JP2000315571A - 鍋材質識別器具 - Google Patents

鍋材質識別器具

Info

Publication number
JP2000315571A
JP2000315571A JP12214699A JP12214699A JP2000315571A JP 2000315571 A JP2000315571 A JP 2000315571A JP 12214699 A JP12214699 A JP 12214699A JP 12214699 A JP12214699 A JP 12214699A JP 2000315571 A JP2000315571 A JP 2000315571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pot
output
search coil
pan
pot material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP12214699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3815115B2 (ja
Inventor
Kenji Hattori
憲二 服部
Toshiaki Iwai
利明 岩井
Yuji Fujii
裕二 藤井
Taizo Ogata
大象 緒方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP12214699A priority Critical patent/JP3815115B2/ja
Publication of JP2000315571A publication Critical patent/JP2000315571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3815115B2 publication Critical patent/JP3815115B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鍋を誘導加熱調理器で使用した時、その鍋
が、加熱可能かあるいは加熱出力がどれくらい得られる
かを識別できる鍋材質識別器具を提供することを目的と
する。 【解決手段】 電池11と、スイッチ12と、トランジ
スタ16と共振コンデンサ18と、鍋に近接させたサー
チコイル15を含む共振回路ブロック14に発生した減
衰振動の継続時間を測定する継続時間測定手段44と、
リセット手段22と、識別手段45と、表示手段46を
設けることにより、小形で安価な、また、電池11の消
費エネルギーの少ない鍋材質識別器具を提供することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱調理器に
使用される鍋の適否を、誘導加熱調理器を使用せずに識
別できる鍋材質識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、誘導加熱調理器を使用せずに、誘
導加熱調理器に使用される鍋の適否を識別することので
きる鍋材質識別装置が提案されている。
【0003】特開平8−8053号公報に鍋材質識別装
置が提案されている。図9は、この従来の構成を示す回
路図で、図10はその構成部品であるトランジスタ4の
コレクタ−エミッタ間の印加電圧波形を示す。サーチコ
イル1と共振コンデンサ2の共振回路を直流電源3に接
続し、スイッチ5を投入すると駆動回路6がスイッチン
グ素子4を時点t1でオン、時点t2でオフすることによっ
て、共振電流を発生させる。実線Aは鉄製鍋のように減
衰量が大きく誘導加熱調理器に適した鍋で、スイッチン
グ素子4のオフ後、所定時間T1経過後の時点t3で、ス
イッチング素子4に印加する電圧V1を検知して、あら
かじめ設定している所定値V0と比較して、V1<V0
ならば、「適正鍋」と判定して、LEDを点灯し、波線
Bは陶器製の鍋のように減衰量が小さく誘導加熱調理器
に適さない鍋で上記と同様に判定してV0<V1である
ので「不適正鍋」と判定してLEDを点灯しないように
した鍋材質識別装置の構成が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の鍋材質識別装置
において、鍋の材質によっては、鍋とサーチコイル1が
磁気結合した場合の共振電流の振動周波数が変動する場
合がある。この場合、図11のように、鍋によってピー
ク位相が変わる。波線Cはアルミ製鍋のように減衰量が
小さく誘導加熱調理器には不適切な鍋で負荷検知回路が
動作して加熱を停止し調理が不可能で、実線Aは鉄製鍋
のように減衰量が大きく誘導加熱調理器に適した鍋での
電圧波形である。この図で示されるように、図10と同
様に時点t3で測定すると、波線Aと波線CではともにV
0より小さく、「適正鍋」と判定してしまうので鍋の適
否の正しい判定は不可能である。
【0005】本発明は、鉄鍋とアルミ鍋のように、サー
チコイルと磁気結合し、共振コンデンサと共振して減衰
振動を発生した時に振動周波数が変わる鍋においても、
その鍋材質が誘導加熱調理器で十分な加熱出力を得られ
るかどうかを識別できる鍋材質識別器具を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、直流電源と、サーチコイルと、共振コンデンサと、
スイッチング素子と、前記スイッチング素子を駆動し
て、前記直流電源のエネルギーでサーチコイルと共振コ
ンデンサに減衰振動を発生する制御手段と、前記減衰振
動が発生する前に、前記変動検知手段を待機状態に設定
する初期設定手段と、前記減衰振動によりサーチコイル
から発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振
動に起因する電気量の変動状態に応じて出力を変更する
変動検知手段と、前記変動検知手段の出力に対応して表
示を行う表示手段を備えるように構成したものである。
【0007】減衰振動は、スイッチング素子を短期間駆
動するだけで、鍋と磁気結合したサーチコイルと共振コ
ンデンサからなる共振回路に直流電源から微小のエネル
ギーを供給して、発生させることができるので、直流電
源から供給するエネルギー消費量を低レベルに抑制でき
る。また、減衰振動発生前に変動検知手段を待機状態に
設定する初期設定手段を有するので、誤測定を防止して
測定精度を上げることができ、減衰振動発生とともに変
動検知手段は減衰振動の電気量の変動状態に応じて出力
を変更し、減衰振動終了後は変動が生じないので出力状
態を保持する。従って、記憶素子などを必要とせず、減
衰振動終了後も検知結果の表示を所望の時間、継続する
ことができる。従って、幅広い種類の材質の鍋に対して
誘導加熱調理器の負荷鍋としての適否識別を正確・迅速
に行うことができる、消費電力の少ない、小型・軽量で
安価な鍋材質識別器具が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
直流電源と、サーチコイルと、共振コンデンサと、スイ
ッチング素子と、前記スイッチング素子を駆動して、前
記直流電源のエネルギーでサーチコイルと共振コンデン
サに減衰振動を発生する制御手段と、前記減衰振動が発
生する前に、前記変動検知手段を待機状態に設定する初
期設定手段と、前記減衰振動によりサーチコイルから発
生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振動に起
因する電気量を入力し、その変動状態に応じて出力を変
更する変動検知手段と、前記変動検知手段の出力に対応
して表示を行う表示手段とを具備する鍋材質識別器具と
しているので、鍋と磁気結合したサーチコイルと共振コ
ンデンサからなる共振回路に、スイッチング素子を短期
間駆動することにより、直流電源から微小のエネルギー
を供給して、減衰振動を発生させ、その減衰振動に起因
する電気量(電流、電圧、磁束等)の変動状態(周波
数、振幅、減衰率、継続時間など)を観測して識別する
ので、直流電源から供給されることになる識別に必要な
エネルギー量を極めて低レベルに抑制できるとともに、
瞬時に測定できる。また、変動検知手段の出力を待機状
態に設定する初期設定手段を有するので、変動検知手段
の減衰振動に対する検知準備を行い、識別精度を高める
とともに、変動検知手段の待機状態の出力信号で、各種
表示を行うことができる。すなわち、直流電源の状態の
観測結果を表示するよう命令する信号とすれば、測定前
に、電源が正常かどうかを報知することができ、あるい
は特定のランプを点灯したり、注意事項などを表示する
ことができ、あるいはすべての表示を消灯することなど
ができる。また、変動検知手段は減衰振動の電気量の変
動状態に応じて出力を変更する構成であり、減衰振動終
了後は変動が生じないので、減衰振動終了とともに変動
検知手段の出力は確定し保持される。すなわち減衰振動
中は出力を1回以上変えても最終の変更を識別結果とす
ることにより、識別結果を保持することができる。ま
た、減衰振動は、瞬時に終了するのでその間変動検知手
段の出力状態がかわり、表示内容がどの様に変動して
も、瞬間の変化なので使用者にとって煩わしいものでな
く、検知動作中に変動検知手段の出力を所定の状態に保
持しておく必要はないので、変動検知手段の構成を簡単
なものとすることもできる。従って、記憶素子などをあ
えて使用する必要はなく、減衰振動終了後も検知結果の
表示を直流電源を遮断するまで、あるいは変動検知手段
を待機状態に再設定するまで所望の時間、継続すること
ができ、電力消費が少なく簡単な構成の小型・軽量で安
価な鍋材質識別器具を得ることができるという作用を有
するものである。
【0009】本発明の請求項2記載の発明は、直流電源
と、サーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング
素子と、前記スイッチング素子を駆動して、直流電源の
エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
を発生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイ
ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰
振動に起因する電気量の継続時間を識別する継続時間測
定手段と、前記継続時間測定手段の検知結果を判定条件
あるいは判定条件のひとつとして鍋材質を識別する識別
手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
示する表示手段を備えた鍋材質識別器具としたものであ
り、鍋と磁気結合したサーチコイルと共振コンデンサか
らなる共振回路に、スイッチング素子を短期間駆動し
て、直流電源から微小のエネルギーを供給して、減衰振
動を発生させ、その減衰振動に起因する電気量(電流、
電圧、磁束等)の継続時間を観測して識別するので、直
流電源から供給され消費する識別に必要なエネルギー量
を極めて低レベルに抑制できる。また、アルミ鍋や銅鍋
のように抵抗率が小さすぎても、セラミック製の鍋のよ
うに抵抗率が大きすぎても、高周波磁界で鍋底に誘起さ
れる渦電流により発生するジュール熱が極度に小さくな
るので、誘導加熱調理器で使用すると大きな加熱出力が
得られず、たいていの場合加熱出力を停止したり、異常
表示を行う。このような場合には、上記の減衰振動に起
因する電気量の継続時間は長くなる。一方鉄鍋のように
誘導加熱により十分な加熱出力が得られる鍋では減衰振
動に起因する電気量の継続時間が短くなる。このように
誘導加熱で十分な加熱出力が得られるかどうかというこ
とと、減衰振動の継続時間には相関があるので、鍋材質
により減衰振動の周波数が変わっても、減衰振動の継続
時間を測定することにより、誘導加熱調理器によって加
熱停止されないレベル以上の加熱出力がその鍋で得られ
るか否かを識別できる。したがって幅広い種類の材質の
鍋に対して、誘導加熱調理器に負荷鍋として使用した場
合に、所定レベル以上の出力が得られるか否かの識別を
瞬時に行うことができるとともに、電力消費が少なく小
型・軽量で安価な鍋材質識別器具を得ることができると
いう作用を有するものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の構成とするとともに、前記変動検知手段ま
たは前記識別手段は、前記減衰振動に起因する電気量が
所定量に最後に到達するタイミングもしくはそのタイミ
ングに関連するタイミング、あるいは前記減衰振動が略
終了したと判断したタイミングが、所定のタイミング以
前あるいは以降に生起するかどうかを判定条件あるいは
判定条件のひとつとして、鍋材質を分類表示する鍋材質
識別器具としたものであり、減衰振動の継続時間の長短
を振動の周波数に関係なく、簡単に精度良く瞬時に判定
でき、測定に必要な電力を小さくするとともに識別精度
の良い鍋材質識別器具を提供することができるという作
用を有するものである。
【0011】請求項4記載の発明は、直流電源と、サー
チコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動して、直流電源のエネルギ
ーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動を発生す
る制御手段を備え、前記減衰振動によりサーチコイルか
ら発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振動
に起因する電気量の周波数あるいは鍋材質による周波数
の差を検知する周波数検知手段と、前記周波数検知手段
の検知結果を判定条件あるいは判定条件のひとつとして
鍋材質を識別する識別手段と、識別手段の出力結果に応
じて、鍋材質を分類表示する表示手段を有する鍋材質識
別器具としたものであり、周波数検知手段の検知結果を
判定条件あるいは判定条件のひとつとして鍋材質を識別
する識別手段を有していることで、導電率の大きい非磁
性ステンレス鍋や、非磁性ステンレスとアルミの合板鍋
などと、磁性鍋とを識別でき、減衰率だけで誘導加熱調
理器による加熱出力の大小を判断するのが困難な鍋に対
しても加熱出力の大小を判別して表示できる鍋材質識別
器具を提供できるという作用を有するものである。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4記載の構成とするとともに、前記変動検知手段ある
いは前記継続時間測定手段あるいは前記周波数測定手段
あるいは前記識別手段は、減衰振動に起因する電気量
を、前記電気量の変動範囲内に設定した基準レベルと比
較する比較器を有し、前記比較器の出力パルスの継続時
間あるいは周波数あるいは鍋の種類による周波数差を検
知するようにした鍋材質識別器具としているので、比較
器によりアナログ量である減衰振動に起因する電気量
を、周波数と継続時間に関する情報を抽出したデジタル
量である矩形波パルスに精度良く変換できる。そのデジ
タル量をもとに識別するので識別精度を高くすることが
できる。すなわち、直流電源の電圧値の変動や部品のイ
ンピーダンスのばらつきで、減衰振動の振幅あるいは比
較器の基準電圧が多少ばらついても、そのばらつきは出
力波形である矩形波パルスのパルス幅もしくはディユー
ティー比の変動となり、その繰り返し周波数や、継続時
間の変動率は極めて小さくなるという作用があり、減衰
振動の継続時間あるいは、周波数を検知するために行う
測定の結果に与える影響を緩和して、数百マイクロ秒以
内で精度良く識別可能な鍋材質識別器具を提供できると
いう作用を有するものである。
【0013】請求項6記載の発明は、直流電源と、サー
チコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源のエネ
ルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動を発
生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイルか
ら発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振動
に起因する電気量の測定をする複数の減衰振動測定手段
を備え、前記複数の減衰振動測定手段の出力する測定結
果を組み合わせ、前記鍋を誘導加熱調理器に使用した場
合の誘導加熱調理器の出力レベルを推定する演算手段
と、前記演算手段の出力に応じて表示する表示手段を有
する鍋材質識別器具としているので、複数の特性(例え
ば、継続時間と周波数差)を観測して、その結果を演算
(もしくは組み合わせる)ことにより、より鍋材質を細
分化して分類することができ、これにより単に誘導加熱
調理器で加熱できるか否かだけではなく、加熱出力がど
の程度得られるかまで識別表示できる。したがって、使
用者が鍋を選択する場合に、より多くの情報を使用者に
与えられる鍋材質識別器具を提供できるという作用があ
る。
【0014】請求項7記載の発明は、直流電源と、サー
チコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源のエネ
ルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を発
生する制御手段と、前記直流電源からの電源供給を行う
あるいは遮断する電源スイッチと、前記共振電流により
サーチコイルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合さ
せ、前記共振電流に起因する電気量を観測して鍋材質を
識別する識別手段と、識別手段の出力結果に応じて鍋材
質を分類表示する表示手段を備え、前記電源スイッチの
投入後、前記制御手段は所定の待機時間後鍋材質識別の
ための共振電流を発生させ、前記電源スイッチは、接点
を自己遮断する自己遮断型スイッチとする鍋材質識別器
具としているので、電源スイッチの動作だけで電源投入
と識別動作と電源遮断を行え、操作が簡単になるととも
に、電源スイッチ投入後、共振電流を発生するまでに、
所定の待機時間を設けて、電源スイッチ投入時のチャタ
リングの影響をなくしたり、識別動作開始までに測定手
段や識別手段のリセット動作を完了することができ、識
別動作を正確に行うことができる。さらに、電源スイッ
チが投入動作終了後自己遮断する自己遮断型であること
で、直流電源として電池を使用している場合には、電源
スイッチを投入したまま放置して、電気回路での消費電
力により電池が消耗してしまうような恐れをなくすこと
ができるという作用がある。
【0015】請求項8記載の発明は、直流電源と、サー
チコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源のエネ
ルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を発
生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコイルか
ら発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共振電流
の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識別手段
と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表示す
る表示手段を備え、第1のスイッチは接点を自己遮断す
る自己遮断型スイッチとし、第1のスイッチが遮断する
ことで前記直流電源は前記表示手段から遮断され、第1
のスイッチを投入した状態で、第2のスイッチを投入す
ると、制御手段は共振電流を発生させ、識別手段は識別
動作を開始し、表示手段は識別手段の出力結果に応じ
て、表示を変更する鍋材質識別器具としており、表示手
段は直流電源の電圧レベルに応じて表示を変更するの
で、第1のスイッチを投入することで、電池などが消耗
していないかなど、直流電源が正常の範囲内にあるかど
うかが確認できる。また、第1のスイッチを投入した状
態で第2のスイッチを投入すると、識別手段が識別動作
を開始し、その識別結果に応じて表示手段の表示モード
が変更されることで、第2のスイッチのみ投入されるだ
けでは、制御手段による共振電流の発生動作や、識別手
段による識別動作や、表示手段による表示の変更がおこ
なわれないので、第2のスイッチを誤って投入し続け
て、電力を消費し続けるのを防止するようにできる。ま
た、前記第1のスイッチは接点を自己遮断する自己遮断
型スイッチとし、第1のスイッチ手段が遮断されること
で直流電源は、表示手段と遮断されるので、第1のスイ
ッチ手段を切り忘れて前記表示手段でエネルギーが消費
されないようにすることができ、直流電源として電池を
使用する場合にはその寿命を長くすることができるとい
う作用を有するものである。
【0016】請求項9記載の発明は、直流電源と、サー
チコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、
前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源のエネ
ルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動を発
生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイルか
ら発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振動
に起因する電気量を観測して鍋材質を識別する識別手段
と、識別手段の出力結果に応じて鍋材質を分類表示する
表示手段を備え、減衰振動あるいは減衰振動に起因する
電気量を、前記電気量の変動範囲内に設定した基準レベ
ルと比較する比較器を有し、前記識別手段は減衰率が大
きく誘導加熱調理器に適すると判断する鍋で得られる減
衰振動が略終了する以降のタイミングであって、振動周
波数が異なりかつ減衰率が小さく誘導加熱調理器には不
適と判断する複数の鍋で得られる前記比較器の出力パル
スが重なるタイミングで前記比較器の出力信号を検知
し、その検知結果をもとに鍋材質を判別する鍋材質識別
器具の構成としているので、陶器製鍋、磁性鍋、非磁性
鍋など、振動周波数の異なる各種鍋材質に対して、減衰
振動の継続時間の長短の識別を同一タイミングで行うこ
とが可能で、また瞬時に誘導加熱調理器に対する適否を
識別し、消費電力も少なくすることができ、測定タイミ
ングを減らすことで、簡単な構成とでき、安価な鍋材質
識別器具を提供できるという作用を有するものである。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
構成とすると共に、減衰振動発生後、減衰振動の鍋材質
による周波数差を判別できる他のタイミングで、前記比
較器の出力信号を検知し、この検知結果と前記請求項9
記載の構成による検知結果とを演算して、鍋材質を判別
する鍋材質識別器具としているので、前記他のタイミン
グで比較器の出力レベルを読み込み、非磁性ステンレス
鍋や非磁性ステンレス−アルミの合板鍋などと、鉄製の
鍋とを識別し、この識別結果と請求項9記載の減衰量の
大小の識別結果を演算して(組み合わせて)、誘導加熱
調理器に負荷鍋として使用可能か否かだけでなく、使用
可能な場合において、加熱出力の大小を分類表示可能な
鍋材質識別器具を提供できるという作用を有するもので
ある。
【0018】請求項11記載の発明は、直流電源と、サ
ーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子
と、前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源の
エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
を発生する制御手段と、前記共振電流に起因する電気量
を、前記電気量の変動範囲内に設定された基準レベルと
比較する比較器と、前記比較器の出力電圧を所定期間積
分する積分手段あるいはパルス計数手段を有し、前記積
分手段あるいはパルス計数手段の出力に応じて、鍋材質
を分類表示する表示手段を有する鍋材質識別器具として
いるので、比較器の出力信号を所定期間積分する積分手
段あるいはパルス計数手段の出力は、減衰振動の継続時
間と略比例関係にあり、これから鍋材質を推定して分類
表示することのできる鍋材質識別器具を提供できるとい
う作用を有するものである。
【0019】請求項12記載の発明は、電池と、サーチ
コイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子と、前
記スイッチング素子を駆動して、前記電池のエネルギー
でサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を発生する
制御手段をケース内に設け、前記サーチコイルをケース
底部の外部または内部に設けるとともに、ケース上部に
操作スイッチを設け、ケース底部を鍋底に当接し、操作
スイッチを操作して、サーチコイルから交流磁界を発生
させ、その交流磁界と鍋を磁気結合させて、共振電流に
起因する電気量を測定し、その観測結果から鍋の材質を
分類表示する鍋材質識別器具としているので、鍋底に鍋
材質識別器具を載置あるいは、手で持って押し当てるこ
とでサーチコイルと負荷鍋との距離を近接させ、所望の
値に確実に設定でき、上面から操作スイッチを操作する
ようにしているので、操作スイッチの操作時にケース底
部を押し当てる力が働き、ケース底面と鍋底が密着し、
ケース底部内部あるいは外部に設けられたサーチコイル
と鍋の距離が設定値より広がって、正確な識別ができな
くなるのを防止することができ、識別誤差を少なくする
とともに、片手で保持して操作できるようにして、操作
性の良い鍋材質識別器具を提供することができるという
作用を有するものである。
【0020】請求項13記載の発明は、直流電源と、サ
ーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子
と、前記スイッチング素子を駆動して、前記電池のエネ
ルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を発
生する制御手段と、前記共振電流の発生する交流磁界と
鍋を磁気結合させ、前記共振電流に起因する電気量を測
定し鍋の材質を分類表示する識別手段を備え、前記サー
チコイルに対して前記サーチコイルの磁束の及ぶ範囲に
近接しかつ、鍋と反対側に、高透磁率の磁気遮蔽部材を
設けた鍋材質識別器具としているので、磁気遮蔽部材を
サーチコイルと電子部品の載置された印刷配線板や、電
池(直流電源に電池を使用した場合)との間に設けるこ
とにより、サーチコイルと印刷配線板や電池とを近接し
ても、減衰振動へのそれらの部品が与える影響を小さく
し、また磁束を集中して、サーチコイルと鍋との結合を
高めることにより、識別感度を高めることができる。し
たがって、底面積の小さく、薄型で、高感度の鍋材質識
別器具を提供できるという作用を有するものである。
【0021】請求項14記載の発明は、直流電源と、サ
ーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子
と、前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源の
エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコイ
ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共振
電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識別
手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
示する表示手段を備え、表示手段は、前記識別手段が検
知した材質であり所定の形状の鍋を誘導加熱調理器で加
熱したときに得られる最大加熱出力電力あるいは最大消
費電力の、前記誘導加熱調理器の加熱手段の定格出力電
力あるいは定格消費電力に対する比率の推定値を表示す
るようにした鍋材質識別器具としているので、最大出力
の異なる誘導加熱調理器の機種毎の、出力レベルを切り
替えて表示する必要がなく、また、逆に、この鍋材質識
別器具で一定の基準を設定しておけば、これに合わせ
て、出力抑制手段や過電流・過電圧抑制手段、あるいは
鍋材質検知手段などのリミット値を標準化して、誘導加
熱調理器の各種材質における鍋での使用可否や、出力レ
ベルが大幅に異ならないようにして、機種の差で使用で
きる鍋と使用できない鍋があったり、出力レベルが大幅
に異なるというようなことの起こるのを防止することが
できるという作用を有するものである。
【0022】請求項15記載の発明は、直流電源と、サ
ーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子
と、前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源の
エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコイ
ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共振
電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識別
手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
示する表示手段を備え、誘導加熱調理器の負荷検知装置
が動作して加熱調理が不可能となる範囲と、使用可能範
囲の境界付近の鍋材質であることを表示するようにした
鍋材質識別器具としているので、鍋底の大きさや、平坦
さなど、鍋底の形状や、合板鍋などの場合には材質の均
一さの状況や、誘導加熱調理器の機種や、加熱部へ載置
する場合の位置や、あるいは、使用による経年変化によ
り、使用不可能となったり、使用可能となったりする可
能性が強いことを使用者に報知することができるという
作用を有するものである。
【0023】請求項16記載の発明は、直流電源と、サ
ーチコイルと、共振コンデンサと、スイッチング素子
と、前記スイッチング素子を駆動して、前記直流電源の
エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコイ
ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共振
電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識別
手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
示する表示手段を備え、前記サーチコイルの設けられた
位置に対応する位置であって、鍋底を当接すべき位置を
器具表面に表示するようにした鍋材質識別器具としてい
るので、サーチコイル開口面全面を正しく鍋底の平坦な
部分に、対向させることができ、測定誤差や、測定ミス
を防止することができるという作用を有するものであ
る。
【0024】
【実施例】(実施例1)以下本発明の第1の実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1において電池
11の正極にスイッチ12の一端が接続され、スイッチ
12の負荷側端子と、電池11の負極間にコイル13と
共振回路ブロック14が直列に接続されている。共振回
路ブロック14は、サーチコイル15とトランジスタ1
6の直列回路が平滑コンデンサ19に並列に接続され、
トランジスタ16には、共振コンデンサ18が並列に、
ダイオード17が逆並列に、それぞれ接続されている。
サーチコイル15のインダクタンスと共振コンデンサ1
8の容量は共振周波数が約20〜30kHzになるよう
に設定されている。スイッチ12の負荷側端子と、電池
11の負極間にはまた、抵抗20とコンデンサ21の直
列回路、リセット回路22、トランジスタ16を駆動す
る制御手段23、継続時間測定手段44と識別手段45
と表示手段46に接続され制御電圧を供給する。
【0025】継続時間測定手段44において、抵抗20
とコンデンサ21の接続点は、リセット回路22に入力
され、リセット手段22の出力信号は、制御手段23と
識別手段44に出力される。制御手段23の出力端子は
トランジスタ16のベースに接続される。識別手段45
は比較器28とフリップフロップ30とタイマー31と
タイマー32とタイマー33を具備しており、比較器2
8の+入力は抵抗24と抵抗25の直列回路の接続点と
接続され、比較器28の−入力端子は抵抗26と抵抗2
7の直列回路の接続点と接続されている。抵抗27には
誤動作防止用コンデンサ27aが接続される。抵抗24
の接続された入力端子Vcはサーチコイル15とコイル
13の接続点に接続され、抵抗26の接続された入力端
子Vaはサーチコイル15とトランジスタ16のコレク
タとの接続点に接続されている。比較器28の出力端子
は抵抗29でプルアップされ、フリップフロップ30の
クロック入力端子(CK)に接続されている。フリップ
フロップ30のデータ入力端子(D)は、制御電源(V
DD)に、セット入力端子(S)はコモン電位に接続さ
れ、リセット回路22の出力信号はフリップフロップ3
0のリセット入力端子(R)と、タイマー31とタイマ
ー32とタイマー33に入力される。
【0026】識別手段45において、フリップフロップ
34,35のデータ入力端子(D)とフリップフロップ
36のクロック入力端子(CK)は、タイマー31〜3
3の出力信号をそれぞれ入力する。フリップフロップ3
4,35の出力端子(Q)と、フリップフロップ36の
反転出力端子(反転Q)は表示手段46に出力される。
フリップフロップ35,36のリセット入力端子(R)
とフリップフロップ34のセット入力端子(S)はリセ
ット手段22の出力信号を入力し、フリップフロップ3
4,35のクロック入力端子(CK)とフリップフロッ
プ36のデータ入力端子(D)には比較器28の出力端
子が接続される。
【0027】表示手段46はトランジスタ37とコレク
タ抵抗とLED40とLED41とLED42の直列回
路が制御電源とコモン電位間に接続され、トランジスタ
37のベースにはフリップフロップ34の出力端子
(Q)が抵抗を介して接続される。LED40のカソー
ドとLED41のアノードの接続点には、トランジスタ
38のコレクタが接続され、そのエミッタ端子はコモン
電位に、ベースは抵抗を介してフリップフロップ35の
出力端子(Q)に接続され、LED41のカソードとL
ED42のアノードの接続点には、トランジスタ39の
コレクタが接続され、そのエミッタはコモン電位に、ベ
ースは抵抗を介してフリップフロップ36の反転出力端
子(反転Q)に接続される。
【0028】図2に図1の回路部品を装着した鍋材質識
別器具50と、識別される鍋54の断面構造を示してい
る。鍋54は鍋底を上にして、鍋材質識別器具50がそ
の上に載置される。鍋材質識別器具50は樹脂製の下ケ
ース51に上ケース52がはめ込まれネジ(図示されて
いない)で固定されている。下ケース51底部には支柱
51aが一体成形により設けられ、支柱51aには印刷
配線板53がネジ(図示されていない)で固定されてい
る。サーチコイル15は鍋との結合を良くするため、円
盤状に巻かれ、下ケース51の底坂上に載置固定され
る。底坂の板厚は約1mmにしているが、樹脂の強度が
弱くなると反ったり変形する可能性が大きく鍋54とサ
ーチコイル15の結合が悪くならないようにするため、
0.5mm〜約5mm程度が適当である。電池11は、
サーチコイル15の発生する磁界が鎖交しにくいように
サーチコイルコイル15の横に設けられ、また、サーチ
コイル15の上部には、高透磁率の磁性部材であるフェ
ライト板55が配置されている。
【0029】上ケース52にはスイッチ12が設けら
れ、緑色に発光する3個のLED40〜LED42と赤
色に発光するLED48に対応した窓52a,52b,
52c,52dが設けられ、図3に示すように、その窓
近傍表面には「弱」,「中」,「強」,「使用不可」の
文字表示が順に付されている。また、同図に示すように
「強」は定格出力の約70〜100%の出力が得られ、
「中」は定格出力の約60〜85%の出力が得られ、
「弱」は定格出力の約30〜70%の出力が得られるこ
とを示す文字表示がある。また、「弱」出力の場合に
は、形状や大きさで、加熱できない場合のあることを示
す表記がある。また、波線で示す円形のパターン15a
が、サーチコイル15aを上面に投影した位置に描かれ
ており、「波線下部底面が鍋底に接触当たること」の表
示がある。
【0030】印刷配線板53には、LED40〜LED
42とLED48を含む表示手段46と図1のリセット
手段22、共振回路ブロック14、制御手段23、継続
時間測定手段44、識別手段45を含む回路を構成する
電子部品がはんだ付けされ固定される。スイッチ12は
バネ12aがあり、投入動作(この場合は押す動作)が
終われば自動的に初期状態に戻る自己遮断型のスイッチ
である。
【0031】以上のように構成された鍋材質識別器具に
ついてその動作を説明する。スイッチ12を投入する
(押す)と、共振ブロック14を始めとして、すべての
回路に、電池11から直流が供給される。スイッチ12
投入後、コンデンサ21と抵抗20の時定数で、コンデ
ンサ21の印加電圧が上昇する。この電圧がリセット手
段22のリセット解除電圧に到達するまで、リセット手
段22はリセット信号を制御手段23と継続時間測定手
段44と識別手段45にリセット信号(Hi)を出力
し、タイマー31,32,33の計時値がリセットさ
れ、フリップフロップ30の出力がリセットされ(Hi
となり)、フリップフロップ34の出力がHiとなる。
この結果、赤色のLED48が点灯する。
【0032】スイッチ12投入後、約1秒経過して印加
電圧が、リセット手段22のリセット解除電圧を超える
と、リセット手段22は制御手段23と継続時間測定手
段44と識別手段45に出力していたリセット信号を解
除(Loを出力)し、少しの遅延時間時間後トランジス
タ16のベースに1〜2μ秒駆動信号を出力する。トラ
ンジスタ16がこの駆動信号のオン信号に対応した時間
導通した後、オフすると、共振回路ブロック14に、減
衰振動が発生し、トランジスタ16のエミッタとコレク
タ間の電圧(Vc)は、従来例で示した図10と同様の
波形となる。減衰振動が発生したとき、図2で示すよう
に、高透磁率のフェライト板55がサーチコイル15の
上部に配置されているので、サーチコイル15から発生
する磁界が印刷配線板53の銅箔や、電子部品に及ばな
くなり、あるいはその量が減り、減衰振動の振る舞いに
与える影響を抑制し、また、鍋に鎖交する磁束が増える
ので、鍋との磁気結合が強くなり、識別感度を高くする
ことができる。
【0033】比較器28の+入力端子は、トランジスタ
16のコレクタ電圧(Vc)を抵抗24と抵抗25で分
割した波形とサーチコイル15と平滑コンデンサ19の
接続点(Va)を比較しているが、本実施例の場合分割
比は前者を後者より少し大きくしているので、加熱コイ
ル15に流れる減衰振動の電流あるいは電圧が、その中
心値(収斂値)より少し小さくした値以上かどうかを判
別した矩形波を出力する。この出力波形を図4に示す。
図4(c)は鉄鍋、同(d)は非磁性ステンレス製で厚
みが約2mmの鍋、同(e)は同じく非磁性ステンレス
製で厚みが約1mmの鍋、図(f)はアルミ製鍋、同
(h)は陶器(セラミック)製鍋、同(i)は最外層が
非磁性ステンレス層でアルミ層とステンレスからなる7
層合板鍋、同(j)は非磁性ステンレスに銅メッキ処理
をした鍋の場合を示す。出力パルス波形の最後と初期と
で、デューティー比が異なるのは、上記で説明した様に
二つの比較器の入力の抵抗分割比が異なるため減衰振動
の振動中心と基準電圧がずれているからである。
【0034】フリップフロップ30のクロック入力端子
(CK)は、この比較器28の矩形波出力信号を入力す
る。フリップフロップ30は、リッセット入力端子
(R)がリセット解除されLoとなっており、セット入
力端子(S)がLoにセットされているので、クロック
入力端子(CK)の立ち上がりで、データ端子(D)の
レベルを読み込んで出力端子に出力する。したがって、
出力端子(Q)は、図4の時点t1でHiにセットされ
る。
【0035】Hiにセットされたフリップフロップ30
の出力信号を、時点t1でタイマー31,32,33が読
み込み、時間のカウント動作を開始する。タイマー31
は図4(b)のように、時点t1から時間T4経過後の時点
t4でタイムアップ信号をフリップフロップ34のデータ
入力端子(D)に出力し、タイマー32は図4(a)の
ように、時点t1から時間T3経過後の時点t3でタイムアッ
プ信号をフリップフロップ35のデータ入力端子(D)
に出力し、タイマー33は図4(g)のように、時点t1
から時間T2経過後の時点t2でタイムアップ信号をフリッ
プフロップ36のクロック入力端子(CK)に出力す
る。
【0036】フリップフロップ34において、セット入
力端子(S)とリセット入力端子(R)はともにLoと
なっており、クロック入力端子(CK)の立ち上がり
で、データ入力端子(D)のレベルを読み込む。被検査
鍋が鉄鍋の場合には、図4(c)に示すようにクロック
入力端子(CK)の入力する矩形波パルスの終了する時
点(最終立ち上がりエッジが生起する時点)は、図4
(b)に示すデータ入力端子(D)の入力信号が立ち上
がる時点t4より、早く生起しており、データ入力端子は
Loになっているので、出力端子(Q)はLoにプルダ
ウンされ、表示手段46の赤色LED48を消灯すると
同時に、トランジスタ37を導通しこの状態を保持す
る。
【0037】フリップフロップ35においても、セット
入力端子(S)とリセット入力端子(R)はともにLo
となっており、クロック入力端子(CK)の立ち上がり
で、データ入力端子(D)のレベルを読み込む。同じく
被検査鍋が鉄鍋の場合において、図4(c)に示すよう
にクロック入力端子(CK)の入力する矩形波パルスの
終了する時点(最終立ち上がりエッジが生起する時点)
は、図4(a)に示すデータ入力端子(D)の波形の立
ち上がる時点t3より、早く生起しており、データ入力端
子はLoとなっているので、出力端子(Q)はLoにプ
ルダウンされ、トランジスタ38はオフしたままこの状
態が保持される。
【0038】フリップフロップ36においても、セット
入力端子(S)とリセット入力端子(R)はともにLo
となっており、クロック入力端子(CK)の立ち上がり
で、データ入力端子(D)のレベルを読み込む。フリッ
プフロップ34,35の場合と異なり、図4(g)に示
すタイマー33の出力信号がフリップフロップ36のク
ロック入力端子(CK)に出力されており、比較器28
の出力信号がフリップフロップ36のデータ入力端子
(D)に出力されているので、同じく被検査鍋が鉄鍋の
場合には、図4(g)に示すクロック入力端子(CK)
の信号の立ち上がる時点t2で、図4(c)に示すデータ
入力端子(D)の矩形波は位相の関係で、Hiとなって
いるので、反転出力端子(反転Q)はLoにプルダウン
され、トランジスタ39はオフを保持する。
【0039】このように、鉄製の鍋の鍋底に、鍋材質識
別器具50を載置して、スイッチ12を押すと、赤色の
「使用不可」表示用LED48が一時(約1秒)点灯し
た後、消灯すると同時に緑色の「弱」表示用LED4
0,「中」表示用LED41,「強」表示用LED42
が3個とも点灯し、スイッチ12の投入状態が続くかぎ
りこの状態が保持されるので、この鉄鍋は、誘導加熱調
理器に使用可能であり、かつ強い加熱出力(定格の約7
0%〜100%)を得ることができるということを使用
者に報知することができる。そして、スイッチ12を押
すのをやめると、スイッチ12は自己遮断するのですべ
ての回路が電池11から遮断される。
【0040】次に、アルミ鍋を被識別鍋として、上記と
同様にセットして、スイッチ12を投入すると、スイッ
チ12投入後、リセット回路22がリセット信号を出力
している間は、赤色LED48は上記と同様点灯する。
約1秒後リセット信号が解除されると、共振回路ブロッ
ク14は減衰振動を発生して比較器28は図4(f)に
示す矩形波パルスを発生し、矩形波パルスの終了する時
点(最終立ち上がりエッジが生起する時点)は図4
(b)の信号が立ち上がる時点t4より遅いので、時点t4
でフリップフロップ34のデータ入力端子(D)はHi
となっており、フリップフロップ34の出力端子(Q)
はプルアップされHiとなり、トランジスタ37がオフ
して緑色のLED40,41,42をすべて消灯し、赤
色の「使用不可」表示用LED48の点灯を、スイッチ
12の投入動作が停止するまで継続するので、アルミ鍋
が使用できないことを使用者に報知することができる。
【0041】次に、厚みが2mmの非磁性ステンレス製
の鍋を被識別鍋として、上記と同様にセットして、スイ
ッチ12を投入すると、リセット回路22がリセット信
号を出力している間は、赤色LED48は上記と同様点
灯する。約1秒後リセット信号が解除されると、共振回
路ブロック14は減衰振動を発生して比較器28は図4
(d)に示す矩形波パルスを発生し、矩形波パルスの終
了する時点(最終立ち上がりエッジが生起する時点)は
図4(b)の信号が立ち上がる時点t4より早く、かつ図
4(a)の信号が立ち上がる時点t3より遅いので、時点
t4でフリップフロップ34のデータ入力端子(D)はL
oとなっており、フリップフロップ34の出力端子
(Q)はプルダウンされLoとなる。また、時点t3でフ
リップフロップ35のデータ入力端子(D)はHiとな
っており、フリップフロップ35の出力端子(Q)はプ
ルアップされHiとなり、トランジスタ37,38がオ
ンしてLED41,42が消灯し、LED40のみ点灯
してこの状態がスイッチ12がオフされるまで保持され
る。
【0042】このように、厚みが2mmの非磁性ステン
レス製の鍋の場合には、赤色の「使用不可」表示用LE
D48が一時点灯した後、消灯すると同時に、緑色の
「弱」表示用LED40のみが点灯し、スイッチ12の
投入状態が続くかぎりこの状態が保持されるので、この
鍋は、誘導加熱調理器に使用可能であるものの、弱い加
熱出力(定格の約30〜70%)しか得ることがないと
いうことを使用者に報知することができる。そして、ス
イッチ12を押すのをやめると、スイッチ12は自己遮
断するのですべての回路が電池11から遮断される。
【0043】次に、厚みが1mmの非磁性ステンレス製
の鍋を被識別鍋として、上記と同様にセットして、スイ
ッチ12を投入すると、上記と同様にして比較器28か
ら図4(e)の矩形波パルスが出力されるので、矩形波
パルスの終了する時点(最終立ち上がりエッジが生起す
る時点)は図4(b)の信号が立ち上がる時点t4よりお
よび、図4(a)の信号が立ち上がる時点t3より早いの
で、上記と同様の作用でフリップフロップ34の出力端
子(Q)およびフリップフロップ35の出力端子(Q)
はともにプルダウンされ、トランジスタ37がオンし、
LED48が消灯し、トランジスタ38がオフする。一
方図4(g)に示すフリップフロップ36のクロック入
力端子(CK)の信号の立ち上がる時点t2で、図4
(e)に示すデータ入力端子(D)の矩形波パルスは位
相の関係で、Loとなっているので、反転出力端子(反
転Q)はHiにプルアップされ、トランジスタ39はオ
ンとなりLED42は消灯しこの状態を保持する。
【0044】このように、厚みが1mmの非磁性ステン
レス製の鍋の場合には、赤色の「使用不可」表示用LE
D48が一時点灯した後、消灯すると同時に、緑色の
「弱」と、「中」表示用LED40、41の2個が点灯
し、スイッチ12の投入状態が続くかぎりこの状態が保
持されるので、この鍋は、誘導加熱調理器に使用可能で
あるものの、十分な出力が得られず中位(定格の約60
〜85%)の加熱出力が得られるということを使用者に
報知することができる。そして、スイッチ12を押すの
をやめると、スイッチ12は自己遮断するのですべての
回路が電池11から遮断される。
【0045】図4(h)の陶器(セラミック)製鍋の場
合と、図4(j)の銅メッキ非磁性ステンレス鍋の場合
は、上記の図4(f)のアルミ鍋の場合と同様の識別結
果が得られ、図(i)の7層合板鍋は上記の図4(d)
の厚みが2mmの非磁性ステンレス鍋と同様の識別結果
が得られるのは、上記の理由で明らかであるので説明を
省略する。
【0046】一例として、2石式クランプインバータで
構成された入力電圧が200VACで定格が2kWの誘
導加熱調理器で得られる出力を示すと、図4(c)の鉄
鍋で約2kW、図4(d)の2mmの厚みの非磁性ステ
ンレス製の鍋で約1200W、図4(e)の1mmの厚
みの非磁性ステンレス製の鍋で約1600W、図4
(f)のアルミ鍋と、図4(h)の陶器(セラミック)
製鍋と図4(j)の銅メッキ非磁性ステンレス鍋では保
護回路が動作して、異常表示して使用不可能、図4
(i)の7層合板鍋で約1300Wという測定結果が得
られた。したがって、上記の識別結果とほぼ符合してい
ることが確認された。
【0047】以上のように、本実施例によれば、鍋と磁
気結合したサーチコイル15と共振コンデンサ18を含
む共振回路ブロック14に、スイッチング素子16を短
期間駆動して、電池11から微小のエネルギーを供給し
て、減衰振動を一回だけ発生させて識別するので、電池
から供給するエネルギー消費量を低レベルに抑制して電
池の寿命を長くすることができる。また、スイッチ12
投入後、減衰振動発生前に、減衰振動の変動状態を検知
する継続時間測定手段44と識別手段45からなる変動
検知手段を待機状態に設定するリセット手段22がある
ので、フリップフロップ30,34,36とタイマー3
1,32,33をリセットして、減衰振動測定準備を完
了し、このときのフリップフロップの出力で、LED4
8を点灯し、電池11が正常電圧であるということを使
用者に表示できる。(電池11が異常であればリセット
手段22がトランジスタ49で消灯あるいは点滅す
る)。また、上記変動検知手段は減衰振動の変動状態に
応じて出力を変更し、最後の変更を識別結果としてお
り、少なくとも減衰振動終了以降、識別結果の変更が生
じる入力がなくなるので出力を保持することができる。
従って、減衰振動が終了以降も、表示手段46は変動検
知手段の出力に従い継続表示することができる。
【0048】また、タイマー31とフリップフロップ3
4により減衰振動の継続時間がT4を越える場合には、表
示手段46のLED48を点灯して使用不可能であるこ
とを表示し、越えない場合にはLED48を消灯してL
ED40〜42のひとつ以上を点灯して、使用可能であ
ることを表示するので、鍋材質により、減衰振動の周波
数が変わっても、所定レベル以上の出力が得られるか否
かの識別を1秒以内で瞬時に行うことができるととも
に、小型・軽量で安価な鍋材質識別器具を得ることがで
きる。
【0049】また、識別手段45において、比較器28
はサーチコイル15の両端から入力した電圧を分割して
比較し、サーチコイル15の印加電圧が所定値以下とな
るかどうかを検知して矩形波パルスを出力する構成であ
り、比較器28の+入力は、減衰振動を入力し、比較器
28の−入力は減衰振動の中心より少し低レベル側に設
定された基準レベルを入力して両者を比較することにな
る。したがって、電池11の電圧変動による減衰振動の
振幅の変動や、分割抵抗のばらつきなどによる基準レベ
ル変動の影響は、特に減衰振動後半の矩形波パルスのデ
ューティー比の変化となって現れるが、繰り返し周期や
発生パルスの数に与える影響を緩和するので、電池11
の電圧が変動したり、抵抗24〜27の値がばらついて
も、減衰振動の継続時間や、周波数や、周波数差の識別
結果のばらつきが緩和され、識別結果のばらつきを少な
くすることができる。
【0050】また、減衰振動の継続時間がT4以上か否か
を測定して使用可能か否かを識別するタイマー31とフ
リップフロップ34、減衰振動の継続時間がT3以上か否
かを測定して加熱出力が「弱」か否かを識別するタイマ
ー32とフリップフロップ35、時点t2での位相を検知
して導電率の高い非磁性金属か否かを識別するタイマー
33とフリップフロップ36、の3組の減衰振動測定手
段の出力を組み合わせ論理演算する機能を持たせたトラ
ンジスタ37と、トランジスタ38と、トランジスタ3
9と、4個のLED40,41,42,48により、使
用可否のみならず、使用可の場合においては、得られる
加熱出力を3段階で表示して、きめの細かな識別表示を
することができる。
【0051】また、電源スイッチ12投入後、リセット
手段22により、識別手段44の内容をリセットし、コ
ンデンサ21と抵抗20の時定数で決まる待機時間後、
前記リセットを解除して共振回路ブロック14に減衰振
動を発生させ、この減衰振動の発生をフリップフロップ
30が検知して識別動作を開始し、その結果を表示手段
46で表示するとともに、電源スイッチ12の投入が継
続している間は、表示手段46での表示を継続し、電源
スイッチ12の投入動作が終了すると、電源スイッチ1
2は自己遮断型であり、すべての回路と電池11を遮断
するので、電源スイッチ12ひとつで電源投入と、識別
動作の開始命令を与え識別表示をさせることと、電源遮
断をすることができ、操作が簡単で、電力消費を節約で
き、電源スイッチの切り忘れによる電池の消耗を防止す
ることができ、さらに電源スイッチ12投入後、減衰振
動発生までに待機時間を設けているので、電源スイッチ
12投入後のチャタリングの影響を防止したり、識別手
段45や継続時間測定手段44のリセットをその間に完
了することができるので、識別動作を正確に行うことが
できる。
【0052】また、高透磁率のフェライト板55がサー
チコイル15の上部に配置されているので、サーチコイ
ルから発生する磁界が印刷配線板53の銅箔や、電子部
品に及ばなくなり、あるいはその量が減り、減衰振動の
振る舞いに与える影響を抑制し、また、鍋に鎖交する磁
束が増えるので、鍋との磁気結合が強くなり、識別感度
を高くすることができる。
【0053】また、LED40〜LED42の点灯状態
により、識別手段45が検知した材質であって、標準の
鍋形状すなわちこの場合には、鍋底径が18cmの、鍋
底が平坦な形状の鍋を誘導加熱調理器で加熱したときに
得られる最大加熱出力電力あるいは最大消費電力が、誘
導加熱調理器の加熱手段の定格出力電力あるいは定格消
費電力に対してどれくらいの比率(この場合には%)で
得られるかを推定値して表示するようにしているので、
複数の機種に対して複数の出力表示をする必要がなく、
また、逆にこの鍋材質識別器具での基準(得られる加熱
出力の定格に対しる比率の基準や使用の可否基準など)
に合わせて、誘導加熱調理器の複数の機種において、出
力抑制手段や過電流・過電圧抑制手段、あるいは鍋材質
検知手段などのリミット値を標準化して、各種材質の鍋
での使用可否や、出力レベルが大幅に異ならないように
して、機種の差で使用できる鍋と使用できない鍋があっ
たり、出力レベルが大幅に異なるというようなことの起
こるのを防止することができる。
【0054】また、LED40は底径が十分大きければ
出力が「弱」、すなわち、定格出力の約30〜70%の
出力が得られるが、誘導加熱調理器の鍋検知機能が動作
して保護回路が働き、出力がほとんど入らなくなる可能
性の大きい鍋であり、鍋形状や鍋底の均一性により、使
用できなくなる旨の表示があるので、使用者が購入後、
使用して初めて使用できないことに気が付いたり、形状
や材質の経年変化で使用できなくなったりしてとまどう
のを防止することができる。この実施例では、「弱」表
示と、使用可能な範囲と使用不可能な範囲の境界線付近
にある表示を同じLED40の点灯で示したが、「弱」
の文字表示を省いて「使用限界付近」、「使用可能性微
妙」などの注意を促す文字表示を付加してもよいし、L
ED40のみ点灯する場合には、警告の意を示すために
点滅表示をしたり、色を変えてもよい。
【0055】また、上面に、底面部のサーチコイル15
の開口面を投影した位置に対応して波線のサークルパタ
ーン15aが描かれており、「波線下部底面が鍋底の当
たること」という表示があるので、サーチコイル15の
開口面全面を正しく鍋底の平坦な部分に、対向させるこ
とができ、測定誤差や、測定ミスを防止することができ
る。なお、サークルの代わりにサーチコイル15のセン
ターを表示したりするなど他の方法で、鍋底を当接すべ
き位置を示してもよい。
【0056】なお、上記の実施例で、比較器28の矩形
波パルスの立ち上がりが最後に生起するタイミングが時
点t4より早く生起するか、遅く生起するかにより、赤色
LED48を消灯(適判定)したり、点灯(不適判定)
したが、これに限らず、所定の時間(例えば振動周波数
から導かれる時間間隔)以上矩形波パルスが発生しない
と出力するパルスの出力タイミングや、前記矩形波出力
の立ち下がりが最後に発生するタイミングや、所定のパ
ルス幅以下のパルス幅が生じたタイミングなど、減衰振
動の継続時間が略終了したと判断できるタイミングと、
上記のタイミングt4と比較して、どちらが早く発生する
かを識別することにより上記の実施例と同様の効果を得
ることができる。また、タイミングt4は、対象となる誘
導加熱調理器に対応して任意に決めればよく、場合によ
っては、機種に応じて使用者がt4のタイミングを変更で
きるスイッチなどの変更手段を鍋材質識別器具に設けて
おいても良い。
【0057】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。図5において、
電池60にスイッチ61の一端が接続され、スイッチ6
1の他端に、第1の実施例と同様の減衰振動を発生する
共振回路ブロック64(サーチコイル64a,トランジ
スタ64c,共振コンデンサや平滑コンデンサなどを含
むその他の共振回路部品からなる回路ブロック64bで
構成される)と、図示はされていないが他の回路ブロッ
クの制御電源供給線が接続され、このスイッチ61が遮
断すると、電池61はすべての回路から遮断される。ま
た、各回路ブロックのコモン電位は電池60の負極電位
と接続されているが図5では省略されている。
【0058】スイッチ62を介してスイッチ61の負荷
側端子と、リセット手段63が接続されている。リセッ
ト手段63の出力信号は制御手段65と、パルスカウン
ター67,周波数検知手段68,演算手段69,比較器
66からなる識別手段71に出力され、また、リセット
手段63は、制御電源の電圧検出機能を有し、この検出
結果に対応する出力信号は表示手段70に出力される。
比較器66は共振回路ブロック64にあるサーチコイル
64aに発生する減衰振動電流を検知する回路の出力波
形と、前記電流の収束する値である零レベル付近に設定
された基準電圧を比較して矩形波パルスを出力し、パル
スカウンター67と周波数検知手段68に出力される。
演算手段69はパルスカウンター67の出力と周波数検
知手段68の出力を演算して、表示手段70の表示内容
を変更する。表示手段70には赤色のLED70aと緑
色のLED70b,LED70c,LED70dを表示
素子として具備している。スイッチ61とスイッチ62
は押したときだけ導通し、押すのをやめると自己遮断す
る自己遮断型スイッチである。LED70aの近傍には
「電源/不適」の文字表示があり、LED70b,LE
D70c,LED70dの近傍にはそれぞれ「弱」,
「中」,「強」の文字表示がある。
【0059】以上のように構成された鍋材質識別器具に
ついてその動作を説明する。スイッチ61を投入すると
すべての回路ブロックに制御電源が供給され、リセット
手段63から、リセット信号が出力されるので、パルス
カウンター67と周波数検知手段68と演算手段69が
内部情報を所定の待機状態にリセットし、演算手段69
は表示手段70の赤色LED70aを点灯する。電池が
消耗しているなどあらかじめ設定された範囲内に電圧が
なければ、リセット手段63がこれを検知して、表示手
段70に信号を出力してすべての表示を禁止する。した
がって、電源スイッチ61を投入することにより、LE
D70aの点灯の有無で電池の使用可否を使用者に報知
することができる。
【0060】サーチコイル64aを被識別鍋に近づけ、
スイッチ61を投入したままで、スイッチ62を投入す
ると、リセット手段63が出力しているリセット信号を
解除し、制御手段65がトランジスタ64cを所定時間
駆動してオフする。この結果共振回路ブロック64に減
衰振動が発生し、比較器66から鍋の材質に応じて、図
4と同様の矩形波パルスが出力され、パルスカウンター
67がこの矩形波パルスの数をカウントする。パルスカ
ウンター67でカウントされた数は演算手段69に出力
され、演算手段69は、その数値が7であれば、LED
70bの点灯命令を、前記数値が6以下であればLED
70dの点灯命令を、前記数値が8以上であればLED
70aを点灯する命令を表示手段70に出力する。
【0061】また、周波数検知手段68は周波数が所定
の周波数より大か小かを判定し、演算手段69にその結
果を出力する。演算手段69は、周波数が所定の周波数
より大との判定結果を入力すると、パルスカウンター6
7でカウントされた数値が6以下の場合に、LED70
cの点灯命令を表示手段70に出力する。
【0062】以上のように、本実施例によれば、共振回
路ブロック64のサーチコイル64aに発生する電流
を、前記電流の変動範囲内に設定した基準値と比較する
比較器66の出力する矩形波パルスの数をカウントする
パルスカウンター67の出力と、周波数検知手段68の
出力を組み合わせて演算する演算手段69を有し、その
演算結果に基づき表示する表示手段70を有するので、
誘導加熱調理器に使用可能な鍋か否かを判断するととも
に、出力がどのようになるかを分類表示することのでき
る鍋材質識別器具を提供することができる。
【0063】また、スイッチ61を投入すると全回路に
電池60の電圧が供給され、電池60が所定の範囲内の
電圧を出力していれば、表示手段70はLED70aを
点灯するので、LED70aの点灯の有無で電池60が
消耗しているかいないかを確認することができる。ま
た、スイッチ61を投入した状態で、スイッチ62を投
入すると、負荷鍋に近接させたサーチコイル64aに減
衰振動を発生して識別動作を開始し、比較器66とパル
スカウンター67と周波数検知手段68と演算手段69
からなる識別手段71の出力結果が「使用可能」となれ
ば、表示手段70はLED70aを消灯して、LED7
0b〜70dの何れかを点灯して、誘導加熱調理器に使
用可能であるとともに、その場合の加熱出力を三段階に
分類して表示することができる。また、スイッチ61は
投入動作が終われば接点を自己遮断する自己遮断型スイ
ッチとし、スイッチ61が遮断することで電池61は全
ての回路と遮断されるので、使用後の電池の消費電力を
最小限に抑制することができ、スイッチ61切り忘れに
よる電池の消耗を防止する事ができる。
【0064】なお、上記実施例2で、パルスカウンター
67により比較器66の矩形波パルスの発生パルス数を
カウントしたがパルス幅を積分してその積分値を、識別
条件に使用しても、同様に識別することができる。
【0065】なお、上記実施例では、消費電力を節約す
るために減衰振動を1回だけ発生させる構成としたが、
必要に応じて複数回発生させてもよい。例えば、一定周
期で、減衰振動を発生させ、その結果に応じて、識別手
段45の出力を変更する構成とすれば、スイッチ12を
投入し直すことなく、再測定をして表示することができ
る。
【0066】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。図6において、
識別タイミング発生手段80は、端子Vc’から減衰振
動に略比例する電圧波形を読み込み、Va’から基準電
圧を入力して減衰振動発生後、図7(a)あるいは図7
(b)に示すようなあらかじめ決められた二つのタイミ
ングt2,t3におけるタイミングパルスと、減衰振動から
得られた矩形波パルスを識別手段95に出力する。識別
手段95はタイミングt2,t3において矩形波パルスのH
i,Loのレベルを読み込み、その読み込み結果に対応
した信号を表示手段96に出力する。表示手段96はこ
の結果を論理演算して3個のLEDのどれを点灯するか
を決定する。
【0067】以上のように構成された鍋材質識別器具に
ついてその動作を説明する。図7(a)に示すような、
減衰振動波形がVc’から入力され、減衰振動の収束レ
ベルに相当する直流電源からVa’を入力し、それぞれ
の入力は抵抗81〜85で分割され、比較器83に入力
される。比較器83は、図7(a)で示すように、減衰
振動と、減衰振動の中心に対して少し、低レベルとなる
ようにした基準レベルVoとを比較し、図7(b)に示
すような矩形波パルスを出力する。ただし、これは、実
施例1と同様にして、サーチコイル(図示していない)
を鉄ホーロー鍋に、磁気結合させて得られた減衰振動を
入力した場合である。
【0068】フリップフロップ88は、Vr端子からリ
セット信号Hiを入力すると、出力QをLoとし、タイ
マー88,89と、フリップフロップ90,91をリセ
ットする。このため、フリップフロップ90の反転出力
端子(反転Q)はHiとなるので赤色LED99のみ点
灯する。Vr端子のリセット解除信号Loを入力した
後、減衰振動が発生すると比較器83は矩形波パルスを
出力するので、フリップフロップ87はクロック入力端
子(CK)で入力した最初の立ち上がりエッジ(時点t
1)で、データ入力端子(D)のレベルを読み込み、出
力端子(Q)にHiを出力するので、タイマー88,8
9が計時動作を開始する。タイマー88はT3時間経過す
るとタイムアップし、時点t3でフリップフロップ90の
クロック入力端子(CK)に図8(g)で示すように、
タイムアップ信号を出力する。同様に、タイマー89は
T2時間経過するとタイムアップし、時点t2でフリップフ
ロップ91のクロック入力端子(CK)に図8(f)で
示すように、タイムアップ信号を出力する。
【0069】図7(b)あるいは図8(a)で示すよう
に、鉄ホーロー鍋の場合には、減衰率が大であり、時点
t3においては、減衰振動の振幅は微小になっているの
で、基準レベルVoに到達しない。従って、フリップフ
ロップ90のデータ入力端子(D)のレベルはHiであ
り、フリップフロップ90の反転出力端子(反転Q)の
出力はLoとなる。一方時点t2を減衰振動の振幅が十分
大きく、比較器83の出力がHiとなる位相に設定して
おり、フリップフロップ91のデータ入力端子(D)の
レベルがHiとなり、フリップフロップ91の反転出力
端子(反転Q)はLoとなる。この結果、赤色LED9
9が消灯し、二つの緑色LED97,98が点灯し、ほ
ぼ定格出力に近い十分な出力が得られることを表示す
る。
【0070】次に、他の材質の鍋とサーチコイルを磁気
結合させた場合について説明する。図8は、各種材質に
おける、比較器83の出力する矩形波パルス波形を示
す。ただし、この図では、減衰振動発生初期の部分が省
略されている。例えば、鉄ホーロー鍋の場合を示す図8
(a)は図7(b)の初期の部分が省略されたものであ
る。図8(b)は厚みが約1mmの非磁性SUS鍋の場
合の、比較器83の出力する矩形波パルスである。この
場合、減衰率が大きいので比較器83の出力する矩形波
パルスは時点t3においてHiとなり、フリップフロップ
90の反転出力端子(反転Q)はLoとなる。一方、こ
の鍋の場合図8(a)の鉄ホーロー鍋と振動周波数にお
いて差があり、鉄ホーロー鍋の場合と比較して、振動周
波数が高くなる。これを考慮に入れて、時点t2を比較器
83の矩形波出力パルスが、この場合にLoで、鉄鍋の
場合にHiとなる位相に設定しており、フリップフロッ
プ91の反転出力端子(反転Q)はLoとなって、フリ
ップフロップ91の反転出力端子(反転Q)はHiとな
り、緑色LED97のみ点灯して、使用可能であるが火
力が定格出力の80%以下となることを表示する。
【0071】また、図8(c)で示すアルミ製鍋の場合
と、図8(d)で示す陶器(セラミック)製鍋の場合
は、減衰率が小であるので、パルスの継続時間が長く、
時点t3をともにLoとなる時点に設定して、フリップフ
ロップ90の反転出力端子(反転Q)がHiとなるよう
にしている。この結果赤色LED99が点灯し、緑色L
ED97,98はともに消灯して、使用不可能であるこ
とを表示する。
【0072】また、図8(e)で示す非磁性ステンレス
とアルミ等の7層の合板製鍋の場合は、減衰率は図8
(a)の鉄ホーロー鍋より小さくパルスの継続時間は長
いが、時点t3を最後のパルスの発生後に設定しているの
で、比較器83の出力は時点t3ではHiとなり、フリッ
プフロップ90の反転出力(反転Q)はLoとなる。ま
た、時点t2は比較器83の矩形波出力がLoとなる位相
に設定されているのでフリップフロップ91の反転出力
(反転Q)はHiとなる。従って、緑色LED97のみ
が点灯して、使用可能であるが、定格出力の約80%以
下の加熱出力が得られることを表示する。
【0073】以上のように、本実施例によれば、減衰振
動を電圧波形に変換して読み込み、減衰振動をその変動
範囲内に設定した基準レベル(Vo)と比較する比較器
83を有し、前記減衰振動発生後、減衰振動の減衰量を
識別できるタイミング(図8の時点t3)で、フリップフ
ロップ90が、前記比較器83の出力信号を検知し、そ
の検知結果に応じて使用可否の信号を表示手段96に出
力して保持するので、表示手段96のLED99の点
灯、消灯により、誘導加熱調理器で使用可能な鍋材質か
否かを判別するとともに、リセット端子Vrからリセッ
ト信号を入力するまであるいは電源が遮断されるまで、
表示を継続する鍋材質識別器具を提供することができ
る。
【0074】また、図8の(c)と(d)で示すアルミ
製鍋と陶器製鍋の場合はともに減衰量が小さく誘導加熱
調理器には使用できないが、前記識別手段95は、比較
器83の出力パルスが両者で重なるタイミング(時点t
3)で前記比較器の出力信号のHi,Loを検知してい
るので、この両者の振動周波数が異なる鍋材質であって
も、誘導加熱調理器で使用可能な他の材質の鍋とを識別
することができる。
【0075】なお、図8の(a),(b),(e)のよ
うに、使用可能と判断する鍋について、振幅が十分大き
くて減衰振動の鍋材質による周波数差を判別できる他の
タイミング(図8の時点t2)で、フリップフロップ91
が前記比較器83の出力信号を検知し、その検知結果に
応じて、出力レベル表示に関する信号を出力表示手段9
6に出力して保持し、この出力信号と、フリップフロッ
プ90の出力信号とを、表示手段96のトランジスタ1
01とトランジスタ94が論理演算するので、緑色LE
D97,98で出力レベルの大小を表示できる鍋材質識
別器具を提供することができる。
【0076】また、実施例1〜3は、比較器、フリップ
フロップ、タイマー、トランジスタなどで構成したが、
これらの一部あるいは全部をマイクロコンピュータに置
き換えて構成してもよく、部品点数を減らし、さらに小
型化を図ったり、周波数を精度よく検知して、識別精度
を高めることが可能となる。
【0077】また、実施例1〜3における被識別鍋は、
液体を入れる容器に限らず、焼き物に使用する板状の負
荷など、誘導加熱により加熱調理するために使用する負
荷であればよく、形状や調理用途を限定するものではな
い。
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、サーチコ
イルを鍋に磁気結合させて、発生させた減衰振動に起因
する電気量の変動状態に応じて出力を変更する変動検知
手段と、減衰振動が発生する前に、変動検知手段の出力
を待機状態に設定する初期設定手段と、変動検知手段の
出力に応じて表示を行う表示手段を有するので、鍋の材
質を瞬時にかつ正確に識別し、減衰振動終了後も所望の
時間識別結果を継続表示でき、識別動作に必要なエネル
ギーを微小とし、簡単な構成で、小形で安価な、誘導加
熱調理器に使用可能な鍋であるか否か、あるいはその出
力レベルを分類表示することのできる鍋材質識別器具を
提供することができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、減衰振動の
継続時間を測定することにより、幅広い種類の材質の鍋
について、導電率が大きいか小さいかを識別できるので
誘導加熱調理器で所定レベル以上の加熱出力が得られる
か否かの識別を瞬時に行うことができるとともに、直流
電源から識別のために供給するエネルギー消費量を低レ
ベルに抑制して、小型・軽量で安価な鍋材質識別器具を
提供できるという効果が得られる。
【0080】請求項3記載の発明によれば、減衰振動の
継続時間の長短を振動の周波数もしくは位相にとらわれ
ず、比較器や論理素子あるいは演算素子を利用して簡単
に精度良く判定できるようになり、小型で識別精度の良
い鍋材質識別器具を提供できるという効果が得られる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、周波数検知
手段の検知結果を判定条件あるいは判定条件のひとつと
して鍋材質を識別する識別手段を有しているので、導電
率の大きい非磁性ステンレス鍋や、非磁性ステンレスと
アルミの合板鍋などと、導電率が中程度の鉄や磁性ステ
ンレスあるいは陶器製(セラミック製)鍋とを区別で
き、減衰率を識別するだけで誘導加熱調理器に使用して
得られる加熱出力の大小を判断するのは困難な鍋に対し
ても加熱出力の大小を判別して表示することができる鍋
材質識別器具を提供できるという効果が得られる。
【0082】請求項5記載の発明によれば、アナログ的
(連続)変化である減衰振動から周波数と継続時間に関
する情報を抽出したデジタル情報に変換して識別するの
で、直流電源の変動や回路定数のばらつきの影響が、減
衰振動の継続時間あるいは、周波数を検知するために行
う測定の結果に与える影響を緩和して、数マイクロ秒以
内で精度良く識別可能な鍋材質識別器具を提供できるい
う効果が得られる。
【0083】請求項6記載の発明によれば、鍋材質をよ
り細分化して分類することができ、単に誘導加熱調理器
に使用できるか否かだけではなく、出力レベルがどのよ
うになるかまで識別表示でき、使用者が鍋を選択する場
合に、より多くの情報を使用者に与えられる鍋材質識別
器具を提供できる。
【0084】請求項7記載の発明によれば、一つのスイ
ッチで電源投入と識別動作をおこない、投入動作終了と
ともに電源を遮断するので、操作が簡単になるととも
に、直流電源として電池を使用している場合には、電源
スイッチを投入したまま放置して、制御回路での消費電
力により電池が消耗してしまうような恐れをなくすこと
ができるという効果が得られる。
【0085】請求項8記載の発明によれば、第1のスイ
ッチを投入した時の表示モードで直流電源が正常である
かどうかや事前の注意を行うことができ、第1のスイッ
チを投入した状態で第2のスイッチを投入すれば識別結
果に応じて表示モードが変更されることで、使用者は鍋
材質に関する情報を得ることができ、また第1のスイッ
チを自己遮断型としていることで、測定後のスイッチの
切り忘れによる電力消費を防止できるという効果が得ら
れる。
【0086】請求項9記載の発明によれば、ひとつのタ
イミングにおける比較器の出力パルスを測定することに
よって、減衰振動の周波数が異なっていても減衰量の大
小を識別することが可能で、測定タイミングを減らすこ
とで、簡単な回路構成にでき、安価な瞬時に識別し、消
費電力の少ない鍋材質識別器具を提供できるという作用
を有するものである。
【0087】請求項10記載の発明によれば、非磁性ス
テンレス鍋や非磁性ステンレス−アルミの合板鍋と、鉄
製の鍋とを識別するなど、減衰率だけで誘導加熱調理器
による加熱出力の大小を判断するのは困難な鍋に対して
も加熱出力の大小を判別することができる鍋材質識別器
具を提供できるという効果が得られる。
【0088】請求項11記載の発明によれば、減衰振動
を比較器でのデジタル的な出力に変換して、誘導加熱調
理器に適する鍋か否か、あるいはその出力レベルが、ど
のような範囲にあるかをマイクロコンピュータなどの演
算素子を使用して推測でき、簡単な構成で小形の識別精
度の良い鍋材質識別器具を提供できるという効果が得ら
れる。
【0089】請求項12記載の発明によれば、操作スイ
ッチの操作時にケース底面を押し当てる力が働き、ケー
ス底面に設けられたサーチコイルと鍋が密着するので、
操作時にサーチコイルと鍋底との間に隙間が生じ、正確
な識別ができなくなるのを防止することができ識別誤差
の少ない鍋材質識別器具を提供することができるという
効果が得られるという効果が得られる。
【0090】請求項13記載の発明によれば、印刷配線
板や電子部品にサーチコイルの磁束が鎖交するのを抑制
することができ、減衰振動へのそれらの部品が与える影
響を小さくし、また磁束を集中して、サーチコイルと鍋
との結合を高めることにより、識別感度を高めることが
できるので、底面積の小さく、薄型で、識別精度の良い
鍋材質識別器具を提供できるという効果を得ることがで
きるという効果が得られる。
【0091】請求項14記載の発明によれば、識別手段
が検知した材質であり所定の形状の鍋を誘導加熱調理器
で加熱したときに得られる最大加熱出力電力あるいは最
大消費電力の、誘導加熱調理器の加熱手段の定格出力電
力あるいは定格消費電力に対する比率の推定値を表示す
るようにした鍋材質識別器具としているので、最大出力
の異なる誘導加熱調理器の機種毎の、出力レベルを切り
替えて表示する必要がなく、また、逆に、この鍋材質識
別器具で一定の基準を設定しておけば、これに合わせ
て、出力抑制手段や過電流・過電圧抑制手段、あるいは
鍋材質検知手段などのリミット値を標準化して、誘導加
熱調理器の各種材質における鍋での使用可否や、出力レ
ベルが大幅に異ならないようにして、機種の差で使用で
きる鍋と使用できない鍋があったり、出力レベルが大幅
に異なるというようなことの起こるのを防止し、使用者
が誘導加熱調理器の機種にかかわらず、鍋を安心して選
択できる鍋材質識別器具を提供できるという効果が得ら
れる。
【0092】請求項15記載の発明によれば、誘導加熱
調理器の負荷検知装置が動作して加熱調理が不可能とな
る範囲と、使用可能範囲の境界付近の鍋材質であること
を表示するようにしているので、鍋底の形状や、材質の
均一さの状況や、誘導加熱調理器の機種や、加熱部へ載
置する場合の位置や、あるいは、使用による経年変化に
より、使用不可能となったり、使用可能となったりする
可能性が強いことを使用者に報知し、鍋入手後のトラブ
ルを防止する鍋材質識別器具を提供できるという効果が
得られる。
【0093】請求項16記載の発明によれば、鍋底を当
接すべき位置を鍋材質識別器具表面に表示するようにし
ているので、サーチコイル開口面全面を正しく鍋底の平
坦な部分に、対向させることができ、測定誤差や、測定
ミスを防止することの可能な鍋材質識別器具を提供でき
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における鍋材質識別器具
の回路ブロック図
【図2】同、鍋材質識別器具の断面図
【図3】同、鍋材質識別器具の平面図
【図4】同、鍋材質識別器具の動作を示す波形図
【図5】本発明の第2の実施例における鍋材質識別器具
の回路ブロック図
【図6】本発明の第3の実施例における鍋材質識別器具
の回路ブロック図
【図7】同、鍋材質識別器具の動作を示す波形図
【図8】同、鍋材質識別器具の他の種類の鍋における動
作を示す波形図
【図9】従来の実施例における鍋材質識別器具の回路ブ
ロック図
【図10】同、鍋材質識別器具の動作を示す波形図
【図11】同、鍋材質識別器具の他の種類の鍋における
動作を示す波形図
【符号の説明】
11 電池(直流電源) 12 スイッチ 15 サーチコイル 16 トランジスタ(スイッチング素子) 18 共振コンデンサ 21 コンデンサ(遅延手段) 22 リッセット手段 23 制御手段 28 比較器 40,41,42,48 LED(表示手段) 44 継続時間測定手段 45 識別手段 46 表示手段 51 下ケース 52 上ケース 54 鍋 55 フェライト板(磁気遮蔽部材) 80 識別タイミング発生手段(識別手段) 83 比較器 87,90,91 フリップフロップ(識別手段) 94,101 トランジスタ(演算手段) 97,98,99 LED(表示手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 緒方 大象 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA04 AA07 AB05 AB06 AB08 AB14 AC10 AC12 AC16 AC35 AC52 AC53 AD03 AD04 AD07 AD28 AD32 AD35 AD37 BD19 BD24 CD02 CD10 CD38 CD42 CD44

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
    を発生する制御手段と、前記減衰振動が発生する前に、
    前記変動検知手段を待機状態に設定する初期設定手段
    と、前記減衰振動によりサーチコイルから発生する交流
    磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰振動に起因する電気
    量を入力し、その変動状態に応じて出力を変更する変動
    検知手段と、前記変動検知手段の出力に応じて表示を行
    う表示手段を有する鍋材質識別器具。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
    を発生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイ
    ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰
    振動に起因する電気量の継続時間を識別する継続時間測
    定手段と、前記継続時間測定手段の検知結果を判定条件
    あるいは判定条件のひとつとして鍋材質を識別する識別
    手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
    示する表示手段を備えた鍋材質識別器具。
  3. 【請求項3】 変動検知手段または前記識別手段は、前
    記減衰振動に起因する電気量が所定量に最後に到達する
    タイミングもしくはそのタイミングに関連するタイミン
    グ、あるいは前記減衰振動が略終了したと判断したタイ
    ミングが、所定のタイミング以前あるいは以降に生起す
    るかどうかを判定条件あるいは判定条件のひとつとし
    て、鍋材質を分類表示するようにした請求項1または2
    記載の鍋材質識別器具。
  4. 【請求項4】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
    を発生する制御手段を備え、前記減衰振動によりサーチ
    コイルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記
    減衰振動に起因する電気量の周波数あるいは鍋材質によ
    る周波数差を検知する周波数検知手段と、前記周波数検
    知手段の検知結果を判定条件あるいは判定条件のひとつ
    として鍋材質を識別する識別手段と、識別手段の出力結
    果に応じて、鍋材質を分類表示する表示手段を有する鍋
    材質識別器具。
  5. 【請求項5】 変動検知手段あるいは継続時間測定手段
    あるいは周波数測定手段あるいは識別手段は、減衰振動
    に起因する電気量を、前記電気量の変動範囲内に設定し
    た基準レベルと比較する比較器を有し、前記比較器の出
    力パルスの継続時間あるいは周波数あるいは鍋の種類に
    よる周波数差を検知するようにした前記請求項1〜4い
    ずれか1項に記載の鍋材質識別器具。
  6. 【請求項6】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
    を発生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイ
    ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰
    振動に起因する電気量を測定する複数の減衰振動測定手
    段を備え、前記複数の減衰振動測定手段の測定結果を組
    み合わせ、前記鍋を誘導加熱調理器に使用した場合の誘
    導加熱調理器の出力レベルを推定する演算手段と、前記
    演算手段の出力に応じて表示する表示手段を有する鍋材
    質識別器具。
  7. 【請求項7】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
    を発生する制御手段と、前記直流電源からの電源供給を
    行うあるいは遮断する電源スイッチと、前記共振電流に
    よりサーチコイルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合
    させ、前記共振電流に起因する電気量を観測して鍋材質
    を識別する識別手段と、識別手段の出力結果に応じて鍋
    材質を分類表示する表示手段を備え、前記電源スイッチ
    投入後、前記制御手段は所定の待機時間後、鍋材質識別
    のための共振電流を発生させ、前記電源スイッチは接点
    を自己遮断する自己遮断型スイッチとした鍋材質識別器
    具。
  8. 【請求項8】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流
    を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコイ
    ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共振
    電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識別
    手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類表
    示する表示手段を備え、第1のスイッチは接点を自己遮
    断する自己遮断型スイッチとし、第1のスイッチが遮断
    することで前記直流電源は前記表示手段から遮断され、
    第1のスイッチを投入した状態で、第2のスイッチを投
    入すると、制御手段は共振電流を発生させ、識別手段は
    識別動作を開始し、表示手段は識別手段の出力結果に応
    じて、表示を変更する鍋材質識別器具。
  9. 【請求項9】 スイッチング素子を駆動して直流電源の
    エネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振動
    を発生する制御手段と、前記減衰振動によりサーチコイ
    ルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記減衰
    振動に起因する電気量を観測して鍋材質を識別する識別
    手段と、識別手段の出力結果に応じて鍋材質を分類表示
    する表示手段を備え、減衰振動あるいは減衰振動に起因
    する電気量を、前記電気量の変動範囲内に設定した基準
    レベルと比較する比較器を有し、前記識別手段は減衰率
    が大きく誘導加熱調理器に適すると判断する鍋で得られ
    る減衰振動が略終了する以降のタイミングであって、振
    動周波数が異なりかつ減衰率が小さく誘導加熱調理器に
    は不適と判断する複数の鍋で得られる前記比較器の出力
    パルスが重なるタイミングで前記比較器の出力信号を検
    知し、その検知結果をもとに鍋材質を判別する鍋材質識
    別器具。
  10. 【請求項10】 減衰振動発生後、減衰振動の鍋材質に
    よる周波数差を判別できる他のタイミングで、前記比較
    器の出力信号を検知し、この検知結果と前記請求項9記
    載の構成で検知した検知結果とを演算して、鍋材質を判
    別する鍋材質識別器具。
  11. 【請求項11】 スイッチング素子を駆動して直流電源
    のエネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに減衰振
    動を発生する制御手段と、減衰振動に起因する電気量
    を、前記電気量の変動範囲内に設定された基準レベルと
    比較する比較器と、前記比較器の出力信号を所定期間積
    分する積分手段あるいはパルス計数手段を有し、前記積
    分手段あるいはパルス計数手段の出力に応じて、鍋材質
    を分類表示する表示手段を有する鍋材質識別器具。
  12. 【請求項12】 スイッチング素子を駆動して電池のエ
    ネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を
    発生する制御手段をケース内に設け、前記サーチコイル
    をケース底部の外側または内側に設けるとともに、ケー
    ス上部に操作スイッチを設け、ケース底部を鍋底に当接
    し、操作スイッチを操作して、サーチコイルから交流磁
    界を発生させ、その交流磁界と鍋を磁気結合させて、共
    振電流に起因する電気量を測定し、その観測結果から鍋
    の材質を分類表示する鍋材質識別器具。
  13. 【請求項13】 スイッチング素子を駆動して電池のエ
    ネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電流を
    発生する制御手段と、前記共振電流の発生する交流磁界
    と鍋を鎖交させ、前記共振電流に起因する電気量を測定
    し鍋の材質を分類表示する識別手段を備え、前記サーチ
    コイルに対して前記サーチコイルの磁束の及ぶ範囲に近
    接しかつ、鍋と反対側に、高透磁率の磁気遮蔽部材を設
    けた鍋材質識別器具。
  14. 【請求項14】 スイッチング素子を駆動して直流電源
    のエネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電
    流を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコ
    イルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共
    振電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識
    別手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類
    表示する表示手段を備え、表示手段は、前記識別手段が
    検知した材質であり所定の形状の鍋を誘導加熱調理器で
    加熱したときに得られる最大加熱出力電力あるいは最大
    消費電力の、前記誘導加熱調理器の加熱手段の定格出力
    電力あるいは定格消費電力に対する比率の推定値を表示
    するようにした鍋材質識別器具。
  15. 【請求項15】 スイッチング素子を駆動して直流電源
    のエネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電
    流を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコ
    イルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共
    振電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識
    別手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類
    表示する表示手段を備え、誘導加熱調理器の負荷検知装
    置が動作して加熱調理が不可能となる範囲と、使用可能
    範囲の境界付近の鍋材質であることを表示するようにし
    た鍋材質識別器具。
  16. 【請求項16】 スイッチング素子を駆動して直流電源
    のエネルギーでサーチコイルと共振コンデンサに共振電
    流を発生する制御手段と、前記共振電流によりサーチコ
    イルから発生する交流磁界と鍋を磁気結合させ、前記共
    振電流の発生する電気量を観測して鍋材質を識別する識
    別手段と、識別手段の出力結果に応じて、鍋材質を分類
    表示する表示手段を備え、前記サーチコイルの設けられ
    た位置に対応する位置であって、鍋底を当接すべき位置
    を器具表面に表示するようにした鍋材質識別器具。
JP12214699A 1999-04-28 1999-04-28 鍋材質識別器具 Expired - Fee Related JP3815115B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12214699A JP3815115B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 鍋材質識別器具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12214699A JP3815115B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 鍋材質識別器具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000315571A true JP2000315571A (ja) 2000-11-14
JP3815115B2 JP3815115B2 (ja) 2006-08-30

Family

ID=14828755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12214699A Expired - Fee Related JP3815115B2 (ja) 1999-04-28 1999-04-28 鍋材質識別器具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3815115B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008066311A (ja) * 2007-11-26 2008-03-21 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2011158244A (ja) * 2011-04-04 2011-08-18 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器
JP2013016497A (ja) * 2006-03-23 2013-01-24 Access Business Group Internatl Llc 食品調理のためのシステムおよび方法
US9318912B2 (en) 2006-03-23 2016-04-19 Access Business Group International Llc Inductive power supply with device identification
US11245287B2 (en) 2006-03-23 2022-02-08 Philips Ip Ventures B.V. Inductive power supply with device identification

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101832211B1 (ko) * 2017-06-15 2018-02-26 주식회사 아미크론 자성 및 비자성 용기 겸용 유도가열 조리기
KR101905662B1 (ko) * 2018-01-23 2018-10-08 주식회사 아미크론 자성 및 비자성 용기 겸용 유도가열 조리기

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013016497A (ja) * 2006-03-23 2013-01-24 Access Business Group Internatl Llc 食品調理のためのシステムおよび方法
US9247588B2 (en) 2006-03-23 2016-01-26 Access Business Group International Llc System and method for device identification
US9318912B2 (en) 2006-03-23 2016-04-19 Access Business Group International Llc Inductive power supply with device identification
US10305329B2 (en) 2006-03-23 2019-05-28 Philips Ip Ventures B.V. Inductive power supply with device identification
US10312732B2 (en) 2006-03-23 2019-06-04 Philips Ip Ventures B.V. System and method for device identification
US11245287B2 (en) 2006-03-23 2022-02-08 Philips Ip Ventures B.V. Inductive power supply with device identification
JP2008066311A (ja) * 2007-11-26 2008-03-21 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2011158244A (ja) * 2011-04-04 2011-08-18 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3815115B2 (ja) 2006-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4556770A (en) Induction heating cooking apparatus
KR101999511B1 (ko) 유도가열조리기 및 그의 동작 방법
EP2166818A1 (en) Induction heater
KR890004502B1 (ko) 유도가열조리기
JP2000315571A (ja) 鍋材質識別器具
JP2002075614A (ja) 誘導加熱調理器
JP2011071004A (ja) 誘導加熱調理器
EP3448117A1 (en) Control system, induction cooker and method
JP2007141506A (ja) 誘導加熱調理器
JP3991920B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010157412A (ja) 誘導加熱調理器
KR100241449B1 (ko) 전자 유도 가열 조리기의 소물부하 판정장치 및 방법
JP3840666B2 (ja) 誘導加熱用鍋チェッカーと誘導加熱用鍋チェッカーを備えた誘導加熱調理器
EP3869913B1 (en) Cooking apparatus and method thereof
KR102433886B1 (ko) 인덕션 조리기 및 용기 감지를 통한 인덕션 조리기의 제어방법
CN112714516B (zh) 电磁加热设备及其测温系统和测温方法
JP2745168B2 (ja) 誘導加熱調理器の鍋材質検知装置
JPH0640514B2 (ja) 沸騰検知装置
JP2004205319A (ja) 金属判別装置
JP2714168B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPS58111294A (ja) 誘導加熱調理器の出力表示装置
KR0162409B1 (ko) 유도가열조리기
JPS5810838B2 (ja) 誘導加熱調理器の異常負荷検知装置
KR900005324Y1 (ko) 유도 가열 조리기
KR0138635B1 (ko) 복합조리기의 용기감지장치

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Effective date: 20050629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Effective date: 20051125

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060207

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060410

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20060529

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees