JP2000309673A - 硬化性樹脂組成物と該組成物を含む貼り紙防止用塗料 - Google Patents

硬化性樹脂組成物と該組成物を含む貼り紙防止用塗料

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JP2000309673A
JP2000309673A JP11760699A JP11760699A JP2000309673A JP 2000309673 A JP2000309673 A JP 2000309673A JP 11760699 A JP11760699 A JP 11760699A JP 11760699 A JP11760699 A JP 11760699A JP 2000309673 A JP2000309673 A JP 2000309673A
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JP
Japan
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copolymer
curable resin
resin composition
unsaturated monomer
parts
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JP11760699A
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English (en)
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Yasushi Ariyoshi
泰 有吉
Takehiro Suzuki
健弘 鈴木
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Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】離型性に優れた表面を形成する硬化性樹脂組成
物と該組成物を含む貼り紙防止用塗料を提供すること。 【解決手段】カルボキシル基含有共重合体および/また
はエポキシ基含有共重合体の主鎖にポリオルガノシロキ
サンがブロックポリマー状に化学結合している共重合体
を含む硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、緻密
な架橋構造を有し、表面にポリオルガノシロキサンの性
状、撥水・撥油性、防汚性、特に離型性を効果的に発現
させること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被塗工物の表面撥
水・撥油性および離型性を与える硬化性樹脂組成物と該
組成物を含む塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種機能性の付与のため、様々な
基材表面の自由エネルギーを下げる方法が開発されてい
る。その分野は多岐にわたり、防汚、貼り紙防止、落書
き防止、着雪防止、撥水・撥油、撥インキ等の表面性状
を有する基材が求められている。その機能付与方法の一
つとしてポリオルガノシロキサンを含有させた組成物が
用いられている。しかし,反応性官能基を有するポリオ
ルガノシロキサンを、単に相補的に反応する官能基を有
する他成分ポリマーと混合し使用しても、相分離を起こ
し透明性や耐候性、硬度などで問題が現れる。
【0003】そこで、他成分ポリマーとポリオルガノシ
ロキサンのグラフトまたはブロック共重合体を用いるこ
とで各種樹脂とポリオルガノシロキサンとの相溶性の低
さを要因とする相分離を回避し、透明性が良く、タック
感を生じさせない塗膜を得る方法があり、このような発
明は、例えば、特公平02−298511号公報、特開
平01−139606号公報、特開平09−10044
5号公報などに開示されている。しかし,ポリオルガノ
シロキサンはコストが高く、また量が多くなるとガラス
転移温度が低いことによる硬度不足などの問題が生ずる
ためポリオルガノシロキサン使用量が少なくてもポリオ
ルガノシロキシサン由来の表面物性を発現する樹脂組成
物が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、比較的少な
いポリオルガノシロキサン量で効果的にその性質を発現
させる硬化性樹脂組成物と、更に該硬化性樹脂組成物を
含む、特に貼り紙防止用に使用される塗料を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表面自由
エネルギーが低いポリオルガノシロキサンをカルボキシ
ル基を有する他の重合体および/またはエポキシ基を有
する他の重合体との同一分子内にブロックポリマー状に
存在させ、カルボキシル基を有する重合体とエポキシ基
を有する重合体との反応により硬化させた塗膜が、耐候
性、耐酸性、耐溶剤性に優れること、また効果的に離型
性を発現し、特に高い貼り紙防止性を与えることに成功
し、本発明に至った。硬化塗膜表面の離型性は、ポリオ
ルガノシロキサン部分がその自由エネルギーの低さゆえ
表面に配向するために発現する。ここで、ポリオルガノ
シロキサン部分をブロックポリマー状に存在させること
により、特に貼り紙防止性能を効果的に発現させること
ができる。
【0006】すなわち、第1の発明は、カルボキシル基
含有α,β−エチレン性不飽和単量体とその他1種類以
上のα,β−エチレン性不飽和単量体との共重合体
(A)と、エポキシ基含有α,β−エチレン性不飽和単
量体とその他1種類以上のα,β−エチレン性不飽和単
量体との共重合体(B)との混合体であって、共重合体
(A)および/または共重合体(B)の主鎖に分子量8
00以上のポリオルガノシロキサンがブロックポリマー
状に化学結合していることを特徴とする硬化性樹脂組成
物である。第2の発明は、ポリオルガノシロキサンがブ
ロックポリマー状に化学結合している共重合体(A)お
よび/または共重合体(B)が、一般式
【0007】
【化2】
【0008】(式中x、nは整数でx=10〜300、
n=1〜20である)で示される高分子アゾ系開始剤と
分子量1000以下のラジカル重合開始剤を併用して製
造されることを特徴とする第1発明記載の硬化性樹脂組
成物である。第3の発明は、共重合体(B)中に共重合
されるエポキシ基含有α,β−エチレン性不飽和単量体
が(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレ
ートおよび/または(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)メチルメタクリレートであることを特徴とする第1
または第2発明記載の硬化性樹脂組成物である。第4の
発明は、多官能性エポキシ基含有化合物(C)および/
または加水分解性シリル基およびエポキシ基を併有する
化合物(D)を含む第1〜第3発明いずれかに記載の硬
化性樹脂組成物である。
【0009】第5の発明は、化合物(C)が3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ
ヘキサンカルボキシレート、化合物(D)が2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシ
ランであることを特徴とする第4発明記載の硬化性樹脂
組成物である。第6の発明は、第1〜第5発明いずれか
に記載の硬化性樹脂組成物を含むことを特徴とする貼り
紙防止用塗料である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用される、ポリオルガ
ノシロキサンがブロックポリマー状に化学結合したα,
β−エチレン性不飽和単量体の共重合体は、本発明にお
いて塗膜の透明性を保持しながら撥水・撥油性能を発現
させる上で不可欠なものである。ここで言うブロックポ
リマー状とはポリオルガノシロキサンの片方または両方
の末端と、1種類または2種類以上のα,β−エチレン
性不飽和単量体を重合して製造されうるポリマーの片方
または両方の末端同士が共有結合により結合している直
鎖状のポリマーの状態を指す。上記ポリオルガノシロキ
サンがブロックポリマー状に化学結合したα,β−エチ
レン性不飽和単量体の共重合体は、ポリオルガノシロキ
サン部をS、α,β−エチレン性不飽和単量体の共重合
体部をEとすると[(E−S)n−E]、[(E−S)
n]または[(S−E)n−S](ここでnは1以上の
整数)などの繰り返しをもつ共重合体で表せ、ポリジメ
チルシロキサン部とその他の共重合体部との結合部の構
造は溶液中や塗膜中で長期安定であればどのような構造
でも構わない。
【0011】上記シリコーン系ブロック共重合体を製造
する方法として、工業的には末端に連鎖移動能を持つ官
能基を有するポリジメチルシロキサン化合物を、α,β
−エチレン性不飽和単量体の重合系に存在させる方法、
もしくはアゾ基、パーオキシ基等の重合開始剤として働
く基を有するポリオルガノシロキサン化合物を使用し
て、α,β−エチレン性不飽和単量体の重合を行う方法
が簡便で好ましい。連鎖移動性のポリオルガノシロキサ
ンとしては、一般式
【0012】
【化3】
【0013】(式中xは整数で10〜300、Y1 、 Y
2 は分子量200以下の直鎖、R1 、R2 のうち少なく
とも一つがSH基、残りはアルキル基である)で示され
る、SH基を有する化合物等が挙げられ、該高分子連鎖
移動剤を用いて、α,β−エチレン性不飽和単量体を共
重合することで、シリコーン系ブロック共重合体を製造
することができる。重合開始剤として働く基を有するポ
リオルガノシロキサン化合物としては、具体的には 一般
【0014】
【化4】
【0015】(式中x、nは整数でx=10〜300、
n=1〜20である)で示される高分子アゾ系開始剤等
が挙げられ、該高分子アゾ系開始剤を用いて、エポキシ
基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体とその他1
種または2種以上のα,β−エチレン性不飽和単量体と
を共重合することで、一段階で該シリコーン系ブロック
共重合体を製造することができる。一般に、該高分子ア
ゾ系開始剤のみを用いて重合を行うと相対的に系内のア
ゾ基量が少なく、重合転化率の低下や分子量の増大、粘
度の増大が起こり、塗料としたときの作業性等に問題が
生じる。そのため、分子量1000以下のラジカル重合
開始剤および/または連鎖移動剤を併用して分子量を下
げる必要があるが、重合転化率、臭気の点で重合開始剤
を使用する方が好ましい。分子量1000以下のラジカ
ル重合開始剤としては、過酸化ジブチル、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル等の過酸化物、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル等のアゾビス化合物が挙げら
れるが、上記のラジカル重合開始剤に限定されずどのよ
うなものを用いても構わない。
【0016】上記の分子量1000以下のラジカル重合
開始剤を開始点として重合した重合体は、二分子停止反
応やポリマーへの連鎖移動反応が無ければα,β−エチ
レン性不飽和単量体のみのポリマーとなり、該重合法で
は高分子アゾ系開始剤を開始点としたブロック状ポリマ
ー以外にα,β−エチレン性不飽和単量体のみのポリマ
ーが存在するポリマーブレンドとなりうる。また、この
様にして得られる共重合体(A)および/または(B)
はポリオルガノシロキサン部とα,β−エチレン性不飽
和単量体の重合体部を有するポリマーは、その分子構造
から相溶化剤としての働きを有しうるため、例えば他の
α,β−エチレン性不飽和単量体の重合体やシリコーン
樹脂等と相溶性があり、これらを混合して使用すること
もできる。
【0017】ポリオルガノシロキサン部は共重合体
(A)、共重合体(B)どちらに導入されても良いし、
その両方に導入されても良い。特に、貼り紙防止機能を
出すためには、両方に存在させることが好ましい。上記
ポリオルガノシロキサン成分は、要求性能に応じてこれ
らの内から1種類、あるいは2種類以上を混合して使用
でき、十分な表面特性を得るためには組成物の有効性分
中0.1重量%以上になる様に共重合する事が望まし
く、さらに基材との密着性、強靭性等の塗膜性能、溶剤
への溶解性、有効性分中30重量%以下となる配合が望
ましい。コストの点も踏まえ更に好ましくは0.2重量
%以上5重量%以下である。また特に、共重合体(A)
または共重合体(B)それぞれに導入されるポリオルガ
ノシロキサン量は、相補的に反応するポリマーとの親和
性を十分得るため各共重合体中に30重量%以下となる
重合組成が望ましい。30重量%を越えると、混合成分
との相分離を起こす場合がある。
【0018】カルボキシル基を含有する共重合体(A)
に共重合されるカルボキシル基含有α,β−エチレン性
不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、β−カ
ルボキシエチルアクリレート、β−カルボキシエチルメ
タクリレート等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定
されるものではなく、カルボキシル基を有し、かつα,
β−エチレン性不飽和基を有するものならば構わない。
このうち、重合後のポリマーの重合溶媒への溶解度やコ
スト、汎用性などからアクリル酸、メタクリル酸が使用
されるのが好ましい。
【0019】上記のカルボキシル基含有α,β−エチレ
ン性不飽和単量体は、1つのポリマー分子中に2ユニッ
ト以上存在すれば3次元網目架橋を形成することは可能
であるが、特に共重合体(A)の全単量体中の10〜7
0重量%、好ましくは20〜50重量%使用される。1
0重量%未満であると架橋密度が低くなるため耐溶剤性
が悪くなり、50重量%を越えると架橋密度が必要以上
に高くなり耐衝撃性、可撓性が悪くなる。エポキシ基を
含有する共重合体(B)に共重合されるエポキシ基含有
α,β−エチレン性不飽和単量体としては、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピルアクリレート、2,3−エ
ポキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチルアクリレート、
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレ
ート、グリシジルアリルエーテル、4−ビニル−1−シ
クロヘキセン1,2エポキシドなどが挙げられるが、必
ずしもこれらに限定されるものではなく、エポキシ基を
有し、かつα,β−エチレン性不飽和基を有するものな
らば構わない。このうち、ラジカル重合性や、塗膜とし
たときの硬度、耐溶剤性などからグリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート、2,3−エポキシ−2
−メチルプロピルアクリレート、2,3−エポキシ−2
−メチルプロピルメタクリレート、(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)メチルアクリレート、(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)メチルメタクリレートが使用され
るのが好ましい。可使時間や比較的低温でのカルボキシ
ル基との反応性の点で更に好ましくは(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)メチルアクリレート、(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレートが使用さ
れる。
【0020】上記のエポキシ基含有α,β−エチレン性
不飽和単量体は、1つのポリマー分子中に2ユニット以
上存在すれば3次元網目架橋を形成することは可能であ
るが、特に共重合体(B)の全単量体中の10〜70重
量%、好ましくは20〜50重量%使用される。10重
量%未満であると架橋密度が低くなるため耐溶剤性が悪
くなり、70重量%を越えると溶剤への溶解度が低くな
ること、架橋密度が必要以上に高くなり耐衝撃性、可撓
性が悪くなること、また架橋後未反応のカルボキシル基
が存在し易くなり耐水性、耐アルカリ性が悪くなること
などの問題が生じる場合がある。
【0021】以上の共重合体(A)および(B)に共重
合される、それぞれカルボキシル基およびエポキシ基を
有するα,β−エチレン性不飽和単量体は、混合し塗工
後に架橋させて、基材と密着した硬質な塗膜を形成する
ために用いられる。本発明で、共重合体(A)および共
重合体(B)に共重合されるその他のα,β−エチレン
性不飽和単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の不飽和
モノカルボン酸のアルキルエステル類、(メタ)アクリ
ロニトリル等のニトリル類、スチレン、α−メチルスチ
レン等のスチレン類、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなど
の水酸基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリル
アミド、ダイアセトンアクリルアミド等のアミド基含有
単量体、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジメ
チロール(メタ)アクリルアミド等のメチロール基含有
単量体、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコ
キシメチル基含有単量体、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単量体、エチ
レン、プロピレン、イソプレン等のオレフィン類、クロ
ロプレン、ブタジエン等のジエン類、メチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエー
テル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニル
エーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニ
ル類等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるも
のではない。上記α,β−エチレン性不飽和単量体は1
種または2種以上混合使用することができる。また、共
重合体(B)にはアミノ基含有単量体を共重合するの
は、重合反応中にエポキシ基と反応する場合があるので
好ましくない。
【0022】ここで、(メタ)アクリレートとはメタク
リレートまたはアクリレートのこと、(メタ)アクリロ
ニトリルとはメタクリロニトリルまたはアクリロニトリ
ルのこと、(メタ)アクリル酸とはメタクリル酸または
アクリル酸のこと、(メタ)アクリルアミドとはメタク
リルアミドまたはアクリルアミドのことを示す。更に、
公知の技術に従って架橋密度を高くするため、および、
硬質な塗膜を形成するために加水分解性シリル基を有す
る単量体を用いることもできる。加水分解性シリル基を
有する単量体の例としては、3−(メタ)アクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリル
オキシプロピルメチルジメトキシシランなどの(メタ)
アクリルオキシアルキルアルコキシシラン、(メタ)ア
クリルオキシアルキルアルコキシアルキルシラン、トリ
メトキシビニルシラン、ジメトキシエチルシラン、トリ
エトキシビニルシラン、トリエトキシアリルシラン、ビ
ニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシ
シラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン
などが挙げられる。
【0023】本発明の共重合体(A)および共重合体
(B)は、通常溶液重合または非水系分散重合によって
製造される。重合溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル類、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサン、
ヘプタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられ、これらを
単独もしくは混合系で使用できる。合成時の単量体の仕
込み濃度は、0.1〜80重量%が好ましい。
【0024】重合開始剤としては、通常の過酸化物また
はアゾ化合物、例えば、ジ−t−ブチルペルオキシド、
t−ブチルペルベンゾエート、t−ブチルペルオクトエ
ート、クメンヒドロキシペルオキシド,またアゾビスメ
トキシジメチルバレロニトリル,アゾビスジメチルバレ
ロニトリル,アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスメ
チルブチロニトリル,ジメチルアゾビルイソブチレー
ト,アゾビスシアノ吉草酸などが用いられ、重合温度
は、50〜140℃、好ましくは70〜120℃であ
る。ポリオルガノシロキサン系高分子アゾ系開始剤のみ
を用いて重合を行う場合は、相対的に系内のアゾ基量が
少なく、重合転化率の低下や分子量の増大、粘度の増大
が起こり、塗料としたときの作業性等に問題が生じる。
そのため、上記のラジカル重合開始剤を併用する方法
で、重合転化率、重合体の分子量、粘度を調節する必要
がある。
【0025】また、本発明においては、組成物架橋密度
を調節するため、種々の多官能性エポキシ基含有化合物
(C)を組成物中に混合して使用することができる。エ
チレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、1、6−ヘキサンジオールジグリシジルエー
テル、フタル酸ジグリシジルエステルなどのビスエポキ
シ化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビ
ス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートな
どの多官能脂環式エポキシ化合物、油化シェルエポキシ
社製、商品名エピコート801、802,807,81
5,827,828,834,815X,815XA
1、828EL,828XA、1001、1002、1
003、1055、1004、1004AF、100
7、1009、1010、1003F、1004F,1
005F,1100L,834X90,1001B8
0,1001X70,1001X75,1001T7
5,5045B80,5046B80,5048B7
0,5049B70、5050T60、5050、50
51、152、154、180S65,180H65,
1031S,1032H60、604、157S70、
ナガセ化成工業株式会社製、商品名デナコールEX−6
11、612、614、614B、622、651、6
51A、512、521、411、421、301、3
13、314、321、201、211、212、81
0、811、850、851、821、830、83
2、841、861、911、941、920、92
1、931、2000、4000、922、111、1
21、141、145、146、171、192、70
1、721、203、251、711、731、14
7、221、125、1101、1102、1103な
どのエポキシ化合物があげられる。このうち、無黄変
性、可使時間、塗膜の耐溶剤性などの理由で多官能脂環
式エポキシ化合物が使用されるのが好ましい。適度な低
温硬化性を踏まえ更に好ましくは3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレートが使用される。
【0026】同様に、本発明においては、組成物架橋密
度を調節するため、種々の加水分解性シリル基およびエ
ポキシ基を併有する化合物(D)を組成物中に混合して
使用することができる。例えば2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルトリアルコキシシラン等が挙げられ
る。このうち可使時間、塗膜の耐溶剤性、適度な低温硬
化性などの理由で2−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリアルコキシシランが使用されるのが好ま
しい。また、本発明においては、さらに、シランカップ
リング剤を、必要に応じて用いることができる。シラン
カップリング剤の具体例としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシランなどの4官能シラン、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、3−
クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−モル
ホリノプロピルトリメトキシシランなどの3官能シラ
ン、さらに上記3官能シランの一部がアルキル基、フェ
ニル基、ビニル基などで置換された2官能シラン、例え
ば、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−クロ
ロプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシランなどが挙げられる。
【0027】本発明においては、共重合体(A)中のカ
ルボキシル基と共重合体(B)中のエポキシ基の架橋反
応を促進させるために、種々の架橋触媒を用いることが
できる。代表的な架橋触媒としては、ジシクロヘキシル
アミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジル
アミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−
ブタンジアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、シクロヘキシルエチルアミンなどの2、3級ア
ミン類、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラアルキルアンモニウムクロリド、テトラアルキルア
ンモニウムブロミド等の4級アンモニウム化合物、4級
アンモニウム塩等が挙げられる。
【0028】本発明の硬化性樹脂組成物は被塗布物に塗
布後、例えば80〜160℃の温度で5〜30分程度加
熱することにより架橋する。上記の硬化触媒から適当に
選択し添加することによって常温でも硬化できる。更に
組成物中に加水分解性シリル基を含有する化合物が存在
する場合、その縮合反応を促進するため酢酸ナトリウ
ム、オクチル酸錫、オクチル酸鉛、オクチル酸コバル
ト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、ナフテン
酸鉛、ナフテン酸コバルト、ジブチル錫ジオクテート、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレートジブチル
錫ジ(2−エチルヘキソエート)などの金属塩化合物を
使用することもできる。特に、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫ジマレートなどの錫化合物の使用が好ま
しい。
【0029】これらの架橋触媒は2種類以上使用しても
よく、その総使用量は樹脂組成物100重量%に対して
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の
範囲である。本発明においては、必要に応じ本発明によ
る効果を妨げない範囲で、充填剤、チクソトロピー付与
剤、着色顔料、体質顔料、染料、老化防止剤、紫外線吸
収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱
伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、
殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、硬化剤等の各種の添加
剤を添加してもよい。
【0030】また、主剤必須成分と反応するが硬化剤必
須成分とは反応しない添加成分を硬化剤に、硬化剤必須
成分と反応するが主剤必須成分とは反応しない添加成分
を主剤に添加することにより、それぞれの貯蔵安定性と
混合後の反応性および硬化物性向上を図ることもでき
る。本発明の硬化性樹脂の混合液の粘度は、1000c
ps(25℃)以下が望ましい。粘度が1000cps
より高いと、基材への塗工時の作業性が悪くなる。粘度
は、材料の選択で調節できる。塗装作業を容易にするた
めに粘度を低下させる場合には、有機溶剤を使用するこ
とが好ましい。有機溶剤としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール
等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられ、これ
らを単独もしくは混合系で使用できるが、必ずしもこれ
らに限定されない。
【0031】本発明の硬化性樹脂組成物は、処理表面1
m2 あたり10〜500g使用されるのが好ましく、吹
き付け、浸漬、刷毛、ブラシまたはローラー等の公知の
方法により適用される。塗布後は焼き付け、または常温
で乾燥させることができる。本発明の硬化性樹脂組成物
は、レンガ、タイル、天然石、セラミック、コンクリー
ト、セメント、モルタル、スレート、金属等建材または
その他の支持体に塗工され使用される。また、ガラス、
アクリル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム等の板やフィルムなどに塗工することで、
透明基材に低表面エネルギーの表面物性を与えることも
できる。
【0032】共重合体(A)および(B)共にポリオル
ガノシロキサンを導入した場合の本発明の硬化性樹脂組
成物を含む塗料は、粘着剤に対して剥離性に優れるた
め、貼り紙防止用塗料として非常に有用である。該塗料
は、電柱、高架の橋脚、歩道橋の支柱、電柱および電柱
広告板、照明灯や信号機のポール、信号機の制御ボック
ス、一般の塀、壁、仕切り板、地下道およびその出入
口、広告板、ごみ箱、自転車置き場、公衆トイレ、換気
塔などの貼り紙の多い場所および物に塗装され使用され
る。本発明の貼り紙防止用塗料は、処理表面1m2 あた
り10〜500g使用されるのが好ましく、吹き付け、
浸漬、刷毛、ブラシまたはローラー等の公知の方法によ
り適用される。塗布後は焼き付け、または常温で乾燥さ
せることができる。
【0033】更にプラスチックビーズ、ウレタンビー
ズ、シリカビーズ等の接着面積低下剤を加えて貼り紙防
止能を向上させることもできる。
【0034】
【実施例】本発明を、実施例に基づき更に詳細に説明す
る。 製造例1 「樹脂溶液1」撹拌機、温度計、コンデンサー、窒素導
入管をとりつけた1000mlのフラスコにメチルエチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意したアクリル酸30部、
メチルメタクリレート30部、ブチルメタクリレート3
7.5部、VPS−0501(和光純薬工業株式会社
製:ポリジメチルシロキサン系高分子アゾ系開始剤、ポ
リジメチルシロキサン部の分子量約5000、数平均分
子量約2〜3万)を2.5部、アゾビスイソブチロニト
リル1.5部、メチルエチルケトン50部の混合液を滴
下ロートを用い2時間かけて滴下した1時間後アゾビス
イソブチロニトリル0.5部を追加し、その後同温度に
て3時間撹拌した後重合を終了した。以上のようにカル
ボキシル基含有シリコーン系ブロック共重合体溶液を得
た。
【0035】製造例2 「樹脂溶液2」製造例1と同様の装置にメチルエチルケ
トン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を充分
にしたところへ、別に用意したアクリル酸30部、メチ
ルメタクリレート25部、VPS−0501を45部、
アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メチルエチルケ
トン50部の混合液を滴下ロートを用い2時間かけて滴
下した1時間後アゾビスイソブチロニトリル0.5部を
追加し、その後同温度にて3時間撹拌した後重合を終了
した。以上のようにカルボキシル基含有シリコーン系ブ
ロック共重合体溶液を得た。
【0036】製造例3 「樹脂溶液3」製造例1と同様の装置にメチルエチルケ
トン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を充分
にしたところへ、別に用意したアクリル酸30部、メチ
ルメタクリレート30部、ブチルメタクリレート37.
5部、チッソ(株)製サイラプレーンFM−0721
(片末端メタクリロキシ基含有ポリシロキサン化合物)
を2.5部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メ
チルエチルケトン50部の混合液を滴下ロートを用い2
時間かけて滴下した1時間後アゾビスイソブチロニトリ
ル0.5部を追加し、その後同温度にて3時間撹拌した
後重合を終了した。以上のようにカルボキシル基含有シ
リコーン系グラフト共重合体溶液を得た。
【0037】製造例4 「樹脂溶液4」製造例1と同様の装置にメチルイソブチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意した別に用意したグリシ
ジルメタクリレート40部、メチルメタクリレート30
部、n−ブチルメタクリレート17.5部、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート10部、VPS−0501を
2.5部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メチ
ルイソブチルケトン50部の混合液を滴下ロートを用い
2時間かけて滴下した1時間後アゾビスイソブチロニト
リル0.5部を追加し、その後同温度にて3時間撹拌し
た後重合を終了した。以上のようにエポキシ基含有シリ
コーン系ブロック共重合体溶液を得た。
【0038】製造例5 「樹脂溶液5」製造例1と同様の装置にメチルイソブチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意した別に用意した(3,
4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート4
0部、メチルメタクリレート30部、n−ブチルメタク
リレート17.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート10部、VPS−0501を2.5部、アゾビスイ
ソブチロニトリル1.5部、メチルイソブチルケトン5
0部の混合液を滴下ロートを用い2時間かけて滴下した
1時間後アゾビスイソブチロニトリル0.5部を追加
し、その後同温度にて3時間撹拌した後重合を終了し
た。以上のようにエポキシ基含有シリコーン系ブロック
共重合体溶液を得た。
【0039】製造例6 「樹脂溶液6」製造例1と同様の装置にメチルイソブチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意した別に用意した(3,
4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート4
0部、メチルメタクリレート15部、VPS−0501
を45部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メチ
ルイソブチルケトン50部の混合液を滴下ロートを用い
2時間かけて滴下した1時間後アゾビスイソブチロニト
リル0.5部を追加し、その後同温度にて3時間撹拌し
た後重合を終了した。以上のようにエポキシ基含有シリ
コーン系ブロック共重合体溶液を得た。
【0040】製造例7 「樹脂溶液7」製造例1と同様の装置にメチルイソブチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意した別に用意した(3,
4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート4
0部、メチルメタクリレート30部、n−ブチルメタク
リレート17.5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート10部、FM−0721を2.5部、アゾビスイソ
ブチロニトリル1.5部、メチルイソブチルケトン50
部の混合液を滴下ロートを用い2時間かけて滴下した1
時間後アゾビスイソブチロニトリル0.5部を追加し、
その後同温度にて3時間撹拌した後重合を終了した。以
上のようにエポキシ基含有シリコーン系グラフト共重合
体溶液を得た。
【0041】製造例8 「樹脂溶液8」製造例1と同様の装置にメチルエチルケ
トン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を充分
にしたところへ、別に用意したアクリル酸30部、メチ
ルメタクリレート35部、ブチルメタクリレート35
部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メチルエチ
ルケトン50部の混合液を滴下ロートを用い2時間かけ
て滴下した1時間後アゾビスイソブチロニトリル0.5
部を追加し、その後同温度にて3時間撹拌した後重合を
終了した。以上のようにカルボキシル基含有共重合体溶
液を得た。
【0042】製造例9 「樹脂溶液9」製造例1と同様の装置にメチルイソブチ
ルケトン100部を仕込み80℃に昇温し、窒素置換を
充分にしたところへ、別に用意した別に用意した(3,
4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート4
0部、メチルメタクリレート30部、n−ブチルメタク
リレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
10部、アゾビスイソブチロニトリル1.5部、メチル
イソブチルケトン50部の混合液を滴下ロートを用い2
時間かけて滴下した1時間後アゾビスイソブチロニトリ
ル0.5部を追加し、その後同温度にて3時間撹拌した
後重合を終了した。以上のようにエポキシ基含有共重合
体溶液を得た。
【0043】実施例1〜6、比較例1〜6 以上のように得られた樹脂溶液を、固形分換算で表1お
よび2に示す重量となるように混合した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表1および2中の略称は以下の通りであ
る。 1)ECHETMS:2−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン 2)GPTMS:3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン 3)2ECH:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 各実施例および比較例は、表1および2に示した混合比
に加えさらにメチルイソブチルケトンを加え固形分30
%に調製して塗料を得た。No.40のバーコーターで
150mm×70mm×1mmのアルミ板に塗布したの
ち、130℃のオーブンで20分乾燥した。
【0047】この様に塗工された基板について、各種の
試験を行った。試験方法は以下の通りである。結果は表
3に示す。 塗料外観:混合後目視で確認した。 ○:全体が無色透明、または半透明。 ×:白濁しており、静置すると分離する。 塗膜外観:乾燥後目視で確認した。 ○:光沢がある。 △:光沢無し。
【0048】 ×:ハジキやクレーター等の異常を生じる。 耐溶剤性:酢酸エチル含脱脂綿で50回ラビングし、目
視で塗膜異常を確認した。 ○:異常なし ×:ラビングによる塗膜の傷、はがれが観察される 落書き除去性:油性マジックで落書きを行い、24時間
経過した後、除去性を評価した。 ○:エタノール含浸紙ウエスで除去でき塗膜に異常がな
い △:除去できるが跡が残る、または除去後塗膜に異常が
ある ×:除去できない 貼り紙剥離性:巾が25mmの布テープを5kgの荷重
を1往復かけて基材に張り付け、その20分後300m
m/分の速度で180度ピールしたときの剥離力を測定
した(単位:gf/25mm)。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は、比較的少
ないポリオルガノシロキサン量でその効果を発現させる
ことができ、該硬化性樹脂組成物を利用する方法で土木
建築物または他の支持体の表面撥水・撥油処理および、
落書き防止性等を付与し、防汚性の基材として広範囲に
利用し適用することができるというものである。特に該
硬化性樹脂組成物を含む塗料は離型性に優れるものであ
り、該硬化性樹脂組成物を含む塗料は貼り紙防止用の塗
料として利用し適用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/10 C08L 63/10 83/10 83/10 C09D 133/02 C09D 133/02 135/00 135/00 163/10 163/10 183/10 183/10 Fターム(参考) 4J002 AA01W AA01X BG01W BH02W CD01W CD01X CD02W CD02X CD08W CD08X CD11W CD11X CD19X CP17W CP17X GH01 4J035 BA02 CA06M CA11M CA18M CA19M CA20M GA02 GB02 GB03 GB05 LB01 4J036 AA01 AK09 AK10 AK11 AK14 AK17 DB17 GA02 GA09 GA12 GA13 HA12 JA01 4J038 CA001 CA002 CB001 CB002 CC021 CC022 CC081 CC082 CE051 CE052 CF021 CF022 CG031 CG032 CG061 CG062 CG071 CG072 CG141 CG142 CH011 CH012 CH071 CH072 CH121 CH122 CH151 CH152 CH171 CH172 CH201 CH202 CK011 CK012 DB032 DB11 DB211 DB212 DB231 DB232 DB25 DL151 DL152 GA03 GA06 GA07 GA09 GA10 GA15 JC34 KA03 NA05 NA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基含有α,β−エチレン性不
    飽和単量体とその他1種類以上のα,β−エチレン性不
    飽和単量体との共重合体(A)と、エポキシ基含有α,
    β−エチレン性不飽和単量体とその他1種類以上のα,
    β−エチレン性不飽和単量体との共重合体(B)との混
    合体であって、共重合体(A)および/または共重合体
    (B)の主鎖に分子量800以上のポリオルガノシロキ
    サンがブロックポリマー状に化学結合していることを特
    徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】共重合体(A)および/または共重合体
    (B)が、一般式 【化1】 (式中x、nは整数でx=10〜300、n=1〜20
    である)で示される高分子アゾ系開始剤と分子量100
    0以下のラジカル重合開始剤を併用して製造されること
    を特徴とする請求項1記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】共重合体(B)中に共重合されるエポキシ
    基含有α,β−エチレン性不飽和単量体が(3,4−エ
    ポキシシクロヘキシル)メチルアクリレートおよび/ま
    たは(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタク
    リレートであることを特徴とする請求項1または2記載
    の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】多官能性エポキシ基含有化合物(C)およ
    び/または加水分解性シリル基およびエポキシ基を併有
    する化合物(D)を含む請求項1ないし3いずれかに記
    載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】化合物(C)が3,4−エポキシシクロヘ
    キシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボ
    キシレート、化合物(D)が2−(3,4−エポキシシ
    クロヘキシル)エチルトリアルコキシシランであること
    を特徴とする請求項4記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5いずれかに記載の硬化性樹脂
    組成物を含むことを特徴とする貼り紙防止用塗料。
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