JP2000320289A - トンネル工法 - Google Patents

トンネル工法

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JP2000320289A
JP2000320289A JP11128719A JP12871999A JP2000320289A JP 2000320289 A JP2000320289 A JP 2000320289A JP 11128719 A JP11128719 A JP 11128719A JP 12871999 A JP12871999 A JP 12871999A JP 2000320289 A JP2000320289 A JP 2000320289A
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tunnel
rock
bedrock
view
inner core
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JP11128719A
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Hideo Tanabe
秀雄 田辺
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Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無発破で行うため低振動・低騒音で、大型機
械を使用する場合に比べて低コスト、かつ、大型機械を
使用しない工法としてはスピーディーなトンネル工法を
提供する。 【解決手段】 岩盤にトンネル110を形成するトンネ
ル工法である。形成すべきトンネル110の外周に沿っ
て、岩盤に対して複数のボーリング孔50,51,5
2,53を連続的に形成することにより、岩盤に円筒状
のくり抜き部55を形成する。そして、くり抜き部55
の内側の岩塊100を岩盤から取り除くことによりトン
ネル110を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル工法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】硬質岩盤においての従来のトンネル工法
としては、岩盤を発破して岩盤にトンネルを形成する発
破工法、岩盤セミシールド機により岩盤を掘進する岩盤
セミシールド工法、ロードヘッダ機により岩盤を掘進す
るロードヘッダ工法、油圧割岩機により岩盤を小距離ず
つ割岩しながら掘り進む油圧割岩機工法、たがねやブレ
ーカを用いて岩盤を切削して掘り進む人力はつり工法、
などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術のうち、発破工法では、市街地、住宅地では
発破振動・騒音が制限され、実際的には使用できないと
いった問題があった。岩盤セミシールド工法では、仮設
備にヤードや日数が必要であるといった問題や、マシン
回収が必要であるといった問題、トンネル延長が短い場
合には不経済であるといった問題があった。ロードヘッ
ダ工法では、小口径では機械が入らないといった問題
や、小型機械では硬岩掘削が不可能であるといった問題
があった。油圧割岩機併用人力掘削では、施工日数が必
要、特に円形小断面や硬岩では施工性が低下するといっ
た問題があった。人力はつり工法では、岩盤が堅硬で掘
削できない場合があるといった問題があった。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
するためのトンネル工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、岩盤にトンネルを形成するトン
ネル工法において、形成すべきトンネルの外周に沿っ
て、前記岩盤に対して複数のボーリング孔を連続的に形
成することにより、前記岩盤に筒状のくり抜き部を形成
した後、前記くり抜き部の内側の岩塊を前記岩盤から取
り除くことによりトンネルを形成することを特徴として
いる。
【0006】請求項1記載の発明によれば、岩盤に対し
て複数のボーリング孔を連続的に形成して、これらボー
リング孔の内側の岩塊を岩盤から取り除くことによりト
ンネルを形成するので、振動・騒音がほとんどないた
め、施工に伴う振動・騒音が制限されるような周辺環境
(例えば、住宅地や幹線道路等)においても施工が可能
となる。また、例えば、夜間施工も可能となる。さら
に、岩塊を取り除いて施工し、この岩塊を別の場所で破
砕するので、現地での破砕がほとんど不要になり、施工
日時を短縮できる。また、ボーリング孔を形成するため
の穿孔装置は小機械で足りるので、小口径のトンネル掘
削が可能。さらに、形成するボーリング孔の配置を調節
することによりトンネルの形状も自由に選択可能であ
る。また、このトンネル工法では、トンネル延長が短い
場合に岩盤セミシールド工法や、ロードヘッダ工法、T
BM、大口径ボーリング機等の特殊機械を用いた工法に
比べて非常に低コストで施工できる。加えて、人力はつ
り工法などに比べて非常にスピーディーな施工が可能と
なる。
【0007】くり抜き部を形成した後、くり抜き部の内
側の岩塊を岩盤から取り除くためには、くり抜き部の最
奥部において、岩塊と岩盤とを分断した後、例えば、レ
バーブロックなどの牽引手段により岩塊の全体を引き出
すことが挙げられる。岩塊と岩盤とを分断するために
は、加振手段を用いて岩塊を加振する方法が挙げられ
る。またここで、岩塊を小距離ずつ引き出して、この引
出した分だけの岩塊を岩塊の残りの部分から分割し、こ
の分割された岩塊を搬出することにより、狭い作業スペ
ースでの施工が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施の形態
例を図1から図23に基づいて説明する。図1は本発明
に係るトンネル工法を説明するためにボーリング孔を形
成した岩盤から岩塊を引き出す状態を示す側断面図、図
2および図3は穿孔装置を示す図であり、このうち図2
は側面図、図3は底面図である。図4および図5は穿孔
装置の設置架台を示す正面図であり、このうち図4は設
置架台のみを、図5は設置架台に穿孔装置を設置した状
態を示す図である。図6は穿孔装置を設置した状態を示
す平面図である。図7はボーリング孔の配置を説明する
ための正面図である。図8は鋼管挿入部に鋼管を挿入し
た状態を示す正面図であり、このうち(A)は全体図、
(B)は要部拡大図である。図9は鋼管挿入部に鋼管を
挿入した状態を示す側断面図である。図10は鋼管ずれ
止め部材を設けた状態を示す正面図であり、このうち
(A)は全体図、(B)は要部拡大図である。図11は
バースターヘッドを示す斜視図、図12は岩塊の縁切り
を説明するための正面図、図13は岩塊の縁切りを説明
するための側断面図、図14は岩塊に岩塊の引出用治具
を設けた状態を示す正面図、図15は岩塊を引き出すた
めのレバーブロックを設けた状態を示す側断面図、図1
6は割岩装置による岩塊の割岩を説明するための正断面
図、図17は割岩装置を示す側面図、図18は引き出し
た岩塊を割岩した状態を示す側断面図、図19は分割し
た岩塊を搬出する状態を示す側面図、図20はトンネル
に一次覆工を設けた状態を示す水平断面図、図21は図
20のE−E断面図、図22はトンネルに二次覆工を設
けた状態を示す水平断面図、図23は図22のF−F断
面図である。
【0009】本発明に係るトンネル工法は、形成すべき
トンネルの外周に沿って、複数のボーリング孔を連続的
に形成することにより、岩盤に円筒状のくり抜き部を形
成し、このくり抜き部の内側の岩塊を岩盤から取り除く
ことによりトンネルを形成することを主な特徴としてい
る。
【0010】先ず、図2および図3に示されるのは、岩
盤にボーリング孔を形成するための穿孔装置30であ
る。この穿孔装置30の本体31の駆動部32の先端は
雄ねじ部32aとなっており、この雄ねじ部32aには
ケーシングパイプ(図示省略)が取付可能となってい
る。本体31は架台部33のガイド34に外挿されてお
り、駆動部32を回転駆動させながらケーシングパイプ
を岩盤に挿入していくにつれて、ガイド34に案内され
て本体31が架台部33の基端部側へと(矢印B方向へ
と)移動可能となっている。また、架台部33には、穿
孔装置30を後述する設置架台40に取付けるための取
付孔35が形成されている。
【0011】図4に示されるのは、穿孔装置30を岩盤
に設置するための設置架台40である。この設置架台4
0は、例えば、厚さ20mm程度の円盤状の鋼板に、形
成するボーリング孔の列と同心円状に穿孔装置取付孔4
1,…を形成したものである。これら穿孔装置取付孔4
1,…は、ねじ切り加工されており、図5に示されるよ
うに、穿孔装置30の架台部33を、その取付孔35に
よりボルト固定できるようになっている。また、設置架
台40には、該設置架台40を岩盤にボルト固定するた
めの取付孔42,…、43が形成されている。
【0012】このような設置架台40を、図6に示され
るように岩盤に設置した状態で、設置架台40に対して
穿孔装置30を取付け、ボーリング孔の施工準備をす
る。
【0013】ボーリング孔は、図7に示されるように
(図7に示されるのは、各ボーリング孔の形成予定箇所
である)、形成すべきトンネルの外周に沿って連続的に
形成する。換言すれば、各々のボーリング孔を互いに少
しずつ重ねてこれらボーリング孔の連なりにより、岩盤
に対して円形のくり抜き部を形成する。このくり抜き部
の内側部分が内周コア(岩塊)100である。ボーリン
グ孔を形成する過程においては、岩盤の崩壊を防ぎ設置
架台40を固定している内周コア100の沈下移動を防
ぐために、後述する鋼管を挿入する鋼管挿入部(ボー
リング孔50,50;内周コア100の下部両側)→
一般部(ボーリング孔51,…;、、以外の部
分)→下部(ボーリング孔52,…)→上部(ボー
リング孔53,…)の順序で行うことが望ましい。
【0014】従って、先ず、鋼管挿入部に対応する設置
架台40の穿孔装置取付孔41に穿孔装置30を取付
け、鋼管挿入部のボーリング孔50,50を形成する。
そして、図8の(A)、(B)((A)のC部拡大図)
に示されるように、ボーリング孔50,50に、それぞ
れ鋼管60,60を挿入する。これら鋼管60,60
は、後に内周コア100を引き出すときの軌道となり、
内周コア100を引き出す際の摩擦抵抗を低減させて内
周コア100を容易に引き出すことができるようにする
ためのものである。これら鋼管60,60は、例えば、
図9に示されるように、複数の鋼管60a,…を直列に
順次挿入したものであっても良い。このように、複数の
鋼管60aを挿入することにより、万が一ボーリング孔
50,50の芯の通りがが僅かにずれていた場合にも、
1本の長い鋼管を挿入する場合に比べて容易に鋼管6
0,60を挿入することができる。また、鋼管60,6
0をボーリング孔50,50に挿入しやすくするととも
に、内周コア100の引出時の摩擦抵抗をより低減する
ために、鋼管60,60にはグリースを塗布しておくこ
とが望ましい。
【0015】このように、鋼管挿入部のボーリング孔5
0,50に鋼管60,60を設置したら、次ぎに、一般
部のボーリング孔51,…を形成する。そして、下部の
ボーリング孔52,…を形成した後、最後に上部のボー
リング孔53,…を形成する。これにより、トンネルの
外周に沿ってボーリング孔50,50、51,…、5
2、53,…が連続的に形成され、図10の(A)、
(B)((A)のD部拡大図)に示されるように内周コ
ア100(岩塊)の周囲にくり抜き部55が形成される
とともに、内周コア100が鋼管60,60により支持
された状態となる。
【0016】さらに、内周コア100を引き出す際に、
内周コア100との摩擦により内周コア100と一緒に
鋼管60,60までもが引き出されてしまうのを防止す
るために、鋼管60,60を内周コア100の下側の岩
盤に対して固定するための鋼管ずれ止部材65,65を
設置する(図10等参照)。この鋼管ずれ止部材65,
65は、例えばボルト孔65a,…が形成されたL型ア
ングルである。この鋼管ずれ防止部材65,65を、ボ
ルト孔65a,…を用いて内周コア100の下側の岩盤
にボルト固定する。そして、これら鋼管ずれ防止部材6
5,65の上面と、鋼管60,60の下部とを溶接す
る。
【0017】図11に示されるのはバースターヘッド2
0である。このバースターヘッド20は、その本体20
aから駆動部21,…が反復して出入りすることによ
り、コンクリート構造物などに破砕力を与えるための装
置である。このバースターヘッド20の本体20aを、
図13に示されるように、内周コア100の下側に挿入
してバースターヘッド20を駆動させることにより、内
周コア100に上下振動を加えて内周コア100の最奥
部を縁切りする(岩盤と分断する)。これにより、内周
コア100は、完全に岩盤と別体となる。
【0018】さらに、図14に示されるように、内周コ
ア100を牽引して引き出す際にワイヤー71を内周コ
ア100に取付けるための引出用治具70,70を、内
周コア100の手前面100aに設ける。この引出用治
具70,70は、例えば鋼板であり、ケミカルアンカー
70a,70aにより手前面100aに取付けられたも
のである。他方、図15に示されるように、内周コア1
00の引き出しの際の反力受けとなる引出用治具72
を、内周コア100の手前面100aと対向する岩盤に
設置する。
【0019】また、図15等に示されるように、内周コ
ア100の下側の岩盤の手前側にバタ角75を設置し、
さらにバタ角75の上部に、例えばH型鋼等の軌道7
6,76を設置する。この軌道76,76は、内周コア
100を岩盤から引き出したときの軌道となるものであ
る。この軌道76,76の長さは、引き出した内周コア
100を分割した後述するコアブロック101の大きさ
や、作業スペースの広さ等に応じて適宜調節する。ここ
で、軌道76,76の上面にもグリースを塗布しておく
ことが望ましい。
【0020】そして、図15等に示されるように、ワイ
ヤー71と引出用治具72とをレバーブロック73等の
牽引手段73により連結して、レバーブロック73によ
り牽引して図1の矢印A方向に内周コア100を引き出
す。そして、所定距離(例えば1〜2m)だけ内周コア
100を引き出したら、図16および図19に示される
ように、内周コア100の手前面100aから例えば1
m程度の位置の内周コア100の側面に、割岩手段を挿
入するための挿入孔100b,100bを削岩機穿孔に
より形成する。挿入孔100b,100bを形成した
ら、挿入孔100b,100bに油圧セリ矢10(図1
7参照)等の割岩手段を挿入して、この油圧セリ矢10
を駆動させて内周コア100を、コアブロック101と
残りの部分とに割岩する。このコアブロック101の大
きさは、後述する揚重装置の能力に合わせて適宜変更す
ることとする。
【0021】ここで、油圧セリ矢10とは、図17に示
されるように、本体11と、テーパー状の尖角12と、
尖角12の周囲に配置された移動部13とからなる挿入
部14を備えた装置である。尖角12は、油圧駆動によ
り、図17の実線の状態から仮想線の状態まで突出する
ようになっており、この尖角12の動作に伴い、移動部
13も実線の状態から仮想線の状態まで移動するように
なっている。従って、挿入部14を内周コア100の挿
入孔100b,100bに挿入した状態で尖角12を突
出動作させると、移動部13が広がって内周コア100
を割岩できる。このように、油圧セリ矢10を用いて内
周コア100の分割を行うので、狭い立坑スペースや、
揚重装置の揚重能力にあった施工が可能である。
【0022】このように、内周コア100からコアブロ
ック101を分割したら、図19に示されるようにコア
ブロック101を揚重装置(図示省略)により吊り上げ
て立坑の外部に搬出する。ここで、玉掛け用ワイヤー7
7は油圧セリ矢10による分割前に予め取り付けておき
仮吊りしておくことが望ましい。
【0023】その後は、内周コア100の残りの部分
の新たな手前側の端面への引出用治具70,70の取付
作業、レバーブロック75による内周コア100の残
りの部分の引き出し作業、油圧セリ矢10によるコア
ブロックの分割、コアブロックの搬出作業、をそれぞ
れ繰り返し、最終的にはくり抜き部55の内部から内周
コア100の全体を撤去し、内周コア100の全体を立
坑から搬出する。
【0024】ここで、仮に、バースターヘッド20によ
り内周コア100の最奥部を縁切りする際に、内周コア
100が途中縁切れした場合は、一旦、この途中で縁切
れした部分までの内周コア100を取り除いた後、途中
まで形成されたトンネル内に入って再度バースターヘッ
ド20を残りの内周コア100の下側に設置して、再度
縁切りを行ってから残りの内周コア100を引き出すと
よい。
【0025】このようにして、内周コア100を全て岩
盤から撤去することにより岩盤にトンネル110が形成
される。そして、トンネル110を形成したら、図2
0、図21に示されるようにトンネル110の内径より
も外径が若干小さい鋼管80等の一次覆工管をトンネル
110内に挿入して設置し、この鋼管80と岩盤との空
間にモルタルなどの充填材81を注入・固化させてトン
ネルの一次覆工82を施工する。さらに、図22,図2
3に示されるように、一次覆工82の内径よりも外径が
若干小さいFRP管83等の二次覆工管を一次覆工82
内に挿入して設置し、このFRP管83と一次覆工82
との空間にモルタル等の充填材84を注入・固化させて
トンネルの二次覆工85を施工する。
【0026】以上のような、本発明に係る実施の形態例
によれば、岩盤に対して複数のボーリング孔50,5
1,52,53を連続的に形成してくり抜き部55を形
成し、このくり抜き部55の内側の内周コア100を岩
盤から取り除くことによりトンネルを形成するので、無
発破で行うことができ、振動・騒音がほとんどない。よ
って、施工に伴う振動・騒音が制限されるような周辺環
境(例えば、住宅地や幹線道路等)においても施工が可
能となる。また、例えば、夜間施工も可能となる。さら
に、内周コア100を取り除き、別の場所で破砕するの
で、現地での破砕がほとんど不要となり、施工日時を短
縮できる。また、ボーリング孔50,51,52,53
を形成するための穿孔装置30は小機械で足りるので、
小口径のトンネル掘削が可能である。さらに、形成する
ボーリング孔50,51,52,53を調節することに
より形状も自由に選択可能である。また、このトンネル
工法では、トンネル延長が短い場合、岩盤セミシールド
工法や、ロードヘッダ工法、TBM、大口径ボーリング
機等の特殊機械を用いた場合に比べて非常に低コストで
施工できる。
【0027】なお、上記の実施の形態例では、バースタ
ーヘッド20などの内周コア100を加振させる加振手
段により内周コア100の最奥部を縁切りする構成とし
たが、ボーリング孔が完全に岩盤を貫通するような場合
には、加振手段により内周コア100を加振して内周コ
ア100の先端部を縁切りする工程は不要である。ま
た、ボーリング孔50,51,52,53の穿孔を1サ
イクルだけ行うような、極めて短いトンネルの施工を行
う例を示したが、場合によっては、ボーリング孔の穿孔
と内周コアの撤去とを複数回繰り返すようなトンネルの
施工を行うこととしても良い。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係るトンネル工法
によれば、岩盤に対して複数のボーリング孔を連続的に
形成して、これらボーリング孔の内側の岩塊を岩盤から
取り除くことによりトンネルを形成するので、振動・騒
音がほとんどないため、施工に伴う振動・騒音が制限さ
れるような周辺環境(例えば、住宅地や幹線道路等)に
おいても施工が可能となる。また、例えば、夜間施工も
可能となる。さらに、岩塊を取り除いて施工し、この岩
塊を別の場所で破砕するので、現地での破砕がほとんど
不要になり、施工日時を短縮できる。また、ボーリング
孔を形成するための穿孔装置は小機械で足りるので、小
口径のトンネル掘削が可能。さらに、形成するボーリン
グ孔を調節することにより形状も自由に選択可能であ
る。また、このトンネル工法では、トンネル延長が短い
場合に岩盤セミシールド工法や、ロードヘッダ工法、T
BM、大口径ボーリング機等の特殊機械を用いた工法に
比べて非常に低コストで施工できる。加えて、人力はつ
り工法などに比べて非常にスピーディーな施工が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトンネル工法を説明するためにボ
ーリング孔を形成した岩盤から岩塊を引き出す状態を示
す側断面図である。
【図2】穿孔装置を示す側面図である。
【図3】穿孔装置を示す底面図である。
【図4】穿孔装置の設置架台を示す正面図である。
【図5】穿孔装置を設置した状態の穿孔装置の設置架台
を示す正面図である。
【図6】穿孔装置を設置した状態を示す平面図である。
【図7】ボーリング孔の配置を説明するための正面図で
ある。
【図8】鋼管挿入部に鋼管を挿入した状態を示す正面図
であり、このうち(A)は全体図、(B)は要部拡大図
である。
【図9】鋼管挿入部に鋼管を挿入した状態を示す側断面
図である。
【図10】鋼管ずれ止め部材を設けた状態を示す正面図
であり、このうち(A)は全体図、(B)は要部拡大図
である。
【図11】バースターヘッドを示す斜視図である。
【図12】岩塊の縁切りを説明するための正面図であ
る。
【図13】岩塊の縁切りを説明するための側断面図であ
る。
【図14】岩塊に岩塊の引出用治具を設けた状態を示す
正面図である。
【図15】岩塊を引き出すためのレバーブロックを設け
た状態を示す側断面図である。
【図16】割岩装置の挿入孔を岩塊に設けた状態を示す
正断面図である。
【図17】割岩装置を示す側面図である。
【図18】引き出した岩塊を割岩した状態を示す側断面
図である。
【図19】分割した岩塊を搬出する状態を示す側面図で
ある。
【図20】トンネルに一次覆工を設けた状態を示す水平
断面図である。
【図21】図20のE−E断面図である。
【図22】トンネルに二次覆工を設けた状態を示す水平
断面図である。
【図23】図22のF−F断面図である。
【符号の説明】
50,51,52,53 ボーリング孔 55 くり抜き部 100 内周コア(岩塊) 110 トンネル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】岩盤にトンネルを形成するトンネル工法に
    おいて、 形成すべきトンネルの外周に沿って、前記岩盤に対して
    複数のボーリング孔を連続的に形成することにより、前
    記岩盤に筒状のくり抜き部を形成した後、前記くり抜き
    部の内側の岩塊を前記岩盤から取り除くことによりトン
    ネルを形成することを特徴とするトンネル工法。
JP11128719A 1999-05-10 1999-05-10 トンネル工法 Pending JP2000320289A (ja)

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