JP2000319254A - 含窒素複素環化合物の製造方法 - Google Patents
含窒素複素環化合物の製造方法Info
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Abstract
用なインドール誘導体や4H−キノリン誘導体等の含窒
素複素環化合物を、入手容易な原料から簡便に合成する
ことができる製造方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、
アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R3は水素
又はアリール基を表し、R4はアルコキシ基、ニトロ基
又はハロゲンを表し、Xはハロゲンを表し、mは0〜2
の整数を表し、nは0又は1を表す。)で示されるヒド
ラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウム化合物を含む
触媒、及び塩基の存在下、反応させる。
Description
物の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ハ
ロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を、ホス
フィンとパラジウム化合物からなる触媒を用いて、分子
内環化させることからなるインドール誘導体及び4H−
キノリン誘導体等の含窒素複素環化合物の製造方法であ
る。これらの含窒素複素環化合物は医農薬原料及び電子
材料原料等として有用な化合物である。
ては多くの方法が研究されてきており、特にインドール
誘導体に関しては、フィッシャー法、ライサート法、ビ
シュラー法等、著名な方法が古くから知られている。
るニトロスチレンを原料とする方法(特開平3−240
55号公報参照)、S.L.Buchwaldらによる
パラジウム/ホスフィン触媒で合成したインドリン化合
物のパラジウムカーボンを用いる脱水素によるインドー
ル誘導体合成(Journal of America
n Chemical Society,1998年,
120巻,3068−3073頁)が報告されている。
ム触媒環化によるインドール合成(C.Chenら、J
ournal of Organic Chemist
ry,1997年、62巻、2676−2677頁)及
びo−ヨードアニリンとアルキンからパラジウム触媒環
化によるインドール合成(R.C.Larockら、J
ournal of Organic Chemist
ry,1998年、63巻、7652−7662頁)が
報告されている。
て、o−ニトロソフェニルエチルアミンの電気化学的な
変換法が報告されている(B.A.F−Uribeら、
European Journal of Organ
ic Chemistry,1999年,2巻、419
−430頁)。
トルエン誘導体を用いる還元的環化によるインドール合
成(Organic Syntheses,1985
年,63巻,214−224頁)が報告されている。
の方法は原料の入手が難しく、また、置換インドール類
を合成する場合、インドール環上の置換基の位置は、主
に5位、6位又は7位等の特定の位置のみに限られ、例
えば、4位のみに置換基を有するインドール誘導体を合
成することは容易ではなかった。
であり、その目的は、医薬、農薬原料及び電子材料原料
等として有用なインドール誘導体や4H−キノリン誘導
体等の含窒素複素環化合物を、入手容易な原料から簡便
に合成することができる製造方法を提供することであ
る。
を解決するため鋭意検討を行った結果、入手容易な2−
クロロトルエン骨格を有する化合物から合成することが
できるハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体
を原料に用い、ホスフィンとパラジウム化合物を含む触
媒及び塩基を用いて分子内環化することで、含窒素複素
環化合物が合成できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
アルキル基、アリール基、又はヘテロアリール基を表
し、R3は水素、アリール基を表し、R4はアルコキシ
基、ニトロ基又はハロゲンを表し、Xはハロゲンを表
し、mは0〜2の整数を表し、nは0又は1を表す。)
で示されるヒドラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウ
ム化合物を含む触媒、及び塩基の存在下、反応させるこ
とを特徴とする下記一般式(2)
(1)の定義に同じ。)で示される含窒素複素環化合物
の製造方法である。
ム化合物を含む触媒、及び塩基の存在下、上記一般式
(1)で示されるハロゲン化アリール基を有するヒドラ
ゾン誘導体を分子内環化させる。
れるヒドラゾン誘導体において、置換基R1及びR2のア
ルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基等の低級アルキル基が挙げられ、アリ
ール基としては、例えば、フェニル基、4−トリル基、
4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェ
ニル基等が挙げられ、ヘテロアリール基としては、例え
ば、4−ピリジル基、3−ピリジル基、2−ピリジル
基、2−フリル基、2−チエニル基等を挙げることがで
きる。置換基R3のアリール基としては、例えば、フェ
ニル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニ
ル基、4−メトキシフェニル基、4−ビフェニル基等が
挙げられる。置換基R4のアルコキシ基としては、例え
ば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、4,5−メ
チレンジオキシ基、5,6−メチレンジオキシ基等が挙
げられ、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素
が例示される。Xのハロゲンとしては塩素、臭素、ヨウ
素が例示される。
導体の合成法について以下に説明する。
リール基を有するヒドラゾン誘導体の内、nが0である
ものについては、例えば、下式に示す方法により合成す
ることができる。
X及びベンゼン環上に置換基R4を有するベンジルハラ
イド(A)をエーテル中、マグネシウムと接触させるこ
とにより対応するベンジルグリニャール試薬を調製した
後、N,N−ジメチルカルボン酸アミド(R3CONM
e2)と反応させる。生成物の置換基を有するベンジル
ケトン又はベンジルアルデヒド(R3=H)(B)とヒ
ドラジン化合物(R1R2NNH2)をトルエン中、反応
せしめることで、本発明の製造法の原料であるnが0で
あるヒドラゾン誘導体(1)を合成することができる。
2−クロロベンジルクロライド、2,6−ジクロロベン
ジルクロライド、2,4−ジクロロベンジルクロライ
ド、及び2,5−ジクロロベンジルクロライド等の各種
のハロゲン置換されたベンジルハライド(A)は市販さ
れており、容易に入手することが可能である。また、2
−クロロトルエン、メトキシ−2−ブロモトルエン類、
ジクロロトルエン類、ニトロ−2−クロロトルエンも入
手容易であり、側鎖メチル基は常法により塩素化あるい
は臭素化せしめてハロゲン置換されたベンジルハライド
(A)とすることもできる。このように本発明の原料と
なるヒドラゾン誘導体は入手容易な化合物から合成する
ことができるものである。該合成法によるヒドラゾン誘
導体の収率は、ハロゲン置換されたベンジルハライド
(A)から通算して50〜60%である。
ン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体の内、nが1
であるものについては、例えば、下式に示す方法により
合成することができる。
メチルケトンのN−シクロヘキシルイミン(A)とリチ
ウムジイソプロピルアミド(LDA)から調製したリチ
ウムエナミドと、ベンゼン環の2位にハロゲンであるX
及びベンゼン環上に置換基R4を有するベンジルハライ
ド(B)とTHF中反応せしめることにより、対応する
置換基を有するカルボニル化合物(C)を得ることがで
きる。該N−シクロヘキシルイミン(A)及びその対応
するリチウムエナミドの発生については、文献記載の方
法(Organic Syntheses,Colle
ctive Volume VI,1988年,901
−904頁)に従って実施することもできる。化合物
(C)とヒドラジン化合物(R1R2NNH2)をトルエ
ン中反応せしめることで、本発明の製造法の原料である
nが1であるヒドラゾン誘導体(1)を合成することが
できる。該合成法によるヒドラゾン誘導体の収率は、ハ
ロゲン置換されたベンジルハライド(A)から通算して
50〜70%である。
化合物とホスフィンを組み合わせて反応系に加える。添
加方法は、反応系にそれぞれ単独に加えても、予め錯体
の形に調製して添加してもよい。
特に限定するものではないが、例えば、塩化パラジウム
(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム
(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、
ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、
ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(I
I)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラ
ジウム(II)、パラジウムトリフルオロアセテート
(II)等の2価パラジウム化合物、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベン
ジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体
(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウム(0)等の0価パラジウム化合物を挙げることがで
きる。これらのうち、特に好ましくは、酢酸パラジウム
およびトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム
(0)である。パラジウム化合物の使用量は、特に限定
するものではないが、上記一般式(1)で示される化合
物に対し、パラジウム換算で0.001〜10モル%で
あり、より好ましくは、パラジウム換算で0.005〜
7モル%、更に好ましくは、パラジウム換算で0.00
5〜5モル%である。
体例としてはトリ(ターシャリーブチル)ホスフィン、
1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−(ジター
シャーリーブチルホスフィノ)フェロセン、1−(メト
キシメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィ
ノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジターシャーリーブ
チルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス(ジター
シャーリーブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチ
ル、2−メトキシ−2’−(ジターシャーリーブチルホ
スフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−(ジターシャ
リーブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジターシャ
リーブチルホスフィノ)−2’−ジメチルアミノビフェ
ニル、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)−2’
−ジメチルアミノ−1,1’−ビナフチル、(ジターシ
ャリーブチルホスフィノ)フェロセン、9,9−ジメチ
ル−4,5−ビス(ジターシャリーブチルホスフィノ)
キサンテン等のターシャーリーブチル−リン結合を有す
るホスフィン、及びトリ(o−トリル)ホスフィン、
2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−
ビナフチル、1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−
2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1−(メト
キシメチル)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセ
ン等の芳香族ホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−
ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン等を挙げるこ
とができる。特に反応の活性及び選択性を著しく向上さ
せることが可能なターシャーリーブチル−リン結合を有
するホスフィンを用いることが好ましい。ホスフィンの
使用量は特に限定するものではないが、パラジウム化合
物に対して0.5〜10倍モルが適当であり、より好ま
しくはパラジウム化合物に対して0.8〜5倍モルの範
囲である。
有機塩基および無機塩基からなる群より選択すればよ
く、特に限定する必要はないが、より好ましくは、水素
化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、ナト
リウムアミド、カリウムアミド、リチウムアミド、炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸ルビジ
ウム、炭酸セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナト
リウム、ナトリウム金属、カリウム金属、リチウム金
属、メトキシナトリウム、メトキシカリウム、エトキシ
ナトリウム、エトキシカリウム、エトキシリチウム、タ
ーシャリーブトキシリチウム、ターシャリーブトキシナ
トリウム、ターシャリーブトキシカリウム等を具体例と
して挙げることができる。特に好ましくはターシャリー
ブトキシナトリウム及び炭酸塩である。これらの塩基の
使用量は、一般式(1)で示される化合物に対してモル
比で0.7〜3.2の範囲であり、より好ましくは0.
9〜2.4の範囲である。
る。使用できる溶媒としては、本反応を著しく阻害しな
い溶媒であればよく、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘ
キサメチルホスホトリアミド等を例示することができ
る。より好ましくは、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素溶媒である。
活性ガス雰囲気下に実施されるが、加圧条件下に実施す
ることもできる。反応温度は20℃〜300℃の範囲で
実施されるが、より好ましくは50℃〜200℃の範囲
である。反応時間は、反応条件、上記一般式(1)で示
される化合物、及びパラジウム化合物等により異なる
が、数分〜72時間の範囲から選択すればよい。反応終
了後、常法に従い処理することにより、目的とする化合
物を得ることができる。
(2)で示される含窒素複素環化合物は、具体例として
以下のものを挙げることができる。即ち、1−(ジメチ
ルアミノ)インドール、1−(メチルアミノ)インドー
ル、1−(エチルアミノ)インドール、1−(フェニル
アミノ)インドール、1−(ジフェニルアミノ)インド
ール、1−(N−フェニル−N−メチルアミノ)インド
ール、1−{(N−(4−ピリジル)−N−メチルアミ
ノ}インドール、1−{(N−(3−ピリジル)−N−
メチルアミノ}インドール、1−{(N−(2−ピリジ
ル)−N−メチルアミノ}インドール、1−{(N−
(2−フリル)−N−メチルアミノ}インドール、1−
{(N−(2−チエニル)−N−メチルアミノ}インド
ール、1−{(N−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)−N−メチルアミノ}インドール、1−{(N−
(4−トリル)−N−メチルアミノ}インドール、1−
{(N−(4−メトキシフェニル)−N−メチルアミ
ノ}インドール、1−(ジメチルアミノ)−2−フェニ
ルインドール、1−(ジメチルアミノ)−4−クロロイ
ンドール、1−(ジフェニルアミノ)−4−クロロイン
ドール、1−(ジメチルアミノ)−4−クロロ−2−フ
ェニルインドール、1−(ジメチルアミノ)−5−クロ
ロインドール、1−(ジメチルアミノ)−6−クロロイ
ンドール、1−(ジメチルアミノ)−6−フルオロイン
ドール、1−(ジメチルアミノ)−7−クロロインドー
ル、1−(ジメチルアミノ)−4−フルオロインドー
ル、1−(ジメチルアミノ)−4−ブロモインドール、
1−(N−フェニル−N−メチルアミノ)−5−クロロ
インドール、1−(ジメチルアミノ)−4−メトキシイ
ンドール、1−(ジメチルアミノ)−4−ブトキシイン
ドール、1−(ジメチルアミノ)−4−ニトロインドー
ル、1−(ジメチルアミノ)−4,5−メチレンジオキ
シインドール、1−(ジメチルアミノ)−5,6−メチ
レンジオキシインドール等のインドール誘導体、1−
(ジメチルアミノ)−4H−キノリン、1−(メチルア
ミノ)−4H−キノリン、1−(N−フェニル−N−メ
チルアミノ)−4H−キノリン、1−{(N−(4−ピ
リジル)−N−メチルアミノ}−4H−キノリン、1−
{(N−(3−ピリジル)−N−メチルアミノ}−4H
−キノリン、1−(ジメチルアミノ)−5−クロロ−4
H−キノリン、1−(ジメチルアミノ)−5−ニトロ―
4H−キノリン、1−(ジメチルアミノ)−5−クロロ
―2−フェニル−4H−キノリン、1−(ジメチルアミ
ノ)−7−クロロ−4H−キノリン、1−(ジメチルア
ミノ)−6−クロロ−4H−キノリン、1−(ジメチル
アミノ)−6,7−メチレンジオキシ−4H−キノリ
ン、1−(ジメチルアミノ)−5−フルオロ−4H−キ
ノリン、1−(ジメチルアミノ)−7−フルオロ−4H
−キノリン等の4H−キノリン誘導体を挙げることがで
きる。
材料原料等として有用な含窒素複素環化合物が、入手容
易なハロゲン化アリール基を有するヒドラゾン誘導体を
原料に用い、パラジウム化合物とホスフィンからなる触
媒及び塩基の存在下、分子内環化させることより合成す
ることが可能となった。また、本発明の製造法で得るこ
とができるインドール及び4H−キノリン等の含窒素複
素環化合物は、環内窒素に直接窒素が結合した1−アミ
ノ構造を有している。このような構造の化合物は、例え
ば、特開平7−53376号公報には医薬としての用途
が開示されている有用な化合物であるが、従来の方法で
は、極限られた実施例しかなく、また合成に手間を要し
ていたが、本発明の方法を用いることにより容易に合成
することが可能となった。さらに従来法では、インドー
ル環の4位のみに置換基を導入することは容易ではなか
ったが、本発明の製造方法では入手容易な原料から、4
位のみに置換基を有するインドール誘導体を合成するこ
とが可能になった。
ことにより窒素−窒素結合が容易に開裂するので窒素上
に置換基を有さない含窒素複素環化合物を提供すること
もできる。また、本発明の生成物はベンゼン環部にハロ
ゲンを有することも可能なことから、パラジウム−ホス
フィンからなる触媒を用いて該ハロゲンをアミノ基、ア
リール基、及び置換ビニル基等へ変換することも可能で
あり、多様な置換基を有する含窒素複素環化合物の中間
体として極めて有用である。
れらに限定されるものではない。
−ジメチルヒドラゾンの合成)温度計、滴下ロート、3
方コック、及びメカニカルスターラーを備えた200m
lの三口フラスコを窒素置換し、マグネシウム1.85
g(76mmol)及びジエチルエーテル30mlを加
えた。滴下ロートに2,6−ジクロロベンジルクロライ
ド(東京化成品)13.5g(69mmol)及びジエ
チルエーテル40mlからなる溶液を加え、反応系内の
温度が30℃前後になるように滴下した。30分間室温
で熟成後、氷冷し、N,N−ジメチルホルムアミド6g
(82mmol)を滴下した。室温で1時間熟成後、氷
冷し、3N塩酸50mlを投入した。分相し、ジエチル
エーテルで抽出し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。濾過、濃縮後、得られた残渣にメチルタ
ーシャーリーブチルエーテル5mlを添加し、加熱溶解
させた。室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、2,
6−ジクロロフェニルアセトアルデヒドの結晶8.1g
(43mmol)を得た。収率62%。
キュラーシーブ4Aを加え、窒素置換した。上記で得ら
れた2,6−ジクロロフェニルアセトアルデヒド1.0
1g(5.3mmol)を加え、トルエン4mlに溶解
させた。氷冷し、N,N−ジメチルヒドラジン351m
g(5.8mmol)を投入した。室温で3時間攪拌
後、濾過し濾液を減圧下、濃縮した。残渣を2mmHg
の減圧下蒸留し、2,6−ジクロロフェニルアセトアル
デヒド N,N−ジメチルヒドラゾン1.14g(4.
9mmol)を得た。収率93%。
−ジクロロベンジルクロライド(和光純薬品)を用いた
以外は、参考例1と同様な操作を繰り返した。2,4−
ジクロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチル
ヒドラゾンが収率53%(2,4−ジクロロベンジルク
ロライド基準)で得られた。
ロロベンジルクロライド(和光純薬品)を用いた以外
は、参考例1と同様な操作を繰り返した。2−クロロフ
ェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾン
が収率58%(2−クロロベンジルクロライド基準)で
得られた。
ヒド N,N−ジメチルヒドラゾンの合成)Organ
ic Syntheses(Collective V
olumeVI,1988年,901−904頁)の方
法に従って、アセトアルデヒドN−シクロヘキシルイミ
ン(N−エチリデンシクロヘキシルアミン)6.9g
(52.6mmol)の調製及びリチウムジイソプロピ
ルアミドとの反応を実施した。
ックスターラーを備えた100mlの三口フラスコを窒
素置換し、2,6−ジクロロベンジルクロライド(東京
化成品)10.2g(52.2mmol)及びテトラヒ
ドロフラン25mlを加えた。この溶液に上記で合成し
たリチウム塩化合物を、反応系内の温度が15〜20℃
に保たれるように滴下した。2時間室温で熟成後、氷冷
し3N塩酸を投入し、反応を終了させた。ジエチルエー
テルで抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。濾過、濃縮後、得られた残渣に10gのモレキュラ
ーシーブ4Aを加え、窒素置換した。トルエン10ml
に溶解後、氷冷し、N,N−ジメチルヒドラジン3.4
5g(57.4mmol)を投入した。室温で3時間攪
拌後、濾過し濾液を減圧下、濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶媒;ヘキサン:酢酸エ
チル=20:1)で精製し、3−(2,6−ジクロロフ
ェニル)プロピオンアルデヒド N,N−ジメチルヒド
ラゾン7.42g(30.3mmol)を得た。収率5
8%(2,6−ジクロロベンジルクロライド基準)。
30mlの三口フラスコを窒素置換し、トリス(ジベン
ジリデンアセトン)二パラジウム(0)(ストレム製、
31.5mg,パラジウムとして0.069mmol,
基質2−クロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジ
メチルヒドラゾンに対して3.0mol%)、ターシャ
リーブトキシナトリウム264mg(2.74mmo
l)、o−キシレン5ml、1−(N,N−ジメチルア
ミノメチル)−2−(ジターシャーリーブチルホスフィ
ノ)フェロセン40.1mg(0.104mmol)、
2−クロロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチ
ルヒドラゾン450mg(2.29mmol)を、この
順番に加えた。110℃まで昇温した後、その温度で4
時間撹拌した。室温まで冷却後、水10mlを添加し、
ジエチルエーテルで抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、濃縮した。残渣をアルミナカラムクロマトグラフ
ィーで精製し(溶媒;ヘキサン:ジエチルエーテル=5
0:1)、目的物の1−(ジメチルアミノ)インドール
を275mg(1.72mmol)得た。収率75%、
GC純度99%。
シャーリーブチルホスフィノ)フェロセンの代わりに、
トリ(ターシャリーブチル)ホスフィン42.2mg
(0.21mmol)を用い、120℃で20時間反応
させた以外は実施例1と同様な操作を繰り返した。1−
(ジメチルアミノ)インドールの収率は41%であっ
た。
ルヒドラゾンの代わりに、2,6−ジクロロフェニルア
セトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用い、
120℃で8時間反応させた以外は実施例1と同様な操
作を繰り返した。4−クロロ−1−(ジメチルアミノ)
インドールを収率35%で得た。
ムを用いた以外は、実施例3と同様な操作を繰り返し
た。4−クロロ−1−(ジメチルアミノ)インドールを
収率33%で得た。
ルヒドラゾンの代わりに、2,4−ジクロロフェニルア
セトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラゾンを用い、
120℃で8時間反応させた以外は実施例1と同様な操
作を繰り返した。6−クロロ−1−(ジメチルアミノ)
インドールを収率21%で得た。
ルヒドラゾンの代わりに、2,6−ジクロロフェニルア
セトアルデヒド N−フェニル−N−メチルヒドラゾン
を用い、120℃で8時間反応させた以外は実施例1と
同様な操作を繰り返した。4−クロロ−1−(N−フェ
ニル−N−メチルアミノ)インドールを収率39%で得
た。
ルヒドラゾンの代わりに、3−(2,6−ジクロロフェ
ニル)プロピオンアルデヒド N,N−ジメチルヒドラ
ゾンを用い、ターシャリーブトキシナトリウムの代わり
に炭酸セシウムを用い、120℃で8時間反応させた以
外は実施例1と同様な操作を繰り返した。5−クロロ−
1−(ジメチルアミノ)−4H−キノリンを収率35%
で得た。
ジメチルヒドラゾンの代わりに2−クロロ−4−フルオ
ロフェニルアセトアルデヒド N,N−ジメチルヒドラ
ゾンを用いた以外は実施例1と同様な操作を繰り返し
た。6−フルオロ−1−(ジメチルアミノ)インドール
の収率は74%であった。
ジメチルヒドラゾンの代わりに2−クロロ−4,5−メ
チレンジオキシフェニルアセトアルデヒド N,N−ジ
メチルヒドラゾンを用いた以外は実施例1と同様な操作
を繰り返した。5,6−メチレンジオキシ−1−(ジメ
チルアミノ)インドールの収率は30%であった。
1に示した。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は各々独立して水素、アルキル基、
アリール基、又はヘテロアリール基を表し、R3は水素
又はアリール基を表し、R4はアルコキシ基、ニトロ基
又はハロゲンを表し、Xはハロゲンを表し、mは0〜2
の整数を表し、nは0又は1を表す。)で示されるヒド
ラゾン誘導体を、ホスフィンとパラジウム化合物を含む
触媒、及び塩基の存在下、反応させることを特徴とする
下記一般式(2) 【化2】 (式中、R1〜R4、m、及びnは一般式(1)の定義に
同じ。)で示される含窒素複素環化合物の製造方法。 - 【請求項2】 ホスフィンがターシャリーブチル−リン
結合を有するホスフィンである請求項1に記載の製造方
法。 - 【請求項3】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、R1及びR2が各々独立してアルキル基であることを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、R1及びR2が各々独立してフェニル基又は置換フェ
ニル基を表すことを特徴とする請求項1又は請求項2に
記載の製造方法。 - 【請求項5】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、R4がハロゲンであることを特徴とする請求項1乃
至請求項4のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、mが0又は1であることを特徴とする請求項1乃至
請求項5のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項7】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、mが1であることを特徴とする請求項6に記載の製
造方法。 - 【請求項8】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、n=0であり、かつR4が4位であることを特徴と
する請求項7に記載の含窒素複素環化合物。 - 【請求項9】 一般式(1)及び一般式(2)におい
て、n=1であり、かつR4が5位であることを特徴と
する請求項7に記載の含窒素複素環化合物。
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