JP2000303384A - 段ボール原紙およびその製造方法 - Google Patents

段ボール原紙およびその製造方法

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JP2000303384A
JP2000303384A JP11110575A JP11057599A JP2000303384A JP 2000303384 A JP2000303384 A JP 2000303384A JP 11110575 A JP11110575 A JP 11110575A JP 11057599 A JP11057599 A JP 11057599A JP 2000303384 A JP2000303384 A JP 2000303384A
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water
paper
corrugated cardboard
coated
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JP11110575A
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Takeshi Tsurumi
剛 鶴見
Yasutaka Kato
康高 加藤
Mitsuo Ueda
光男 上田
Soichi Tomita
宗一 富田
Naotaka Omori
直孝 大森
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は顔料塗工を行なわず、表面性に優れか
つ白紙光沢および印刷光沢に優れ、網点の再現性に優れ
た印刷仕上がりを目指し、また同時に製函時の罫割れも
防止できる段ボール原紙を堤供する。 【解決手段】基紙の片面に水および必要に応じて水溶性
物質を主成分とする水性組成物を水の塗布量として0.
5〜10g/m2塗布し、その直後にソフトカレンダー
処理する美粧印刷用途に適した段ボール原紙の製造方
法。上記水性組成物の塗布手段がマシンカレンダーであ
る段ボール原紙の製造方法。J Tappi紙パルプ試
験方法No.5に準ずる平滑度が50秒以上で、かつJ
IS−P−8142に準ずる光沢度が20%以上である
ことを特徴とする段ボール原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、段ボール原紙に関
し、さらに詳しくは、オフセット印刷、グラビア印刷、
フレキソ印刷における網点の欠落が少なく、かつ白紙光
沢、印刷光沢に優れる、美粧印刷用途に適した段ボール
原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】段ボール原紙は中芯と組み合わされて貼
合加工され、段ボール箱にして通常使用される。この際
外装段ボール原紙に近年内容製品の差別化のため、美化
・展示機能を向上させる美粧印刷を行なう要求が増加し
ている。この美粧印刷にはオフセット印刷、グラビア印
刷、フレキソ印刷などの各種印刷方式が採用される。
【0003】しかしながら、従来の段ボール原紙では、
抄造工程の最終段階で、マシンカレンダーで水ドクター
を付け、表面強度、光沢、平滑などの特性を改善を図っ
ているがまだ不十分であり、表面の平滑性が低く十分な
網点再現性が得られなかった。このためこれらの印刷が
要求される場合、一般的には塗工量10〜20g/m2
の顔料塗工層を有するコート白ボールが使用されてい
る。
【0004】しかし、これらコート白ボールは美粧印刷
適性を備えているものの、箱を成形した際、罫線部の塗
工層が割れ易く、いわゆる罫線割れ現象が多発し、製函
加工適性が劣り、安定製造が非常に困難であるため、ロ
ス率が多くなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は顔料塗工を行
なわず、表面性に優れかつ白紙光沢および印刷光沢に優
れた段ボール原紙を提供することで、網点の再現性に優
れた印刷仕上がりを目指すものである。また同時に製函
時の罫割れも防止できる段ボール原紙を堤供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基紙の片面に
水および必要に応じて水溶性物質を主成分とする水性組
成物を、好ましくはマシンカレンダーで水の塗布量とし
て0.5〜10g/m2塗工し、その直後にソフトニッ
プカレンダー処理することを特徴とする美粧印刷用途に
適した段ボール原紙の製造方法である。
【0007】また本発明は、J Tappi 紙パルプ
試験方法No.5に準ずる平滑度が50秒以上で、かつ
JIS−P−8142に準ずる光沢度が20%以上であ
ることを特徴とする上記の製造方法で得られる段ボール
原紙である。
【0008】
【発明の実施の形態】従来の段ボール原紙は平滑度がJ
Tappi No.5に準ずる50秒未満であり、一
方、美粧印刷をするためには印判のドットを細かくする
必要がある。このため表面が平滑でないとドットと原紙
表面が接触せず白抜けや印刷ムラなどが発生してしま
う。また高級感を出すには光沢性も重視されており、従
来のJIS−P−8142に準ずる光沢度が20%未満
の光沢では高級感が確保できなかった。
【0009】オンラインで平滑を得ようとするために
は、マシンカレンダー(多段鋳鋼ロール)やソフトニッ
プカレンダー(樹脂ロールと加熱可能金属ロールの組み
合わせ)処理が行なわれているが、顔料塗工が施されて
いない場合は、印刷適性を満足する高平滑度、高光沢度
は上記処理のみでは不十分であった。
【0010】本発明者らは上記ごとき難点を解決するべ
く鋭意検討を重ねた結果、好ましくはマシンカレンダー
で水あるいは水溶性物質を塗工した直後にソフトニップ
カレンダー処理を行なうことにより、高平滑、高光沢が
得ることができ、各種印刷に対応する目的を達成できた
のである。特に水溶性物質がバインダー成分として作用
する高分子物質であると、段ボール製函工程での罫線割
れを防止する作用が得られより好ましい。
【0011】ここに、本発明は基紙の片面に水、水溶性
物質あるいは高分子水性ポリマーを主成分とする水性組
成物を、好ましくはマシンカレンダーで塗工直後、水分
が紙層に完全に吸い込まれてしまう前に、ソフトニップ
カレンダー処理を行なうことにより得られる段ボ―ル原
紙である。
【0012】上記如き処理で平滑性、光沢性に優れ印刷
適性が改善される理由として、マシンカレンダーなどで
の塗工により塗工表面のみが高水分になるために表面の
みが緻密になり、ある程度の平滑性、光沢性が得られて
いるのに加え、さらに表面水分が保持されている状態を
ソフトニップカレンダーで高温、高圧処理するためにさ
らに表面が緻密化させることができ、高平滑、高光沢が
得られるものである。
【0013】段ボール原紙は一般に多層抄きであり、1
00〜400g/m2の範囲で抄造されている。原料は
パルプ、白物古紙、茶物(段ボール)古紙、新聞古紙な
どを組み合わせており、各層は30〜60g/m2程度
の付量になっている。また抄造時の内添薬品はサイズ
剤、紙力増強剤などが使用されており、印刷適性を上げ
るために表面にPVAなどの水溶性高分子をロッドコー
ター、バーコーター、サイズプレス、ゲートロールコー
ターなどの装置で乾燥工程の途中で塗布しているが美粧
性の優れた段ボール原紙は得られなかった。
【0014】本発明で採用する水溶性物質は、水の塗布
量を制御(付着量とマシンキャレンダーロールの幅方向
の付量均一性)しやすくするために粘性物質(増粘剤)
や、段ボール原紙が耐水性もしくは撥水性を具備してい
るために塗工した水が吸収されずらい場合に、段ボール
原紙の特性を損なわない範囲で添加する界面活性剤や、
水溶性バインダーとなる天然もしくは合成高分子物質が
挙げられる。具体的には、ポリアクリル酸塩、ポリアク
リルアミドおよびその誘導体、カチオン性・ノニオン性
・アニオン性・両性などの各種界面活性剤、各種澱粉類
およびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、セルロース誘導体、マレイン酸共重合物な
どが例示される。
【0015】その溶解濃度は、求める効果の程度により
適宜決定すればよく、例えばPVAであれば、0.01
〜0.1重量%程度とするのが良い。いずれにしても、
本発明では水の塗布量が重要であり、ソフトニップカレ
ンダーによる表面平滑化効果を得るには水の塗布量で
0.5〜10g/m2とすることが必要である。水溶性
バインダーを適用すると、段ボール原紙の表面強度を増
し、製函工程での罫線割れ防止性能を付与することがで
きる。
【0016】ちなみに、水の塗布量が0.5g/m2
満では段ボール原紙の表面を緻密にし、平滑度を高める
のに不十分であり、10g/m2を越えると、ソフトニ
ップカレンダーによる乾燥効果が不足し、片面の水分が
高い状態で巻き取られることになり、貼合時にカールを
生じ易くなるため好ましくない。
【0017】水の塗工装置にもなるマシンカレンダー入
口の紙水分(JIS−P−8127に準ずる)は4〜8
%とするのが好ましい。さらに好ましくは4〜5%であ
る。低水分の方は本発明の効果に対して特段の障害には
ならないが、過乾燥気味となり経済的でない。高水分側
はマシンカレンダー、ソフトニップカレンダーでも潰れ
やすくなり全体の厚みが減少し、表面のみを緻密化しよ
うとする本発明の効果を損なうことになる。
【0018】マシンカレンダーは通常板紙抄紙機に設置
されている2〜8スタック程度のチルドロールで構成さ
れるものが採用でき、可変クラウンロールを採用するこ
とがより好ましい。水あるいは水溶性物質を塗工したい
紙面に接するチルドロールにおいてウオーターボックス
などを用いて水膜を形成し、段ボール原紙に転移させ
る。塗布量は流量調整バルブなどを操作することで制御
することができる。マシンカレンダーでの加圧は特に必
要ではなく、処理ニップ数も任意に設定することができ
る。
【0019】ソフトニップカレンダーは、ソフトロール
と金属製の加熱ロールの組合せで紙をニップし、熱ロー
ル側の面に厚さを損なわずに光沢と平滑性を与えること
ができる装置であり、加熱方式で油を用いるものをソフ
トニップカレンダーと称するが、本発明は同様なロール
の組合せで加熱方式が蒸気を用いるグロスカレンダーで
あっても採用可能である。
【0020】ソフトニップカレンダーにおいて、加熱ロ
ールの温度は50〜200℃とすることが好ましく、線
圧は50〜200kgf/cmとするのが好ましい。温
度も線圧も低いと目的とする効果が得られず、両方が高
すぎると表面を緻密化する効果は得られるものの、紙厚
が減少してしまい紙の剛度が低下するため最終的に得ら
れる段ボールの圧縮強度が低くなったり、段ボール原紙
表面の白色度が著しく低下し外観不良になるため好まし
くない。
【0021】これらの手段は、特に限定するものではな
いが、通常の抄速すなわち100〜800m/分程度の
条件で達成可能である。抄紙機の最終工程に、マシンカ
レンダーとソフトニップカレンダーが設置されれば実施
可能である。なお、マシンカレンダーではなく、独立し
たコーターヘッド(例えばロッドコーター、エアナイフ
コーター、ブレードコーターなど)により、ソフトニッ
プカレンダーの直前で、水あるいは水溶性物質を塗工す
ることも本発明の実施態様に含まれる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。文
中、塗布量、濃度、組成、配合等を示す数値は、有効成
分または固型分の重量基準の数値である。
【0023】実施例1〜3 表層が米坪50g/m2の晒化学パルプから構成され、
中芯層(3層)および裏面層が段ボール古紙再生パルプ
からなる全体の米坪が170g/m2である段ボール原
紙(ライナー)を短網5層(ハイスピードウルトラフォ
ーマー)抄紙した。マシンカレンダー(6段、自重、)
の下から3段目で水のみを1.0g/m2塗工したもの
(実施例1)、ポリアクリルアマイド(0.2%溶液)
を1.2g/m2塗工したもの(実施例2)、PVA
(0.1%溶液)を1.5g/m2塗工したもの(実施
例3)をそれぞれ塗工直後にソフトニップカレンダーで
ロール温度180℃、線圧190kg/cmにて表面処
理を行い、実施例の段ボール原紙とした。
【0024】比較例1〜3 実施例1において、水を塗工しなかった他は実施例1と
同様にしたもの(比較例1)、ソフトニップカレンダー
処理を行わなかった他は実施例1と同様にしたもの(比
較例2)、水を塗工せず、ソフトニップカレンダー処理
も行わなかった他は実施例1と同様にしたもの(比較例
3)を得て、比較例の段ボール原紙とした。
【0025】評価方法 平滑度:J TAPPI 紙パルプ試験方法No.5に
準ずる。 白紙光沢度:JIS−P−8142に準ずる。 3)グラビア印刷:SMT社製グラビア印刷適性試験器
(PM−9004GP)を用いて黒インキで印刷した印
刷試料の、深さ10μmのハーフトーン部で評価した。 4)印刷光沢度:上記のハーフトーン部をJIS−P−
8142に準じて測定。 5)インキ着肉:上記のハーフトーン部のインキ濃度を
マクベス濃度計(サカタインクス社製)により測定。濃
度が高いほど網点欠落が少ないことを示す。 6)罫割率:105℃にて水分2%にし、流れに直角に
折り曲げたときの表層の割れる割合で評価。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】表より明らかように、本発明の実施例で
得られたライナーは平滑性、光沢性に優れており、従来
のライナーにない優れた印刷適性を持つものであった。
また、バインダー成分を含む水を塗工した場合には罫割
率も低く良好な製函適性を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 宗一 長野県松本市大字笹賀5200−1 王子製紙 株式会社松本工場内 (72)発明者 大森 直孝 東京都中央区銀座4−7−5 王子製紙株 式会社内 Fターム(参考) 4L055 AG15 AG64 AG72 AH16 BE01 BE02 BE08 CF41 CH01 EA11 EA12 EA14 FA12 FA15 GA06 GA19

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙の片面に水および必要に応じて水溶性
    物質を主成分とする水性組成物を水の塗布量として0.
    5〜10g/m2塗布し、その直後にソフトカレンダー
    処理することを特徴とする美粧印刷用途に適した段ボー
    ル原紙の製造方法。
  2. 【請求項2】上記水性組成物の塗布手段がマシンカレン
    ダーであることを特徴とする請求項1記載の段ボール原
    紙の製造方法。
  3. 【請求項3】J Tappi 紙パルプ試験方法No.
    5に準ずる平滑度が50秒以上で、かつJIS−P−8
    142に準ずる光沢度が20%以上であることを特徴と
    する請求項1または2記載の製造方法で得られる段ボー
    ル原紙。
JP11110575A 1999-04-19 1999-04-19 段ボール原紙およびその製造方法 Pending JP2000303384A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010261109A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Daio Paper Corp 多層抄き板紙

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