JP2000314319A - 筒内噴射式火花点火内燃機関 - Google Patents

筒内噴射式火花点火内燃機関

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JP2000314319A
JP2000314319A JP11124786A JP12478699A JP2000314319A JP 2000314319 A JP2000314319 A JP 2000314319A JP 11124786 A JP11124786 A JP 11124786A JP 12478699 A JP12478699 A JP 12478699A JP 2000314319 A JP2000314319 A JP 2000314319A
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cavity
fuel
cylinder
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internal combustion
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JP11124786A
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English (en)
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Yasuhito Tsutsumi
泰人 堤
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/12Other methods of operation
    • F02B2075/125Direct injection in the combustion chamber for spark ignition engines, i.e. not in pre-combustion chamber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮行程後半にピストン頂面に形成されたキ
ャビティ内に噴射された燃料をキャビティの底壁上を進
行させて対向側壁によって点火プラグ近傍に導く筒内噴
射式火花点火内燃機関において、キャビティ形状を工夫
することによって燃料の気化を促進させ、圧縮行程後半
に噴射可能な燃料量を増大させることにより成層燃焼運
転領域を高負荷側に拡大することである。 【解決手段】 気筒上部壁に配置された点火プラグ6
と、気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁7と、
ピストン頂面に形成されたキャビティ8とを具備し、キ
ャビティは底壁8aと燃料噴射弁に対向する対向側壁8
bとを有し、キャビティには、対向側壁とピストン頂面
とに開口する少なくとも二つの凹状通路10a,10b
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射式火花点
火内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴
射弁を具備する筒内噴射式火花点火内燃機関は、圧縮行
程末期にピストン頂面に形成されたキャビティ内へ燃料
を噴射することにより、燃料を高温の空気とピストン熱
とを利用して気化させると共に点火プラグ近傍へ導き、
点火時点において、着火性の良好な可燃混合気を点火プ
ラグ近傍だけに形成し、気筒内全体としてリーンな混合
気を燃焼可能な成層燃焼を実現するものである。
【0003】特開平9−158736号公報に開示され
ている筒内噴射式火花点火内燃機関のように、一般的に
は、燃料噴射弁は気筒上部周囲の吸気ポート側に配置さ
れ、点火プラグは気筒上部略中心に配置されている。ま
た、ピストン頂面に形成されたキャビティは、燃料噴射
弁から噴射された燃料が衝突する底壁と、燃料噴射弁に
対向する対向側壁とを有しており、この対向側壁によっ
て、衝突後に底壁に沿って進行する燃料を点火プラグ近
傍に偏向するようになっている。
【0004】この従来技術において、燃料噴射弁は、燃
料を比較的厚さの薄い平らな扇状に噴射するものであ
り、キャビティの底壁上を進行する燃料は、幅方向に拡
がってキャビティ内の高温度の空気と底壁との広範囲部
分から熱吸収するために気化し易い。キャビティの対向
側壁は平面視において円弧形状を有しているために、キ
ャビティの底壁上を幅方向に拡がった燃料各部分は、対
向側壁によって上方向及び中央方向の速度成分が付与さ
れる。こうして、良好に気化しつつある燃料各部分を点
火プラグ近傍に集合させ、点火プラグ近傍に一塊の可燃
混合気を形成することが意図されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、成層
燃焼は、気筒内全体としてはリーンな混合気を燃焼可能
とするために、燃費消費率を低減することができる。し
かしながら、圧縮行程後半で噴射された燃料を点火時点
においてほぼ完全に気化させなければならず、全ての機
関運転領域で実施することはできない。一般的には、必
要燃料量が比較的多くなる機関高負荷時には成層燃焼を
断念し、吸気行程で燃料を噴射する均質燃焼を実施する
ようになっている。
【0006】本発明の目的は、圧縮行程後半にピストン
頂面に形成されたキャビティ内に噴射された燃料をキャ
ビティの底壁上を進行させて対向側壁によって点火プラ
グ近傍に導く筒内噴射式火花点火内燃機関において、キ
ャビティ形状を工夫することによって燃料の気化を促進
させ、圧縮行程後半に噴射可能な燃料量を増大させるこ
とにより成層燃焼運転領域を高負荷側に拡大することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1に
記載の筒内噴射式火花点火内燃機関は、気筒上部壁に配
置された点火プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射す
る燃料噴射弁と、ピストン頂面に形成されたキャビティ
とを具備し、前記キャビティは、底壁と、燃料噴射弁に
対向する対向側壁とを有し、前記燃料噴射弁から圧縮行
程後半に前記キャビティ内に噴射された燃料を、前記キ
ャビティの前記底壁上を進行させた後に前記対向側壁に
よって偏向して前記点火プラグ近傍に導く筒内噴射式火
花点火内燃機関において、前記キャビティには、前記対
向側壁と前記ピストン頂面とに開口する少なくとも二つ
の凹状通路が設けられていることを特徴とする。
【0008】また、本発明による請求項2に記載の筒内
噴射式火花点火内燃機関は、請求項1に記載の筒内噴射
式火花点火内燃機関において、前記凹状通路は、前記点
火プラグの近傍を避けて前記対向側壁に開口しているこ
とを特徴とする。
【0009】また、本発明による請求項3に記載の筒内
噴射式火花点火内燃機関は、請求項1又は2に記載の筒
内噴射式火花点火内燃機関において、前記ピストン頂面
と前記気筒上部壁との間にスキッシュエリアが形成さ
れ、前記凹状通路は、前記スキッシュエリアにおいて前
記ピストン頂面に開口しており、前記凹状通路内を通過
するスキッシュ流を前記対向側壁近傍において気筒上部
へ導くための返し部分を有することを特徴とする。
【0010】また、本発明による請求項4に記載の筒内
噴射式火花点火内燃機関は、請求項3に記載の筒内噴射
式火花点火内燃機関において、前記凹状通路が前記凹状
通路内を通過するスキッシュ流を前記対向側壁近傍にお
いて前記気筒上部の前記点火プラグの近傍へ導くよう
に、平面視において、前記凹状通路は、少なくとも前記
対向側壁側において、前記点火プラグの近傍を指向して
延在していることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による筒内噴射式
火花点火内燃機関の実施形態を示す概略縦断面図であ
る。図2は、図1のピストンの平面図である。これらの
図において、1は吸気ポート、2は排気ポートである。
吸気ポート1は吸気弁3を介して、排気ポート2は排気
弁4を介して、それぞれ気筒内へ通じている。本実施形
態における筒内噴射式火花点火内燃機関は、特に、二つ
の吸気ポート1及び吸気弁3と、二つの排気ポート2及
び排気弁4とを有する吸排気二弁式であるが、これは、
本発明を限定するものではない。5はピストンであり、
その頂面には吸気弁3側に偏在して凹状のキャビティ8
が形成されている。6は気筒上部壁略中心に配置された
点火プラグであり、7は気筒上部周囲から気筒内へ直接
的に燃料を噴射するための燃料噴射弁である。燃料噴射
弁7は、燃料のベーパを防止するために、気筒内におい
て吸気流により比較的低温度となる吸気ポート1側に配
置されている。
【0012】また、燃料噴射弁7は、スリット状の噴孔
を有し、燃料を厚さの薄い扇状に噴射するものである。
成層燃焼を実施するためには、図1に示すように、圧縮
行程後半において燃料をピストン5の頂面に形成された
キャビティ8内へ噴射する。キャビティ8は、燃料噴射
弁7から噴射された燃料が衝突する底壁8aと、燃料噴
射弁7に対向する対向側壁8bとを有している。斜線で
示す噴射直後の燃料は液状であるが、キャビティ8の底
壁8aに沿って進行して、キャビティ8の対向側壁8b
によって点火プラグ6近傍へ導かれるまでに気化し、点
火時点において、ドットで示す着火性の良好な可燃混合
気となる。こうして、点火プラグ6近傍だけに可燃混合
気を形成して、気筒内全体としてはリーンな混合気を燃
焼可能とする燃費効率の高い成層燃焼を実現することが
意図されている。
【0013】厚さの薄い扇状の燃料噴霧は、キャビティ
8の底壁8aに沿って進行する際に幅方向に拡がるため
に、キャビティ8内の高温度の空気と底壁8aとの広範
囲部分から良好に熱を吸収して容易に気化することがで
きる。キャビティ8の対向側壁8bは、平面視において
円弧形状を有しているために、幅方向における燃料の中
央部分は、底壁8a上を進行する速度ベクトルが対向側
壁8bによって上方向の速度ベクトルへ変換され、点火
プラグ6近傍に向かうことを可能とする。また、幅方向
における燃料の両側部分は、対向側壁8bに対してそれ
ぞれ鋭角度に衝突することとなり、底壁8a上を進行す
る速度ベクトルが対向側壁8bによって上方向の速度ベ
クトルと中央方向の速度ベクトルとの合成速度ベクトル
に変換され、点火プラグ6近傍に向かうことを可能とす
る。
【0014】こうして厚さの薄い扇状の燃料噴霧を使用
することで、圧縮行程後半において比較的多量の燃料を
噴射しても、噴射された燃料を点火までにほぼ完全に気
化させることができ、一般的な円錐状に燃料を噴射する
場合に比較して、吸気行程で燃料を噴射する均質燃焼運
転領域を縮小すると共に、燃費効率の高い成層燃焼運転
領域を高負荷側に拡大することができる。
【0015】しかしながら、本実施形態では、圧縮行程
後半における燃料噴射量をさらに増大させて成層燃焼運
転領域をさらに高負荷側に拡大するために、キャビティ
8には、対向側壁8bとピストン頂面とに開口する複数
の凹状通路10a,10bが設けられている。
【0016】成層燃焼時に点火プラグ6近傍の可燃混合
気が着火されると、可燃混合気は、、主に、キャビティ
8内の空気を取り込みながら燃焼して急激に膨張し、キ
ャビティ8から上方向へ噴出することでピストン5を下
方へ押圧し、膨張行程となる。この時に、キャビティ8
に前述の凹状通路10a,10bが設けられていると、
高温度の膨張ガスの一部は、凹状通路10a,10bを
通って上方向へ噴出することとなり、ピストン5の二つ
の凹状通路10a,10bの間の部分は、膨張ガスから
の受熱面積が非常に増大するために、従来に比較して非
常に高温度となる。
【0017】すなわち、二つの凹状通路10a,10b
の間に位置する対向側壁8bの一部が非常に高温度とな
り、対向側壁8b上を進行する燃料を、さらに良好に気
化させることが可能となる。こうして、本実施形態によ
れば、燃料の気化を促進させることができるために、圧
縮行程後半に噴射可能な燃料量を増大させて成層燃焼運
転領域を高負荷側に拡大することが可能となる。
【0018】本実施形態のような凹状通路10a,10
bは、例えば、ピストン頂面と対向側壁8bとを連通す
る貫通穴とは異なり、対向側壁8bへの開口面積を大き
くすることができるために、膨張ガスの確実な通過が保
証される。また、このような貫通穴に比較して凹状通路
10a,10b間のピストン部分の受熱面積を増大させ
ることができ、対向側壁8bの一部を確実に高温度にす
ることができる。
【0019】本実施形態では、キャビティ8に二つの凹
状通路10a,10bを設けたが、さらに多数の凹状通
路を形成すれば、対向側壁8bのさらに広範囲部分を高
温度にすることができ、また、凹状通路間の間隔を狭め
れば、凹状通路の間に位置する対向側壁の一部をさらに
高温度にすることができ、いずれにしても、燃料の気化
をさらに促進させることが可能となる。
【0020】前述したように、ピストン頂面のキャビテ
ィ8は吸気弁3側に偏在しており、それにより、ピスト
ン頂面の排気弁4側には比較的広い面積部分が存在す
る。それにより、圧縮行程末期において、この面積部分
と気筒上部壁との間の隙間によってスキッシュエリアが
形成される。本実施形態において、キャビティ8に設け
られた凹状通路10a,10bは、ピストン頂面のこの
面積部分に開口しているために、圧縮行程末期において
は、凹状通路10a,10bを通ってスキッシュ流がキ
ャビティ8内へ流入する。このスキッシュ流は、キャビ
ティ内に乱れを発生させるために、成層燃焼時に可燃混
合気がキャビティ内において良好に燃焼することを可能
とする。
【0021】本実施形態において、凹状通路10a,1
0bは、キャビティ8の対向側壁8bにおける中央部を
避けて対向側壁8bに開口している。それにより、点火
プラグ6近傍へ向かうために、主には、点火プラグ6近
傍に位置する対向側壁8bの中央部上を進行する燃料
が、前述のスキッシュ流によって分散させられることが
ない。特に、成層燃焼運転領域において燃料噴射量が少
ない時に、点火プラグ6近傍に着火性の良好な可燃混合
気を形成するには、噴射された全ての燃料を点火プラグ
6近傍に集合させることが必要とされるが、スキッシュ
流によってこれが阻害されることはない。
【0022】また、本実施形態において、凹状通路10
a,10bは、キャビティ8の対向側壁8bにおける底
壁8a近傍まで開口している。それにより、スキッシュ
流は、キャビティ8内の底壁8aと対向側壁8bとの境
界部分へも導かれる。特に、成層燃焼運転領域において
燃料噴射量が多い時には、この境界部分に僅かな液状燃
料が溜まる可能性があるが、この液状燃料は境界部分へ
導かれたスキッシュ流によって確実に気化されるため
に、未燃燃料として排出されるようなことはない。
【0023】ところで、成層燃焼のために圧縮行程後半
に噴射された燃料は、前述したようにキャビティ8の対
向側壁8bによって偏向されて上方向に移動する。機関
低回転時には、圧縮行程におけるピストン5の上昇速度
が比較的遅いために、噴射時における慣性力によっても
たらされる対向側壁8b上を進行する燃料の移動速度
は、ピストン5の上昇速度を上回り、点火時期における
ピストン位置において、気筒上部壁に配置された点火プ
ラグ6近傍に確実に可燃混合気を形成することができ
る。
【0024】しかしながら、機関高回転時となってピス
トン5の上昇速度が速くなると、ピストン5の上昇速度
が対向側壁8b上を進行する燃料の移動速度に近くな
り、点火時期におけるピストン位置においては、可燃混
合気が点火プラグ6近傍に到達しなくなる。それによ
り、従来において、機関高回転時には、成層燃焼を断念
していた。
【0025】本実施形態において、凹状通路10a,1
0bは、凹状通路10a,10b内を通過するスキッシ
ュ流を対向側壁8b近傍において気筒上部へ導くための
返し部分を有している。ところで、機関高回転時におい
ては、ピストン5の上昇速度が速くなるために、スキッ
シュ流は強くなる。こうして、対向側壁8b近傍におい
て気筒上部へ向かう強いスキッシュ流を存在させると、
キャビティ8内の対向側壁8b近傍の空気が全体的に気
筒上部へ向かうようになり、それにより、この空気流に
よって対向側壁8b上を進行する燃料が加速させられ、
点火時点におけるピストン位置において、可燃混合気を
点火プラグ6近傍に到達させることができ、成層燃焼運
転領域を高回転側にも拡大することが可能となる。
【0026】一方、機関低回転時には、スキッシュ流は
比較的弱く、それにより発生する対向側壁8b近傍の空
気流も弱く、対向側壁8b上を進行する燃料をあまり加
速させることがないために、点火時点におけるピストン
位置において、可燃混合気が点火プラグ6近傍を通過す
るようなことはない。
【0027】また、本実施形態において、凹状通路10
a,10bは、平面視において、特に対向側壁側の部分
が点火プラグ6の近傍を指向するように延在している。
それにより、スキッシュ流自身が気筒上部の点火プラグ
6近傍へ向かうようになっており、対向側壁8b上を点
火プラグ6近傍へ向かう燃料は、この強いスキッシュ流
によって加速されるために、さらに機関回転が高い場合
にも、点火時点におけるピストン位置において、可燃混
合気を確実に点火プラグ6近傍に到達させることができ
る。
【0028】本実施形態において、燃料噴射弁7は、燃
料を比較的厚さの薄い略扇状に噴射するものであるが、
もちろん、キャビティ内に噴射される燃料は、円錐状で
あっても柱状であっても良い。また、ピストン頂面のキ
ャビティ8は、燃料が衝突する底壁8aと、底壁上を進
行する燃料を点火プラグ近傍に導く対向側壁8bとを形
状的に区別可能なものである。しかしながら、これは、
本発明を限定するものではない。例えば、キャビティが
略半球形状である場合のように、底壁と対向側壁とが形
状的には区別できなくても、本発明は、燃料が衝突する
部分をキャビティを底壁として、また、この底壁上を進
行する燃料を点火プラグ近傍に導く部分をキャビティの
対向側壁として意図していることは明らかである。
【0029】
【発明の効果】このように、本発明による筒内噴射式火
花点火内燃機関によれば、気筒上部壁に配置された点火
プラグと、気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁
と、ピストン頂面に形成されたキャビティとを具備し、
キャビティは、底壁と、燃料噴射弁に対向する対向側壁
とを有し、燃料噴射弁から圧縮行程後半にキャビティ内
に噴射された燃料を、キャビティの底壁上を進行させた
後に対向側壁によって偏向して点火プラグ近傍に導く筒
内噴射式火花点火内燃機関において、キャビティには、
対向側壁とピストン頂面とに開口する少なくとも二つの
凹状通路が設けられている。
【0030】それにより、成層燃焼時において、キャビ
ティ内の膨張ガスの一部が、二つの凹状通路を確実に通
過してキャビティ外へ噴出し、ピストンの二つの凹状通
路の間の部分は、膨張ガスからの受熱面積が非常に増大
するために、非常に高温度となる。すなわち、二つの凹
状通路の間に位置する対向側壁の一部が非常に高温度と
なるために、成層燃焼時に対向側壁上を進行する燃料
を、さらに良好に気化させることが可能となる。こうし
て、燃料の気化を促進させることができるために、圧縮
行程後半に噴射可能な燃料量を増大させて成層燃焼運転
領域を高負荷側に拡大することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による筒内噴射式火花点火内燃機関の実
施形態を示す概略縦断面図である。
【図2】図1のピストンの平面図である。
【符号の説明】
1…吸気ポート 2…排気ポート 3…吸気弁 4…排気弁 5…ピストン 6…点火プラグ 7…燃料噴射弁 8…キャビティ 8a…底壁 8b…対向側壁 10a,10b…凹状通路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒上部壁に配置された点火プラグと、
    気筒内へ直接的に燃料を噴射する燃料噴射弁と、ピスト
    ン頂面に形成されたキャビティとを具備し、前記キャビ
    ティは、底壁と、燃料噴射弁に対向する対向側壁とを有
    し、前記燃料噴射弁から圧縮行程後半に前記キャビティ
    内に噴射された燃料を、前記キャビティの前記底壁上を
    進行させた後に前記対向側壁によって偏向して前記点火
    プラグ近傍に導く筒内噴射式火花点火内燃機関におい
    て、前記キャビティには、前記対向側壁と前記ピストン
    頂面とに開口する少なくとも二つの凹状通路が設けられ
    ていることを特徴とする筒内噴射式火花点火内燃機関。
  2. 【請求項2】 前記凹状通路は、前記点火プラグの近傍
    を避けて前記対向側壁に開口していることを特徴とする
    請求項1に記載の筒内噴射式火花点火内燃機関。
  3. 【請求項3】 前記ピストン頂面と前記気筒上部壁との
    間にスキッシュエリアが形成され、前記凹状通路は、前
    記スキッシュエリアにおいて前記ピストン頂面に開口し
    ており、前記凹状通路内を通過するスキッシュ流を前記
    対向側壁近傍において気筒上部へ導くための返し部分を
    有することを特徴とする請求項1又は2に記載の筒内噴
    射式火花点火内燃機関。
  4. 【請求項4】 前記凹状通路が前記凹状通路内を通過す
    るスキッシュ流を前記対向側壁近傍において前記気筒上
    部の前記点火プラグの近傍へ導くように、平面視におい
    て、前記凹状通路は、少なくとも前記対向側壁側におい
    て、前記点火プラグの近傍を指向して延在していること
    を特徴とする請求項3に記載の筒内噴射式火花点火内燃
    機関。
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