JP2000314391A - シロッコファン、シロッコファンの溶融金属成形方法、シロッコファンの溶融金属成形装置 - Google Patents

シロッコファン、シロッコファンの溶融金属成形方法、シロッコファンの溶融金属成形装置

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JP2000314391A
JP2000314391A JP11358936A JP35893699A JP2000314391A JP 2000314391 A JP2000314391 A JP 2000314391A JP 11358936 A JP11358936 A JP 11358936A JP 35893699 A JP35893699 A JP 35893699A JP 2000314391 A JP2000314391 A JP 2000314391A
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sirocco fan
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Yoshimi Iwamura
義巳 岩村
Hideaki Miyagawa
秀明 宮川
Jiro Fukuyama
二郎 福山
Akio Endo
晃生 遠藤
Yasuyoshi Makino
安良 牧野
Hitoshi Kikuchi
仁 菊地
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シロッコファンの羽根形状のように薄板で複
雑な構造に対し強度の高い特殊プラスチックの成形品は
リサイクルに問題があり、鋼板カシメ製品では製造に時
間が掛かるなどの問題があった。 【解決手段】 マグネシウム合金などの低い融点を持つ
金属の金属成形をゲート配置や溶融金属の流れを考えた
構造や、翼の寸法配分などや抜き構成を考えた金型構造
などを、樹脂成形やダイキャストと全く異なる考えによ
りまとめることにより、エネルギーの低い種類の金属に
より一体成形を可能にし生産のみならずリサイクルなど
再生産も容易にして地球環境にやさしい金属製品を製造
できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は低融点合金、例え
ばマグネシウム合金のような金属を射出成形等の金属成
形してシロッコファンとする技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属製のシロッコファンは主に台所用途
など火災の問題で不燃性が必要な場合や周囲温度が高く
なる恐れのある場合に使用され、其の製造には薄板鋼板
や薄板アルミニウム板などを使用し、回転軸部を有する
主板と吸い込み側部分の側板と複数の翼をカシメ結合な
どにより固定していた。薄板鋼板の構成は部品が重くな
りバランス取り作業が重要となる。また薄板アルミニウ
ム板を使用する場合は材料費が掛かり、カシメ部分の補
強に溶接が困難であった。カシメ部分の結合が弱いため
カシメた後に連続的に溶接にて補強したり、塗装、接着
剤を使う、等に関する技術として実用新案登録第179
2736号、実開昭62−14199号、特開平8−4
2495号公報などが知られている。
【0003】次にプラスチックで一体成形する場合のシ
ロッコファンの技術に付いては特開平9−126189
号、特許登録2667748号公報が知られている。プ
ラスチックで一体成形したファンの構成に付いて図26
に示す。図において31は遠心送風機、33はケース3
2と底面42の中に収納され主羽根40と補助羽根41
とすり鉢状補強板37により構成される羽根部、43は
モーター34に直結され羽根部を回転させるシャフトボ
ス、39は羽根部を円筒状に保持する補強リング、3
5、36はケースに設けられた空気吹き出し口と空気取
り入れ口である。このような羽根部は分割された成形型
の空洞部分にシャフトボスより外れた部分の樹脂注入ゲ
ートから樹脂が注入され熱と温度が加えられて製品が一
体に成形される。これにより薄い翼となる主羽根や補助
羽根、補助リングも一体に形成される。一方アルミダイ
キャストのような製造法では金型の抜き勾配が大きくな
ることや溶融金属が流れにくいので1−2ミリメートル
という薄い厚みの翼のような構造を形成させることは困
難であった。
【0004】しかしながらプラスチック、特にファンの
ようにガラス繊維が混入された強度の強い特殊プラスチ
ックの製品は材料の再利用が難しく地球環境対策として
のリサイクルの問題より混合材料を止めて金属化への見
直しが行われている。金属の部品でも分離しにくい異種
金属の組み合わせや鋼板やアルミニウムのように製造に
多大のエネルギーがかかる金属の利用よりは融点の低い
金属の利用が望まれている。融点の低い金属の代表であ
るマグネシウム合金を射出成形するチクソモールディン
グ法に付いては日経メカニカル1996.12.9、4
95号、日経メカニカル1998.3、522号、工業
材料1998年5月号(Vol.46No.5)、同1
998年10月号(Vol.46No.10)に詳しく
報告されている。チクソモールディング法はチクソロピ
ーとインジェクションモールディングからできた造語で
あり米国にて開発された低融点合金の半溶融射出成形法
を意味する。マグネシウム合金インゴットから作製した
米粒状のチップを原料としプラスチックの射出成形のよ
うに製品の金型内に高速で射出し成形品として取り出す
が、この際射出するマグネシウム合金を完全な液相から
任意の固体を含んだ状態など用途に応じて変えて行え
る。
【0005】図27は射出成形装置であるチクソモール
ディング装置の構造図である。101はフィーダ105
へ原料を投入するホッパー、102はスクリュー103
が内部で回転し電気ヒータ(セラミックバンドヒータ)
107で加熱されるシリンダ、104は逆流防止リン
グ、106は不活性雰囲気、109は製品の金型、11
2は射出成形機から貯留部122に溜まった溶融金属を
高速ショットシステムにて射出するノズル、121はロ
ータリードライブである。図27においてペレット状の
マグネシウム合金をホッパー101から投入し、フィー
ダ105により計量された分をシリンダ102に投入す
る。シリンダの外周部は電気ヒータ(セラミックバンド
ヒータ)107により加熱され半溶融マグネシウム合金
となっているので、不活性雰囲気106でフィーダと分
離されている。半溶融マグネシウム合金の量を適正に管
理するため射出した量のみフィーダにより計量し供給さ
れるが樹脂成形のように射出量と供給量が完全に一致す
ることはない。シリンダ102に投入されたマグネシウ
ム合金はスクリュー103の回転で前方に搬送されると
ともにスラリ状にされスクリューにて射出される。チク
ソモールディングはマグネシウム合金が持つチクソトロ
ピ性を利用する。マグネシウム合金は固液共存状態では
固層のデンドライトが枝状につながった状態で存在して
いる。従ってこの状態では粘度が高い。回転するスクリュ
ー103によりせん断力を連続的にかけると、デンドラ
イトが切れて細かく粒状化する。従って流動性が高くな
る。
【0006】図28に成形機のノズル部分の構造図を示
す。110は半溶融マグネシウム合金111が先端ノズ
ル112から流れ出るのを防ぐ凝固プラグ、113は金
型109内のゲート部分である。成形機の先端ノズル1
12は半球面上の凸状をしており金型109のゲート1
13入口部はこれよりわずかに大きな半球面状の凹状を
し、両者は球面にて接触結合されている。この接触結合
がぴったりしなければ半溶融マグネシウム合金111が
空気中に吹き出し燃焼する恐れがありこの接触結合の調
整には注意が必要である。半溶融マグネシウム合金11
1の先端には凝固プラグ110と呼ばれる金属が固まっ
た固まりがあり、射出する際にはこの凝固プラグが飛び
出し、百分の数秒から数十秒というきわめて短時間に射
出が終了する。図29は射出が終了した後で射出成形機
と金型が切り離された状態の説明図である。ゲート部分
113に金属片が詰まりその切り離された部分にも凝固
プラグ110が残る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】薄板鋼板や薄板アルミ
ニウムなどを使用し、回転軸部を有する主板と吸い込み
側部分の側板と複数の翼をカシメ結合などにより固定す
る構造では重くなりバランス取り作業が必要になった
り、カシメのように凹凸部が多くなり回転体では風切り
音や騒音が大きいという問題があった。アルミニウムを
使用する場合やプラスチックでは材料費が高かったり、
リサイクルに問題がある等地球環境から見て望ましくな
いという問題があった。一方融点の低い金属の代表であ
るマグネシウム合金を射出成形するチクソモールディン
グ法はマグネシウム合金が金型材料の鉄との反応性は小
さいが、プラスチックと比べて収縮率が非常に小さいた
め金型とマグネシウム合金の離型の問題からプラスチッ
ク成形では通常使用しない離型剤を金型に塗布すること
が一般的で金型の抜き勾配はプラスチック成形では5/
1000程度で可能なものが25/1000程度、すな
わち約1.5゜必要とされている。このため抜き勾配が
大きくなると翼の根元寸法が非常に厚くなりシロッコフ
ァンのように多数の翼を円筒状に形成するとき翼の根元
部分では翼と翼の間隔がなくなったり小さくなりすぎて
ファンとしての性能が確保できないという問題があっ
た。しかも短時間で射出を終了させるため薄くしかも多
くの翼に均等にマグネシウム合金を充填させることが難
しく実用化が困難であるという問題があった。すなわち
チクソモールディング法では、ファンのような複雑な形
状に溶融金属を充填させる場合は実用的ではなく離型等
金型対策も問題があり、製造には時間やコストが掛かる
という課題があった。また、マグネシウムダイカスト法
においても同様の課題があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、マグネシウムのような低融点合
金の射出成形等の金属成形により製造したシロッコファ
ンを提供しようというものである。更に簡単な構成で安
価で信頼性の高い、シロッコファンの溶融金属成形方
法、シロッコファンの溶融金属成形装置を得ようという
ものである。またこの発明はリサイクルの容易な材料を
使用してエネルギーが少なく安価な装置で製品を製造し
たりリサイクル性を高める地球環境にやさしい製品を提
供しようというものである。またこの発明は翼のような
複雑な薄板構造に対し簡単に安価に製造出来る技術を提
供しようというものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
シロッコファンは、平板状あるいは中央部に凹部を有す
る主板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽
根部と、翼の反結合側を支える補強リングと、主板の中
央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて
回転駆動される軸部であって、羽根部および補強リング
とともに金属を溶融させて一体に成形した軸部と、を備
え、この軸部は成形する際羽根部への金属の流路となる
成形される金型のゲート部分かあるいは凝固金属を収納
する収納部の少なくともどちらかの一部分である。
【0010】請求項2に係る本発明のシロッコファンの
軸部は収納部の凝固金属が存在する先端またはゲート部
分の射出側を取り除いたものである。
【0011】請求項3に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、主板の
中央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターに
て回転駆動される軸部と、翼の反結合側であって吸い込
み側を支えるため各翼の外周を覆いこの各翼を一体にす
る補強リングと、この補強リングの外周部に設けられ羽
根部および補強リングを金属を溶融させて一体に成形す
る際羽根部及び補強リングを充填し通過した金属の流れ
を貯え成形後取り除かれたオーバーフロー部との接続部
と、を備えたものである。
【0012】請求項4に係る本発明のシロッコファン
は、多数の薄板状の翼を主板に結合し円筒状に形成した
羽根部と、翼の反結合側であって吸い込み側を支える補
強リングと、を備え、羽根部である平板状あるいは中央
部に凹部を有する主板とこの主板の外周部の多数の翼は
補強リングとともに金属を溶融させて一体に成形された
ものである。
【0013】請求項5に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側であって吸い込み側を支える補強リングと、を備
え、羽根部および補強リングは金属を溶融させて一体に
成形されたものであるとともに、主板と結合する翼の結
合部の寸法を部分的に翼の他の部分の寸法より大きくし
たものである。
【0014】請求項6に係る本発明のシロッコファン
は、主板と結合する翼の結合部に翼の先端厚みより大き
な面取りを形成したものである。
【0015】請求項7に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに低融点
金属を溶融させて一体成形した軸部と、を備え、成形時
は補強リングより薄肉の成形リングを羽根部の外周面全
面に設け、成形後に成形リングを取除いたものである。
【0016】請求項8に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに金属を
溶融させて一体に成形した軸部と、を備え、軸部は成形
する際羽根部への金属の流路となる成形される金型のゲ
ート部分かあるいは凝固金属を収納する収納部の少なく
ともどちらかの一部分であり、成形時は補強リングより
薄肉の成形リングを羽根部の外周面全面に設け、成形後
に成形リングを取除いたものである。
【0017】請求項9に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに低融点
金属を溶融させて一体成形した軸部と、を備え、成形時
は補強リングを羽根部の外周部全面に設け、成形後に補
強リングを主板と翼の反結合側部分を残し取除いたもの
である。
【0018】請求項10に係る本発明のシロッコファン
は、成形後に主板と翼の反結合側部分、及び翼の軸方向
に対し中央部分に補強リング部分を残したものである。
【0019】請求項11に係る本発明のシロッコファン
は、補強リングあるいは補強リングと成形リングの両方
の内径が羽根外径に比べわずかに大きくなるように構成
したものである。
【0020】請求項12に係る本発明のシロッコファン
は、成形リングと補強リングの一方または両方を取除い
た後の羽根部の外径寸法は、羽根部の主板側と補強リン
グ側で同一である。
【0021】請求項13に係る本発明のシロッコファン
は、成形リングと補強リングの一方または両方と羽根部
との結合部分に丸みをつけたものである。
【0022】請求項14に係る本発明のシロッコファン
は、溶融させて一体に成形する金属がマグネシウム合金
である。
【0023】請求項15に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形方法は、金属成形機から金属の少なくと
も一部を溶融しノズルから吹き出し、このノズルから吹
き出された金属を金型によりシロッコファンの成形品に
成形するシロッコファンの溶融金属成形方法において、
主板の中央部に設けられ羽根部を支持するとともにモー
ターにて回転駆動される軸部であって羽根部とともに金
属を溶融させて一体に成形する軸部の位置のゲートから
溶融金属を射出するステップと、溶融金属を射出し成形
品とした後にゲート部分から金属成形機のノズルに凝固
され吹き出された凝固金属を取り除いて軸部を形成させ
るステップと、を備えた、ものである。
【0024】請求項16に係る本発明のシロッコファン
の溶融金属成形方法は、軸穴形状を有する金型を用いて
成形するシロッコファンにおいて、金属成形機から金属
の少なくとも一部を溶融しノズルから吹き出し、ノズル
から吹き出された金属を金型によりシロッコファンの成
形品に成形するシロッコファンの溶融金属成形方法にお
いて、ハブ部の中央部に設けられ羽根部を支持すると共
にモーターにて回転駆動される軸部であって羽根部と共
に金属を溶融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射
出するステップと、溶融金属を射出し成形品とした後に
ゲート部分の一部を取り除いて軸穴を形成させるステッ
プとを備えたものである。
【0025】請求項17に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形方法は、多数の翼を結合し円筒状に形成
した羽根部と翼の反結合側を支える補強リングとを備え
たシロッコファンにおいて、羽根部の片側に配置した主
板の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なく
とも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
と、射出された金属を翼および補強リングに充填すると
ともに通過した金属を貯える補強リングに接続されたオ
ーバーフロー部へ流すステップと、を備えたものであ
る。
【0026】請求項18に係るシロッコファンの溶融金
属成形方法は、多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根
部と翼の反結合側を支える補強リングとを備えたシロッ
コファンにおいて、羽根部の片側に配置した主板の中央
の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なくとも一部
を溶融した金属を成形品に射出するステップと、射出さ
れた金属を翼および補強リングおよび羽根部の外周部に
設けられた成形リングに充填するステップと、成形リン
グを取除くステップと、を備えたものである。
【0027】請求項19に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融し
ノズルから吹き出す金属成形機と、ノズルから吹き出さ
れた金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた
溶融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中
央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて
回転駆動される軸部であって羽根部とともに金属を溶融
させて一体に成形する軸部の位置に設けられた羽根部へ
の金属の流路となる成形される金型のゲート部分および
凝固金属を収納する収納部と、平板状あるいは中央部に
凹部を有する主板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に
形成したシロッコファンの羽根部の主板と結合する翼の
結合部の寸法を部分的に翼の他の部分の寸法より大きく
した成形品金型と、を備えたものである。
【0028】請求項20に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、翼の外周側の金型と翼の内周側
の金型との間の隙間を主板と結合する翼の結合部の円筒
状の外径部より翼の反結合側であって吸い込み側を支え
る補強リング側の外径部を大きくして外周側と内周側の
金型に分離可能な抜き勾配を設けたものである。
【0029】請求項21に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、翼の外周側の金型と翼の内周側
の金型との金型間の隙間は成形時にはみ出したバリがシ
ョットブラストで取り除ける薄いバリとなる隙間となる
ものである。
【0030】請求項22に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、羽根部への金属の流路となる成
形される金型のゲート部分および凝固金属を収納する収
納部の金属が充填される金型の成形品軸部のキー溝位置
にキー形状の部分的な金型を配置したものである。
【0031】請求項23に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融し
ノズルから吹き出す金属成形機と、ノズルから吹き出さ
れた金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた
溶融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中
央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて
回転駆動される軸部より外周の薄板状の主板の位置に設
けられ金属を溶融させて一体に成形するシロッコファン
への金属の流路となる金型の複数のゲート流入口部分
と、複数のゲート部分と対向した主板の位置で主板背面
に設けられゲートの径よりも大きい範囲で設けられた主
板の他の部分より厚い主板の厚み部分と、を備えたもの
である。
【0032】請求項24に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、複数のゲート流入口部分と接合
される主板の接合部分を凹部としたものである。
【0033】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の一
実施の形態について図を用いて説明する。図1乃至図3
は本発明の一実施の形態であるシロッコファンの羽根車
を製造する場合の説明図を示しており、図1は、ゲート
加工状態の断面図、図2はゲート加工状態の正面図、図
3はゲート加工前の断面図を示す。図において5は凹部
である絞り部5aを中央部に有する主板、6は主板5に
一体となって羽根部33を構成する円筒状に多数設けら
れた翼、7は翼6を主板5の反対側で一体となって外周
より支える補強リング、8は成形された後で加工される
回転軸穴9を有するボス部、2は射出成形機から射出さ
れる溶融金属がボス部8から羽根部33へ流れて充填さ
れる金型の入り口であるゲート、3は射出成形機のノズ
ル部分で引きちぎられた凝固金属、4は射出成形機のノ
ズル出口をふさいでいた凝固した金属を収納する収納
部、10は翼6の主板5に結合される部分で翼の内径側
を膨らまして溶融金属を流れ易くした金型の曲げ拡大
部、29は金型のオーバーフロー回路である。すなわち
中央部に円錐台状の絞り部を有する主板吸込口側の外周
部に多数の翼を垂直に結合し、其の翼の先端の外周部に
翼の外周を覆う補強リングを有し一体成形にて製造する
シロッコファンである。
【0034】図1乃至図3の構造において、回転軸穴9
に直結されたモーター(図26参照)の回転により羽根
部33が回転し、主板に結合された翼6により補強リン
グ側の内径側から空気を吸いこみ外径側へ吹き出すファ
ンが形成される。羽根部33を支え回転させる軸部分は
射出成形される金型のゲート部分2と凝固金属を収納す
る収納部4、すなわち図1の破線のような部分を削除し
て形成される。逆に言えば金型の設計時に軸部分のボス
部8の外径寸法を収納部4の外径寸法と同一にしておけ
ば収納部4の先端を機械加工で切りおとし、且つ回転軸
穴を加工するだけでよい。また図3に示すように軸を長
くする場合や軸径を変えたい場合は金型のゲート寸法な
どを選択することにより自由に設計できる。結局円錐状
のゲート位置を主板の中心とすることにより、射出成形
機から射出するゲート部分、もちろん不要となる凝固金
属部分を棄てる収納部を含め、の形状をうまく利用する
ことによりシロッコファンを金型設計を有効に生かしな
がら材料を節約でき、加工の少ない構造を得ることが出
来る。またマグネシウムの加工屑が少なくなり加工作業
の安全性を高められる。以上の説明は収納部4でボス部
8を形成する場合を述べたが、ファンの吸い込み口側す
なわち収納部側にモーターが位置し収納部が邪魔になる
場合は、収納部は取り除き、ゲート部2を加工し、この
部分でボス部を形成してもよい。
【0035】図1−3のシロッコファンで最初に試作し
たものは、補強リング部分で羽根外径はφ180mm、
羽根幅は110mm、翼厚みは先端で1.0mm、翼の
抜き勾配は7/1000で翼の根元厚み、すなわち主板
側の厚みは2.54mm、翼の枚数は43枚、主板の板
厚は2.0mm、羽根外径部の抜き勾配は10/100
0で主板部分の外径はφ177.8mmであった。なお
翼外周部で外周金型と内周金型の金属接触部が存在する
ためこの間に隙間を設け金型を離型させる必要があり、
抜き勾配を設定している。この結果外径寸法が翼の長さ
方向で異なっている。試作品で問題はなかったがファン
の剛性をあげるため補強リングと翼の結合部の強度をあ
げた。すなわちファンの性能を保つため他の部分の寸法
を同一のまま先端の翼厚みを1.2mmとし、翼の抜き
勾配は6/1000で翼の根元厚みは2.52mmとし
ている。
【0036】また主板と翼の結合部をゲートから主板を
介し翼への溶融金属を流れ易くするため拡大部10を金
型に設け、またチクソモールディング法の射出量と供給
量が完全には一致しないという欠点から発生するいわゆ
る欠肉や巣を防ぐため補強リングの先端には、余分な溶
融金属を吸収できるオーバーフロー回路を設けたため、
ゲートから主板を介し多数の薄い翼と補強リング等各部
へ均一に急速に流れた溶融金属は製品の軸部分から補強
リングまで精度よく充填され、きれいな一体成形品が出
来る。オーバーフロー回路は部分的に補強リングへ接続
されているので成形後に補強リングから簡単に除くこと
が出来る。補強リングのオーバーフロー回路を接続した
後は取り除くときの加工方法にもよるが、通常は薄い接
続部のため工具などがあたるだけで除けるので痕跡が一
目で分かるものである。但し塗装される場合は塗装によ
り覆われる。この様に回転の中心である軸部分をゲート
として射出成形機のノズルとゲートとシロッコファンが
直列に接続されたダイレクトゲート構成により、すなわ
ち主板の外周側などの偏った部分に設けるゲートでない
ので軸中心から多数の翼が円筒状に形成される周囲へ均
等にマグネシウム合金を充填させることが出来た。
【0037】チクソモールディングに使用する成形機
は、マグネシウム合金が600゜以下程度になるためシ
リンダ、スクリューには耐熱性に優れかつ溶融金属と反
応性の低い金属材料が使われる。また金属の凝固が早い
ため射出速度を早くする必要上スクリューを駆動する油
圧系統は大容量のものを使用する。またチクソモールデ
ィングでは金属を半溶融状態で射出するのでダイカスト
よりも温度の低い状態で使用する。マグネシウム合金を
使用したチクソモールデイング法にて実用的なシロッコ
ファンが一体成形にて製造することが出来たが、このチ
クソモールディング法で使用される代表的なマグネシウ
ム合金AZ91Dの比強度、すなわち強度を比重で割っ
た値、を羽根車で使用される他の材料と比較すると、マ
グネシウム合金が154、アルミニウム合金が106、
炭素鋼が80で、もっとも比強度が高く軽量であるため
回転体には強度的に適しているといえる。しかしながら
融点の低い合金もしくは融点が高くとも製造にエネルギ
ーをアルミニウムのように要しない金属であれば本発明
の目的に添うものである。この様にアルミダイカストで
は製造できない1−2ミリ程度の薄板を多数並列に形成
するシロッコファンのような複雑な形状を有する薄板製
品に対し各部へ均等に流すことが出来る構造を得ること
ができ、大型の高速機から小型の製品まで安価に大量に
製造できる様になった。
【0038】図4は図3の構成の斜視図である。2はゲ
ートである第1スプール、14は面取部、29は補強リ
ング7の外周部に部分的に接続されたオーバーフロー回
路の一部である。マグネシウム合金の射出は非常に短時
間にしかも多数の並列の翼6に均一に充填する必要があ
るため金型内の溶融金属が充填される空間は真空引きが
行われる。この真空引きする部分をオーバーフロー回路
として補強リング7の外周部とすることで金型構造が容
易でしかもこの部分から流れ出た薄く部分的なバリ状の
金属を比較的容易に取り除くことが出来る。またこの様
なオーバーフローさせる部分を設けることにより部分的
に充填されないいわゆる巣や欠肉の発生を防ぐことが出
来、成形品の品質向上が図れる。図4のようなシロッコ
ファンの形状は翼が円筒状に配置され外径側から補強リ
ングと一体に成形されており、翼の外周側の金型と内周
側の金型が異なり各翼の間には内周側の金型が入り込ん
だ構成のためこの金型を離型する際はプラスチック樹脂
の成形では全く予想されない強制的に各翼を半結合側の
端面を押して押し出す必要がある。金型から離型した後
で図4構造のゲート部分の第1スプール2とプラグキャ
ッチャー4を加工して軸とし、図1のように駆動モータ
ーの回転軸と結合する回転軸穴9を有するボス部8を形
成させる。回転軸の加工を後から行うため例えば軸穴の
形状は任意に決定出来、種々なモーターに直結するファ
ンを選択することが出来、用途が広がることになる。同
一羽根で回転数を2倍にした場合に、風量は2倍で圧力
は4倍で軸動力は8倍になる。一方モーターは出力は軸
動力と同じになるが一般的には出力がますにつれモータ
ーの軸すなわち回転軸穴の大きさが異なる。すなわち羽
根形状は同一で出力の異なる、従って回転軸穴の異なる
ものを容易に製造することが出来る。軸穴だけでなくゲ
ート部分の構造を加工するだけで異なる形状の軸も可能
で様々な駆動用の結合が簡単に選択でき多くの用途に適
用できる。尚、オーバフロー回路29を取除く方法とし
ては、手作業で行う方法と、トリミング金型を使用しプ
レス機で切断する方法等がある。生産台数が少ないもの
は手作業で行うことが多い。トリミング上型とトリミン
グ下型をプレス機に取付け、下型の上にオーバーフロー
回路29が取付いた製品、例えば図3の状態のようなフ
ァンを乗せ、上方からトリミング上型を下降させ、羽根
外周部をプレスすることによりオーバーフロー回路29
を取除くことができる。
【0039】マグネシウム合金で一体に成形したファン
は強度面で非常に優れ高速回転にも適する。図5に
(a)従来例である鋼板製のファンと(b)本発明のマ
グネシウム合金を成形で一体成形したファンとの固有振
動数を比較した特性図を示す。マグネシウムファンの形
状と寸法は上記で述べてきたものである。鋼板製のファ
ンは羽根外径φ180mm、羽根幅110mm、翼枚数
は54枚、主板と側板は鋼板で板厚は1.2mm、翼の
材質は鋼板で、板厚は0.4mmでカシメ結合で結合さ
れ更に塗装を施して強度をあげている。図5に示すよう
に羽根単体の固有振動数は鋼板でカシメた構造が180
Hzに対し、マグネシウム合金の成形品は420Hzと
飛躍的に向上している。この様にカシメ部分がなく軽量
化でき滑らかな表面の成形品のため騒音を軽減できる
し、剛性が大幅に上がるので高速回転にも耐えられ振動
やこれに伴う騒音を減らすことが出来る。
【0040】本発明で採用したダイレクトゲート方式の
製造方法、すなわち図3で示すゲート加工前の断面図の
ものを製造する方法を次に説明する。図6−8にて金型
構造および離型動作を説明する。図において1は羽根部
である製品成形部、2はゲートである第1スプール、2
1は射出する出口に凝固プラグ3が詰まっている射出成
形機の先端ノズル、22は翼外周の金型である固定側モ
ールドベース22aを有し固定側取付板23を介して成
形機の固定側に固定されている固定側金型、24は成形
後に可動側取付板25により動くように構成されている
可動型金型、26は成形品を取り出すための押し出し装
置、24aはモールドベース、24bはエジェクター、
24cはスペーサーブロック、24dはストッパープレ
ート、27は溶融マグネシウム合金である。
【0041】成形装置は固定側金型であるキャビティ2
2が固定側取付板23により成形機にボルト等で固定さ
れ、このキャビティには左右に型抜きされる製品の片側
形状が彫り込まれている。モールドベース22aを有す
る入れ駒と呼ばれる部品に製品の形状が彫り込まれこの
入れ駒がモールドベースに組み込まれている場合もあ
る。可動側金型であるコア24はキャビティ22と同様
モールドベース24aと呼ばれる部品に製品の片側の形
状が彫り込まれている。コア24はモールドベース部品
とエジェクター24bと呼ばれる製品を押し出す部品と
スペーサーブロック24cと呼ばれる部品とからなりエ
ジェクター24bは押し出し装置26の力を得てスペー
サーブロック24cの範囲で左右に摺動する。エジェク
ター24bの先端にはストッパープレート24dが取付
けられておりこれにより製品は可動側モールドベース2
4aから離型され取り出される。
【0042】成形プロセスを説明する。図6のように先
ず先端ノズル21から射出された溶融状態のマグネシウ
ム合金27は、固定側モールドベース22aと可動側モ
ールドベース24a、あるいは両方の側の入れ駒に彫り
込まれた製品形状内に非常に短時間、例えば型締め力4
50トン成形機の場合、10/100秒程度、で充填さ
れ、そのままの状態で金型内の図示されていない配管に
注油されて数秒程度冷却され、モールドベース内で固着
状態の成形部である製品1となる。この際、製品1と先
端ノズル21をつなぐ部分をゲート部分と呼び、図では
第1スプール2としている。通常ゲート部分の呼び名と
して射出方向である軸方向はスプール、この方向と直角
の水平方向をランナーと呼んでいる。
【0043】次に図7のように軸方向に移動可能に設け
られた射出成形機の先端ノズル21が固定側のキャビテ
ィ22から離れる。この動きにより第1スプール2のノ
ズル側の先端部の凝固プラグ3でつながりが切断され製
品1と先端ノズルは凝固した金属部のほぼ中央でせん断
される。
【0044】次に可動側のコア24が成形機の動作によ
り固定側のキャビティ22から離れる。この際製品1が
可動側のコア24のモールドベース24a側に接触して
いなければならない。仮にこの製品1が固定側のキャビ
ティ側に接触してしまうとキャビティ22にはこの製品
1を取り出す機構が無いため金型から製品を取り出す最
後の動作ができない。すなわち可動側のモールドベース
24aと製品1の離型抵抗は固定側のモールドベース2
2aと製品1の離型抵抗より大きくなければならない。
言い換えると離型抵抗は固定側が可動側より小さいこと
が必要である。
【0045】最後に図8に示すようにエジェクター24
bの先端に取り付けられたストッパープレート24dが
押し出し装置26の力により固定側の方に摺動し製品1
を可動側のモールドベース24aから取り出す。以上の
動作は固定部22を中心に軸方向の移動で可能であり、
機械により自動化されており、短い射出時間とあいまつ
て量産が簡単な装置で安価に行える。
【0046】以上、主にチクソモールディング法により
射出成形する方法を説明したが、マグネシウム合金を使
用しシロッコファンを一体成形する金属成形方法として
はダイカスト法もある。ダイカスト法はチクソモールデ
ィング法に比べると射出速度が低いため、例えばシロッ
コファンのような薄翼で軸方向に長い製品には不向きで
ありまた、金型の抜き勾配も大きくとる必要があるが、
羽根幅すなわち軸方向の比較的短いシロッコファンでは
ダイカスト法でも成形は可能である。
【0047】ダイカスト法には、コールドチャンバー法
とホットチャンバー法がある。以下、図により簡単に説
明する。図21はコールドチャンバー法の成形プロセス
の説明図、図22はホットチャンバー法の成形プロセス
の説明図である。図において、109は金型、109a
は固定型、109bは可動型、109cは金型空間、1
30は溶湯、132は加圧室(ショットスリーブ)、1
33は自動給湯機、134はピストン、135は溶湯1
30が成形された成形品(製品)、136はゲート部、
137、138はエジェクターピン、139は先端ノズ
ル、140はるつぼである。図21においてコールドチ
ャンバー法を説明する。この方法は以下のステップ(s
tep)からなっており、図21(a)の様な溶湯13
0を加圧室132へ注ぐstep1、図21(b)の様
な金型109内へ溶湯130を射出するstep2、図
21(c)の様な金型109の可動型109bを開くs
tep3、図21(d)の様な溶湯130が成形されて
出来上がった成形品(製品)135を金型109から押
し出すstep4とからなる。図24はstep1関連
の図であり、自動給湯機133により給湯130が加圧
室132内に流し込まれる図である。145は金型10
9a、109bや加圧室132等を支える台である。
【0048】コールドチャンバー法では、加圧室132
が溶融マグネシウム合金である溶湯130の中になく、
加熱されていない。溶湯130は図示のない保温炉より
手汲みか自動給湯機133により、サイクル毎に加圧室
132に注ぎ込まれる(step1)。次にピストン1
34が加圧室132内を左側に摺動することにより溶湯
130は金型109に彫り込まれた金型空間109cの
内部に射出される(step2)。次に金型109の可
動側金型109bを図示の左側に移動し金型109を開
く(step3)。最後に、固定側金型109bから製
品135を押し出し手段であるエジェクターピン13
7、138を使用し押出す(step4)。この際、製
品135には成形時に同時にできたゲート部136が付
いているため、後加工で取り除く。コールドチャンバー
法はホットチャンバー法より成形時間が長くなるが、加
圧室132が溶湯130の中にないため高融点金属の鋳
造が可能となる。
【0049】これに対し、ホットチャンバー法を図22
により説明する。この方法は以下のステップ(ste
p)からなっており、図22(a)の様な加圧室132
へ溶湯130が流れ込むstep1’、図22(b)の
様な金型109内へ溶湯130を射出するstep
2’、図22(c)の様な金型109の可動型109b
を開くstep3’、図22(d)の様な溶湯130が
成形されて出来上がった成形品(製品)135を金型1
09から押し出すstep4’とからなる。
【0050】加圧室132が溶湯130の中にあり加熱
されている。成形法はちょうど水鉄砲の様であり、先
ず、るつぼ140の中に溶湯130が630℃程度の高
温で加熱されている。加圧室132には、加圧室湯口1
41よりピストン134が上昇した状態で給湯される
(step1’)。次にピストン134が加圧室132
内を下側に摺動することにより溶湯130は先端ノズル
139より金型109に彫り込まれた金型空間109c
の内部に射出される(step2’)。この際、先端ノ
ズル139と金型109との接合面はぴったりしていな
ければ、溶融状態のマグネシウム合金が空気中に吹出し
燃焼する恐れがあるため、この接触結合の調整には注意
が必要である。図25はstep1’関連の図であり、
るつぼ140がフタ144等で密閉された図であるが、
るつぼ140に取りつけられたフタ144を開け溶湯1
30の材料となるマグネシウム合金インゴットを追加
し、この時溶融マグネシウム合金が空気と反応するのを
防ぐため、フタ144と溶湯130の空間部は常にSF
6+Airで充填されており、常に溶湯130の品質を
保つために密閉している。尚、145は金型109a、
109bや加圧室132等を支える台である。次に金型
109の可動側金型109bを図示の左側に移動し金型
109を開き、ピストン134を上昇させる(step
3’)。最後に、可動側金型109bから製品135を
エジェクターピン137、138を使用し押出す(st
ep4’)。この際、製品135には製品135成形時
に同時に形成されたゲート部136が付いているため、
後加工で取り除く。この状態で加圧室132とピストン
134は次の射出が可能な状態となる。
【0051】このようにホットチャンバー法はサイクル
毎に加圧室132に給湯する必要がないので、成形時間
が早く出来る。但し、加圧室132が溶湯130の中に
あるため、加圧室132およびピストン134の材料は
耐熱性に優れかつ溶融マグネシウムとの反応性の低い材
料が使用される。ここでマグネシウムは鉄との反応性が
低いため融点が高い耐熱鋼を使用することが出来るが、
630℃程度の高温の溶湯130内で溶融金属を射出す
るため加圧室132内をピストン134が高速で上下動
するため、例えば10万ショット毎に加圧室132内と
ピストン134をオーバーホールする必要がありこれが
成形コストの上昇原因となる。ここで、アルミニウムダ
イカストとの大きな相違は、マグネシウムは鉄との反応
性が低いためホットチャンバー法ができ、チクソモール
ディングと同様連続成形が可能であるが、安全面での注
意が必要である。アルミニウムは鉄との反応性が高いた
めホットチャンバー法は実用化に至ってない。
【0052】それぞれの特徴は機構上、コールドチャン
バー機では大型部品が作られるが、ホットチャンバー機
は小型部品に限られる。しかし、溶湯の酸化防止、鋳造
圧力、生産性等の点ではホットチャンバー機が優れる。
すなわち小物部品で大量生産が必要なものはコールドチ
ャンバー機に比べ連続成形が可能で成形時間が早いホッ
トチャンバー機を使用しないと、生産個数が多い場合に
は、1つの金型では生産できなくなり同じ金型が余分に
必要となる。ダイカスト法はチクソモールディング法に
比べると成形機の型締め力が半分程度に出来るため小型
の成形機で成形が可能となる。この場合には、チクソモ
ールディングの場合必要であった凝固プラグ3を収納す
る収納部4を設ける必要はないが、ゲート部2は同様の
形状である。
【0053】コールドチャンバー法では、作業手順が正
しく、金型の精度が確保されていれば突然異常が起こっ
たりすることはない。しかし、ホットチャンバー法で
は、予期しない時に異常が起きることがある。特に多い
のはチクソモールディングと同様、先端ノズル139と
金型109の接触不良による半溶融マグネシウム合金1
11の吹出し燃焼である。このほかに、ホットチャンバ
ー法では、パレットに入れた材料のインゴットは通常乾
燥炉に入れ、乾燥しインゴット内の水分を完全に取り除
く必要があるが、乾燥が不十分でインゴットの中央部に
結露がありるつぼに投入した際に溶湯が飛散した。離型
剤の二度吹きによるキャビティー内に残った水分とマグ
ネシウムがキャビティー内で反応し異常な燃焼をした。
作業前にショットスリーブを十分加熱しなかったため、
ショットスリーブ内に結露しその水分とマグネシウムが
反応して異常が起きた、等の事例が報告されており、こ
れを対策するため自動化が行われている。
【0054】実施の形態2.マグネシウム合金の溶融射
出成形はプラスチック成形とは多くの点で異なり多くの
技術課題が存在する。材料強度がプラスチックより大幅
に強く、収縮は非常に小さいので金型の離型のための構
造や金型から製品を押し出したり引き抜く構造に新しい
考えの導入が必要である。更に超高速充填で且つダイキ
ャストでは製造困難な1−2ミリ程度の薄板を多数平行
に形成するシロッコファンのような複雑な形状を有する
薄板製品に対し各部へ均等に流し充填させるためにも多
くの課題を解決している。図9は主板と翼の結合部を説
明する図であって、主板から翼へ溶融金属が瞬間的な流
れを多数の並列回路へ流れ易くするためハッチングで示
す翼の内周側を厚くした曲げ拡大部10を示している。
拡大部10は主板の中央凹部が終わって直線部になった
外周部全体の厚みt2を凹部の厚みt1の1.5倍以上
にしている。
【0055】図10、11は翼の形状を示す図で、14
は面取り部で主板5と翼6の結合部をハッチングであら
わしている。図10の翼の長さ方向の途中の断面である
A部6aおよび翼と主板の結合面であるB部6bの断面
形状を図11(a)と(b)に示す。結合面は翼の他の
部分より相当大きくしていることが分かる。試作品では
この面取り部14は翼先端の厚み1.2mmより大きく
1.5mmの面取りとすることにより、すなわち翼根元
の厚み2.52mmに面取り部を設けることによりB部
6bの厚み寸法は5.52mmになっており、瞬間充填
に効果があった。従来のプラスチック成形の場合には主
板5の板厚に対し翼の根元の厚み寸法が急激に大きくな
った場合は主板の翼結合部の背面側に凹部であるひけが
発生し凹凸形状となるため翼の根元には大きな面取りや
R付けは設けないがマグネシウム合金のように瞬間的に
多くの並列回路へ均等に流し確実に充填すためにはこの
構造が必要になる。
【0056】マグネシウム合金を成形する場合射出成形
機に充填する金属の量をトライしてうまく成形できる条
件を得ることが重要で、金型内に完全には充填されない
ショートショット状態から徐々に量を増やし最後にはオ
ーバーフロー回路を除く製品に完全に充填されたフルパ
ック状態とする。もし金型の容積以上に射出すると金型
の合わせ面の隙間から必要以上にバリが発生し固定側と
可動側が離型できない状態に陥ってしまう。チクソモー
ルディングの場合更に極めて短時間にしかも粘性の低い
状態で充填する必要があるため溶融金属の部分的な飛び
という現象が発生する。この現象は金型のゲート付近の
最初に充填される部分から順に充填されるのではなく、
ショートショット状態でいきなり最後に充填される金型
の先端部分に溶融金属が飛んで引っ付きショートショッ
トされて充填されただけでなく金型先端部部分にも金属
が存在する状態になってしまう。このような現象になっ
た場合は金型の先端部分に充填された金属を取り出せな
いで次の成形ができない状態も起こる。更には、金型と
成形機の先端ノズルの隙間から半溶融マグネシウム合金
が例え封鎖された成形機内とはいえ空気中に吹き出す恐
れがあるので機内に消火剤を準備するなど手間が掛か
る。このようなトライのときにオーバーフロー回路を設
けることにより簡単に最適な充填量を得ることができ
る。従ってチクソモールディングにおいては射出量と金
属供給量が完全には一致しない。
【0057】図7の成形プロセスの中で製品1はコア2
4のモールドベース24a側に接触していなければなら
ないことを説明したがマグネシウム合金の成形ではアン
ダーカット部、すなわち製品1がコア24と寸法的には
離型できないような形状を部分的に設けることは金属成
形で難しいためある程度の隙間を確保するのでバリは必
ず存在する。但し成形と離型可能にこの隙間を押さえる
ため翼の抜き勾配に比べ羽根部外径の抜き勾配を大きく
した。翼のような薄板の複雑な形状でない場合のマグネ
シウム合金の成形ではどのようなところでも抜き勾配は
大体25/1000、すなわち1.5゜あれば良いとい
われている。これに対し金型表面に特殊な処理を行うこ
とにより翼の抜き勾配を6/1000、羽根部外径部の
抜き勾配を10/1000、約0.5゜として非常に小
さくすることにより羽根外径の補強リング側と主板側の
径をそれぞれ180mmと177.8mmとにして寸法
差を押さえ簡単に製造できるようにするとともに、ファ
ン特性を確保することが出来た。
【0058】図12は羽根部を外周側から見た部分図で
あって、成形後に離型した際、6で示すハッチング部の
形状は翼、11は隙間に入り込んで残されたバリ部、1
5で示すハッチング部の形状はバリ11を含め外周側の
金型すなわちキャビティ22と内周側の金型すなわちコ
ア24の金属コンタクト面である。成形品の翼形状部分
はマグネシウム合金が固まるが、翼と翼の間には内周側
の金型が外周部まで存在し、わずかな隙間を介して外周
側の金型と接触する。このわずかな隙間に流れたのがバ
リであって、翼表面に簡単に除去出来る薄いバリが付着
した状態となる。このバリは通常非常に小さな粒子を高
速で製品に吹き付けるショットブラスト処理により破壊
して取り除く事が出来る。
【0059】但し、図11に示すように翼の圧力面側の
後縁部は鋭角なエッジとなっており、金型内に射出され
た溶融金属は急速に凝固するため金型の先端部に位置す
る前記エッジ部まで完全に充填することが出来ず、ちょ
うどガラス繊維が入った樹脂を成形した場合に見られる
エッジ部の欠肉は完全に無くすることは非常に困難であ
る。
【0060】図13はキー溝構造を説明する図である。
(a)は成形品を正面から見た図面、(b)は成形品の
断面図、(c)は未だ溶融金属が充填される前のボス部
8の金型の一部を説明する図面である。9は成形品のボ
ス部8に設けた回転軸穴、12は回転軸穴9につながり
駆動するモーターの回転を伝えるキー溝、16は成形前
のボス部の金型の中の空間にキー溝に相当する部分金型
である角ピン状のキー部金型である。図13(c)の空
間8内に金属が充填されるとキー部金型(ピン)16を
除いて軸すなわちゲート部として成形される。このピン
は内周側の金型に立てられており、離型されるときに一
緒に引き抜かれるのでこのピンの形に穴が残る。成形後
回転軸穴9が加工されると、このピンの穴とつながりキ
ー溝が完成する。キー溝を一体成形することによりマグ
ネシウム金属への機械加工を減らすことが出来る。駆動
モーターが誘導電動機の場合、例えば出力200ワット
程度の送風機の羽根車ではモーター軸との結合をキー溝
にて行っている。チクソモールディング成形機で型締め
力が450トンの場合、凝固プラグ3は直径14mm
で、ゲートである第1スプール2は約5゜の広がりを有
し長さが90mmの場合は先端部の根元部は直径32m
m程度になる。プラグキャッチャー4は収納する凝固プ
ラグの動きを押さえ確実に受け入れるため凝固プラグの
外径より大きく径18mm程度にするので、試作品では
回転軸穴を直径17mmとし羽根車の軸穴のキー溝に相
当する角穴部分は金型角ピンで構成し回転軸穴の径の外
に配置して凝固プラグが衝突しないようにしている。
【0061】図14はピンゲートを使用した場合のシロ
ッコファンのゲート部分説明図である。上記までの説明
では溶融金属をノズルから射出するゲートは1箇所から
のケースを示している。しかしながら一つのノズルから
射出された金属をゲート部分で複数に分岐して成形品に
は複数の小さな流入口から充填することも可能である。
この場合射出成形機のノズルと金型の成形品の間にゲー
トとして射出方向に円錐状に拡大して溶融金属を流す第
一スプールと、この第一スプールから分岐させる複数の
第二スプールを設ければよい。この第二スプールの先端
が成形品に接続されるピンゲートとなる。図において2
0は成形品に接続するピンゲート、17は主板に設けら
れピンゲート20に接続される部分の凹部、18は凹部
の径より大幅に大きな範囲を厚くした主板の厚肉部、1
9は凹部位置の反対面で主板に設けられゲートから流入
する金属の衝撃を緩和する湯溜りである。この構造で凹
部はピンゲートの先端の切断部が主板5の平面より突起
しないためであり、厚肉部18は溶融金属が主板にスム
ースに流れるように設けている。これによりマグネシウ
ムの瞬間的な射出に対して多数の翼6に均等に充填され
る。
【0062】1箇所のゲートから成形品に溶融金属を流
入させる場合を中心に設けたシロッコファンの軸部を利
用する案にて説明した。しかしながら円筒形状に配置し
た多数の翼に過不足なく均一に瞬間的に充填するために
は、主板の外周部に近い位置から充填する方がより均一
に充填し易い。この方法として複数のピンゲートを主板
外周部の均等ピッチ位置に配置した構造を示すものであ
る。この構造で軸構造の金型を設けておけば一体成形が
できることは当然である。またピンゲートにすることに
より金型から成形品を離型するときに簡単にゲートと成
形品が分離できる。すなわち軸構造を機械加工により処
理しなくとも一体成形で回転軸穴を構成しておけば離型
するだけでシロッコファンが完成する。但しピンゲート
方式は多数のピンゲートに均一に溶融金属を流す必要が
あるため例えば成形後の先端ノズルと金属のゲート部と
の接触部の中心軸ずれのばらつきなどもあり精度を上げ
ることが重要である。
【0063】軸中心のゲートであろうと、軸中心周りの
周囲に配置した複数のピンゲート方式であろうと先端ノ
ズルと金属のゲート部との接触部、すなわち溶融金属の
金型入口との中心軸の位置合わせは長い射出成形機の構
造や600゜という金属溶融温度等から若干のずれを発
生させるので難しい作業となる。これに対し成形機の軸
中心位置を成形機の固定側から微少に動けるようにする
ことにより調整が可能となる。チクソモールド成形の場
合、樹脂モールドとは違い高速、且つ粘度が小さいため
射出量が定まらず、充填が多くなりすぎ金型におさまら
ない問題や、不足したり止まってしまい、多数の薄板で
複雑な形状の翼と軸のような厚い部品を一体にした構造
品は実用化されなかった。しかしゲート配置や溶融金属
の流れを考えた構造や、翼の寸法配分などや抜き構成を
考えた金型構造などを、樹脂成形やダイキャストと全く
異なる考えによりまとめることにより、エネルギーの低
い種類の金属により一体成形を可能にし生産のみならず
リサイクルなど再生産も容易にして地球環境にやさしい
金属製品を安全で問題無く製造できるようになった。更
に樹脂成形ファンに比べ剛性が高く、このため騒音が小
さく効率の良いシロッコファンが簡単な製造方法で安定
した品質の製品を製造できる製造装置により得られた。
【0064】実施の形態3.以下、本発明の一実施の形
態について図を用いて説明する。図15は本発明の一実
施の形態であるシロッコファンの羽根車を製造する場合
の説明図を示しており、図1と同一符号は同じものを示
す。図1との相違点のみ説明すると、50は補強リング
7より薄肉の成形リングにて、成形時は羽根の外周部全
面に二点鎖線のように設けられており、成形後にこの成
形リングを機械加工で取除いている。成形リング50の
厚みは成形性を考慮し1mm程度としている。成形時
は、例えば、溶融した金属を成形品に射出するステップ
と、射出された金属を翼6、補強リング7、成形リング
50に充填するスッテプがある。図1においては、翼6
の主板5に結合される部分で翼の内径側を膨らまして溶
融金属を流れ易くした金型の曲げ拡大部10が設けられ
ているが、本実施の形態においては設けられていない。
これは図1においては、溶融金属はゲート2から主板5
を介して主板5の外周部に流れ、翼6の根元部に設けら
れた曲げ拡大部10を通り翼根元部6aから補強リング
7側の翼先端部6bに流れ、さらに補強リング7に流
れ、補強リング7の先端に設けられたオーバーフロー回
路29(図3参照)へと流れる。すなわち多数の薄い翼
6の根元から先端へと均一にしかも急速に溶融金属を充
填させる必要がある。これに対し、本実施の形態では薄
い翼6の根元から先端へと充填されるのみならず、翼6
の外周部に設けられた成形リング50から翼の羽根外径
側すなわち翼後縁側6d(図19参照)から羽根内径側
すなわち翼前縁側6c(図19参照)へと流れる回路が
でき、しかも各翼の翼後縁側6dは成形リング50によ
り連結されているため各翼に均一に充填される。尚、図
では、補強リング7は翼6の上部(下部)にあるが、左
側の端部にあっても良い。
【0065】成形リング50は、金型の容積以上に射出
した場合に発生する金型の合わせ面の隙間から必要以上
にバリが発生し固定側金型と可動側金型が離型できない
状態に陥ってしまうことを防ぐ。すなわち、図12にお
いて、15で示すハッチング部の形状はバリ11を含め
外周側の金型すなわちキャビティ22と内周側の金型す
なわちコア24の金属コンタクト面であるが、成形リン
グ50を設けることにより金属コンタクト面15は存在
しなくなり、バリ11が発生しなくなるからである。
【0066】また、チクソモールディングの場合更に極
めて短時間にしかも粘性の低い状態で充填する必要があ
るため溶融金属の部分的な飛びという現象により、金型
の先端部分に充填された金属を取り出せないで次の成形
ができない状態も防ぐことが出来る。これは、翼6の根
元から先端までの軸方向寸法が長くしかも薄翼の場合に
発生しやすいが、翼6の外周部に設けられた成形リング
50からの流れがある場合には発生し難い。また、翼後
縁部6dと翼前縁部6cの間は翼根元側6aから翼先端
側6bの間より非常に距離が短いため、溶融金属の部分
的な飛びは成形リング50と繋がっており、金型から取
り出すことが出来る。なお、成形リングの厚みは成形ト
ライにより調整すれば良いが通常は前記を考慮し1mm
以上必要であり、成形トライにより金型を切削加工し厚
みを増やせば良い。
【0067】すなわち、成形リング50を設けることに
より、溶融金属の部分的な飛びを強制的に取除くための
各翼を押し出すエジェクターピンが不要となる。すなわ
ち、各翼は翼の外周部で成形リング50により連結され
ているため成形リングを強制的に押し出すエジェクター
ピンを設ければ各翼はこの成形リングに連なり押し出す
事が出来、金型構造が容易で金型費用が安価となり、か
つ耐久性も問題がなくなる。但し、この場合にはこの成
形リング部を後加工により取除く作業が加わるが、翼先
端の欠肉等の問題がなくなり、歩どまりが向上するのみ
ならず金型費用や金型メンテナンス費用が大幅に削減出
来、結果的に低コストで製造できる。
【0068】実施の形態4.本発明の他の実施の形態に
ついて図16を用いて説明する。図15と同一符号は同
じものを示す。図15との相違点のみ説明すると、51
は補強リング7と肉厚の同じ成形リングにて、成形時は
羽根の外周部全面に二点鎖線のように設けられており、
成形後にこの成形リング51を機械加工で取除いてい
る。成形リング51の厚みは補強リング7と同一肉厚の
ため図15の場合より厚く、強度を考慮し2mm程度と
している。この場合には当然、成形リングの機械加工は
図15より多くなり加工費用も高くなる。但し補強リン
グの幅寸法は自由に設計出来、例えば強度が必要な場合
は全体の羽根幅寸法は大きくなるが補強リングの幅寸法
を大きくとることが出来る。52は補助リングにて前記
補強リング7と主板5とのほぼ中央に補強リング7と同
じように翼6の外周面を覆っている。この補助リング5
2の形成は非常に容易でその部分のみ成形リング51の
機械加工を行なわなければ良い。この補助リング52を
設けることにより翼6は補強リング7以外にも翼6を支
えることができるためである。すなわちこのような形態
のシロッコファンにおいては最も応力が高く破壊し易い
部分は翼6の翼先端側6bと補強リング7の結合部であ
る翼リング結合部53である。前記補助リング52を設
けることにより補強リング7に加わる応力が低減され
る。
【0069】実施の形態5.本発明の他の実施の形態に
ついて図17を用いて説明する。図16と同一符号は同
じものを示す。図16との相違点のみ説明すると、翼先
端側6b側は羽根の軸方向長さが図16に比べ短くなっ
ている。本実施の形態では先ず、翼先端側6b側で翼6
は軸方向長さすなわち翼先端側6bと翼根元側6aの距
離が短くなるように切断される。その後、図16と同様
に補強リング7部分を残し、翼の外周部の成形リング5
1を切削加工する。この場合には翼6の長さすなわち羽
根幅を変更することが出来、羽根幅のみ異なる羽根の製
造では専用に金型を製造しなくとも最も羽根幅が長い羽
根の金型を製造すれば良く、金型費用を削減出来、結果
的に製造コストを低下出来る。
【0070】実施の形態6.図18は補強リング7と翼
6の結合部の拡大斜視図、図19は正面図である。図に
おいて、補強リング7の内径寸法は羽根外径寸法よりわ
ずかに大きい寸法とする。翼部6は前記補強リング7の
内径部に、その外径部である翼後縁部6dが結合される
ように、またこの結合部は図に示すように丸み54、5
5を有している。この丸み54、55は前記羽根外径の
外周部に位置している。成形リング51の外周部を切削
加工しその外径寸法を羽根外径寸法まで機械加工した場
合には、成形リング51から翼部6の翼後縁部6dが現
われ、しかも前記丸み54、55はなくなっており、こ
の丸み54、55が翼6の外周部に残り吹出し風に影響
を及ぼすことがなく良好な送風を得ることが出来、しか
も翼6の外周部すなわち羽根外径部に位置する翼後縁部
6dと補強リング7の結合は強固になり、さらには成形
リングの成形性も向上する。
【0071】次に成形リングの機械加工を行なう場合の
方法について説明する。図20の56は加工治具にて翼
部6の内面に補強リング7側から挿入し、翼部6が加工
治具56の翼溝57の中に収まった状態では機械加工の
際に加わる力で翼部6が変形することがないため非常に
高精度にしかも高速度に機械加工することが出来る。こ
こで加工治具56の外径は機械加工する羽根外径寸法よ
りわずかに小さい寸法で例えば0.5mmとすると良好
な機械加工が出来る。また、加工治具56の中心には加
工治具軸穴58が設けられているため、加工の際の軸中
心が得られやすい。
【0072】実施の形態7.図23は、この発明の他の
実施の形態によるシロッコファンのゲート加工状態の断
面図であり、図1、図6と同一符号は同一部品を示す。
図において、2はゲート部、5は主板、5aは絞り部、
6は翼、7は補強リング、8はボス、9は回転軸穴、2
2aは右側に型抜きされる製品の片側形状が掘りこまれ
ているモールドベース、33は羽根車、143は回転軸
金型ピンである。図23において、本実施の形態は、前
記したマグネシウムダイカスト法やチクソモールディン
グ法のホットランナー法の場合に応用される形状で、図
において、図1に記載の溶融金属が流れ出るのを防ぐ凝
固プラグ3とこれを収納する収納部4が不要である。収
納部4が不要となるため、図1のように後加工でこの部
分を取り除く必要が無くなる。また、金型の可動側のボ
ス部8側のコア24のモールドベース24aを構成する
部分に、図13の場合のキー部金型16と同様の構成の
回転軸金型ピン143を設けておくと成形後に回転軸穴
9は形成でき、後加工はゲート部2の先端を切断するだ
けの加工となり非常に容易となる。また特に軸穴加工を
後加工で形成する場合は、羽根外周部との軸中心の0.
1〜0.2mm程度のズレによるバランス不良などが発
生する恐れがあり、加工治具は精度を要するが本実施の
形態においては回転軸穴9は一体成形により形成される
ため非常に高精度となる。
【0073】図のように、回転軸金型ピン143の先端
(図では右側)を砲弾型か半球面状にすれば、ゲート部
2からハブ部6に溶融金属が流れる時に前記回転軸金型
ピン143により溶融金属の流れが阻害されることが低
減される。なお、回転軸穴の径寸法が大きくなった場合
にはゲート部2の溶融金属の流路面積を確保するため当
然ボス部8の外径寸法を大きくとる必要があるが、ボス
部8の外径寸法を大きくとれない場合には後加工で前記
回転軸金型ピン143により形成された回転軸穴を大き
くすればよく、この場合は最初から軸穴加工をするので
はなくあらかじめ軸穴が開いているため容易で、さらに
は、前記で述べたように駆動モーターのパワーが大きく
なり、これにつれ駆動モーター軸径が大きくなる場合も
同様に対応が可能である。回転軸金型ピン143は、ゲ
ート部分2の射出側の反対側の金型可動型側に、回転軸
穴7と同一形状のピンを設けたものでも良い。
【0074】以上、金型に回転軸穴9と同一形状の回転
軸金型ピン143を設け、ハブ部の中央部に設けられ羽
根部を支持すると共にモーターにて回転駆動される軸部
であって羽根部と共に金属を溶融させ一体に成形する軸
部から溶融金属を射出するステップと、溶融金属を射出
し成形品とした後にゲート部分の一部を取り除いて回転
軸穴9を形成させるステップとを備えたことになる。よ
って、回転軸穴9は成形した後に余分のゲート部分を取
り除くだけで構成可能となる。また、軸部の回転軸穴7
の機械加工が不要でしかも高精度となり、成形後の加工
が少ない高精度なシロッコファンが得られる。
【0075】チクソモールディングの場合、先端ノズル
の先に凝固プラグ3があり、溶融金属が流れ出るのを防
ぎ、射出することにより凝固プラグ3が収納部4に収め
られ、溶融金属がゲート部2に流れる構成である。ホッ
トランナーとは、金型キャビティーまで溶融した状態で
溶融金属を供給する仕組みで、エンプラ(エンジニアリ
ングプラスチック;特殊プラスチック)の射出成形機な
どでは普通に用いられている仕組みである。マグネシウ
ム合金の射出成形は、溶融温度が600℃とエンプラの
200℃前後に比べてはるかに高温なため、ホットラン
ナーのマニホールドとホットチップを特殊な耐熱鋼製と
して解決している。以上までの成形では、図6乃至図8
で説明した通り、溶融金属を金型まで流す通り道のダイ
レクトゲート部2が必要であり、その後取り除いていた
ため、材料の歩留まりが低かった。さらに、成形のサイ
クルタイムも30%程度短縮可能で、実際に射出成形す
る溶融金属の量が減ったため、型締め力の小さい射出成
形機で成形できるケースもあると報告されている。ホッ
トランナー機構部は、加熱・冷却機構に独自の電磁誘導
加熱コイルの耐熱性などを改善し実用化したものであ
る。この技術が改良されれば、チクソモールディングの
欠点である射出量と充填量の不一致のために必要であっ
たオーバーフロー回路が小さくなりこの部分を取除く作
業が容易になり、製造コストの削減やこの部分のリサイ
クルも容易となる可能性も出てきた。
【0076】
【発明の効果】請求項1に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに金属を
溶融させて一体に成形した軸部と、を備え、この軸部は
成形する際羽根部への金属の流路となる成形される金型
のゲート部分かあるいは凝固金属を収納する収納部の少
なくともどちらかの一部分であるので、溶融金属をシロ
ッコファン各部へ均等に充填させることが出来、また軸
を長くする場合や軸径を変えたい場合等容易に対応でき
る用途の広い金属成形ファンが得られる。
【0077】請求項2に係る本発明のシロッコファンの
軸部は収納部の凝固金属が存在する先端またはゲート部
分の射出側を取り除いたものであるので、加工の少ない
構造を得ることができ成形品の加工屑も少なくなり加工
作業の安全性が高められる。
【0078】請求項3に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、主板の
中央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターに
て回転駆動される軸部と、翼の反結合側であって吸い込
み側を支えるため各翼の外周を覆いこの各翼を一体にす
る補強リングと、この補強リングの外周部に設けられ羽
根部および補強リングを金属を溶融させて一体に成形す
る際羽根部及び補強リングを充填し通過した金属の流れ
を貯え成形後取り除かれたオーバーフロー部との接続部
と、を備えたので、ファン構造部分で部分的に充填され
ない欠肉や巣を防ぐ事が出来成形品の品質向上が図れ
る。
【0079】請求項4に係る本発明のシロッコファン
は、多数の薄板状の翼を主板に結合し円筒状に形成した
羽根部と、翼の反結合側であって吸い込み側を支える補
強リングと、を備え、羽根部である平板状あるいは中央
部に凹部を有する主板とこの主板の外周部の多数の翼は
補強リングとともに金属を溶融させて一体に成形された
ものであり、主板と翼の結合部で翼の内径側を溶融金属
が流れ易いように部分的に主板の厚みよりも厚くしたの
で主板から多数の翼に溶融金属を瞬間的に射出充填でき
成形性が良く全体的のみならず薄板部分でも表面のきれ
いな見栄えの良い成形品が得られる。
【0080】請求項5に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側であって吸い込み側を支える補強リングと、を備
え、羽根部および補強リングは金属を溶融させて一体に
成形されたものであるとともに、主板と結合する翼の結
合部の寸法を部分的に翼の他の部分の寸法より大きくし
たので、主板から多数の翼に溶融金属を瞬間的に射出充
填でき成形性が良く欠肉や巣を防ぎ品質の良い成形品が
得られる。
【0081】請求項6に係る本発明のシロッコファン
は、主板と結合する翼の結合部に翼の先端厚みより大き
な面取りを形成したので、多数の薄い翼部分の成形性が
一層良くなり品質の良い成形品が得られる。
【0082】請求項7に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに低融点
金属を溶融させて一体成形した軸部と、を備え、成形時
は補強リングより薄肉の成形リングを羽根部の外周面全
面に設け、成形後に成形リングを取除くため、翼の外周
部の翼後縁部の欠肉を完全になくする事が出来、回転バ
ランスが良く、成形の歩留まりも向上する。
【0083】請求項8に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに金属を
溶融させて一体に成形した軸部と、を備え、軸部は成形
する際羽根部への金属の流路となる成形される金型のゲ
ート部分かあるいは凝固金属を収納する収納部の少なく
ともどちらかの一部分であり、成形時は補強リングより
薄肉の成形リングを羽根部の外周面全面に設け、成形後
に成形リングを取除くため、例えば、チクソモールディ
ングにより成形する場合、薄翼の形状をした強制的に各
翼を押し出すエジェクターピンが不要となり、金型が安
価になる。また金属コンタクト面がなくなるため金型
の、耐久性が向上する。
【0084】請求項9に係る本発明のシロッコファン
は、平板状あるいは中央部に凹部を有する主板の外周部
に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部と、翼の反
結合側を支える補強リングと、主板の中央部に設けられ
羽根部を支持するとともにモーターにて回転駆動される
軸部であって、羽根部および補強リングとともに低融点
金属を溶融させて一体成形した軸部と、を備え、成形時
は補強リングを羽根部の外周部全面に設け、成形後に補
強リングを主板と翼の反結合側部分を残し取除くため、
補強リングの幅寸法を自由に設計出来、例えば羽根幅を
短く切断した後に補強リングを構成すれば、羽根幅が短
い羽根を自由に構成出来る。
【0085】請求項10に係る本発明のシロッコファン
は、成形後に主板と翼の反結合側部分、及び翼の軸方向
に対し中央部分に補強リング部分を残したので、一体翼
部と主板の結合がより精度良くまた強固にできる。
【0086】請求項11に係る本発明のシロッコファン
は、補強リングあるいは補強リングと成形リングの両方
の内径が羽根外径に比べわずかに大きくなるように構成
したので、補強リングの外周部を切削加工する場合、翼
の外周部に補強リングが残り、送風に影響を与える様な
ことがなくなる。
【0087】請求項12に係る本発明のシロッコファン
は、成形リングと補強リングの一方または両方を取除い
た後の羽根部の外径寸法は、羽根部の主板側と補強リン
グ側で同一であるので、機械加工が容易でしかも一体成
形の場合のように羽根外径寸法が補強リング側に比べ主
板側が小さくならないため送風性能が良好となる。
【0088】請求項13に係る本発明のシロッコファン
は、成形リングと補強リングの一方または両方と羽根部
との結合部分に丸みをつけたので、補強リングと羽根翼
の結合が強固となり、また、切削加工後は羽根外径部は
丸みがなくなり送風の影響がなく良好である。
【0089】請求項14に係る本発明のシロッコファン
は、溶融させて一体に成形する金属がマグネシウム合金
であるので、リサイクル性に優れ、軽量で強度的にも優
れ、且つ低い騒音のファンが安価に提供できる。
【0090】請求項15に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形方法は、金属成形機から金属の少なくと
も一部を溶融しノズルから吹き出し、このノズルから吹
き出された金属を金型によりシロッコファンの成形品に
成形するシロッコファンの溶融金属成形方法において、
主板の中央部に設けられ羽根部を支持するとともにモー
ターにて回転駆動される軸部であって羽根部とともに金
属を溶融させて一体に成形する軸部の位置のゲートから
溶融金属を射出するステップと、溶融金属を射出し成形
品とした後にゲート部分から金属成形機のノズルに凝固
され吹き出された凝固金属を取り除いて軸部を形成させ
るステップと、を備えたので、軸を長くする場合や、軸
径を変えたい場合等、ゲート部分の加工寸法を変更する
ことだけで簡単に対応できる製造方法が得られる。
【0091】請求項16に係る本発明のシロッコファン
の溶融金属成形方法は、軸穴形状を有する金型を用いて
成形するシロッコファンにおいて、金属成形機から金属
の少なくとも一部を溶融しノズルから吹き出し、ノズル
から吹き出された金属を金型によりシロッコファンの成
形品に成形するシロッコファンの溶融金属成形方法にお
いて、ハブ部の中央部に設けられ羽根部を支持すると共
にモーターにて回転駆動される軸部であって羽根部と共
に金属を溶融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射
出するステップと、溶融金属を射出し成形品とした後に
ゲート部分の一部を取り除いて軸穴を形成させるステッ
プとを備えたので、回転軸穴部はゲート部分の射出側の
反対側の金型可動型側に軸穴と同一形状のピンを設け、
成形した後に余分のゲート部分を取り除くだけで構成し
たため、軸部の回転軸穴の機械加工が不要でしかも高精
度となり、成形後の加工が少ない高精度なシロッコファ
ンが得られる。
【0092】請求項17に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形方法は、多数の翼を結合し円筒状に形成
した羽根部と翼の反結合側を支える補強リングとを備え
たシロッコファンにおいて、羽根部の片側に配置した主
板の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なく
とも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
と、射出された金属を翼および補強リングに充填すると
ともに通過した金属を貯える補強リングに接続されたオ
ーバーフロー部へ流すステップと、を備えたので、欠肉
や巣を常に防ぐことの出来る安定した品質の成形品を作
れる成形方法が得られる。
【0093】請求項18に係るシロッコファンの溶融金
属成形方法は、多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根
部と翼の反結合側を支える補強リングとを備えたシロッ
コファンにおいて、羽根部の片側に配置した主板の中央
の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少なくとも一部
を溶融した金属を成形品に射出するステップと、射出さ
れた金属を翼および補強リングおよび羽根部の外周部に
設けられた成形リングに充填するステップと、成形リン
グを取除くステップと、を備えたので、各翼に均一に充
填される。
【0094】請求項19に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融し
ノズルから吹き出す金属成形機と、ノズルから吹き出さ
れた金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた
溶融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中
央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて
回転駆動される軸部であって羽根部とともに金属を溶融
させて一体に成形する軸部の位置に設けられた羽根部へ
の金属の流路となる成形される金型のゲート部分および
凝固金属を収納する収納部と、平板状あるいは中央部に
凹部を有する主板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に
形成したシロッコファンの羽根部の主板と結合する翼の
結合部の寸法を部分的に翼の他の部分の寸法より大きく
した成形品金型と、を備えたので、チクソモールディン
グの様に溶融金属を瞬間的に複雑な形状の羽根全体に充
填できる装置が得られる。
【0095】請求項20に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、翼の外周側の金型と翼の内周側
の金型との間の隙間を主板と結合する翼の結合部の円筒
状の外径部より翼の反結合側であって吸い込み側を支え
る補強リング側の外径部を大きくして外周側と内周側の
金型に分離可能な抜き勾配を設けたので、溶融金属を瞬
間的に複雑な形状の羽根全体により良く充填できる装置
が得られる。
【0096】請求項21に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、翼の外周側の金型と翼の内周側
の金型との金型間の隙間は成形時にはみ出したバリがシ
ョットブラストで取り除ける薄いバリとなる隙間となる
ので、手間のかかる加工を必要としない装置がえられ
る。
【0097】請求項22に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、羽根部への金属の流路となる成
形される金型のゲート部分および凝固金属を収納する収
納部の金属が充填される金型の成形品軸部のキー溝位置
にキー形状の部分的な金型を配置したので、軸部のキー
溝機械加工が不要となり、成形後の加工が少ない製造装
置が得られる。
【0098】請求項23に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、金属の少なくとも一部を溶融し
ノズルから吹き出す金属成形機と、ノズルから吹き出さ
れた金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた
溶融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中
央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて
回転駆動される軸部より外周の薄板状の主板の位置に設
けられ金属を溶融させて一体に成形するシロッコファン
への金属の流路となる金型の複数のゲート流入口部分
と、複数のゲート部分と対向した主板の位置で主板背面
に設けられゲートの径よりも大きい範囲で設けられた主
板の他の部分より厚い主板の厚み部分と、を備えたの
で、軸部分の加工を必要としない更に製造が容易な製造
装置が得られる。
【0099】請求項24に係る本発明のシロッコファン
の溶融射出成形装置は、複数のゲート流入口部分と接合
される主板の接合部分を凹部としたので、製造中のゲー
ト処理が良好となるだけでなく、成形品を使用中に清掃
する際にこの部分で雑巾などが引っかからず使いやすい
ファンが得られるなど使い易い製品が得られる製造装置
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンのゲート加工状態の断面図である。
【図2】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンのゲート加工状態の正面図である。
【図3】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンのゲート加工前の断面図である。
【図4】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンのゲート加工前の斜視図である。
【図5】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンの固有振動数を示す特性図である。
【図6】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンの製造方法を説明する図である。
【図7】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンの製造方法を説明する図である。
【図8】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンの製造方法を説明する図である。
【図9】 この発明の一実施の形態によるシロッコファ
ンの部分構造説明図である。
【図10】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの部分構造説明図である。
【図11】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの部分構造説明図である。
【図12】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの部分構造説明図である。
【図13】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの部分構造説明図である。
【図14】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの部分構造説明図である。
【図15】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの側断面図である。
【図16】 この発明の他の実施の形態によるシロッコ
ファンの側断面図である。
【図17】 この発明の他の実施の形態によるシロッコ
ファンの側断面図である。
【図18】 この発明の他の実施の形態によるシロッコ
ファンの拡大斜視図である。
【図19】 この発明の他の一実施の形態によるシロッ
コファンの拡大正面図である。
【図20】 この発明の一実施の形態によるシロッコフ
ァンの加工治具を示す斜視図である。
【図21】 コールドチャンバー法の成形プロセスの説
明図である。
【図22】 ホットチャンバー法の成形プロセスの説明
図である。
【図23】 この発明の他の実施の形態によるシロッコ
ファンのゲート加工状態の断面図である。
【図24】 コールドチャンバー法の説明図である。
【図25】 ホットチャンバー法の説明図である。
【図26】 従来のシロッコファンの構成図である。
【図27】 従来のマグネシウム合金射出成形機の構造
説明図である。
【図28】 従来の射出成形機ノズル部分の構造説明図
である。
【図29】 従来の射出成形機ノズル部分と金型が切り
離された状態の説明図である。
【符号の説明】
1 製品の成形部、 2 ゲートである第1スプール、
3 凝固プラグ、4 収納部、 5 主板、 6
翼、 7 補強リング、 8 ボス、9 回転軸穴、
10 拡大部、 11 バリ部、 12 キー溝、 1
4 面取り部、15 金型コンタクト部、 16 キー
部金型、 17 凹部、 18 厚肉部、 19 湯溜
り、 20 ピンゲート、 21 射出成形機の先端ノ
ズル、22 固定側金型、 23 固定側取り付け板、
24 可動側金型、 25可動側取り付け板、 26
押し出し装置、 27 溶融マグネシウム合金、29
オーバーフロー回路、 31 遠心送風機、 32
ケース、 33羽根車、 34 モーター、 37 す
り鉢状補強板、 39 補強リング、40 主羽根、
41 補助羽根、 42 底壁面、 43 シャフトボ
ス、 50成形リング部、 51 成形リング部、 5
2 補助リング部、 53翼リング結合部、 54 丸
み、 55 丸み、 56 加工治具、 57 翼溝、
58 加工治具軸穴、 101 ホッパー、 102
シリンダ、 103 スクリュー、 104 逆流防止リ
ング、 105 フィーダ、 106 不活性雰囲気、
107電気ヒータ、 109 金型、 110 凝固プ
ラグ、 111半溶融マグネシウム合金、 112 先
端ノズル、 113 ゲート部分、 130 溶湯、
132 加圧室、 133 自動給湯機、 134 ピ
ストン、135 製品、 136 ゲート部、 137
エジェクターピン、 138エジェクターピン、 1
39 先端ノズル、 140 るつぼ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 二郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 遠藤 晃生 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 牧野 安良 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 菊地 仁 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H033 AA02 BB02 BB06 CC01 DD04 DD13 DD25 DD26 EE06 EE10 EE11

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記翼の反結合側を支える補強リングと、前記主板
    の中央部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモー
    ターにて回転駆動される軸部であって、前記羽根部およ
    び前記補強リングとともに金属を溶融させて一体に成形
    した軸部と、を備え、この軸部は成形する際前記羽根部
    への金属の流路となる成形される金型のゲート部分かあ
    るいは凝固金属を収納する収納部の少なくともどちらか
    の一部分であることを特徴とするシロッコファン。
  2. 【請求項2】 軸部は収納部の凝固金属が存在する先端
    またはゲート部分の射出側を取り除いたものであること
    を特徴とする請求項1項記載のシロッコファン。
  3. 【請求項3】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記主板の中央部に設けられ前記羽根部を支持する
    とともにモーターにて回転駆動される軸部と、前記翼の
    反結合側であって吸い込み側を支えるため各翼の外周を
    覆いこの各翼を一体にする補強リングと、この補強リン
    グの外周部に設けられ前記羽根部および前記補強リング
    を金属を溶融させて一体に成形する際前記羽根部及び前
    記補強リングを充填し通過した金属の流れを貯え成形後
    取り除かれたオーバーフロー部との接続部と、を備えた
    ことを特徴とするシロッコファン。
  4. 【請求項4】 多数の薄板状の翼を主板に結合し円筒状
    に形成した羽根部と、前記翼の反結合側であって吸い込
    み側を支える補強リングと、を備え、前記羽根部である
    平板状あるいは中央部に凹部を有する主板とこの主板の
    外周部の多数の翼は前記補強リングとともに金属を溶融
    させて一体に成形されたものであり、前記主板と前記翼
    の結合部で前記翼の内径側を溶融金属が流れ易いように
    部分的に前記主板の厚みよりも厚くしたことを特徴とす
    るシロッコファン。
  5. 【請求項5】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記翼の反結合側であって吸い込み側を支える補強
    リングと、を備え、前記羽根部および前記補強リングは
    金属を溶融させて一体に成形されたものであるととも
    に、前記主板と結合する前記翼の結合部の寸法を部分的
    に前記翼の他の部分の寸法より大きくしたことを特徴と
    するシロッコファン。
  6. 【請求項6】 主板と結合する前記翼の結合部に翼の先
    端厚みより大きな面取りを形成したことを特徴とする請
    求項5記載のシロッコファン。
  7. 【請求項7】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記翼の反結合側を支える補強リングと、前記主板
    の中央部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモー
    ターにて回転駆動される軸部であって、前記羽根部およ
    び前記補強リングとともに低融点金属を溶融させて一体
    成形した軸部と、を備え、成形時は前記補強リングより
    薄肉の成形リングを前記羽根部の外周面全面に設け、成
    形後に前記成形リングを取除いたことを特徴とするシロ
    ッコファン。
  8. 【請求項8】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記翼の反結合側を支える補強リングと、前記主板
    の中央部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモー
    ターにて回転駆動される軸部であって、前記羽根部およ
    び前記補強リングとともに金属を溶融させて一体に成形
    した軸部と、を備え、前記軸部は成形する際前記羽根部
    への金属の流路となる成形される金型のゲート部分かあ
    るいは凝固金属を収納する収納部の少なくともどちらか
    の一部分であり、成形時は前記補強リングより薄肉の成
    形リングを前記羽根部の外周面全面に設け、成形後に前
    記成形リングを取除いたことを特徴とするシロッコファ
    ン。
  9. 【請求項9】 平板状あるいは中央部に凹部を有する主
    板の外周部に多数の翼を結合し円筒状に形成した羽根部
    と、前記翼の反結合側を支える補強リングと、前記主板
    の中央部に設けられ前記羽根部を支持するとともにモー
    ターにて回転駆動される軸部であって、前記羽根部およ
    び前記補強リングとともに低融点金属を溶融させて一体
    成形した軸部と、を備え、成形時は前記補強リングを前
    記羽根部の外周部全面に設け、成形後に前記補強リング
    を前記主板と前記翼の反結合側部分を残し取除いたこと
    を特徴とするシロッコファン。
  10. 【請求項10】 成形後に主板と翼の反結合側部分、及
    び前記翼の軸方向に対し中央部分に補強リング部分を残
    したことを特徴とする請求項9項記載のシロッコファ
    ン。
  11. 【請求項11】 補強リングあるいは補強リングと成形
    リングの両方の内径が羽根外径に比べわずかに大きくな
    るように構成した請求項7乃至10項のうちのいずれか
    に記載のシロッコファン。
  12. 【請求項12】 成形リングと補強リングの一方または
    両方を取除いた後の羽根部の外径寸法は、前記羽根部の
    主板側と補強リング側で同一であることを特徴とする請
    求項7乃至11項のうちのいずれかに記載のシロッコフ
    ァン。
  13. 【請求項13】 成形リングと補強リングの一方または
    両方と羽根部との結合部分に丸みをつけたことを特徴と
    する請求項9項記載のシロッコファン。
  14. 【請求項14】 溶融させて一体に成形する金属がマグ
    ネシウム合金であることを特徴とする請求項1乃至13
    項のうちのいずれかに記載のシロッコファン。
  15. 【請求項15】 金属成形機から金属の少なくとも一部
    を溶融しノズルから吹き出し、このノズルから吹き出さ
    れた金属を金型によりシロッコファンの成形品に成形す
    るシロッコファンの溶融金属成形方法において、主板の
    中央部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターに
    て回転駆動される軸部であって前記羽根部とともに金属
    を溶融させて一体に成形する軸部の位置のゲートから溶
    融金属を射出するステップと、前記溶融金属を射出し成
    形品とした後にゲート部分から前記金属成形機のノズル
    に凝固され吹き出された凝固金属を取り除いて軸部を形
    成させるステップと、を備えたことを特徴するシロッコ
    ファンの溶融金属成形方法。
  16. 【請求項16】 金属成形機から金属の少なくとも一部
    を溶融しノズルから吹き出し、前記ノズルから吹き出さ
    れた金属を金型によりシロッコファンの成形品に成形す
    るシロッコファンの溶融金属成形方法において、ハブ部
    の中央部に設けられ羽根部を支持すると共にモーターに
    て回転駆動される軸部であって前記羽根部と共に金属を
    溶融させ一体に成形する軸部から溶融金属を射出するス
    テップと、前記溶融金属を射出し成形品とした後にゲー
    ト部分の一部を取り除いて軸穴を形成させるステップと
    を備えたことを特徴とする軸穴形状を有する金型を用い
    て成形するシロッコファンの溶融金属成形方法。
  17. 【請求項17】 多数の翼を結合し円筒状に形成した羽
    根部と前記翼の反結合側を支える補強リングとを備えた
    シロッコファンにおいて、前記羽根部の片側に配置した
    主板の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少な
    くとも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
    と、射出された金属を前記翼および前記補強リングに充
    填するとともに通過した金属を貯える前記補強リングに
    接続されたオーバーフロー部へ流すステップと、を備え
    たことを特徴するシロッコファンの溶融金属成形方法。
  18. 【請求項18】 多数の翼を結合し円筒状に形成した羽
    根部と前記翼の反結合側を支える補強リングとを備えた
    シロッコファンにおいて、前記羽根部の片側に配置した
    主板の中央の軸位置に金属成形機のノズルを接続し少な
    くとも一部を溶融した金属を成形品に射出するステップ
    と、射出された金属を前記翼および前記補強リングおよ
    び前記羽根部の外周部に設けられた成形リングに充填す
    るステップと、前記成形リングを取除くステップと、を
    備えたことを特徴するシロッコファンの溶融金属成形方
    法。
  19. 【請求項19】 金属の少なくとも一部を溶融しノズル
    から吹き出す金属成形機と、前記ノズルから吹き出され
    た金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた溶
    融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中央
    部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて回
    転駆動される軸部であって前記羽根部とともに金属を溶
    融させて一体に成形する軸部の位置に設けられた前記羽
    根部への金属の流路となる成形される金型のゲート部分
    および凝固金属を収納する収納部と、平板状あるいは中
    央部に凹部を有する主板の外周部に多数の翼を結合し円
    筒状に形成したシロッコファンの羽根部の前記主板と結
    合する前記翼の結合部の寸法を部分的に前記翼の他の部
    分の寸法より大きくした成形品金型と、を備えたことを
    特徴とするシロッコファンの溶融金属成形装置。
  20. 【請求項20】 翼の外周側の金型と前記翼の内周側の
    金型との間の隙間を主板と結合する翼の結合部の円筒状
    の外径部より前記翼の反結合側であって吸い込み側を支
    える補強リング側の外径部を大きくして外周側と内周側
    の金型に分離可能な抜き勾配を設けたことを特徴とする
    請求項19項記載のシロッコファンの溶融金属成形装
    置。
  21. 【請求項21】 翼の外周側の金型と前記翼の内周側の
    金型との金型間の隙間は成形時にはみ出したバリがショ
    ットブラストで取り除ける薄いバリとなる隙間となるこ
    とを特徴とする請求項19または20項記載のシロッコ
    ファンの溶融金属成形装置。
  22. 【請求項22】 羽根部への金属の流路となる成形され
    る金型のゲート部分および凝固金属を収納する収納部の
    金属が充填される金型の成形品軸部のキー溝位置にキー
    形状の部分的な金型を配置したことを特徴とする請求項
    19または20項記載のシロッコファンの溶融金属成形
    装置。
  23. 【請求項23】 金属の少なくとも一部を溶融しノズル
    から吹き出す金属成形機と、前記ノズルから吹き出され
    た金属をシロッコファンを成形する金型と、を備えた溶
    融金属成形装置において、シロッコファンの主板の中央
    部に設けられ羽根部を支持するとともにモーターにて回
    転駆動される軸部より外周の薄板状の主板の位置に設け
    られ金属を溶融させて一体に成形するシロッコファンへ
    の金属の流路となる金型の複数のゲート流入口部分と、
    前記複数のゲート部分と対向した主板の位置で主板背面
    に設けられ前記ゲートの径よりも大きい範囲で設けられ
    た主板の他の部分より厚い主板の厚み部分と、を備えた
    ことを特徴とするシロッコファンの溶融金属成形装置。
  24. 【請求項24】 複数のゲート流入口部分と接合される
    主板の接合部分を凹部としたことを特徴とする請求項2
    3項記載のシロッコファンの溶融金属成形装置。
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