JP2000319642A - 防水材組成物 - Google Patents
防水材組成物Info
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Abstract
規な防水材組成物を提供すること。 【解決手段】 反応性ケイ素基が分子鎖末端にのみ存在
し、各分子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入率が平
均して85%以上であることを特徴とする反応性ケイ素
基含有ポリエーテルオリゴマー及び(II)充填剤を含
有する防水材組成物。
Description
量気泡コンクリート、モルタル、スレート等の建築材料
の防水に好適な防水材組成物に関する。
た機械物性、施工性、経済性等からポリウレタン樹脂が
硬化成分として広く利用されて来た。建材用防水材に
は、主剤、硬化剤の混合により反応硬化させる2液型と
湿気硬化性の1液型があるが、2液型の場合には、混合
不良による硬化不良や、混合操作による作業性の低下等
の問題があり、一方1液型の場合には、貯蔵安定性が不
十分であり、且つ硬化時に発生する炭酸ガスが原因で生
ずる発泡による防水機能の低下等の問題があった。
ン樹脂の代わりに分子内に少なくとも1つの反応性珪素
基を有するポリエーテルを用いた防水材組成物が、特開
昭55−160077号公報に提案されているが、この
防水材組成物では硬化物の機械物性が不十分な為、実用
に耐えない。又、機械物性を向上させた防水材組成物が
特開平6−316692号公報に提案されているが、こ
の場合重合性不飽和基含有モノマーの重合工程が付与さ
れる為経済性に劣っている。
の欠点を改良し、貯蔵安定性、塗膜外観性、特に機械物
性に優れた新規な防水材組成物を提供するものである。
(I)反応性ケイ素基が分子鎖末端にのみ存在し、各分
子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入率が平均して8
5%以上であることを特徴とする反応性ケイ素基含有ポ
リエーテルオリゴマー、及び(II)充填剤を配合して
なる防水材組成物である。
は、(I)成分の分子鎖末端に存在する反応性ケイ素基
が一般式(1): −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (1) (式中R1およびR2は同一または異なった炭素数1から
20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭
素数7から20のアラルキル基または(R’)3SiO
−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1また
はR2が二個以上存在するとき、それらは同一であって
もよく、異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1か
ら20の一価の炭化水素基であり3個のR’は同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加
水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは
同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、
1、2または3を、bは0、1、または2をそれぞれ示
す。またm個の−Si(R1 2-b)(Xb)−O−基にお
けるbについて、それらは同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a
+Σb≧1を満足するものとする)で表わさる化合物で
あることを特徴とする防水材組成物である。
分である反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーが
複合金属シアン化物錯体触媒の存在下にアルキレンオキ
サイドを開環付加重合して得られるポリエーテルオリゴ
マーから誘導される防水材組成物である。
イ素基の導入方法が(a)1分子中に一般式(2): H2C=C(R3)−R4−O− (2) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
または一般式(3): HC(R3)=CH−R4−O− (3) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも1個
含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテルオリ
ゴマーと、(b)反応性ケイ素基含有化合物とを、
(c)VIII族遷移金属触媒の存在下で反応させる方
法である防水材組成物である。
族遷移金属触媒(c)が白金−ビニルシロキサン錯体、
白金−オレフィン錯体からなる群より選択される少なく
とも1種であることを特徴とする防水材組成物である。
分である反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの
主鎖が主にポリプロピレンオキサイドからなることを特
徴とする防水材組成物である。
(2)および(3)において、R3がCH3、CH2CH3の
いずれかであることを特徴とする防水材組成物である。
が一般式(4): H2C=C(CH3)−CH2−O− (4) で表されることを特徴とする防水材組成物である。
が一般式(5): HC(CH3)=CH−CH2−O− (5) で表されることを特徴とする防水材組成物である。
分であるポリエーテルオリゴマーの数平均分子量がMn
>12,000である防水材組成物である。
基含有ポリエーテルオリゴマーは反応性ケイ素基が分子
鎖末端にのみ存在し、各分子鎖末端に対する反応性ケイ
素基の導入率が平均して85%以上であることが必要で
ある。このような反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリ
ゴマーの製造方法としては、例えば(a)1分子中に一
般式(2): H2C=C(R3)−R4−O− (2) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
または一般式(3): HC(R3)=CH−R4−O− (3) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも1個
含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテルオリ
ゴマーと、(b)反応性ケイ素基含有化合物とを、
(c)VIII族遷移金属触媒の存在下で反応させ、ポ
リエーテルに反応性ケイ素基を導入することを特徴とす
る、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマーの製造
方法により得られる。
不飽和基を有するポリエーテルオリゴマーとしては、1
分子中に一般式(2): H2C=C(R3)−R4−O− (2) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素、及び窒素からなる群より選択される1種以上を構
成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機
基)、または一般式(3): HC(R3)=CH−R4−O− (3) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素、及び窒素からなる群より選択される1種以上を構
成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機
基)で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも
1個含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテル
系オリゴマーであればよい。R3としては例えば直鎖ア
ルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デ
シル、分岐アルキル基、例えばイソプロピル、イソブチ
ル、イソペンチル、イソヘキシルやアリール基、例えば
フェニル基等を示すことができ、1種類のみであって
も、複数の種類の混合物であっても良い。さらに反応性
の点からは、CH3−、CH3CH2−が好ましく、CH3
−が特に好ましい。R4としては水素、酸素、及び窒素
からなる群より選択される1種以上を構成原子として含
有する炭素数1から20の2価の有機基で、例えば−C
H2−、−C2H4−、−C3H6−、−C4H8−、−C5H
10−、−C6H4−、−C6H12−、−C7H14、−C8H
16−、C9H18、−C10H20−、−CH(CH 3)−、−
CH2−CH(CH3)−、−CH2−CH(CH3)−C
H2−、−C2H4−CH(CH3)−、−CH2−C6H4
−、−CH2−C6H4−CH2−、−C2H4−C6H4−等
の基が例示される。合成が容易である点で−CH2−、
−C2H4−、−CH2−CH(CH3)−が好ましく、さ
らに、原料入手の容易さから、−CH2−が特に好まし
い。
としては、H2C=C(CH3)−CH2−O−、H2C=
C(CH2CH3)−CH2−O−、H2C=C(CH2C
H(CH3))−CH2−O−、HC(CH3)=CH−
CH2−O−などが挙げられ、特に反応性の点から、H2
C=C(CH3)−CH2−O−、HC(CH3)=CH
−CH2−O−が好ましい。さらに原料入手、および合
成の容易さからH2C=C(CH3)−CH2−O−が特
に好ましい。
子量には特に制限はないが、GPCにおけるポリスチレ
ン換算での数平均分子量が1,000から100,00
0であることが好ましい。数平均分子量が1,000未
満では得られる反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴ
マーの硬化物が脆くなり、100,000を越えると官
能基濃度が低くなりすぎ、硬化速度が低下する、またポ
リマーの粘度が高くなりすぎ、取扱いが困難となるため
好ましくない。さらに、数平均分子量が1,000から1
00,000であることが、得られる反応性ケイ素基含
有ポリエーテルオリゴマーの粘度の点から好ましく、1
2,000〜100,000であることが機械物性発現
上特に好ましい。
の主鎖構造としては、−R−O−で示される構造を繰り
返し単位とする重合体であればよく、このとき、Rは水
素、酸素、及び窒素からなる群より選択される1種以上
を構成原子として含有する炭素数1から20の2価の有
機基であればよい。また繰り返し単位の全てが同一であ
る単独重合体であっても良く、2つ以上の種類の繰り返
し単位を含む共重合体であっても良い。さらに主鎖中に
分岐構造を有していても良い。本発明の(a)成分は、
例えば以下に示す種々の方法で得ることができるヒドロ
キシ基含有ポリエーテルを用いることができる。
オキサイド類、具体的には、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、α-ブチレンオキサイド、β-ブチレ
ンオキサイド、ヘキセンオキサイド、シクロヘキセンオ
キサイド、スチレンオキサイド、α−メチルスチレンオ
キシド、およびアルキルまたはアリルまたはアリールグ
リシジルエーテル類、具体的にはメチルグリシジルエー
テル、エチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシ
ジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリ
シジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等の2個
から12個の炭素原子を有する置換または非置換エポキ
シを用い、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、メタ
リルアルコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチ
ルグリコール、ポリブタジエンジオール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレント
リオール、ポリプロピレンテトラオール、ジプロピレン
グリコール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の2価ア
ルコール又は多価アルコール及び水酸基を有する各種の
オリゴマーを開始剤として種々の触媒の存在下開環重合
させることによって得られるポリエーテルを使用するこ
とができる。この重合の触媒としてはKOH、NaOH
等のアルカリ触媒、トリフルオロボラン−エーテラート
等の酸性触媒、アルミノポルフィリン金属錯体やシアン
化コバルト亜鉛−グライム錯体触媒等の複合金属シアン
化物錯体触媒等の既に公知のものが用いられる。特に副
反応が少ない複合金属シアン化物錯体触媒の使用が好ま
しいがそれ以外のものであってもよい。
ゴマーに不飽和基を導入して(a)成分を製造する方法
としては、公知の方法を用いればよく、たとえば水酸基
末端ポリエーテルオリゴマーに不飽和結合を有する化合
物を反応させて、エーテル結合、エステル結合、ウレタ
ン結合、カーボネート結合などにより結合させる方法な
どが挙げられる。例えばエーテル結合により不飽和基を
導入する場合は、ポリエーテルオリゴマーの水酸基末端
のメタルオキシ化により−OM(MはNaまたはK)を
生成した後、一般式(6): H2C=C(R3)−R4−X (6) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素、及び窒素からなる群より選択される1種以上を構
成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機
基、Xはハロゲン)、または一般式(7): HC(R3)=CH−R4−X (7) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素、及び窒素からなる群より選択される1種以上を構
成原子として含有する炭素数1から20の2価の有機
基、Xはハロゲン)で示される有機ハロゲン化合物と反
応させて末端に不飽和基を有するポリエーテルを製造す
る方法が挙げられる。
れるものではないが代表的なものを示すと例えば一般式
(1)で表される基が挙げられる。 −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (1) (式中R1およびR2は同一または異なった炭素数1から
20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭
素数7から20のアラルキル基または(R’)3SiO
−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1また
はR2が二個以上存在するとき、それらは同一であって
もよく、異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1か
ら20の一価の炭化水素基であり3個のR’は同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加
水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは
同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、
1、2または3を、bは0、1、または2をそれぞれ示
す。またm個の−Si(R1 2-b)(Xb)−O−基にお
けるbについて、それらは同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a
+Σb≧1を満足するものとする)。
れず、従来公知の加水分解性基であれば良い。具体的に
は例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシ
ルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、
酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アルケニ
ルオキシ基等が挙げられる。これらの内では、加水分解
性が穏やかで取扱やすいという点でメトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ
基が好ましい。
原子に1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1
から5であるのが好ましい。水酸基や加水分解性基が反
応性ケイ素基中に2個以上存在する場合には、それらは
同一であっても良く、異なっていてもよい。
でもよく2個以上でもよいが、シロキサン結合等により
ケイ素原子の連結された反応性ケイ素基の場合には20
個程度でもよい。
ケイ素基が入手が容易であるため好ましい。 −Si(R2 3-a)Xa (8) (式中R2、X、aは前記と同じ。)。
びR2の具体例としては、例えばメチル基、エチル基等
のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル
基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラル
キル基、R’がメチル基やフェニル基等である(R’)
3SiO−で示されるトリオルガノシロキシ基などが挙
げられる。R1、R2,R’としてはメチル基が特に好ま
しい。
は、上記水酸基や加水分解性基と結合したケイ素基を分
子内に1個以上有し、かつ1個以上のSi−H基を分子
内に有している化合物であればよい。代表的なものを示
すと、例えば下記一般式(9)で表される化合物が挙げ
られる。 H−(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (9) (式中R1、R2、X、a、b、及びmは、上記一般式
(1)で記載した基と同様のものである。)。
クロルシラン、ジメチルクロルシラン、フェニルジクロ
ルシラン、トリメチルシロキシメチルクロルシラン、1,
1,3,3-テトラメチル-1-ブロモジシロキサンの如きハロ
ゲン化シラン類;トリメトキシシラン、トリエトキシシ
ラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラ
ン、フェニルジメトキシシラン、トリメチルシロキシメ
チルメトキシシラン、トリメチルシロキシジエトキシシ
ランの如きアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシ
ラン、フェニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシ
ラン、トリメチルシロキシメチルアセトキシシラン、ト
リメチルシロキシジアセトキシシランの如きアシロキシ
シラン類;ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラ
ン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラ
ン、ビス(ジエチルケトキシメート)トリメチルシロキ
シシラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチル
シラン、トリス(アセトキシメート)シランの如きケト
キシメートシラン類;メチルイソプロペニルオキシシラ
ンの如きアルケニルオキシシラン類などが挙げられる。
これらの内、特にアルコキシシラン類が好ましく、アル
コキシ基の中でもメトキシ基が特に好ましい。
ル基中の加水分解性基Xを他の加水分解性基Yに変換す
ることができる。特にX基がハロゲンである場合には水
分による硬化に際し刺激臭の強いハロゲン化水素を発生
させるので他の加水分解性基に変換することが好まし
い。変換しうる加水分解性官能基としてはアルコキシ
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基およびメルカプト基などが挙
げられる。ハロゲン官能基をこれら加水分解性官能基に
変換する方法としては種々の方法が挙げられる。例えば
アルコキシ基に変換する方法としては、メタノール、
エタノール、2-メトキシエタノール、sec-ブタノール、
ter-ブタノールおよびフェノールなどの如きアルコール
類およびフェノール類、アルコール類およびフェノー
ル類のナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルコキ
シド類、オルトギ酸メチル、オルトギ酸エチルなどの
如きオルトギ酸エステル類、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、アリルグリシジルエーテルなどの如き
エポキシ化合物類などをハロゲン官能基と反応させる方
法が具体例に挙げられる。特にとを組み合わせたア
ルコール類およびフェノール類とオルトギ酸エステル類
とからなる反応系、とを組み合わせたアルコール類
およびフェノール類とエポキシ化合物類とからなる反応
系を使用すれば容易に反応を行うことができ好ましい結
果が得られる。同様にアシルオキシ基に変換する方法と
しては、酢酸およびプロピオン酸の如きカルボン酸
類、無水酢酸のような酸無水物、カルボン酸類のナ
トリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン
官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。同様に
アミノオキシ基に変換する方法としては、N,N-ジメチ
ルヒドロキシルアミン、N,N-ジエチルヒドロキシルアミ
ン、N,N-メチルフェニルヒドロキシルアミン及びN-ヒド
ロキシルピロリジンのようなヒドロキシルアミン類、
ヒドロキシルアミン類のナトリウム塩、カリウム塩及び
リチウム塩;等をハロゲン官能基と反応させる方法が具
体的に挙げられる。同様にアミド基に変換する方法とし
ては、 N,N-ジメチルアミン、N,N-ジエチルアミン、N
-メチルフェニルアミン及びピロリジンの如き1級およ
び2級アミン類、1級及び2級アミン類のナトリウム
塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲン官能基と
反応させる方法が具体的に挙げられる。同様に酸アミド
に変換する方法としては、アセトアミド、ホルムアミ
ド及びプロピオンアミドの如き窒素原子上に少なくとも
1個の水素原子を有する酸アミド類、該酸アミド類の
ナトリウム塩、カリウム塩及びリチウム塩;等をハロゲ
ン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。;ア
セトキシム、メチルエチルケトキシムの如きケトキシム
類;N-オクチルメルカプタン、t-ブチルメルカプタンの
如きメルカプタン類とオルトギ酸エステル類又はエポキ
シ化合物類とを組み合わせた反応系を使用すれば、それ
ぞれケトキシメート基およびメルカプト基に一部変換さ
せることができ、他の部分はオルトギ酸エステル又はエ
ポキシ化合物から誘導されるアルコキシル基に変換させ
ることができる。上述した如くハロゲン官能基の場合だ
け、他の加水分解性官能基に変換するのではなく、種々
の加水分解性官能基を別の加水分解性官能基に変換し使
用することも可能である。
しては、白金、ロジウム、コバルト、パラジウム、及び
ニッケル等のVIII族遷移金属元素から選ばれた金属
錯体触媒等が有効に使用される。例えば、H2PtCl6
・6H2O、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−オレフ
ィン錯体、Ptメタル、RhCl(PPh3)3、RhC
l3、Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、FeC
l3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、Ti
Cl4等のような化合物が使用できるが、ヒドロシリル
化の反応性の点から、白金−ビニルシロキサン錯体、白
金−オレフィン錯体のいずれかであることが特に好まし
い。ここでいう白金−ビニルシロキサン錯体とは、白金
原子に対し、配位子として分子内にビニル基を有する、
シロキサン、ポリシロキサン、環状シロキサンが配位し
ている化合物の総称であり、上記配位子の具体例として
は、1,1,3,3−テトラメチル1,3−ジビニルジ
シロキサン等が挙げられる。白金−オレフィン錯体のオ
レフィン配位子の具体例としては1,5-ヘキサジエン、1,
7-オクタジエン、1,9-デカジエン、1,11-ドデカジエ
ン、1,5-シクロオクタジエン等が挙げられる。上記配位
子の中でも1,9-デカジエンが特に好ましい。
オレフィン錯体については特公平8−9006号に開示
されている。
常、アルケニル基1モルに対して白金触媒を10-1から
10-8モル使用することが好ましく、更に好ましくは1
0-3から10-6モルの範囲で使用することができる。触
媒の量が少ない場合はヒドロシリル化反応が十分に進行
しない可能性がある。また、触媒量が多すぎると触媒消
費によるコストの負担が増えたり、製品への残留触媒が
増えるなどの問題がある。
反応は、通常10〜150℃、好ましくは20〜120
℃、さらに好ましくは40〜100℃の範囲とするのが
好適であり、反応温度の調節、反応系の粘度の調整など
の必要に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン、テト
ラヒドロフラン、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタンなどの溶剤を用いることができる。
は、酸素の使用による触媒の再活性化(特開平8―28
3339)や硫黄化合物の添加を行うのが好ましい。硫
黄化合物の添加は高価な白金触媒の増量などに伴うコス
トアップや残留触媒の除去などの問題を起こさず製造時
間の短縮を可能とし製造コスト削減、さらには生産性の
アップに寄与する。 硫黄化合物としては硫黄単体、チ
オール、スルフィド、スルホキシド、スルホン、チオケ
トン等が挙げられ、特に硫黄が好ましいがこれに限定さ
れるものではない。液相反応系に硫黄化合物を添加する
には、例えば反応液や溶媒の一部にあらかじめ硫黄化合
物を溶解混合してから全体に一様に分散することができ
る。例えばトルエン、ヘキサン、キシレンなどの有機溶
媒に硫黄化合物を溶解してから添加することができる。
の量が金属触媒モル数を基準として0.1〜10倍量、
もしくはアルケニル基のモル数を基準として0.002
〜0.1倍量、あるいは反応液全体重量を基準として1
〜500ppmであるような範囲で設定することができ
る。添加量が少ないと本発明の効果が十分に達成されな
い場合がある。硫黄化合物の量が多すぎる場合には触媒
活性を低下させたり、反応を阻害するような問題が起こ
る場合も有り、添加量を適切に選定することが好まし
い。
反応は無溶媒系でも、溶媒存在下でも行うことができ
る。ヒドロシリル化反応の溶媒としては、通常、炭化水
素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類、エステル類を用
いることができるが、ヘプタン、ヘキサン、ベンゼン、
トルエン、キシレンを用いることが好ましい。また、特
に高分子化合物のヒドロシリル化を行う場合において
は、液状化や粘度低下のために溶媒を用いる方法が好ま
しい。高分子化合物の製品化工程において加えられる可
塑剤を反応溶媒とすることもできる。このような可塑剤
としては例えば、ポリブテン、水添ポリブテン、α―メ
チルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニル、
トリアリールジメタン、アルキレントリフェニル、液状
ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、アルキルジ
フェニル等の炭化水素系化合物、BAA−15(大八化
学)、P−103、W320(大日本インキ)、PN−
150(アデカアーガス)などのアジピン酸エステル化
合物、TOTM、TITM(新日本理化)、W−700
(大日本インキ)などのトリメリット酸エステル系化合
物、NS−100、NM−26、NP−24、PS−3
2、PW−32、PX―32(出光興産)などの石油系
プロセスオイル類、アルケン−68(日石油洗剤)、B
F−1000(アデカアーガス)、KE−828(荒川
化学)、DOTP(新日本理化)などが好ましく、加熱
減量が小さいといった点で、アルケン−68,PS−3
2,PW−32、PX−32、DOTP、NS−10
0、TOTMなどが特に好ましいが必ずしもこれらに限
定されるものではない。
反応において、ヒドロシリル化反応を行う際の反応器気
相部は、窒素やヘリウムなどの不活性ガスのみからなっ
てもよいし、酸素等が存在してもよい。ヒドロシリル化
反応を行う際には、可燃性物質取扱いの安全性の観点か
ら反応器気相部は窒素やヘリウムなどの不活性ガスの存
在下で実施することがある。しかしながら、反応器気相
部を窒素やヘリウムなどの不活性ガスの存在下行った場
合には、ヒドロシリル化の反応系条件によっては反応速
度が低下する場合もある。
反応では、反応器気相部の酸素濃度を爆発性混合組成を
回避する値に設定することにより、酸素存在下で安全に
ヒドロシリル化反応を促進することができる。反応器気
相部の酸素濃度は、例えば0.5〜10%とすることが
できる。
ーテルオリゴマー、反応溶媒、系中の可塑剤等が酸素に
より酸化されることを抑制するために、酸化防止剤の存
在下でヒドロシリル化反応を行うことができる。酸化防
止剤としては、ラジカル連鎖禁止剤の機能を有するフェ
ノール系酸化防止剤、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-p-ク
レゾール、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,4-ジメチ
ル-6-tert-ブチルフェノール、2,2'-メチレンビス(4-メ
チル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4'-ブチリデンビス
(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4'-チオビス
(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、テトラキス[メ
チレン-3(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタン、1,1,3-トリス(2-メチルー4-ヒ
ドロキシー5-tert-ブチルフェニル)ブタンなどを用いる
ことができる。同様のラジカル連鎖禁止剤としてアミン
系酸化防止剤、例えばフェニル−β−ナフチルアミン、
α−ナフチルアミン、N,N'−ジ−sec−ブチル−
p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N'−
ジフェニル−p−フェニレンジアミンなどを用いること
もできるがこれらに限定されるものではない。
含有ポリエーテルオリゴマーの反応性ケイ素基はポリエ
ーテルオリゴマーの各分子鎖末端に対し、平均して少な
くとも0.1個存在するのがよく、硬化性の点からは好ま
しくは0.5から5個存在するのがよい。さらに好ましく
は、0.8から2個存在するのがよい。良好なゴム弾性挙
動を示す硬化物が得られる点からは、0.9から1個存在
するのが特によい。重合体1分子中に含まれる反応性ケ
イ素基の数が1個未満になると硬化性が不十分になり、
良好なゴム弾性挙動を発現しにくくなる。
ポリエーテルオリゴマーは単独で使用してもよいし、2
種以上併用してもよい。
られるが、現在のところNMRによる測定方法によって
正確な値を得ることができる。NMRにより反応性ケイ
素基の導入された末端と導入されていない末端の比率を
算出することでシリル基導入率を求めることができる。
含有ポリエーテルオリゴマーでの各分子鎖末端に対する
反応性ケイ基の導入率は平均して85%以上であるが、
より優れた物性発現のためには90%以上であることが
好ましい。
般にゴムの充填剤として知られているものであり、公知
のものが使用できる。(II)成分は硬化物の機械物性
を改善し、弾性率(モジュラス)及び破断強度を大きく
するものであり、機械強度が要求される防水材への適用
には必須である。
クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ、木綿チップや、マイ
カ、グラファイト、カーボンブラック、けいそう土、白
土、カオリン、クレー、タルク、無水ケイ酸、沈降性シ
リカ、石英粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、アスベ
スト、ガラス繊維、炭素繊維、ガラスビーズ、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、
酸化チタン、アルミナ、ガラスバルーン、シラスバルー
ン、シリカバルーン、水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化鉄、酸
化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ
素等の無機充填剤や、粉末ゴム、再生ゴム、熱可塑性あ
るいは熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレン等の中空体
等の有機充填剤があげられる。これらの充填剤は、単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
ルオリゴマー100重量部に対して1〜500重量部
が、更には10〜300重量部の範囲が好ましい。1重
量部未満の場合、機械物性への改善効果が不十分であ
り、500重量部を超えると粘度が高くなり作業性が低
下したり、硬化物の伸び率が低下して防水機能の低下を
もたらす。
の可塑剤、溶剤やその他の添加剤などを添加することが
できる。
ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2-エチルヘ
キシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチ
ルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類
やジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の非
芳香族2塩基酸エステル類やトリクレジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類やエ
ポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ベンジル等のエ
ポキシ類が挙げられ、比較的高分子量タイプの可塑剤と
しては、例えば2塩基酸と2価アルコールとのポリエス
テル類等のポリエステル系可塑剤やポリプロピレングリ
コールやその誘導体等のポリエーテル類やポリ−α−メ
チルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類や塩素
化パラフィン類等が挙げられる。
併用して使用でき、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ
リゴマー100重量部に対して0〜200重量部程度使
用する。
シレン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のアルコー
ル類、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテート等のエーテル類、メチルエチルケトン、アセ
ト酢酸エチル、アセチルアセトン、ジアセトンアルコー
ル、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサ
ノン、シクロオクタノン等のケトン類のごとき非反応性
の溶剤が挙げられ、このような溶剤であれば特に限定は
ない。
添ヒマシ油、有機ベントナイト、ステアリン酸カルシウ
ム、超微粉末シリカ等の沈降防止剤、顔料、染料等の着
色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の老化防
止剤、シリコンカップラー等の接着付与剤、消泡剤が挙
げられる。
硬化反応を促進させる為に、反応性ケイ素基の硬化反応
を促進する硬化促進触媒を使用できる。硬化促進触媒と
しては、アルキルチタン酸塩、有機珪素チタン酸塩、オ
クチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレ
ート、ジブチル錫フタレート等のカルボン酸の金属塩、
ジブチルアミン−2−エチルヘキソエート等のアミン
塩、並びに他の酸性触媒、及び塩基性触媒等の公知のシ
ラノール縮合触媒が単独又は2種以上併用して使用出来
る。又、本発明の防水材組成物には、更に貯蔵安定性を
改良する為に、脱水剤を添加してもよい。脱水剤として
は、オルト蟻酸アルキル類、ビニルトリメトキシシラ
ン、テトラエチルシリケート等の加水分解性有機シリコ
ン化合物、加水分解性有機チタン化合物等を使用出来
る。
本発明の防水材組成物の製造法は特に限定されず、例え
ば(I)成分、(II)成分をプラネタリーミキサー、
ロール又はニーダー等を用いて混練りする方法、ディゾ
ルバー、2軸攪拌機等を用いて攪拌混合する等の方法が
採用されうる。
物の屋上、外壁、軽量発泡コンクリート板、成型コンク
リート板による屋根、壁面、防水タンク、プール、地下
室、床、貯水層、浴室、シート等の防水材としての他、
場合によってはコーキング材、床材コンクリート等のク
ラック注入材としても使用する事が出来る。
具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
にて行った。 (貯蔵安定性)組成物を窒素雰囲気下、50℃、30日
間保管後の粘度上昇率を測定し、120%以内を良好と
した。 (機械強度)組成物を厚さ3mmの型に注型して23
℃、60%RH雰囲気下で7日間放置し、硬化させ、J
ISK6301に従って3号ダンベルを作成し、引張り
速度200mm/分で引張り特性(100%伸長時モジ
ュラス(M100)、破断強度(TB)、破断時伸び
(EB))を測定した。 (塗膜外観)組成物を厚さ3mmの型に注型して23
℃、60%RH雰囲気下で7日間放置し、硬化後のシー
ト外観を観察した。 (合成例1)ポリプロピレングリコールを開始剤とし亜
鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロ
ピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.083m
mol/g、よう素価0.38g/100g、粘度45
Pa・sの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続い
てこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対
して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加
してメタノールを留去し、さらに3-クロロ-2-メチル-
1-プロペンを添加して末端の水酸基をメタリル基に変
換した。次に得られたオリゴマー100gに対しヘキサ
ン10gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサン
を減圧下留去後、窒素置換し、これに対し白金ビニル触
媒(白金換算で3重量%のトルエン溶液)200ppm
を加え、反応器の気相部分に酸素を6vol%含有する
窒素を常圧で仕込んだ。マグネティックスターラーで攪
拌しながら酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル−
p−クレゾールを0.5gと、硫黄を1eq/Ptの割合で
混合し、DMS2.5gをゆっくりと滴下した。その混
合溶液を90℃で反応させ経時で反応を見た。経時でシ
リル基導入率を測定したところ6時間でジメトキシメチ
ルシリル基導入率は97%に達した。反応後、未反応の
DMSを減圧下留去した。得られた反応性ケイ素基含有
ポリエーテルオリゴマー(OLG1)の数平均分子量は
約20,000であった。 (合成例2)ポリプロピレングリコールを開始剤とし亜
鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロ
ピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.066m
mol/g、よう素価0.33g/100g、粘度12
0Pa・sの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続
いてこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に
対して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添
加してメタノールを留去し、さらに3-クロロ-2-メチ
ル-1-プロペンを添加して末端の水酸基をメタリル基に
変換した。次に得られたオリゴマー100gに対しヘキ
サン10gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサ
ンを減圧下留去後、窒素置換し、これに対し白金ビニル
触媒(白金換算で3重量%のトルエン溶液)200pp
mを加え、反応器の気相部分に酸素を6vol%含有す
る窒素を常圧で仕込んだ。マグネティックスターラーで
攪拌しながら酸化防止剤として2,6ジ−tert−ブチル
−p−クレゾールを0.5gと、硫黄を1eq/Ptの割合
で混合し、DMS2.0gをゆっくりと滴下した。その
混合溶液を90℃で反応させ経時で反応を見た。経時で
シリル基導入率を測定したところ15時間でジメトキシ
メチルシリル基導入率は97%に達した。反応後、未反
応のDMSを減圧下留去した。また得られた反応性ケイ
素基含有ポリエーテルオリゴマー(OLG2)の数平均
分子量は約25,000であった。 (合成例3)ポリプロピレングリコールを開始剤とし亜
鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロ
ピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.19mm
ol/g、よう素価0.25g/100g、粘度7Pa・s
の水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続いてこ
の水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対して
1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加して
メタノールを留去し、さらに3-クロロ-1-プロペンを添
加して末端の水酸基をアリル基に変換した。次に得られ
たオリゴマー100gに対しヘキサン10gを加えて9
0℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減圧下留去後、窒
素置換し、これに対し塩化白金酸触媒(5重量%のイソ
プロパノール溶液)8μlを加え、攪拌しながらDMS
1.31gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90
℃で2時間反応させた後、未反応のDMSを減圧下留去
し、反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー(OL
G3)を得た。得られたオリゴマーの1H−NMR分析
より、末端への反応性ケイ素基導入率は55%であるこ
とを確認した。また、数平均分子量は約10,000で
あった。 (合成例4)ポリプロピレングリコールを開始剤とし亜
鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒にてプロ
ピレンオキサイドの重合を行い、水酸基価0.083m
mol/g、よう素価0.38g/100g、粘度45
Pa・sの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーを得た。続い
てこの水酸基末端ポリエーテルオリゴマーの水酸基に対
して1.2倍当量のNaOMeのメタノール溶液を添加
してメタノールを留去し、さらに3-クロロ-2-メチル-1-
フ゜ロヘ゜ンを添加して末端の水酸基をメタリル基に変換し
た。次に得られたオリゴマー100gに対しヘキサン1
0gを加えて90℃で共沸脱水を行った。ヘキサンを減
圧下留去後、窒素置換し、これに対し白金ビニル触媒
(白金換算で3重量%のトルエン溶液)200ppmを加え、
マグネティックスターラーで攪拌しながらDMS2.5
gをゆっくりと滴下した。その混合溶液を90℃で反応さ
せ経時で反応を見た。その結果30時間反応後のジメト
キシメチルシリル基導入率は70%であった。反応後、
未反応のDMSを減圧下留去した。また得られた反応性
ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー(OLG4)の数
平均分子量は約20,000であった。 実施例1 合成例1で得られた反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ
リゴマー(OLG1)100重量部、膠質炭酸カルシウ
ム(白艶華CCR;白石工業社製)200重量部、ジオ
クチルフタレート50重量部、シラノール縮合触媒(ネ
オスタンU−220;日東化成社製)2重量部、紫外線
吸収剤(チヌビン327;日本チバガイギー社製)1重
量部、光安定剤(サノールLS−770;三共社製)1
重量部、キシレン20重量部、ビニルトリメトキシシラ
ン2重量部をプラネタリーミキサーにて均一に混合し本
発明の防水材組成物を得た。
塗膜外観を評価した結果を表1に示す。
ン防水材組成物よりも貯蔵安定性に優れ、硬化後の塗膜
表面は発泡も無く良好であった。さらに防水材として要
求される機械強度も十分に実用性を有するものであっ
た。 実施例2 合成例2で得られた反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ
リゴマー(OLG2)100重量部、膠質炭酸カルシウ
ム(白艶華CCR;白石工業社製)100重量部、ジオ
クチルフタレート30重量部、シラノール縮合触媒(ネ
オスタンU−220;日東化成社製)2重量部、紫外線
吸収剤(チヌビン327;日本チバガイギー社製)1重
量部、光安定剤(サノールLS−770;三共社製)1
重量部、キシレン20重量部、ビニルトリメトキシシラ
ン2重量部をプラネタリーミキサーにて均一に混合し本
発明の防水材組成物を得た。
塗膜外観を評価した結果を表1に示す。表1に示された
如く、本発明の防水材組成物は、ウレタン防水材組成物
よりも貯蔵安定性に優れ、硬化後の塗膜表面は発泡も無
く良好であった。さらに防水材として要求される機械強
度も十分に実用性を有するものであった。 比較例1 合成例3で得られた反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ
リゴマー(OLG3)を実施例1と同様に処理して防水
材組成物を得た。
行った所、表1に示す如く、貯蔵安定性及び硬化塗膜の
外観はウレタン防水材組成物よりも良好であったが、防
水材として要求される機械強度が劣り、使用するには不
十分なものであった。 比較例2 合成例4で得られた反応性ケイ素基含有ポリエーテルオ
リゴマー(OLG4)を実施例2と同様に処理して防水
材組成物を得た。得られた組成物で実施例2と同様の評
価を行った所、表1に示す如く、貯蔵安定性及び硬化塗
膜の外観はウレタン防水材組成物よりも良好であった
が、防水材として要求される機械強度が劣り、使用する
には不十分なものであった。 比較例3 ジフェニルメタンジイソシアネート161部とポリオキ
シプロピレングリコール(分子量2000)503部と
ポリオキシプロピレントリオール(分子量3000)3
36部とを100℃にて10時間反応させ、末端イソシ
アネート基1.9重量%のポリウレタンプレポリマー
(PU1)を得た。次に、プラネタリーミキサーにジオ
クチルフタレート80重量部、重質炭酸カルシウム15
0重量部、紫外線吸収剤(チヌビン327;日本チバガ
イギー社製)1重量部、光安定剤(サノールLS−77
0;三共社製)1重量部を入れ、常温にて20分混練
し、続いて100℃にて混練しつつ真空にて脱水操作を
1時間行い、常温に冷却後ポリウレタンプレポリマー
(PU1)200重量部、キシレン40重量部を加え均
一に混合してウレタン防水材組成物を得た。
行った所、表1に示す如く、貯蔵安定性に劣り、更に硬
化時に発生した炭酸ガスの影響で硬化物はフォーム状と
なった為、硬化塗膜の外観に劣ると共に、機械強度も低
下し、防水材としての商品価値を損ねていた。
基が分子鎖末端にのみ存在し、各分子鎖末端に対する反
応性ケイ素基の導入率が平均して85%以上であること
を特徴とする反応性ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマ
ーを硬化成分としており、貯蔵安定性に優れ、硬化時に
は発泡も無く、良好な硬化塗膜を形成し、硬化物の機械
強度にも優れ、防水材として実用可能な性能を示す。
Claims (10)
- 【請求項1】 (I)反応性ケイ素基が分子鎖末端にの
み存在し、各分子鎖末端に対する反応性ケイ素基の導入
率が平均して85%以上であることを特徴とする反応性
ケイ素基含有ポリエーテルオリゴマー、及び(II)充
填剤からなる防水材組成物。 - 【請求項2】 (I)成分の分子鎖末端に存在する反応
性ケイ素基が一般式(1): −(Si(R1 2-b)(Xb)O)mSi(R2 3-a)Xa (1) (式中R1およびR2は同一または異なった炭素数1から
20のアルキル基、炭素数6から20のアリール基、炭
素数7から20のアラルキル基または(R’)3SiO
−で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R1また
はR2が二個以上存在するとき、それらは同一であって
もよく、異なっていてもよい。ここでR’は炭素数1か
ら20の一価の炭化水素基であり3個のR’は同一であ
ってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基または加
水分解性基を示し、Xが二個以上存在する時、それらは
同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、
1、2または3を、bは0、1、または2をそれぞれ示
す。またm個の−Si(R1 2-b)(Xb)−O−基にお
けるbについて、それらは同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。mは0から19の整数を示す。但し、a
+Σb≧1を満足するものとする)で表わさる化合物で
あることを特徴とする請求項1記載の防水材組成物。 - 【請求項3】 (I)成分である反応性ケイ素基含有ポ
リエーテルオリゴマーが複合金属シアン化物錯体触媒の
存在下にアルキレンオキサイドを開環付加重合して得ら
れるポリエーテルオリゴマーから誘導される、請求項1
又は2記載の防水材組成物。 - 【請求項4】 反応性ケイ素基の導入方法が(a)1分
子中に一般式(2): H2C=C(R3)−R4−O− (2) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
または一般式(3): HC(R3)=CH−R4−O− (3) (式中R3は炭素数10以下の炭化水素基、R4は水素、
酸素及び窒素からなる群より選択される1種以上を構成
原子として含有する炭素数1から20の2価の有機基)
で示される不飽和基を側鎖または末端に少なくとも1個
含有し、主鎖がポリエーテルからなるポリエーテルオリ
ゴマーと、(b)反応性ケイ素基含有化合物とを、
(c)VIII族遷移金属触媒の存在下で反応させる方
法である請求項1〜3記載の防水材組成物。 - 【請求項5】 VIII族遷移金属触媒(c)が白金−
ビニルシロキサン錯体、白金−オレフィン錯体からなる
群より選択される少なくとも1種であることを特徴とす
る請求項1〜4記載の防水材組成物。 - 【請求項6】 (I)成分である反応性ケイ素基含有ポ
リエーテルオリゴマーの主鎖が主にポリプロピレンオキ
サイドからなることを特徴とする請求項1〜5記載の防
水材組成物。 - 【請求項7】 一般式(2)および(3)において、R3
がCH3、CH2CH3のいずれかであることを特徴とす
る請求項1〜6記載の防水材組成物。 - 【請求項8】 不飽和基が一般式(4): H2C=C(CH3)−CH2−O− (4) で表されることを特徴とする請求項1〜7記載の防水材
組成物。 - 【請求項9】 不飽和基が一般式(5): HC(CH3)=CH−CH2−O− (5) で表されることを特徴とする請求項1〜7記載の防水材
組成物。 - 【請求項10】(I)成分であるポリエーテルオリゴマ
ーの数平均分子量がMn>12,000である請求項1
〜9記載の防水材組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12825099A JP2000319642A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 防水材組成物 |
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---|---|---|---|
JP12825099A JP2000319642A (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | 防水材組成物 |
Publications (1)
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JP (1) | JP2000319642A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009011329A1 (ja) | 2007-07-19 | 2009-01-22 | Kaneka Corporation | 硬化性組成物 |
-
1999
- 1999-05-10 JP JP12825099A patent/JP2000319642A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009011329A1 (ja) | 2007-07-19 | 2009-01-22 | Kaneka Corporation | 硬化性組成物 |
JPWO2009011329A1 (ja) * | 2007-07-19 | 2010-09-24 | 株式会社カネカ | 硬化性組成物 |
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