JP2000309266A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2000309266A
JP2000309266A JP11119430A JP11943099A JP2000309266A JP 2000309266 A JP2000309266 A JP 2000309266A JP 11119430 A JP11119430 A JP 11119430A JP 11943099 A JP11943099 A JP 11943099A JP 2000309266 A JP2000309266 A JP 2000309266A
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JP
Japan
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master cylinder
pressure
chamber
reservoir
brake
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JP11119430A
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English (en)
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Masaki Oishi
昌樹 大石
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化及びコストの低減を図ったブレーキ装
置を提供すること。 【解決手段】 ブレーキペダル2の踏み込み操作に伴う
踏力をブレーキ液圧に変換するマスタシリンダMCと、
マスタシリンダMCにブレーキ液を供給するマスタシリ
ンダリザーバ4と、マスタシリンダMCに作動流体圧を
付与することによりブレーキペダル2の踏み込み操作を
助勢して踏力を倍力する圧力源としてのポンプ装置42
とを備えたブレーキ装置100において、マスタシリン
ダリザーバ4とは独立的に配設されると共にポンプ装置
42に作動流体を供給するポンプリザーバ43を配設し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の車輪に制動
力を付与するブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブレーキ装置は、特開平11−2
0663号公報に開示されるように、マスタシリンダ
と、前記マスタシリンダにブレーキ液を供給するリザー
バと、前記リザーバからブレーキ液の供給を受けると共
に前記マスタシリンダにブレーキ液圧を付与するアキュ
ムレータとを備えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの従来
のブレーキ装置は、リザーバにおいて、マスタシリンダ
に必要なブレーキ液に加え、アキュムレータに蓄えるブ
レーキ液の確保が必須であり、リザーバの大型化を招く
恐れを有している。
【0004】車両において大型のリザーバタンクを備え
ることは車両搭載上の制約となり、リザーバキャップか
らのあふれに対しても複雑な迷路構造が必要となるなど
コストの増大の要因ともなる。
【0005】本発明は、車両搭載性向上及びコストの低
減を図ったブレーキ装置を提供することを、その技術的
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1の手段として、少なくとも一つのマスタシリン
ダと、前記マスタシリンダに作動流体を供給する第1リ
ザーバと、前記マスタシリンダに作動流体圧を付与する
ことによりブレーキ操作を助勢可能な少なくとも一つの
圧力源とを備えたブレーキ装置において、前記圧力源に
作動流体を供給する第2リザーバを備えたことを特徴と
するブレーキ装置を構成した。
【0007】第1の手段のブレーキ装置は、圧力源は第
2リザーバから作動流体の供給を受ける。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
具体的に説明する。
【0009】図1は本発明の一実施の形態に係る液圧ブ
レーキ装置1の概略図である。図1に示すように、ブレ
ーキ装置100は、ブレーキペダル2の踏み込み操作に
伴う踏力(入力)をブレーキ液圧に変換するマスタシリ
ンダMCと、マスタシリンダMCに作動流体であるブレ
ーキ液を供給するマスタシリンダリザーバ4(第1リザ
ーバ)と、マスタシリンダMCに作動流体圧を付与する
ことによりブレーキペダル2の踏み込み操作を助勢して
踏力を倍力する圧力源としてのポンプ装置42と、ポン
プ装置42に作動流体としてのブレーキ液を供給するポ
ンプリザーバ43(第2リザーバ)と、ポンプ装置42
からマスタシリンダMCに付与される作動流体圧をブレ
ーキペダル2の操作量に応じて所定圧に制御するレギュ
レータRGとを有している。
【0010】図2は図1のマスタシリンダMC及びレギ
ュレータRG部分の断面図である。図2に示すようにシ
リンダボデー1内にマスタシリンダMCとレギュレータ
RGが構成されている。本実施形態のマスタシリンダM
Cは二つの圧力室R2,R4が形成されたタンデムマス
タシリンダで、所謂ダイアゴナル配管が構成されてい
る。
【0011】即ち、車両後方側(図2の右側)に設けら
れたブレーキ操作部材たるブレーキペダル2に踏力が加
えられると、この踏力がプッシュロッド3を介してブレ
ーキ作動力として伝えられ、これに応じてマスタシリン
ダMCの二つの圧力室R2,R4からの出力ブレーキ液
圧が、例えばアンチスキッド制御等を行うための電磁
弁、コントローラ等を含む液圧制御装置PCを介して、
夫々車両前方右側及び後方左側の車輪FR,RLの制動
力発生手段たるホイールシリンダWfr,Wrl、並びに前
方左側及び後方右側の車輪FL,RRのホイールシリン
ダWfl,Wrrに出力されるように構成されている。
【0012】このとき、ポンプ装置42から作動流体圧
がマスタシリンダMCに向けて吐出され、レギュレータ
RGによりブレーキペダル2の操作量に応じて所定圧に
調圧された後に作動流体圧がマスタシリンダMCに付与
され、後述するようにブレーキペダル2の操作が助勢さ
れると共に踏力が倍力される。
【0013】シリンダボデー1には、内径が異なる孔1
a,1b,1c等から成る段付孔が形成されており、こ
の中にマスタピストン10,20及び制御ピストン30
が収容され、マスタピストン10,20の間に圧力室R
2が形成され、マスタピストン20と制御ピストン30
との間に圧力室R4が形成されている。尚、孔1aの後
端はこれより大きい内径を有するパワー室R1に連通し
ている。最も径が小さい孔1bと、これより大径の孔1
aの両者に、制御ピストン30の両端部が夫々液密的摺
動自在に嵌合されている。
【0014】マスタピストン10は、図3に拡大して示
すように、その前方端部の外面にランド部11が形成さ
れ、これに断面カップ形状で環状のシール部材12と環
状のシール部材13が装着されて孔1aに軸方向或いは
前後方向(図3中左右方向)に液密的摺動自在に嵌合さ
れ、前端面がマスタピストン20の後端面に対向するよ
うに配設されている。
【0015】従って、シール部材12,13によってパ
ワー室R1と圧力室R2が液密的に分離されている。マ
スタピストン10の本体部14は円筒状のスリーブ15
によって支持されている。このスリーブ15の内面及び
外面には環状の溝が形成されると共に、これから軸方向
に一定距離隔てた内面にも環状の溝が形成されている。
【0016】これらの溝には夫々環状のシール部材1
6,17及び断面カップ形状で環状のシール部材18が
収容されており、パワー室R1に対するシール性が確保
されている。更に、マスタピストン10の先端面から軸
方向に凹部10aが形成されており、先端部にはリテー
ナ19が装着されている。
【0017】マスタピストン20の外周には、後端部に
ランド部21が形成されると共に、軸方向に所定距離隔
てた前方側(図3中左方側)にはランド部21と同径の
ランド部22が形成されており、これらのランド部2
1,22には、夫々断面カップ形状で環状のシール部材
23,24が配設されて孔1aに液密的摺動自在に嵌合
されている。また、マスタピストン20の両端から軸方
向に凹部20a,20bが形成されると共に、マスタピ
ストン20の径方向に穴20cが形成され、その底部で
連通孔20dを介して凹部20aに連通している。
【0018】ランド部21,22間に形成された環状の
給液室R3はポート1eを介してマスタシリンダマスタ
シリンダリザーバ4に連通しており、給液室R3は穴2
0c、連通孔20d及び凹部20aを介して圧力室R2
に連通し得る。更に、マスタピストン20の先端部には
リテーナ29が装着されている。
【0019】マスタピストン20の後端側にはリテーナ
25が装着され、これに弁体26が係止されて弁体26
のマスタピストン10方向への移動が規制されている。
弁体26の先端にはゴム等の弾性部材が被着され、連通
孔20dに当接してこれを密閉し得るように構成されて
いる。
【0020】弁体26の他端側にはロッド27が一体的
に形成され、その後端に係止部28が形成されており、
係止部28は凹部10a内を移動可能に配置され、リテ
ーナ19に係止されてマスタピストン20方向への移動
が規制されている。そして、マスタピストン10のリテ
ーナ19とマスタピストン20のリテーナ25との間に
スプリング5が張設され、両者間が離隔する方向に付勢
されている。尚、マスタピストン20の後退位置は、シ
リンダボデー1に固定された係止ピン7によって規制さ
れる。
【0021】図4に拡大して示すように、制御ピストン
30の外周には、後端部に大径のランド部31が形成さ
れると共に、軸方向或いは前後方向(図4中左右方向)
に所定距離隔てた前方側(図4中左方側)には小径のラ
ンド部32が形成されており、ランド部31に断面カッ
プ形状で環状のシール部材33が配設されて孔1aに液
密的摺動自在に嵌合され、ランド部32は孔1bに摺動
自在に嵌合されている。
【0022】而して、シール部材33によって、圧力室
R4と給液室R5が液密的に分離され、シール部材34
によって、給液室R5と後述のレギュレータ室R6が液
密的に分離されている。即ち、シール部材33とシール
部材34との間に給液室R5が形成され、給液室R5は
ポート1tを介してマスタシリンダリザーバ4に連通接
続されている。
【0023】制御ピストン30には、軸方向の両端部に
凹部30a及び段付凹部30bが形成されると共に、径
方向(図4中上下方向)に貫通する連通孔30cが形成
されている。この連通孔30cは連通孔30dを介して
凹部30aの底部に連通している。
【0024】制御ピストン30の後端側にはリテーナ3
5が装着され、これに前述の弁体26と同一構成の弁体
36が係止されて弁体36のマスタピストン10方向へ
の移動が規制されている。弁体36の他端側(図4中右
側)にはロッド37が一体的に形成され、その後端に係
止部38が形成されており、係止部38は凹部20b内
を移動可能に配置され、リテーナ29に係止されて制御
ピストン30方向への移動が規制されている。
【0025】一方、制御ピストン30の段付凹部30b
の底部には、後述するスプール53の後端部が保持され
ている。また、マスタピストン20のリテーナ29と制
御ピストン30のリテーナ35との間にはスプリング6
が張設され、両者間が離隔する方向に付勢されている。
【0026】図2に示すように、シリンダボデー1の前
方(図2中左方)にはレギュレータRGが形成されてお
り、このレギュレータRGに圧力源としてのポンプ装置
42が接続され、その出力パワー液圧が適宜制御されて
パワー室R1にレギュレータ液圧、即ち、調圧された出
力パワー液圧が出力される。
【0027】電動モータ41によって駆動されるポンプ
装置42は、その吸入ポートがポンプリザーバ43に接
続されると共にその排出ポートがポート1pを介してレ
ギュレータRGに接続されており、パワー液圧がレギュ
レータRGひいてはマスタシリンダMCに供給されるよ
うに構成されている。ポンプ装置42ひいては電動モー
タ41は電子制御装置102に電気的に接続されてお
り、その作動は電子制御装置102により制御される。
【0028】レギュレータRGは、図4に拡大して示す
ように、孔1bに連通する段付の孔1c内に段付円筒体
のスリーブ51が嵌着されている。スリーブ51の外周
には複数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシー
ル部材が嵌合されている。また、隣接するシール部材間
にはスリーブ51の径方向に連通孔51e,51fが形
成されており、これらを介してスリーブ51の中空部が
夫々ポート1s、液圧路P1に連通接続されている。
【0029】スリーブ51の後端面と制御ピストン30
の前端面との間にはレギュレータ室R6が形成され、液
圧路P2を介してパワー室R1(図2及び図3)に連通
接続されている。スリーブ51の中空部内は孔51a,
51b,51c,51dから成る段付孔に形成されてお
り、最小径の孔51b内は、連通孔51e及びポート1
sを介してマスタシリンダリザーバ4に連通するドレン
室R7となっている。
【0030】孔51aには更にスリーブ52が収容され
ており、その中空部内には段付孔52aが形成されてお
り、これに直交する径方向に、レギュレータ室R6に連
通する連通孔52bが形成されている。
【0031】スリーブ52の段付孔52aにはスプール
53が前後方向に摺動自在に収容されている。また、孔
51bにはプランジャ54が収容されており、その基部
54aが孔51bに摺動自在に支持され、その後端面に
スプール弁機構50のスプール53の先端面が当接する
ように配設されている。
【0032】更に、孔51cには、円柱状に形成された
例えばゴム製の弾性部材70が嵌合されており、プラン
ジャ54はこれを貫通して先端がポペット弁機構60内
に延出している。プランジャ54の基部54aと弾性部
材70との間には環状の伝達部材71が介装されてお
り、これに当接する面と反対側の弾性部材70の面には
環状の凹部が形成されている。
【0033】更に、弾性部材70の前端面にはプレート
72が配設され、弾性部材70に対してその全面に亘り
均一に液圧が付与されるように構成されている。孔51
c内の弾性部材70とポペット弁機構60との間にはパ
ワー出力室R8が形成され、スリーブ51の連通孔51
fを介して液圧路P1に連通している。
【0034】この液圧路P1は図2に明らかなようにパ
ワー室R1に連通接続され、パワー室R1は液圧路P2
を介してレギュレータ室R6に連通接続されている。換
言すれば、パワー出力室R8、液圧路P1、パワー室R
1、液圧路P2及びレギュレータ室R6によって調圧室
が構成されている。
【0035】そして、図2及び図3に示すように、液圧
路P1のパワー室R1への接続部には一方向弁たる逆止
弁80が配設されている。この逆止弁80は、有底筒体
のケース81の底部に弁座82が形成され、ケース81
内にボール弁83が収容され、スプリング84によって
ボール弁83が弁座82に着座する方向に付勢されるよ
うに構成されている。一方向弁としては逆止弁80に限
らず他の弁装置を用いることとしてもよい。
【0036】レギュレータRGのスプール弁機構50は
減圧弁手段を構成し、図5に拡大して示すように、段付
円柱形状のスプール53を備え、その大径部に複数のラ
ビリンス溝が形成されている。また、スプール53の中
間部にはリテーナ54が支承され、このリテーナ54は
制御ピストン30の段付凹部30b内で支承されてい
る。そして、リテーナ54とスリーブ52との間にはス
プリング55が張架され、スプール53が制御ピストン
30の段付凹部30bの底面に当接するように付勢され
ている。
【0037】スプール53のスリーブ52への嵌合部に
おいて、連通孔52bは常時レギュレータ室R6に開口
し、スプール53の初期位置ではドレン室R7と連通す
るが、スプール53の前進作動に応じてその大径部によ
って流路面積が制限され、遂には連通孔52bが遮蔽さ
れるように構成されている。
【0038】図4に示すように、ドレン室R7はスリー
ブ51の連通孔51e、そしてポート1sを介してマス
タシリンダリザーバ4(図2)に連通されている。従っ
て、スプール53の初期位置ではレギュレータ室R6内
もマスタシリンダリザーバ4と連通し、大気圧のブレー
キ液が充填されている。尚、減圧弁手段としては、この
スプール弁機構50に限らず他の態様でもよく、その配
置もレギュレータRG内ではなく例えばパワー室R1に
近接配置することしてもよい。
【0039】レギュレータRGのポペット弁機構60は
増圧弁手段を構成し、図6に拡大して示すように構成さ
れている。スリーブ61は有底円筒体で、軸方向或いは
前後方向(図6中左右方向)に中空部61aが形成され
ると共に、これに連通する径方向(図6中上下方向)の
連通孔61bが形成され、更に中空部61aに平行にス
リーブ61を貫通する連通孔61cが形成されている。
【0040】また、スリーブ61の底部中央には軸方向
に連通孔61dが形成されており、中空部61a側に弁
座61eが形成されている。スリーブ61の外周には複
数の環状溝が形成されており、夫々に環状のシール部材
が嵌合され、隣接するシール部材間に連通孔61bが形
成されており、この連通孔61bを介して中空部61a
が図2及び図4に示すポート1pに連通接続されてい
る。
【0041】スリーブ61の中空部61a内には弁部材
63、リテーナ64、スプリング65及びフィルタ66
が収容され、中空部61aに段付円柱状のスリーブ62
の小径部が嵌着されると、スリーブ61の中空部61a
内にパワー入力室R9が形成される。尚、このパワー入
力室R9は連通孔61dを介してパワー出力室R8(図
4)と連通し得る。
【0042】スリーブ62には軸方向に穴62aが形成
されており、この穴62aに直交する径方向に連通孔6
2bが形成されている。弁部材63は先端に弁体63a
が形成され、鍔部63bを介して、大径部63c、中径
部63d及び小径部63eから成る段付円柱体が形成さ
れており、中径部63d部分がスリーブ62の穴62a
に摺動自在に支持される。尚、穴62aの開口面積は弁
体63aの弁座61eへの着座面積と略等しくなるよう
に設定されている。
【0043】弁部材63はフィルタ66と共にスリーブ
61の中空部61a内に収容され、スプリング65が弁
部材63の鍔部63bとリテーナ64との間に張設され
ると、弁体63aが弁座61eに着座する方向に付勢さ
れる。この状態で、弁部材63の中径部63dが穴62
aに支持されるように、スリーブ62の小径部がスリー
ブ61の中空部61aに嵌着される。
【0044】このとき、スリーブ61の前端面とスリー
ブ62の後端面との間には間隙62cが形成され、穴6
2aが連通孔62b及び間隙62c並びにスリーブ61
の連通孔61cを介して、パワー出力室R8、即ち弁座
61eに着座する弁部材63の弁体63aの頂面側に連
通している。これにより、弁部材63に対しては両端部
から軸方向に略等しい圧力が加わることになるので、弁
部材63に対する負荷は極めて小さいものとなる。尚、
弁部材63の弁体63aに対向するようにプランジャ5
4が配置されているが、図6に示す初期位置では弁体6
3aとプランジャ54の先端との間に若干のクリアラン
スが形成される。
【0045】而して、図2及び図4に示す初期位置で
は、レギュレータ室R6内はスリーブ52の連通孔52
a,52b及びスリーブ51の連通孔51e、そしてポ
ート1sを介してマスタシリンダリザーバ4に連通して
おり、大気圧となっているが、制御ピストン30の前進
移動に伴ってスプール53が前進すると、図7に示すよ
うにスリーブ52の連通孔52bがスプール53の外周
面によって遮蔽され、代わって図8に示すようにポペッ
ト弁機構60の弁部材63が開弁する。
【0046】これにより、ポンプ装置42から出力され
るパワー液圧が先ず液圧路P1及び逆止弁80を介して
パワー室R1に供給され、更に液圧路P2を介してレギ
ュレータ室R6内に供給されて各室内が増圧される。制
御ピストン30の前方のランド部32に加わるレギュレ
ータ液圧による力が後方のランド部31に加わるマスタ
シリンダ液圧による力を上回ると、制御ピストン30が
後方に移動し、ポペット弁機構60の弁部材63が閉弁
すると共にスプール弁機構50のスプール53が開弁す
るので、レギュレータ室R6(及びパワー室R1、パワ
ー出力室R8並びに液圧路P1,P2)内が減圧され
る。このような作動が繰り返されることによって、同室
内が所定のレギュレータ液圧に調圧される。
【0047】ブレーキペダル2には、ブレーキペダル2
に印加される踏力(入力)を検出する踏力センサ101
と、ブレーキペダル2の踏み込み量を検出するペダルス
トロークセンサ108とが配設されている。踏力センサ
101とペダルストロークセンサ108とは電子制御装
置102にそれぞれ電気的に接続されている。
【0048】次に、上記の構成になる液圧ブレーキ装置
100の全体作動を説明する。図2乃至図4はブレーキ
ペダル2の非操作時の状態を示すもので、この状態か
ら、ブレーキペダル2が操作され、プッシュロッド3を
介してマスタピストン10が前方(図2の左方)に押圧
されると、マスタピストン20に弁体26が当接し、弁
体26の弾性部材によって連通孔20dが閉塞され、圧
力室R2と給液室R3との連通が遮断され密閉状態とな
る。
【0049】また、制御ピストン30に弁体36が当接
し、弁体36の弾性部材によって連通孔30dが閉塞さ
れ、圧力室R4と給液室R5との連通が遮断され密閉状
態となる。このように、圧力室R2と給液室R3との連
通及び圧力室R4と給液室R5との連通が遮断された状
態で、マスタピストン10がブレーキペダル2の操作力
によって駆動されると、マスタピストン10,20はス
プリング5を介して、マスタピストン20と制御ピスト
ン30はスプリング6を介して、夫々図3及び図4の状
態に保持されているので、これらは一体となって前進す
る。
【0050】従って、制御ピストン30に支持されたス
プール53によって連通孔52bが閉塞され、マスタシ
リンダリザーバ4との連通が遮断される。同時に、ブレ
ーキペダル2の踏み込み操作が、踏力(圧力)センサ1
01及びペダルストロークセンサ108により検出さ
れ、この検出結果に基づいて電子制御装置102により
ブレーキ操作有りと判断されると、電子制御装置102
はポンプ装置42を駆動する。
【0051】ポンプ装置42が駆動されることにより、
ポンプ装置42はポンプリザーバ43からブレーキ液を
吸引すると共にポート1pを介してパワー入力室R9に
吐出する。ポンプ装置42から出力されるパワー液圧は
逆止弁80及び液圧路P1を介してパワー室R1に供給
される。これにより、運転者によるブレーキペダル2及
びプッシュロッド3を介してマスタピストン10へ印加
されている踏力に加えて、ポンプ装置42のパワー液圧
がマスタピストン10に印加されることになる。
【0052】従って、マスタピストン10及び20が前
進し、圧力室R2,R4内が更に圧縮され、ポート1
x,1yからマスタシリンダ液圧が出力される。このと
き、制御ピストン30のランド部31のシール径はラン
ド部32のシール径より大きいので、制御ピストン30
の移動に伴いマスタシリンダ液圧より大のレギュレータ
液圧が発生するように制御される。
【0053】而して、ブレーキペダル2の操作に応じて
パワー出力室R8から液圧路P1を介してパワー室R1
に供給されるパワー液圧によってマスタピストン10の
移動が助勢されることとなる。或いは、ポンプ装置42
からのパワー液圧がマスタピストン10に印加されるこ
とにより、ブレーキペダル2の踏み込み操作が助勢され
且つ踏力が倍力されてマスタシリンダ液圧が昇圧される
ことになる。
【0054】この間、レギュレータ室R6内のレギュレ
ータ液圧によって制御ピストン30に付与される力が、
圧力室R2,R4内のマスタシリンダ液圧によって制御
ピストン30に付与される力より大であれば、スプール
弁機構50のスプール53が開弁しポペット弁機構60
の弁部材63が閉弁する方向に、制御ピストン30が移
動し、レギュレータ室R6内が減圧される。
【0055】制御ピストン30に付与される力の関係が
上記と逆になると、スプール弁機構50のスプール53
が閉弁しポペット弁機構60の弁部材63が開弁する方
向に、制御ピストン30が移動し、レギュレータ室R6
内が増圧される。このような制御ピストン30の移動と
これに伴うスプール弁機構50及びポペット弁機構60
の開閉作動の繰り返しによってレギュレータ液圧がマス
タシリンダ液圧より所定値以上高い圧力に調圧される。
【0056】具体的には、制御ピストン30の小径のラ
ンド部32の受圧面積に付与されるレギュレータ液圧に
よる力と、大径のランド部31の受圧面積に付与される
マスタシリンダ液圧による力とが等しくなるように制御
され、マスタシリンダ液圧より所定値以上高く、且つマ
スタシリンダ液圧に略比例したレギュレータ液圧が出力
され、ブレーキペダル入力とマスタシリンダ液圧の間
に、第1のブレーキ液圧特性が得られる。更に、パワー
出力室R8内のパワー液圧によって弾性部材70が変形
すると、この弾性部材70が伝達部材71に当接し、弁
部材63が弁座61eに着座する方向に押圧されると共
に、スプール53は連通孔52bへの開口面積が増大す
る方向に押圧される。これにより、レギュレータ液圧が
減圧され、ブレーキペダル入力とマスタシリンダ液圧の
間に、第1のブレーキ液圧特性の増圧勾配より緩やかな
増圧勾配を有する第2のブレーキ液圧特性が得られる。
【0057】以上説明したように、本実施の形態の液圧
ブレーキ装置100によれば、マスタシリンダMCにブ
レーキ液を供給するマスタシリンダリザーバ4とは独立
的に、ポンプ装置42に作動流体(ブレーキ液)を供給
するポンプリザーバ43を備えたことにより、マスタシ
リンダリザーバ4はマスタシリンダMCに必要なブレー
キ液量だけを確保すれば良いことからマスタシリンダリ
ザーバ4を小型化することができ、車両搭載性の向上を
図ることができる。
【0058】更に、マスタシリンダリザーバ4の小型化
により、リザーバキャップからのブレーキ液のあふれに
対してもリザーバ4において複雑な迷路構造を必要とし
ないことから、コストの低減を図ることができる。
【0059】更に、マスタシリンダリザーバ4の小型化
によりブレーキ装置100の小型化及びコストの低減を
可能としている。
【0060】更に、マスタシリンダMCと、ポンプ装置
42とが別体で構成されることにより、エンジンルーム
内におけるレイアウトの設計自由度の向上、ひいては対
衝突安全性向上をも可能としている。
【0061】従って、車両搭載性の向上及びコストの低
減を図ったブレーキ装置100を提供することを可能と
している。
【0062】本実施の形態においては、マスタシリンダ
MCはタンデム型の構成とされているが、特にこの構成
に限定されるものではなく、例えば、シングル型のマス
タシリンダを用いた本発明のブレーキ装置においても同
様の作用効果が得られる。
【0063】又、本実施の形態においては、レギュレー
タRGは機械式の構成とされているが、特にこの構成に
限定されるものではなく、ブレーキペダル2の操作に関
連してポンプ装置42からマスタシリンダMCに付与さ
れるパワー液圧を制御可能なものであれば良い。例え
ば、リニア制御バルブを用いた本発明のブレーキ装置に
おいても同様の作用効果が得られる。
【0064】又、本実施の形態においては、ポンプ装置
42は踏力センサ101及びペダルストロークセンサ1
08の検出結果に基づいて電子制御装置102により作
動制御されているが、特にこの構成に限定されるもので
はなく、例えば、ブレーキペダル2の踏み込み速度を検
出するペダル速度センサ等の検出結果に基づいて制御さ
れる本発明のブレーキ装置においても同様の作用効果が
得られる。
【0065】以上、本発明を上記実施の態様に則して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、マスタシリンダに作動流体を供給する第1リザ
ーバとは独立的に、圧力源に作動流体を供給する第2リ
ザーバを備えたことにより、ブレーキ装置の小型化及び
コストの低減を可能としている。
【0067】従って、小型化及びコストの低減を図った
ブレーキ装置を提供することを可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の液圧ブレーキ装置100の概略
図。
【図2】図1のマスタシリンダMC及びレギュレータR
G部分の断面図。
【図3】図2のマスタシリンダMC部分の拡大図。
【図4】図2のレギュレータRG部分の拡大図。
【図5】図4のスプール弁機構50部分の拡大図。
【図6】図4のポペット弁機構60部分の拡大図。
【図7】図5のスプール弁機構の作動状態を示す図。
【図8】図6のポペット弁機構60の作動状態を示す
図。
【符号の説明】 4 マスタシリンダリザーバ(第1リザーバ) 42ポンプ装置 43 ポンプリザーバ(第2リザーバ) 100 ブレーキ装置 MC マスタシリンダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのマスタシリンダと、 前記マスタシリンダに作動流体を供給する第1リザーバ
    と、 前記マスタシリンダに作動流体圧を付与することにより
    ブレーキ操作を助勢可能な少なくとも一つの圧力源と、 を備えたブレーキ装置において、 前記圧力源に作動流体を供給する第2リザーバを備えた
    ことを特徴とするブレーキ装置。
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