以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(バスを用いて通信を制御する例)
2.第2の実施の形態(バスを用いて通信を制御する例)
3.第3の実施の形態(制御信号線を用いて通信を制御する例)
4.第4の実施の形態(制御信号線を用いて通信を制御する例)
5.第5の実施の形態(制御バスを用いて通信を制御する例)
6.適用例
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、第1の実施の形態に係るバスシステムを備えたスマートフォン(スマートフォン1)の一構成例を表すものである。なお、本開示の実施の形態に係る通信装置は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。スマートフォン1は、表示部11と、イメージセンサ12,13と、バス100と、無線通信部14と、スピーカ15と、マイク16と、操作部17と、アプリケーションプロセッサ18と備えている。
表示部11は、画像を表示するものであり、例えば液晶表示パネルや有機EL(Electro Luminescence)表示パネルを用いて構成されるものである。表示部11は、バス100に接続されている。表示部11は、アプリケーションプロセッサ18からバス100を介して供給される画像データに基づいて、画像を表示するようになっている。
イメージセンサ12,13は、被写体を撮像するものであり、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサを用いて構成されるものである。この例では、イメージセンサ12は、スマートフォン1において、表示部11が設けられた面とは反対の面に配置されるものであり、解像度が高いものである。また、イメージセンサ13は、スマートフォン1において、表示部11が設けられた面に配置されるものであり、解像度が低いものである。イメージセンサ12,13は、バス100に接続されている。この例では、イメージセンサ12,13は、アプリケーションプロセッサ18からバス100を介して供給された制御データに基づいて撮像動作を行い、バス100を介して撮像データをアプリケーションプロセッサ18に供給するようになっている。
バス100は、バスに接続されたデバイス間でデータを伝送するものである。バス100は、表示部11、イメージセンサ12,13、およびアプリケーションプロセッサ18に接続されている。
無線通信部14は、携帯電話の基地局と無線通信を行うものである。なお、これに限定されるものではなく、無線通信部14は、さらに、例えば、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等により無線通信を行う機能を有していてもよい。無線通信部14は、この例では、アプリケーションプロセッサ18との間で、通信データのやり取りを行うようになっている。
スピーカ15は、音声を出力するものであり、マイク16は、音声が入力されるものである。この例では、スピーカ15は、アプリケーションプロセッサ18から音声データを受け取り、マイク16は、アプリケーションプロセッサ18に対して音声データを供給するようになっている。
操作部17は、ユーザの操作を受け付けるユーザインターフェースであり、例えば、タッチパネルや、各種ボタンなどを用いて構成されるものである。操作部17は、この例では、アプリケーションプロセッサ18に対して、ユーザ操作に係る操作データを供給するようになっている。
アプリケーションプロセッサ18は、スマートフォン1内の各デバイスの動作を制御するものである。アプリケーションプロセッサ18は、バス100に接続されている。そしてアプリケーションプロセッサ18は、例えば、バス100を介して、表示部11に対して制御データおよび画像データを供給する。また、アプリケーションプロセッサ18は、バス100を介して、イメージセンサ12,13に対して制御データを供給するとともに、バス100を介して、イメージセンサ12,13から撮像データを受け取るようになっている。また、アプリケーションプロセッサ18は、無線通信部14との間で通信データのやり取りを行い、スピーカ15に対して音声データを供給し、マイク16から音声データを受け取り、操作部17から操作データを受け取る機能をも有している。
(バスシステム2)
バス100は、表示部11、イメージセンサ12,13、およびアプリケーションプロセッサ18とともに、バスシステム2を構成する。以下に、バスシステム2について詳細に説明する。
図2は、バスシステム2の一構成例を表すものである。バスシステム2は、バス100と、抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nと、表示部11と、アプリケーションプロセッサ18と、イメージセンサ12,13とを有している。バスシステム2は、表示部11をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ13をバス100の他端に接続したものである。表示部11は、受信部11Rを有している。アプリケーションプロセッサ18は、送受信部18Tを有している。イメージセンサ12は、送受信部12Tを有している。イメージセンサ13は、送受信部13Tを有している。
バス100は、伝送路100P,100Nを有している。伝送路100P,100Nは、差動信号を伝えるものであり、例えばプリント基板上の配線パターンにより構成されるものである。伝送路100P,100Nの特性インピーダンスは、この例では約50Ωである。
伝送路100Pは、伝送路100P上の互いに異なる位置で、受信部11Rの正入力端子、送受信部18Tの正入出力端子、送受信部12Tの正入出力端子、および送受信部13Tの正入出力端子と接続されている。伝送路100Pの一端は、受信部11Rの正入力端子に接続され、他端は、送受信部13Tの正入出力端子に接続されている。同様に、伝送路100Nは、伝送路100N上の互いに異なる位置で、受信部11Rの負入力端子、送受信部18Tの負入出力端子、送受信部12Tの負入出力端子、および送受信部13Tの負入出力端子と接続されている。伝送路100Nの一端は、受信部11Rの負入力端子に接続され、他端は、送受信部13Tの負入出力端子に接続されている。
受信部11Rの正入力端子は、伝送路100Pの一端と、抵抗素子111Pおよび伝送路121Pを介して接続され、負入力端子は、伝送路100Nの一端と、抵抗素子111Nおよび伝送路121Nを介して接続されている。抵抗素子111P,111Nは、後述するように、信号の反射を抑えるものである。
送受信部18Tの正入出力端子は、伝送路100Pと、抵抗素子112Pおよび伝送路122Pを介して接続され、負入出力端子は、伝送路100Nと、抵抗素子112Nおよび伝送路122Nを介して接続されている。抵抗素子112P,112Nは、後述するように、信号の反射を抑えるものである。
送受信部12Tの正入出力端子は、伝送路100Pと、抵抗素子113Pおよび伝送路123Pを介して接続され、負入出力端子は、伝送路100Nと、抵抗素子113Nおよび伝送路123Nを介して接続されている。抵抗素子113P,113Nは、後述するように、信号の反射を抑えるものである。
送受信部13Tの正入出力端子は、伝送路100Pの他端と、抵抗素子114Pおよび伝送路124Pを介して接続され、負入出力端子は、伝送路100Nの他端と、抵抗素子114Nおよび伝送路124Nを介して接続されている。抵抗素子114P,114Nは、後述するように、信号の反射を抑えるものである。
(送受信部12T,13T,18T)
図3は、イメージセンサ12の送受信部12Tの一構成例を表すものである。送受信部12Tは、ドライバ21と、レシーバ31と、制御部23と、スイッチ24,25と、抵抗素子26と、パッド27,28とを有している。
ドライバ21は、出力イネーブル信号ENがアクティブである場合に、データ信号SDを出力するものである。データ信号SDは、例えば、ビットレートが数Gbpsであり、差動振幅が約200mVの差動信号である。ドライバ21が信号を出力する際、ドライバ21の各出力端子における出力インピーダンスは、この例では約50Ωである。また、ドライバ21は、出力イネーブル信号ENが非アクティブである場合には、出力インピーダンスをハイインピーダンスにするようになっている。
レシーバ31は、入力された差動信号を受信するものである。
制御部23は、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、送受信部12Tの入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。この所定値Vthは、データ信号SDの振幅値より大きく、後述する信号SLPの振幅値より小さい値に設定されている。さらに、制御部23は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、出力イネーブル信号EN、および送受信部12Tの入出力端子における信号の振幅値にかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
スイッチ24,25は、制御部23からの指示に基づいてオンオフするスイッチである。スイッチ24の一端は、送受信部12Tの正入出力端子に接続され、他端は抵抗素子26の一端に接続されている。スイッチ25の一端は、送受信部12Tの負入出力端子に接続され、他端は抵抗素子26の他端に接続されている。
抵抗素子26は、送受信部12Tの終端抵抗として機能するものであり、一端は、スイッチ24の他端に接続され、他端はスイッチ25の他端に接続されている。抵抗素子26の抵抗値は、この例では、約100Ωである。
パッド27は、送受信部12Tの正入出力端子における入出力パッドであり、パッド28は、送受信部12Tの負入出力端子における入出力パッドである。この図では、パッド27を、送受信部12Tの正入出力端子と接地との間に挿入された容量素子として描いており、パッド28を、送受信部12Tの負入出力端子と接地との間に挿入された容量素子として描いている。
送受信部12Tでは、終端制御信号Toffは、アクティブに設定される。すなわち、後述するように、送受信部12Tは、図2に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部12Tでは、終端制御信号Toffをアクティブにしている。これにより、スイッチ24,25は強制的にオフ状態になるため、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
以上、イメージセンサ12の送受信部12Tを例に説明したが、イメージセンサ13の送受信部13Tについても同様である。しかしながら、送受信部13Tでは、送受信部12Tとは異なり、終端制御信号Toffは、非アクティブに設定される。すなわち、後述するように、送受信部13Tは、図2に示したように、バス100の他端に接続されているため、送受信部13Tでは、終端制御信号Toffを非アクティブに設定している。その結果、送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合には、スイッチ24,25はオン状態になるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効にされる。また、それ以外の場合には、スイッチ24,25はオフ状態になるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効にされるようになっている。
アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、図3に示したように、ドライバ22を有している。ドライバ22は、出力イネーブル信号ENがアクティブである場合に、データ信号SDまたは信号SLPを出力するものである。信号SLPは、例えば、低い周波数を有する、振幅が約1V程度の信号である。ドライバ22が信号を出力する際、ドライバ22の各出力端子における出力インピーダンスは、この例では約50Ωである。また、ドライバ22は、出力イネーブル信号ENが非アクティブである場合には、出力インピーダンスをハイインピーダンスにするようになっている。
この送受信部18Tもまた、図2に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部18Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。その結果、送受信部18Tにおいても、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
(受信部11R)
図4は、表示部11の受信部11Rの一構成例を表すものである。受信部11Rは、レシーバ31と、制御部33と、スイッチ34,35と、抵抗素子36と、パッド37,38とを有している。
制御部33は、受信部11Rの入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、スイッチ34,35をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ34,35をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部33は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、受信部11Rの入力端子における信号の振幅値にかかわらず、スイッチ34,35を強制的にオフ状態にするようになっている。
スイッチ34,35は、制御部33からの指示に基づいてオンオフするスイッチである。スイッチ34の一端は、受信部11Rの正入力端子に接続され、他端は抵抗素子36の一端に接続されている。スイッチ35の一端は、受信部11Rの負入力端子に接続され、他端は抵抗素子36の他端に接続されている。
抵抗素子36は、受信部11Rの入力終端抵抗として機能するものであり、一端は、スイッチ34の他端に接続され、他端はスイッチ35の他端に接続されている。抵抗素子36の抵抗値は、この例では、約100Ωである。
パッド37は、受信部11Rの正入力端子における入力パッドであり、パッド38は、受信部11Rの負入力端子における入力パッドである。
受信部11Rでは、終端制御信号Toffは、非アクティブに設定される。すなわち、後述するように、受信部11Rは、図2に示したように、バス100の一端に接続されるため、受信部11Rでは、終端制御信号Toffを非アクティブに設定している。これにより、受信部11Rでは、受信部11Rの入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合には、スイッチ34,35はオン状態になるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効にされる。また、受信部11Rの入力端子における信号の振幅値が所定値Vthよりも大きい場合には、スイッチ34,35はオフ状態になるため、終端抵抗(抵抗素子36)が無効にされるようになっている。
ここで、イメージセンサ12,13は、本開示における「1または複数の撮像装置」の一具体例に対応する。送受信部12T,13T,18Tおよび受信部11Rのそれぞれは、本開示における「通信部」の一具体例に対応する。受信部11Rは、本開示における「第1の通信部」の一具体例に対応する。受信部11Rにおける抵抗素子36およびスイッチ34,35は、本開示における「第1の終端抵抗」の一具体例に対応する。受信部11Rにおける制御部33は、本開示における「終端制御部」の一具体例に対応する。送受信部13Tは、本開示における「第2の通信部」の一具体例に対応する。送受信部13Tの抵抗素子26およびスイッチ24,25は、本開示における「第2の終端抵抗」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態のスマートフォン1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1を参照して、スマートフォン1の全体動作概要を説明する。表示部11は、アプリケーションプロセッサ18からバス100を介して供給される画像データに基づいて、画像を表示する。イメージセンサ12,13は、アプリケーションプロセッサ18からバス100を介して供給された制御データに基づいて撮像動作を行い、バス100を介して撮像データをアプリケーションプロセッサ18に供給する。無線通信部14は、携帯電話の基地局と無線通信を行うとともに、アプリケーションプロセッサ18との間で、通信データのやり取りを行う。スピーカ15は、アプリケーションプロセッサ18から音声データを受け取り、音声を出力する。マイク16は、入力された音声を、音声データとして、アプリケーションプロセッサ18に対して供給する。操作部17は、ユーザの操作を受け付け、アプリケーションプロセッサ18に対して、操作データを供給する。アプリケーションプロセッサ18は、スマートフォン1内の各デバイスの動作を制御する。
(詳細動作)
図2において、バス100の一端に接続された表示部11の受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になり、それ以外の場合に、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になる。また、バス100の他端に接続されたイメージセンサ13の送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になり、それ以外の場合に、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。また、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18T、およびイメージセンサ12の送受信部12Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効になる。このように設定されたバスシステム2の動作について、以下に説明する。
図5は、バス100における信号の波形図を表すものである。図6A〜6Eは、様々な期間におけるバスシステム2の動作状態を表すものである。この図6A〜6Eにおいて、実線で示したドライバ21,22は、信号を送信しているドライバを示し、破線で示したドライバ21,22は、信号を送信していないドライバを示す。信号を送信しているドライバには、出力インピーダンスを表すものとして、正出力端子と負出力端子との間に抵抗素子を描いている。この抵抗素子の抵抗値は、この例では約100Ωである。同様に、実線で示したレシーバ31は、信号を受信しているレシーバを示し、破線で示したレシーバ31は、信号を受信していないレシーバを示す。また、図6A〜6Eでは、説明の便宜上、有効になっている終端抵抗のみ描いており、無効になっている終端抵抗については、図示を省略している。
バスシステム2では、まず、アプリケーションプロセッサ18が、表示部11およびイメージセンサ12,13に対して、通信の順番や通信帯域などを指示する。そして、表示部11およびイメージセンサ12,13は、それぞれ、指示された順番で通信を行う。以下に、この動作について詳細に説明する。
まず、図5に示したように、タイミングt1〜t2の期間(リセット期間P1)において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、信号SLPを送信する。
このリセット期間P1では、図6Aに示したように、このアプリケーションプロセッサ18のドライバ22が信号SLPを送信し、表示部11およびイメージセンサ12,13のレシーバ31が、この信号SLPを受信する。このとき、バス100の一端に接続された受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vthよりも大きいため、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になる。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vthよりも大きいため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
表示部11およびイメージセンサ12,13は、このような信号SLPを受信することにより、次の期間(指示期間P2)におけるアプリケーションプロセッサ18からの指示に備える。
次に、図5に示したように、タイミングt2〜t3の期間(指示期間P2)において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、データ信号SDを送信する。これにより、アプリケーションプロセッサ18は、表示部11およびイメージセンサ12,13に対して、制御データを送信し、通信の順番や通信帯域などを指示する。
この指示期間P2では、図6Bに示したように、このアプリケーションプロセッサ18のドライバ22がデータ信号SD(制御データ)を送信し、表示部11およびイメージセンサ12,13のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。
なお、この例では、アプリケーションプロセッサ18は、3つのデバイス(表示部11およびイメージセンサ12,13)に対して同時にデータ信号SD(制御データ)を送信したが、これに限定されるものではなく、例えば、これらの3つのデバイスに対して、順次、時分割的にデータ信号SD(制御データ)を送信してもよい。
この例では、アプリケーションプロセッサ18は、イメージセンサ12に対して、最初のデータ通信期間(データ通信期間P4)でイメージセンサ12が撮像データを送信するべき旨を指示する。また、アプリケーションプロセッサ18は、イメージセンサ13に対して、その次のデータ通信期間(データ通信期間P5)でイメージセンサ13が撮像データを送信するべき旨を指示する。また、アプリケーションプロセッサ18は、表示部11に対して、その次のデータ通信期間(データ通信期間P6)で表示部11が画像データを受信すべき旨を指示する。表示部11およびイメージセンサ12,13は、この指示を取得し、これ以降に、この指示に従って通信を行う。
次に、図5に示したように、タイミングt3〜t4の期間において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、信号SLPを送信する。このとき、送受信部18Tは、リセット期間P1よりも短い期間において、信号SLPを送信する。この期間におけるバスシステム2の動作状態は、リセット期間P1における動作状態(図6A)と同様である。表示部11およびイメージセンサ12,13は、この信号SLPを受信することにより、この信号の後に新たなデータ通信期間(データ通信期間P4)が始まることを把握する。そして、イメージセンサ12は、このデータ通信期間における撮像データの送信に備える。
次に、図5に示したように、タイミングt4〜t5の期間(データ通信期間P4)において、イメージセンサ12の送受信部12Tは、データ信号SDを送信する。これにより、イメージセンサ12は、アプリケーションプロセッサ18に対して、撮像データを送信する。
このデータ通信期間P4では、図6Cに示したように、このイメージセンサ12のドライバ21がデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ18のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。このように、受信部11Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。このように、送受信部13Tは、自らがデータ信号SDを送受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、図5に示したように、タイミングt5〜t6の期間において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、信号SLPを送信する。このとき、送受信部18Tは、リセット期間P1よりも短い期間において、信号SLPを送信する。この期間におけるバスシステム2の動作状態は、リセット期間P1における動作状態(図6A)と同様である。表示部11およびイメージセンサ12,13は、この信号SLPを受信することにより、この信号の後に新たなデータ通信期間(データ通信期間P5)が始まることを把握する。そして、イメージセンサ13は、データ通信期間における撮像データの送信に備える。
次に、図5に示したように、タイミングt6〜t7の期間(データ通信期間P5)において、イメージセンサ13の送受信部13Tは、データ信号SDを送信する。これにより、イメージセンサ13は、アプリケーションプロセッサ18に対して、撮像データを送信する。
このデータ通信期間P5では、図6Dに示したように、このイメージセンサ13のドライバ21がデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ18のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。このように、受信部11Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。一方、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENがアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。すなわち、送受信部13Tでは、ドライバ21の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子26)を無効にする。
次に、図5に示したように、タイミングt7〜t8の期間において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、信号SLPを送信する。このとき、送受信部18Tは、リセット期間P1よりも短い期間において、信号SLPを送信する。この期間におけるバスシステム2の動作状態は、リセット期間P1における動作状態(図6A)と同様である。表示部11およびイメージセンサ12,13は、この信号SLPを受信することにより、この信号の後に新たなデータ通信期間(データ通信期間P6)が始まることを把握する。そして、表示部11は、データ通信期間における画像データの受信に備える。
次に、図5に示したように、タイミングt8〜t9の期間(データ通信期間P6)において、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tは、データ信号SDを送信する。これにより、アプリケーションプロセッサ18は、表示部11に対して、画像データを送信する。
このデータ通信期間P6では、図6Eに示したように、このアプリケーションプロセッサ18のドライバ22がデータ信号SD(画像データ)を送信し、表示部11のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された受信部11Rでは、入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。このように、送受信部13Tは、自らがデータ信号SDを送受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
バスシステム2では、このような動作を繰り返す。これにより、バスシステム2では、データの送受信が行われる。
このように、バスシステム2では、バス100に複数のデバイス(表示部11、イメージセンサ12,13、およびアプリケーションプロセッサ18)を接続するようにしたので、デバイス間を1対1で接続する場合と比べて、配線スペースを削減することができる。
また、バスシステム2では、指示期間P2(図6B)およびデータ通信期間P4〜P6(図6C〜6E)において、受信部11Rの終端抵抗(抵抗素子36)を有効にするとともに、指示期間P2(図6B)およびデータ通信期間P4,P6(図6C,6E)において、送受信部13Tの終端抵抗(抵抗素子26)を有効にしたので、通信品質を高めることができる。すなわち、受信部11Rは、バス100の一端に接続され、送受信部13Tは、バス100の他端に接続されている。よって、受信部11Rおよび送受信部13Tにおける終端抵抗を有効にすることにより、バス100における反射を低減することができる。その結果、バスシステム2では、通信品質を高めることができる。
また、バスシステム2では、例えばリセット期間P1(図6A)など、アプリケーションプロセッサ18の送受信部18Tが信号SLPを送信する期間において、受信部11Rにおける終端抵抗(抵抗素子36)および送受信部13Tにおける終端抵抗(抵抗素子26)を無効にしたので、消費電力を低減することができる。すなわち、このような期間では、信号の周波数が低いため、通信品質への反射の影響が少ない。よって、このような期間において、受信部11Rおよび送受信部13Tにおける終端抵抗を無効にすることにより、通信品質を維持しつつ、消費電力を低減することができる。
また、バスシステム2では、バス100と、各デバイスとの間に抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nを設けた。具体的には、バス100と受信部11Rとの間に抵抗素子111P,111Nを挿入し、バス100と送受信部18Tとの間に抵抗素子112P,112Nを挿入し、バス100と送受信部12Tとの間に抵抗素子113P,113Nを挿入し、バス100と送受信部13Tとの間に抵抗素子114P,114Nを挿入した。これにより、以下に示すように、通信品質を高めることができる。
図7A,7Bは、ある受信部の入力端子における差動信号のアイダイアグラムを表すものであり、図7Aは、抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nを省いた場合の例(比較例)を示し、図7Bは、抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nを設けた場合の例を示す。図7Aに示したように、抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nがない場合には、信号が反射し、波形が大きく乱れてしまう。一方、図7Bに示したように、これらの抵抗素子を挿入することにより、信号の反射を低減することができる。さらに、例えば、その受信部にイコライザを設けた場合には、図8に示したように、アイを開口させることができ、通信品質を高めることができる。このように、バスシステム2では、バス100と、各デバイスとの間に抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nを設けたので、通信品質を高めることができる。
また、バスシステム2では、アプリケーションプロセッサ18が、表示部11およびイメージセンサ12,13の通信の順番を指示するようにしたので、各デバイスが、時分割でバス100を使用することができ、バスシステム2における通信の自由度を高めることができる。また、バスシステム2では、撮像データや画像データに加え、このような指示のための制御データをも、バス100を介して送受信するようにしたので、制御データ用に別の配線を設ける場合に比べて、配線スペースを削減することができる。
また、バスシステム2では、アプリケーションプロセッサ18が信号SLPを送信する期間の長さを変更するようにした。具体的には、指示期間P2の前にアプリケーションプロセッサ18が信号SLPを送信する期間(リセット期間P1)の長さが、データ通信期間P4〜P6の前にアプリケーションプロセッサ18が信号SLPを送信する期間の長さと異なるようにした。これにより、表示部11およびイメージセンサ12,13は、信号SLPを受信したあとのデータ信号SDが制御データであるか否かを把握することができ、通信することができるデバイスが変更されることを把握することができる。これにより、バスシステム2では、シンプルな方法により通信を制御することができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、バスに複数のデバイスを接続するようにしたので、配線スペースを削減することができる。
本実施の形態では、指示期間およびデータ通信期間において、バスの端部に接続されたデバイスにおける終端抵抗を有効にしたので、通信品質を高めることができる。
本実施の形態では、リセット期間などにおいて、バスの端部に接続されたデバイスにおける終端抵抗を無効にしたので、消費電力を低減することができる。
本実施の形態では、バスと各デバイスとの間に抵抗素子を挿入したので、通信品質を高めることができる。
本実施の形態では、アプリケーションプロセッサが信号SLPを送信する期間の長さを変更するようにしたので、シンプルな方法により通信を制御することができる。
[変形例1−1]
上記実施の形態では、表示部11をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ13をバス100の他端に接続したが、これに限定されるものではなく、任意に配置することができる。以下に、他の配置について、一例を挙げて説明する。
図9は、本変形例に係るバスシステム2Aの一構成例を表すものである。バスシステム2Aは、アプリケーションプロセッサ18をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ13をバス100の他端に接続したものである。
伝送路100Pは、伝送路100P上の互いに異なる位置で、送受信部18Tの正入出力端子、受信部11Rの正入力端子、送受信部12Tの正入出力端子、および送受信部13Tの正入出力端子と接続されている。伝送路100Pの一端は、送受信部18Tの正入出力端子に接続され、他端は、送受信部13Tの正入出力端子に接続されている。同様に、伝送路100Nは、伝送路100N上の互いに異なる位置で、送受信部18Tの負入出力端子、受信部11Rの負入力端子、送受信部12Tの負入出力端子、および送受信部13Tの負入出力端子と接続されている。伝送路100Nの一端は、送受信部18Tの負入出力端子に接続され、他端は、送受信部13Tの負入出力端子に接続されている。
送受信部18Tの正入出力端子は、伝送路100Pの一端と、抵抗素子111Pおよび伝送路121Pを介して接続され、負入出力端子は、伝送路100Nの一端と、抵抗素子111Nおよび伝送路121Nを介して接続されている。受信部11Rの正入力端子は、伝送路100Pと、抵抗素子112Pおよび伝送路122Pを介して接続され、負入力端子は、伝送路100Nと、抵抗素子112Nおよび伝送路122Nを介して接続されている。
送受信部12T,13Tについては、上記実施の形態に係るバスシステム2の場合(図2)と同様である。
送受信部18Tは、この例では、バス100の一端に接続されているため、送受信部18Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。これにより、送受信部18Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になり、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
一方、受信部11Rは、この例では、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、受信部11Rでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、受信部11Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)は強制的に無効になる。
図10Aは、リセット期間P1におけるバスシステム2Aの動作状態を表すものである。リセット期間P1では、アプリケーションプロセッサ18のドライバ22が、信号SLPを送信し、表示部11およびイメージセンサ12,13のレシーバ31が、この信号SLPを受信する。このとき、バス100の一端に接続された送受信部18Tでは、出力イネーブル信号ENがアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vthよりも大きいため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
図10Bは、指示期間P2におけるバスシステム2Aの動作状態を表すものである。指示期間P2では、アプリケーションプロセッサ18のドライバ22が、データ信号SD(制御データ)を送信し、表示部11およびイメージセンサ12,13のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された送受信部18Tでは、出力イネーブル信号ENがアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。すなわち、送受信部18Tでは、ドライバ22の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子26)を無効にする。一方、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。
図10Cは、データ通信期間P4におけるバスシステム2Aの動作状態を表すものである。データ通信期間P4では、イメージセンサ12のドライバ21が、データ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ18のレシーバ31が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス100の一端に接続された送受信部18Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送受信部13Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。このように、送受信部13Tは、自らが信号を送受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
このように、バスシステム2Aでも、上記実施の形態に係るバスシステム2と同様の効果を得ることができる。すなわち、本技術では、デバイスの配置が変更されることによりバス構造に変更が生じた場合でも、柔軟に対応することができる。
[変形例1−2]
上記実施の形態では、図2に示したように、バス100と、各デバイスとの間に抵抗素子111P〜114P,111N〜114Nを設けたが、これに限定されるものではなく、例えば、図11に示すバスシステム2Bのように、通信品質が仕様を満足できる範囲で、そのうちの一部を省いてもよい。この例は、バスシステム2(図2)から、バス100と受信部11Rとの間の抵抗素子111P,111Nを省いたものである。すなわち、受信部11Rは、バス100の一端に接続されているので、指示期間P2(図6B)およびデータ通信期間P4〜P6(図6C〜6E)において、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。その結果、信号の反射が抑制される。よって、通信品質が仕様を満足できる範囲で、抵抗素子111P,111Nを省いてもよい。
[変形例1−3]
上記実施の形態では、1つのバス100を設けたが、これに限定されるものではない。例えば、図12に示すスマートフォン1Cのように、バス100に加え、クロック信号を伝えるクロックバス200をさらに設けてもよい。このスマートフォン1Cは、表示部11Cと、イメージセンサ12C,13Cと、アプリケーションプロセッサ18Cとを備えている。これらの各デバイスは、バス100およびクロックバス200に接続されている。
[変形例1−4]
上記実施の形態では、撮像データや画像データに加え、このような通信の順番を指示するための制御データをも、バス100を介して送受信したが、これに限定されるものではない。例えば、これらの制御データを、別の配線を用いて送受信してもよい。
[変形例1−5]
上記実施の形態では、アプリケーションプロセッサ18が信号SLPを送信したが、これに限定されるものではない。例えば、イメージセンサ12,13のいずれか一方が信号SLPを送信してもよい。また、アプリケーションプロセッサ18およびイメージセンサ12,13のうちの2以上のデバイスが信号SLPを送信してもよい。
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係るバスシステムを備えたスマートフォン3について説明する。本実施の形態は、バスの構成が、上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図2)では、2つの伝送路100P,100Nを用いてバス100を構成したが、これに代えて、本実施の形態では、3つの伝送路を用いてバスを構成している。なお、上記第1の実施の形態に係るスマートフォン1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1に示したように、スマートフォン3は、表示部41と、イメージセンサ42と、イメージセンサ43と、バス400と、アプリケーションプロセッサ48とを備えている。バス400は、表示部41、イメージセンサ42,43、およびアプリケーションプロセッサ48とともに、バスシステム4を構成する。
(バスシステム4)
図13は、バスシステム4の一構成例を表すものである。バスシステム4は、バス400と、抵抗素子411A〜414A,411B〜414B,411C〜414Cと、アプリケーションプロセッサ48と、表示部41と、イメージセンサ42,43とを有している。バスシステム4は、アプリケーションプロセッサ48をバス400の一端に接続するとともに、イメージセンサ43をバス400の他端に接続したものである。アプリケーションプロセッサ48は、送受信部48Tを有している。表示部41は、受信部41Rを有している。イメージセンサ42は、送受信部42Tを有している。イメージセンサ43は、送受信部43Tを有している。
バス400は、3つの伝送路400A〜400Cを有している。伝送路400A〜400Cは、3つの信号を伝えるものである。伝送路400A〜400Cの特性インピーダンスは、この例では約50Ωである。
伝送路400Aは、伝送路400A上の互いに異なる位置で、送受信部48Tの第1入出力端子、受信部48Rの第1入力端子、送受信部42Tの第1入出力端子、および送受信部43Tの第1入出力端子と接続されている。伝送路400Aの一端は、送受信部48Tの第1入出力端子に接続され、他端は、送受信部43Tの第1入出力端子に接続されている。同様に、伝送路400Bは、伝送路400B上の互いに異なる位置で、送受信部48Tの第2入出力端子、受信部48Rの第2入力端子、送受信部42Tの第2入出力端子、および送受信部43Tの第2入出力端子と接続されている。伝送路400Bの一端は、送受信部48Tの第2入出力端子に接続され、他端は、送受信部43Tの第2入出力端子に接続されている。また、伝送路400Cは、伝送路400C上の互いに異なる位置で、送受信部48Tの第3入出力端子、受信部48Rの第3入力端子、送受信部42Tの第3入出力端子、および送受信部43Tの第3入出力端子と接続されている。伝送路400Cの一端は、送受信部48Tの第3入出力端子に接続され、他端は、送受信部43Tの第3入出力端子に接続されている。
送受信部48Tの第1入出力端子は、伝送路400Aの一端と、抵抗素子411Aおよび伝送路421Aを介して接続され、第2入出力端子は、伝送路400Bの一端と、抵抗素子411Bおよび伝送路421Bを介して接続され、第3入出力端子は、伝送路400Cの一端と、抵抗素子411Cおよび伝送路421Cを介して接続されている。
受信部41Rの第1入力端子は、伝送路400Aと、抵抗素子412Aおよび伝送路422Aを介して接続され、第2入力端子は、伝送路400Bと、抵抗素子412Bおよび伝送路422Bを介して接続され、第3入力端子は、伝送路400Cと、抵抗素子412Cおよび伝送路422Cを介して接続されている。
送受信部42Tの第1入出力端子は、伝送路400Aと、抵抗素子413Aおよび伝送路423Aを介して接続され、第2入出力端子は、伝送路400Bと、抵抗素子413Bおよび伝送路423Bを介して接続され、第3入出力端子は、伝送路400Cと、抵抗素子413Cおよび伝送路423Cを介して接続されている。
送受信部43Tの第1入出力端子は、伝送路400Aの他端と、抵抗素子414Aおよび伝送路424Aを介して接続され、第2入出力端子は、伝送路400Bの他端と、抵抗素子414Bおよび伝送路424Bを介して接続され、第3入出力端子は、伝送路400Cの他端と、抵抗素子414Cおよび伝送路424Cを介して接続されている。
(送受信部42T,43T,48T)
図14は、イメージセンサ42の送受信部42Tの一構成例を表すものである。送受信部42Tは、ドライバ51と、レシーバ61と、制御部53と、スイッチ54A〜54Cと、抵抗素子55A〜55Cと、パッド56A〜56Cとを有している。
ドライバ51は、出力イネーブル信号ENがアクティブである場合に、データ信号SD(信号SIGA〜SIGC)を出力するものである。ドライバ51が信号を出力する際、ドライバ51の各出力端子における出力インピーダンスは、この例では約50Ωである。また、ドライバ51は、出力イネーブル信号ENが非アクティブである場合には、出力インピーダンスをハイインピーダンスにするようになっている。
図15は、信号SIGA〜SIGCの一例を表すものである。ドライバ51は、3つの信号SIGA〜SIGCを用いて、6つのシンボル“+x”,“−x”,“+y”,“−y”,“+z”,“−z”を送信する。例えば、シンボル“+x”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを高レベル電圧VHにし、信号SIGBを低レベル電圧VLにし、信号SIGCを中レベル電圧VMにする。シンボル“−x”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを低レベル電圧VLにし、信号SIGBを高レベル電圧VHにし、信号SIGCを中レベル電圧VMにする。シンボル“+y”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを中レベル電圧VMにし、信号SIGBを高レベル電圧VHにし、信号SIGCを低レベル電圧VLにする。シンボル“−y”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを中レベル電圧VMにし、信号SIGBを低レベル電圧VLにし、信号SIGCを高レベル電圧VHにする。シンボル“+z”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを低レベル電圧VLにし、信号SIGBを中レベル電圧VMにし、信号SIGCを高レベル電圧VHにする。シンボル“−z”を送信する場合には、ドライバ51は、信号SIGAを高レベル電圧VHにし、信号SIGBを中レベル電圧VMにし、信号SIGCを低レベル電圧VLにするようになっている。
レシーバ61は、入力された3つの信号を受信するものである。
制御部53は、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、送受信部42Tの入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、スイッチ54A〜54Cをオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ54A〜54Cをオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部53は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、出力イネーブル信号EN、および送受信部42Tの入出力端子における信号の振幅値にかかわらず、スイッチ54A〜54Cを強制的にオフ状態にするようになっている。
スイッチ54A〜54Cは、制御部53からの指示に基づいてオンオフするスイッチである。スイッチ54Aの一端は、送受信部42Tの第1入出力端子に接続され、他端は抵抗素子55Aの一端に接続されている。スイッチ54Bの一端は、送受信部42Tの第2入出力端子に接続され、他端は抵抗素子55Bの一端に接続されている。スイッチ54Cの一端は、送受信部42Tの第3入出力端子に接続され、他端は抵抗素子55Cの一端に接続されている。
抵抗素子55A〜55Cは、送受信部42Tの終端抵抗として機能するものである。抵抗素子55Aの一端は、スイッチ54Aの他端に接続され、他端は、抵抗素子55B,55Cの他端に接続されている。抵抗素子55Bの一端は、スイッチ54Bの他端に接続され、他端は、抵抗素子55A,55Cの他端に接続されている。抵抗素子55Cの一端は、スイッチ54Cの他端に接続され、他端は、抵抗素子55A,55Bの他端に接続されている。抵抗素子55A〜55Cの抵抗値は、この例では、それぞれ約50Ωである。
パッド56Aは、送受信部42Tの第1入出力端子における入出力パッドであり、パッド56Bは、送受信部42Tの第2入出力端子における入出力パッドであり、パッド56Cは、送受信部42Tの第3入出力端子における入出力パッドである。
送受信部42Tは、図13に示したように、バス400の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部42Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。その結果、スイッチ54A〜54Cは強制的にオフ状態になるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)は強制的に無効にされるようになっている。
以上、イメージセンサ42の送受信部42Tを例に説明したが、イメージセンサ43の送受信部43Tについても同様である。しかしながら、送受信部43Tは、図13に示したように、バス400の他端に接続されているため、送受信部43Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。その結果、送受信部43Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合には、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が無効にされるようになっている。
アプリケーションプロセッサ48の送受信部48Tは、図14に示したように、ドライバ52を有している。ドライバ52は、出力イネーブル信号ENがアクティブである場合に、データ信号SDまたは信号SLPを出力するものである。ドライバ52が信号を出力する際、各出力端子における出力インピーダンスは、この例では約50Ωである。また、ドライバ52は、出力イネーブル信号ENが非アクティブである場合には、出力インピーダンスをハイインピーダンスにするようになっている。
この送受信部48Tは、図13に示したように、バス400の一端に接続されるため、送受信部48Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。これにより、送受信部48Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が無効にされるようになっている。
(受信部41R)
図16は、表示部11の受信部41Rの一構成例を表すものである。受信部41Rは、レシーバ61と、制御部63と、スイッチ64A〜64Cと、抵抗素子65A〜65Cと、パッド66A〜66Cとを有している。
制御部63は、受信部41Rの入力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下である場合に、スイッチ64A〜64Cをオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ64A〜64Cをオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部63は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、受信部41Rの入力端子における信号の振幅値にかかわらず、スイッチ64A〜64Cを強制的にオフ状態にするようになっている。
スイッチ64A〜64Cは、制御部63からの指示に基づいてオンオフするスイッチである。スイッチ64Aの一端は、受信部41Rの第1入力端子に接続され、他端は抵抗素子65Aの一端に接続されている。スイッチ64Bの一端は、受信部41Rの第2入力端子に接続され、他端は抵抗素子65Bの一端に接続されている。スイッチ64Cの一端は、受信部41Rの第3入力端子に接続され、他端は抵抗素子65Cの一端に接続されている。
抵抗素子65A〜65Cは、受信部41Rの入力終端抵抗として機能するものである。抵抗素子65Aの一端は、スイッチ64Aの他端に接続され、他端は、抵抗素子65B,65Cの他端に接続されている。抵抗素子65Bの一端は、スイッチ64Bの他端に接続され、他端は、抵抗素子65A,65Cの他端に接続されている。抵抗素子65Cの一端は、スイッチ64Cの他端に接続され、他端は、抵抗素子65A,65Bの他端に接続されている。抵抗素子65A〜65Cの抵抗値は、この例では、それぞれ約50Ωである。
パッド66Aは、受信部41Rの第1入力端子における入力パッドであり、パッド66Bは、受信部41Rの第2入力端子における入力パッドであり、パッド66Cは、受信部41Rの第3入力端子における入力パッドである。
この受信部41Rは、図13に示したように、バス400の一端または他端に接続されたものではないため、受信部41Rでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。その結果、受信部41Rでは、終端抵抗(抵抗素子65A〜65C)は強制的に無効にされるようになっている。
(詳細動作)
図17Aは、リセット期間P1におけるバスシステム4の動作状態を表すものである。この図17Aにおいて、信号を送信しているドライバには、出力インピーダンスを表すものとして、抵抗素子を描いている。各抵抗素子の抵抗値は、この例では約50Ωである。
リセット期間P1では、アプリケーションプロセッサ48のドライバ52が、信号SLPを送信し、表示部41およびイメージセンサ42,43のレシーバ61が、この信号SLPを受信する。このとき、バス400の一端に接続された送受信部48Tでは、出力イネーブル信号ENがアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が無効になる。また、バス400の他端に接続された送受信部43Tでは、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vthよりも大きいため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が無効になる。
図17Bは、指示期間P2におけるバスシステム4の動作状態を表すものである。指示期間P2では、アプリケーションプロセッサ48のドライバ52が、データ信号SD(制御データ)を送信し、表示部41およびイメージセンサ42,43のレシーバ61が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス400の一端に接続された送受信部48Tでは、出力イネーブル信号ENがアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が無効になる。すなわち、送受信部48Tでは、ドライバ52の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)を無効にする。一方、バス400の他端に接続された送受信部43Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が有効になる。
図17Cは、データ通信期間P4におけるバスシステム4の動作状態を表すものである。データ通信期間P4では、イメージセンサ42のドライバ51が、データ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ48のレシーバ61が、このデータ信号SDを受信する。このとき、バス400の一端に接続された送受信部48Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が有効になる。また、バス400の他端に接続された送受信部43Tでは、出力イネーブル信号ENが非アクティブであり、かつ、入出力端子における信号の振幅値が所定値Vth以下であるため、終端抵抗(抵抗素子55A〜55C)が有効になる。このように、バス400の他端に接続された送受信部43Tは、自らがデータ信号SDを送受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
このように、3つの伝送路400A〜400Cを用いてバス400を構成しても、第1の実施の形態に係るバスシステムと同様の効果を得ることができる。
[変形例2−1]
上記実施の形態に係るバスシステム4に、上記第1の実施の形態の各変形例を適用してもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係るバスシステムを備えたスマートフォン5について説明する。本実施の形態は、3本の制御信号線を用いて通信を制御するものである。なお、上記第1の実施の形態に係るスマートフォン1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図18は、スマートフォン5の一構成例を表すものである。スマートフォン5は、表示部71と、イメージセンサ72,73と、バス100と、アプリケーションプロセッサ78とを備えている。表示部71およびイメージセンサ72,73は、制御信号S71〜S73に基づいて通信を行うものである。アプリケーションプロセッサ78は、表示部71およびイメージセンサ72,73に対して制御信号S71〜S73を供給するものである。バス100は、表示部71、イメージセンサ72,73、およびアプリケーションプロセッサ78とともに、バスシステム6を構成する。
図19は、バスシステム6の一構成例を表すものである。バスシステム6は、表示部71をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ73をバス100の他端に接続したものである。表示部71は、受信部71Rを有している。アプリケーションプロセッサ78は、送受信部78Tを有している。イメージセンサ72は、送信部72Tを有している。イメージセンサ73は、送信部73Tを有している。
また、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、3本の制御信号線を介して、制御信号S71〜S73を、表示部71の受信部71R、イメージセンサ72の送信部72T、およびイメージセンサ73の送信部73Tに供給するようになっている。
図20は、イメージセンサ72の送信部72Tの一構成例を表すものである。送信部72Tは、ドライバ21と、制御部74とを有している。
ドライバ21は、制御信号S72がアクティブである場合に、データ信号SDを出力するものである。すなわち、制御信号S72は、上記第1の実施の形態に係る出力イネーブル信号ENに対応するものである。また、ドライバ21は、制御信号S72が非アクティブである場合には、出力インピーダンスをハイインピーダンスにするようになっている。
制御部74は、制御信号S71,S73のうちのどちらか一方がアクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部74は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、制御信号S71,S73にかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
送信部72Tは、図19に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送信部72Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送信部72Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
以上、イメージセンサ72の送信部72Tを例に説明したが、イメージセンサ73の送信部73Tについても同様である。送信部73Tのドライバ21は、制御信号S73がアクティブである場合に、データ信号SDを出力する。また、送信部73Tの制御部74は、制御信号S71,S72のうちのどちらか一方がアクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するようになっている。
送信部73Tは、図19に示したように、バス100の他端に接続されているため、送信部73Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。その結果、送信部73Tでは、制御信号S71,S72のうちのどちらか一方がアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が無効にされるようになっている。
図21は、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tの一構成例を表すものである。送受信部78Tは、通信制御部75と、制御部76とを有している。
通信制御部75は、バスシステム6における通信を制御するものである。具体的には、通信制御部75は、制御信号S71〜S73を生成するとともに、出力イネーブル信号ENを生成する。そして、通信制御部75は、制御信号S71〜S73を表示部71およびイメージセンサ72,73にそれぞれ供給するとともに、出力イネーブル信号ENをドライバ21に供給する。これにより、通信制御部75は、バスシステム6における通信を制御するようになっている。
制御部76は、制御信号S71〜S73のうちのいずれか1つがアクティブであり、かつ、出力イネーブル信号ENが非アクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部76は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、制御信号S71〜S73および出力イネーブル信号ENにかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
送受信部78Tは、図19に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部78Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送受信部78Tは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
図22は、表示部71の受信部71Rの一構成例を表すものである。受信部71Rは、制御部77を有している。制御部77は、制御信号S71〜S73のうちのいずれか1つがアクティブである場合に、スイッチ34,35をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ34,35をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部77は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、制御信号S71〜S73にかかわらず、スイッチ34,35を強制的にオフ状態にするようになっている。
受信部71Rは、図19に示したように、バス100の一端に接続されるため、受信部71Rでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。これにより、受信部71Rでは、制御信号S71〜S73のうちのいずれか1つがアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が無効にされるようになっている。
図23は、バスシステム6における通信動作の一例を表すものであり、(A)は制御信号S71の波形を示し、(B)は制御信号S72の波形を示し、(C)は制御信号S73の波形を示し、(D)はバス100における信号の波形を示す。図24A〜24Dは、様々な期間におけるバスシステム6の動作状態を表すものである。なお、図24A〜24Dでは、制御信号S71〜S73の図示を省いている。
まず、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、図23に示したように、タイミングt11において、制御信号S71を低レベルから高レベル(アクティブ)に変化させる(図23(A))。表示部71は、この制御信号S71に基づいて、自らがデータ信号SD(画像データ)を受信すべきことを把握する。そして、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、タイミングt11〜t12の期間において、データ信号SD(画像データ)を送信し、表示部71の受信部71Rは、このデータ信号SDを受信する(図23(D))。
このとき、図24Aに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、制御信号S71がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、制御信号S71がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部73Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、タイミングt12において、制御信号S71を高レベルから低レベル(非アクティブ)に変化させる(図23(A))。これにより、タイミングt12〜t13の期間において、制御信号S71〜S73は低レベル(非アクティブ)になる。その結果、図24Bに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、図23に示したように、タイミングt13において、制御信号S73を低レベルから高レベル(アクティブ)に変化させる(図23(C))。イメージセンサ73は、この制御信号S73に基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。そして、イメージセンサ73の送信部73Tは、タイミングt13〜t14の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、このデータ信号SDを受信する(図23(D))。
このとき、図24Cに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、制御信号S73がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部71Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、制御信号S71,S72のうちのどちらも非アクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。すなわち、送信部73Tでは、ドライバ21の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子26)を無効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、タイミングt14において、制御信号S73を高レベルから低レベル(非アクティブ)に変化させる(図23(C))。その結果、タイミングt14〜t15の期間において、図24Bに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、図23に示したように、タイミングt15において、制御信号S72を低レベルから高レベル(アクティブ)に変化させる(図23(B))。イメージセンサ72は、この制御信号S72に基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。そして、イメージセンサ72の送信部72Tは、タイミングt15〜t16の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、このデータ信号SDを受信する(図23(D))。
このとき、図24Dに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、制御信号S72がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部71Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、制御信号S72がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部73Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ78の送受信部78Tは、タイミングt16において、制御信号S72を高レベルから低レベル(非アクティブ)に変化させる(図23(B))。その結果、タイミングt16〜t17の期間において、図24Bに示したように、バス100の一端に接続された受信部71Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部73Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
このように、バスシステム6では、制御信号線を用いて通信を制御するようにしたので、構成をシンプルにすることができる。すなわち、例えば第1の実施の形態の場合のように、バス100を用いて通信を制御する場合には、バス100は、撮像データおよび画像データに加えて制御データも伝送するため、回路が複雑になるおそれがある。一方、バスシステム6では、制御信号線を用いて通信を制御するようにしたので、バス100は制御データを伝送しないため、構成をシンプルにすることができる。
また、バスシステム6では、このように、バス100が制御データを伝送しないため、バス100の利用効率を高めることができる。
以上のように本実施の形態では、制御信号線を用いて通信を制御するようにしたので、構成をシンプルにすることができるとともに、バスの利用効率を高めることができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
[変形例3−1]
上記実施の形態では、バス100に加えて制御信号S71〜S73を伝える制御信号線を設けたが、これに限定されるものではなく、さらに、アプリケーションプロセッサが、各デバイスに対して通信帯域や画像の解像度などを指示する別の制御信号線を設けてもよい。このような制御信号を伝えるインタフェースとしては、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)が利用可能である。
[変形例3−2]
上記実施の形態に係るバスシステム6に、上記第1の実施の形態の変形例1−1〜1−3を適用してもよい。
<4.第4の実施の形態>
次に、第4の実施の形態に係るバスシステムを備えたスマートフォン7について説明する。本実施の形態は、1本の制御信号線を用いて通信を制御するものである。なお、上記第3の実施の形態に係るスマートフォン5と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図25は、スマートフォン7の一構成例を表すものである。スマートフォン7は、表示部81と、イメージセンサ82,83と、バス100と、アプリケーションプロセッサ88とを備えている。表示部81およびイメージセンサ82,83は、制御信号S80に基づいて通信を行うものである。アプリケーションプロセッサ88は、表示部81およびイメージセンサ82,83に対して制御信号S80を供給するものである。バス100は、表示部81、イメージセンサ82,83、およびアプリケーションプロセッサ88とともに、バスシステム8を構成する。
図26は、バスシステム8の一構成例を表すものである。バスシステム8は、表示部81をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ83をバス100の他端に接続したものである。表示部81は、受信部81Rを有している。アプリケーションプロセッサ88は、送受信部88Tを有している。イメージセンサ82は、送信部82Tを有している。イメージセンサ83は、送信部83Tを有している。
また、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、1本の制御信号線を介して、制御信号S80を、表示部81の受信部81R、イメージセンサ82の送信部82T、およびイメージセンサ83の送信部83Tに供給するようになっている。
図27は、イメージセンサ82の送信部82Tの一構成例を表すものである。送信部82Tは、イネーブル信号生成部131と、制御部132とを有している。
イネーブル信号生成部131は、制御信号S80に基づいて、出力イネーブル信号ENおよび信号S132を生成するものである。具体的には、イネーブル信号生成部131は、後述するように、制御信号S80に現れるパルスのパルス幅が所定のパルス幅PW2である場合に、送信部82Tがデータ信号SDを送信すべきと判断し、所定の期間、出力イネーブル信号ENをアクティブにする。また、イネーブル信号生成部131は、制御信号S80に現れるパルスのパルス幅がパルス幅PW2でない場合には、送信部82T以外がデータ信号SDを送信すると判断し、所定の期間、信号S132をアクティブにするようになっている。
制御部132は、信号S132がアクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部132は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、信号S132にかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
送信部82Tは、図26に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送信部82Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送信部82Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
以上、イメージセンサ82の送信部82Tを例に説明したが、イメージセンサ83の送信部83Tについても同様である。送信部83Tのイネーブル信号生成部131は、制御信号S80に現れるパルスのパルス幅が所定のパルス幅PW3である場合に、送信部83Tがデータ信号SDを送信すべきと判断し、所定の期間、出力イネーブル信号ENをアクティブにする。また、送信部83Tのイネーブル信号生成部131は、制御信号S80に現れるパルスのパルス幅がパルス幅PW3でない場合には、送信部83T以外がデータ信号SDを送信すると判断し、所定の期間、信号S132をアクティブにするようになっている。
送信部83Tは、図26に示したように、バス100の他端に接続されているため、送信部83Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。その結果、送信部83Tでは、信号S132がアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が無効にされるようになっている。
図28は、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tの一構成例を表すものである。送受信部88Tは、通信制御部133と、制御部134とを有している。
通信制御部133は、制御信号S80を生成するとともに、出力イネーブル信号ENおよび信号S134を生成するものである。具体的には、通信制御部133は、パルス幅が互いに異なる複数のパルスを含む制御信号S80を生成する。また、通信制御部133は、送受信部88Tがデータ信号SDを送信すべき期間において、出力イネーブル信号ENをアクティブにし、送受信部88T以外がデータ信号SDを送信すべき期間において信号S134をアクティブにするようになっている。
制御部134は、信号S134がアクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部134は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、信号S134にかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
送受信部88Tは、図26に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部88Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送受信部88Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
図29は、表示部81の受信部81Rの一構成例を表すものである。受信部81Rは、イネーブル信号生成部135と、制御部136とを有している。
イネーブル信号生成部135は、制御信号S80に基づいて、入力イネーブル信号ENIおよび信号S136を生成するものである。具体的には、イネーブル信号生成部135は、後述するように、制御信号S80に現れるパルスのパルス幅が所定のパルス幅PW1である場合に、受信部81Rがデータ信号SDを受信すべきと判断し、所定の期間、入力イネーブル信号ENIをアクティブにする。また、イネーブル信号生成部135は、制御信号S80にパルスが現れた場合には、バス100がデータ信号SDを伝送すると判断し、所定の期間、信号S136をアクティブにするようになっている。
制御部136は、信号S136がアクティブである場合に、スイッチ24,25をオン状態にし、それ以外の場合にはスイッチ24,25をオフ状態にするように制御するものである。さらに、制御部132は、終端制御信号Toffがアクティブである場合には、信号S132にかかわらず、スイッチ24,25を強制的にオフ状態にするようになっている。
受信部81Rは、図26に示したように、バス100の一端に接続されるため、受信部81Rでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。これにより、受信部81Rでは、信号S136がアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が無効にされるようになっている。
図30は、バスシステム8における通信動作の一例を表すものであり、(A)は制御信号S80の波形を示し、(B)は表示部81における信号S136の波形を示し、(C)はイメージセンサ83における信号S132の波形を示し、(D)はバス100における信号の波形を示す。
まず、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、タイミングt21〜t22の期間において、制御信号S80を高レベルにする(図30(A))。これにより、制御信号S80には、パルス幅PW1のパルスが生じる。表示部81のイネーブル信号生成部135は、このパルスのパルス幅PW1に基づいて、タイミングt22において、入力イネーブル信号ENIおよび信号S136をアクティブにする(図30(B))。表示部81は、この入力イネーブル信号ENIに基づいて、自らがデータ信号SD(画像データ)を受信すべきことを把握する。また、イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、このパルスのパルス幅PW1に基づいて、タイミングt22において、信号S132をアクティブにする(図30(C))。そして、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、タイミングt22〜t23の期間において、データ信号SD(画像データ)を送信し、表示部81の受信部81Rは、このデータ信号SDを受信する(図30(D))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24A)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、信号S132がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部83Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、タイミングt22から所定の時間が経過したタイミングt23において、表示部81のイネーブル信号生成部135は、入力イネーブル信号ENIおよび信号S136を非アクティブにし(図30(B))、イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、信号S132を非アクティブにする(図30(C))。その結果、タイミングt23〜t25の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、タイミングt24〜t25の期間において、制御信号S80を高レベルにする。これにより、制御信号S80には、パルス幅PW3のパルスが生じる。イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、このパルスのパルス幅PW3に基づいて、タイミングt25において、出力イネーブル信号ENをアクティブにするとともに、信号S132を非アクティブに維持する(図30(C))。イメージセンサ83は、この出力イネーブル信号ENに基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。また、表示部81のイネーブル信号生成部135は、このパルスのパルス幅PW3に基づいて、タイミングt25において、信号S136をアクティブにする(図30(B))。そして、イメージセンサ83の送信部83Tは、タイミングt25〜t26の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、このデータ信号SDを受信する(図30(D))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24C)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部81Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、信号S132が非アクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。すなわち、送信部83Tでは、ドライバ21の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子26)を無効にする。
次に、タイミングt25から所定の時間が経過したタイミングt26において、表示部81のイネーブル信号生成部135は、信号S136を非アクティブにし(図30(B))、イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、出力イネーブル信号ENを非アクティブにする。その結果、タイミングt26〜t28の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、タイミングt27〜t28の期間において、制御信号S80を高レベルにする。これにより、制御信号S80には、パルス幅PW2のパルスが生じる。イメージセンサ82のイネーブル信号生成部131は、このパルスのパルス幅PW2に基づいて、タイミングt28において、出力イネーブル信号ENをアクティブにする。イメージセンサ82は、この出力イネーブル信号ENに基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。また、表示部81のイネーブル信号生成部135は、このパルスのパルス幅PW2に基づいて、タイミングt28において、信号S136をアクティブにし(図30(B))、イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、信号S132をアクティブにする(図30(C))。そして、イメージセンサ82の送信部82Tは、タイミングt28〜t29の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ88の送受信部88Tは、このデータ信号SDを受信する(図30(D))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24D)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部81Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、信号S132がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部83Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、タイミングt28から所定の時間が経過したタイミングt29において、表示部81のイネーブル信号生成部135は、信号S136を非アクティブにし(図30(B))、イメージセンサ83のイネーブル信号生成部131は、信号S132を非アクティブにする(図30(C))。その結果、タイミングt29〜t31の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部81Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部83Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
このように、バスシステム8では、パルス幅が互いに異なる複数のパルスを用いて通信を制御するようにしたので、制御信号線の本数を減らすことができるため、構成をシンプルにすることができる。
以上のように本実施の形態では、パルス幅が互いに異なる複数のパルスを用いて通信を制御するようにしたので、構成をシンプルにすることができる。その他の効果は、上記第3の実施の形態の場合と同様である。
[変形例4−1]
上記実施の形態では、パルス幅に基づいて通信を制御したが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば図31に示すように、パルスの数に基づいて通信を制御してもよい。
[変形例4−2]
上記実施の形態に係るバスシステム8に、上記第3の実施の形態の各変形例を適用してもよい。
<5.第5の実施の形態>
次に、第5の実施の形態に係るバスシステムを備えたスマートフォン9について説明する。本実施の形態は、バス100とは別の制御バスを用いて通信を制御するものである。なお、上記第3の実施の形態に係るスマートフォン5と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図32は、スマートフォン9の一構成例を表すものである。スマートフォン9は、表示部91と、イメージセンサ92,93と、バス100と、アプリケーションプロセッサ98とを備えている。表示部91、イメージセンサ92,93、およびアプリケーションプロセッサ98は、制御バス110を介して、制御データを含む制御パケットPCTのやり取りを行うものである。この制御パケットPCTは、例えば、アプリケーションプロセッサ98が、各デバイスに対して、通信タイミング、通信帯域、画像の解像度などを指示する際に用いるものである。制御バス110は、この例では、データ信号D90と、クロック信号C90とを伝送する2つのバスを含んでいる。制御バス110は、例えばI2Cを利用可能である。
図33は、制御パケットPCTの一構成例を表すものである。制御パケットPCTは、ヘッダ部111と、アドレス部112と、データ部113とを有している。アドレス部112は、2つのアドレスADR1,ADR2を含んでいる。アドレスADR1は、デバイスアドレスであり、表示部91、イメージセンサ92,93、およびアプリケーションプロセッサ98のうちの1つを特定するためのものである。アドレスADR2は、内部アドレスであり、各デバイスに含まれる複数のレジスタのうちの1つを特定するためのものである。
バス100は、表示部91、イメージセンサ92,93、およびアプリケーションプロセッサ98とともに、バスシステム10を構成する。
図34は、バスシステム10の一構成例を表すものである。バスシステム10は、表示部91をバス100の一端に接続するとともに、イメージセンサ93をバス100の他端に接続したものである。表示部91は、受信部91Rを有している。アプリケーションプロセッサ98は、送受信部98Tを有している。イメージセンサ92は、送信部92Tを有している。イメージセンサ93は、送信部93Tを有している。受信部91R、送受信部98T、および送信部92T,93Tは、制御バス110を介して制御パケットPCTのやり取りを行うようになっている。
図35は、イメージセンサ92の送信部92Tの一構成例を表すものである。送信部92Tは、通信部121と、レジスタ部122とを有している。通信部121は、他のデバイスとの間で、制御バス110を介して制御パケットPCTのやり取りを行うものである。レジスタ部122は、イメージセンサ92の様々な設定を一時的に記憶しておくものである。レジスタ部122は、レジスタR91,R92,R93を有している。レジスタR91は、表示部91の受信部91Rがデータ信号SDを受信すべき場合に“1”が格納され、それ以外の場合に“0”が格納されるものである。レジスタR92は、イメージセンサ92の送信部92Tがデータ信号SDを送信すべき場合に“1”が格納され、それ以外の場合に“0”が格納されるものである。レジスタR93は、イメージセンサ93の送信部93Tがデータ信号SDを送信すべき場合に“1”が格納され、それ以外の場合に“0”が格納されるものである。また、レジスタ部122は、レジスタR92に記憶されたデータが“1”である場合に、出力イネーブル信号ENをアクティブにするとともに、レジスタR91,R93に記憶されたデータのいずれか一方が“1”である場合には、信号S132をアクティブにする機能をも有している。
送信部92Tは、図34に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送信部92Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送信部92Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
以上、イメージセンサ92の送信部92Tを例に説明したが、イメージセンサ93の送信部93Tについても同様である。送信部93Tは、レジスタ部123を有している。レジスタ部123は、レジスタR93に記憶されたデータを出力イネーブル信号ENとして出力し、レジスタR91,R92のいずれか一方が“1”である場合には、信号S132をアクティブにする機能をも有している。
送信部93Tは、図34に示したように、バス100の他端に接続されているため、送信部93Tでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。その結果、送信部93Tでは、信号S132がアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子26)が無効にされるようになっている。
図36は、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tの一構成例を表すものである。送受信部98Tは、通信部124と、通信制御部125とを有している。通信部124は、他のデバイスとの間で、制御バス110を介して制御パケットPCTのやり取りを行うものである。通信制御部125は、制御パケットPCTを生成するとともに、出力イネーブル信号ENおよび信号S134を生成するものである。その際、通信制御部125は、送受信部98Tがデータ信号SDを送信すべき期間において、出力イネーブル信号ENをアクティブにし、送受信部98T以外がデータ信号SDを送信すべき期間において信号S134をアクティブにするようになっている。
送受信部98Tは、図34に示したように、バス100の一端または他端に接続されたものではないため、送受信部98Tでは、終端制御信号Toffはアクティブに設定される。これにより、送受信部98Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)は強制的に無効にされるようになっている。
図37は、表示部91の受信部91Rの一構成例を表すものである。受信部91Rは、通信部126と、レジスタ部127とを有している。通信部126は、他のデバイスとの間で、制御バス110を介して制御パケットPCTのやり取りを行うものである。レジスタ部127は、表示部91の様々な設定を一時的に記憶しておくものである。レジスタ部127は、レジスタR91,R92,R93を有している。また、レジスタ部127は、レジスタR91に記憶されたデータが“1”である場合に、入力イネーブル信号ENIをアクティブにし、レジスタR91〜R93に記憶されたデータのいずれか一つが“1”である場合には、信号S136をアクティブにする機能をも有している。
受信部91Rは、図34に示したように、バス100の一端に接続されるため、受信部91Rでは、終端制御信号Toffは非アクティブに設定される。これにより、受信部91Rでは、信号S136がアクティブである場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が有効にされ、それ以外の場合には、終端抵抗(抵抗素子36)が無効にされるようになっている。
図38は、バスシステム8における通信動作の一例を表すものであり、(A)はレジスタR91のデータを示し、(B)はレジスタR92のデータを示し、(C)はレジスタR93のデータを示し、(D)は表示部91における信号S136の波形を示し、(E)はイメージセンサ93における信号S132の波形を示し、(F)はバス100における信号の波形を示す。
まず、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt61において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“1”,“0”,“0”を含む制御パケットPCTを送信する(図38(A)〜(C))。表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、入力イネーブル信号ENIおよび信号S136をアクティブにする(図38(D))。表示部91は、この入力イネーブル信号ENIに基づいて、自らがデータ信号SD(画像データ)を受信すべきことを把握する。また、イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S132をアクティブにする(図38(E))。そして、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt61〜t62の期間において、データ信号SD(画像データ)を送信し、表示部91の受信部91Rは、このデータ信号SDを受信する(図38(F))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24A)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。また、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、信号S132がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部93Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt62において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“0”,“0”,“0”を含む制御パケットPCTを送信する。表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、入力イネーブル信号ENIおよび信号S136を非アクティブにする(図38(D))。また、イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S132を非アクティブにする(図38(E))。その結果、タイミングt62〜t63の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt63において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“0”,“0”,“1”を含む制御パケットPCTを送信する。イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、出力イネーブル信号ENをアクティブにするとともに、信号S132を非アクティブに維持する(図38(E))。イメージセンサ93は、この出力イネーブル信号ENに基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。また、表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S136をアクティブにする(図38(D))。そして、イメージセンサ93の送信部93Tは、タイミングt63〜t64の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、このデータ信号SDを受信する(図38(F))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24C)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部91Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、信号S132が非アクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。すなわち、送信部93Tでは、ドライバ21の出力インピーダンスが出力終端抵抗として機能するので、終端抵抗(抵抗素子26)を無効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt64において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“0”,“0”,“0”を含む制御パケットPCTを送信する。表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S136を非アクティブにする(図38(D))。また、イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、これらのデータに基づいて、出力イネーブル信号ENを非アクティブにする。その結果、タイミングt64〜t65の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
次に、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt65において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“0”,“1”,“0”を含む制御パケットPCTを送信する。イメージセンサ92のレジスタ部122は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、出力イネーブル信号ENをアクティブにする。イメージセンサ92は、この出力イネーブル信号ENに基づいて、自らがデータ信号SD(撮像データ)を送信すべきことを把握する。また、表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S136をアクティブにする(図38(D))。また、イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S132をアクティブにする(図38(E))。そして、イメージセンサ92の送信部92Tは、タイミングt65〜t66の期間においてデータ信号SD(撮像データ)を送信し、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、このデータ信号SDを受信する(図38(F))。
このとき、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、信号S136がアクティブであるため、上記第3の実施の形態の場合(図24D)と同様に、終端抵抗(抵抗素子36)が有効になる。すなわち、受信部91Rは、自らがデータ信号SDを受信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。また、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、信号S132がアクティブであるため、終端抵抗(抵抗素子26)が有効になる。すなわち、送信部93Tは、自らがデータ信号SDを送信しないにもかかわらず、終端抵抗を有効にする。
次に、アプリケーションプロセッサ98の送受信部98Tは、タイミングt66において、制御バス110を介して、レジスタR91,R92,R93のデータ“0”,“0”,“0”を含む制御パケットPCTを送信する。イメージセンサ92のレジスタ部122は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、出力イネーブル信号ENを非アクティブにする。また、表示部91のレジスタ部127は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S136を非アクティブにする(図38(D))。また、イメージセンサ93のレジスタ部123は、この制御パケットPCTに基づいて、レジスタR91,R92,R93にデータを格納し、信号S132を非アクティブにする(図38(E))。その結果、タイミングt66〜t67の期間では、上記第3の実施の形態の場合(図24B)と同様に、バス100の一端に接続された受信部91Rでは、終端抵抗(抵抗素子36)が無効になり、バス100の他端に接続された送信部93Tでは、終端抵抗(抵抗素子26)が無効になる。
このように、バス100とは別の制御バスを用いて通信を制御しても、第3の実施の形態に係るバスシステムと同様の効果を得ることができる。
<6.適用例>
次に、上記実施の形態および変形例で説明したバスシステムの適用例について説明する。
図39は、上記実施の形態等のバスシステムが適用されるスマートフォンの外観を表すものである。このスマートフォンは、例えば、表示部320と、本体部310部とを有している。このスマートフォンは、上記実施の形態等に係るバスシステムを備えている。
上記実施の形態等のバスシステムは、このようなスマートフォンの他、デジタルカメラ、ビデオカメラ、眼鏡型や時計型などの各種ウェアラブル機器デジタルカメラなど、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、上記実施の形態等のバスシステムは、被写体を撮像する機能を有するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
以上、いくつかの実施の形態および変形例、ならびに電子機器への適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の各実施の形態では、2つのイメージセンサをバスに接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば1つのイメージセンサをバスに接続してもよいし、3つ以上のイメージセンサをバスに接続してもよい。
また、例えば、上記第1の実施の形態では、2つの伝送路100P,100Nを用いてバス100を構成し、上記第2の実施の形態では、3つの伝送路400A〜400Cを用いてバス400を構成したが、これに限定されるものではない。例えば、1つの伝送路を用いてバスを構成してもよいし、4つ以上の伝送路を用いてバスを構成してもよい。
また、例えば、上記の各実施の形態では、表示部をバスに接続したが、これに限定されるものではなく、バスに接続しなくてもよい。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。
(1)1または複数の撮像装置を含み、時分割でデータ信号を送受信する3以上の装置と、
前記3以上の装置が接続されたバスと
を備えたバスシステム。
(2)前記3以上の装置は、それぞれ、前記バスに接続された通信部を有し、
前記3以上の装置の前記通信部のうち、前記バスの一端に接続された第1の通信部は、有効または無効に設定可能な第1の終端抵抗を有する
前記(1)に記載のバスシステム。
(3)前記第1の通信部は、前記バスが前記データ信号を伝えるとともに自らが前記データ信号を送受信しない期間において前記第1の終端抵抗を有効にするように制御する終端制御部を有する
前記(2)に記載のバスシステム。
(4)前記終端制御部は、前記バスが前記データ信号を伝える期間以外の期間において、前記第1の終端抵抗を無効にするように制御する
前記(3)に記載のバスシステム。
(5)前記終端制御部は、前記バスが伝える信号の振幅に基づいて、前記バスが伝える信号が前記データ信号であるか否かを判断する
前記(3)または(4)に記載のバスシステム。
(6)前記3以上の装置の前記通信部のうち、前記バスの他端に接続された第2の通信部は、有効または無効に設定可能な第2の終端抵抗を有する
前記(2)から(5)のいずれかに記載のバスシステム。
(7)前記3以上の装置の前記通信部のうちの少なくとも1つと、前記バスとの間の経路上に挿入された抵抗素子をさらに備えた
前記(2)から(6)のいずれかに記載のバスシステム。
(8)前記3以上の装置の前記通信部のうちの一の通信部は、前記バスが前記データ信号を伝える期間以外の期間のうちの第1の期間において、前記データ信号の振幅と異なる振幅を有する制御信号を送信する
前記(2)から(7)のいずれかに記載のバスシステム。
(9)前記一の通信部は、前記第1の期間の後に、送受信動作を行う順番を指示する制御データを前記データ信号として送信する
前記(8)に記載のバスシステム。
(10)前記一の通信部は、前記バスが前記データ信号を伝える期間以外の期間のうちの、前記第1の期間の長さと異なる長さの第2の期間において、前記制御信号を送信する
前記(8)または(9)に記載のバスシステム。
(11)前記3以上の装置の前記通信部のうちの前記一の通信部以外の通信部は、前記第2の期間における前記制御信号に基づいて、自らが送受信動作を行うべき期間を把握する
前記(10)に記載のバスシステム。
(12)前記3以上の装置の前記通信部のうちの一の通信部以外の通信部にそれぞれ対応する複数の制御信号線をさらに備え、
前記一の通信部は、前記一の通信部以外の通信部のそれぞれに対して、対応する制御信号線を介して、前記データ信号を送受信すべき期間を指示する制御信号を供給する
前記(2)から(4)のいずれかに記載のバスシステム。
(13)前記制御信号は、第1の論理レベルと第2の論理レベルとの間で遷移し、
前記一の通信部は、前記データ信号を送受信すべき期間において、前記制御信号を前記第1の論理レベルにする
前記(12)に記載のバスシステム。
(14)前記3以上の装置の前記通信部が接続された制御信号線をさらに備え、
前記3以上の装置の前記通信部のうちの一の通信部は、前記一の通信部以外の通信部のそれぞれに対して、前記制御信号線を介して、前記データ信号を送受信すべき期間を指示する制御信号を供給する
前記(2)から(4)のいずれかに記載のバスシステム。
(15)前記制御信号は、前記バスが前記データ信号を伝える期間に対応する第1の期間において、パルスを有する
前記(14)に記載のバスシステム。
(16)前記3以上の装置の前記通信部のうちの前記一の通信部以外の通信部のそれぞれは、前記パルスのパルス幅に基づいて、自らが前記データ信号を送受信すべき期間を把握する
前記(15)に記載のバスシステム。
(17)前記3以上の装置の前記通信部のうちの前記一の通信部以外の通信部のそれぞれは、前記第1の期間における前記パルスのパルス数に基づいて、自らが前記データ信号を送受信すべき期間を把握する
前記(15)に記載のバスシステム。
(18)前記制御信号は、制御パケットを含み、
前記3以上の装置の前記通信部のうちの前記一の通信部以外の通信部のそれぞれは、前記制御パケットに基づいて、自らが前記データ信号を送受信すべき期間を把握する
前記(14)に記載のバスシステム。
(19)前記1または複数の撮像装置の通信部は、撮像データを送信する
前記(2)から(18)のいずれかに記載のバスシステム。
(20)前記3以上の装置は、アプリケーションプロセッサを含み、
前記アプリケーションプロセッサの通信部は、前記撮像データを受信する
前記(19)に記載のバスシステム。
(21)前記バスは、2本の伝送路を有する
前記(1)から(20)のいずれかに記載のバスシステム。
(22)前記バスは、3本の伝送路を有する
前記(1)から(20)のいずれかに記載のバスシステム。
(23)ドライバと、
有効または無効に設定可能な終端抵抗と、
前記ドライバがデータ信号を送信する期間以外の期間のうち、前記ドライバの出力端子における信号の振幅値が所定の範囲内である期間において、前記終端抵抗を有効にするように制御する終端制御部と
を備えた通信装置。
(24)前記終端制御部は、前記ドライバが前記データ信号を送信する期間以外の期間において、前記ドライバの出力端子における信号の振幅に基づいて、前記終端抵抗を有効または無効にするように制御する
前記(23)に記載の通信装置。
(25)前記終端制御部は、前記ドライバが前記データ信号を送信する期間において前記終端抵抗を無効にするように制御する
前記(23)または(24)に記載の通信装置。
(26)レシーバと、
有効または無効に設定可能な終端抵抗と、
前記レシーバがデータ信号を受信する期間以外の期間のうち、前記レシーバの入力端子における信号の振幅値が所定の範囲内である期間において、前記終端抵抗を有効にするように制御する終端制御部と
を備えた通信装置。
(27)前記終端制御部は、前記レシーバが前記データ信号を受信する期間以外の期間において、前記レシーバの入力端子における信号の振幅に基づいて、前記終端抵抗を有効または無効にするように制御する
前記(26)に記載の通信装置。
本出願は、日本国特許庁において2015年4月6日に出願された日本特許出願番号2015−77328号、および日本国特許庁において2015年10月2日に出願された日本特許出願番号2015−196644号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。