JP2000312376A - 通信装置及び記録媒体 - Google Patents

通信装置及び記録媒体

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JP2000312376A
JP2000312376A JP11121597A JP12159799A JP2000312376A JP 2000312376 A JP2000312376 A JP 2000312376A JP 11121597 A JP11121597 A JP 11121597A JP 12159799 A JP12159799 A JP 12159799A JP 2000312376 A JP2000312376 A JP 2000312376A
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JP11121597A
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English (en)
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Shigeru Kafuku
滋 加福
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】現在の位置に応じた通信動作を可能とし、ま
た、エコーキャンセラを備えている場合には、現在の位
置に応じた適応フィルタを用いて音響エコーを速やかに
除去する。 【解決手段】各位置毎にエコーフィルタ値及び各種モー
ドの設定値を設定値テーブル14に登録しておき、GP
S23によって現在の位置を検出することにより、設定
値テーブル14から現在位置に応じたエコーフィルタ値
及び各種モード設定値読み出してエコーキャンセラ2
4、モード記憶部15にセットする。これにより、通話
時に現在位置に応じたエコーフィルタ値でエコーキャン
セラ24を動作させて音響エコーを速やかに除去するこ
とができ、また、現在位置に応じたマイク音量、スピー
カ音量、受信通知、留守録などの各種モードを自動設定
して通話を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばPHS(Pe
rsonal Handy-phone System)を用いた通信装置及び記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばPHSのように、ハンズフリータ
イプで使用可能な電話機では、スピーカから出力される
音声信号がマイクロホンに回り込み、これが相手方に送
られて音響エコーが発生することがある。このような音
声信号の回り込みによる音響エコーを解消するため、一
般にエコーキャンセラと呼ばれるエコー除去装置が用い
られている。
【0003】エコーキャンセラは、適応フィルタ(アダ
プティブフィルタ)を用いてエコーパスのインパルス応
答を求め、受話信号(受信した音声信号)との畳込み処
理により疑似エコー信号を生成し、この疑似エコー信号
を送話信号(送信する音声信号)から差し引くことで送
話信号に含まれるエコー成分を除去する。その際、適応
フィルタをエコーに適合させて最適値にすることが必要
であるが、その更新処理には複雑な演算を必要とし、時
間がかかる問題がある。
【0004】また、PHS等の電話機では、例えばマイ
ク音量、スピーカ音量、受信通知、留守録といった各種
のモード設定機能を備えているが、これらのモードはユ
ーザが意識的に設定するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】音響エコーは通話する
場所の状態によって異なる。例えばコンサートホールの
ような場所では、音響エコーが大きくなる。したがっ
て、音響エコーを速やかに除去するためには、その場所
に適した適応フィルタを用いてエコーキャンセラを動作
させることが必要となる。しかしながら、従来、各場所
で共通の適応フィルタを用いていたため、その更新に非
常に時間がかかり、音響エコーの除去動作が遅いとった
問題があった。
【0006】また、従来、マイク音量、スピーカ音量、
受信通知、留守録といった各種のモード設定機能をユー
ザが意識的に設定する必要があり、例えばコンサートホ
ールのような場所でこれらの設定を忘れてしまい、周囲
に迷惑をかけるなどの問題があった。
【0007】本発明は前記の課題を解決するためになさ
れたもので、現在の位置に応じて各種モードを自動設定
でき、また、エコーキャンセラを備えている場合には、
現在の位置に応じた適応フィルタを用いて音響エコーを
速やかに除去することのできる通信装置及び記録媒体を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の通信装置は、各
位置毎に通信に関する各種設定値を記憶した記憶手段
と、現在の位置を検出する位置検出手段と、この位置検
出手段によって検出された位置に基づいて、前記記憶手
段から当該位置に応じた各種設定値を読み出し、それら
の設定値を用いた通信動作を実行する制御手段とを具備
して構成される。
【0009】このような構成の通信装置によれば、通信
を行う場合において、現在の位置が検出され、記憶手段
から現在位置に応じた各種設定値が読み出されて、それ
らの設定値を用いた通信動作が実行される。
【0010】したがって、例えば各位置に応じたマイク
音量、スピーカ音量、受信通知、留守録などの各種モー
ドの設定値を前記記憶手段に登録しておけば、通話時に
ユーザが特に意識しなくとも、通話場所に適した各種モ
ードを設定して通話を行うことができる。
【0011】また、エコーキャンセラを備えている場合
には、各位置に応じたフィルタ値を前記記憶手段に登録
しておけば、通話時にその場所に適したフィルタ値を用
いて音響エコーを速やかに除去することができる。
【0012】また、本発明の通信装置は、基地局を介し
て通信を行う通信装置において、前記基地局との接続に
より、同基地局から現在の位置に応じた通信に関する各
種設定値を取得する設定値取得手段と、この設定値取得
手段によって前記基地局から取得した各種設定値を用い
て通信動作を実行する制御手段とを具備して構成され
る。
【0013】このような構成の通信装置によれば、基地
局と接続した際に、その基地局から現在の位置に応じた
各種設定値を取得して通信動作を実行することができ
る。したがって、例えば各位置に応じたマイク音量、ス
ピーカ音量、受信通知、留守録などの各種モードの設定
値を前記基地局に登録しておけば、通話時にユーザが特
に意識しなくとも、通話場所に適した各種モードを前記
基地局から取得して設定することができる。
【0014】また、エコーキャンセラを備えている場合
には、各位置に応じたフィルタ値を前記基地局に登録し
ておけば、通話時にその場所に適したフィルタ値を前記
基地局から取得して音響エコーを速やかに除去すること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0016】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図であ
る。本装置は、例えばPHS等の通信機能を備えたコン
ピュータからなり、通信相手との間で音声やデータの送
受信を主として行うものである。
【0017】図1において、CPU11は、本装置全体
の制御を行うものであり、ROM12に予め記憶された
プログラムや、記録媒体1に記録されたプログラムを媒
体読取装置2を介して読み込み、そのプログラムに従っ
て所定の処理を実行する。ROM12は、予め制御用の
プログラムや本装置に必要な各種の情報を記憶してい
る。ワークRAM13は、CPU11の処理に用いられ
る各種の情報を一時的に格納しておくためのメモリであ
る。
【0018】設定値テーブル14は、各位置毎に通信に
関係する各種設定値を記憶したテーブルである(図2参
照)。この設定値テーブル14は、例えばRAMによっ
て構成される。モード記憶部15は、現在設定されてい
る各種モード情報を記憶しておくためのメモリである。
このモード記憶部15は、例えばRAMによって構成さ
れる。本実施形態では、各種モード情報として、例えば
マイク音量、スピーカ音量、受信通知、留守録など、通
話の際に場所を考慮して設定を行う必要のあるものを対
象としている。
【0019】入力部16は、キーボードや各種ボタンな
どからなり、通話要求指示やダイヤルの入力操作を行う
場合などに用いられる。表示部17は、液晶表示装置な
どからなり、各種データの表示を行う。入出力インタフ
ェース18には、通話時の送話器と受話器として用いら
れるマイク19とスピーカ20が接続される。通信部2
1は、所定の通信プロトコルに従って通信処理を行う部
分であり、音声やデータを送受信する。
【0020】また、本装置には、位置情報受信インタフ
ェース22、GPS(global positioning system:全
地球測位システム)23、エコーキャンセラ24が設け
られている。
【0021】位置情報受信インタフェース22は、GP
S23によって検出される位置情報を受信する。GPS
23は、3つ以上の衛星と通信し、本装置の現在位置を
検出する。エコーキャンセラ24は、通話時に生じる音
響エコーを除去するためのエコー除去装置であり、適応
フィルタを用いてエコーパスのインパルス応答を求め、
受話信号(受信した音声信号)との畳込み処理により疑
似エコー信号を生成し、この疑似エコー信号を送話信号
(送信する音声信号)から差し引くことで送話信号に含
まれるエコー成分を除去する。
【0022】なお、前記GPS23やエコーキャンセラ
24は周知のものであり、ここでは具体的な説明を省略
するものとする。
【0023】図2は前記設定値テーブル14の構成を示
す図である。
【0024】通常、通話を行うときには音響エコーを防
ぐために音声信号をエコーキャンセラ24に通すが、こ
のエコーキャンセラ24のフィルタ値を音響エコーに適
合させるのには時間がかかる。音響エコーはコンサート
ホールでは大きくなるなど、通話する場所の状態によっ
て異なるので、各場所毎にフィルタ値を予め決めておけ
ば、適合させるまでに要する時間を短縮してエコーを速
やかに収束させることができる。また、マイク音量、ス
ピーカ音量、受信通知、留守録といった各種モードの設
定値についても、コンサートホールではマイク音量及び
スピーカ音量を小さくしておくなど、通話する場所によ
って設定値が異なるので、各場所毎にモード設定値を予
め決めておけば、ユーザが意識せずともに通話場所に適
したモード設定値を用いて通話を行うことができる。
【0025】設定値テーブル14には、このような特定
の通話場所を対象として、それらの位置毎に各種設定値
が記憶されている。図2の例では、送信モード設定情報
として、各位置毎のエコーフィルタ値(初期値)とマイ
ク音量が登録されており、受話モード設定情報として、
各位置毎のスピーカ音量、受信通知の種類(音声,振動
等)、留守録のオン/オフが登録されている。
【0026】以下に、第1の実施形態における処理動作
について説明する。
【0027】図3は第1の実施形態における通話処理の
動作を示すフローチャートである。
【0028】ユーザが入力部16に設けられた発信ボタ
ンの押下やダイヤルボタンを操作するなどして通話要求
操作を行うと(ステップA11)、その通話要求に伴っ
て、本装置に内蔵されたGPS23が衛星と通信し、現
在の位置を検出する(ステップA12)。なお、GPS
23では、少なくとも3つの衛星と通信し、これらの衛
星からの電波の時間差を利用して現在位置を検出する
が、具体的な検出方法については公知であるため、ここ
では説明を省略するものとする。
【0029】CPU11は、このGPS23によって検
出された現在の位置を位置情報受信インタフェース22
を介して取得すると、まず、その位置が設定値テーブル
14に登録されているか否かを確認する(ステップA1
3)。そして、現在位置が設定値テーブル14に登録さ
れていない場合には、CPU11はエコーフィルタのデ
フォルト値をエコーキャンセラ24にセットする(ステ
ップA13→A14)。一方、現在位置が設定値テーブ
ル14に登録されている場合には、CPU11は当該位
置に対応したエコーフィルタ値を設定値テーブル14か
ら読み出し、これをエコーキャンセラ24にセットする
と共に(ステップA13→A15)、当該位置に対応し
た各種モード設定値(マイク音量,スピーカ音量,受信
通知,留守録)を設定値テーブル14から読み出してモ
ード記憶部15にセットする(ステップA16)。
【0030】前記通話要求により、通信部21を通じて
通話相手とのリンクが確立された後、ユーザは通話を開
始する(ステップA17)。この場合、ハンズフリー通
話(スピーカ・マイクロホンを使った拡声通話)では、
音声信号の回り込みによって音響エコーが発生すること
から、エコーキャンセラ24が必要となる。これに対
し、ハンドセット通話(話者の口と耳に送話器と受話器
を当てた状態での通話)では、音響エコーは発生しない
ため、エコーキャンセラ24を必要としない。そこで、
ユーザが通話を開始した際に、CPU11はハンズフリ
ー通話モードかハンドセット通話モードかを確認し(ス
テップA19)、ハンズフリー通話モードの場合にはA
EC(エコーキャンセラ24)を起動する(ステップA
19→A20)。なお、ハンズフリー通話モードとハン
ドセット通話モードは、例えば入力部16に設けられた
ボタン等の操作によりユーザが任意に選択できるものと
する。
【0031】ここで、エコーキャンセラ24の起動によ
り、エコーフィルタ値を音響エコーに適合させる処理が
必要となるが、前記ステップA15にて現在の通話場所
の位置に応じたエコーフィルタ値が初期値としてセット
されている場合には、その適合処理の時間を短縮化する
ことができる。これは、音響エコーが通話場所の状態に
依存されるため、その通話場所の位置に対応したフィル
タ値を用いることで、デフォルト値から適合処理を実行
する場合に比べて、早く最適な値を求めることができる
からである。CPU11は、このようにして適合させた
エコーフィルタ値でエコーキャンセラ24を動作させ
て、通話時に発生する音響エコーを除去する(ステップ
A21)。
【0032】図4に一般的なAEC動作を示す。ハンズ
フリー通話の場合には、送話者の音声信号が相手側のス
ピーカからマイクに回り込み、再び送話者側のスピーカ
から再生されて音響エコーが生じる。そこで、エコーキ
ャンセラ24を動作させて、スピーカ20から出力され
る音声信号(受話信号)にフィルタ値(フィルタ係数や
タップ係数とも呼ばれる)を掛け合わせることにより、
疑似エコー信号を生成し、マイク19を通じて入力され
る音声信号(送話信号)から前記疑似エコー信号を差し
引いて、エコー成分を除去する。このエコー除去後の音
声信号が通信部21を通じて通話相手に送信される。そ
の際にフィルタ値は所定の適応アルゴリズムに基づいて
エコーを収束する方向へ更新される。
【0033】また、通話中にユーザが入力部16に設け
られた機能ボタンを操作して、例えばマイク音量を変更
したり、スピーカ音量を変更するなどの各種モード設定
値の変更操作を行ったとすると、CPU11はそのモー
ド変更操作に従ってモード記憶部15に記憶されている
各種モード設定値を変更する(ステップA22→A2
3)。
【0034】ユーザが通話を終えて入力部16に設けら
れた終了ボタンを操作すると、通話相手とのリンクが切
断される。通話が終了したとき、エコーキャンセラ24
に用いたエコーフィルタ値が更新されている場合には
(ステップA18→A24)、CPU11はその更新後
のエコーフィルタ値(つまりエコー収束後のフィルタ
値)に基づいて、設定値テーブル14に記憶されている
現在位置に対するエコーフィルタ値(初期値)を書き替
えておく(ステップA25)。
【0035】なお、設定値テーブル14に現在位置が登
録されていない場合には、デフォルト値を用いてエコー
フィルタの適合処理を行うことになるが、その際に当該
位置の情報を設定値テーブル14に追加し、そこに収束
後のフィルタ値をセーブしておくこともできる。ただ
し、常に未登録の位置を追加していると膨大な数になる
ため、その都度、ユーザに確認した上、登録指示があっ
た場合にのみ追加処理を行うことが好ましい。
【0036】また、各種モード設定値についても、設定
値テーブル14から読み出した値から変更されている場
合には、CPU11はその変更値に基づいて設定値テー
ブル14の現在位置に対する各種モード設定値を書き替
えておく(ステップA26→A27)。その際、前記同
様に、現在位置が設定値テーブル14に登録されていな
い場合には、ユーザに確認の上、当該位置を追加して各
種モード設定値をセーブするようにしても良い。
【0037】このように、予め各位置に応じたフィルタ
値や各種モード設定値を設定値テーブル14に登録して
おき、通話時にGPS23により現在の位置を検出し、
設定値テーブル14から現在位置に応じたフィルタ値や
各種モード設定値を読み出すようにしたため、エコーキ
ャンセラ24に最適なフィルタ値をセットして、音響エ
コーを速やかに除去することができる。また、ユーザが
特に意識しなくとも、マイク音量、スピーカ音量、受信
通知、留守録など、通話場所に適した各種モードを自動
的に設定して通話を行うことができる。これにより、特
定の場所でユーザがモード設定を忘れるなどして周囲に
迷惑をかけてしまうことを防止することができる。
【0038】さらに、通話中にフィルタ値や各種モード
設定値の変更があった場合には、その変更に伴って設定
値テーブル14の内容を更新しておくことで、常に最新
の情報を用いてエコー除去動作や各種モード設定を行う
ことができる。
【0039】なお、前記第1の実施形態では、GPS2
3を用いて現在位置を検出する構成としたが、GPS2
3のような特殊な装置を装備しなくとも、例えば携帯電
話やPHSなどの端末であれば、位置登録機能を利用し
て現在位置を検出することができる。すなわち、携帯電
話やPHSでは、一定時間毎に識別信号を発信してお
り、携帯電話の管理センターでは、この識別信号を複数
の基地局が受信したときの到着時間の差から端末の位置
情報を検出している。したがって、この位置情報を管理
センターから端末に対して送信してもらうことにより、
端末側では自身の位置を知ることができる。このよう
に、位置登録機能を利用すれは、GPS23のような特
殊な装置を装備する必要はないので、小型、軽量、安価
にて本装置を実現することができる。
【0040】また、エコーキャンセラ24の他に、ノイ
ズキャンセラを内蔵している場合には、そのノイズキャ
ンセラに対する各位置毎のフィルタ値を設定値テーブル
14に前記同様に登録しておくことにより、現在位置に
適したノイズキャンセラのフィルタ値を用いて音声信号
に含まれるノイズ成分を効率的に除去することができる
ものである。
【0041】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。
【0042】第2の実施形態では、本装置がPHS端末
であり、PHSの基地局を介して音声及びデータの通信
を行う場合を想定しており、特に基地局側に設定値テー
ブルを持たせ、通信時にPHS基地局から現在位置に応
じた各種設定情報を取得することを特徴としたものであ
る。
【0043】図5は本発明の第2の実施形態に係る通信
装置の構成を示すブロック図である。なお、図5に示す
構成において、図1(第1の実施形態)と同じ部分には
同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
【0044】図1と異なる点は、本装置が設定値テーブ
ル14を持たず、通信部21を通じてPHSの基地局か
ら現在位置に応じた各種設定情報を受信することであ
る。また、エコーキャンセラ24の他に、ノイズキャン
セラ25を備えている。ノイズキャンセラ25は、音声
信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去装置で
ある。この場合、通話場所毎に騒音レベルはだいたい決
まっているので、PHSの基地局側に各位置毎のノイズ
フィルタ値を登録しておけば、通話時に現在位置に応じ
たノイズフィルタ値を基地局から取得することで、その
場所に適したノイズ除去動作を行うことができる。
【0045】図6は第2の実施形態におけるPHSの基
地局側に設けられた設定値テーブルを説明するための図
であり、図6(a)はPHSの基地局と端末との関係、
同図(b)は基地局が保有する設定値テーブルの構成を
示す図である。
【0046】図6(a)に示すように、今、3つの基地
局31a,31b,31cがあり、それぞの無線エリア
内に本装置のPHS端末が存在しているものとする。P
HS端末が通信を行う場合、まず、最も近い基地局31
aへの接続を試みる。しかし、その基地局31aが他の
複数の端末と接続状態にある場合には、別の基地局31
b、基地局31cへと接続を試みることになる。
【0047】ここで、PHS端末が常に最も近い基地局
に接続できれば、その基地局から当該PHS端末の現在
位置に応じたフィルタ値や各種モード設定情報を取得す
ることができるが、前記のように混在等の理由で最も近
い基地局に接続されない場合がある。
【0048】そこで、本実施形態では、各基地局31
a,31b,31cが持つ設定値テーブル32a,32
b,32cに、PHS端末から基地局に近い順番データ
毎にエコーフィルタ値(初期値)、ノイズフィルタ値
や、マイク音量、スピーカ音量、受信通知、留守録とい
った各種モード設定値を登録しておくことで、PHS端
末と接続できた基地局から当該PHS端末に近い基地局
の順番データに対応するフィルタ値及び各モード設定値
を取得するようにしている。
【0049】図6(b)に基地局31aが持つ設定値テ
ーブル32aの構成を示す。図中のA,B,Cは基地局
31a,31b,31cを示している。
【0050】例えば、PHS端末が基地局31aと接続
した場合において、そのときのPHS端末の位置が基地
局31a(A)→基地局31b(B)→基地局31c
(C)の順で各基地局に近い場合には、基地局31aは
PHS端末に対して、順番データ「A,B,C」に対応
するエコーフィルタの初期値Abc、ノイズフィルタ値
Abcと、各種モード設定情報(マイク音量「5」,ス
ピーカ音量「5」,受信通知「音声」,留守録「オ
フ」)を送信する。また、PHS端末が基地局31a
(A)→基地局31c(C)→基地局31b(B)の順
で各基地局に近い場合には、基地局31aはPHS端末
に対して、順番データ「A,C,B」に対応するエコー
フィルタの初期値Acb、ノイズフィルタ値Acbと、
各種モード設定情報(マイク音量「5」,スピーカ音量
「4」,受信通知「音声」,留守録「オフ」)を送信す
る。
【0051】なお、図中のフィルタ値の“Abc”とい
った記号は、Aの基地局が持つデータであり、各基地局
の順番がA,B,Cの順であることを示している。同様
に、“Acb”はAの基地局が持つデータであり、各基
地局の順番がA,C,Bの順であることを示している。
【0052】以下に、第2の実施形態における処理動作
について説明する。
【0053】図7は第2の実施形態における通話処理の
動作を示すフローチャートである。ここでは、本装置が
PHS端末であり、PHSの基地局を介して通話を行う
場合を想定している。
【0054】ユーザが入力部16に設けられた発信ボタ
ンの押下やダイヤルボタンを操作するなどして通話要求
操作を行うと(ステップB11)、その通話要求に従っ
て通信部21を通じて基地局との接続処理が実行される
(ステップB12)。
【0055】本装置が基地局に接続されると、その基地
局側では、周囲の基地局と本装置との位置関係から設定
値テーブル(図6参照)の中の本装置に近い基地局の順
番データを送信する。本装置はこの基地局からの順番デ
ータを通信部21を通じて受信することにより(ステッ
プB13)、その順番データに対応したエコーフィルタ
値及びノイズフィルタ値を続けて受信し、これらをエコ
ーキャンセラ24及びノイズキャンセラ25にそれぞれ
セットする(ステップB14)。また、当該基地局から
前記順番データに対応した各種モード設定値(マイク音
量,スピーカ音量,受信通知,留守録)を受信してモー
ド記憶部15にセットする(ステップB15)。
【0056】なお、基地局からエコーフィルタの初期値
及びノイズフィルタ値や各種モード設定値(マイク音
量,スピーカ音量,受信通知,留守録)が送られてこな
かった場合には、それらのデフォルト値をセットするも
のとする。
【0057】前記通話要求により、当該基地局を通じて
通話相手とのリンクが確立された後、ユーザは通話を開
始する(ステップB16)。この場合、ハンズフリー通
話(スピーカ・マイクロホンを使った拡声通話)では、
音声信号の回り込みによって音響エコーが発生すること
から、エコーキャンセラ24が必要となる。これに対
し、ハンドセット通話(話者の口と耳に送話器と受話器
を当てた状態での通話)では、音響エコーは発生しない
ため、エコーキャンセラ24を必要としない。そこで、
ユーザが通話を開始した際に、CPU11はハンズフリ
ー通話モードかハンドセット通話モードかを確認し(ス
テップB18)、ハンズフリー通話モードの場合にはA
EC(エコーキャンセラ24)を起動する(ステップB
18→B19)。なお、ハンズフリー通話モードとハン
ドセット通話モードは、例えば入力部16に設けられた
ボタン等の操作によりユーザが任意に選択できるものと
する。
【0058】ここで、ハンズフリー通話によりエコーキ
ャンセラ24が起動された場合、CPU11はエコーキ
ャンセラ24にセットされたエコーフィルタ値の適合処
理を実行し、その適合させたフィルタ値でエコーキャン
セラ24を動作させて、通話時に発生する音響エコーの
除去処理を行う(ステップB20)。また、CPU11
はノイズキャンセラ25にセットされたノイズフィルタ
値でノイズキャンセラ25を動作させて、音声信号に含
まれているノイズ成分の除去処理を行う(ステップB2
1)。
【0059】一方、ハンドセット通話モードの場合には
エコーキャンセラ24は必要でないので、CPU11は
ノイズキャンセラ25のみを前記同様に指定のノイズフ
ィルタ値で動作させて、音声信号に含まれているノイズ
成分の除去処理を行う(ステップB18→B22)。
【0060】ユーザが通話を終えて入力部16に設けら
れた終了ボタンを操作すると、通話相手とのリンクが切
断される。通話が終了したとき、CPU11は更新後の
エコーフィルタ値(つまりエコー収束後のフィルタ値)
を当該基地局に転送する(ステップB17→B23)。
これにより、基地局側では、本装置から送られてきたエ
コーフィルタ値に基づいて、自身の持つ設定値テーブル
の前記順番データに対応するエコーフィルタ値を書き替
える。
【0061】なお、基地局側でのエコーフィルタの初期
値の書き替えに際し、例えば現在登録されている初期値
と端末から送られてきたフィルタ値との差が所定値以上
ある場合には、端末側のエコーキャンセラ24が故障し
ているものと見なして、エコーフィルタの初期値の書き
替えを中止するなどの措置を施しておくようにしても良
い。
【0062】また、ノイズキャンセラ25については、
基地局から送られてきたノイズフィルタ値を更新なしに
そのまま使用するので、通話終了後にそのノイズフィル
タ値を基地局へ転送する必要はない。ただし、通話場所
の状態が変わって、騒音レベルが以前と大きく異なるよ
うな場合には、基地局から送られてきたノイズフィルタ
値を端末側で変更する必要がある。このような場合に
は、その変更後のノイズフィルタ値を基地局に転送し
て、基地局側が持つ設定値テーブルを更新させることが
好ましい。
【0063】また、基地局から送られてきた各種モード
設定値(マイク音量,スピーカ音量,受信通知,留守
録)を端末側で任意に変更可能であり、その変更後の各
種モード設定値を基地局に転送して、基地局側が持つ設
定値テーブルを更新させるようにしても良い。
【0064】このように、PHS基地局を介して通信を
行う場合において、基地局側に設定値テーブルを設け
て、端末位置に応じたフィルタ値や各種モード設定値を
端末に送ることでも、前記第1の実施形態と同様に、短
時間でエコーを収束させることができ、また、ユーザが
特に意識しなくとも通話場所に適した各種モードを自動
的に設定して通話を行うことができる。さらに、例えば
端末側でフィルタ値の変更があった場合には、その変更
後のフィルタ値を基地局に転送して基地局が持つ設定値
テーブルの内容を更新させることで、常に最新の情報を
基地局から得て通話を行うことができる。
【0065】なお、前記実施形態において記載した手
法、つまり、図3や図5のフローチャートで示した処理
は、コンピュータに実行させることのできるプログラム
として、例えば磁気ディスク(フロッピーディスク、ハ
ードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD
等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装
置に適用したり、通信媒体により伝送して各種装置に適
用することも可能である。
【0066】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、各
位置に応じた各種設定値を記憶手段にに記憶させてお
き、現在の位置を検出し、前記記憶手段から現在位置に
応じた各種設定値を読み出して通信動作を実行するよう
にしたため、ユーザが特に意識しなくとも、例えば通話
時にマイク音量、スピーカ音量、受信通知、留守録など
の各種モードを自動設定して通話を行うことができる。
また、エコーキャンセラを備えている場合に、通話時に
その場所に適したフィルタ値を用いて音響エコーを速や
かに除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る通信装置の構成
を示すブロック図。
【図2】前記第1の実施形態における通信装置に設けら
れた設定値テーブルの構成を示す図。
【図3】前記第1の実施形態における通話処理の動作を
示すフローチャート。
【図4】一般的なAEC動作を説明するための図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る通信装置の構成
を示すブロック図。
【図6】前記第2の実施形態におけるPHSの基地局側
に設けられた設定値テーブルを説明するための図であ
り、図6(a)はPHSの基地局と端末との関係、同図
(b)は基地局が保有する設定値テーブルの構成を示す
図。
【図7】前記第2の実施形態における通話処理の動作を
示すフローチャート。
【符号の説明】
11…CPU 12…ROM 13…ワークRAM 14…設定値テーブル 15…モード記憶部 16…入力部 17…表示部 18…入出力インタフェース 19…マイク 20…スピーカ 21…通信部 22…位置情報受信インタフェース 23…GPS 24…エコーキャンセラ 25…ノイズキャンセラ 31a〜31c…基地局 32a〜32c…設定値テーブル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各位置毎に通信に関する各種設定値を記
    憶した記憶手段と、 現在の位置を検出する位置検出手段と、 この位置検出手段によって検出された位置に基づいて、
    前記記憶手段から当該位置に応じた各種設定値を読み出
    し、それらの設定値を用いた通信動作を実行する制御手
    段とを具備したことを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】 前記位置検出手段は、GPSを用いて現
    在位置を検出することを特徴とする請求項1記載の通信
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、通信中に当該位置に応
    じた各種設定値が変更された場合に、その変更に伴い前
    記記憶手段の当該位置に対する設定内容を更新すること
    を特徴とする請求項1記載の通信装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段には、各位置毎にエコーキ
    ャンセラで用いられるフィルタ値が設定されており、 前記制御手段は、通信中に当該位置に応じたフィルタ値
    が変更された場合に、その変更に伴い前記記憶手段の当
    該位置に対するフィルタ値を更新することを特徴とする
    請求項3記載の通信装置。
  5. 【請求項5】 基地局を介して通信を行う通信装置にお
    いて、 前記基地局との接続により、同基地局から現在の位置に
    応じた通信に関する各種設定値を取得する設定値取得手
    段と、 この設定値取得手段によって前記基地局から取得した各
    種設定値を用いて通信動作を実行する制御手段とを具備
    したことを特徴とする通信装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、通信中に前記基地局か
    ら取得した各種設定値が変更された場合に、その変更後
    の各種設定値を前記基地局に転送し、当該位置に対する
    設定内容を更新させることを特徴とする請求項5記載の
    通信装置。
  7. 【請求項7】 前記基地局は、各位置毎にエコーキャン
    セラで用いられるフィルタ値を記憶しており、 前記制御手段は、通信中に前記基地局から取得したフィ
    ルタ値が変更された場合に、その変更後のフィルタ値を
    前記基地局に転送し、前記設定値テーブルの当該位置に
    対するフィルタ値を更新させることを特徴とする請求項
    6記載の通信装置。
  8. 【請求項8】 通信機能を備えたコンピュータに用いら
    れる記録媒体であって、 前記コンピュータに、 通信要求があったときに現在の位置を検出させ、 各位置毎に通信に関する各種設定値を記憶したメモリか
    ら前記検出された位置に応じた各種設定値を読み取ら
    せ、 これらの設定値を用いた通信動作を実行させる、 ためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な
    記録媒体。
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