極と前記検出用電極を離間させて設けているこ
    とを特徴とする請求項1記載のジャイロスコープ。
  3. 【請求項3】 前記検出用電極が、前記振動片と対向す
    る1対の電極であり、該1対の電極が、該1対の電極の
    各々と前記振動片の先端部との間に形成される容量をそ
    れぞれ検出することを特徴とする請求項1記載のジャイ
    ロスコープ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のジ
    ャイロスコープを用いたことを特徴とする入力装置。
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