JP2000318189A

JP2000318189A - 色相のずれを最小にする印刷方法および装置

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Publication number: JP2000318189A
Application number: JP2000120650A
Authority: JP
Inventors: George C Ross; ジョージ・シー・ロス; David M Wetchler; デビッド・エム・ウェチラー; John M Skene; ジョン・エム・スキーン
Original assignee: Hewlett Packard Co
Current assignee: HP Inc
Priority date: 1999-04-30
Filing date: 2000-04-21
Publication date: 2000-11-21
Also published as: EP1048471A3; EP1048471B1; DE60041100D1; EP1048471A2

Abstract

(57)【要約】【課題】印刷速度および価格を損なうことなく、高品質
のカラー・インクジェット印刷を行うことのできる方法
を提供する。【解決手段】本発明の一実施例によれば、印刷ヘッドが
右から左へ、または、左から右へ移動されるかどうかに
係らず、インク液滴を同じ順序で堆積させて合成色を形
成する、複数の印刷ヘッドを双方向シングルパス・モー
ドで使用するインクジェット・プリンタが提供される。
各印刷ヘッドは、インク放出ノズルの多数対の列が互い
にほぼ平行に配置される対称軸を有する。ノズル列の各
対は、特定の色のインク液滴を放出し、対称軸に関して
対称に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カラー印刷に関
し、より詳細には、双方向カラー・インクジェット印刷
における色相のずれを最小にすることに関する。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット印刷法の技術は、比較的
よく開発されている。コンピュータ・プリンタ、図形プ
ロッタ、複写機、ファクシミリ装置などの製品は、ハー
ドコピー印刷出力を生成するためにインクジェット技術
を使用する。この技術の原理は、たとえば、Hewlett-Pa
ckard Journal、Vol.36、No.5 (1985年5月)、Vol.39、N
o.4 (1988年8月)、 Vol.39、No.5 (1988年10月)、 Vol.
43、No.4 (1992年8月)、Vol.43、No.6 (1992年12月) 、
およびVol.45、No. 1 (1994年2月) の版の様々な論文に
開示されている。インクジェット装置は、また、Output
Hardcopy Devices、13章(Ｅｄ．Ｒ．Ｃ．ダーベック(E
d.R.C.Durbeck)とＳ．シア(S.Sherr)、Academic Pres
s、San Diego、1988)において、Ｗ．Ｊ．ロイド(W.J.Ll
oyd)とＨ．Ｔ.タウブ(H.T.Taub)によって説明されてい
る。

【０００３】インクジェット印刷の人気の高まりによ
り、インクジェット・プリンタのメーカ間の競争が激し
くなっている。現在、競合するインクジェット・プリン
タを区別する最も一般的な特徴は、価格、速度、および
印刷品質である。今日、ほとんどのインクジェット・プ
リンタ・メーカは、低コストの家庭・オフィス用プリン
タから高速の商用プリンタまで、各価格レンジのインク
ジェット・プリンタのモデルを販売している。プリンタ
・メーカは、各価格レンジにおける競合力を得るため
に、競合他社よりも印刷速度が早く、優れた印刷品質が
得られるプリンタを供給しなければならない。競合イン
クジェット・プリンタ・メーカ間の一貫した低価格によ
って、優れた出力印刷品質と速い印刷速度を共に備えて
いることが、消費者の選択の鍵となっている。

【０００４】走査するインクジェット印刷ヘッドによっ
て隣り合った色領域を印刷する最も高速の方法は、媒体
の端から端まで第１の方向に印刷ヘッドを掃引させなが
ら必要なインク液滴をノズルのアレイから発射し、媒体
をノズル・アレイの高さだけ進め、次に印刷ヘッドを第
２の反対の方向に掃引させて、前と同じようにインク液
滴を発射することである。これは、シングルパス双方向
印刷として知られる。シングルパスとは、印刷ヘッドが
ページの各領域の上を１回だけ通過することである。隣
り合った印刷列間の重なりは、最小かまたはない。双方
向とは、印刷ヘッドが左から右への方向と戻りの右から
左への両方の方向に移動している間に液滴が発射される
ことである。

【０００５】この技術は、白黒で印刷する場合でも周知
であり成功している。しかしながら、当業者は、カラー
で印刷する場合に、右から左への印刷と左から右への印
刷とで、色合いのずれ、すなわちより正確には色の色相
のずれが生じることが分かった。

【０００６】この色相のずれの理由は、伝統的に、印刷
ヘッドがキャリッジ上に特定の順序で配列されているこ
とである。したがって、キャリッジがある特定の方向に
移動している間に複数の印刷ヘッドが発射する場合、異
なる色のインクが、対応する順序で積み重ねられる。キ
ャリッジが反対の方向に移動するときは、反対の順序で
積み重ねられる。複数の印刷ヘッドからの色の組合せを
必要とする色を印刷するときは、色の組合せがどちらの
印刷方向で同じであっても、付着する順序によって、混
合色の目に見える色相が変化することがある。

【０００７】重ねられた２つの液滴のドット配置の順序
は、得られる知覚色に大きい影響を及ぼす。たとえば、
シアンの上にマジェンタを重ねると、シアンがかったブ
ルーとなることがあり、これに対し、マジェンタの上に
シアンを印刷すると、マジェンタがかったブルーになる
ことがある。連続した別々の帯（swath）または別々に
見える色のバンドにおいて、印刷ヘッドが２つの各方向
に移動している間に副帯(subswath)がそれぞれ印刷さ
れ、これは、連続した帯または副帯である。これにより
生じる縞は、きわめて目立つことがある。

【０００８】現在のインクジェット・プリンタは、次の
２つの方法のうち１つまたは両方の方法で色相のずれを
最小にする。１）単方向印刷。これは、印刷ヘッドが単一方向に移動
しているときにインクの液滴を発射し、印刷ヘッドが反
対方向に復帰するときは発射しない。この方法では、原
色（一般に、シアン、マゼンタ、およびイエロー）を印
刷する順序が一定で、方向に関連した色相のずれは生じ
ない。２）マルチパス印刷。マルチパス印刷では、印刷ヘッド
は、媒体の同じ領域の上を複数回通り、それにより、積
み重ねるインク液滴の順序を混ぜて、原色を印刷する順
序を平均化することによって双方向の色相のずれを減少
させる。

【０００９】両方の方法は、色相のずれを減少させまた
は除去する点で有効であり、それにより印刷品質が改善
されるが、印刷処理が著しく遅くなる。消費者は、必要
なカラー印刷品質を得るために印刷速度を犠牲にしなけ
ればならない。

【００１０】この問題を解決するために、望ましいイン
クジェット・プリンタは、キャリッジ復帰に費やされる
時間がないように双方向に印刷し、重複印刷に費やされ
る時間がないようにシングルパス・モードで印刷しなけ
ればならず、合成色を作るインク液滴の付着が、右から
左への方向と左から右への方向のどちらの横断でも同じ
順序で行われなければならず、それにより方向に関係し
た色相のずれがなくなる。家庭とオフィスで高品質のカ
ラー印刷を行うためのインクジェット・プリンタの使用
の増大により、顧客は、選択した価格範囲内で印刷速度
を損なうことなく最高品質のカラー・インクジェット印
刷を達成できることを望んでいる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、印刷
速度および価格を損なうことなく、高品質のカラー・イ
ンクジェット印刷を行うことのできる方法を提供するこ
とにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】インクジェット・プリン
タは、印刷幅を有し、複数の印刷ヘッドを利用する。複
数の印刷ヘッドは、対称軸、第１列のインク放出ノズ
ル、および第２列のインク放出ノズルを有する。第１列
と第２列は、互いに本質的に平行に配置され、対称軸に
関して対称的に配置される。また、第３列と第４列のイ
ンク放出ノズルがある。第３列と第４列は、また、互い
に本質的に平行に配置され、対称軸に関して対称的に配
置される。また、インクジェット・プリンタは、複数の
印刷ヘッドを保持かつインクジェット・プリンタの印刷
幅と平行な第１の方向に横断するように配置された印刷
ヘッド・キャリッジを有する。印刷ヘッド・キャリッジ
は、色インク液滴を媒体上に特定の順序で放出するよう
に複数の印刷ヘッドを位置決めする。また、この構成に
より、印刷ヘッド・キャリッジは、第１の方向と反対の
第２の方向に横断することができ、色インク液滴を媒体
上に同じ特定の順序で放出するように複数の印刷ヘッド
を位置決めする。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下で説明するようなインクジェ
ット・プリンタの好ましい実施形態は、キャリッジ復帰
に費やされる時間がないように双方向に印刷し、重複印
刷に費やされる時間がないようにシングルパス・モード
で印刷し、合成色を形成するインク液滴の付着が、右か
ら左の方向と左から右の方向のどちらの横断も同じ順序
で行われ、それにより方向に関係する色相のずれがなく
なる。

【００１４】図１は、本発明を組み込むインクジェット
・プリンタ１００の斜視図を示す。媒体トレイ１１０
は、入力用紙やその他の印刷媒体の供給品を保持する。
印刷操作を開始するとき、媒体トレイ１１０内の用紙ま
たは媒体は、インクジェット・プリンタ１００内に送ら
れ、次に出力トレイ１１４の方にＵ字形にまわって戻さ
れる。用紙は、印刷領域１１８で止められ、複数の２色
インクジェット印刷ヘッド１０８と単色印刷ヘッド１０
６を含む印刷ヘッド・キャリッジ１０２が、下にある用
紙または媒体上にインクの帯を印刷するために、インク
ジェット・プリンタ１００の印刷幅の端から端までキャ
リッジ横断レール１０４に沿って走査される。用紙は進
められ、次に用紙全体が印刷されるまで処理が印刷ヘッ
ド・キャリッジ１０２の反対の動きで繰り返され、完了
した時点で、印刷された媒体が、出力トレイ１１４上に
排出される。

【００１５】２色インクジェット印刷ヘッド１０８と単
色印刷ヘッド１０６は、インク導管１１６によって、取
り外し可能な補助インク供給部１１２に流体的に結合さ
れている。一般に、これらの補助インク供給部１１２
は、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックのイ
ンクを保持する。市販の３色インクジェット印刷カート
リッジの例は、ヒューレット・パッカード社から入手可
能なモデルＨＰ５６５９Ａである。任意に、様々な色の
組合せを含む２色インクジェット印刷ヘッド１０８と単
色印刷ヘッド１０６を１つの多色カートリッジに置き換
えることができる。本発明の好ましい実施形態におい
て、単色インクジェット印刷ヘッド１０６、２色インク
ジェット印刷ヘッド１０８、および補助インク供給部１
１２は、印刷動作を制御するためにインクジェット・プ
リンタ１００によって使用されるデータを記憶する一体
型メモリ素子を備える。

【００１６】図２は、本発明の１つの実施形態による２
色インクジェット印刷ヘッド１０８の等角図である。イ
ンクジェット印刷ヘッド１０８は、主インク供給部２１
２とフレキシブル・インクジェット印刷ヘッド回路２０
２を含む。フレキシブル・インクジェット印刷ヘッド回
路２０２は、テープ・ボンディング（ＴＡＢ）技術を使
用して柔軟な重合体テープの上に形成される。１つの従
来の技術は、米国特許第４，９１７，２８６号（Ｐｏｌ
ｌａｃｅｋ）に開示されている。フレキシブル・インク
ジェット印刷ヘッド回路２０２は、第１のノズル列２０
６と第２のノズル列２０８を含むインク放出部分２０１
を含む。各ノズル列は、複数のインク放出ノズル２１０
を含む。参照数字２０６および２０８のインク放出ノズ
ル２１０の平行なノズル列は、一般にオリフィスとも呼
ばれ、たとえばレーザ穴開けによって柔軟な重合体テー
プに形成される。テープは、３ＭＣｏｒｐｏｒａｔｉ
ｏｎからＫＡＰＴＯＮテープとして購入可能である。Ｕ
ＰＩＬＥＸまたはその同等品からなる他の適切なテープ
でもよい。代替として、インク放出ノズル２１０を、ニ
ッケル板または金板で形成し、柔軟な重合体テープに取
り付けることができる。

【００１７】フレキシブル・インクジェット印刷ヘッド
回路２０２（図示せず）の裏面は、たとえば、従来のリ
ソグラフィ・エッチングおよび/またはめっき処理によ
って形成された導電体トレースを含む。これらの導電体
トレースは、一方の端が、インクジェット・プリンタと
相互接続するように設計された大きい電気相互接続パッ
ド２１４で終わり、反対の端が、インク放出部分２０１
の後ろでフレキシブル・インクジェット印刷ヘッド回路
２０２の裏面に取り付けられた半導体基板（図示せず）
上の回路で終わる。インクジェット印刷ヘッド１０６お
よび１０８は、フレキシブル・インクジェット印刷ヘッ
ド回路２０２の表面まで延びる電気相互接続パッド２１
４が、プリンタ電極と接触して、外部で発生された付勢
信号をインクジェット印刷ヘッドに提供するように、プ
リンタ内に取り付けられるように設計される。

【００１８】本発明の好ましい実施形態において、２色
インクジェット印刷ヘッド１０８はそれぞれ、２色のイ
ンクを含む分割された主インク供給部２１２を有する。
明確にするために、図２は、フレキシブル回路の中心線
２０４を示し、ひとつの色が、フレキシブル回路中心線
２０４の第１の側のほぼ後ろに配置された主インク供給
部２１２の半分に蓄えられ、その側の第１のノズル列２
０６を使用して定量吐出される。第２の色のインクは、
フレキシブル回路中心線２０４の第２の側のほぼ後ろに
ある主インク供給部２１２の残りの半分に蓄えられ、そ
の側の第２のノズル列２０８を使用して定量吐出され
る。２色インクジェット印刷ヘッド１０８または単色印
刷ヘッド１０６のそれぞれの主インク供給部２１２のど
れかのインクがなくなったとき、インクは、適切な色の
インクを含む補助インク供給部１１２（図１）から、イ
ンク導管１１６によって補充される。

【００１９】２色インクジェット印刷ヘッド１０８がそ
れぞれ２色のインクを供給する場合、印刷ヘッド１０８
の数を２倍した数のノズル列があり、それぞれ異なる色
を含むことができる。本発明の好ましい実施形態におい
て、特定の順序の第１の３つのノズル列とそれと逆の順
序の第２の３つのノズル列を有する３つの２色インクジ
ェット印刷ヘッド１０８がある（ＣＭＹＹＭＣ）。この
色の対称性により、インクジェット・プリンタ１００
は、印刷方向（右から左、または左から右）に関係なく
同じ順序でインクの色を定量吐出することができる。こ
の対称性についての詳しい説明は後で行う。

【００２０】図３は、２色インクジェット印刷カートリ
ッジ１０８から取り外したフレキシブル・インクジェッ
ト印刷ヘッド回路２０２の表面の平面図である。インク
放出部分２０１のフレキシブル印刷ヘッド回路２０２の
後ろには、個別に通電することができる複数の薄膜抵抗
体を含むシリコン基板（図示せず）が付着される。それ
ぞれの抵抗器は、１つのインク放出ノズル２１０のほぼ
後ろに配置され、電気相互接続パッド２１４の１つまた
は複数に順次または同時に印加された１つまたは複数の
パルスによって選択的に通電されたときに抵抗ヒータと
してはたらく。

【００２１】図４は、現在のインクジェット技術の構成
において、主インク供給部２１２と補助インク供給部１
１２をそれぞれ備える複数の単色インクジェット印刷ヘ
ッド１０６の代表的な構成を示す。各印刷ヘッドは、単
色インクジェット印刷ヘッド１０６（第１のノズル列２
０６および第２のノズル列２０８の両方が同じ色のイン
クを定量吐出する）であり、インク導管１１６を介して
補助インク供給部１１２と流体連通する。明確にするた
めに、それぞれ補助インク供給１１２と主インク供給部
２１２に含まれるインクの色を、各装置の前面の影付き
の切除窓で示す。この影は、左から右に、ブラック、シ
アン、マゼンタおよびイエローに対応する。この影のつ
け方は、この明細書全体に一貫している。

【００２２】単色インクジェット印刷ヘッド１０６の１
つの面に、インク液滴４０１をなんらかの形態の媒体上
に排出する２列のインク放出ノズル（図１）を有するフ
レキシブル・インクジェット印刷ヘッド回路２０２が取
り付けられる。一般に、単色インクジェット印刷ヘッド
１０６は、シアン、マゼンタ、およびイエロー（ＣＭ
Ｙ）の順に並べられ、ブラック（Ｂ）は、３つの色の印
刷ヘッドのどちらかの側にある。

【００２３】一般に、インクジェット・プリンタ１１０
の補助インク供給部１１２、流体導管１１６、およびイ
ンクジェット印刷カートリッジの物理的な配置は、図１
に示したものと類似している。しかしながら、他のイン
クジェット印刷システムは、補助インク供給部１１２が
インクジェット印刷カートリッジに取り付けられてお
り、その場合、その両方が、印刷カートリッジ・キャリ
ッジ１０２内に配置され、キャリッジ横断レール１０４
に沿って一緒に移動する。

【００２４】図５Ａは、図４の４つのインクジェット印
刷ヘッド１０８の幅にわたる、各インクジェット印刷ヘ
ッド１０８からの４つの隣り合ったインク放出ノズル２
１０の部分を示す。図５Ａは、ノズル列の左から右にＢ
ＢＣＣＭＭＹＹ（ブラック、シアン、マゼンタ、イエロ
ー）として影で示した順序の色を有する各インクジェッ
ト印刷ヘッド１０８のインク放出ノズル列２１０から生
じるインク液滴４０１の配置と色を示す。好ましい実施
形態において、それぞれの色は、２つのノズル列を有す
る。

【００２５】図５Ｂは、インクジェット印刷カートリッ
ジ１０６の左から右へのパス５３０と、インクジェット
印刷カートリッジ１０６の右から左へのパス５４０の両
方における、図５Ａの高さ４つ分のインク放出ノズル２
１０からのインク液滴４０１の付着を表す。この例で
は、左から右へのパス５３０で、第１のインク色のノズ
ル５０１の２列のうちの１つからのイエロー・インク液
滴と、第２のインク色のノズル５０３の２列のうちの１
つからのシアン・インク液滴との混合によって、緑の影
が作成される。シアン・インク液滴とイエロー・インク
液滴の重なりにより、領域５３０で示したような第１の
合成色「緑がかった色相」のドット５３１の４×４のマ
トリックスができる。印刷カートリッジ・キャリッジ１
０２（図１）の左から右への横断と、図５Ａに示したよ
うなインクジェット印刷カートリッジ１０６の物理的な
ＢＢＣＣＭＭＹＹ順序により、第１のインク色のノズル
５０１（イエロー）が最初に定量吐出され、次に、第２
のインク色のノズル５０３（シアン）のインク液滴が定
量吐出されることになる。

【００２６】インクジェット・プリンタ１００が、シン
グルパス双方向モードで印刷している場合、インクジェ
ット・プリンタ１００は、媒体を左から右に横切って印
刷した後で、印刷媒体を割り出し、印刷カートリッジキ
ャリッジ１０２が右から左に媒体を横切る間に次の印刷
帯を印刷する。これにより、図５Ｂに示す例の、右から
左へのパス５４０として示されるような、第２の合成色
「緑がかった色相」のインク・ドット５４１の４×４の
マトリックスができる。印刷カートリッジ・キャリッジ
１０２の動きを逆にすると、インクジェット印刷カート
リッジ１０６の順序が逆になり、その結果、第２のイン
ク色ノズル５０３（シアン）が、第１のインク・ノズル
５０１（イエロー）の前に定量吐出される。

【００２７】インクジェット・プリンタ１００の左から
右へのパス５３０で塗布された第１の合成色の緑がかっ
た色相のインク・ドット５３１と、右から左へのパス５
４０で同じ色相を作成しようとしている第２の合成色の
緑がかった色相のインク・ドット５４１の違いは、隣り
合った印刷帯の間に、目に見える「縞」の影響すなわち
色相のずれを作り出す。この縞は、必要な原色の組合せ
によって異なるが、インクジェット印刷の代表的な帯
が、約０．３０〜１．００インチすなわち７．６２〜２
５．４０ミリメートルであるため、きわめて目立つこと
がある。

【００２８】別のインクジェット・プリンタでは、３つ
の色（シアン、イエローおよびマゼンタ）はすべて、ノ
ズル列を平行にして１つの印刷カートリッジに含まれ、
かつ、単一のフレキシブル・インクジェット印刷ヘッド
回路２０２上に配置された１つの６列インク放出領域２
０１状態で一緒に配置される。市販の３色インクジェッ
ト印刷カートリッジの例は、ヒューレットパッカード社
のモデルＣ１８２３Ａである。しかしながら、ブラック
の印刷カートリッジは、一般に、３色カートリッジの左
側に配置された別の印刷カートリッジである。このプリ
ンタでは、３色カートリッジ内のインクは、対応する主
インク容器から特定のノズル列に送られ、それによりＣ
ＣＭＭＹＹの色の順序が維持される。したがって、イン
ク液滴の付着は、前述の図５Ａおよび図５Ｂについて説
明した方法と類似している。

【００２９】図６は、本発明の好ましい実施形態の単色
インクジェット印刷カートリッジ１０６（図４）、複数
の２色インクジェット印刷ヘッド１０８（図２）および
流体導管相互接続１１６の組合せである。図６に示した
ように、２色インクジェット印刷ヘッド１０８はそれぞ
れ、単色インクジェット印刷ヘッド１０６と類似のサイ
ズおよび形であるが、各２色インクジェット印刷ヘッド
１０８の主インク供給部２１２は、異なる色のインクを
それぞれ含むことができる２つの部屋に分割されてい
る。本発明の好ましい実施形態では、４つの補助インク
供給部１１２（ブラック、シアン、イエロー、マゼン
タ）がある。ブラックの補助インク供給部１１２は、イ
ンク導管１１６を解して単色インクジェット印刷ヘッド
１０６にインクを提供する。残りの３つの補助インク供
給部１１２はそれぞれ、一対のインク導管１１６によ
り、残りの３つの２色インクジェット印刷ヘッド１０８
の２つのインク供給部２１２を提供する。

【００３０】補助インク供給部１１２は、６つの主イン
ク供給部２１２のノズル列内のインク色の順序に対称性
があるような順序で、２色インクジェット印刷ヘッド１
０８にインクを分配する。たとえば、図６において、２
色インクジェット印刷ヘッド１０８の外側の２つの主イ
ンク供給部は、第２のインク色（好ましい実施形態では
シアン）を含む。第１のインク色（好ましい実施形態で
はイエロー）は、第２の２色インクジェット印刷カート
リッジ１０８の両方の主インク供給部２１２にある。第
３のインク色（好ましい実施形態ではマゼンタ）は、残
りの２つの主インク供給部２１２にある。この対称性に
より、印刷カートリッジ・キャリッジ１０２（図１）
が、右から左に横断するか左から右に横断するかに関係
なく、同じ順序でのインクの供給が可能になる。

【００３１】代替として、中間の２色インクジェット印
刷カートリッジ１０８は、インクの色の対称性が維持さ
れるときに、１つのノズル列だけ、したがって１つの主
インク供給部２１２だけを有することがある。これによ
り、インク色の順序は、ＢＢＣＭＹＭＣとなる。ブラッ
クが真ん中でＣＭＹＢＢＹＭＣの順序となる別の順序も
企図される。これにより、４つの２色インクジェット印
刷カートリッジ１０８が必要となり、単色インクジェッ
ト印刷カートリッジ１０６が不要になる。前述の順序は
いずれも、本発明に必要な対称的なインク定量吐出を実
現する。さらに、インクの数が任意の場合に、たとえば
ＡＢＣＤ...|...ＤＣＢＡのようにインクの対称的な順
序を拡張することができる。

【００３２】図７Ａは、図６の単色インクジェット印刷
カートリッジ１０６と３つの２色インクジェット印刷カ
ートリッジ１０８の一部分であり、各フレキシブル・イ
ンクジェット印刷ヘッド回路２０２のノズル列から生じ
るインク液滴４０１の配置と色を示す。図７Ａは、左か
ら右にＢＢＣＭＹＹＭＣの順序でノズル列が並べられた
フレキシブル・インクジェット印刷ヘッド回路２０２か
らのインク放出ノズル２１０の高さ４つ分の例である。
各色は、２列のインク放出ノズル２１０を有し、この２
列のインク放出ノズル２１０は、対称軸７２０に関して
対称である。対称軸７２０は、インクジェット・プリン
タ１００（図１）の印刷幅と垂直である。それぞれの２
色印刷カートリッジ１０８のインク放出ノズル列２１０
は、フレキシブル回路中心線２０４（図２）で分割され
ている。

【００３３】インクの色を対称的な順序にする理由は、
前に図４、図５Ａ、図５Ｂで示し考察したようにシング
ルパス双方向印刷モードで動作したときと同じ順序でイ
ンクを定量吐出して、非対称的な順序の無能さと関連し
た色相のずれを最小にすることである。

【００３４】図７Ｂは、本発明の好ましい実施形態のシ
ングルパス双方向モードで印刷するためにすべてのイン
ク放出ノズル２１０を使用する、図７Ａのノズル列とイ
ンク分布構成とで作成された左から右へのパス７３０と
右から左へのパス７４０の重なったインク液滴を示す。
これらのインク液滴のマトリックスは、色の重なりの順
序を交互にして、目に見える１つの色を作る例である。
左から右へのパス７３０で、第１の混合インク液滴５４
１が、ノズル列７０３からのインク液滴と、ノズル列７
０１またはノズル列７０２からのインクジェット液滴か
ら作成される。第２の混合インク液滴５３１は、ノズル
列７０１またはノズル７０２からのインク液滴４０１
と、ノズル列７０４からのインク液滴から作成される。
これらの２つの混合された液滴５４１と５３１は、同じ
色を表す。しかしながら、前に図５Ｂで考察し示したよ
うに、第１の混合インク液滴５４１の領域とその隣りの
第２の混合インク液滴５３１の領域により、左から右へ
のパス５３０と右から左へのパス５４０で実証されたよ
うに、２つの領域に色相のずれが生じる。図７Ｂに示し
たような本発明の好ましい実施形態の交互のインク液滴
パターンにより、左から右へのパス７３０と右から左へ
のパス７４０は、同じ色または色相であるように見え
る。隣り合った列間で認められる色相のずれは最小にな
る。

【００３５】すべてのインク放出ノズル２１０を、図７
Ｂに示した代替パターンで利用すると、印刷速度を損な
うことなく必要な高い印刷品質が達成される。

【００３６】第４の代替実施形態において、さらに高い
印刷品質を達成するために、左から右への印刷にのみ各
２色インクジェット印刷ヘッド１０８の第１のノズル列
２０６を使用し、右から左への印刷にのみ各２色インク
ジェット印刷ヘッド１０８の第２のノズル列２０８を使
用する。これにより、混合したすべての液滴を同じ順序
で配置することができ、それにより、シングルパス双方
向印刷モードで、より連続した色の領域が作成される。
したがって、各方向での定量吐出に半分のノズルしか利
用できないため、印刷速度が損なわれるが、ユーザは、
写真や精密画などのより高い印刷品質のために、速度を
控えるように決定することができる。

【００３７】図８Ａに第５の代替実施形態を示す。それ
ぞれの原色のグループは、ペンの垂直方向の解像度の半
分を表すことができるインク放出ノズル２１０を含む。
寸法の参照番号８１０は、インクジェット印刷カートリ
ッジの標準の垂直方向の間隔を示し、寸法の参照番号８
２０は、標準の２倍の垂直方向の間隔を示す。他のすべ
てのインク液滴４０１の列は、１列の液滴４０１だけず
らされた反対の順序で定量吐出される。

【００３８】図８Ｂにおいて、第１の混合インク液滴５
４１は、第２の色のインク液滴８０１の次に第１の色の
インク液滴８０２を重ねることによって作成され、隣り
のインク液滴の列で、第２の混合インク液滴５３１は、
第１の色のインク液滴８０３の次に第２の色のインク液
滴８０４を重ねることによって作成される。この代替例
の場合、色相のずれは、図８Ｂに示し説明したように、
印刷帯ごとではなくインク液滴の列ごとに生じることに
なる。しかしながら、インク液滴の列の分解能では、人
間の目が色相のずれを認めることはかなり困難であり、
それにより総合的な結果として、目に見える色相のずれ
が減少する。

【００３９】本発明の以上の考察および例示は、印刷速
度または印刷コストの妥協を回避しながら以前のインク
ジェット印刷システムで経験した色相のずれを最小にす
るために、現在のインクジェット技術に最も低コストの
解決策を実現することによって最高品質のカラー・イン
クジェット印刷を達成する機能を開示する。

【００４０】以上、本発明の実施例について詳述した
が、以下、本発明の各実施態様の例を示す。

【００４１】[実施態様１]印刷幅を有するプリンタ（１
００）であって、対称軸（７２０）を有する複数の印刷
ヘッド（１０８）であって、互いに実質的に平行に配置
され、第１のインクのインク液滴（４０１）を放出し、
前記対称軸（７２０）に関して対称的に配置された、第
１列（２０６）のインク放出ノズル（２１０）と第２列
（２０８）のインク放出ノズル（２１０）とを有し、互
いに本質的に平行に配置され、第２のインクのインク液
滴（４０１）を放出し、前記対称軸（７２０）に関して
対称的に配置された、第３列のインク放出ノズル（２１
０）と第４列のインク放出ノズル（２１０）とを有する
印刷ヘッド（１０８）と、前記複数の印刷ヘッド（１０
８）を保持し、前記印刷幅と平行な第１の方向に横断
し、前記第１のインクおよび前記第２のインクのインク
液滴（４０１）を特定の順序で媒体上に放出するよう前
記複数の印刷ヘッド（１０８）を位置決めするように配
置され、前記第１の方向と反対の第２の方向に横断し、
前記第１のインクおよび前記第２のインクのインク液滴
（４０１）を前記媒体上に前記特定の順序で放出するよ
う前記複数の印刷ヘッド（１０８）を位置決めするよう
に配置された印刷ヘッド・カートリッジ（１０２）と、
を備えて成るプリンタ（１００）。

【００４２】[実施態様２]前記複数の印刷ヘッド（１０
８）がそれぞれ、前記第１のインク色を定量吐出する前
記第１のノズル列（２０６）を有し、さらに、前記第２
のインク色を定量吐出する、前記第１のノズル列（２０
６）から離隔された第２のノズル列（２０８）を含むこ
とを特徴とする、実施態様１に記載のプリンタ（１０
０）。

【００４３】[実施態様３]３つの前記印刷ヘッド（１０
８）を有し、前記複数のノズル列（２０６）のうちの第
１の３つの列が、前記第１の方向の印刷時に印刷し、前
記複数のノズル列（２０６）のうちの第２の３つ列が、
前記第２の方向の印刷時に印刷することを特徴とする、
実施態様２に記載のプリンタ（１００）。

【００４４】[実施態様４]第１のインクと関連付けられ
た第１と第２の複数のインク放出ノズル（２１０）であ
って、前記第１の複数のインク放出ノズル（２１０）
は、前記第２の複数のインク放出ノズル（２１０）から
離隔され、前記第１と第２の複数のインク放出ノズル
（２１０）は前記インクジェット印刷ヘッド（１０８）
上に配置され、対称軸（７２０）に関して対称的に配置
されている、第１と第２の複数のインク放出ノズル（２
１０）と、第２のインクと関連付けられた第３と第４の
複数のインク放出ノズル（２１０）であって、前記第３
の複数のインク放出ノズル（２１０）は、前記第４の複
数のインク放出ノズル（２１０）から離隔され、前記第
３と第４の複数のインク放出ノズル（２１０）は前記イ
ンクジェット印刷ヘッド（１０８）上に配置され、前記
対称軸（７２０）に関して対称的に配置されている、第
３と第４の複数のインク放出ノズル（２１０）と、を備
えて成るインクジェット印刷ヘッド（１０８）。

【００４５】[実施態様５]前記第１の複数のインク放出
ノズル（２１０）、前記第２の複数のインク放出ノズル
（２１０）、前記第３の複数のインク放出ノズル（２１
０）、および前記第４の複数のインク放出ノズル（２１
０）はそれぞれ、前記対称軸（７２０）と平行なノズル
列に配列されていることを特徴とする、実施態様４に記
載のインクジェット印刷ヘッド（１０８）。

【００４６】[実施態様６]第３のインク色と関連付けら
れた第５と第６の複数のインク放出ノズル（２１０）を
さらに備えて成り、前記第５の複数のインク放出ノズル
（２１０）は、前記第６の複数のインク放出ノズル（２
１０）から離隔され、前記対称軸（７２０）に関して対
称的に前記インクジェット印刷ヘッド（１０８）上に配
置されている、実施態様４に記載のインクジェット印刷
ヘッド（１０８）。

【００４７】[実施態様７]印刷幅を有するインクジェッ
ト・プリンタ（１００）であって、第１のインク色と関
連付けられた第１と第２の複数のインク放出ノズル（２
１０）であって、前記第２の複数のインク放出ノズル
（２１０）から離隔されインクジェット印刷ヘッド（１
０８）上に配置され対称軸（７２０）に関して対称的に
配列された第１の複数のインク放出ノズル（２１０）
と、第２の複数のインク放出ノズル（２１０）と、第２
のインク色と関連付けられた第３と第４の複数のインク
放出ノズル（２１０）であって、前記第４の複数のイン
ク放出ノズル（２１０）から離隔され前記インクジェッ
ト印刷ヘッド（１０８）上に配置され前記対称軸（７２
０）に関して対称的に配列された前記第３の複数のイン
ク放出ノズル（２１０）と、前記第４の複数のインク放
出ノズル（２１０）と、を有するインクジェット印刷ヘ
ッド（１０８）と、前記インクジェット印刷ヘッド（１
０８）を保持し、前記インクジェット・プリンタ（１０
０）の前記印刷幅と平行でかつ前記対称軸（７２０）に
垂直な第１の方向に横断しながら、前記第１、第２、第
３、および第４のインク放出ノズル（２１０）から複数
のインク液滴（４０１）を印刷媒体上に放出し、次に、
前記第１の方向と反対の第２の方向に横断しながら、前
記複数のインク液滴（４０１）を前記印刷媒体上に放出
する印刷ヘッド・カートリッジ（１０２）と、を備えて
成るインクジェット・プリンタ（１００）。

【００４８】[実施態様８]前記第１の複数のインク放出
ノズル（２１０）、前記第２の複数のインク放出ノズル
（２１０）、前記第３の複数のインク放出ノズル（２１
０）、および前記第４の複数のインク放出ノズル（２１
０）がそれぞれ、前記対称軸（７２０）と平行なノズル
列に配列されていることを特徴とする、実施態様７に記
載のインクジェット印刷ヘッド（１０８）。

【００４９】[実施態様９]第３のインク色と関連付けら
れた第５と第６の複数のインク放出ノズル（２１０）で
あって、前記第６の複数のインク放出ノズル（２１０）
から離隔され前記インクジェット印刷ヘッド（１０８）
上に配置され前記対称軸（７２０）に関して対称的に配
列された前記第５の複数のインク放出ノズル（２１０）
と、前記第６の複数のインク放出ノズル（２１０）と、
をさらに備えて成ることを特徴とする、実施態様８に記
載のインクジェット印刷ヘッド（１０８）。

【００５０】[実施態様１０]複数の印刷ヘッド（１０
８）と、該印刷ヘッド（１０８）を保持するための印刷
ヘッド・キャリッジ（１０２）とを有するインクジェッ
ト・プリンタ（１００）における色相のずれを最小にす
る方法であって、印刷媒体上に、複数のインク液滴（４
０１）をそれぞれ含む複数の合成インク・ドット（５３
１）を印刷する印刷命令を制御装置から受け取るステッ
プと、前記複数の合成色ドット（５３１）がそれぞれ、
規定された順序の前記複数のインク液滴（４０１）で構
成されるように、前記印刷ヘッド・キャリッジ（１０
２）が、第１の方向に横断しながら前記印刷命令に従っ
て前記印刷ヘッド（１０８）から前記複数のインク液滴
（４０１）を放出するステップと、前記複数の合成色ド
ット（５３１）がそれぞれ、前記規定された順序の前記
複数のインク液滴（４０１）で構成されるように、前記
印刷ヘッド・キャリッジ（１０２）が、前記第１の方向
と逆の第２の方向を横断しながら前記印刷命令に従って
前記印刷ヘッド（１０８）から前記複数のインク液滴
（４０１）を放出するステップと、を備えて成る方法。

【００５１】[実施態様１１]複数の印刷ヘッド（１０
８）と印刷幅とを有するプリンタ（１００）で媒体上に
合成ドット（５３１）を付着させる方法であって、複数
の印刷ヘッド（１０８）のうちの第１の印刷ヘッド（１
０８）から、媒体上に第１の色のインク液滴（４０１）
の第１のマトリックスを放出し、前記複数の印刷ヘッド
（１０８）のうちの第２の印刷ヘッド（１０８）から、
媒体上の前記第１の色のインク液滴（４０１）の少なく
とも一部分に、第２の色インク液滴（４０１）の第２の
マトリックスを放出し、それにより、前記印刷ヘッド
（１０８）が、前記プリンタの前記印刷幅と平行な第１
の方向に横断しながら、知覚可能な第３の色の合成ドッ
トの合成マトリックス（５３０）を作成するステップ
と、前記第２の印刷ヘッド（１０８）から、前記媒体上
に前記第２の色のインク液滴（４０１）の第３のマトリ
ックスを放出し、前記第１の印刷ヘッド（１０８）か
ら、前記媒体上の前記第２の色のインク液滴（４０１）
の少なくとも一部分に、前記第１の色のインク液滴（４
０１）の第４のマトリックスを放出し、それにより、前
記印刷ヘッド（１０８）が、第２の方向に横断しながら
知覚可能な第３の色の合成ドット（５４１）の合成マト
リックス（５４０）を作成するステップと、を備えて成
る方法。

【００５２】[実施態様１２]少なくとも１つの印刷ヘッ
ド（１０８）と印刷幅とを有するプリンタ（１００）
で、媒体上に合成ドット（５３１）を付着させる方法で
あって、第１のインクの第１の液滴（４０１）を前記媒
体上に放出し、第２のインクの第２の液滴（４０１）を
前記第１の液滴（４０１）の少なくとも一部分に放出
し、それにより、知覚可能な第３の色の第１の色相の合
成ドット（５３１）を作成するステップと、前記第２の
インクの第３の液滴（４０１）を前記媒体上の放出し、
前記第１のインクの第４の液滴（４０１）を、前記第１
の液滴（４０１）の少なくとも一部分に放出し、それに
より、前記知覚可能な第３の色の第２の色相の合成ドッ
ト（５４１）を作成するステップと、を備えて成り、前
記知覚可能な第３の色の前記合成ドットの合成マトリッ
クス（７３０）が、前記知覚可能な第３の色の前記第１
の色相の合成ドット（５３１）と、前記知覚可能な第３
の色の前記第２の色相の合成ドット（５４１）とを交互
にすることによって作成されることを特徴とする方法。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明を用いるこ
とにより、印刷速度および価格を損なうことなく、高品
質のカラー・インクジェット印刷を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好ましい実施形態のインクジェット・
プリンタの等角図である。

【図２】本発明の１つの実施形態による図１のプリンタ
のインクジェット印刷カートリッジの等角図である。

【図３】印刷カートリッジから取り外して平らに置いた
図２のフレキシブル・インクジェット印刷ヘッド回路の
表面の平面図である。

【図４】図１のプリンタのインクジェット印刷ヘッドと
インク供給の構成を示す図である。

【図５Ａ】図４の４つのインクジェット印刷ヘッドの幅
方向の高さノズル４つ分を示す図である。

【図５Ｂ】図５Ａに示したノズル列構成で作成された重
なったインク液滴の、左から右へのパスで付着した媒体
の一部分と右から左へのパスで付着した媒体の一部分の
合成インク小滴の付着を示す図である。

【図６】本発明の好ましい実施形態のインクジェット印
刷カートリッジ、インク供給部、および流体導管相互接
続を示す図である。

【図７Ａ】図６の４つのインクジェット印刷ヘッドの幅
方向の高さノズル４つ分を示す図である。

【図７Ｂ】本発明のシングルパス双方向モードで印刷す
るためにすべてにノズルを使用する図７Ａのノズル列と
インク分散の構成によって作成された重なったインク液
滴の、左から右へのパスで付着した媒体の一部分と右か
ら左へのパスで付着した媒体の一部分の合成インク液滴
の付着を示す図である。

【図８Ａ】本発明のノズル配置の代替実施形態を示す図
である。

【図８Ｂ】図８Ａに示した代替ノズル配置により作成さ
れた重なったインク液滴の左から右へのパスの一部分と
右から左へのパスの一部分を示す図である。

【符号の説明】

１００：プリンタ１０２：印刷カートリッジ１０８：印刷ヘッド２０６：第１列２０８：第２列２１０：インク放出ノズル４０１：インク液滴７２０：対称軸

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者デビッド・エム・ウェチラーアメリカ合衆国ワシントン州バンクーバーノウスイースト・７ス・サークル 13905 (72)発明者ジョン・エム・スキーンアメリカ合衆国オレゴン州レイクオスウェゴデル・プラド 19

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】印刷幅を有するプリンタであって、対称軸を有する複数の印刷ヘッドであって、互いに実質
的に平行に配置され、第１のインクのインク液滴を放出
し、前記対称軸に関して対称的に配置された、第１列の
インク放出ノズルと第２列のインク放出ノズルとを有
し、互いに本質的に平行に配置され、第２のインクのイ
ンク液滴を放出し、前記対称軸に関して対称的に配置さ
れた、第３列のインク放出ノズルと第４列のインク放出
ノズルとを有する印刷ヘッドと、前記複数の印刷ヘッドを保持し、前記印刷幅と平行な第
１の方向に横断し、前記第１のインクおよび前記第２の
インクのインク液滴を特定の順序で媒体上に放出するよ
う前記複数の印刷ヘッドを位置決めするように配置さ
れ、前記第１の方向と反対の第２の方向に横断し、前記
第１のインクおよび前記第２のインクのインク液滴を前
記媒体上に前記特定の順序で放出するよう前記複数の印
刷ヘッドを位置決めするように配置された印刷ヘッド・
カートリッジと、を備えて成るプリンタ。
【請求項２】前記複数の印刷ヘッドがそれぞれ、前記第
１のインク色を定量吐出する前記第１のノズル列を有
し、さらに、前記第２のインク色を定量吐出する、前記
第１のノズル列から離隔された第２のノズル列を含むこ
とを特徴とする、請求項１に記載のプリンタ。
【請求項３】３つの前記印刷ヘッドを有し、前記複数の
ノズル列のうちの第１の３つの列が、前記第１の方向の
印刷時に印刷し、前記複数のノズル列のうちの第２の３
つ列が、前記第２の方向の印刷時に印刷することを特徴
とする、請求項２に記載のプリンタ。
【請求項４】第１のインクと関連付けられた第１と第２
の複数のインク放出ノズルであって、前記第１の複数の
インク放出ノズルは、前記第２の複数のインク放出ノズ
ルから離隔され、前記第１と第２の複数のインク放出ノ
ズルは前記インクジェット印刷ヘッド上に配置され、対
称軸に関して対称的に配置されている、第１と第２の複
数のインク放出ノズルと、第２のインクと関連付けられた第３と第４の複数のイン
ク放出ノズルであって、前記第３の複数のインク放出ノ
ズルは、前記第４の複数のインク放出ノズルから離隔さ
れ、前記第３と第４の複数のインク放出ノズルは前記イ
ンクジェット印刷ヘッド上に配置され、前記対称軸に関
して対称的に配置されている、第３と第４の複数のイン
ク放出ノズルと、を備えて成るインクジェット印刷ヘッド。
【請求項５】前記第１の複数のインク放出ノズル、前記
第２の複数のインク放出ノズル、前記第３の複数のイン
ク放出ノズル、および前記第４の複数のインク放出ノズ
ルはそれぞれ、前記対称軸と平行なノズル列に配列され
ていることを特徴とする、請求項４に記載のインクジェ
ット印刷ヘッド。
【請求項６】第３のインク色と関連付けられた第５と第
６の複数のインク放出ノズルをさらに備えて成り、前記
第５の複数のインク放出ノズルは、前記第６の複数のイ
ンク放出ノズルから離隔され、前記対称軸に関して対称
的に前記インクジェット印刷ヘッド上に配置されてい
る、請求項４に記載のインクジェット印刷ヘッド。
【請求項７】印刷幅を有するインクジェット・プリンタ
であって、第１のインク色と関連付けられた第１と第２の複数のイ
ンク放出ノズルであって、前記第２の複数のインク放出
ノズルから離隔されインクジェット印刷ヘッド上に配置
され対称軸に関して対称的に配列された前記第１の複数
のインク放出ノズルと、前記第２の複数のインク放出ノ
ズルと、第２のインク色と関連付けられた第３と第４の
複数のインク放出ノズルであって、前記第４の複数のイ
ンク放出ノズルから離隔され前記インクジェット印刷ヘ
ッド上に配置され前記対称軸に関して対称的に配列され
た前記第３の複数のインク放出ノズルと、前記第４の複
数のインク放出ノズルと、を有するインクジェット印刷
ヘッドと、前記インクジェット印刷ヘッドを保持し、前記インクジ
ェット・プリンタの前記印刷幅と平行でかつ前記対称軸
に垂直な第１の方向に横断しながら、前記第１、第２、
第３、および第４のインク放出ノズルから複数のインク
液滴を印刷媒体上に放出し、次に、前記第１の方向と反
対の第２の方向に横断しながら、前記複数のインク液滴
を前記印刷媒体上に放出する印刷ヘッド・カートリッジ
と、を備えて成るインクジェット・プリンタ。
【請求項８】前記第１の複数のインク放出ノズル、前記
第２の複数のインク放出ノズル、前記第３の複数のイン
ク放出ノズル、および前記第４の複数のインク放出ノズ
ルがそれぞれ、前記対称軸と平行なノズル列に配列され
ていることを特徴とする、請求項７に記載のインクジェ
ット印刷ヘッド。
【請求項９】第３のインク色と関連付けられた第５と第
６の複数のインク放出ノズルであって、前記第６の複数
のインク放出ノズルから離隔され前記インクジェット印
刷ヘッド上に配置され前記対称軸に関して対称的に配列
された前記第５の複数のインク放出ノズルと、前記第６
の複数のインク放出ノズルと、をさらに備えて成ること
を特徴とする、請求項８に記載のインクジェット印刷ヘ
ッド。
【請求項１０】複数の印刷ヘッドと、該印刷ヘッドを保
持するための印刷ヘッド・キャリッジとを有するインク
ジェット・プリンタにおける色相のずれを最小にする方
法であって、印刷媒体上に、複数のインク液滴をそれぞれ含む複数の
合成インク・ドットを印刷する印刷命令を制御装置から
受け取るステップと、前記複数の合成色ドットがそれぞれ、規定された順序の
前記複数のインク液滴で構成されるように、前記印刷ヘ
ッド・キャリッジが、第１の方向に横断しながら前記印
刷命令に従って前記印刷ヘッドから前記複数のインク液
滴を放出するステップと、前記複数の合成色ドットがそれぞれ、前記規定された順
序の前記複数のインク液滴で構成されるように、前記印
刷ヘッド・キャリッジが、前記第１の方向と逆の第２の
方向を横断しながら前記印刷命令に従って前記印刷ヘッ
ドから前記複数のインク液滴を放出するステップと、を備えて成る方法。
【請求項１１】複数の印刷ヘッドと印刷幅とを有するプ
リンタで媒体上に合成ドットを付着させる方法であっ
て、複数の印刷ヘッドのうちの第１の印刷ヘッドから、媒体
上に第１の色のインク液滴の第１のマトリックスを放出
し、前記複数の印刷ヘッドのうちの第２の印刷ヘッドか
ら、媒体上の前記第１の色のインク液滴の少なくとも一
部分に、第２の色インク液滴の第２のマトリックスを放
出し、それにより、前記印刷ヘッドが、前記プリンタの
前記印刷幅と平行な第１の方向に横断しながら、知覚可
能な第３の色の合成ドットの合成マトリックスを作成す
るステップと、前記第２の印刷ヘッドから、前記媒体上に前記第２の色
のインク液滴の第３のマトリックスを放出し、前記第１
の印刷ヘッドから、前記媒体上の前記第２の色のインク
液滴の少なくとも一部分に、前記第１の色のインク液滴
の第４のマトリックスを放出し、それにより、前記印刷
ヘッドが、第２の方向に横断しながら知覚可能な第３の
色の合成ドットの合成マトリックスを作成するステップ
と、を備えて成る方法。
【請求項１２】少なくとも１つの印刷ヘッドと印刷幅と
を有するプリンタで、媒体上に合成ドットを付着させる
方法であって、第１のインクの第１の液滴を前記媒体上に放出し、第２
のインクの第２の液滴を前記第１の液滴の少なくとも一
部分に放出し、それにより、知覚可能な第３の色の第１
の色相の合成ドットを作成するステップと、前記第２のインクの第３の液滴を前記媒体上の放出し、
前記第１のインクの第４の液滴を、前記第１の液滴の少
なくとも一部分に放出し、それにより、前記知覚可能な
第３の色の第２の色相の合成ドットを作成するステップ
と、を備えて成り、前記知覚可能な第３の色の前記合成ドットの合成マトリ
ックスが、前記知覚可能な第３の色の前記第１の色相の
合成ドットと、前記知覚可能な第３の色の前記第２の色
相の合成ドットとを交互にすることによって作成される
ことを特徴とする方法。