JP2000313133A - 小型サーマルプリントヘッド - Google Patents

小型サーマルプリントヘッド

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JP2000313133A
JP2000313133A JP34661499A JP34661499A JP2000313133A JP 2000313133 A JP2000313133 A JP 2000313133A JP 34661499 A JP34661499 A JP 34661499A JP 34661499 A JP34661499 A JP 34661499A JP 2000313133 A JP2000313133 A JP 2000313133A
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JP
Japan
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heating element
print head
substrate
electrode
thermal print
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JP34661499A
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Heiji Imai
平治 今井
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NIPPON DENKI KAGAKU CO Ltd
Takao Manufacture Co Ltd
Original Assignee
NIPPON DENKI KAGAKU CO Ltd
Takao Manufacture Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に高密度を実現でき、かつ、熱効率の良
いサーマルプリントヘツドの構造を提供する。 【解決手段】 板厚が0.05mm以下の平面形状の基
板201の、印字媒体に接する面の反対側の面に、薄膜
技術により複数の発熱素子と各発熱素子に接続された複
数の配線電極を高密度に配設するとともに、この発熱素
子及び配線電極上に、この配線電極に接続する導通孔を
有する電気絶縁層を形成し、かつ、この電気絶縁層の一
方の面に前記導通孔を通じて接続された複数の外部電極
を設けたことにより、平面状基板に積層回路を構成し
て、発熱素子近傍の高密度のエリアを最小にする。 さ
らに、前記平面形状の基板の複数の発熱素子の表面に熱
伝導率の低い、厚さ0.05mm程度の絶縁板を貼り、
かつ、この絶縁板を介して支柱210に取り付ける構造
とするとともに、この支柱の上部に凹部209を形成す
ることにより、発熱素子の近傍に断熱用の空隙211を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサーマルプリントヘ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリントヘッドを使用したプリ
ンターは機構が簡単で騒音が無く、また、記録素子であ
る発熱素子を多数有するものが簡単に製造できることか
ら、一度の記録範囲を大きくすることが可能なため、高
速印字を可能とし、業務用に広く用いられている。さら
にプリンターを小型・軽量にすることが可能なため携帯
用にもその用途が広がっている。
【0003】近年デジタルプリンターの導入が進むにつ
れ、印字品質の向上が要求されてきている。それに伴い
サーマルプリントヘッドの発熱素子のピッチが200〜
300素子/インチと狭くなってきており、この結果、
文字のギザキザが消え、画像印字が精細になってきてい
る。
【0004】図1は従来のサーマルプリントヘッドの一
例を示す断面図である。このサーマルプリントヘッドは
セラミック基板101の上部全面に蓄熱層のガラス10
2をグレーズしたものを基板とし、このガラス102の
上に発熱素子103を設け、その一端は共通電極104
に接続されており、もう一方の端は個別電極105に接
続され、その先に発熱素子を駆動するドライバーIC
(半導体集積回路)107の出力端が金線106にて接
続されている。ドライバーICの入力端は金線108に
てフレキシブル基板109に接続される。
【0005】サーマルプリントヘッドへ外部から印字デ
ータがフレキシブル基板109を通し、ドライバーIC
107に供給され、この印字データに基づきドライバー
IC107は共通電極104から発熱素子103に電流
を流し発熱させるよう制御する。この発生した熱は保護
膜111を通して、印字媒体に伝導され印字される。ま
た、ガラス102に残った熱はセラミック基板101に
放熱され、残った熱が次の印字に影響されることが軽減
される。セラミック基板101にたまった熱はさらにア
ルミニューム110に放熱される。このようにしてサー
マルプリントヘッドによって印字媒体は熱印字される。
【0006】円筒形のプラテン112は印字媒体を供給
するものであり、サーマルプリントヘッドの構造はこの
プラテンに接触しないないように部品が配置される。こ
のためドライバーIC107を発熱素子103から離れ
た位置に配置する必要があり、これがガラス102をグ
レーズしたセラミック基板101の形状を大きくし、コ
ストアップの要因となっている。
【0007】図7は従来のサーマルプリントヘッドの他
の例を示す断面図である。図7において、サーマルプリ
ントヘッドは厚さ1mmのセラミック基板401の上部
全面に厚さ0.05mmの蓄熱層のガラス402をグレ
ーズしたものを基板とし、このガラス402の上面に配
線電極403及び発熱体404を設け、さらに、発熱体
を覆うガラスの保護膜405が設けられている。
【0008】図8は図7のサーマルプリントヘッドの配
線電極と発熱体の配置を示す部分拡大平面図である。図
8において、配線電極403は櫛状の共通電極403a
と、共通電極の各櫛歯の間に1本ずつ配置された複数の
個別電極403bから成り、発熱体はこれらの電極上に
跨るように重ねて配置されている。発熱体404は、共
通電極403aの各櫛歯に挟まれた部分が1ドットの単
位発熱素子に相当し、複数の単位発熱素子が直線状に連
続して配置され一体の発熱体404を構成している。共
通電極403aには直流電圧を印加し、複数の個別電極
403bのうち、いずれかをグランドに接続すると、共
通電極403aから接地された個別電極403bへのみ
電流が流れ、その部分の発熱体が発熱する。この熱を保
護膜405を通して印字媒体に伝導させることにより、
印字媒体は熱印字される。
【0009】発熱体の各単位発熱素子の抵抗値のばらつ
きが印字濃度のばらつきとなり、印字品質の低下の原因
となっている。この対策として抵抗体のトリミングをお
こない各発熱体の抵抗値を揃えることにより印字濃度の
一定化を実現している。厚膜サーマルプリントヘッドに
おいては一般的に、発熱素子に高電圧パルスを印加する
と抵抗値が下がることを利用してトリミングをおこなっ
ている。
【0010】図9は図7のサーマルプリントヘッドの構
造を示す断面図である。従来、厚膜技術により製造され
たサーマルプリントヘッドは、電極用厚膜ペーストをス
クリーン印刷した後、焼成をおこない配線電極403を
形成する。そして、配線電極の上に熱的に安定した抵抗
体の厚膜ペーストを印刷し、約800℃で焼成して発熱
体404を形成する。通常、配線電極403の厚さは1
μm弱に対し、発熱体404の厚さは10μm程度と厚
く、焼成時に発熱体404の表面に数μm程度の凹凸状
のばらつきが生じる。この影響によって、発熱体の上に
厚膜技術で形成した保護膜405の表面にも凹凸状のば
らつきが生じることとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】サーマルプリントヘッ
ド以外のプリンターは、さらに高密度化が進んできてお
り、インクジェツトプリンターでは600素子/インチ
を実現し、さらにレーザプリンターでは2400素子/
インチを実現している。しかしながらサーマルプリント
ヘッドではドラィバーICの出力端子ピッチが、一般的
には75μのものが最小で、これ以下のものでは容易に
端子を接続することができない。よってこれが限界とな
り、一般的には300素子/インチの密度のサーマルプ
リントヘッドが量産できる限界となっている。一部特殊
な用途のために、ドライバーICを発熱素子の両側に配
置した600素子/インチのサーマルプリントヘッドが
開発されている。しかしながら、このようなサーマルプ
リントヘッドは、上述したようにガラスグレーズしたセ
ラミック基板が通常の2倍以上の寸法となるため大幅に
コストが高くなるという問題があった。さらに、近年は
省エネルギー化が叫ばれ、また携帯プリンターでのバッ
テリーの長寿命化が要求されている。図1の従来のサー
マルプリントヘッドでは、発熱素子近傍のガラス102
に残った熱はセラミック基板101に熱放散されるた
め、この熱が無効エネルギーとなっている。これを改善
するため、ガラス102を厚くし、セラミック基板10
1に熱が逃げるのを減らしている。さらには、基板その
ものをガラスにしたサーマルプリントヘッドが開発され
ているが、発熱素子近傍に溜まった熱が次の印字サイク
ルに影響して高品質の印字を確保できないという問題が
あった。本発明は、このような従来の問題点に鑑みてな
されたもので、小熱容量型サーマルプリントヘッドであ
って、高密度でしかも熱効率の良いサーマルプリントヘ
ッドを安価に提供することを第一の技術的課題とする。
【0012】また、サーマルプリント技術は、サーマル
プリントヘッドの発熱素子に発生する熱を熱伝導により
感熱性の印字媒体に伝えることにより印字させるもので
あるから、サーマルプリントヘッドと印字媒体との接触
が良好で一様なことが要求される。発熱体404で発生
した熱は保護膜405を通して印字媒体に伝えられる
が、発熱体の表面の平坦度が悪く凸凹があると凹の部分
の印字が薄く、凸の部分の印字濃度が濃くなり、特にカ
ードのような硬い印字媒体でその傾向が顕著に現れる。
このように、発熱体表面の平坦性のばらつきが印字濃度
のばらつきとなって現れるという問題があった。本発明
は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、
小型サーマルプリントヘッドであって、厚膜技術で製造
されたものにかかわらず良好な平坦度を有する発熱体を
実現し、しかも印字品質の良いサーマルプリントヘッド
を安価に提供することを第二の技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第一の技術的課題を
解決するために、本発明のサーマルプリントヘッドは、
板厚が0.05mm以下の平面形状の基板の一方の面
に、薄膜技術により複数の発熱素子と各発熱素子に接続
された複数の配線電極を高密度に配設するとともに、こ
の発熱素子及び配線電極上に、この配線電極に接続する
導通孔を有する電気絶縁層を形成し、かつ、この電気絶
縁層の一方の面に前記導通孔を通じて接続された複数の
外部電極を設けたことにより、平面状基板に積層回路を
構成して、発熱素子近傍の高密度のエリアを最小にする
手段を講じたものである。さらに、前記平面形状の基板
の複数の発熱素子の表面に熱伝導率の低い、厚さ0.0
5mm程度の絶縁板を貼り、かつ、この絶縁板を介して
支柱に取り付ける構造とするとともに、この支柱の上部
に凹部を形成することにより、発熱素子の近傍に断熱用
の空隙を設ける手段を講じたものである。
【0014】上記第二の技術的課題を解決するために、
本発明のサーマルプリントヘッドは、板厚が0.005
mm以下の熱伝導の良い平面基材と板厚が0.05mm
以下の電気絶縁性の平面基材を接合させた2層構造の平
面状基板の、電気絶縁性の平面基材の側に発熱体を配置
するとともに熱伝導の良い平面基材の側に印字媒体を配
置することにより、前記2層構造の平面基板が表面固さ
の大きい保護膜として機能し、かつ、発熱体が直接印字
媒体に接しない手段を講じたものである。さらに、エッ
ジタイプのサーマルプリントヘッドにおいては、前記2
層構造の平面状基板の電気絶縁性基材の端部に発熱体を
配置するとともに、発熱体の近傍に厚膜技術による積層
回路を構成する手段を講じたものである。
【0015】
【発明の実施の形態1】本発明の請求項1〜3に係るサ
ーマルプリントヘッドは、厚さ0.05mm以下の薄い
電気絶縁性の平面状基板の、印字媒体に接する面の反対
側の面に発熱素子及び配線電極及び発熱素子用端子を設
けたことにより、平面状基板そのものを印字媒体から発
熱素子を保護する保護膜として作用させている。また、
平面状基板の発熱素子及び配線電極上に、導通孔を有し
かつ外部表面に外部電極を設けた電気絶縁層を形成し
て、配線電極と外部電極端子を導通孔により電気的に導
通させたことにより、平面状基板と電気絶縁層により2
層の積層回路を構成したので、発熱素子を高密度に形成
して発熱素子のエリアを小さくすると同時に外部電極端
子の端子ピッチを広くして外部回路のドライバーIC
(半導体集積回路)への接続を容易にしている。また、
積層回路を構成した平面状基板を取り付けるために、熱
伝導率の低い薄板を介して支柱に取り付けるとともに、
その支柱の上部の、発熱素子に近接する部位に凹部を形
成して発熱素子の近傍に断熱用の空隙を設けたことによ
り、発熱素子の発する熱エネルギーが支柱へ逃げること
を最小限に押さえ、有効に印字媒体へ集中させている。
【0016】
【実施例1】本発明の代表的な実施例である、発熱素子
密度が1200素子/インチ、印字長が4インチのカラ
ービデオプリンター用サーマルプリントヘッドについ
て、図面を参照して説明する。図2はサーマルプリント
ヘッドの断面構造を示す図である。図2において、多層
ガラス基板201の一方の面はプラテン212に近接し
て配置され、他方の面は発熱素子302及び配線電極3
03及び電気絶縁層304からなる積層回路が形成され
ておりかつ蓄熱用ガラス板203を介して支柱210に
取り付けられている。さらに、支柱にはフレキシブル基
板202,204が取り付けられており、フレキシブル
基板には印字信号を制御するドライバーIC207,2
08等が搭載されている。また、蓄熱用のガラス板20
3に接する支柱210の上部に凹部209を形成して、
発熱素子の近傍に空隙211を設けている。
【0017】図3は多層ガラス基板201の構造を示す
拡大断面図である。図3において、ガラス基板301は
厚みが0.05mm以下であり、その一方の面(図では
下面)に薄膜技術により発熱素子302を21.17μ
のピッチで5120素子形成してある。発熱素子302
の各素子の両端は薄膜技術にて形成した電極303に接
続してあり、これら発熱素子302及び電極303の表
面(図では下面)上に絶縁層304を形成している。さ
らに、この絶縁層の外部表面(図では下面)に共通電極
306を設けるとともに、この絶縁層に導通孔305を
設けて電極303と共通電極306を電気的に接続して
いる。このように、多層ガラス基板201は2層構造と
なっており、共通電極VHD0〜VHD7と個別電極T
0〜T639を絶縁層の別々の面に配置することにより
配線面積を大きく減らした構造としている。
【0018】図4はガラス基板201に設けられた2層
構造の薄膜パターンの一部分を示す図であり、図3のガ
ラス板301側から透過して見た薄膜パターンである。
図4において、中央部に横一列に発熱素子R0〜R63
が配列されており、発熱素子の16素子毎に同じパター
ンの繰り返しとなっている。各発熱素子の上部及び下部
方向には補助共通電極VHD0’〜VHD7’が配置さ
れ、各補助共通電極はそれぞれ導通孔305を通じて絶
縁層304の他面の各共通電極VHD0〜VHD7(図
中、点線で示す)に回路接続されている。さらに、ガラ
ス基板301の上端部と下端部には個別電極T0〜T7
が広い端子形状で配置されている。これらの各補助共通
電極VHD0’〜VHD7’及び各個別電極T0〜T7
が電極303を構成している。以下、図4及び図5中、
実線で示した発熱素子及び個別電極及び補助共通電極の
薄膜パターンを第1層目とし、絶縁層の他面に形成した
共通電極(図中、点線で示した)の薄膜パターンを第2
層目として説明すると、図4において、第1層目では、
発熱素子R0〜R7の一方の端はまとめて1つの個別電
極T0に接続され、同様に8素子毎にまとめて各個別電
極T2,T3,T4,T5,T6,T7に接続されてお
り、個別電極T0,T2,T4,T6はガラス基板30
1の下端部に、個別電極T1,T3,T5,T7は上端
部に広い端子を形成している。
【0019】図5は図4の部分拡大図であり、発熱素子
R0〜R15の下部方向の電極接続パターンを示してい
る。図5において、第1層目の発熱素子群R0〜R7の
下部方向の端はまとめて1つの個別電極T0に接続され
ており、上部方向の端は、図示していないが、順に8つ
の補助共通電極VHD0’〜VHD7’に接続されてお
り(図4参照)、各補助共通電極はそれぞれ微細な導通
孔305を通じて第2層目の8つの共通電極に電気接続
され2層配線を構成している。次の発熱素子群R8〜R
15の下部方向の端は順に補助共通電極VHD0’〜V
HD7’に各々接続されており、各補助共通電極はそれ
ぞれ微細な導通孔305を通じて第2層目の共通電極V
HD0〜VHD7(図中、点線で示した)に接続されて
いる。発熱素子群R8〜R15の上部方向の端は、図示
していないが、まとめて1つの個別電極T1に接続され
ている(図4参照)。
【0020】このようにして、第1層目には、発熱素子
の16素子毎の配列が320回繰り返して配置され、合
計5120素子の発熱素子R0〜R5119が形成され
ている。また、個別電極の端子は、発熱素子の16素子
毎に8個単位で独立して配列され、T0〜T639の合
計640個が設けられている。また、第2層目の共通電
極VHD0〜VHD7は、発熱素子の上部方向と下部方
向にそれぞれ設けられ、発熱素子群の配列の320回の
繰り返しに対して各共通電極毎に並列に接続されてい
る。以上に説明したように、ガラス基板301の発熱素
子近傍に2層構造の回路を構成したので、ガラス基板か
ら外部回路に接続するための端子のピッチを広くするこ
とができた。本実施例の場合、発熱素子R0〜R511
9のピッチが約21μと狭いにもかかわらず、個別電極
T0〜T639のピッチは約0.38mmと広くでき、
外部回路との接続を容易にしている。また、ガラス基板
201も広さが約5mm×120mmと小さくすること
ができた。
【0021】個別電極T0〜T639の640個の各端
子、および2対の共通電極VHD0〜VHD7の14個
の各端子はフレキシブル基板204に半田付けにて接続
されている。フレキシブル基板204には発熱素子駆動
用のドライバーIC207,208が搭載されており、
金線205,206にて接続されている。図6は発熱素
子R0〜R31と共通電極VHD0〜VHD7およびド
ライバーIC207,208との接続を示す回路図であ
る。ドライバーICは外部から同期信号とともに送られ
てきた印字信号の内容に基づき各発熱素子を通電し、発
熱させることにより印字させる。図6において、ドライ
バーICの1つの出力D01に8つの発熱素子R0〜R
7が接続され、各発熱素子の共通電極側がVHD0〜V
HD7の8つに分かれているため、時分割により各発熱
素子に順次通電され印字を行う。まず、8つのグループ
の一番目の発熱素子のデータを640個転送し、VHD
0にのみ通電する。これにより8つのグループの一番目
の発熱素子が通電され印字される。次に、8つのグルー
プの2番目の発熱素子に印字データを転送し、VHD1
のみに通電する。これにより2番目の発熱素子のみ通電
して印字される。順次、8つのグループの8番目の発熱
素子まで印字データを転送し、最後にVHD7を通電さ
せて印字する。このようにして、640×8=5120
素子の印字をおこなう。
【0022】図2に示したように、ガラス基板201は
熱絶縁用のガラス板203に保持され、さらに、ガラス
203板は支柱210に固着されている。ここで、発熱
素子群の近傍には支柱210上部の凹部209による空
隙211が設けられている。また、支柱210はアルミ
ニューム等の量産加工しやすい金属を使用している。こ
のように、空隙211によって熱絶縁をおこなうことに
よりサーマルプリントヘッドの熱容量を小さくすること
ができたので、本実施例のサーマルプリントヘッドで
は、従来の図1のような構造のものと比較して約1/3
のエネルギーで同等の印字濃度を達成している。
【0023】また、発熱素子等を高密度に配列したガラ
ス基板を小面積にて実現したことにより、狭小な電極お
よび電極間ギャップを持つパターンを短くし、その製造
過程における歩留まりを確保するとともに、取り個数が
大きくなることも相高まって製造コストを大きく下げる
ことができた。
【0024】以上の実施例では、ガラス基板に多層回路
を構成する例を示したが、ガラス基板とフレキシブル基
板を積層して多層回路を構成することも可能である。ま
た、0.05mm以下の薄いガラス基板はしなり易いた
め、印字媒体方向に凸状の形状にすることも可能であ
り、これにより印字媒体への当りを良くすることができ
る。
【0025】また、本実施例ではガラス基板の中央部に
発熱素子を配置したものについて説明したが、発熱素子
および電極の配置パターンを変えることにより、ガラス
基板の端部に配置した、いわゆるリアルエッジタイプの
サーマルプリントヘッドとすることも可能である。ま
た、本実施例では第2層目の各共通電極のパターンを薄
膜技術により形成したものを示したが、本発明によれば
第2層目の電極パターンのピッチを広くとることが可能
であるので、薄膜技術以外のメッキ等の厚膜技術でも形
成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態2】本発明の請求項4、5に係るサ
ーマルプリントヘッドは、厚さ0.005mm以下の熱
伝導率が高くかつ硬い平面基材と厚さ0.05mm以下
の電気絶縁性の平面基材を接合させて2層の平面状基板
とし、この平面状基板の下層の電気絶縁性の平面基材に
配線電極及び発熱体を設けるとともに、この2層の平面
状基板の上層の平面基材の側に印字媒体を位置させるこ
とにより、印字媒体は平面状基板によって発熱体と隔て
られ、2層の平面状基板そのものを印字媒体から発熱体
を保護する耐久性の高い保護膜として作用する。2層の
平面状基板は熱伝導性が高いので、発熱体の熱を有効に
印字媒体へ伝えるよう作用する。
【0027】
【実施例2】本発明の代表的な実施例である、発熱素子
密度が300素子/インチのカラービデオプリンター用
の厚膜サーマルプリンターヘッドについて、図面を参照
して説明する。図10はサーマルプリトヘッドの基板と
して使用する、セラミック基板501とガラス基板50
2から成る2層の平面状基板500の断面図である。上
部の層は熱伝導性の良くかつ固い平面状基材であって、
厚さが0.003mmのセラミック基板である。下部の
層は電気絶縁性の平面状基材であって、厚さ0.02m
mのガラス基板である。本実施例の場合、厚さ0.25
mmのセラミック基板501にガラスペーストをスクリ
ーン印刷によって厚さ0.02mmに塗布し、温度80
0℃にて焼結してガラス基板502を形成した。この
後、セラミック基板501を厚さ0.003mmまで研
磨して2層の平面状基板500としたものである。
【0028】図11は、図10の2層の平面状基板を使
用した厚膜サーマルプリントヘッドの断面図である。図
11において、厚さ0.003mmのセラミック基板5
01と厚さ0.02mmのガラス基板502が接合され
た2層の平面状基板500の、ガラス基板502の下側
表面に厚膜技術によって配線電極403を形成し、更に
その表面に発熱体404を設けた。配線電極403の端
子ピッチは0.085mmであり、発熱素子の密度30
0素子/インチに対応している。
【0029】この発熱体404は、厚膜技術を用いてス
クリーン印刷され膜厚はおよそ0.01mmとなってい
るが、表面の平坦度が悪く数μmの凸凹が生ずる。しか
しながら本発明では、印刷媒体と接するのは表面平坦度
の悪い発熱体404の側ではなく、2層の平面状基板の
上部のセラミック基板501の側であるため、印字媒体
とプリントヘッドとの接触がよく、常に良好な印字品質
を得ることができる。このように、2層の平面状基板5
00は発熱体404の熱を有効に印字媒体へ伝導するだ
けでなく、印字媒体から発熱体404を保護する保護膜
として極めて有効に機能させている。さらに、発熱体4
04の周囲は、樹脂601にてオーバーコートして湿気
等の影響を排除している。
【0030】この実施例では、配線電極及び発熱体を厚
膜にて形成する例を示したが、同様に薄膜技術にて配線
電極及び発熱体を形成することも可能であり、さらに高
密度のサーマルプリントヘッドの実現が可能である。
【0031】上記実施例では平面状基板に配線電極及び
発熱体の一層回路を形成する例を示したが、多層回路を
形成することによりエッジタイプのサーマルプリントヘ
ッドを実現することが可能である。従来、エッジタイプ
のサーマルプリントヘッドでは、配線電極及び発熱体を
平面状基板の端部に配置することになり、共通電極の面
積を充分確保できないため導体抵抗による電圧低下が生
じ、印字濃度が落ちるとともに、印字する発熱素子の数
により電圧低下が変化することによって印字濃度にばら
つきが生じる原因となっていた。
【0032】図12は本発明のエッジタイプのサーマル
プリントヘッドの断面図である。図12において、厚さ
0.003mmのセラミック基板501と厚さ0.02
mmのガラス基板502を接合した2層の平面状基板に
厚膜技術によって配線電極403を形成し、平面状基板
の右端部に発熱体404を形成した。そして、発熱体近
傍に電気絶縁材料として厚さ0.05mmのガラス基板
602を厚膜技術によって設け、さらに、ガラス基板6
02の下側表面にも配線電極403を設けて多層回路を
形成したことにより、配線電極403の総面積を充分確
保する事ができ、導体抵抗を減らすことができた。その
結果、印字品質を損なわないエッジタイプのサーマルプ
リントヘッドを実現することができた。
【0033】多層回路を採用することにより発熱体の位
置を平面状基板のエッジより0.2mmの位置に配置す
ることができ、溶融型の感熱転写においてその転写紙と
して平滑度の悪い普通紙でも十分インクを転写すること
ができるようになった。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0035】実施例1のサーマルプリントヘッドは、発
熱素子近傍にて積層回路を組むことにより、高密度のパ
ターンエリアを最小面積にすることができるので、定尺
の基板からの取り個数を増やすことができ、パターン作
成の歩留まり低下を防ぐことができるため、発熱素子が
高密度多素子であるにもかかわらず、製造コストを大き
く下げることができる。
【0036】また、発熱素子のすぐ近くに空隙を設けて
断熱効果を上げたことにより、小電力で、熱容量の小さ
な、温度上昇および下降の速い、高速印字に適したサー
マルプリンタヘッドを実現できる。
【0037】実施例2のサーマルプリントヘッドは、セ
ラミック基板とガラス基板を接合してなる平面状基板が
保護膜として機能するので、耐磨耗性の極めて高い。
【0038】また、印刷媒体と接するのは表面平坦度の
悪い発熱体の側ではなく、2層の平面状基板の上部のセ
ラミック基板の側であるため、印字媒体とプリントヘッ
ドとの接触がよく、常に良好な印字品質を得ることがで
きる。
【0039】また、配線電極および発熱体を積層回路で
実現したことにより、発熱体を平面状基板のエッジ部に
配置することが可能となったため、エッジタイプのサー
マルプリントヘッドであっても印字品質を損なわない。
【0040】さらに、平面状基材の印字媒体に接する面
と反対側の面に配線電極及び発熱体等を形成するため、
印字媒体を考慮することなく自由に配置することがで
き、また積層回路を組むことができるため小型化が可能
である。
【0041】以上述べたように、高密度のサーマルプリ
ントヘッドを低価格にて製造することができ、このサー
マルプリントヘッドを使用して高印字品位かつ安価なプ
リンターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の一般的なサーマルプリントヘッドの構造
を示す図である。
【図2】本発明の実施例1のサーマルプリントヘッドの
断面構造を示す図である。
【図3】本発明の実施例1のサーマルプリントヘッドの
多層ガラス基板の断面構造を示す拡大図である。
【図4】本発明の実施例1のサーマルプリントヘッドの
ガラス基板の2層構造の薄膜パターンを示す図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】本発明の実施例1のサーマルプリントヘッドの
電気接続を示す回路図である。
【図7】従来の一般的なサーマルプリントヘッドの構造
を示す図である。
【図8】図7の配線電極と発熱体の配置を示す部分拡大
平面図である。
【図9】図7のサーマルプリントヘッドの構造を示す断
面図である。
【図10】本発明の実施例2の2層の平面状基板の構造
を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例2のサーマルプリントヘッド
の構造を示す断面図である。
【図12】エッジタイプの厚膜サーマルプリントヘッド
の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
201…多層ガラス基板 202,204…フレキシブル基板 203…ガラス板 205,206…金線 207,208…ドライバーIC 209…凹部 210…支柱 211…空隙 212…プラテン 301…ガラス基板 302…発熱素子R0〜R5119 303…個別電極T0〜T7及び補助共通電極VHD
0’〜VHD7’からなる配線電極 304…絶縁層 305…導通孔 306…共通電極VHD0〜VHD7 401…セラミック基板 402…ガラス基板 403…配線電極 403a…共通電極 403b…個別電極 404…発熱体 405…保護膜 500…2層構造の平面状基板 501…熱伝導率の高い平面基材(セラミック基板) 502…電気絶縁性の平面基材(ガラス基板) 601…樹脂 602…ガラス基板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月4日(2000.4.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図7】
【図4】
【図8】
【図9】
【図10】
【図5】
【図11】
【図12】
【図6】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚が0.05mm以下の電気絶縁性の
    平面状基板(301)の印字媒体に接する面の反対側の
    面に複数の発熱素子(302)と該発熱素子に接続され
    る複数の配線電極(303)を設けるとともに、前記発
    熱素子及び配線電極上に該配線電極に接続する導通孔
    (305)を有する電気絶縁層(304)を形成し、か
    つ該電気絶縁層の外部表面に前記導通孔を通じて接続さ
    れた複数の外部電極(306)を設けたことにより、前
    記平面状基板上に積層回路を構成したことを特徴とする
    サーマルプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 平面状基板(301)は印字媒体に対し
    て発熱素子(302)を保護する保護膜として機能する
    ことを特徴とする、請求項1記載のサーマルプリントヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】 平面状基板(301)を、熱伝導率の低
    い薄板(203)を介して支柱(210)に取り付ける
    とともに、該支柱上部の、発熱素子(302)に近接す
    る部位に凹部(209)を形成することにより、該発熱
    素子の近傍に断熱用の空隙(211)を設けたことを特
    徴とする請求項1又は2記載のサーマルプリントヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 薄板の平面状基板(500)の印字媒体
    に接する面の反対側の面に発熱体(404)と配線電極
    (403)を設けてなるサーマルプリントヘッドにおい
    て、平面状基板(500)を、板厚が0.005mm以
    下の熱伝導率の高い平面基材(501)と板厚が0.0
    5mm以下の電気絶縁性の平面基材(502)とを接合
    させた2層構造にするとともに、平面基材(502)の
    表面に発熱体(404)と配線電極(403)を形成し
    たことを特徴とするサーマルプリントヘッド。
  5. 【請求項5】 前記2層構造の平面状基板(500)の
    電気絶縁性の平面基材(502)の端部に発熱体(40
    4)を配置するとともに、発熱体(404)の近傍に厚
    膜技術による積層回路を形成したことを特徴とする請求
    項4記載のサーマルプリントヘッド。
JP34661499A 1998-12-28 1999-10-30 小型サーマルプリントヘッド Pending JP2000313133A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016334A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Hideo Taniguchi 加熱ヘッドならびにそれを用いた加熱装置および加熱方法
JP2012206257A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルヘッドおよびその製造方法

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