JP2000313820A - カーボンブラック - Google Patents

カーボンブラック

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JP2000313820A JP2000055257A JP2000055257A JP2000313820A JP 2000313820 A JP2000313820 A JP 2000313820A JP 2000055257 A JP2000055257 A JP 2000055257A JP 2000055257 A JP2000055257 A JP 2000055257A JP 2000313820 A JP2000313820 A JP 2000313820A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高黒度、光沢及び分散性に優れたカーボンブ
ラックの提供。 【解決手段】 カーボンブラック0.500gを水25
mlに分散した液のpH値として定義される初期pHが
3.0以上、及び、前記分散液についてpHが7.00
を超えるまでに要する0.1M/lNaOH水溶液での
中和滴定量が2.5ml以上であるカーボンブラック。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗料、インキ、樹脂
着色等の着色用途に好適に用いられるカーボンブラック
に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂着色、印刷インキ、塗料において着
色剤として使用されるカーボンブラックは黒度、分散
性、光沢、着色力および流動特性、粘度特性面で優れた
ものが求められる。塗料用途の中でも特に自動車用トッ
プコート用途では極めて高い黒度と光沢とが要求され
る。このカーボンブラックの黒度・着色力は、カーボン
ブラックの粒子径及びストラクチャーへの依存性が大き
く、粒子径が小さくなるほど高黒度となることが知られ
ている。例えば、黒度と粒子径との関係は特開昭50−
68992号公報に開示されている。中高級塗料用や中
高級樹脂着色剤用の分野などには極めて高黒度が要求さ
れ、特に、平均粒子径が15nm以下の超微粒子カーボ
ンブラックが用いられる。このクラスのカーボンブラッ
クは、チャンネル法で製造したものをHCC(High Colo
r Channel)あるいはMCC(Midiam Color Channel)、
ファーネス法で製造したものをHCF(High Color Furn
ace)あるいはMCF(Midiam Color Furnace )と呼んで
いる。
【0003】しかしながら、小粒子径のカーボンブラッ
クを、インキや塗料のビヒクル並びに樹脂中に配合した
場合、分散性や流動性、粘度特性面での劣化を引き起こ
すという問題がある。また、低ストラクチャー化したカ
ーボンブラックは、流動性、粘度特性面では良好となる
ものの著しく分散性の劣化を引き起こすという問題があ
る。以上の問題は、カーボンブラックの製造方法が、チ
ャンネル法、ファーネス法何れの場合にも共通する。特
に、チャンネル法で製造された超微粒子の高黒度のカー
ボンブラックは、高い温度の有酸素雰囲気で作るため、
その製造時に表面が多孔化し、このため樹脂やビヒクル
の吸着量が増加し、このため高粘度化する欠点がある。
【0004】また、分散性や流動性を改善する目的でカ
ーボンブラックを酸化剤を用いて酸化し粒子表面に官能
基を付与する方法が知られている。特公昭45−374
36号公報にはカーボンブラックをオゾンで酸化する方
法が開示され、特公昭46−18368公報にはカーボ
ンブラックをオゾンで酸化することでインキ系での黒度
を向上させる例が開示されている。また、特公昭45−
29754号公報にはカーボンブラックを二酸化窒素ガ
スで酸化する方法が開示されている。その他、硝酸や高
温の空気で酸化処理を行うことも知られている。しかし
ながら、これらの酸化後処理を実施しても、低ストラク
チャー化及び小粒子径化による分散性、流動性の劣化を
全て補うことはできない。本発明者等の検討によれば、
カーボンブラックの酸化処理を実施しても流動性の改善
効果は十分ではなく、特に高剪断速度条件での粘性につ
いては酸化による効果が殆ど得られず、逆に酸化により
高速流動時の粘度が高くなる現象も見られる。
【0005】一方、小粒子径化及び低ストラクチャーを
行わずにカーボンブラックの黒度を改善するため、特開
平9−235485号公報では、凝集体分布をシャープ
にすることでで分散性や流動性を損なわずに黒度を高め
る方法が開示されている。しかしながら、特に高い漆黒
性が要求される着色分野では、このような凝集体分布の
シャープなカーボンブラックを用いても全てのバランス
を満足できるカーボンブラックは得られておらず、黒度
または、流動性、分散性等の何れかの特性を犠牲にして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
カーボンブラックの特性と、樹脂組成物等のカーボンブ
ラック含有組成物の物性との関係に関しては、一般に相
反関係にある黒度、分散性、および流動性をいかに満足
させるかが重要な課題となっている。更に、一旦分散し
たカーボンブラックが再凝集することがあってはならな
い。本発明は、種々のカーボンブラック含有組成物を調
製した際に、高黒度、良分散性、良流動性特に高剪断速
度条件での流動性を保ち、更に凝集を防止することがで
きるカーボンブラックを得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の知
見に基づき、更に黒度を向上するには、粒子径以外の物
性値をコントロールすることが必要であるとの考えに至
り、黒度の向上したカーボンブラックを製造する手段に
ついて、特にチャンネルブラックと同等もしくは同等以
上の黒度と分散性を示しかつ流動性について極めて良好
なカーボンブラックをファーネス法により製造する方法
について種々の検討を行った。また、カーボンブラック
のマトリックス中での分散挙動、黒度及び流動性に影響
する因子を解析し、従来に比して、より高黒度で良分散
性を有し、かつ塗料組成物等の分散系の粘度を低く保つ
カーボンブラックに関する種々の分析検討を行った。そ
の結果、カーボンブラックの特定の複数の物性値の間の
関係を表す値であって黒度や分散性などと高い相関を有
するものを見いだし、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明は以下の第1〜第5の発明に
かかるカーボンブラックよりなる。第1発明は、カーボ
ンブラック0.500gを水25mlに分散した液のp
H値として定義される初期pHが3.0以上、及び、前
記分散液についてpHが7.00を超えるまでに要する
0.1M/lNaOH水溶液での中和滴定量が2.5m
l以上であるカーボンブラックに存する。第2発明は、
950℃、30分間の熱分解により発生するガス中のC
O/CO 2比率が1.0〜1.5で、全酸素量が65m
g/g以上であるカーボンブラックに存する。第3発明
は、比表面積が300m2 /g以上、揮発分量が9%以
上、pHが2.8〜4.0であるカーボンブラックに存
する。第4発明は、D1/2 /Dmod の比が1.0以下、
且つ、揮発分量が10〜15%であるカーボンブラック
に存する。第5発明は、揮発分量/比表面積が300μ
g/m2 以上、比表面積が310〜450m2 /gであ
るカーボンブラックに存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
第1〜第5の発明にかかるカーボンブラックは、各々が
完全同一なものではないが密接な関係があり、各発明で
規定する物性が重複して具備する性質を有するカーボン
ブラックが特に好ましいものであるので、以下第1発明
のカーボンブラック0.500gを水25mlに分散し
た液のpH値として定義される初期pHが3.0以上、
及び、前記分散液についてpHが7.00を超えるまで
に要する0.1M/lNaOH水溶液での中和滴定量と
して定義される中和滴定量が2.5ml以上であるカー
ボンブラックを中心に説明する。
【0010】従来、ファーネスブラックを酸化処理する
ことにより表面の酸性官能基を増加させたもの、あるい
はチャンネル法で得られたチャンネルブラックは、初期
pHが3.0未満となっており、本発明で規定する範囲
からは外れる。このため、本発明のカーボンブラックが
発現する顕著な黒度と光沢とを達成することができなか
ったと考えられる。カーボンブラックの初期pHが3.
0未満では、これを塗料に使用した場合に塗料ワニスと
強い結合を示し、塗料粘度が上昇するため好ましくな
い。また、カーボンブラックの中和滴定量が2.5ml
より少ないと、これを塗料用として使用した場合に、ワ
ニスとのなじみが悪く、カーボンブラックが分散しずら
くなり、塗料光沢が低下するので好ましくない。なお、
以上の初期pHは、JIS 6221−1982の方法
で測定される通常のpH値とはわずかに異なるものであ
るが、本発明のカーボンブラックのJIS 6221−
1982の方法でのpHが、好ましくは2.8〜4.0
である。pHが2.8未満では塗料とした際の粘度が増
加し良好な塗膜特性を得るのが難しくなり、一方、pH
が4.0を超えると塗料への分散が悪く光沢が低くな
る。
【0011】本発明のカーボンブラックの粒子径は特に
限定されないが、好ましくは平均粒子径として通常18
nm以下、好ましくは14nm以下、特に好ましくは8
〜13nmであり、かかる範囲で黒度が極めて優れたも
のとすることができる。また、黒度やマトリックスへの
分散能は、カーボンブラックの凝集体の径や分布とも相
関があり、本発明のカーボンブラックの凝集体の最大頻
度ストークス相当径Dmodが通常50nm以下、好まし
くは35nm以下である。Dmod が50nmを超える凝
集体径のカーボンブラックではそのような黒度が十分得
られない。また、高い黒度と分散性のバランスを達成す
るためには、最大頻度ストークス相当径の半値幅D1/2
と最大頻度ストークス相当径Dmod の比、D1/2 /D
modを通常1.0以下、好ましくは0.9以下に調整す
る必要がある。更に、本発明のカーボンブラックは体積
75%径D75とDmod の比、D75/Dmod を2.0以下
として、分散に悪影響を及ぼす体積75%径を越える大
凝集体径の含有率を低く抑えるのが望ましい。
【0012】更に、本発明のカーボンブラックは、比表
面積(N2SA比表面積)が通常300m2 /g以上、
特に310〜450m2 /gの範囲で特に黒度と光沢と
の発現の点で優れている。かかる比表面積は前記のカー
ボンブラックの平均粒子径との間で、比表面積/平均粒
子径が比表面積/平均粒子径が22×109 〜29×1
9 m/gであるものが望ましく、22×109 m/g
未満では黒度が十分でなく、29×109 m/gを超え
ると分散性が悪く光沢が十分でない。
【0013】本発明のカーボンブラックは、DBP吸油
量は特に限定されないが、通常130cm3 /100g
以下、好ましくは100cm3 /100gであり、この
範囲を越えると、黒度低下、粘度低下の傾向にある。ま
た、カーボンブラックのDBP吸油量はカーボンブラッ
クの凝集性に影響を与え、特に、DBPが低くなるとカ
ーボンブラックの凝集性が増加する傾向があり、カーボ
ンブラックの表面性状を改質して十分な効果が得られな
いことがあるので、分散性及び光沢の観点から、DBP
の下限は通常50ml/100g以上であることが好ま
しい。
【0014】一方、本発明のカーボンブラックは比較的
高い揮発分量を有するものあって、JIS K6221
−82の方法で求めた揮発分を通常9%以上、好ましく
は10〜15%含むものである。該揮発分が9%未満だ
と分散が充分でなく、光沢が出にくい。また、該揮発分
は前記比表面積とも相関があり、揮発分量/比表面積が
通常300μg/m2 以上であることが望ましく、30
0μg/m2 未満だと分散が悪く光沢が十分でなくなる
恐れがある。
【0015】更に、本発明のカーボンブラックとして好
ましいものは、950℃、30分間の熱分解により発生
したガス中のCO/CO2比率 が1.0〜1.5で、全
酸素量が65mg/g以上のものである。全酸素量が6
5mg/g未満であると分散性が不良であり、光沢も不
十分である。CO/CO2 比率が1.0未満であっても
分散性が不良であり、光沢も不十分である。一方、CO
/CO2 比率が1.5を超えると黒度が低く粘度が高く
なる。これは、全酸素量として検出される表面の官能基
のうちCO/CO2 比率として表されるものの存在によ
り、カーボンブラック表面の凝集性が弱まり、高い比表
面積でも凝集しにくい状態となっていること、また、こ
のような特定の官能基が多すぎても少なすぎても凝集に
悪影響を及ぼすことが推測される。
【0016】以上説明したような極めて特定範囲の物性
を有する本発明のカーボンブラックの製造方法は特に限
定される必要はないが、好適には、酸化処理されていな
い母体カーボンブラックを製造するプロセスと、そこで
得られたカーボンブラックを酸化処理する酸化プロセス
との二段階の製造プロセスを用いることが推奨される。
そして、所望の物性を有する本発明のカーボンブラック
は、本発明者等による膨大な検討の知見を組み合わせる
ことで初めて製造が可能となったと言える性質のもので
ある。以下、本発明のカーボンブラックの製造方法につ
いて詳細に説明する。
【0017】小粒子径で粒子径分布のシャープで且つ凝
集体径も小さく凝集体分布のシャープなカーボンブラッ
クを製造する方法としては、ファーネス法とチャンネル
法があるが、チャンネル法ではその製法上酸素を含む高
温燃焼ガス中で製造することから詳細な物性制御が困難
であるので、ファーネス法により母体カーボンブラック
を製造することが好ましい。図1に、本発明で用いるこ
とのできるカーボンブラック製造炉の一例の要部縦断面
概略図を示す。炉は長さ方向に、高温燃焼ガス流を形成
させる第1反応帯域1と、得られた高温燃焼ガス流に原
料炭化水素を混合してカーボンブラックを生成させる、
チョーク部を有する第2反応帯域2と、第2反応帯域に
引き続いた下流にあり、反応を停止させる第3反応帯域
3とに区分される。各反応帯域のプロセス自体は、基本
的には従来技術と同様の方法を採ることができる。第1
反応帯域では一般に燃焼ノズル5から燃料炭化水素と酸
素含有ガスを導入し、高温ガス流を発生させる。酸素含
有ガスとしては一般に空気、酸素またはそれらの混合物
が用いられ、燃料炭化水素としては一般に水素、一酸化
炭素、天然ガス、石油ガス並びに重油等の石油系液体燃
料、クレオソート油等の石炭系液体燃料が使用される。
【0018】第2反応帯域では第1反応帯域で得られた
高温ガス流に並流又は横方向に設けた原料炭化水素導入
ノズル6から原料炭化水素を噴霧導入し、原料炭化水素
を熱分解させてカーボンブラックに転化させる。原料炭
化水素としては一般にベンゼン、トルエン、キシレン、
ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素、クレオ
ソート油、カルボン酸油等の石炭系炭化水素、エチレン
ヘビーエンドオイル、FCCオイル等の石油系重質油、
アセチレン系不飽和炭化水素、エチレン系炭化水素、ペ
ンタンやヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素などが好適に
使用される。第3反応帯域は高温反応ガスを通常100
0〜800℃以下に冷却するため、反応停止流体導入用
ノズル7から水等の液体あるいは気体の冷却媒体を噴霧
する。冷却されたカーボンブラックは、捕集バッグフィ
ルター等でガスと分離し回収する等公知の一般的プロセ
スをとることができる。
【0019】最終的に高い漆黒性をもつカーボンブラッ
クを得るには上記のような炉を用いてカーボンブラック
を製造するに際し、原料炭化水素を導入する位置の条件
をはじめとする炉内のカーボンブラック生成領域におけ
る諸条件を適宜調整することにより好適に行われる。具
体的には、原料炭化水素を導入する部位における燃焼ガ
ス中の酸素濃度は3vol%以下、好ましくは0.05
〜1vol%とするべきである。意外なことに、原料炭
化水素導入位置の酸素濃度を極力少なくすることによ
り、このような小粒子径であり凝集体径が小さく均一
で、且つ大粒径の凝集体が抑えられたカーボンブラック
を歩留まり良く得ることができる。小粒子径、小凝集体
径及びシャープな凝集体分布を有するカーボンブラック
を得るためには、原料炭化水素を導入する部位の温度
が、通常1800℃以上、好ましくは1900℃以上、
特に好ましくは2000〜2400℃とする。なお、カ
ーボンブラック生成時の温度はチャンネル法、ファーネ
ス法共に粒子径が小さいもの程高温を要する傾向にある
が、熱混合性の悪いチャンネル法のほうが、より周囲の
ガス温度は高くなることから、同じ粒子径のカーボンブ
ラックであってもチャンネル法で製造したカーボンブラ
ックの方がより賦活された比表面積の高いカーボンブラ
ックが得られやすい。
【0020】平均粒子径25nm以下の小粒子径のカー
ボンブラックの生成時の温度は少なくとも1200℃以
上であり、この温度下ではカーボンブラックは急速に賦
活反応が促進され、カーボンブラック表面のラフネスの
発達が無視できなくなる。特に粒子径が15nm以下の
カーボンブラックを生成させる際には周囲ガス温度は1
500℃以上に達し、カーボンブラックが形成された後
5〜20ms程度の滞留時間の間で急激に賦活反応が発
生し、比表面積の著しい増加が観られる。カーボンブラ
ック表面の賦活反応が進行し、表面が多孔化する。かか
る多孔化したカーボンブラックをそのまま塗料や樹脂組
成物等として使用すると、平滑な表面に比べ細孔部分は
多量に樹脂やワニス成分、溶剤等を吸着し、このためカ
ーボンブラック凝集体の間に存在する自由な樹脂やワニ
ス、溶剤等が減少し、組成物分散系の粘度を高める傾向
が大きくなる。
【0021】カーボンブラック凝集体は、原料炭化水素
が熱分解後、縮合し、液滴へ融着後、核となる前駆体が
形成しカーボンブラック粒子が生成、その後粒子の相互
の衝突を経て、融着炭化し生成すると考えられる。この
反応は高温である程速く進み、生成する粒子も小さくな
る。また、炭化速度も速くなるので、粒子同士が衝突し
凝集体となって固まるまでの時間も短くなるので凝集体
も小さくなると考えられる。従って、原料炭化水素を導
入する部位における温度は原料炭化水素が均一に気化、
熱分解するためにさらには小粒子径カーボンブラックを
得るために充分高温であることが望ましく、本発明のカ
ーボンブラックを得るには上記の温度範囲とすることが
好適であると考えられる。原料炭化水素を導入する部位
の温度を上記の範囲とするには、例えば、第1反応帯域
において高温燃焼ガス流を形成させる際に空気に酸素を
添加することができる。もちろん、燃焼ガス温度を高め
る方法は酸素の添加に限定されず、空気を予熱する等の
方法をとることによっても可能である。なお、炉内の温
度は例えば放射温度計等の手段により確認することがで
きる。
【0022】第2反応帯域はチョーク部を有するが、該
チョーク部は断面積が急激に狭くなっている部分であ
る。チョーク部は通常500mm以上、好ましくは80
0〜3000mmであって、チョークの直径が通常17
0mm以下、好ましくは30〜170mm、特に好まし
くは50〜150mmとする。かかる範囲において得ら
れるカーボンブラックの凝集体径を特に小さくできる。
通常、チョーク部開始部位であるチョーク部の入口は、
流路の最も狭い部分を含み、流路の縮小する軸方向に対
する角度が5°を超える値から5°以下に変化する部位
を言い、チョーク部の終端であるチョーク部の出口は、
流路の縮小する軸方向に対する角度が5°を超える値と
なる部位を言う。
【0023】原料炭化水素の供給位置は、チョーク部内
であってしかもチョーク入り口から燃焼ガスの断面平均
流速基準で1ms以内、好ましくは、0.6ms以内と
することが好適である。この部位で導入することにより
小粒子径で凝集体径の均一なカーボンブラックを得るこ
とができる。また、原料炭化水素を炉内に均一に分散さ
せるために、原料炭化水素は2個以上のノズルから炉内
に導入することが好ましい。原料炭化水素はチョーク内
導入後、燃焼ガスの運動及び熱エネルギーにより微粒化
されるが、その時の燃焼ガスの速度は速い程よくく、通
常250m/s以上、好ましくは300〜500m/s
である。この範囲で特に小粒径で凝集体が小さく粒子径
分布の狭いカーボンブラックを容易に得ることができ
る。凝集体径に関しては、カリウムイオンの添加及び添
加量でコントロールでき、添加量を増加すれば凝集体径
は小さくなる。
【0024】小粒子径カーボンブラックを製造する場合
には、以上説明したようにカーボンブラックの生成時の
温度は高いものであるのが、得られたカーボンブラック
の賦活反応の進行が速くなる。このためラフネスを制御
するためには、カーボンブラックが生成してから反応停
止までの滞留時間が短くなるように反応停止位置を適切
に設定するべきである。一方で、この滞留時間は安全上
問題の大きい芳香族炭化水素の炭化反応の進行にも大き
な影響を与える。反応停止までの時間を短くすると原料
炭化水素を供給してからカーボンブラックが生成するま
での時間及び生成した極めて水素含有量の多い芳香族炭
化水素の凝集した状態のカーボンブラックが温度により
脱水素反応を起こし炭化するまでの時間が短くなり、得
られたカーボンブラックの芳香族炭化水素含有量が多く
なり安全性が劣るものとなることから、カーボンブラッ
クの反応停止は炭化反応の完了する近傍の位置において
瞬時に賦活反応が進行しない通常1200℃以下の温度
まで冷却する事が安全性及びラフネスの抑制を両立させ
る方法として好適である。例えば、14nm以下のカー
ボンブラックを製造する場合には、原料油供給位置から
通常1〜20ms間の滞留時間に相当する位置で120
0℃以下まで急激に冷却させ、カーボンブラック含有熱
ガスに対して、微細化噴霧した水または窒素及び二酸化
炭素等の不活性ガスを均一に混合させ、反応を停止させ
るのが好ましい。
【0025】以上のような諸条件の組み合わせにより得
られた、小粒子径、小凝集体径且つ凝集体分布が極めて
シャープなカーボンブラックを母体につき、以下に説明
するような条件での酸化処理を行い、本発明のカーボン
ブラックを得る。カーボンブラックの酸化処理自体は従
来より知られた技術であるが、従来の通常の酸化処理の
条件を単純に適用するだけでは本発明のような特定物性
を有するカーボンブラックを得ることができない。従来
の酸化方法として、例えば、酸化剤としてオゾンを用い
たり、硝酸、二酸化窒素等を用いキルン内で酸化処理を
行うことが知られているが、これら従来方法による酸化
処理を行った場合、酸化剤としてオゾンを用いた場合に
は、例えば、前記のカーボンブラックを950℃、30
分間の熱分解により発生したガス中の全酸素量は増加す
るが、酸素のCO/CO2比率が小さくなりすぎ、一
方、酸化剤として硝酸、二酸化窒素等を用いた場合には
全酸素量は増加するが、CO/CO2比率が大きくなり
すぎる。
【0026】また、従来の酸化方法では、本発明のカー
ボンブラックの通常の揮発分量の範囲から外れる理由と
して以下のようなことが考えられる。第1の理由とし
て、酸化で増加する揮発分量そのものが頭打ちとなる、
つまり、いくら酸化処理を長時間継続しても、低濃度の
酸化剤濃度では揮発分量はさほど増加しなくなることで
ある。例えば、酸化剤としてオゾンを用いたり、硝酸、
二酸化窒素等を用いキルン内で酸化処理を行うことが知
られているが、オゾンの場合は気体中のオゾン含有量に
制限がある。すなわち、オゾンガスは通常酸素又は酸素
を含有した空気を原料としてオゾン発生器において発生
させるが、原料中の酸素のうち8〜10体積%程度まで
しかオゾンに変えることができず、原料中の酸素の約9
0%はそのまま、発生したオゾンガスと混合した状態で
存在している。一方、カーボンブラックと接触させるガ
ス中の酸素及びオゾンの合計の濃度が気体組成の21v
ol%を越えると粉塵爆発を生じる危険性が極めて高く
なる事から、接触させるガスの酸素及びオゾンの合計の
濃度は21vol%以下とする必要がある。このため、
カーボンブラックと接触するオゾンガスの濃度は21v
ol%×0.1=2.1vol%が上限となる。
【0027】また、酸化剤として硝酸を使用する場合に
は、通常、キルン内にカーボンブラックを入れ、ここに
硝酸含有ガスを導入するが、この場合、短時間に導入す
る硝酸の量を増加すると、カーボンブラックと硝酸の接
触が不均一となり良好な物性のカーボンブラックを得る
ことができない。より均一な接触を試みるためにガスの
単位時間当たりのガス導入量を増加すると、ガスの流速
が上がり、キルンからカーボンブラックが吹き出てしま
うといった状態となり、所望の条件下での酸化処理を安
定して継続することが困難である。そのために酸化を数
分以上の長時間行う必要があるが、このため酸化による
酸性官能基増加に並行して酸化剤とカーボンが反応して
CO、CO2 となる、賦活反応による表面積の増加が起
こり、単位比表面積当たりの揮発分は必ずしも増加しな
い。そして、カーボンブラックの黒度には揮発分総量だ
けではなく、むしろ単位表面積当たりの揮発分が影響し
ている。
【0028】そこで、本発明のカーボンブラックを得る
ための酸化処理にあたっては、例えば、全酸素量を増加
させることにともに、酸化の際に並行して起こる比表面
積増加を抑制しつつ行うことがCO/CO2 比率を所定
の範囲に保つようにすることが重要である。そのための
具体的手段としては、100℃を越える温度における酸
化剤とカーボンブラックとの共存する時間を短時間に
し、かつ必要な揮発分を付与するための反応を十分に行
うという二律背反する条件を満たす必要があり、以下に
示すような硝酸ガスを酸化剤として用いる同伴気流方式
の酸化方法を用いることが好ましい。
【0029】硝酸ガスを酸化剤として用いる同伴気流式
の酸化方法は、酸化剤として硝酸ガスを含有する高速気
流にカーボンブラックを同伴させて好適な温度条件下で
酸化させた後、窒素酸化物と酸化カーボンブラックとを
分離する製造プロセスであり、高い揮発分を均一な状態
で付与させ良好な応用適性を発揮するカーボンブラック
を得ることのできる酸化方法である。より詳細には、硝
酸ガスを通常1〜30vol%、好ましくは2〜15v
ol%含有した酸化性ガスを、通常3m/秒以上、好ま
しくは5m/秒以上の流速で流通させた中に、反応装置
内に入る前にカーボンブラックを気流に同伴させて反応
装置内を移送させる。この時、単位体積ガス中に導入す
る硝酸ガスの重量とカーボンブラックの重量との比(硝
酸/カーボンブラック比)が最終的にカーボンブラック
に付与される揮発分量を支配する重要な因子となる。即
ち多量の揮発分を付与させる場合には硝酸/カーボンブ
ラック比を高くする事で揮発分量の調整を行うことがで
きる。また、気流を構成する酸化性ガスは、硝酸ガスの
他に空気や窒素等の不活性ガス及び原料とする硝酸や空
気中に含まれる水による水蒸気を含むガスを用いること
ができる。この酸化性ガスは、含有される硝酸及び水蒸
気等の成分が全く凝縮を起こさない温度まで予熱し、途
中温度低下しない様保温または加熱して、ここにカーボ
ンブラックを導入する。硝酸ガスは温度が高くなるにつ
れて二酸化窒素への分解が急速に発生することから、カ
ーボンブラックと接触するまでの酸化性ガスの温度は通
常50〜200℃、好ましくは50〜130℃である。
【0030】一方、カーボンブラックを同伴させる気流
のうち、カーボンブラックを気流に導入する部位のみを
部分的にさらに高速化し、通常20m/秒以上、好まし
くは50m/秒以上の流速に加速してここにカーボンブ
ラックを供給することによりカーボンブラックを分散す
るイジェクター式のカーボン導入装置を付けるとさらに
効果的である。
【0031】このようにしてカーボンブラックを気流に
同伴させ硝酸ガスとカーボンブラックとを接触させる。
上述の条件でこれを行うことにより、高速気流のエネル
ギーによりカーボンブラックと硝酸ガスとが強く混合さ
れる。ここで雰囲気を硝酸による酸化反応が効率的に起
こる50℃以上の温度でかつ、酸化反応により生成した
官能基の熱分解が抑制できる250℃以下の温度に保持
した状態で、10秒から600秒の間同伴気流中で反応
させる。さらに、高い揮発分量/比表面積のカーボンブ
ラックを得るためには、酸化反応領域の温度は120℃
以上200℃の温度で制御することがより好ましい。な
お、この反応の間に、初期の酸化反応で消費された硝酸
を補うべく、途中さらに硝酸ガスを気流中に添加しても
よい。
【0032】以上説明した酸化反応の後、硝酸による反
応の副生物である二酸化窒素、一酸化窒素等の窒素酸化
物を含有する反応後ガスと酸化されたカーボンブラック
とを分離する。反応後ガスと酸化カーボンブラックとを
分離する方法としてはサイクロン等の粉体輸送能力を変
更させて分級する方式の分級装置や、捕集バッグによる
バッグ方式等様々な方法を適用する事が可能であるが、
細かな粒子を完全にガスから分離するのにはバッグ式フ
ィルターによる分離方法を取ることが望ましい。この際
使用するバッグの材質は耐酸性の面でガラス繊維等で構
成される炉布で作成する事が耐久性上の観点から好適で
ある。
【0033】また、酸化処理したカーボンブラックには
窒素酸化物を多量に吸着しているため、この酸化カーボ
ンブラックを、通常120℃以上、好ましくは150〜
200℃に加熱し、5〜600分の間保持し、含有する
窒素酸化物量が少なくとも200ppm以下、より好ま
しくは100ppm以下とすることで、酸化カーボンブ
ラック表面に吸着された窒素酸化物を脱離させる事によ
り、有害な窒素酸化物を殆ど含まないカーボンブラック
を得ることができる。この際に用いる脱離装置として
は、一般的な温度調節の可能な乾燥機でよく、たとえば
静置乾燥機やディスク乾燥機、キルン乾燥機、流動乾燥
機等が使用できる。
【0034】図2に本発明のカーボンブラックを得るた
めの酸化処理に用いられる、カーボンブラックを気流に
同伴させて酸化反応を行うための装置(以下、同伴気流
式酸化反応装置という。)の一例の概略を示す。図2に
示す同伴気流式酸化反応装置は、硝酸気化装置、カーボ
ンブラック供給/分散装置、反応装置、分離装置及び脱
離装置からなる。硝酸気化装置は、カーボンブラックに
同伴させるための空気や窒素等のガスを通常100〜1
50℃に予熱した状態で、ヒーター34により加熱され
た円筒35内に導入し、硝酸定量ポンプ36により供給
して加圧式スプレーにより円筒35内に微噴霧して気化
させ、高圧の硝酸ガス含有気流を発生させるものであ
る。
【0035】こうして得られた硝酸ガス含有気流中に、
カーボンブラック供給/分散装置(30)により母体カ
ーボンブラックを定量供給しながら気流中に分散させ
る。カーボンブラック供給/分散装置の詳細を図3に示
す。図3中、311はホッパー、312はインバーター
制御ロータリーバルブからなる定量供給器、313はイ
ジェクター、314はガス噴出ノズルである。反応装置
は、恒温槽32と、その中に螺旋状に設置された配管
(以下、反応管とも称する)33から成る。恒温槽は、
カーボンブラックを同伴する気流を一定流速範囲で一定
温度範囲に制御した状態に所定の滞留時間保持させるた
めに、大気温度から250℃までの温度調節した空気を
熱風器39より導通させることにより温度調節が可能と
なっている。反応管33はステンレス製で、螺旋状に曲
げられて恒温槽内に設置されている。このように反応装
置は、恒温槽の温度を調節することにより反応管内の温
度を間接的に制御できる二重構造となっている。
【0036】図2に示す装置では、反応装置は3基が直
列に配置されており、これらは組み替え可能である。図
中、31はイジェクター式分散機、37は空気コンプレ
ッサー、38は分離装置である。カーボンブラックは硝
酸ガス含有気流に同伴して反応管内に導入され、酸化反
応を受ける。カーボンブラックの酸化処理における気流
中でのカーボンブラックの滞留時間の調整は、この反応
装置の接続個数を変更することによっても容易に調整可
能である。また、酸化反応後のカーボンブラックを含有
する気流は、引き続き冷却部配管内を通りながら冷却さ
れ、カーボンブラックと酸化反応後のガスとを分離する
分離装置に導入される。
【0037】分離装置38は、捕集バッグでカーボンブ
ラックを回収することにより酸化反応後のガスと分離す
る。分離されたカーボンブラックは、脱離装置に導入さ
れる。脱離装置の断面の概略を図4に示す。脱離装置
は、外部に加熱ヒーターを有する円筒部(390)、円
筒部の下部全面に設置された入口フィルター(393)
を有し、加熱空気供給口(392)から入口フィルター
を通じて加熱空気が円筒内に導入され、円筒内部のカー
ボンブラックは流動状態となり含有する窒素酸化物と水
分とがカーボンブラックから脱離される。図3中、39
4は出口フィルター、395はガス排出口である。
【0038】以上のような製造方法により、本発明で規
定する諸特性を有するカーボンブラックを製造すること
ができ、このような特性のカーボンブラックは広範囲の
分散系においてより漆黒性の高いカーボンブラック組成
物を得ることができる。本発明のカーボンブラックを用
いた組成物を得るには、本発明のカーボンブラックを含
有する以外は、公知の各種の方法を採用して所望の組成
物を調製することができる。
【0039】本発明のカーボンブラックを含有する樹脂
組成物を調製する場合、適用可能な樹脂も特に限定され
ず、各種の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂、それら
の樹脂の混合物あるいはフィラー等の各種添加物を加え
たものであってもよい。通常、樹脂組成物の調製に用い
られるものを、目的に応じて適宜選択して用いればよ
い。樹脂成分に本発明のカーボンブラックを通常0.1
〜60重量%程度添加し、必要に応じて混練する。この
際、樹脂混練機として通常使用されているもの、例えば
バッチ式開放型としてロールミキサー、バッチ式密閉型
としてバンバリータイプミキサー、連続スクリュー式と
して単軸混練押出機、二軸混練押出機、連続ローター式
として単軸混練機、二軸混練機等を使用することもでき
る。
【0040】また、本発明のカーボンブラックを通常
0.1〜10重量%含有する塗料組成物を調製する場
合、使用するワニスとしては塗料に用いることのできる
ものであれば特に限定されず、例えば各種の油性塗料、
酒精塗料、合成樹脂塗料、水性塗料に用いられるものを
用いればよく、油ペイント、油エナメル、フェノール樹
脂又はマレイン酸樹脂、アルキド樹脂塗料、アミノアル
キド樹脂塗料、尿素樹脂塗料、酒精塗料、ラッカー、ビ
ニル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗
料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、シリコ
ーン樹脂塗料、エマルジョン樹脂塗料、水溶性樹脂塗料
が挙げられる。
【0041】本発明のカーボンブラックは、特に高黒度
の要求が高い自動車上塗り用のアクリル系塗料において
好適に用いられる。この場合、具体的には、カーボンブ
ラックに、ワニス成分、分散剤、メラミン樹脂等の硬化
剤、溶媒を配合して撹拌することにより塗料組成物を調
製する。ワニス成分としてはアクリル樹脂を主成分とす
るアクリル塗料系ワニス(通常、固形分中、アクリル樹
脂を10wt%以上含む)を用い、分散剤としては、カ
ーボンブラックの塗料へのに好適に用いられる高分子系
分散剤のうち、特に、有効成分としての塩基性タイプの
高分子系分散剤、特に、アンカー部に3級アミノ基を有
するポリマー、あるいはこのような有効成分であるポリ
マーをキシレン等の溶媒で希釈して固形分40wt%程
度とする等の手段により粘度を調整したもの、特に、ア
ミン価が3〜60mgKOH/g程度のもの(たとえば
商品名:「アジスパPB711」、「アジスパPB82
1」、味の素(株)製、アミン価各々45mgKOH/
g及び7〜10mgKOH/g)が、本発明のカーボン
ブラックと共に用いるのに極めて好適である。また、第
3アミン、又はそれと鉱酸、芳香族カルボン酸又はスル
ホン酸との塩であり、アミンは1個以上の重合体基を有
する分散剤が挙げられる。溶媒としてはワニス成分を良
く溶かす、酢酸ブチル、キシレン、ブタノール等の一般
的な溶媒を用いれば良く、塗料調製の操作自体は従来の
手段を適宜用いれば良い。各成分の配合比は、ワニス固
形分100重量部に対して、カーボンブラックを通常
0.5〜10重量部、好ましくは3〜7重量部、分散剤
の添加量はカーボンブラック100重量部に対して、分
散剤の有効成分を通常20〜200重量部、好ましくは
50〜150重量部である。かかる方法によりアクリル
系塗料を調製した場合、黒度、光沢が高いと同時に、粘
度の低い塗料組成物とすることができる。具体的には、
粘度が200cps以下、さらには150cps以下で
あって、L値が4.5以下の塗料組成物、粘度が200
cps以下、さらには150cps以下であって、黒度
が30以上のものとすることもできる。また、L値が
4.5以下、光沢度(20度)が80以上、さらには9
0以上の、高黒度と優れた光沢とを両立する塗料組成物
を得ることができる。
【0042】本発明のカーボンブラックを含有するイン
キ組成物は、従来より知られる各種のワニス、溶剤と配
合し分散してあものであればよく、本発明のカーボンブ
ラックは、特に水性インキ組成物として用いると優れて
いる。例えばワニスとしてアルカリ可溶型樹脂、ヒドロ
ゾル型樹脂等各種の水溶性ワニスとともに水性媒体に分
散する等、公知の手段を採用すればよく、また、各種の
添加剤を添加してもよい。
【0043】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明する。各実施例及び比較例におけるカーボンブラック
の物性の決定には以下の試験方法を用いた。
【0044】(1)初期pH、中和滴定量 初期pHは、50mlガラスビーカーを用い、カーボン
ブラック0.500gを脱イオン水(pH6〜7)25
mlにスターラで分散した溶液にpH電極を浸した時の
pH値である。中和滴定量とは、2秒間隔で0.1M/
lのNaOH溶液を20.83μlずつ滴定した時のp
H変化をpH電極で都度読みとり、その値が7.00を
超えるまでに滴定した滴定量である。 (2)pH JIS 6221−1982に従って測定した。
【0045】(3)平均粒子径 電子顕微鏡法による。電子顕微鏡法とは、以下に示す方
法である。カーボンブラックをクロロホルムに投入し2
00KHzの超音波を20分間照射し分散させた後、分
散試料を支持膜に固定する。これを透過型電子顕微鏡で
写真撮影し、写真上の直径と写真の拡大倍率により粒子
径を計算する。この操作を約1500回にわたって実施
し、それらの値の算術平均により求める。
【0046】(4)Dmod 、D1/2 最大頻度ストークス相当径(Dmod )及びストークス相
当径半値幅(D1/2 ) は次のようにして決定した。スピン液として20%エタ
ノール溶液を用い、遠心沈降式の流度分布測定装置(J
Lオートメーション社製 DCF3型)により、ストー
クス相当径を測定し、ストークス相当径対与えられた試
料中の相対的発生頻度のヒストグラム(図5)を作る。
ヒストグラムのピーク(A)から線(B)を、Y軸に平
行にX軸まで引き、ヒストグラムのX軸の点(C)で終
わらせる。点(C)でのストークス相当径が最大頻度ス
トークス相当径Dmod である。また、得られた線(B)
の中点(F)を決定し、その中点(F)を通りX軸に平
行に線(G)を引く。線(G)はヒストグラムの分布曲
線と2点D及びEで交わる.カーボンブラック粒子の2
点D及びEの二つのストークス相当径の差の絶対値がス
トークス相当径半値幅D 1/2 値である。
【0047】(5)D75 体積75%径(D75)は次のようにして決定した。上記
最大頻度ストークス相当径を決定する方法において、ス
トークス相当径対試料の相対的発生頻度のヒストグラム
図5からそれぞれのストークス相当径と頻度から体積を
求め、ストークス相当径対その相当径までの得られた試
料の体積総和を表すグラフを作る(図6)。したがって
図6中、点Aは全試料の体積の総和を表す。ここで、こ
の体積総和の75%の値の点(B)を決定し、点Bより
X軸に平行に曲線と交わるまで線を引く。点(C)から
Y軸に平行に線を引き、X軸と交わった点(D)の値が
体積75%径(D75)である。
【0048】(6)比表面積 ASTM D3037−88に従って測定した。 (7)DBP吸油量 ASTM D−3493−88に従って測定した。 (8)揮発分量 JIS K 6221−82 に従って測定した。 (9)CO/CO2比率、全酸素量 カーボンブラック0.50gを石英ガラス管にいれ、ガ
ラス管の中を真空にし、その後、真空状態のまま、95
0℃の加熱炉の中にいれ、カーボンブラックに結合して
いる酸素官能基を熱分解しCO、CO2 に変え、950
℃30分で発生したガスを全量ピストンとシリンダーで
常温の容器に移した後、そのガスの圧力と容器体積から
発生ガスモル数を求めた。次に、そのガスの一部を取り
出しガスクロマトグラフィ−によりガス組成比を求め
た。ガスのモル数とその組成比からカーボンブラックか
ら発生したCO、CO2 をmg/g単位で求めた。更
に、このCO、CO2 中の酸素重量を全酸素量とした。
【0049】(10)PVC黒度 PVC黒度は、本発明のカーボンブラック1重量部をP
VC(ポリ塩化ビニル)樹脂100重量部に添加、2本
ロールにより分散、シート化し、三菱化学(株)カーボ
ンブラック「#40」、「#45」の黒度を各々1点、
10点と「MCF88」を20点、「#2600」を2
8点として基準値を定め、試料の黒度を視感判定により
評価した。
【0050】(11)黒度、光沢、光沢度、L値の測定 試料カーボンブラック3.5g、三菱レーヨン(株)製
のアクリル塗料系ワニス「HR−593」を20gと味
の素(株)製の分散剤「アジッスパ PB711」を
3.5g、酢酸ブチル9.9gキシレン9.9g、ブタ
ノール2.7g、NV(固形分)60wt%のメラミン
樹脂を7.3gを内径4.0cm、高さ8.0cmのス
テンレス製ポットに入れたのち、直接1mmのジルコニ
アビーズ120gをいれる。この中に軸に直径3.7c
mの3枚の円盤を有する攪拌機をセットし、回転数を2
700rmpで5時間攪拌する。この時、攪拌による発
熱を押さえるため、25℃の水でポットを冷却する。5
時間分散したあと、ジルコニアビーズを取り除き、B型
粘度計を用い25℃で粘度を測定した後、PETフィル
ム上に20milのバーコータを用い塗膜を作成し、5
分静置後、120℃で20分間硬化を行う。得られた硬
化塗膜につき、視感による光沢、黒度の測定(基準用試
料として比較例2で得られた硬化塗膜を30とする)並
びに日本電色製の測色計(「Spectro Color Meter SE20
00」)で黒さの指標であるL値並びに光沢計による光沢
度(20度)の測定を行った。
【0051】実施例 図1に概略を示す製造炉を用いてカーボンブラックを製
造した。この製造炉は、燃焼部が空気導入ダクトと燃焼
バーナーを備える内径500mm、長さ1400mmの
ものであり、チョーク部は直径60mm、長さ700m
mであり、反応停止はチョーク部出口に引き続き設置さ
れた直径200mmの第3反応帯域において、チョーク
部出口から200mmの位置において水を150kg/
hrの割合でスプレー噴霧するように出来ている。燃焼
部には燃料として天然ガスを73Nm3 /時間、酸化剤
として空気を600Nm3 /時間と酸素を55Nm/時
間導入して高温の燃焼ガス雰囲気を発生した。このガス
を引き続きチョーク部に導入し、500m/sec以上
のガス流速とし、このガス流の中に原料油としてBMC
Iが150のクレオソート油をバーナで噴霧して導入し
カーボンブラックを得た。またカーボンブラックのDB
P吸油量を制御するために、原料油中に水酸化カリウム
の水溶液を原料油に対してカリウム濃度が1100pp
mになるように添加した。
【0052】このようにして得たカーボンブラックを、
図2に概略を示す同伴気流式酸化反応装置を用い、硝酸
ガスによる酸化処理を行った。気化装置からカーボンブ
ラック供給/分散装置までの間は全長3m(滞留時間約
0.5秒)とした。カーボンブラックを分散させるイジ
ェクター部分はノズル径2mmのものを用い、噴出速度
を約300m/sとした。図2に示す反応装置において
反応管は内径25mmのステンレス製で、全長100m
のものを直径1.8〜2mmの螺旋状に曲げ、加温槽内
に設置されたものである。冷却部配管の全長は10mで
ある。以下の各実施例及び比較例においては、滞留時間
の調整は、この反応装置の接続個数は1個で行った。こ
のときのカーボンブラックの供給は120g/分、導入
する空気は250リッター/分、硝酸は36g/分を蒸
発器に導入して蒸発したのち、これらを反応管に導入し
てカーボンブラックの酸化を行った。この時の酸化反応
時間は10数秒である。
【0053】酸化されたカーボンブラックは分離装置で
気流から回収された後、図4に概略を示す脱離装置に導
入され窒素酸化物を脱離した。脱離装置の円筒部は内径
400mm、高さ600mmのものである。以下の各実
施例及び比較例においては、円筒部にカーボンブラック
1kgを充填した状態で、120℃に予熱した脱離用空
気を100リットル/分で導入しながら、装置内温度を
120℃に調整しながら1時間予備加熱した後、引き続
き昇温して150℃として1時間保持して脱離を行った
後、30℃まで冷却してカーボンブラックを取り出して
充分混合した後、サンプリングを行い、物性の測定、塗
料物性、PVC黒度の評価を行った。結果を表1に示
す。
【0054】比較例1〜5 自動車アクリル塗料用として市販されているカーボンブ
ラックを比較例1から5として、実施例で得られたカー
ボンブラックを加え、カーボンブラックの物性と塗料物
性の結果を比較した。
【0055】以上の結果から、実施例のカーボンブラッ
クは高黒度で、高光沢でさらに塗料粘度が低く、自動車
アクリル系塗料において特に最適であることがわかる、
また、樹脂に配合したときも、高黒度が得られるため、
自動車の内装用樹脂マスターバッチやコンパウンドに最
適であることがわかる。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明のカーボンブラックは黒色顔料と
して使用したときに、従来のカーボンブラックでは得ら
れなかった高い漆黒性が得られる。本発明のカーボンブ
ラックを黒色顔料として塗料、インキ、樹脂等に分散さ
せた組成物は、従来のカーボンブラックを分散させた組
成物に比べ著しく黒度、光沢、流動性等の物性バランス
に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いることのできるカーボンブラック
製造炉の一例を示す概略図
【図2】本発明で用いることのできる同伴気流式酸化装
置の一例を示す概略図
【図3】本発明で用いることのできるカーボンブラック
分散/供給装置の一例を示す概略図
【図4】本発明で用いることのできる脱離装置の一例を
示す概略図
【図5】D1/2 /Dmod の求め方を示す図
【図6】D75の求め方を示す図
【符号の説明】
34 ヒーター 30 カーボンブラック供給/分散装置 311 ホッパー 312 インバーター制御ロータリーバルブからなる定
量供給器 313 イジェクター 314 ガス噴出ノズル 390 外部に加熱ヒーターを有する円筒部(390) 393 円筒部の下部全面に設置された入口フィルター 394 出口フィルター 395 ガス排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 (31)優先権主張番号 特願平11−52842 (32)優先日 平成11年3月1日(1999.3.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平11−52843 (32)優先日 平成11年3月1日(1999.3.1) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 池田 道弘 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック0.500gを水25
    mlに分散した液のpH値として定義される初期pHが
    3.0以上、及び、前記分散液についてpHが7.00
    を超えるまでに要する0.1M/lNaOH水溶液での
    中和滴定量が2.5ml以上であるカーボンブラック。
  2. 【請求項2】 JIS 6221−1982の方法での
    pHが2.8〜4.0である請求項1のカーボンブラッ
    ク。
  3. 【請求項3】 D1/2 /Dmod の比が1.0以下である
    請求項1又は2のカーボンブラック。
  4. 【請求項4】 D75/Dmod の比が2.0以下である請
    求項1〜3のいずれかのカーボンブラック。
  5. 【請求項5】 比表面積が310〜450m2 /gであ
    る請求項1〜4のいずれかのカーボンブラック。
  6. 【請求項6】 揮発分量が9%以上である請求項1〜5
    のいずれかのカーボンブラック。
  7. 【請求項7】 揮発分量が10〜15%である請求項1
    〜6のいずれかのカーボンブラック。
  8. 【請求項8】 揮発分量/比表面積が300μg/m2
    以上である請求項1〜7のいずれかのカーボンブラッ
    ク。
  9. 【請求項9】 950℃、30分間の熱分解により発生
    するガス中の全酸素量が65mg/g以上である請求項
    1〜8のいずれかの請求項1〜7のいずれかのカーボン
    ブラック。
  10. 【請求項10】 950℃、30分間の熱分解により発
    生するガス中のCO/CO2 が1.0〜1.5である請
    求項1〜9のいずれかのカーボンブラック。
  11. 【請求項11】 950℃、30分間の熱分解により発
    生するガス中のCO/CO2比率 が1.0〜1.5で、
    全酸素量が65mg/g以上であるカーボンブラック。
  12. 【請求項12】 pHが2.8〜4.0である請求項1
    1のカーボンブラック。
  13. 【請求項13】 D1/2 /Dmod の比が1.0以下であ
    る請求項11又は12のカーボンブラック。
  14. 【請求項14】 比表面積が300m2 /g以上である
    請求項11〜13のいずれかのカーボンブラック。
  15. 【請求項15】 比表面積が310〜450m2 /gで
    ある請求項11〜14のいずれかのカーボンブラック。
  16. 【請求項16】 揮発分量が9%以上である請求項11
    〜15のいずれかのカーボンブラック。
  17. 【請求項17】 揮発分量が10〜15%である請求項
    11〜16のいずれかのカーボンブラック。
  18. 【請求項18】 揮発分量/比表面積が300μg/m
    2 以上である請求項11〜17のいずれかのカーボンブ
    ラック。
  19. 【請求項19】 比表面積が300m2 /g以上、揮発
    分量が9%以上、pHが2.8〜4.0であるカーボン
    ブラック。
  20. 【請求項20】 D1/2 /Dmod の比が1.0以下であ
    る請求項19のカーボンブラック。
  21. 【請求項21】 比表面積が310〜450m2 /g以
    下である請求項19又は20のカーボンブラック。
  22. 【請求項22】 揮発分量が10〜15%である請求項
    19〜21のいずれかのカーボンブラック。
  23. 【請求項23】 揮発分量/比表面積が300μg/m
    2 以上である請求項19〜22のいずれかのカーボンブ
    ラック。
  24. 【請求項24】 D1/2 /Dmod の比が1.0以下、且
    つ、揮発分量が10〜15%であるカーボンブラック。
  25. 【請求項25】 比表面積が310〜450m2 /gで
    ある請求項24のカーボンブラック。
  26. 【請求項26】 揮発分量/比表面積が300μg/m
    2 以上である請求項24又は25のカーボンブラック。
  27. 【請求項27】 揮発分量/比表面積が300μg/m
    2 以上、比表面積が310〜450m2 /gであるカー
    ボンブラック。
  28. 【請求項28】 平均粒子径が18nm以下、Dmod
    50nm以下である請求項1〜27のいずれかのカーボ
    ンブラック。
  29. 【請求項29】 D75/Dmod の比が2.0以下である
    請求項1〜28のいずれかのカーボンブラック。
  30. 【請求項30】 比表面積/平均粒子径が22×109
    〜29×109 m/gである請求項1〜29のいずれか
    のカーボンブラック。
  31. 【請求項31】 DBP吸油量が130ml/100g
    以下である請求項1〜30のいずれかのカーボンブラッ
    ク。
  32. 【請求項32】 請求項1〜31のいずれかのカーボン
    ブラックを含有する事を特徴とする塗料組成物。
  33. 【請求項33】 請求項1〜31のいずれかのカーボン
    ブラックを含有する事を特徴とするインキ組成物。
  34. 【請求項34】 請求項1〜31のいずれかのカーボン
    ブラックを含有する事を特徴とする樹脂組成物。
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