JP2000301523A - コンクリートブロックの表面処理方法 - Google Patents

コンクリートブロックの表面処理方法

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JP2000301523A
JP2000301523A JP11115167A JP11516799A JP2000301523A JP 2000301523 A JP2000301523 A JP 2000301523A JP 11115167 A JP11115167 A JP 11115167A JP 11516799 A JP11516799 A JP 11516799A JP 2000301523 A JP2000301523 A JP 2000301523A
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concrete block
concrete
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pressure air
plate portion
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Akira Matsuhashi
公 松橋
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TAKAMIZAWA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリートブロックの表面を、エネルギー
効率よく、製造設備を大型化することなく、容易且つ好
適に粗らすこと。 【解決手段】 硬化させるために必要な水分を含みスラ
ンプゼロの生コンクリートを、型枠に投入して振動と圧
力を加えることで成形され、該成形工程の直後に脱型で
きる即時脱型方式のコンクリートブロック製造方法によ
って生産されるコンクリートブロック40について、脱
型直後のコンクリートの硬化が進行しない段階で、コン
クリートブロックの表面41へ、高圧の空気流55を噴
射して当てることで、その表面55を粗らす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリートブロッ
クの表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートブロックの表面は、トカゲ
等の小動物がよじ登れる程度に凹凸のある粗面であっ
て、岩肌を模造して周囲の景観と違和感がなく、環境に
やさしいものが望まれている。また、コンクリートブロ
ックの表面は、雨水に濡れた際、自動車のヘッドライト
の光を好適に乱反射して、ドライバーがまぶしく感じる
反射光の発生を抑制するように、適度に凹凸に形成され
ていることが好ましい。
【0003】従来から、コンクリートブロックの表面を
粗らすための表面処理方法としては、コンクリートが固
まった後に、表面を引っ掻いたり、ショットブラストに
よって表面に打痕を残す方法がある。また、従来から、
コンクリートブロックの表面に凹凸を形成するために
は、コンクリートブロック2個分をその表面となる部分
同士で癒着した状態に型枠で成形し、硬化後に半分に割
って、その破断面をコンクリートブロックの表面とする
方法がある。また、型枠のコンクリートブロックの表面
に対応する部分に、コンクリートの硬化を遅延させる遅
延剤を塗布しておき、脱型後その表面を水で洗い出して
表面を粗らす方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面を
引っ掻いたり、ショットブラストによる方法では、コン
クリートが硬化して強度が出た後に多大なエネルギーを
かけてコンクリート表面を処理するもので、エネルギー
消費の観点から効率的ではないという課題があった。ま
た、コンクリートブロック2個分を成形した後に割る方
法では、型枠が大きくなり、全体設備を大型化しなけれ
ばならないという課題があった。また、遅延剤を用いる
方法では、水で表面を洗い出すため、汚染水を発生する
ことになり、その汚染水の処理が必要になるという課題
があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、環境保護及び景
観の改善に対応できるように、コンクリートブロックの
表面を、エネルギー効率よく、製造設備を大型化するこ
となく、容易且つ好適に粗らすことのできるコンクリー
トブロックの表面処理方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次の構成を備える。すなわち、本発明にか
かるコンクリートブロックの表面処理方法は、硬化させ
るために必要な水分を含みスランプゼロの生コンクリー
トを、型枠に投入して振動と圧力を加えることで成形さ
れ、該成形工程の直後に脱型できる即時脱型方式のコン
クリートブロック製造方法によって生産されるコンクリ
ートブロックについて、脱型直後のコンクリートの硬化
が進行しない段階で、前記コンクリートブロックの表面
へ、高圧の空気流を噴射して当てることで、該表面を粗
らすことを特徴とする。
【0007】また、前記コンクリートブロックの表面が
粗される部位の全部又は一部が、型枠の脱型方向に交差
する方向へ面する内側面によって成形されることで、即
時脱型方式のコンクリートブロック製造方法にかかる型
枠によって不均一な粗面の成形が困難な表面を、高圧の
空気流の噴射によって粗らす好適な対象とすることがで
きる。
【0008】また、前記コンクリートブロックが、擁壁
の正面を形成する正面板部と、該正面板部と所定の間隔
をおいて設けられた背面板部と、前記正面板部と前記背
面板部とを一体に連結するように設けられた連結板部と
を備え、前記正面板の擁壁の正面と成る表面が脱型方向
に直交する方向へ面する型枠の内側面によって成形され
るよう、前記即時脱型方式のコンクリートブロック製造
方法によって生産されることを特徴とすることで、控え
部として背面板部が設けられるコンクリートブロックに
ついて、その表面を好適に粗らすことができる。
【0009】また、前記高圧の空気流がノズルから噴射
され、該ノズルの噴射口と前記コンクリートブロックの
表面の間には、前記高圧の空気流の方向を案内し、或い
は該高圧の空気流を遮蔽してコンクリートブロックの表
面へ当たる空気流の強さを不均一にするフィルタ部材が
配されることで、コンクリートブロックの表面を、不均
一で周囲との違和感がない自然な感じを与える凹凸の粗
面に形成できる。
【0010】また、前記フィルタ部材は網目状に形成さ
れて所定の位置に配されており、前記ノズルが前記コン
クリートブロックの表面上で走査され、前記ノズルから
の高圧の空気流が前記フィルタ部材を介してコンクリー
トブロックの表面へ当てられることで、簡単な構成で、
コンクリートブロックの表面へ当てる空気流を不均一に
することができ、コンクリートブロックの表面を効率よ
く好適に凹凸の粗面に形成できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる好適な実施
の形態を添付図面と共に詳細に説明する。図1は、本発
明にかかるコンクリートブロックの表面処理方法の一実
施例を説明する斜視図であり、図2は他の実施例を説明
する斜視図である。また、図3は即時脱型方式のコンク
リートブロック製造方法(以下、「ドライキャスト製
法」ともいう)を説明する工程図である。本発明にかか
るコンクリートブロックの表面処理方法は、硬化させる
ために必要な水分を含みスランプゼロのパサパサ状の生
コンクリートを、型枠に投入して振動と圧力を加えるこ
とで成形され、その成形工程の直後に脱型できる即時脱
型方式のコンクリートブロック製造方法によって生産さ
れるコンクリートブロック40について、脱型直後のコ
ンクリートの硬化が進行しない段階で、コンクリートブ
ロック40の表面41へ、高圧の空気流55を噴射して
当てることで、その表面41を粗らすことを特徴として
いる。
【0012】本発明はドライキャスト製法によって形成
されるコンクリートブロック40を前提にしており、図
3に基づいて、ドライキャスト製法の一実施例について
説明する。図3(a)は、上下に開口する筒状の側壁型
枠42の底が、プレーンパレット43が載置されたパレ
ット保持台44によって塞がれ、スランプゼロで硬化す
るには十分であるが水分の少ない生コンクリート39が
投入された状態を示している。図3(b)は、側壁型枠
42内へ、上方からプレス板46を進入させて、投入さ
れた生コンクリート39を押圧した状態を示しており、
押圧するのと同時に強力な振動を与えることで、コンク
リートブロック40を、例えば20〜30秒という極め
て短時間で所定の形状に成形する。そして、図3(c)
に示すように、パレット保持台44が下方へ移動し、成
形されたコンクリートブロック40が下方へ型抜きされ
る。さらに、コンクリートブロック40は、プレーンパ
レット43に乗った状態でパレット保持台44面上から
側方へ移動され、完全に脱型される。この段階ではコン
クリートとしての強度はないが、所定の形状に留まる程
度には十分に固定された状態になっており、この後、従
来は、養生室へ搬送され、十分にセメントが水と反応し
て硬化するまで養生されていた。
【0013】本発明では、脱型直後の養生室へ搬送する
前に、コンクリートブロック40の表面41へ、高圧の
空気流55を噴射して当て、その表面41を粗らす。こ
のように、脱型直後に表面41を表面処理する(粗ら
す)ようにすれば、コンクリートブロック40が完全に
硬化していないため、小さなエネルギーで好適に処理す
ることができる。すなわち、脱型直後のコンクリートブ
ロックの表面は適度な硬度を備えるため、従来のショッ
トブラストのような大きなエネルギーを要せず、一般的
な高圧の空気流の噴射によってエネルギー効率よく好適
に粗らすことができる。また、比較的低次元の高圧の空
気流55で、表面41を好適に削って粗らすことができ
る。例えば、30kg/cm2 以下の高圧の空気流55
でよい。さらには、一般的工業用のコンプレッサから容
易に得ることのできる12kg/cm2 以下の高圧の空
気流55でも好適にコンクリートブロック40の表面4
1を粗らすことができる。なお、表面41に大きな凹凸
を形成するように大きくえぐる場合、或いは加工時間を
短縮するには、30kg/cm2 以上の高圧の空気流5
5を利用してもよいのは勿論である。
【0014】また、ドライキャスト製法による脱型直後
のコンクリートブロック40の硬度は、水分量や締め固
め条件等が好適に管理されると共に、成形後時間が経過
していないため気象条件等に影響されないなどの理由か
ら、所定の状態になっており、多数のコンクリートブロ
ック40についてバラツキがなく、安定している。この
ため、以上の高圧の空気流55による表面処理工程が、
安定的に好適になされるという効果もある。この点、流
し込みによるコンクリートブロック40の製造において
は、季節によって硬化に要する時間が変化してしまい、
表面の硬度が適度な時期であることを好適に感知するこ
とは困難であり、以上の高圧の空気流55による表面処
理工程を安定的に行うことは困難である。
【0015】また、以上の高圧の空気流55による表面
処理によれば、型枠の脱型方向に交差する方向へ面する
内側面42a(図3参照)によって成形されるコンクリ
ートブロックの表面を好適に処理することができる。す
なわち、即時脱型方式のコンクリートブロック製造方法
によれば、コンクリートブロックの前面である表面41
が、型枠の脱型方向に交差(図3の実施例では直交)す
る方向へ面する内側面(側壁型枠42の内側面42a)
によって形成されるケースが多い。このような表面41
は、型の抜き方向に側壁型枠42の内面に対して滑る面
であり、型枠によって不均一な粗面の成形が困難な面と
なる。本発明によれば、そのような表面を対象として、
高圧の空気流の噴射によって工程に粗らすことができ
る。
【0016】次に、即時脱型方式のコンクリートブロッ
ク製造方法(ドライキャスト製法)によって好適に生産
され、前記表面処理工程によって好適に処理されるコン
クリートブロックについて説明する。ドライキャスト製
法によるコンクリートブロックの代表例としては、擁壁
の正面を形成する正面板部と、その正面板部と所定の間
隔をおいて設けられた背面板部と、前記正面板部と前記
背面板部とを一体に連結するように設けられた連結板部
とを備え、前記正面板の擁壁の正面と成る表面が脱型方
向に直交する方向へ面する型枠の内側面によって成形さ
れるものがある。すなわち、控え部として背面板部が形
成されるものであり、型の抜き方向が上下方向に限定さ
れるコンクリートブロックである。このようなコンクリ
ートブロックの場合、擁壁の正面と成る表面を型枠で不
均一な粗面に転写して成形することは困難であるが、前
記表面処理方法によれば、その表面を好適に粗らすこと
ができる。
【0017】次に、コンクリートブロック40の表面に
不均一な凹凸(粗面)を形成するための装置の実施例に
ついて、図1及び図2に基づいて説明する。50はノズ
ルであり、その先端の噴射口51から高圧の空気流が噴
射される。60は一種のフィルタ部材であり、ノズルの
噴射口51とコンクリートブロック40の表面の間に配
されている。本実施例のフィルタ部材60は、網目状に
形成されており、高圧の空気流55の方向を案内し、或
いは高圧の空気流55を遮蔽してコンクリートブロック
の表面41へ当たる空気流55の強さを不均一にする。
このようにフィルタ部材60が配されることで、コンク
リートブロックの表面41を、不均一で周囲との違和感
がない自然な感じを与える凹凸の粗面に形成できる。
【0018】また、図1の実施例のフィルタ部材60は
網目状に形成され、コンクリートブロックの表面上の近
傍位置に配されており、ノズル50がコンクリートブロ
ックの表面41上で走査され、ノズル50からの高圧の
空気流55がフィルタ部材60を介してコンクリートブ
ロック40の表面へ当てられる。これによれば、簡単な
構成で、コンクリートブロックの表面41へ当てる空気
流55を不均一にすることができ、コンクリートブロッ
クの表面41を効率よく好適に凹凸の粗面に形成でき
る。
【0019】また、図2の実施例のフィルタ部材61も
網目状に形成され、ノズルの噴射口の近傍に配されてお
り、ノズル50から噴出される高圧の空気流55を分流
するように作用する。これによれば、高圧の空気流55
が、不均一に分流され、コンクリートブロックの表面4
1を不均一に削って効率よく粗らすことができる。ま
た、ノズル50を僅かに動かすこと、或いは高圧の空気
流55の脈動によって、高圧の空気流55の方向や強さ
が大きく変動して、コンクリートブロックの表面41を
さらに不均一に削って好適に粗らすことができる。
【0020】以上の構成によるコンクリートブロックの
表面処理装置によれば、ノズル50、高圧の空気流を発
生させるためのコンプレッサ又はブロワー(図示せ
ず)、及びフィルタ部材60、61という簡単な設備
で、好適にコンクリートブロックの表面を粗らすことが
できる。なお、ノズル50をコンクリートブロックの表
面41へ向ける方向は、直交方向に限らず、適宜選択的
に設定できるのは勿論である。すなわち、ノズル50か
らの高圧の空気流55の噴射角度は、限定されるもので
なく、表面処理工程中に連続的或いは断続的に変化させ
てもよい。このように、コンクリートブロックの表面4
1へ当てる高圧の空気流55の角度を適宜設定すること
で、コンクリートブロックの表面41を所望の状態に効
率よく好適に粗らすことができる。また、複数のノズル
50を同時に用いてもよいのは勿論であり、例えば複数
のノズル50から噴出する高圧の空気流55を衝突させ
て、その合成された空気流によってコンクリートブロッ
クの表面41を粗らすようにしてもよい。また、コンク
リートブロックの表面41から吹き飛ばされた部分は、
水分を含んだ完全に硬化する前のコンクリートであり、
湿った状態であるため、微粒子になって飛散することが
ない。従って、周囲を環境を汚染することが防止でき、
また、汚染を防止するための設備を大がかりに設けるこ
とを要しない。
【0021】次に本発明の方法によって好適に製造され
るコンクリートブロックの具体的な形状について説明す
る。図4は本発明によって製造される擁壁用コンクリー
トブロック10の一実施例を示す斜視図である。図5は
図4の実施例の正面図、図6は右側面図、図7は平面
図、図8は底面図、図9は図5のA−Aの断面図、図1
0は図6のB−Bの断面図である。この擁壁用コンクリ
ートブロック10は、擁壁面が所定の傾斜角度(法勾
配)となるべく積まれて擁壁を形成する。本実施例は、
間知石に準じた大きさのもの(例えば、高さ25cm×
横幅50cm×奥行40cm程度)であり、自立して積
むことができ、効率よく擁壁を形成できる形状となって
いる。また、即時脱型方式の製造方法で経済的に製造で
きる形態となっている。
【0022】12は正面板部であり、本実施例では左右
方向の幅(横幅)が長い長方形に形成されており、擁壁
の正面(前面)を形成する。また、本実施例では、この
正面板部12の表面である前面は、擁壁用コンクリート
ブロック10が所定の法勾配に沿って積まれた場合、そ
の法勾配の傾斜と平行になっている。これは、正面板部
12の前面と後述する連結板部16が直角に形成されて
いるためだが、これに限られるものではなく、正面板部
12の前面は、景観等を考慮して適宜な角度に設定でき
るのは勿論である。なお、正面板部12の表面は、前述
した表面処理方法によって好適な凹凸のある粗面に形成
されている。
【0023】14は背面板部であり、正面板部12と所
定の間隔をおいて平行に設けられている。本実施例で
は、正面板部12の面と背面板部14の面同士も平行に
なっているが、両者は所定の間隔で並んでいればよく、
両者の面自体は相対的に傾斜していてもよい。この背面
板部14も、正面板部12と同様に横幅が長い長方形に
形成されているが、その横幅は正面板部12より若干短
くなっている。このため、擁壁が若干の凸曲面になる場
合でも好適に対応できる。
【0024】また、16は連結板部であり、正面板部1
2及び背面板部14の左右の端部12a、12b、14
a、14bが突起すると共に上下に貫通する中空部であ
る内空間18を形成するように、左右方向に所定の間隔
をおいて正面板部12と背面板部14とを一体に連結す
るように一対が設けられている。この一対の連結板部1
6と背面板部14とは、全体的に、高さ方向の幅が同一
に形成されている。この連結板部16は、基本的に正面
板部12及び背面板部14の面と直交した鉛直面を備
え、その一対が線対称に平行に設けられている。
【0025】20は正面段部であり、正面板部12の少
なくとも表側の部位である前面部22に、段状に形成さ
れて設けられている。すなわち、この正面段部20は、
上下の積み合わせ部に土(植栽土)が堆積できる溝部3
0を形成するように、正面板部12の少なくとも表側の
部位である前面部22が、背面板部14及び連結板部1
6の高さ方向の幅よりも短く形成されることで、その前
面部22の下端部22a及び/又は上端部22bに段状
に形成されてている。溝部30を結果的に形成できれば
よいから、前面部22の下端部22a及び上端部22b
のどちらか、或いは両方にえぐり取った部分(正面段
部)を適宜に形成すればよく、実施例に限定されること
はない。また、正面板部12の前面部22に限定される
ことなく、正面板部12の厚さ全体を対象に正面段部が
設けられてもよい。
【0026】また、本実施例では、土が堆積できる溝部
30が正面板部20の左右方向の全長に形成されるよう
に、正面段部20が前面部22の左右方向の全長に形成
されている。これにより、形成された擁壁の左右方向に
連続して植栽することが可能になる。すなわち、擁壁の
全面について好適に植物を繁茂させることが可能であ
り、好適な緑化を実現できる。コンクリート面(擁壁
面)全面を草が覆うことになり、コンクリートむき出し
の擁壁をなくすことができる。この点、従来はコンクリ
ートブロックの前面にポット状の部分に土を入れて植栽
を行うことがあったが、左右方向の植栽の連続性がな
く、各ポット毎に分断することになっていた。このよう
なポット型の植栽コンクリートブロックは、大型の場合
は土の容量を好適に確保でき、且つ見栄えがよく好適で
あるが、間知ブロック程度の小型のコンクリートブロッ
クでは現実的でなかった。
【0027】また、本実施例では、正面段部20は前記
前面部22の下端部22aに設けられている。このた
め、土(植栽土)が堆積でき、植物が生育できる溝部3
0を好適且つ容易に形成することができる。すなわち、
設計上、無理のないわかり易い形状で、溝部30を好適
に形成できる。即時脱型方式(ドライキャスティング)
によって好適に製造できる。
【0028】そして、擁壁用コンクリートブロック10
は、傾斜されて被覆面にもたれかかるように積まれる。
いわゆる、もたれ積みがなされるため、正面板部12の
上面12cが法勾配に対応して傾斜する。また、下側の
擁壁用コンクリートブロック10に対して、上側の擁壁
用コンクリートブロック10が後方へずらされて載置さ
れ、もたれ積みがなされる。上段側の擁壁用コンクリー
トブロック10は、順次同一幅に後方へずらされ、これ
により、多層の段積みがなされて擁壁が構築される。
【0029】このように傾斜されると共に後方へずらさ
れて積層されるため、正面板部12の上面12cによる
傾斜面と、正面段部20の段差面20aによって、底面
がV字状に形成された容器空間である溝部30が拡大さ
れて好適に形成される。この溝部30は、土(植栽土)
が堆積でき、植物が生育できる凹部状の空間であり、植
物を好適に繁茂させることができるのである。また、こ
の溝部30の空間は、大きいものではないが、草花が生
育するにはある程度に十分な植栽土が溜まり、流出しな
いで留まるだけの容量となっている。
【0030】なお、擁壁用コンクリートブロック10を
ずらす寸法(本実施例では約5cm)を統一するために
は、本実施例のように、上下の擁壁用コンクリートブロ
ック10、10が、所定のずらし位置で相互に嵌まり合
うようにしておけばよい。すなわち、本実施例では、下
側の連結板部16の上端面に設けられた凸部16aに、
上側の連結板部16の下端面に設けられた凹部16bが
嵌まって所定に位置に積まれる。
【0031】32は正面開口であり、正面板部12の下
端部12d及び/又は上端部12eには、溝部30と内
空間18とを連通するように、切欠状に開口されて設け
られている。これにより、内空間18と溝部30を好適
に連通させることができる。内空間18に投入された中
込め材である土が、正面開口32を通過して溢れて溝部
30内に溜まることができる。また、内空間18と溝部
30との間で水分のやりとりができる。また、本実施例
では、その正面開口32は正面板部12の下端部12d
の中央に設けられている。これにより、内空間18と植
栽土が堆積できる溝部30とを好適に連通でき、内空間
18との間で水分のやりとりがバランスよく好適にでき
たり、根をバランスよく張ることができるため、植物が
好適に繁茂できる。そして、正面開口32が、左右方向
の一部のみ(中央部のみ)に設けられたことで、他の部
分は正面板部12の後面部23において背面板部14及
び一対の連結板部16と高さ方向の幅が同一になってお
り、内空間18からの土砂等の中込め材の過度の流出を
好適に防止できる。なお、正面開口32の開口位置は、
本実施例に限定されるものではなく、両脇(左右の端
部)等に適宜の大きさに形成してもよいのは勿論であ
る。
【0032】また、34は突起部であり、正面板部12
の前面と上面12cの交わる上角部に、土の流出を防止
するように上方へ突起して設けられている。これによ
り、植栽土が堆積した状態を好適に維持でき、植物が好
適に繁茂できる。この突起部34は、実施例のように容
易に成形できる程度の高さであっても、擁壁用コンクリ
ートブロック10自体が傾斜して段積みされるので、有
効に作用し、溝部30を土溜まりとして好適に形成でき
る。
【0033】また、16cは受け部であり、一対の連結
板部16、16の下部で内側へ突起してそれぞれ設けら
れている。この一対の受け部16cによって、一対の連
結板部16、16によって設けられる内空間18が、上
部18aより下部18bで狭くなっている。これによ
り、内空間18に裏込めされた土、砂利等の裏込め材3
8が流出することを防止できる。特に、受け部16c
は、円弧の受け面に形成されているため、土圧(中込め
材等の重量)を好適に受けて、安定した状態に擁壁を構
築できる。また、18cは内空間の前方拡大部であり、
正面板部12の後面部23の中央部を上下方向にえぐっ
た状態に貫通するように形成されている。これにより、
積層された際に上下の内空間18を好適に連続できると
共に、正面開口32を好適に形成できる。また、14c
は排水用の薄肉部であり、必要によって突き破られ、裏
込め部44と内空間18とを連通し、排水パイプの挿入
部となるなど、排水口として利用することができるので
ある。
【0034】以上の実施例では、主に上下に開口する筒
状の側壁型枠を備える型枠を用いたドライキャスト製法
によって成形されたコンクリートブロクについて説明し
たが、本発明は他の形態の型枠を用いた場合にも好適に
適用できるのは勿論であり、次に他の実施例を説明す
る。図11はドライキャスト製法の他の実施例を説明す
る工程図である。図11(a)は、凹状の型枠70が開
口を上に向けて位置され、スランプゼロで硬化するには
十分であるが水分の少ないパサパサ状の生コンクリート
39が投入された状態を示している。72は案内開口板
であり、所定の分量の生コンクリート39を保持すると
共にプレス板74が案内される開口を有する。図11
(b)は、案内開口板72の開口内へ、上方からプレス
板74を進入させて、投入された生コンクリートを押圧
した状態を示しており、押圧するのと同時に強力な振動
を与えることで、コンクリートブロック45を成形す
る。図11(c)は、コンクリートブロック45が型内
で成形されている型枠70上へプレーンパレット76を
載せ、そのプレーンパレット76をクランプ78で保持
した状態を示している。そして、図11(d)は、図1
1(c)の状態から型枠70を反転して、クランプ78
による保持を解除し、コンクリートブロック45をプレ
ーンパレット76上に載った状態で下方へ脱型した状態
を示している。
【0035】この実施例によれば、コンクリートブロッ
ク45は、型枠70の脱型方向に面する内底面によって
形成された上面45a、及び型枠70の脱型方向に交差
する方向へ面する内側面によって成形された正面45b
を備える。このような上面45a及び正面45b(コン
クリートブロックの表面)は、脱型した直後に適度な硬
度になっており、前述したコンクリートブロックの表面
処理方法を適用して好適に粗らすことができる。以上、
本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明してきた
が、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発
明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るの
は勿論のことである。
【0036】
【発明の効果】本発明にかかるコンクリートブロックの
表面処理方法によれば、即時脱型方式のコンクリートブ
ロック製造方法によって生産されるコンクリートブロッ
クについて、コンクリートの硬化が進行しない段階の脱
型直後に、コンクリートブロックの表面へ、高圧の空気
流を噴射して当てることで、その表面を粗らす。脱型直
後のコンクリートブロックの表面は適度な硬度を備える
ため、高圧の空気流の噴射によって、ノズル等の簡単な
設備で好適に粗らすことができる。従って、本発明によ
れば、環境保護及び景観の改善に対応できるように、コ
ンクリートブロックの表面を、エネルギー効率よく、製
造設備を大型化することなく、容易且つ好適に粗らすこ
とができるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンクリートブロックの表面処
理方法の一実施例を説明する斜視図である。
【図2】本発明にかかるコンクリートブロックの表面処
理方法の他の実施例を説明する斜視図である。
【図3】即時脱型方式のコンクリートブロック製造方法
の一実施例を説明する工程図である。
【図4】本発明の処理方法によって形成される擁壁用コ
ンクリートブロックの一実施例を示す斜視図である。
【図5】図4の実施例の正面図である。
【図6】図4の実施例の右側面図である。
【図7】図4の実施例の平面図である。
【図8】図4の実施例の底面図である。
【図9】図5のA−Aの断面図である。
【図10】図6のB−Bの断面図である。
【図11】即時脱型方式のコンクリートブロック製造方
法の他の実施例を説明する工程図である。
【符号の説明】
10 擁壁用コンクリートブロック 12 正面板部 12a、12b 左右の端部 14 背面板部 14a、14b 左右の端部 16 連結板部 18 内空間 20 正面段部 22 前面部 30 溝部 32 正面開口 40 コンクリートブロック 41 表面 50 ノズル 51 ノズルの噴射口 55 空気流 60 フィルタ部材 61 フィルタ部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化させるために必要な水分を含みスラ
    ンプゼロの生コンクリートを、型枠に投入して振動と圧
    力を加えることで成形され、該成形工程の直後に脱型で
    きる即時脱型方式のコンクリートブロック製造方法によ
    って生産されるコンクリートブロックについて、脱型直
    後のコンクリートの硬化が進行しない段階で、前記コン
    クリートブロックの表面へ、高圧の空気流を噴射して当
    てることで、該表面を粗らすことを特徴とするコンクリ
    ートブロックの表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記コンクリートブロックの表面が粗さ
    れる部位の全部又は一部が、型枠の脱型方向に交差する
    方向へ面する内側面によって成形されることを特徴とす
    る請求項1記載のコンクリートブロックの表面処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記コンクリートブロックが、擁壁の正
    面を形成する正面板部と、該正面板部と所定の間隔をお
    いて設けられた背面板部と、前記正面板部と前記背面板
    部とを一体に連結するように設けられた連結板部とを備
    え、前記正面板の擁壁の正面と成る表面が脱型方向に直
    交する方向へ面する型枠の内側面によって成形されるよ
    う、前記即時脱型方式のコンクリートブロック製造方法
    によって生産されることを特徴とする請求項1記載のコ
    ンクリートブロックの表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記高圧の空気流がノズルから噴射さ
    れ、該ノズルの噴射口と前記コンクリートブロックの表
    面の間には、前記高圧の空気流の方向を案内し、或いは
    該高圧の空気流を遮蔽してコンクリートブロックの表面
    へ当たる空気流の強さを不均一にするフィルタ部材が配
    されることを特徴とする請求項1、2又は3記載のコン
    クリートブロックの表面処理方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ部材は網目状に形成されて
    所定の位置に配されており、前記ノズルが前記コンクリ
    ートブロックの表面上で走査され、前記ノズルからの高
    圧の空気流が前記フィルタ部材を介してコンクリートブ
    ロックの表面へ当てられることを特徴とする請求項4記
    載のコンクリートブロックの表面処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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