JP2000318604A - ハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤ - Google Patents

ハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤ

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JP2000318604A JP11133920A JP13392099A JP2000318604A JP 2000318604 A JP2000318604 A JP 2000318604A JP 11133920 A JP11133920 A JP 11133920A JP 13392099 A JP13392099 A JP 13392099A JP 2000318604 A JP2000318604 A JP 2000318604A
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    • B62D65/18Transportation, conveyor or haulage systems specially adapted for motor vehicle or trailer assembly lines
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送ラインの現場施工が精緻な施工を要
することなく簡便かつ低コストで達成できるとともに搬
送騒音の少ない円滑な搬送ができ、しかも、隣接する異
種の搬送手段との間の容易な乗り継ぎができるハイブリ
ッド搬送台車用ストレージコンベヤを提供する。 【解決手段】 左右一対のスキッド部X2とその外側の
前後左右に走行車輪X3を配備したハイブリッド搬送台
車X1を搬送するハイブリッド搬送台車用ストレージコ
ンベヤであって、ハイブリッド搬送台車X1の走行車輪
X3に当接する一対の軌条2と前記一対の軌条2をお互
いに所定間隔で連結する定尺連結梁材3と前記定尺連結
梁材3に固設されて前記スキッド部X2に当接して推進
力を伝達する駆動ローラ装置4とを具備してなるコンベ
ヤユニット5を搬送方向に多数連設したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場において自動
車のボディー等のワークを搬送するための搬送台車用ス
トレージコンベヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場内では、自動車のボディー等
のワークを搭載した搬送台車やスキッド搬送体等の搬送
体を搬送するため、搬送体の種類に応じた様々なコンベ
ヤが用いられている。
【0003】図7は、塗装工程で塗装を行った自動車の
ボディー等のワークWを乾燥処理するために、ワークW
を搭載してオーブン炉内で搬送する台車搬送用コンベヤ
の一例を示すものであって、搬送台車A1はその車体下
面に4つの鍔付きの走行車輪A2を有しており、これら
の走行車輪A2がオーブン炉内の床面Gの支持フレーム
A3に固定された一対の軌条A4に支持されて、これら
の軌条A4の中間に設けられた台車搬送用コンベヤA5
によって牽引搬送されるようになっている。
【0004】そして、台車搬送用コンベヤA5は、左右
に対向して設けられている断面コ字状の一対のガイドレ
ールA6を転動するガイドローラA7で走行自在に案内
支持されるトロリA8を有している。
【0005】前記台車搬送用コンベヤA5のトロリA8
は、図7のA−A断面を拡大した図8に示すように、コ
ンベヤチェーンA9に連結されており、このコンベヤチ
ェーンA9を駆動することによって、搬送台車A1の下
底面に床面に向けて突設した台車牽引用係合部材A10
に台車搬送用コンベヤA5側のプッシャドグ等からなる
牽引部材A11を係脱自在に係合させて牽引し,搬送台
車A1を走行させるようになっている。
【0006】一方、図9は、ワークWを搭載してオーブ
ン炉内で搬送するスキッド搬送体B1の一例を示すもの
であって、スキッド搬送用ローラコンベヤB2は、床面
に設置された支持フレームB3の幅方向の一方の端部
に、鍔付フリーローラB4が搬送方向に沿って多数配列
されており、他方の端部には、それぞれの鍔付フリーロ
ーラB4と対向する位置に駆動ローラB5が配列されて
いる。
【0007】それぞれの鍔付フリーローラB4は、水平
軸回りに自由に回転できるようになっていて、その外周
面両側に形成されている鍔部Fで、ワークWを搭載した
スキッド搬送体B1の一方のスキッド脚部B6の底部に
設けられているローラ当接部tの両側面を案内するとと
もに、外周面で前記ローラ当接部tの下面を受けてい
る。
【0008】また、それぞれの駆動ローラB5は、スキ
ッド搬送体B1の他方のスキッド脚部B6のローラ当接
部t下面を外周面で受けており、駆動ローラB5の回転
によりスキッド搬送体B1が搬送されるようになってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のような
台車搬送用コンベヤA5においては、I型鋼材からなる
軌条A4の下部を固定側フレームに対して押さえプレー
ト、ボルト、ナットなどを用いて固定するなどの面倒な
取り付け方法を採用して固定側フレームに敷設しなけれ
ばならず、また、一対の軌条A4、A4の相互間隔を綿
密にチェックして搬送台車A1の搬送騒音の少ない円滑
な搬送を確保しなければならず、要するに、レールゲー
ジ用定規を頻繁に使用して所定のレールゲージを順守し
なければならず、多大な施工負担と施工コストを要して
いた。
【0010】また、従来のような台車搬送用コンベヤA
5においては、現工程から次工程へ台車搬送用コンベヤ
A5を乗り継ぐ場合、台車搬送用コンベヤA5と搬送ラ
インを直交させるためのトラバーサとの間の乗り継ぎの
場合、台車搬送用コンベヤA5と昇降リフターとの間の
乗り継ぎの場合においては、台車搬送用コンベヤ、トラ
バーサ、昇降リフター等に敷設した軌条における相互の
軌条接続許容間隔や軌条段差許容間隔は、自動車のボデ
ィー等のようなワークWを搬送する場合には最大でも1
0mm程度であり、これを越えると円滑な乗り継ぎが困
難となり多大な乗り継ぎ動力を要するばかりでなく、脱
輪防止を十分な配慮した搬送ラインを設計する必要があ
った。
【0011】そして、搬送ラインの現場において台車搬
送用コンベヤA5のフレーム組み立て調整作業を回避す
るため、台車搬送用コンベヤA5の製造元でフレーム組
み立てを行った後に出荷することが多く、組み立てられ
た台車搬送用コンベヤA5のフレームは嵩張っており、
運送媒体、運送効率、運送費などの点で多くの問題があ
った。
【0012】また、従来のような台車搬送用コンベヤA
5においては、搬送台車A1の下底面に床面に向けて突
設した台車牽引用係合部材A10に台車搬送用コンベヤ
A5側のプッシャドグ等からなる牽引部材A11を係脱
自在に係合させて牽引していたため、その確実な係脱を
達成することができる許容寸法を確保することが重要で
あり、高度な製作精度を要求されるとともに、作業者が
これらの牽引部材に挟まれないように注意深く所望の作
業をしなければならないという厄介な問題があった。
【0013】さらに、従来のような台車搬送用コンベヤ
A5においては、複数の搬送台車A1にそれぞれ係合す
る複数の牽引部材A11がトロリA8を介して一本の牽
引用コンベヤチェーンA9に取り付けられているため、
搬送工程の改造などでコンベヤの長さが変更になった場
合には牽引用コンベヤチェーンA9を切断して所定数の
フレームユニットを追加もしくは削減しなければなら
ず、変更作業の多大な負担を強いられるという問題があ
るばかりでなく、台車搬送用コンベヤA5の駆動ユニッ
トに故障等が生じた場合にはコンベヤ全長に亙って駆動
力が無くなり、その応急作業に多大な人的労力を要する
という問題があった。
【0014】一方、前述したような従来のスキッド搬送
用ローラコンベヤB2で搬送されるスキッド搬送体B1
は、搬送効率や、塗装後の自動車ボディを搭載して乾燥
炉内を搬送する際の熱効率を考慮して可及的に軽量に製
作されており、しかも、通常5〜6mの長尺で、幅は約
800mm程度の細長い形状に形成されているため、荷
重によって撓みが生じやすく、また、製作時に歪みが生
じやすい構造になっている。
【0015】そのため、前述したようなスキッド搬送用
ローラコンベヤB2でスキッド搬送体B1を搬送する際
に、スキッド脚部B6に生じている撓みや歪みによっ
て、スキッド脚部B6のローラ当接部tと対向している
駆動ローラB5の位置部がスキッド脚部B6のローラ当
接部tから離れてしまい、駆動ローラB5からスキッド
搬送体B1に十分な駆動力が伝達されず、搬送効率が低
下する問題があった。
【0016】特に、前後の駆動ローラB5間にスキッド
脚部B6のローラ当接部tを案内支持する鍔付フリーロ
ーラB4が直列に配置されていると、スキッド脚部B6
のローラ当接部tが鍔付フリーローラB4のみと当接
し、駆動ローラB5部分でスキッドが浮き上がる状態と
なった場合には、スキッド搬送体B1の搬送ができなく
なるという恐れがあった。
【0017】そのため、少なくともスキッド搬送体B1
の一方のスキッド脚部B6と対向する側を全て駆動ロー
ラB5とする必要があり、駆動ローラB5の数が多くな
るとスキッド搬送用ローラコンベヤB2の構造が複雑に
なり、製作コストが高くなるばかりでなく、作業者がス
キッド搬送用ローラコンベヤB2に接近して作業する際
に駆動ローラB5が邪魔、もしくは障害物になるという
問題があった。
【0018】そこで、本発明の目的は、前述したような
従来技術の問題を解決し、搬送ラインの現場施工が精緻
な施工を要することなく簡便かつ低コストで達成できる
とともに円滑な搬送ができ、しかも、隣接する異種の搬
送手段との間の容易な乗り継ぎができるハイブリッド搬
送台車用ストレージコンベヤを提供することである。
【0019】本発明の更なる目的は、ハイブリッド搬送
台車の上下動に対しても推進力を確実に伝達することが
でき、搬送騒音の少ないハイブリッド搬送台車用ストレ
ージコンベヤを提供することである。
【0020】本発明の更なる目的は、搬送作業スペース
と搬送駆動制御スペースとを区画して搬送時における作
業環境の安全性を確保するとともに施工された駆動制御
系の配線等に支障のないハイブリッド搬送台車用ストレ
ージコンベヤを提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本請求項1の発明である
ハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤは、左右一
対のスキッド部とその外側の前後左右に走行車輪を配備
したハイブリッド搬送台車を搬送するハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤであって、ハイブリッド搬送
台車の走行車輪に当接する一対の軌条と、前記一対の軌
条をお互いに所定間隔で連結する定尺連結梁材と、前記
定尺連結梁材に固設されて前記スキッド部に当接して推
進力を伝達する駆動ローラ装置とを具備してなるコンベ
ヤユニットを搬送方向に多数連設したことによって、前
記課題を解決した。
【0022】本請求項2の発明であるハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤは、請求項1記載の発明に加
えて、前記駆動ローラ装置が、スキッド部に当接して水
平軸回りに摩擦駆動する駆動ローラと、スキッド部に対
して駆動ローラの外周面が接近離間自在となるように定
尺連結梁材に取り付けられた浮動支持枠と、駆動ローラ
外周面をスキッド部に押し付けるように浮動支持枠を付
勢する付勢手段とを備えていることによって、前記課題
を更に解決した。
【0023】本請求項3の発明であるハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤは、請求項2記載の発明に加
えて、前記一対の軌条の間に、前記駆動ローラが出没す
る開口部を備えた床板を多数跨設したことによって、前
記課題を更に解決した。
【0024】なお、本発明のハイブリッド搬送台車用ス
トレージコンベヤに設けられた軌条の断面形状について
は、ハイブリッド搬送台車に備えられた走行車輪の形状
に適合するものであれば、如何なる断面形状であっても
差し支えない。そして、ハイブリッド搬送台車に備えら
れた走行車輪が鍔付車輪である場合には、施工コストを
低減する観点から、通常汎用されている矩形横断面を有
する鋼材を使用することが望ましい。
【0025】また、本発明のハイブリッド搬送台車用ス
トレージコンベヤで搬送させるハイブリッド搬送台車の
スキッド部とは、搬送ラインに沿って多数配設された駆
動ローラに当接して台車本体を搬送させるために、台車
本体の下底面に搬送方向に細長く延設された左右一対の
ローラ当接部位のことであって、ハイブリッド搬送台車
に搭載して搬送されるワークの搬送方向の長さよりやや
長いか、同程度の長さを有している。
【0026】
【作用】本発明のハイブリッド搬送台車用ストレージコ
ンベヤにハイブリッド搬送台車を搬送させた場合につい
て説明すると、前後左右の走行車輪が台車本体の重量を
支持しながら一対の軌条に走行案内されるともに、台車
本体の下底面に設けた一対、又は片側のスキッド部が駆
動ローラによってフリクション駆動されることにより、
ハイブリッド搬送台車は台車支持力と台車推進力とがそ
れぞれ機能分担された状態で走行する。
【0027】また、本発明のハイブリッド搬送台車用ス
トレージコンベヤは、ハイブリッド搬送台車の撓みや歪
みによって搬送中にスキッド部の通過する上下位置が変
動しても、駆動ローラを支持している浮動支持枠が付勢
手段の付勢力によって追従変位し、駆動ローラはスキッ
ド部に常に押し付けられた状態が維持されるので、駆動
ローラの摩擦駆動力はハイブリッド搬送台車に確実に伝
達される。
【0028】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例であ
るハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤを説明す
る。また、本実施例のハイブリッド搬送台車用ストレー
ジコンベヤは、ワークWとして自動車ボディーを搭載す
るものであり、自動車の塗装工程等で用いられている。
【0029】まず、図1は、本発明の一実施例であるハ
イブリッド搬送台車用ストレージコンベヤを示す横断面
図であり、図2は、図1に示したハイブリッド搬送台車
用ストレージコンベヤの平面図であり、図3は、図1に
示したハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤの側
面図である。
【0030】そこで、図1、2、3に示すように、本実
施例におけるハイブリッド搬送台車用ストレージコンベ
ヤは、搬送路の床面Gに搬送方向に沿って所定間隔で立
設した多数の支持ブラケット1の間に架設された一対の
軌条2を設置するとともに、この一対の軌条2をお互い
に所定間隔で連結する定尺連結梁材3を搬送路の幅方向
に架け渡して設置し、これら定尺連結梁材3の一つにコ
ンベヤとしての推進力を伝達する駆動ローラ装置4を設
置してコンベヤユニット5を形成する。
【0031】また、前記コンベヤユニット5に用いた一
対の軌条2は、ハイブリッド搬送台車X1に備えられた
走行車輪X3を走行案内するものであれば、如何なる軌
条形態を有するものであっても差し支えないが、通常、
種々の素材として汎用されている矩形横断面を有する鋼
材を用いることによって施工コストの低減を図ることが
できる。
【0032】そして、このようにして得られたコンベヤ
ユニット5は、搬送方向に隣接する軌条2をお互いに連
結する連結片2Aによって多数連設されて、一連のコン
ベヤに形成されている。
【0033】つぎに、本実施例であるハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤに取り付ける前記駆動ローラ
装置4について詳説すると、以下のとおりである。
【0034】前記駆動ローラ装置4は、前記定尺連結梁
材3の一方の端寄りに設けられていて、図4〜図6に示
すように、定尺連結梁材3の上面に固定されている取付
ブラケット4Aに揺動軸4Bで上下揺動自在に支持され
た浮動支持枠4Cを備えている。
【0035】前記浮動支持枠4Cの揺動軸4Bより前方
位置には、駆動ローラ4Dが取り付けられ、さらに、そ
の前方位置には、圧縮コイルばねEからなる付勢手段の
一端が取り付けられている。一方、圧縮コイルばねEの
他端は、前記取付ブラケット4Aの前方位置に固定され
ている。
【0036】そして、前記駆動ローラ4Dには、モータ
4Fと減速機構4Gが内蔵されていており、駆動ローラ
装置4を構造が簡単でコンパクトに構成しているが、駆
動ローラ4Dを駆動するためのモータ4Fや減速機4G
を浮動支持枠4C等に取り付けて駆動ローラ4Dを外部
から駆動するようにしてもよい。
【0037】なお、駆動ローラ4Dに内蔵されているモ
ータ4Fへの給電は、図示しない給電線を介して行われ
るようになっている。また、駆動ローラ4Dの外周面の
一部は、摩擦の大きいウレタンゴム等の弾性体4Hが被
覆されている。
【0038】そして、前記駆動ローラ4Dにスキッド部
X2が当接して支持されたときには、駆動ローラ4Dに
設けられている弾性体4Hの外周面が圧縮コイルばね4
Eの付勢力によってスキッド部X2の下面に押し付けら
れた状態になる。
【0039】この状態で、駆動ローラ4Dを回転駆動す
ることにより、弾性体4Hの外周面とスキッド部X2間
に摩擦力が作用し、ハイブリッド搬送台車X1を搬送方
向前方へ推進させることができる。
【0040】なお、それぞれのコンベヤユニット5の駆
動ローラ4Dは、ハイブリッド搬送台車X1の搬送中は
全て連続的に回転駆動しておいてもよいし、また、ハイ
ブリッド搬送台車X1が駆動ローラ4Dの上方に存在し
ているか否かを前記取付ブラケット4Aの揺動軸4B側
に設けた光電センサ、近接センサ等の台車検出センサ4
Iで検出し、前記台車検出センサ4Iがハイブリッド搬
送台車X1を検出している間だけ、駆動ローラ4Dが駆
動されているようにしてもよい。
【0041】また、前述した実施例においては、浮動支
持枠4Cの付勢手段として、圧縮コイルばね4Eを用い
ているが、これに限定するものではなく、例えば、浮動
支持枠4Cに取り付けて揺動軸回りのモーメントを発生
させる錘や、定圧エアが供給されるエアシリンダ装置等
を付勢手段として用いてもよい。
【0042】また、本実施例の浮動支持枠4Cは、揺動
軸4Bを支点として揺動する構造であるが、駆動ローラ
4Dがハイブリッド搬送台車X1のスキッド部X2に対
して直線的に接近離間移動できるように、リニアガイド
機構等を介して固定部材側に支持させ、圧縮ばね等の付
勢手段で駆動ローラ4Dをスキッド部X2に押し付ける
ようにしてもよい。
【0043】さらに、本実施例のハイブリッド搬送台車
用ストレージコンベヤは、前記一対の軌条2の間に、前
記駆動ローラ4Dが出没する開口部6Aを備えた鋼板か
らなる床板6を多数跨設し、床板6が搬送作業スペース
と搬送駆動制御スペースとに上下分画することによっ
て、フラットな作業床面を創出している。
【0044】また、前記床板6には、前記駆動ローラ4
Dが出没する開口部6Aを設け、駆動ローラ4Dが弾力
的に出没し得るので作業の安全性を向上するようになっ
ている。
【0045】このようにして得られた、本発明の一実施
例であるハイブリッド搬送台車用ストレージコンベヤ
は、ハイブリッド搬送台車X1を走行させた場合に、一
対の軌条2が台車本体の走行車輪X3を介して台車本体
の全重量を支持して走行案内するとともに、駆動ローラ
4Dが台車本体の下底面に設けた一対のスキッド部X2
をフリクション駆動する。このため、ハイブリッド搬送
台車X1は、台車支持力と台車推進力とをそれぞれ機能
分担された状態で走行する。
【0046】したがって、本実施例のハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤは、搬送ラインの現場施工が
簡便かつ低コストで達成できるとともに搬送騒音の少な
い円滑な搬送ができ、しかも、搬送時における作業環境
の安全性を確保すること等が達成できる。
【0047】
【発明の効果】このようにして得られた本発明のハイブ
リッド搬送台車用ストレージコンベヤは、本発明に特有
のコンベヤ構造を有しているので以下のような効果を奏
することができる。すなわち、本請求項1記載のハイブ
リッド搬送台車用ストレージコンベヤは、そのコンベヤ
ユニットをハイブリッド搬送台車の走行車輪に当接する
一対の軌条と前記一対の軌条をお互いに所定間隔で連結
する定尺連結梁材とで形成したことによって、搬送ライ
ンの現場施工を実施する際に、従来のようなレールゲー
ジ用定規を使用しなくても定尺連結梁材を用いて所定の
レールゲージを確保することができるので、組み立て施
工が簡単且つ便利で施工負担が軽減され、低コストで達
成できる。本請求項1記載のハイブリッド搬送台車用ス
トレージコンベヤは、搬送ラインの施工現場において組
み立てを簡便に実施することができるので、従来のよう
な製造元での組み立てを行う必要も無く、組み立て前の
コンベヤ部品をコンパクトに運送することができ、運送
媒体、運送効率、運送費等を大幅に改善することができ
る。
【0048】本請求項1記載のハイブリッド搬送台車用
ストレージコンベヤは、一対の軌条と定尺連結梁材と駆
動ローラ装置とで形成されたコンベヤユニットを搬送方
向に多数連設したことによって、コンベヤユニットのユ
ニット数を任意に増減することができるので、搬送ライ
ンの自由なレイアウト設計が可能となり、修繕などのメ
ンテンナンス時にもコンベヤユニットを個々に独立して
入れ替えて、コンベヤ全体に及ぼすメンテンナンス時の
影響を少なくすることができる。
【0049】本請求項1記載のハイブリッド搬送台車用
ストレージコンベヤは、ハイブリッド搬送台車の走行車
輪が走行する一対の軌条と同搬送台車のスキッド部に当
接して推進力を伝達する駆動ローラ装置とを備えたこと
によって、搬送ラインを直交させるためのトラバーサと
の間の乗り継ぎの場合、昇降リフターとの間の乗り継ぎ
の場合に、従来のような相互の軌条接続許容間隔や軌条
段差許容間隔が自動車のボディー等のようなワークを搬
送する場合に最大でも10mm程度に抑える必要があっ
た施工精度を台車本体の全長の約3分の1(例えば、台
車本体の全長が4000mmである場合、約1300m
m)程度まで大幅に緩和しても円滑に確実な乗り継ぎが
できる。
【0050】次に、本請求項2記載のハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤに設けた駆動ローラ装置が、
スキッド部に当接して水平軸回りに摩擦駆動する駆動ロ
ーラと、スキッド部に対して駆動ローラの外周面が接近
離間自在となるように取り付けられた浮動支持枠と、浮
動支持枠を付勢する付勢手段とを備えたことによって、
ハイブリッド搬送台車の上下動に対しても推進力を確実
に伝達することができ、駆動ローラの消費動力を少なく
して軽度の推進力で最大限の推進負荷効率を発揮するこ
とができる。
【0051】本請求項2記載のハイブリッド搬送台車用
ストレージコンベヤに設けた駆動ローラ装置は、スキッ
ド部に当接して水平軸回りに摩擦駆動する駆動ローラが
取り付けられた浮動支持枠と、駆動ローラの外周面をス
キッド部に押し付けるように浮動支持枠を付勢する付勢
手段とを備えたことによって、駆動ローラの外周面がス
キッド部に押し付けるように弾力的に当接するので、搬
送騒音の少ない円滑な搬送ができ、しかも、作業者の手
足、作業服などが駆動ローラに挟まれた場合であっても
即座に解消することができ、作業者の安全性を確保する
ことができる。
【0052】本請求項3の発明であるハイブリッド搬送
台車用ストレージコンベヤは、一対の軌条に駆動ローラ
が出没する床板を多数跨設したことによって、床板が搬
送作業スペースと搬送駆動制御スペースとに上下分画す
る。このため、搬送駆動制御スペースにおいては自由に
施工された駆動制御系の配線等が搬送作業の邪魔になら
ず、万全に保全されて断線などを防止することができ、
また、搬送作業スペースにおいては駆動ローラが弾力的
に出没し得るのでフラットな作業床面が創出されて安全
性と作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるハイブリッド搬送台
車用ストレージコンベヤの横断面図。
【図2】 本発明の一実施例であるハイブリッド搬送台
車用ストレージコンベヤの平面図。
【図3】 本発明の一実施例であるハイブリッド搬送台
車用ストレージコンベヤの側面図。
【図4】 駆動ローラ装置の側面図。
【図5】 駆動ローラ装置の平面図。
【図6】 駆動ローラ装置を搬送方向後方から見た図。
【図7】 従来の搬送台車と台車搬送用コンベヤとの搬
送状態を示した横断面図。
【図8】 図7のA−A断面を拡大して搬送台車と台車
搬送用コンベヤとの係合状態を示した図。
【図9】 従来のスキッド搬送体とスキッド搬送用ロー
ラコンベヤとの搬送状態を示した横断面図。
【符号の説明】
1 支持ブラケット 2 軌条 2A 連結片 3 定尺連結梁材 4 駆動ローラ装置 4A 取付ブラケット 4B 揺動軸 4C 浮動支持枠 4D 駆動ローラ 4E 圧縮コイルばね 4F モータ 4G 減速機 4H 弾性体 4I 台車検出センサ 5 コンベヤユニット 6 床板 6A 開口部 W ワーク(自動車ボディ) X1 ハイブリッド搬送台車 X2 スキッド部 X3 走行車輪 G 搬送路床面
フロントページの続き (72)発明者 田中 善土 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 後藤 大 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対のスキッド部と前後左右に走行
    車輪を配備したハイブリッド搬送台車を搬送するハイブ
    リッド搬送台車用ストレージコンベヤであって、 ハイブリッド搬送台車の走行車輪に当接する一対の軌条
    と、前記一対の軌条をお互いに所定間隔で連結する定尺
    連結梁材と、前記定尺連結梁材に固設されて前記スキッ
    ド部に当接して推進力を伝達する駆動ローラ装置とを具
    備してなるコンベヤユニットを搬送方向に多数連設した
    ことを特徴とするハイブリッド搬送台車用ストレージコ
    ンベヤ。
  2. 【請求項2】 前記駆動ローラ装置が、スキッド部に当
    接して水平軸回りに摩擦駆動する駆動ローラと、スキッ
    ド部に対して駆動ローラの外周面が接近離間自在となる
    ように定尺連結梁材に取り付けられた浮動支持枠と、駆
    動ローラの外周面をスキッド部に押し付けるように浮動
    支持枠を付勢する付勢手段とを備えていることを特徴と
    する請求項1記載のハイブリッド搬送台車用ストレージ
    コンベヤ。
  3. 【請求項3】 前記一対の軌条の間に、前記駆動ローラ
    が出没する開口部を備えた床板を多数跨設したことを特
    徴とする請求項2記載のハイブリッド搬送台車用ストレ
    ージコンベヤ。
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