JP4221811B2 - 表面処理粉体及び粉体の表面処理方法 - Google Patents

表面処理粉体及び粉体の表面処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表面処理粉体及び粉体の表面処理方法に係り、特に、金属被覆ガラス粉体や金属酸化物被覆ガラス粉体等の粉体の表面に、室温で容易に硬化させることができるシリコーン化合物の緻密な保護被膜を密着性良く形成することにより、その耐水性、耐湿性、耐薬品性等を改善した表面処理粉体及びこのような表面処理粉体を製造する粉体の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、銀、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、錫などの金属被覆粒子、或いは、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化鉄などの金属酸化物被覆粒子に耐薬品性、耐水性等を付与する目的で、該粉体の表面に表面処理剤を塗付して硬化させ、粉体表面に保護被膜を形成する方法については、数多くの提案がなされている。
【0003】
例えば、特公昭48−32415号公報には、金属アルコキシドの加水分解反応を利用して粉体表面に金属酸化物の被膜を形成する方法が提案されている。この方法は、粉体(クロム酸鉛)とテトラアルコキシシランとの混合物をpH8〜11の水溶液(例えば、アンモニアや水酸化ナトリウムの水溶液)中に投入し、テトラアルコキシシランを加水分解して粉体表面にSiO2被膜を形成する方法である。また、特開平3−54126号公報には、シリコンアルコキシド、水及びアルコールを含有する液中に銀被膜ガラスフレークを投入して分散状態で反応させ、濾過後、加熱処理することによりSiO2被膜を形成する方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来法で形成されたSiO2被膜は、その被膜を構成するSiO2粒子が粗いことから、粒子間に微小孔が存在するために、緻密性に劣る。このため、このような従来法で形成されたSiO2被膜を有する表面処理粉体を用いて調製された塗料により形成された塗膜は、硫化水素や塩素などの腐食性物質が存在する環境下では、ある程度の光沢は維持されるものの、耐水性、耐湿性に問題があるために、白化や艶びけ、膨れなどの問題があった。これは、前述の如く、表面のSiO2被膜の緻密性が劣るために、例えば、粉体がソーダ石灰ガラスのような場合には、ガラス成分中のアルカリ分がSiO2被膜を通過し、塗料ビヒクルと粉体との密着性の悪い界面に溜り、その結果、そこに溜まったアルカリ成分が水を誘引し、そしてビヒクル中の水がこの界面に溜まるのを促進させ、これにより、白化や艶びけを引き起こすことによる。
【0005】
このようなことから、粉体表面に、より緻密で密着性に優れ、従って、粉体の保護効果に優れた被膜を形成する技術の開発が望まれている。
【0006】
ところで、このような保護被膜を形成するに当っては、工業上、加熱などの特別な処理を必要とすることなく、常温における処理で容易に被膜を形成することが望まれる。また、被膜を形成する際に粉体の凝集が起こると、得られる表面処理粉体の粒度が大きく変化してしまい、例えば塗料化に際して初期の分散性が得られず、塗膜形成性が低下すると共に、装飾性等の粉体の配合による効果が劣るものとなることから、凝集の問題のない表面処理粉体を製造することが望まれる。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、金属被覆ガラス粉体や金属酸化物被覆ガラス粉体等の粉体の表面に、凝集等の問題を引き起こすことなく、常温にて緻密で密着性に優れた保護被膜を形成することにより、その耐水性、耐湿性、耐酸性、耐アルカリ性等の耐薬品性等を著しく高めた表面処理粉体及びこのような表面処理粉体を製造する粉体の表面処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の表面処理粉体は、アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させてなることを特徴とする。
【0009】
本発明の粉体の表面処理方法は、アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させることを特徴とする。
【0010】
即ち、本発明者らは従来の被膜形成材料について、成分とその成分の機能分担について種々解析を行った結果、特定のシラン化合物に、特定のアルミニウム化合物を組み合わせた組成物を特定のプロセスで処理することによって上記目的が達成されることを見出した。本発明に従って、アルコキシシランとアルミニウムキレートを含むシリコーン化合物の溶液を用い、これに粉体を浸漬した後、過剰の溶液を除去してから、水又は水溶液中に分散させて硬化させた後(以下、この処理を「湿分硬化」と称す場合がある。)、脱水、乾燥することによって、室温での処理で、アルミニウムキレートがアルコキシシランと加水分解共縮合を起こすことにより、内部に下記のような網目構造を有する緻密で密着性に優れた保護被膜を容易に形成することができる。
【0011】
【化1】
Figure 0004221811
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
本発明においては、アルコキシシランとしては、主成分として下記一般式[1]で表されるアルキルアルコキシシランを含むことが好ましい。
【0014】
(CH3nSi(OR)4-n ……………[1]
(上記一般式[1]中、Rはメチル基又はエチル基を示し、nは1,2又は3の整数を示す。)
アルコキシシランとしては、上記アルキルアルコキシシラン以外に、エポキシ基、アミノ基などを有するアルコキシシラン(以下、「官能基含有アルコキシシラン」と称す。)を必要に応じて併用することも可能であり、このような官能基含有アルコキシシランを併用することにより、例えば塗料に使用した場合、粉体表面とビヒクルとの相互作用を高めることが可能となり、本発明の保護膜で被覆された粉体とビヒクルとの親和性及び密着性を高めることが可能になるという効果を得ることができる。
【0015】
ここで、官能基含有アルコキシシランのうち、エポキシ基含有アルコキシシランとしては、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシメチルトリメトキシシラン、β−グリシドキシメチルトリエトキシシラン、ν−グリシドキシメチルトリメトキシシラン、ν−グリシドキシメチルトリエトキシシラン等が例示できる。また、アミノ基含有アルコキシシランとしては、ν−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)ν−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)ν−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−ν−アミノプロピルトリメトキシシラン等が例示できる。
【0016】
アルキルアルコキシシランと官能基含有アルコキシシランとの混合比はアルキルアルコキシシラン/官能基含有アルコキシシラン=100/0〜80/20(重量比)の範囲が好ましい。この範囲を超えて官能基含有アルコキシシランが多くなると、室温で湿分硬化した被膜の緻密性が低下し、密着性、耐水性が十分に発揮できない。
【0017】
上記アルキルアルコキシシラン、及び官能基含有アルコキシシランは、それぞれ1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
【0018】
本発明でアルコキシシランと共に用いられるアルミニウムキレートとしては、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどが挙げられる。このようなアルミニウムキレートは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
【0019】
アルコキシシランとアルミニウムキレートとの混合比はアルコキシシラン/アルミニウムキレート=95/5〜50/50(重量比)の範囲が好ましい。この範囲を超えてアルコキシシランが多くなると、室温での湿分硬化が遅くなり、この範囲を超えてアルミニウムキレートが多くなると得られる被膜の緻密性が低下し、密着性、耐水性が十分に発揮できない。
【0020】
本発明において、アルコキシシランとアルミニウムキレートとを用いて粉体の表面にシリコーン化合物被膜を形成する表面処理は具体的には以下のように行う。
【0021】
即ち、まずアルコキシシランとアルミニウムキレートとを溶解する有機溶剤、例えば、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのようなアルコール類の1種又は2種以上を含む溶剤に溶解して表面処理溶液を調製する。この表面処理溶液の濃度はアルコキシシランとアルミニウムキレートとの合計の濃度が10〜50重量%程度となるような濃度であることが好ましい。そして、この表面処理溶液に処理すべき粉体を投入して攪拌した後、過剰の溶液を濾過や遠心分離などの方法で除去する。次いで、得られた粉体を、水又は水を含む有機溶液中に分散させ、攪拌した後、濾過や遠心分離などで水又は水を含む溶液と分離して乾燥する。ここで、水を含む溶液を構成する有機溶剤の種類としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、エチルメチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチルなどのエステル類、n−ヘキサン、ミネラルスピリッツなどの炭化水素化合物類等を挙げることができる。取り扱いの点で、アルコールのような水を良く溶解する有機溶剤が好ましいが有機溶剤であれば良く、種類を限定するものではない。なお、この水を含む溶液中の水含有量は10重量%以上であることが好ましい。
【0022】
このような方法により、粉体間の凝集がなく、緻密で密着性に優れた被膜を粉体表面に形成することができる。この方法は、室温で実施することができ、加熱等の特別な処理が不要であることから、幅広い分野に適用可能である。
【0023】
なお、本発明により表面処理を行うに当っては、本発明の効果を阻害しない範囲で、各種着色染料・顔料や塗布性を改良するための濡れ剤、チクソトロピー性付与剤、希釈溶剤、消泡剤などを前記表面処理溶液に配合しても良い。
【0024】
本発明において、表面処理を施す被処理粉体としては、特に制限はないが、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0025】
▲1▼ ガラス、セラミックス、プラスチックなどの一般的な粉体。
▲2▼ 金属粉体。例えば、アルミニウム、錫、銅、黄銅、ステンレス、金、銀、ニッケル、鉄などの金属或いはこれらの合金よりなる粉体。
▲3▼ 複合粉体。金属被覆ガラス、金属酸化物被覆ガラス、金属酸化物被覆マイカ、金属酸化物被覆アルミナ、金属酸化物被覆黒鉛などの光沢性粉体。ここで、被覆材料の金属としては、例えば、金、銀、ニッケル、銅、錫、などの金属或いはこれらの合金が挙げられ、金属酸化物としては例えば、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化鉄などのガラス等の当該粉体基材に比べて屈折率の高い物質が挙げられる。
【0026】
これらの粉体の形状には特に制限はなく、板状、鱗片状、球状、破砕状などが挙げられる。また、その粒径についても特に制限はないが、一般的には平均粒径5〜1000μm程度のものに適用される。
【0027】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0028】
実施例1
ジメチルジメトキシシラン20重量部、N−β(アミノエチル)ν−アミノプロピルトリメトキシシラン2重量部及びエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート10重量部を、キシレン20重量部、酢酸エチル20重量部及びイソプロピルアルコール28重量部の混合有機溶剤に溶解して表面処理溶液を調製した。
【0029】
この溶液中に銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS5090PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で5分間攪拌をした。このスラリーを遠心分離機で粉体と溶液とに分離し、粉体は直ちに室温の純水90g中に攪拌しつつ添加して、水に再分散した。攪拌を6分間続けた後、フィルターで粉体と水とを分離し、粉体は80℃で1時間乾燥した。
【0030】
このようにして得られた表面処理粉体を走査電子顕微鏡を用いて観察したところ、粉体表面に均一な被覆層の存在を確認した。
【0031】
次に、粒子の凝集性について評価するために、粒度測定を行い、その結果を表1に示した。
【0032】
また、この表面処理粉体からのガラスのアルカリ成分の溶出状態を調べるために、次に示す溶出試験方法で測定を行い、結果を表1に示した。
【0033】
[溶出試験方法]
純水(pH6.8)100mlを入れた300ml容の三角フラスコに、表面処理粉体5gを入れて10分間煮沸した。その後、室温まで冷却後、上澄みのpHを測定した。
【0034】
また、得られた表面処理粉体を用いた塗料により形成された塗膜の耐水性を評価するために、得られた表面処理粉体を用いて、下記の配合処方により塗料を調製し、得られた塗料を鋼板に100μm厚さに塗装し、60℃にて5分間乾燥後、130℃で30分加熱処理し、この塗装板について、下記方法に従って耐水性を試験し、結果を表1に示した。
【0035】
[塗料配合処方]
表面処理粉体 :2.0重量部
スーパーグリミン#1000クリア(神東塗料社製):40.0重量部
N−シンナー#144(神東塗料社製) :20.0重量部
[塗膜耐水性試験方法]
80℃に温められた純水中に塗装板を24時間浸漬した後、外観を目視により観察した。
【0036】
実施例2
ジメチルジメトキシシラン20重量部、メチルトリメトキシシラン5重量部及びアルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート5重量部を、イソプロピルアルコール70重量部に溶解して表面処理溶液を調製した。
【0037】
この溶液中に銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS5090PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で10分間攪拌した。このスラリー液を遠心分離機で粉体と溶液とに分離し、粉体は直ちに室温の純水45gとメタノール45gの混合液中に攪拌しつつ添加して、再分散した。攪拌を10分間続けた後、フィルターで粉体と液体とを分離し、粉体は100℃で30分乾燥した。
【0038】
このようにして得られた表面処理粉体について、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した後、粒度測定、溶出試験及び耐水性試験を行って結果を表1に示した。
【0039】
実施例3
ジメチルジメトキシシラン25重量部及びエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート5重量部を、酢酸エチル20重量部、キシレン20重量部及びイソプロピルアルコール30重量部の混合有機溶剤に溶解して表面処理溶液を調製した。
【0040】
この溶液中に二酸化チタンを被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFSX−5090RC(8053)](総販売元:日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で10分間攪拌をした。このスラリー液を遠心分離機で粉体と溶液とに分離し、粉体は直ちに室温の純水65gとメタノール25gの混合液中に攪拌しつつ添加して、再分散した。攪拌を10分間続けた後、フィルターで粉体と液体とを分離し、粉体は100℃で30分乾燥した。
【0041】
このようにして得られた表面処理粉体について、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した後、粒度測定、溶出試験及び耐水性試験を行って結果を表1に示した。
【0042】
比較例1
実施例1と同組成の表面処理溶液を調製し、この溶液中に銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS5090PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)30gを加え、室温で5分間攪拌した後、このスラリー液をフィルターで粉体と溶液とに分離し、粉体を80℃で1時間乾燥した。
【0043】
このようにして得られた表面処理粉体について、実施例1と同様にして表面の被覆層を確認した後、粒度測定及び溶出試験を行って結果を表1に示した。
【0044】
比較例2
銀被覆した鱗片状ガラス[メタシャイン RCFS5090PS02](総販売元:日本板硝子株式会社)について、実施例1と同様にして粒度測定、溶出試験及び耐水性試験を行って結果を表1に示した。
【0045】
【表1】
Figure 0004221811
【0046】
表1より次のことが明らかである。
【0047】
即ち、本発明に係る表面処理を行っていない比較例2の粉体では、アルカリ成分の溶出の問題があり、また、塗膜耐水性に劣る。
【0048】
本発明に係る表面処理溶液で処理した粉体であっても、湿分硬化を行っていない比較例1の表面処理粉体では、アルカリ溶出防止効果は得られるものの、凝集が著しい。
【0049】
これに対して、実施例1〜3の表面処理粉体は、鱗片状ガラスの表面に緻密で均一な被覆層が形成されたことによりアルカリ成分の溶出が防止されており、凝集もなく、しかも、これを用いた塗料の塗膜耐水性試験においても白化や膨れなどの現象は認められず、耐水性が著しく良好であった。
【0050】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の表面処理粉体及び粉体の表面処理方法によれば、金属被覆ガラス粉体や金属酸化物被覆ガラス粉体等の粉体の表面に、凝集等の問題を引き起こすことなく、常温にて緻密で密着性に優れた保護被膜を形成することにより、その耐水性、耐湿性、耐酸性、耐アルカリ性等の耐薬品性を著しく高めることができる。

Claims (8)

  1. アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させてなることを特徴とする表面処理粉体。
  2. 請求項1において、アルコキシシランとして、下記一般式[1]で表されるアルキルアルコキシシランを含むことを特徴とする表面処理粉体。
    (CH3nSi(OR)4-n ……………[1]
    (上記一般式[1]中、Rはメチル基又はエチル基を示し、nは1,2又は3の整数を示す。)
  3. 請求項1又は2において、アルミニウムキレートが、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート及びアルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートよりなる群から選ばれた1種又は2種以上であることを特徴とする表面処理粉体。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、アルコキシシランとアルミニウムキレートとの重量割合がアルコキシシラン:アルミニウムキレート=95:5〜50:50であることを特徴とする表面処理粉体。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、粉体が金属被覆ガラス粉体であることを特徴とする表面処理粉体。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項において、粉体が金属酸化物被覆ガラス粉体であることを特徴とする表面処理粉体。
  7. アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液を粉体の表面に付着させた後、該付着膜を水分の存在下で硬化させることを特徴とする粉体の表面処理方法。
  8. 請求項7において、アルコキシシランとアルミニウムキレートとを非水溶媒に溶解してなる表面処理溶液中に粉体を添加して攪拌した後固液分離し、得られた粉体を水又は水を含む溶液中に分散させた後、固液分離することを特徴とする粉体の表面処理方法。
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