JP2000309683A - 半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置ならびに半導体装置の製法 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導体装置ならびに半導体装置の製法

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JP2000309683A
JP2000309683A JP11212070A JP21207099A JP2000309683A JP 2000309683 A JP2000309683 A JP 2000309683A JP 11212070 A JP11212070 A JP 11212070A JP 21207099 A JP21207099 A JP 21207099A JP 2000309683 A JP2000309683 A JP 2000309683A
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Tadaaki Harada
忠昭 原田
Toshitsugu Hosokawa
敏嗣 細川
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐湿信頼性および貯蔵安定性に優れるととも
に、吐出および塗布作業性にも優れた半導体封止用樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】下記の(A)〜(D)成分を含有する半導
体封止用樹脂組成物であって、上記半導体封止用樹脂組
成物の粘度を25℃で7000poise以上で、かつ
80℃で5000poise以下に設定するようにし
た。 (A)固形エポキシ樹脂。 (B)液状フェノール樹脂。 (C)潜在性硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂系の
封止剤であり、80℃以下の比較的低温下で低粘度を示
し、特に吐出,塗布作業性に優れ、しかも貯蔵安定性に
優れた半導体封止用樹脂組成物およびそれを用いた半導
体装置ならびに半導体装置の製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、TAB(Tape Automated Bon
ding,テープオートメイティドボンディング),COB
(Chip On Board ,チップオンボード)等における半導
体封止には、液状封止剤が用いられている。そして、上
記液状封止剤は、室温(25℃)で使用され、ディスペ
ンサー、印刷等によって半導体素子を樹脂封止すること
により、半導体装置が製造される。このような液状封止
剤としては、一般に、液状のエポキシ樹脂と、酸無水物
系硬化剤と、通常の硬化促進剤と、シリカ粉末とを含有
してなるエポキシ樹脂組成物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記液
状封止剤は、硬化剤として酸無水物系硬化剤を用いるた
め、封止剤の液状化は容易であり、吐出および塗布作業
性は良好であるが、耐湿下での吸湿率が高くなり、耐湿
信頼性に劣るという問題が生じる。また、上記液状封止
剤は、室温で液状であるため貯蔵安定性が悪く、室温貯
蔵時に粘度が大きく上昇したり、シリカ粉末が沈降した
りするため、樹脂を凍らせて固形化する等の、特別の貯
蔵手段を講じる必要がある。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、耐湿信頼性および貯蔵安定性に優れるととも
に、吐出および塗布作業性にも優れた半導体封止用樹脂
組成物およびそれを用いた半導体装置、ならびにその半
導体装置の製法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、下記の(A)〜(D)成分を含有する半
導体封止用樹脂組成物であって、上記半導体封止用樹脂
組成物の粘度が25℃で7000poise以上で、か
つ80℃で5000poise以下に設定されている半
導体封止用樹脂組成物を第1の要旨とする。 (A)固形エポキシ樹脂。 (B)液状フェノール樹脂。 (C)潜在性硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。
【0006】また、本発明は、配線回路基板上に、複数
の接続用電極部を介して半導体素子が搭載され、上記配
線回路基板と半導体素子との間の空隙が封止樹脂層によ
って封止されてなる半導体装置であって、上記封止樹脂
層が、上記半導体封止用樹脂組成物によって形成されて
いる半導体装置を第2の要旨とする。
【0007】さらに、本発明は、配線回路基板上に、複
数の接続用電極部を介して半導体素子が搭載され、上記
配線回路基板と半導体素子との間の空隙が封止樹脂層に
よって封止されてなる半導体装置の製法であって、上記
配線回路基板と半導体素子との間の空隙に、上記半導体
封止用樹脂組成物を充填した後、硬化させることにより
上記封止樹脂層を形成する半導体装置の製法を第3の要
旨とする。
【0008】また、配線回路基板面上に半導体素子が搭
載され、配線回路基板と半導体素子とが電気的に接続さ
れ、上記半導体素子を内蔵するように半導体素子の周囲
を封止樹脂層によって封止してなる半導体装置であっ
て、上記封止樹脂層が、上記半導体封止用樹脂組成物に
よって形成されている半導体装置を第4の要旨とする。
【0009】そして、配線回路基板面上に半導体素子が
搭載され、配線回路基板と半導体素子とが電気的に接続
され、上記半導体素子を内蔵するように半導体素子の周
囲を封止樹脂層によって封止してなる半導体装置の製法
であって、上記半導体素子搭載面側の配線回路基板上に
上記半導体封止用樹脂組成物を供給した後、硬化させる
ことにより上記封止樹脂層を形成することを特徴とする
半導体装置の製法を第5の要旨とする。
【0010】さらに、実装用基板上に、複数の接続用電
極部を介して樹脂封止層が形成された半導体装置が、そ
れ自体の配線回路基板を対面させた状態で搭載され、上
記実装用基板と半導体装置との間の空隙が封止樹脂層に
よって封止されてなる半導体製品であって、上記封止樹
脂層が、上記半導体封止用樹脂組成物によって形成され
ている半導体製品を第6の要旨とする。
【0011】すなわち、本発明者は、耐湿信頼性および
貯蔵安定性に優れるとともに、吐出および塗布作業性に
も優れた封止材料を得るため一連の研究を重ねた。その
結果、固形エポキシ樹脂と液状フェノール樹脂と潜在性
硬化促進剤と無機質充填剤とを用い、しかも25℃およ
び80℃の各温度において特定の粘度を有する樹脂組成
物を用いると、所期の目的を達成できることを見出し本
発明に到達した。
【0012】特に、上記固形エポキシ樹脂として、多官
能固形エポキシ樹脂を用いた場合には、ガラス転移温度
(Tg)が高くなり、耐熱性が向上するという利点があ
る。
【0013】そして、上記潜在性硬化促進剤として、特
定のシェル部で硬化促進剤からなるコア部が被覆された
コア/シェル構造を有するマイクロカプセル型硬化促進
剤を用いた場合、それを含有してなる半導体封止用樹脂
組成物は、可使時間が非常に長くなり、貯蔵安定性に特
に優れるという利点がある。
【0014】さらに、無機質充填剤として球状溶融シリ
カ粉末を用い、これが半導体封止用樹脂組成物全体中に
特定の割合で含有されている場合には、流動性に優れる
ようになり、吐出および塗布作業性に特に優れるという
利点がある。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて詳しく説明する。
【0016】本発明の半導体封止用樹脂組成物は、固形
エポキシ樹脂(A成分)と、液状フェノール樹脂(B成
分)と、潜在性硬化促進剤(C成分)と、無機質充填剤
(D成分)とを用いて得られるものであり、25℃およ
び80℃の各温度でそれぞれ特定の粘度を有するもので
ある。
【0017】上記固形エポキシ樹脂(A成分)として
は、25℃で固形を示すものであれば特に限定するもの
ではなく各種のエポキシ樹脂を用いることができる。例
えば、多官能固形エポキシ樹脂、結晶性エポキシ樹脂、
二官能固形エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレ
ート、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独であ
るいは2種以上併せて用いられる。ここで、多官能固形
エポキシ樹脂とは、1分子中のエポキシ基の総数が3個
以上である固形エポキシ樹脂をいう。このような多官能
固形エポキシ樹脂としては、例えば、四官能ナフタレン
型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型、ジシクロペン
タジエン型、三井化学社製のテクモアVG3101L、
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等があげら
れる。また、結晶性エポキシ樹脂とは、X線回折により
多数の結晶のピークが表れる固形エポキシ樹脂であっ
て、物理的にはシャープな融点を示し、かつ溶融時には
分子間相互作用が殆どなくなるため極端に粘度が低下す
る性質を有するものをいう。このような結晶性エポキシ
樹脂としては、例えば、ビスフェノール型、ビフェニル
型、スチルベン型等があげられる。なお、本発明におい
て上記固形エポキシ樹脂とは、単独で用いた場合25℃
で固形を示すことはもちろん、2種以上併用した場合に
おいて最終的にエポキシ樹脂成分として25℃で固形を
示すものをも含む趣旨である。
【0018】上記固形エポキシ樹脂(A成分)のうち四
官能ナフタレン型エポキシ樹脂としては、例えば市販さ
れている商品名EXA−4701(大日本インキ社製)
等があげられる。なお、上記EXA−4701は、下記
の構造式(2)で表される。
【0019】
【化2】
【0020】また、上記固形エポキシ樹脂(A成分)の
うちトリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例え
ば市販されている商品名EPPN−501HY(日本化
薬社製)等があげられる。なお、上記EPPN−501
HYは、下記の化学式(3)で表される。
【0021】
【化3】
【0022】そして、A成分である固形エポキシ樹脂と
しては、エポキシ当量が140〜250g/epで、軟
化点が50〜100℃または融点が45〜150℃のも
のを用いることが好ましく、なかでもエポキシ当量が1
50〜220g/epで、軟化点が60〜80℃または
融点が50〜130℃のものを用いることが好適であ
る。
【0023】上記A成分とともに用いられる液状フェノ
ール樹脂(B成分)としては、上記固形エポキシ樹脂
(A成分)の硬化剤として作用するものであって、25
℃で液状を示すものであれば特に限定するものではなく
各種のフェノール樹脂を用いることができるが、初期の
目的を損なわない範囲であれば、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸、無水フタル酸等の酸無水物系硬化剤やア
ミン類を併用してもよい。上記液状フェノール樹脂とし
ては、例えば、アリル化フェノールノボラック、ジアリ
ル化ビスフェノールA、アセチル化フェノール、ジアリ
ルビスフェノールF等があげられる。これらは単独であ
るいは2種以上併せて用いられる。なお、本発明におい
て上記液状フェノール樹脂とは、単独で用いた場合25
℃で液状を示すことはもちろん、2種以上併用した場合
において最終的にフェノール樹脂成分として25℃で液
状を示すものをも含む趣旨である。
【0024】そして、B成分である液状フェノール樹脂
としては、水酸基当量が80〜200g/epのものを
用いることが好ましく、なかでも水酸基当量が100〜
170g/epのものを用いることが好適である。
【0025】上記固形エポキシ樹脂(A成分)と液状フ
ェノール樹脂(B成分)との配合割合は、上記エポキシ
樹脂中のエポキシ基1当量当たりフェノール樹脂中の水
酸基が0.7〜1.4当量となるように配合することが
好適である。より好適には、0.9〜1.1当量であ
る。
【0026】上記固形エポキシ樹脂(A成分)と液状フ
ェノール樹脂(B成分)との組み合わせにおいては、例
えば、四官能ナフタレン型エポキシ樹脂とアリル化フェ
ノールノボラックとを組み合わせて用いることが、耐熱
性と流動性の点から好ましい。
【0027】上記A成分およびB成分とともに用いられ
る潜在性硬化促進剤(C成分)は、これを含有してなる
半導体封止用樹脂組成物の50℃雰囲気下72時間放置
後における粘度(測定温度:80℃)が、放置前におけ
る粘度の10倍以下になるものであり、例えば、各種の
硬化促進剤からなるコア部が、下記の一般式(1)で表
される構造単位を有する重合体を主成分とするシェル部
で被覆されたコア/シェル構造を有し、そのシェル部に
存在する反応性アミノ基がブロック化されているマイク
ロカプセル型硬化促進剤があげられる。このようなマイ
クロカプセル型硬化促進剤を用いることにより、これを
含有してなる半導体封止用樹脂組成物は、可使時間が非
常に長くなり、貯蔵安定性に特に優れるようになる。な
お、通常の硬化促進剤を少量にした場合であっても、放
置前の粘度に対し10倍以下、通常、1〜3倍となるの
であれば潜在性硬化促進剤として考える。
【0028】
【化4】
【0029】上記マイクロカプセル型硬化促進剤におい
て、コア部として内包される硬化促進剤としては、硬化
反応を促進する作用を有するものであれば特に限定する
ものではなく、従来公知のものが用いられる。そして、
この場合、マイクロカプセルを調整する際の作業性や得
られるマイクロカプセルの特性の点から、室温で液状を
示すものが好ましい。なお、室温で液状とは、硬化促進
剤自身の性状が室温(25℃)で液状を示す場合のほ
か、室温で固体であっても任意の有機溶剤等に溶解もし
くは分散させて液状にしたものをも含むものである。
【0030】そして、上記内包される硬化促進剤として
は、例えば、アミン系、イミダゾール系、リン系、ホウ
素系、リン−ホウ素系等の硬化促進剤があげられる。具
体的には、エチルグアニジン、トリメチルグアニジン、
フェニルグアニジン、ジフェニルグアニジン等のアルキ
ル置換グアニジン類、3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−1,1−ジメチル尿素、3−フェニル−1,1−
ジメチル尿素、3−(4−クロロフェニル)−1,1−
ジメチル尿素等の3−置換フェニル−1,1−ジメチル
尿素類、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダ
ゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタデシ
ルイミダゾリン等のイミダゾリン類、2−アミノピリジ
ン等のモノアミノピリジン類、N,N−ジメチル−N−
(2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロピル)アミン−
N′−ラクトイミド等のアミンイミド系類、エチルホス
フィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、フェ
ニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホ
スフィン、トリフェニルホスフィン/トリフェニルボラ
ン錯体、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート等の有機リン系化合物、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−7、1,4−ジアザビシク
ロ〔2,2,2〕オクタン等のジアザビシクロアルケン
系化合物等があげられる。これらは単独でもしくは2種
以上併せて用いられる。なかでも、硬化促進剤含有マイ
クロカプセルの作製の容易さ、また取扱い性の容易さと
いう点から、上記イミダゾール系化合物や有機リン系化
合物が好適に用いられる。
【0031】前記式(1)で表される構造単位を有する
重合体を主成分とする重合体は、例えば、多価イソシア
ネート類と多価アミン類との重付加反応によって得られ
る。あるいは、多価イソシアネート類と水との反応によ
って得られる。
【0032】上記多価イソシアネート類としては、分子
内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれ
ばよく、具体的には、m−フェニレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニ
ルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジ
メトキシ−4,4′−ビフェニルジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネート、
ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレ
ン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−
1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネート類、p
−フェニレンジイソチオシアネート、キシリレン−1,
4−ジイソチオシアネート、エチリジンジイソチオシア
ネート等のトリイソシアネート類、4,4′−ジメチル
ジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソシ
アネート等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物、
2,4−トリレンジイソシアネートとプレンツカテコー
ルとの付加物、トリレンジイソシアネートとヘキサント
リオールとの付加物、トリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソシアネ
ートとトリメチロールプロパンの付加物、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付加
物、トリフェニルジメチレントリイソシアネート、テト
ラフェニルトリメチレンテトライソシアネート、ペンタ
フェニルテトラメチレンペンタイソシアネート、リジン
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
脂肪族多価イソシアネートの三量体のようなイソシアネ
ートプレポリマー等があげられる。これらは単独でもし
くは2種以上併せて用いられる。
【0033】上記多価イソシアネート類のなかでもマイ
クロカプセルを調製する際の造膜性や機械的強度の点か
ら、トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパ
ンの付加物、キシリレンジイソシアネートとトリメチロ
ールプロパンの付加物、トリフェニルジメチレントリイ
ソシアネート等のポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ート類に代表されるイソシアネートプレポリマーを用い
ることが好ましい。
【0034】一方、上記多価イソシアネート類と反応さ
せる多価アミン類としては、分子内に2個以上のアミノ
基を有する化合物であればよく、具体的にはジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8
−オクタメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレン
ジアミン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、o−キシリレンジア
ミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、メンタンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチル
シクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミン、1,3
−ジアミノシクロヘキサン、スピロアセタール系ジアミ
ン等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。
【0035】また、上記多価イソシアネート類と水との
反応では、まず、多価イソシアネート類の加水分解によ
ってアミンが形成され、このアミンが未反応のイソシア
ネート基と反応(いわゆる自己重付加反応)することに
よって、前記一般式(1)で表される構造単位を有する
重合体を主成分とする重合体が形成される。
【0036】さらに、上記シェル部(壁膜)を形成する
重合体として、例えば、上記多価イソシアネートととも
に多価アルコールを併用して、ウレタン結合を併有した
ポリウレタン−ポリウレアをあげることもできる。
【0037】上記多価アルコールとしては、脂肪族、芳
香族または脂環族のいずれであってもよく、例えば、カ
テコール、レゾルシノール、1,2−ジヒドロキシ−4
−メチルベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−5−メチル
ベンゼン、3,4−ジヒドロキシ−1−メチルベンゼ
ン、3,5−ジヒドロキシ−1−メチルベンゼン、2,
4−ジヒドロキシエチルベンゼン、1,3−ナフタレン
ジオール、1,5−ナフタレンジオール、2,7−ナフ
タレンジオール、2,3−ナフタレンジオール、o,
o′−ビフェノール、p,p′−ビフェノール、ビスフ
ェノールA、ビス−(2−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、キシリレンジオール、エチレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサ
ントリオール、ペンタエリスリトール、グリセリン、ソ
ルビトール等があげられる。これらは単独でもしくは2
種以上併せて用いられる。
【0038】上記マイクロカプセル型硬化促進剤は、例
えば、下記に示す3段階の工程を経由することにより作
製することができる。
【0039】〔第1工程〕コア成分である硬化促進剤
を、壁膜(シェル)の原料である多価イソシアネート中
に溶解もしくは微分散して油相を形成する。ついで、分
散安定剤を含有する水系媒体(水相)中に、上記油相を
油滴状に分散させてO/W型(油相/水相型)のエマル
ジョンを作製する。つぎに、上記O/W型エマルジョン
の水相に、多価アミンを添加して溶解することにより、
油相中の多価イソシアネートとの間で界面重合させて重
付加反応を生起する。あるいは、上記O/W型エマルジ
ョンを加温することによって、油相中の多価イソシアネ
ートが水相との界面で水と反応してアミンを生成し、引
き続き自己重付加反応を生起する。このようにして、ポ
リウレア系の重合体、好ましくは前記一般式(1)で表
される構造単位を有するポリウレアをシェル部(壁膜)
とするマイクロカプセルを作製することにより、マイク
ロカプセル分散液が得られる。
【0040】一方、固体状の硬化促進剤を有機溶剤に溶
解してコア成分とする場合には、S/O/W(固相/油
相/水相)タイプのエマルジョンとなる。また、このエ
マルジョンタイプは硬化促進剤が親油性の場合であり、
硬化促進剤が親水性を有する場合には上記エマルジョン
タイプに形成され難いが、この場合には溶解度の調整を
行うことによりO/O(油相/油相)型のエマルジョン
タイプや、S/O/O(固相/油相/油相)型のエマル
ジョンタイプとして界面重合を行えばよい。
【0041】この場合の有機溶剤としては、室温で液状
であれば特に限定するものではないが、少なくともシェ
ル部(壁膜)を溶解しないものを選択する必要がある。
具体的には、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセト
ン、塩化メチレン、キシレン、トルエン、テトラヒドロ
フラン等の有機溶剤のほか、フェニルキシリルエタン、
ジアルキルナフタレン等のオイル類を用いることができ
る。
【0042】〔第2工程〕上記第1工程で得られたマイ
クロカプセル分散液に対して、ブロック化剤を添加し溶
解もしくは分散させる。このとき、遠心分離等により一
度水相中の分散安定剤や未反応アミンを取り除いた後
に、上記ブロック化剤を添加することが効果的である。
【0043】〔第3工程〕上記第2工程でアミノ基をブ
ロック化剤でブロックしたマイクロカプセル分散液を、
遠心分離や濾過等により、過剰のブロック化剤を取り除
いた後、乾燥することにより、粉末状のマイクロカプセ
ル型硬化促進剤を作製することができる。
【0044】まず、上記第1工程において、水系媒体
(水相)に添加する分散安定剤としては、ポリビニルア
ルコール、ヒドロキシメチルセルロース等の水溶性高分
子類、アニオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、
カチオン系界面活性剤等の界面活性剤類等があげられ
る。また、コロイダルシリカ、粘度鉱物等の親水性無機
コロイド物質類等を使用することもできる。これら分散
安定剤の添加量は、水相中、0.1〜10重量%となる
よう設定することが好ましい。
【0045】また、上記第2工程において使用するブロ
ック化剤としては、アミノ基と反応性を有する化合物で
あれば特に限定するものではないが、例えば、エポキシ
化合物、アルデヒド化合物、酸無水物、エステル化合
物、イソシアネート化合物等のアミノ基と反応し共有結
合を形成する化合物があげられる。さらに、酢酸、蟻
酸、乳酸、蓚酸、琥珀酸等の有機カルボン酸類、p−ト
ルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類、フェノー
ル化合物、ホウ酸、リン酸、硝酸、亜硝酸、塩酸等の無
機酸類、シリカ、アエロジル等の酸性表面を有する固体
物質等のアミノ基と中和反応し塩を形成する酸性化合物
があげられる。そして、これら化合物のなかでも、上記
酸性化合物は壁膜表面および壁膜内部に存在するアミノ
基を効果的にブロックする化合物として好ましく用いら
れ、特に蟻酸、有機スルホン酸類が好ましく用いられ
る。
【0046】上記ブロック化剤の添加量は、壁膜表面お
よび壁膜内部に存在するアミノ基と等量モル数のブロッ
ク化剤が添加される。実用的には、例えば、ブロック化
剤として酸性化合物を用いる場合、マイクロカプセル調
製(界面重合)直後の分散液に酸性物質(酸性化合物)
を添加し、分散液のpHを塩基性から酸性、好ましくは
pH2〜5に調整し、しかる後、遠心分離や濾過等の手
段により過剰の酸性化合物を除去する方法があげられ
る。
【0047】また、上記第1〜第3工程からなるマイク
ロカプセル型硬化促進剤の製法において、第2工程とし
て、マイクロカプセル分散液を酸性陽イオン交換樹脂カ
ラムを通すことにより、未反応の遊離アミンを除去した
り、残存アミノ基を中和させる手法も用いられる。
【0048】得られたマイクロカプセル型硬化促進剤の
平均粒径は、特に限定されるものではないが、例えば、
均一な分散性の観点から、0.05〜500μmの範囲
に設定することが好ましく、より好ましくは0.1〜3
0μmである。上記マイクロカプセル型硬化促進剤の形
状としては球状が好ましいが楕円状であってもよい。そ
して、このマイクロカプセルの形状が真球状ではなく楕
円状や偏平状等のように一律に粒径が定まらない場合に
は、その最長径と最短径との単純平均値を平均粒径とす
る。
【0049】さらに、上記マイクロカプセル型硬化促進
剤において、内包される硬化促進剤の量は、マイクロカ
プセル全量の10〜95重量%に設定することが好まし
く、特に好ましくは30〜80重量%である。すなわ
ち、硬化促進剤の内包量が10重量%未満では、硬化反
応の時間が長くなりすぎて反応性に乏しくなり、逆に硬
化促進剤の内包量が95重量%を超えると、壁膜の厚み
が薄すぎてコア部(硬化剤)の隔離性や機械的強度に乏
しくなる恐れがあるからである。
【0050】また、上記マイクロカプセル型硬化促進剤
の粒径に対するシェル部(壁膜)の厚みの比率は3〜2
5%に設定することが好ましく、特に好ましくは5〜2
5%に設定される。すなわち、上記比率が3%未満では
エポキシ樹脂組成物製造時の混練工程において加わる剪
断力(シェア)に対して充分な機械的強度が得られず、
また、25%を超えると内包される硬化促進剤の放出が
不充分となる傾向がみられるからである。
【0051】そして、上記潜在性硬化促進剤(C成分)
の配合量は、前記液状フェノール樹脂(B成分)100
重量部(以下「部」と略す)に対して0.1〜40部に
設定することが好ましい。特に好ましくは5〜20部で
ある。すなわち、上記潜在性硬化促進剤の配合量が、
0.1部未満では、硬化速度が遅すぎて強度の低下を引
き起こし、40部を超えると、硬化速度が速過ぎて流動
性が損なわれるおそれがあるからである。
【0052】なお、本発明において、C成分である潜在
性硬化促進剤として、上記した硬化促進剤含有マイクロ
カプセル以外に、所期の目的を損なわなければ、市販の
マイクロカプセル型硬化促進剤を用いることができる。
市販品としては、例えば商品名MCE−9957(日本
化薬社製、メチルメタアクリレートを壁膜として使用し
ているもの)、旭チバ社製のノバキュアー(商品名HX
−3748,3741,3742,HX−3921H
R,HX−3941HP)等があげられる。また、マイ
クロカプセル型硬化促進剤以外の硬化促進剤であっても
ジシアンジアミド、または、富士化成工業社製のフジキ
ュアーFXR−1030、FXE−1000等の触媒活
性が弱いものや、通常の硬化促進剤を少量添加し触媒活
性を弱くしたものでもよい。
【0053】上記A〜C成分とともに用いられる無機質
充填剤(D成分)としては、特に限定するものではなく
各種の無機質充填剤を用いることができる。例えば、シ
リカ、クレー、石膏、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化アルミナ、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、窒化ケイ
素、アエロジル等があげられるが、ニッケル、金、銅、
銀、錫、鉛、Bi等の導電性粒子を加えてもよい。なか
でも、球状シリカ粉末、具体的には、球状溶融シリカ粉
末が特に好ましく用いられる。さらに、平均粒径0.0
1〜60μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは
0.1〜15μmの範囲のものである。なお、本発明に
おいて、球状とは、フロー式粒子像分析装置(SYSM
EX社製のFPIA−100型)を用いて測定される真
球度が平均で0.85以上であることをいう。
【0054】そして、上記無機質充填剤(D成分)の含
有割合は、半導体封止用樹脂組成物全体中の15〜85
重量%となるように設定することが好ましく、特に好ま
しくは50〜80重量%である。すなわち、無機質充填
剤の含有割合が15重量%未満では、25℃での粘度が
低くなり、貯蔵時に無機質充填剤の沈降が生じたり、吸
湿率が高くなって耐湿信頼性が悪くなる傾向がみられ、
85重量%を超えると、流動性が低下し、吐出および塗
布作業性が悪くなる傾向がみられるからである。
【0055】さらに、本発明の半導体封止用樹脂組成物
には、上記A〜D成分以外に、必要に応じて他の添加剤
を適宜配合することができる。
【0056】上記他の添加剤としては、例えば難燃剤、
ワックス、レベリング剤、消泡剤、、フラックス、顔
料、染料、シランカップリング剤、チタネート系カップ
リング剤等があげられる。上記シランカップリング剤と
しては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチルト
リメトキシシラン)、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、アミノ基含有シラン等があげられ、こ
れらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0057】また、上記難燃剤としては、ノボラック型
ブロム化エポキシ樹脂、ブロム化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水
酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属化合
物、赤リン、リン酸エステル等のリン系化合物等があげ
られ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられ
る。
【0058】上記ワックスとしては、高級脂肪酸、高級
脂肪酸エステル、高級脂肪酸カルシウム等の化合物があ
げられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0059】さらに、本発明の半導体封止用樹脂組成物
には、上記他の添加剤以外に、シリコーンオイルおよび
シリコーンゴム、合成ゴム、反応性希釈剤等の成分を配
合して低応力化を図ったり、耐湿信頼性テストにおける
信頼性向上を目的としてハイドロタルサイト類、水酸化
ビスマス等のイオントラップ剤を配合してもよい。
【0060】本発明の半導体封止用樹脂組成物は、例え
ば、つぎのようにして製造することができる。すなわ
ち、上記A〜D成分ならびに必要に応じて他の添加剤を
混合した後、万能攪拌釜等の混練機にかけ加熱状態で混
練りして溶融混合する。つぎに、これを室温(25℃程
度)にて冷却することにより目的とする半導体封止用樹
脂組成物を製造することができる。なお、半導体封止用
樹脂組成物の流動性を調整するため、有機溶剤を添加す
ることもできる。上記有機溶剤としては、例えば、トル
エン、キシレン、メチルエチルケトン(MEK)、アセ
トン、ジアセトンアルコール等があげられる。これらは
単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0061】このようにして得られた半導体封止用樹脂
組成物は、その粘度が25℃で7000poise以上
で、かつ80℃で5000poise以下に設定されて
いなければならない。特に好ましくは、25℃で700
0poise以上で、かつ80℃で3000poise
以下である。すなわち、25℃で7000poise未
満であり、かつ80℃で5000poiseを超える場
合、貯蔵安定性や吐出および塗布作業性が悪くなり、初
期の特性を満足させることができないからである。
【0062】なお、上記半導体封止用樹脂組成物の25
℃および80℃における各粘度は、上記各温度において
E型粘度計を用いて測定される。具体的には、以下に示
すとおりである。
【0063】〔25℃における粘度〕東機産業社製RE
80U形でロータは3°×R7.7を用い、コーンロー
タ回転数1rpmで1分間前処理後、0.1rpmで1
0分間放置後の値を測定する。
【0064】〔80℃における粘度〕東機産業社製RE
80R形で、粘度1000poise未満になるものは
ロータ3°×R14、粘度1000poise以上にな
るものはロータ3°×R7.7を用い、コーンロータ回
転数1rpmで1分間前処理後、0.5rpmで10分
間放置後の値を測定する。
【0065】本発明の半導体封止用樹脂組成物を用いて
の半導体装置の製造は、従来公知の各種の方法により行
うことができる。例えば、フリップチップ、COB、グ
ラフトップ、キャビティーフィル等による実装において
は、加温(40〜90℃程度、好適には60〜80℃程
度)された上記半導体封止用樹脂組成物をディスペンサ
ーを用いてポッティングした後、加熱し硬化させて封止
樹脂層を形成することにより半導体装置を製造すること
ができる。また、予め加温せずに、固形または半固形の
半導体封止用樹脂組成物を半導体素子上等に対して直接
貼りつけまたは塗布を行ない、その後加熱し硬化させて
封止樹脂層を形成することにより半導体装置を製造する
こともできる。なお、上記実装は、真空下で行ってもよ
い。
【0066】上記半導体装置の製造方法のうちのフリッ
プチップ実装について、サイドフィル封止方法と、プレ
スバンプ封止方法と、印刷封止方法を例として具体的に
説明する。
【0067】〔サイドフィル封止方法〕まず、配線回路
基板上に複数の接続用電極部を介して半導体素子が搭載
されたものを準備する。そして、予め加温(40〜13
0℃程度、好適には60〜100℃程度)された配線回
路基板と半導体素子との空隙に、加温(40〜90℃程
度、好適には60〜80℃程度)された上記半導体封止
用樹脂組成物をディスペンサーを用いて注入し充填した
後、加熱し硬化させて封止樹脂層を形成することによ
り、フリップチップ実装による半導体装置を製造するこ
とができる。
【0068】なお、予め加温せずに、固形または半固形
の半導体封止用樹脂組成物を半導体素子上あるいはその
近傍に対して直接貼りつけまたは塗布を行ない、その後
加熱し硬化させて上記半導体素子と配線回路基板との空
隙に封止樹脂層を形成することも可能である。
【0069】また、上記サイドフィル封止方法による半
導体装置の製造は、真空下で行ってもよい。真空下で行
う装置としては、例えば武蔵エンジニアリング社製の型
式MBC−Vシリーズ等があげられる。さらに、上記真
空下で半導体装置を製造する際、真空下で配線回路基板
と半導体素子との空隙に半導体封止用樹脂組成物をディ
スペンサーを用いて注入し充填した後、大気圧に戻して
さらに半導体封止用樹脂組成物を充填するという差圧充
填を行ってもよい。
【0070】〔プレスバンプ封止方法〕まず、配線回路
基板上に加温(40〜90℃程度、好適には60〜80
℃程度)された上記半導体封止用樹脂組成物をディスペ
ンサーを用いてポッティングする。その後、フリップチ
ップボンダー等によるプレスバンプ接続方式により、半
導体素子と配線回路基板との電気的接続と同時に封止樹
脂層を形成することにより、フリップチップ実装による
半導体装置を製造することができる。
【0071】なお、予め加温せずに、固形または半固形
の半導体封止用樹脂組成物を半導体素子あるいは配線回
路基板に対して直接貼りつけまたは塗布を行い、その後
プレスバンプ接続方式により、半導体素子と配線回路基
板との電気的接続と同時に封止樹脂層を形成することも
可能である。
【0072】また、上記プレスバンプ封止方法による半
導体装置の製造は、必要に応じて真空下で行ってもよ
い。
【0073】また、ディスペンサーを用いてポッティン
グする代わりに、可能であれば、印刷により塗布し、そ
の後、フリップチップボンダー等によるプレスバンプ接
続方式により、半導体素子と配線回路基板との電気的接
続と同時に封止樹脂層を形成してもよい。なお、印刷に
よる塗布は印刷雰囲気全体を加温したり、マスク、スキ
ージ等を部分的に加温してもよい(加温の目安は40〜
100℃である)。
【0074】〔印刷封止方法〕まず、配線回路基板上に
複数の接続用電極部を介して半導体素子が搭載されたも
のを準備する。そして、予め加温(40〜130℃程
度、好適には60〜100℃程度)された配線回路基板
と半導体素子との空隙に、加温(40〜90℃程度、好
適には60〜80℃程度)された上記半導体封止用樹脂
組成物をディスペンサーを用いて滴下し、印刷封止にて
封止樹脂層を形成することにより、フリップチップ実装
による半導体装置を製造することができる。
【0075】上記印刷封止については、真空差圧を利用
した東レエンジニアリング社製の真空印刷封止装置(型
式VPE−100シリーズ)を用いるのが、封止樹脂層
に気泡が入りにくいという点で好ましい。
【0076】なお、予め加温せずに、固形または半固形
の半導体封止用樹脂組成物をステージ、スキージ等に対
して直接貼りつけ、塗布等を行ない、印刷封止すること
も可能である。
【0077】一方、上記半導体装置の製造方法のうちの
キャビティーフィル形態の半導体装置の製造方法につい
て、具体的に説明する。
【0078】まず、配線回路基板上に半導体素子が搭載
され、両者がボンディングワイヤー等で電気的に接続さ
れたものを準備する。そして、予め加温(40〜130
℃程度、好適には60〜100℃程度)された配線回路
基板と半導体素子に、加温(40〜90℃程度、好適に
は60〜80℃程度)された上記半導体封止用樹脂組成
物をディスペンサーを用いてポッティングし加熱硬化し
て半導体素子を内蔵するよう封止樹脂層を形成すること
により、キャビティーフィル形態の半導体装置を製造す
ることができる。
【0079】なお、予め加温せずに、固形または半固形
の半導体封止用樹脂組成物を、直接貼りつけ、または塗
布を行い、その後加熱し硬化させて上記半導体素子を内
蔵するよう封止樹脂層を形成することも可能である。
【0080】また、上記封止方法による半導体装置の製
造は、真空下で行ってもよい。真空下で行う装置として
は、例えば武蔵エンジニアリング社製の型式MBC−V
シリーズ等があげられる。
【0081】他の製造方法について述べる。すなわち、
まず、配線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者が
ボンディングワイヤー等で電気的に接続されたものを準
備する。そして、予め加温(40〜130℃程度、好適
には60〜100℃程度)された配線回路基板と半導体
素子上に、加温(40〜90℃程度、好適には60〜8
0℃程度)された上記半導体封止用樹脂組成物を印刷等
により供給し、加熱硬化して半導体素子を内蔵するよう
封止樹脂層を形成することにより、キャビティーフィル
形態の半導体装置を製造することができる。
【0082】上記印刷封止による半導体装置の製造は、
真空下で行ってもよい。さらに、真空下で半導体装置を
製造する際、真空下で印刷封止した後、雰囲気の気圧を
上げて半導体封止用樹脂組成物中のボイド抜きを行い、
その状態のままでさらに仕上げ印刷を行ってもよい。
【0083】このようにして得られた半導体装置は、例
えば、実装用基板(マザーボード)の搭載に用いられ半
導体製品の製造に供される。すなわち、実装用基板(マ
ザーボート)上に、複数の接続用電極部を介して、それ
自体の配線回路基板を対面させた状態で半導体装置を搭
載するとともに、上記実装用基板と半導体装置との間の
空隙を、本発明の半導体封止用樹脂組成物を用いて充填
し、加熱硬化させることにより封止樹脂層を形成して半
導体製品を製造する。
【0084】上記半導体封止用樹脂組成物を加熱硬化さ
せる方法としては、特に限定するものではないが、例え
ば、対流式乾燥機、IRリフロー炉、ホットプレート等
を用いた加熱方法等があげられる。
【0085】また、本発明の半導体封止用樹脂組成物を
用いることによる上記実装用基板と半導体装置との間の
空隙の充填方法としては、例えば、先の半導体装置の製
造方法のうちのフリップチップ実装について述べたのと
同様の方法、サイドフィル封止方法、プレスバンプ封止
方法、印刷封止方法等があげられる。なお、上記の半導
体封止用樹脂組成物に、ニッケル、金、銀、銅、錫、
鉛、Bi等の導電性粒子を分散させ、ACF(Anisotro
pic Conductive Film )、ACP(AnisotropicConduct
ive Paste)としてフリップチップ実装に用いてもよ
い。その他の使用方法として、上記半導体封止用樹脂組
成物を配線回路基板上にダム材や配線回路基板と放熱板
との接着剤およびダイボンド剤として用いてもよい。
【0086】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0087】まず、実施例に先立って下記に示す各成分
を準備した。
【0088】〔エポキシ樹脂a1〕下記の構造式(2)
で表される四官能ナフタレン型エポキシ樹脂(25℃で
固形:エポキシ当量167g/ep、軟化点68℃、大
日本インキ社製のEXA−4701)。
【0089】
【化5】
【0090】〔エポキシ樹脂a2〕下記の化学式
(3′)で表されるトリフェニルメタン型エポキシ樹脂
(25℃で固形:エポキシ当量170g/ep、軟化点
62℃、日本化薬社製のEPPN−501HY)。
【0091】
【化6】
【0092】〔エポキシ樹脂a3〕下記の構造式(4)
で表される固形エポキシ樹脂(25℃で固形:エポキシ
当量247g/ep、融点121℃、新日鉄化学社製の
GK−4292)。
【0093】
【化7】
【0094】〔エポキシ樹脂a4〕下記の構造式(5)
で表される固形エポキシ樹脂(25℃で固形:エポキシ
当量174g/ep、融点79℃、新日鉄化学社製のG
K−4137)。
【0095】
【化8】
【0096】〔エポキシ樹脂a5〕ビスフェノールF型
エポキシ樹脂〔25℃で液状(13poise):エポ
キシ当量158g/ep、東都化成社製のエポトートY
DF−8170)。
【0097】〔エポキシ樹脂a6〕下記の構造式(6)
で表される固形エポキシ樹脂(25℃で固形:エポキシ
当量190g/ep、新日鉄化学社製のGK−507
9)。
【0098】
【化9】
【0099】〔エポキシ樹脂a7〕トリグリシジルイソ
シアヌレート(25℃で固形:エポキシ当量100g/
ep、日産化学社製のTEPIC−S)。
【0100】〔フェノール樹脂b1〕アリル化フェノー
ルノボラック(25℃で液状:水酸基当量135g/e
p、昭和化成社製のMEH−8005H)。
【0101】〔フェノール樹脂b2〕ジアリル化ビスフ
ェノールA(25℃で液状:水酸基当量154g/e
p、群栄化学工業社製)。
【0102】〔酸無水物系硬化剤〕メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸(メチル化HHPA、新日本理化社製のリ
カシッドMH−700)。
【0103】〔硬化促進剤c1〕前述した方法に準じて
マイクロカプセル型硬化促進剤を作製した。すなわち、
まず、キシリレンジイソシアネート3モルとトリメチロ
ールプロパン1モルとの付加物11部、トリレンジイソ
シアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの
付加物4.6部を、硬化促進剤としてのトリフェニルホ
スフィン7部と酢酸エチル3.9部との混合液中に均一
に溶解させて油相を調製した。また、蒸留水100部と
ポリビニルアルコール5部からなる水相を別途調製し、
このなかに上記調製した油相を添加してホモミキサーに
て乳化しエマルジョン状態にし、これを還流管、攪拌
機、滴下ロートを備えた重合反応器に仕込んだ。
【0104】一方、トリエチレンテトラミン3部を含む
水溶液10部を調製し、これを上記重合反応器に備えた
滴下ロート内に入れ、反応器中のエマルジョンに滴下し
て70℃で3時間界面重合を行い、マイクロカプセル型
硬化促進剤の水性サスペンジョンを得た。続いて、遠心
分離により水相中のポリビニルアルコール等を除去した
後、蒸留水100部を加え再び分散を行いサスペンジョ
ンを得た。
【0105】このサスペンジョンに対し、蟻酸を滴下し
系のpHを3に調整した。これにより壁膜表面および内
部のアミノ基が蟻酸によりブロックされたマイクロカプ
セル型硬化促進剤を作製した。このようにして得られた
マイクロカプセル型硬化促進剤は遠心分離にて分別、水
洗を繰り返した後、乾燥することによって自由流動性を
有する粉末状粒子として単離した。このマイクロカプセ
ル型硬化促進剤の平均粒径は2μmであった。また、マ
イクロカプセルの粒径に対するシェル厚み比率は15%
であり、トリフェニルホスフィンの内包量は全体の30
重量%であった。
【0106】〔硬化促進剤c2〕日本化薬社製のMCE
−9957。
【0107】〔硬化促進剤c3〕2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール(四国化成工業社製のキュアゾール2E
4MZ)。
【0108】〔無機質充填剤d1〕球状溶融シリカ粉末
(平均粒径5.0μm、東燃化学社製のSP−4B)。
【0109】〔無機質充填剤d2〕球状溶融シリカ粉末
(平均粒径15μm、電気化学工業社製のFB−48
X)。
【0110】〔無機質充填剤d3〕球状溶融シリカ粉末
(平均粒径0.56μm、アドマテックス社製のSE−
2100)
【0111】
【実施例1〜10、比較例1〜4、従来例】上記各成分
を後記の表1〜表3に示す配合割合で配合し、万能攪拌
釜にて混練りして溶融混合した。つぎに、これを室温に
て冷却することにより目的とする半導体封止用樹脂組成
物を作製した。なお、混練り条件については、つぎに示
すとおりである。
【0112】〔実施例1〜4、比較例3、4〕まず、エ
ポキシ樹脂、フェノール樹脂を仕込み、110℃で5分
間混合し、固形分を全て溶解させた。つぎに、90〜1
00℃まで温度を下げ、無機質充填剤を加えて10分間
混合した。そして、65℃の温度に調整した後、硬化促
進剤を加え2分間混合し受け入れた。
【0113】〔実施例5〜7、比較例2〕まず、エポキ
シ樹脂、フェノール樹脂を仕込み、130℃で10分間
混合し、固形分を全て溶解させた。つぎに、90〜10
0℃まで温度を下げ、無機質充填剤を加えて10分間混
合した。そして、75℃の温度に調整した後、硬化促進
剤を加え2分間混合し受け入れた。
【0114】〔実施例8〜10〕まず、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂を仕込み、150℃で10分間混合し
た。つぎに、90〜100℃まで温度を下げ、無機質充
填剤を加えて10分間混合した。そして、65℃の温度
に調整した後、硬化促進剤を加え2分間混合し受け入れ
た。
【0115】〔比較例1、従来例〕まず、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂または酸無水物を仕込み、80℃で
10分間混合した。その後、同温度で無機質充填剤を加
えて10分間混合した。そして、50℃まで温度を下
げ、硬化促進剤を加え2分間混合し受け入れた。
【0116】
【表1】
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
【0119】このようにして得られた実施例および比較
例の半導体封止用樹脂組成物について、25℃および8
0℃における各粘度をE型粘度計を用い前述の方法に従
って測定した。さらに、ガラス転移温度(Tg)、貯蔵
安定性(無機質充填剤の沈降度合い、粘度変化の度合
い)、吐出および塗布作業性、可使時間について、下記
の方法に従って測定・評価した。また、上記半導体封止
用樹脂組成物を用いて作製した半導体装置の耐湿信頼性
を下記の方法に従って測定・評価した。そして、これら
の結果を後記の表4〜表6に示した。
【0120】〔ガラス転移温度(Tg)〕予め脱泡処理
した半導体封止用樹脂組成物を150℃で3時間硬化さ
せたテストピースを、リガク社製のTMA装置(型番M
G800GM)を用い測定した。なお、測定条件は、昇
温5℃/minで荷重30gで行った。そして、横軸を
温度,縦軸を伸びとするグラフ図を作成し、50〜70
℃間の接線と200〜230℃間の接線との交点をTg
として求めた。
【0121】〔貯蔵安定性〕 *1:無機質充填剤の沈降度合い 内径16mmφ、高さ180mmの試験管に半導体封止
用樹脂組成物を入れて密栓し(試料高さ:120m
m)、25℃で30日間放置後、無機質充填剤の沈降度
合いを確認した。沈降有無の判断としては、無機質充填
剤が沈降するとその部分の半導体封止用樹脂組成物の濁
度レベルが変わるため、目視にて濁度変化を確認した。
濁度が減少(透明度が増す)したものを沈降有りとし
た。沈降部分の高さが1mm以上のものを沈降有りとし
て×を表示し、沈降部分が全くないものを沈降無しとし
て◎を表示した。 *2:粘度変化の度合い 25℃の雰囲気に放置し(30日)、放置前後の粘度を
E型粘度計を用いて測定した(測定温度:80℃、従来
例については測定温度:25℃)。そして、放置後の粘
度が放置前の粘度の1.5倍以下のものに◎、放置後の
粘度が放置前の粘度の1.5倍を超え3.0倍以下のも
のに○、放置後の粘度が放置前の粘度の3.0倍を超え
10倍以下のものに△、放置後の粘度が放置前の粘度の
10倍を超えるものに×をつけた。なお、E型粘度計を
用いての粘度の測定は、前記25℃または80℃におけ
る粘度の測定方法と同様にして行った。
【0122】〔吐出性、塗布作業性〕80℃に加温した
半導体封止用樹脂組成物をディスペンサーを用いて時間
と圧力の一定条件で吐出した時の吐出量で評価した。す
なわち、武蔵エンジニアリング社製のシリンジ10c
c、金属ニードルSN−17G(内径2.4mm)を用
い、圧力5kg/cm2 で10秒後の吐出量を測定し
た。その結果、吐出量が1000mg以上のものを◎、
200mg以上1000mg未満のものを○、50mg
以上200mg未満のものを△、50mg未満のものを
×とした。なお、上記条件で50mg未満であれば、半
導体の樹脂封止が不可のレベルである。
【0123】〔可使時間(粘度変化)〕各半導体封止用
樹脂組成物について、50℃×72時間放置前後の粘度
をE型粘度計を用いて測定した(測定温度:80℃、従
来例については測定温度:25℃)。そして、放置後の
粘度が放置前の粘度の1.5倍以下のものに◎、放置後
の粘度が放置前の粘度の1.5倍を超え3.0倍以下の
ものに○、放置後の粘度が放置前の粘度の3.0倍を超
え10倍以下のものに△、放置後の粘度が放置前の粘度
の10倍を超えるものに×をつけた。なお、E型粘度計
を用いての粘度の測定は、前記25℃または80℃にお
ける粘度の測定方法と同様にして行った。
【0124】〔耐湿信頼性〕上記各半導体封止用樹脂組
成物を用いてつぎのようして半導体装置を製造した。す
なわち、まず、半導体チップを実装したDIPフレーム
をDIP金型にセットし、金型を140℃に加温した
(従来例については110℃)。そして、予め脱泡処理
を行ない、60〜120℃に加熱した溶融状の半導体封
止用樹脂組成物を滴下し、150℃で3時間の条件で硬
化し(従来例については110℃で20時間の条件で硬
化)、半導体装置を作製した。そして、耐湿下、130
℃×85%RH×2.3atm(印加バイアス30V)
に投入し、各パターンの導通チェックを行ない、不導通
になれば不良品とする。なお、導通チェックは室温に取
り出した後に行った。パッケージの不良率〔(不良パタ
ーン数/全パターン数)×100〕が50%以上になっ
た時間を確認した。なお、その他の条件は、以下のとお
りである。 ・評価パッケージ:DIP16 ・リードフレーム:4.2アロイ,厚み0.25mm ・チップ :シンコー社製の全面Alモデル素子3×6mm (Alパターン厚み5μm,幅5μm) ・ワイヤー :99.99% Gold SR 25μmφ ・Agペースト :日立化成社製のEN−4000 ・評価n数 :10パッケージ/試料(1パッケージに、+極2パターン 、−極2パターンが配線されているので計40パターン測 定できる。) ・PCT条件 :130℃×85%RH×2.3atm (印加バイアス30V)
【0125】
【表4】
【0126】
【表5】
【0127】
【表6】
【0128】上記表4〜表6の結果から、全ての実施例
品は、従来例品に比べ、無機質充填剤の沈降がなく、ま
た可使時間が長く、貯蔵安定性に優れていることがわか
る。そして、吐出および塗布作業性にも優れており、得
られる半導体装置の耐湿信頼性も良好であることがわか
る。特に、実施例1品〜4品は、固形エポキシ樹脂とし
て多官能固形エポキシ樹脂を用いているため、多官能エ
ポキシ樹脂ではない固形エポキシ樹脂を用いたものに比
べ、ガラス転移温度が特に高くなっている。また、実施
例1品,3品〜9品は、潜在性硬化促進剤として特定の
マイクロカプセル型硬化促進剤を用いているため、市販
のマイクロカプセル型硬化促進剤を用いたものに比べ、
可使時間が非常に長く、貯蔵安定性に優れている。
【0129】これに対し、比較例1品,4品は、25℃
で7000poise未満の粘度の液状であるため、貯
蔵安定性が悪くなり、無機質充填剤の沈降が生じている
ことがわかる。また、比較例2品は、80℃の粘度が5
000poiseを超えるため、流動性が悪くなり、吐
出および塗布作業性が悪いことがわかる。さらに、比較
例3品は、潜在性硬化促進剤ではない硬化促進剤を用い
ているため、可使時間が短くなり、貯蔵時の粘度が大き
く変化していることがわかる。
【0130】つぎに、上記半導体装置の製法に関する実
施例について説明する。
【0131】
【実施例11】前記実施例1で作製した半導体封止用樹
脂組成物を予め70℃の真空下で減圧脱泡したものを用
い、つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわ
ち、配線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボ
ンディングワイヤーで電気的に接続されたものを準備し
た。そして、予め70℃に加温された配線回路基板と半
導体素子上に、70℃に加温された上記半導体封止用樹
脂組成物を5Torrの真空下でマスクの開口部を通じ
て印刷により塗布した。つぎに、雰囲気圧を150To
rrに設定し、上記半導体封止用樹脂組成物中のボイド
抜きを行い、その150Torrの状態を維持したまま
上記70℃に加温された上記半導体封止用樹脂組成物を
用いて仕上げ印刷を行った。その後、150℃×3時間
の条件で加熱硬化して半導体素子を内蔵するよう封止樹
脂層を形成することにより、キャビティーフィル形態の
半導体装置を製造した。
【0132】
【実施例12】前記実施例3で作製した半導体封止用樹
脂組成物を予め70℃の真空下で減圧脱泡したものを用
い、つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわ
ち、予め100℃に加温された配線回路基板上に70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物をディスペンサー
を用いてポッティングした。その後、フリップチップボ
ンダーを用い、上記配線回路基板上に半導体素子を搭載
し、熱圧着接続(条件:150℃×2kg×30分+2
20℃×0.5kg×2分)により半導体素子と配線回
路基板とを接続用電極部により電気的に接続すると同時
に配線回路基板と半導体素子との空隙に封止樹脂層を形
成することによりフリップチップ実装による半導体装置
を製造した。
【0133】
【実施例13】前記実施例4で作製した半導体封止用樹
脂組成物を予め70℃の真空下で減圧脱泡したものを用
い、つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわ
ち、配線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボ
ンディングワイヤーで電気的に接続されたものを準備し
た。そして、予め100℃に加温された配線回路基板と
半導体素子上に、70℃に加温された上記半導体封止用
樹脂組成物を5Torrの真空下でマスクの開口部を通
じて印刷により塗布した。つぎに、雰囲気圧を150T
orrに設定し、上記半導体封止用樹脂組成物中のボイ
ド抜きを行い、その150Torrの状態を維持したま
ま上記70℃に加温された上記半導体封止用樹脂組成物
を用いて仕上げ印刷を行った。その後、150℃×3時
間の条件で加熱硬化して半導体素子を内蔵するよう封止
樹脂層を形成することにより、キャビティーフィル形態
の半導体装置を製造した。
【0134】
【実施例14】前記実施例8で作製した半導体封止用樹
脂組成物を予め70℃の真空下で減圧脱泡したものを用
いた。それ以外は上記実施例13と同様にしてフリップ
チップ実装による半導体装置を製造した。
【0135】〔半導体封止用樹脂組成物αの作製〕前記
各成分を下記の表7に示す配合割合で配合し、万能攪拌
釜にて混練りして溶融混合した後、70℃で真空脱泡し
た。つぎに、これを室温にて冷却することにより目的と
する半導体封止用樹脂組成物を作製した。なお、混練り
条件については、つぎに示すとおりである。すなわち、
まず、エポキシ樹脂、フェノール樹脂を仕込み、110
℃で5分間混合し、固形分を全て溶解させた。つぎに、
90〜100℃まで温度を下げ、無機質充填剤を加えて
10分間混合した。そして、65℃の温度に調整した
後、硬化促進剤を加え2分間混合し受け入れた。
【0136】得られた半導体封止用樹脂組成物αについ
て、25℃および80℃における各粘度をE型粘度計を
用い前述の方法に従って測定した。さらに、ガラス転移
温度(Tg)、貯蔵安定性(無機質充填剤の沈降度合
い、粘度変化の度合い)、吐出および塗布作業性、可使
時間について、前記と同様の方法に従って測定・評価し
た。また、上記半導体封止用樹脂組成物αを用いて作製
した半導体装置の耐湿信頼性を前記と同様の方法に従っ
て測定・評価した。そして、これらの結果を下記の表7
に併せて示した。
【0137】
【表7】
【0138】
【実施例15】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に接続用電極部を介して半導体素子が搭載
されたものを準備した。そして、予め100℃に加温さ
れた配線回路基板および半導体素子との空隙に、70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物αをディスペンサ
ーを用いて充填した。その後、150℃×3時間で加熱
硬化させて配線回路基板と半導体素子との空隙に封止樹
脂層を形成することによりフリップチップ実装による半
導体装置を製造した。
【0139】
【実施例16】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に接続用電極部を介して半導体素子が搭載
されたものを準備した。そして、予め70℃に加温され
た配線回路基板および半導体素子との空隙に、5Tor
rの真空下で70℃に加温された半導体封止用樹脂組成
物αをディスペンサーを用いて充填した。その後、15
0℃×3時間で加熱硬化させて配線回路基板と半導体素
子との空隙に封止樹脂層を形成することによりフリップ
チップ実装による半導体装置を製造した。
【0140】
【実施例17】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に接続用電極部を介して半導体素子が搭載
されたものを準備した。そして、予め70℃に加温され
た配線回路基板および半導体素子との空隙に、5Tor
rの真空下で70℃に加温された半導体封止用樹脂組成
物αをディスペンサーを用いて充填した。その後、さら
に大気圧に戻し、上記70℃に加温された半導体封止用
樹脂組成物αを充填(差圧充填)した後、150℃×3
時間で加熱硬化させて配線回路基板と半導体素子との空
隙に封止樹脂層を形成することによりフリップチップ実
装による半導体装置を製造した。
【0141】
【実施例18】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め100℃に加温された配線回路基板上に70℃に加温
された半導体封止用樹脂組成物αをディスペンサーを用
いてポッティングした。その後、フリップチップボンダ
ーを用い、上記配線回路基板上に半導体素子を搭載し、
熱圧着接続(条件:150℃×2kg×30分+220
℃×0.5kg×2分)により半導体素子と配線回路基
板とを接続用電極部により電気的に接続すると同時に配
線回路基板と半導体素子との空隙に封止樹脂層を形成す
ることによりフリップチップ実装による半導体装置を製
造した。
【0142】
【実施例19】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め100℃に加温された半導体素子上に70℃に加温さ
れた半導体封止用樹脂組成物αをディスペンサーを用い
てポッティングした。その後、フリップチップボンダー
を用い、上記半導体素子上に70℃に加温された配線回
路基板を搭載し、熱圧着接続(条件:150℃×2kg
×30分+220℃×0.5kg×2分)により半導体
素子と配線回路基板とを接続用電極部により電気的に接
続すると同時に配線回路基板と半導体素子との空隙に封
止樹脂層を形成することによりフリップチップ実装によ
る半導体装置を製造した。
【0143】
【実施例20】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された配線回路基板上に70℃に加温さ
れた半導体封止用樹脂組成物αを、5Torrの真空下
でディスペンサーを用いてポッティングした。その後、
フリップチップボンダーを用い、上記配線回路基板上に
半導体素子を搭載し、熱圧着接続(条件:150℃×2
kg×30分+220℃×0.5kg×2分)により半
導体素子と配線回路基板とを接続用電極部により電気的
に接続すると同時に配線回路基板と半導体素子との空隙
に封止樹脂層を形成することによりフリップチップ実装
による半導体装置を製造した。
【0144】
【実施例21】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された半導体素子上に70℃に加温され
た半導体封止用樹脂組成物αを、5Torrの真空下で
ディスペンサーを用いてポッティングした。その後、フ
リップチップボンダーを用い、上記半導体素子上に70
℃に加温された配線回路基板を搭載し、熱圧着接続(条
件:150℃×2kg×30分+220℃×0.5kg
×2分)により半導体素子と配線回路基板とを接続用電
極部により電気的に接続すると同時に配線回路基板と半
導体素子との空隙に封止樹脂層を形成することによりフ
リップチップ実装による半導体装置を製造した。
【0145】
【実施例22】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された半導体素子上に70℃に加温され
た半導体封止用樹脂組成物αをマスクの開口部を通じて
印刷により塗布した。その後、フリップチップボンダー
を用い、上記半導体素子上に70℃に加温された配線回
路基板を搭載し、熱圧着接続(条件:150℃×2kg
×30分+220℃×0.5kg×2分)により半導体
素子と配線回路基板とを接続用電極部により電気的に接
続すると同時に配線回路基板と半導体素子との空隙に封
止樹脂層を形成することによりフリップチップ実装によ
る半導体装置を製造した。
【0146】
【実施例23】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された配線回路基板上に70℃に加温さ
れた半導体封止用樹脂組成物αをマスクの開口部を通じ
て印刷により塗布した。その後、フリップチップボンダ
ーを用い、上記配線回路基板上に半導体素子を搭載し、
熱圧着接続(条件:150℃×2kg×30分+220
℃×0.5kg×2分)により半導体素子と配線回路基
板とを接続用電極部により電気的に接続すると同時に配
線回路基板と半導体素子との空隙に封止樹脂層を形成す
ることによりフリップチップ実装による半導体装置を製
造した。
【0147】
【実施例24】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された半導体素子上に70℃に加温され
た半導体封止用樹脂組成物αを、5Torrの真空下で
マスクの開口部を通じて印刷により塗布した。その後、
フリップチップボンダーを用い、上記半導体素子上に7
0℃に加温された配線回路基板を搭載し、熱圧着接続
(条件:150℃×2kg×30分+220℃×0.5
kg×2分)により半導体素子と配線回路基板とを接続
用電極部により電気的に接続すると同時に配線回路基板
と半導体素子との空隙に封止樹脂層を形成することによ
りフリップチップ実装による半導体装置を製造した。
【0148】
【実施例25】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、予
め70℃に加温された配線回路基板上に70℃に加温さ
れた半導体封止用樹脂組成物αを、5Torrの真空下
でマスクの開口部を通じて印刷により塗布した。その
後、フリップチップボンダーを用い、上記配線回路基板
上に半導体素子を搭載し、熱圧着接続(条件:150℃
×2kg×30分+220℃×0.5kg×2分)によ
り半導体素子と配線回路基板とを接続用電極部により電
気的に接続すると同時に配線回路基板と半導体素子との
空隙に封止樹脂層を形成することによりフリップチップ
実装による半導体装置を製造した。
【0149】
【実施例26】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボンディ
ングワイヤーで電気的に接続されたものを準備した。そ
して、予め100℃に加温された半導体素子上に、70
℃に加温された半導体封止用樹脂組成物αをディスペン
サーを用いてポッティングした。その後、150℃×3
時間で加熱硬化させて半導体素子を内蔵するよう封止樹
脂層を形成することによりキャビティーフィル形態の半
導体装置を製造した。
【0150】
【実施例27】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボンディ
ングワイヤーで電気的に接続されたものを準備した。そ
して、予め70℃に加温された半導体素子上に、70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物αを、5Torr
の真空下でディスペンサーを用いてポッティングした。
その後、150℃×3時間で加熱硬化させて半導体素子
を内蔵するよう封止樹脂層を形成することによりキャビ
ティーフィル形態の半導体装置を製造した。
【0151】
【実施例28】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボンディ
ングワイヤーで電気的に接続されたものを準備した。そ
して、予め70℃に加温された半導体素子上に、70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物αをマスクの開口
部を通じて印刷により塗布した。その後、150℃×3
時間で加熱硬化させて半導体素子を内蔵するよう封止樹
脂層を形成することによりキャビティーフィル形態の半
導体装置を製造した。
【0152】
【実施例29】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボンディ
ングワイヤーで電気的に接続されたものを準備した。そ
して、予め70℃に加温された半導体素子上に、70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物αを、5Torr
の真空下でマスクの開口部を通じて印刷により塗布し
た。その後、150℃×3時間で加熱硬化させて半導体
素子を内蔵するよう封止樹脂層を形成することによりキ
ャビティーフィル形態の半導体装置を製造した。
【0153】
【実施例30】上記半導体封止用樹脂組成物αを用い、
つぎのようにして半導体装置を作製した。すなわち、配
線回路基板上に半導体素子が搭載され、両者がボンディ
ングワイヤーで電気的に接続されたものを準備した。そ
して、予め70℃に加温された半導体素子上に、70℃
に加温された半導体封止用樹脂組成物αを、5Torr
の真空下でマスクの開口部を通じて印刷により塗布し
た。つぎに、雰囲気圧を150Torrに設定し、上記
半導体封止用樹脂組成物α中のボイド抜きを行い、その
150Torrの状態を維持したまま70℃に加温され
た上記半導体封止用樹脂組成物αを用いて仕上げ印刷を
行った。その後、150℃×3時間で加熱硬化させて半
導体素子を内蔵するよう封止樹脂層を形成することによ
りキャビティーフィル形態の半導体装置を製造した。
【0154】
【実施例31】実装用基板(マザーボード)上に、上記
実施例20で作製した半導体装置を載置し、電気的に接
続して100℃に加温したものを準備した。その後、7
0℃に加温された半導体封止用樹脂組成物αを、実装用
基板と半導体装置との間の空隙にディスペンサーを用い
て充填した。そして、150℃×3時間で硬化すること
により半導体装置と実装用基板との空隙に封止樹脂層を
形成して半導体製品を製造した。
【0155】上記のようにして得られた各半導体装置お
よび実装用基板上に半導体装置が搭載された半導体製品
の封止樹脂層について、気泡の有無を目視により確認し
た。その結果を下記の表8〜表10に示す。
【0156】
【表8】
【0157】
【表9】
【0158】
【表10】
【0159】上記表8〜表10の結果から、実施例2
6、28を除き殆どの半導体装置および半導体製品の封
止樹脂層には気泡が無い、あるいは少量の気泡が確認さ
れる程度であった。
【0160】
【発明の効果】以上のように、本発明は、固形エポキシ
樹脂(A成分)と、液状フェノール樹脂(B成分)と、
潜在性硬化促進剤(C成分)と、無機質充填剤(D成
分)とを含有する半導体封止用樹脂組成物であって、2
5℃および80℃の各温度における、半導体封止用樹脂
組成物の粘度が特定の範囲に設定されている。このた
め、従来の液状封止剤に比べ可使時間が長くなり、貯蔵
安定性に優れている。しかも、室温で固形または半固形
であっても、40〜80℃程度の低い温度で急激に粘度
が低下して液状化できるため、吐出および塗布作業性に
優れている。また、本発明の半導体封止用樹脂組成物
は、室温下において、固形または半固形の状態で貯蔵で
きるため、無機質充填剤(D成分)が沈降してしまうこ
とがない。したがって、固形または半固形の状態で貯蔵
し、その後、必要に応じて低い温度下で液状化して用い
ることができるため、良好な封止を行うことができ、結
果、信頼性、特に耐湿信頼性の高い半導体装置が得られ
る。
【0161】特に、上記固形エポキシ樹脂(A成分)の
なかでも多官能固形エポキシ樹脂を用いた場合には、ガ
ラス転移温度(Tg)が高くなり、耐熱性が向上すると
いう利点がある。
【0162】そして、上記潜在性硬化促進剤(C成分)
として、特定のシェル部で硬化促進剤からなるコア部が
被覆されたコア/シェル構造を有するマイクロカプセル
型硬化促進剤を用いた場合には、それを含有してなる半
導体封止用樹脂組成物は、可使時間が非常に長くなり、
貯蔵安定性に特に優れるという利点がある。
【0163】さらに、上記無機質充填剤(D成分)とし
て球状溶融シリカを用い、これが半導体封止用樹脂組成
物全体中に特定の割合で含有されている場合には、それ
を含有してなる半導体封止用樹脂組成物は、流動性に優
れるようになり、吐出および塗布作業性に特に優れると
いう利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC042 CD061 CD071 CD141 DA077 DA087 DE147 DG057 DJ007 DJ017 DJ037 EL138 ER016 ET016 EU046 EU116 EU136 EW016 EW176 FB286 FD017 FD130 FD156 GQ05 4J036 AB17 AC02 AD08 AF15 AF36 DA10 DB21 DB22 DC25 DC26 DC36 DC41 DC46 DD07 FA01 FA03 FA05 FB08 HA07 JA07 4M109 AA01 BA04 CA05 EA03 EB03 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB12 EB13 EB16 EB19 EC01 EC05 EC14 EC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)〜(D)成分を含有する半
    導体封止用樹脂組成物であって、上記半導体封止用樹脂
    組成物の粘度が25℃で7000poise以上で、か
    つ80℃で5000poise以下に設定されているこ
    とを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。 (A)固形エポキシ樹脂。 (B)液状フェノール樹脂。 (C)潜在性硬化促進剤。 (D)無機質充填剤。
  2. 【請求項2】 上記(A)成分である固形エポキシ樹脂
    が、多官能固形エポキシ樹脂である請求項1記載の半導
    体封止用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記(C)成分である潜在性硬化促進剤
    が、硬化促進剤からなるコア部が、下記の一般式(1)
    で表される構造単位を有する重合体を主成分とするシェ
    ル部で被覆されたコア/シェル構造を有するマイクロカ
    プセル型硬化促進剤である請求項1または2記載の半導
    体封止用樹脂組成物。 【化1】
  4. 【請求項4】 上記(D)成分である無機質充填剤が、
    球状溶融シリカ粉末であって、上記球状溶融シリカ粉末
    が、半導体封止用樹脂組成物全体中に15〜85重量%
    の割合で含有されている請求項1〜3のいずれか一項に
    記載の半導体封止用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 配線回路基板上に、複数の接続用電極部
    を介して半導体素子が搭載され、上記配線回路基板と半
    導体素子との間の空隙が封止樹脂層によって封止されて
    なる半導体装置であって、上記封止樹脂層が、請求項1
    〜4のいずれか一項に記載の半導体封止用樹脂組成物に
    よって形成されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 配線回路基板上に、複数の接続用電極部
    を介して半導体素子が搭載され、上記配線回路基板と半
    導体素子との間の空隙が封止樹脂層によって封止されて
    なる半導体装置の製法であって、上記配線回路基板と半
    導体素子との間の空隙に、請求項1〜4のいずれか一項
    に記載の半導体封止用樹脂組成物を充填した後、硬化さ
    せることにより上記封止樹脂層を形成することを特徴と
    する半導体装置の製法。
  7. 【請求項7】 配線回路基板面上に半導体素子が搭載さ
    れ、配線回路基板と半導体素子とが電気的に接続され、
    上記半導体素子を内蔵するように半導体素子の周囲を封
    止樹脂層によって封止してなる半導体装置であって、上
    記封止樹脂層が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の
    半導体封止用樹脂組成物によって形成されていることを
    特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 配線回路基板面上に半導体素子が搭載さ
    れ、配線回路基板と半導体素子とが電気的に接続され、
    上記半導体素子を内蔵するように半導体素子の周囲を封
    止樹脂層によって封止してなる半導体装置の製法であっ
    て、上記半導体素子搭載面側の配線回路基板上に請求項
    1〜4のいずれか一項に記載の半導体封止用樹脂組成物
    を供給した後、硬化させることにより上記封止樹脂層を
    形成することを特徴とする半導体装置の製法。
  9. 【請求項9】 実装用基板上に、複数の接続用電極部を
    介して樹脂封止層が形成された半導体装置が、それ自体
    の配線回路基板を対面させた状態で搭載され、上記実装
    用基板と半導体装置との間の空隙が封止樹脂層によって
    封止されてなる半導体製品であって、上記封止樹脂層
    が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体封止用
    樹脂組成物によって形成されていることを特徴とする半
    導体製品。
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JP2008063542A (ja) * 2006-09-11 2008-03-21 Dow Corning Toray Co Ltd 硬化性シリコーン組成物および電子部品

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