JP2000306655A - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

像加熱装置及び画像形成装置

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JP2000306655A
JP2000306655A JP11110781A JP11078199A JP2000306655A JP 2000306655 A JP2000306655 A JP 2000306655A JP 11110781 A JP11110781 A JP 11110781A JP 11078199 A JP11078199 A JP 11078199A JP 2000306655 A JP2000306655 A JP 2000306655A
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heating
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heat
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Yorihito Naitou
順仁 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性グリースを適切な量に保ち、より長寿
命の像加熱装置及び画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 記録材を加熱部材9と加圧部材とを互い
に圧接してなる加熱ニップ間に通紙することにより、該
記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、上記加
熱部材9が、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒータ2
5と、一方の面がこの加熱用ヒータ25と摺動し他方の
面が上記記録材と接して共に移動するフィルム14と、
それを支える支持部材15で構成されており、上記支持
部材15のフィルム摺動面に、フィルム摺動性を確保す
る耐熱性グリースを保持するための溝26が設けられて
いること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像加熱装置及び画
像形成装置に関するものであり、例えば電子写真方式、
静電記録方式を用いた画像形成装置に備えられ、記録材
上にトナー画像を定着させる加熱定着装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式を用いたプリンタ
ー、複写機、ファクシミリなどの装置における記録材上
の未定着画像を定着する方式としては熱効率、安全性が
良好な接触加熱型の定着装置が広く知られている。特に
近年では省エネルギー推進の観点から、熱伝達効率が高
く、装置の立ち上がりも早い方式として、熱容量の小さ
な定着フィルムを介して加熱するフィルム加熱方式の定
着方式が注目されており、特開昭63−313182号
公報、特開平2−157878、特開平4−44075
〜44083、特開平4−204980〜4−2049
84号公報などに提案されている。
【0003】フィルム定着器の構成としては、定着フィ
ルムの搬送に専用の搬送用ローラと従動ローラを用いて
テンションを加えながら加圧ローラとの間で定着フィル
ムを搬送する方法と、円筒形定着フィルムを加圧ローラ
の搬送力で駆動させる方法があり、前者は定着フィルム
の搬送性を高くできる利点を有し、後者は構成を簡略化
して低コストの定着器を実現できる利点がある。
【0004】具体例として後者の加圧ローラ駆動型フィ
ルム定着器の断面構成を図10に示す。同図において、
未定着トナー12による画像が形成された記録材8は、
加熱部材9と加圧ローラ10との圧接ニップ(加熱ニッ
プ)に通紙され、このニップ圧と加熱部材9からの熱で
加熱及び加圧され、永久画像13として定着されてゆ
く。
【0005】該加熱部材9は、加熱用ヒータ(サーミス
タ16、ヒータ基板17、発熱体18の構成)25と、
一方の面がこの加熱用ヒータ25と摺動し他方の面が上
記記録材8と接して共に移動する円筒形の定着フィルム
14と、それを支える支持部材15'等からなり、加圧
ローラ10の回転に伴い定着フィルム14が支持部材1
5'の外周面に沿って摺動する構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では以下に
示すような問題点があった。
【0007】上記従来例に示した断熱支持部材15'を
使用したタイプの定着器においては、定着フィルム14
と断熱支持部材15'、加熱用ヒータ25との摺動性を
確保するためにそれぞれの当接面を滑らかとし、突起の
少ない形状を持つように設計されている。また、摺動性
を確保するためと、定着フィルム14の摩擦による損傷
を防ぐために耐熱性グリースが定着フィルム内面に塗布
されている。
【0008】しかし、この耐熱性グリースが必要量以上
に定着フィルム14と断熱支持部材15'との間に介在
してしまうと、加熱面からの距離が離れた部分にも多量
の耐熱性グリースが回り込んでしまう。この加熱面から
離れた耐熱性グリースは、加熱用ヒータ25からの熱が
届きにくいことにより、粘性が低くなりにくく、回転初
期には特にその影響で定着フィルム14の回転トルクを
高くさせている。その結果、記録材8が定着ニップ内に
狭持された状態で、加圧ローラ10だけが空回りしてし
まうスリップが発生しやすくなることがわかった。
【0009】また、逆に耐熱性グリースが必要量よりも
少ないと、均一に塗布することが難しくなり量産性に乏
しく、耐久することで耐熱性グリースの一成分であるオ
イル分が極端に少なくなり、摺動性が悪くなってしまう
こともわかった。
【0010】そこで本発明は、耐熱性グリースを適切な
量に保ち、より長寿命の像加熱装置及び画像形成装置の
提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、下記構成としている。
【0012】〔1〕:記録材を加熱部材と加圧部材とを
互いに圧接してなる加熱ニップ間に通紙することによ
り、該記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
上記加熱部材が、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒー
タと、一方の面がこの加熱用ヒータと摺動し他方の面が
上記記録材と接して共に移動するフィルムと、それを支
える支持部材で構成されており、上記支持部材のフィル
ム摺動面に、フィルム摺動性を確保する耐熱性グリース
を保持するための溝が設けられていることを特徴とする
像加熱装置。
【0013】〔2〕:未定着画像が形成された記録材を
加熱ニップに通紙して加熱し、該未定着画像を記録材上
に永久画像として定着させることを特徴とする〔1〕記
載の像加熱装置。
【0014】〔3〕:支持部材の加熱用ヒータを支持し
た面上に耐熱性グリースを掻き取るための突起が設けら
れていることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕記載の
像加熱装置。
【0015】〔4〕:支持部材上の加熱用ヒータよりも
通紙方向下流側に耐熱性グリースを掻き取るための突起
が設けられていることを特徴とする前記〔1〕,〔2〕
又は〔3〕記載の像加熱装置。
【0016】〔5〕:耐熱性グリースを保持するための
溝に耐熱性グリースをあらかじめ塗り込んだことを特徴
とする前記〔1〕,〔2〕,〔3〕又は〔4〕記載の像
加熱装置。
【0017】〔6〕:耐熱性グリースを保持するための
溝が、断熱支持部材上の加熱用ヒータよりも通紙方向上
流側に設置されていることを特徴とする前記〔1〕乃至
〔5〕の何れか1項に記載の像加熱装置。
【0018】〔7〕:記録材上にトナー画像を担持させ
る像形成手段と、該記録材上の画像を加熱する像加熱手
段とを有した画像形成装置において、該像加熱手段とし
て〔1〕乃至〔6〕の何れか1項に記載の像加熱装置を
備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0019】〈作 用〉以上の構成により、使用当初に
余裕をもって塗布されていた耐熱性グリースのうち、余
分な耐熱性グリースを支持部材に設けた溝に格納するこ
とで、該グリースが加熱用ヒータから離れた位置に回り
込んでしまうことを防ぎ、耐熱性グリースが本来の役目
である加熱用ヒータと定着フィルムとの摺動性を確保す
るのではなく逆に加熱用ヒータに対し比較的低温である
断熱支持部材と加熱用フィルムの間に多量に介在し摺動
性を下げてしまう現象を防止している。
【0020】また、初めから耐熱性グリースを溝に塗布
することによって、加熱用ヒータの熱により暖められ、
溝に塗り込まれていた耐熱性グリースが徐々に浸み出
し、摺動性に必要最小限の量が供給される。これによ
り、初めから耐熱性グリースは十分な量しかなく、その
ほとんどが定着フィルムの摺動性に使われるため、余分
な耐熱性グリースは存在せず、常に摺動性を一定に保つ
ことができる。また、溝に塗り込んだ場合は、時間的に
も枚数的にもかなりの量、効果が望めるので、耐久性に
も優れている。
【0021】
【発明の実施の形態】〈第一の実施形態〉まず図1は、
本発明に係る画像形成装置の構成図である。
【0022】図1において、1は感光ドラムであり、O
PC、アモルファスSe、アモルフアスSi等の感光材
料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上
に形成されている。感光ドラム1は矢印の方向に回転駆
動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ローラ
2によって一様帯電される。次に、画像情報に応じてO
N/OFF制御されたレーザビーム3による走査露光が
施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像
装置4で現像、可視化される。現像方法としては、ジャ
ンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが
用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用
いられることが多い。
【0023】可視化されたトナー像は、転写装置として
の転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された
記録材8上に感光ドラム1上より転写される。このとき
記録材8は感光ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力
で狭持搬送される。このトナー像が転写された記録材8
は定着装置7へと搬送され、永久画像として定着され
る。一方、感光ドラム1上に残存する転写残りの残留ト
ナーは、クリーニング装置6により感光ドラム1表面よ
り除去される。
【0024】図2に本発明が係る加熱定着装置7の構成
を示す。図2において、10は加圧ローラであり、芯金
21の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあ
るいはシリコンゴムを発泡して形成された弾性層20を
有し、この上にPFA、PTFE、FEP等のチューブ
を外嵌して離型性層19を形成している。
【0025】また、定着部材9は以下の部材から構成さ
れる。14は熱容量の小さな定着フィルムであり、耐熱
性、熱可塑性を有するポリイミド、ポリアミドイド、P
EEK、PES、PPS、PFA、PTFE、FEP等
の定着フィルムである。さらにオフセット防止や記録材
の分離性を確保するために表層にはPFA、PTFE、
FEP等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で
被覆したものである。この定着フィルム14の内部にお
いて、サーミスタ16,ヒータ基板17,発熱体18で
構成される加熱用ヒータが、記録材上のトナー像を溶
融、定着させるニップ部の加熱を行う。
【0026】15は加熱用ヒータを保持し、ニップと反
対方向への放熱を防ぐための断熱支持部材であり、液晶
ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により
形成されており、定着フィルム14が矢印の方向に余裕
を持って回れるような形状と大きさを持っている。ま
た、定着フィルム14は内部の加熱用ヒータ(構成1
6,17,18)25および断熱支持部材15に摺擦し
ながら回転するため、加熱用ヒータ25および断熱支持
部材15と定着フィルム14の間の摩擦抵抗を小さく抑
える必要がある。このため加熱用ヒータ25および断熱
支持部材15の表面に耐熱性グリースなどの潤滑剤を少
量介在させてある。これにより定着フィルム14はスム
ーズに回転することが可能である。
【0027】上記のように現像器から記録材上に未定着
状態で送られてきたトナーは、加熱定着器の加圧ローラ
と定着フィルムによるニップの間を通過することによ
り、熱と圧縮力により溶融され、定着される。このとき
の搬送力は加圧ローラ駆動型定着フィルム定着器の場合
は、加圧ローラのみに限られ、定着フィルム自体は、従
動する形を取り、記録材と共に移動する。
【0028】このとき、重要な役割を果たすのが耐熱性
グリースと、断熱支持部材15である。耐熱性グリース
は定着フィルム14と断熱支持部材15間の潤滑性のた
めに使われ、断熱支持部材15は定着フィルム14自体
の熱を逃がさない用途と定着フィルム14自体の形状を
守る役目がある。ここで用いた耐熱性グリースは基油で
あるパーフロロポリエーテルや、増稠剤としてのポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)等から構成されてい
るダウコーニングアジアのHP−300greaseを用い
た。
【0029】図3は加熱部材9を側面から見た図であ
る。断熱支持部材15は加熱体支持部22とガイド部2
3、24とからなり、リブ23は定着フィルム14の形
状を保持するためにあり、リブ23とリブ23の間には
リブ間ガイド24があり、これは加熱体25より定着フ
ィルム14に与えられた熱がリブ23との接触により、
不均一になるのを抑える。
【0030】オンデマンド定着を行う定着器には加熱用
ヒータ25、断熱支持部材15と定着フィルム14の摺
動性を確保するために耐熱性グリースが塗布されてい
る。この耐熱性グリースが定着フィルム14の内面の断
熱支持部材15や、加熱用ヒータ25との間に介在し、
加熱用ヒータ25が暖まることにより粘性を小さくし摺
動性に寄与してきた。しかし、昨今のオンデマンド定着
装置の高速化に伴い、定着フィルム14に対して記録材
8や加圧ローラ10がスリップしやすくなってしまっ
た。その要因の一つとして、余分な耐熱性グリースが加
熱用ヒータ25から離れたところにまで回り込み、加熱
用ヒータ25からの熱が伝わらずに粘性が小さくなりに
くくなってフィルム摺動性を低下させることが上げられ
る。
【0031】そこで本実施形態では図4のように必要な
量のみ摺動性に寄与するように、余分な耐熱性グリース
を掻き取るための溝26を断熱支持部材上に付加するこ
ととする。溝26の深さはそれほど深いものとはせず、
1mmから2mm程度とし、長手全域に設置する。
【0032】また、余分な耐熱性グリースを掻き取るた
めに、加熱用ヒータ25よりも通紙方向下流側に設置す
る。その効果を確認するために空回転耐久を行い、同時
に定着トルクの測定を行った。構成は上述の余分な耐熱
性グリースを掻き取るための溝26を有する断熱支持部
材15と、溝の全くない従来のような断熱支持部材1
5'とを用い、塗布する耐熱性グリースの量を500m
gとし、温度制御を200℃に設定し、空回転耐久を行
いながら20時間毎に冷却後の定着トルクを測定し、再
び空回転をするという方法で評価を行った。結果は図5
である。
【0033】このように、余分な耐熱性グリースを掻き
取るための溝26を有した方がそうでないものに比べ全
体的なトルク値が低く、該溝26を設けることによっ
て、定着トルク値を低く抑えることが可能となった。
【0034】しかし、溝26を有するものについてみて
も、図5が示すように溝を有さないものと同様に、ある
時点でトルクが高くなるポイント、トルクピークを生じ
ている。これは、初期80分程度まで余分な耐熱性グリ
ースが十分に掻き取れず、結果として溝を有しないもの
と同様の挙動を示してしまったためである。
【0035】そこで、さらに余分な耐熱性グリースを掻
き取る効果を向上させるために、溝26の部分(通紙方
向下流側の縁部分)に突起を形成する。図6がその突起
を有した場合の構成図である。加熱用ヒータ面25’に
対し突起28は垂直方向に1mm弱突出している。この
突出量は多ければ多いほど耐熱性グリースを掻き取る効
果は大きくなるのだが、あまり大きくなり過ぎると定着
フィルム14に損傷を与えてしまうことがわかってい
る。適正量としては0mmよりは大きく1mm程度が上
限である。
【0036】本実施形態では効果を確認するために上限
であるところの1mmで効果確認を行った。
【0037】その結果が図7である。明らかに改善効果
が見られ、トルクピークも現れずに常に安定した定着ト
ルク値を得ることができる。
【0038】以上の結果より、下流域に溝26を設ける
ことで余分な耐熱性グリースは掻き取られトルク値を低
く抑えることが可能である。また、溝26を形成すると
きに、播き取るための突起をさらに設けると、余分なグ
リースを効果的に除去することが可能である。
【0039】〈第二の実施形態〉前記第一の実施形態で
は、塗布方法自体は従来のものと同様、耐熱性グリース
を加熱用ヒータ面などに塗布し、定着フィルム14の回
転によって全ての耐熱性グリースが定着フィルム14の
摺動性に一度は関わる。しかし、定着フィルム14とと
もに回転しているうちに余分な耐熱性グリースは溝26
に掻き取られ、結局摺動性に寄与する耐熱性グリースは
限られてしまう。
【0040】そこで、本実施形態では溝に余分な耐熱性
グリースを掻き取らせるのではなく、初めから耐熱性グ
リースを溝の中へ塗り込み、加熱と共に定着フィルム内
面にしみ出させる形態をとる。
【0041】図8に本実施形態に係る加熱定着装置7を
構成する断熱支持部材下部周辺の断面を示した図を提示
する。溝の形状は前記実施形態と同様ではあるが、今回
は通紙方向に対し加熱用ヒータ上流側に同様の溝29を
設けて、耐熱性グリースを塗り込んだ場合を評価した。
その結果が図9である。
【0042】これを見ると回転初期に関しては定着フィ
ルム側に耐熱性グリースが塗布されているときよりも、
示すトルク値は高いが、掻き取りの方式に比べると、回
転初期のみが多少高いだけで、それ以降はトルクピーク
も見られずに安定したトルク値を得ることが可能となっ
た。しかし、摺動性に関わる耐熱性グリースの総量は従
来の塗布方法のものに比べると少なくなり、耐久性に対
し弊害があるのではないかということが懸念される。そ
こで、空回転耐久を長時間連続して行いフィルム内面の
挙動と耐熱性グリースの付着具合を観察することとし
た。尚、空回転耐久には温度制御を200℃とし90r
pmで回転させた。500時間連続耐久後の結果は、従
来の塗布方法のものに比べ、定着フィルム内面が削れる
などの弊害は確認されなかった。逆に、摺動性に寄与し
ている耐熱性グリースが適正量なので定着フィルム内面
に付着している耐熱性グリースは非常に少なく、500
時間連続耐久を行った後でも、上流側の溝内部には状態
の良い耐熱性グリースが残っているのが確認された。
【0043】また、従来塗布方法では高温高湿環境下で
長期間放置させた場合、定着フィルム端部から耐熱性グ
リースのオイル分が微量ではありながら浸み出してしま
うことが確認されている。そこで、本実施形態の上流側
溝29に耐熱性グリースを塗り込む方法のもので確認し
てみた。その結果が表1である。尚、放置環境は40度
80%の高温高湿環境で全90日間に渡って評価を行っ
た。この結果から、浸み出しに対して20日程度しか持
たなかった加熱用ヒータ面上に塗り込むものに比べて、
上流側溝塗りでは4倍以上の耐久性を得ることが可能と
なった。
【0044】以上より、断熱支持部材15の上流側に溝
を設け、初めから耐熱性グリースを塗り込むことによ
り、前記実施形態で示した定着トルクの安定化に加え、
高温高湿環境下において耐熱性グリースのオイル分浸み
出しを防止することができ、より安定した耐久性のある
定着装置を提供することができる。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性グリースを適切
な量に保ち、より長寿命の像加熱装置及び画像形成装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る画像形成装置に
ついて示す概略構成図である。
【図2】 本発明の第一の実施形態に係る加熱定着装置
について示す断面構成図である。
【図3】 本発明の第一の実施形態に係る加熱定着装置
に含まれる加熱部材についての断面図である。
【図4】 本発明の第一の実施形態に係る加熱定着装置
の耐熱性グリース掻き取り溝を模式的に表した図であ
る。
【図5】 本発明の第一の実施形態に係る耐熱性グリー
スを掻き取るために設けた溝の有無によるトルクの違い
を表した図。
【図6】 本発明の第一の実施形態に係る加熱定着装置
の耐熱性グリース掻き取り溝に加えて突起を設けた場合
を模式的に表した図である。
【図7】 本発明の第一の実施形態に係る耐熱性グリー
スを掻き取るために設けた溝に対し、さらに効率よく掻
き取るための突起を設けた場合のトルク値の改善を示し
た図。
【図8】 本発明の第二の実施形態に係る加熱定着装置
に含まれる断熱支持部材に設けられた溝に耐熱性グリー
スが塗り込められたことを示す概略図。
【図9】 本発明の第二の実施形態に係る耐熱性グリー
スを上流側に形成した溝に塗り込めた場合のトルク変化
を示した図。
【図10】 従来の加熱定着装置の概略構成図。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電ローラ 3 レーザビーム 4 現像装置 5 転写ローラ 6 クリーニング装置 7 加熱定着装置(像加熱装置、定着装置) 8 記録材 9 定着部材 10 加圧ローラ 12 未定着トナー 13 永久画像 14 定着フィルム(円筒形定着フィルム) 15 断熱支持部材(支持部材) 16 サーミスタ 17 ヒータ基板 18 発熱体 19 離型性層 20 弾性層 21 芯金 22 加熱体支持部 23 リブ 24 リブ間ガイド 25 加熱用ヒータ 25’加熱用ヒータ面 26,29 溝 28 突起

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材を加熱部材と加圧部材とを互いに
    圧接してなる加熱ニップ間に通紙することにより、該記
    録材上の画像を加熱する像加熱装置において、 上記加熱部材が、通電発熱抵抗体を具備した加熱用ヒー
    タと、一方の面がこの加熱用ヒータと摺動し他方の面が
    上記記録材と接して共に移動するフィルムと、それを支
    える支持部材で構成されており、上記支持部材のフィル
    ム摺動面に、フィルム摺動性を確保する耐熱性グリース
    を保持するための溝が設けられていることを特徴とする
    像加熱装置。
  2. 【請求項2】 未定着画像が形成された記録材を加熱ニ
    ップに通紙して加熱し、該未定着画像を記録材上に永久
    画像として定着させることを特徴とする請求項1記載の
    像加熱装置。
  3. 【請求項3】 支持部材の加熱用ヒータを支持した面上
    に耐熱性グリースを掻き取るための突起が設けられてい
    ることを特徴とする前記請求項1又は2記載の像加熱装
    置。
  4. 【請求項4】 支持部材上の加熱用ヒータよりも通紙方
    向下流側に耐熱性グリースを掻き取るための突起が設け
    られていることを特徴とする前記請求項1,2又は3記
    載の像加熱装置。
  5. 【請求項5】 耐熱性グリースを保持するための溝に耐
    熱性グリースをあらかじめ塗り込んだことを特徴とする
    前記請求項1,2,3又は4記載の像加熱装置。
  6. 【請求項6】 耐熱性グリースを保持するための溝が、
    断熱支持部材上の加熱用ヒータよりも通紙方向上流側に
    設置されていることを特徴とする前記請求項1乃至5の
    何れか1項に記載の像加熱装置。
  7. 【請求項7】 記録材上にトナー画像を担持させる像形
    成手段と、該記録材上の画像を加熱する像加熱手段とを
    有した画像形成装置において、 該像加熱手段として請求項1乃至6の何れか1項に記載
    の像加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1329780C (zh) * 2002-12-05 2007-08-01 佳能株式会社 具有挠性旋转体的图像加热装置
JP2012108445A (ja) * 2010-10-18 2012-06-07 Sumitomo Electric Fine Polymer Inc 定着ローラ及びその製造方法
JP2014071211A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Brother Ind Ltd 定着装置
EP2816421A3 (en) * 2013-06-17 2015-04-22 Oki Data Corporation Fixing device and image forming apparatus

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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