JP2000309267A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2000309267A
JP2000309267A JP11119429A JP11942999A JP2000309267A JP 2000309267 A JP2000309267 A JP 2000309267A JP 11119429 A JP11119429 A JP 11119429A JP 11942999 A JP11942999 A JP 11942999A JP 2000309267 A JP2000309267 A JP 2000309267A
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reservoir
regulator
valve
chamber
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Masaki Oishi
昌樹 大石
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化及びコストの低減を図ったブレーキ装
置を提供すること。 【解決手段】 ブレーキペダル2に印加される踏力をブ
レーキ液圧に変換するマスタシリンダMCと、マスタシ
リンダMCに作動流体圧を付与することにより踏力を倍
力するポンプ装置42と、ポンプ装置42にブレーキ液
を供給するポンプリザーバ43と、ポンプ装置42から
マスタシリンダMCに付与される作動流体圧を制御する
レギュレータRGとを備えたブレーキ装置100におい
て、ポンプリザーバ43は貯溜室43cの容積が可変と
なり、パワー室R1とポンプリザーバ43とは第1液圧
経路Aとは別に連通可能となるドレン経路Cを配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の車輪に制動
力を付与するブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキ装置は、特開平11−2
0663号公報に開示されるように、マスタシリンダ
と、前記マスタシリンダにブレーキ液を供給するリザー
バと、前記リザーバからブレーキ液の供給を受けると共
に前記マスタシリンダにブレーキ液圧を付与するアキュ
ムレータとを備えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの従来
のブレーキ装置は、リザーバにおいて、マスタシリンダ
に必要なブレーキ液に加え、アキュムレータに蓄えるブ
レーキ液の確保が必須であり、リザーバの大型化を招く
恐れを有している。
【0004】車両において大型のリザーバタンクを備え
ることは車両搭載上の制約となり、リザーバキャップか
らのあふれに対しても複雑な迷路構造が必要となるなど
コストの増大の要因ともなる。
【0005】本発明は、小型化及びコストの低減を図っ
たブレーキ装置を提供することを、その技術的課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の手段として、リザーバと、前記リザーバから
作動流体の供給を受けると共にパワー室に作動流体圧を
供給する少なくとも一つの圧力源と、前記圧力源から前
記パワー室へ供給される作動流体圧を制御するレギュレ
ータと、前記パワー室へ前記圧力源から作動流体が供給
されることにより作動可能な少なくとも一つのマスタシ
リンダとを備えたブレーキ装置において、前記リザーバ
はその貯溜室の容積が可変となり、前記パワー室と前記
リザーバとは、前記圧力源と前記レギュレータとを介し
て連通する第1経路とは別に連通可能となる第2経路を
有することを特徴とするブレーキ装置が望ましい。
【0007】好ましくは、第2の手段として、前記第2
経路は、前記レギュレータを介して前記パワー室と前記
リザーバとを連通することを特徴とする第1の手段のブ
レーキ装置が望ましい。
【0008】好ましくは、第3の手段として、前記レギ
ュレータは機械式調圧弁であることを特徴とする第2の
手段のブレーキ装置が望ましい。
【0009】好ましくは、第4の手段として、前記機械
式調圧弁は、前記圧力源から作動流体の供給を受ける入
力ポートと、前記パワー室からの作動流体の流入を許容
する減圧ポートとを備え、前記第1経路は前記入力ポー
トに連通され、前記第2経路は前記減圧ポートに連通さ
れることを特徴とする第3の手段のブレーキ装置が望ま
しい。
【0010】好ましくは、第5の手段として、前記レギ
ュレータはリニア制御バルブであることを特徴とする第
1の手段のブレーキ装置が望ましい。
【0011】好ましくは、第6の手段として、前記第2
経路において前記パワー室と前記リザーバとの連通を制
御するバルブを備えることを特徴とする第1の手段〜第
5の手段の何れか一に記載のブレーキ装置が望ましい。
【0012】好ましくは、第7の手段として、前記バル
ブはリニア制御バルブであることを特徴とする第6の手
段のブレーキ装置が望ましい。
【0013】好ましくは、第8の手段として、前記圧力
源から前記パワー室へ供給される作動流体が前記レギュ
レータによって制御される以前において、制御手段によ
り前段制御されることを特徴とする第1の手段〜第7の
手段の何れか一に記載のブレーキ装置が望ましい。
【0014】好ましくは、第9の手段として、前記マス
タシリンダは前記リザーバとは独立的に配設されるメイ
ンリザーバから作動流体の供給を受けることを特徴とす
る第1の手段〜第8の手段の何れか一に記載のブレーキ
装置。
【0015】第1の手段のブレーキ装置は、リザーバは
その貯溜室の容積が可変となり、パワー室とリザーバと
は、圧力源とレギュレータとを介して連通する第1経路
とは別に、第2経路を介して連通可能となる。
【0016】第2の手段のブレーキ装置は、第1の手段
の作用に加えて、第2経路において、パワー室とリザー
バとはレギュレータを介して連通可能となる。
【0017】第3の手段のブレーキ装置は、第2の手段
の作用に加えて、機械式調圧弁により圧力源からパワー
室へ供給される作動流体圧が制御される。
【0018】第4の手段のブレーキ装置は、第3の手段
の作用に加えて、第1経路は機械式調圧弁の入力ポート
に連通され、第2経路は機械式調圧弁の減圧ポートに連
通される。
【0019】第5の手段のブレーキ装置は、第1の手段
の作用に加えて、リニア制御バルブにより圧力源からパ
ワー室へ供給される作動流体圧が制御される。
【0020】第6の手段のブレーキ装置は、第1の手段
〜第5の手段の何れか一に記載の作用に加えて、バルブ
により第2経路におけるパワー室とリザーバとの連通が
制御される。
【0021】第7の手段のブレーキ装置は、第6の手段
の作用に加えて、リニア制御バルブにより第2経路にお
けるパワー室とリザーバとの連通が制御される。
【0022】第8の手段のブレーキ装置は、第1の手段
〜第7の手段の何れか一に記載の作用に加えて、圧力源
からパワー室へ供給される作動流体がレギュレータによ
って制御される以前において、制御手段により前段制御
される。
【0023】第9の手段のブレーキ装置は、第1の手段
〜第8の手段の何れか一に記載の作用に加えて、マスタ
シリンダはリザーバとは独立的に配設されるメインリザ
ーバから作動流体の供給を受ける。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
具体的に説明する。
【0025】図1は本発明の一実施の形態に係る液圧ブ
レーキ装置1の概略図である。図1に示すように、ブレ
ーキ装置100は、ブレーキペダル2の踏み込み操作に
伴う踏力(入力)をブレーキ液圧に変換するマスタシリ
ンダMCと、マスタシリンダMCにブレーキ液を供給す
るマスタシリンダリザーバ4(メインリザーバ)と、マ
スタシリンダMCに作動流体圧を付与することによりブ
レーキペダル2の踏み込み操作を助勢して踏力を倍力す
る圧力源としてのポンプ装置42と、ポンプ装置42に
作動流体としてのブレーキ液を供給するポンプリザーバ
43(リザーバ)と、ポンプ装置42からマスタシリン
ダMCに付与される作動流体圧をブレーキペダル2の操
作量に応じて所定圧に制御する機械作動式のレギュレー
タRGと、ポンプ装置42からレギュレータRGに付与
される作動流体圧を制御するリニア制御バルブ104
(制御手段)と、レギュレータRGとポンプリザーバ4
3との間の連通を制御するリニア制御バルブ105とを
有している。
【0026】ポンプ装置42は、レギュレータRGを介
してマスタシリンダMCとポンプリザーバ43とを連通
する第1液圧経路Aにおいて、レギュレータRGとポン
プリザーバ43との間に配設されている。又、リニア制
御バルブ104は、ポンプ装置42を跨ぎ第1液圧経路
Aに並列に連通される第2液圧経路Bに配設されてい
る。
【0027】即ち、第1液圧経路Aは、ポンプ装置42
とレギュレータRGとを連通する通路A1(主通路)と
ポンプ装置42とポンプリザーバ43とを連通する通路
A2とを備えており、従って、第2液圧経路Bは通路A
1から分岐する分岐路として機能している。
【0028】レギュレータRGとポンプリザーバ43と
はドレン経路C(第2経路)を介して連通されており、
ソレノイドバルブ105はドレン経路Cに配設されてい
る。
【0029】図2は図1のマスタシリンダMC及びレギ
ュレータRG部分の断面図である。図2に示すようにシ
リンダボデー1内にマスタシリンダMCとレギュレータ
RGが構成されている。本実施形態のマスタシリンダM
Cは二つの圧力室R2,R4が形成されたタンデムマス
タシリンダで、所謂ダイアゴナル配管が構成されてい
る。
【0030】即ち、車両後方側(図2の右側)に設けら
れたブレーキ操作部材たるブレーキペダル2に踏力が加
えられると、この踏力がプッシュロッド3を介してブレ
ーキ作動力として伝えられ、これに応じてマスタシリン
ダMCの二つの圧力室R2,R4からの出力ブレーキ液
圧が、例えばアンチスキッド制御等を行うための電磁
弁、コントローラ等を含む液圧制御装置PCを介して、
夫々車両前方右側及び後方左側の車輪FR,RLの制動
力発生手段としてのホイールシリンダWfr,Wrl、並び
に前方左側及び後方右側の車輪FL,RRのホイールシ
リンダWfl,Wrrに出力されるように構成されている。
【0031】このとき、ポンプ装置42から作動流体圧
がマスタシリンダMCに向けて吐出され、レギュレータ
RGによりブレーキペダル2の操作量に応じて所定圧に
調圧された後に作動流体圧がマスタシリンダMCに付与
され、後述するようにブレーキペダル2の操作が助勢さ
れると共に踏力が倍力される。
【0032】シリンダボデー1には、内径が異なる孔1
a,1b,1c等から成る段付孔が形成されており、こ
の中にマスタピストン10,20及び制御ピストン30
が収容され、マスタピストン10,20の間に圧力室R
2が形成され、マスタピストン20と制御ピストン30
との間に圧力室R4が形成されている。尚、孔1aの後
端はこれより大きい内径を有するパワー室R1に連通し
ている。最も径が小さい孔1bと、これより大径の孔1
aの両者に、制御ピストン30の両端部が夫々液密的摺
動自在に嵌合されている。
【0033】マスタピストン10は、図3に拡大して示
すように、その前方端部の外面にランド部11が形成さ
れ、これに断面カップ形状で環状のシール部材12と環
状のシール部材13が装着されて孔1aに軸方向或いは
前後方向(図3中左右方向)に液密的摺動自在に嵌合さ
れ、前端面がマスタピストン20の後端面に対向するよ
うに配設されている。
【0034】従って、シール部材12,13によってパ
ワー室R1と圧力室R2が液密的に分離されている。マ
スタピストン10の本体部14は円筒状のスリーブ15
によって支持されている。このスリーブ15の内面及び
外面には環状の溝が形成されると共に、これから軸方向
に一定距離隔てた内面にも環状の溝が形成されている。
【0035】これらの溝には夫々環状のシール部材1
6,17及び断面カップ形状で環状のシール部材18が
収容されており、パワー室R1に対するシール性が確保
されている。更に、マスタピストン10の先端面から軸
方向に凹部10aが形成されており、先端部にはリテー
ナ19が装着されている。
【0036】マスタピストン20の外周には、後端部に
ランド部21が形成されると共に、軸方向に所定距離隔
てた前方側(図3中左方側)にはランド部21と同径の
ランド部22が形成されており、これらのランド部2
1,22には、夫々断面カップ形状で環状のシール部材
23,24が配設されて孔1aに液密的摺動自在に嵌合
されている。また、マスタピストン20の両端から軸方
向に凹部20a,20bが形成されると共に、マスタピ
ストン20の径方向に穴20cが形成され、その底部で
連通孔20dを介して凹部20aに連通している。
【0037】ランド部21,22間に形成された環状の
給液室R3はポート1eを介してマスタシリンダマスタ
シリンダリザーバ4に連通しており、給液室R3は穴2
0c、連通孔20d及び凹部20aを介して圧力室R2
に連通し得る。更に、マスタピストン20の先端部には
リテーナ29が装着されている。
【0038】マスタピストン20の後端側にはリテーナ
25が装着され、これに弁体26が係止されて弁体26
のマスタピストン10方向への移動が規制されている。
弁体26の先端にはゴム等の弾性部材が被着され、連通
孔20dに当接してこれを密閉し得るように構成されて
いる。
【0039】弁体26の他端側にはロッド27が一体的
に形成され、その後端に係止部28が形成されており、
係止部28は凹部10a内を移動可能に配置され、リテ
ーナ19に係止されてマスタピストン20方向への移動
が規制されている。そして、マスタピストン10のリテ
ーナ19とマスタピストン20のリテーナ25との間に
スプリング5が張設され、両者間が離隔する方向に付勢
されている。尚、マスタピストン20の後退位置は、シ
リンダボデー1に固定された係止ピン7によって規制さ
れる。
【0040】図4に拡大して示すように、制御ピストン
30の外周には、後端部に大径のランド部31が形成さ
れると共に、軸方向或いは前後方向(図4中左右方向)
に所定距離隔てた前方側(図4中左方側)には小径のラ
ンド部32が形成されており、ランド部31に断面カッ
プ形状で環状のシール部材33が配設されて孔1aに液
密的摺動自在に嵌合され、ランド部32は孔1bに摺動
自在に嵌合されている。
【0041】而して、シール部材33によって、圧力室
R4と給液室R5が液密的に分離され、シール部材34
によって、給液室R5と後述のレギュレータ室R6が液
密的に分離されている。即ち、シール部材33とシール
部材34との間に給液室R5が形成され、給液室R5は
ポート1tを介してマスタシリンダリザーバ4に連通接
続されている。
【0042】制御ピストン30には、軸方向の両端部に
凹部30a及び段付凹部30bが形成されると共に、径
方向(図4中上下方向)に貫通する連通孔30cが形成
されている。この連通孔30cは連通孔30dを介して
凹部30aの底部に連通している。
【0043】制御ピストン30の後端側にはリテーナ3
5が装着され、これに前述の弁体26と同一構成の弁体
36が係止されて弁体36のマスタピストン10方向へ
の移動が規制されている。弁体36の他端側(図4中右
側)にはロッド37が一体的に形成され、その後端に係
止部38が形成されており、係止部38は凹部20b内
を移動可能に配置され、リテーナ29に係止されて制御
ピストン30方向への移動が規制されている。
【0044】一方、制御ピストン30の段付凹部30b
の底部には、後述するスプール53の後端部が保持され
ている。また、マスタピストン20のリテーナ29と制
御ピストン30のリテーナ35との間にはスプリング6
が張設され、両者間が離隔する方向に付勢されている。
【0045】図2に示すように、シリンダボデー1の前
方(図2中左方)にはレギュレータRGが形成されてお
り、このレギュレータRGに圧力源としてのポンプ装置
42が接続され、その出力パワー液圧が適宜制御されて
パワー室R1にレギュレータ液圧、即ち、調圧された出
力パワー液圧が出力される。
【0046】電動モータ41によって駆動されるポンプ
装置42は、その吸入ポートがポンプリザーバ43に連
通されると共にその吐出ポートが液圧経路A及びポート
1pを介してレギュレータRGに連通されており、パワ
ー液圧がレギュレータRGひいてはマスタシリンダMC
に供給されるように構成されている。ポンプ装置42ひ
いては電動モータ41は電子制御装置102に電気的に
接続されており、その作動は電子制御装置により制御さ
れる。
【0047】ポンプリザーバ43は、リザーバ本体部4
3aと、リザーバ本体部43aに形成された摺動孔43
aa内を摺動可能に配設されると共に摺動孔43aaを
貯溜室43cと空間部43dとに区画するピストン43
bと、空間部43dに配設されると共にピストン43b
を貯溜室43cの容積を減少させる方向に付勢するスプ
リング43eとを有している。即ち、ポンプリザーバ4
3の貯溜室43cは液圧経路Bに連通されて大気には直
接開放されていないものであり、貯溜室43cの容積が
ピストン43bの移動により可変とされるものである。
【0048】電気作動式のリニア制御バルブ104は常
閉のリニアソレノイドバルブであり、電子制御装置10
2に電気的に接続されている。電子制御装置102によ
り作動されることによって開弁して、第1液圧経路Aに
おけるポンプ装置42とレギュレータRGとの間の液圧
路A1と、第1液圧経路Aにおけるポンプリザーバ43
とポンプ装置42との間の液圧路A2との連通を第2液
圧経路Bを介して可能とするものであり、リニア制御バ
ルブ104への通電量に応じてその開弁度が増減され
る。
【0049】レギュレータRGは、図4に拡大して示す
ように、孔1bに連通する段付の孔1c内に段付円筒体
のスリーブ51が嵌着されている。スリーブ51の外周
には複数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシー
ル部材が嵌合されている。また、隣接するシール部材間
にはスリーブ51の径方向に連通孔51e,51fが形
成されており、これらを介してスリーブ51の中空部が
夫々ポート1s、液圧路P1に連通接続されている。
【0050】スリーブ51の後端面と制御ピストン30
の前端面との間にはレギュレータ室R6が形成され、液
圧路P2を介してパワー室R1(図2及び図3)に連通
接続されている。スリーブ51の中空部内は孔51a,
51b,51c,51dから成る段付孔に形成されてお
り、最小径の孔51b内は、連通孔51e、ポート1s
及びドレン経路Cを介してポンプリザーバ43に連通す
るドレン室R7となっている。
【0051】孔51aには更にスリーブ52が収容され
ており、その中空部内には段付孔52aが形成されてお
り、これに直交する径方向に、レギュレータ室R6に連
通する連通孔52bが形成されている。
【0052】スリーブ52の段付孔52aにはスプール
53が前後方向に摺動自在に収容されている。また、孔
51bにはプランジャ54が収容されており、その基部
54aが孔51bに摺動自在に支持され、その後端面に
スプール弁機構50のスプール53の先端面が当接する
ように配設されている。
【0053】更に、孔51cには、円柱状に形成された
例えばゴム製の弾性部材70が嵌合されており、プラン
ジャ54はこれを貫通して先端がポペット弁機構60内
に延出している。プランジャ54の基部54aと弾性部
材70との間には環状の伝達部材71が介装されてお
り、これに当接する面と反対側の弾性部材70の面には
環状の凹部が形成されている。
【0054】更に、弾性部材70の前端面にはプレート
72が配設され、弾性部材70に対してその全面に亘り
均一に液圧が付与されるように構成されている。孔51
c内の弾性部材70とポペット弁機構60との間にはパ
ワー出力室R8が形成され、スリーブ51の連通孔51
fを介して液圧路P1に連通している。
【0055】この液圧路P1は図2に明らかなようにパ
ワー室R1に連通接続され、パワー室R1は液圧路P2
を介してレギュレータ室R6に連通接続されている。換
言すれば、パワー出力室R8、液圧路P1、パワー室R
1、液圧路P2及びレギュレータ室R6によって調圧室
が構成されている。
【0056】そして、図2及び図3に示すように、液圧
路P1のパワー室R1への接続部には本発明の一方向弁
たる逆止弁80が配設されている。この逆止弁80は、
有底筒体のケース81の底部に弁座82が形成され、ケ
ース81内にボール弁83が収容され、スプリング84
によってボール弁83が弁座82に着座する方向に付勢
されるように構成されている。一方向弁としては逆止弁
80に限らず他の弁装置を用いることとしてもよい。
【0057】レギュレータRGのスプール弁機構50は
減圧弁手段を構成し、図5に拡大して示すように、段付
円柱形状のスプール53を備え、その大径部に複数のラ
ビリンス溝が形成されている。また、スプール53の中
間部にはリテーナ54が支承され、このリテーナ54は
制御ピストン30の段付凹部30b内で支承されてい
る。そして、リテーナ54とスリーブ52との間にはス
プリング55が張架され、スプール53が制御ピストン
30の段付凹部30bの底面に当接するように付勢され
ている。
【0058】スプール53のスリーブ52への嵌合部に
おいて、連通孔52bは常時レギュレータ室R6に開口
し、スプール53の初期位置ではドレン室R7と連通す
るが、スプール53の前進作動に応じてその大径部によ
って流路面積が制限され、遂には連通孔52bが遮蔽さ
れるように構成されている。
【0059】図4に示すように、ドレン室R7はスリー
ブ51の連通孔51e、そしてポート1sを介してマス
タシリンダリザーバ4(図2)に連通されている。従っ
て、スプール53の初期位置ではレギュレータ室R6内
もマスタシリンダリザーバ4と連通し、大気圧のブレー
キ液が充填されている。尚、減圧弁手段としては、この
スプール弁機構50に限らず他の態様でもよく、その配
置もレギュレータRG内ではなく例えばパワー室R1に
近接配置することしてもよい。
【0060】レギュレータRGのポペット弁機構60は
増圧弁手段を構成し、図6に拡大して示すように構成さ
れている。スリーブ61は有底円筒体で、軸方向或いは
前後方向(図6中左右方向)に中空部61aが形成され
ると共に、これに連通する径方向(図6中上下方向)の
連通孔61bが形成され、更に中空部61aに平行にス
リーブ61を貫通する連通孔61cが形成されている。
【0061】また、スリーブ61の底部中央には軸方向
に連通孔61dが形成されており、中空部61a側に弁
座61eが形成されている。スリーブ61の外周には複
数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシール部材
が嵌合され、隣接するシール部材間に連通孔61bが形
成されており、この連通孔61bを介して中空部61a
が図2及び図4に示すポート1pに連通接続されてい
る。
【0062】スリーブ61の中空部61a内には弁部材
63、リテーナ64、スプリング65及びフィルタ66
が収容され、中空部61aに段付円柱状のスリーブ62
の小径部が嵌着されると、スリーブ61の中空部61a
内にパワー入力室R9が形成される。尚、このパワー入
力室R9は連通孔61dを介してパワー出力室R8(図
4)と連通し得る。
【0063】スリーブ62には軸方向に穴62aが形成
されており、この穴62aに直交する径方向に連通孔6
2bが形成されている。弁部材63は先端に弁体63a
が形成され、鍔部63bを介して、大径部63c、中径
部63d及び小径部63eから成る段付円柱体が形成さ
れており、中径部63d部分がスリーブ62の穴62a
に摺動自在に支持される。尚、穴62aの開口面積は弁
体63aの弁座61eへの着座面積と略等しくなるよう
に設定されている。
【0064】弁部材63はフィルタ66と共にスリーブ
61の中空部61a内に収容され、スプリング65が弁
部材63の鍔部63bとリテーナ64との間に張設され
ると、弁体63aが弁座61eに着座する方向に付勢さ
れる。この状態で、弁部材63の中径部63dが穴62
aに支持されるように、スリーブ62の小径部がスリー
ブ61の中空部61aに嵌着される。
【0065】このとき、スリーブ61の前端面とスリー
ブ62の後端面との間には間隙62cが形成され、穴6
2aが連通孔62b及び間隙62c並びにスリーブ61
の連通孔61cを介して、パワー出力室R8、即ち弁座
61eに着座する弁部材63の弁体63aの頂面側に連
通している。これにより、弁部材63に対しては両端部
から軸方向に略等しい圧力が加わることになるので、弁
部材63に対する負荷は極めて小さいものとなる。尚、
弁部材63の弁体63aに対向するようにプランジャ5
4が配置されているが、図6に示す初期位置では弁体6
3aとプランジャ54の先端との間に若干のクリアラン
スが形成される。
【0066】而して、図2及び図4に示す初期位置で
は、レギュレータ室R6内はスリーブ52の連通孔52
a,52b及びスリーブ51の連通孔51e、そしてポ
ート1sを介してマスタシリンダリザーバ4に連通して
おり、大気圧となっているが、制御ピストン30の前進
移動に伴ってスプール53が前進すると、図7に示すよ
うにスリーブ52の連通孔52bがスプール53の外周
面によって遮蔽され、代わって図8に示すようにポペッ
ト弁機構60の弁部材63が開弁する。
【0067】これにより、ポンプ装置42から出力され
るパワー液圧が先ず液圧路P1及び逆止弁80を介して
パワー室R1に供給され、更に液圧路P2を介してレギ
ュレータ室R6内に供給されて各室内が増圧される。制
御ピストン30の前方のランド部32に加わるレギュレ
ータ液圧による力が後方のランド部31に加わるマスタ
シリンダ液圧による力を上回ると、制御ピストン30が
後方に移動し、ポペット弁機構60の弁部材63が閉弁
すると共にスプール弁機構50のスプール53が開弁す
るので、レギュレータ室R6(及びパワー室R1、パワ
ー出力室R8並びに液圧路P1,P2)内が減圧され
る。このような作動が繰り返されることによって、同室
内が所定のレギュレータ液圧に調圧される。
【0068】ドレン経路Cに配設されるリニア制御バル
ブ105は常閉の電気式作動バルブであり、電子制御装
置102に電気的に接続されている。電子制御装置10
2により作動されることによって開弁して、ドレン経路
CにおいてレギュレータRGのドレンポート1sとポン
プリザーバ43とを連通可能とするものであり、ソレノ
イドバルブ105への通電量に応じてその開弁度が増減
される。
【0069】ブレーキペダル2にはブレーキペダル2へ
印加される踏力を検出する踏力センサ101とブレーキ
ペダル2の操作量或いは踏み込み量を検出するペダルス
トロークセンサ108とが配設されている。又、ポート
1yとホイールシリンダWfr,Wrlとを連通する液
圧配管には、マスタシリンダMCの出力液圧を検出する
圧力センサ103が配設されている。踏力センサ101
とペダルストロークセンサ108と圧力センサ103と
は、それぞれ電子制御装置102に電気的に接続されて
いる。
【0070】上述したように、本実施の形態において
は、第1液圧経路Aと液圧路P1とから、ポンプリザー
バ43とパワー室R1とを連通する第1経路が構成され
ており、ドレン経路Cと液圧路P2とにより第1経路と
は別にパワー室R1とポンプリザーバ43とを連通する
第2経路が構成されている。
【0071】次に、上記の構成になる液圧ブレーキ装置
100の全体作動を説明する。図2乃至図4はブレーキ
ペダル2の非操作時の状態を示すもので、この状態か
ら、ブレーキペダル2が操作され、プッシュロッド3を
介してマスタピストン10が前方(図2の左方)に押圧
されると、マスタピストン20に弁体26が当接し、弁
体26の弾性部材によって連通孔20dが閉塞され、圧
力室R2と給液室R3との連通が遮断され密閉状態とな
る。
【0072】また、制御ピストン30に弁体36が当接
し、弁体36の弾性部材によって連通孔30dが閉塞さ
れ、圧力室R4と給液室R5との連通が遮断され密閉状
態となる。このように、圧力室R2と給液室R3との連
通及び圧力室R4と給液室R5との連通が遮断された状
態で、マスタピストン10がブレーキペダル2の操作力
によって駆動されると、マスタピストン10,20はス
プリング5を介して、マスタピストン20と制御ピスト
ン30はスプリング6を介して、夫々図3及び図4の状
態に保持されているので、これらは一体となって前進す
る。
【0073】従って、制御ピストン30に支持されたス
プール53によって連通孔52bが閉塞され、マスタシ
リンダリザーバ4との連通が遮断される。同時に、ブレ
ーキペダル2の踏み込み操作が踏力センサ101及びペ
ダルストロークセンサ108により検出され、この検出
結果に基づいて電子制御装置102によりブレーキ操作
有りと判断されると、電子制御装置102はポンプ装置
42を駆動する。
【0074】ポンプ装置42が駆動されることにより、
ポンプ装置42はポンプリザーバ43からブレーキ液を
吸引すると共にポート1pを介してパワー入力室R9に
吐出する。又、ポンプ装置42の駆動と共に、踏力セン
サ101、ペダルストロークセンサ108及び圧力セン
サ103の検出結果に基づいて電子制御装置102はリ
ニア制御バルブ104、105を作動する。
【0075】リニア制御バルブ105が作動されること
によって、レギュレータ室R6とポンプリザーバ43と
が連通される。
【0076】リニア制御バルブ104が作動されること
により、ポンプ装置42から吐出されたブレーキ液の一
部が、第1液圧経路Aの液圧路A1、第2液圧経路B及
びリニア制御バルブ104、及び第1液圧経路Aの液圧
路A2を介してポンプ装置42或いはポンプリザーバ4
3の貯溜室43cに流入することになる。即ち、リニア
制御バルブ104の作動によって、踏力センサ101、
ペダルストロークセンサ108及び圧力センサ103の
検出結果に応じ、ポンプ装置42からレギュレータRG
ひいてはパワー入力室R9に付与されるパワー液圧が調
圧されることになる。
【0077】リニア制御バルブ104によるポンプ装置
42からレギュレータRGに吐出されるブレーキ液圧の
制御は図9において示されるように行われる。図9は、
縦軸は液圧(レギュレータRGへの供給圧力或いはマス
タシリンダMCへの供給圧力)を表し、横軸はブレーキ
ペダル2の操作量(踏み込み量)を表した本実施の形態
のブレーキ装置100の特性線図である。
【0078】図9中の実線aで示されるように、ポンプ
装置42からのパワー液圧は、ブレーキペダル2のブレ
ーキ操作の初期、換言すれば、踏力或いは踏み込み量が
少ないときから、ブレーキ操作の後期、換言すれば、踏
力或いは踏み込み量が多いときにかけて比例的に増大さ
れるように調圧される。これは、踏力センサ101、ペ
ダルストロークセンサ108及び圧力センサ103の検
出結果に基づき、ブレーキ操作の初期から後期にかけて
リニア制御バルブ104の開弁度を徐々に減少させてい
くことによって為される。
【0079】ポンプ装置42から出力されるパワー液圧
は逆止弁80及び液圧路P1を介してパワー室R1に供
給される。これにより、運転者によるブレーキペダル2
及びプッシュロッド3を介してマスタピストン10へ印
加されている踏力に加えて、ポンプ装置42のパワー液
圧がマスタピストン10に印加されることになる。
【0080】従って、マスタピストン10及び20が前
進し、圧力室R2,R4内が更に圧縮され、ポート1
x,1yからマスタシリンダ液圧が出力される。このと
き、制御ピストン30のランド部31のシール径はラン
ド部32のシール径より大きいので、制御ピストン30
の移動に伴いマスタシリンダ液圧より大のレギュレータ
液圧が発生するように制御される。
【0081】而して、ブレーキペダル2の操作に応じて
パワー出力室R8から液圧路P1を介してパワー室R1
に供給されるパワー液圧によってマスタピストン10の
移動が助勢されることとなる。或いは、ポンプ装置42
からのパワー液圧がマスタピストン10に印加されるこ
とにより、ブレーキペダル2の踏み込み操作が助勢され
且つ踏力が倍力されてマスタシリンダ液圧が昇圧される
ことになる。
【0082】この間、レギュレータ室R6内のレギュレ
ータ液圧によって制御ピストン30に付与される力が、
圧力室R2,R4内のマスタシリンダ液圧によって制御
ピストン30に付与される力より大であれば、スプール
弁機構50のスプール53が開弁しポペット弁機構60
の弁部材63が閉弁する方向に、制御ピストン30が移
動し、レギュレータ室R6内が減圧される。
【0083】制御ピストン30に付与される力の関係が
上記と逆になると、スプール弁機構50のスプール53
が閉弁しポペット弁機構60の弁部材63が開弁する方
向に、制御ピストン30が移動し、レギュレータ室R6
内が増圧される。このような制御ピストン30の移動と
これに伴うスプール弁機構50及びポペット弁機構60
の開閉作動の繰り返しによってレギュレータ液圧がマス
タシリンダ液圧より所定値以上高い圧力に調圧される。
【0084】具体的には、制御ピストン30の小径のラ
ンド部32の受圧面積に付与されるレギュレータ液圧に
よる力と、大径のランド部31の受圧面積に付与される
マスタシリンダ液圧による力とが等しくなるように制御
され、マスタシリンダ液圧より所定値以上高く、且つマ
スタシリンダ液圧に略比例したレギュレータ液圧が出力
され、ブレーキペダル入力とマスタシリンダ液圧の間
に、第1のブレーキ液圧特性が得られる。更に、パワー
出力室R8内のパワー液圧によって弾性部材70が変形
すると、この弾性部材70が伝達部材71に当接し、弁
部材63が弁座61eに着座する方向に押圧されると共
に、スプール53は連通孔52bへの開口面積が増大す
る方向に押圧される。これにより、レギュレータ液圧が
減圧され、ブレーキペダル入力とマスタシリンダ液圧の
間に、第1のブレーキ液圧特性の増圧勾配より緩やかな
増圧勾配を有する第2のブレーキ液圧特性が得られる。
【0085】上述したように、ブレーキ装置100にお
いては、ポンプ装置42から付与されるパワー液圧は先
ずリニア制御弁104により調圧(前段制御)され、次
いで、この調圧されたパワー液圧がレギュレータRGに
より更に調圧されるという、言うなればパワー液圧に関
して二段階の制御が行われているものである。即ち、図
9に示すように、ポンプ装置42から供給されるパワー
液圧はリニア制御バルブ104により実線a上の圧力a
xに制御され、次いで、レギュレータRGにより一点鎖
線b上の圧力bxに制御されることになる。本実施の形
態においては、実線aと一点鎖線bとが比例の関係とな
るように制御される。
【0086】以上説明したように、本実施の形態の液圧
ブレーキ装置100によれば、マスタシリンダMCに作
動流体圧を付与し、ブレーキ操作或いはマスタピストン
10、20の作動を助勢するために必要とされる作動流
体圧或いは作動流体量は、ポンプ装置42から継続的に
供給されることから、従来のもののような大型のリザー
バを必要としない。
【0087】更に、ポンプ装置42からレギュレータR
Gに付与される作動流体圧がリニア制御バルブ104に
より制御されることから、特にブレーキ操作の初期段階
においてレギュレータRGに供給される液圧を、図9中
の点線cに示す従来のアキュムレータ圧に比して低減可
能としている。
【0088】これにより、特にブレーキ操作の初期にお
いて、レギュレータRGのポペット弁機構60の弁部材
63に作用するブレーキ液圧の軽減ができ、或いは、レ
ギュレータ室R6内の圧力低下に伴う制御ピストン30
に作用するOリング34の摺動抵抗の軽減ができ、マス
タシリンダピストン10、20の移動、ひいては、ブレ
ーキペダル2の操作を円滑に且つ低踏力で行うことがで
きる。
【0089】更に、リニア制御バルブ104を常閉のバ
ルブとしたことにより、調圧作動をより容易に行うこと
を可能としている。
【0090】更に、ポンプリザーバ43の貯溜室43c
の容積を可変としたことにより、ポンプ装置42の吸入
ポートにはピストン43bを付勢するスプリング43e
による付勢力に基づくブレーキ液圧が常に作用し、ポン
プ装置42の吸入作動を円滑に行うことを可能としてい
る。
【0091】更に、マスタシリンダMCにブレーキ液を
供給するマスタシリンダリザーバ4とは独立的に、ポン
プ装置42にブレーキ液を供給するポンプリザーバ43
を備えたことにより、マスタシリンダリザーバ4はマス
タシリンダMCに必要なブレーキ液量だけを確保すれば
良いことからマスタシリンダリザーバ4を小型化するこ
とができ、車両搭載性の向上を図ることができる。
【0092】更に、マスタシリンダリザーバ4の小型化
により、リザーバキャップからのブレーキ液のあふれに
対してもリザーバ4において複雑な迷路構造を必要とし
ないことから、コストの低減を図ることができる。
【0093】更に、マスタシリンダリザーバ4の小型化
によりブレーキ装置100の小型化及びコストの低減を
可能としている。
【0094】更に、リニア制御バルブ104が踏力セン
サ101及び圧力センサ103の複数の検出結果に基づ
いて作動されることから、リニア制御バルブ104の作
動タイミングのより良い適正化を図ることができ、より
良いポンプ装置42の圧力制御を可能とし、ひいてはブ
レーキ装置100の作動を得ることを可能としている。
【0095】更に、レギュレータRGのドレンポート1
sとポンプリザーバ43とを連通するドレン経路Cを備
え、このドレン経路Cにリニア制御バルブ105を配設
したことにより、ブレーキ解除工程の際のパワー室R1
及びレギュレータ室R6の減圧の制御、ひいては、ブレ
ーキ装置100の制動力の制御を行うことが簡素な構成
で可能となる。
【0096】更に、リニア制御バルブ105により、特
に自動ブレーキ時における自動ブレーキ解除工程の際の
パワー室R1及びレギュレータ室R6の減圧の制御をよ
り適切なものとすることができる。
【0097】従って、小型化及びコストの低減を図った
ブレーキ装置100を提供することを可能としている。
【0098】本実施の形態においては、マスタシリンダ
MCはタンデム型の構成とされているが、特にこの構成
に限定されるものではなく、例えば、シングル型のマス
タシリンダを用いた本発明のブレーキ装置においても同
様の作用効果が得られる。
【0099】又、本実施の形態においては、リニア制御
バルブ105は電気作動式の構成とされているが、特に
この構成に限定されるものではなく、例えば、機械制御
式バルブを用いた本発明のブレーキ装置においても同様
の作用効果が得られる。
【0100】又、本実施の形態においては、リニア制御
バルブ104は電気作動式の構成とされているが、特に
この構成に限定されるものではなく、ブレーキペダル2
の操作に関連してポンプ装置42からレギュレータRG
ひいてはマスタシリンダMCに付与されるパワー液圧を
制御可能なものであれば良い。例えば、機械式のバルブ
を用いた本発明のブレーキ装置においても同様の作用効
果が得られる。
【0101】又、本実施の形態においては、リニア制御
バルブl04は、踏力センサ101、ペダルストローク
センサ108及び圧力センサ103の検出結果に基づい
て作動される構成とされているが、特にこの構成に限定
されるものではなく、ブレーキ操作に関する量を検出可
能な手段の検出結果に基づいて作動されるものであれば
よく、例えば、ブレーキペダル2の操作の有無を検出す
るブレーキスイッチ、又は、ブレーキペダル2の踏み込
み速度を検出するペダル速度センサ等の検出結果に基づ
き作動されるリニア制御バルブ104を備えた本発明の
ブレーキ装置においても同様の作用効果が得られる。
【0102】又、本実施の形態においては、レギュレー
タRGは機械式制御弁として構成されているが、特にこ
の構成に限定されるものではなく、例えば、図10に示
すようにポンプ装置42からパワー室R1に供給される
作動流体圧(パワー液圧)を制御するレギュレータとし
て、通電量に応じてその開弁度が制御されるリニア制御
バルブ107を用いた本発明のブレーキ装置においても
同様の作用効果が得られる。
【0103】尚、この際のリニア制御バルブ107の制
御は、一例として、踏力センサ101及び圧力センサ1
03の検出結果に基づいて電子制御装置により制御され
る。加えて、ドレン経路Cはパワー室R1にリニア制御
バルブ107を介すること無く連通される。
【0104】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、パワー室に作動流体圧を付与するために必要と
される作動流体圧は、圧力源から継続的に供給されるこ
とから、従来のもののような大型のリザーバを必要とし
ない。
【0106】従って、小型化及びコストの低減を図った
ブレーキ装置を提供することを可能としている。
【0107】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、第2経路のより良い形態を示してい
る。
【0108】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
の効果に加えて、レギュレータのより良い形態を示して
いる。
【0109】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
の効果に加えて、機械式調圧弁のより良い形態を示して
いる。
【0110】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、レギュレータのより良い形態を示して
いる。
【0111】請求項6の発明によれば、請求項1〜請求
項5の何れか一に記載の発明の効果に加えて、第2経路
におけるパワー室とリザーバとのより良い連通制御の形
態を示している。
【0112】請求項7の発明によれば、請求項6の発明
の効果に加えて、バルブのより良い形態を示している。
【0113】請求項8の発明によれば、請求項1〜請求
項7の何れか一に記載の発明の効果に加えて、ブレーキ
装置の作動を円滑に行うことができる。
【0114】請求項9の発明によれば、請求項1〜請求
項8の何れか一に記載の発明の効果に加えて、メインリ
ザーバを小型化することができ、車両搭載性の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の液圧ブレーキ装置100の概略
図。
【図2】図1のマスタシリンダMC及びレギュレータR
G部分の断面図。
【図3】図2のマスタシリンダMC部分の拡大図。
【図4】図2のレギュレータRG部分の拡大図。
【図5】図4のスプール弁機構50部分の拡大図。
【図6】図4のポペット弁機構60部分の拡大図。
【図7】図5のスプール弁機構の作動状態を示す図。
【図8】図6のポペット弁機構60の作動状態を示す
図。
【図9】実施の形態のブレーキ装置100のペダル操作
量と液圧との相関特性線図。
【図10】その他の実施の形態のブレーキ装置100の
概略図。
【符号の説明】
4 マスタシリンダリザーバ 42 ポンプ装置 43 ポンプリザーバ 100 ブレーキ装置 104 リニア制御バルブ 105 リニア制御バルブ 107 リニア制御バルブ MC マスタシリンダ RG レギュレータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リザーバと、 前記リザーバから作動流体の供給を受けると共にパワー
    室に作動流体圧を供給する少なくとも一つの圧力源と、 前記圧力源から前記パワー室へ供給される作動流体圧を
    制御するレギュレータと、 前記パワー室へ前記圧力源から作動流体が供給されるこ
    とにより作動可能な少なくとも一つのマスタシリンダ
    と、 を備えたブレーキ装置において、 前記リザーバはその貯溜室の容積が可変となり、前記パ
    ワー室と前記リザーバとは、前記圧力源と前記レギュレ
    ータとを介して連通する第1経路とは別に連通可能とな
    る第2経路を有することを特徴とするブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 前記第2経路は、前記レギュレータを介
    して前記パワー室と前記リザーバとを連通することを特
    徴とする請求項1のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記レギュレータは機械式調圧弁である
    ことを特徴とする請求項2のブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記機械式調圧弁は、前記圧力源から作
    動流体の供給を受ける入力ポートと、前記パワー室から
    の作動流体の流入を許容する減圧ポートとを備え、前記
    第1経路は前記入力ポートに連通され、前記第2経路は
    前記減圧ポートに連通されることを特徴とする請求項3
    のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記レギュレータはリニア制御バルブで
    あることを特徴とする請求項1のブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記第2経路において前記パワー室と前
    記リザーバとの連通を制御するバルブを備えることを特
    徴とする請求項1〜請求項5の何れか一に記載のブレー
    キ装置。
  7. 【請求項7】 前記バルブはリニア制御バルブであるこ
    とを特徴とする請求項6のブレーキ装置。
  8. 【請求項8】 前記圧力源から前記パワー室へ供給され
    る作動流体が前記レギュレータによって制御される以前
    において、制御手段により前段制御されることを特徴と
    する請求項1〜請求項7の何れか一に記載のブレーキ装
    置。
  9. 【請求項9】 前記マスタシリンダは前記リザーバとは
    独立的に配設されるメインリザーバから作動流体の供給
    を受けることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか
    一に記載のブレーキ装置。
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