JP2000304998A - ズームレンズ装置 - Google Patents

ズームレンズ装置

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JP2000304998A
JP2000304998A JP11108945A JP10894599A JP2000304998A JP 2000304998 A JP2000304998 A JP 2000304998A JP 11108945 A JP11108945 A JP 11108945A JP 10894599 A JP10894599 A JP 10894599A JP 2000304998 A JP2000304998 A JP 2000304998A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 空転域を介して駆動が伝達されるレンズ支持
筒の不用意な回転位置ずれを確実に検出する。 【解決手段】 回転筒15には、その回転を後群用カム
筒13に伝達する連係部に空転域が設けている。空転域
を超える回転を回転筒15に与えると、前群及び後群レ
ンズ18,19がレンズ群間の間隔を変えながら光軸方
向に移動する。空転域内の回転を与えると、前群レンズ
18が変倍軌跡に沿って、また後群レンズ19が回転筒
15の変位だけによりそれぞれ移動して変倍時とは異な
るレンズ群間となって合焦する。後群用カム筒13と相
対的に固定な直進ガイド筒12とには、直進ガイド筒1
2に対して後群用カム筒13の回転位置を検出する摺動
子49及び導体パターン部材48とが設けられている。
摺動子49及び導体パターン部材48は、空転域を介し
て駆動が伝達される後群用カム筒13の回転位置ずれを
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】単一のモータの回転を利用し
て少なくとも2つのレンズ群を互いのレンズ群間の距離
を変化させながら変倍を行い、その後にその変倍状態で
前群レンズを移動して合焦を行うズームレンズ装置に関
するものである。
【0002】
【従来技術】共通の駆動手段を利用して変倍動作とフォ
ーカシング動作を行うズームレンズが特公平6−100
707号公報に提案されている。このズームレンズは、
ズームリング、2つのレンズ群、及びズームリング回動
用のモータ等から構成されており、ズームリングの内周
には2つのレンズ群を相対的に移動させて変倍動作を行
う第1のカム溝と、この第1のカム溝とは異なる軌跡を
描くように前記レンズ群を移動させてフォーカシング動
作を行う第2のカム溝とが設けられている。この第2の
カム溝は第1のカム溝の延長線上に交互に設けられてお
り、モータの駆動により回転するズームリングの回転角
に応じて各変倍位置に対するフォーカシング位置を決め
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者のズームレンズで
は、順に第1の変倍位置、次に第1の変倍位置における
フォーカシング範囲、次に第2の変倍位置、そして第2
の変倍位置におけるフォーカシング範囲・・・となるよ
うにカム溝が変倍用の第1のカム溝とフォーカシング用
の第2のカム溝とを合成したカム溝で構成されているか
ら、ワイド端とテレ端との間に新たに数多くの変倍位置
を有する場合には、ズーム鏡胴の円周上に設けるカム溝
が大きなスペースを占めてしまうことになり、作動の安
定さを欠くことになる恐れがある。
【0004】本発明は、以上の事情に鑑みなされたもの
で、1つの駆動源の駆動を利用して変倍と合焦とを行う
ものにおいて、ワイド端とテレ端との間に多くの変倍位
置を有しつつも、安定した動作を行わせることができる
ズームレンズ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のズームレンズ装置では、単一のモータの駆動
が入力されることで回転する回転筒と、この回転筒の回
転力を利用して前群レンズを光軸方向に移動させる前群
用案内筒と、前記回転筒の回転力を利用して前記回転筒
内で後群レンズを光軸方向に移動させる後群用案内筒
と、前記回転筒と前群用案内筒又は後群用案内筒との間
の、前記回転筒からの回転力が伝達される連係部に設け
られ、一定範囲内で回転筒のみの回転を許容する空転域
と、前群用案内筒又は後群用案内筒の変位を検出する変
位位置検出手段とを有し、前記空転域を越えて前記回転
筒を回転させることで前群レンズ及び後群レンズをこれ
らの間隔を変えながら光軸方向に移動して変倍を行った
後、前記回転筒を空転域内で回転させることで前群又は
後群、或いは両方のレンズ群を変倍時とは異なるレンズ
間隔となるように光軸方向に移動して合焦を行うように
したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のズームレンズ装置10
は、図1ないし図4に示すように、前群レンズ支持筒1
1、直進ガイド筒12、後群用カム筒13、後群支持筒
14、回転筒15、及び固定筒16等で構成された機械
補正式の2群ズームレンズであり、単一のモータ17の
回転を利用して回転筒15を回転させることで、前群レ
ンズ18と後群レンズ19とを互いのレンズ群間の距離
を変化させながら光軸20の方向に移動させて変倍を行
い、その後にその変倍状態で前群レンズ18と後群レン
ズ19とを前記変倍時の変化とは異なるレンズ群間とな
るように光軸20の方向に移動して合焦を行う。
【0007】回転筒15には、外周に雄ヘリコイドネジ
21とその雄ヘリコイドネジ21のネジ山間に突出して
形成されたギヤ部22とが設けられている。ギヤ部22
には、モータ17の駆動が円筒ギヤ23を介して伝達さ
れる。雄ヘリコイドネジ21には、固定筒16の内周に
設けた雌ヘリコイドネジ25が螺合する。回転筒15
は、雄ヘリコイドネジ21と雌ヘリコイドネジ25との
リードに従って固定筒16に対して回転しながら光軸2
0の方向に移動する。回転筒15の内面には、雌ヘリコ
イドネジ26が形成されている。雌ヘリコイドネジ26
には、前群支持筒11の外周に設けた雄ヘリコイドネジ
27が螺合する。
【0008】前群支持筒11には、前群レンズ18とシ
ャッタ機構28とが物体側から順に固定されてる。前群
支持筒11の内周には、光軸20と平行な直進ガイド溝
29が形成されている。直進ガイド溝29には、直進ガ
イド筒12の外周前端側に設けた第1ガイド突起部30
が係合する。前群支持筒11は、回転筒15の回転によ
り直進ガイド筒12の回転止めの作用によりヘリコイド
ネジ26,27のリードに従って回転筒15に対して光
軸20の方向に直進移動する。
【0009】直進ガイド筒12には、外周後端側に第2
ガイド突起32が設けられている。第2ガイド突起32
は、回転筒15の内周に、光軸20を中心とする回転方
向に沿って設けられた環状溝33に回転自在に係合す
る。直進ガイド筒12は、回転筒15の内部で回転止め
された状態で回転筒15と一緒に光軸20の方向に移動
する。
【0010】後群用カム筒13には、外周後端にフラン
ジ部35が設けられている。フランジ部35は、直進ガ
イド筒12の内周に光軸20を中心とする回転方向に沿
って環状に設けた溝36に回転自在に係合する。後群用
カム筒13は、直進ガイド筒12に回転自在に支持され
る。後群用カム筒13には、カム面を持ったカム開口3
8が形成されている。カム開口38には、後群支持筒1
4に設けたカムフォロワー39が係合する。これらカム
フォロワー39は、カム開口38を通って直進ガイド筒
12に光軸20と平行に設けた直進ガイド開口40に係
合する。これらカム開口38、カムフォロアー39、及
び直進ガイド開口40は、光軸20を中心とする回転方
向の3分割位置にそれぞれ設けられている。なお、図2
ないし図4の符号41はフイルム面、符号42は前カバ
ーである。
【0011】回転筒15の後端面43には、光軸20を
中心とする回転方向の一部に切り欠き部44が形成され
ている。切り欠き部44には、詳しくは図5に示すよう
に、後群用カム筒13の後端面45に設けたL字状のア
ーム46の折り曲げ先端が係合している。アーム46
は、切り欠き部44の内部で光軸20を中心とする周方
向に遊びを持って係合している。切り欠き部44とアー
ム46との遊びが後群用カム筒13の回転を停止させる
空転域であり、また、切り欠き部44とアーム46とが
本発明の空転域をもった連係部を構成している。変倍時
には、モータ17が回転筒15を回転させ、さらに空転
域を超えて後群用カム筒13を回転させる。合焦時に
は、モータ17が回転筒15を空転域内で回転させる。
図5に示した矢印方向は、テレ端方向にモータ17を駆
動したときに回転筒15が回転する方向を示している。
【0012】後群用カム筒13は、切り欠き部44のう
ち光軸20を中心とする回転方向に沿った2つの壁44
a,44bの何れか一方でアーム46が押されること
で、回転筒15の回転力が伝達されて直進ガイド筒12
に対して回転される。図5では、回転筒15のテレ端方
向への回転を後群用カム筒13に伝達する壁44aがテ
レ方向回転伝達壁、逆側がワイド方向回転伝達壁44b
となっている。後群支持筒14には、後群レンズ19が
支持されている。
【0013】変倍時には、回転筒15とともに後群用カ
ム筒13が回転筒15と同じ方向に回転するため、前群
レンズ18が回転筒15の変位と前群支持筒11の変位
との合成により光軸20の方向に移動し、且つ、後群レ
ンズ19は回転筒15の変位とカム開口38のカムの変
位との合成により光軸20の方向に移動する。合焦時に
は、後群用カム筒13が回転しないため、前群レンズ1
8が回転筒15の変位と前群支持筒11の変位との合成
により光軸20の方向に移動し、且つ後群レンズ19は
回転筒15の変位により光軸20の方向に移動する。
【0014】直進ガイド筒12の後端面には、導体パタ
ーン部材48が取り付けられている。後群用カム筒13
には、後端面45に摺動子49が取り付けられている。
摺動子49は、導体パターン部材48に摺動する2つの
ブラシ49a,49bをもっている。図6に示すよう
に、導体パターン部材48には、アース用パターン5
0、第1パターン51、第2パターン52、及び沈胴位
置用パターン53が設けられている。ブラシ49a,4
9bは、互いが電気的に接続されている。アース用パタ
ーン50は、アースに接続されており、沈胴位置とテレ
端との間での変倍に応じて後群用カム筒13が回転した
ときにブラシ49bが摺動する軌跡上に沿って帯状に形
成されている。
【0015】第1パターン51と第2パターン52と
は、後群用カム筒13の回転方向に沿って2列で配置さ
れている。これらの第1パターン51と第2パターン5
2とには、信号検出部55から所定の電圧が掛けられて
おり、ワイド端とテレ端との間での変倍に応じて後群用
カム筒13が回転したときにブラシ49aが摺動する軌
跡上に、複数の変倍停止位置用の信号部56が変倍位置
に応じた後群用カム筒13の回転位置Z1〜Z8ごとに
配列されている。これらの信号部56は、ワイド端Z1
の時の後群用カム筒13の回転位置に設けた信号部56
を1番としたときに偶数番目の信号部56が第1パター
ン51に、また奇数番目の信号部56が第2パターン5
2に設けられている。したがって、一方向の変倍により
ブラシ49aは、信号部56を奇数番目、遇数番目の順
で交互に摺動する。なお、本実施形態では、図6に示し
たZ8の位置がテレ端時の後群用カム筒13の回転位置
となる。
【0016】沈胴位置用パターン53は、それ自身が信
号部をなしており、ワイド端Z1の時の後群用カム筒1
3の回転位置に設けた信号部56よりもワイド端に向け
ての後群用カム筒13の回転方向に寄った側で、且つブ
ラシ49aの摺動軌跡上に配置され、信号検出部55か
らの定電圧のプルアップにより、後群用カム筒13の回
転位置が沈胴位置に応じた位置となった時点でブラシ4
9aが接触して信号検出部55に低レベルの信号を出力
する。
【0017】信号検出部55は、第1パターン51、第
2パターン52、及び沈胴位置用パターン53の信号部
53,56の有無に対応した二値信号をコントローラ6
0に入力する。二値信号は、信号部無し、すなわちブラ
シ49aが信号部53,56に接触していないときに入
力される「1」(高レベル)の信号と、信号部有り、す
なわちブラシ49aが信号部53,56に接触したとき
に得られる「0」(低レベル)の信号とである。以下、
第1パターン51から得られる信号を出力信号A、また
第2パターン52から得られる信号を出力信号B、さら
に、沈胴位置用信号部53から得られる信号を出力信号
Hpとし、高レベル信号から低レベル信号に変化する信
号を立ち下がり信号、また逆を立ち上がり信号として説
明する。
【0018】コントローラ60には、ドライバ61を介
してモータ17が接続されている。モータ17の出力軸
には、ロータリーエンコーダ62が設けられている。ロ
ータリーエンコーダ62は、モータ17の回転角を検出
してコントローラ60にフィードバックする。コントロ
ーラ60は、モータ17の回転角を読み取って合焦駆動
等でのモータの駆動停止を制御する。
【0019】コントローラ60は、変倍操作部63に設
けられたズームボタンの操作に応答してモータ17を駆
動させる。ズームボタンは、焦点距離をテレ端に向けて
連続的に可変するためのテレ側ズームボタンとワイド側
に向けて可変するためのワイド側ズームボタンとで構成
されている。
【0020】コントローラ60には、ROM64とRA
M65とが接続されている。ROM64には、ズームレ
ンズ装置10を組み込んだカメラを制御するためのプロ
グラム等が記憶されている。プログラムは、図7に示す
ようなフローチャートとなっており、この中には変倍操
作に応じてモータ17の駆動を制御するテレ端方向駆
動、及びワイド端方向駆動用のプログラム(図8及び図
9参照)、シャッタレリーズ後にズームレンズ装置10
を変倍位置から被写体距離に応じた合焦位置に駆動する
合焦駆動用プログラム(図10)、露光完了後にズーム
レンズ装置10を合焦位置から変倍位置に戻す待機駆動
用プログラム(図11参照)、後群用カム筒13の回転
位置がズレたか否かを検出し、ズレたときに元の変倍位
置に戻すエラー処理用プログラム(図12参照)等があ
る。
【0021】コントローラ60は、変倍時に得られる出
力信号A及び出力信号Bの立ち下がり信号を順番に検出
するごとに、その時点の変倍位置を例えば「Z1(ワイ
ド位置),Z2,Z3,Z4・・・Z8(テレ位置)」
のうちの何れであるかを特定する。テレ端からワイド端
に向けての変倍時では、モータ17の回転方向の違いで
変倍位置を特定することができる。特定した変倍位置
は、その都度RAM65に書き換えて記憶する。
【0022】テレ端方向駆動、及びワイド端方向駆動用
のプログラムは、変倍操作完了後にその直前の変倍位置
に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、すなわ
ちその直前の変倍位置に対応した信号部から得られた出
力信号が出力信号Aか否かを判断することによってモー
タ17の駆動制御が異なる2つのフローで構成されてい
る。
【0023】合焦駆動用プログラムも、その時点の変倍
位置に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、す
なわち信号部から出力信号Aが得られるか否かを判断す
ることによってモータ17の駆動制御が異なる2つのフ
ローで構成されている。
【0024】待機駆動用プログラムでは、合焦後にブラ
シ49aが第1パターン51、又は第2パターン52の
信号部56から外れた状態となるため、これをその時点
の変倍位置に対応した信号部56にまで戻す制御であ
り、元の変倍位置に対応した信号部56が偶数番目か奇
数番目か、すなわちその信号部56から得られる出力信
号が出力信号Aか否かを判断することによってモータ1
7の駆動制御が異なる2つのフローで構成されている。
【0025】エラー処理用プログラムは、変倍、合焦、
露光及びフイルム給送等の作動が行われていない待機状
態中に一定時間毎に実行される。待機中には、ブラシ4
9aが信号部56のうちの何れかに接触した状態とな
る。しかしながら、空転域を介して駆動伝達される後群
用カム筒13は鏡筒に加わる外乱力により回転位置がず
れる恐れがある。
【0026】エラー処理用プログラムでは、その時点に
入力される出力信号A又は出力信号Bの二値信号を読み
取ることで、後群用カム筒13の回転位置がずれている
か否かを判断し、ずれている場合には元の変倍位置に対
応した回転位置まで後群用カム筒13を戻すようにモー
タ17の駆動を制御する。この制御は、元の変倍位置に
対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、すなわち
その信号部56から得られる出力信号が出力信号Aか否
かによってモータ17の駆動制御が異なる2つのフロー
で構成されている。
【0027】コントローラ60は、電源スイッチ66の
ONに応答してズームレンズ装置10が沈胴位置からワ
イド端に変倍するようにモータ17の駆動を制御する。
この制御は、テレ端方向にモータ17を駆動した後に、
出力信号Aを監視し、出力信号Aの立ち下がり信号を得
ることでモータ17の駆動を停止する。これにより、ブ
ラシ49aが第2パターン52の1番目の信号部56に
接触し、且つ、回転筒15の切り欠き部44ではテレ方
向回転伝達壁44aにアーム46が当接した状態とな
る。
【0028】本実施形態のカメラでは、任意の変倍位置
に変倍したときのレンズ停止位置がワイド端側から変倍
したときとテレ端側から変倍したときとで空転域の分で
異なるため、前述した待機状態ではブラシ49aが第1
パターン51,又は第2パターン52の信号部56に接
触したときに、必ず切り欠き部44のテレ方向回転伝達
壁44aにアーム46が当接した状態となるように前述
したプログラムが組まれている。
【0029】また、本実施形態では、合焦時に同じ被写
体距離でも変倍位置ごとで前群及び後群レンズ18,1
9の移動量が異なるため、被写体距離ごとのレンズ移動
量に対応したモータ駆動パスルを変倍位置ごとに複数用
意してROM64に記憶している。これらのモータ駆動
パスルは、全て空転域内の回転量となっている。
【0030】上記構成の作用を図7乃至図12を参照し
ながら説明する。ズームレンズ装置の初期状態は、図2
に示した沈胴位置の状態となっており、ブラシ49aが
沈胴位置のときの後群用カム筒13の回転位置にある信
号部56に位置している。コントローラ60は、電源ス
イッチ66のONに応答してテレ端方向に空転域を超え
る回転分でモータ17を駆動する。この駆動は、回転筒
15に伝達され、回転筒17は、回転駆動が伝達される
ことで、ヘリコイドネジ21,25のリードに従って固
定筒16に対して光軸20の方向に移動する。また、回
転筒15が回転することで前群支持筒11は、直進ガイ
ド筒12の直進ガイドの作用により、ヘリコイドネジ2
6,27のリードに従って回転筒15に対して光軸20
の方向に移動する。これにより、前群レンズ18は、回
転筒15の変位と前群支持筒11の変位との合成変位分
で光軸20の方向に移動する。
【0031】直進ガイド筒12、後群用カム筒13、及
び後群支持筒14は、回転筒15と一緒に光軸20の方
向に移動する。そして、回転筒15の回転駆動は、テレ
方向回転伝達壁44aがアーム46を光軸20を中心と
する回転方向に押すことで後群用カム筒13に伝達され
る。後群用カム筒13は、回転筒15の内部で回転する
ことでカム開口38のカムの変位分だけ回転筒15に対
して後群支持筒14を光軸20の方向に移動させる。こ
れにより後群レンズ19は、回転筒15の変位に加えて
カム開口38のカムの変位により光軸20の方向に移動
して前群レンズ18と間の間隔が変更される。
【0032】後群用カム筒13が回転すると、直進ガイ
ド筒12に設けた信号部56の列とアース用パターン5
0とに沿って摺動子49が摺動する。この間、コントロ
ーラ60は、出力信号Bを監視し、最初に得られる出力
信号Bの立ち下がり信号を得た時点でモータ17の駆動
を停止する。これにより、後群用カム筒13は、ブラシ
49aが第2パターン52の1番目の信号部56に接触
した回転位置となる。コントローラ60は、最初に得た
出力信号Bの立ち下がり信号を得た時点で変倍位置がワ
イド端であることを特定し、この情報をRAM65に記
憶する。これにより、コントローラ60は、次にワイド
端に向けての変倍操作を検出しても現時点の変倍位置が
ワイド端であるため、この操作を無効にすることができ
る。
【0033】電源ON後に、テレ端に向けての変倍操作
が行われると、コントローラ60は、図8に示すテレ方
向駆動用プログラムを実行する。これにより、空転域を
超えた回転量でテレ端方向にモータ17を駆動し、この
駆動中に出力信号を監視する。
【0034】ブラシ49aが「Z2,Z3,Z4・・
・」の回転位置にある信号部56を通過するごとにコン
トローラ60には、出力信号A、出力信号Bの順で立ち
下がり信号と立ち上がり信号とが順番に入力される。こ
のうち一方の信号を得るごとに、コントローラ60はR
AM65に記憶した変倍位置の情報を書き換えていく。
したがって、RAM65には、変倍操作が完了する直前
の変倍位置の情報が常に書き込まれている。したがっ
て、変倍操作部63での変倍操作完了に応答してコント
ローラ60は、RAM65に書き込まれた変倍位置の情
報を読み出し、例えば読み出した変倍位置に応じた信号
部56が偶数番目の「Z2」である場合には、図8に示
した左側のフローに沿って処理する。すなわち、コント
ローラ60は、変倍操作後にモータ17の駆動を継続
し、その後に出力信号Bの立ち下がり信号を検出した時
点でモータ17の駆動を停止する。これにより、ブラシ
49aが第2パターンの「Z3」の信号部に接触した状
態となる。このとき、アーム46が切り欠き部44のテ
レ方向回転伝達壁44aに当接した状態となっている。
【0035】ワイド端方向に変倍操作を行った場合に
は、ワイド方向駆動プログラムが実行される。このプロ
グラムは、単にモータ17を逆転したのでは、テレ方向
回転伝達壁44aとは逆側のワイド方向回転伝達壁44
bにアーム46が当接した状態となってしまい、テレ端
方向に変倍操作を行ったときと比べてレンズ停止位置に
空転域の分だけズレが生じる。したがって、このワイド
端方向駆動プログラムでは、変倍操作が完了した時点
で、ワイド端方向に向けてのモータ17の駆動を継続
し、後群用カム筒13の回転位置がブラシ49aが次に
変倍位置に対応した信号部56を通過した位置となった
時点でモータ17の駆動をいったん停止する。その後、
今度は逆にテレ端方向に向けてブラシ49aが先の信号
部56に接触する位置までモータ17を空転域を超える
回転量で駆動する。これにより、ワイド端・テレ端のど
ちらの方向で変倍を行っても、連係部の形態がテレ方向
回転伝達壁49aにアーム46を当接した一定な形態と
なり、したがってレンズ停止位置を同じにすることがで
きる。
【0036】図13は、モータ17の回転量に対する前
群及び後群レンズ18,19の光軸20の方向への変位
量を示している。変倍駆動により前群レンズ18は同図
に示す直線Aに沿って移動し、また、後群レンズ19
は、曲線Bに沿って移動する。そして、これらのレンズ
群18,19は、各変倍位置(Z1〜Z8)のうちの何
れかの位置で停止する。なお、変倍位置は、これらの変
倍軌跡上の任意の位置に制限なく設定することができ
る。
【0037】シャッタボタン67の半押し操作を行う
と、コントローラ60は測光機構68と測距機構69と
を作動する。測光機構68と測距機構69とから得られ
た被写体輝度及び被写体距離の情報は、RAM65に記
憶される。そのままシャッタボタン67の全押し操作を
行うことで、コントローラ60は合焦駆動プログラムを
実行する。合焦駆動プログラムは、図10に示したよう
に、現時点の出力信号を読み取り、低レベルの信号が出
力信号A又はBのうちの何れかから得られるかを識別す
る。例えば出力信号Bから低レベルの信号が得られた場
合には図10に左側、また出力信号Aから低レベルの信
号が得られた場合には右側のフローに沿って処理する。
【0038】フローでは、まず、出力信号A又はBの立
ち上がり信号を検出する位置まで、空転域を超える回転
分でテレ端方向にモータ17を駆動し、立ち上がり信号
を検出した時点で所定パルス分だけ同方向にモータ17
を駆動してから停止する。変倍位置での待機状態では、
テレ方向回転伝達壁44aにアーム46が当接している
から、合焦駆動でテレ端方向にモータ17が駆動する
と、回転筒15の駆動が直ぐに後群用カム筒13に伝達
され、後群用カム筒13の回転と一緒にブラシ49aが
回転して、ブラシ49aが信号部56から外れる。ブラ
シ49aが外れた時点でコントローラ60に立ち上がり
の信号が入力され、これを受けてから一定パルス分だけ
モータ17を同方向に駆動した後に駆動を停止する。こ
れにより、ブラシ49aはその時点の変倍位置に対応し
た信号部56から図6に示す矢印方向に所定角度分だけ
回転した位置に移動する。このとき、アーム46には、
テレ方向回転伝達壁44aが当接した状態となる。
【0039】その後、コントローラ60は、被写体距離
を読み出し、その時点の変倍位置と被写体距離とに基づ
いたモータ駆動パルスをRAM65から読み出す。その
後、空転域内の回転量でワイド端方向にモータ17を駆
動し、この駆動中にロータリーエンコーダ62から得ら
れるパルスをカウントして、カウント値が読み出したモ
ータ駆動パルスの値にに一致した時点でモータ17の駆
動を停止する。合焦時のモータ17の駆動パルスは、空
転域内の回転量であるため、合焦動作後にはアーム46
が切り欠き部のテレ方向回転伝達壁44aから離れた状
態となる。勿論アーム46はワイド方向方向回転伝達壁
44bにも当接してなく、また、ブラシ49aは、空転
域内の回転であるため信号部56からテレ端方向にずれ
た状態のままとなっている。
【0040】合焦時のズームレンズ装置10の動きは、
最初にモータ17が空転域を超える回転量でテレ端方向
へ駆動され、その後空転域内の回転量でワイド方向に駆
動されるから、図14に示すように、最初にテレ端方向
へ駆動した時点で前群及び後群レンズ18,19は変倍
位置Znから各変倍軌跡A,Bを通って点線Cで示した
位置に移動し、その後空転域内の回転量でワイド端方向
に回転するから、前群レンズ18は、変倍軌跡Aを通っ
てG1に移動するのに対し、後群レンズ19は、回転筒
15の変位分だけの移動となるため、回転筒15とカム
開口38のカムとの合成変位となった変倍軌跡Bとは異
なり、回転筒15の変位軌跡Dを通って点G2に移動す
る。これにより、前群及び後群レンズ18,19が変倍
時とは異なる間隔で移動してその時点の被写体距離に合
焦する。ここで、合焦は、至近から無限大に向けてピン
トが合う方向で行われる。なお、制御の仕方によって無
限大から至近に向けてピントを合わせる動作とすること
もできる。
【0041】合焦駆動プログラムの実行後には、露出制
御プログラムが実行される。このプログラムにより、コ
ントローラ60は、被写体輝度と写真フイルムの感度と
に応じてシャッタ機構を作動させる。
【0042】露光完了後、コントローラ60は、待機駆
動プログラムを実行する。露光完了後には、前群及び後
群レンズ18,19がその時点の被写体距離に応じた合
焦位置に移動したままとなっている。したがって、ブラ
シ49aがその時点の変倍位置に応じた信号部56から
離れ、且つアーム46がテレ方向回転伝達壁44aから
離れた状態となっているため、待機駆動プログラムで
は、元の変倍位置に戻す制御を行う。
【0043】このプログラムが実行されると、元の変倍
位置に対応した信号部56が偶数番目か奇数番目か、す
なわち元の変倍位置に対応した信号部56から出力信号
Aが得られるか否かを判断する。この判断結果に基づい
て2つのフローのうちの何れか一方が選択され、選択し
たフローに基づいてコントローラ60が処理する。
【0044】コントローラ60は、まず空転域を超える
回転分でワイド端方向にモータ17を駆動する。この駆
動は、元の変倍位置に対応した信号部56の立ち上がり
信号及び立ち下がり信号を順に検知した後に一定パルス
分だけ駆動してから停止される。したがって、この駆動
により、ブラシ49aが元の変倍位置に対応した信号部
56を通過した回転位置に後群用カム筒13が回転す
る。その後コントローラ60は、元の変倍位置に対応し
た信号部56からの立ち下がり信号を検知するまで空転
域を超える回転量でテレ端方向にモータ17を駆動す
る。これにより、ブラシ49aが元の変倍位置に対応し
た信号部56に接触し、また、テレ方向回転伝達壁44
aがアーム46に当接した状態となる。
【0045】待機駆動プログラムの実行が終了すると、
フイルム給送が行われ、新たな撮影コマがカメラのアパ
ーチャーにセットされる。これにより、次回の撮影の準
備が整う。
【0046】前述したプログラムの実行が行われていな
い待機中には、一定時間毎に、待機駆動プログラムが実
行される。これが実行されると、まず、コントローラ6
0は、実行時点で得られている出力信号A又は出力信号
Bの信号レベルを読み取り、低レベルの信号であるか否
かを判断する。変倍操作後、及び待機駆動プログラム実
行後には、必ずブラシ49aが信号部56に接触した状
態であるため、出力信号A又は出力信号Bから低レベル
の信号が得られるはずである。しかしながら、外力や振
動等が鏡筒に加わった場合、後群用カム筒13が空転域
内で空転する恐れがある。この場合、ブラシ49aが信
号部56から外れない程度の空転であれば問題ないのに
対し、外れる程に空転すると、そのまま合焦駆動プログ
ラムを実行した場合ピントボケになる恐れがある。後群
用カム筒13の空転方向は、回転筒15が回転しないた
め、アーム46がワイド方向回転伝達壁44aに向けて
回転する方向となる。したがって、ブラシ49aは、信
号部56から後群用カム筒13のテレ方向への回転方向
に沿ってずれる。
【0047】このため、出力信号A又は出力信号Bから
低レベルの信号が得られない場合には、元の変倍位置に
対応した信号部56を通過するまでワイド端方向に空転
域を超える回転量でモータ17を駆動し、元の変倍位置
に対応した信号部56を通過してから所定パルス分だけ
駆動後にモータ17の駆動を停止する。その後にテレ端
方向に空転域を超える回転量でモータ17を駆動して元
の信号部56の立ち下がり信号を得た時点でモータ17
の駆動を停止する。これにより、テレ方向回転伝達壁4
4aにアーム46が当接し、且つ元の変倍位置に対応し
た信号部56にブラシ49aが接触した回転位置に後群
用カム筒13を戻すことができる。
【0048】電源スイッチ66をOFFすると、コント
ローラ60は、空転域を超える回転量でワイド端方向に
モータ17を駆動する。この間、コントローラ60は、
出力信号Hpを監視する。ズームレンズ装置10が沈胴
位置に後退すると、ブラシ49aが沈胴位置用パターン
53に接触する。このとき信号検出部55を介してコン
トローラ60に出力信号Hpが入力され、これを受けた
時点でコントローラ60はモータ17の駆動を停止す
る。
【0049】上記実施形態の回転筒15と前群支持筒1
1とは本発明の前群用案内筒に、また、後群用カム筒1
3が本発明の後群用案内筒に、さらにコントローラ60
が本発明の位相識別手段、変倍駆動制御手段、合焦駆動
制御手段、及び待機駆動制御手段を構成する。
【0050】上記実施例のズームレンズ装置10では、
空転域内の回転を与えて前群及び後群レンズ19,19
を移動して合焦を行う構造となっているが、本発明では
これに限らず、空転域内の回転を与えて前群レンズだけ
を移動して合焦を行う構造としてもよい。この場合に
は、回転筒15と前群支持筒11との2段突出構造の代
わりに、前群支持筒11だけを突出させる一段突出構
造、すなわち回転筒15と固定筒16との間のヘリコイ
ドネジ21,25を省略し、回転筒15を光軸20の方
向へ進退させない構成にすればよい。これによれば、回
転筒15に空転域内の回転を与えることで、後群レンズ
19を停止させたまま前群レンズ18だけがその変倍軌
跡上に沿って移動し、したがって、変倍時とは異なる間
隔となるから、合焦が行える。
【0051】また、空転域内の回転を与えて後群レンズ
19だけを移動して合焦を行うズームレンズの構造とし
てもよい。この場合には、ズームレンズ装置を、回転
筒、前群支持筒、前群レンズ、後群レンズ、及び空転域
とから構成する。回転筒は、モータで駆動される。前群
支持筒は、回転筒の変位に連動して前群レンズを光軸方
向に移動させる。後群レンズは、回転筒の変位に連動し
て回転筒内で光軸方向に移動する。空転域は、回転筒と
前群支持筒との間の連係部に設けられ、一定範囲内で回
転筒のみの変位を許容する。変倍時には、回転筒が空転
域を越えて変位するように駆動させる。これにより、前
群レンズ及び後群レンズがこれらの間隔を変えながら光
軸方向に移動する。また、合焦時には、回転筒が空転域
内で変位するようにモータを駆動させる。これにより、
前群レンズの位置を停止したまま後群レンズだけがその
変倍軌跡上に沿って移動し、前群及び後群レンズとの間
隔が変倍時とは異なるから合焦させることができる。
【0052】また、上記実施例では、第1及び第2パタ
ーン51,52の信号部から変倍位置に応じた後群用カ
ム筒の回転位置ごとにずれて2相の信号を出力する導体
パターン部材48を用いている。このため、従来から周
知のコードを用いて絶対的な回転位置を検出する手段で
は、二値信号の何れか一方を入力する信号部を、変倍位
置に応じた回転筒の回転位置ごとで、二値信号の何れか
一方の組み合わせからなるコードが異なるように、半径
方向に並べて配列した導体パターン部材を用いているた
め、ワイド端とテレ端との間で変倍位置を新たに増やす
場合に、新たに増やす変倍位置に応じたコードを作成す
るために、半径方向に信号部を新たに並べる必要性が生
じ、導体パターン部材の形状が半径方向に大きくなる欠
点があった。これに対し、上記実施形態では第1及び第
2パターン51,52を並べて設け、対向する向きで信
号部56を交互に追加すればよいだけなので鏡筒のコン
パクト化を図ることができる。
【0053】また、上記実施形態では、合焦駆動をシャ
ッタボタン67の全押し操作に応答して行っているが、
シャッタボタン67の半押し操作に応答して行うように
してもよい。この場合には、シャッタボタン67の全押
し操作に応答して露光制御だけを行う。
【0054】上記実施形態では変倍位置を8個としてい
るが、本発明ではこの数に特定されない。ワイド端とテ
レ端との間に変倍位置を追加する場合には、前群及び後
群レンズ18,19の停止位置を図13に示した変倍軌
跡A,Bの上に制限なくとれる。また、第1及び第2パ
ターン51,52の上の、新たに追加した変倍位置に応
じた後群用カム筒13の回転位置に信号部56を交互に
追加すればよい。
【0055】さらに、上記実施例では、回転位置検出手
段を摺動子49と導体パターン部材48とによる接触式
の検出手段としているが、非接触式としてもよい。この
場合には、導体パターン部材48の代わりに、後群用カ
ム筒13の回転方向に2列で、且つ各々の列で後群カム
筒13の回転位置ごとにずらした配列で孔を設けた部材
を用い、また各列の孔を検出する2つの反射型フォトセ
ンサを摺動子49の代わりに後群用カム筒13に設け
る。これによれば、非接触式なので接触式に比べて耐久
性が向上するとともに、回転筒13の回転速度を高速に
しても確実に検出できるから、高速なズーミングが可能
となる。
【0056】また、第1及び第2パターン51,52の
信号部56を光軸20を中心とする回転方向に沿って配
列しているが、直線状に配列してもよい。この場合に
は、信号部を直進状に配列した第1及び第パターンを後
群用カム筒13の外周で且つその回転方向に沿わして取
り付け、また、摺動子を直進ガイド筒12の内面に設け
ればよい。これによれば、回転位置検出手段を鏡筒間に
組み込めるから、ズームレンズ装置10の光軸20の方
向に沿った長さをコンパクトにすることができる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明のズームレンズ装
置では、空転域を越えて回転筒を変位させることによっ
て前群レンズ及び後群レンズを移動して変倍を行った
後、回転筒を空転域内で回転させることで前群又は後群
レンズとの何れか一方、或いは両方を変倍時とは異なる
レンズ間隔となるように光軸方向に沿って移動して合焦
を行うから、ワイド端とテレ端との間に新たな変倍位置
を制限なく追加することができる。また、本発明のズー
ムレンズ装置では、空転域を介してモータの駆動が伝達
される従動側の前群レンズ又は後群レンズの変位位置を
検出しているから、従動側のレンズの回転位置が空転域
内で空回りする不都合を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズ装置の概略を示す分解斜視図であ
る。
【図2】ズームレンズ装置の沈胴位置の状態を示した断
面図である。
【図3】ズームレンズ装置のワイド端の状態を示す断面
図である。
【図4】ズームレンズ装置のテレ端の状態を示した断面
図である。
【図5】切り欠き部とアームとの関係及び導体パターン
部材と摺動子との関係を示した説明図であり、フイルム
面側から見ている。
【図6】摺動子と導体パターン部材との関係を概略的に
示した説明図である。
【図7】ズームレンズ装置を制御するためのメインプロ
グラムを示したフローチャートである。
【図8】テレ端方向に変倍操作が行われたときに実行さ
れるテレ方向駆動プログラムを示したフローチャートで
ある。
【図9】ワイド端方向に変倍操作が行われたときに実行
されるワイド方向駆動プログラムを示したフローチャー
トである。
【図10】合焦時に実行される合焦駆動プログラムを示
したフローチャートである。
【図11】露光完了後に実行される待機駆動プログラム
を示したフローチャートである。
【図12】待機中に実行されるエラー処理プログラムを
示したフローチャートである。
【図13】変倍時のモータ回転量に対する前群及び後群
レンズの光軸方向への移動を示したグラフである。
【図14】合焦時のレンズの動きを示したグラフであ
る。
【符号の説明】
11 前群支持筒 12 直進ガイド筒 13 後群用カム筒 14 後群支持筒 15 回転筒 16 固定筒 17 モータ 38 カム開口 48 導体パターン部材 49 摺動子 50 アース用パターン 51 第1パターン 52 第2パターン 56 信号部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 幸博 埼玉県朝霞市泉水3丁目13番45号 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H044 BE02 BE08 BE18 DA01 DA02 DA04 DB02 DC01 DD02 DD03 DD08 DE06 EF03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一のモータの駆動が入力されることで
    回転する回転筒と、この回転筒の回転力を利用して前群
    レンズを光軸方向に移動させる前群用案内筒と、前記回
    転筒の回転力を利用して前記回転筒内で後群レンズを光
    軸方向に移動させる後群用案内筒と、前記回転筒と前群
    用案内筒又は後群用案内筒との間の、前記回転筒からの
    回転力が伝達される連係部に設けられ、一定範囲内で回
    転筒のみの回転を許容する空転域と、前群用案内筒又は
    後群用案内筒の変位を検出する変位位置検出手段とを有
    し、前記空転域を越えて前記回転筒を回転させることで
    前群レンズ及び後群レンズをこれらの間隔を変えながら
    光軸方向に移動して変倍を行った後、前記回転筒を空転
    域内で回転させることで前群又は後群、或いは両方のレ
    ンズ群を変倍時とは異なるレンズ間隔となるように光軸
    方向に移動して合焦を行うことを特徴とするズームレン
    ズ装置。
  2. 【請求項2】 前記回転位置検出手段は、前記後群用案
    内筒又は固定部材との何れか一方に設けられた摺動子
    と、 前記他方に設けられ、前記後群用案内筒の回転軌跡上
    で、且つ少なくともワイド端とテレ端との間での変倍位
    置に応じた後群用案内筒の回転位置ごとに配列された複
    数の信号部をもった導体パターン部材とを備えており、 前記後群用案内筒の回転に連動して前記導体パターン部
    材と摺動子とが相対的に変位することで、二値信号のう
    ちの信号部に対応した信号を、変倍位置に応じた後群用
    案内筒の回転位置ごとにずらして交互に出力することを
    特徴とする請求項1又は2記載のズームレンズ装置。
  3. 【請求項3】 前記導体パターン部材は、複数の信号部
    のうちのワイド端に応じた後群用案内筒の回転位置から
    テレ端に応じた後群用案内筒の回転位置の信号部に向け
    て数えて奇数番目の信号部を持った第1パターンと、偶
    数番目の信号部を持った第2パターンとから構成されて
    いることを特徴とする請求項2記載のズームレンズ装
    置。
  4. 【請求項4】 変倍完了後その直前に回転位置検出手段
    から出力された信号が前記2相のうちの何れの出力かを
    識別する位相識別手段と、前記空転域を越えて回転筒が
    回転するようにモータを駆動させ、その後、前記識別し
    た位相とは異なる位相の信号の出力を検知したときにモ
    ータの駆動を停止する変倍駆動制御手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項2記載のズームレンズ装置。
  5. 【請求項5】 前記変倍駆動制御手段は、前記連係部で
    の連係形態が前記空転域を前記回転筒の回転方向の何れ
    か一方に寄せて連係した一定な形態となるように、前記
    位相識別手段の識別に応じてモータの駆動方向を切り替
    えることを特徴とする請求項4記載のズームレンズ装
    置。
  6. 【請求項6】 合焦時に回転筒を空転域内で回転させる
    ようにモータの駆動を制御する合焦駆動制御手段を備
    え、前記合焦駆動制御手段は、変倍位置に応じた回転位
    置から、回転位置検出手段から信号部に応じた信号が出
    力されない回転位置まで後群用案内筒が回転するように
    空転域を超えた回転量でモータを一方向に駆動させた後
    に、前記空転域内の回転量でモータを他方向に駆動させ
    ることを特徴とする請求項2記載のズームレンズ装置。
  7. 【請求項7】 露光完了前の変倍位置に応じた後群用案
    内筒の回転位置で回転位置検出手段から出力された信号
    が前記2相のうちの何れの出力かを識別する位相識別手
    段と、後群用案内筒の回転位置が前記変倍位置に応じた
    回転位置となる方向に向けて、且つ空転域を超えて回転
    筒を回転し、その後に、前記識別した位相とは異なる位
    相の信号の出力を検知したときにモータの駆動を停止す
    ることで、後群用案内筒の回転位置を元の変倍位置に応
    じた回転位置に戻して待機する待機駆動制御手段とを備
    えたことを特徴とする請求項6記載のズームレンズ装
    置。
  8. 【請求項8】 前記待機駆動制御手段は、前記連係部で
    の連係形態が前記空転域を前記回転筒の回転方向の何れ
    か一方に寄せて連係した一定な形態となるように、前記
    位相識別手段の識別に応じてモータの駆動方向を切り替
    えることを特徴とする請求項7記載のズームレンズ装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103163620A (zh) * 2011-12-16 2013-06-19 佳能企业股份有限公司 镜头机构
JP2016173606A (ja) * 2016-06-22 2016-09-29 リコーイメージング株式会社 レンズ鏡筒

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