JP2000310785A - 液晶注入方法および注入装置 - Google Patents

液晶注入方法および注入装置

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JP2000310785A
JP2000310785A JP11121922A JP12192299A JP2000310785A JP 2000310785 A JP2000310785 A JP 2000310785A JP 11121922 A JP11121922 A JP 11121922A JP 12192299 A JP12192299 A JP 12192299A JP 2000310785 A JP2000310785 A JP 2000310785A
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vacuum chamber
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pressure
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English (en)
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Taizo Abe
泰三 阿部
Hideyuki Abe
英之 阿部
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Ayumi Industry Co Ltd
Ayumi Kogyo Co Ltd
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Ayumi Industry Co Ltd
Ayumi Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイズの大きい液晶セルあるいは液晶注入ギ
ャップの狭小な液晶セルを大気に触れさすことなく、短
時間で効率よく液晶の完全な注入を行うことのできる液
晶注入方法と注入装置を提供する。 【解決手段】 下方に注入口13aを有する複数枚の液
晶セル13を収納した液晶セルカセット12を配置し、
この液晶セルカセット12の下方に搬送手段15を設け
た真空槽11と、液晶22を入れた液晶皿23を収容し
て上記真空槽11の下方にゲートバルブ25によって接
続した脱泡室21と、上記真空槽11内に一方の開閉口
32を臨ませ、内部に搬送手段33を設けた圧力容器3
1と、からなり、上記真空槽11内で中途まで液晶22
を注入した液晶セル13を液晶皿23とともに大気に触
れさすことなく圧力容器31内に搬送して、その中で加
圧状態で残余の液晶注入ができるようにした液晶注入装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液晶パネル内に
液晶を注入する方法と装置に関し、特に複雑化、大型化
しつつあるディスプレイ用の液晶表示体として大型でし
かも狭い液晶セルギャップ内に、気泡等の不純物を含む
ことなく短時間で液晶を十分充填することのできる液晶
注入方法と注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶セル内への液晶注入は、注入
口を有する液晶セルおよび液晶の入った液晶皿を配置し
た真空容器内を減圧することにより液晶セル内も排気さ
せ、液晶セルの注入口に液晶を接触させたのち、真空容
器内を大気圧に戻すことで真空容器内と液晶セル内との
圧力差により、液晶セル内への液晶注入を行っている。
しかし、近年液晶セルサイズの大型化やギャップの狭小
化あるいは高粘度液晶の使用によって液晶注入に長時間
を要することとなり、液晶注入作業を含む液晶ディスプ
レイの製造における生産効率低下の原因となっている。
【0003】また、大型化した液晶セルや狭小化した液
晶セルに上記したような液晶注入方法では長時間をかけ
ても完全な液晶充填ができないという事態も生じてお
り、その打開のために真空容器内の圧力を高めるなどの
対策が検討されているが、従来の真空容器で圧力を2k
g/cm2 以上の高圧とすることは認められていない。
【0004】このような状況から、上記したような大型
化した液晶セルやギャップの狭小化した液晶セルに効率
的に液晶を注入する方法として、圧力容器にて液晶注入
を行う方法(特開昭60−52826号公報、特開平1
0−221701号公報)や真空容器内で中途まで液晶
注入を行ったのち、加圧装置に移行して液晶注入を続行
する方法(特開平8−220550号公報)などが提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合、特開昭60−52826号公報では、圧力容器外
の液晶供給タンクにて排気された液晶は圧力容器内の液
晶注入ノズルまで配管によって運ぶものであるため、配
管中で不純物の混入の恐れがあったり、また使用する液
晶が異なると、その度に配管内を清浄にするか、または
配管を取り替えるなどの手間がかかってしまい、実用困
難である。また、特開平10−221701号公報にあ
っては、圧力容器中に液晶と液晶基板を入れて行うもの
であり、真空排気によって液晶と液晶基板の両方を完全
に清浄にすることに問題があった。一方、後者の場合、
即ち特開平8−220550号公報では、液晶注入を真
空容器と加圧容器とに分けて行うものであり、真空容器
から加圧容器に移行する際に空気中に曝されるため注入
された液晶中に水分や埃が混入して、得られた液晶パネ
ルに性能面にバラツキを生ずるなど、歩留りに問題があ
った。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、液晶パネルの大型化、狭小ギ
ャップ化に対しても短時間で的確な液晶注入を行うこと
のできる液晶注入方法および注入装置を提供するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に記
載の発明は、真空槽で液晶セルの注入口に液晶容器中の
液晶を接触させた後、この液晶セルと液晶容器を空気中
に曝すことなく圧力容器に搬送し、該圧力容器内で加圧
下にて上記液晶セル内に液晶を注入することを特徴とす
るものである。
【0008】請求項2に記載の発明は、排気された真空
槽に配置されている液晶セルの注入口に減圧下にて液晶
容器中の脱泡処理した液晶を接触させる工程、上記真空
槽を大気圧に戻し上記排気状態の液晶セルとの圧力差に
て上記液晶セル内の所定位置まで液晶を注入する工程、
次いで上記真空槽に連通している大気圧下の圧力容器に
上記所定位置まで液晶を注入した液晶セルおよび液晶容
器を搬送する工程、上記圧力容器内にて加圧下にて上記
液晶セルへの完全な液晶注入を行う工程、とからなるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明は、上記請求項1ま
たは2において、上記液晶を収容する液晶容器が液晶皿
および/またはディスペンサーであることを特徴とす
る。
【0010】請求項4に記載の液晶注入装置は、液晶注
入口を有する複数枚の液晶セルを収納した液晶セルカセ
ットを配置し、この液晶セルカセットの下方に搬送手段
を配置した真空槽と、液晶の入った液晶容器を内部に収
容し、上記真空槽の下方および/または上方にゲートバ
ルブを介して配置した脱泡室と、上記真空槽内に一方の
開閉口を臨ませ、内部に搬送手段を配置した圧力容器
と、からなることを特徴とするものである。
【0011】請求項5に記載の液晶注入装置は、液晶注
入口を有する複数枚の液晶セルを収納した液晶セルカセ
ットを配置し、この液晶セルカセットの下方に搬送手段
を配置した真空槽と、液晶の入った液晶容器を内部に収
容し、上記真空槽の下方および/または上方にゲートバ
ルブを介して配置した脱泡室と、上記真空槽内に一方の
開閉口を臨ませ、内部に搬送手段を配置した圧力容器
と、この圧力容器の他方の開閉口を臨ませ、内部に搬送
手段を配置したエージング槽と、からなることを特徴と
するものである。
【0012】請求項6に記載の発明は、上記請求項4ま
たは5において、上記液晶を収容する液晶容器が液晶皿
および/またはディスペンサーであることを特徴とし、
また請求項7に記載の発明は、上記請求項4または5に
おいて、上記の真空槽内あるいはエージング槽内に臨ま
せている圧力容器の開閉口の開閉は、この開閉口の本体
部および蓋部の双方に取り付けた締結具による蓋部の上
方開閉またはスイング開閉とすることを特徴とするもの
である。
【0013】請求項8に記載の液晶注入装置は、液晶注
入口を有する複数枚の液晶セルを収納した液晶セルカセ
ットを配置し、この液晶セルカセットの下方に搬送手段
を配置した一つの真空槽に対して、内部に搬送手段を配
置した複数の圧力容器をそれぞれの一方の開閉口を上記
一つの真空槽内に放射状に臨ませるようにして配置した
ことを特徴とするものである。
【0014】請求項1および2の発明によれば、真空槽
内で液晶セルの注入口に液晶容器中の液晶を接触させる
ことで液晶セル内への所定位置まで液晶を注入したのち
に、これら液晶セルと液晶容器とを圧力容器内に移して
加圧下で液晶注入を完了するもので、液晶セルと液晶容
器の真空槽から圧力容器への移動を空気中に曝すことな
く実施することによって、液晶注入時に気泡や不純物の
混入を防止できるので、液晶ディスプレイの歩留りを飛
躍的に向上させることができる。そして、上記の液晶注
入において、液晶容器は液晶セルの注入口が下方にある
場合は液晶皿を、上方に向いている場合にはディスペン
サーを用いるのが適当である。
【0015】請求項4の発明によれば、液晶セルカセッ
トを配置した真空槽と、液晶の入った液晶容器を収容す
る脱泡室と、一方の開閉口を上記真空槽内に臨ませた圧
力容器とから構成される液晶注入装置としたことによっ
て、液晶セルと液晶を別個に排気することで両者内の気
泡あるいは不純物の除去を十分に行うことができ、ま
た、圧力容器をその一方の開閉口を真空槽内にて操作で
きるようにしたので、液晶セルと液晶容器の真空槽から
圧力容器への移動を空気中に曝すことなく駆動機構によ
る搬送手段上の滑動で簡単に実施でき、液晶注入作業の
効率を飛躍的に向上させることができるのである。
【0016】請求項5の発明によれば、一方の開閉口を
上記真空槽内に臨ませた圧力容器の他方の開閉口をエー
ジング槽内にて操作できるようにしたことによって、加
圧下で圧力容器内で液晶を充填した液晶セルをエージン
グ槽に移動させて常圧まで熟成させることができ液晶デ
ィスプレイの品質を維持させることができる。
【0017】そして、上記請求項4、5の注入装置によ
る液晶注入において、液晶容器は液晶セルの注入口が下
方にある場合は液晶皿を、上方に向いている場合にはデ
ィスペンサーを用いればよい。
【0018】また、上記請求項4、5の注入装置におい
て真空槽内あるいはエージング槽内に臨ませるようにし
ている圧力容器の開閉口は、この圧力容器開閉口の本体
部および蓋部この開閉口の本体部および蓋部の双方に取
り付けた締結具による蓋部の上方開閉またはスイング開
閉によるので圧力容器の開閉が簡単であり、真空槽から
圧力容器あるいは圧力容器からエージング槽への液晶セ
ルおよび液晶容器の移動を時間を費やすことなく、スム
ーズに行うことができる。
【0019】請求項8の発明によれば、内部に搬送手段
を有する複数の圧力容器をそれぞれの一方の開閉口を一
つの真空槽内に放射状に臨ませるように配置したので、
真空槽内で所定の位置まで液晶が注入された液晶セルと
液晶容器を載せた基台を搬送手段にて圧力容器内に次々
に移すことができ、多量の液晶セルに対する液晶注入作
業を大気中に全く曝すことなく、しかも短時間で効率よ
く実施することができるのである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の液晶注入方法お
よび液晶注入装置について、その一実施形態を図を参照
して説明する。図1はこの発明の液晶注入装置Aを示し
ている。この液晶注入装置Aは真空槽11、脱泡室21
および圧力容器31から構成されている。真空槽11内
には複数枚の液晶セル13を収納したカセット12が搬
出入可能な基台14上に載せられて配置され、その下方
には例えばローラーのような搬送手段15が設置されて
いる。上記の複数枚の液晶セル13は、それぞれ液晶注
入口13aを下向きにしてカセット12に収納されてい
る。
【0021】脱泡室21は上記真空槽11内のカセット
12がセットされている位置の下方にゲートバルブ25
を介して設置されており、液晶22を充填した液晶皿2
3が基台26に載置して配置されている。そして、この
液晶皿23はこの脱泡室21内で真空排気による脱泡を
行ったのち、上記ゲートバルブ25を開き、昇降機構2
8の作動により上記真空槽11へ導かれ、液晶皿23を
載置した基台26が上記した真空槽11内の基台14上
に配置されるようになっている。
【0022】圧力容器31はその一方の開閉口32を上
記真空槽11内に臨ませるようにして設置されている。
そして、この圧力容器31内部にはローラーのような搬
送手段33が上記真空槽11内に設けられている搬送手
段15と同じ位置(高さ)に設置されている。これによ
って、後述するように真空槽11内で所定位置まで液晶
注入を行った液晶セル13と液晶皿23を載せた基台1
4が、モータのような駆動機構(図示せず)により真空
槽11内の搬送手段15から圧力容器31内の搬送手段
33へと滑動して圧力容器31内へ円滑に装着できるよ
うになっている。
【0023】上記のような構成よりなる液晶注入装置A
の動作を以下に説明する。まず、複数枚の液晶セル13
をその注入口13aを下側にしてカセット12にセット
し、このカセット12を載置した基台14を圧力容器3
1の一方の開閉口32を一方の側面側に臨ませている真
空槽11内に装着する。また、液晶22を入れた液晶皿
23を載置した基台26を脱泡室21内に配置する。
【0024】次に、液晶カセット12を装着した真空槽
11内に繋がる配管のバルブ16aを開けて真空ポンプ
16の作動により、まず真空槽11内を10-3Torr
程度まで減圧としたのち、バルブ18bを開いてターボ
分子ポンプ18を作動させ、真空計16bで測定しつつ
10-5〜10-6Torrまで減圧する。
【0025】一方、脱泡室21は該室21に繋がる配管
のバルブ29aを開けて真空ポンプ29により10-3
orr程度まで減圧して、液晶22内の気泡の脱泡を行
う。
【0026】上記のようにして、真空槽11内と液晶セ
ル13内を減圧し、また脱泡室21内においては液晶2
2内の脱泡と不純物を除去したのち、真空槽11と脱泡
室21の間のゲートバルブ25を開き、脱泡室21中の
液晶皿23を載せた基台26に繋がる昇降機構28によ
り上記基台26を真空槽11内へ上昇させ、真空槽11
内の基台14上に安定よく装着させる。これによって、
上記基台26に載っている液晶皿23内の液晶22の表
面をカセット12に収納されている液晶セル13の注入
口13aに接触させる。その後、昇降機構28は元の位
置まで戻す。
【0027】かくして、真空槽11内にて液晶セル13
の注入口13aに液晶22を接触させたら、バルブ16
a、18bおよび29aを閉じて排気を止め、リークバ
ルブ19を徐々に開いて真空槽11内に窒素ガスを導入
して真空槽11内の雰囲気を大気圧に戻していくことに
より、液晶セル13内と真空槽11内の圧力差により液
晶セルの注入口13aから液晶セル13内に液晶22の
注入が行われる。
【0028】一方、上記にて液晶セル13内への液晶注
入が行われている間に、一方の開閉口32が上記真空槽
11内に臨むように配置され、上記真空槽11内に設け
られている搬送手段15と同じ位置(高さ)に搬送手段
33が設けられている圧力容器31に繋がる配管のバル
ブ34aを開けて真空ポンプ34により減圧とした後、
リークバルブ36により窒素ガスを導入して圧力容器3
1内を予め大気圧雰囲気に調整しておく。
【0029】上記液晶注入が液晶セル13内のほぼ1/
2程度にまで達すると、液晶セル13内と真空槽11内
の圧力差がなくなってきて液晶注入の速度が非常に低下
する。そこで、内部を大気圧に調整してある圧力容器3
1の真空槽11内に臨むように配置されている開閉口3
2を開け、液晶皿23の上に液晶カセット12を載せた
まま、即ち液晶注入の状態でそれらを載置している基台
14をモータのような駆動機構(図示せず)により搬送
手段15上を滑らせて圧力容器31内の搬送手段33上
へと搬送する。
【0030】かくして、基台14とともに液晶皿23と
液晶カセット12を圧力容器31内の所定位置に装着し
たら、圧力容器31の開閉口32を閉じる。その後、圧
力容器31に繋がる配管のバルブ35aを開け、圧縮ガ
スボンベ35から窒素ガスを圧力計35bで測定しつつ
2〜5kg/cm2 程度導入して加圧下で残余の液晶注
入を続行する。
【0031】液晶セル13への液晶注入が終了したら、
バルブ35aを閉じ、リークバルブ36から窒素ガスを
導入して上記圧力容器31内を大気圧に戻したのち、他
方側の開閉口37を開け、液晶カセット12と液晶皿2
3を基台14に載せたまま圧力容器31外へ搬出し、液
晶セルの注入口を直ちに封止する。
【0032】上記の図1を参照した実施形態において
は、カセット12に収容されている液晶セル13の液晶
注入口13aが下向きの場合について説明したが、この
発明は液晶セル13の液晶注入口13aが上向きの場合
でも実施でき、この場合には図2に示すように、液晶容
器としてディスペンサー53のような滴下方式の容器を
用いればよい。
【0033】このディスペンサー53は、その内部に液
晶52を充填して真空槽11の上方にゲートバルブ55
を介して設置した脱泡室51に収容される。そして、デ
ィスペンサー53はバルブ56aを通って真空ポンプ5
6に配管されており、真空ポンプ54による脱泡室51
の排気と合わせて真空ポンプ56によって液晶52を充
填しているディスペンサー53内の排気を行う。その後
ゲートバルブ55を開き、ディスペンサー53に接続さ
れている昇降機構57を作動させ、ディスペンサー細管
53aの尖端が液晶セル13の上向きの注入口13aの
真上にくるまでディスペンサー53を減圧下の真空槽1
1内に移動(下降)させる。その後は、上述した図1に
よる場合と同じ操作によって液晶注入を行えばよい。
【0034】また、上記した図1に図2における液晶脱
泡室を組み合わせることも可能であり、これによって、
液晶セルの上下双方に注入口を設けて液晶注入を行うこ
とができるので、特に大型の液晶セルや、液晶注入ギャ
ップが狭小の場合の液晶注入を短時間で効率よく達成す
ることが可能である。
【0035】この発明の液晶注入方法および液晶注入装
置において、使用する液晶については、特に限定するも
のではないが、スメクチック液晶などの高粘度の強誘電
性液晶を用いる場合には、真空槽内、脱泡室内および圧
力容器内の適当な個所に加熱装置(図示せず)を配置し
て液晶を流動化させてやればよい。
【0036】次に、上記の注入装置において、一方の開
閉口32が真空槽11内に臨むように配置されている圧
力容器31の上記開閉口32の操作を図3について説明
すると、圧力容器31は図3(a)のように一方の開閉
口32を真空槽11内に臨ませて、該真空槽11の側壁
11aにフランジ38で固定されている。また、開閉口
32は液晶カセットと液晶皿が搬入される本体部32a
側の鍔部321と蓋部32b側の鍔部322とを締結具
321aと322aで開閉自在に支承されており、緊締
時は図示していないが、その周縁複数箇所でボルト締結
されている。
【0037】そして、上記圧力容器31の開閉口32の
開閉は、図3(b)や(c)のように圧力容器31の本
体部32a側の締結具321aを支点にして蓋部32b
側の締結具322aを上方に開閉する方法や、図4のよ
うに蓋部32b側の締結具322aを本体部32a側の
締結具321aを支点にしてスイングさせることにより
開閉する方法などにより行われるが、これに限定される
ものではなく、真空槽11内で簡単に操作できる方法で
あればよい。なお、図4(c)は同図(b)のように開
けた蓋部32bを閉じた状態を点線で示している。
【0038】この発明の液晶注入装置の他の実施形態と
して、圧力容器31の他方の開閉口37も上記した開閉
方法とし、図5のように一方の開閉口32を真空槽11
内に臨ませるとともに他方の開閉口37をエージング槽
41に臨ませるように圧力容器31を配置するようにし
てもよい。このような構成においてエージング槽41に
も搬送手段42を設けるとともに、真空雰囲気、大気圧
雰囲気とすることのできる配管(図示せず)をしておく
ならば、上記した圧力容器31内で液晶の注入を終了し
た液晶カセット12を直ちに外気に触れさすことなく、
このエージング槽41に搬送して該槽内でセルに注入し
た液晶22を十分に熟成させることができるので性能の
よい液晶充填パネルを得ることができる。
【0039】この発明の液晶注入装置は、さらに他の実
施形態として、一つの真空槽111内に例えば5つの圧
力容器311a〜311eのそれぞれの一方の開閉口を
臨ませるように放射状に配置した図6のような構成とす
ることも考えられる。これは、真空槽内での所定位置ま
での液晶注入時間に比べて、圧力容器内でのセル内への
残余の液晶の加圧注入時間が長くかかるという事実から
みて、大量の液晶注入作業を行う場合に効率的である。
なお、同図において、113はローダー114にて液晶
カセットや液晶容器を真空槽111内へ運び入れる際の
ゲートバルブである。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1および2
に記載の方法によれば、真空槽内で液晶セルの注入口に
液晶容器中の液晶を接触させることで液晶セル内への所
定位置まで液晶を注入した液晶セルと液晶容器とを真空
槽に連通する圧力容器内に移して加圧下で残りの液晶注
入を行うもので、液晶セルと液晶容器の真空槽から圧力
容器への移動を空気中に曝すことなく実施することがで
き、液晶注入時に気泡や不純物の混入を防止して液晶デ
ィスプレイの歩留りを飛躍的に向上させることができ
る。そして、上記の液晶注入において、液晶容器は液晶
皿、ディスペンサーの何れを用いることができるので、
液晶セルの注入口が下方にあっても、また上方に向いて
いても実施することができる。
【0041】請求項4の発明によれば、液晶セルカセッ
トを配置した真空槽と、液晶の入った液晶容器を収容す
る脱泡室と、一方の開閉口を上記真空槽内に臨ませた圧
力容器とから構成される液晶注入装置としたことによっ
て、液晶セルと液晶を別個に排気することで両者内の気
泡あるいは不純物の除去を十分に行うことができ、ま
た、圧力容器をその一方の開閉口を真空槽内にて操作で
きるようにしたので、液晶セルと液晶容器の真空槽から
圧力容器への移動を空気中に曝すことなく行うことがで
き、液晶注入作業の効率を飛躍的に向上させることがで
きるのである。
【0042】請求項5の発明によれば、一方の開閉口を
上記真空槽内に臨ませた圧力容器の他方の開閉口をエー
ジング槽内にて操作できるようにしたことによって、加
圧下の圧力容器内で液晶を充填した液晶セルをエージン
グ槽に移動させて常圧まで熟成させることができ、液晶
ディスプレイの品質を維持させることができる。
【0043】そして、上記請求項4、5の注入装置によ
る液晶注入において、液晶容器は液晶皿、ディスペンサ
ーの何れを用いることができるので、液晶セルの注入口
が下方にあっても、また上方に向いていても実施するこ
とができる。さらに、上記請求項4、5の注入装置にお
いて真空槽内あるいはエージング槽内に臨ませるように
している圧力容器の開閉口は、この圧力容器開閉口の本
体部および蓋部この開閉口の本体部および蓋部の双方に
取り付けた締結具による蓋部の上方開閉またはスイング
開閉によるので圧力容器の開閉が簡単であり、真空槽か
ら圧力容器あるいは圧力容器からエージング槽への液晶
セルおよび液晶容器の移動を時間を費やすことなく、ス
ムーズに行うことができる。
【0044】請求項8の発明によれば、内部に搬送手段
を有する複数の圧力容器をそれぞれの一方の開閉口を一
つの真空槽内に放射状に臨ませるように配置したこと
で、真空槽内で所定の位置まで液晶が注入された液晶セ
ルと液晶容器を載せた基台を搬送手段にて各圧力容器内
に次々と簡単に移動さすことができ、多量の液晶セルに
対する液晶注入作業を大気中に全く曝すことなく、しか
も短時間で効率よく実施することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の液晶注入装置の一実施態様を示す説
明図である。
【図2】この発明の液晶注入装置の他の実施態様を示す
説明図である。
【図3】圧力容器の開閉口の開閉状態の一例を示す説明
図である。
【図4】圧力容器の開閉口の開閉状態の他の例を示す説
明図である。
【図5】この発明の液晶注入装置の他の実施態様を示す
説明図である。
【図6】この発明の液晶注入装置の他の実施態様を示す
説明図である。
【符号の説明】
11 真空槽 13 液晶セル 14、26 基台 15、33、42 搬送手段 16、29、34、54、56 真空ポンプ 21、51 脱泡室 22、52 液晶 23 液晶皿 25、55 ゲートバルブ 28、57 昇降機構 31 圧力容器 32、37 開閉口 35 圧縮ガスボンベ 41 エージング槽 53 ディスペンサー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽で液晶セルの注入口に液晶容器中
    の液晶を接触させた後、この液晶セルと液晶容器を空気
    中に曝すことなく圧力容器に搬送し、該圧力容器内で加
    圧下にて上記液晶セル内に液晶を注入することを特徴と
    する液晶注入方法。
  2. 【請求項2】 排気された真空槽に配置されている液晶
    セルの注入口に減圧下にて液晶容器中の脱泡処理した液
    晶を接触させる工程、上記真空槽を大気圧に戻し上記排
    気状態の液晶セルとの圧力差にて上記液晶セル内の所定
    位置まで液晶を注入する工程、次いで上記真空槽に連通
    している大気圧下の圧力容器に上記所定位置まで液晶を
    注入した液晶セルおよび液晶容器を搬送する工程、上記
    圧力容器内にて加圧下にて上記液晶セルへの完全な液晶
    注入を行う工程、とからなることを特徴とする液晶注入
    方法。
  3. 【請求項3】 上記液晶を収容する液晶容器が液晶皿お
    よび/またはディスペンサーであることを特徴とする請
    求項1または2に記載の液晶注入方法。
  4. 【請求項4】 液晶注入口を有する複数枚の液晶セルを
    収納した液晶セルカセットを配置し、この液晶セルカセ
    ットの下方に搬送手段を配置した真空槽と、液晶の入っ
    た液晶容器を内部に収容し、上記真空槽の下方および/
    または上方にゲートバルブを介して配置した脱泡室と、
    上記真空槽内に一方の開閉口を臨ませ、内部に搬送手段
    を配置した圧力容器と、からなることを特徴とする液晶
    注入装置。
  5. 【請求項5】 液晶注入口を有する複数枚の液晶セルを
    収納した液晶セルカセットを配置し、この液晶セルカセ
    ットの下方に搬送手段を配置した真空槽と、液晶の入っ
    た液晶容器を内部に収容し、上記真空槽の下方および/
    または上方にゲートバルブを介して配置した脱泡室と、
    上記真空槽内に一方の開閉口を臨ませ、内部に搬送手段
    を配置した圧力容器と、この圧力容器の他方の開閉口を
    臨ませ、内部に搬送手段を配置したエージング槽と、か
    らなることを特徴とする液晶注入装置。
  6. 【請求項6】 上記液晶を収容する液晶容器が液晶皿お
    よび/またはディスペンサーであることを特徴とする請
    求項4または5に記載の液晶注入装置。
  7. 【請求項7】 上記の真空槽内あるいはエージング槽内
    に臨ませている圧力容器の開閉口の開閉は、この開閉口
    の本体部および蓋部の双方に取り付けた締結具による蓋
    部の上方開閉またはスイング開閉とすることを特徴とす
    る請求項4または5に記載の液晶注入装置。
  8. 【請求項8】 液晶注入口を有する複数枚の液晶セルを
    収納した液晶セルカセットを配置し、この液晶セルカセ
    ットの下方に搬送手段を配置した一つの真空槽に対し
    て、内部に搬送手段を配置した複数の圧力容器をそれぞ
    れの一方の開閉口を上記一つの真空槽内に放射状に臨ま
    せるようにして配置したことを特徴とする液晶注入装
    置。
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