JP2000312761A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JP2000312761A
JP2000312761A JP2000123034A JP2000123034A JP2000312761A JP 2000312761 A JP2000312761 A JP 2000312761A JP 2000123034 A JP2000123034 A JP 2000123034A JP 2000123034 A JP2000123034 A JP 2000123034A JP 2000312761 A JP2000312761 A JP 2000312761A
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prize ball
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Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御回路基板のコストを少しでも低減するこ
とが可能な弾球遊技機を提供する。 【解決手段】 15個払出用の入賞領域23と、10個
払出用の入賞口7、39a,39bと、7個払出用の入
賞口19、36a,36bへの入賞玉のうち、1種類の
入賞玉を記憶せず、他の2種類の入賞玉を記憶するよう
に構成したので、すべての入賞玉を記憶させる従来のも
のと比べて、その分記憶容量を減少させることができる
と共にプログラムも簡略化することができ、それによっ
て制御回路基板のコストを低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤に設けられ
る複数の入賞領域の種類に応じて払い出される景品玉数
の種類が少なくとも3種類以上ある弾球遊技機に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、弾球遊技機(例えば、パチンコ遊
技機)においては、遊技盤に設けられる複数の入賞口や
入賞装置の種類に応じて払い出される景品玉数が3種類
(例えば、15個と10個と7個等)ある遊技内容を有
するものが僅かではあるが提案されている。このような
弾球遊技機おいて、各払出景品玉数に対応する入賞玉
は、それぞれの記憶領域に記憶され、その各記憶値に基
づいて順次景品玉払出装置によってそれぞれ対応する景
品玉数が払い出されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したようにすべて
の種類の入賞玉を記憶するようにしたものは、制御回路
中の記憶部の容量が大きなものが必要となるばかりでな
く、プログラムも複雑となり、制御回路基板のコストが
高いという欠点があった。本発明は、上記した事情に鑑
みなされたもので、その目的とするところは、制御回路
基板のコストを少しでも低減することが可能な弾球遊技
機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、遊技盤に設けられる複数の
入賞領域の種類に応じて払い出される景品玉数の種類が
少なくとも3種類以上ある弾球遊技機において、前記複
数種類の払出景品玉数のうち1種類を基本景品玉数と
し、その基本景品玉数に対応する入賞玉は、記憶される
ことなくその発生によって基本景品玉数が景品玉払出装
置によって払い出され、前記基本景品玉数以外の景品玉
数に対応するそれぞれの入賞玉は、それぞれ記憶される
と共にその各記憶値に基づいてそれぞれ対応する景品玉
数が前記景品玉払出装置によって払い出されることを特
徴とするものである。基本景品玉数としては、最多払出
景品玉数のもの、又は最少払出景品玉数のもの、又は最
多及び最少を除く払出景品玉数のうちの1種類、のうち
のいずれを設定しても良い。
【0005】
【作用】複数の払出景品玉数に対応する入賞玉のうち、
1種類の入賞玉を記憶しないので、その分記憶容量を減
少させることができると共にプログラムも簡略化するこ
とができ、それによって制御回路基板のコストを低減す
ることができる。記憶されない基本景品玉数として最多
払出景品玉数を設定した場合には、停電等の事故が生じ
たときに記憶された数値は消失するが、その消失した数
値を発生させた入賞玉を含むすべての入賞玉が最多払出
景品玉数に対応する入賞玉とみなされるので、復旧後に
残存している入賞玉によって払い出される景品玉数は、
最多のものとなり、遊技場側にとっては、損をする代わ
りに遊技客との間でトラブルが生じないという利点があ
る。また、記憶されない基本景品玉数として最少払出景
品玉数を設定した場合には、上記と逆に停電により消失
した記憶値を発生させた入賞玉を含むすべての入賞玉が
最少払出景品玉数に対応する入賞玉とみなされるので、
遊技場側にとっては、損をしない代わりに遊技客との間
でトラブルが生ずる場合があるが、この場合には、遊技
場において損をしない程度のサービスを施すことができ
る。更に、記憶されない基本景品玉数として最多及び最
少を除く払出景品玉数のうちの1種類を設定した場合に
は、上記の中間であって遊技客も遊技場も極端に損も得
もないバランスのよい状態を出現させることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。まず、図1乃至図3を参照
して、実施形態に係る弾球遊技機の一例としてのパチン
コ遊技機1(図4参照)の遊技盤2の構成について説明
する。図1は、遊技盤2の拡大正面図であり、図2は、
遊技盤2に設けられる可変入賞球装置21の斜視図であ
り、図3は、遊技盤2の背面図である。図1において、
遊技盤2の表面には、発射された打玉を誘導するための
誘導レール3がほぼ円状に植立され、該誘導レール3で
区画された領域が遊技領域4を構成している。遊技領域
4のほぼ中央上部には、複数(3つ)の回転ドラム14
a〜14cを有する可変表示装置5が配置されている。
回転ドラム14a〜14cは、それぞれステッピングモ
ータからなるドラムモータ15a〜15c(符号は、図
11のブロック図に表示)によって回転制御せしめら
れ、また、停止図柄を検出するためにドラムセンサ16
a〜16cが設けられ、更に、遊技者の視認し得る範囲
の図柄を照射装飾するためのドラムランプ17が内蔵さ
れている。
【0007】また、可変表示装置5は、前記遊技盤2の
表面に取り付けられる取付基板6を有し、該取付基板6
には、長方形状の窓開口が開設され、該窓開口の後方に
回転ドラム14a〜14cの外周に形成される識別情報
が視認できるようになっている。この窓開口は、3つの
回転ドラム14a〜14cの表面に描かれた識別情報
(図柄)が3つ分見えるような大きさに選ばれている。
また、取付基板6の上部には、通常の入賞口7が突設形
成されているが、該入賞口7の下方にワープ入口8が設
けられている。このワープ入口8に入った打玉は、取付
基板6の左右に形成されたワープ通路9a,9bを通っ
て窓開口の下縁左右に形成されたワープ出口10a,1
0bに放出され、最終的に取付基板6の下部中央に形成
された放出口11から再度遊技領域4に放出されるよう
になっている。しかして、放出口11の下方には、次に
説明する始動入賞口19が配置されるので、ワープされ
た打玉が、始動入賞口19に入賞し易くなっている。
【0008】また、上記したワープ入口8の上部には、
飾りLED18が設けられ、下部に始動記憶LED19
が設けられている。飾りLED18は、0〜9までの符
号のついた10個のLEDから構成され、特定遊技状態
となったときに所定のランダム数から抽出される値に対
応するLEDが点灯するようになっている。そして、飾
りLED18は、特定遊技状態の発生に関連していずれ
か1つがランダムに点灯表示されるもので、遊技内容に
は、直接関係しないが、遊技場が所定のサービス(例え
ば、特定遊技状態で獲得した多量の景品玉を使用して継
続して遊技を行うことを許可するサービス)を提供する
場合に使用できる。例えば、「7」の飾りLED18で
点灯停止したときに所定のサービスを提供するようにす
れば良い。また、始動記憶LED19は、後述する始動
入賞口19に入賞した打玉のうち記憶したものを表示す
るものである。更に、前記ワープ通路9a,9bの後方
には、窓開口を通して見える縦横3つの識別情報によっ
て構成される5本の当りラインを表示するライン表示L
ED13が設けられている。本実施形態における当りラ
インは、図示するように、上段水平の当りライン1と、
右下がり対角線の当りライン2と、中断水平の当りライ
ン3と、右上り対角線の当りライン4と、下段水平の当
りライン5と、があり、いずれかの当りライン上に所定
の識別情報(大当り図柄という場合がある)が並んだと
きに大当りとなって特定遊技状態を生起せしめる。
【0009】上記した可変表示装置5の下方には、前記
回転ドラム14a〜14cの回転を許容する始動入賞口
19が設けられている。この始動入賞口19に入賞した
入賞玉は、遊技盤2の裏面に導かれて始動口スイッチ2
0によって検出される。同様な始動機能を有する入賞口
として次に説明する可変入賞球装置21に設けられる始
動入賞口36a,36bがある。この始動入賞口36
a,36bにも始動口スイッチ36c,36dが内蔵さ
れている。なお、始動入賞口19、36a,36bへの
入賞に基づく可変表示装置5の回転は、所定回数(例え
ば、4回)記憶され、その旨が可変表示装置5に設けら
れる前記始動記憶LED19によって表示されるように
なっている。
【0010】前記可変表示装置5の下方に入賞領域23
を有する可変入賞球装置21が設けられている。可変入
賞球装置21は、前記遊技盤2に取り付けられる取付基
板22を有し、その取付基板22の上部に長方形状の入
賞領域23が開設されている。この入賞領域23には、
図2に示すように、下端両サイドを軸支して、取付基板
22に対して垂直方向に開閉自在とされる開閉板24に
よって塞がれている。この開閉板24は、ソレノイド2
5(図1参照)によって開閉制御され、開成中には、遊
技盤2の表面を落下する打玉を受止めて入賞領域23に
導き入賞玉とする。また、入賞領域23の内部は、3つ
に区画され、その中央に特定領域26が形成され、その
左右に通常領域27a,27bが形成されている。特定
領域26には、特定領域スイッチ28が設けられ、ま
た、通常領域27a,27bにも10カウントスイッチ
29a,29bが設けられている。
【0011】ところで、開閉板24の裏面には、前記特
定領域26に対応する位置に1個の打玉を受け入れる貯
留凹部30が形成され、該貯留凹部30の下端に貯留片
31が突設され、左右に誘導片32a,32bが突設さ
れている。しかして、開閉板24によって受け入れられ
た打玉は、貯留片31によって特定領域26への侵入を
一時的に阻止されて貯留凹部30と貯留片31とによっ
て停留され、以後の打玉は、その停留されている打玉に
衝突して誘導片32a,32bによって通常領域27
a,27bに導かれる。しかし、開閉板24が閉じると
貯留片31によって停留されていた打玉が特定領域26
に導かれることとなり、最終的には、停留玉が存在すれ
ば、後述する継続権が成立することになる。
【0012】なお、入賞領域23の後面壁には、その中
央に打玉が特定領域26に入賞して特定領域スイッチ2
8をONしたときに、継続権が成立した旨を報知するV
表示LED33が設けられ、その一側に特定遊技状態に
おける開閉板24の開放回数を表示する開成回数表示器
34が設けられている。また、入賞領域23の下方の取
付基板22には、特定領域スイッチ28及び10カウン
トスイッチ29a,29bで検出された打玉数を表示す
る個数表示LED35が設けられている。更に、可変入
賞球装置21の取付基板22の左右部には、前記始動入
賞口36a,36bが一体的に形成され、始動入賞口3
6a,36bの外側にアタッカーランプ37が設けられ
ている。
【0013】しかして、上記のように構成される可変入
賞球装置21は、以下のように作動する。即ち、打玉が
いずれかの始動入賞口19、36a,36bに入賞して
始動口スイッチ20、36c,36dをONさせると、
可変表示装置5の回転ドラム14a〜14cが回転を開
始し、一定時間(例えば、5秒)が経過すると、左側の
回転ドラム14aから順次停止され、すべての回転ドラ
ム14a〜14cの停止時の識別情報の組み合せが所定
の表示態様となったときに特定遊技状態となる。そし
て、この特定遊技状態においては、可変入賞球装置21
の開閉板24が所定期間(例えば、20秒経過するま
で、あるいは10個の入賞玉が発生するまで)開放する
ように設定され、その開放している間遊技盤2の表面を
落下する打玉を受止めるようになっている。そして、入
賞領域23内に設けられた特定領域26に入賞すると、
再度上記した開放状態を繰り返し、特定領域26に入賞
玉が入賞する毎に継続権が成立して開放状態を最高16
回繰り返すことができるようになっている。
【0014】更に、遊技盤2の表面には、前記可変表示
装置5の上部左右側方に風車ランプ38a,38bが設
けられ、下部側方に入賞口39a,39bが設けられて
いる。また、前記風車ランプ38a,38bは、前記特
定遊技状態時や始動入賞時等に点灯又は点滅してその旨
を報知するものであり、同様な機能を有するものとし
て、遊技領域4の左右にサイドランプ40a,40bが
設けられている。上記した入賞口39a,39bとサイ
ドランプ40a,40bとは、遊技領域4の左右両側で
あってその中央やや上部から前記可変入賞球装置21の
取付基板22に達する範囲の遊技盤2の表面を覆うサイ
ド装飾板42a,42bに一体的に設けられている。こ
のように遊技領域4の両サイドをサイド装飾板42a,
42bで覆うことにより、その覆われた範囲に多数の障
害釘を打たなくても良いので、遊技盤2の製造コストを
大幅に下げることができる一方、遊技領域4の両サイド
は、あまり打玉が流下する範囲ではないので、障害釘を
打たなくても遊技内容への影響も少なく、上記のように
構成することによる実害はない。ただし、数少ない流下
玉に変化を与える意味で、サイド装飾板42a,42b
の表面に凹凸を形成することが望ましい。なお、図示の
実施形態では、サイド装飾板42a,42bの下方部に
袖ランプ41a,41bが内蔵され、該袖ランプ41
a,41bの前面が若干突出して形成され、打玉の流路
に変化を与えるようになっている。
【0015】なお、遊技領域4の入口部分の内側誘導レ
ール3の上端には、遊技領域4に到達した打玉が逆流し
ないようにするため、逆流防止装置45が取り付けられ
ている。また、遊技盤2の表面の最下方には、上記した
いずれの入賞領域にも入賞しなかった打玉が遊技盤2の
後方に導かれるアウト口44が設けられている。また、
誘導レール3の外周に沿ってレール飾りランプ43が設
けられ、遊技盤2の前面は、周知のようにガラス板によ
って覆われている。更に、図示しないがパチンコ遊技機
の前面上部には、遊技効果ランプ46が設けられると共
に遊技の進行に応じて効果音を発生するスピーカも設け
られている。
【0016】一方、遊技盤2の裏面には、図3に示すよ
うに、入賞玉集合カバー体47が取り付けられている。
この入賞玉集合カバー体47は、前記した各種の入賞口
や入賞球装置に入賞した入賞玉を誘導する複数の誘導通
路が前面側に区画形成されている。具体的には、図示す
るように、可変表示装置5の上部に設けられる入賞口7
及び遊技領域4左側中央に設けられる入賞口39aに入
賞した入賞玉は、誘導通路48aに導かれ、遊技領域4
右側中央に設けられる入賞口39bに入賞した入賞玉
は、誘導通路48bに導かれてそれぞれ下流側に誘導さ
れる。また、前記始動入賞口19及び可変入賞球装置2
1の左側に設けられる始動入賞口36aに入賞した入賞
玉は、誘導通路50aに導かれ、可変入賞球装置21の
右側に設けられる始動入賞口36bに入賞した入賞玉
は、誘導通路50bに導かれる。更に、可変入賞球装置
21の開閉板24に受け止められて入賞領域23に入賞
した入賞玉は、誘導通路51に導かれる。なお、誘導通
路48a,48bの末端は、誘導通路50a,50bに
接続されている。
【0017】ところで、誘導通路48a,48bの下流
側には、入賞情報スイッチ49a,49bが設けられて
おり、誘導通路48a,48bに誘導される入賞玉は、
入賞情報スイッチ49a,49bに検出された後に、誘
導通路50a,50bに合流して下方に落下せしめられ
る。本実施形態においては、入賞情報スイッチ49a,
49bによって検出される入賞口7、39a,39bへ
の入賞玉によって払い出される景品玉数は、10個と設
定され、始動入賞口19、36a,36bへの入賞玉に
よって払い出される景品玉数は、7個と設定され、可変
入賞球装置21の入賞領域23への入賞玉によって払い
出される景品玉数は、15個と設定されている。そし
て、この場合、いずれか1種類の払出景品玉数が基本景
品玉数として設定され、その基本景品玉数に対応する入
賞玉は、記憶されることはない(したがって、その入賞
玉を検出する検出スイッチは、払出のための機能はな
い)。一方、基本景品玉数以外の種類の払出景品玉数に
対応する入賞玉は、記憶される。上記のように入賞玉集
合カバー体47の各誘導通路48a,48b、50a,
50b、51によって下方に誘導された入賞玉は、後述
する入賞玉集合樋80に集められて、入賞玉処理装置1
10に導かれる。
【0018】上記のように構成される遊技盤2が取り付
けられるパチンコ遊技機1の背面には、図4に示すよう
に機構板52が開閉自在に配置されている。この機構板
52は、背面から見て全体として「コ」字状となってお
り、機構板52を閉じた状態において遊技盤5の一側辺
部が開放された状態となる。このため、遊技盤5の裏面
構造が複雑(遊技盤によっては、入賞装置の後方突出面
積及び突出量の多いものもあり、また配線の複雑なもの
もある)なものであっても、機構板52の開閉動作をス
ムーズに行うことができる。そこで、次に機構板52の
構成について図4乃至図10を参照して説明する。図4
は、パチンコ遊技機1の背面図であり、図5は、機構板
52の主要部の詳細を示す背面図であり、図6は、機構
板52に設けられる景品玉払出装置60の分解斜視図で
あり、図7は、景品玉払出装置60の側方断面図であ
り、図8は、景品玉払出装置60の前方断面図であり、
図9は、景品玉払出装置60の平面断面図であり、図1
0は、機構板52に設けられる入賞玉処理装置130の
正面図である。
【0019】しかして、機構板52の上部には、図4に
示すように、多量の景品玉を貯留する玉タンク53と、
該玉タンク53から供給される景品玉を複数列(本実施
形態の場合、2列)に整列して流下させる誘導レール5
4と、該誘導レール54によって誘導された景品玉を景
品玉払出装置60に向けて方向転換する屈曲樋55と、
該屈曲樋55の上方に設けられたターミナル基板101
がそれぞれ所定の位置に設けられている。
【0020】屈曲樋55は、誘導レール54によって前
後方向(機構板52の背面から見て)2列に流下される
景品玉を左右方向(同じく機構板52の背面から見て)
2列に流下するように方向転換すると共に、その屈曲部
に玉抜装置56が設けられ、該玉抜装置56を操作する
ことにより、屈曲樋55の上流側に貯留されているすべ
ての景品玉を、玉抜通路57を介してパチンコ遊技機1
の外部に放出できるようになっている。
【0021】また、屈曲樋55の下流側には、玉止め通
路58が接続されている。この玉止め通路58は、屈曲
樋55によって流下方向を左右に変換された2列の景品
玉を流下させる2列の通路を有し、その2列の通路の上
流側に玉検出センサ59が臨むようになっている。この
玉検出センサ59は、2列の通路内の景品玉の有無を検
出するもので、いずれか一方の玉検出センサ59が景品
玉を検出しなくなったときには、景品玉払出装置60の
後述するステッピングモータ71の回転を停止して景品
玉の払出を不能動化させるようになっている。なお、玉
検出センサ59は、景品玉払出装置60から2列の通路
内に27〜28個の景品玉を検出する位置に設けられて
いる。
【0022】また、玉止め通路58は、その中央部で左
右に湾曲状となって内部を流下する景品玉の玉圧を弱め
るように形成されると共に、その下部に玉止め操作部5
8aが設けられている。この玉止め操作部58aは、通
常の使用状態において、図示しないストッパー片が2列
の通路から退避した状態となっているので、2列の通路
を流下する景品玉は、下流側の景品玉払出装置60に供
給されるが、玉止め操作部58aを操作することによ
り、ストッパー片の先端が2列の通路に突出するように
なり、これがため、2列の通路を流下する景品玉は、下
流側の景品玉払出装置60に供給されることはない。こ
のように、玉止め操作部58aは、景品玉払出装置60
に景品玉を供給したり、あるいはその供給を停止したり
するものであるが、例えば、景品玉払出装置60が故障
したときに、玉止め操作部58aを操作した後に、景品
玉払出装置60を取り外すことにより、従来のように、
すべての景品玉の玉抜き操作を終了してからでないと景
品玉払出装置を取り外すことができないものに比較し
て、極めて簡単且つ迅速に景品玉払出装置60を取り外
すことができる。
【0023】次に、玉止め通路58の下流側に接続され
る景品玉払出装置60の構成について図6乃至図9を参
照して説明すると、景品玉払出装置60は、直方体状の
ケーシング61の内部に収納されて構成されるが、ケー
シング61の前方四隅に突設される係合突部62を機構
板52の所定の位置に位置決めすることにより固定され
る。そして、ケーシング61を機構板52の所定の位置
に取着した状態においては、ケーシング61の前方に形
成される玉供給路63a,63bと前記玉止め通路58
の2列の通路とが連通するようになっている。なお、ケ
ーシング61の機構板52への着脱は、簡単に行えるよ
うになっている。
【0024】ところで、ケーシング61は、図6に示す
ように、左右2つに分割形成され、それぞれの分割ケー
シング61a,61bに玉供給路63a,63bが形成
されている。玉供給路63a,63bは、その内部で湾
曲面64a,64bとなって後方に向かって湾曲してお
り、その湾曲面64a,64bの終端の下方に玉送り水
平路66a,66bが形成され、さらに玉送り水平路6
6a,66bの終端に玉排出路65a,65bが形成さ
れている。これらの玉供給路63a,63b、玉送り水
平路66a,66b、及び玉排出路65a,65bは、
分割ケーシング61a,61bを前後に区画する区画壁
77a,77bの前方に形成されている。また、分割ケ
ーシング61a,61bの前方には、玉圧緩衝部材67
が挾持されるようになっている。この玉圧緩衝部材67
は、前記玉止め通路58の2列の通路から供給される景
品玉を、図8に示すように、左右側方に振り分けて玉供
給路63a,63bに誘導すると共に、その下方部に発
光素子68(LED)と受光素子69とが設けられてい
る。発光素子68と受光素子69とは、所定の間隔を空
けて設けられ、この間隔内に次に説明するスクリュー7
0の先端が挿入されるようになっている。なお、玉圧緩
衝部材67は、分割ケーシング61a,61bを張り合
せたときに、完全に内部に収納固定されるようになって
いる。
【0025】また、前記玉送り水平路66a,66bの
間には、ステッピングモータ71によって回転せしめら
れるスクリュー70が配置される。すなわち、区画壁7
7a,77bの後方に形成される固定溝73a,73b
にステッピングモータ71を固定するモータ固定板72
を嵌合固定し、ステッピングモータ71のモータ軸を区
画壁77a,77bの前方に突出させて、その突出前方
にスクリュー70が固定されるものである。スクリュー
70の外周には、ステッピングモータ71の回転により
玉送り水平路66a,66bに載置された景品玉を前方
に移動せしめるような螺旋突起70aが突設されると共
に、スクリュー70の先端には、前記発光素子68を被
覆する凹部が形成され、その凹部に2つの切欠部74が
形成されている。この切欠部74は、180度の対称位
置に形成されているので、スクリュー70が一回転する
間に、発光素子68からの光が切欠部74を介して2回
受光素子69によって検出されるようになっている。な
お、前記発光素子68、受光素子69、及びステッピン
グモータ71からの配線75は、まとめられてケーシン
グ61の後部下方に形成された引出穴から外部に引き出
されてコネクタ76に結線される。
【0026】上記のように構成される景品玉払出装置6
0においては、玉供給路63a,63bから供給される
景品玉が玉送り水平路66a,66bの後端部に供給さ
れた位置で停止された状態において、ステッピングモー
タ71が回転を開始すると、スクリュー70の螺旋突起
70aにより景品玉が玉送り水平路66a,66b上を
前方に向かって移動し、遂には、玉送り水平路66a,
66bの終端から玉排出路65a,65bに向けて落下
する。このとき、左右の玉送り水平路66aと66bか
らの景品玉の落下は、図9に示すように交互に行われる
が、この交互の落下は、スクリュー70が半回転する毎
に一方から1個の景品玉が落下するので、結局1個の景
品玉が落下する毎に発光素子68からの光が受光素子6
9によって検出されることになる。このため、受光素子
69によって検出された信号数が予め定めた景品玉数
(1個の入賞に対応する)に到達したときにステッピン
グモータ71の駆動を停止するように制御することによ
り、正確に入賞に対応する景品玉を払い出すことができ
る。
【0027】次に、上記した景品玉払出装置60の下方
の構成について、図4及び図5を参照して説明する。図
において、機構板52の前面側(遊技盤5に当接する
側)には、そのやや上方寄りに入賞玉集合樋80が傾斜
状に設けられている。この入賞玉集合樋80は、遊技盤
2の裏面に固定される前記入賞玉集合カバー体47から
落下する入賞玉を受け止めて下流側の入賞玉誘導通路8
1に導くものである。この入賞玉誘導通路81は、集め
られた入賞玉を1列に整列させて後述する入賞玉処理装
置110に導くものである。一方、機構板52の後面側
には、入賞玉集合樋80の上方であって前記アウト口4
0に対応するようにアウト玉誘導樋82が取り付けら
れ、該アウト玉誘導樋82は、一旦機構板52の前面側
に連通された後、再度機構板52の後面側に形成される
アウト玉通路83に接続される。アウト玉通路83の下
部は、前記玉抜通路57と合流している。つまり、入賞
玉集合樋80で集合せしめられた入賞玉は、その下方に
取り付けられる入賞玉誘導通路81によって後述する入
賞玉処理装置110に導かれる(図5の矢印aの流
れ)。一方、アウト玉は、アウト玉誘導樋82によって
導かれた後、アウト玉通路83に導かれて弾球遊技機1
の外部に排出される(図5の矢印bの流れ)。
【0028】また、機構板52の後面側には、図5に示
すように、その一側上部に景品玉排出通路84が形成さ
れ、該景品玉排出通路84の下端に上皿連通口85が形
成されている。この上皿連通口85は、パチンコ遊技機
1の前面に設けられる打球供給皿(図示しない;上皿と
も言われる)に景品玉を導くものである。また、景品玉
排出通路84と玉抜通路57との間には、景品玉排出通
路84から分岐して玉抜通路57に連通する副玉抜通路
86が形成されており、その分岐点の上方に流路切換部
材87が配置されている。流路切換部材87は、その下
端部を支軸88で軸支されることにより回動自在にとな
っており、図5の実線で示すように、右側に傾動されて
いるときには、景品玉払出装置60から排出された景品
玉を上皿連通口85に導き(図5の矢印cの流れ)、図
5の一点鎖線で示すように、左側に傾動されているとき
には、景品玉払出装置60から排出された景品玉を副玉
抜通路86を介して(図5の矢印fの流れ)玉抜通路5
7に導いてパチンコ遊技機1の外部に排出するようにな
っている(図5の矢印eの流れ)。なお、流路切換部材
87の切換操作は、流路切換部材87の上部に突設され
る操作ピン89を、図4に示すように、景品玉排出通路
84部分を覆う下部カバー体90(支軸91によって開
閉自在に設けられる)に穿設される円弧状の長穴92か
ら突出させ、その突出した操作ピン89を手動操作する
ことにより行うことができる。また、流路切換部材87
は、左右いずれに傾動されたときにもその状態を保持す
るように付勢されるバネ性の部材が下方に設けられてい
る。しかして、流路切換部材87を使用して景品玉を副
玉抜通路86に導く必要があるときとして、例えば、景
品玉払出装置60を含むすべての景品玉の玉抜きをした
い場合(この場合には、ステッピングモータ71を駆動
させる必要がある)、あるいはパチンコ遊技機1のテス
ト打ちのときであって景品玉をパチンコ遊技機1の打球
供給皿や余剰玉受皿に排出したくない場合等が考えられ
る。なお、流路切換部材87をソレノイド等の電気的駆
動源により切換操作できるようにしても良い。
【0029】前記上皿連通口85の他の側方には、連絡
通路93が接続され、該連絡通路93の末端に余剰玉排
出通路94が接続されている。しかして、入賞に基づく
景品玉が多数払い出されて打球供給皿が景品玉で満杯と
なり、遂には上皿連通口85に到達してさらに景品玉が
払出続けられたときには、景品玉は連絡通路93を介し
て余剰玉排出通路94に導かれ(図5の矢印dの流
れ)、その後、パチンコ遊技機1の下部裏面に止着され
る接続樋102を介して余剰玉受皿に排出される。そし
て、さらに景品玉が払い出し続けられたときには、余剰
玉受皿も満杯になるが、余剰玉排出通路94の一側側壁
に設けられて満タン検知部材95部分にまで到達する
と、満タン検知部材95が景品玉に押圧されて上端の支
軸96を中心にして外側に向かって揺動し、これによっ
て満タン検出器97がONされて、景品玉払出装置60
のステッピングモータ71の駆動を停止して景品玉の払
出動作を不能動化すると共に、必要に応じて打球発射装
置103の駆動も停止される。
【0030】上記した景品玉排出通路84、玉抜通路5
7、副玉抜通路86、連絡通路93、及び余剰玉排出通
路94の後面は、ビスによって止着される固定カバーに
よって覆われるが、景品玉排出通路84部分には、開閉
自在な下部カバー体90が設けられ、更に次に説明する
入賞玉処理装置110部分にも支軸を中心にして開閉す
る入賞玉処理装置用カバー98によって覆われている。
【0031】更に、機構板52の後面側下部には、遊技
盤2上の各種の遊技装置の遊技動作を制御する遊技制御
回路基板99と、入賞玉処理装置110及び前記景品玉
払出装置60の動作を制御する払出制御回路基板100
が取り付けられるようになっている。もちろん、遊技制
御回路基板99及び払出制御回路基板100は、それぞ
れ基板ボックスに収納されて取り付けられている。ま
た、この払出制御回路基板100の主たる制御動作につ
いて簡単に説明すると、払出制御回路基板100は、後
述する入賞玉検出器113からの入賞玉信号を受けてス
テッピングモータ71に駆動開始信号を導出し、受光素
子69からの信号を計数してその計数値が予め定めた払
出景品玉数となったときにステッピングモータ71に駆
動停止信号を導出して景品玉の払出動作を停止させると
共に、後述するソレノイド120に駆動信号を与える。
また、前記玉検出センサ59や満タン検出器97からの
信号があったときには、その入賞に対する払出動作が終
了した時点又は直ちにステッピングモータ71に停止信
号を導出するようになっている。
【0032】次に、入賞玉処理装置110の構成につい
て、図10を参照して説明する。図10に示すように、
入賞玉処理装置110は、取付ベース111に集約して
形成されている。この取付ベース111の下部側方から
中央にかけて直角状の入賞玉流下路112が形成され、
該入賞玉流下路112の屈曲部よりやや下方に入賞玉検
出器113が係止爪114により固定されている。この
入賞玉検出器113は、近接型のスイッチであり、その
前方に入賞玉が通過する通過穴が形成されている。ま
た、この入賞玉検出器113の通過穴を挟むように先端
が「コ」字状に形成される玉送り部材115が支軸11
6を中心にして揺動自在に軸支され、その玉送り部材1
15の後端にソレノイド120のプランジャ121に連
結される連結杆122が固着されている。ソレノイド1
20は、取付ベース111に突設される係止爪124に
よって着脱自在に装着されると共に、そのプランジャ1
21にスプリング123が周設され、常にプランジャ1
21を下方に向けて付勢している。一方、玉送り部材1
15の先端には、その下方に下部停止部117が形成さ
れ、また、その上部に上部停止部118が形成されてい
る。更に、入賞玉流下路112の屈曲部上面には、薄い
鉄板119が張り付けられている。
【0033】上記した入賞玉処理装置110の作用につ
いて説明すると、まず、ソレノイド120がOFFであ
る通常の状態においては、玉送り部材115の上部停止
部118は、入賞玉流下路112内に突出していない
が、下部停止部117は、入賞玉検出器113の下方の
入賞玉流下路112に突出した状態となっている。その
ような状態で入賞玉が発生して入賞玉流下路112に流
下してきたときには、図10(A)に示すように、先頭
の入賞玉P1が入賞玉検出器113の通過穴に入った状
態で下部停止部117によって停留される。このため、
入賞玉検出器113から検出信号が払出制御回路基板1
00の制御回路に送られ、これにより景品玉払出装置6
0が駆動制御されて所定個数(この個数情報は、次に説
明するように遊技制御回路基板99から送られる)の景
品玉の払出が行われる。そして、所定個数の景品玉の払
出が終了したときには、払出制御回路基板100からソ
レノイド120に駆動信号が送られてソレノイド120
を所定時間ONする。ソレノイド120がONすると、
図10(B)に示されるように、上部停止部118が入
賞玉流下路112内に侵入して次の入賞玉P2の入賞玉
検出器113の通過穴への侵入を阻止すると共に、下部
停止部117が入賞玉流下路112から退避するので、
先頭の入賞玉P1が開放されて下方に向かって流下す
る。そして、一定時間が経過してソレノイド120がO
FFになると、再度図10(A)に示す状態に戻って次
の入賞玉による景品玉の払出動作が行われる。このよう
に、本実施形態における入賞玉処理装置110は、発生
した入賞玉を一旦停留し、所定の景品玉が払い出される
毎に1個ずつ入賞玉を処理するようにしたので、停電時
等においては、発生した入賞玉が証拠玉として残留する
ので、遊技者との間でトラブルが生じることがない。ま
た、上記説明では、1個の入賞玉に基づく景品玉の払出
動作が完全に終了してからその入賞玉の放出動作を行う
ようにしたものを説明したが、景品玉の払出動作が開始
された直後に入賞玉の放出動作を開始させるようにして
も良い。このように駆動制御することにより景品玉払出
処理時間の短縮を図ることができる。
【0034】以上、実施形態に係るパチンコ遊技機1の
構成及び作用について説明してきたが、本実施形態にお
いては、景品玉の払出動作に関して遊技制御回路基板9
9と払出制御回路基板100とが相互に密接に関連して
いる。以下、遊技制御回路基板99と払出制御回路基板
100の関係について詳述するが、まず、図11を参照
して、遊技制御回路基板99について説明する。図11
は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、
MPU、ROM、RAM、入出力回路を含むメインの基
本回路130によって制御される。また、可変表示装置
5は、基本回路130によって制御されるサブの基本回
路132によって制御される。しかして、メイン基本回
路130には、記憶すべき入賞玉に対応する入賞玉検出
スイッチからの検出数をそれぞれ記憶計数するカウンタ
131が内蔵されている。また、メイン基本回路130
には、入賞情報入力回路136を介して払出制御回路基
板100から導出される入賞情報(入賞玉検出器113
がONしたという情報)が入力され、スイッチ入力回路
140を介して10カウントスイッチ29a,29b、
入賞情報スイッチ49a,49b、特定領域スイッチ2
8、及び始動口スイッチ20、36c,36dからの検
出信号が入力され、アドレスデコード回路133からメ
イン基本回路130にチップセレクト信号が与えられ
る。また、電源投入時に初期リセット回路134からメ
イン基本回路130にリセット信号が与えられ、所定時
間毎にクロック用リセットパルス発生回路135からメ
イン基本回路130及びサブ基本回路132に定期リセ
ット信号が与えられる。
【0035】一方、メイン基本回路130からは、以下
の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、賞球個
数情報出力回路137を介して払出制御回路基板100
に賞球個数情報が与えられ、7セグ・LED・ランプ駆
動回路138を介して開成回数表示器34、個数表示L
ED35、飾りLED18、V表示LED33、ライン
表示LED13、及び始動記憶LED12に表示制御信
号が与えられ、また、ランプ・ソレノイド・情報出力回
路139を介して開閉板用ソレノイド25、サイドラン
プ40a,40b、41a,41b、レール飾りランプ
43、アタッカーランプ37、遊技効果ランプ46、風
車ランプ38a,38bが駆動され、大当り情報、当り
情報、及び有効始動情報が外部に導出される。
【0036】また、前記した可変表示装置5の回転ドラ
ム14a〜14cは、専用のサブ基本回路132によっ
て制御されるが、このサブ基本回路132にメイン基本
回路130から制御信号が与えられる。しかして、サブ
基本回路132からは、ドラムランプ回路141を介し
てドラムランプ17に駆動信号が与えられ、ドラムモー
タ回路142を介してドラムモータ15a〜15cに駆
動信号が与えられ、ドラムモータ15a〜15cに内蔵
されるドラムセンサ16a〜16cからは、センサ入力
回路143を介してサブ基本回路132及び基本回路1
30に入力信号が送られる。なお、上記したドラムラン
プ17を除く装置や回路には、電源回路145aから各
種の電圧を有する電力が供給され、ドラムランプ17に
は、ドラムランプ用電源145bから所定の電圧を有す
る電力が供給されている。
【0037】ところで、前記した3種類の払出景品玉数
態様において、図12に示すように、ベースとなる基本
景品玉数(第1賞球態様と表示)が15個である場合、
7個である場合、10個である場合とがあり、それぞれ
の場合において、基本景品玉数以外の払出景品玉数に対
応する入賞玉が記憶されることとなる。そして、基本景
品玉数に対応する入賞玉は、すべて入賞玉処理装置11
0の入賞玉検出器113(SW1と略称)によってのみ
検出され、それ以外の払出景品玉数に対応する入賞玉
は、それぞれ15個用に対応する検出スイッチ28、2
9a,29b、10個用に対応する検出スイッチ49
a,49b、7個用に対応する検出スイッチ20、36
c,36dによって検出された値が記憶され、その記憶
値と入賞玉処理装置110の入賞玉検出器113との検
出信号に基づいて対応する払出景品玉数が払い出され
る。このように、複数の払出景品玉数(15個、10
個、7個)に対応する入賞玉のうち、基本景品玉数とし
て設定される1種類の入賞玉を記憶しないので、その分
記憶容量を減少させることができると共にプログラムも
簡略化することができ、それによって遊技制御回路基板
99のコストを低減することができる。記憶されない基
本景品玉数として最多払出景品玉数の15個を設定した
場合には、停電等の事故が生じたときに記憶された数値
は消失するが、その消失した数値を発生させた入賞玉を
含むすべての入賞玉が最多払出景品玉数に対応する入賞
玉とみなされるので、復旧後に残存している入賞玉によ
って払い出される景品玉数は、最多のものとなり、遊技
場側にとっては、損をする代わりに遊技客との間でトラ
ブルが生じないという利点がある。また、記憶されない
基本景品玉数として最少払出景品玉数の7個を設定した
場合には、上記と逆に停電により消失した記憶値を発生
させた入賞玉を含むすべての入賞玉が最少払出景品玉数
に対応する入賞玉とみなされるので、遊技場側にとって
は、損をしない代わりに遊技客との間でトラブルが生ず
る場合があるが、この場合には、遊技場において損をし
ない程度のサービスを施すことができる。更に、記憶さ
れない基本景品玉数として最多及び最少を除く払出景品
玉数の10個を設定した場合には、上記の中間であって
遊技客も遊技場も極端に損も得もないバランスのよい状
態を出現させることができる。
【0038】また、記憶される入賞玉に対応する払出景
品玉数のうち、優先して払い出される払出景品玉数(第
3賞球態様と表示)は、図12の上段に示すように、少
ない方を優先して払い出す方法と、図12の中段及び下
段に示すように、多い方を優先して払い出す方法と、図
示しないが交互に払い出す方法とがある。しかして、少
ない方を優先して払い出す場合には、1回の景品玉の払
出動作にかかる時間が短いので、記憶部に記憶される記
憶値の消化が早くなるという利点があり、多い方を優先
して払い出す場合には、停電等の突発的なトラブルが生
じたときに遊技客にとって価値の高い方が優先的に処理
されているので、遊技客の損害を最小限に抑えることが
できるという利点があり、交互に払い出す場合には、一
方の記憶数が一方的に大きくなることがないので、安全
を見て不必要に大きな記憶容量を確保する必要がないと
いう利点がある。なお、入賞順に払い出す方法も考えら
れるが、この場合には、入賞順を記憶するためのプログ
ラムが必要となるので、現実性があまりないが、このよ
うな方法をとっても差し支えない。
【0039】なお、図12に示す一覧表においては、基
本景品玉数に対応する払出景品玉数が第1賞球態様と表
示され、その第1賞球態様に対応する入賞玉の検出スイ
ッチがSW1(これは、前述したようにすべて入賞玉処
理装置110の入賞玉検出器113)と表示され、記憶
されるうちの優先される払出景品玉数が第3賞球態様と
表示され、その第3賞球態様に対応する検出スイッチ群
がSW3と表示され、記憶されるうちの優先しない払出
景品玉数が第2賞球態様と表示され、その第2賞球態様
に対応する検出スイッチ群がSW2と表示される。そし
て、以下の説明では、第1賞球態様〜第3賞球態様、S
W1〜SW3の表現を使用する。また、図12の下段に
示すように、本実施形態において中間の払出景品玉数で
ある10個を基本景品玉数と設定した場合には、入賞情
報スイッチ49a,49bが不要であるため、結局記憶
される払出景品玉数に対応する入賞玉を検出するスイッ
チは、遊技においても使用されるスイッチ群20、36
c,36d、28、29a,29bを併用することがで
きるので、新たに払出専用の検出スイッチを設ける必要
がない。
【0040】前記遊技制御回路基板99と払出制御回路
基板100とは、前述したように入賞情報入力回路13
6と賞球個数情報出力回路137とを介して接続される
が、より詳細な構造について図13を参照して説明す
る。図13は、遊技制御回路基板99と払出制御回路基
板100との関係を示す回路図である。図において、遊
技制御回路基板99には、前記したように記憶されるべ
き払出景品玉数に対応する検出スッチSW1,SW2と
が入賞玉センサ回路140(図11のスイッチ回路14
0と同じ)を介して接続され、入賞玉センサ回路140
に検出された数値が入賞個数カウンタ131(図11の
基本回路130内に設けられるカウンタ131)に計数
記憶される。この入賞個数カウンタ131は、優先的に
払い出される払出景品玉数に対応する検出スイッチSW
3(以下、優先検出スイッチSW3という)の検出数を
計数するカウンタ1と、優先的に払い出されない払出景
品玉数に対応する検出スイッチSW2(以下、非優先検
出スイッチSW2という)の検出数を計数するカウンタ
2とを含んでいる。また、入賞情報入力回路136に
は、払出制御回路基板100の入賞玉センサ回路146
に接続される入賞玉検出器113がONしたときに作動
するフォトカプラー147が接続されている。更に、賞
球個数情報出力回路137は、D0〜D3の4ビットの
信号を導出するように構成されており、各ビットの信号
があるか否かが払出制御回路基板100に設けられるフ
ォトカプラー148a〜148dによって判定され、そ
の判定結果が入出力回路149に入力される。具体的に
は、賞球個数情報出力回路137のD0〜D3から「1
111」の信号が送られたときには、10進数の「1
5」の信号が送られたということであり、D0〜D3か
ら「1010」の信号が送られたときには、10進数の
「10」の信号が送られたということであり、D0〜D
3から「0111」の信号が送られたときには、10進
数の「7」の信号が送られたということである。
【0041】しかして、入賞玉検出器113がONする
と、フォトカプラー147が作動して入賞情報入力回路
136に入賞情報が入力され、その入賞情報が入力され
たときに、入賞個数カウンタ131に記憶値があるか否
かが判別される。まず。入賞個数カウンタ131内のカ
ウンタ1に記憶値がある場合には、優先検出スイッチS
W3からの検出信号があるということであり、また、入
賞個数カウンタ131内のカウンタ1に記憶がなくカウ
ンタ2に記憶値がある場合には、非優先検出スイッチS
W2bからの検出信号があるということであり、更に、
入賞個数カウンタ131のいずれのカウンタにも記憶が
ない場合には、検出スイッチSW1からの信号があるだ
けである。
【0042】より具体的な動作について、図14乃至図
16を参照して説明する。図14は、遊技制御回路基板
99側の制御動作を示すサブルーチンフロー図であり、
図15は、払出制御回路基板100側の制御動作を示す
サブルーチンフロー図であり、図16は、払出制御回路
基板100側の他の制御動作を示すサブルーチンフロー
図である。図14において、ステップ10において、入
賞玉検出器113のONに基づく入賞情報が入賞情報入
力回路136に入力されたか否かが判別され、入賞情報
がない場合には、サブルーチンを終了し、入賞情報があ
る場合には、ステップ20で優先払出用の入賞玉を計数
記憶するカウンタ1の値が「0」か否かが判別される。
カウンタ1の値が「0」の場合には、ステップ30で非
優先払出用の入賞玉を計数記憶するカウンタ2の値が
「0」か否かが判別される。しかして、このカウンタ2
の値も「0」である場合には、入賞情報に基づく景品玉
の払出数は、基本景品玉数用であると判断されてステッ
プ40で第1賞球態様指令が払出制御回路基板100に
導出される。この第1賞球態様指令は、ステップ50で
入賞情報の入力がなくなったと判別されるまで(換言す
れば、入賞玉検出器113がOFFとなるまで)継続さ
れ、入賞情報の入力がなくなったと判別されれば、ステ
ップ60で第1賞球態様指令が解除される。
【0043】また、前記ステップ20でカウンタ1の値
が「0」でないと判別されたときには、入賞情報に基づ
く景品玉の払出数は、優先用であると判断されてステッ
プ70で第3賞球態様指令が払出制御回路基板100に
導出される。この第3賞球態様指令も、ステップ80で
入賞情報の入力がなくなったと判別されるまで継続さ
れ、入賞情報の入力がなくなったと判別されれば、ステ
ップ90で第3賞球態様指令が解除されるとともに、カ
ウンタ1の値から「1」が減算される。更に、ステップ
20でカウンタ1の値が「0」であるがステップ30で
カウンタ2の値が「0」でないと判別されたときには、
入賞情報に基づく景品玉の払出数は、非優先用であると
判断されてステップ100で第2賞球態様指令が払出制
御回路基板100に導出される。この第2賞球態様指令
も、ステップ110で入賞情報の入力がなくなったと判
別されるまで継続され、入賞情報の入力がなくなったと
判別されれば、ステップ120で第2賞球態様指令が解
除されるとともに、カウンタ2の値から「1」が減算さ
れる。
【0044】一方、払出制御回路基板側100において
は、ステップ200で入賞玉検出器113(入賞玉セン
サと表示)がONしているか否かが判別され、ONして
いなければ、サブルーチンを終了し、ONしていれば、
ステップ210で遊技制御回路基板99にフォトカプラ
ー147を介して入賞情報を出力する。次いで、ステッ
プ220で遊技制御回路基板99からの賞球個数情報が
送られて決定されたと判別されると、ステップ230で
ステッピングモータ71を駆動して決定した賞球数分を
払い出し、その払出動作がステップ240で完了したと
判別されたときには、ステップ250で入賞玉処理装置
110のソレノイド120が駆動される。これにより玉
送り部材115が入賞玉を下流側に開放するが、その入
賞玉の開放がステップ260で入賞玉センサ113がO
Nしているか否かによって判別され、ONしなくなった
(入賞玉が完全に開放された)と判別されたときには、
ステップ270で遊技制御回路基板99への入賞情報の
出力を解除してサブルーチンを終了する。
【0045】図15に示す制御動作においては、所定数
の景品玉の払出動作が終了した後に、入賞玉を排出処理
するものを示したが、景品玉の払出動作の開始と同時に
入賞玉の排出処理を開始しても良い。このような動作
は、図16に示されている。しかして、図15と図16
とは、ほぼ同じであり、4番目と5番目の処理が逆にな
っているだけである。即ち、ステップ300〜ステップ
330までは、前記ステップ200〜ステップ230ま
でと同じであり、ステップ340において先に入賞玉処
理装置110のソレノイド120の駆動処理が行われ、
その後、ステップ350で払出動作の完了が判別され
る。そして、その後のステップ360、370も、前記
ステップ260、270と同じである。このように駆動
制御することにより、トータルとしての景品玉の払出動
作時間を短縮化することができ、本実施形態のように入
賞玉の一部を記憶する形式のものにおいては、極めて好
適なものといえる。
【0046】また、図14に示した動作においては、記
憶された入賞玉のうち、優先払出の記憶値がある限り、
それを優先して払い出す動作について説明したが、それ
ぞれを交互に払い出すようにしても良い。このような動
作は、図17に示されている。そこで、図17に示す動
作について簡単に説明すると、図17において、カウン
タ3は、記憶された第2及び第3賞球態様のうち、いず
れの賞球態様を払い出すかを決定するためのカウンタで
あり、カウンタ3の値が「0」のときには、第3賞球態
様の払出を決定し、カウンタ3の値が「1」のときに
は、第2賞球態様の払出を決定するように設定されてい
る。
【0047】しかして、ステップ400において、入賞
玉検出器113のONに基づく入賞情報が入賞情報入力
回路136に入力されたか否かが判別され、入賞情報が
ない場合には、サブルーチンを終了し、入賞情報がある
場合には、ステップ410でカウンタ3の値が「0」か
否かが判別される。カウンタ3の値が「0」でない場合
には、後述するステップ440に飛び、「0」である場
合には、ステップ420で優先払出用の入賞玉を計数記
憶するカウンタ1の値が「0」か否かが判別される。カ
ウンタ1の値が「0」の場合には、ステップ430でカ
ウンタ3の値をクリア(即ち、0)にし、その後、ステ
ップ440で非優先払出用の入賞玉を計数記憶するカウ
ンタ2の値が「0」か否かが判別される。しかして、こ
のカウンタ2の値も「0」である場合には、ステップ4
50で再度カウンタ3の値が「0」であるか否かが判別
される。カウンタ3の値が「0」でなければ前記ステッ
プ420に戻り、ステップ420〜440の処理を繰り
返すが、これは、常に優先賞球態様である第3賞球態様
を優先した状態で第3及び第2賞球態様が交互に行われ
ることを目的としているからである。交互払出がいずれ
の賞球態様から開始しても良い場合には、ステップ45
0の処理は、必要ない。
【0048】上記したステップ450でカウンタ3の値
が「0」であると判別されたときには、前記ステップ4
00における入賞情報に基づく景品玉の払出数は、基本
景品玉数用であると判断されてステップ460で第1賞
球態様指令が払出制御回路基板100に導出される。こ
の第1賞球態様指令は、ステップ470で入賞情報の入
力がなくなったと判別されるまで(換言すれば、入賞玉
検出器113がOFFとなるまで)継続され、入賞情報
の入力がなくなったと判別されれば、ステップ480で
第1賞球態様指令が解除される。
【0049】また、前記ステップ420でカウンタ1の
値が「0」でないと判別されたときには、ステップ40
0における入賞情報に基づく景品玉の払出数は、優先用
であると判断されてステップ490で第3賞球態様指令
が払出制御回路基板100に導出される。この第3賞球
態様指令も、ステップ500で入賞情報の入力がなくな
ったと判別されるまで継続され、入賞情報の入力がなく
なったと判別されれば、ステップ510で第3賞球態様
指令が解除されるとともに、カウンタ1の値から「1」
が減算され、その後、カウンタ3の値を「1」に設定す
る。更に、ステップ440でカウンタ2の値が「0」で
ないと判別されたときには、ステップ400における入
賞情報に基づく景品玉の払出数は、非優先用であると判
断されてステップ530で第2賞球態様指令が払出制御
回路基板100に導出される。この第2賞球態様指令
も、ステップ540で入賞情報の入力がなくなったと判
別されるまで継続され、入賞情報の入力がなくなったと
判別されれば、ステップ550で第2賞球態様指令が解
除されるとともに、カウンタ2の値から「1」が減算さ
れ、その後、カウンタ3の値をクリアして「0」に設定
する。このように、交互に払い出す場合には、一方の記
憶数が一方的に大きくなることがないので、安全を見て
不必要に大きな記憶容量を確保する必要がないという利
点がある。
【0050】なお、上記した図14乃至図17に示す動
作は、図13の回路図によって実行されるものであるた
め、遊技制御回路基板99と払出制御回路基板100と
の間で双方向通信が行われるが、図18に示すように、
入賞玉処理装置110の入賞玉検出器113(SW1)
を払出制御回路基板100ではなく、遊技制御回路基板
99に接続するようにすれば、遊技制御回路基板99か
ら払出制御回路基板100への一方向通信とすることも
できる。
【0051】以上、実施形態に係るパチンコ遊技機の構
成及び作用について説明してきたが、本実施形態によれ
ば、複数の払出景品玉数(15個、10個、7個)に対
応する入賞玉のうち、基本景品玉数として設定される1
種類の入賞玉を記憶しないので、その分記憶容量を減少
させることができると共にプログラムも簡略化すること
ができ、それによって遊技制御回路基板99のコストを
低減することができる。記憶されない基本景品玉数とし
て最多払出景品玉数の15個を設定した場合には、停電
等の事故が生じたときに記憶された数値は消失するが、
その消失した数値を発生させた入賞玉を含むすべての入
賞玉が最多払出景品玉数に対応する入賞玉とみなされる
ので、復旧後に残存している入賞玉によって払い出され
る景品玉数は、最多のものとなり、遊技場側にとって
は、損をする代わりに遊技客との間でトラブルが生じな
いという利点がある。また、記憶されない基本景品玉数
として最少払出景品玉数の7個を設定した場合には、上
記と逆に停電により消失した記憶値を発生させた入賞玉
を含むすべての入賞玉が最少払出景品玉数に対応する入
賞玉とみなされるので、遊技場側にとっては、損をしな
い代わりに遊技客との間でトラブルが生ずる場合がある
が、この場合には、遊技場において損をしない程度のサ
ービスを施すことができる。更に、記憶されない基本景
品玉数として最多及び最少を除く払出景品玉数の10個
を設定した場合には、上記の中間であって遊技客も遊技
場も極端に損も得もないバランスのよい状態を出現させ
ることができる。
【0052】なお、上記した実施形態では、景品玉払出
装置60として、ステッピングモータ71によって回転
せしめられるスクリュー70を有する形式のものを示し
たが、モータ又はソレノイドによって回転を制御せしめ
られるスプロケット形式のものでも良い。また、上記し
た実施形態では、払出景品玉数の種類が3種類のものを
示したが、4種類以上のものでも良い。更に、上記した
実施形態では、入賞玉数そのものを記憶するようにした
ものを示したが、例えば、当該入賞玉に対応する払出景
品玉数(例えば、7個とか10個とか15個)を記憶す
るようにしても良い。また、上記した実施形態では、入
賞玉の記憶部を遊技制御回路基板99側に設けたものを
示したが、払出制御回路基板100側に設けたものでも
良い。この場合には、各入賞玉を検出するスイッチから
の信号を、直接払出制御回路基板100に送るようにし
ても良いし、遊技内容に関係するスイッチを併用する場
合に遊技制御回路基板99を介して送るようにしても良
い。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、複数の払出景品玉数に対応する
入賞玉のうち、1種類の入賞玉を記憶しないので、その
分記憶容量を減少させることができると共にプログラム
も簡略化することができ、それによって制御回路基板の
コストを低減することができる。記憶されない基本景品
玉数として最多払出景品玉数を設定した場合には、停電
等の事故が生じたときに記憶された数値は消失するが、
その消失した数値を発生させた入賞玉を含むすべての入
賞玉が最多払出景品玉数に対応する入賞玉とみなされる
ので、復旧後に残存している入賞玉によって払い出され
る景品玉数は、最多のものとなり、遊技場側にとって
は、損をする代わりに遊技客との間でトラブルが生じな
いという利点がある。また、記憶されない基本景品玉数
として最少払出景品玉数を設定した場合には、上記と逆
に停電により消失した記憶値を発生させた入賞玉を含む
すべての入賞玉が最少払出景品玉数に対応する入賞玉と
みなされるので、遊技場側にとっては、損をしない代わ
りに遊技客との間でトラブルが生ずる場合があるが、こ
の場合には、遊技場において損をしない程度のサービス
を施すことができる。更に、記憶されない基本景品玉数
として最多及び最少を除く払出景品玉数のうちの1種類
を設定した場合には、上記の中間であって遊技客も遊技
場も極端に損も得もないバランスのよい状態を出現させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る弾球遊技機の一例としてのパチ
ンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】遊技盤に設けられる可変入賞球装置の斜視図で
ある。
【図3】遊技盤の背面図である。
【図4】パチンコ遊技機の背面図である。
【図5】パチンコ遊技機の背面に設けられる機構板の主
要部を示す背面図である。
【図6】機構板に設けられる景品玉払出装置の分解斜視
図である。
【図7】景品玉払出装置の側方断面図である。
【図8】景品玉払出装置の正面断面図である。
【図9】景品玉払出装置の平面断面図である。
【図10】機構板に設けられる入賞玉処理装置の正面図
である。
【図11】遊技動作を制御する遊技制御回路のブロック
図である。
【図12】複数の景品玉払出態様とスイッチとの関係を
示す一覧表図である。
【図13】遊技制御回路基板と払出制御回路基板との関
係を示す回路図である。
【図14】遊技制御回路によって実行される賞球個数情
報導出の動作を示すフロー図である。
【図15】払出制御回路によって実行される賞球払出動
作を示すフロー図である。
【図16】払出制御回路によって実行される他の賞球払
出動作を示すフロー図である。
【図17】遊技制御回路によって実行される賞球個数情
報導出の他の動作を示すフロー図である。
【図18】遊技制御回路基板と払出制御回路基板との他
の関係を示す回路図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機 2 遊技盤 7 入賞口(10個用) 19 始動入賞口(7個用) 20 始動口スイッチ(7個用スイッチ) 21 可変入賞球装置 23 入賞領域(15個用) 28 特定領域スイッチ(15個用スイッチ) 29a,29b 10カウントスイッチ(15個用スイ
ッチ) 36a,36b 始動入賞口(7個用) 36c,36d 始動口スイッチ(7個用スイッチ) 39a,39b 入賞口(10個用) 47 入賞玉集合カバー体 49a,49b 入賞情報スイッチ(10個用スイッ
チ) 52 機構板 60 景品玉払出装置 70 スクリュー 71 ステッピングモータ 80 入賞玉集合樋 99 遊技制御回路基板 100 払出制御回路基板 110 入賞玉処理装置 113 入賞玉検出器 115 玉送り部材 120 ソレノイド 130 基本回路 131 カウンタ 136 入賞情報入力回路 137 賞球個数情報出力回路 147 フォトカプラー 148a〜148d フォトカプラー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月24日(2000.5.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 弾球遊技機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始動入賞領域と、
該始動入賞領域への打玉の入賞に基づいて表示結果を導
出する可変表示装置と、該可変表示装置の表示結果が予
め定めた所定表示結果となったときに特定遊技状態とな
って打玉が入賞し易い状態に変化する可変入賞球装置
と、前記始動入賞領域及び前記可変入賞球装置以外の入
賞領域と、を備えた弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、始動入賞領域と、該始動入賞領域
への打玉の入賞に基づいて表示結果を導出する可変表示
装置と、該可変表示装置の表示結果が予め定めた所定表
示結果となったときに特定遊技状態となって打玉が入賞
し易い状態に変化する可変入賞球装置と、前記始動入賞
領域及び前記可変入賞球装置以外の入賞領域と、を備え
た弾球遊技機が提案されている。このような弾球遊技機
おいて、多くの場合、始動入賞領域と可変入賞球装置と
入賞領域への入賞に基づいて払い出される景品玉数は、
すべて同一に設定されるか、あるいはせいぜい2種類程
度に分けて設定されていた。そして、すべて同一に設定
されている場合には、遊技者の興味を引き付けるために
始動入賞領域への入賞率を高めて可変表示装置の可変回
数を多くした場合には、出玉率が多くなりすぎて遊技場
側の損失が拡大し、逆に出玉率を抑制するために始動入
賞領域への入賞率を低くした場合には、可変表示装置の
可変回数が少なくなって遊技者の興趣を引き付けること
ができないという欠点があった。そこで、上記の欠点を
解消するために始動入賞領域への入賞に基づいて払い出
される景品玉数を他の入賞領域に比べて極端に少なくし
たものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、始動入賞領域
への入賞に基づいて払い出される景品玉数と他の入賞領
域への入賞に基づいて払い出される景品玉数の差が大き
く、両者の中間の景品玉数を払い出す入賞領域が存在し
ないため、バランスの悪い弾球遊技機となっていた。
発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的
とするところは、払い出されるべき景品玉数がバランス
良く設定されている弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、始動入賞領域と、該始動入
賞領域への打玉の入賞に基づいて表示結果を導出する可
変表示装置と、該可変表示装置の表示結果が予め定めた
所定表示結果となったときに特定遊技状態となって打玉
が入賞し易い状態に変化する可変入賞球装置と、前記始
動入賞領域及び前記可変入賞球装置以外の入賞領域と、
を備えた弾球遊技機において、前記始動入賞領域と前記
可変入賞球装置と前記入賞領域への打玉の入賞に基づい
て払い出される景品玉数の種類が少なくとも3種類以上
に設定されると共に、前記始動入賞領域への打玉の入賞
に基づいて払い出される景品玉数が最少となるように設
定されていることを特徴とするものである。また、前記
可変入賞球装置への打玉の入賞に基づいて払い出される
景品玉数が最多となるように設定され、前記入賞領域へ
の打玉の入賞に基づいて払い出される景品玉数が最多と
最少の間に設定されていることが望ましい。
【0005】
【作用】始動入賞領域と可変入賞球装置と入賞領域への
打玉の入賞に基づいて払い出される景品玉数の種類が少
なくとも3種類以上に設定されているので、払い出され
るべき景品玉数の大小の差が少なくなり、バランスの良
い弾球遊技機を提供することができると共に、始動入賞
領域への打玉の入賞に基づいて払い出される景品玉数が
最少となるように設定されているので、出玉率を抑制し
た状態での遊技の興趣を向上させることができる。ま
た、可変入賞球装置への打玉の入賞に基づいて払い出さ
れる景品玉数が最多となるように設定されることによ
り、特定遊技状態となったときに大量の景品玉を獲得す
ることができるため、遊技者を満足させることができ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。まず、図1乃至図3を参照
して、実施形態に係る弾球遊技機の一例としてのパチン
コ遊技機1(図4参照)の遊技盤2の構成について説明
する。図1は、遊技盤2の拡大正面図であり、図2は、
遊技盤2に設けられる可変入賞球装置21の斜視図であ
り、図3は、遊技盤2の背面図である。図1において、
遊技盤2の表面には、発射された打玉を誘導するための
誘導レール3がほぼ円状に植立され、該誘導レール3で
区画された領域が遊技領域4を構成している。遊技領域
4のほぼ中央上部には、複数(3つ)の回転ドラム14
a〜14cを有する可変表示装置5が配置されている。
回転ドラム14a〜14cは、それぞれステッピングモ
ータからなるドラムモータ15a〜15c(符号は、図
11のブロック図に表示)によって回転制御せしめら
れ、また、停止図柄を検出するためにドラムセンサ16
a〜16cが設けられ、更に、遊技者の視認し得る範囲
の図柄を照射装飾するためのドラムランプ17が内蔵さ
れている。
【0007】また、可変表示装置5は、前記遊技盤2の
表面に取り付けられる取付基板6を有し、該取付基板6
には、長方形状の窓開口が開設され、該窓開口の後方に
回転ドラム14a〜14cの外周に形成される識別情報
が視認できるようになっている。この窓開口は、3つの
回転ドラム14a〜14cの表面に描かれた識別情報
(図柄)が3つ分見えるような大きさに選ばれている。
また、取付基板6の上部には、通常の入賞口7が突設形
成されているが、該入賞口7の下方にワープ入口8が設
けられている。このワープ入口8に入った打玉は、取付
基板6の左右に形成されたワープ通路9a,9bを通っ
て窓開口の下縁左右に形成されたワープ出口10a,1
0bに放出され、最終的に取付基板6の下部中央に形成
された放出口11から再度遊技領域4に放出されるよう
になっている。しかして、放出口11の下方には、次に
説明する始動入賞口19が配置されるので、ワープされ
た打玉が、始動入賞口19に入賞し易くなっている。
【0008】また、上記したワープ入口8の上部には、
飾りLED18が設けられ、下部に始動記憶LED19
が設けられている。飾りLED18は、0〜9までの符
号のついた10個のLEDから構成され、特定遊技状態
となったときに所定のランダム数から抽出される値に対
応するLEDが点灯するようになっている。そして、飾
りLED18は、特定遊技状態の発生に関連していずれ
か1つがランダムに点灯表示されるもので、遊技内容に
は、直接関係しないが、遊技場が所定のサービス(例え
ば、特定遊技状態で獲得した多量の景品玉を使用して継
続して遊技を行うことを許可するサービス)を提供する
場合に使用できる。例えば、「7」の飾りLED18で
点灯停止したときに所定のサービスを提供するようにす
れば良い。また、始動記憶LED19は、後述する始動
入賞口19に入賞した打玉のうち記憶したものを表示す
るものである。更に、前記ワープ通路9a,9bの後方
には、窓開口を通して見える縦横3つの識別情報によっ
て構成される5本の当りラインを表示するライン表示L
ED13が設けられている。本実施形態における当りラ
インは、図示するように、上段水平の当りライン1と、
右下がり対角線の当りライン2と、中断水平の当りライ
ン3と、右上り対角線の当りライン4と、下段水平の当
りライン5と、があり、いずれかの当りライン上に所定
の識別情報(大当り図柄という場合がある)が並んだと
きに大当りとなって特定遊技状態を生起せしめる。
【0009】上記した可変表示装置5の下方には、前記
回転ドラム14a〜14cの回転を許容する始動入賞口
19が設けられている。この始動入賞口19に入賞した
入賞玉は、遊技盤2の裏面に導かれて始動口スイッチ2
0によって検出される。同様な始動機能を有する入賞口
として次に説明する可変入賞球装置21に設けられる始
動入賞口36a,36bがある。この始動入賞口36
a,36bにも始動口スイッチ36c,36dが内蔵さ
れている。なお、始動入賞口19、36a,36bへの
入賞に基づく可変表示装置5の回転は、所定回数(例え
ば、4回)記憶され、その旨が可変表示装置5に設けら
れる前記始動記憶LED19によって表示されるように
なっている。
【0010】前記可変表示装置5の下方に入賞領域23
を有する可変入賞球装置21が設けられている。可変入
賞球装置21は、前記遊技盤2に取り付けられる取付基
板22を有し、その取付基板22の上部に長方形状の入
賞領域23が開設されている。この入賞領域23には、
図2に示すように、下端両サイドを軸支して、取付基板
22に対して垂直方向に開閉自在とされる開閉板24に
よって塞がれている。この開閉板24は、ソレノイド2
5(図1参照)によって開閉制御され、開成中には、遊
技盤2の表面を落下する打玉を受止めて入賞領域23に
導き入賞玉とする。また、入賞領域23の内部は、3つ
に区画され、その中央に特定領域26が形成され、その
左右に通常領域27a,27bが形成されている。特定
領域26には、特定領域スイッチ28が設けられ、ま
た、通常領域27a,27bにも10カウントスイッチ
29a,29bが設けられている。
【0011】ところで、開閉板24の裏面には、前記特
定領域26に対応する位置に1個の打玉を受け入れる貯
留凹部30が形成され、該貯留凹部30の下端に貯留片
31が突設され、左右に誘導片32a,32bが突設さ
れている。しかして、開閉板24によって受け入れられ
た打玉は、貯留片31によって特定領域26への侵入を
一時的に阻止されて貯留凹部30と貯留片31とによっ
て停留され、以後の打玉は、その停留されている打玉に
衝突して誘導片32a,32bによって通常領域27
a,27bに導かれる。しかし、開閉板24が閉じると
貯留片31によって停留されていた打玉が特定領域26
に導かれることとなり、最終的には、停留玉が存在すれ
ば、後述する継続権が成立することになる。
【0012】なお、入賞領域23の後面壁には、その中
央に打玉が特定領域26に入賞して特定領域スイッチ2
8をONしたときに、継続権が成立した旨を報知するV
表示LED33が設けられ、その一側に特定遊技状態に
おける開閉板24の開放回数を表示する開成回数表示器
34が設けられている。また、入賞領域23の下方の取
付基板22には、特定領域スイッチ28及び10カウン
トスイッチ29a,29bで検出された打玉数を表示す
る個数表示LED35が設けられている。更に、可変入
賞球装置21の取付基板22の左右部には、前記始動入
賞口36a,36bが一体的に形成され、始動入賞口3
6a,36bの外側にアタッカーランプ37が設けられ
ている。
【0013】しかして、上記のように構成される可変入
賞球装置21は、以下のように作動する。即ち、打玉が
いずれかの始動入賞口19、36a,36bに入賞して
始動口スイッチ20、36c,36dをONさせると、
可変表示装置5の回転ドラム14a〜14cが回転を開
始し、一定時間(例えば、5秒)が経過すると、左側の
回転ドラム14aから順次停止され、すべての回転ドラ
ム14a〜14cの停止時の識別情報の組み合せが所定
の表示態様となったときに特定遊技状態となる。そし
て、この特定遊技状態においては、可変入賞球装置21
の開閉板24が所定期間(例えば、20秒経過するま
で、あるいは10個の入賞玉が発生するまで)開放する
ように設定され、その開放している間遊技盤2の表面を
落下する打玉を受止めるようになっている。そして、入
賞領域23内に設けられた特定領域26に入賞すると、
再度上記した開放状態を繰り返し、特定領域26に入賞
玉が入賞する毎に継続権が成立して開放状態を最高16
回繰り返すことができるようになっている。
【0014】更に、遊技盤2の表面には、前記可変表示
装置5の上部左右側方に風車ランプ38a,38bが設
けられ、下部側方に入賞口39a,39bが設けられて
いる。また、前記風車ランプ38a,38bは、前記特
定遊技状態時や始動入賞時等に点灯又は点滅してその旨
を報知するものであり、同様な機能を有するものとし
て、遊技領域4の左右にサイドランプ40a,40bが
設けられている。上記した入賞口39a,39bとサイ
ドランプ40a,40bとは、遊技領域4の左右両側で
あってその中央やや上部から前記可変入賞球装置21の
取付基板22に達する範囲の遊技盤2の表面を覆うサイ
ド装飾板42a,42bに一体的に設けられている。こ
のように遊技領域4の両サイドをサイド装飾板42a,
42bで覆うことにより、その覆われた範囲に多数の障
害釘を打たなくても良いので、遊技盤2の製造コストを
大幅に下げることができる一方、遊技領域4の両サイド
は、あまり打玉が流下する範囲ではないので、障害釘を
打たなくても遊技内容への影響も少なく、上記のように
構成することによる実害はない。ただし、数少ない流下
玉に変化を与える意味で、サイド装飾板42a,42b
の表面に凹凸を形成することが望ましい。なお、図示の
実施形態では、サイド装飾板42a,42bの下方部に
袖ランプ41a,41bが内蔵され、該袖ランプ41
a,41bの前面が若干突出して形成され、打玉の流路
に変化を与えるようになっている。
【0015】なお、遊技領域4の入口部分の内側誘導レ
ール3の上端には、遊技領域4に到達した打玉が逆流し
ないようにするため、逆流防止装置45が取り付けられ
ている。また、遊技盤2の表面の最下方には、上記した
いずれの入賞領域にも入賞しなかった打玉が遊技盤2の
後方に導かれるアウト口44が設けられている。また、
誘導レール3の外周に沿ってレール飾りランプ43が設
けられ、遊技盤2の前面は、周知のようにガラス板によ
って覆われている。更に、図示しないがパチンコ遊技機
の前面上部には、遊技効果ランプ46が設けられると共
に遊技の進行に応じて効果音を発生するスピーカも設け
られている。
【0016】一方、遊技盤2の裏面には、図3に示すよ
うに、入賞玉集合カバー体47が取り付けられている。
この入賞玉集合カバー体47は、前記した各種の入賞口
や入賞球装置に入賞した入賞玉を誘導する複数の誘導通
路が前面側に区画形成されている。具体的には、図示す
るように、可変表示装置5の上部に設けられる入賞口7
及び遊技領域4左側中央に設けられる入賞口39aに入
賞した入賞玉は、誘導通路48aに導かれ、遊技領域4
右側中央に設けられる入賞口39bに入賞した入賞玉
は、誘導通路48bに導かれてそれぞれ下流側に誘導さ
れる。また、前記始動入賞口19及び可変入賞球装置2
1の左側に設けられる始動入賞口36aに入賞した入賞
玉は、誘導通路50aに導かれ、可変入賞球装置21の
右側に設けられる始動入賞口36bに入賞した入賞玉
は、誘導通路50bに導かれる。更に、可変入賞球装置
21の開閉板24に受け止められて入賞領域23に入賞
した入賞玉は、誘導通路51に導かれる。なお、誘導通
路48a,48bの末端は、誘導通路50a,50bに
接続されている。
【0017】ところで、誘導通路48a,48bの下流
側には、入賞情報スイッチ49a,49bが設けられて
おり、誘導通路48a,48bに誘導される入賞玉は、
入賞情報スイッチ49a,49bに検出された後に、誘
導通路50a,50bに合流して下方に落下せしめられ
る。本実施形態においては、入賞情報スイッチ49a,
49bによって検出される入賞口7、39a,39bへ
の入賞玉によって払い出される景品玉数は、10個と設
定され、始動入賞口19、36a,36bへの入賞玉に
よって払い出される景品玉数は、7個と設定され、可変
入賞球装置21の入賞領域23への入賞玉によって払い
出される景品玉数は、15個と設定されている。そし
て、この場合、いずれか1種類の払出景品玉数が基本景
品玉数として設定され、その基本景品玉数に対応する入
賞玉は、記憶されることはない(したがって、その入賞
玉を検出する検出スイッチは、払出のための機能はな
い)。一方、基本景品玉数以外の種類の払出景品玉数に
対応する入賞玉は、記憶される。上記のように入賞玉集
合カバー体47の各誘導通路48a,48b、50a,
50b、51によって下方に誘導された入賞玉は、後述
する入賞玉集合樋80に集められて、入賞玉処理装置1
10に導かれる。
【0018】上記のように構成される遊技盤2が取り付
けられるパチンコ遊技機1の背面には、図4に示すよう
に機構板52が開閉自在に配置されている。この機構板
52は、背面から見て全体として「コ」字状となってお
り、機構板52を閉じた状態において遊技盤5の一側辺
部が開放された状態となる。このため、遊技盤5の裏面
構造が複雑(遊技盤によっては、入賞装置の後方突出面
積及び突出量の多いものもあり、また配線の複雑なもの
もある)なものであっても、機構板52の開閉動作をス
ムーズに行うことができる。そこで、次に機構板52の
構成について図4乃至図10を参照して説明する。図4
は、パチンコ遊技機1の背面図であり、図5は、機構板
52の主要部の詳細を示す背面図であり、図6は、機構
板52に設けられる景品玉払出装置60の分解斜視図で
あり、図7は、景品玉払出装置60の側方断面図であ
り、図8は、景品玉払出装置60の前方断面図であり、
図9は、景品玉払出装置60の平面断面図であり、図1
0は、機構板52に設けられる入賞玉処理装置130の
正面図である。
【0019】しかして、機構板52の上部には、図4に
示すように、多量の景品玉を貯留する玉タンク53と、
該玉タンク53から供給される景品玉を複数列(本実施
形態の場合、2列)に整列して流下させる誘導レール5
4と、該誘導レール54によって誘導された景品玉を景
品玉払出装置60に向けて方向転換する屈曲樋55と、
該屈曲樋55の上方に設けられたターミナル基板101
がそれぞれ所定の位置に設けられている。
【0020】屈曲樋55は、誘導レール54によって前
後方向(機構板52の背面から見て)2列に流下される
景品玉を左右方向(同じく機構板52の背面から見て)
2列に流下するように方向転換すると共に、その屈曲部
に玉抜装置56が設けられ、該玉抜装置56を操作する
ことにより、屈曲樋55の上流側に貯留されているすべ
ての景品玉を、玉抜通路57を介してパチンコ遊技機1
の外部に放出できるようになっている。
【0021】また、屈曲樋55の下流側には、玉止め通
路58が接続されている。この玉止め通路58は、屈曲
樋55によって流下方向を左右に変換された2列の景品
玉を流下させる2列の通路を有し、その2列の通路の上
流側に玉検出センサ59が臨むようになっている。この
玉検出センサ59は、2列の通路内の景品玉の有無を検
出するもので、いずれか一方の玉検出センサ59が景品
玉を検出しなくなったときには、景品玉払出装置60の
後述するステッピングモータ71の回転を停止して景品
玉の払出を不能動化させるようになっている。なお、玉
検出センサ59は、景品玉払出装置60から2列の通路
内に27〜28個の景品玉を検出する位置に設けられて
いる。
【0022】また、玉止め通路58は、その中央部で左
右に湾曲状となって内部を流下する景品玉の玉圧を弱め
るように形成されると共に、その下部に玉止め操作部5
8aが設けられている。この玉止め操作部58aは、通
常の使用状態において、図示しないストッパー片が2列
の通路から退避した状態となっているので、2列の通路
を流下する景品玉は、下流側の景品玉払出装置60に供
給されるが、玉止め操作部58aを操作することによ
り、ストッパー片の先端が2列の通路に突出するように
なり、これがため、2列の通路を流下する景品玉は、下
流側の景品玉払出装置60に供給されることはない。こ
のように、玉止め操作部58aは、景品玉払出装置60
に景品玉を供給したり、あるいはその供給を停止したり
するものであるが、例えば、景品玉払出装置60が故障
したときに、玉止め操作部58aを操作した後に、景品
玉払出装置60を取り外すことにより、従来のように、
すべての景品玉の玉抜き操作を終了してからでないと景
品玉払出装置を取り外すことができないものに比較し
て、極めて簡単且つ迅速に景品玉払出装置60を取り外
すことができる。
【0023】次に、玉止め通路58の下流側に接続され
る景品玉払出装置60の構成について図6乃至図9を参
照して説明すると、景品玉払出装置60は、直方体状の
ケーシング61の内部に収納されて構成されるが、ケー
シング61の前方四隅に突設される係合突部62を機構
板52の所定の位置に位置決めすることにより固定され
る。そして、ケーシング61を機構板52の所定の位置
に取着した状態においては、ケーシング61の前方に形
成される玉供給路63a,63bと前記玉止め通路58
の2列の通路とが連通するようになっている。なお、ケ
ーシング61の機構板52への着脱は、簡単に行えるよ
うになっている。
【0024】ところで、ケーシング61は、図6に示す
ように、左右2つに分割形成され、それぞれの分割ケー
シング61a,61bに玉供給路63a,63bが形成
されている。玉供給路63a,63bは、その内部で湾
曲面64a,64bとなって後方に向かって湾曲してお
り、その湾曲面64a,64bの終端の下方に玉送り水
平路66a,66bが形成され、さらに玉送り水平路6
6a,66bの終端に玉排出路65a,65bが形成さ
れている。これらの玉供給路63a,63b、玉送り水
平路66a,66b、及び玉排出路65a,65bは、
分割ケーシング61a,61bを前後に区画する区画壁
77a,77bの前方に形成されている。また、分割ケ
ーシング61a,61bの前方には、玉圧緩衝部材67
が挾持されるようになっている。この玉圧緩衝部材67
は、前記玉止め通路58の2列の通路から供給される景
品玉を、図8に示すように、左右側方に振り分けて玉供
給路63a,63bに誘導すると共に、その下方部に発
光素子68(LED)と受光素子69とが設けられてい
る。発光素子68と受光素子69とは、所定の間隔を空
けて設けられ、この間隔内に次に説明するスクリュー7
0の先端が挿入されるようになっている。なお、玉圧緩
衝部材67は、分割ケーシング61a,61bを張り合
せたときに、完全に内部に収納固定されるようになって
いる。
【0025】また、前記玉送り水平路66a,66bの
間には、ステッピングモータ71によって回転せしめら
れるスクリュー70が配置される。すなわち、区画壁7
7a,77bの後方に形成される固定溝73a,73b
にステッピングモータ71を固定するモータ固定板72
を嵌合固定し、ステッピングモータ71のモータ軸を区
画壁77a,77bの前方に突出させて、その突出前方
にスクリュー70が固定されるものである。スクリュー
70の外周には、ステッピングモータ71の回転により
玉送り水平路66a,66bに載置された景品玉を前方
に移動せしめるような螺旋突起70aが突設されると共
に、スクリュー70の先端には、前記発光素子68を被
覆する凹部が形成され、その凹部に2つの切欠部74が
形成されている。この切欠部74は、180度の対称位
置に形成されているので、スクリュー70が一回転する
間に、発光素子68からの光が切欠部74を介して2回
受光素子69によって検出されるようになっている。な
お、前記発光素子68、受光素子69、及びステッピン
グモータ71からの配線75は、まとめられてケーシン
グ61の後部下方に形成された引出穴から外部に引き出
されてコネクタ76に結線される。
【0026】上記のように構成される景品玉払出装置6
0においては、玉供給路63a,63bから供給される
景品玉が玉送り水平路66a,66bの後端部に供給さ
れた位置で停止された状態において、ステッピングモー
タ71が回転を開始すると、スクリュー70の螺旋突起
70aにより景品玉が玉送り水平路66a,66b上を
前方に向かって移動し、遂には、玉送り水平路66a,
66bの終端から玉排出路65a,65bに向けて落下
する。このとき、左右の玉送り水平路66aと66bか
らの景品玉の落下は、図9に示すように交互に行われる
が、この交互の落下は、スクリュー70が半回転する毎
に一方から1個の景品玉が落下するので、結局1個の景
品玉が落下する毎に発光素子68からの光が受光素子6
9によって検出されることになる。このため、受光素子
69によって検出された信号数が予め定めた景品玉数
(1個の入賞に対応する)に到達したときにステッピン
グモータ71の駆動を停止するように制御することによ
り、正確に入賞に対応する景品玉を払い出すことができ
る。
【0027】次に、上記した景品玉払出装置60の下方
の構成について、図4及び図5を参照して説明する。図
において、機構板52の前面側(遊技盤5に当接する
側)には、そのやや上方寄りに入賞玉集合樋80が傾斜
状に設けられている。この入賞玉集合樋80は、遊技盤
2の裏面に固定される前記入賞玉集合カバー体47から
落下する入賞玉を受け止めて下流側の入賞玉誘導通路8
1に導くものである。この入賞玉誘導通路81は、集め
られた入賞玉を1列に整列させて後述する入賞玉処理装
置110に導くものである。一方、機構板52の後面側
には、入賞玉集合樋80の上方であって前記アウト口4
0に対応するようにアウト玉誘導樋82が取り付けら
れ、該アウト玉誘導樋82は、一旦機構板52の前面側
に連通された後、再度機構板52の後面側に形成される
アウト玉通路83に接続される。アウト玉通路83の下
部は、前記玉抜通路57と合流している。つまり、入賞
玉集合樋80で集合せしめられた入賞玉は、その下方に
取り付けられる入賞玉誘導通路81によって後述する入
賞玉処理装置110に導かれる(図5の矢印aの流
れ)。一方、アウト玉は、アウト玉誘導樋82によって
導かれた後、アウト玉通路83に導かれて弾球遊技機1
の外部に排出される(図5の矢印bの流れ)。
【0028】また、機構板52の後面側には、図5に示
すように、その一側上部に景品玉排出通路84が形成さ
れ、該景品玉排出通路84の下端に上皿連通口85が形
成されている。この上皿連通口85は、パチンコ遊技機
1の前面に設けられる打球供給皿(図示しない;上皿と
も言われる)に景品玉を導くものである。また、景品玉
排出通路84と玉抜通路57との間には、景品玉排出通
路84から分岐して玉抜通路57に連通する副玉抜通路
86が形成されており、その分岐点の上方に流路切換部
材87が配置されている。流路切換部材87は、その下
端部を支軸88で軸支されることにより回動自在にとな
っており、図5の実線で示すように、右側に傾動されて
いるときには、景品玉払出装置60から排出された景品
玉を上皿連通口85に導き(図5の矢印cの流れ)、図
5の一点鎖線で示すように、左側に傾動されているとき
には、景品玉払出装置60から排出された景品玉を副玉
抜通路86を介して(図5の矢印fの流れ)玉抜通路5
7に導いてパチンコ遊技機1の外部に排出するようにな
っている(図5の矢印eの流れ)。なお、流路切換部材
87の切換操作は、流路切換部材87の上部に突設され
る操作ピン89を、図4に示すように、景品玉排出通路
84部分を覆う下部カバー体90(支軸91によって開
閉自在に設けられる)に穿設される円弧状の長穴92か
ら突出させ、その突出した操作ピン89を手動操作する
ことにより行うことができる。また、流路切換部材87
は、左右いずれに傾動されたときにもその状態を保持す
るように付勢されるバネ性の部材が下方に設けられてい
る。しかして、流路切換部材87を使用して景品玉を副
玉抜通路86に導く必要があるときとして、例えば、景
品玉払出装置60を含むすべての景品玉の玉抜きをした
い場合(この場合には、ステッピングモータ71を駆動
させる必要がある)、あるいはパチンコ遊技機1のテス
ト打ちのときであって景品玉をパチンコ遊技機1の打球
供給皿や余剰玉受皿に排出したくない場合等が考えられ
る。なお、流路切換部材87をソレノイド等の電気的駆
動源により切換操作できるようにしても良い。
【0029】前記上皿連通口85の他の側方には、連絡
通路93が接続され、該連絡通路93の末端に余剰玉排
出通路94が接続されている。しかして、入賞に基づく
景品玉が多数払い出されて打球供給皿が景品玉で満杯と
なり、遂には上皿連通口85に到達してさらに景品玉が
払出続けられたときには、景品玉は連絡通路93を介し
て余剰玉排出通路94に導かれ(図5の矢印dの流
れ)、その後、パチンコ遊技機1の下部裏面に止着され
る接続樋102を介して余剰玉受皿に排出される。そし
て、さらに景品玉が払い出し続けられたときには、余剰
玉受皿も満杯になるが、余剰玉排出通路94の一側側壁
に設けられて満タン検知部材95部分にまで到達する
と、満タン検知部材95が景品玉に押圧されて上端の支
軸96を中心にして外側に向かって揺動し、これによっ
て満タン検出器97がONされて、景品玉払出装置60
のステッピングモータ71の駆動を停止して景品玉の払
出動作を不能動化すると共に、必要に応じて打球発射装
置103の駆動も停止される。
【0030】上記した景品玉排出通路84、玉抜通路5
7、副玉抜通路86、連絡通路93、及び余剰玉排出通
路94の後面は、ビスによって止着される固定カバーに
よって覆われるが、景品玉排出通路84部分には、開閉
自在な下部カバー体90が設けられ、更に次に説明する
入賞玉処理装置110部分にも支軸を中心にして開閉す
る入賞玉処理装置用カバー98によって覆われている。
【0031】更に、機構板52の後面側下部には、遊技
盤2上の各種の遊技装置の遊技動作を制御する遊技制御
回路基板99と、入賞玉処理装置110及び前記景品玉
払出装置60の動作を制御する払出制御回路基板100
が取り付けられるようになっている。もちろん、遊技制
御回路基板99及び払出制御回路基板100は、それぞ
れ基板ボックスに収納されて取り付けられている。ま
た、この払出制御回路基板100の主たる制御動作につ
いて簡単に説明すると、払出制御回路基板100は、後
述する入賞玉検出器113からの入賞玉信号を受けてス
テッピングモータ71に駆動開始信号を導出し、受光素
子69からの信号を計数してその計数値が予め定めた払
出景品玉数となったときにステッピングモータ71に駆
動停止信号を導出して景品玉の払出動作を停止させると
共に、後述するソレノイド120に駆動信号を与える。
また、前記玉検出センサ59や満タン検出器97からの
信号があったときには、その入賞に対する払出動作が終
了した時点又は直ちにステッピングモータ71に停止信
号を導出するようになっている。
【0032】次に、入賞玉処理装置110の構成につい
て、図10を参照して説明する。図10に示すように、
入賞玉処理装置110は、取付ベース111に集約して
形成されている。この取付ベース111の下部側方から
中央にかけて直角状の入賞玉流下路112が形成され、
該入賞玉流下路112の屈曲部よりやや下方に入賞玉検
出器113が係止爪114により固定されている。この
入賞玉検出器113は、近接型のスイッチであり、その
前方に入賞玉が通過する通過穴が形成されている。ま
た、この入賞玉検出器113の通過穴を挟むように先端
が「コ」字状に形成される玉送り部材115が支軸11
6を中心にして揺動自在に軸支され、その玉送り部材1
15の後端にソレノイド120のプランジャ121に連
結される連結杆122が固着されている。ソレノイド1
20は、取付ベース111に突設される係止爪124に
よって着脱自在に装着されると共に、そのプランジャ1
21にスプリング123が周設され、常にプランジャ1
21を下方に向けて付勢している。一方、玉送り部材1
15の先端には、その下方に下部停止部117が形成さ
れ、また、その上部に上部停止部118が形成されてい
る。更に、入賞玉流下路112の屈曲部上面には、薄い
鉄板119が張り付けられている。
【0033】上記した入賞玉処理装置110の作用につ
いて説明すると、まず、ソレノイド120がOFFであ
る通常の状態においては、玉送り部材115の上部停止
部118は、入賞玉流下路112内に突出していない
が、下部停止部117は、入賞玉検出器113の下方の
入賞玉流下路112に突出した状態となっている。その
ような状態で入賞玉が発生して入賞玉流下路112に流
下してきたときには、図10(A)に示すように、先頭
の入賞玉P1が入賞玉検出器113の通過穴に入った状
態で下部停止部117によって停留される。このため、
入賞玉検出器113から検出信号が払出制御回路基板1
00の制御回路に送られ、これにより景品玉払出装置6
0が駆動制御されて所定個数(この個数情報は、次に説
明するように遊技制御回路基板99から送られる)の景
品玉の払出が行われる。そして、所定個数の景品玉の払
出が終了したときには、払出制御回路基板100からソ
レノイド120に駆動信号が送られてソレノイド120
を所定時間ONする。ソレノイド120がONすると、
図10(B)に示されるように、上部停止部118が入
賞玉流下路112内に侵入して次の入賞玉P2の入賞玉
検出器113の通過穴への侵入を阻止すると共に、下部
停止部117が入賞玉流下路112から退避するので、
先頭の入賞玉P1が開放されて下方に向かって流下す
る。そして、一定時間が経過してソレノイド120がO
FFになると、再度図10(A)に示す状態に戻って次
の入賞玉による景品玉の払出動作が行われる。このよう
に、本実施形態における入賞玉処理装置110は、発生
した入賞玉を一旦停留し、所定の景品玉が払い出される
毎に1個ずつ入賞玉を処理するようにしたので、停電時
等においては、発生した入賞玉が証拠玉として残留する
ので、遊技者との間でトラブルが生じることがない。ま
た、上記説明では、1個の入賞玉に基づく景品玉の払出
動作が完全に終了してからその入賞玉の放出動作を行う
ようにしたものを説明したが、景品玉の払出動作が開始
された直後に入賞玉の放出動作を開始させるようにして
も良い。このように駆動制御することにより景品玉払出
処理時間の短縮を図ることができる。
【0034】以上、実施形態に係るパチンコ遊技機1の
構成及び作用について説明してきたが、本実施形態にお
いては、景品玉の払出動作に関して遊技制御回路基板9
9と払出制御回路基板100とが相互に密接に関連して
いる。以下、遊技制御回路基板99と払出制御回路基板
100の関係について詳述するが、まず、図11を参照
して、遊技制御回路基板99について説明する。図11
は、遊技制御回路をブロック構成で示す回路図であり、
MPU、ROM、RAM、入出力回路を含むメインの基
本回路130によって制御される。また、可変表示装置
5は、基本回路130によって制御されるサブの基本回
路132によって制御される。しかして、メイン基本回
路130には、記憶すべき入賞玉に対応する入賞玉検出
スイッチからの検出数をそれぞれ記憶計数するカウンタ
131が内蔵されている。また、メイン基本回路130
には、入賞情報入力回路136を介して払出制御回路基
板100から導出される入賞情報(入賞玉検出器113
がONしたという情報)が入力され、スイッチ入力回路
140を介して10カウントスイッチ29a,29b、
入賞情報スイッチ49a,49b、特定領域スイッチ2
8、及び始動口スイッチ20、36c,36dからの検
出信号が入力され、アドレスデコード回路133からメ
イン基本回路130にチップセレクト信号が与えられ
る。また、電源投入時に初期リセット回路134からメ
イン基本回路130にリセット信号が与えられ、所定時
間毎にクロック用リセットパルス発生回路135からメ
イン基本回路130及びサブ基本回路132に定期リセ
ット信号が与えられる。
【0035】一方、メイン基本回路130からは、以下
の装置及び回路に制御信号が与えられる。即ち、賞球個
数情報出力回路137を介して払出制御回路基板100
に賞球個数情報が与えられ、7セグ・LED・ランプ駆
動回路138を介して開成回数表示器34、個数表示L
ED35、飾りLED18、V表示LED33、ライン
表示LED13、及び始動記憶LED12に表示制御信
号が与えられ、また、ランプ・ソレノイド・情報出力回
路139を介して開閉板用ソレノイド25、サイドラン
プ40a,40b、41a,41b、レール飾りランプ
43、アタッカーランプ37、遊技効果ランプ46、風
車ランプ38a,38bが駆動され、大当り情報、当り
情報、及び有効始動情報が外部に導出される。
【0036】また、前記した可変表示装置5の回転ドラ
ム14a〜14cは、専用のサブ基本回路132によっ
て制御されるが、このサブ基本回路132にメイン基本
回路130から制御信号が与えられる。しかして、サブ
基本回路132からは、ドラムランプ回路141を介し
てドラムランプ17に駆動信号が与えられ、ドラムモー
タ回路142を介してドラムモータ15a〜15cに駆
動信号が与えられ、ドラムモータ15a〜15cに内蔵
されるドラムセンサ16a〜16cからは、センサ入力
回路143を介してサブ基本回路132及び基本回路1
30に入力信号が送られる。なお、上記したドラムラン
プ17を除く装置や回路には、電源回路145aから各
種の電圧を有する電力が供給され、ドラムランプ17に
は、ドラムランプ用電源145bから所定の電圧を有す
る電力が供給されている。
【0037】ところで、前記した3種類の払出景品玉数
態様において、図12に示すように、ベースとなる基本
景品玉数(第1賞球態様と表示)が15個である場合、
7個である場合、10個である場合とがあり、それぞれ
の場合において、基本景品玉数以外の払出景品玉数に対
応する入賞玉が記憶されることとなる。そして、基本景
品玉数に対応する入賞玉は、すべて入賞玉処理装置11
0の入賞玉検出器113(SW1と略称)によってのみ
検出され、それ以外の払出景品玉数に対応する入賞玉
は、それぞれ15個用に対応する検出スイッチ28、2
9a,29b、10個用に対応する検出スイッチ49
a,49b、7個用に対応する検出スイッチ20、36
c,36dによって検出された値が記憶され、その記憶
値と入賞玉処理装置110の入賞玉検出器113との検
出信号に基づいて対応する払出景品玉数が払い出され
る。このように、複数の払出景品玉数(15個、10
個、7個)に対応する入賞玉のうち、基本景品玉数とし
て設定される1種類の入賞玉を記憶しないので、その分
記憶容量を減少させることができると共にプログラムも
簡略化することができ、それによって遊技制御回路基板
99のコストを低減することができる。記憶されない基
本景品玉数として最多払出景品玉数の15個を設定した
場合には、停電等の事故が生じたときに記憶された数値
は消失するが、その消失した数値を発生させた入賞玉を
含むすべての入賞玉が最多払出景品玉数に対応する入賞
玉とみなされるので、復旧後に残存している入賞玉によ
って払い出される景品玉数は、最多のものとなり、遊技
場側にとっては、損をする代わりに遊技客との間でトラ
ブルが生じないという利点がある。また、記憶されない
基本景品玉数として最少払出景品玉数の7個を設定した
場合には、上記と逆に停電により消失した記憶値を発生
させた入賞玉を含むすべての入賞玉が最少払出景品玉数
に対応する入賞玉とみなされるので、遊技場側にとって
は、損をしない代わりに遊技客との間でトラブルが生ず
る場合があるが、この場合には、遊技場において損をし
ない程度のサービスを施すことができる。更に、記憶さ
れない基本景品玉数として最多及び最少を除く払出景品
玉数の10個を設定した場合には、上記の中間であって
遊技客も遊技場も極端に損も得もないバランスのよい状
態を出現させることができる。
【0038】また、記憶される入賞玉に対応する払出景
品玉数のうち、優先して払い出される払出景品玉数(第
3賞球態様と表示)は、図12の上段に示すように、少
ない方を優先して払い出す方法と、図12の中段及び下
段に示すように、多い方を優先して払い出す方法と、図
示しないが交互に払い出す方法とがある。しかして、少
ない方を優先して払い出す場合には、1回の景品玉の払
出動作にかかる時間が短いので、記憶部に記憶される記
憶値の消化が早くなるという利点があり、多い方を優先
して払い出す場合には、停電等の突発的なトラブルが生
じたときに遊技客にとって価値の高い方が優先的に処理
されているので、遊技客の損害を最小限に抑えることが
できるという利点があり、交互に払い出す場合には、一
方の記憶数が一方的に大きくなることがないので、安全
を見て不必要に大きな記憶容量を確保する必要がないと
いう利点がある。なお、入賞順に払い出す方法も考えら
れるが、この場合には、入賞順を記憶するためのプログ
ラムが必要となるので、現実性があまりないが、このよ
うな方法をとっても差し支えない。
【0039】なお、図12に示す一覧表においては、基
本景品玉数に対応する払出景品玉数が第1賞球態様と表
示され、その第1賞球態様に対応する入賞玉の検出スイ
ッチがSW1(これは、前述したようにすべて入賞玉処
理装置110の入賞玉検出器113)と表示され、記憶
されるうちの優先される払出景品玉数が第3賞球態様と
表示され、その第3賞球態様に対応する検出スイッチ群
がSW3と表示され、記憶されるうちの優先しない払出
景品玉数が第2賞球態様と表示され、その第2賞球態様
に対応する検出スイッチ群がSW2と表示される。そし
て、以下の説明では、第1賞球態様〜第3賞球態様、S
W1〜SW3の表現を使用する。また、図12の下段に
示すように、本実施形態において中間の払出景品玉数で
ある10個を基本景品玉数と設定した場合には、入賞情
報スイッチ49a,49bが不要であるため、結局記憶
される払出景品玉数に対応する入賞玉を検出するスイッ
チは、遊技においても使用されるスイッチ群20、36
c,36d、28、29a,29bを併用することがで
きるので、新たに払出専用の検出スイッチを設ける必要
がない。
【0040】前記遊技制御回路基板99と払出制御回路
基板100とは、前述したように入賞情報入力回路13
6と賞球個数情報出力回路137とを介して接続される
が、より詳細な構造について図13を参照して説明す
る。図13は、遊技制御回路基板99と払出制御回路基
板100との関係を示す回路図である。図において、遊
技制御回路基板99には、前記したように記憶されるべ
き払出景品玉数に対応する検出スッチSW1,SW2と
が入賞玉センサ回路140(図11のスイッチ回路14
0と同じ)を介して接続され、入賞玉センサ回路140
に検出された数値が入賞個数カウンタ131(図11の
基本回路130内に設けられるカウンタ131)に計数
記憶される。この入賞個数カウンタ131は、優先的に
払い出される払出景品玉数に対応する検出スイッチSW
3(以下、優先検出スイッチSW3という)の検出数を
計数するカウンタ1と、優先的に払い出されない払出景
品玉数に対応する検出スイッチSW2(以下、非優先検
出スイッチSW2という)の検出数を計数するカウンタ
2とを含んでいる。また、入賞情報入力回路136に
は、払出制御回路基板100の入賞玉センサ回路146
に接続される入賞玉検出器113がONしたときに作動
するフォトカプラー147が接続されている。更に、賞
球個数情報出力回路137は、D0〜D3の4ビットの
信号を導出するように構成されており、各ビットの信号
があるか否かが払出制御回路基板100に設けられるフ
ォトカプラー148a〜148dによって判定され、そ
の判定結果が入出力回路149に入力される。具体的に
は、賞球個数情報出力回路137のD0〜D3から「1
111」の信号が送られたときには、10進数の「1
5」の信号が送られたということであり、D0〜D3か
ら「1010」の信号が送られたときには、10進数の
「10」の信号が送られたということであり、D0〜D
3から「0111」の信号が送られたときには、10進
数の「7」の信号が送られたということである。
【0041】しかして、入賞玉検出器113がONする
と、フォトカプラー147が作動して入賞情報入力回路
136に入賞情報が入力され、その入賞情報が入力され
たときに、入賞個数カウンタ131に記憶値があるか否
かが判別される。まず。入賞個数カウンタ131内のカ
ウンタ1に記憶値がある場合には、優先検出スイッチS
W3からの検出信号があるということであり、また、入
賞個数カウンタ131内のカウンタ1に記憶がなくカウ
ンタ2に記憶値がある場合には、非優先検出スイッチS
W2bからの検出信号があるということであり、更に、
入賞個数カウンタ131のいずれのカウンタにも記憶が
ない場合には、検出スイッチSW1からの信号があるだ
けである。
【0042】より具体的な動作について、図14乃至図
16を参照して説明する。図14は、遊技制御回路基板
99側の制御動作を示すサブルーチンフロー図であり、
図15は、払出制御回路基板100側の制御動作を示す
サブルーチンフロー図であり、図16は、払出制御回路
基板100側の他の制御動作を示すサブルーチンフロー
図である。図14において、ステップ10において、入
賞玉検出器113のONに基づく入賞情報が入賞情報入
力回路136に入力されたか否かが判別され、入賞情報
がない場合には、サブルーチンを終了し、入賞情報があ
る場合には、ステップ20で優先払出用の入賞玉を計数
記憶するカウンタ1の値が「0」か否かが判別される。
カウンタ1の値が「0」の場合には、ステップ30で非
優先払出用の入賞玉を計数記憶するカウンタ2の値が
「0」か否かが判別される。しかして、このカウンタ2
の値も「0」である場合には、入賞情報に基づく景品玉
の払出数は、基本景品玉数用であると判断されてステッ
プ40で第1賞球態様指令が払出制御回路基板100に
導出される。この第1賞球態様指令は、ステップ50で
入賞情報の入力がなくなったと判別されるまで(換言す
れば、入賞玉検出器113がOFFとなるまで)継続さ
れ、入賞情報の入力がなくなったと判別されれば、ステ
ップ60で第1賞球態様指令が解除される。
【0043】また、前記ステップ20でカウンタ1の値
が「0」でないと判別されたときには、入賞情報に基づ
く景品玉の払出数は、優先用であると判断されてステッ
プ70で第3賞球態様指令が払出制御回路基板100に
導出される。この第3賞球態様指令も、ステップ80で
入賞情報の入力がなくなったと判別されるまで継続さ
れ、入賞情報の入力がなくなったと判別されれば、ステ
ップ90で第3賞球態様指令が解除されるとともに、カ
ウンタ1の値から「1」が減算される。更に、ステップ
20でカウンタ1の値が「0」であるがステップ30で
カウンタ2の値が「0」でないと判別されたときには、
入賞情報に基づく景品玉の払出数は、非優先用であると
判断されてステップ100で第2賞球態様指令が払出制
御回路基板100に導出される。この第2賞球態様指令
も、ステップ110で入賞情報の入力がなくなったと判
別されるまで継続され、入賞情報の入力がなくなったと
判別されれば、ステップ120で第2賞球態様指令が解
除されるとともに、カウンタ2の値から「1」が減算さ
れる。
【0044】一方、払出制御回路基板側100において
は、ステップ200で入賞玉検出器113(入賞玉セン
サと表示)がONしているか否かが判別され、ONして
いなければ、サブルーチンを終了し、ONしていれば、
ステップ210で遊技制御回路基板99にフォトカプラ
ー147を介して入賞情報を出力する。次いで、ステッ
プ220で遊技制御回路基板99からの賞球個数情報が
送られて決定されたと判別されると、ステップ230で
ステッピングモータ71を駆動して決定した賞球数分を
払い出し、その払出動作がステップ240で完了したと
判別されたときには、ステップ250で入賞玉処理装置
110のソレノイド120が駆動される。これにより玉
送り部材115が入賞玉を下流側に開放するが、その入
賞玉の開放がステップ260で入賞玉センサ113がO
Nしているか否かによって判別され、ONしなくなった
(入賞玉が完全に開放された)と判別されたときには、
ステップ270で遊技制御回路基板99への入賞情報の
出力を解除してサブルーチンを終了する。
【0045】図15に示す制御動作においては、所定数
の景品玉の払出動作が終了した後に、入賞玉を排出処理
するものを示したが、景品玉の払出動作の開始と同時に
入賞玉の排出処理を開始しても良い。このような動作
は、図16に示されている。しかして、図15と図16
とは、ほぼ同じであり、4番目と5番目の処理が逆にな
っているだけである。即ち、ステップ300〜ステップ
330までは、前記ステップ200〜ステップ230ま
でと同じであり、ステップ340において先に入賞玉処
理装置110のソレノイド120の駆動処理が行われ、
その後、ステップ350で払出動作の完了が判別され
る。そして、その後のステップ360、370も、前記
ステップ260、270と同じである。このように駆動
制御することにより、トータルとしての景品玉の払出動
作時間を短縮化することができ、本実施形態のように入
賞玉の一部を記憶する形式のものにおいては、極めて好
適なものといえる。
【0046】また、図14に示した動作においては、記
憶された入賞玉のうち、優先払出の記憶値がある限り、
それを優先して払い出す動作について説明したが、それ
ぞれを交互に払い出すようにしても良い。このような動
作は、図17に示されている。そこで、図17に示す動
作について簡単に説明すると、図17において、カウン
タ3は、記憶された第2及び第3賞球態様のうち、いず
れの賞球態様を払い出すかを決定するためのカウンタで
あり、カウンタ3の値が「0」のときには、第3賞球態
様の払出を決定し、カウンタ3の値が「1」のときに
は、第2賞球態様の払出を決定するように設定されてい
る。
【0047】しかして、ステップ400において、入賞
玉検出器113のONに基づく入賞情報が入賞情報入力
回路136に入力されたか否かが判別され、入賞情報が
ない場合には、サブルーチンを終了し、入賞情報がある
場合には、ステップ410でカウンタ3の値が「0」か
否かが判別される。カウンタ3の値が「0」でない場合
には、後述するステップ440に飛び、「0」である場
合には、ステップ420で優先払出用の入賞玉を計数記
憶するカウンタ1の値が「0」か否かが判別される。カ
ウンタ1の値が「0」の場合には、ステップ430でカ
ウンタ3の値をクリア(即ち、0)にし、その後、ステ
ップ440で非優先払出用の入賞玉を計数記憶するカウ
ンタ2の値が「0」か否かが判別される。しかして、こ
のカウンタ2の値も「0」である場合には、ステップ4
50で再度カウンタ3の値が「0」であるか否かが判別
される。カウンタ3の値が「0」でなければ前記ステッ
プ420に戻り、ステップ420〜440の処理を繰り
返すが、これは、常に優先賞球態様である第3賞球態様
を優先した状態で第3及び第2賞球態様が交互に行われ
ることを目的としているからである。交互払出がいずれ
の賞球態様から開始しても良い場合には、ステップ45
0の処理は、必要ない。
【0048】上記したステップ450でカウンタ3の値
が「0」であると判別されたときには、前記ステップ4
00における入賞情報に基づく景品玉の払出数は、基本
景品玉数用であると判断されてステップ460で第1賞
球態様指令が払出制御回路基板100に導出される。こ
の第1賞球態様指令は、ステップ470で入賞情報の入
力がなくなったと判別されるまで(換言すれば、入賞玉
検出器113がOFFとなるまで)継続され、入賞情報
の入力がなくなったと判別されれば、ステップ480で
第1賞球態様指令が解除される。
【0049】また、前記ステップ420でカウンタ1の
値が「0」でないと判別されたときには、ステップ40
0における入賞情報に基づく景品玉の払出数は、優先用
であると判断されてステップ490で第3賞球態様指令
が払出制御回路基板100に導出される。この第3賞球
態様指令も、ステップ500で入賞情報の入力がなくな
ったと判別されるまで継続され、入賞情報の入力がなく
なったと判別されれば、ステップ510で第3賞球態様
指令が解除されるとともに、カウンタ1の値から「1」
が減算され、その後、カウンタ3の値を「1」に設定す
る。更に、ステップ440でカウンタ2の値が「0」で
ないと判別されたときには、ステップ400における入
賞情報に基づく景品玉の払出数は、非優先用であると判
断されてステップ530で第2賞球態様指令が払出制御
回路基板100に導出される。この第2賞球態様指令
も、ステップ540で入賞情報の入力がなくなったと判
別されるまで継続され、入賞情報の入力がなくなったと
判別されれば、ステップ550で第2賞球態様指令が解
除されるとともに、カウンタ2の値から「1」が減算さ
れ、その後、カウンタ3の値をクリアして「0」に設定
する。このように、交互に払い出す場合には、一方の記
憶数が一方的に大きくなることがないので、安全を見て
不必要に大きな記憶容量を確保する必要がないという利
点がある。
【0050】なお、上記した図14乃至図17に示す動
作は、図13の回路図によって実行されるものであるた
め、遊技制御回路基板99と払出制御回路基板100と
の間で双方向通信が行われるが、図18に示すように、
入賞玉処理装置110の入賞玉検出器113(SW1)
を払出制御回路基板100ではなく、遊技制御回路基板
99に接続するようにすれば、遊技制御回路基板99か
ら払出制御回路基板100への一方向通信とすることも
できる。
【0051】以上、実施形態に係るパチンコ遊技機の構
成及び作用について説明してきたが、本実施形態によれ
ば、複数の払出景品玉数(15個、10個、7個)に対
応する入賞玉のうち、基本景品玉数として設定される1
種類の入賞玉を記憶しないので、その分記憶容量を減少
させることができると共にプログラムも簡略化すること
ができ、それによって遊技制御回路基板99のコストを
低減することができる。記憶されない基本景品玉数とし
て最多払出景品玉数の15個を設定した場合には、停電
等の事故が生じたときに記憶された数値は消失するが、
その消失した数値を発生させた入賞玉を含むすべての入
賞玉が最多払出景品玉数に対応する入賞玉とみなされる
ので、復旧後に残存している入賞玉によって払い出され
る景品玉数は、最多のものとなり、遊技場側にとって
は、損をする代わりに遊技客との間でトラブルが生じな
いという利点がある。また、記憶されない基本景品玉数
として最少払出景品玉数の7個を設定した場合には、上
記と逆に停電により消失した記憶値を発生させた入賞玉
を含むすべての入賞玉が最少払出景品玉数に対応する入
賞玉とみなされるので、遊技場側にとっては、損をしな
い代わりに遊技客との間でトラブルが生ずる場合がある
が、この場合には、遊技場において損をしない程度のサ
ービスを施すことができる。更に、記憶されない基本景
品玉数として最多及び最少を除く払出景品玉数の10個
を設定した場合には、上記の中間であって遊技客も遊技
場も極端に損も得もないバランスのよい状態を出現させ
ることができる。
【0052】なお、上記した実施形態では、景品玉払出
装置60として、ステッピングモータ71によって回転
せしめられるスクリュー70を有する形式のものを示し
たが、モータ又はソレノイドによって回転を制御せしめ
られるスプロケット形式のものでも良い。また、上記し
た実施形態では、払出景品玉数の種類が3種類のものを
示したが、4種類以上のものでも良い。更に、上記した
実施形態では、入賞玉数そのものを記憶するようにした
ものを示したが、例えば、当該入賞玉に対応する払出景
品玉数(例えば、7個とか10個とか15個)を記憶す
るようにしても良い。また、上記した実施形態では、入
賞玉の記憶部を遊技制御回路基板99側に設けたものを
示したが、払出制御回路基板100側に設けたものでも
良い。この場合には、各入賞玉を検出するスイッチから
の信号を、直接払出制御回路基板100に送るようにし
ても良いし、遊技内容に関係するスイッチを併用する場
合に遊技制御回路基板99を介して送るようにしても良
い。
【0053】
【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、始動入賞領域と可変入賞球装置
と入賞領域への打玉の入賞に基づいて払い出される景品
玉数の種類が少なくとも3種類以上に設定されているの
で、払い出されるべき景品玉数の大小の差が少なくな
り、バランスの良い弾球遊技機を提供することができる
と共に、始動入賞領域への打玉の入賞に基づいて払い出
される景品玉数が最少となるように設定されているの
で、出玉率を抑制した状態での遊技の興趣を向上させる
ことができる。また、可変入賞球装置への打玉の入賞に
基づいて払い出される景品玉数が最多となるように設定
されることにより、特定遊技状態となったときに大量の
景品玉を獲得することができるため、遊技者を満足させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る弾球遊技機の一例としてのパチ
ンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
【図2】遊技盤に設けられる可変入賞球装置の斜視図で
ある。
【図3】遊技盤の背面図である。
【図4】パチンコ遊技機の背面図である。
【図5】パチンコ遊技機の背面に設けられる機構板の主
要部を示す背面図である。
【図6】機構板に設けられる景品玉払出装置の分解斜視
図である。
【図7】景品玉払出装置の側方断面図である。
【図8】景品玉払出装置の正面断面図である。
【図9】景品玉払出装置の平面断面図である。
【図10】機構板に設けられる入賞玉処理装置の正面図
である。
【図11】遊技動作を制御する遊技制御回路のブロック
図である。
【図12】複数の景品玉払出態様とスイッチとの関係を
示す一覧表図である。
【図13】遊技制御回路基板と払出制御回路基板との関
係を示す回路図である。
【図14】遊技制御回路によって実行される賞球個数情
報導出の動作を示すフロー図である。
【図15】払出制御回路によって実行される賞球払出動
作を示すフロー図である。
【図16】払出制御回路によって実行される他の賞球払
出動作を示すフロー図である。
【図17】遊技制御回路によって実行される賞球個数情
報導出の他の動作を示すフロー図である。
【図18】遊技制御回路基板と払出制御回路基板との他
の関係を示す回路図である。
【符号の説明】 1 パチンコ遊技機 2 遊技盤 7 入賞口(10個用) 19 始動入賞口(7個用) 20 始動口スイッチ(7個用スイッチ) 21 可変入賞球装置 23 入賞領域(15個用) 28 特定領域スイッチ(15個用スイッチ) 29a,29b 10カウントスイッチ(15個用スイ
ッチ) 36a,36b 始動入賞口(7個用) 36c,36d 始動口スイッチ(7個用スイッチ) 39a,39b 入賞口(10個用) 47 入賞玉集合カバー体 49a,49b 入賞情報スイッチ(10個用スイッ
チ) 52 機構板 60 景品玉払出装置 70 スクリュー 71 ステッピングモータ 80 入賞玉集合樋 99 遊技制御回路基板 100 払出制御回路基板 110 入賞玉処理装置 113 入賞玉検出器 115 玉送り部材 120 ソレノイド 130 基本回路 131 カウンタ 136 入賞情報入力回路 137 賞球個数情報出力回路 147 フォトカプラー 148a〜148d フォトカプラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技盤に設けられる複数の入賞領域の種
    類に応じて払い出される景品玉数の種類が少なくとも3
    種類以上ある弾球遊技機において、 前記複数種類の払出景品玉数のうち1種類を基本景品玉
    数とし、その基本景品玉数に対応する入賞玉は、記憶さ
    れることなくその発生によって基本景品玉数が景品玉払
    出装置によって払い出され、 前記基本景品玉数以外の景品玉数に対応するそれぞれの
    入賞玉は、それぞれ記憶されると共にその各記憶値に基
    づいてそれぞれ対応する景品玉数が前記景品玉払出装置
    によって払い出されることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 前記基本景品玉数は、最多払出景品玉数
    であることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 【請求項3】 前記基本景品玉数は、最少払出景品玉数
    であることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。
  4. 【請求項4】 前記基本景品玉数は、最多及び最少を除
    く払出景品玉数のうちの1種類であることを特徴とする
    請求項1記載の弾球遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002273012A (ja) * 2001-03-19 2002-09-24 Heiwa Corp 遊技機

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