JP2000313632A - 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法 - Google Patents

表面処理粉体及び粉体の表面処理方法

Info

Publication number
JP2000313632A
JP2000313632A JP11120192A JP12019299A JP2000313632A JP 2000313632 A JP2000313632 A JP 2000313632A JP 11120192 A JP11120192 A JP 11120192A JP 12019299 A JP12019299 A JP 12019299A JP 2000313632 A JP2000313632 A JP 2000313632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
alkoxysilane
aluminum
aluminum chelate
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11120192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4221811B2 (ja
Inventor
Teruo Matsuba
輝夫 松葉
Hiroyuki Aiiso
寛行 相磯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TSB KK
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
TSB KK
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TSB KK, Nippon Sheet Glass Co Ltd filed Critical TSB KK
Priority to JP12019299A priority Critical patent/JP4221811B2/ja
Publication of JP2000313632A publication Critical patent/JP2000313632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4221811B2 publication Critical patent/JP4221811B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material
    • C03C17/30Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material with silicon-containing compounds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属被覆ガラス粉体や金属酸化物被覆ガラス
粉体等の粉体の表面に、凝集等の問題を引き起こすこと
なく、常温にて緻密で密着性に優れた保護被膜を形成す
ることにより、その耐水性、耐湿性、耐酸性、耐アルカ
リ性等の耐薬品性を著しく高める。 【解決手段】 アルコキシシランとアルミニウムキレー
トとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表
面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させ
てシリコーン化合物の保護被膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面処理粉体及び粉
体の表面処理方法に係り、特に、金属被覆ガラス粉体や
金属酸化物被覆ガラス粉体等の粉体の表面に、室温で容
易に硬化させることができるシリコーン化合物の緻密な
保護被膜を密着性良く形成することにより、その耐水
性、耐湿性、耐薬品性等を改善した表面処理粉体及びこ
のような表面処理粉体を製造する粉体の表面処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、銀、アルミニウム、銅、ニッケ
ル、チタン、錫などの金属被覆粒子、或いは、二酸化チ
タン、二酸化ジルコニウム、酸化鉄などの金属酸化物被
覆粒子に耐薬品性、耐水性等を付与する目的で、該粉体
の表面に表面処理剤を塗付して硬化させ、粉体表面に保
護被膜を形成する方法については、数多くの提案がなさ
れている。
【0003】例えば、特公昭48−32415号公報に
は、金属アルコキシドの加水分解反応を利用して粉体表
面に金属酸化物の被膜を形成する方法が提案されてい
る。この方法は、粉体(クロム酸鉛)とテトラアルコキ
シシランとの混合物をpH8〜11の水溶液(例えば、
アンモニアや水酸化ナトリウムの水溶液)中に投入し、
テトラアルコキシシランを加水分解して粉体表面にSi
2被膜を形成する方法である。また、特開平3−54
126号公報には、シリコンアルコキシド、水及びアル
コールを含有する液中に銀被膜ガラスフレークを投入し
て分散状態で反応させ、濾過後、加熱処理することによ
りSiO2被膜を形成する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来法
で形成されたSiO2被膜は、その被膜を構成するSi
2粒子が粗いことから、粒子間に微小孔が存在するた
めに、緻密性に劣る。このため、このような従来法で形
成されたSiO2被膜を有する表面処理粉体を用いて調
製された塗料により形成された塗膜は、硫化水素や塩素
などの腐食性物質が存在する環境下では、ある程度の光
沢は維持されるものの、耐水性、耐湿性に問題があるた
めに、白化や艶びけ、膨れなどの問題があった。これ
は、前述の如く、表面のSiO2被膜の緻密性が劣るた
めに、例えば、粉体がソーダ石灰ガラスのような場合に
は、ガラス成分中のアルカリ分がSiO2被膜を通過
し、塗料ビヒクルと粉体との密着性の悪い界面に溜り、
その結果、そこに溜まったアルカリ成分が水を誘引し、
そしてビヒクル中の水がこの界面に溜まるのを促進さ
せ、これにより、白化や艶びけを引き起こすことによ
る。
【0005】このようなことから、粉体表面に、より緻
密で密着性に優れ、従って、粉体の保護効果に優れた被
膜を形成する技術の開発が望まれている。
【0006】ところで、このような保護被膜を形成する
に当っては、工業上、加熱などの特別な処理を必要とす
ることなく、常温における処理で容易に被膜を形成する
ことが望まれる。また、被膜を形成する際に粉体の凝集
が起こると、得られる表面処理粉体の粒度が大きく変化
してしまい、例えば塗料化に際して初期の分散性が得ら
れず、塗膜形成性が低下すると共に、装飾性等の粉体の
配合による効果が劣るものとなることから、凝集の問題
のない表面処理粉体を製造することが望まれる。
【0007】本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされ
たものであって、金属被覆ガラス粉体や金属酸化物被覆
ガラス粉体等の粉体の表面に、凝集等の問題を引き起こ
すことなく、常温にて緻密で密着性に優れた保護被膜を
形成することにより、その耐水性、耐湿性、耐酸性、耐
アルカリ性等の耐薬品性等を著しく高めた表面処理粉体
及びこのような表面処理粉体を製造する粉体の表面処理
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の表面処理粉体
は、アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水
溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表面に付着さ
せた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させてなること
を特徴とする。
【0009】本発明の粉体の表面処理方法は、アルコキ
シシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解し
てなる表面処理溶液を粉体の表面に付着させた後、該付
着膜を水分の存在下で硬化させることを特徴とする。
【0010】即ち、本発明者らは従来の被膜形成材料に
ついて、成分とその成分の機能分担について種々解析を
行った結果、特定のシラン化合物に、特定のアルミニウ
ム化合物を組み合わせた組成物を特定のプロセスで処理
することによって上記目的が達成されることを見出し
た。本発明に従って、アルコキシシランとアルミニウム
キレートを含むシリコーン化合物の溶液を用い、これに
粉体を浸漬した後、過剰の溶液を除去してから、水又は
水溶液中に分散させて硬化させた後(以下、この処理を
「湿分硬化」と称す場合がある。)、脱水、乾燥するこ
とによって、室温での処理で、アルミニウムキレートが
アルコキシシランと加水分解共縮合を起こすことによ
り、内部に下記のような網目構造を有する緻密で密着性
に優れた保護被膜を容易に形成することができる。
【0011】
【化1】
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0013】本発明においては、アルコキシシランとし
ては、主成分として下記一般式[1]で表されるアルキ
ルアルコキシシランを含むことが好ましい。
【0014】 (CH3nSi(OR)4-n ……………[1] (上記一般式[1]中、Rはメチル基又はエチル基を示
し、nは1,2又は3の整数を示す。) アルコキシシランとしては、上記アルキルアルコキシシ
ラン以外に、エポキシ基、アミノ基などを有するアルコ
キシシラン(以下、「官能基含有アルコキシシラン」と
称す。)を必要に応じて併用することも可能であり、こ
のような官能基含有アルコキシシランを併用することに
より、例えば塗料に使用した場合、粉体表面とビヒクル
との相互作用を高めることが可能となり、本発明の保護
膜で被覆された粉体とビヒクルとの親和性及び密着性を
高めることが可能になるという効果を得ることができ
る。
【0015】ここで、官能基含有アルコキシシランのう
ち、エポキシ基含有アルコキシシランとしては、グリシ
ドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチル
トリエトキシシラン、β−グリシドキシメチルトリメト
キシシラン、β−グリシドキシメチルトリエトキシシラ
ン、ν−グリシドキシメチルトリメトキシシラン、ν−
グリシドキシメチルトリエトキシシラン等が例示でき
る。また、アミノ基含有アルコキシシランとしては、ν
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)ν−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)ν−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−フェニル−ν−アミノプロピルトリメト
キシシラン等が例示できる。
【0016】アルキルアルコキシシランと官能基含有ア
ルコキシシランとの混合比はアルキルアルコキシシラン
/官能基含有アルコキシシラン=100/0〜80/2
0(重量比)の範囲が好ましい。この範囲を超えて官能
基含有アルコキシシランが多くなると、室温で湿分硬化
した被膜の緻密性が低下し、密着性、耐水性が十分に発
揮できない。
【0017】上記アルキルアルコキシシラン、及び官能
基含有アルコキシシランは、それぞれ1種を単独で用い
ても良く、2種以上を併用しても良い。
【0018】本発明でアルコキシシランと共に用いられ
るアルミニウムキレートとしては、アルミニウムトリス
アセチルアセトナート、アルミニウムモノアセチルアセ
トネートビスエチルアセトアセテート、エチルアセトア
セテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウ
ムトリスエチルアセトアセテート、アルキルアセトアセ
テートアルミニウムジイソプロピレートなどが挙げられ
る。このようなアルミニウムキレートは1種を単独で用
いても良く、2種以上を併用しても良い。
【0019】アルコキシシランとアルミニウムキレート
との混合比はアルコキシシラン/アルミニウムキレート
=95/5〜50/50(重量比)の範囲が好ましい。
この範囲を超えてアルコキシシランが多くなると、室温
での湿分硬化が遅くなり、この範囲を超えてアルミニウ
ムキレートが多くなると得られる被膜の緻密性が低下
し、密着性、耐水性が十分に発揮できない。
【0020】本発明において、アルコキシシランとアル
ミニウムキレートとを用いて粉体の表面にシリコーン化
合物被膜を形成する表面処理は具体的には以下のように
行う。
【0021】即ち、まずアルコキシシランとアルミニウ
ムキレートとを溶解する有機溶剤、例えば、トルエン、
キシレンのような芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブ
チルのようなエステル類、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコールのようなアルコール類の1種又は
2種以上を含む溶剤に溶解して表面処理溶液を調製す
る。この表面処理溶液の濃度はアルコキシシランとアル
ミニウムキレートとの合計の濃度が10〜50重量%程
度となるような濃度であることが好ましい。そして、こ
の表面処理溶液に処理すべき粉体を投入して攪拌した
後、過剰の溶液を濾過や遠心分離などの方法で除去す
る。次いで、得られた粉体を、水又は水を含む有機溶液
中に分散させ、攪拌した後、濾過や遠心分離などで水又
は水を含む溶液と分離して乾燥する。ここで、水を含む
溶液を構成する有機溶剤の種類としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ア
セトン、エチルメチルケトンなどのケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、乳酸エチルなどのエステル類、n−ヘ
キサン、ミネラルスピリッツなどの炭化水素化合物類等
を挙げることができる。取り扱いの点で、アルコールの
ような水を良く溶解する有機溶剤が好ましいが有機溶剤
であれば良く、種類を限定するものではない。なお、こ
の水を含む溶液中の水含有量は10重量%以上であるこ
とが好ましい。
【0022】このような方法により、粉体間の凝集がな
く、緻密で密着性に優れた被膜を粉体表面に形成するこ
とができる。この方法は、室温で実施することができ、
加熱等の特別な処理が不要であることから、幅広い分野
に適用可能である。
【0023】なお、本発明により表面処理を行うに当っ
ては、本発明の効果を阻害しない範囲で、各種着色染料
・顔料や塗布性を改良するための濡れ剤、チクソトロピ
ー性付与剤、希釈溶剤、消泡剤などを前記表面処理溶液
に配合しても良い。
【0024】本発明において、表面処理を施す被処理粉
体としては、特に制限はないが、例えば、次のようなも
のが挙げられる。
【0025】 ガラス、セラミックス、プラスチック
などの一般的な粉体。 金属粉体。例えば、アルミニウム、錫、銅、黄銅、
ステンレス、金、銀、ニッケル、鉄などの金属或いはこ
れらの合金よりなる粉体。 複合粉体。金属被覆ガラス、金属酸化物被覆ガラ
ス、金属酸化物被覆マイカ、金属酸化物被覆アルミナ、
金属酸化物被覆黒鉛などの光沢性粉体。ここで、被覆材
料の金属としては、例えば、金、銀、ニッケル、銅、
錫、などの金属或いはこれらの合金が挙げられ、金属酸
化物としては例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウ
ム、酸化鉄などのガラス等の当該粉体基材に比べて屈折
率の高い物質が挙げられる。
【0026】これらの粉体の形状には特に制限はなく、
板状、鱗片状、球状、破砕状などが挙げられる。また、
その粒径についても特に制限はないが、一般的には平均
粒径5〜1000μm程度のものに適用される。
【0027】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
【0028】実施例1 ジメチルジメトキシシラン20重量部、N−β(アミノ
エチル)ν−アミノプロピルトリメトキシシラン2重量
部及びエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロ
ピレート10重量部を、キシレン20重量部、酢酸エチ
ル20重量部及びイソプロピルアルコール28重量部の
混合有機溶剤に溶解して表面処理溶液を調製した。
【0029】この溶液中に銀被覆した鱗片状ガラス[メ
タシャイン RCFS5090PS02](総販売元:
日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で5分間攪拌
をした。このスラリーを遠心分離機で粉体と溶液とに分
離し、粉体は直ちに室温の純水90g中に攪拌しつつ添
加して、水に再分散した。攪拌を6分間続けた後、フィ
ルターで粉体と水とを分離し、粉体は80℃で1時間乾
燥した。
【0030】このようにして得られた表面処理粉体を走
査電子顕微鏡を用いて観察したところ、粉体表面に均一
な被覆層の存在を確認した。
【0031】次に、粒子の凝集性について評価するため
に、粒度測定を行い、その結果を表1に示した。
【0032】また、この表面処理粉体からのガラスのア
ルカリ成分の溶出状態を調べるために、次に示す溶出試
験方法で測定を行い、結果を表1に示した。
【0033】[溶出試験方法]純水(pH6.8)10
0mlを入れた300ml容の三角フラスコに、表面処
理粉体5gを入れて10分間煮沸した。その後、室温ま
で冷却後、上澄みのpHを測定した。
【0034】また、得られた表面処理粉体を用いた塗料
により形成された塗膜の耐水性を評価するために、得ら
れた表面処理粉体を用いて、下記の配合処方により塗料
を調製し、得られた塗料を鋼板に100μm厚さに塗装
し、60℃にて5分間乾燥後、130℃で30分加熱処
理し、この塗装板について、下記方法に従って耐水性を
試験し、結果を表1に示した。
【0035】 [塗料配合処方] 表面処理粉体 :2.0重量部 スーパーグリミン#1000クリア(神東塗料社製):40.0重量部 N−シンナー#144(神東塗料社製) :20.0重量部 [塗膜耐水性試験方法]80℃に温められた純水中に塗
装板を24時間浸漬した後、外観を目視により観察し
た。
【0036】実施例2 ジメチルジメトキシシラン20重量部、メチルトリメト
キシシラン5重量部及びアルミニウムモノアセチルアセ
トネートビスエチルアセトアセテート5重量部を、イソ
プロピルアルコール70重量部に溶解して表面処理溶液
を調製した。
【0037】この溶液中に銀被覆した鱗片状ガラス[メ
タシャイン RCFS5090PS02](総販売元:
日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で10分間攪
拌した。このスラリー液を遠心分離機で粉体と溶液とに
分離し、粉体は直ちに室温の純水45gとメタノール4
5gの混合液中に攪拌しつつ添加して、再分散した。攪
拌を10分間続けた後、フィルターで粉体と液体とを分
離し、粉体は100℃で30分乾燥した。
【0038】このようにして得られた表面処理粉体につ
いて、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した
後、粒度測定、溶出試験及び耐水性試験を行って結果を
表1に示した。
【0039】実施例3 ジメチルジメトキシシラン25重量部及びエチルアセト
アセテートアルミニウムジイソプロピレート5重量部
を、酢酸エチル20重量部、キシレン20重量部及びイ
ソプロピルアルコール30重量部の混合有機溶剤に溶解
して表面処理溶液を調製した。
【0040】この溶液中に二酸化チタンを被覆した鱗片
状ガラス[メタシャイン RCFSX−5090RC
(8053)](総販売元:日本板硝子株式会社)30
gを加え、室温で10分間攪拌をした。このスラリー液
を遠心分離機で粉体と溶液とに分離し、粉体は直ちに室
温の純水65gとメタノール25gの混合液中に攪拌し
つつ添加して、再分散した。攪拌を10分間続けた後、
フィルターで粉体と液体とを分離し、粉体は100℃で
30分乾燥した。
【0041】このようにして得られた表面処理粉体につ
いて、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した
後、粒度測定、溶出試験及び耐水性試験を行って結果を
表1に示した。
【0042】比較例1 実施例1と同組成の表面処理溶液を調製し、この溶液中
に銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS5
090PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)3
0gを加え、室温で5分間攪拌した後、このスラリー液
をフィルターで粉体と溶液とに分離し、粉体を80℃で
1時間乾燥した。
【0043】このようにして得られた表面処理粉体につ
いて、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した
後、粒度測定及び溶出試験を行って結果を表1に示し
た。
【0044】比較例2 銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS50
90PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)につ
いて、実施例1と同様にして粒度測定、溶出試験及び耐
水性試験を行って結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】表1より次のことが明らかである。
【0047】即ち、本発明に係る表面処理を行っていな
い比較例2の粉体では、アルカリ成分の溶出の問題があ
り、また、塗膜耐水性に劣る。
【0048】本発明に係る表面処理溶液で処理した粉体
であっても、湿分硬化を行っていない比較例1の表面処
理粉体では、アルカリ溶出防止効果は得られるものの、
凝集が著しい。
【0049】これに対して、実施例1〜3の表面処理粉
体は、鱗片状ガラスの表面に緻密で均一な被覆層が形成
されたことによりアルカリ成分の溶出が防止されてお
り、凝集もなく、しかも、これを用いた塗料の塗膜耐水
性試験においても白化や膨れなどの現象は認められず、
耐水性が著しく良好であった。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の表面処理粉
体及び粉体の表面処理方法によれば、金属被覆ガラス粉
体や金属酸化物被覆ガラス粉体等の粉体の表面に、凝集
等の問題を引き起こすことなく、常温にて緻密で密着性
に優れた保護被膜を形成することにより、その耐水性、
耐湿性、耐酸性、耐アルカリ性等の耐薬品性を著しく高
めることができる。
フロントページの続き (72)発明者 相磯 寛行 東京都東村山市野口町2−18−10 有限会 社テー・エス・ビー内 Fターム(参考) 4G014 AH01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランとアルミニウムキレー
    トとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表
    面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させ
    てなることを特徴とする表面処理粉体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、アルコキシシランと
    して、下記一般式[1]で表されるアルキルアルコキシ
    シランを含むことを特徴とする表面処理粉体。 (CH3nSi(OR)4-n ……………[1] (上記一般式[1]中、Rはメチル基又はエチル基を示
    し、nは1,2又は3の整数を示す。)
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、アルミニウム
    キレートが、アルミニウムトリスアセチルアセトナー
    ト、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチル
    アセトアセテート、エチルアセトアセテートアルミニウ
    ムジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセ
    トアセテート及びアルキルアセトアセテートアルミニウ
    ムジイソプロピレートよりなる群から選ばれた1種又は
    2種以上であることを特徴とする表面処理粉体。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、アルコキシシランとアルミニウムキレートとの重量
    割合がアルコキシシラン:アルミニウムキレート=9
    5:5〜50:50であることを特徴とする表面処理粉
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、粉体が金属被覆ガラス粉体であることを特徴とする
    表面処理粉体。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、粉体が金属酸化物被覆ガラス粉体であることを特徴
    とする表面処理粉体。
  7. 【請求項7】 アルコキシシランとアルミニウムキレー
    トとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表
    面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させ
    ることを特徴とする粉体の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 請求項7において、アルコキシシランと
    アルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面
    処理溶液中に粉体を添加して攪拌した後固液分離し、得
    られた粉体を水又は水を含む溶液中に分散させた後、固
    液分離することを特徴とする粉体の表面処理方法。
JP12019299A 1999-04-27 1999-04-27 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法 Expired - Fee Related JP4221811B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12019299A JP4221811B2 (ja) 1999-04-27 1999-04-27 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12019299A JP4221811B2 (ja) 1999-04-27 1999-04-27 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000313632A true JP2000313632A (ja) 2000-11-14
JP4221811B2 JP4221811B2 (ja) 2009-02-12

Family

ID=14780198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12019299A Expired - Fee Related JP4221811B2 (ja) 1999-04-27 1999-04-27 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4221811B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003509530A (ja) * 1999-09-03 2003-03-11 エンゲルハード・コーポレーシヨン 改良貴金属被覆基質顔料
JP2008291109A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 赤外線遮蔽微粒子およびその製造方法、赤外線遮蔽微粒子分散体、赤外線遮蔽体、ならびに赤外線遮蔽基材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003509530A (ja) * 1999-09-03 2003-03-11 エンゲルハード・コーポレーシヨン 改良貴金属被覆基質顔料
JP2008291109A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 赤外線遮蔽微粒子およびその製造方法、赤外線遮蔽微粒子分散体、赤外線遮蔽体、ならびに赤外線遮蔽基材

Also Published As

Publication number Publication date
JP4221811B2 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3947573B2 (ja) 水性の表面コーティングシステム用の真珠光沢顔料
JP2985286B2 (ja) 緻密保護被覆層を有するフレーク状ガラス及びその製造方法並びに該フレーク状ガラスを含有する塗料
CA1329866C (en) Weather-resistant pearlescent pigment and process for producing the same
JP5158078B2 (ja) 疎水化酸化ケイ素被覆金属酸化物粒子の製造方法
JP2009513741A (ja) 高い充填剤含量を有するシラン製剤
JPH0977512A (ja) 薄片状酸化アルミニウム、真珠光沢顔料及びその製造方法
WO2004096921A1 (ja) アルミニウム顔料、その製造方法および樹脂組成物
WO2009130745A1 (ja) 金平糖状粒子の製造方法
JP2002194247A (ja) 疎水性カップリング剤による真珠光沢顔料の後被覆
JPH06145556A (ja) カーボンブラックを含有する顔料
US4479824A (en) Silicate binders and coatings
JP2021105183A (ja) 被覆顔料
JP2003147226A (ja) アルミニウム顔料、その製造方法および樹脂組成物
JPS63101857A (ja) 表面処理された真球状ポリメチルシルセスキオキサン粉末
JP2508847B2 (ja) SiO2被膜が形成された銀コ―トガラスフレ―クの製造法
JP2004131542A (ja) アルミニウム顔料
JP2603291B2 (ja) 第4級アンモニウム基含有シリコーン樹脂微粉末
JPS6092358A (ja) 分散性ベルリンブルー顔料
JP2016531174A (ja) 金属顔料および金属基材を被覆する方法
JP2018070999A (ja) 腐食防止顔料及びその使用
JP4221811B2 (ja) 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法
EP2512650B1 (de) Verfahren zur herstellung von eingekapselten metall-kolloiden als anorganische farbpigmente
JP3456240B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP4095708B2 (ja) 二酸化チタン顔料の製造方法
JPH05139714A (ja) シリカ系被覆材及び被覆体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060216

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081028

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees