JP2000317934A - 赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法

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JP2000317934A
JP2000317934A JP11129943A JP12994399A JP2000317934A JP 2000317934 A JP2000317934 A JP 2000317934A JP 11129943 A JP11129943 A JP 11129943A JP 12994399 A JP12994399 A JP 12994399A JP 2000317934 A JP2000317934 A JP 2000317934A
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thermoplastic resin
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flame retardant
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JP11129943A
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Takashi Oda
隆司 小田
Takashi Koga
孝志 古賀
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を、ホ
スフィンの発生量が少なく、作業性よく、衛生的に製造
することができる。 【解決手段】 赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を
製造するに際し、供給口を2箇所以上持つ押出機を使用
し、第1供給口より熱可塑性樹脂(a成分)を供給し可
塑化あるいは加熱溶融した後、第2供給口よりマスター
ペレット化された赤燐系難燃剤(b成分)を供給し、次
いで脱気ベントから脱気することにより混練物を得るこ
とを特徴とする赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤燐系難燃剤含有
熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関する。さらに詳しく
は、供給口を2箇所以上持つ押出機を使用し、赤燐系難
燃剤を特定の供給方法で供給することにより、かかる製
造時のホスフィンの発生を抑制し、作業性、衛生性に優
れた製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性樹脂は、加工性、軽量
性、電気絶縁性、耐水性、断熱性、耐腐食性等が良好で
ある事から、金属、ガラス、陶磁器、木材等の代替材料
として、電気電子部品、機械部品、OA部品、医療部
品、自動車部品等あらゆる分野に使用されている。それ
にともないそれらの安全性を確保するための難燃化の要
求は、一段と厳しくなっている。一般的には、有機ハロ
ゲン系難燃剤、有機燐系難燃剤、赤燐系難燃剤等が知ら
れている。その中でも古くより用いられている赤燐系難
燃剤は、比較的少量添加にて効果的に難燃化できること
が知られている。しかしながら、赤燐系難燃剤は、比較
的不安定で高温下や静電気、機械的衝撃等により発火す
るため、例えば芳香族ポリカーボネート樹脂を含む樹脂
組成物のように高い加工温度を必要とする樹脂組成物に
おいては、安全性、作業性に問題が残っていた。それら
問題点を解決するために、マイクロカプセル化した赤燐
系難燃剤を使用したり、それを用いて熱可塑性樹脂をベ
ースとしたマスターペレットを使用して赤燐系難燃剤含
有熱可塑性樹脂組成物を製造する等の方法が行われてき
た。
【0003】しかし、上記の様な方法で安全に赤燐系難
燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を製造しても、特に高い加
工温度を必要とする樹脂組成物においては、製造時にホ
スフィンガスの発生が起こり、製造時の作業性、衛生性
が十分ではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に示し
た赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の製造時におけ
るホスフィンの発生の問題を解決し、作業性、衛生性に
優れた赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、赤燐系難燃剤含有熱
可塑性樹脂組成物を製造するに際し、供給口を2箇所以
上持つ押出機を使用し、第1供給口より熱可塑性樹脂
(a成分)を供給し可塑化あるいは加熱溶融した後、第
2供給口よりマスターペレット化された赤燐系難燃剤
(b成分)を供給し、次いで脱気ベントから脱気するこ
とにより混練物を得ることを特徴とする赤燐系難燃剤含
有熱可塑性樹脂組成物の製造方法を見出し、本発明に到
達した。
【0006】本発明に用いる供給口を2箇所以上持つ押
出機は、単軸押出機でも二軸押出機でもよく、熱可塑性
樹脂を可塑化あるいは加熱溶融し、ペレットあるいは成
形品を得る押出機であれば種類を問わない。但し、バレ
ル内へ本発明のb成分であるマスターペレット化された
赤燐系難燃剤を供給するためのサイドフィード口が1箇
所以上必要である。かかるb成分を供給する方法として
は、1箇所のサイドフィード口からサイドフィーダーを
用いて一度に供給する方法、もしくは1箇所以上のサイ
ドフィード口からサイドフィーダーを用いて数箇所に分
けて供給する方法が挙げられ、何れの方法も使用でき
る。
【0007】本発明においては、第1の供給口から本発
明のa成分である熱可塑性樹脂を供給し、該a成分を可
塑化あるいは加熱溶融した後に、サイドフィード口から
サイドフィーダーを用いて本発明のb成分を供給する必
要がある。また、脱気ベントからの脱気が必要であり、
この時の脱気ベントからの脱気は、一般的には真空ポン
プが使用されるが、脱気可能な装置であれば特に制限さ
れない。この時の真空度は、脱気ができていれば、すな
わち1気圧(約101.3KPa)より低い気圧であれ
ば特に制限されるものではないが、20KPa以下が好
ましい。脱気をしない場合にはホスフィンの発生量が多
くなり、作業性、衛生性が損なわれるとともに、かかる
マスターペレット化された赤燐系難燃剤を使用した樹脂
組成物の成形品にシルバーが発生したり、成形品の物性
低下する場合がある。特に20KPa以下の場合には十
分にホスフィンの発生を抑制することができる。また、
必要に応じてb成分を供給する際に窒素雰囲気下で供給
することも可能であり、この場合さらに衛生的で作業性
に優れた製造が可能である。
【0008】本発明にa成分として用いる熱可塑性樹脂
としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルスチレン樹脂な
どに代表される汎用プラスチックス、ABS(アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、AES樹脂、
ASA樹脂、ポリフェニルエーテル、ポリアセタール、
芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイ
ロン6,6等に代表されるエンジニアリングプラスチッ
クス、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミ
ド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフ
ェニレンサルファイドなどのいわゆるスーパーエンプラ
と呼ばれるものも用いることができる。これらの熱可塑
性樹脂を混合して用いることは、組成物の使用目的に応
じて適宜選択することができる。
【0009】上記本発明のa成分として使用する熱可塑
性樹脂の中でも、特に耐熱性が高く、加工温度の高い熱
可塑性樹脂が本発明の効果をより発揮する点で好適であ
る。すなわち、ABS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、
ポリフェニルエーテル、ポリアセタール、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン6,6等
に代表されるエンジニアリングプラスチックス、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリサル
フォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサル
ファイドなどのいわゆるスーパーエンプラと呼ばれるも
のを用いる場合に、本発明を好ましく使用することがで
きる。
【0010】更に芳香族ポリカーボネート樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ナイロン6、ナイロン6,6が、加工温度が高いと共に
ある程度の難燃剤添加量を必要とするためにより好適で
あり、これらの中でも特に芳香族ポリカーボネート樹脂
を用いる場合は、溶融時の粘度が高くより高い加工温度
を必要とするため本発明の効果をより発揮する点で好適
である。すなわちa成分中に芳香族ポリカーボネート樹
脂を50重量%以上含有する場合が本発明のより好適な
対象である。
【0011】a成分の熱可塑性樹脂は、本発明の目的を
損なわない範囲で、種々の目的に応じてその一部を第1
供給口以外の他の供給口から供給することも可能であ
る。例えば安定剤、着色剤等を熱可塑性樹脂と混合した
ものを供給する場合や、2種以上の熱可塑性樹脂を使用
しかかる樹脂間の反応を抑制する場合などが挙げられ
る。
【0012】また既に公知の種々の添加剤、例えば、衝
撃改質剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定剤等の
劣化防止剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、可塑剤、摺動
剤、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、芳香族ポリ
エステル繊維等の補強繊維、マイカ、ガラスフレーク等
の充填剤、顔料等の着色剤等を添加してもよい。前記添
加剤の使用量は、耐熱性、耐衝撃性、機械的強度等の目
的に応じて、添加剤の種類に応じて適宜選択できる。こ
れらの添加剤も第1供給口から供給するだけでなく、第
1供給口以外の他の供給口からの供給も可能である。
【0013】本発明のb成分において使用する赤燐は、
一般の赤燐の他に、赤燐表面を熱硬化性樹脂および/ま
たは無機材料を用いてマイクロカプセル化されている赤
燐を使用することができる。更に、かかるマイクロカプ
セル化されている赤燐の使用は、ホスフィンの発生をよ
り抑制できることから、より好ましい方法である。
【0014】かかるマイクロカプセル化に使用される無
機材料としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム、水酸化チタン等が挙げられ、熱硬化性樹脂として
はフェノール・ホルマリン系、尿素・ホルマリン系、メ
ラミン・ホルマリン系樹脂等が挙げられる。更にかかる
無機材料で被覆されたものの上に、熱硬化性樹脂を用い
た被膜を形成し、二重に被覆処理した赤燐等も好ましく
使用できる。赤燐の平均粒子径としては、1〜100μ
m、好ましくは2〜40μmが使用される。粒径が小さ
いほど得られる成形物の耐衝撃性、外観等が向上すると
の利点はあるが、一方であまりに小さいとマスターペレ
ット化した赤燐系難燃剤作成時の取り扱いが困難となる
ため好ましくない。かかるマイクロカプセル化した赤燐
の市販品としては、ノーバエクセル140(燐化学工業
(株)製:商品名)、ヒシガードTP10(日本化学工
業(株):商品名)等が挙げられる。
【0015】また本発明のb成分においてベース樹脂と
して使用される熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂であれ
ば特に制限されるものでなく、a成分として使用する各
種の熱可塑性樹脂が使用可能である。a成分の熱可塑性
樹脂とb成分の熱可塑性樹脂は異なっていもよい。ま
た、熱可塑性樹脂は単独で使用することもまたは2種以
上を混合して使用することも可能である。
【0016】b成分中における赤燐の割合はb成分全量
100重量%中、5〜50重量%であり、好ましくは1
0〜40重量%である。赤燐の割合が5重量%未満の場
合、マスターペレット化した赤燐系難燃剤の配合量が多
くなり、得られる赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物
の特性に与える影響が大きくなる。またコスト高にもつ
ながり、実質的にマスターペレットとしての価値がな
い。一方、50重量%を超えるとホスフィンの発生が多
くなるため好ましくなく、また生産上の困難さもある。
【0017】更にかかるマスターペレット化された赤燐
系難燃剤を製造するに際し、かかるマスターペレット1
00重量%中、トリフェニルホスフェートのような燐酸
エステルあるいは、トリフェニルホスファイト、トリス
ノニルフェニルホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイトのような亜リン酸エステルを0.00
1〜1重量%配合することにより、熱安定性が向上する
ので好ましい。
【0018】本発明に使用するb成分の製造方法につい
ては、上記の熱可塑性樹脂、赤燐、より好ましくはマイ
クロカプセル化した赤燐を予めブレンドもしくは、計量
器にて独立供給して単軸押出機、または2軸押出機にて
ペレット化する。例えば2軸押出機を使用しマイクロカ
プセル化した赤燐をサイドフィードし、製造時窒素雰囲
気下にて製造することが好ましい。
【0019】本発明の製造方法により赤燐系難燃剤含有
熱可塑性樹脂組成物を製造すれば、ホスフィンの発生量
が少なく、作業性よく衛生的に製造することが可能とな
る。この赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を用いて
生産した最終的な難燃性樹脂成形物は、難燃性等に優
れ、電子電気・OA部品等幅広い用途に使用可能であ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げてさらに詳し
く本発明について説明する。 [参考例1](マスター1の製造) 芳香族ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製、L−
1225WP、粘度平均分子量22,500)83.4
8重量部およびトリメチルホスフェート0.02重量部
を、V型ブレンダーを用いて均一に混合した。その後径
30mmφのベント式二軸押出機[(株)日本製鋼所製
TEX30XSST]を用いて、かかる混合物を最後部
の第1投入口より、マイクロカプセル化した赤リン[燐
化学工業(株)製ノーバエクセル140、赤リン含有量
92重量%、平均粒径35μm]をシリンダ途中のサイ
ドフィード部の第2投入口より、計量器[(株)クボタ
製CWF]を用い、第1投入口の混合物83.5重量部
に対し、第2投入口のマイクロカプセル化した赤リンが
16.5重量部となるよう投入した。各投入部は窒素ガ
スボンベにより窒素ガス雰囲気として、シリンダー温度
280℃とし、またダイスは直径4mmφの円形孔を3
穴有するものを使用し、ストランド押出、冷却バスによ
る冷却の後、ペレタイザーによりペレット化した。これ
により、赤リン含有量15重量%であるマスターペレッ
ト化された赤リン系難燃剤(マスター1)を得た。
【0021】[参考例2](マスター2の製造) 芳香族ポリカーボネート樹脂67.48重量部およびト
リメチルホスフェート0.02重量部を使用し、第1投
入口の混合物67.5重量部に対し、第2投入口のマイ
クロカプセル化した赤リンが32.5重量部となるよう
投入した以外は、参考例1と同様に作成した。これによ
り、赤リン含有量30重量%であるマスターペレット化
された赤リン系難燃剤(マスター2)を得た。
【0022】以下に実施例を挙げてさらに詳しく説明す
る。なお、実施例および比較例においては、以下の項目
にしたがって各種特性を評価した。
【0023】(1)赤燐含有難燃性樹脂組成物の評価 難燃性:UL規格94Vにしたがい1.6mm厚さにお
ける燃焼試験を実施した。
【0024】(2)赤燐含有難燃性樹脂組成物製造時の
ホスフィン発生量の測定 表1記載の各組成物を溶融押出する際に押出機ダイスよ
り3cm上部のところより携帯ポンプにて約40秒かけ
てガス捕集袋(1リットル)にガスを捕集し、ホスフィ
ンガス検知管(ガステック(株)製ホスフィン7LA
[検出限界0.02p.p.m.])にて測定した。
尚、各実施例および比較例においては押出を30分間行
い、押出開始から5分後、15分後、25分後の3回の
測定を行い、その平均値を発生量として算出した。
【0025】さらに、表1記載の各成分を示す記号は下
記の通りである。 a−1:芳香族ポリカーボネート樹脂[帝人化成(株)
製L−1225、粘度平均分子量22,500] a−2:ブタジエン系ゴム強化アクリロニトリル−スチ
レン共重合体[三井化学(株)製ABS樹脂サンタック
UT−61] a−3:ポリエチレンテレフタレート樹脂[帝人(株)
製TR−8580、固有粘度0.8] b−1:マスターペレット化された赤燐系難燃剤(上記
参考例で得られたマスター1、赤リン含有量:15重量
%) b−2:マスターペレット化された赤燐系難燃剤(上記
参考例で得られたマスター2、赤リン含有量:30重量
%) c−1:ガラス繊維[日東紡(株)製3PE−941、
繊維径13μm、カット長6mm] c−2:タルク[日本タルク(株)製タルクP−3、平
均粒子径約2.8μm] d−1:ハロゲン系難燃剤(テトラブロモビスフェノー
ルAのカーボネートオリゴマー)[帝人化成(株)製F
G−7000] d−2:リン系難燃剤(トリフェニルホスフェート)
[大八化学(株)製TPP] e−1:ドリップ防止剤(フィブリル形成能を有するポ
リテトラフルオロエチレン) [ダイキン工業(株)
製ポリフロンF−201L]
【0026】[実施例1]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合でマスターペレット化された赤燐系難
燃剤以外を混合袋中で混合後、径30mmφのベント式
二軸押出機[(株)日本製鋼所製TEX30XSST、
L/D=35]のスクリュー根元部分(L/D=0〜
3.5の部分)に供給しミキシングエレメント部分を通
過させ加熱溶融後、マスターペレット化された赤燐系難
燃剤をサイドフィード口(L/D=17.5〜21の部
分)よりサイドフィーダーで供給し、真空ポンプを使用
しベント口(L/D=24.5〜28の部分)より6K
paの減圧下として脱気し、シリンダー設定温度280
℃で押出し、ペレットを得た。尚、スクリュー回転数1
50rpm、および吐出量15kg/hとし、各々の供
給口での供給には計量器[(株)クボタ製CWF]を用
いて、所定の割合とした。また、このペレットを120
℃で5時間熱風乾燥器を用いて乾燥後、射出成形機[F
ANUC(株)製T−150D]でシリンダー温度28
0℃、金型温度80℃でUL規格94V試験片を作成
し、評価を行った。評価結果は表1に記載した。
【0027】[実施例2]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で実施例1と同じ方法で行い、実施例
1と同じ方法で評価した。評価結果は表1に記載した。
【0028】[実施例3]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合でマスターペレット化された赤燐系難
燃剤以外を混合袋中で混合後、シリンダー温度を220
℃とした以外は実施例1と同じ方法でペレットを得た。
また、このペレットを80℃で5時間熱風乾燥器を用い
て乾燥後、射出成形機[FANUC(株)製T−150
D]でシリンダー温度220℃、金型温度60℃でUL
規格94V試験片を作成し、評価を行った。評価結果は
表1に記載した。
【0029】[実施例4]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合でマスターペレット化された赤燐系難
燃剤以外を混合袋中で混合後、シリンダー温度を240
℃とした以外は実施例1と同じ方法でペレットを得た。
また、このペレットを80℃で5時間熱風乾燥器を用い
て乾燥後、射出成形機[FANUC(株)製T−150
D]でシリンダー温度240℃、金型温度60℃でUL
規格94V試験片を作成し、評価を行った。評価結果は
表1に記載した。
【0030】[実施例5]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合でマスターペレット化された赤燐系難
燃剤以外を混合袋中で混合後、シリンダー温度を250
℃とした以外は実施例1と同じ方法でペレットを得た。
また、このペレットを110℃で5時間熱風乾燥器を用
いて乾燥後、射出成形機[FANUC(株)製T−15
0D]でシリンダー温度250℃、金型温度70℃でU
L規格94V試験片を作成し、評価を行った。評価結果
は表1に記載した。
【0031】[実施例6]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で実施例5と同じ方法で行い、実施例
5と同じ方法で評価した。評価結果は、表1に記載し
た。
【0032】[実施例7]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合でマスターペレット化された赤燐系難
燃剤以外を混合袋中で混合後、シリンダー温度を270
℃とした以外は実施例1と同じ方法でペレットを得た。
また、このペレットを110℃で5時間熱風乾燥器を用
いて乾燥後、射出成形機[FANUC(株)製T−15
0D]でシリンダー温度270℃、金型温度70℃でU
L規格94V試験片を作成し、評価を行った。評価結果
は表1に記載した。
【0033】[比較例1]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例1と同じ方法でペレットを得た。ま
た、実施例1と同じ方法でUL規格94V試験片を作成
し、評価を行った。評価結果は表1に記載した。
【0034】[比較例2]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例2と同じ方法で行い、実施例2と同じ
方法で評価した。評価結果は表1に記載した。
【0035】[比較例3]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例3と同じ方法でペレットを得た。ま
た、実施例3と同じ方法でUL規格94V試験片を作成
し、評価を行った。評価結果は表1に記載した。
【0036】[比較例4]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例4と同じ方法でペレットを得た。ま
た、このペレットを80℃で5時間熱風乾燥器を用いて
乾燥後、射出成形機[FANUC(株)製T−150
D]でシリンダー温度240℃、金型温度60℃でUL
規格94V試験片を作成し、評価を行った。評価結果は
表1に記載した。
【0037】[比較例5]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例5と同じ方法でペレットを得た。ま
た、実施例5と同じ方法でUL規格94V試験片を作成
し、評価を行った。評価結果は表1に記載した。
【0038】[比較例6]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例6と同じ方法で行い、実施例6と同じ
方法で評価した。評価結果は表1に記載した。
【0039】[比較例7]表1記載の組成からなり、表
1記載の配合割合で全ての原料を混合袋中で混合後、ス
クリュー根元部分(L/D=0〜3.5の部分)に供給
した以外は実施例7と同じ方法でペレットを得た。ま
た、実施例7と同じ方法でUL規格94V試験片を作成
し、評価を行った。評価結果は表1に記載した。
【0040】
【表1】
【0041】これら実施例と対応する比較例との比較か
ら明らかなように、マスターペレット化された赤燐系難
燃剤をサイドフィーダーから供給した場合には、ホスフ
ィン発生量が極めて少量となるが、a成分である熱可塑
性樹脂が溶融混練される前に供給した場合には、ある程
度のホスフィンが発生する。特にポリカーボネート樹脂
が使用された系で低減効果が大きい。
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法により赤燐系難燃剤含
有熱可塑性樹脂組成物を製造すれば、ホスフィンの発生
量が少なく作業性よく、衛生的に赤燐系難燃剤含有熱可
塑性樹脂組成物を製造することが可能となる。この赤燐
系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を用いて生産した最終
的な難燃性樹脂成形物は、難燃性等に優れ、電子電気・
OA部品等幅広い用途に使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA28 AB05 AB22 AC01 AC08 AR15 BA02 BC01 BC12 BC19 BC37 BD05 BK13 BK36 BM05 BM14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物を
    製造するに際し、供給口を2箇所以上持つ押出機を使用
    し、第1供給口より熱可塑性樹脂(a成分)を供給し可
    塑化あるいは加熱溶融した後、第2供給口よりマスター
    ペレット化された赤燐系難燃剤(b成分)を供給し、次
    いで脱気ベントから脱気することにより混練物を得るこ
    とを特徴とする赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 マスターペレット化された赤燐系難燃剤
    が熱可塑性樹脂60〜90重量%および赤燐系難燃剤4
    0〜10重量%の合計100重量%からなる請求項1に
    記載の赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂組成物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 マスターペレット化された赤燐系難燃剤
    が、熱硬化性樹脂および/または無機材料を用いてマイ
    クロカプセル化されている赤燐を使用して作成された請
    求項1または2に記載の赤燐系難燃剤含有熱可塑性樹脂
    組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 a成分の熱可塑性樹脂が芳香族ポリカー
    ボネート樹脂をa成分全量中50重量%以上含有する請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の赤燐系難燃剤含有熱
    可塑性樹脂組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009073904A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Asahi Kasei Chemicals Corp 赤燐マスターペレット及びその製造方法

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