JP2000312155A - Fm受信装置 - Google Patents

Fm受信装置

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JP2000312155A
JP2000312155A JP11121458A JP12145899A JP2000312155A JP 2000312155 A JP2000312155 A JP 2000312155A JP 11121458 A JP11121458 A JP 11121458A JP 12145899 A JP12145899 A JP 12145899A JP 2000312155 A JP2000312155 A JP 2000312155A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接妨害を除去することができ、しかも、音
質への影響が少なく製品コストも低いFM受信装置を提
供する。 【解決手段】 FM検波回路14から出力されるFM検
波出力aとAM検波回路15から出力されるAM検波出
力bとの相関に基づいて隣接妨害波の周波数が希望波の
周波数に比べて高いか低いかを検出する妨害方向検出手
段16と、この妨害方向検出手段16から出力される妨
害方向検出信号に基づいて同調周波数を隣接妨害が存在
する方向と反対方向にシフトさせるマイクロコンピュー
タ17および局部発振回路11とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、隣接妨害を除去
することができるFM受信装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、放送局の増加に
よって他の放送局との周波数間隔が近接してきており、
これにともなって、FM受信装置で受信した希望放送局
の同調周波数信号と隣接する他の放送局の周波数信号と
の間の干渉や混信により良好な受信が阻害される、いわ
ゆる、隣接妨害と呼ばれる受信障害の発生が多くなって
来ている。
【0003】従来のFM受信装置は、上記のような隣接
妨害が検出された際に、IFフィルタを切り替えること
によって、隣接妨害を除去している。すなわち、従来の
FM受信装置は、図10に示されるように、隣接妨害が
無いときには、フロントエンド1から出力される中間周
波数(IF)信号を、広帯域のフィルタ特性を有する広
帯域IFフィルタ2Aに入力して、その帯域通過信号が
リミッタ回路3に出力されるようになっているが、図示
しないマイクロコンピュータが、受信波をAM検波して
得られるSメータ出力に基づいて隣接妨害信号を検知し
た際にフィルタ切替スイッチSWを切り替えることによ
り、IF信号を狭帯域のフィルタ特性を有する狭帯域I
Fフィルタ2Bに入力して、この狭帯域IFフィルタ2
Bにより隣接妨害信号を除去するようになっている。
【0004】しかしながら、このような従来のFM受信
装置では、IFフィルタの切替時に急激なSN比やTH
Dが悪化するという問題がある。そして、隣接妨害を除
去するために帯域が異なる複数のIFフィルタを備える
必要があり、製品コストが高くなるという問題がある。
この発明は、上記のような従来のFM受信装置における
問題点を解決するために為されたものである。すなわ
ち、この発明は、隣接妨害を除去することができ、しか
も、音質への影響が少なく製品コストも低いFM受信装
置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明によるFM受
信装置は、上記目的を達成するために、FM検波回路か
ら出力されるFM検波出力とAM検波回路から出力され
るSメータ出力との相関に基づいて隣接妨害波の周波数
が希望波の周波数に比べて高いか低いかを検出する妨害
方向検出手段と、この妨害方向検出手段から出力される
妨害方向検出信号に基づいて同調周波数を隣接妨害が存
在する方向と反対方向にシフトさせる同調周波数シフト
手段とを備えていることを特徴としている。
【0006】この第1の発明によるFM受信装置は、隣
接妨害が生じた際に、妨害方向検出手段により、FM検
波回路から出力されるFM検波出力とAM検波回路から
出力されるSメータ出力との相関に基づいて、隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数に比べて高いか低いかの検
出を行う。
【0007】そして、この妨害方向検出手段による検出
結果に基づいて、同調周波数シフト手段が、FM受信装
置の同調周波数を隣接妨害が存在する方向と反対方向、
すなわち、隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも
大きい上側妨害の場合には同調周波数が小さくなる方向
に、また、隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも
小さい下側妨害の場合には同調周波数が大きくなる方向
に、それぞれ所定の周波数ずつシフトさせて、隣接妨害
を除去する。
【0008】以上のように、この第1の発明によれば、
隣接妨害の除去を、その隣接妨害が生じている方向を検
出して同調周波数を隣接妨害が生じている方向と反対方
向にシフトさせることにより行うので、従来のように、
多くのIFフィルタを備える必要がなく、製品コストを
低く抑えることが出来るとともに、IFフィルタの切替
に伴う音質の変化などが生じる虞が無い。
【0009】第2の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、前記FM検波出力とSメータ出力
とを乗算する乗算手段と、この乗算手段の出力をあらか
じめ設定された所定の第1上基準値および第1下基準値
と比較する第1比較手段を備え、この第1比較手段が、
前記乗算手段からの出力が第1上基準値よりも大きいと
きに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも大きい
上側妨害を示す信号を出力し、乗算手段の出力が第1下
基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波
の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を出力するこ
とを特徴としている。
【0010】この第2の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、乗算手段からのFM検波出力とSメ
ータ出力の乗算出力を第1比較手段によってあらかじめ
設定された所定の第1上基準値および第1下基準値と比
較する。
【0011】そして、第1比較手段は、乗算出力が第1
上基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希望
波の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力し、
第1下基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波数が
希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を出力
し、同調周波数シフト手段が、この第1比較手段からの
隣接妨害方向を示す信号に基づいてFM受信装置の同調
周波数を隣接妨害が存在する方向と反対方向にシフトす
る。
【0012】以上のように、この第2の発明によれば、
従来のように、多くのIFフィルタを備える必要がな
く、製品コストを低く抑えることが出来るとともに、I
Fフィルタの切替に伴う音質の変化などが生じる虞が無
い。
【0013】第3の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、FM検波出力のDC成分の値をあ
らかじめ設定された所定の第2上基準値および第2下基
準値と比較する第2比較手段を備え、この第2比較手段
が、FM検波出力のDC成分の値が第2上基準値よりも
大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も大きい上側妨害を示す信号を出力し、FM検波出力の
DC成分の値が第2下基準値よりも小さいときに隣接妨
害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を
示す信号を出力することを特徴としている。
【0014】この第3の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、FM検波出力のDC成分の値を第2
比較手段によってあらかじめ設定された所定の第2上基
準値および第2下基準値と比較する。
【0015】そして、第2比較手段は、DC成分の値が
第2上基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が
希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力
し、第2下基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波
数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を
出力し、同調周波数シフト手段が、この第2比較手段か
らの隣接妨害方向を示す信号に基づいてFM受信装置の
同調周波数を隣接妨害が存在する方向と反対方向にシフ
トする。
【0016】以上のように、この第3の発明によれば、
従来のように、多くのIFフィルタを備える必要がな
く、製品コストを低く抑えることが出来るとともに、I
Fフィルタの切替に伴う音質の変化などが生じる虞が無
い。
【0017】第4の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、前記FM検波出力とSメータ出力
とを乗算する乗算手段の出力をあらかじめ設定された所
定の第1上基準値および第1下基準値と比較して、乗算
手段の出力が第1上基準値よりも大きいときに隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示
す信号を出力し、乗算手段の出力が第1下基準値よりも
小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も小さい下側妨害を示す信号を出力する第1比較手段
と、前記FM検波出力のDC成分の値をあらかじめ設定
された所定の第2上基準値および第2下基準値と比較し
て、FM検波出力のDC成分の値が第2上基準値よりも
大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も大きい上側妨害を示す信号を出力し、FM検波出力の
DC成分の値が第2下基準値よりも小さいときに隣接妨
害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を
示す信号を出力する第2比較手段と、前記第1比較手段
と第2比較手段からの信号が入力されて、第2比較手段
からの信号が入力されているときにこの第2比較手段か
らの信号を第1比較手段からの信号に対して優先して出
力する制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0018】この第4の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、乗算手段からのFM検波出力とSメ
ータ出力の乗算出力を第1比較手段によってあらかじめ
設定された所定の第1上基準値および第1下基準値と比
較し、さらに、FM検波出力のDC成分の値を第2比較
手段によってあらかじめ設定された所定の第2上基準値
および第2下基準値と比較する。
【0019】そして、第1比較手段と第2比較手段から
制御手段に、それぞれ、隣接妨害波の周波数が希望波の
周波数よりも大きい上側妨害を示す信号または隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示
す信号が出力される。
【0020】制御手段は、第1比較手段と第2比較手段
からともに信号が入力されるときには、第2比較手段か
らの信号を第1比較手段からの信号に対して優先して出
力し、同調周波数シフト手段は、この第2比較手段から
の隣接妨害方向を示す信号に基づいてFM受信装置の同
調周波数を隣接妨害が存在する方向と反対方向にシフト
させる。
【0021】以上のように、この第4の発明によれば、
従来のように、多くのIFフィルタを備える必要がな
く、製品コストを低く抑えることが出来るとともに、I
Fフィルタの切替に伴う音質の変化などが生じる虞が無
くなるとともに、隣接妨害方向の検出を第1比較手段と
第2比較手段とによってそれぞれ行うので、正確な隣接
妨害方向の検出を行うことが出来る。
【0022】第5の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、受信
波のマルチパスを検出しその検出したマルチパスのレベ
ルを示す検出信号を前記妨害方向検出手段に出力して、
妨害方向検出手段の妨害方向検出感度を制御するマルチ
パス検出手段をさらに備えていることを特徴としてい
る。
【0023】この第5の発明によるFM受信装置は、マ
ルチパス検出手段によって、受信波に重畳されたマルチ
パスのレベルを検出して、その検出したマルチパスのレ
ベルを示す検出信号を妨害方向検出手段に出力する。
【0024】そして、妨害方向検出手段は、このマルチ
パス検出手段からの検出信号が示すマルチパスのレベル
に対応して、妨害方向の検出感度を調節する。具体的に
は、検出されたマルチパスのレベルが高いときには妨害
方向の検出感度を低くし、検出されたマルチパスのレベ
ルが低いときには妨害方向の検出感度を高くする。
【0025】以上のように、第5の発明によれば、隣接
妨害方向の検出の際に、受信波に重畳されたマルチパス
ノイズによって誤検出が生じるのが防止され、正確な隣
接妨害方向の検出を行うことが出来る。
【0026】第6の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第5の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、前記FM検波出力とSメータ出力
とを乗算する乗算回路の出力をあらかじめ設定された所
定の第1上基準値および第1下基準値と比較して、乗算
回路の出力が第1上基準値よりも大きいときに隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示
す信号を出力し、乗算回路の出力が第1下基準値よりも
小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も小さい下側妨害を示す信号を出力する第1比較手段を
備え、この第1比較手段の第1上基準値および第1下基
準値が、前記マルチパス検出手段の検出信号に対応して
設定されることを特徴としている。
【0027】この第6の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、乗算手段からのFM検波出力とSメ
ータ出力の乗算出力を第1比較手段によってあらかじめ
設定された所定の第1上基準値および第1下基準値と比
較し、第1比較手段が、乗算出力が第1上基準値よりも
大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も大きい上側妨害を示す信号を出力し、第1下基準値よ
りも小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数
よりも小さい下側妨害を示す信号を出力して、同調周波
数シフト手段が,この第1比較手段からの隣接妨害方向
を示す信号に基づいてFM受信装置の同調周波数を隣接
妨害が存在する方向と反対方向にシフトさせる。
【0028】このとき、マルチパス検出手段によって、
受信波に重畳されたマルチパスのレベルを検出して、マ
ルチパスが検出されたときにそのマルチパスのレベルを
示す検出信号を妨害方向検出手段に出力し、第1比較手
段の第1上基準値および第1下基準値を、検出信号によ
って示されるマルチパスのレベルに対応して設定する。
【0029】具体的には、検出されたマルチパスのレベ
ルが高いときには第1比較手段の第1上基準値および第
1下基準値の絶対値を大きくして妨害方向の検出感度を
低くし、検出されたマルチパスのレベルが低いときには
第1比較手段の第1上基準値および第1下基準値の絶対
値を小さくして妨害方向の検出感度を高くする。
【0030】以上のように、第6の発明によれば、隣接
妨害方向の検出の際に、受信波に重畳されたマルチパス
ノイズによって誤検出が生じるのが防止され、正確な隣
接妨害方向の検出を行うことが出来る。
【0031】第7の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第5の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、前記FM検波出力のDC成分の値
をあらかじめ設定された所定の第2上基準値および第2
下基準値と比較して、FM検波出力のDC成分の値が第
2上基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希
望波の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力
し、FM検波出力のDC成分の値が第2下基準値よりも
小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も小さい下側妨害を示す信号を出力する第2比較手段を
備え、この第2比較手段の第2上基準値および第2下基
準値が、前記マルチパス検出手段の検出信号に対応して
設定されることを特徴としている。
【0032】この第7の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、FM検波出力のDC成分の値を第2
比較手段によってあらかじめ設定された所定の第2上基
準値および第2下基準値と比較し、第2比較手段が、D
C成分の値が第2上基準値よりも大きいときに隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示
す信号を出力し、第2下基準値よりも小さいときに隣接
妨害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害
を示す信号を出力し、同調周波数シフト手段が、この第
2比較手段からの隣接妨害方向を示す信号に基づいてF
M受信装置の同調周波数を隣接妨害が存在する方向と反
対方向にシフトさせる。
【0033】このとき、マルチパス検出手段によって、
受信波に重畳されたマルチパスのレベルを検出して、マ
ルチパスが検出されたときにそのマルチパスのレベルを
示す検出信号を妨害方向検出手段に出力し、第2比較手
段の第2上基準値および第2下基準値を、検出信号によ
って示されるマルチパスのレベルに対応して設定する。
【0034】具体的には、検出されたマルチパスのレベ
ルが高いときには第2比較手段の第2上基準値および第
2下基準値の絶対値を大きくして妨害方向の検出感度を
低くし、検出されたマルチパスのレベルが低いときには
第2比較手段の第2上基準値および第2下基準値の絶対
値を小さくして妨害方向の検出感度を高くする。
【0035】以上のように、第7の発明によれば、隣接
妨害方向の検出の際に、受信波に重畳されたマルチパス
ノイズによって誤検出が生じるのが防止され、正確な隣
接妨害方向の検出を行うことが出来る。
【0036】第8の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第5の発明の構成に加えて、前記
妨害方向検出手段が、前記FM検波出力とSメータ出力
とを乗算する乗算回路の出力をあらかじめ設定された所
定の第1上基準値および第1下基準値と比較して、乗算
回路の出力が第1上基準値よりも大きいときに隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示
す信号を出力し、乗算回路の出力が第1下基準値よりも
小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も小さい下側妨害を示す信号を出力する第1比較手段
と、前記FM検波出力のDC成分の値をあらかじめ設定
された所定の第2上基準値および第2下基準値と比較し
て、FM検波出力のDC成分の値が第2上基準値よりも
大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も大きい上側妨害を示す信号を出力し、FM検波出力の
DC成分の値が第2下基準値よりも小さいときに隣接妨
害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を
示す信号を出力する第2比較手段と、前記第1比較手段
と第2比較手段からの信号が入力されて、第2比較手段
からの信号が入力されているときにこの第2比較手段か
らの信号を第1比較手段からの信号に対して優先して出
力する制御手段とを備え、前記第1比較手段の第1上基
準値,第1下基準値および第2比較手段の第2上基準
値,第2下基準値が、それぞれ前記マルチパス検出手段
の検出信号に対応して設定されることを特徴としてい
る。
【0037】この第8の発明によるFM受信装置は、妨
害方向検出手段が、乗算手段からのFM検波出力とSメ
ータ出力の乗算出力を第1比較手段によってあらかじめ
設定された所定の第1上基準値および第1下基準値と比
較し、さらに、FM検波出力のDC成分の値を第2比較
手段によってあらかじめ設定された所定の第2上基準値
および第2下基準値と比較する。
【0038】そして、第1比較手段と第2比較手段から
制御手段に、それぞれ、隣接妨害波の周波数が希望波の
周波数よりも大きい上側妨害を示す信号または隣接妨害
波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示
す信号が出力される。
【0039】制御手段は、第1比較手段と第2比較手段
からともに信号が入力されるときには、第2比較手段か
らの信号を第1比較手段からの信号に対して優先して出
力し、同調周波数シフト手段は、この第2比較手段から
の隣接妨害方向を示す信号に基づいてFM受信装置の同
調周波数を隣接妨害が存在する方向と反対方向にシフト
させる。
【0040】このとき、マルチパス検出手段によって、
受信波に重畳されたマルチパスのレベルを検出して、マ
ルチパスが検出されたときにそのマルチパスのレベルを
示す検出信号を妨害方向検出手段に出力し、第1比較手
段の第1上基準値,第1下基準値および第2比較手段の
第2上基準値,第2下基準値を、検出信号によって示さ
れるマルチパスのレベルに対応して設定する。
【0041】具体的には、検出されたマルチパスのレベ
ルが高いときには、第1比較手段の第1上基準値,第1
下基準値および第2比較手段の第2上基準値,第2下基
準値の絶対値を大きくして、それぞれ妨害方向の検出感
度を低くし、検出されたマルチパスのレベルが低いとき
には、第1比較手段の第1上基準値,第1下基準値およ
び第2比較手段の第2上基準値,第2下基準値の絶対値
を小さくして、それぞれ妨害方向の検出感度を高くす
る。
【0042】以上のように、第8の発明によれば、隣接
妨害方向の検出を第1比較手段と第2比較手段とによっ
て行うので、正確な隣接妨害方向の検出を行うことが出
来るとともに、隣接妨害方向の検出の際に、受信波に重
畳されたマルチパスノイズによって誤検出が生じるのが
防止され、さらに正確な隣接妨害方向の検出を行うこと
が出来る。
【0043】第9の発明によるFM受信装置は、前記目
的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前記
同調周波数シフト手段による同調周波数のシフト時に生
じるFM検波出力のDC成分のオフセット量を検出し
て、前記隣接妨害検出手段に入力されるFM検波出力の
DC成分のオフセットを補正する第1オフセット検出手
段をさらに備えていることを特徴としている。
【0044】この第9の発明によるFM受信装置は、第
1オフセット検出手段によって、同調周波数シフト手段
による同調周波数のシフト時に生じるFM検波出力のD
C成分のオフセット量が検出される。
【0045】そして、この検出されたFM検波出力のD
C成分のオフセット量に基づいて隣接妨害検出手段に入
力されるFM検波出力に生じた同調周波数のシフトにと
もなうDC成分のオフセットが補正される。
【0046】以上のように、上記第9の発明によれば、
同調周波数のシフトにともなってFM検波出力に生じた
DC成分のオフセットの補正が行われることにより、同
調周波数の微調時に生じるDCセンタのずれによる誤検
出の発生が防止される。
【0047】第10の発明によるFM受信装置は、前記
目的を達成するために、第1の発明の構成に加えて、前
記妨害方向検出手段が、前記FM検波出力のDC成分の
値をあらかじめ設定された所定の第2上基準値および第
2下基準値と比較して、FM検波出力のDC成分の値が
第2上基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が
希望波の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力
し、FM検波出力のDC成分の値が第2下基準値よりも
小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
も小さい下側妨害を示す信号を出力する第2比較手段を
備えているとともに、前記同調周波数シフト手段による
同調周波数のシフト時に生じるFM検波出力のDC成分
のオフセット量を検出して、この検出したFM検波出力
のDC成分のオフセット量に対応して前記第2比較手段
の第2上基準値および第2下基準値を補正する第2オフ
セット検出手段をさらに備えていることを特徴としてい
る。
【0048】この第10の発明によるFM受信装置は、
妨害方向検出手段が、FM検波出力のDC成分の値を第
2比較手段によってあらかじめ設定された所定の第2上
基準値および第2下基準値と比較し、第2比較手段が、
DC成分の値が第2上基準値よりも大きいときに隣接妨
害波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害を
示す信号を出力し、第2下基準値よりも小さいときに隣
接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨
害を示す信号を出力し、同調周波数シフト手段が、この
第2比較手段からの隣接妨害方向を示す信号に基づいて
FM受信装置の同調周波数を隣接妨害が存在する方向と
反対方向にシフトさせる。
【0049】このとき、第2オフセット検出手段によっ
て、同調周波数シフト手段による同調周波数のシフト時
に生じるFM検波出力のDC成分のオフセット量が検出
される。そして、この検出したFM検波出力のDC成分
のオフセット量に対応して前記第2比較手段の第2上基
準値および第2下基準値が補正される。
【0050】以上のように、上記第10の発明によれ
ば、同調周波数のシフトにともなってFM検波出力に生
じたDC成分のオフセットに対応して隣接妨害方向の検
出を行うための基準値の補正が行われることにより、同
調周波数の微調時に生じるDCセンタのずれによる誤検
出の発生が防止される。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思わ
れる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説
明を行う。
【0052】図1は、この発明によるFM受信装置の実
施形態の一例を示すブロック図である。この図1におい
て、図示しないアンテナ回路によって受信された放送波
が高周波増幅回路によって増幅されることにより生成さ
れた希望波(RF信号)は、混合器10に入力される。
【0053】そして、この混合器10において、RF信
号は、局部発振回路11から入力される局部発振信号と
混合されて中間周波数(IF)信号に変換され、さら
に、IF増幅回路12によって増幅される。このIF信
号は、次に、リミッタ回路13に入力されて振幅が一定
のFM信号に生成された後、FM検波回路14において
FM検波されて、そのFM検波出力aが、図示しないス
テレオ復調回路およびディエンファシス,低周波増幅回
路を通ってステレオ再生される。以上の構成は、従来の
FM受信装置と同様の構成である。
【0054】このFM受信装置は、さらに、上記構成に
加えて、リミッタ回路13に入力される前のIF信号を
AM検波するAM検波回路15と、このAM検波回路1
5からのAM検波出力(Sメータ出力)bとFM検波回
路14からのFM検波出力aが入力されて隣接妨害波の
周波数が希望波の周波数に比べて高いか低いかを検出す
る妨害方向検出回路16と、この妨害方向検出回路16
からの検出信号に基づいて局部発振回路11に同調周波
数データ信号cを出力して局部発振回路11から出力さ
れる局部発振信号の周波数を制御するマイクロコンピュ
ータ17とを備えている。
【0055】図2は、妨害方向検出回路16の構成を示
すブロック図である。この図2において、妨害方向検出
回路16は、AM検波回路15から出力されたAM検波
出力bが入力されるHPF16Aと、このHPF16A
を通過したAM検波出力bが入力されてこのAM検波出
力bのビート周期を検出するコンパレータ16Bと、F
M検波回路14から出力されたFM検波出力aが入力さ
れるHPF16Cと、このHPF16Cを通過したFM
検波出力aとコンパレータ16Bにおいて検出されたA
M検波出力bのビート周期によりFM検波出力aのAC
成分のサンプリング(FM検波出力aとAM検波出力b
の乗算)を行うサンプリング回路16Dと、このサンプ
リング回路16Dからのサンプリング出力が入力される
LPF16Eと、このLPF16Eを通過した乗算出力
が入力されてこの乗算出力をあらかじめ設定された上基
準値および下基準値と比較してHI信号またはLO信号
を出力する第1ウインドコンパレータ16Fと、FM検
波回路14からのFM検波出力aが入力されるLPF1
6Gと、このLPF16Gを通過したFM検波出力aが
入力されてこのFM検波出力aのDC成分をあらかじめ
設定された上基準値および下基準値と比較してHI信号
またはLO信号を出力する第2ウインドコンパレータ1
6Hと、第1ウインドコンパレータ16Fおよび第2ウ
インドコンパレータ16HのそれぞれからHI信号また
はLO信号が入力されてこの第1ウインドコンパレータ
16Fまたは第2ウインドコンパレータ16HからのH
I信号またはLO信号をマイクロコンピュータ17に出
力する制御回路16Iとから構成されている。
【0056】次に、上記の妨害方向検出回路16におけ
る隣接妨害の方向検出の動作について説明を行う。ここ
で、この妨害方向検出回路16の作動の説明の前に、先
ず、FM検波出力aの特性についての説明を行う。
【0057】図3および4は、FM検波出力aとAM検
波出力bの周波数変動を、それぞれ、希望波と妨害波の
比(D/U比)をシュミレーションによって時間ととも
に変化させてプロットすることにより示したグラフであ
り、図3は、隣接妨害波の周波数が希望波の周波数に比
べて高い(+200kHz)場合(以下、上側妨害とい
う)の周波数変動を、また、図4は、隣接妨害波の周波
数が希望波の周波数に比べて低い(−200kHz)場
合(以下、下側妨害という)の周波数変動を示してい
る。
【0058】この図3および4から、隣接妨害が生じて
いるときには、FM検波出力aとAM検波出力bの双方
に妨害に伴うビート成分が生じているのが分かる。そし
てさらに、隣接妨害によって、以下の特性が現れている
のが分かる。すなわち、(1)隣接妨害波が希望波より
も弱い(D/U比がマイナス)のとき、 a)上側妨害(図3)のときには、FM検波出力aのビ
ート成分とAM検波出力bのビート成分が互いに同相と
なり、 b)下側妨害(図4)のときには、FM検波出力aのビ
ート成分とAM検波出力bのビート成分が互いに逆相に
なり、(2)隣接妨害波が希望波よりも強い(D/U比
がプラス)のとき、 c)上側妨害(図3)のときには、FM検波出力aのDC
が妨害波の離調周波数分だけプラスの方向にずれてお
り、 d)下側妨害(図4)のときには、FM検波出力aのDC
が妨害波の離調周波数分だけマイナスの方向にずれてい
る。 妨害方向検出回路16は、以上のようなFM検波出力a
の特性を利用して、上記(1)の隣接妨害波が希望波よ
りも弱い(D/U比がマイナス)場合については、第1
ウインドコンパレータ16Fによって妨害方向の検出を
行い、上記(2)の隣接妨害波が希望波よりも強い(D
/U比がプラス)場合については、第2ウインドコンパ
レータ16Hによって妨害方向の検出を行う。
【0059】すなわち、妨害方向検出回路16は、FM
検波出力aのHPF16Cを通過したAC成分を、サン
プリング回路16Dにおいて、HPF16Aを通過した
AM検波出力bが入力されるコンパレータ16Bから得
られるビート周期で、サンプリング(FM検波出力aと
AM検波出力bを乗算)する。
【0060】次に、LPF16Eを通過したサンプリン
グ回路16Dの乗算出力のDC成分を、第1ウインドコ
ンパレータ16Fに入力する。そして、この第1ウイン
ドコンパレータ16Fにおいて、乗算出力のDC成分値
を、あらかじめ設定されている上基準値および下基準値
と比較する。ここで、この第1ウインドコンパレータ1
6Fに設定された上基準値と下基準値は、隣接妨害が有
ったときに後述する同調周波数のシフトを行うか否かを
判定するための乗算出力のDC成分値の上限と下限の値
を示すものである。
【0061】また、サンプリング回路16Dからの乗算
出力は、前述したように、上側妨害(妨害波周波数>希
望波周波数)の場合には、FM検波出力aとAM検波出
力bのビート成分が互いに同相であるためプラスとな
り、下側妨害(妨害波周波数<希望波周波数)の場合に
は互いに逆相であるためマイナスとなる。
【0062】従って、第1ウインドコンパレータ16F
における比較において、 i) DC成分値>上基準値の場合には、サンプリング
回路16Dからの乗算出力がプラスであり隣接妨害が設
定された上基準値よりも大きいことを示すHI信号を制
御回路16Iに出力し、 ii) DC成分値<下基準値の場合には、サンプリング
回路16Dからの乗算出力がマイナスであり隣接妨害が
設定された下基準値よりも小さいことを示すLO信号を
制御回路16Iに出力し、 iii) 下基準値<DC成分値<上基準値の場合には、制
御回路16Iに何も信号を出力しない。
【0063】制御回路16Iは、第1ウインドコンパレ
ータ16Fから上記のHI信号が入力されたときには、
隣接妨害が上側妨害であり同調周波数のシフトを行う必
要があるとの判断を行い、LO信号が入力されたときに
は、隣接妨害が上側妨害であり同調周波数のシフトを行
う必要があるとの判断を行う。また、妨害方向検出回路
16は、FM検波出力aのLPF16Gを通過したDC
成分を、第2ウインドコンパレータ16Hに入力して、
このFM検波出力aのDC成分値を、あらかじめ設定さ
れている上基準値および下基準値と比較する。
【0064】ここで、この第2ウインドコンパレータ1
6Hに設定された上基準値と下基準値は、隣接妨害が有
ったときに後述する同調周波数のシフトを行うか否かを
判定するためのFM検波出力aのDC成分のオフセット
量の上限と下限の値を示すものである。
【0065】また、FM検波出力aのDC成分は、前述
したように、上側妨害(妨害波周波数>希望波周波数)
の場合にはプラスの方向にずれ、下側妨害(妨害波周波
数<希望波周波数)の場合にはマイナスの方向にずれ
る。
【0066】従って、第2ウインドコンパレータ16H
における比較において、 iv) DC成分値>上基準値の場合には、DC成分がプ
ラス方向にずれており隣接妨害が設定された上基準値よ
りも大きいことを示すHI信号を制御回路16Iに出力
し、 v) DC成分値<下基準値の場合には、DC成分がマ
イナス方向にずれており隣接妨害が設定された下基準値
よりも小さいことを示すLO信号を制御回路16Iに出
力し、 vi) 下基準値<DC成分値<上基準値の場合には、制
御回路16Iに何も信号を出力しない。 制御回路16Iは、第2ウインドコンパレータ16Hか
ら上記のHI信号が入力されたときには、隣接妨害が上
側妨害であり同調周波数のシフトを行う必要があるとの
判断を行い、LO信号が入力されたときには、隣接妨害
が上側妨害であり同調周波数のシフトを行う必要がある
との判断を行う。
【0067】そして、制御回路16Iは、第1ウインド
コンパレータ16Fと第2ウインドコンパレータ16H
からともにHI信号またはLO信号が入力されるときに
は、第2ウインドコンパレータ16Hからの信号を優先
させて妨害方向の判断を行い、第2ウインドコンパレー
タ16Hから何も信号が入力されないときには、第1ウ
インドコンパレータ16Fからの信号に基づいて妨害方
向の判断を行う。
【0068】そして、制御回路16Iは、第2ウインド
コンパレータ16Hまたは第1ウインドコンパレータ1
6FからのHI信号によって、隣接妨害が上側妨害であ
り同調周波数のシフトを行う必要があると判断した場合
には、マイクロコンピュータ17に妨害検出出力HI信
号を出力する。
【0069】また、制御回路16Iは、第2ウインドコ
ンパレータ16Hまたは第1ウインドコンパレータ16
FからのLO信号によって、隣接妨害が下側妨害であり
同調周波数のシフトを行う必要があると判断した場合に
は、マイクロコンピュータ17に妨害検出出力LO信号
を出力する。
【0070】そして、マイクロコンピュータ17は、こ
の制御回路16Iから入力される妨害検出出力HI信号
およびLO信号に基づいて、局部発振回路11に、この
局部発振回路11から混合器10に出力される局部発振
信号の同調周波数(局発周波数)を隣接妨害が生じてい
る方向と反対方向にシフトさせる同調周波数データ(直
流電圧)信号cを出力する。
【0071】すなわち、マイクロコンピュータ17に妨
害方向検出回路16から妨害検出出力HI信号が入力さ
れるときには、隣接妨害が上側妨害であり除去する必要
があるほどに大きい場合であるから、マイクロコンピュ
ータ17は、局部発振回路11のPLLにVOCから混
合器10に出力される局部発振信号の同調周波数を小さ
くなる方向にシフトさせる同調周波数データ信号cを出
力する。
【0072】反対に、マイクロコンピュータ17に妨害
方向検出回路16から妨害検出出力LO信号が入力され
るときには、隣接妨害が下側妨害であり除去する必要が
あるほどに大きい場合であるから、マイクロコンピュー
タ17は、局部発振回路11のPLLにVOCから混合
器10に出力される局部発振信号の同調周波数を大きく
なる方向にシフトさせる同調周波数データ信号cを出力
する。
【0073】この同調周波数データ信号cによってシフ
トされる局部発振信号の同調周波数の幅はあらかじめ任
意に設定することが出来るが、通常、FM受信装置のシ
ーク機能における周波数のシフト幅よりも小さくなるよ
うに設定される。
【0074】以上のようにして、隣接妨害が発生したと
きには、混合器10における隣接妨害が発生している方
向と反対方向への同調周波数のシフトが、その隣接妨害
が無くなるまで繰り返される。
【0075】図5は、この発明によるFM受信装置の実
施形態の他の例を示すブロック図である。この図5のF
M受信装置は、図1のFM受信装置の妨害方向検出回路
16にマルチパス検出回路20が接続されており、この
マルチパス検出回路20に、AM検波回路15から出力
されるAM検波出力bの一部が入力されるようになって
いるものである。
【0076】このマルチパス検出回路20は、AM検波
回路15によってIF信号から検波されたAM成分のレ
ベルによってマルチパスのレベル検出を行い、検出した
マルチパスのレベルに対応した検出感度調整信号dを妨
害方向検出回路16に出力する。
【0077】そして、妨害方向検出回路16は、このマ
ルチパス検出回路20から入力される検出感度調整信号
dに基づいて、隣接妨害方向の検出感度を低下させる。
すなわち、妨害方向検出回路16は検出感度調整信号d
によって示されるマルチパスのレベルに応じて、第1ウ
インドコンパレータ16Fおよび第2ウインドコンパレ
ータ16Hのそれぞれの上基準値および下基準値の絶対
値を大きくする。 これによって、マルチパスノイズに
よって誤作動が生じるのが防止される。
【0078】図6および7は、この発明によるFM受信
装置の実施形態の他の例を示すブロック図である。この
図6および7のFM受信装置は、それぞれ、図1のFM
受信装置の構成に加えて、さらに、IFカウンタ30を
備えているものである。
【0079】このIFカウンタ30は、FM検波回路1
4からFM検波出力aの一部が入力されて、このFM検
波出力aから混合器10において同調周波数がシフトさ
れる際に生じるDCセンタのオフセット量(IF周波数
のオフセット量)の検出を行う。
【0080】図6のFM受信装置は、このIFカウンタ
30によって検出されたDCセンタのオフセットの量だ
け、妨害方向検出回路16に入力されるFM検波出力a
にオフセットをかけるものである。
【0081】また、図7のFM受信装置は、IFカウン
タ30によって検出されたDCセンタのオフセットの量
に対応して、妨害方向検出回路16の第2ウインドコン
パレータ16Hにおける上基準値および下基準値を補正
するものである。
【0082】何れの場合も、隣接妨害の方向検出の対象
となるFM検波出力aにオフセットをかけて同調周波数
の微調に伴うFM検波出力aのDCセンタのずれを補正
することにより、妨害方向検出回路16の第1ウインド
コンパレータ16Fおよび第2ウインドコンパレータ1
6Hが正常に比較動作できるようにして、同調周波数の
微調時に生じるDCセンタのずれによる誤検出が生じる
のを防止する。
【0083】図8および9は、この発明によるFM受信
装置の実施形態のさらに他の例を示すブロック図であ
る。この図8および9のFM受信装置は、それぞれ、図
1のFM受信装置の構成に加えて、さらに、オフセット
検出回路40を備えているものである。
【0084】このオフセット検出回路40は、マイクロ
コンピュータ17から局部発振回路11に出力される同
調周波数データ信号cの一部が入力されて、この同調周
波数データ信号cから混合器10において同調周波数が
シフトされる際に生じるDCセンタのオフセット(IF
周波数のずれ)の量が算出される。
【0085】図8のFM受信装置は、このオフセット検
出回路40によって算出されたDCセンタのオフセット
の量だけ、妨害方向検出回路16に入力される前のFM
検波出力aにオフセットをかけるものである。
【0086】また、図9のFM受信装置は、オフセット
検出回路40によって算出されたDCセンタのオフセッ
トの量に対応して、妨害方向検出回路16の第2ウイン
ドコンパレータ16Hにおける上および下基準値を補正
するものである。
【0087】何れの場合も、隣接妨害の方向検出の対象
となるFM検波出力aにオフセットをかけて同調周波数
の微調に伴うFM検波出力aのDCセンタのずれを補正
することにより、妨害方向検出回路16の第1ウインド
コンパレータ16Fおよび第2ウインドコンパレータ1
6Hが正常に比較動作出来るようにして、同調周波数の
微調時に生じるDCセンタのずれによる誤検出が生じる
のを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態における一例を示すブロッ
ク図である。
【図2】同例における妨害方向検出回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】上側妨害のときのFM受信機におけるFM検波
出力とAM検波出力の周波数変動を示すグラフである。
【図4】下側妨害のときのFM受信機におけるFM検波
出力とAM検波出力の周波数変動を示すグラフである。
【図5】この発明の実施形態における他の例を示すブロ
ック図である。
【図6】この発明の実施形態におけるさらに他の例を示
すブロック図である。
【図7】この発明の実施形態におけるさらに他の例を示
すブロック図である。
【図8】この発明の実施形態におけるさらに他の例を示
すブロック図である。
【図9】この発明の実施形態におけるさらに他の例を示
すブロック図である。
【図10】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 …混合器 11 …局部発振回路(同調周波数シフト手段) 12 …IF増幅回路 13 …リミッタ回路 14 …FM検波回路 15 …AM検波回路 16 …妨害方向検出回路(妨害方向検出手段) 16A…HPF 16B…コンパレータ 16C…HPF 16D…サンプリング回路(乗算手段) 16E…LPF 16F…ウインドコンパレータ(第1比較手段) 16G…LPF 16H…ウインドコンパレータ(第2比較手段) 16I…制御回路(制御手段) 17 …マイクロコンピュータ(同調周波数シフト手
段) 20 …マルチパス検出回路(マルチパス検出手段) 30 …IFカウンタ(第1オフセット検出手段) 40 …オフセット検出回路(第2オフセット検出手
段) a …FM検波出力 b …AM検波出力(Sメータ出力) c …同調周波数データ信号 d …検出感度調整信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K020 BB03 CC03 DD03 EE04 EE05 GG01 GG04 GG21 NN10 5K052 AA01 BB04 DD04 EE02 EE12 EE13 EE18 EE19 EE25 FF06 GG23 GG24 GG26 GG57

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM検波回路から出力されるFM検波出
    力とAM検波回路から出力されるSメータ出力との相関
    に基づいて隣接妨害波の周波数が希望波の周波数に比べ
    て高いか低いかを検出する妨害方向検出手段と、 この妨害方向検出手段から出力される妨害方向検出信号
    に基づいて同調周波数を隣接妨害が存在する方向と反対
    方向にシフトさせる同調周波数シフト手段と、を備えて
    いることを特徴とするFM受信装置。
  2. 【請求項2】 前記妨害方向検出手段が、前記FM検波
    出力とSメータ出力とを乗算する乗算手段と、この乗算
    手段の出力をあらかじめ設定された所定の第1上基準値
    および第1下基準値と比較する第1比較手段を備え、 この第1比較手段が、前記乗算手段からの出力が第1上
    基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波
    の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力し、乗
    算手段の出力が第1下基準値よりも小さいときに隣接妨
    害波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を
    示す信号を出力する、 請求項1に記載のFM受信装置。
  3. 【請求項3】 前記妨害方向検出手段が、FM検波出力
    のDC成分の値をあらかじめ設定された所定の第2上基
    準値および第2下基準値と比較する第2比較手段を備
    え、 この第2比較手段が、FM検波出力のDC成分の値が第
    2上基準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希
    望波の周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力
    し、FM検波出力のDC成分の値が第2下基準値よりも
    小さいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数より
    も小さい下側妨害を示す信号を出力する、 請求項1に記載のFM受信装置。
  4. 【請求項4】 前記妨害方向検出手段が、 前記FM検波出力とSメータ出力とを乗算する乗算手段
    の出力をあらかじめ設定された所定の第1上基準値およ
    び第1下基準値と比較して、乗算手段の出力が第1上基
    準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の
    周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力し、乗算
    手段の出力が第1下基準値よりも小さいときに隣接妨害
    波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示
    す信号を出力する第1比較手段と、 前記FM検波出力のDC成分の値をあらかじめ設定され
    た所定の第2上基準値および第2下基準値と比較して、
    FM検波出力のDC成分の値が第2上基準値よりも大き
    いときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも大
    きい上側妨害を示す信号を出力し、FM検波出力のDC
    成分の値が第2下基準値よりも小さいときに隣接妨害波
    の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す
    信号を出力する第2比較手段と、 前記第1比較手段と第2比較手段からの信号が入力され
    て、第2比較手段からの信号が入力されているときにこ
    の第2比較手段からの信号を第1比較手段からの信号に
    対して優先して出力する制御手段と、 を備えている請求項1に記載のFM受信装置。
  5. 【請求項5】 受信波のマルチパスを検出しその検出し
    たマルチパスのレベルを示す検出信号を前記妨害方向検
    出手段に出力して、妨害方向検出手段の妨害方向検出感
    度を制御するマルチパス検出手段をさらに備えている請
    求項1に記載のFM受信装置。
  6. 【請求項6】 前記妨害方向検出手段が、前記FM検波
    出力とSメータ出力とを乗算する乗算回路の出力をあら
    かじめ設定された所定の第1上基準値および第1下基準
    値と比較して、乗算回路の出力が第1上基準値よりも大
    きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも
    大きい上側妨害を示す信号を出力し、乗算回路の出力が
    第1下基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波数が
    希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を出力
    する第1比較手段を備え、 この第1比較手段の第1上基準値および第1下基準値
    が、前記マルチパス検出手段の検出信号に対応して設定
    される請求項5に記載のFM受信装置。
  7. 【請求項7】 前記妨害方向検出手段が、前記FM検波
    出力のDC成分の値をあらかじめ設定された所定の第2
    上基準値および第2下基準値と比較して、FM検波出力
    のDC成分の値が第2上基準値よりも大きいときに隣接
    妨害波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨害
    を示す信号を出力し、FM検波出力のDC成分の値が第
    2下基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波数が希
    望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を出力す
    る第2比較手段を備え、 この第2比較手段の第2上基準値および第2下基準値
    が、前記マルチパス検出手段の検出信号に対応して設定
    される請求項5に記載のFM受信装置。
  8. 【請求項8】 前記妨害方向検出手段が、 前記FM検波出力とSメータ出力とを乗算する乗算回路
    の出力をあらかじめ設定された所定の第1上基準値およ
    び第1下基準値と比較して、乗算回路の出力が第1上基
    準値よりも大きいときに隣接妨害波の周波数が希望波の
    周波数よりも大きい上側妨害を示す信号を出力し、乗算
    回路の出力が第1下基準値よりも小さいときに隣接妨害
    波の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示
    す信号を出力する第1比較手段と、 前記FM検波出力のDC成分の値をあらかじめ設定され
    た所定の第2上基準値および第2下基準値と比較して、
    FM検波出力のDC成分の値が第2上基準値よりも大き
    いときに隣接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも大
    きい上側妨害を示す信号を出力し、FM検波出力のDC
    成分の値が第2下基準値よりも小さいときに隣接妨害波
    の周波数が希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す
    信号を出力する第2比較手段と、 前記第1比較手段と第2比較手段からの信号が入力され
    て、第2比較手段からの信号が入力されているときにこ
    の第2比較手段からの信号を第1比較手段からの信号に
    対して優先して出力する制御手段とを備え、 前記第1比較手段の第1上基準値,第1下基準値および
    第2比較手段の第2上基準値,第2下基準値が、それぞ
    れ前記マルチパス検出手段の検出信号に対応して設定さ
    れる、 請求項5に記載のFM受信装置。
  9. 【請求項9】 前記同調周波数シフト手段による同調周
    波数のシフト時に生じるFM検波出力のDC成分のオフ
    セット量を検出して、前記隣接妨害検出手段に入力され
    るFM検波出力のDC成分のオフセットを補正する第1
    オフセット検出手段をさらに備えている請求項1に記載
    のFM受信装置。
  10. 【請求項10】 前記妨害方向検出手段が、前記FM検
    波出力のDC成分の値をあらかじめ設定された所定の第
    2上基準値および第2下基準値と比較して、FM検波出
    力のDC成分の値が第2上基準値よりも大きいときに隣
    接妨害波の周波数が希望波の周波数よりも大きい上側妨
    害を示す信号を出力し、FM検波出力のDC成分の値が
    第2下基準値よりも小さいときに隣接妨害波の周波数が
    希望波の周波数よりも小さい下側妨害を示す信号を出力
    する第2比較手段を備えているとともに、 前記同調周波数シフト手段による同調周波数のシフト時
    に生じるFM検波出力のDC成分のオフセット量を検出
    して、この検出したFM検波出力のDC成分のオフセッ
    ト量に対応して前記第2比較手段の第2上基準値および
    第2下基準値を補正する第2オフセット検出手段をさら
    に備えている、 請求項1に記載のFM受信装置。
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