JP2009073904A - 赤燐マスターペレット及びその製造方法 - Google Patents

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睦 前田
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Abstract

【課題】赤燐を含有する赤燐熱可塑性樹脂組成物を改良して、外観、引張特性、耐衝撃性に優れた材料を提供する。
【解決手段】(A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、(B)赤燐15〜50質量部と、を含むマスターペレットであって、マスターペレット中の赤燐の最大粒径が10nm〜1μmであることを特徴とする赤燐マスターペレット。およびマスターペレットと熱可塑性樹脂とを溶融混練した組成物であって、組成物中の赤燐の最大粒径が5nm〜500nmであることを特徴とする組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、自動車部品、電気・電子部品などの各種工業部品の材料として用いられる赤燐を難燃剤として用いた難燃性熱可塑性樹脂、及び、その原料として用いられる赤燐マスターペレットに関する。
これまで、自動車部品、電気・電子部品などの工業部品の材料として、赤燐を難燃剤として用いた難燃性熱可塑性樹脂に関する種々の技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、ポリフェニレンエーテル、及び、ハイインパクトポリスチレンを主原料とし、難燃剤として、赤燐を用いた難燃性熱可塑性樹脂に関する技術が開示され、この技術による熱可塑性樹脂が電気・電子分野等の部品材料として広く用いられている。
また、特許文献2には、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリカーボネートを主原料とし、赤燐を用いた難燃性熱可塑性樹脂に関する技術が開示され、この技術による熱可塑性樹脂が電気・電子分野等の部品材料として広く用いられている。
更に、特許文献3には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキサイドを主原料とし、難燃剤として、赤燐を用いた難燃性熱可塑性樹脂に関する技術が開示され、この技術による熱可塑性樹脂が電気・電子分野等の部品材料として広く用いられている。
しかしながら、これらの難燃性熱可塑性樹脂は、引張特性、耐衝撃性、外観が十分ではなく、金属の代替として電気・電子分野等の各種工業部品を製造するための材料に要求される高度な材料物性を兼ね備えるには至っていない。
特開2000−510899号公報 特開2004−530784号公報 特開平9−296119号公報
本発明は、難燃性熱可塑性樹脂を改良して、引張特性、耐衝撃性、外観が優れた材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するため、難燃剤として、赤燐を用いた難燃性熱可塑性樹脂に関して検討を重ねた結果、難燃性熱可塑性樹脂を製造する際に、マスターペレット中の赤燐の最大粒径が10nm〜1μmである赤燐マスターペレットを原料として用いることにより、引張特性、耐衝撃性、外観が優れた材料が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の赤燐マスターペレットは、以下のとおりである。
(A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、
(B)赤燐15〜50質量部と、
を含むマスターペレットであって、マスターペレット中の赤燐の最大粒径が10nm〜1μmであることを特徴とする赤燐マスターペレット。
本発明の赤燐マスターペレットを原料として用いることにより、従来技術に対して、引張特性、耐衝撃性、外観が向上した難燃性を有する赤燐熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本願発明について具体的に説明する。
1.赤燐マスターペレット
1−1 熱可塑性樹脂A
まず、赤燐マスターペレットを構成する熱可塑性樹脂Aについて説明する。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして、公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、熱可塑性エラストマー、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等が使用できる。
本発明において、使用する熱可塑性樹脂としては、融点が120〜340℃であるもの、又は、ガラス転移温度が80〜250℃であるものが好ましい。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリフェニレンエーテル樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂Aとして好ましく用いることができるポリフェニレンエーテル樹脂としては、式(3)で表される繰り返し単位を有する単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。
Figure 2009073904
式(3)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニル、アミノアルキル、炭化水素オキシを表わす。R、Rは、それぞれ独立して、水素、第一級もしくは第二級の低級アルキル、フェニルを表わす。
ポリフェニレンエーテル樹脂の単独重合体の具体例としては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロキシエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。
この中で、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが特に好ましい。
ポリフェニレンエーテル樹脂共重合体とは、フェニレンエーテル単位を単量単位として含む共重合体である。その具体例としては、例えば、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、2,6−ジメチルフェノールとo−クレゾールとの共重合体、あるいは2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール及びo−クレゾールとの共重合体等が挙げられる。
本発明で使用するポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法の例としては、例えば、米国特許第3306874号記載の第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、2,6−キシレノールを酸化重合する方法が挙げられる。
米国特許第3306875号、米国特許第3257357号、米国特許第3257358号、特公昭52−17880号、特開昭50−51197号、特開昭63−152628号等に記載された方法もポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法として好ましい。
また、本発明で使用するポリフェニレンエーテル樹脂は、本発明の主旨に反しない限り、式(3)で表される繰り返し単位の他に、従来ポリフェニレンエーテル樹脂中に存在させてもよいことが提案されている他の種々のフェニレンエーテル単位を部分構造として含んでいても構わない。
少量共存させることが提案されているフェニレンエーテル単位の例としては、特開昭63−301222号公報に記載されている、2−(ジアルキルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位や、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテル単位等が挙げられる。
また、本発明で使用するポリフェニレンエーテル樹脂は、主鎖中にジフェノキノン等が少量結合したものであってもよい。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリスチレン樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂として好ましく使用することができるポリスチレン樹脂としては、芳香族ビニル系単量体の単独重合体、又は、芳香族ビニル系単量体単位50質量%以上とこれと共重合可能な他のビニル系単量体又はゴム質重合体との共重合体が挙げられる。
芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられる。
また、芳香族ビニル系単量体と共重合可能な他のビニル系単量体又はゴム質重合体としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル化合物類;無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられる。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリアミド樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で好ましく使用することのできるポリアミド樹脂としては、ポリマー主鎖中にアミド結合{−NH−C(=O)−}を有するものが挙げられる。一般に、ポリアミド樹脂は、ラクタム類の開環重合、ジアミンとジカルボン酸の重縮合、アミノカルボン酸の重縮合などによって得られるが、これらに限定されるものではない。
ポリアミド樹脂の原料として用いることのできる上記ジアミンとしては、大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジアミンが挙げられ、具体例としては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、トリデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、5−メチルナノメチレンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等
が挙げられる。
ジカルボン酸としては、大別して脂肪族、脂環式及び芳香族ジカルボン酸が挙げられ、具体例としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,1,3−トリデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ダイマー酸等が挙げられる。
ラクタム類としては、具体的には、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−ラウロラクタム等が挙げられる。
また、アミノカルボン酸としては、具体的には、ε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノナノン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミノトリデカン酸等などが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして、ラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ω−アミノカルボン酸を、単独あるいは二種以上の混合物にして重縮合を行って得られる共重合ポリアミド類をいずれも使用することができる。
また、ラクタム類、ジアミン、ジカルボン酸、ω−アミノカルボン酸を、重合反応機内で低分子量のオリゴマーの段階まで重合し、押出機等で高分子量化したものも好適に使用することができる。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして用いるポリアミド樹脂の重合方法は特に限定されず、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、及び、これらを組み合わせた方法のいずれでもよい。これらの中では、溶融重合がより好ましく用いられる。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして、好ましく用いることのできるポリアミド樹脂の具体例としては、例えば、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド4,6、ポリアミド11,ポリアミド12,ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6/6,12、ポリアミドMXD(m−キシリレンジアミン),6、ポリアミド6,T、ポリアミド6,I、ポリアミド6/6,T、ポリアミド6/6,I、ポリアミド6,6/6,T、ポリアミド6,6/6,I、ポリアミド6/6,T/6,I、ポリアミド6,6/6,T/6,I、ポリアミド6/12/6,T、ポリアミド6,6/12/6,T、ポリアミド6/12/6,I、ポリアミド6,6/12/6,I、ポリアミド9,T等のポリアミドが挙げられ、複数のポリアミドを押出機等でアミド交換反応を行い共重合化したポリアミドも使用することができる。
本発明では、特に好ましいポリアミド樹脂は、ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6,T、ポリアミド6,I、ポリアミド9,T、及び、それらの混合物であり、最も好ましいポリアミド樹脂は、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド9,T、又はそれらの混合物である。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして使用できるポリアミド樹脂の好ましい粘度範囲は、ISO307に従い96%硫酸中で測定した粘度数で、50〜300ml/gの範囲である。より好ましくは80〜180ml/gの範囲である。
本発明においては、上記した範囲外の粘度数を持つポリアミド樹脂の混合物であっても、その混合物の粘度数が上記した範囲内に入っていれば好ましく使用できる。このような例として、例えば、粘度数150ml/gのポリアミド樹脂と粘度数80ml/gのポリアミド樹脂の混合物、粘度数120ml/gのポリアミド樹脂と粘度数115ml/gのポリアミド樹脂の混合物等が挙げられる。こポリアミド樹脂の混合物の粘度数が上記範囲内に有るか否かは、混合比率と同じ比率でポリアミド樹脂を96%硫酸に溶解して、ISO307に従い粘度数を測定することで容易に確認することができる。
ポリアミド樹脂の中で特に好ましい混合形態は、各々のポリアミド樹脂が粘度数90〜150ml/gの範囲内にあり、かつ粘度数の異なるポリアミド樹脂の混合物である。
本発明の熱可塑性樹脂Aとして使用するポリアミド樹脂のアミノ基末端とカルボキシル基末端のモル比率、即ち末端アミノ基/末端カルボキシル基比率は、0.10〜10であることが好ましく、より好ましくは0.12〜5.0、更に好ましくは0.15〜1.0、特に好ましくは0.17〜0.80である。
ポリアミド樹脂の末端基の調整方法は、当業者には明らかであるような公知の方法を用いることができる。例えば、ポリアミド樹脂の重合時に、所定の末端基濃度となるようにジアミン化合物、モノアミン化合物、ジカルボン酸化合物、モノカルボン酸化合物などから選ばれる1種以上を添加する方法が挙げられる。
ポリアミド樹脂のアミノ基末端、及び、カルボキシル基末端の定量方法として、J.E.Waltz、Guy B.Taylor,”Detemination of the
molecular Weight of Nylon”, Ind. Eng. Chem. Anal. Ed., 19, 448 (1947年)に記載の方法を用いる。
なお、熱可塑性樹脂Aとして、複数のポリアミド樹脂を使用する場合、ポリアミド樹脂全体の末端アミノ基/末端カルボキシル基比率は、次の式で与えられる。
ポリアミド樹脂全体の末端アミノ基/末端カルボキシル基比率
=Σ((ポリアミドiの添加量)×(ポリアミドiのアミノ基末端))/Σ((ポリアミドiの添加量)×(ポリアミドiのカルボキシル基末端))
ポリアミド樹脂の耐熱安定性を向上させる目的で、特開平1−163262号公報に記載される金属系安定剤も、問題なく使用することができる。
これら金属系安定剤の中で、特に好ましく使用することのできるものとしては、CuI、CuCl、酢酸銅、ステアリン酸セリウム等が挙げられる。また、ヨウ化カリウム、臭化カリウム等に代表されるアルキル金属のハロゲン化塩も好適に使用することができる。これらは、もちろん併用添加しても構わない。
金属系安定剤及び/又はアルキル金属のハロゲン化塩の好ましい配合量は、ポリアミド樹脂の総量100質量部に対して、0.001〜1質量部である。
また、上述した金属系安定剤の他に、公知の有機安定剤も問題なく使用することができる。有機安定剤の具体例としては、例えば、イルガノックス1098等に代表されるヒンダードフェノール系酸化防止剤、イルガフォス168等に代表されるリン系加工熱安定剤、HP−136に代表されるラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
これら有機安定剤の中でも、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、もしくはその併用が好ましい。
これら有機安定剤の好ましい配合量は、熱可塑性樹脂Aとして使用するポリアミド樹脂100質量部に対して、0.001〜1質量部である。
さらに、上記の他に、ポリアミド樹脂に添加することが可能な公知の添加剤等をポリアミド樹脂に添加することができる。このような添加剤の添加量は、ポリアミド樹脂100質量部に対して10質量部未満の量であることが好ましい。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリカーボネート樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂として好ましく用いることができるポリカーボネート樹脂としては、下記式(4)で表される繰り返し単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 2009073904
式(4)中、Zは、単なる結合を示すかあるいは炭素数1〜8のアルキレン、炭素数2〜8のアルキリデン、炭素数5〜15のシクロアルキレン、SO、SO、O、CO、又は、式(5)で表される基を意味する。また、Xは、水素、又は炭素数1〜8の飽和アルキル基を示し、a及びbは0〜4の整数を示す。
Figure 2009073904
このポリカーボネート樹脂は、例えば、溶剤法、すなわち塩化メチレン等の溶剤中で公知の酸受容体、分子量調整剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応又は二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応によって製造することができる。
ここで用いることのできる二価フェノールとしては、例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称ビスフェノールA〕、ハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル等を挙げることができる。特に、ビスフェノールAを単独、あるいは他の二価フェノールと混合して用いることが好ましい。また、これら二価フェノールは二価フェノールのホモポリマー又は2種以上のコポリマーもしくはブレンド物であってもよい。さらに、本発明で用いるポリカーボネート樹脂は多官能性芳香族化合物を二価フェノール及び、又はカーボネート前駆体と反応させた熱可塑性ランダムポリカーボネートであってもよい。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリフェニレンサルファイド樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂Aとして好ましく使用できるポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)としては、下記の式(6)で示される構成単位を70モル%以上含むものが挙げられる。式(6)で示される構成単位が70モル%未満では、優れた特性をもつ赤燐マスターペレットが得難い傾向にある。
Figure 2009073904
PPS樹脂の重合方法としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムとp−ジクロロベンゼンを反応させる方法が好ましい例として挙げられる。この際、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリ、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物を添加することができる。共重合成分として、メタ結合、オルト結合、エーテル結合、スルホン結合、ビフェニル結合、置換フェニレンスルフィド結合(置換基としては、アルキル基、ニトロ基、フェニル基、アルコキシ基、カルボン酸基、カルボン酸の金属塩基等が挙げられる)、3官能結合などを含有していてもポリマーの結晶性に大きく影響しない範囲でかまわないが、好ましくは共重合成分は30モル%未満であり、より好ましくは10モル%以下である。PPS樹脂は、通常、酸素の存在下200〜250℃の温度で熱架橋し溶融粘度を調整した後使用される。
本発明では、熱可塑性樹脂Aとして、ポリエステル樹脂樹脂を好ましく使用することができる。
本発明で熱可塑性樹脂として好ましく使用できるポリエステル樹脂樹脂としては、異方性溶融相を形成するポリエステル樹脂が挙げられる。異方性溶融相を形成するポリエステルとは、当業者にサーモトロピック液晶ポリエステル樹脂と呼ばれ、示差走査熱量計により測定される融点が180〜360℃を示すものである。 異方性溶融相の性質は、直交偏向子を利用した通常の偏向検査法、すなわちホットステージにのせた試料を窒素雰囲気下で観察することにより確認できる。
本発明においては、ポリエステル樹脂樹脂として、分子鎖中に脂肪族基を有する半ポリエステル樹脂、分子鎖が全て芳香族基より構成される全ポリエステル樹脂の何れを用いてもよい。これらのポリエステル樹脂樹脂の中では、難燃性や機械的物性が良好であることから全ポリエステル樹脂が好ましい。
本発明において用いるポリエステル樹脂樹脂を構成する繰返し単位としては、例えば、芳香族オキシカルボニル繰返し単位、芳香族ジカルボニル繰返し単位、芳香族ジオキシ繰返し単位、芳香族オキシジカルボニル繰返し単位、及び脂肪族ジオキシ繰返し単位等が挙げられる。
芳香族オキシカルボニル繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、パラヒドロキシ安息香酸、メタヒドロキシ安息香酸、オルトヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸、これらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体等が挙げられ、これらの中ではパラヒドロキシ安息香酸及び6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸が好ましい。
芳香族ジカルボニル繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシビフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エ−テル、ビス(3−カルボキシ
フェニル)エーテル等の芳香族ジカルボン酸、これらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体、ならびにそれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体等が挙げられる。これらの中ではテレフタル酸及び2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
芳香族ジオキシ繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエ−テル等の芳香族ジオール、これらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体等が挙げられ、これらの中ではハイドロキノン及び4,4’−ジヒドロキシビフェニルが好ましい。
芳香族オキシジカルボニル繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、3−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジカルボン酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、及び5−ヒドロキシイソフタル酸等のヒドロキシ芳香族ジカルボン酸、これらのアルキル、アルコキシ又はハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
脂肪族ジオキシ繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、ならびにそれらのアシル化物等が挙げられる。
また、ポリエチレンテレフタレートや、ポリブチレンテレフタレートなどの脂肪族ジオキシ繰返し単位を有するポリエステルを、芳香族オキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール及びそれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などと反応させることによっても、脂肪族ジオキシ繰返し単位を含むポリエステル樹脂樹脂を得ることができる。
これらの繰返し単位の組合せで、低融点を示すと共に良好な機械物性を有する好適な組合せの例として以下に示すものが挙げられる。なお、繰返し単位の数字は、ポリエステル樹脂樹脂中の各繰返し単位のモル%を表す。
Figure 2009073904
これらの中でも、特に以下に示す繰返し単位の組合せが好ましい。
Figure 2009073904
本発明で用いるポリエステル樹脂樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で、アミド結合やチオエステル結合を含むものであってもよい。このような結合を与える単量体としては、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸、メルカプト芳香族カルボン酸、及び芳香族ジチオール及びメルカプト芳香族フェノール等が挙げられる。これらの単量体の使用量は、全単量体の合計量に対して10モル%以下であることが好ましい。
また、本発明に用いるポリエステル樹脂樹脂は、二種以上のポリエステル樹脂樹脂をブレンドしたものでもよい。
1−2 赤燐
続いて、赤燐について説明する。
本発明における赤燐は、CAS番号7723−14−0で分類されている暗赤色〜赤色の非水溶性の粉末である。純度が70〜95%、平均粒径が1μm〜30μmのものが市販品されている。
本発明において、赤燐マスターペレットは、(A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、(B)赤燐15〜50質量部とからなり、マスターペレット中の赤燐の最大粒径は、10nm〜1μmである。
本発明で、好ましい赤燐マスターペレットは、(A)熱可塑性樹脂A55〜80質量部と、(B)赤燐20〜45質量部とからなる。
本発明で、更に好ましい赤燐マスターペレットは、(A)熱可塑性樹脂A57〜75質量部と、(B)赤燐25〜43質量部とからなる。
本発明で、特に好ましい赤燐マスターペレットは、(A)熱可塑性樹脂A60〜70質量部と、(B)赤燐30〜40質量部とからなる。
本発明で、好ましい赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径は、20nm〜0.8μmである。
本発明で、更に好ましい赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径は、30nm〜0.7μmである。
本発明で、特に好ましい赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径は、40nm〜0.6μmである。
本発明で、最も好ましい赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径は、50nm〜0.5μmである。
本発明では、赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径を以下の方法で測定する。
即ち、任意に抽出した赤燐マスターペレットより、面積が、約200(μm)×約200(μm)〜約3(mm)×約3(mm)で、厚みが均一で、かつ、10nm以下のフィルム状の切片を切り出す。
このフィルム状の切片に対して、電子顕微鏡を用いて約1,000倍〜約30,000倍の倍率で観察し、切片中で一番大きな赤燐の粒子を抽出し、この最長径を測定して最大粒径を測定する。
本発明で、赤燐マスターペレットの平均粒径は、300μm〜6mmである。
本発明で、好ましい赤燐マスターペレットの平均粒径は、500μm〜5mmである。
本発明で、更に好ましい赤燐マスターペレットの平均粒径は、1mm〜4mmである。
本発明で、最も好ましい赤燐マスターペレットの平均粒径は、2.5mm〜3.5mmである。
本発明では、赤燐マスターペレットの平均粒径を以下の方法で測定する。
即ち、本発明では、任意に抽出した200gの赤燐マスターペレットを、開口径を段階的に約100μm〜約10mmに設定した分別篩にかけて分別し、各々秤量する。分別した赤燐マスターペレットの粒径を最後に通過した篩の開口径とし、重量平均の粒径を求め、これを赤燐マスターペレットの平均粒径とする。
2.赤燐マスターペレットの製造方法
次に本発明の赤燐マスターペレットの製造方法について説明する。
本発明では、熱可塑性樹脂Aと赤燐とを溶融混練して、赤燐マスターペレットを製造する。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法としては、赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径を10nm〜1μmに制御できれば、何れの溶融混練法を採用してもよい。
赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径を10nm〜1μmに制御するために適した溶融混練法として、単軸押出機、二軸押出機、コ・ニーダー、バンバリーミキサー等の公知の溶融混練機を用いる方法を採用できる。
本発明では、二軸押出機、コ・ニーダー用い、スクリュー構成を適宜調整し、せん断をコントロールした溶融混練法が好ましい。
二軸押出機、コ・ニーダーのスクリュー構成は、公知のスクリュー部品を組み合わせて行う。
本発明では、サイドフィーダーを備えた二軸押出機、又は、コ・ニーダーを用いる溶融混練法が更に好ましい。
本発明では、サイドフィーダーを備え、かつ、セルフクリーニング機能を有する同方向回転型の二軸押出機、又は、コ・ニーダーを用いる溶融混練法が特に好ましい。
本発明の赤燐マスターペレットを製造する際の好ましい溶融混練温度は180〜400℃である。更に好ましくは200〜350℃であり、特に好ましくは250〜330℃であり、最も好ましくは280〜320℃である。
本発明において、赤燐マスターペレットを構成する成分を溶融混練する順序は限定されない。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法で、好ましい方法は、(A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、(B)赤燐15〜50質量部を原料として、以下の工程ア−1、イ−1をこの順で含む、前記赤燐マスターペレットの製造方法である。
(工程ア−1) 一部、又は、全部の熱可塑性樹脂Aを溶融混練する工程;
(工程イ−1) 工程ア−1で得られた溶融混練物に残りの熱可塑性樹脂Aと赤燐15〜50質量部を添加して更に溶融混練する工程。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法で、更に好ましい方法は、(A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、(B)赤燐15〜50質量部を原料として、以下の工程ア−2、イ−2をこの順で含む、前記赤燐マスターペレットの製造方法である。
(工程ア−2) 20〜60質量部の熱可塑性樹脂Aを溶融混練する工程;
(工程イ−2) 工程ア−2で得られた溶融混練物に残りの0〜65質量部の熱可塑性樹脂Aと赤燐15〜50質量部を添加して更に溶融混練する工程。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法で、特に好ましい方法は、(A)熱可塑性樹脂A55〜80質量部と、(B)赤燐20〜45質量部を原料とし、以下の工程ア−3、イ−3をこの順で含む、前記赤燐マスターペレットの製造方法である。
(工程ア−3) 20〜40質量部の熱可塑性樹脂Aを溶融混練する工程;
(工程イ−3) 工程ア−3で得られた溶融混練物に残りの15〜60質量部の熱可塑性樹脂Aと赤燐20〜45質量部を添加して更に溶融混練する工程。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法で、極めて好ましい方法は、(A)熱可塑性樹脂A60〜70質量部と、(B)赤燐30〜40質量部を原料とし、以下の工程ア−4、イ−4をこの順で含む、前記赤燐マスターペレットの製造方法である。
(工程ア−4) 30〜40質量部の熱可塑性樹脂Aを溶融混練する工程;
(工程イ−4) 工程ア−4で得られた溶融混練物に残りの20〜40質量部の熱可塑性樹脂Aと赤燐30〜40質量部を添加して更に溶融混練する工程。
なお、本発明の赤燐マスターペレットを製造する際には、上記方法以外に赤燐マスターペレットを構成する各成分を一括して溶融混練する方法を採用する方法等を採用することもできる。
本発明の赤燐マスターペレットの製造方法で、好ましい構成は、サイドフィーダーを備えた二軸押出機、又は、コ・ニーダーを用いて、主フィーダーより、一部、又は、全部の熱可塑性樹脂Aを導入して、これを溶融混練して、更に、サイドフィーダーより、残りの熱可塑性樹脂A、及び、赤燐を導入して、更に溶融混練する方法である。
3.赤燐熱可塑性樹脂組成物
3−1.熱可塑性樹脂B
次に、本発明の赤燐熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂Bについて説明する。
本発明の熱可塑性樹脂Bとして、上記熱可塑性樹脂Aと同様の樹脂が使用可能である。
即ち、本発明の熱可塑性樹脂Bとして、公知の熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、熱可塑性エラストマー、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等が使用できる。
本発明の熱可塑性樹脂Bとして、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂等、が好ましく使用できる。
本発明では、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとの組合せは、熱可塑性樹脂の組合せであれば、如何なる組合せでも可能である。
本発明において、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bは、互いに異種の熱可塑性樹脂であっても、同種の熱可塑性樹脂であってもよい。
本発明において、異種の熱可塑性樹脂とは、熱可塑性樹脂を構成するポリマーの種類が異なる熱可塑性樹脂;熱可塑性樹脂を構成するポリマーの数平均分子量、粘度平均分子量又は重量平均分子量の何れかが20%以上異なる熱可塑性樹脂;溶融粘度、溶液粘度の何れかの値が100%以上異なる熱可塑性樹脂;熱可塑性樹脂Aが共重合ポリマーよりなる場合は、共重合比が10%以上異なる熱可塑性樹脂;共重合ポリマー中のモノマーの配列(ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などの配列)が異なる熱可塑性樹脂の何れか一つ以上に該当する熱可塑性樹脂をいう。
熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとは、相溶することが好ましい。
熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを相溶させる方法としては、元来、相溶する熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを選択し、これらを溶融混練する方法が好ましい。
このような方法の具体例としては、ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を溶融混練する方法が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを相溶させる方法として、元来は相溶しない熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを、相溶化剤を使用して相溶化する方法も好ましく適用できる。
このような方法の具体例としては、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂を、無水マレイン酸、イタコン酸、クエン酸、液体ジエンポリマー、エポキシ化合物、酸化ポリオレフィンワックス、キノン、オルガノシラン化合物等の相溶化剤を添加して溶融混練する方法が挙げられる。
また、このような方法の別の具体例として、ポリフェニレンエーテル樹脂に、無水マレイン酸、イタコン酸、クエン酸、液体ジエンポリマー、エポキシ化合物、酸化ポリオレフィンワックス、キノン、オルガノシラン化合物等の相溶化剤を添加して溶融混練し、変性ポリフェニレンエーテル樹脂を得た後に、ポリアミド樹脂と変性ポリフェニレンエーテル樹脂を溶融混練する方法も挙げられる。
相溶化剤は、熱可塑性樹脂B100質量に対して、0.01質量部〜10質量部添加することが好ましい。
更に好ましい相溶化剤の添加量は、熱可塑性樹脂B100質量に対して、0.02質量部〜5質量部である。
特に好ましい相溶化剤の添加量は、熱可塑性樹脂B100質量に対して、0.03質量部〜3質量部である。
更に、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを相溶させる方法として、元来は相溶しない熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを、ブロック共重合体、又は、グラフト共重合体を使用して相溶化させる方法も好ましく適用できる。
このような方法の具体例としては、ポリオレフィン樹脂とポリスチレン樹脂を、SEBS(スチレン−エチレン−ブテン−スチレン)ブロック共重合体を添加して溶融混練する方法が挙げられる。
熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを相溶させる方法としては、既知の熱可塑性樹脂Aを相溶する方法を広く適用でき、上記方法に限定されることはない。
熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとが相溶した赤燐熱可塑性樹脂組成物は、特に、衝撃強さ、引張伸度などの機械物性が向上する。
3−2.赤燐熱可塑性樹脂組成物
次に、赤燐熱可塑性樹脂組成物について説明する。
本発明の赤燐熱可塑性樹脂組成物は、赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとをドライブレンドしたものであっても、赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとを溶融混練したものであってもよい。
赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとをドライブレンドする方法は特に限定されない。
ドライブレンドする手段として、好ましい方法は、タンブラー、ヘンシェルミキサー等、公知のミキサーを用いる方法である。
赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとを溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物を得る場合、好ましい溶融混練温度は180〜400℃である。更に好ましくは200〜350℃であり、特に好ましくは250〜330℃であり、最も好ましくは280〜320℃である。
また、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物を得る場合、赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとを一括して溶融混練することができる。また、溶融混練方法としては、上記した公知の溶融混練方法を採用することができる。
本発明で好ましい赤燐熱可塑性樹脂組成物は、赤燐マスターペレット10〜60質量部
と、熱可塑性樹脂B40〜90質量部とを溶融混練して得た熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径が5nm〜500nmのものである。
本発明で、更に好ましい熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径は、10nm〜450nmである。
本発明で、特に好ましい熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径は、20nm〜400nmである。
本発明で、極めて好ましい熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径は、30nm〜300nmである。
また、ドライブレンドで赤燐熱可塑性樹脂組成物を製造する場合は、両者を再溶融しないことから、熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径は、原料として使用する赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径として調整する。
赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bとを溶融混練して得た赤燐熱可塑性樹脂組成物の場合、前記赤燐マスターペレット中の赤燐の最大粒径を測定する方法と同様に、電子顕微鏡を用いて、熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径を測定する。
本発明において、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物を得る場合、赤燐マスターペレットと熱可塑性樹脂Bを溶融混練する順序は限定されない。
本発明の赤燐熱可塑性樹脂組成物の好ましい製造方法は、以下の工程ウ、エをこの順で含む製造方法である。
(工程ウ) 20〜90質量部の熱可塑性樹脂Bを溶融混練する工程;
(工程エ) 工程ウで得られた溶融混練物に残りの0〜70質量部の熱可塑性樹脂Bと前記赤燐マスターペレット10〜60質量部を添加して更に溶融混練する工程。
本発明の赤燐マスターペレット、及び、赤燐熱可塑性樹脂組成物には、本発明の特徴及び効果を損なわない範囲で、他の付加的成分、例えば、耐衝撃性付与剤、可塑剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、酸化防止剤、ポレオレフィン用造核剤、スリップ剤、無機又は有機の充填剤や補強剤(例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、ウィスカー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、ワラスナイト等)、各種着色剤、帯電防止剤、カーボンブラックなどの導電性改良剤等を添加してもかまわない。
これら付加的成分の含有量の合計は、(A)、(B)の合計100質量部に対して100質量部以下であることが好ましい。
本発明の赤燐マスターペレット、及び、赤燐熱可塑性樹脂組成物に好ましく添加できる他の付加成分は、難燃剤である。
上記難燃剤として、高融点の固体の難燃剤が、更に好ましい。
上記難燃剤として、フォスフィン酸金属塩が特に好ましい。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
I.原料の準備
実施例、比較例では、熱可塑性樹脂A、熱可塑性樹脂B、赤燐、相溶剤として、以下のものを用いた。
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bは、其々、以下に示した熱可塑生樹脂1〜熱可塑性樹脂6から選択して用いた。
<熱可塑性樹脂1>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、以下の方法で測定した還元粘度が、0.42dl/gであるポリ(2,6−ジメチル−フェニレンオキシド)(以下、「PPE」という。)を用いた。
(還元粘度の測定方法)
0.5(g/dl)のクロロフォルム溶液を用意し、ウベローデ型粘度計を用いて30℃で熱可塑性樹脂Aの粘度を測定し、この結果から次式に従って還元粘度を求めた。
還元粘度(ηsp/C)=(ηr−1)/C
=(t/t−1)/C
但し、ηr(=t/t):比粘度
C :溶液濃度(g/dl)
t :クロロフォルム溶液の流下時間
:クロロフォルムの流下時間
<熱可塑性樹脂2>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、ポリアミド−6,6樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製、レオナ1300S)以下、「PA66」という。)を用いた。
<熱可塑性樹脂3>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック(株)製、ノバデュラン5010R5)(以下、「PBT」という。)を用いた。
<熱可塑性樹脂4>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、ポリアミド−6樹脂(宇部興産(株)製、UBEナイロン1013B)(以下、「PA6」という。)を用いた。
<熱可塑性樹脂5>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製、パンライトL−1250Y)(以下、「PC」という。)を用いた。
<熱可塑性樹脂6>
熱可塑性樹脂A、及び、熱可塑性樹脂Bとして、ハイインパクトポリスチレン樹脂(PSジャパン(株)製、PSJポリスチレン403R)(以下、「PS」という。)を用いた。
<耐衝撃付与剤>
耐衝撃付与剤として、ポリスチレン−ポリエチレンブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(クレイトンポリマージャパン社製、KratonG1651(商品名)(数平均分子量:約250,000))(以下、「SEBS」という。)を用いた。
<赤燐>
赤燐として、日本化学工業社製の赤リン系難燃剤「ヒシガードLP−E」(平均粒径5μm)(以下、「赤燐」という。)を用いた。
<相溶化剤>
相溶化剤として、和光純薬社製無水マレイン酸(以下、「MAH」という。)を用いた。
<赤燐マスターペレットの製造>
以下のようにして、実施例の赤燐マスターペレットを製造した。
原料の溶融混練には、コペリオン社製(ドイツ国)のL/D=44のセルフクリーニングタイプのZSK−25型同方向回転二軸押出機を用いた。シリンダー温度を全て300℃に設定し、ダイの温度を280℃に設定した。二軸押出機の主供給口に定量フィーダを設置した。また、スクリューの全長を1.0とした時に、上流側より見て約0.35の位置にベントポートを設置し、ベントポートに定量式のサイドフィーダーを設置した。主供給口、及び、ベントポートより、原料を供給し、ダイより、ひも状の溶融樹脂ストランドを押出し、これを水冷し、ストランドカッターを用いてペレット状の赤燐マスターペレットを製造した。
また、比較例の赤燐マスターペレットは、以下のようにして製造した。
原料の溶融混練には、池貝鉄鋼製のPCM−30二軸押出機のシリンダー温度を全て300℃に設定し、ダイの温度を280℃に設定し、主供給口に定量フィーダーを設置した。主供給口より、全ての原料を供給し、ダイより、ひも状の溶融樹脂ストランドを押出し、これを水冷し、ストランドカッターを用いてペレット状の赤燐マスターペレットを製造した。
<赤燐熱可塑性樹脂組成物の製造1>
更に、以下のようにして、実施例10〜実施例16、及び、比較例7〜比較例13の赤燐熱可塑性樹脂組成物を製造した。
原料の溶融混練には、コペリオン社製(ドイツ国)のL/D=44のセルフクリーニングタイプのZSK−25型同方向回転二軸押出機を用いた。シリンダー温度を全て300℃に設定し、ダイの温度を280℃に設定した。二軸押出機の主供給口に定量フィーダーを設置した。主供給口より、全ての原料を供給し、ダイより、ひも状の溶融樹脂ストランドを押出し、これを水冷し、ストランドカッターを用いてペレット状の赤燐熱可塑性樹脂組成物を製造した。
<赤燐熱可塑性樹脂組成物の製造2>
実施例17〜実施例20、比較例14の赤燐熱可塑性樹脂組成物は以下の方式で製造した。
原料の溶融混練には、コペリオン社製(ドイツ国)のL/D=44のセルフクリーニングタイプのZSK−25型同方向回転二軸押出機を用いた。シリンダー温度を全て300℃に設定し、ダイの温度を280℃に設定した。二軸押出機の主供給口に定量フィーダーを設置した。また、スクリューの全長を1.0とした時に、上流側より見て約0.35の位置にベントポートを設置し、ベントポートに定量式のサイドフィーダーを設置した。主供給口、及び、ベントポートより、原料を供給し、ダイより、ひも状の溶融樹脂ストランドを押出し、これを水冷し、ストランドカッターを用いてペレット状の赤燐マスターペレットを製造した。
<赤燐マスターペレット、赤燐熱可塑性樹脂組成物の評価>
<赤燐の最大粒径の測定>
各実施例、及び、各比較例の赤燐マスターペレット、または、赤燐熱可塑性樹脂組成物の任意の一粒を上部が内径約10mm、長さ約30mmの円筒形で底部が円錐形状のプラスチック容器の底部に入れ、引続き、エポキシ樹脂、及び、硬化剤を入れ、赤燐マスターペレットをエポキシ樹脂中に包埋した。
硬化したエポキシ樹脂を切削し、赤燐マスターペレットの一部を露出した。
ダイヤモンドナイフを付けたウルトラミクロトームを用いて、液体窒素で冷却しながら、硬化したエポキシ樹脂中の赤燐マスターペレットより、面積が、約2(mm)×約2(mm)で、厚みが均一で、かつ、10nm以下のフィルム状の切片を切り出した。
このフィルム状の切片に対して、電子顕微鏡を用いて約1,000倍〜約30,000倍の倍率で観察し、切片中で一番大きな赤燐の粒子を抽出し、この最長径を測定して最大粒径とした。
<赤燐マスターペレットの平均粒径>
各実施例、及び、各比較例の赤燐マスターペレット200gを、開口径を段階的に約100μm〜約10mmに設定した分別篩にかけて分別し、各々秤量した。分別した赤燐マスターペレットの粒径を最後に通過した篩の開口径とし、重量平均の粒径を求め、これを赤燐マスターペレットの平均粒径とした。
<破壊呼びひずみの測定>
本発明の赤燐熱可塑性樹脂組成物について、東芝機械(株)製射出成形機 IS80E
PNを用いて、シリンダー温度280℃、金型温度80℃、通常の射出スピードの条件下でISO294の記載に従い、ISO3167に定める多目的試験片を作成した。そして、この多目的試験片を用いて、ISO527−1、ISO527−2の記載に従って破壊呼びひずみを測定した。
<シャルピー衝撃強さ>
上記多目的試験片を用いて、ISO179の記載に従って、ノッチ付きシャルピー衝撃強さを測定した。
<外観>
上記多目的試験片を用いて、目視で評価した。
[実施例1]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PPEを30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPPE−MP1を製造した。PPE−MP1の平均粒径は、3.2mmであった。また、PPE−MP1中の赤燐最大粒径は、350nmであった。
[実施例2]
上記二軸押出機の主供給口より、PA66を35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66を30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA66−MP1を製造した。PA66−MP1の平均粒径は、3.4mmであった。また、PA66−MP1中の赤燐最大粒径は、400nmであった。
[実施例3]
上記二軸押出機の主供給口より、PBTを35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PBTを30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPBT−MP1を製造した。PBT−MP1の平均粒径は、3.1mmであった。また、PBT−MP1中の赤燐最大粒径は、420nmであった。
[実施例4]
上記二軸押出機の主供給口より、PA6を35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA6を30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA6−MP1を製造した。PA6−MP1の平均粒径は、3.2mmであった。また、PA6−MP1中の赤燐最大粒径は、280nmであった。
[実施例5]
上記二軸押出機の主供給口より、PCを35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PCを30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPC−MP1を製造した。PC−MP1の平均粒径は、3.4mmであった。また、PC−MP1中の赤燐最大粒径は、250nmであった。
[実施例6]
上記二軸押出機の主供給口より、PSを35質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PSを30質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPS−MP1を製造した。PS−MP1の平均粒径は、2.9mmであった。また、PS−MP1中の赤燐最大粒径は、450nmであった。
[実施例7]
上記二軸押出機の主供給口より、PA66を50質量部/時間で定量供給し、同時に、
サイドフィーダーより、PA66を15質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA66−MP2を製造した。PA66−MP2の平均粒径は、3.3mmであった。また、PA66−MP2中の赤燐最大粒径は、340nmであった。
[実施例8]
上記二軸押出機の主供給口より、PA66を20質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66を30質量部/時間、赤燐を50質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA66−MP3を製造した。PA66−MP3の平均粒径は、3.2mmであった。また、PA66−MP3中の赤燐最大粒径は、320nmであった。
[実施例9]
上記二軸押出機の主供給口より、PA66を30質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66を50質量部/時間、赤燐を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA66−MP4を製造した。PA66−MP4の平均粒径は、3.4mmであった。また、PA66−MP4中の赤燐最大粒径は、410nmであった。
[比較例1]
二軸押出機の主供給口より、PPEを65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPPE−MP2を製造した。PPE−MP2の平均粒径は、3.5mmであった。また、PPE−MP2中の赤燐最大粒径は、1800nmであった。
[比較例2]
二軸押出機の主供給口より、PA66を65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA66−MP5を製造した。PA−MP5の平均粒径は、3.1mmであった。また、PA−MP5中の赤燐最大粒径は、1300nmであった。
[比較例3]
二軸押出機の主供給口より、PBTを65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPBT−MP2を製造した。PBT−MP2の平均粒径は、3.4mmであった。また、PBT−MP2中の赤燐最大粒径は、1500nmであった。
[比較例4]
二軸押出機の主供給口より、PA6を65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPA6−MP2を製造した。PA6−MP2の平均粒径は、2.9mmであった。また、PA6−MP2中の赤燐最大粒径は、2100nmであった。
[比較例5]
二軸押出機の主供給口より、PCを65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPC−MP2を製造した。PC−MP2の平均粒径は、3.5mmであった。また、PC−MP2中の赤燐最大粒径は、1200nmであった。
[比較例6]
二軸押出機の主供給口より、PSを65質量部/時間、赤燐を35質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐マスターペレットPS−MP2を製造した。PS−MP2の平均粒径は、3.0mmであった。また、PS−MP2中の赤燐最大粒径は、1700nmであった。
[実施例10]
二軸押出機の主供給口より、PPEを33.5質量部/時間、PSを46.5質量部/時間、PPE−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP1を製造した。PPE−CP1の平均粒径は、3.0mmであった。また
、PPE−CP1中の赤燐最大粒径は、310nmであった。
PPE−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PPE−CP1の破壊呼びひずみは、25%であり、シャルピー衝撃強さは、15kJ/cmであった。
[実施例11]
二軸押出機の主供給口より、PPEを46.5質量部/時間、PSを33.5質量部/時間、PS−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP2を製造した。PPE−CP2の平均粒径は、3.2mmであった。また、PPE−CP2中の赤燐最大粒径は、420nmであった。
PPE−CP2の万能試験片の表面も良好であり、特に問題はなかった。PPE−CP2の破壊呼びひずみは、30%であり、シャルピー衝撃強さは、18kJ/cmであった。
[比較例7]
二軸押出機の主供給口より、PPEを33.5質量部/時間、PSを46.5質量部/時間、PPE−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP1を製造した。PPE−CP1の平均粒径は、3.4mmであった。また、PPE−CP3中の赤燐最大粒径は、1200nmであった。
PPE−CP3の万能試験片の表面は若干の凹凸が認められた。PPE−CP3の破壊呼びひずみは、6%であり、シャルピー衝撃強さは、8kJ/cmであった。
[比較例8]
二軸押出機の主供給口より、PPEを46.5質量部/時間、PSを33.5質量部/時間、PS−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP4を製造した。PPE−CP4の平均粒径は、3.0mmであった。また、PPE−CP4中の赤燐最大粒径は、1100nmであった。
PPE−CP4の万能試験片の表面は、若干のササクレが認められた。PPE−CP4の破壊呼びひずみは、8%であり、シャルピー衝撃強さは、10kJ/cmであった。[実施例12]
二軸押出機の主供給口より、PA66を80質量部/時間、PA66−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PA66−CP1を製造した。PA66−CP1の平均粒径は、3.3mmであった。また、PA66−CP1中の赤燐最大粒径は、350nmであった。
PA66−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PA66−CP1の破壊呼びひずみは、90%であり、シャルピー衝撃強さは、15kJ/cmであった。
[比較例9]
二軸押出機の主供給口より、PA66を80質量部/時間、PA66−MP5を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PA66−CP2を製造した。PA66−CP2の平均粒径は、3.1mmであった。また、PA66−CP2中の赤燐最大粒径は、950nmであった。
PA66−CP2の万能試験片には若干の凹凸が認められた。PA66−CP2の破壊呼びひずみは、20%であり、シャルピー衝撃強さは、7kJ/cmであった。
[実施例13]
二軸押出機の主供給口より、PBTを80質量部/時間、PBT−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PBT−CP1を製造した。PBT−CP1の平均粒径は、3.1mmであった。また、PA6−CP1中の赤燐最大粒径は、400nmであった。
PA66−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PA66−CP1の破壊呼びひずみは、90%であり、シャルピー衝撃強さは、5kJ/cmであった。
[比較例10]
二軸押出機の主供給口より、PBTを80質量部/時間、PBT−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PBT−CP2を製造した。PBT−CP2の平均粒径は、3.6mmであった。また、PBT−CP2中の赤燐最大粒径は、1100nmであった。
PBT−CP2の万能試験片には若干の凹凸が認められた。PBT−CP2の破壊呼びひずみは、15%であり、シャルピー衝撃強さは、2kJ/cmであった。
[実施例14]
二軸押出機の主供給口より、PA6を80質量部/時間、PA6−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PA6−CP1を製造した。PA6−CP1の平均粒径は、3.1mmであった。また、PA6−CP1中の赤燐最大粒径は、240nmであった。
PA6−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PA6−CP1の破壊呼びひずみは、120%であり、シャルピー衝撃強さは、50kJ/cmであった。
[比較例11]
二軸押出機の主供給口より、PA6を80質量部/時間、PA6−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PA6−CP2を製造した。PA6−CP2の平均粒径は、3.0mmであった。また、PA6−CP2中の赤燐最大粒径は、1600nmであった。
PA6−CP2の万能試験片には凹凸が認められた。PA6−CP2の破壊呼びひずみは、10%であり、シャルピー衝撃強さは、15kJ/cmであった。
[実施例15]
二軸押出機の主供給口より、PCを80質量部/時間、PC−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PC−CP1を製造した。PC−CP1の平均粒径は、2.9mmであった。また、PC−CP1中の赤燐最大粒径は、230nmであった。
PC−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PC−CP1の破壊呼びひずみは、45%であり、シャルピー衝撃強さは、60kJ/cmであった。
[比較例12]
二軸押出機の主供給口より、PCを80質量部/時間、PC−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PC−CP2を製造した。C6−CP2の平均粒径は、3.5mmであった。また、PC−CP2中の赤燐最大粒径は、1000nmであった。
PC−CP2の万能試験片には若干の凹凸が認められた。PC−CP2の破壊呼びひずみは、12%であり、シャルピー衝撃強さは、13kJ/cmであった。
[実施例16]
二軸押出機の主供給口より、PSを80質量部/時間、PS−MP1を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PS−CP1を製造した。PS−CP1の平均粒径は、3.4mmであった。また、PS−CP1中の赤燐最大粒径は、4
30nmであった。
PS−CP1の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PS−CP1の破壊呼びひずみは、35%であり、シャルピー衝撃強さは、11kJ/cmであった。
[比較例13]
二軸押出機の主供給口より、PSを80質量部/時間、PS−MP2を20質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PS−CP2を製造した。C6−CP2の平均粒径は、3.5mmであった。また、PS−CP2中の赤燐最大粒径は、1500nmであった。
PS−CP2の万能試験片には若干の凹凸が認められた。PS−CP2の破壊呼びひずみは、8%であり、シャルピー衝撃強さは、3kJ/cmであった。
[実施例17]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを37.5質量部/時間、SEBSを12質量部/時間、MAHを0.5質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66−MP1を20質量部/時間、PA66を30質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP5を製造した。PPE−CP5の平均粒径は、3.2mmであった。また、PPE−CP5中の赤燐最大粒径は、310nmであった。
PPE−CP5の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PPE6−CP5の破壊呼びひずみは、38%であり、シャルピー衝撃強さは、45kJ/cmであった。
[実施例18]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを37.5質量部/時間、SEBSを12質量部/時間、MAHを0.5質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66−MP2を20質量部/時間、PA66を30質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP6を製造した。PPE−CP6の平均粒径は、3.5mmであった。また、PPE−CP6中の赤燐最大粒径は、300nmであった。
PPE−CP6の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PPE−CP5の破壊呼びひずみは、40%であり、シャルピー衝撃強さは、50kJ/cmであった。
[実施例19]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを37.5質量部/時間、SEBSを12質量部/時間、MAHを0.5質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66−MP3を14質量部/時間、PA66を36質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP7を製造した。PPE−CP7の平均粒径は、3.2mmであった。また、PPE−CP7中の赤燐最大粒径は、270nmであった。
PPE−CP7の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PPE−CP7の破壊呼びひずみは、30%であり、シャルピー衝撃強さは、35kJ/cmであった。
[実施例20]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを37.5質量部/時間、SEBSを12質量部/時間、MAHを0.5質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66−MP4を35質量部/時間、PA66を15質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP8を製造した。PPE−CP8の平均粒径は、3.0mmであった。また、PPE−CP8中の赤燐最大粒径は、280nmであった。
PPE−CP8の万能試験片の表面は良好であり、特に問題はなかった。PPE−CP8の破壊呼びひずみは、45%であり、シャルピー衝撃強さは、50kJ/cmであった。
[比較例14]
上記二軸押出機の主供給口より、PPEを37.5質量部/時間、SEBSを12質量部/時間、MAHを0.5質量部/時間で定量供給し、同時に、サイドフィーダーより、PA66−MP5を35質量部/時間、PA66を15質量部/時間で定量供給し、溶融混練して赤燐熱可塑性樹脂組成物PPE−CP9を製造した。PPE−CP9の平均粒径は、3.8mmであった。また、PPE−CP9中の赤燐最大粒径は、1000nmであった。
PPE−CP9の万能試験片の表面には若干凹凸が認められた。PPE−CP9の破壊呼びひずみは、10%であり、シャルピー衝撃強さは、15kJ/cmであった。
実施例1〜9の結果を表1に示した。また、比較例1〜6の結果を表2に、実施例10〜16の結果を表3に、比較例7〜13の結果を表4に、実施例17〜20、及び、比較例14の結果を表5に示した。
Figure 2009073904
Figure 2009073904
Figure 2009073904
Figure 2009073904
Figure 2009073904
表より、本発明に該当する実施例1〜9の赤燐マスターペレットを用いて製造した実施例10〜20に示した赤燐熱可塑性樹脂組成物は、従来の組成物にあたる比較例1〜6の赤燐マスターペレットを用いて製造した比較例7〜14に示した赤燐熱可塑性樹脂組成物と比較して、外観が良好で、かつ、破壊呼びひずみ、シャルピー衝撃強引張伸度に優れるものであった。
本発明の赤燐マスターペレットを用いて得られる赤燐熱可塑性樹脂組成物は、従来の赤燐熱可塑性樹脂組成物と比較して、外観、引張特性、耐衝撃性が極めて優れるものであるため、電気・電子分野、自動車分野等の各種工業部品を製造するための材料として用いることができる。

Claims (3)

  1. (A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、
    (B)赤燐15〜50質量部と、
    を含むマスターペレットであって、マスターペレット中の赤燐の最大粒径が10nm〜1μmであることを特徴とする赤燐マスターペレット。
  2. (A)熱可塑性樹脂A50〜85質量部と、(B)赤燐15〜50質量部を原料として、以下の工程ア、イをこの順で含む、請求項1記載の赤燐マスターペレットの製造方法:(工程ア) 熱可塑性樹脂A20〜60質量部を溶融混練する工程;
    (工程イ) 工程アで得られた溶融混練物に残りの熱可塑性樹脂A0〜65質量部と赤燐15〜50質量部を添加して更に溶融混練する工程。
  3. (C)請求項1記載の赤燐マスターペレット10〜60質量部と、
    (D)熱可塑性樹脂B40〜90質量部と、
    を溶融混練して得た熱可塑性樹脂組成物であって、熱可塑性樹脂組成物中の赤燐の最大粒径が5nm〜500nmであることを特徴とする赤燐熱可塑性樹脂組成物。
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