JP2000309137A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2000309137A
JP2000309137A JP11118354A JP11835499A JP2000309137A JP 2000309137 A JP2000309137 A JP 2000309137A JP 11118354 A JP11118354 A JP 11118354A JP 11835499 A JP11835499 A JP 11835499A JP 2000309137 A JP2000309137 A JP 2000309137A
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Japan
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ink
ink jet
jet recording
recording
recording apparatus
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Keiji Okoda
啓次 大古田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚手の記録媒体でも安定して給送でき、かつ
メンテナンスの際の作業性のよいインクジェット記録装
置を提供する。 【解決手段】 ガイド板7,8,9,10、43、13
によってインクジェット記録装置1の外周を通る搬送経
路が形成されている。この搬送経路は、記録装置側面に
沿う長い直線経路部を有しているので、この直線経路部
の両端に接続される曲線経路部の曲線部分の曲率半径が
大きくなり、搬送抵抗が小さくなるので、厚手の記録媒
体でも安定して給送することが可能である。この搬送経
路に囲まれる空間内にインク供給手段47を配置するこ
とにより、装置の横幅を小さくして設置面積を低減する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体を搬送し
つつインクジェット式記録方式にてこの記録媒体に記録
を行うインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6に従来のインクジェット記録装置の
概略構成の断面図を示す。
【0003】図6に示すように、従来のインクジェット
記録装置100において、積層された未使用の記録紙1
01が、給紙トレイ116の中に配置された圧板102
に載置されている。給紙トレイ116の上部には分離ロ
ーラ103が設けられている。本構成において、圧板1
02が上昇し、記録紙101を分離ローラ103に当接
させた状態で分離ローラ103が反時計方向に1回転す
ることにより、記録紙101の最上部の1枚を図6の右
方向に所定量繰り出すことができる。
【0004】分離ローラ103の近傍(図6右側)には
1対の搬送ローラ113が設けられている。分離ローラ
103により繰り出された1枚の記録紙101が搬送ロ
ーラ113に差し込まれた後、搬送ローラ113が駆動
され、記録紙101は図6右方向に搬送される。
【0005】搬送ローラ113の出口には、記録紙10
1の搬送経路を形成するガイド板104がある。前記ガ
イド板104は、搬送ローラ113によって図6右方向
に搬送される記録紙101の進行方向を180度変更さ
せるための略半円形の曲線経路部104aと、曲線経路
部104aに連続して設けられ、記録紙101の先端を
図6左方向に導く直線経路部104bよりなる。
【0006】ガイド板104の出口には、ガイド板10
4により導かれてきた記録紙101を、記録時に図6左
方向に所定量ずつ間欠的に給送する2組の副走査ローラ
106,108が設けられている。副走査ローラ10
6,108の間には、インクジェット記録ヘッド110
およびプラテン板112が配置されている。インクジェ
ット記録ヘッド110にはオンキャリッジタンク111
が結合されている。
【0007】また、装置正面Aから見て給紙トレイ11
6の両脇には、オンキャリッジタンク111に供給する
インクを収容している複数個のインクタンク117が設
けられている。インクタンク117はインクジェット記
録装置100に対し着脱自在である。
【0008】記録ヘッド110とオンキャリッジタンク
111は不図示のキャリッジに載置されている。前記キ
ャリッジは副走査ローラ106、108の回転軸と略平
行に配置された不図示のキャリッジガイドにより、記録
紙101の搬送方向に略直交する方向(図6の紙面に垂
直な方向)に移動可能なように保持されている。キャリ
ッジは、副走査ローラ106,108の間欠給送が停止
しているときに前記の方向に移動しつつインクの吐出を
行い記録紙101への記録を行う。
【0009】副走査ローラ108の出口には、記録終了
後、副走査ローラ108から排出される記録紙101を
載置する排紙トレイ115がある。
【0010】本従来例は以上のような構成で、図6は装
置の側面から見たものであり、操作者は装置正面Aの方
から装置にアクセスする。
【0011】従来のインクジェット記録装置では、様々
な記録媒体が使用可能であり、例えば、普通紙、光沢
紙、OHP用透明シート、光沢フィルム、葉書、封筒、
シール用紙などが用いられる。
【0012】従来は、このような様々な記録媒体を使い
分けるために、通常使用される普通紙以外の記録媒体を
使用する際には、装置正面に挿入する手差し用の給紙口
を設け、記録媒体を未使用の記録紙101の上に不図示
のガイドで位置決めして1枚ずつ手差しによりセットす
るという方法で対処してきた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のイ
ンクジェット記録装置の構成には以下のような問題があ
った。
【0014】従来のインクジェット記録装置は、装置正
面A側(図6左側)から搬送された記録紙を装置背面B
側(図6右側)の、比較的小さい曲率半径の曲線経路部
104aを通すことにより、記録媒体を曲げながら搬送
方向を反転し、装置正面Aに排出する構成であった。こ
のような構成では、例えば光沢紙、光沢フィルム、葉書
などの比較的厚手の記録媒体を搬送する場合、記録媒体
を折り曲げる際の抵抗が大きくなる。すなわち、記録媒
体を折り曲げると記録媒体が元のまっすぐな形状に戻ろ
うとする復原力が働く。この復原力により、搬送経路を
形成するガイド板に記録媒体を押し付ける力が働き、記
録媒体とガイド板の間に摩擦力による抵抗が発生する。
この抵抗は、復原力の大きい厚手の記録媒体を用いるほ
ど大きくなる。従って、この構成は搬送力に対して抵抗
が過大なものとなり、しばしば搬送不良やジャムなどの
障害が起きやすい。
【0015】またこのような障害が起きた際に、記録紙
を排除するには、装置背面Bの方向から操作者がアクセ
スする構成であるため、非常に作業性が悪い。すなわち
装置正面Aの方向からインクジェット記録装置100を
操作している操作者は、前記のような障害が発生した場
合にはそれを取り除くために装置背面Bの方向に回り込
みアクセスする必要があった。特に近年記録紙の大型化
の傾向があり例えばA3版等の記録紙が用いられる場
合、記録装置が大型化して正面Aから背面Bまでの距離
は長大となるため、背面Bに回り込んで行う障害処理の
作業性はさらに悪化している。さらに、インクタンクが
給紙トレイの両脇に配置されているため、記録装置の幅
も長大となる。
【0016】上記従来例に鑑みて、本発明の目的は、厚
手の記録媒体でも安定して給送でき、かつメンテナンス
の際の作業性のよいインクジェット記録装置を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体が収
納される容器と、前記記録媒体に画像を記録するインク
ジェット記録ヘッドと、前記容器から前記記録ヘッドが
存在する記録部へ前記記録媒体を搬送する搬送手段とを
有するインクジェット記録装置において、前記容器が前
記インクジェット記録装置の下部に配置され、前記容器
に前記記録媒体を装填するために、前記容器を装置の手
前側に引き出し可能であり、前記記録部が前記インクジ
ェット記録装置の上部に配置されており、前記搬送手段
が、前記インクジェット記録装置の下部から上部へ至る
前記記録媒体の搬送経路を有しており、前記搬送経路
が、前記記録装置の正面より見て横向きのU字状をなす
ことを特徴とする。
【0018】このような搬送経路とすることにより、搬
送経路中の曲線経路部の曲率半径を従来に比べて大きく
することができる。このため、記録媒体が曲線経路部を
通過する際の抵抗を小さくすることができる。これによ
り、搬送不良やジャムなどの障害の発生を低減すること
ができる。
【0019】また、この構成では、搬送不良やジャムな
どの障害が発生した際には、インクジェット記録装置正
面から障害発生部分にアクセスすることが可能となる。
このため、従来例のように障害発生時にインクジェット
記録装置背面に回り込んで障害発生部分にアクセスする
必要がないため、作業性の向上を図ることができる。さ
らに、本発明によるインクジェット記録装置は、前記イ
ンクジェット記録ヘッドにインクを供給するインク供給
手段が、前記インクジェット記録装置内の前記搬送経路
に囲まれる空間内に配置されていることを特徴とする。
これにより、インクジェット記録装置の高さは高くなる
が、インクジェット記録装置の幅を抑制し、設置面積を
低減することができる。また、搬送経路に囲まれる空間
を大きくすることになるため、搬送経路を大きく引き回
して、その曲線経路部の曲率半径を大きくすることがで
きる。
【0020】さらに、前記インク供給手段が、前記イン
クジェット記録装置本体に対して着脱可能であるように
することによって、製造時の組み立て作業を容易にし、
また保守時の作業性を向上させることができる。すなわ
ち、製造時にはインク供給手段とインクジェット記録装
置の他の部分を別々に組み立てることにより、両者の組
み立ては全体を組み立てるよりも容易に行うことがで
き、最後にインク供給手段をインクジェット記録装置に
容易に取り付けることができる。また、保守時には、イ
ンク供給手段を取り外すことにより、インク供給手段お
よびインクジェット記録手段の他の部分へのアクセスが
容易になり、作業性を向上させることができる。
【0021】また、インク供給手段の内、インクタンク
のみを着脱可能としても良い。
【0022】さらに、前記インクタンクを、インクジェ
ット記録装置本体の手前側より着脱可能である構成とす
ることにより、インクタンクの着脱をするための空間
と、給紙用カセットに記録紙を充填するための空間とを
共用でき、インクジェット記録装置の周囲に必要なメイ
ンテナンス用の空間を小さくできる。
【0023】さらに、インクジェット記録ヘッドの回復
手段を前記インク供給手段と一体的に前記インクジェッ
ト記録装置本体に対して着脱可能であるようにすること
によって、製造時の組み立て作業および保守作業の作業
性をさらに向上させることができる。
【0024】また、前記インク供給手段と、装置内の電
気部品とが隔離されている構成とすることによって、イ
ンク供給手段からのインク漏洩時にインクが電気部品に
侵入することを防止することができる。これにより、電
気部品へのインク侵入による短絡などの発生を防止し電
気部品の電気的動作の信頼性を向上させることができ
る。
【0025】前記インク供給手段と前記電気部品との隔
離の方法の1つとしては、電気部品を覆うケースを設け
る方法がある。2つ目の方法としては、インク供給手段
と電気部品が平面的に重ならない配置とする方法があ
る。
【0026】さらに、前記インク供給手段の下に該イン
ク供給手段より漏洩したインクを受けるインク受けを設
けることによって、インク供給手段においてインクの漏
洩が発生しても、電気回路や電源部分などにインクがか
かることを防止することができる。
【0027】また、本発明によるインクジェット記録装
置は、前記記録部が装置内の他の部分と隔離されてお
り、外部及び装置内の他の部分に対する防塵機構が設け
られていることを特徴とする。これにより、インクジェ
ット記録ヘッドの周りへの塵芥の侵入を防止することが
できる。このため、インクジェット記録ヘッドへのごみ
の付着によってインクジェット記録ヘッドから吐出され
るインクの吐出位置がずれたり、インクジェット記録ヘ
ッドの目詰まりにより吐出不良が発生したりすることを
防止し、インクジェット記録ヘッドの動作の信頼性を向
上させて高画質の記録を可能とすることができる。
【0028】また、本発明によるインクジェット記録装
置は、記録媒体が収納される容器と、前記記録媒体に画
像を記録するインクジェット記録ヘッドと、前記容器か
ら前記記録ヘッドが存在する記録部へ前記記録媒体を搬
送する搬送手段とを有するインクジェット記録装置にお
いて、前記記録部が、記録装置の他の部分に対し防振手
段を介して接続されていることを特徴とする。
【0029】これにより、インクジェット記録装置の搬
送ローラの駆動機構の動作などによって発生する振動が
記録動作を行う記録部に伝わることを防止することがで
きる。このため、インクジェット記録ヘッドまたは記録
媒体が振動することによる記録位置のずれを低減し、良
好な画質での記録を可能とすることができる。また、記
録ヘッド移動手段の動作時に発生する振動を減衰させ、
振動による騒音を低減することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を詳細に説明する。
【0031】(第1の実施形態)図1〜3は、本発明の
第1の実施形態によるインクジェット記録装置1を示し
た図である。なお、以下の実施形態では、記録媒体を記
録紙2,24として説明するが、この記録紙2,24は
通常の紙の記録紙だけではなく、OHPなどの樹脂シー
ト、あるいは特殊なコーティングを施した各種記録用シ
ートなどを含むものとする。
【0032】本実施形態のインクジェット記録装置1で
は、記録紙搬送手段と、記録部46と、インク供給手段
47等がケース内に収納されている。そして、記録紙搬
送手段により搬送されてきた記録紙2,24に対し、記
録部46でインクを吐出して画像等の記録を行うもので
あり、記録部46にはインク供給手段47よりインクが
供給される。
【0033】まず、このインクジェット記録装置1の記
録紙搬送手段について説明する。この記録紙搬送手段
は、給紙用カセット3から記録紙2を記録部46へ搬送
する第1の搬送経路と、手差し用トレイから記録紙24
を記録部46へ搬送する第2の搬送経路とを有する。な
お、2枚の対向するガイド板の間隙が搬送経路となる。
給紙用カセット3はケース底面付近に着脱自在に装着さ
れており、積層された未使用の記録紙2が内部に収納さ
れている。給紙用カセット3は、インクジェット記録装
置1の手前側に引出し可能で、引出した状態で記録紙2
を給紙用カセット3内に装填するようになっている。給
紙用カセット3の上方には、吸盤(吸着機構)4が設け
られており、この吸盤4は、分離ユニット44の中に収
納された図示しない吸盤移動機構および吸引機構などに
より、図1上下方向に移動可能であるとともに記録紙2
を吸着可能である。この吸盤4の近傍から、ケース上部
に設けられた記録部46に至るまで第1の搬送経路が構
成されている。具体的には、第1の搬送経路は、ケース
下部(吸盤4の近傍)からケース側部近傍において曲が
りケース側面に沿って上昇するガイド板7,8と、これ
に連続してケース側面に沿って上昇した後でケース上部
において曲がっているガイド板9,10と、ケース上部
において実質的に水平に記録部へ向けて延びるガイド板
13とから構成されている。このようにして構成される
第1の搬送経路40が、図2に示すように、記録装置1
の左右に横切るように位置している。なお、ケースの側
面には、支点36を中心として開閉可能なジャムカバー
35が設けられており、ガイド板8,10はこのジャム
カバー35に固着されており一体的に開閉する。吸盤4
からガイド板7,8に記録紙2を導入する部分には搬送
ローラ5,6が、ガイド板7,8とガイド板9,10と
の境界部には搬送ローラ41が、ガイド板9,10とガ
イド板13との境界部には搬送ローラ11がそれぞれ設
けられている。
【0034】手差し用トレイは、ケース側面上方に設け
られており、圧板23上に未記録の記録紙24が積層さ
れている。手差し用トレイの上方には分離ローラ25が
設けられている。第2の搬送経路は、分離ローラ25の
近傍からケース内方へ向けて設けられているガイド板2
6と、第1の搬送経路と共用であるガイド板13とから
構成されている。
【0035】次に、記録部46の構成について説明す
る。記録部46における記録紙2,24の間欠給送を行
うための副走査ローラ15,17が、記録部46の入口
近傍と出口近傍にそれぞれ設けられている。また、両副
走査ローラの間に、間欠給送時に記録紙2,24の位置
を規制するためのプラテン板21が設けられている。こ
れらが、記録部46における記録紙2,24の搬送を行
なうものである。プラテン板21の上には、記録ヘッド
19が位置している。記録ヘッド19には、インクを保
持しているオンキャリッジタンク20が載置されてい
る。オンキャリッジタンク20は、インクの種類に応じ
て必要数設けられている。記録ヘッド19とオンキャリ
ッジタンク20はキャリッジ41に載置されている。キ
ャリッジ41は、副走査ローラ15、副走査ローラ17
の回転軸と略平行に配置されたキャリッジガイド42に
保持されており、記録紙の搬送方向に実質的に直交する
方向(図1の紙面に垂直な方向、図2の上下方向)に移
動可能である。ここで、記録部46とはこのキャリッジ
の移動領域を示しており、図1、2に斜線で示すよう
に、記録装置の背面G側のg点と正面F側のe点との間
である。
【0036】なお、記録部46は隔壁45およびプラテ
ン板21によって実質的に覆われ、装置内の他の部分か
ら隔離されている。隔壁45およびプラテン板21は断
熱部材からなるので、記録部46は、それ以外の部分に
対して空間的に隔離されるとともに熱的にも隔離されて
いる。記録部46の出口には、記録が終了して副走査ロ
ーラ17により排出された記録紙を載置する排紙トレイ
22が設けられている。
【0037】次に、インク供給手段47について説明す
る。インク供給手段は、オンキャリジタンク20に供給
するインクを保持しているインクタンク29と、インク
タンク29を保持するインクタンク収納部28と、イン
クタンク29からオンキャリッジタンク20に供給され
るインクを一時保管するサブタンク33と、各タンクか
らのインクの流出および流入を行なうポンプ部32とか
らなる。このインク供給手段47は、すべて前記した記
録紙搬送手段の第1の搬送経路に囲まれる空間内に配置
されている。
【0038】インクタンク29は記録装置1に対し着脱
自在であり、インクがなくなった場合には装置外に取り
出され、新たにインクの入った別のインクタンク29が
装填されることでインクの補充が行われる。本実施形態
では、それぞれ種類の違うインクを内包した6個のイン
クタンク29がケース内に収納される構成が示されてい
る。
【0039】インクタンク29はどちらから着脱するよ
うにしてもよいが、本実施形態では、手前側より着脱で
きるようになっている。これにより、インクタンク29
の着脱のために必要なメンテナンス空間と、記録紙2の
装填作業に必要な空間を共用でき、装置の周囲に必要な
空間を小さくできる。
【0040】なお、インクタンク29は6個に限定され
るものではなく、インクの種類もカラーインク、カラー
濃淡インク、モノクロ濃淡インクなどのいずれであって
もよい。インクではなく例えばインクと結合することで
耐水性を強化する液体などでもよい。また同じ色のイン
クを収納するインクタンク29を消費量に応じて複数個
設けてもよい。
【0041】サブタンク33は、インクタンク29から
くみ上げたインクを一時保管し、ここから記録ヘッド1
9上のオンキャリッジタンク20にインクが供給され
る。サブタンク33はインクタンク29のインクの種類
数にあわせて必要数設けられている。
【0042】このインク供給手段に付属して、回復系ユ
ニット(回復手段)34が設けられている。この回復系
ユニット34は、未使用時に記録ヘッド19を保護、清
掃するものであり、記録時以外、記録ヘッド19のノズ
ル部分にかぶせておく保護キャップと、ノズル部分に吸
着したインクを吸い出す吸引キャップと、ノズルの表面
をふくためのワイピング手段とを内包している。
【0043】インク供給手段47および回復系ユニット
34の下方には、これらから漏洩したインクを受け、受
けたインクを図示しない廃インクタンクまたは廃インク
吸収体に導くインク受け37が設けられている。インク
受け37は、回復系ユニット34およびインク供給手段
47の下部をカバーする皿状の形状をしており、これら
の部分から漏出したインクが、このインク受け37に流
れ込む構造となっている。従って記録装置1の内部でイ
ンクの漏出が起こった場合でも装置の外部にインクが流
れ出ることを防止できる。なお、サブタンク33からオ
ンキャリッジタンク20にインクを供給するためのチュ
ーブ(図示せず)も存在するが、これもインク受け37
の上方に位置しているため、サブタンク33からチュー
ブを介してオンキャリッジタンク20に至る過程でイン
クが漏れても、漏れたインクはインク受け37で回収さ
れて、図示しない廃インクタンクまたは廃インク吸収体
に導かれる。従って、インクの漏洩が起こっても、記録
装置1の外部にインクが漏れ出ることは防止できる。
【0044】また、インク受け37は、インク供給手段
47および回復系ユニット34の基台となっている。す
なわち、タンク収納部28とサブタンク33とポンプ部
32とを含むインク供給手段47と、回復系ユニット3
4との少なくとも一部が、インク受け37を基台として
一体的に結合されている。そして、このインク供給手段
47および回復系ユニット34は、一体的に結合された
状態で、記録装置1に対し着脱自在である。
【0045】このインク供給手段47および回復系ユニ
ット34およびインク受け37は、搬送経路に囲まれる
空間内にすべて配置されている。このため、給紙トレイ
3の両側方にインクタンク29が配置されている従来例
に比べて、インクジェット記録装置1の高さを高くして
幅を狭くすることができ(図2参照)、装置の設置面積
を小さくすることができる。
【0046】図2に示すように、インクジェット記録装
置1の内部には、電源ケース38および電装ケース39
が設けられている。電源ケース38には、インクジェッ
ト記録装置1の各部の動作を行なうための電力を供給す
る電源44が収容され、電装ケース39には、各部の制
御を行う制御部や、画像信号の処理を行う信号処理部な
どの電気回路43が収容されている。両ケースは、電磁
波の放射および侵入を抑制すると同時に、インク漏洩が
起こった場合にはインクの侵入を軽減することができ
る。また、電源ケース38および電装ケース39は、イ
ンク供給手段47およびインク受け37と、平面的に重
ならないようにずらして配置されている。従って、仮に
インク供給手段47やインク受け37からインク漏洩が
生じたとしても、電源ケース38や電装ケース39にイ
ンクがかかる可能性は小さく、ましてや電源ケース38
内の電源44や電装ケース39内の電気回路43などの
電気部品にインクが付着して短絡を生じたりするおそれ
はほとんどない。また、図示しないが、搬送ローラ、キ
ャリッジなどの駆動源も、記録装置後方に、やはりイン
ク供給手段およびインク受けとは平面的に重ならない位
置に配置されている。また、記録部46は、それ以外の
部分と独立して、外部からの吸気および排気が行われて
いる。その吸気部には防塵フィルターが設けられていて
外部からの塵埃の侵入を防ぐことができる。また装置内
部の他の部分とも空間的に仕切られており、内部からの
塵埃の侵入を防ぐ防塵機構となっている。このため記録
ヘッドの周囲は塵埃の少ない良好な環境となっている。
【0047】この防塵機構について図3を参照して詳細
に説明すると、記録部の記録装置正面F側の端部と背面
G側の端部とに、吸気用ファンモータ51が設けられて
いる。この吸気用ファンモータ51は外部に露出して、
外部からの吸気に用いられている。吸気用ファンモータ
51の空気吸い込み口には吸気フィルター52が設けら
れており、吸気用ファンモータ51は吸気ダクトと接続
されている。吸気ダクト53は、吸気用ファンモータ5
1との接続部53bと、吸引した空気を装置内部に導く
パイプ部53cと、導かれたエアを斜め下方に向かって
噴出する開口部53aとを有している。従って、吸気用
ファンモータ51により空気吸い込み口から外部の冷た
い空気が吸引されると、まず、外部から侵入する塵埃が
吸気フィルター52にて捕獲される。そして、吸引され
た空気は、吸気ダクト53を通過して副走査ローラ15
の上部付近に位置する開口部53aから斜め下方に向か
って噴出される。
【0048】これらの吸気用の部材は、記録装置1の前
部と後部とに実質的に対称的に配置されていて、記録ヘ
ッドの移動範囲、特に記録用紙の搬送経路40が通り記
録が行われるプラテン板21の直上付近にまんべんなく
空気の流れを作ることができる。
【0049】また、記録装置1の背面G側に排気用ファ
ンモータ55が設けられている。この排気用ファンモー
タ55は、内部の高温の空気の排気に用いられている。
排気用ファンモータ55の空気排出口には排気フィルタ
ー56が設けられており、排気用ファンモータ55は、
排気ダクト57と接続されている。排気ダクト57は、
インクジェット記録装置1の正面Fから見て副走査ロー
ラ17付近の左上方から内部の空気を吸引する。排気ダ
クト57は内部の空気を吸引するための開口部57a
と、吸引した空気を排気用ファンモータ55に導くパイ
プ部57cと、排気用ファンモータ55との接続部57
bとを有している。これによると、記録部46の内部の
空気を排気用ファンモータ55で吸引すると、記録時に
発生して記録紙2に到達せずに浮遊している微細なイン
クの粒子が排気フィルター56により捕獲される。そし
て、排気ダクト57を通過して排気フィルター56を通
った空気は、空気排出口から外部へ排出される。
【0050】このような構成により、記録部46内部の
高温の空気を排出し、外部から冷たい空気を取り入れる
ことによって、記録部46内部での発熱による温度上昇
を抑制することができる。
【0051】一般的に記録部46内部の温度がある程度
高温になると、記録ヘッド19の吐出精度が悪化し、寿
命も短くなる傾向があるが、本実施形態では記録に最適
な温度環境に保って精度よく記録ヘッド19を作動させ
ることができ、記録ヘッドの寿命を延ばすこともでき
る。また、吸気フィルター52により外部からの塵埃を
捕獲し、排気フィルター56により記録部46内部に浮
遊する微細なインクの粒子を捕獲することにより、記録
部46内部を清潔な状態に保つことができる。これによ
り、記録ヘッド19へのごみの付着によって、ノズルか
ら吐出されるインクの吐出位置がずれたり、記録ヘッド
19の目詰まりにより吐出不良が発生したりすることを
防止し、記録ヘッド19の動作の信頼性を向上させて高
画質の記録を可能とすることができる。
【0052】次に、以上の構成を有する本発明の第1の
実施形態によるインクジェット記録装置1の動作の概略
を以下に説明する。
【0053】最初に記録紙2,24の搬送、記録動作に
ついて述べる。
【0054】まず、インクジェット記録装置1の下方の
給紙トレイ3に収納された記録紙2が選択されて記録が
行われる場合について説明する。初期状態において、吸
盤4は位置aに、搬送ローラ6は位置dに位置してい
る。記録開始が指示されると、不図示の吸盤移動機構に
より吸盤4がaの位置からbの位置に移動して、給紙ト
レイ3に積層されている記録紙2の最上部の1枚に接触
する。次に不図示の吸引機構により、最上部の記録紙2
が吸盤4に吸着される。その後、吸盤移動機構により吸
盤4を上方のaの位置に移動した後、dの位置に退避し
ていた搬送ローラ6がcの位置に移動し、搬送ローラ
5,6が、吸盤4に吸着されている1枚の記録紙2の先
端を挟持する。ここで吸盤4による吸着が解除され、記
録紙2は解放される。搬送ローラ5、6は不図示の搬送
モータにより回転駆動される。搬送ローラ5,6の回転
により送られる記録紙2は、ガイド板7,8で形成され
た搬送経路中を、図中右方向から上方に進行方向を変更
しつつ進み、先端が搬送ローラ41に挟まれる。搬送ロ
ーラ41も搬送ローラ5,6と同様に、不図示の搬送モ
ータにより回転し、記録紙2をガイド板9,10および
ガイド板43で形成された搬送経路中に送る。記録紙2
は進行方向を図中上方から左方向に変更されながら搬送
され、搬送ローラ11に至る。搬送ローラ11も、搬送
ローラ5,6と同様に、不図示の搬送モータにより回転
し、記録紙2をガイド板13で形成された搬送経路中を
図中左方向に進行させ、記録紙2の先端が副走査ローラ
15に差し込まれて挟持される。
【0055】こうして、記録紙2は副走査ローラ15に
挟持され、副走査ローラ15が間欠的に回転することに
より、間欠的に所定量ずつ搬送される。これと同期し
て、搬送停止中に、その搬送方向と略直交する方向にキ
ャリッジ41が移動しながら、記録する画像データに応
じて記録ヘッド19が駆動される。駆動されることによ
り、記録ヘッド19からインクが吐出されて記録紙2に
画像が記録される。こうして画像が記録された記録紙2
の先端が第2の副走査ローラ17に到達すると、記録紙
2は2個の副走査ローラ15,17の回転により搬送さ
れる。そして、その記録紙2の後端が第1の副走査ロー
ラ15から離れた後は、第2の副走査ローラ17の回転
だけで記録紙2の搬送が行われる。こうして記録が終了
した記録紙2は、第2の副走査ローラ17の更なる回転
により排紙トレイ22に排出される。
【0056】次に、上方の圧板23にセットされた第2
の記録紙24が選択されて記録を行う場合について述べ
る。
【0057】まず記録開始指令に応じて圧板23が上方
に移動し、圧板23に積層された記録紙24が分離ロー
ラ25に押圧される。この分離ローラ25は時計まわり
方向に回転することにより、記録紙24の最上部の1枚
をガイド板26で形成された第2の搬送経路に送り出す
ことができる。こうして送り出された記録紙24の先端
は、搬送ローラ11の回転により搬送される。以後の動
作は、前述の給紙用カセット3からの記録紙2に記録す
る場合の動作と同様である。
【0058】次にインク供給系の動作の概略を述べる。
【0059】前記のように記録紙2、24への記録が行
なわれ、サブタンク33のなかのいずれかのインクが消
費され、規定量存在しないことが検出されると、ポンプ
部32が動作して、インクジェット記録装置1に装填さ
れているインクタンク29の中から必要な種類のインク
をくみ上げて、サブタンク33に供給する。その後、同
様にポンプ部32の動作により、サブタンク33からオ
ンキャリッジタンク20にインクを供給し、記録ヘッド
19にインクが送られる。
【0060】以上説明した本実施形態によると、ガイド
板7,8,9,10,43,13により構成される第1
の搬送経路が、記録紙2の進行方向を図中右方向から上
方に変更する曲線経路部7aと、それに続いて上方へ延
びる直線経路部7b,9aと、記録紙の進行方向を図中
上方から左方向に変更する曲線経路部9bと、それに続
いて左方向へ延びる直線経路部13aとからなる。そし
て、このうち、記録装置1側面に沿って上方へ延びる直
線経路部7b,9aが比較的長くなっている。これは、
第1の搬送経路に囲まれる空間内にインク供給手段47
および回復系ユニット34およびインク受け37が収納
される構成であるため、必然的にこの空間を大きくする
必要があり(前記の通り記録装置1の高さは従来よりも
高くなっている)、それに伴って、第1の搬送経路が従
来よりも大きく引き回されているからである。
【0061】従来は、搬送経路に囲まれる空間内にイン
クタンク29等の部材を配置する発想はなかったため、
本実施形態のような記録装置1側面に沿って上方へ延び
る直線経路部7b,9aはほとんどなく、搬送経路は一
部分で約180度屈曲されているので、曲線経路部の曲
率半径が小さく、記録紙2がほとんど折りたたまれるく
らいに大きく曲げられる。しかし、本実施形態では、2
つの曲線経路部7a,9bの間に長い直線経路部7b,
9aが存在し、両曲線経路部7a,9bは90度程度の
屈曲であり、曲率半径が大きく、記録紙2の曲がり量
は、従来例に比べてとても小さい。
【0062】以上のことから、本実施形態のインクジェ
ット記録装置1では、記録紙2の搬送抵抗を従来例に比
べて著しく小さくすることができる。このため、折り曲
げに対する復原力の大きい厚手の記録紙2であっても、
また搬送時のガイド板7,8,9,10,43,13と
の接触面積の大きい大型の記録紙2であっても、搬送不
良やジャムなどの障害の発生率を低減することができ
る。さらに、搬送ローラ5,6,41,11の駆動源の
負荷を減らすことができ、これに伴い負荷変動の値も小
さくでき、記録時に高精度の間欠給送を行うことが可能
となるため、画質を向上させることができる。
【0063】また、本実施形態における搬送経路は、搬
送経路の直線経路部7b,9aが装置正面Fの側から見
て右側端部にくる配置となっており、ジャム時等に使用
者の搬送経路における操作(搬送路中のジャム紙取り出
しなど)が、記録装置1の背面Gの側に回り込む必要が
なく、装置正面Fの側から容易に行える。記録紙2の大
型化に伴いインクジェット記録装置1が大型化しても、
記録装置1の背面Gの側に回り込む必要がなく、装置正
面Fの側から容易に搬送経路のどこにでもアクセスする
ことが可能であるため、ジャム処理の作業性がよい。さ
らに、ジャムカバー35を開けると、ガイド板8、ガイ
ド板10もジャムカバー35と共に本体の外に移動する
構成であるため、容易に搬送経路を開放することがで
き、搬送経路内に詰まった記録紙2を取り除くジャム処
理が容易に行なえる。
【0064】尚、この記録ヘッド19は、それぞれが複
数の異なる色または濃度のインクを吐出する複数のヘッ
ドを備えていてもよい。インク供給ユニット47より不
図示のチューブを介して供給されてきたインクを記録ヘ
ッド19の近傍に保持しているオンキャリッジタンク2
0も複数個備えていてもよい。
【0065】またインク供給手段47と、回復系ユニッ
ト34と、インク受け37とを一体的に結合しインク供
給系ユニットとして、一体的に記録装置1に対し着脱自
在とすることができる。このように、インク供給系ユニ
ットを脱着自在とすることにより、製造時の組み立て作
業を容易にし、また保守時の作業性を向上させることが
できる。すなわち、製造時にはインク供給系ユニットと
インクジェット記録装置1の他の部分を別々に組み立て
ることにより、両者の組み立てを全体を組み立てるより
も容易に行うことができ、最後にインク供給系ユニット
をインクジェット記録装置1に容易に取り付けることが
できる。また、保守時には、インク供給系ユニットを取
り外すことにより、インク供給ユニットおよびインクジ
ェット記録装置1の他の部分へのアクセスが容易にな
り、作業性を向上させることができる。 (第2の実施形態)図4は本発明の第2の実施形態の構
成を示す概略断面図である。図4は記録装置61の正面
から見た図である。第1の実施形態と同一の部分は同一
の符号を付して説明を省略する。
【0066】図4を用いて本発明の第2の実施形態の、
第1の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本
実施形態では、本体に対し着脱自在なメインタンク62
が6種類装填されており、6個のメインタンク62はす
べて共通のタンク収納部63に収納されている。タンク
収納部63の右にはポンプ部65、上部にはサブタンク
66が配置されている。回復系ユニット67はポンプ部
65の上部に配置されている。これらタンク収納部6
3、ポンプ部65、サブタンク66、回復系ユニット6
7は第1の実施形態と配置が異なるだけで、それぞれ第
1の実施形態のインクタンク収納部28、ポンプ部3
2、サブタンク33、回復系ユニット34と機能的には
同一である。インク受け64も、第1の実施形態におけ
るインク受け37と同じ機能を有するものである。
【0067】また、記録ヘッド19の移動範囲を含む記
録部46は、第1の実施形態と同様に隔壁45とプラテ
ン板21で記録装置61の内部の他の部分とは区切られ
た構造であることも同様である。
【0068】このような構成とすることで、第1の実施
形態における搬送ローラ11とガイド板13とが省略で
き、搬送経路が短くなる。すなわち、タンク収納部63
を1つだけにして記録装置61の左寄りに配置したこと
により、記録装置61の右側のスペースが第1の実施形
態に比べ大きくなっている。そこで回復系ユニット67
が第1の実施形態よりも右側に配置され、これに応じて
記録部46も第1の実施形態よりも右側に配置されてい
る。これにより、記録装置46の上方の搬送経路を省略
することが可能となっている。またメインタンク62を
一つにまとめたことで構造が簡略になる。
【0069】本発明は以上説明してきた実施形態に限定
されず、本発明の主旨の範囲で様々な変形例が考えられ
る。例えば、下側の給紙カセット3の記録紙2の分離手
段を吸盤に代えて分離ローラを用いる構成としてもよ
い。また、手差し用の第2の記録紙給送手段を省略して
もよい。 (第3の実施形態)次に、図5を参照して本発明の第3
の実施形態について説明する。図5は、インクジェット
記録装置1の正面から見た断面図であり、記録部46周
辺のみを示した概略図である。図5において省略された
記録紙搬送手段、インク供給手段などは、第1、第2の
実施形態に示した構成のどちらでも良いし、他の変形例
でもよい。図5において、第1、第2の実施形態と同一
の部分については、同一の符号を付し説明を省略する。
【0070】図5において、インクジェット記録ヘッド
19と、副走査ローラ15、副走査ローラ17、プラテ
ン板21を含む記録時の記録紙搬送手段と、キャリッジ
41、図示しないキャリッジガイド、キャリッジ駆動機
構を含む記録ヘッド移動手段とを含む記録部46は筐体
71に内包されている。筐体71は、インクジェット記
録装置1の他の部分に対し、ばね72とダンパー73を
含む防振手段74を介して接続されている。
【0071】このように記録部46が防振手段74を介
してインクジェット記録装置1の他の部分に接続されて
いることにより、インクジェット記録装置1外部あるい
はインクジェット記録装置1の筐体71の内部以外の部
分で発生した振動が記録部46に伝わることを防止する
ことができる。これにより、記録ヘッド19および記録
紙2が振動することによる記録位置のずれを低減し、良
好な画質での記録を可能とすることができる。
【0072】また防振手段74に、キャリッジの往復運
動で発生する振動を減衰させる機能を持たせてもよい。
この場合は筐体71の内部で発生する振動を抑制し静寂
な装置とすることができる。
【0073】
【発明の効果】本発明によると、搬送部が記録装置正面
から見て右側端部または左側端部にくる配置とすること
により、ジャムなどの障害発生時の搬送経路へのアクセ
スが装置正面から容易に行える。この構成は記録紙のサ
イズが大きく記録装置が大きい場合に特に効果的であ
る。
【0074】また、記録媒体を収容する容器から記録部
まで記録媒体を搬送する搬送経路中にインク供給手段を
設けることにより、記録装置側面に沿う長い直線経路部
が設けられているので、この直線経路部の両端に接続さ
れている曲線経路部の曲率半径を大きく取ることがで
き、曲線経路部1個所についての記録媒体の進行方向の
変更は約90度に抑えられる。従って、従来例と比較し
て著しく搬送抵抗を軽減することができる。これによ
り、厚手の記録媒体を給送する場合でも、搬送不良やジ
ャムなどの障害の発生率を低減することができる。さら
に、駆動源の負荷を減らすことができる。また負荷の絶
対値が減ることから負荷変動の値も当然小さくなり、高
精度の間欠給送が可能となり画質が向上する。
【0075】また、記録媒体の搬送経路に囲まれる空間
内にインク供給手段を配置することにより、記録装置の
幅を小さくすることができ、装置の設置面積を減少させ
ることができる。また、インク供給手段を一体化しイン
ク供給系ユニットとして装置本体に対し着脱可能とする
ことにより、製造時の組立性、保守時の作業性を向上さ
せることができる。さらに、インク供給系ユニットと回
復系ユニットとを一体化して組立性や作業性をさらに向
上させることもできる。
【0076】さらに、インク供給手段を、装置内の電気
回路に対し隔離した構成とすることにより、インク漏洩
時に電気回路にインクが侵入する可能性を低くし、信頼
性を高くすることができる。
【0077】さらに、インクジェット記録ヘッドの移動
範囲を含む記録部を、装置内の他の部分と隔離し、かつ
外部及び装置内の他の部分に対して防塵構造とすること
により、記録ヘッドへのごみの付着による吐出位置のず
れ、記録ヘッドの目詰まりによる吐出不良などを防ぐこ
とができ高画質の記録が可能となる。
【0078】また、記録装置の他の部分に対し防振手段
を介して記録部を接続することにより、他の部分の振動
の影響を受けることなく良好な画質を得ることができ
る。また、記録ヘッド移動手段の動作時の振動を減衰さ
せて静寂な装置とすることができる。
【0079】このように本発明によれば、厚手の記録媒
体でも安定して給送でき、かつメンテナンスの際の作業
性がよいインクジェット記録装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の概略構成を示す正面
方向から見た断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の概略構成を示す上面
方向から見た断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における記録部の吸気
および排気の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の概略構成を示す正面
方向から見た断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態における防振機構の説
明図である。
【図6】従来例の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1、61 インクジェット記録装置 2、24 記録紙 3 給紙トレイ 4 吸盤(吸着機構) 5、6、11、41 搬送ローラ 7、8、9、10、13、26、43 ガイド板 7a、9b 曲線経路部 7b、9a、13a 直線経路部 15、17 副走査ローラ 19 記録ヘッド 20 オンキャリッジタンク 21 プラテン板 22 排紙トレイ 23 圧板 25 分離ローラ 28 インクタンク収納部 29 インクタンク 32 ポンプ部 33 サブタンク 34 回復系ユニット 35 ジャムカバー 36 支点 37 インク受け 38 電源ケース 39 電装ケース 40 記録用紙搬送経路範囲 44 分離ユニット 45 隔壁 46 記録部 47 インク供給手段 51 吸気用ファンモータ 52 吸気フィルター 53 吸気ダクト 53a 開口部 53b 接続部 53c パイプ部 55 排気用ファンモータ 56 排気フィルター 57 排気ダクト 57a 開口部 57b 接続部 57c パイプ部 62 メインタンク 63 タンク収納部 64 インク受け 65 ポンプ 66 サブタンク 67 回復系ユニット(回復手段) 71 筐体 72 ばね 73 ダンパー 74 防振手段 100 インクジェット記録装置 101 記録紙 102 圧板 103 分離ローラ 104 ガイド板 104a 曲線経路部 104b 直線経路部 106、108 副走査ローラ対 110 インクジェット記録ヘッド 111 オンキャリッジタンク 112 プラテン板 113 搬送ローラ対 115 排紙トレイ 116 給紙トレイ 117 インクタンク

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体が収納される容器と、前記記録
    媒体に画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、前
    記容器から前記記録ヘッドが存在する記録部へ前記記録
    媒体を搬送する搬送手段とを有するインクジェット記録
    装置において、 前記容器が前記インクジェット記録装置の下部に配置さ
    れ、 前記容器に前記記録媒体を装填するために、前記容器を
    装置の手前側に引き出し可能であり、 前記記録部が前記インクジェット記録装置の上部に配置
    されており、 前記搬送手段が、前記インクジェット記録装置の下部か
    ら上部へ至る前記記録媒体の搬送経路を有しており、 前記搬送経路が、前記記録装置の正面より見て横向きの
    U字状をなすことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記インクジェット記録ヘッドにインク
    を供給するインク供給手段が、前記インクジェット記録
    装置内の前記搬送経路に囲まれる空間内に配置されてい
    る請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インク供給手段が、前記インクジェ
    ット記録装置本体に対して着脱可能である請求項2に記
    載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インク供給手段にインクを保持する
    インクタンクを含むインクジェット記録装置において、
    前記インク供給手段に前記インクタンクを着脱可能であ
    る請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インクタンクを、インクジェット記
    録装置本体の手前側より着脱可能である請求項4に記載
    のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク供給手段と一体的に前記イン
    クジェット記録装置本体に対して着脱可能である、イン
    クジェット記録ヘッドの回復手段を含む請求項3に記載
    のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インク供給手段と、装置内の電気部
    品とが隔離されている請求項1から6のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インク供給手段と前記電気部品とを
    隔離する電装ケースを有する請求項7記載のインクジェ
    ット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記電気部品が前記インク供給手段と平
    面的に重ならない位置に配置されている請求項7に記載
    のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記インク供給手段の下に該インク供
    給手段より漏洩したインクを受けるインク受けを有する
    請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録部が装置内の他の部分と隔離
    されており、外部及び装置内の他の部分に対する防塵機
    構が設けられている請求項1から10のいずれか1項に
    記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 記録媒体が収納される容器と、前記記
    録媒体に画像を記録するインクジェット記録ヘッドと、
    前記容器から前記記録ヘッドが存在する記録部へ前記記
    録媒体を搬送する搬送手段とを有するインクジェット記
    録装置において、前記記録部が、記録装置の他の部分に
    対し防振手段を介して接続されていることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011218678A (ja) * 2010-04-09 2011-11-04 Miyakoshi Printing Machinery Co Ltd インクジェット記録装置

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