JP2000317537A - バルジ加工装置およびバルジ加工方法 - Google Patents

バルジ加工装置およびバルジ加工方法

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JP2000317537A
JP2000317537A JP11126087A JP12608799A JP2000317537A JP 2000317537 A JP2000317537 A JP 2000317537A JP 11126087 A JP11126087 A JP 11126087A JP 12608799 A JP12608799 A JP 12608799A JP 2000317537 A JP2000317537 A JP 2000317537A
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work
thickness
pressing
bulging
bulge
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JP11126087A
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Shigeru Ishikawa
川 茂 石
Satoshi Mashima
嶋 聡 真
Akinori Yoshikawa
川 彰 徳 吉
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 破断や座屈を生じさせることなくパイプ状の
ワークを伸び率以上に拡管成形すると共に、肉厚を管理
限界値以内に収め、加えて、最適な成形条件を短時間で
かつ簡単に決定できるようにする。 【解決手段】 拡管スペース41を有しかつパイプ状を
なすワークWの肉厚減少部W1を拡管スペース41に位
置させて両側から挟み込む上下の加工用成形型4,5
と、ワークWに対して軸方向の押圧力を加える加圧プレ
ス6と、ワークWの中空部Waに内圧を加える高圧流体
供給管7を備えたバルジ加工装置1の下成形型4に、バ
ルジ加工を行う段階でワークWの肉厚減少部W1に当接
してその肉厚を測定する超音波肉厚センサ16を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パイプ状のワーク
に対してバルジ加工を行うバルジ加工装置およびバルジ
加工方法に係わり、とくに、バルジ加工を行ってワーク
を伸び率以上に拡管成形するのに利用されるバルジ加工
装置およびバルジ加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記したバルジ加工装置として
は、例えば、図7に示すように、下ホルダ102と、こ
の下ホルダ102に対して接近離間する上ホルダ103
と、下ホルダ102に固定されかつ上ホルダ103側に
拡管スペース141を有する下成形型104と、上ホル
ダ103に固定されかつパイプ状のワークwを拡管スペ
ース141に位置させた状態で下成形型104とともに
挟み込む上成形型105と、下ホルダ102の両端部に
それぞれ配置されて上下の成形型104,105に挟み
込まれたワークwに対して両端側から軸方向の押圧力を
加えて押し込む加圧プレス106,106と、上下の成
形型104,105に挟み込まれかつ加圧プレス10
6,106により軸方向の押圧力が加えられたワークw
の中空部waに加圧プレス106のシリンダ163内に
収容したピストン166に一体で設けたワーク押圧ロッ
ド67の流路67aを介して内圧を加える高圧流体供給
管107を備えたバルジ加工装置101がある。
【0003】このバルジ加工装置101によりバルジ加
工を行ってワークwを伸び率以上に拡管成形する場合に
は、図8に示すように、加圧プレス106,106によ
りワークwに初期軸押し荷重P0を負荷してワークwの
中空部waを密閉し、この状態で高圧流体供給管107
によりワークwの中空部wa内の液圧Pfを初期成形圧
aまで上昇させた後、初期成形圧Paと最終成形圧Pb
とを結んだ直線に沿って液圧Pfを増加させると共に軸
押し荷重PをP0からP1に増加させて拡管成形するよう
にしている。
【0004】また、ワークwの降伏圧力を考慮してワー
クwを伸び率以上に拡管成形する場合には、図9に示す
ように、加圧プレス106,106によりワークwに初
期軸押し荷重P0を負荷してワークwの中空部waを密
閉し、この状態で液圧Pfがワークwの降伏圧力Py
1.2倍になるまで液圧Pfおよび軸押し荷重Pを同期
して負荷した後、上記と同様に初期成形圧1.2Py
最終成形圧Pbとを結んだ直線に沿って液圧Pfを増加さ
せると共に軸押し荷重PをP1からP2に増加させて拡管
成形するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来におけるバルジ加工装置101では、加圧プレス10
6,106によりワークwを押し込むタイミングがずれ
ると、拡管箇所への材料の供給が不足した場合には破断
が生じ、一方、拡管箇所への材料の供給が過剰になされ
た場合には座屈が発生する恐れがあり、とくに、座屈に
関しては、発生時期を予測することがほとんどできない
という問題を有していた。
【0006】また、上記したバルジ加工装置101にお
いて、成形加工品の肉厚に管理限界値が設定されている
場合であったとしても、加工終了後に成形加工品をバル
ジ加工装置101から取り出すまでは肉厚の状況を知る
ことができないことから、肉厚が管理限界値を越えてし
まうといった事態が生じ兼ねないという問題があるう
え、このように、加工が終了するまでは肉厚の状況を知
り得ないため、破断や座屈を生じさせることなく、しか
も肉厚が管理限界値以内に収まる成形加工品を得るため
の最適な成形条件を決定するのに多大な時間がかかって
しまうという問題があり、これらの問題を解決すること
が従来の課題となっていた。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題に着目し
てなされたもので、破断や座屈を生じさせることなくパ
イプ状のワークを伸び率以上に拡管成形することができ
ると共に、肉厚を管理限界値以内に収めた成形加工品を
得ることができ、加えて、このような成形加工品を得る
ための最適な成形条件を短時間でかつ簡単に決定するこ
とが可能であるバルジ加工装置およびバルジ加工方法を
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る発明は、拡管スペースを有しかつパイプ状をなすワー
クを拡管スペースに位置させて両側から挟み込む1組の
バルジ加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み込ま
れたワークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込む軸
方向押圧手段と、ワークの中空部に内圧を加える加圧手
段を備えたバルジ加工装置において、バルジ加工を行う
段階でワークの破断が予想される部位の肉厚を測定可能
とした構成としたことを特徴としており、このバルジ加
工装置の構成を上記した従来の課題を解決するための手
段としている。
【0009】本発明の請求項2に係わるバルジ加工装置
は、拡管スペースを有しかつパイプ状をなすワークを拡
管スペースに位置させて両側から挟み込む1組のバルジ
加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み込まれたワ
ークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込む軸方向押
圧手段と、バルジ加工用成形型に挟み込まれかつ軸方向
押圧手段によって軸方向に押込まれたワークの中空部に
内圧を加える加圧手段を備えたバルジ加工装置におい
て、バルジ加工用成形型には、バルジ加工を行う段階で
ワークの破断が予想される部位に当接してその肉厚を測
定する肉厚測定手段を設けた構成としたことを特徴とし
ており、このバルジ加工装置の構成を上記した従来の課
題を解決するための手段としている。
【0010】本発明の請求項3に係わるバルジ加工装置
は、肉厚測定手段をワークの破断が予想される部位に当
接離間させる肉厚測定手段駆動機構を設けた構成とし、
本発明の請求項4に係わるバルジ加工装置は、肉厚測定
手段からの信号に基づいて、軸方向押圧手段によるワー
クの押込量および押込タイミングをコントロールする制
御部を設けた構成としている。
【0011】本発明の請求項5に係わるバルジ加工方法
は、拡管スペースを有しかつパイプ状をなすワークを拡
管スペースに位置させて両側から挟み込む1組のバルジ
加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み込まれたワ
ークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込む軸方向押
圧手段と、バルジ加工用成形型に挟み込まれかつ軸方向
押圧手段によって軸方向に押込まれたワークの中空部に
内圧を加える加圧手段を備えたバルジ加工装置によって
パイプ状をなすワークにバルジ加工を行うに際して、バ
ルジ加工用成形型に挟み込まれかつ軸方向押圧手段から
軸方向の押圧力が加えられていない状態のワークの中空
部に加圧手段によって内圧を加え、ワークの破断が予想
される部位の肉厚減少が始まった時点で軸方向押圧手段
によるワークの押し込みを開始し、ワークの破断が予想
される部位の肉厚が所定値以下になった段階においてそ
の肉厚減少量を確認しつつ加圧手段によるワークの中空
部への加圧を停止ないしは微増とし、前記圧力制御の間
に軸方向押圧手段によるワークの押し込みを継続して行
う構成としたことを特徴としており、このバルジ加工方
法の構成を上記した従来の課題を解決するための手段と
している。
【0012】
【発明の作用】本発明の請求項1および2に係わるバル
ジ加工装置では、上記した構成としているので、ワーク
の中空部に内圧を加えて拡管成形している間において、
ワークの破断が予想される部位の肉厚を逐次知り得るこ
ととなり、拡管に伴う肉厚の減少に合わせて軸方向押圧
手段によるワークの押込みを開始したり、肉厚が所定値
以下になりそうな場合に軸方向押圧手段によるワークの
押込みを行ったりすれば、割れや座屈がなく、しかも、
肉厚が管理限界値以内の成形加工品が得られることとな
る。
【0013】本発明の請求項3に係わるバルジ加工装置
では、上記した構成としていることから、ワークの中空
部に内圧を加えて拡管成形している間において、肉厚測
定手段駆動機構の作動によりワークの破断が予想される
部位に肉厚測定手段が常に当接することとなって、ワー
クの破断が予想される部位の肉厚を確実に認識し得るこ
ととなる。
【0014】本発明の請求項4に係わるバルジ加工装置
では、肉厚測定手段からの信号が常に制御部にフィード
バックされるので、制御部からの指令による軸方向押圧
手段の作動がタイミングよくなされると共にワークの押
込量が常に最適なものとなり、割れや座屈がなく、しか
も、ワークの破断が予想される部位の肉厚が管理限界値
以内に収められた成形加工品が得られることとなり、加
えて、肉厚の状況を常に把握し得ることから、上記成形
加工品を得るための最適な成形条件が短時間でかつ簡単
に決定されることとなる。
【0015】本発明の請求項5に係わるバルジ加工方法
では、上記した構成としたため、ワークの破断が予想さ
れる部位の肉厚の変化を基にして、加圧手段によるワー
クの中空部の圧力上昇と軸方向押圧手段によるワークの
押し込みとを関連付けた制御がなされることとなり、そ
の結果、ワークの破断が予想される部位の肉厚が管理限
界値以内に確実に収められることとなると共に、割れや
座屈の発生が阻止されることとなる。
【0016】
【発明の効果】本発明の請求項1および2に係わるバル
ジ加工装置では、上記した構成としたから、パイプ状の
ワークの中空部に内圧を加えて拡管成形している間にお
いて、ワークの破断が予想される部位の肉厚を逐次把握
することができ、したがって、拡管に伴う肉厚の減少に
合わせて軸方向押圧手段を作動させれば、破断や座屈が
なく、しかも、肉厚を管理限界値以内に収めた成形加工
品を得ることが可能であるという著しく優れた効果がも
たらされる。
【0017】本発明の請求項3に係わるバルジ加工装置
では、上記した構成としたから、パイプ状のワークの中
空部に内圧を加えて拡管成形している間において、ワー
クの破断が予想される部位に肉厚測定手段を常に当接さ
せることができ、ワークの破断が予想される部位の肉厚
を確実に測定することが可能であるという著しく優れた
効果がもたらされる。
【0018】本発明の請求項4に係わるバルジ加工装置
では、上記した構成としているので、請求項1に係わる
バルジ加工装置と同じ効果が得られるのに加えて、ワー
クの破断が予想される部位の肉厚状況を常に認識するこ
とができ、その結果、破断や座屈がなく、しかも、肉厚
が管理限界値以内の成形加工品を得るための最適な成形
条件を短時間でかつ簡単に決定することが可能であると
いう著しく優れた効果がもたらされる。
【0019】本発明の請求項5に係わるバルジ加工方法
では、上記した構成としたため、ワークの破断が予想さ
れる部位の肉厚の変化を踏まえて、ワークの中空部の圧
力上昇とワークの押し込みとを関連付けて制御すること
ができ、したがって、ワークの破断が予想される部位の
肉厚を管理限界値以内に確実に収めることができるとと
共に、割れや座屈の発生を確実に防ぐことが可能である
という著しく優れた効果がもたらされる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0021】図1〜図6は、本発明に係わるバルジ加工
装置の一実施例を示している。
【0022】図1に示すように、このバルジ加工装置1
は、下ホルダ2と、この下ホルダ2に対して接近離間す
る上ホルダ3と、下ホルダ2に固定されかつ上ホルダ3
側に拡管スペース41を有する下成形型4と、上ホルダ
3に固定されかつパイプ状のワークWを拡管スペース4
1に位置させた状態で下成形型4とともに挟み込む上成
形型5と、上下の成形型4,5に挟み込まれたワークW
に対して軸方向の押圧力を加えて押込む加圧プレス(軸
方向押圧手段)6と、上下の成形型4,5に挟み込まれ
かつ加圧プレス6で軸方向の押圧力が加えられたワーク
Wの中空部Waに内圧を加える高圧流体供給管(加圧手
段)7を備えている。
【0023】加圧プレス6は、下ホルダ2にスペーサ6
1およびストッパ62により固定されるシリンダ63
と、このシリンダ63に前進作動ホース64を介して供
給される高圧流体によりワークW側に移動しかつシリン
ダ63に後退作動ホース65を介して供給される高圧流
体によりワークWとは反対側に移動するピストン66を
具備しており、このピストン66の中心には、ワークW
とほぼ同じ直径のワーク押圧ロッド67が一体で設けて
あって、このワーク押圧ロッド67の軸心には、当該ワ
ーク押圧ロッド67の端部に連結した高圧流体供給管7
とワークWの中空部Waとを連通させる流路67aが設
けてある。この場合、加圧プレス6は、下ホルダ2の両
端部にそれぞれ配置してあり、ワークWに対して両端側
から軸方向の押圧力を加えるようになっている。
【0024】また、このバルジ加工装置1は、図2にも
示すように、下成形型4に、ブロック駆動機構(肉厚測
定手段駆動機構)10を設けていると共に、このブロッ
ク駆動機構10の作動により拡管スペース形成面41a
から突出してワークWにおける最も肉厚減少が大きく破
断が予想される肉厚減少部W1に当接可能とした支持ブ
ロック8を設けている。
【0025】ブロック駆動機構10は、下成形型4に設
けたシリンダ11と、このシリンダ11に上昇作動流路
12を介して供給される流体により上昇しかつシリンダ
11に下降作動流路13を介して供給される流体により
下降するピストン14を具備しており、支持ブロック8
は、ピストン14に一体で設けたロッド15の上端に固
定してある。
【0026】この実施例において、図3にも示すよう
に、支持ブロック8の上端面には、ワークWにおける肉
厚減少部W1に当接した状態でこの肉厚減少部W1での
肉厚を測定する超音波肉厚センサ(肉厚測定手段)16
が設けてあると共に、加圧プレス6の前進作動ホース6
4および後退作動ホース65と連通する高圧流体供給源
(図示省略)には、肉厚信号ケーブル17を介してフィ
ードバックされる上記超音波肉厚センサ16からの信号
に基づいて、加圧プレス6によるワークWの押込量およ
び押込タイミングを算出して加圧プレス6を作動させる
制御部18が設けてある。
【0027】上記したバルジ加工装置1により、STK
M13A(機械構造用炭素鋼鋼管)からなる肉厚2mm
のワークWに対してバルジ加工を行ってワークWを伸び
率以上に拡管成形する場合、まず、ワークWをその破断
が予想される肉厚減少部W1が拡管スペース41に位置
するようにして下成形型4にセットし、図1に示すよう
に、上成形型5を降下させて下成形型4とともにワーク
Wを挟み込んでワークWの予備加工を行う。
【0028】次いで、加圧プレス6,6を作動させてワ
ーク押圧ロッド67,67をそれぞれワークWの両端に
当接させ、これに続いて高圧流体供給管7,7からの高
圧流体を流路67a,67aを通してワークWの中空部
Waに送り込み、中空部Wa内の液圧を上昇させて拡管
を開始する。
【0029】これとほぼ同時に、ブロック駆動機構10
のシリンダ11に上昇作動流路12を介して高圧流体を
供給してピストン14とともに支持ブロック8を上昇さ
せ、この支持ブロック8の上端面に設けた超音波肉厚セ
ンサ16をワークWの肉厚減少部W1に当接させて、肉
厚減少部W1の肉厚の測定を開始する。
【0030】続いて、高圧流体供給管7,7によりワー
クWの中空部Waの液圧をさらに上昇させ、図5に示す
ように、液圧PfがPAとなってワークWの肉厚減少部W
1の肉厚減少が始まると、超音波肉厚センサ16で測定
された肉厚減少部W1の肉厚減少が肉厚信号ケーブル1
7を介して制御部18にフィードバックされ、この制御
部18の指令により加圧プレス6のシリンダ63に前進
作動ホース64を介して高圧流体が供給されてピストン
66とともにワーク押圧ロッド67がワークW側に移動
することから、図5に破線に示すように、成形時間t1
において加圧プレス6によるワークWの押し込みが始ま
る。
【0031】そして、ワークWの肉厚減少部W1の肉厚
が所定値以下になった段階において、その肉厚減少量を
超音波肉厚センサ16で確認しつつ高圧流体供給管7に
よるワークWの中空部Waの液圧上昇を停止ないしは微
増とし、すなわち、液圧Pfの増加をPBからPCまでに
抑え、このように中間液圧Pfを制御している間に、制
御部18の指令によって加圧プレス6によるワークWの
押し込みを継続して行うと、肉厚減少部W1の肉厚減少
に歯止めがかかって、肉厚減少部W1に破断や座屈が生
じることが回避されると共に、肉厚減少部W1の肉厚が
管理限界値以内に収まることとなる。
【0032】次いで、図4に示すように、ワークWが上
下の成形型4,5に張り付いた成形時間t2の段階で、
加圧プレス6によるワークWの押し込みを最大押込量S
fで行いつつ再び液圧Pfを上昇させ、成形加工品の断面
形状が確保できる最終液圧PDにした状態で成形を終了
する。
【0033】上記したように、このバルジ加工装置1で
は、ワークWの中空部Waに内圧を加えて拡管成形して
いる間において、超音波肉厚センサ16からの肉厚信号
が常に制御部18にフィードバックされるので、制御部
18からの指令による加圧プレス6の作動がタイミング
よくなされると共にワークWの押込量が常に最適なもの
となり、割れや座屈がなく、しかも、ワークWの破断が
予想される肉厚減少部W1の肉厚が管理限界値以内に収
められた成形加工品が得られることとなり、加えて、肉
厚の状況を常に把握し得ることから、上記成形加工品を
得るための最適な成形条件が短時間でかつ簡単に決定さ
れることとなる。
【0034】また、上記したバルジ加工装置1では、ワ
ークWの中空部Waに内圧を加えて拡管成形している間
において、ブロック駆動機構10の作動によりワークW
の肉厚減少部W1に超音波肉厚センサ16が常に当接す
ることとなり、したがって、ワークWの肉厚減少部W1
の肉厚を確実に認識し得ることとなる。
【0035】本発明に係わるバルジ加工装置およびバル
ジ加工方法の詳細な構成は上記した実施例に限定される
ものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるバルジ加工装置の一実施例を示
す上下の成形型にワークを挟み込んだ状態の断面説明図
である。
【図2】図1に示したバルジ加工装置における要部の拡
大断面説明図である。
【図3】図2におけるA−A線位置での断面説明図であ
る。
【図4】図1に示したバルジ加工装置によりワークを所
定形状に成形した状態の断面説明図である。
【図5】図1におけるバルジ加工装置によりワークを所
定形状に成形する際の制御パターンを示すグラフであ
る。
【図6】従来におけるバルジ加工装置の上下の成形型に
ワークを挟み込んだ状態の断面説明図である。
【図7】従来のバルジ加工装置を用いてバルジ加工を行
う際の制御パターンの一例を示す軸方向押圧手段による
軸押し荷重と液圧との関係を表すグラフである。
【図8】従来のバルジ加工装置を用いてバルジ加工を行
う際の制御パターンの他の例を示す軸方向押圧手段によ
る軸押し荷重と液圧との関係を表すグラフである。
【符号の説明】
1 バルジ加工装置 4 下成形型 5 上成形型 6 加圧プレス(軸方向押圧手段) 7 高圧流体供給管(加圧手段) 10 ブロック駆動機構(肉厚測定手段駆動機構) 16 超音波肉厚センサ(肉厚測定手段) 18 制御部 41 拡管スペース W ワーク Wa 中空部 W1 肉厚減少部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉 川 彰 徳 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA28 BB09 DD07 DD16 FF12 FF14 FF16 KK06 KK12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 拡管スペースを有しかつパイプ状をなす
    ワークを拡管スペースに位置させて両側から挟み込む1
    組のバルジ加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み
    込まれたワークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込
    む軸方向押圧手段と、ワークの中空部に内圧を加える加
    圧手段を備えたバルジ加工装置において、バルジ加工を
    行う段階でワークの破断が予想される部位の肉厚を測定
    可能としたことを特徴とするバルジ加工装置。
  2. 【請求項2】 拡管スペースを有しかつパイプ状をなす
    ワークを拡管スペースに位置させて両側から挟み込む1
    組のバルジ加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み
    込まれたワークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込
    む軸方向押圧手段と、バルジ加工用成形型に挟み込まれ
    かつ軸方向押圧手段によって軸方向に押込まれたワーク
    の中空部に内圧を加える加圧手段を備えたバルジ加工装
    置において、バルジ加工用成形型には、バルジ加工を行
    う段階でワークの破断が予想される部位に当接してその
    肉厚を測定する肉厚測定手段を設けたことを特徴とする
    バルジ加工装置。
  3. 【請求項3】 肉厚測定手段をワークの破断が予想され
    る部位に当接離間させる肉厚測定手段駆動機構を設けた
    請求項2に記載のバルジ加工装置。
  4. 【請求項4】 肉厚測定手段からの信号に基づいて、軸
    方向押圧手段によるワークの押込量および押込タイミン
    グをコントロールする制御部を設けた請求項2または3
    に記載のバルジ加工装置。
  5. 【請求項5】 拡管スペースを有しかつパイプ状をなす
    ワークを拡管スペースに位置させて両側から挟み込む1
    組のバルジ加工用成形型と、バルジ加工用成形型に挟み
    込まれたワークに対して軸方向の押圧力を加えて押し込
    む軸方向押圧手段と、バルジ加工用成形型に挟み込まれ
    かつ軸方向押圧手段によって軸方向に押込まれたワーク
    の中空部に内圧を加える加圧手段を備えたバルジ加工装
    置によってパイプ状をなすワークにバルジ加工を行うに
    際して、バルジ加工用成形型に挟み込まれかつ軸方向押
    圧手段から軸方向の押圧力が加えられていない状態のワ
    ークの中空部に加圧手段によって内圧を加え、ワークの
    破断が予想される部位の肉厚減少が始まった時点で軸方
    向押圧手段によるワークの押し込みを開始し、ワークの
    破断が予想される部位の肉厚が所定値以下になった段階
    においてその肉厚減少量を確認しつつ加圧手段によるワ
    ークの中空部への加圧を停止ないしは微増とし、前記圧
    力制御の間に軸方向押圧手段によるワークの押し込みを
    継続して行うことを特徴とするバルジ加工方法。
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