JP2000314141A - 基礎用コンクリートブロック及びその施工方法 - Google Patents

基礎用コンクリートブロック及びその施工方法

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JP2000314141A
JP2000314141A JP11125305A JP12530599A JP2000314141A JP 2000314141 A JP2000314141 A JP 2000314141A JP 11125305 A JP11125305 A JP 11125305A JP 12530599 A JP12530599 A JP 12530599A JP 2000314141 A JP2000314141 A JP 2000314141A
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Nobuo Takayama
信雄 高山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現場においてコンクリートブロックの上部にモ
ルタルを塗る作業をなくして、施工中の待ち時間を少な
くし、施工期間の短縮化が図れるようにした基礎用コン
クリートブロック及びその施工方法を提供する。 【解決手段】ブロックB1はフーチング部10と立上部
11を有している。ブロックB1にはアンカーボルト1
4が上端側を突出させて埋め込んである。立上部11の
上部はモルタル110を塗って平坦にしてある。モルタ
ル110の上面には支持板12が載置してある。支持板
12の上面は構造物を支える部分を含む面となる支持面
120である。支持板12には凹穴122が設けてあ
る。凹穴122の底面は支持面120と平行になるよう
に形成されている。凹穴122には水準器13が、基準
面を凹穴122の下面に当接させて内蔵してある。ま
た、支持面120には表示部123が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基礎用コンクリート
ブロック及びその施工方法に関する。更に詳しくは、施
工中の待ち時間を少なくし、施工期間の短縮化が図れる
ようにしたものに関する。また、現場においてコンクリ
ートブロックの上部にモルタルを塗る作業をなくしたも
のに関する。更に、作業者が水準器を携帯しなくても構
造物を支える部分の水平度が測れるようにしたものに関
する。
【0002】
【従来技術】従来、柱などの構造物を立設するための基
礎コンクリートは、大体において以下に示す手順で形成
されていた。 設置箇所に根伐を行い、底盤に栗石や砂利を敷き詰め
て、捨てコンクリートを打つ。 硬化した捨てコンクリートの表面に墨打ちし、型枠を
枠組する。 型枠内に鉄筋や構造物を固定するためのアンカーボル
トを配置する。 型枠内にコンクリートを打設して一定期間養生する。 養生後のコンクリートの上部にモルタルを塗り、コテ
等で均しながら上面が水平で所定の高さになるように仕
上げる。なお、水平度の測定には、水準器が使用され
る。また、モルタルで仕上げられた上面は、構造物を支
える部分を含む面、いわゆる支持面となる。 型枠を解体して、根伐箇所の途堀り部分に土を埋め戻
す。
【0003】しかし、上記した基礎コンクリートの施工
方法では、型枠を枠組・解体したり、コンクリートを一
定期間養生したりしなければならない等、施工に手間が
かかり、施工期間も長期化するという課題があった。
【0004】そこで近年では、予め工場などにおいて鉄
筋やアンカーボルトを埋設したコンクリート製のブロッ
クを成形しておき、現場でこのブロックを硬化した捨て
コンクリート上に載せて、上部にモルタルを塗り、上面
の水平と高さを出すことで基礎コンクリートが形成され
るようにした、ブロックによる施工方法が注目されてい
る。この施工方法によれば、手間を軽減して、施工期間
を大幅に短縮することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したブロ
ックによる施工方法にも、次のような課題があった。ブ
ロックによる施工方法では、硬化した捨てコンクリート
上にブロックを載置するので、まず、この捨てコンクリ
ートが硬化するのを待たなければならなかった。更に、
ブロックの上部にモルタルを塗ることで上面の水平と高
さを出しているので、ブロックの上部に構造物を立設す
るためには、モルタルが硬化するのも待たなければなら
なかった。
【0006】また、モルタルを塗る作業は、作業者の手
作業によって行われている。そのため、作業者の熟練の
度合いによっては、上面(支持面)が水平になっていな
かったり、所定の高さになっていなかったりすることが
あった。なお、上面が水平になっていなければ、通常、
構造物は垂直に立設されない。
【0007】更には、均したモルタルの上面の水平度
は、この上面に水準器の基準面を当てて測るが、このと
き上面と水準器の基準面との間に砂粒等の異物を挟み込
んでしまい、作業者がそのことに気づかないまま、その
状態でモルタルの水平を測ってしまうことがあった。こ
の場合、上面は水平になっていないので、後の施工に支
障が生じてしまう。
【0008】ブロックは水準器を使用して設置されるの
で、ブロックの水平を測る際には作業者は水準器を常時
携帯するようにしている。しかし、水準器は所要の大き
さを有しており、作業の邪魔になることがあるので、こ
れを携帯しておくのは煩わしかった。
【0009】本発明は、上記課題を解消するもので、施
工中の待ち時間を少なくし、施工期間の短縮化が図れる
ようにした基礎用コンクリートブロック及びその施工方
法を提供することを目的とする。また、現場においてブ
ロックの上部にモルタルを塗る作業をなくした基礎用コ
ンクリートブロック及びその施工方法を提供することを
目的とする。更に、作業者が水準器を携帯しなくても構
造物を支える部分の水平度が測れるようにした基礎用コ
ンクリートブロック及びその施工方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、立設される構造物を支える部分の水平度を
測るための水準器を有していることを特徴とする、基礎
用コンクリートブロックである。
【0011】第2の発明にあっては、水準器を有する基
礎用コンクリートブロックであって、上記水準器の基準
面は、立設される構造物を支える部分を含む面と平行に
なるように設けてあることを特徴とする、基礎用コンク
リートブロックである。
【0012】第3の発明にあっては、水準器を有する基
礎用コンクリートブロックであって、支持板を有し、該
支持板の上面は立設される構造物を支える部分を含む面
となっており、上記支持板には上記水準器が備えてあ
り、上記水準器は、基準面が上記支持板の上面と平行に
なるように設けてあることを特徴とする、基礎用コンク
リートブロックである。
【0013】第4の発明にあっては、通り心または柱芯
に合わせる目印となる表示手段が設けてあることを特徴
とする、第1,第2または第3の発明に係る基礎用コン
クリートブロックである。
【0014】第5の発明にあっては、第1,第2,第3
または第4の発明に係る基礎用コンクリートブロックを
硬化前のコンクリートに投入し、該コンクリートに食い
込ませた状態で動かして、立設される構造物を支える部
分を含む面が水平で所定の高さになるように設置するこ
とを特徴とする、基礎用コンクリートブロックの施工方
法である。
【0015】本発明で水準器は、コンクリートブロック
に直接埋め込んで設けることもできるし、コンクリート
ブロック以外の部材に取り付けて設けることもできる。
【0016】(作 用)基礎用コンクリートブロックは
水準器を有しているので、設置に際して別に水準器を必
要としない。これにより基礎用コンクリートブロックの
設置の際に、上面に水準器の基準面を当てて水平度を測
る作業がなくなる。また、前記作業がなくなるので、従
来のように上面と水準器の基準面との間に砂粒等の異物
を挟んで、構造物を支える部分を含む面の水平度が出て
いない状態で基礎用コンクリートブロックの設置作業を
完了させてしまうこともない。
【0017】また、作業者が水準器を携帯しなくても基
礎用コンクリートブロックの水平度を出すことができる
ので、作業の煩わしさを解消することができる。
【0018】通り心または柱芯に合わせる目印となる表
示手段が設けてあるものは、基礎用コンクリートブロッ
クに新たに目印を設ける必要がなく、表示手段が通り心
または柱芯に合うようにするだけで、基礎用コンクリー
トブロックを所定の位置に設置することができる。これ
により設置作業の手間を軽減することができる。
【0019】基礎用コンクリートブロックは、硬化前の
コンクリートに投入し、該コンクリートに食い込ませた
状態で動かして、立設される構造物を支える部分を含む
面が水平で所定の高さになるようにして設置される。こ
の施工方法によれば、従来のように現場において上面の
水平を出すためにモルタルを塗る作業がなくなる。従っ
て、基礎用コンクリートブロックでは、モルタルを水平
に均す技術を持たない一般の作業者でも施工が可能にな
る。
【0020】また、基礎用コンクリートブロックは、コ
ンクリートが硬化前の状態にあるときに投入し、しか
も、上面の水平を出すためのモルタルも使用しないの
で、施工中の待ち時間を少なくでき、従来のブロックよ
り更に施工期間の短縮を図ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る基礎
用コンクリートブロックの第1の実施の形態を示してお
り、立設する構造物を想像線で表した分解斜視説明図で
ある。符号B1は基礎用コンクリートブロック(以下、
実施の形態の欄では、単に「ブロック」と記載する)を
示している。ブロックB1は、所要の高さを有し、平面
視正方形状に形成してあるフーチング部10と、フーチ
ング部10の略中央から垂設してあり、平面視正方形状
に形成してある柱状の立上部11とを有している。フー
チング部10と立上部11は一体に成形されている。し
かし、ブロックB1(後述するブロックB2も同様であ
る)の形状はこれに限定されるものではない。例えば、
フーチング部や立上部を、平面視において長方形、多角
形、円形、楕円形状を有する柱状にしたり、上部側に向
かって窄む錐形状にしたりすることもできる。また、フ
ーチング部がないようにすることもできる。
【0022】ブロックB1の四隅側には四本のアンカー
ボルト14・・・が、上端側を立上部11の上面からや
や突出するようにして埋め込んである(図2参照)。ま
た、ブロックB1には、構造計算に基づき適切な箇所に
配筋された複数の鉄筋(図示省略)も埋め込んである。
アンカーボルト14・・・の下端側は、略直角方向に折
り曲げてあり、引っ張り抵抗を増大させて容易に引き抜
かれないようにしてある。アンカーボルト14(後述す
るアンカーボルト14aも同様である)の数や位置は、
立設される構造物によって適宜設定されるものである。
また、アンカーボルトの下端側には、引っ張り抵抗を増
大させるために、例えば、板状のアンカープレートを取
り付けたり、ナットを螺合したりすることもできる。
【0023】立上部11の上部にはモルタル110が塗
られており、上面が平坦になるように均してある。モル
タル110の上面には、構造物が立設される支持板12
が載置してある。支持板12は、上下面が平滑で約10
mmの厚みを有する正方形板状の鋼板で形成されてい
る。支持板12の上面は、構造物を支える部分を含む面
となる支持面120である。支持板12(後述する支持
板12aも同様である)の形状は、立設される構造物の
形状にあわせて、例えば、長方形板状や円板状に形成す
ることができる。また厚みも、特に限定するものではな
いが、通常は20mm以下のものが使用される。更に、
支持板はモルタルに所要深さ埋め込んで設けることもで
きる。コンクリートは硬化するにつれて段々と縮む性質
を有しており、所定の寸法通りに成型するのが困難であ
るため、ブロックB1では上部にモルタル110を塗っ
てその縮み埋めて補整している。しかし、予めコンクリ
ートの縮みを考慮して成型したようなブロックでは、上
記したようなモルタルを塗らなくても良い場合がある。
【0024】支持板12の四隅側には、アンカーボルト
14・・・の上端側が貫通する貫通孔121・・・が形
成されている。また、支持板12の略中央には、貫通し
ていない凹穴122が設けてある。凹穴122の底面は
平滑で、支持面120と平行になるように形成されてい
る。凹穴122の内部には、半球形状を有し、支持面1
20の水平度を測るための水準器13が、基準面を凹穴
122の底面に当接させて支持面120より突出しない
ように内蔵してある。即ち、凹穴122の底面が水準器
13の基準面と一致するようにしてある。水準器13
(後述する水準器13a,13bも同様である)は、透
明のケース内にアルコールなどの液体が気泡を有するよ
うに密封されたものを採用している。これは公知技術の
ものであり、構造についての詳細な説明は省略する。し
かし、水準器の種類は、上記したものに特に限定されな
い。
【0025】支持面120の四箇所には、設定された通
り心5にブロックB1を合わせるための目印となる表示
部123が設けてある。本実施の形態で表示部123
(後述する表示部123aも同様である)はペンキでマ
ーキングしてある。しかし、これに限定せず、表示部
は、例えば墨で記しても良く、また支持板を削って表示
するようこともできる。
【0026】なお、水準器13は、基準面を凹穴122
の底面に当接させて、この基準面が支持面120と平行
になるようにして支持板12に内蔵してある。しかし、
基準面が支持面120と平行になるようにできれば、水
準器13(後述する水準器13a,13bも同様であ
る)は、支持板の外形から張り出した位置に設けること
もできるし、支持板以外にでも設けることができる。例
えば、ブロックに直接埋め込んで設けることもできる
し、ブロックの外形から張り出した位置に設けることも
できる。このように水準器を支持板以外に設けた場合に
おいて、立上部の上面が構造物を支える部分を含む面に
なるようであれば、支持板を設ける必要もない。
【0027】図2は図1に示すブロックを捨てコンクリ
ートに投入して、支持板の上面の水平度を出して設置し
た状態を示しており、立設する構造物を想像線で表し、
ブロック及び構造物以外を断面した説明図、図3は図1
に示すブロックを根伐箇所に設置した状態を示す平面説
明図である。図1ないし図3を参照してブロックB1の
施工方法を説明する。 ブロックB1を設置するために根伐を行い、底盤に栗
石3や砂利を敷き詰めて、捨てコンクリート4を打つ。 捨てコンクリート4が硬化前の状態にあるときにブロ
ックB1を投入する。 ブロックB1を捨てコンクリート4に食い込ませなが
ら、表示部123を通り心5に合わせ(図3参照)、同
時に水準器13の気泡が半球形状の略真ん中にくるよう
に動かして、支持面120が水平で所定の高さになるよ
うにする。 捨てコンクリート4が完全に硬化した後に、根伐箇所
2の途堀り部分に土を埋め戻す。 以上の手順によりブロックB1が設置される。
【0028】設置されたブロックB1の支持板12に
は、構造物である柱部材や柱脚のベースプレート6が固
定される。これら構造物は、アンカーボルト14・・・
の上端側にナット60を取り付けて立設される。図にお
いてナット60は、シングルナットであるが、これはダ
ブルナットにすることもできる。
【0029】(作 用)図1ないし図3を参照してブロ
ックB1の作用を説明する。ブロックB1は水準器13
を有しているので、設置に際して別に水準器を必要とし
ない。これにより設置の際にブロックB1の上面に水準
器の基準面を当てて水平度を測る作業がなくなる。ま
た、前記作業がなくなるので、従来のように上面と水準
器の基準面との間に砂粒等の異物を挟んで、構造物を支
える部分を含む面の水平度が出ていない状態でブロック
B1の設置作業を完了させてしまうこともない。
【0030】また、作業者が水準器を携帯しなくてもブ
ロックB1の水平度を出すことができるので、作業の煩
わしさを解消することができる。
【0031】通り心5に合わせる目印となる表示部12
3が設けてあるので、ブロックB1に新たに目印を設け
る必要がない。そして、表示部123が通り心5に合う
ようにするだけで、ブロックB1を所定の位置に設置す
ることができる。これにより設置作業の手間を軽減する
ことができる。
【0032】ブロックB1では、従来のように現場にお
いて上面の水平を出すためにモルタルを塗る作業がない
ので、現場作業が軽減され、モルタルを水平に均す技術
を持たない一般の作業者でも施工が可能になる。
【0033】ブロックB1は、捨てコンクリートが硬化
前の状態にあるときに投入し、しかも、上面の水平を出
すためのモルタルも使用しないので、施工中の待ち時間
を少なくでき、従来のブロックより更に施工期間の短縮
を図ることができる。
【0034】水準器13が、支持面120と平行になる
ように形成されている凹穴122の底面と、基準面を一
致させて支持板12に内蔵してあるので、ブロックB1
は、立上部11の上面に支持板12を設けるだけで、簡
単に水準器13を取り付けることができる。
【0035】支持板12をモルタル110に所要深さ埋
め込んで設けた場合には、単に立上部11の上面に載せ
た場合より、立上部11との間にがたつきを生じさせ難
くすることができる。これによりがたつきによる水平度
の誤差が生じなくなり、水平度がより正確に出せるよう
になる。
【0036】図4は図1に示すブロックの支持板に耐震
ゴムを介して構造物を立設した状態を示す要部拡大説明
図である。支持板12には、図4に示すように正方形板
状の耐震ゴム7を介して、構造物のベースプレート6を
固定することもできる。この場合の耐震ゴム7は、構造
物が立設される上面が、支持面120と平行になるよう
に形成されている。このように耐震ゴム7を設けること
によって、例えば、地震によっても構造物を倒れ難くす
ることができる。なお、耐震ゴム7の形状も、立設され
る構造物の形状にあわせて、例えば、長方形板状や円板
状に形成することができる。
【0037】図5は本発明に係る基礎用コンクリートブ
ロックの第2の実施の形態を示しており、立設する構造
物を想像線で表した分解斜視説明図である。符号B2は
ブロックを示している。ブロックB2のフーチング部1
0aと立上部11aは、平面視長方形状を有するように
形成されている。
【0038】ブロックB2の四隅側及び長さ方向を三分
割する位置の縁部側には、八本のアンカーボルト14a
・・・が、上端側を立上部11の上面からやや突出する
ようにして埋め込んである。また、ブロックB2には、
構造計算に基づき適切な箇所に配筋された複数の鉄筋
(図示省略)も埋め込んである。
【0039】立上部11aの上部にはモルタル110a
が塗られており、モルタル110aの上面には支持板1
2aが載置してある。支持板12aは、上下面が平滑で
約10mmの厚みを有する長方形板状の鋼板で形成され
ている。支持板12aの上面は、構造物を支える部分を
含む面となる支持面120aである。
【0040】支持板12aのうちアンカーボルト14a
・・・の上端側と対応する位置には、貫通孔121a・
・・が形成されている。支持板12aの略真ん中には、
棒状の二つの水準器13a,13bが、基準面を支持板
12aの表面に当接させて、互いに直交するようにして
設けてある。即ち、支持板12aの表面が水準器13
a,13bの基準面と一致するようにしてある。
【0041】支持面120aの六箇所には、設定された
通り心にブロックB2を合わせるための目印となる表示
部123aが施されている。
【0042】ブロックB2の施工方法は上記したブロッ
クB1と略同一である。即ち、捨てコンクリートが硬化
前の状態にあるときに投入し、捨てコンクリートに食い
込ませながら、表示部123aを通り心に合わせ、同時
に気泡が互いの水準器13a,13bの略真ん中にくる
ように動かして、支持面120aが水平で所定の高さに
なるようにする。
【0043】ブロックB2では、設定された支持板12
aに、構造物である柱部材や柱脚のベースプレート6a
を二つ固定することができる。また、耐震ゴムを介して
構造物を立設しても良い。なお、ブロックB2ついての
作用は、上記ブロックB1と同一であるので、説明は省
略する。
【0044】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a) 基礎用コンクリートブロックは水準器を有して
いるので、設置に際して別に水準器を必要としない。こ
れにより基礎用コンクリートブロックの設置の際に、上
面に水準器の基準面を当てて水平度を測る作業がなくな
る。また、前記作業がなくなるので、従来のように上面
と水準器の基準面との間に砂粒等の異物を挟んで、構造
物を支える部分を含む面の水平度が出ていない状態で基
礎用コンクリートブロックの設置作業を完了させてしま
うこともない。
【0046】(b) 作業者が水準器を携帯しなくても
基礎用コンクリートブロックの水平度を出すことができ
るので、作業の煩わしさを解消することができる。
【0047】(c) 通り心または柱芯に合わせる目印
となる表示手段が設けてあるものは、基礎用コンクリー
トブロックに新たに目印を設ける必要がなく、表示手段
が通り心または柱芯に合うようにするだけで、基礎用コ
ンクリートブロックを所定の位置に設置することができ
る。これにより設置作業の手間を軽減することができ
る。
【0048】(d) 基礎用コンクリートブロックは、
硬化前のコンクリートに投入し、該コンクリートに食い
込ませた状態で動かして、立設される構造物を支える部
分を含む面が水平で所定の高さになるようにして設置さ
れる。この施工方法によれば、従来のように現場におい
て上面の水平を出すためにモルタルを塗る作業がなくな
る。従って、基礎用コンクリートブロックでは、モルタ
ルを水平に均す技術を持たない一般の作業者でも施工が
可能になる。
【0049】(e) 基礎用コンクリートブロックは、
コンクリートが硬化前の状態にあるときに投入し、しか
も、上面の水平を出すためのモルタルも使用しないの
で、施工中の待ち時間を少なくでき、従来のブロックよ
り更に施工期間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基礎用コンクリートブロックの第
1の実施の形態を示しており、立設する構造物を想像線
で表した分解斜視説明図。
【図2】図1に示すブロックを捨てコンクリートに投入
して、支持板の上面の水平度を出して設置した状態を示
しており、立設する構造物を想像線で表し、ブロック及
び構造物以外を断面した説明図。
【図3】図1に示すブロックを根伐箇所に設置した状態
を示す平面説明図。
【図4】図1に示すブロックの支持板に耐震ゴムを介し
て構造物を立設した状態を示す要部拡大説明図。
【図5】本発明に係る基礎用コンクリートブロックの第
2の実施の形態を示しており、立設する構造物を想像線
で表した分解斜視説明図。
【符号の説明】
B1,B2 ブロック 10,10a フーチング部 11,11a 立上部 110,110a モルタル 12,12a 支持板 120,120a 支持面 121,121a 貫通孔 122 凹穴 123,123a 表示部 13,13a 水準器 14,14a アンカーボルト 2 根伐箇所 3 栗石 4 捨てコンクリート 5 通り心 6,6a ベースプレート 60 ナット 7 耐震ゴム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立設される構造物を支える部分の水平度
    を測るための水準器を有していることを特徴とする、基
    礎用コンクリートブロック。
  2. 【請求項2】 水準器を有する基礎用コンクリートブロ
    ックであって、 上記水準器の基準面は、立設される構造物を支える部分
    を含む面と平行になるように設けてあることを特徴とす
    る、 基礎用コンクリートブロック。
  3. 【請求項3】 水準器を有する基礎用コンクリートブロ
    ックであって、 支持板を有し、該支持板の上面は立設される構造物を支
    える部分を含む面となっており、上記支持板には上記水
    準器が備えてあり、上記水準器は、基準面が上記支持板
    の上面と平行になるように設けてあることを特徴とす
    る、 基礎用コンクリートブロック。
  4. 【請求項4】 通り心または柱芯に合わせる目印となる
    表示手段が設けてあることを特徴とする、 請求項1,2または3記載の基礎用コンクリートブロッ
    ク。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の基礎用
    コンクリートブロックを硬化前のコンクリートに投入
    し、該コンクリートに食い込ませた状態で動かして、立
    設される構造物を支える部分を含む面が水平で所定の高
    さになるように設置することを特徴とする、 基礎用コンクリートブロックの施工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104032767A (zh) * 2014-06-20 2014-09-10 天津二十冶建设有限公司 一种深基坑内塔吊基础及其施工方法

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