JP2000313583A - ハンドレール用スチールコードの診断方法および磁束変化検査装置 - Google Patents

ハンドレール用スチールコードの診断方法および磁束変化検査装置

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JP2000313583A
JP2000313583A JP11122577A JP12257799A JP2000313583A JP 2000313583 A JP2000313583 A JP 2000313583A JP 11122577 A JP11122577 A JP 11122577A JP 12257799 A JP12257799 A JP 12257799A JP 2000313583 A JP2000313583 A JP 2000313583A
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JP
Japan
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steel cord
magnetic flux
handrail
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flux change
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JP11122577A
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English (en)
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Eiichiro Tsuzukibashi
英一郎 続橋
Morio Kanezaki
守男 金崎
Masateru Nakano
政輝 中野
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Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スチールコードに歪みがあるかどうかを簡単
に診断できるハンドレール用スチールコードの診断方法
の提供。 【解決手段】 ハンドレール2の平坦部分2aの横幅全
範囲のうち一部の範囲Cの上方に、励磁部6および検出
部3を有する磁束変化検出器11を配置する。範囲Cの
スチールコード2bを範囲Cの上方から励磁部6で励磁
した状態で移動させる。磁化した状態で移動するスチー
ルコード2bにより生じる磁束変化を検出部3で範囲C
の上方から検出する。このようにして、納入時のスチー
ルコード2bでの磁束変化を検出して第1の検出結果を
得、所定の期間運行して劣化したスチールコード2bで
の磁束変化を検出して第2の検出結果を得る。そして、
第2の検出結果と第1の検出結果とを携帯用パソコン1
0の比較部13で比較する。その比較結果を表示部14
で表示し、スチールコード2bを診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベアのハ
ンドレールに埋め込まれるスチールコードを診断するに
好適なハンドレール用スチールコードの診断方法および
磁束変化検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗客コンベアに設けられるハン
ドレールは、ハンドレールを構成しているカバーゴムの
張力を補強するために、このカバーゴムにスチールコー
ドが埋め込まれている。このようなハンドレールは、経
年的に劣化し、初期段階ではスチールコードが、カバー
ゴムの内部で歪む。このスチールコードの劣化がさらに
進行すると、スチールコードは断裂する。断裂したスチ
ールコードはカバーゴムから飛び出すことがあり、事故
や故障の原因となる。
【0003】そこで、従来、スチールコードが断裂して
いるかどうかを診断するに際し、スチールコードを励磁
し、磁化されたスチールコードの断裂部分から漏れる漏
洩磁束を検出して、スチールコードに断裂しているかど
うかを診断していた。
【0004】このようにして漏洩磁束を検出するハンド
レールの損傷検出装置は、特開昭54−401200、
特開平6−321481、および特開平5−10683
2に開示のものがある。
【0005】また、従来、スチールコードに歪んだ箇所
や断裂した箇所があるかどうかを診断する場合、ハンド
レール内部をX線で点検することにより、スチールコー
ドの歪みや断裂を診断することが可能なハンドレールの
X線探傷装置を用いることもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の損傷
検出装置では、歪んだスチールコードからは漏洩磁束が
生じないので、スチールコードの歪みは検出できない。
すなわち、スチールコードが断裂するまでは、スチール
コードの異常は検出できない。これにより、スチールコ
ードが断裂し、まもなくカバーゴムから飛び出す事態が
生じた場合には対応できないという問題がある。
【0007】また、X線探傷装置を用いる場合、スチー
ルコードの歪みを検出することはできるが、この場合乗
客コンベアからハンドレールを取り外して、X線探傷装
置を取り付ける煩雑な作業が必要であり、ハンドレール
の診断に時間が掛かるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、上述の問題に鑑みてなさ
れたもので、スチールコードに歪みがあるかどうかを簡
単に診断できるハンドレール用スチールコードの診断方
法および磁束変化検査装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る発明は、乗客コンベアに設けられ
るハンドレールに平坦に形成された平坦部分に、このハ
ンドレールの走行方向に沿って、かつ前記平坦部分の横
幅方向に沿って等間隔で並列して埋め込まれるスチール
コードを励磁するとともに、この励磁している位置に対
し、前記スチールコードを前記走行方向に移動させて磁
化し、磁化された前記スチールコードによって生じる磁
束変化を検出し、前記スチールコードに異常がないかど
うかを診断するハンドレール用スチールコードの診断方
法において、前記ハンドレールの納入時もしくは交換時
に、前記スチールコードが正常な状態で埋め込まれた新
しいハンドレールの前記平坦部分の横幅全範囲のうち、
一部の範囲の上方から、前記新しいスチールコードを励
磁して、この励磁している位置に対し、前記新しいスチ
ールコードを走行方向に移動させながら磁化し、磁化し
た状態で移動する前記新しいスチールコードによって、
前記一部の範囲に生じる磁束変化を検出して第1の検出
結果を得るとともに、前記新しいハンドレールが所定の
期間運行されて劣化したスチールコードを、前記一部の
範囲の上方から励磁し、この励磁している位置に対し、
前記劣化したスチールコードを走行方向に移動させなが
ら磁化し、磁化した状態で移動する前記劣化したスチー
ルコードによって、前記一部の範囲に生じる磁束変化を
検出して第2の検出結果を得て、前記第1の検出結果と
前記第2の検出結果とを比較して、前記スチールコード
に異常がないかどうかを診断する構成にしてある。
【0010】このように構成した請求項1に係る発明で
は、スチールコードに異常がないかどうかを診断する
際、納入時もしくは交換時の新しいハンドレールの平坦
部分の横幅全範囲のうち、一部の範囲の上方から、この
一部の範囲に埋め込まれる新しいスチールコードを励磁
する。
【0011】そして、この励磁している位置に対して新
しいハンドレールを走行方向に移動させる。
【0012】新しいスチールコードは、励磁されている
位置に対して走行方向に移動しながら磁化される。この
ようにして磁化された状態で移動するスチールコードに
より、一部の範囲に磁束変化が生じる。
【0013】この一部の範囲に生じる磁束変化を検出
し、第1の検出結果を得る。
【0014】次に、新しいハンドレールが取り付けられ
た乗客コンベアを所定の期間運行した後、第1の検出結
果を得たときと同様にして、所定の期間運行されたこと
により劣化したハンドレールの平坦部分の横幅全範囲の
うち、一部の範囲に埋め込まれる劣化したスチールコー
ドを、この一部の範囲の上方から励磁する。
【0015】そして、この励磁している位置に対してハ
ンドレールを走行方向に移動させる。
【0016】劣化したスチールコードは、励磁されてい
る位置に対して走行方向に移動しながら磁化される。こ
のようにして磁化された状態で移動するスチールコード
により、一部の範囲に磁束変化が生じる。
【0017】この一部の範囲に生じた磁束変化を検出
し、第2の検出結果を得る。
【0018】このとき、劣化したスチールコードに異常
がある場合、例えば、一部の範囲で、走行方向に沿って
無端状に形成されているはずのスチールコードが断裂し
ている場合や、一部の範囲で横幅方向に沿って等間隔で
並列しているはずのスチールコードが歪んでいる場合、
第2の検出結果には、断裂した箇所や歪んだ箇所によっ
て生じる磁束変化が含まれることになる。
【0019】すなわち、一部の範囲に位置する劣化した
スチールコードが断裂している場合、無端状に形成され
ているはずのスチールコードが断裂箇所で途切れる。こ
の途切れた部分ではスチールコードが存在していないた
め、磁化されたスチールコードの断面積がなくなる。こ
れにより、一部の範囲には、新しいスチールコードでは
生じなかった異なる磁束変化が、劣化したスチールコー
ドでは生じ、この異なる磁束変化が第2の検出結果には
含まれることになる。
【0020】また、スチールコードが歪んでいる場合に
は、走行方向に沿って、かつ横幅方向に等間隔で並列し
ているはずのスチールコードが、歪んだ箇所で一部の範
囲からはみ出て位置する場合と、一部の範囲以外の別の
部分で、走行方向に沿って、かつ横幅方向に等間隔で並
列しているはずのスチールコードが歪んだ箇所でその別
の部分からはみ出し、このはみ出した部分が一部の範囲
に位置する場合とがある。
【0021】一部の範囲で劣化したスチールコードが歪
んでいる場合、一部の範囲では、一部の範囲からはみ出
した分だけスチールコードの断面積が減少する。これに
より、一部の範囲には、新しいスチールコードでは生じ
なかった異なる磁束変化が、劣化したスチールコードで
は生じ、この異なる磁束変化が第2の検出結果には含ま
れることになる。
【0022】また、一部の範囲以外の別の部分で劣化し
たスチールコードが歪んでいる場合、一部の範囲では、
別の部分からはみ出して一部の範囲に位置する劣化した
スチールコードの分だけスチールコードの断面積が増加
する。これにより、一部に範囲には、新しいスチールコ
ードでは生じなかった異なる磁束変化が、劣化したスチ
ールコードで生じ、この異なる磁束変化が第2の検出結
果には含まれることになる。
【0023】そして、第1の検出結果と第2の検出結果
とを比較する。
【0024】これにより、第2の検出結果に第1の検出
結果には含まれない磁束変化が含まれる場合、劣化した
スチールコードに上述した断裂や歪みなどの異常がある
と診断することができる。
【0025】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記第1の検出結果と第2の検出結
果とを携帯用コンピュータによって比較し、その比較結
果を前記コンピュータに表示させることを特徴としてい
る。
【0026】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明において、前記平坦部分の前記横幅全範囲を分
割した複数の範囲のそれぞれの上方から、前記複数の範
囲のそれぞれに位置するスチールコードを一度に励磁す
るとともに、前記複数の範囲のそれぞれに位置するスチ
ールコードによって前記複数の範囲のそれぞれに生じる
磁束変化のそれぞれを検出することを特徴としている。
【0027】また、請求項4に係る発明は、乗客コンベ
アに設けられるハンドレールに平坦に形成された平坦部
分に、このハンドレールの走行方向に沿って、かつ前記
平坦部分の横幅方向に沿って等間隔で並列して埋め込ま
れるスチールコードを励磁するとともに、磁化された前
記スチールコードによって生じる磁束変化を検出し、前
記スチールコードに異常がないかどうかを診断するに際
し、前記ハンドレールの納入時もしくは交換時に、前記
スチールコードが正常な状態で埋め込まれた新しいハン
ドレールの前記平坦部分の横幅全範囲のうち、一部の範
囲の上方から、前記新しいスチールコードを励磁して、
この励磁している位置に対し、前記新しいスチールコー
ドを走行方向に移動させながら磁化し、磁化した状態で
移動する前記新しいスチールコードによって、前記一部
の範囲に生じる磁束変化を検出して第1の検出結果を得
るとともに、前記新しいハンドレールが所定の期間運行
されて劣化したスチールコードを、前記一部の範囲の上
方から励磁し、この励磁している位置に対し、前記劣化
したスチールコードを走行方向に移動させながら磁化
し、磁化した状態で移動する前記劣化したスチールコー
ドによって、前記一部の範囲に生じる磁束変化を検出し
て第2の検出結果を得て、前記第1の検出結果と前記第
2の検出結果とを比較して、前記スチールコードに異常
がないかどうかを診断する場合に、前記一部の範囲の上
方に配置され、前記一部の範囲の上方から前記スチール
コードを励磁する励磁部、および前記一部の範囲の上方
に配置され、磁化した状態で移動する前記スチールコー
ドによって、前記一部の範囲に生じる磁束変化を前記一
部の範囲の上方で検出する検出部を含む磁束変化検出器
と、この磁束変化検出器に設けられ、前記第1の検出結
果と第2の検出結果とを比較する比較手段と、この比較
手段により第1の測定結果と第2の測定結果とを比較し
た比較結果を表示する表示手段とを備える構成にしてあ
る。
【0028】このように構成した請求項4に係る発明で
は、スチールコードに異常がないかどうかを診断する
際、納入時もしくは交換時の新しいハンドレールの平坦
部分の上方の所定位置に、磁束変化検出器を配置する。
【0029】すなわち、励磁部および検出部は、所定位
置で、新しいハンドレールの横幅全範囲のうち、一部の
範囲の上方に配置される。
【0030】励磁部は、一部の範囲に埋め込まれる新し
いスチールコードを上方から励磁する。
【0031】そして、磁束変化検出器を所定位置に保持
したまま、新しいハンドレールを走行方向に移動させ
る。
【0032】このとき、新しいスチールコードは、走行
方向に移動しながら磁化される。この磁化した状態で移
動する新しいスチールコードによって、一部の範囲に磁
束変化が生じる。
【0033】検出部は、この磁束変化を一部の範囲の上
方で検出し、第1の検出結果が得られる。
【0034】次に、この新しいハンドレールが取り付け
られた乗客コンベアを所定の期間運行した後、第1の検
出結果を得たときと同様にして、劣化したハンドレール
の平坦部分の上方の所定位置に、磁束変化検出器を配置
する。
【0035】すなわち、励磁部および検出部は、所定位
置で、劣化したハンドレールの横幅全範囲のうち、一部
の範囲の上方に配置される。
【0036】励磁部は、一部の範囲に埋め込まれる劣化
したスチールコードを上方から励磁する。
【0037】そして、磁束変化検出器を所定位置に保持
したまま、劣化したハンドレールを走行方向に移動させ
る。
【0038】このとき、劣化したスチールコードは、走
行方向に移動しながら磁化される。この磁化した状態で
移動する劣化したスチールコードによって、一部の範囲
に磁束変化が生じる。
【0039】検出部は、この磁束変化を一部の範囲の上
方で検出し、第2の検出結果が得られる。
【0040】このとき、劣化したスチールコードに異常
がある場合、例えば、一部の範囲でに走行方向に沿って
無端状に形成されているはずのスチールコードが断裂し
ている場合や、一部の範囲で横幅方向に沿って等間隔で
並列しているはずのスチールコードが歪んでいる場合、
第2の検出結果には、断裂した箇所や歪んだ箇所によっ
て生じる磁束変化が含まれることになる。
【0041】すなわち、劣化したスチールコードが一部
の範囲で断裂している場合、無端状に形成されているは
ずのスチールコードが断裂箇所で途切れる。この途切れ
た部分ではスチールコードが存在していないため、スチ
ールコードの断面積がなくなる。これにより、一部の範
囲には、新しいスチールコードでは生じなかった異なる
磁束変化が、劣化したスチールコードでは生じる。この
異なる磁束変化は、一部の範囲の上方で検出部が検出す
る。すなわち、この異なる磁束変化が第2の検出結果に
は含まれることになる。
【0042】また、スチールコードが歪んでいる場合に
は、一部の範囲で、走行方向に沿って、かつ横幅方向に
等間隔で並列しているはずのスチールコードが、歪んだ
箇所で一部の範囲からはみ出て位置する場合と、一部の
範囲以外の別の部分で、走行方向に沿って、かつ横幅方
向に等間隔で並列しているはずのスチールコードが歪ん
だ箇所でその別の部分からはみ出し、このはみ出した部
分が一部の範囲に位置する場合とがある。
【0043】まず、一部の範囲で劣化したスチールコー
ドが歪んでいる場合、一部の範囲では、一部の範囲から
はみ出した分だけスチールコードの断面積が減少する。
これにより、一部の範囲には、新しいスチールコードで
は生じなかった異なる磁束変化が、劣化したスチールコ
ードでは生じる。この異なる磁束変化は、検出部が検出
する。すなわち、この異なる磁束変化が第2の検出結果
には含まれることになる。
【0044】そして、一部の範囲以外の別の部分の劣化
したスチールコードが歪んでいる場合、一部の範囲で
は、別の部分からはみ出して一部の範囲に位置する分だ
けスチールコードの断面積が増加する。これにより、一
部の範囲には、新しいスチールコードでは生じなかった
異なる磁束変化が、劣化したスチールコードでは生じ
る。この異なる磁束変化は、検出部が検出する。すなわ
ち、この異なる磁束変化が第2の検出結果には含まれる
ことになる。
【0045】上述のように検出された第1の検出結果と
第2の検出結果とは、比較手段で比較される。
【0046】そして、比較結果が表示手段で表示され
る。
【0047】これにより、表示手段が、第2の検出結果
には第1の検出結果に含まれない異なる磁束変化が含ま
れることを示す比較結果を表示する場合、劣化したスチ
ールコードに上述した断裂や歪みなどの異常があると診
断することができる。
【0048】また、請求項5に係る発明は、請求項4に
係る発明において、前記励磁部および前記検出部が、前
記平坦部分の横幅全範囲を分割した複数の範囲のそれぞ
れの上方に配置されることを特徴としている。
【0049】また、請求項6に係る発明は、請求項4に
係る発明において、ハンドレールに当接し、前記磁束変
化検出器を前記ハンドレールの上方で所定位置に位置さ
せる位置決め手段を有することを特徴としている。
【0050】また、請求項7に係る発明は、請求項4に
係る発明において、前記比較手段が、前記磁束変化検出
器に接続される携帯用コンピュータに備えられる比較部
から成るとともに、前記表示手段が、前記携帯用コンピ
ュータに備えられる表示部から成ることを特徴としてい
る。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明のハンドレール用ス
チールコードの診断方法および磁束変化検査装置を図に
基づいて説明する。
【0052】図1は、スチールコードの診断方法の一実
施形態を用いたスチールコードの診断作業の手順の一部
を示すフローチャート、図2は、図1の診断作業の残り
の手順を示すフローチャート、図3は、スチールコード
の磁束変化検査装置の一実施形態を示すブロック図、図
4は、図1の磁束変化検査装置の一実施形態を示す斜視
図、図5は、図4の一実施形態に備えられる磁束変化検
出器を示す正面図、図6は、図4の一実施形態に備えら
れる磁束変化検出器を示す平面図、図7は、図4の一実
施形態で検出された第1の検出結果を示す説明図、図8
は、図4の一実施形態で検出された第2の検出結果を示
す説明図である。
【0053】まずはじめに、本発明のハンドレール用ス
チールコードの診断方法の一実施形態および磁束変化検
査装置の一実施形態が適用される乗客コンベアのハンド
レールについて説明する。
【0054】図4に示すハンドレール2は、乗客コンベ
アに無端状に形成され、乗客が乗る図示しない踏面と同
期して走行する。このハンドレール2は、平坦部分2a
にスチールコード2bが埋め込まれている。このスチー
ルコード2bは、ハンドレール2の走行方向に沿って、
かつ平坦部分2aの横幅方向に等間隔に並列して埋め込
まれ、ハンドレール2を構成するカバーゴム2dの張力
を補強している。
【0055】このハンドレール2は、経年的に劣化する
と、劣化の初期段階でスチールコード2bは、カバーゴ
ム2d内部で歪む。さらに劣化が進行すると、スチール
コード2bは断裂する。断裂したスチールコード2bは
カバーゴム2dから飛び出すことがあり、事故や故障の
原因となる。
【0056】このようなスチールコード2bの断裂や歪
みなどの異常は、特に、スチールコード2bの継ぎ目部
分で生じやすい。
【0057】次に、ハンドレール用スチールコードの磁
束変化検査装置の一実施形態について説明する。
【0058】磁束変化検査装置は、上述したスチールコ
ード2bの断裂や歪みなどの、ハンドレール用スチール
コードの劣化に伴う異常を検出する際に用いられる。
【0059】すなわち、磁束変化検査装置の一実施形態
は、図3に示すように、ハンドレール2の上方で所定位
置に配置され、ハンドレール2のカバーゴム2dの平坦
部分2aに埋め込まれるスチールコード2bを励磁し、
この励磁する位置に対して磁化された状態で走行方向に
移動するスチールコード2bによって、一部の範囲Cに
生じる磁束変化を検出する磁束変化検出器11と、この
磁束変化検出器11に増幅器12を介して接続される携
帯用パソコン10とから構成される。
【0060】携帯用パソコン10は、図3に示すよう
に、納入時もしくは交換時の新しいハンドレール2の新
しいスチールコード2bによって生じる磁束変化を検出
して得られる第1の検出結果と、納入時もしくは交換時
から所定の期間運行されて劣化したハンドレール2の劣
化したスチールコード2bの磁束変化を検出して得られ
る第2の検出結果とを比較する比較手段、すなわち比較
部13と、比較結果を表示する表示手段、すなわち表示
部14とを有する。
【0061】また、この携帯用パソコン10は、要時
に、所定の営業所等のデータベースに接続されて必要な
情報のやり取りが行われる。
【0062】磁束変化検出器11は、例えば、図2〜6
に示すように、ハンドレール2の平坦部分2aの横幅全
範囲のうち、一部の範囲Cの上方に配置され、この範囲
Cに位置するスチールコード2bを励磁する永久磁石
4,5、および永久磁石4,5をハンドレール2の走行
方向に沿って所定の間隔を空けて連結する連結部45を
有する励磁部6と、永久磁石4,5間で連結部45に取
り付けられて範囲Cの上方に配置され、磁化した状態で
移動するスチールコード2bによって範囲Cに生じる磁
束変化を検出する検出部3とを具備する。
【0063】永久磁石4,5は、例えば、永久磁石4の
S極を平坦部分2a側に向けて設けてあり、永久磁石5
のN極を平坦部分2a側に向けて設けてある。
【0064】また、磁束変化検出器11には、例えば、
ハンドレール2の両側部に湾曲して形成された湾曲部2
eに対応した形状にされるとともに、テフロン等の摩擦
の少ない素材で形成され、ハンドレール2の走行方向に
沿って湾曲部2eに当接する当接面7eを有し、ハンド
レール2上に磁束変化検出器11を位置決めする位置決
め手段である当接部材7を設けてある。
【0065】また、磁束変化検出器11の上面には、作
業者が把持する把持部20が設けられる。
【0066】次に、本発明のハンドレール用スチールコ
ードの診断方法の一実施形態について説明する。
【0067】ハンドレール用スチールコードの診断方法
の一実施形態は、上述したスチールコード2bの断裂や
歪みなどの、ハンドレール用スチールコードの劣化に伴
う異常を検出して診断するスチールコードの診断作業の
際に用いられる。この診断作業の際、上述のように構成
した磁束変化検査装置の一実施形態が用いられる。
【0068】この診断作業の手順は、次に述べる図1,
2に示す手順で行われる。
【0069】(手順S1) 作業者は、磁束変化検出器
11に携帯用パソコン10を接続するとともに、この磁
束変化検出器11を、例えば納入時の新しいハンドレー
ル2の範囲Cを含んむ平坦部分2aの上方で所定位置に
配置する。
【0070】このとき、作業者は、図5に示すように、
ハンドレール2の一方の湾曲部2eに、ハンドレールの
走行方向に沿って磁束変化検出器11の当接部材7を当
接させる。そして、作業者は、把持部20を握って、磁
束変化検出器11を所定位置で保持する。
【0071】また、このとき、励磁部6は、範囲Cの上
方からスチールコード2bを励磁する。すなわち、励磁
部6の下方に位置するスチールコード2bは、永久磁石
4,5間で磁化される。
【0072】(手順S2) 作業者は、ハンドレール2
を走行させる。すなわち、範囲Cに位置するスチールコ
ード2bを磁化した状態で走行方向に移動させる。これ
により、磁化した状態で移動するスチールコード2bに
よって範囲Cに磁束変化が生じる。
【0073】また、このとき、当接部材7は、当接面7
eにハンドレール2が当接した状態で、このハンドレー
ル2を走行方向に円滑に移動させる。これにより、範囲
Cを含む平坦部分2aの上方に配置された磁束変化検出
器11が、ハンドレール2の走行中に、ハンドレール2
の横幅方向にずれずに位置決めされる。
【0074】(手順S3) 検出部3は、範囲Cに生じ
た磁束変化を、この範囲Cの上方で検出する。
【0075】このとき、スチールコード2bは、図7
(A)に示すように、範囲Cでハンドレール2の走行方
向Gに沿って、かつハンドレール2の横幅方向に等間隔
に並列した正常な状態である。このようにスチールコー
ド2bが正常な状態でハンドレール2のカバーゴム2d
内に位置する場合、検出部3が範囲Cの上方で磁束変化
を検出すると、図7(B)に示す第1の検出結果が得ら
れる。なお、図7(A)に示すスチールコード2bで、
線が太く描かれている部分は、スチールコード2bを上
下方向に重ねて接続した継ぎ目部分である。
【0076】(手順S4) 第1の検出結果を、携帯用
コンピュータ10に格納し、新しいハンドレール2から
スチールコード2bの正常な状態の第1の検出結果を保
持しておく。
【0077】この(手順S4)を行った後、この新しい
ハンドレールが取り付けられた乗客コンベアは、所定期
間運行される。この所定期間にスチールコードは劣化す
る。
【0078】(手順S5) 作業者は、乗客コンベアが
所定期間運行された後、上述の(手順S1)と同様にし
て、劣化したハンドレールの平坦部分2aの範囲Cを含
む平坦部部2aの上方に磁束変化検出器11を配置す
る。
【0079】(手順S6)作業者は、ハンドレール2を
走行させ、範囲Cで磁束を変化させる。
【0080】(手順S7)検出部3は、範囲Cでの磁束
変化を、この範囲Cの上方で検出する。
【0081】このとき、範囲Cで並列するスチールコー
ド2bは、所定の期間運行されて劣化すると、例えば図
8(A)に示すように、ハンドレール2の走行方向Gに
沿って、かつハンドレール2の横幅方向に等間隔に並列
した状態で範囲Cに位置しているはずのスチールコード
2bに歪んだ箇所Pが形成される。この図8(A)に示
す歪み箇所Pでは、図8(B)に示すP部のように、図
7(B)に示す磁束変化とは異なる磁束変化が生じる。
検出部3は、図8(B)のP部に示す磁束変化を検出す
る。このようにして図8(B)に示す第2の検出結果が
得られる。
【0082】すなわち、歪んだ箇所Pは、走行方向Gへ
の移動に伴い、検出部3の下方で範囲Cからはみ出した
分だけ、範囲Cに位置する数が減少し、最も歪んだ部分
で範囲Cにスチールコード2bが存在しなくなり、その
後、正常な数まで増加する。このようにして、歪んだ箇
所Pは、検出部3の下方で、スチールコード2bの断面
積を変化させ、新しいスチールコード2bでは生じなか
った異なる磁束変化を生させる。検出部3は、このよう
にして生じる磁束変化を検出する。
【0083】また、歪んだ箇所Pのような歪みの他に、
範囲C以外の別の範囲、例えば範囲Dで、走行方向Gに
沿って、かつ横幅方向に等間隔で並列しているはずのス
チールコード2bが歪んだ箇所で、この別の部分からは
み出し、このはみ出したスチールコード2bが範囲Cに
位置している場合がある。
【0084】このように歪んだ場合、別の部分からはみ
出したスチールコード2bが範囲Cに位置する分だけ、
範囲Cでスチールコード2bの断面積が増加する。これ
により、新しいスチールコード2bでは生じなかった異
なる磁束変化が、劣化したスチールコード2bでは生じ
る。この異なる磁束変化は、検出部3で検出される。
【0085】また、無端状に形成されているはずのスチ
ールコード2bが、範囲Cで断裂している場合、断裂箇
所ではスチールコード2bが範囲Cに存在していないの
で、この断裂箇所で範囲Cに位置するスチールコード2
bの断面積が変化し、新しいスチールコード2bでは生
じなかった異なる磁束変化が、劣化したスチールコード
2bでは生じる。検出部3は、このようにして生じる磁
束変化を検出する。
【0086】(手順S8)作業者は、第2の検出結果を
携帯用コンピュータ10に格納する。
【0087】(手順S9)作業者は、第1の検出結果と
第2の検出結果とを、携帯用コンピュータ10の比較部
13で比較する。
【0088】(手順S10)作業者は、比較結果を表示
部14で表示し、表示された比較結果から劣化したスチ
ールコード2bに異常があるかどうかを判断する。
【0089】このように、本発明のハンドレール用スチ
ールコードの診断方法の一実施形態では、磁束変化検出
器11によって、ハンドレール2の範囲Cで生じる磁束
変化を検出する。そして、このように磁束変化を検出し
て得られる納入時のハンドレール2の新しいスチールコ
ード2bでの磁束変化の検出結果、すなわち第1の検出
結果と、劣化したハンドレール2のスチールコード2b
での磁束変化の検出結果、すなわち第2の検出結果とを
比較部13で比較する。そして、比較結果を表示部14
で表示する。これにより、比較結果からスチールコード
2bに歪みや断裂などの異常があるかどうかを簡単に診
断することができる。したがって、診断作業の少ない時
間で行うことができ、少ない費用で診断作業を行うこと
ができる。
【0090】また、本発明の磁束変化検査装置の一実施
形態では、ハンドレールの範囲Cに位置するスチールコ
ード2bを励磁する励磁部6、および磁化した状態で移
動するスチールコード2bにより、範囲Cで生じる磁束
変化を検出する検出部3とを含む磁束変化検出器11
と、この磁束変化検出器11に接続され、第1の検出結
果と第2の検出結果とを比較する比較部13、および比
較結果を表示する表示部14を有する携帯用コンピュー
タ10とを備える。スチールコード2bに歪みや断裂な
どの異常があるかどうかを簡単に診断することができ
る。したがって、診断作業の少ない時間で行うことがで
き、少ない費用で診断作業を行うことができる。
【0091】また、磁束変化検出器11には、当接部材
7が設けられるので、磁束変化検出器11をハンドレー
ル2の上方で所定位置に簡単に保持することができる。
【0092】なお、本実施形態では、磁束変化検出器1
1の中央下部に励磁部6および検出部3を設け、位置決
め手段、すなわち当接部材7がハンドレール2の一方の
湾曲部2eに当接するように設けた構成にしたが、本発
明は、これに限ることなく、図9に示すように、励磁部
6および検出部3を、磁束変化検出器11の一方側に偏
った位置に設けるとともに、この磁束変化検出器11の
前後に、ハンドレール2の平坦部分2aに当接してハン
ドレール2の走行に伴って回転し、磁束変化検出器11
がハンドレール2の走行につられて動いてしまわないよ
うに位置決めする位置決め手段、すなわちローラ70を
設ける構成にし、この磁束変化検出器11をハンドレー
ル2の真上に配置してもよい。
【0093】また、本実施形態では、範囲Cの上方にの
み励磁部6および検出部3を配置する構成を例に挙げた
が、本発明は、これに限ることなく、例えば、図10,
11に示すように、励磁部6および検出部3を範囲Cの
上方と、範囲Dの上方とのそれぞれに配置し、これら範
囲C、Dの上方のそれぞれの位置で磁束変化を検出する
ようにしてもよい。なお、図11に示す励磁部6がハン
ドレール2の走行方向にずらして配置してあるのは、互
いに磁束の影響を受けないようにするためであり、この
ような配置に限らず、励磁部6を並列させて間にシール
ドを設けるようにしてもよい。
【0094】また、範囲Cと範囲Dとで生じる磁束変化
の波形を合成して検出するようにしてもよい。
【0095】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係るハンドレ
ール用スチールコードの診断方法の発明では、ハンドレ
ールの納入時もしくは交換時に、スチールコードが正常
な状態で埋め込まれた新しいハンドレールの平坦部分の
横幅全範囲のうち、一部の範囲の上方から、新しいスチ
ールコードを励磁して、この励磁している位置に対し、
新しいスチールコードを走行方向に移動させながら磁
化、磁化した状態で移動する新しいスチールコードによ
って、一部の範囲に生じる磁束変化を検出して第1の検
出結果を得るとともに、新しいハンドレールが所定の期
間運行され、劣化したスチールコードを、一部の範囲の
上方から励磁し、この励磁している位置に対し、劣化し
たスチールコードを走行方向に移動させながら磁化し、
磁化した状態で移動する劣化したスチールコードによっ
て、一部の範囲に生じる磁束変化を検出して第2の検出
結果を得て、第1の検出結果と第2の検出結果とを比較
して、スチールコードに異常がないかどうかを診断す
る。これにより、ハンドレールを取り外すことなく、ス
チールコードに歪みがあるかどうかを簡単に診断でき
る。また、スチールコードが断裂しているかどうかも簡
単に診断することができる。したがって、診断作業に係
る時間を従来よりも短縮でき、診断作業に掛かる費用を
従来よりも低減させることができる。
【0096】また、請求項2に係る発明では、第1の検
出結果および第2の検出結果を携帯用コンピュータによ
って比較し、その比較結果を前記携帯用コンピュータに
表示させる。これにより、第1の検出結果と第2の検出
結果を簡単に比較することができるとともに、表示部に
よって簡単にスチールコードの異常の有無を判断するこ
とができる。
【0097】また、請求項3に係る発明では、平坦部分
の横幅全範囲を分割した複数の範囲のそれぞれの上方か
ら、複数の範囲のそれぞれに位置するスチールコードを
一度に励磁するとともに、複数の範囲のそれぞれに位置
するスチールコードによって生じる磁束変化のそれぞれ
を検出する。これにより、短時間で簡単にハンドレール
に埋め込まれるスチールコード全体を診断することがで
きる。
【0098】また、請求項4に係るハンドレール用スチ
ールコードの磁束変化検査装置の発明では、ハンドレー
ルの平坦部分の横幅全体のうち、一部の範囲の上方に配
置され、一部の範囲の上方からスチールコードを励磁す
る励磁部、および一部の範囲の上方に配置され、励磁部
によって磁化した状態で移動するスチールコードによっ
て生じる磁束変化を一部の範囲の上方で検出する検出部
を含む磁束変化検出器と、この磁束変化検出器に設けら
れ、この磁束変化検出器によって新しいハンドレールに
埋め込まれる新しいスチールコードから得られる第1の
検出結果と、劣化したハンドレールに埋め込まれる劣化
したスチールコードから得られる第2の検出結果とを比
較する比較手段と、この比較手段により第1の測定結果
と第2の測定結果とを比較した比較結果を表示する表示
手段とを備える。これにより、ハンドレールを取り外す
ことなく、スチールコードに歪みがあるかどうかを簡単
に診断できる。また、スチールコードが断裂しているか
どうかも簡単に診断することができる。したがって、診
断作業に掛かる時間を従来よりも短縮でき、診断作業に
係る費用を従来よりも低減させることができる。
【0099】また、請求項5に係る発明では、励磁部お
よび検出部が、平坦部分の横幅全範囲を分割した複数の
範囲のそれぞれの上方に配置される。これにより、複数
の範囲のそれぞれに位置するスチールコードを一度に励
磁するとともに、複数の範囲のそれぞれに位置するスチ
ールコードによって生じる磁束変化のそれぞれを検出で
きる。したがって、短時間で簡単にハンドレールに埋め
込まれるスチールコード全体を診断することができる。
【0100】また、請求項6に係る発明は、ハンドレー
ルに当接し、磁束変化検出器をハンドレールの上方で所
定位置に位置させる位置決め手段を有する。これによ
り、作業者が、磁束変化検出器をハンドレール上方の所
定位置で簡単に保持することができる。
【0101】また、請求項7に係る発明は、比較手段
が、磁束変化検出器に接続される携帯用コンピュータに
備えられる比較部から成るとともに、表示手段が、携帯
用コンピュータに備えられる表示部から成る。これによ
り、第1の検出結果と第2の検出結果を簡単に比較する
ことができるとともに、表示部によって簡単にスチール
コードの異常の有無を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチールコードの診断方法の一実施形態を用い
たスチールコードの診断作業の手順の一部を示すフロー
チャートである。
【図2】図1の診断作業の残りの手順を示すフローチャ
ートである。
【図3】スチールコードの磁束変化検査装置の一実施形
態を示すブロック図である。
【図4】図1の磁束変化検査装置の一実施形態を示す斜
視図である。
【図5】図4の一実施形態に備えられる磁束変化検出器
を示す正面図である。
【図6】4の一実施形態に備えられる磁束変化検出器を
示す平面図である。
【図7】図4の一実施形態で検出された第1の検出結果
を示す説明図である。
【図8】図4の一実施形態で検出された第2の検出結果
を示す説明図である。
【図9】図4の磁束変化検出器とは別の異なる磁束変化
検出器を示す平面図である。
【図10】図4および図9の磁束変化検出器とは異なる
磁束変化検出器を示す正面図である。
【図11】図10に示す磁束変化検出器の平面図であ
る。
【符号の説明】
2 ハンドレール 2a 平坦部分 2b スチールコード 2d カバーゴム 2e 湾曲部 3 検出部 4 永久磁石 5 永久磁石 6 励磁部 7 当接部材(位置決め手段) 7e 当接面 10 携帯用パソコン 11 磁束変化検出器 12 増幅器 13 比較部(比較手段) 14 表示部(表示手段) 16 データベース 20 把持部 45 連結部 70 ローラ(位置決め手段) C 範囲 D 範囲 G 走行方向 P 歪んだ箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 政輝 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 Fターム(参考) 2G053 AA14 AA20 AB22 BA14 BB03 CA03 CB24 CC05 DB28 3F321 AA02 CF01 EA17 EB07 EC06 HA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗客コンベアに設けられるハンドレール
    に平坦に形成された平坦部分に、このハンドレールの走
    行方向に沿って、かつ前記平坦部分の横幅方向に沿って
    等間隔で並列して埋め込まれるスチールコードを励磁す
    るとともに、磁化された前記スチールコードによって生
    じる磁束変化を検出し、前記スチールコードに異常がな
    いかどうかを診断するハンドレール用スチールコードの
    診断方法において、 前記ハンドレールの納入時もしくは交換時に、前記スチ
    ールコードが正常な状態で埋め込まれた新しいハンドレ
    ールの前記平坦部分の横幅全範囲のうち、一部の範囲の
    上方から、前記新しいスチールコードを励磁して、この
    励磁している位置に対し、前記新しいスチールコードを
    走行方向に移動させながら磁化し、磁化した状態で移動
    する前記新しいスチールコードによって、前記一部の範
    囲に生じる磁束変化を検出して第1の検出結果を得ると
    ともに、前記新しいハンドレールが所定の期間運行され
    て劣化したスチールコードを、前記一部の範囲の上方か
    ら励磁し、この励磁している位置に対し、前記劣化した
    スチールコードを走行方向に移動させながら磁化し、磁
    化した状態で移動する前記劣化したスチールコードによ
    って、前記一部の範囲に生じる磁束変化を検出して第2
    の検出結果を得て、前記第1の検出結果と前記第2の検
    出結果とを比較して、前記スチールコードに異常がない
    かどうかを診断することを特徴とするハンドレール用ス
    チールコードの診断方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の検出結果と第2の検出結果と
    を携帯用コンピュータによって比較し、その比較結果を
    前記携帯用コンピュータに表示させることを特徴とする
    請求項1記載のハンドレール用スチールコードの診断方
    法。
  3. 【請求項3】 前記平坦部分の前記横幅全範囲を分割し
    た複数の範囲のそれぞれの上方から、前記複数の範囲の
    それぞれに位置するスチールコードを一度に励磁すると
    ともに、前記複数の範囲のそれぞれに位置するスチール
    コードによって前記複数の範囲のそれぞれに生じる磁束
    変化のそれぞれを検出することを特徴とする請求項1記
    載のハンドレール用スチールコードの診断方法。
  4. 【請求項4】 乗客コンベアに設けられるハンドレール
    に平坦に形成された平坦部分に、このハンドレールの走
    行方向に沿って、かつ前記平坦部分の横幅方向に沿って
    等間隔で並列して埋め込まれるスチールコードを励磁す
    るとともに、磁化された前記スチールコードによって生
    じる磁束変化を検出し、前記スチールコードに異常がな
    いかどうかを診断するに際し、 前記ハンドレールの納入時もしくは交換時に、前記スチ
    ールコードが正常な状態で埋め込まれた新しいハンドレ
    ールの前記平坦部分の横幅全範囲のうち、一部の範囲の
    上方から、前記新しいスチールコードを励磁して、この
    励磁している位置に対し、前記新しいスチールコードを
    走行方向に移動させながら磁化し、磁化した状態で移動
    する前記新しいスチールコードによって、前記一部の範
    囲に生じる磁束変化を検出して第1の検出結果を得ると
    ともに、前記新しいハンドレールを所定の期間運行して
    劣化したスチールコードを、前記一部の範囲の上方から
    励磁し、この励磁している位置に対し、前記劣化したス
    チールコードを走行方向に移動させながら磁化し、磁化
    した状態で移動する前記劣化したスチールコードによっ
    て、前記一部の範囲に生じる磁束変化を検出して第2の
    検出結果を得て、前記第1の検出結果と前記第2の検出
    結果とを比較して、前記スチールコードに異常がないか
    どうかを診断する場合に、 前記一部の範囲の上方に配置され、前記一部の範囲の上
    方から前記スチールコードを励磁する励磁部、および前
    記一部の範囲の上方に配置され、前記励磁部によって磁
    化した状態で移動する前記スチールコードによって、前
    記一部の範囲に生じる磁束変化を、前記一部の範囲の上
    方で検出する検出部を含む磁束変化検出器と、この磁束
    変化検出器に設けられ、前記第1の検出結果と第2の検
    出結果とを比較する比較手段と、この比較手段により第
    1の測定結果と第2の測定結果とを比較した比較結果を
    表示する表示手段とを備えることを特徴とするハンドレ
    ール用スチールコードの磁束変化検査装置。
  5. 【請求項5】 前記励磁部および前記検出部が、前記平
    坦部分の横幅全範囲を分割した複数の範囲のそれぞれの
    上方に配置されることを特徴とする請求項4記載のハン
    ドレール用スチールコードの磁束変化検査装置。
  6. 【請求項6】 前記ハンドレールに当接し、前記磁束変
    化検出器を前記ハンドレールの上方で所定位置に位置さ
    せる位置決め手段を有することを特徴とする請求項4記
    載のハンドレール用スチールコードの磁束変化検査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記比較手段が、前記磁束変化検出器に
    接続される携帯用コンピュータに備えられる比較部から
    成るとともに、前記表示手段が、前記携帯用コンピュー
    タに備えられる表示部から成ることを特徴とする請求項
    4記載のハンドレール用スチールコードの磁束変化検査
    装置。
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