JP2000302155A - 液剤注出容器および液剤製品 - Google Patents

液剤注出容器および液剤製品

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JP2000302155A
JP2000302155A JP11111508A JP11150899A JP2000302155A JP 2000302155 A JP2000302155 A JP 2000302155A JP 11111508 A JP11111508 A JP 11111508A JP 11150899 A JP11150899 A JP 11150899A JP 2000302155 A JP2000302155 A JP 2000302155A
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liquid
container
liquid agent
cylindrical wall
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JP11111508A
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Yujiro Miyamoto
裕司郎 宮本
Shuji Iwao
修司 岩尾
Akira Matsumoto
曄 松本
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的高粘度の液剤を充填した場合であって
も、ノズル部材の周囲に液剤が残留,固化して美観を損
なうことを防止する。 【解決手段】 容器本体10に固定されたノズル部材2
0に内容液を注出するノズル21を有するとともにキャ
ップ30が装着された液剤注出容器1であって、ノズル
の基部21bから周囲に傾斜したノズル底部22を経て
上方に立ち上がる筒状壁部25とノズル21とで環状空
間26が形成され、ノズル底部22とノズル21および
筒状壁部25との境界部分には、液剤の流下を円滑にす
るため環状空間26の幅寸法Wの半分と等しいかそれ以
下の寸法とされる曲率半径Rを有する曲面部22rが形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内容液を注出する
ノズルを有すると共に、このノズルの周囲に、計量カッ
プとしても使えるキャップが装着された液剤注出容器に
係り、特にノズル周囲の液剤固化が防止された液剤注出
容器、およびこの液剤注出容器に液剤が充填された液剤
製品に関する。
【0002】
【従来の技術】容器本体の頂部に内容液注出用のノズル
を有すると共に、このノズルの周囲に、計量カップとし
ても使える着脱自由のキャップが装着された液剤注出容
器は、液体薬品、液状食品、液体洗剤、液体漂白剤など
の液剤を充填した液剤製品に多く用いられている。これ
らの液剤製品に用いられる液剤注出容器においては、キ
ャップの装着部からの液垂れが問題となる。すなわち、
例えばゆっくりと容器を傾けて計量すると、ノズルの下
側となる外壁面に液剤が回り込み、垂れ落ちて容器やキ
ャップを汚してしまうことがある。またキャップを装着
した状態で容器を転倒または倒置すると、ノズルから流
出した液剤がキャップ内に充満し、正立状態に戻しても
ノズル部材の筒状壁部とキャップ外壁面の隙間に液剤が
溜まり、この状態でキャップを外し計量すると残留して
いた液剤が垂れてくる、などの問題があった。
【0003】これらの問題を解決するために、従来から
種々の液剤注出容器が考案されている。その一例を図5
に示す。図5においてこの液剤注出容器100は、容器
本体110の頂部に、先端が液剤の注ぎ口121aとな
るように成形されたノズル121を有するノズル部材1
20が固定され、またこのノズル121を覆うように計
量カップとしても使える有蓋円筒状のキャップ130
が、ノズル部材120に形成された外ネジ部124とキ
ャップ130に形成された内ネジ部132との螺合によ
り着脱自由に装着されている。
【0004】図6は、図5のノズル部材120を示す平
面図(a)、および一部断面視した側面図(b)であ
る。ノズル部材120は、図5,図6に示すように、ノ
ズル121の基部から周囲に広がる環状のノズル底部1
22を有し、このノズル底部122は、ノズル軸心を挟
んでノズルの注ぎ口121aと反対の方向に下降するよ
うに傾斜して成形され、この傾斜した下端部に、容器本
体110内に通じる貫通孔123が形成されており、こ
の貫通孔123は、ノズル121の注ぎ口121aまで
スリット123aにより接続されている。またこのノズ
ル底部122の周辺は、前記ノズル121との間に環状
の空間126を隔てて上方に立ち上がり、筒状壁裾部1
25Aおよびこれを含む筒状壁部125を形成し、更に
その上方に連続して筒状の外ネジ部124が形成されて
いる。一方、キャップ130は、その高さ方向中間部の
外周にフランジ131が形成され、このフランジ131
に、前記の外ネジ部124と螺合する内ネジ部132が
形成されている。
【0005】この液剤注出容器100は、キャップ13
0を廻して容器から外し、容器本体110を傾け、ノズ
ルの注ぎ口121aから内容液をキャップ130内に注
入して計量し、使用後にキャップ130をねじ込んで容
器を正立させると、キャップ130内に残留した液剤は
キャップ130の外壁面133からノズル部材120の
ノズル底部122に垂れ落ち、傾斜したノズル底部12
2を伝って貫通孔123から容器本体110内部に回収
される。注出時に注ぎ口121aからノズル121外周
に回り込んだ液剤も、同様に液剤注出容器100を正立
させるとノズル121外周を伝って傾斜したノズル底部
122に垂れ落ち、貫通孔123から容器内部に回収さ
れる。更に、液剤注出容器100が転倒したときノズル
121から流出しキャップ130内に充満した液剤も、
容器本体110を正立させれば貫通孔123から容器本
体110内部に戻る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記構成の液
剤注出容器100においても、容器内の液剤が例えばド
レッシングや液体洗剤などのように比較的粘度が高い場
合には、ノズル底部122に垂れ落ちた液剤が、液剤注
出容器100を正立しても流下せず、図5,図6に示す
ように、ノズル底部122とノズル121,筒状壁裾部
125Aおよび筒状壁部125との隅部sに溜まってし
まい固化するため美観を損ねるという問題があった。ま
た、例えば輸送中に液剤注出容器100が傾いたりして
液剤がノズル底部122に付着した場合にも、液体が隅
部sにおいて、固化する可能性があり、美観を損ねて商
品価値が低減する可能性がある。さらに、液剤の使用回
数が増えるとともに、この固化した液剤が隅部sにおい
て増大して大きくなる、さらに、固化液剤に異物が付着
し、この異物が容器内の液剤に混入する等の可能性があ
るという問題があった。
【0007】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、比較的高粘度の液剤を充填し
た場合であっても、ノズル部材の周囲に液剤が残留,固
化して美観を損なうことなく、また、容器内液剤への異
物混入等の可能性を低減し、キャップ装着部からの液剤
の漏出が防止された液剤注出容器、およびこの液剤注出
容器に液剤が充填された固化防止が図られた液剤製品を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器本体また
は容器本体の頂部に固定されたノズル部材に内容液を注
出するノズルを有するとともにこのノズルを離間して覆
う有蓋筒状のキャップが着脱自由に装着された液剤注出
容器であって、前記の容器本体またはノズル部材が、ノ
ズルの基部から周囲に広がる環状のノズル底部を経て上
方に、前記ノズルとの間に環状の空間を隔てて立ち上が
る筒状壁部を有し、この環状空間に前記キャップが、そ
の外壁面と前記筒状壁部との間に間隙を形成するように
挿入され、前記ノズルの先端には液剤の注ぎ口が形成さ
れ、また前記ノズル底部は、ノズル軸心を挟んで前記の
注ぎ口と反対の方向に下降するように傾斜して成形さ
れ、この傾斜した下端部に、容器本体内に通じる貫通孔
が形成され、前記ノズル底部と前記ノズルとの境界部
分、および、前記ノズル底部と前記筒状壁部との境界部
分には、液剤の流下を円滑にするため、前記環状空間の
幅寸法、つまり、前記ノズルと前記筒状壁部との間隔寸
法の半分と等しいかそれ以下の寸法とされる曲率半径を
有する曲面部が形成された液剤注出容器を提供すること
により上記課題を解決した。
【0009】本発明の液剤注出容器においては、前記ノ
ズル底部が傾斜して成形され、このノズル底部と前記ノ
ズルとの境界部分、および、前記ノズル底部と前記筒状
壁部との境界部分に、前記環状空間の幅寸法、つまり、
前記ノズルと前記筒状壁部との間隔寸法の半分と等しい
かそれ以下の寸法とされる曲率半径を有する曲面部が形
成されていると、比較的高粘度の液剤がこれらの境界部
分に垂れ落ちた場合でも、容器の正立状態ではこれらの
境界部分に液剤が残留することなく、曲面部に沿って速
やかに流下することがわかった。したがって、この境界
部分に液剤が残留することに起因する残留液剤の固化お
よび、美観の低下、さらに、固化液剤に付着した異物の
混入が防止できる。前記曲面部の曲率半径が、1.5m
m未満では、曲面部を設けても液剤をこの曲面部に沿っ
て流下させることは困難である。また曲面部の曲率半径
が、前記環状空間の幅寸法、つまり、前記ノズルと前記
筒状壁部との間隔寸法の半分を越えると、曲面部とノズ
ル、曲面部とノズル底部、曲面部と筒状壁部等の接続部
分において、液剤の停溜しやすい部分が形成されてしま
う。この観点から、具体的には、前記の曲率半径は1.
5mm〜5.0mmの範囲内とすることが好ましく、さ
らに、2mm〜3mmの範囲とすることがより好まし
い。
【0010】前記において、曲面部は、上記の範囲内の
曲率半径であれば、単一の曲率半径を有する面からなる
ものでもよく、また、これらの複合面からなるものとし
てもよい。また、ノズル底部の下端部における容器内部
に通じる貫通孔の周辺部分においては、この貫通孔に滑
らかに流下するよう、貫通孔内部に向けて滑らかに曲率
を変化する等、曲面部形状を適宜設定することが好まし
い。
【0011】本発明はまた、前記のいずれかの液剤注出
容器に、粘度(25℃)が10cp〜2000cpの範
囲内である液剤が充填された液剤製品を提供する。粘度
(25℃)が10cp〜2000cpの範囲内である液
剤は、図5,図6で説明したような従来の液剤注出容器
に充填すると、特にノズル底部122とノズル121と
の隅部s、および、ノズル底部122と筒状壁裾部12
5Aとの隅部sに入り込んだ場合に流下し難かった。こ
の観点から、本発明の液剤注出容器は前記粘度範囲の液
剤を充填した液剤製品に好適に用いられる。粘度(25
℃)が10cp未満の液剤の場合は曲面部の効果があま
り発揮されず、2000cp(25℃)を越える液剤
は、元来前記構造のノズル容器に充填することが不適当
である。この観点から、本発明の液剤注出容器は、特に
粘度(25℃)が30cp〜1000cpの範囲内の前
記液剤を充填するのに適している。このように、本発明
においては、たとえ、粘度の高い液剤を充填した場合で
あっても、本発明の液剤注出容器を用いて固化を防止す
ることにより液剤製品の商品価値を向上させることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液剤注出容器
および液剤製品の一実施形態を、図面に基づいて説明す
る。図1においてこの液剤注出容器1は、プラスチック
製の容器本体10の頂部に、内容液注出用のノズル21
を有するノズル部材20が固定され、このノズル部材2
0の外ネジ部24に、前記のノズル21を離間して覆う
有蓋筒状のキャップ30が、このキャップ30に形成さ
れた内ネジ部32によって着脱自由に螺合され装着され
ている。容器本体10とノズル部材20とは、互いのロ
ック歯機構11によって、逆転不能に螺合され固定され
ている。
【0013】図2は、図1のノズル部材20を示す平面
図(a)、および側面図(b)である。前記ノズル部材
20においてノズル21は、図1および図2に示すよう
に、先端が嘴(くちばし)状に細く成形され、注ぎ口2
1aを形成している。また、ノズル21の基部21bか
らは、その周囲になだらかな曲面部22r(図2(b)
参照)が形成されて、この曲面部22rにより接続され
た環状のノズル底部22が広がっている。このノズル底
部22は、ノズル軸心を挟んで前記の注ぎ口21aと反
対の方向に下降するように傾斜して成形され、この傾斜
した下端部に、容器本体10内に通じる貫通孔23が形
成されている。この貫通孔23と注ぎ口21aとは、ス
リット23aにより接続されている。
【0014】図1および図2に示すように、前記ノズル
底部22の周辺はなだらかな曲面部22rを形成して上
方に立ち上がり、この曲面部22rに連続した筒状壁裾
部25Aを介して筒状壁部25を形成している。ここ
で、本発明において、筒状壁部25は筒状壁裾部25A
を含むものとする。そしてノズル底部22およびこのノ
ズル底部22に接続する筒状壁裾部25Aは、図1およ
び図2に示すように、ノズルの基部21bから周囲に環
状に広がっているので、この筒状壁裾部25Aに接続す
る筒状壁部25とノズル21との間には環状の空間(環
状空間)26が形成されている。また、この筒状壁部2
5の上方には、上方に拡径するテーパ部25aを経由し
て同心的に延びる筒状の外ネジ部24が形成されてい
る。
【0015】このノズル底部22周囲およびノズル基部
21b付近の曲面部22rは、図1および図2に示すよ
うに、液剤の流下を円滑にするため、前記環状空間の幅
寸法W、つまり、前記ノズルと前記筒状壁部との間隔寸
法のうち特に最小間隔寸法の半分と等しいかそれ以下の
寸法とされる曲率半径Rを有し、普通はノズル底部22
とノズル基部21bおよび筒状壁部25との間で少なく
とも1.5mm〜5.0mmの範囲の曲率半径を有する
ように成形され、より好ましくは2mm〜3mmの範囲
の曲率半径を有するように成形される。ここで、前記曲
面部22rの曲率半径Rが、1.5mm未満では、曲面
部22rを設けても液剤をこの曲面部22rに沿って流
下させることは困難である。また曲面部22rの曲率半
径Rが、前記環状空間26の幅寸法W、つまり、前記ノ
ズル21と前記筒状壁部25との最小間隔寸法Wの半分
を越えると、曲面部22rとノズル基部21b、曲面部
22rとノズル底部22、曲面部22rと筒状壁裾部2
5A等の接続部分において、滑らかに面どうしを接続す
ることが難しく液剤の残留しやすい部分が形成されてし
まうため好ましくない。前記曲面部22rは、上記の範
囲内の曲率半径Rを有するものであれば、単一の曲率半
径を有する面からなるものでもよく、また、異なる曲率
半径を有する複合面からなるものとしてもよい。また、
曲面部22rは、ノズル底部22の下端部の容器10内
部に通じる貫通孔23の周辺部分において、この貫通孔
23に液剤が滑らかに流下するよう、貫通孔23内部に
向けて滑らかに曲率半径Rを変化させる等、曲面部22
rの形状が適宜設定される。
【0016】キャップ30は、図1および図2に示すよ
うに、ノズル部材20に装着されたとき開口部が下向き
となるカップ状本体の外壁面33の高さ方向中間部にフ
ランジ34を有し、このフランジ34の先端に、前記ノ
ズル部材20の外ネジ部24と螺合する筒状の内ネジ部
32が形成され、この内ネジ部32を外ネジ部24に螺
合することにより、キャップ30がノズル部材20に装
着され、装着された状態では、キャップ30の本体は前
記の環状空間26に非接触的に挿入される。従ってこの
キャップ30の外壁面33と前記筒状壁部25との間に
は、間隙pが形成されている。この間隙pは、好ましく
は0.5mm〜2.0mmの範囲内に設定される。そし
てこの間隙pを挟んでキャップ30の外壁面33と対向
する前記筒状壁部25には、少なくとも1本の縦リブ2
7が形成されている。本実施形態の場合は、ノズル21
の注ぎ口21aに対向する側の縦リブ27(a)と、貫
通孔23側の縦リブ27(b)と、合計2本の縦リブ2
7が筒状壁部25に形成されている。
【0017】ノズル21の外壁には、前記注ぎ口21a
からノズル基部21bにかけて縦リブ28が形成されて
いる。また、貫通孔23が形成された側の、前記筒状壁
部25より下方の筒状壁裾部25Aからノズル底部22
にかけては、前記筒状壁部25から貫通孔23にかけて
延びる縦リブ29が、前記の縦リブ27(b)に連続し
て形成されている。
【0018】この実施形態の液剤注出容器1は、例えば
粘度(25℃)が100cp程度、表面張力(25℃)
が30dyn/cmの液体洗剤が充填され、本実施形態
の液剤製品とされている。この液剤注出容器1は、キャ
ップ30を廻して外し、ノズル21の注ぎ口21aを下
側にして容器本体10を傾けると、ノズル21から内容
液剤が流出するとともにスリット23aおよび貫通孔2
3から外気が容器本体10内に導入されるので、注ぎ口
21aから息継ぎすることなく円滑に内容液が注出でき
る。注出された液剤はキャップ30に受けて計量するこ
とができる。
【0019】キャップ30内に分取された液剤が他に移
されたのち、キャップ30はノズル部材20の外ネジ部
24にねじ込まれる。このとき、キャップ30の内壁に
は液剤が付着して残留しており、この液剤はキャップ3
0の口縁からノズル底部22に垂れ落ちる。また、ノズ
ル21から液剤を注出するとき注ぎ口21aからノズル
21の外壁に回り込んだ液剤は、ノズル21に形成され
た縦リブ28を伝って円滑にノズル底部22に向けて流
下する。
【0020】キャップ30内で計量した液剤を他に移す
とき、少量の液剤がキャップの口縁から外壁に回り込
む。この液剤はキャップ30をノズル部材20に装着す
るとき筒状壁部25と接触し、前記の間隙pを満たすと
共に上方に押し上げられその上部空間にも溜まる。しか
し筒状壁部25には2本の縦リブ27(a),27
(b)が形成されているので、間隙pおよび上部空間内
の液剤はこれらの縦リブ27(a),27(b)を伝っ
て急速にノズル底部22に流下する。さらに、縦リブ2
7(b)下方の筒状壁裾部25Aには縦リブ29が形成
されているので、液剤はこの縦リブ29を伝って急速に
ノズル底部22への斜面を流下し貫通孔23に誘導され
る。従ってこれらの部分に残留した液剤が外ネジ部24
と内ネジ部32との螺合部から外部に漏出することはな
い。
【0021】ノズル底部22に流下した液剤は、ノズル
底部22の傾斜に沿って貫通孔23に流れ落ち、容器本
体10内に回収される。このとき、ノズル底部22周囲
およびノズル基部21b付近においては、曲面部22r
が上記の曲率半径Rとして成形されているため、液剤が
円滑に流下し、曲面部22rに残留することなく貫通孔
23から容器本体10内に回収される。従って、液剤が
固化することがなく、美観の低下、さらに、固化液剤に
付着した異物の混入が防止できる。本発明の液剤注出容
器は、粘度(25℃)が10cp〜2000cpの範囲
内である液剤、より好ましくは30cp〜1000cp
の範囲内の前記液剤を充填するのに適している。粘度
(25℃)が10cp未満の液剤の場合は曲面部22r
の効果があまり発揮されず、2000cp(25℃)を
越える液剤は、元来前記構造のノズル20を有する液剤
注出容器1に充填することが不適当である。このよう
に、本発明においては、たとえ、粘度の高い液剤を充填
した場合であっても、本発明の液剤注出容器1を用いて
固化を防止することにより液剤製品の商品価値を向上さ
せることができる。
【0022】なお、前記環状空間26に面した筒状壁部
25と筒状壁裾部25Aとの境界部分、筒状壁部25と
テーパ部25aとの境界部分、および、テーパ部分25
aと外ネジ部24の内部との境界部分においても、前記
曲面部22rと同様に曲率半径を設定し、液剤の円滑な
流下を促進するための曲面部を形成することが可能であ
り、これらの場合、さらに液剤の固化防止を図ることが
できる。
【0023】(試験例)図1ないし図2の容器のノズル
底部22において、曲面部22rの曲率半径Rと、液剤
の流下時間を比較するために、以下の条件で液回収試験
を行った。図3に示すように、プラスチックの平板に以
下の諸元の溝を形成し、この平板を角度αだけ傾斜させ
て、表1に示すような粘度および表面張力を有する液剤
を用意し、これらを実施例1ないし実施例4として、こ
れらの液剤を溝の上端部に0.5ml滴下してから溝の
下端部より液剤が垂れ落ちるまでの時間を液回収時間
(秒)として測定した。表1に、実施例1ないし実施例
4における液剤の粘度(cp/25℃)および表面張力
(dyn/cm)を示す。
【表1】 ここで、溝の寸法は、 幅寸法;a=6mm 高さ寸法;b=4mm 長さ寸法;c=120mm 傾斜角度;α=10゜ とし、この溝の底部と側部との接続部分に表2に記載す
るような曲率半径R(mm)を有する曲面部をそれぞれ
設けた。R=0(mm)とは、曲面部を形成しなかった
ものである。この試験例において、測定された液回収時
間を表2に示すとともに、この結果から、曲面部の曲率
半径Rと液回収時間と関係のグラフを図4に示す。
【表2】
【0024】表2および図4に示す結果から、曲率半径
Rが1.5mm以上の範囲において、液剤の粘度が10
cp(25℃)以上の範囲である実施例2ないし実施例
4の試料は、実施例1の試料に比べ、溝におけるの液切
れが著しく改善され、曲率半径Rが大きいほど液回収時
環が短縮されており、曲率半径Rが液剤の円滑な流下に
寄与していることがわかる。特に、粘度90cp(25
℃)の実施例4においては、曲率半径R=3(mm)に
おいては、曲率半径R=0(mm)の場合と比べて、液
回収時間が34.2%も低減しており、粘度の高いもの
ほど、曲面部を形成することによって液回収時間低減、
つまり液剤の円滑な流下に対する効果が高いことを示唆
している。
【0025】
【発明の効果】本発明の液剤注出容器および液剤製品に
よれば、前記ノズル底部が傾斜して成形され、このノズ
ル底部と前記ノズルとの境界部分、および、前記ノズル
底部と前記筒状壁部との境界部分に、前記環状空間の幅
寸法、つまり、前記ノズルと前記筒状壁部との間隔寸法
の半分と等しいかそれ以下の寸法とされる曲率半径を有
する曲面部が形成されて、好ましくはこの曲率半径が、
1.5mm〜5.0mmの範囲とされることにより、比
較的高粘度の液剤がこれらの境界部分に垂れ落ちた場合
でも、容器の正立状態ではこれらの境界部分に液剤が残
留することなく、曲面部に沿って速やかに流下し、この
境界部分に液剤が残留すること、さらにこれに起因する
残留液剤固化および、美観の低下、さらに、固化液剤に
付着した異物の混入が防止できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液剤注出容器の一実施形態を示
す側断面図である。
【図2】 図1におけるノズル部材を示す平面図(a)
および一部断面視した正面図(b)である。
【図3】 試験例における溝を示す斜視図である。
【図4】 試験例における曲率半径と液回収時間との関
係を示すグラフである。
【図5】 従来の液剤注出容器を示す側断面図である。
【図6】 図5におけるノズル部材を示す平面図(a)
および一部断面視した正面図(b)である。
【符号の説明】
1…液剤注出容器 10…容器本体 11…ロック
歯機構 20…ノズル部材 21…ノズル 21
a…注ぎ口 21b…基部 22…ノズル底部
22r…曲面部 23…貫通孔 24…外ネジ部
25…筒状壁部 25A…筒状壁裾部 26…環状空間 27,27
(a),27(b),28,29…縦リブ 30…キ
ャップ 32…内ネジ部 33…外壁面 34…フランジ p…間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 曄 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AB01 AB06 BA02 CA01 DA01 DB12 EA04 FA09 FB02 GA01 GB01 JA07 KB01 LA17 LB02 LC01 LD01 LE06 LF02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体または容器本体の頂部に固定さ
    れたノズル部材に内容液を注出するノズルを有するとと
    もにこのノズルを離間して覆う有蓋筒状のキャップが着
    脱自由に装着された液剤注出容器であって、前記の容器
    本体またはノズル部材が、ノズルの基部から周囲に広が
    る環状のノズル底部を経て上方に、前記ノズルとの間に
    環状の空間を隔てて立ち上がる筒状壁部を有し、この環
    状空間に前記キャップが挿入され、前記ノズルの先端に
    は液剤の注ぎ口が形成され、前記ノズル底部と前記ノズ
    ルとの境界部分、および、前記ノズル底部と前記筒状壁
    部との境界部分には、液剤の流下を円滑にするよう、前
    記環状空間の幅寸法の半分と等しいかそれ以下の寸法と
    される曲率半径を有する曲面部が形成されたことを特徴
    とする液剤注出容器。
  2. 【請求項2】 前記ノズル底部は、ノズル軸心を挟んで
    前記の注ぎ口と反対の方向に下降するように傾斜して成
    形され、この傾斜した下端部に、容器本体内に通じる貫
    通孔が形成されることを特徴とする請求項1記載の液剤
    注出容器。
  3. 【請求項3】 前記曲面部の曲率半径が、1.5mm〜
    5.0mmの範囲内とされることを特徴とする請求項1
    または2記載の液剤注出容器。
  4. 【請求項4】 前記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の液剤注出容器に、粘度(25℃)が10cp〜20
    00cpの範囲内である液剤が充填されたことを特徴と
    する液剤製品。
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