JP2000305108A - 液晶表示装置用tft基板およびこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置用tft基板およびこれを用いた液晶表示装置

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JP2000305108A
JP2000305108A JP11111874A JP11187499A JP2000305108A JP 2000305108 A JP2000305108 A JP 2000305108A JP 11111874 A JP11111874 A JP 11111874A JP 11187499 A JP11187499 A JP 11187499A JP 2000305108 A JP2000305108 A JP 2000305108A
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liquid crystal
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light
crystal display
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Hideshi Nomura
秀史 野村
Kazuharu Shimizu
一治 清水
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バックライトを備えた透過型液晶表示装置につ
いて、コントラスト比を高く保ちながら、光の利用効率
を高め、消費電力を低減する。 【解決手段】透明基板上にブラックマトリクス薄膜パタ
ーンが形成され、該ブラックマトリクス薄膜パターン上
に金属配線および/または薄膜トランジスター(TF
T)が形成された液晶表示装置用TFT基板、およびこ
の基板と選択反射膜パターンを有するカラーフィルター
を使用して作製した液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ューターなどのディスプレイとして使用される液晶表示
装置の製造に用いられる基板に関するものであり、特に
輝度が高くかつコントラスト比の高い液晶表示装置を製
造するために用いられる基板に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般に広く使用されているカラー
液晶表示装置には、薄膜トランジスター(TFT)基板
とカラーフィルター基板の間にネマティック液晶が挿入
されたものが2枚の偏光板に挟まれた構造のパネルが使
用されている。このパネルと駆動用LSIおよびバック
ライトを組み合わせることにより液晶表示装置が製造さ
れている。
【0003】このような液晶表示装置は必ずしもバック
ライトから発せられる光の利用効率が高いとはいえな
い。これは、偏光板やカラーフィルターなどにより光が
吸収されるためである。
【0004】光の利用効率を高めるため、たとえば特開
平4―268505号や特開平6―281814号、特
表平9―506837などに記載されている反射型偏光
板を用いる方法が提案されている。液晶表示装置で用い
られている偏光板では、自然光の二つの直交する直線偏
光(P偏光とS偏光)成分の中の一方を透過し、他方の
成分を吸収してしまうので、光の利用効率は50%以下
となるが、反射型偏光板をバックライトの導光板と偏光
板の間に挿入することにより、光の利用効率を70〜8
0%に高めることができる。図1に示すように従来偏光
板に吸収されていたS偏光が、反射型偏光板で反射さ
れ、導光板で反射されることによりP偏光とS偏光から
なる自然光となり、再び反射型偏光板に入射する。これ
を繰り返すことにより使用できる光量(積算光量)を大
幅に増加させることができる。
【0005】これと同様に、従来用いられてきたレッド
(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3色の選択吸
収膜パターンにより構成されるカラーフィルターの代わ
りに、たとえば特開昭54―59957号や特開昭63
―146019号に示されている多層干渉薄膜からなる
選択反射膜パターンにより構成されるカラーフィルター
や特開平8―234196号や特開平10―26038
7号に示されているコレステリック液晶高分子膜からな
る選択反射膜パターンにより構成されるカラーフィルタ
ーを用いることにより光の利用効率を高めることができ
ると考えられる。たとえば図2に示すようにR画素にバ
ックライト光(白色光)が入射した場合、R光は透過
し、G光およびB光が反射され、反射した光が導光板で
反射して隣のG画素に入射する。G画素ではG光は透過
しB光が反射され、そのB光が導光板で反射して隣のB
画素に入射して画素を透過する。このように、各色画素
で従来は吸収されていた光が、反射を繰り返すことによ
り画素を透過することになり光の利用効率が高まる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のTFT基板とカ
ラーフィルター基板を組み合わせたTFTカラー液晶表
示装置ではTFT基板がバックライト側に配置されてい
たが、選択反射膜パターンを有するカラーフィルター基
板を用いて従来に比べて輝度の高い液晶表示装置を作製
する場合、カラーフィルター基板がバックライト側に配
置される必要がある。このため、TFT基板が観察者側
に配置されることとなる。
【0007】TFT基板は透明基板上に金属配線および
TFTが形成されたものである。一般に用いられる縦電
界印加の液晶表示モードでは、この他に透明導電膜から
なる表示電極膜パターンが形成される。また、特開平6
―67204や特開平9―80480などに記載されて
いるように、金属配線およびTFT上にブラックマトリ
クス薄膜パターンが形成される場合もある。
【0008】このようなTFT基板が観察者側に配置さ
れた場合、外光が透明基板と金属配線やTFTとの界面
で反射され、画面のコントラスト比が低下するという問
題が生じる。
【0009】本発明は、前記の問題点に鑑み、光の利用
効率を高めるとともに、コントラスト比の高い液晶表示
装置を実現するための基板を提供することを目的とする
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示装置用TFT基板は、透明基板上
に該基板との界面での可視光反射率が20%以下である
ブラックマトリクス薄膜パターンが形成され、該ブラッ
クマトリクス薄膜パターン上に金属配線および/または
TFTが形成された構造を有する。この構造により、外
光の反射を抑えコントラスト比を高く保つことができ
る。この基板と選択反射膜パターンを有するカラーフィ
ルター基板の間に液晶層を挟んで液晶パネルを作製し、
カラーフィルター基板をバックライト側に配置すること
によって、光の利用効率が高いため輝度が高く、電力消
費を小さくすることができ、かつ、コントラスト比の高
い液晶表示装置を製造することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の液晶表示用基板では、ブ
ラックマトリクス薄膜パターンが透明基板上に形成され
た後に金属配線およびTFTが形成される。金属配線お
よび/またはTFTは、外光の反射によるコントラスト
比の著しい低下を引き起こさない範囲で、ブラックマト
リクス薄膜パターンの外に配置されても良い。しかし、
金属配線とTFTの全部がブラックマトリクス薄膜パタ
ーン上に形成されていることが望ましい。
【0012】本発明で使用される透明基板には特に制限
はない。透明基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガ
ラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートし
たソーダライムガラスなどの無機ガラス類、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレートなどの有機プラスチ
ックのフィルムまたはシートなどが好ましく用いられ
る。
【0013】透明基板上に形成されるブラックマトリク
ス薄膜パターンとしては、クロムとその酸化物および/
または窒化物の多層膜、チタンとその酸化物および/ま
たは窒化物の多層膜、ニッケルとその酸化物および/ま
たは窒化物の多層膜などの無機膜や、遮光剤を分散した
樹脂膜などが用いられるが、特にこれらに限定されな
い。なお、より低コストで製造できることより遮光剤を
分散した樹脂膜を使用するのが望ましい。遮光剤を分散
した樹脂膜をブラックマトリクス膜として用いる場合、
遮光剤としては、カーボンブラック、グラファイトや、
チタンブラック、四酸化鉄などの金属の酸化物、窒化
物、硫化物などの粉末、この他、赤、青、緑色の顔料の
混合物などを用いることができる。使用される樹脂の例
としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
オレフィン系樹脂、ゼラチンなどの感光性または非感光
性の材料が挙げられが、特に耐熱性に優れることよりポ
リイミド系樹脂を用いることが好ましい。また、感光性
の樹脂としては、光分解型樹脂、光架橋型樹脂光重合型
樹脂などのタイプがあり、特に、エチレン不飽和結合を
有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーと紫外線に
よりラジカルを発生する開始剤とを含む感光性アクリル
組成物、感光性ポリイミド前駆体組成物などが好適に用
いられる。
【0014】透明基板とブラックマトリクス薄膜との界
面での可視光反射率は、液晶表示装置の外光の反射によ
るコントラスト比の低下を防止するために、20%以下
であることが必要である。好ましくは10%以下、より
好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下である
ことが望まれる。なお、可視光反射率とは400〜70
0nmの可視光領域における視感度補正された反射率
(Y値)を意味する。
【0015】ブラックマトリクス薄膜の遮光性は、OD
値(透過率の逆数の常用対数)で表されるが、液晶表示
装置の表示品位を向上させるためには、通常2.0以
上、好ましくは2.5以上、より好ましくは3.0以
上、さらに好ましくは3.5以上であることが望まれ
る。しかし、たとえばブラックマトリクス薄膜パターン
上に形成される金属配線自体が大きなOD値をもつ場
合、ブラックマトリクス薄膜には透明基板との界面での
可視光反射率を20%以下に抑える反射防止機能は必要
であるが、遮光機能は必ずしも必要ではない。
【0016】ブラックマトリクス薄膜の形成には、無機
膜の場合は真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ
ィングなどの方法が用いられるのが一般的である。ま
た、遮光剤を分散した樹脂膜の場合にはスピンコートや
ダイコート、グラビアコートなどのウェットコーティン
グ法を用いるのが一般的である。しかし、本発明ではこ
れらに限定されずに種々の膜形成法を採用することがで
きる。
【0017】ブラックマトリクス薄膜パターンの形成に
は、基板全面にブラックマトリクス薄膜を形成した後、
薄膜上にフォトレジストを使用してレジストパターンを
形成し、エッチングによりパターン化する、いわゆるフ
ォトリソ法が通常用いられる。エッチングを行う方法と
しては、プラズマや反応性イオンを用いるドライエッチ
ング法や、酸あるいはアルカリ溶液を用いるウェットエ
ッチング法を用いるのが一般的である。ブラックマトリ
クス薄膜が遮光剤を分散した樹脂膜の場合、樹脂に感光
性をもたせることにより、より簡便なフォトリソ法によ
りパターン化を行うことができる。また、マスク蒸着法
やリフトオフ法などによりパターンを形成することもで
きる。本発明ではこれらに限定されずに種々のパターン
形成法を採りうる。
【0018】本発明でいう金属配線は、通常のTFT基
板で用いられる金属からなる導電膜パターンであり、ゲ
ート電極線および/またはソース電極線および/または
ドレイン電極線を意味する。金属配線としては一般にア
ルミニウム、銅、クロム、モリブデン、タンタル、タン
グステン、チタンおよびこれらの合金などが用いられ
る。
【0019】金属配線の形成は、真空蒸着、スパッタリ
ング、イオンプレーティングなどの方法により基板全面
に金属薄膜を形成した後、フォトリソ法によりパターン
化することにより行うのが一般的である。
【0020】本発明でいうTFTは、正スタガ型や逆ス
タガ型のアモルファスシリコン(a−Si)TFTや、
プレーナ型やスタガ型のポリシリコン(p−Si)TF
Tなど、一般のTFT基板で用いられるTFTを意味す
る。なお本発明は前記以外のTFTにも適用できる。
【0021】逆スタガ型のアモルファスシリコンTFT
を使用した本発明の基板の一例を、図3(模式的な部分
平面図)および図4(模式的な部分断面図)に示す。こ
のような基板は以下のような手順で作製することができ
る。
【0022】まず透明基板上にブラックマトリクス薄膜
を形成してパターン化を行う。次にゲート電極線用金属
薄膜を形成し、ブラックマトリクス薄膜パターン上にゲ
ート電極線のパターンを形成する。絶縁膜を形成した
後、a−Si膜、エッチング保護膜を連続して積層し、
エッチング保護膜のパターン形成を行う。その後、n+
型a−Si膜を形成してa−Si膜と一緒にパターン化
する。透明導電膜を成膜してパターン化を行い画素電極
を形成し、ソース電極およびドレイン電極用金属薄膜を
形成してパターン化を行う。
【0023】絶縁膜としては通常、SiNx 、Si
2 、Ta25、Al23などの無機膜が用いられる。
このほか無機系および有機系のスピンオングラス膜など
も用いられる。また、エッチング保護膜としてはSiN
x が用いられるの一般的である。
【0024】SiNx 、SiO2 、Ta25膜の形成に
は一般的にスパッタリングやプラズマCVD(化学気相
成長)などの方法が用いられる。スピンオングラス膜は
スピンコートなどのウェットコーティング法によって形
成される。Al23膜の形成には、ゲート電極線として
アルミニウム薄膜を形成した後、その表面を陽極酸化す
る方法などが用いられる。
【0025】透明導電膜としては酸化亜鉛、酸化スズ、
酸化スズ・インジウム(ITO)などが通常用いられ
る。透明導電膜の形成には真空蒸着、スパッタリング、
イオンプレーティングなどの方法を用いるのが一般的で
ある。
【0026】a−Si膜、n+ 型a−Si膜の形成には
プラズマCVD法が通常用いられる。n+ 型a−Si膜
を形成するための不純物としてはリン、ヒ素、アンチモ
ンなどを用いることができるが、リンの使用が一般的で
ある。
【0027】ブラックマトリクス薄膜パターンが導電性
を有する場合、ブラックマトリクス薄膜パターンによ
り、本来結合されるべきでない金属配線間および/また
は金属配線とTFT間が短絡する危険を防止する目的
で、たとえば図5に示すように、ブラックマトリクス薄
膜パターン層と金属配線層および/またはTFT層間に
絶縁層が設けられていることが望ましい。絶縁層の形成
には、前記のTFT形成時に使用される絶縁膜を使用す
ることができるが、それに限定されずに、たとえばポリ
イミド系樹脂膜など種々の絶縁膜を用いることができ
る。
【0028】上記の本発明の液晶表示用TFT基板と図
2に示すような透明基板上にR、G、Bの選択反射膜の
パターンが形成されたカラーフィルター基板の間に液晶
を注入してパネルを作製し、カラーフィルター基板をバ
ックライト側に配置することによって本発明の液晶表示
装置が作製される。なお、本出願ではRの選択反射膜と
はR光を透過しG光およびB光を反射する膜を意味す
る。同様に、Gの選択反射膜はG光を透過しR光、B光
を反射する膜であり、Bの選択反射膜はB光を透過しR
光、G光を反射する膜である。
【0029】R、G、Bの選択反射膜パターン間には、
パターンの間隙からの光漏れによるコントラストの低下
を防止するため、その間隙を埋めるブラックマトリクス
膜パターンが設けられていることが望ましい。
【0030】なお、光の利用効率を高めるためブラック
マトリクス膜の透明基板との界面が鏡面となっているこ
とが望ましい。このようなブラックマトリクス膜はたと
えばクロムなどの金属膜により形成することができる。
また、可視光領域を選択反射の波長領域とするコレステ
リック高分子液晶膜を用いても形成することができる。
【0031】外光の反射によるコントラストの低下を防
ぐためブラックマトリクス膜の透明基板との界面と反対
の面に反射防止膜が形成されていることが好ましい。こ
のようなブラックマトリクス膜はたとえばクロムなどの
金属膜と酸化クロムなどの金属酸化膜の積層膜によって
形成することができる。
【0032】ブラックマトリクス膜には通常、(20〜
200)μm×(20〜300)μmの開口部が設けら
れる。開口部の形成には、基板全面にブラックマトリク
ス膜を形成した後、フォトレジストを使用してレジスト
パターンを形成し、エッチングによりパターン化する、
いわゆるフォトリソ法が用いられるのが一般的である
が、本発明ではこの方法に限定されずに種々の方法で開
口部を形成することができる。
【0033】形成された開口部を被覆するようにR、
G、Bの3色の選択反射膜パターンが複数配列される。
選択反射膜としては多層干渉薄膜、コレステリック液晶
高分子膜などが使用できるが特にこれらに限定されな
い。
【0034】多層干渉薄膜は低屈折率物質膜と高屈折率
物質膜を交互に複数層積層した膜で、干渉により特定の
波長領域の光を透過し、それ以外の光を反射する。低屈
折率物質膜の代表的な膜としてはSiO2 、CaF2
MgF2 などの無機膜、高屈折率物質膜の代表的な膜と
してはTiO2 、Ta22、ZnO、ZnS、ZrO 2
などの無機膜が挙げられるが、特にこれらに限定されず
種々の膜を用いることができる。また、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ノボ
ラック系樹脂、ゼラチンなどの有機膜を適宜組み合わせ
ることにより選択反射機能を有する多層干渉薄膜を形成
することができる。
【0035】無機膜の多層干渉薄膜の形成には真空蒸着
法を用いるのが一般的である。パターン化はあらかじめ
多層干渉薄膜を形成する以外の部分にリフトオフ材を形
成し、多層干渉膜を蒸着した後リフトオフ材と同時にリ
フトオフ材上の多層干渉膜を剥離してパターン化するい
わゆるリフトオフ法や、基板全面に多層干渉膜を蒸着し
た後、フォトレジストを使用してレジストパターンを形
成し、エッチングによりパターン化するフォトリソ法、
蒸着源と基板の間にマスクを介して蒸着を行いパターン
を形成するマスク蒸着法を採用することができるが、本
発明では特にこれらに限定されずに種々の方法を採りう
る。
【0036】有機膜の多層干渉膜の形成にはスピンコー
トやダイコート、グラビアコートなどのウェットコーテ
ィング法を用いるのが一般的である。パターン化はリフ
トオフ法やフォトレジストを用いるフォトリソ法で行う
こともできるが、有機膜に感光性をもたせる簡便なフォ
トリソ法により行うこともできる。
【0037】コレステリック液晶高分子膜は、その螺旋
のピッチと屈折率の積に等しい波長域の円偏光のうち螺
旋の向きと同じ向きの円偏光を反射する。たとえば、と
もに螺旋の向きが左(または右)向きで、螺旋のピッチ
と屈折率の積がG光の波長域と等しいコレステリック高
分子膜と、螺旋のピッチと屈折率の積がB光の波長域と
等しいコレステリック高分子膜を積層した場合、偏光板
を透過した直線偏光を4分の1波長板で左(または右)
円偏光に変換すると、そのうちG左(または右)円偏光
およびB左(または右)円偏光は反射されR左(または
右)円偏光が透過する。R左(または右)円偏光は4分
の1波長板で再び直線偏光に変換することができる。
【0038】コレステリック液晶高分子膜の形成には通
常、重合可能または架橋可能なコレステリック液晶分子
が用いられる。このようなコレステリック液晶分子とし
ては、特公昭63―47759号に記載されているよう
なシロキサン系分子や特開平7―258638号に記載
されているようなアクリル系分子が知られているが、本
発明では特にこれらに限定されずに種々のコレステリッ
ク液晶分子を用いることができる。
【0039】コレステリック液晶高分子膜パターンの形
成は、コレステリック液晶分子の紫外線による重合反応
または架橋反応を利用したフォトリソ法によって行うこ
とができる。しかし、通常のフォトリソ法ではエッチン
グ工程が必要であるが、熱変色効果を用いるとこの工程
を省くことができる。熱変色効果を利用するとコレステ
リック液晶分子の塗布工程をフォトリソグラフィ法より
も減らすこともできる。
【0040】熱変色効果は温度により螺旋のピッチが変
化し、反射される光の波長が変化する現象である。この
現象を利用し、たとえばコレステリック液晶分子を透明
基板上に塗布後、螺旋のピッチがG光を反射するピッチ
となる温度に基板温度を設定し、G光を反射させるパタ
ーン領域にフォトマスクを介して紫外線を照射すること
によりG光反射パターンを固定化することができる。次
に螺旋のピッチがB光を反射するピッチとなる温度に基
板温度を設定し、B光を反射させるパターン領域にフォ
トマスクを介して紫外線を照射することによりB光反射
パターンを固定化することができる。同様にしてR光を
反射するパターン領域を固定化することができる。再び
コレステリック液晶分子の塗布を行い、G光反射パター
ン上にB光反射パターンを、B光反射パターン上にR光
反射パターンを、R光反射パターン上にG光反射パター
ン固定化することにより、R、G、Bの選択反射膜パタ
ーンが得られる。また、特開平10―260387の第
7頁の左第49行目〜第8頁の左2行目に示されている
ように、狭帯域紫外線と広帯域紫外線の照射を組み合わ
せることにより、R、G、Bの選択反射膜パターンを1
回の塗布工程で得ることもできる。
【0041】4分の1波長板は通常、複屈折率をもつ有
機樹脂膜で形成される。屈折率の異方性の大きさと膜厚
の積が光の波長のはぼ4分の1になるように設定するこ
とにより得られる。たとえば、延伸したポリカーボネー
トなどの有機樹脂膜や、光反応性の官能基と複屈折成分
を有する分子をラビング処理を施した配向膜上で光重合
または光架橋することにより形成される膜が用いられ
る。通常、4分の1波長板上にコレステリック液晶高分
子膜パターンが形成される。そして、その上に直接ある
いは選択吸収膜などを介して4分の1波長板が形成され
る。
【0042】多層干渉薄膜やコレステリック液晶高分子
膜などからなる選択反射膜には、一般に画面を見る角度
により色調が変わるという問題がある。視野角による色
調の変化を抑制するため、図6に示すように選択反射膜
上に同色の選択吸収膜が形成されることが望ましい。な
お、本出願では、Rの選択吸収膜とはR光を透過しG光
およびB光を吸収する膜を意味する。同様に、Gの選択
吸収膜はG光を透過しR光、B光を吸収する膜であり、
Bの選択反射膜はB光を透過しR光、G光を吸収する膜
である。
【0043】選択吸収膜としては着色剤として、染料ま
たは顔料を用い、染料で染色した樹脂膜、顔料が分散さ
れた樹脂膜、あるいは顔料の蒸着膜などが用いられる。
なお、耐熱性および光に対する安定性の面からは着色剤
として染料を使用するよりも顔料を使用することが好ま
しい。顔料としては有機顔料および無機顔料を使用する
ことができるが、色の鮮やかさから有機顔料を使用する
ことが好ましい。有機顔料としては、フタロシアニン
系、アジレーキ系、縮合アゾ系、キナクリドン系、アン
トラキノン系、ペリレン系、ペリノン系が好適に用いら
れる。
【0044】選択吸収膜として顔料が分散された樹脂膜
を用いる場合、使用される樹脂の例としてはエポキシ系
樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ゼ
ラチンなどの感光性または非感光性の材料が挙げられ
る。感光性の樹脂としては、光分解型樹脂、光架橋型樹
脂光重合型樹脂などのタイプがあり、特に、エチレン不
飽和結合を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマー
と紫外線によりラジカルを発生する開始剤とを含む感光
性組成物、感光性ポリアミック酸組成物などが好適に用
いられる。
【0045】選択吸収膜パターンは同一色の選択反射膜
パターン上に形成される。選択吸収膜として顔料分散樹
脂膜を使用する場合、パターンの形成にはフォトリソ法
が好適に用いられ、顔料蒸着膜を使用する場合、リフト
オフ法とマスク蒸着法が好適に用いられる。しかし、本
発明ではこれらに限定されずに種々の方法によりパター
ンを形成することができる。なお、選択反射膜がマスク
蒸着法により形成される多層干渉薄膜の場合、選択吸収
膜を顔料蒸着膜とすると、マスク蒸着により真空中で一
括してパターン形成を行うことができる。
【0046】選択反射膜上および/または選択吸収膜上
には平坦化のために透明な樹脂膜からなるオーバーコー
ト膜を形成する場合がある。また、ツイステッド・ネマ
ティック(TN)モードやヴァーティカリー・アライメ
ント(VA)モードなどで液晶を動作させる場合は通
常、選択反射膜および/または選択吸収膜および/また
はオーバーコート膜上に透明導電層が形成される。形成
される透明導電層の例としては、酸化亜鉛、酸化スズ、
ITOなどの薄膜層が挙げられる。一方イン・プレーン
・スイッチング(IPS)モードの場合、透明導電層は
透明基板の選択反射膜が形成された側には形成されな
い。ただし、透明基板の選択反射膜が形成された側と反
対側に、帯電防止用の透明導電層が形成される場合があ
る。
【0047】選択反射膜および/または選択吸収膜およ
び/またはオーバーコート膜上の透明導電膜上、透明導
電膜が形成されない場合には選択反射膜および/または
選択吸収膜および/またはオーバーコート膜上に通常、
液晶分子を配向させる配向膜が形成される。配向膜とし
てはポリイミド系樹脂の薄膜が一般的に用いられる。
【0048】液晶配向膜を形成した本発明のTFT基板
とカラーフィルター基板をシール剤を用いて張り合わ
せ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した後
に、注入口を封止する。偏光板を基板の外側に貼り合わ
せ後に駆動用ICなどを実装する。カラーフィルター基
板をバックライト側に配置するようにして、本発明の液
晶表示装置が作製される。
【0049】本発明のTFT基板およびこのTFT基板
を用いた液晶表示装置は、パソコン、ワードプロセッサ
ー、エンジニアリング・ワークステーション、携帯情報
端末、ナビゲーションシステム、液晶テレビ、ビデオな
どの表示画面などに好適に用いられ、輝度の向上および
消費電力の低減をコントラスト比を高く保ちながら実現
する。
【0050】以下、好ましい実施態様を用いて本発明を
更に詳しく説明するが、用いた実施態様によって本発明
の効力はなんら制限されるものでない。
【0051】
【実施例】実施例1 (ブラックマトリクス膜パターンの形成)金属クロムを
スパッタターゲットとし、雰囲気ガスとしてArとO2
との混合ガスを使用し、O2 のガス流量を徐々に減少さ
せながら最終的にゼロとしてスパッタリングを行い、無
アルカリガラス基板上に酸化クロム/金属クロム積層膜
を形成した。この膜上にノボラック系ポジ型フォトレジ
スト溶液をスピナーで塗布後、80℃で20分間乾燥し
た。マスクを用いて露光し、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド(TMAH)水溶液からなる有機アルカリ
現像液に基板をディップし、基板を揺動させながら、フ
ォトレジストの現像を行った。その後、硝酸セリウムア
ンモン水溶液からなる無機酸系エッチング液により酸化
クロム/金属クロム膜のエッチングを行い、エッチング
終了後、フォトレジスト膜をメチルセルソルブアセテー
トを用いて剥離することにより、ブラックマトリクス薄
膜パターンを得た。
【0052】ガラス基板とブラックマトリクス薄膜との
界面での可視光反射率を、顕微分光光度計(大塚電子製
MPCD―2000)を使用して測定した。400〜7
00nmの可視光領域における視感度補正された反射率
(Y値)は2%であった。また、同じ装置で遮光性を測
定したところOD値は3.5であった。
【0053】(金属配線およびTFTの形成)ブラック
マトリクス薄膜パターンが形成された透明基板上に、プ
ラズマCVDでSiNx の薄膜を形成した。ポジ型フォ
トレジストの塗布、露光、現像を行った後、CF4 とO
2 の混合ガスをエッチャントガスとして反応性イオンエ
ッチングによりSiNx 膜をパターン化し、レジストを
除去することにより、ブラックマトリクス薄膜パターン
全体を覆う絶縁膜を形成した。
【0054】続いて真空蒸着によりアルミニウム膜を形
成した。ポジ型フォトレジストの塗布、露光、現像を行
った後、BCl3 とCl2 の混合ガスをエッチャントガ
スとして反応性イオンエッチングによりアルミニウムを
パターン化し、レジストを除去することにより、ブラッ
クマトリクス薄膜パターン上にゲート電極線を形成し
た。
【0055】次にプラズマCVDによりSiNx の絶縁
膜を形成した。引き続き、a−Si膜、およびエッチン
グストッパ膜層としてのSiNx を連続形成した。ポジ
型フォトレジストの塗布、露光、現像を行った後、CF
4 とO2 の混合ガスをエッチャントガスとして反応性イ
オンエッチングによりエッチングストッパ層のSiN x
をパターン化した。オーミックコンタクトをとるため
の、リンを不純物としたn+ 型a−Si膜を形成した
後、フォトレジストのパターンを形成して、CF4とH
Clの混合ガスをエッチャントガスとしてプラズマエッ
チングによりn+ 型a−Si膜およびa−Si膜のパタ
ーン化を行い、レジストを除去した。
【0056】画素電極となる透明導電膜(ITO)をス
パッタリングにより成膜し、ポジ型フォトレジストの塗
布、露光、現像を行った後、塩化第二鉄水溶液からなる
無機酸系エッチング液によりITOのエッチングを行
い、レジストを除去した。さらに配線材料としてのアル
ミニウムの全面蒸着を行い、ゲート電極線形成時と同様
にして、ドレイン電極とソース電極をブラックマトリク
ス薄膜パターン上に形成した。ドレイン電極とソース電
極をマスクとしてチャンネル部のn+ 型a−Siをプラ
ズマエッチングにより除去し、本発明のTFT基板を完
成させた。
【0057】(選択反射膜パターンの形成)透明な無ア
ルカリガラス基板上に金属クロム膜をスパッタリングに
より形成し、ポジ型フォトレジストの塗布、露光、現像
を行った後、硝酸セリウムアンモン水溶液からなる無機
酸系エッチング液を用いて金属クロム膜のエッチングを
行い、レジストを除去してブラックマトリクス薄膜パタ
ーンを得た。ブラックマトリクス薄膜パターンが形成さ
れた基板上にポリイミドのN―メチル―2―ピロリドン
(NMP)溶液を塗布し、100℃で10分間、230
℃で20分間加熱乾燥してポリイミド膜を形成した後、
ラビング処理を施した。複屈折成分を有する光反応性ア
クリル系モノマー4,4’―ビスアクリロイルオキシ―
1,1’―ビフェニレン(BAB)と光重合開始剤2―
メチル―1―〔4―(メチルチオ)フェニル〕―2―モ
ルホリノ―1―プロパノンのメチルセロソルブアセテー
ト溶液を、ラビング処理したポリイミド膜上に塗布し、
80℃10分間、140℃20分間加熱乾燥後、紫外線
を照射して4分の1波長板を形成した。
【0058】光反応性シロキサン系コレステリック液晶
モノマーTC3951L(ワッカーケミカルズ社製)と
光重合開始剤2―メチル―1―〔4―(メチルチオ)フ
ェニル〕―2―モルホリノ―1―プロパノンのメチルセ
ロソルブアセテート溶液を4分の1波長板上に塗布した
後、80℃10分間および140℃20分間加熱乾燥
し、コレステリック液晶分子膜を形成した。基板温度を
30℃に設定し、マスクを介して紫外線を照射すること
により、R光反射パターンを固定化した。次に基板温度
を70℃に設定し、マスクを介して紫外線を照射するこ
とによりG光の反射パターンを固定化した。さらに基板
温度を100℃に設定し紫外線を照射することによりB
光の反射パターンを固定化した。
【0059】再び光反応性シロキサン系コレステリック
液晶モノマーと光重合開始剤の溶液の塗布および乾燥を
行い、基板温度を30℃に設定し、マスク露光により、
固定化されたG光反射パターン上にR光反射パターンを
固定化してB光を透過する選択反射膜パターンを形成し
た。次に基板温度を70℃に設定し、マスク露光により
固定化されたB光反射パターン上にG光反射パターンを
固定化してR光を透過する選択反射膜パターンを形成し
た。同様に基板温度を100℃にして露光を行い、G光
を透過する選択反射膜パターンを形成した。
【0060】パターン化したコレステリック液晶高分子
膜上にポリイミド膜を形成し、ラビング処理を施した
後、BABと光重合開始剤の溶液を用いて4分の1波長
板を形成した。
【0061】(選択吸収膜パターンの形成)R、G、B
の顔料として各々Color index No.65300 Pigment Red 1
77で示されるジアントラキノン系顔料、Color Index N
o.74265 Pigment Green 36 で示されるフタロシアニン
グリーン系顔料、Color Index No.74160 Pigment Blue
15-4で示されるフタロシアニンブルー系顔料を用意し
た。
【0062】3,3’,4,4’―ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(BPDA)(1モル当量)と4,
4’―オキシジアニリン(ODA)(1モル当量)をN
MP中で反応させて得られたポリアミック酸(ポリイミ
ド前駆体)の溶液に上記顔料を各々混合、分散させて、
R、G、Bの3種類の着色ペーストを得た。
【0063】まず、選択反射膜パターンが形成された基
板上にRペーストを塗布し、80℃で10分間乾燥し、
120℃20分間セミキュアした。この後、ポジ型フォ
トレジスト溶液をスピナーで塗布後、80℃で20分間
乾燥した。マスクを用いて露光し、有機アルカリ(TM
AH)現像液に基板をディップし、同時に基板を揺動さ
せながら、ポジ型フォトレジストの現像およびポリイミ
ド前駆体のエッチングを同時に行った。その後、ポジ型
フォトレジストをメチルセルソルブアセテートで剥離
し、さらに、250℃で30分間キュアすることにより
R選択反射膜パターン上にR選択吸収膜パターンを形成
した。
【0064】同様にGペーストを用いてG選択反射膜パ
ターン上にG選択吸収膜パターンを、Bペーストを用い
てB選択反射膜パターン上にB選択吸収膜パターンを形
成した。
【0065】選択吸収膜が形成された基板上に、ITO
をターゲットとしてスパッタリング法によりITO膜を
形成して、カラーフィルター基板を得た。
【0066】(液晶配向膜の形成)TFT基板およびカ
ラーフィルター基板上に脂肪族系ポリイミドの溶液を塗
布し、加熱乾燥してポリイミド膜を形成した。その後、
ラビング処理を施し、液晶配向膜を得た。
【0067】(液晶表示装置の作製と評価)球状スペー
サーを散布したカラーフィルター基板と、TFT基板と
をシール剤を用いて貼り合わせた後に、シール部に設け
られた注入口からネマティック液晶を注入した。液晶の
注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸
漬し、常圧に戻すことにより行った。液晶を注入後、注
入口を封止し、さらに偏光板を基板の外側に張り合わせ
て液晶パネルを作製した。パネルに駆動用ICを接続
し、バックライトの導光板の側にカラーフィルター基板
を配置することにより本発明の液晶表示装置を作製し
た。
【0068】色彩輝度計(トプコン製BM―5A)を用
いて、電圧印加状態と無印加状態での液晶表示装置の輝
度を測定し、コントラスト比を求めた。この液晶表示装
置のコントラスト比は120:1であった。
【0069】比較例1 ブラックマトリクス薄膜パターンおよび該パターンを覆
うSiNx 絶縁膜を形成しないこと以外は実施例1と同
様にしてTFT基板を作製した。アルミニウムからなる
金属配線とガラス基板との界面での反射率を実施例1と
同様にして測定したところ、400〜700nmの可視
光領域における視感度補正された反射率(Y値)は40
%であった。また、OD値は3.0であった。このTF
T基板を用い、実施例1で使用したカラーフィルター基
板と組み合わせて作製した液晶表示装置のコントラスト
比を実施例1と同様に測定したところ、コントラスト比
は80:1であった。
【0070】実施例2 (ブラックマトリクス膜パターンの形成)BPDA(1
モル当量)とODA(1モル当量)をNMP中で反応さ
せて得られたポリアミック酸の溶液にチタンブラック粉
末を混合、分散させて、黒色ペーストを得た。
【0071】無アルカリガラス基板上にアミノシランの
イソプロピルアルコールの溶液をスピナーにより塗布し
て、80℃で10分間乾燥し、120℃で20分間セミ
キュアを行った。その後、ノボラック系ポジ型フォトレ
ジスト溶液をスピナーで塗布し、80℃で20分間乾燥
した。マスクを用いて露光し、有機アルカリ(TMA
H)現像液に基板をディップし、同時に基板を揺動させ
ながら、ポジ型フォトレジストの現像および黒色ポリイ
ミド前駆体のエッチングを同時に行った。その後、ポジ
型フォトレジストをメチルセルソルブアセテートで剥離
し、さらに、350℃で30分間キュアすることによ
り、ブラックマトリクス薄膜パターンを得た。
【0072】実施例1と同様にしてブラックマトリクス
の可視光反射率を測定した。可視光反射率は1%であっ
た。また、実施例1と同様に遮光性を測定したところO
D値は3.0であった。
【0073】(金属配線およびTFTの形成)ブラック
マトリクス薄膜パターンをSiNx からなる絶縁膜で覆
う工程を省いたこと以外は実施例1と同様にして、黒色
顔料分散樹脂膜からなるブラックマトリクス薄膜パター
ン上に金属配線およびTFTを形成し、本発明のTFT
基板を得た。
【0074】(カラーフィルター基板の作製)実施例1
と同様にして無アルカリガラス基板上に選択反射膜と選
択吸収膜のパターンを形成してカラーフィルターを得
た。
【0075】(液晶配向膜の形成)実施例1と同様にし
て、TFT基板とカラーフィルター基板上に液晶配向膜
を形成した。
【0076】(液晶表示装置の作製と評価)黒色顔料分
散樹脂膜からなるブラックマトリクス薄膜パターン上に
金属配線およびTFTが形成されたTFT基板を用い、
実施例1と同様にして本発明の液晶表示装置を作製し
た。この液晶表示装置のコントラスト比を実施例1と同
様にして測定したところ、コントラスト比は150:1
であった。
【0077】
【発明の効果】本発明のTFT基板は、透明基板上に該
基板との界面での可視光の反射率が小さいブラックマト
リクス薄膜パターンが形成され、該ブラックマトリクス
薄膜パターン上に金属配線および/またはTFTが形成
されたものである。このTFT基板と選択反射膜パター
ンが形成されたカラーフィルター基板と組み合わせ、カ
ラーフィルター基板をバックライト側に用いることによ
り、輝度が高く消費電力の小さい、コントラスト比が高
くて鮮明な表示ができる本発明の液晶表示装置を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射型偏光板の機能を示す概略断面図である。
【図2】選択反射膜よりなるカラーフィルターの機能を
示す概略断面図である。
【図3】本発明の基板の一例を示す模式的な部分平面図
である。
【図4】本発明の基板の一例を示す模式的な部分断面図
である。
【図5】本発明の基板の一例を示す模式的な部分断面図
である。
【図6】選択反射膜上に同一色の選択吸収膜が形成され
たカラーフィルターの概略断面図である。
【符号の説明】
1…P偏光 2…S偏光 3…反射型偏光板 4…導光板 5…液晶パネル 6…偏光板 7…R選択反射膜 8…G選択反射膜 9…B選択反射膜 10…白色光 11…R光 12…G光 13…B光 14…透明基板 15…ブラックマトリクス薄膜 16…ゲート電極 17…ソース電極 18…ドレイン電極 19…a−Si膜 20…n+ 型a−Si膜 21…絶縁膜 22…表示電極 23…エッチング保護膜 24…R選択吸収膜 25…G選択吸収膜 26…B選択吸収膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H048 BA45 BA64 BB02 BB10 BB14 BB44 2H091 FA02Y FA08X FA08Z FA23Z FA35Y FA41Z FD03 GA01 GA13 GA16 HA11 LA15 LA17 2H092 JA25 JA26 JB52 KA05 MA05 MA08 MA13 MA18 MA19 NA22 NA26 PA01 PA08 PA11 QA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に該基板との界面での可視光反
    射率が20%以下であるブラックマトリクス薄膜パター
    ンが形成され、該ブラックマトリクス薄膜パターン上に
    金属配線および/または薄膜トランジスター(TFT)
    が形成されていることを特徴とする液晶表示装置用TF
    T基板。
  2. 【請求項2】ブラックマトリクス薄膜パターンが遮光剤
    を分散した樹脂膜であることを特徴とする請求項1記載
    の液晶表示装置用TFT基板。
  3. 【請求項3】ブラックマトリクス薄膜パターン層と金属
    配線および/またはTFT層間に絶縁層が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装
    置用TFT基板。
  4. 【請求項4】透明基板上にレッド(R)、グリーン
    (G)、ブルー(B)の3色の選択反射膜パターンが形
    成された基板と請求項1〜3のいずれかに記載の基板の
    間に液晶層が挟まれ、バックライト側に選択反射膜パタ
    ーンが形成された基板が配置されていることを特徴とす
    る液晶表示装置。
  5. 【請求項5】選択反射膜パターン上に同一色の選択吸収
    膜パターンが形成されていることを特徴とする請求項4
    記載の液晶表示装置。
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