JP2000307410A - 集積回路 - Google Patents

集積回路

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JP2000307410A
JP2000307410A JP11111715A JP11171599A JP2000307410A JP 2000307410 A JP2000307410 A JP 2000307410A JP 11111715 A JP11111715 A JP 11111715A JP 11171599 A JP11171599 A JP 11171599A JP 2000307410 A JP2000307410 A JP 2000307410A
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transistor
signal
wiring
resistor
circuit
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JP11111715A
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Koji Fukumoto
晃二 福本
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波数下で動作する集積回路において、誤
動作の原因となる伝送信号の反射を消費電流の増加を伴
うことなく終端抵抗によって防止し、かつ、動作周波数
に応じて終端抵抗の値を変化させる。 【解決手段】 PMOSトランジスタP1及びNMOS
トランジスタN1を終端抵抗として、配線3のうち抵抗
成分4で示される特性インピーダンスの不連続個所に先
立って形成する。両トランジスタのゲートには終端抵抗
制御回路5からの信号S1,S2が与えられ、配線3に
伝送信号Spが与えられないときには両トランジスタを
オフさせる。また、終端抵抗制御回路5において、信号
S1,S2の強度を調節することで、両トランジスタの
オン抵抗値を変化させて終端抵抗を動作周波数に適した
値とする。終端抵抗制御回路5は外部入力端INbから
入力されるデジタル信号により制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、集積回路中の配
線において生じる伝送信号の反射を防ぐ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路の高集積化が進んでいく
一方で、高速動作化の実現も急速に推し進められてい
る。例えば、一般に知られているマイクロプロセッサは
現在、400メガヘルツの基本動作クロック信号の下で
動作しており、演算処理速度は今後もますます高くなる
ことが予想される。
【0003】一方、集積回路の動作速度が上昇するにつ
れ、配線内で伝送信号が反射することによって生じる反
射信号の影響が無視できなくなる。反射信号が発生する
と、伝送信号のエネルギーを減少させるだけでなく、反
射信号が伝送信号の行き先の電子回路にも伝えられ、そ
こで誤動作を引き起こす原因にもなる。このような問題
は一般に数百メガヘルツを越える高周波数で動作する集
積回路全般に生じ得る。以下ではマイクロプロセッサを
例にとってこの反射信号について説明する。
【0004】図7は一般的なマイクロプロセッサM1の
ブロック図を示したものである。図7に示す通り、この
マイクロプロセッサM1は、データ信号Sdを伝える内
部データバスBd及びアドレス信号Saを伝える内部ア
ドレスバスBaを制御信号Sc2により制御するバス制
御回路61と、バス制御回路61から出力される命令コ
ードICをデコードする命令デコーダ回路62と、デコ
ードされた命令コードDIに応答して様々な制御信号S
c1を発生する制御回路63と、制御信号Sc1に応答
して演算を実行する演算実行回路64とを、基板50上
に備える。演算において用いられるデータ信号Sd及び
アドレス信号Saは、バス制御回路61から配線65を
介して演算実行回路64に与えられる。一方、制御信号
Sc1は、配線66を介して演算実行回路64に伝送さ
れる。これらの配線65,66については、一般に配線
長が長い。
【0005】図8は、マイクロプロセッサM1のような
集積回路における信号の伝送の様子を簡単化して説明す
るための回路図である。図8に示す通り、この集積回路
D2は、2つのCMOS回路1,2と配線3とを基板5
2上に有する。CMOS回路1,2はともに、図示して
いないCMOSトランジスタによって構成された回路で
あり、マイクロプロセッサM1における制御回路63や
演算実行回路64、バス制御回路61等がこれらCMO
S回路1,2にあたる。CMOS回路1はいくつかの外
部入力端INaを備え、CMOS回路2はいくつかの外
部出力端ONaを備える。また配線3は、長い経路を有
してCMOS回路1,2を接続する配線であり、CMO
S回路1から出力された伝送信号SpをCMOS回路2
に伝送する。なお、マイクロプロセッサM1における配
線65または66の一本がこれに相当する。
【0006】さて、上述のように基板52上に形成され
た配線3は、長い経路を有する。その経路中には通常、
コンタクトホールを用いた接続箇所や配線の幅が増減す
る箇所など配線の形状に変化のある部分が含まれる。一
般に、配線の形状に変化のある部分では配線のインピー
ダンスが変化し、不連続となる。図8に示した抵抗成分
4は、そのような不連続となった部分のインピーダンス
を等価的に示している。なお、配線3のインピーダンス
の不連続な変化は前述のように配線形状の変化が原因で
あるので、長い配線経路において複数の箇所で生じ得る
のであるが、図8では、説明を簡単にするために配線3
中でインピーダンスが不連続となる個所が1箇所だけで
あるとしている。
【0007】伝送信号Spは配線3を介してCMOS回
路2に向けて伝送されるが、抵抗成分4に示されるよう
なインピーダンス不連続個所が存在するために、伝送信
号Spのエネルギーの一部は反射され、これにより反射
信号Srが生じてしまう。なお、伝送信号Spのうち反
射信号Sr以外の他の主要な成分は、透過信号Stとし
てCMOS回路2に向けて伝送される。
【0008】伝送信号Spの反射が生じる原因は、次の
ように説明される。伝送信号Spは数百メガヘルツを越
える高周波数のデジタルパルス信号であるので、その中
には高周波数領域の様々な信号成分が含まれる。従っ
て、配線3は高周波数領域の信号成分についての特性イ
ンピーダンスを有していると考えられる。このとき、抵
抗成分4の存在は、配線3における特性インピーダンス
の不連続を生み出すことになる。言い換えると、抵抗成
分4の存在により配線3において不整合が生じているこ
とになり、そのため伝送信号Spの反射がこのような不
整合箇所において生じてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】反射信号Srは次のよ
うな問題を引き起こす。まず、高周波数の反射信号Sr
はCMOS回路1で再反射し、行き先のCMOS回路2
にも伝えられるため、CMOS回路2において誤動作を
生じさせる可能性がある。すなわち、CMOS回路2に
伝えられる反射信号Srは、透過信号Stに対し本来の
位相からずれて重畳され、CMOS回路2に対しノイズ
としてはたらく。
【0010】さらに、反射によって伝送信号Spから高
周波数の信号成分Srが部分的に失われることにより、
伝送される透過信号Stの波形を変化させてしまう。す
なわち、透過信号Stの急峻な立ち上がりまたは立ち下
がりが失われる。このこともまた、CMOS回路2にお
ける誤動作を引き起こす原因となる。
【0011】一般に、デジタル回路において取り扱われ
るクロック信号またはパルス信号は、広帯域にわたる高
周波成分を有するので、集積回路において特性インピー
ダンスの不連続点(すなわち不整合点)はいたるところ
に存在する。このことは、集積回路中のいたるところで
反射が生じ得ることを意味する。その結果、反射によっ
てデジタル回路の誤動作が生じやすくなっている。
【0012】このような伝送信号の反射を防止する手段
として、配線のうちインピーダンスが不連続となる点の
近傍に抵抗を設けることが行われる。この抵抗は、配線
3のうち特性インピーダンスが不連続となる点までの部
分についての終端抵抗と見ることができる。例えば、特
許番号02842463号の特許公報中の図1に記載さ
れた技術を集積回路D3として図9に示す。この集積回
路D3は、図8に示した集積回路D2と同様、2つのC
MOS回路1,2と配線3とを基板53上に有する。そ
して、集積回路D3は更に終端抵抗R5,R6を有して
いる。終端抵抗R5の一端には電源電位Vccが与えら
れ、その他端は配線3のうち抵抗成分4近傍の送信側よ
りの位置に接続される。また、終端抵抗R6の一端には
接地電位Vssが与えられ、その他端は終端抵抗R5と
配線3との接続点に接続される。なお、終端抵抗R5,
R6の抵抗値はどちらも例えば、配線3の特性インピー
ダンスZ0の2倍の値である2Z0になるよう調整され
る。
【0013】このように電源電位Vccと接地電位Vs
sとの間に終端抵抗R5,R6が接続されておれば、C
MOS回路1から出力される論理値Hiの信号が抵抗成
分4近傍に達しても、その信号のノイズに対するマージ
ンが少なくなることはない。また、終端抵抗R5,R6
を並列接続された抵抗と見ればその等価抵抗はZ0とな
るので、ほぼ整合していると考えられる。しかしノイズ
の問題等を考慮しなくてもよい場合には、例えば終端抵
抗R5を有しない構造にし、終端抵抗R6の値をZ0
してもよい。なお、集積回路D3は更にインバータIV
4,IV5も有している。
【0014】この集積回路D3によれば、終端抵抗R
5,R6を有しているので配線3中の特性インピーダン
スが不連続となる点で反射が発生しにくい。よって、C
MOS回路2に伝えられた信号には反射成分が少なく、
CMOS回路2における誤動作を防ぐことができる。
【0015】ただしこの集積回路D3では、終端抵抗R
5,R6が電源電位Vccと接地電位Vssの間に挿入
されているので、常に電源電位Vccから接地電位Vs
sへと貫通電流が流れることになり電力消費が大きい。
また、集積回路D3を規格通りの一つの周波数だけでな
く、例えば規格以上の高速の異なる複数の周波数で動作
させたい場合などには、周波数に応じて配線3の特性イ
ンピーダンスZ0の値が異なってくるので、終端抵抗R
5,R6が固定抵抗であると不便な場合もある。
【0016】特許番号02842463号の特許公報中
の図3には、それらの課題に対応し得る技術についても
記載されている。その技術を、集積回路D4として図1
0に示す。この集積回路D4は、集積回路D3と同様、
2つのCMOS回路1,2及び配線3及びインバータI
V4,IV5を基板54上に有する。そして、集積回路
D4は抵抗R5,R6ではなく、ソース同士及びドレイ
ン同士が接続された2つのPMOSトランジスタP9,
P10と、ソース同士及びドレイン同士が接続された2
つのNMOSトランジスタN9,N10とを有し、これ
らのトランジスタのオン抵抗を終端抵抗として用いる。
PMOSトランジスタP9,P10のソースには電源電
位Vccが与えられ、ドレインは配線3のうち抵抗成分
4近傍の送信側よりの位置に接続される。また、NMO
SトランジスタN9,N10のソースには接地電位Vs
sが与えられ、ドレインはPMOSトランジスタP9,
P10のドレインと配線3との接続点に接続される。
【0017】さらに集積回路D4は、電源電位Vcc及
び接地電位Vssを与えられ、それらの電位からPMO
SトランジスタP9,P10及びNMOSトランジスタ
N9,N10の各ゲートへの制御信号を発生させる制御
電圧発生回路8と、制御電圧発生回路8で発生した制御
信号がPMOSトランジスタP9,P10の各ゲートへ
と伝播するのを外部入力信号S10により制御するスイ
ッチング回路6と、制御信号がNMOSトランジスタN
9,N10の各ゲートへと伝播するのを外部入力信号S
11により制御するスイッチング回路7とを有してい
る。
【0018】この集積回路D4によれば、スイッチング
回路6,7によりPMOSトランジスタP9,P10及
びNMOSトランジスタN9,N10のオンオフを制御
できるので、終端抵抗を介して電源電位Vccから接地
電位Vssに常に貫通電流が流れるのを防ぐことができ
る。また、例えばPMOSトランジスタP9,P10及
びNMOSトランジスタN9,N10のオンオフの組み
合わせによって終端抵抗の値を変化させることも可能で
ある。よって、集積回路D4は上記の課題を解決し得る
といえる。
【0019】ただし、動作周波数に応じて終端抵抗の値
を変化させるという点については、制御電圧発生回路8
及びスイッチング回路6,7のトランジスタレベルでの
内部構成が不明であるため、やや具体性に欠ける面があ
った。
【0020】この発明は、高周波数下で動作する集積回
路において、誤動作の原因となる伝送信号の反射を消費
電流の増加を伴うことなく終端抵抗によって防止し、か
つ、いくつかの素子で構成された終端抵抗制御回路によ
り動作周波数に応じて終端抵抗の値を変化させることを
目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、特性インピーダンスが不連続となる個
所を含む配線と、制御電極及び第1の固定電位が与えら
れた第1の電流電極及び前記配線のうち前記特性インピ
ーダンスが不連続となる前記個所の近傍に接続された第
2の電流電極を含む第1のトランジスタと、一端並びに
第2の固定電位が与えられた他端を有する第1の抵抗、
及び、前記第1の抵抗の前記一端に接続された一端並び
に第3の固定電位が与えられた他端を有する第2の抵
抗、及び、前記第1のトランジスタの前記制御電極に接
続された一端並びに前記第1の抵抗の前記他端に接続さ
れた他端を有する第1のスイッチ、及び、前記第1の抵
抗の前記一端に接続された一端並びに前記第1のスイッ
チの前記一端に接続された他端を有し、前記第1のスイ
ッチとは排他的に動作をする第2のスイッチを含む制御
回路とを備える集積回路である。
【0022】この発明のうち請求項2にかかるものは、
請求項1記載の集積回路であって、前記第1のトランジ
スタの前記制御電極と前記第1のスイッチの前記一端及
び前記第2のスイッチの前記他端との間に設けられ、前
記配線が信号を伝送する場合には、前記第1のスイッチ
の前記一端における電位を前記第1のトランジスタの前
記制御電極に与え、前記配線が信号を伝送しない場合に
は、第4の固定電位を前記第1のトランジスタの前記制
御電極に与える導通手段をさらに備える。
【0023】この発明のうち請求項3にかかるものは、
請求項1記載の集積回路であって、制御電極及び第4の
固定電位が与えられた第1の電流電極及び前記第1のト
ランジスタの前記第2の電流電極に接続された第2の電
流電極を備えた第2のトランジスタをさらに備え、前記
制御回路は、前記第2のトランジスタの前記制御電極に
接続された一端並びに前記第2の抵抗の前記他端に接続
された他端を有する第3のスイッチ、及び、前記第2の
抵抗の前記一端に接続された一端並びに前記第3のスイ
ッチの前記一端に接続された他端を有し、前記第3のス
イッチとは排他的に動作をする第4のスイッチをさらに
含む。
【0024】この発明のうち請求項4にかかるものは、
請求項3記載の集積回路であって、前記第1のトランジ
スタの前記制御電極と前記第1のスイッチの前記一端及
び前記第2のスイッチの前記他端との間に設けられ、前
記配線が信号を伝送する場合には、前記第1のスイッチ
の前記一端における電位を前記第1のトランジスタの前
記制御電極に与え、前記配線が信号を伝送しない場合に
は、第5の固定電位を前記第1のトランジスタの前記制
御電極に与える第1の導通手段と、前記第2のトランジ
スタの前記制御電極と前記第3のスイッチの前記一端及
び前記第4のスイッチの前記他端との間に設けられ、前
記配線が信号を伝送する場合には、前記第3のスイッチ
の前記一端における電位を前記第2のトランジスタの前
記制御電極に与え、前記配線が信号を伝送しない場合に
は、第6の固定電位を前記第2のトランジスタの前記制
御電極に与える第2の導通手段とをさらに備える。
【0025】この発明のうち請求項5にかかるものは、
請求項1または3記載の集積回路であって、前記第1及
び第2の抵抗のうち少なくとも一方は、オン抵抗を有す
る複数のスイッチを並列に接続したものである。
【0026】この発明のうち請求項6にかかるものは、
請求項5記載の集積回路であって、前記配線が信号を伝
送しない場合には、前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗
のうち少なくとも一方の前記複数のスイッチの全てをオ
フする。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、本実施の
形態にかかる集積回路D1を簡単化して示した回路図で
ある。従来の集積回路D2と同様、この集積回路D1
は、2つのCMOS回路1,2と、それらを接続する配
線3とを基板51上に有する。CMOS回路1,2はと
もに、図示していないCMOSトランジスタによって構
成された回路であり、例えば図7に示したマイクロプロ
セッサM1における制御回路63や演算実行回路64、
バス制御回路61等がこれらにあたる。なお、CMOS
回路1はいくつかの外部入力端INaを備え、CMOS
回路2はいくつかの外部出力端ONaを備える。また配
線3は、長い経路を有してCMOS回路1,2を接続す
る配線であり、CMOS回路1から出力された伝送信号
SpをCMOS回路2に伝送する。例えば、マイクロプ
ロセッサM1における配線65または66の一本がこれ
に相当する。
【0028】集積回路D1は、このような集積回路D2
と同様の構成に加えて更に、PMOSトランジスタP1
及びNMOSトランジスタN1を、反射信号を減少また
は防止するための終端抵抗として基板51上に更に有す
る。PMOSトランジスタP1のソースは電源電位Vc
cに、ドレインは配線3のうち抵抗成分4近傍の信号送
信側の位置に、また、NMOSトランジスタN1のソー
スは接地電位Vssに、ドレインはPMOSトランジス
タP1のドレインに、それぞれ接続される。
【0029】そして更に集積回路D1は、終端抵抗制御
回路5を基板51上に有する。終端抵抗制御回路5は、
PMOSトランジスタP1及びNMOSトランジスタN
1のオンオフ及びオン抵抗の値を制御するための制御信
号S1,S2を発生させ、両トランジスタのゲートにそ
れぞれの信号を与える。なお、終端抵抗制御回路5は、
いくつかの外部入力端INbを備え、この外部入力端I
Nbからの信号情報に基づいて、CMOS回路1から配
線3へと情報の伝送がある場合にのみPMOSトランジ
スタP1及びNMOSトランジスタN1がオンするよ
う、制御信号S1,S2を出力する。このようにすれ
ば、貫通電流が終端抵抗に常に流れることはない。な
お、外部入力端INbに入力される信号はデジタル信号
である。
【0030】図2は、終端抵抗制御回路5の具体的構成
を終端抵抗制御回路5aとして示したものである。終端
抵抗制御回路5aには、ドレイン同士が接続され、ゲー
トに共通の外部入力信号S5が入力されるPMOSトラ
ンジスタP2及びNMOSトランジスタN2と、ドレイ
ンがともにPMOSトランジスタP2のソースに接続さ
れたPMOSトランジスタP4,P5と、PMOSトラ
ンジスタP4,P5の各ソース間に挿入された抵抗R1
とが含まれる。そしてさらに、ドレイン同士が接続さ
れ、ゲートに共通の外部入力信号S6が入力されるPM
OSトランジスタP3及びNMOSトランジスタN3
と、ドレインがともにNMOSトランジスタN3のソー
スに接続されたNMOSトランジスタN4,N5と、N
MOSトランジスタN4,N5の各ソース間に挿入され
た抵抗R2とが含まれる。
【0031】なお、PMOSトランジスタP5のゲート
には外部入力信号S3が入力され、PMOSトランジス
タP4のゲートには外部入力信号S3がインバータIV
1を介して反転して入力される。同様に、NMOSトラ
ンジスタN5のゲートには外部入力信号S4が入力さ
れ、NMOSトランジスタN4のゲートには外部入力信
号S4がインバータIV2を介して反転して入力され
る。また、NMOSトランジスタN2,N4のソースに
は接地電位Vssが与えられ、PMOSトランジスタP
3,P4のソースには電源電位Vccが与えられる。ま
た、PMOSトランジスタP5のソースと、NMOSト
ランジスタN5のソースとが接続され、この接続点をノ
ードAとする。なお抵抗R1,R2には、例えば基板5
1上に形成された多結晶シリコン配線または拡散層配線
を採用すればよい。
【0032】この終端抵抗制御回路5aを用いれば、外
部入力信号S5によってNMOSトランジスタN2また
はPMOSトランジスタP2のいずれかをオンさせるこ
とで、NMOSトランジスタN1のゲートへの制御信号
S2を接地電位VssとするかPMOSトランジスタP
2のソース電位とするか選択できる。さて、PMOSト
ランジスタP2のソース電位については、外部入力信号
S3によってPMOSトランジスタP4またはPMOS
トランジスタP5のいずれかをオンさせることで、電源
電位Vccとするか、ノードAでの電位(R2・Vcc
+R1・Vss)/(R1+R2)とするか選択でき
る。このことはつまり、NMOSトランジスタN1を、
オフする場合(接地電位Vssを制御信号S2として与
える場合)以外に、オン抵抗の最も小さい状態にする場
合(電源電位Vccを制御信号S2として与える場合)
と、オン抵抗の少し大きい状態にする場合(ノードAで
の電位を制御信号S2として与える場合)とに設定可能
なことを意味している。つまり、NMOSトランジスタ
N1をオフさせるか、オン抵抗を持たせるか制御できる
ことになる。
【0033】同様に、外部入力信号S6によってPMO
SトランジスタP3またはNMOSトランジスタN3の
いずれかをオンさせることで、PMOSトランジスタP
1のゲートへの制御信号S1を、電源電位Vccとする
かNMOSトランジスタN3のソース電位とするか選択
できる。NMOSトランジスタN3のソース電位につい
ても同様に、外部入力信号S4によってNMOSトラン
ジスタN4またはNMOSトランジスタN5のいずれか
をオンさせることで、接地電位VssとするかノードA
での電位とするか選択でき、PMOSトランジスタP1
を、オフする場合(電源電位Vccを制御信号S1とし
て与える場合)以外に、オン抵抗の最も小さい状態にす
る場合(接地電位Vssを制御信号S1として与える場
合)と、オン抵抗の少し大きい状態にする場合(ノード
Aでの電位を制御信号S1として与える場合)とに設定
することが可能である。つまり、PMOSトランジスタ
P1をオフさせるか、オン抵抗を持たせるか制御でき
る。
【0034】すなわち、外部入力信号S5,S6の情報
に基づいて、CMOS回路1から配線3へと情報の伝送
がある場合にのみPMOSトランジスタP1及びNMO
SトランジスタN1がオンするよう制御信号S1,S2
を出力することができ、終端抵抗を介して電源電位Vc
cから接地電位Vssに貫通電流が常に流れることを防
止できる。なお貫通電流の防止のためには、PMOSト
ランジスタP1をオフさせるだけでもその効果はある
が、配線3に蓄積された電荷がNMOSトランジスタN
1を介して接地点に流れて電力を消費するのを防止する
目的で、NMOSトランジスタN1もPMOSトランジ
スタP1と同時にオフさせる方が望ましい。
【0035】しかも、外部入力信号S3〜S6によっ
て、PMOSトランジスタP1及びNMOSトランジス
タN1からなる終端抵抗をオンオフさせるのみならず、
動作周波数に応じてそのオン抵抗の値を変化させること
も可能となる。なお原理的には、PMOSトランジスタ
P1なしでNMOSトランジスタN1のみでも終端抵抗
として機能するので、接地電位Vssに接続された抵抗
R2と制御信号S2側の回路とがあれば終端抵抗制御回
路としての機能は有する。
【0036】また、図9に示した集積回路D3の終端抵
抗R5,R6と同様の理由で、ある高周波数での配線3
の特性インピーダンスをZ0とした場合、PMOSトラ
ンジスタP1及びNMOSトランジスタN1のインピー
ダンス(オン抵抗値)が2Z 0になるように、PMOS
トランジスタP1並びにNMOSトランジスタN1のゲ
ートサイズ及び抵抗R1,R2は設定される。例えば、
ある高い周波数での配線3の特性インピーダンスZ0
100Ωであると仮定すると、同じ周波数で200Ωの
インピーダンス(オン抵抗値)を有するようPMOSト
ランジスタP1並びにNMOSトランジスタN1及び抵
抗R1,R2が調節して設けられる。PMOSトランジ
スタP1及びNMOSトランジスタN1の両者のインピ
ーダンス(オン抵抗値)を同じ値(2Z0)にするため
には、例えば、制御信号S2に電源電位Vccが選択さ
れているときは制御信号S1には接地電位Vssが出力
され、制御信号S2にノードAでの電位が選択されてい
るときは制御信号S1にもノードAでの電位が出力され
るよう、外部入力信号S3,S4を制御すればよい。こ
の場合、2種類の終端抵抗値が得られることになる。な
お、配線3の特性インピーダンスZ0は一般に、基板上
の配線の幅、厚さ、誘電率、シート抵抗などに基づいて
計算あるいはシミュレーションすることにより決定され
る。
【0037】終端抵抗制御回路5aを採用した本実施の
形態にかかる集積回路D1を用いれば、PMOSトラン
ジスタP1及びNMOSトランジスタN1が、抵抗成分
4に示されるインピーダンスの不整合を解消させるよう
に働く。即ち、抵抗成分4に先立った配線3上の位置
で、PMOSトランジスタP1及びNMOSトランジス
タN1の作用によりインピーダンスにおける整合が得ら
れるので、この箇所において伝送信号Spが抵抗成分4
の存在によって反射されることがほとんどなくCMOS
回路2に伝えられる。従って、CMOS回路2に伝えら
れた信号は、高い周波数を有する反射信号成分をほとん
ど含んでいないので、CMOS回路2における誤動作が
防止できる。さらに、反射を抑えられることから伝送信
号Spの波形をCMOS回路1の出力時と同様の形に保
持しつつCMOS回路2に伝送することが可能なので、
それによっても誤動作を防止できる。また、終端抵抗制
御回路5aのような回路構成にすることで、外部入力信
号S3〜S6によって、PMOSトランジスタP1及び
NMOSトランジスタN1からなる終端抵抗を、オンオ
フさせることも、動作周波数に応じてそのオン抵抗の値
を変化させることも可能となる。
【0038】なお上記の記載では、PMOSトランジス
タP1及びNMOSトランジスタN1の抵抗値として特
性インピーダンスZ0の2倍値(=2Z0)が選択される
例について説明したが、実際には、PMOSトランジス
タP1及びNMOSトランジスタN1のそれぞれのオン
抵抗値が特性インピーダンスZ0の10倍を越えるもの
であっても、反射を防ぐ効果は得られる。終端抵抗の値
が高い方が、PMOSトランジスタP1及びNMOSト
ランジスタN1のオン時に流れる電流が少なくて済み電
力消費を抑えることが可能であり、またCMOS回路1
から出力されるHi信号が抵抗成分4近傍に達しても、
ノイズに対するマージンが少なくなりにくいので、PM
OSトランジスタP1及びNMOSトランジスタN1の
オン抵抗値は電力消費及び伝送信号の振幅の減少も考慮
に入れて選択することが好ましい。
【0039】また上記の記載では、CMOS回路1から
出力された伝送信号Spが配線3を介してCMOS回路
2へと伝送される場合について説明したが、CMOS回
路2からCMOS回路1に対しても信号が伝送される双
方向通信の場合には、例えばPMOSトランジスタP1
及びNMOSトランジスタN1の2種類の終端抵抗値を
双方向のそれぞれの特性インピーダンスに対応させても
よい。または、PMOSトランジスタP1及びNMOS
トランジスタN1と同様の構成を、終端抵抗として特性
インピーダンスの不連続点近傍のCMOS回路2側の位
置に、さらに設けてもよい。
【0040】なお、図2に示した終端抵抗制御回路5a
においては、抵抗R1,R2を直列に接続してノードA
における電位を発生させ、その電位を制御信号S1,S
2として共通に出力させたが、図3に示す終端抵抗制御
回路5bのように、制御信号S1側において一端に電源
電位Vccが与えられた抵抗R4をノードCに、制御信
号S2側において一端に接地電位Vssが与えられた抵
抗R3をノードBにそれぞれ追加して、電源電位Vcc
と接地電位Vssの中間的な値をとる電位をノードB,
Cのそれぞれにおいて別個に発生させてもよい。このよ
うにすれば抵抗R3,R4が追加されるので素子数は増
えるものの、制御信号S1,S2に共通の電位を出力さ
せることも、別個の電位を出力させることも可能とな
る。
【0041】実施の形態2.図4は、終端抵抗制御回路
5の他の構成を終端抵抗制御回路5cとして示したもの
である。終端抵抗制御回路5cにおいては、図2に示し
た終端抵抗制御回路5aのうち、抵抗R1の代わりにゲ
ートに接地電位Vssが与えられたPMOSトランジス
タP6を、抵抗R2の代わりにゲートに電源電位Vcc
が与えられたNMOSトランジスタN6をそれぞれ採用
している。PMOSトランジスタP6、NMOSトラン
ジスタN6のゲート入力をそれぞれ電源電位Vcc、接
地電位Vssに固定することで、両MOSトランジスタ
とも抵抗の働きをする。また、ゲートサイズを予め調節
して設計しておくことで、そのオン抵抗の値を設定でき
る。
【0042】終端抵抗制御回路5cを採用した本実施の
形態にかかる集積回路D1を用いれば、実施の形態1に
かかる終端抵抗制御回路5aを採用した集積回路D1と
同様の効果がある。
【0043】実施の形態3.図5は、終端抵抗制御回路
5の他の構成を終端抵抗制御回路5dとして示したもの
である。終端抵抗制御回路5dにおいては、図2に示し
た終端抵抗制御回路5aのうち、抵抗R1の代わりにソ
ース同士及びドレイン同士が接続されたPMOSトラン
ジスタP7,P8を、抵抗R2の代わりにソース同士及
びドレイン同士が接続されたNMOSトランジスタN
7,N8をそれぞれ採用している。PMOSトランジス
タP7のゲートには外部入力信号S7がインバータIV
3を介して反転して入力され、PMOSトランジスタP
8のゲートには外部入力信号S8が入力される。また、
NMOSトランジスタN7のゲートには外部入力信号S
7が入力され、NMOSトランジスタN8のゲートには
外部入力信号S9が入力される。この終端抵抗制御回路
5dでは、PMOSトランジスタP7,P8及びNMO
SトランジスタN7,N8が抵抗の働きをする。なお、
説明を簡単にするため、以下ではPMOSトランジスタ
P7,P8及びNMOSトランジスタN7,N8のオン
抵抗の値がいずれも等しいものと仮定する。
【0044】例えば、外部入力信号S7,S8がHi信
号であり、外部入力信号S9がLow信号となる場合、
PMOSトランジスタP7及びNMOSトランジスタN
7がオンし、PMOSトランジスタP8及びNMOSト
ランジスタN8はオフする。この場合は結局、図4に示
した終端抵抗制御回路5bと同様の回路構成となる。よ
って先の仮定の下では、ノードAにおける電位の値は
(Vcc−Vss)/2となる。
【0045】また、外部入力信号S7〜S9が全てHi
信号となる場合には、PMOSトランジスタP7及びN
MOSトランジスタN7及びNMOSトランジスタN8
がオンし、PMOSトランジスタP8はオフするので、
NMOSトランジスタN7及びNMOSトランジスタN
8が並列接続された抵抗の関係となる。よって先の仮定
の下では、ノードAにおける電位の値は(Vcc−Vs
s)/3となる。
【0046】また、外部入力信号S7がHi信号であ
り、外部入力信号S8,S9がLow信号となる場合に
は、PMOSトランジスタP7及びNMOSトランジス
タN7及びPMOSトランジスタP8がオンし、NMO
SトランジスタN8はオフするので、PMOSトランジ
スタP7及びPMOSトランジスタP8が並列接続され
た抵抗の関係となる。よって先の仮定の下では、ノード
Aにおける電位の値は2(Vcc−Vss)/3とな
る。
【0047】また、外部入力信号S7,S8がLow信
号であり、外部入力信号S9がHi信号となる場合に
は、NMOSトランジスタN8及びPMOSトランジス
タP8がオンし、PMOSトランジスタP7及びNMO
SトランジスタN7はオフするので、先の仮定の下で
は、ノードAにおける電位の値は(Vcc−Vss)/
2となる。
【0048】また、外部入力信号S7がLow信号であ
り、外部入力信号S8がHi信号となるかまたは外部入
力信号S9がLow信号となる場合には、ノードAにお
ける電位は、電源電位Vccとなるか、または接地電位
Vssとなるか、または浮遊電位となる。消費電力削減
のためにノードAに電流を流したくない場合には、信号
S1側のNMOSトランジスタN7,N8または信号S
2側のPMOSトランジスタP7,P8をオフすればよ
いが、さらに、蓄積電荷による電流を流さないようにす
るためには外部入力信号S7,S9をLow信号にし、
外部入力信号S8をHi信号として、ノードAにおける
電位を浮遊電位としておけばよい。
【0049】つまり、先の仮定の下ではノードAにおけ
る電位は、浮遊電位を除いて3種類の設定が可能とな
る。このとき、PMOSトランジスタP2のソース電位
については、電源電位Vcc、(Vcc−Vss)/
2、(Vcc−Vss)/3、2(Vcc−Vss)/
3の4種類の値のうちいずれか1つをとることができ
る。また同様に、NMOSトランジスタN3のソース電
位については、接地電位Vss、(Vcc−Vss)/
2、(Vcc−Vss)/3、2(Vcc−Vss)/
3の4種類の値のうちいずれか1つをとることができ
る。このことはつまり、NMOSトランジスタN1を、
オフする場合(接地電位Vssを制御信号S2として与
える場合)以外に、オン抵抗の最も小さい状態にする場
合(電源電位Vccを制御信号S2として与える場合)
と、3段階のオン抵抗のいずれか1つの状態にする場合
(ノードAでの電位のうち2(Vcc−Vss)/3ま
たは(Vcc−Vss)/2または(Vcc−Vss)
/3のいずれかを制御信号S2として与える場合)との
4通りに設定でき、PMOSトランジスタP1を、オフ
する場合(電源電位Vccを制御信号S1として与える
場合)以外に、オン抵抗の最も小さい状態にする場合
(接地電位Vssを制御信号S1として与える場合)
と、3段階のオン抵抗のいずれか1つの状態にする場合
(ノードAでの電位のうち2(Vcc−Vss)/3ま
たは(Vcc−Vss)/2または(Vcc−Vss)
/3のいずれかを制御信号S1として与える場合)との
4通りに設定できることを意味している。
【0050】つまり、先の仮定の下ではPMOSトラン
ジスタP1及びNMOSトランジスタN1が4種類の終
端抵抗値を有するため、4つの異なる周波数動作に対応
することが可能となる。もちろん、上記の説明において
は、簡単のためPMOSトランジスタP7,P8及びN
MOSトランジスタN7,N8のオン抵抗の値がいずれ
も等しいものと仮定していたので、4種類の終端抵抗値
となったが、この仮定の外では終端抵抗値の種類は増加
する。また、終端抵抗制御回路5dでは外部入力信号S
7をPMOSトランジスタP7及びNMOSトランジス
タN7に共通して与えているが、これも両トランジスタ
に別個に信号を与えるようにすれば、さらに終端抵抗値
の種類を増加させることができる。また、PMOSトラ
ンジスタP7またはNMOSトランジスタN7と、ソー
ス同士及びドレイン同士が接続されたトランジスタの数
を増やし、それに応じて外部入力信号の数も増やせば、
ノードAにおける電位の値を非常に細かく設定すること
ができ、さらに終端抵抗値の種類を増加させることがで
きる。
【0051】終端抵抗制御回路5dを採用した本実施の
形態にかかる集積回路D1を用いれば、実施の形態1に
かかる終端抵抗制御回路5aを採用した集積回路D1と
同様の効果がある。さらにPMOSトランジスタP7,
P8及びNMOSトランジスタN7,N8が並列接続さ
れた抵抗と同様の関係となり、そのオンオフの組み合わ
せで並列接続の等価抵抗の値が変化するので、ノードA
における電位を変化させることができる。すなわち、外
部入力信号S3〜S9によって、PMOSトランジスタ
P1及びNMOSトランジスタN1からなる終端抵抗
を、オフさせることも、動作周波数に応じてそのオン抵
抗の値を更に細かく変化させることも可能となる。
【0052】また、図5に示した終端抵抗制御回路5d
においては、ノードAにおける電位を様々な値に変化さ
せ、その電位を制御信号S1,S2として共通に出力さ
せたが、図6に示す終端抵抗制御回路5eのように、制
御信号S1側において一端に電源電位Vccが与えられ
た抵抗R4をノードCに、制御信号S2側において一端
に接地電位Vssが与えられた抵抗R3をノードBにそ
れぞれ追加して、電源電位Vccと接地電位Vssの中
間的な値をとる電位をノードB,Cのそれぞれにおいて
別個に発生させてもよい。このようにすれば抵抗R3,
R4が追加されるので素子数は増えるものの、制御信号
S1,S2に共通の電位を出力させることも、別個の電
位を出力させることも可能となる。よって、PMOSト
ランジスタP1及びNMOSトランジスタN1からなる
終端抵抗の値を、動作周波数に応じて更に細かく変化さ
せることが可能となる。なお、PMOSトランジスタP
7,P8及びNMOSトランジスタN7,N8を抵抗R
3,R4の位置にそれぞれ設けて、トランジスタが存在
した場所には抵抗R1,R2をそれぞれ代わりに配置し
てもよい。
【0053】その他.以上の説明ではマイクロプロセッ
サを念頭においていたが、もちろん本発明はマイクロプ
ロセッサに限らず、例えばメモリ等、信号伝送を行うあ
らゆる電子回路にも適用可能である。
【0054】
【発明の効果】この発明のうち請求項1にかかる集積回
路を用いれば、第1のトランジスタが終端抵抗として、
特性インピーダンスが不連続となる個所で生じやすい信
号の反射を防止するようにはたらく。よって配線に接続
された電子回路に誤動作が生じにくい。また、第1のト
ランジスタの制御電極に与える電位として、第1並びに
第2のスイッチにより、第2の固定電位または第2の固
定電位と第3の固定電位との間に位置する電位のうちい
ずれか1つを選択することができるので、動作周波数に
応じて第1のトランジスタのオン抵抗の値を変化させる
ことが可能となる。
【0055】この発明のうち請求項2にかかる集積回路
を用いれば、配線が信号を伝送しない場合は、第4の固
定電位を第1のトランジスタのオフ電位として第1のト
ランジスタをオフさせることができ、無駄な電力消費を
防止できる。
【0056】この発明のうち請求項3にかかる集積回路
を用いれば、請求項1記載の集積回路が有する効果に加
えて、第2のトランジスタも終端抵抗として特性インピ
ーダンスが不連続となる個所で生じやすい信号の反射を
防止するようにはたらく。よって配線に接続された電子
回路に誤動作が生じにくい。また、第2のトランジスタ
の制御電極に与える電位として、第3並びに第4のスイ
ッチにより、第3の固定電位または第2の固定電位と第
3の固定電位との間に位置する電位のうちいずれか1つ
を選択することができるので、第2のトランジスタにつ
いても動作周波数に応じてそのオン抵抗の値を変化させ
ることが可能となる。また、請求項1記載の集積回路の
制御回路を2組用いる場合と比べ、抵抗の数を少なくす
ることができる。
【0057】この発明のうち請求項4にかかる集積回路
を用いれば、配線が信号を伝送しない場合は、第5の固
定電位を第1のトランジスタのオフ電位とし、第6の固
定電位を第2のトランジスタのオフ電位として、第1及
び第2のトランジスタをオフさせることができ、無駄な
電力消費を防止できる。
【0058】この発明のうち請求項5にかかる集積回路
を用いれば、複数のスイッチのオンオフを組み合わせる
ことで並列接続したスイッチの等価抵抗の値が変化する
ので、第1の抵抗の一端における電位を変化させること
ができる。すなわち、第1及び第2のトランジスタのオ
ン抵抗の値を更に細かく変化させることが可能となる。
【0059】この発明のうち請求項6にかかる集積回路
を用いれば、配線が信号を伝送しない場合は複数のスイ
ッチに電流を流さないようにすることができ、無駄な電
力消費を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1〜3に係る集積回路
を簡単化して示した回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る集積回路のう
ち終端抵抗制御回路の構成を示す回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係る集積回路のう
ち終端抵抗制御回路の他の構成を示す回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態2に係る集積回路のう
ち終端抵抗制御回路の構成を示す回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る集積回路のう
ち終端抵抗制御回路の構成を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る集積回路のう
ち終端抵抗制御回路の他の構成を示す回路図である。
【図7】 一般的なマイクロプロセッサのブロック図で
ある。
【図8】 従来の集積回路における信号の伝送の様子を
簡単化して示した回路図である。
【図9】 終端抵抗を採用した従来の集積回路を示した
回路図である。
【図10】 オンオフの制御が可能な終端抵抗を採用し
た従来の集積回路を示した回路図である。
【符号の説明】
1,2 CMOS回路、3 配線、4 特性インピーダ
ンスの不連続を等価的に示した抵抗成分、5,5a〜5
e 終端抵抗制御回路、50〜54 基板、P1〜P1
0 PMOSトランジスタ、N1〜N10 NMOSト
ランジスタ、R1〜R6 抵抗、IV1〜IV5 イン
バータ、S1,S2 制御信号、S3〜S11 外部入
力信号、A,B,C ノード。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特性インピーダンスが不連続となる個所
    を含む配線と、 制御電極及び第1の固定電位が与えられた第1の電流電
    極及び前記配線のうち前記特性インピーダンスが不連続
    となる前記個所の近傍に接続された第2の電流電極を含
    む第1のトランジスタと、 一端並びに第2の固定電位が与えられた他端を有する第
    1の抵抗、及び、前記第1の抵抗の前記一端に接続され
    た一端並びに第3の固定電位が与えられた他端を有する
    第2の抵抗、及び、前記第1のトランジスタの前記制御
    電極に接続された一端並びに前記第1の抵抗の前記他端
    に接続された他端を有する第1のスイッチ、及び、前記
    第1の抵抗の前記一端に接続された一端並びに前記第1
    のスイッチの前記一端に接続された他端を有し、前記第
    1のスイッチとは排他的に動作をする第2のスイッチを
    含む制御回路とを備える集積回路。
  2. 【請求項2】 前記第1のトランジスタの前記制御電極
    と前記第1のスイッチの前記一端及び前記第2のスイッ
    チの前記他端との間に設けられ、前記配線が信号を伝送
    する場合には、前記第1のスイッチの前記一端における
    電位を前記第1のトランジスタの前記制御電極に与え、
    前記配線が信号を伝送しない場合には、第4の固定電位
    を前記第1のトランジスタの前記制御電極に与える導通
    手段をさらに備える請求項1記載の集積回路。
  3. 【請求項3】 制御電極及び第4の固定電位が与えられ
    た第1の電流電極及び前記第1のトランジスタの前記第
    2の電流電極に接続された第2の電流電極を備えた第2
    のトランジスタをさらに備え、 前記制御回路は、前記第2のトランジスタの前記制御電
    極に接続された一端並びに前記第2の抵抗の前記他端に
    接続された他端を有する第3のスイッチ、及び、前記第
    2の抵抗の前記一端に接続された一端並びに前記第3の
    スイッチの前記一端に接続された他端を有し、前記第3
    のスイッチとは排他的に動作をする第4のスイッチをさ
    らに含む、請求項1記載の集積回路。
  4. 【請求項4】 前記第1のトランジスタの前記制御電極
    と前記第1のスイッチの前記一端及び前記第2のスイッ
    チの前記他端との間に設けられ、前記配線が信号を伝送
    する場合には、前記第1のスイッチの前記一端における
    電位を前記第1のトランジスタの前記制御電極に与え、
    前記配線が信号を伝送しない場合には、第5の固定電位
    を前記第1のトランジスタの前記制御電極に与える第1
    の導通手段と、 前記第2のトランジスタの前記制御電極と前記第3のス
    イッチの前記一端及び前記第4のスイッチの前記他端と
    の間に設けられ、前記配線が信号を伝送する場合には、
    前記第3のスイッチの前記一端における電位を前記第2
    のトランジスタの前記制御電極に与え、前記配線が信号
    を伝送しない場合には、第6の固定電位を前記第2のト
    ランジスタの前記制御電極に与える第2の導通手段とを
    さらに備える請求項3記載の集積回路。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の抵抗のうち少なくと
    も一方は、オン抵抗を有する複数のスイッチを並列に接
    続したものである、請求項1または3記載の集積回路。
  6. 【請求項6】 前記配線が信号を伝送しない場合には、
    前記第1の抵抗及び前記第2の抵抗のうち少なくとも一
    方の前記複数のスイッチの全てをオフする、請求項5記
    載の集積回路。
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