JP2000303799A - 対面交通道路トンネルにおける集中排気設備の火災時制御方法及びその集中排気設備 - Google Patents

対面交通道路トンネルにおける集中排気設備の火災時制御方法及びその集中排気設備

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JP2000303799A
JP2000303799A JP11111176A JP11117699A JP2000303799A JP 2000303799 A JP2000303799 A JP 2000303799A JP 11111176 A JP11111176 A JP 11111176A JP 11117699 A JP11117699 A JP 11117699A JP 2000303799 A JP2000303799 A JP 2000303799A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対面交通道路トンネル内における火災発生時
の排風機停止による過渡現象を極力防止しつつ、対面交
通道路トンネル内の風速が収束する時間を短くできて円
滑に且つ速やかに風速零化制御などの火災時制御へ移行
できる対面交通道路トンネルにおける集中排気設備の火
災時制御方法及び集中排気設備を提供する。 【解決手段】 対面交通道路トンネル10内に設けた集
中排気用の換気坑15内に排風機20を設置するととも
に換気坑15を開閉するダンパー25を設ける。通常時
はダンパー25を開いた状態で排風機20を運転して対
面交通道路トンネル10内の空気を集中排気して換気す
る。火災発生時は、排風機20を停止すると共に、排風
機20を停止してから所定時間経過後にダンパー25を
閉じるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対面交通道路トン
ネルの換気システムに係り、特に長大な対面交通道路ト
ンネル内において火災が発生した時にトンネル利用者が
安全にトンネル外へ避難するために行う対面交通道路ト
ンネルにおける集中排気設備の火災時制御方法及びその
集中排気設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、対面交通道路トンネルにおける主
たる換気方式として集中排気縦流換気方式が採用されて
おり、図1に示すようにトンネル10の中央部付近に集
中排気用の換気坑15を設け、該換気坑15内に複数台
の排風機20を設置するとともに、各排風機20の排気
側に換気坑15を開閉するダンパー25を設け、通常時
はダンパー25を開いた状態で排風機20を運転するこ
とでトンネル10内の空気を換気坑15から集中排気し
て換気せしめるように構成されている。
【0003】なおこの種のトンネル10には別途、トン
ネル10の天井などに取り付けてトンネル10内の空気
の流れを制御するジェットファン30や、トンネル10
内の空気をダクト35内に取り入れてばい煙を取り除い
た後にトンネル10内に戻す電気集塵機40などが取り
付けられている。なお50はダクト35を開閉するダン
パーである。
【0004】一方この種の対面交通道路トンネルには、
図2に示すように火災などの事故発生時に避難するため
の避難坑45が設けられる場合がある。そして図2に示
すように、事故などによる火災発生時には火災発生地点
Aを境にして下流側の車両は自力でトンネル外へ脱出で
きるが、上流側の車両は停止し、停止した車両の運転手
及び搭乗者は車両を降りてトンネル10の入り口側坑口
B,C、もしくは避難坑45等を通って歩行によりトン
ネル10外へ避難する。
【0005】このとき火災発生地点Aを挟んで歩行によ
る避難経路は左右対称となることから、煙やガスの沈降
及び拡散によって避難が妨げられることを極力防ぐた
め、運転中の排風機20やジェットファン30や電気集
塵機40の各駆動機を停止し空気の流れを停止するよう
にしている。
【0006】図11は火災発生時の排風機20などの停
止制御概要フロー図である。同図に示すように防災設備
から火災信号が出力された場合は、通常の換気モードか
ら火災モードへ移行し、運転中のジェットファン30と
電気集塵機40と排風機20の各駆動機を火災発生と同
時に全て停止すると同時に、ダンパー25とダンパー5
0を全閉して塞ぐことで、トンネル10内の風速を速や
かに低風速へ収束させるようにしている。
【0007】しかしながら長大トンネルにおいては、空
気の慣性力や避難する車両、さらに気象・地形的要因に
よる自然風の影響により、上記制御を行うだけではトン
ネル内風速を短時間に低風速に収束させることは非常に
困難であった。そのためまず上記制御を行ってトンネル
10内の風速を低風速へ収束させた後に、さらにこれら
トンネル10内の風速を発生させるエネルギーのベクト
ルと逆のベクトルのエネルギーをジェットファン30を
主体として運転することにより与えることで、短時間で
風速をゼロ付近に収束させる制御、いわゆる風速零化制
御が採用・実施されている。
【0008】しかしながら前記排風機20等を停止して
風速零化制御に移行しようとする際には、以下のような
過渡現象の問題があった。即ち長大な対面交通道路トン
ネルで主たる換気方式が前述の集中排気縦流換気方式で
換気坑15がトンネル10の中央部付近にある場合、火
災発生と同時に運転している排風機20を一斉停止し、
同時にダンパー25を全閉にすると、エアハンマー現象
が発生する場合がある。これは通常換気時のトンネル内
空気の流れの方向が排気合流点(換気坑15の位置)P
を挟んで両側の区間1,2で反対向きとなるためであ
り、急激に排風機20の風量を減少させることで数百ト
ンにも及ぶ空気柱が毎秒数メートルの速度で衝突するエ
ネルギーに起因する。
【0009】図12は火災発生時に排風機20とダンパ
ー25とを同時に停止した際の排気合流点Pの両側(区
間1,2)の風速の時間的変化状態を示す図である。風
速は各区間1,2のそれぞれ中央位置での測定値である
(以下の各実施形態においても同じ)。同図に示すよう
に排風機20を停止し、ダンパー25が略全閉となった
ときから両区間1,2においてエアハンマーが発生し、
排気合流点Pを挟んで風向が定周期で反転する圧縮性挙
動が見られ、反転周期はほぼ坑口B,Cから排気合流点
Pまでの距離を音速で割った値となる。またその時の風
速値の変動はトンネル10内の排気合流点P付近よりも
坑口B,C付近の方がかなり大きくなり、場合によって
は初期の反転風速差は絶対値で5m/s程度になる場合
がある。この過渡現象は数分間にわたり継続する。
【0010】このようにエアハンマーが発生するとトン
ネル10内の風向と風速とが共に短時間で大きく変動す
ることから、火災により発生した火が風に煽られて火勢
が強まったり、トンネル10の上部に滞留した熱い煙が
風により冷却されて沈降し拡散することにより、避難者
が避難に必要とされる数分間の間にトンネル10内の避
難環境が悪化する懸念がある。
【0011】ところでこのような過渡現象を前記ジェッ
トファン30などを用いて抑制することは不可能であ
る。これはエアハンマーによって発生する圧力波のエネ
ルギーはジェットファン30などの換気機1台当たりの
発生する昇圧力に比して非常に大きいため短時間で多数
台のジェットファン30を起動する必要があること、ま
た風向が反転する周期が非常に短くジェットファン30
の反転が追従できないことなどが要因である。
【0012】また過渡現象の発生原因が急激な排風機2
0の停止による圧力上昇であれば、複数台の排風機20
を段階的に停止する方法も考えられる。しかしながら排
風機20の運転台数が多くなればトンネル10内の風速
が低下するまでに時間を要することになり、短時間で風
速を抑えることができなくなる。
【0013】一方排風機20だけを止めてダンパー25
を開放状態のままにした場合には、エアハンマーという
過渡現象を抑制することは可能である。ここで図13は
火災発生時にダンパー25を開放状態のまま排風機20
を停止(ジェットファン30や電気集塵機40も停止す
る)した際の区間1,2の風速の時間的変化状態を示す
図である。このように制御すれば同図に示すようにエア
ハンマーを抑制することはできる。しかしながら区間
1,2におけるトンネル10内の風速は慣性力により、
長い間(数分間)集中排気の通風形態を維持し続け、両
区間1,2の風速が同一に収束するにはダンパー25を
閉止する場合(図10参照)よりもかなり長くなってし
まう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたものでありその目的は、対面交通道路トン
ネル内における火災発生時の排風機停止による過渡現象
を極力防止しつつ、対面交通道路トンネル内の風速が収
束する時間を短くできて円滑に且つ速やかに風速零化制
御などの火災時制御へ移行できる対面交通道路トンネル
における集中排気設備の火災時制御方法及び集中排気設
備を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では、ダンパーの
閉止方法に着目し、その閉止タイミングを変更すること
によって過渡現象を極力抑え、且つ風速の収束を早める
ことで風速零化制御などへの速やかな移行を可能にし
た。即ち本発明は上記問題点を解決するため、対面交通
道路トンネル内に設けた集中排気用の換気坑内に排風機
を設置するとともに換気坑を開閉するダンパーを設け、
通常時はダンパーを開いた状態で排風機を運転すること
で対面交通道路トンネル内の空気を集中排気して換気
し、火災発生時は、前記排風機を停止すると共に、排風
機を停止してから所定時間経過後にダンパーを閉じるよ
うに構成した。また本発明は、対面交通道路トンネル内
に設けた集中排気用の換気坑内に排風機を設置するとと
もに換気坑を開閉するダンパーを設け、通常時はダンパ
ーを開いた状態で排風機を運転することで対面交通道路
トンネル内の空気を集中排気して換気し、火災発生時
は、前記排風機を停止すると共に、前記ダンパーを最初
は遅くて途中から速くなる閉止速度で閉止した。また本
発明は、対面交通道路トンネル内に設けた集中排気用の
換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開閉する
ダンパーを設け、通常時はダンパーを開いた状態で排風
機を運転することで対面交通道路トンネル内の空気を集
中排気して換気し、火災発生時は、前記排風機を停止す
ると共に、前記ダンパーを閉止し始めて所定の開度のと
きに一旦停止し、その後全閉にすることとした。また本
発明は、対面交通道路トンネル内に設けた集中排気用の
換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開閉する
ダンパーを設け、さらに排風機吸込側と排風機吐出側を
直結するバイパスダクトとバイパスダクトを開閉するバ
イパスダンパーとを設け、通常時はバイパスダンパーを
閉じ、排風機のダンパーを開いた状態で排風機を運転す
ることで対面交通道路トンネル内の空気を集中排気して
換気し、火災発生時は、前記排風機を停止してそのダン
パーを閉じると共に、前記バイパスダンパーを所定時間
開くように構成した。また本発明は、対面交通道路トン
ネル内に設けた集中排気用の換気坑内に排風機を設置す
るとともに換気坑を開閉するダンパーを設け、さらに排
風機吸込側と排風機吐出側を直結するバイパスダクトと
バイパスダクトを開閉するバイパスダンパとを設けるこ
とによって対面交通道路トンネルにおける集中排気設備
を構成した。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 〔第1実施形態〕図3は本発明の第1実施形態にかかる
火災発生時の排風機20などの停止制御概要フロー図で
ある。この実施形態において前記図11に示す従来例と
相違する点は、排風機20の駆動機を停止したときにそ
のダンパー25を同時に駆動せず、所定時間Tだけ経過
した後にこれを駆動して全閉にするようにした点のみで
ある。
【0017】即ちこの実施形態の場合、防災設備から火
災信号が出力された場合は、排風機20などの制御を通
常の換気モードから火災発生時の火災モードへ移行し、
運転中のジェットファン30の駆動機全台と運転中の電
気集塵機40の駆動機全台と運転中の排風機20の駆動
機全台とを火災発生と同時に全て停止する。同時に電気
集塵機40用のダンパー50を全閉にする。一方ダンパ
ー25は排風機20の駆動機の停止タイミングより遅延
した所定時間T経過後に駆動してこれを閉止する。なお
場合によってはダンパー25の全台を遅延して閉止する
必要はなく、必要に応じてそのうちの何台かを排風機2
0の閉止と同時に閉止し、それ以外のものを遅延して閉
止するようにしても良い。
【0018】遅延する時間T及び遅延するダンパー25
の台数は、現地試験や既存のシミュレーションにより設
定する。
【0019】図4は火災発生時に排風機20やダンパー
25等を以上のように制御した場合の排気合流点Pの両
側(区間1,2)の風速の時間的変化状態を示す図であ
る。この実施形態のように排風機20の駆動機の停止タ
イミングよりダンパー25の閉止タイミングを遅らせる
と、同図に示すようにトンネル10内の風速の収束時間
は前記図12に示す従来の停止方法の場合とほとんど変
わらずに急速に収束すると同時に、過渡的な風向風速の
変動(エアハンマー)はほとんど発生せず、抑制するこ
とができた。
【0020】〔第2実施形態〕図5は本発明の第2実施
形態にかかる火災発生時の排風機20の停止制御概要フ
ロー図である。ジェットファン30と電気集塵機40の
制御は第1実施形態と同じなのでその記載を省略してい
る。この実施形態において前記図3に示す実施形態と相
違する点は、運転している全排風機20の駆動機を停止
すると同時にダンパー25の閉止駆動も開始するが、イ
ンバータ駆動制御によってダンパー25の閉止速度を2
スピード制御し、エアハンマーの発生する恐れのある開
度の間はダンパー25の閉止速度を遅くし、次にエアハ
ンマーによる圧縮挙動の影響が少なくなる開度から急閉
止するように制御した点である。インバータ制御の代わ
りに、ダンパーモータのオンオフ動作を短時間に何度も
繰り返し行うインチング運転をし、見かけ上の閉止速度
を変えるように制御してもよい。
【0021】なおこの実施形態の場合もダンパー25が
複数台ある場合は、必ずしも全台上記のように2スピー
ド制御する必要はなく、必要に応じてそのうちの何台か
を上記のように制御すれば良い。ダンパー25の閉止速
度及び2スピード制御するダンパー25の台数は、現地
試験や既存のシミュレーションにより設定する。また必
ずしも2スピード制御に限られず、3スピード以上の閉
止速度に切り換えるようにしても良いし、連続的にスピ
ードを速くしていくようにしても良い。要はダンパー2
5を閉じる際の閉止速度を最初は遅く、途中から早くな
るようにすれば良い。
【0022】図6は火災発生時に排風機20とダンパー
25とを以上のように制御した場合の排気合流点Pの両
側(区間1,2)の風速の時間的変化状態を示す図であ
る。この実施形態のように制御してもトンネル10内の
風速は急速に収束すると同時に、過渡的な風向風速の変
動(エアハンマー)はほとんど発生せず、抑制すること
ができる。
【0023】〔第3実施形態〕図7は本発明の第3実施
形態にかかる火災発生時の排風機20の停止制御概要フ
ロー図である。ジェットファン30と電気集塵機40の
制御は第1実施形態と同じなのでその記載を省略してい
る。この実施形態において前記図3に示す実施形態と相
違する点は、運転している全排風機20の駆動機を停止
すると同時にダンパー25の閉動作を開始して所定の中
間開度(エアハンマー現象による圧縮挙動への影響が少
ない開度)まで閉じるが、中間開度まで閉じた時点でダ
ンパー25の閉動作を一旦停止して所定の時間Tだけそ
のままの状態を維持し、その後再びダンパー25の駆動
を開始してこれを全閉にするように制御した点である。
ダンパー25を再駆動する時点は、トンネル内発生圧力
がほぼ開放された時点である。なおこの実施形態の場合
もダンパー25が複数台ある場合は、必ずしも全台上記
のように駆動制御する必要はなく、必要に応じてそのう
ちの何台かを上記のように制御すれば良い。またダンパ
ー25を1箇所の開度だけでなく、2箇所以上の開度で
複数回停止させても良い。
【0024】ダンパー25が停止する中間開度は、エア
ハンマー現象が発生しない(又は影響が少ない)開度に
設定するが、その開度や再び始動するまでの待ち時間及
び上記のように駆動制御するダンパー25の台数は、現
地試験や既存のシミュレーションにより設定する。
【0025】図8は火災発生時に排風機20とダンパー
25とを以上のように制御した場合の排気合流点Pの両
側(区間1,2)の風速の時間的変化状態を示す図であ
る。この実施形態のように制御してもトンネル10内の
風速は急速に収束すると同時に、過渡的な風向風速の変
動(エアハンマー)はほとんど発生せず、抑制すること
ができる。
【0026】〔第4実施形態〕図9は本発明の第4実施
形態にかかる対面交通道路トンネルにおける集中排気設
備を示す全体概略構成図である。同図において図1に示
す集中排気設備と同一部分には同一符号を付してその詳
細な説明は省略する。同図に示す設備においても前記図
1に示す設備と同様に、トンネル10内に設けた集中排
気用の換気坑15内に複数台の排風機20を設置すると
ともに換気坑15を開閉するダンパー25を設けてい
る。そして図1に示す設備と相違する点は、排風機20
の吸込側と排風機20の吐出側を直結するバイパスダク
ト55を設け、且つバイパスダクト55内にこれを開閉
するバイパスダンパー60を取り付けた点にある。
【0027】バイパスダクト55は、この実施形態にお
いては排風機20の取り付けスペースを利用している
が、別途ダクトを別の場所に設けることで構成してもよ
い。バイパスダンパー60は通常時は全閉となってい
る。
【0028】図10は図9に示す集中排気設備を用いた
場合の火災発生時の排風機20の停止制御概要フロー図
である。
【0029】即ちこの実施形態の場合、防災設備から火
災信号が出力された場合は、排風機20などの制御を通
常の排気モードから火災モードへ移行し、運転中の排風
機20の駆動機全台を停止すると同時にそのダンパー2
5を全閉にする。このときジェットファン30などの駆
動機も同時に停止することは言うまでもない。一方同時
にそれまで全閉にされていたバイパスダンパー60を全
開にする。これによってダンパー25を閉じることによ
る圧力上昇をバイパスダンパー60から逃がすことがで
き、前記各実施形態と同様にトンネル10内のエアハン
マーが防止できる。そして所定時間T経過後、バイパス
ダンパー60を再び全閉にする。
【0030】以上のように制御しても、前記各実施形態
と同様にトンネル10内の風速は急速に収束すると同時
に、過渡的な風向風速の変動(エアハンマー)はほとん
ど発生せず、抑制することができる。
【0031】なおバイパスダンパー60の開閉速度と全
開としている時間Tは、エアハンマー現象が発生しない
(又は影響が少ない)ように、現地試験や既存のシミュ
レーションにより設定する。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、ダンパーの閉止タイミングを変更したり、バイパス
ダクト等を設けたりしたので、火災発生時の排風機停止
による対面交通道路トンネル内風向風速の変動(過渡現
象)を最小限に押さえ、かつ、迅速に対面交通道路トン
ネル内風速を収束させることができて円滑に且つ速やか
に風速零化制御などの火災時制御へ移行できるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】対面交通道路トンネルにおける集中排気設備を
示す全体概略構成図である。
【図2】対面交通道路トンネルの避難坑45の設置状態
を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる火災発生時の排
風機20などの停止制御概要フロー図である。
【図4】第1実施形態のように制御した場合のトンネル
10内風速の時間的変化を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる火災発生時の排
風機20の停止制御概要フロー図である。
【図6】第2実施形態のように制御した場合のトンネル
10内風速の時間的変化を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態にかかる火災発生時の排
風機20の停止制御概要フロー図である。
【図8】第3実施形態のように制御した場合のトンネル
10内風速の時間的変化を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態にかかる対面交通道路ト
ンネルにおける集中排気設備を示す全体概略構成図であ
る。
【図10】本発明の第4実施形態にかかる火災発生時の
排風機20の停止制御概要フロー図である。
【図11】従来の火災発生時の排風機20などの停止制
御概要フロー図である。
【図12】従来の制御方法によるトンネル10内風速の
時間的変化を示す図である。
【図13】ダンパー25を開放状態のまま排風機20な
どを停止した際のトンネル10内風速の時間的変化を示
す図である。
【符号の説明】
10 トンネル(対面交通道路トンネル) 15 換気坑 20 排風機 25 ダンパー 30 ジェットファン 35 ダクト 40 電気集塵機 45 避難坑 50 ダンパー 55 バイパスダクト 60 バイパスダンパー B,C 坑口 P 排気合流点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対面交通道路トンネル内に設けた集中排
    気用の換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開
    閉するダンパーを設け、 通常時はダンパーを開いた状態で排風機を運転すること
    で対面交通道路トンネル内の空気を集中排気して換気
    し、 火災発生時は、前記排風機を停止すると共に、排風機を
    停止してから所定時間経過後にダンパーを閉じることを
    特徴とする対面交通道路トンネルにおける集中排気設備
    の火災時制御方法。
  2. 【請求項2】 対面交通道路トンネル内に設けた集中排
    気用の換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開
    閉するダンパーを設け、 通常時はダンパーを開いた状態で排風機を運転すること
    で対面交通道路トンネル内の空気を集中排気して換気
    し、 火災発生時は、前記排風機を停止すると共に、前記ダン
    パーを最初は遅くて途中から速くなる閉止速度で閉止し
    たことを特徴とする対面交通道路トンネルにおける集中
    排気設備の火災時制御方法。
  3. 【請求項3】 対面交通道路トンネル内に設けた集中排
    気用の換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開
    閉するダンパーを設け、 通常時はダンパーを開いた状態で排風機を運転すること
    で対面交通道路トンネル内の空気を集中排気して換気
    し、 火災発生時は、前記排風機を停止すると共に、前記ダン
    パーを閉止し始めて所定の開度のときに一旦停止し、そ
    の後全閉にすることを特徴とする対面交通道路トンネル
    における集中排気設備の火災時制御方法。
  4. 【請求項4】 対面交通道路トンネル内に設けた集中排
    気用の換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開
    閉するダンパーを設け、さらに排風機吸込側と排風機吐
    出側を直結するバイパスダクトとバイパスダクトを開閉
    するバイパスダンパーとを設け、 通常時はバイパスダンパーを閉じ、排風機のダンパーを
    開いた状態で排風機を運転することで対面交通道路トン
    ネル内の空気を集中排気して換気し、 火災発生時は、前記排風機を停止してそのダンパーを閉
    じると共に、前記バイパスダンパーを所定時間開くこと
    を特徴とする対面交通道路トンネルにおける集中排気設
    備の火災時制御方法。
  5. 【請求項5】 対面交通道路トンネル内に設けた集中排
    気用の換気坑内に排風機を設置するとともに換気坑を開
    閉するダンパーを設け、さらに排風機吸込側と排風機吐
    出側を直結するバイパスダクトとバイパスダクトを開閉
    するバイパスダンパとを設けたことを特徴とする対面交
    通道路トンネルにおける集中排気設備。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101456681B1 (ko) 2013-07-31 2014-11-04 (주)설화엔지니어링 터널 환기용 제트 팬 연결 장치

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