JP2000300983A - 炭酸ガス吸収剤及びその製造方法 - Google Patents

炭酸ガス吸収剤及びその製造方法

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JP2000300983A JP11112463A JP11246399A JP2000300983A JP 2000300983 A JP2000300983 A JP 2000300983A JP 11112463 A JP11112463 A JP 11112463A JP 11246399 A JP11246399 A JP 11246399A JP 2000300983 A JP2000300983 A JP 2000300983A
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Masao Hirata
正雄 平田
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Okayama Sekisui Industry Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
Okayama Sekisui Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気中の炭酸ガスを大量に速く吸収する炭酸
ガス吸収剤と、その炭酸ガス吸収剤をセメント廃材から
製造する炭酸ガス吸収剤の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明は珪酸カルシウム水和物を主成分
とする多孔質の粒状体である。この製造方法は十分に効
果したセメント廃材を微粒子状に粉砕し、この微粒子に
水6を加えてペースト4とし、このペースト4を脱水
し、粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気の
中において水蒸気養生し、次ぎに、高温・高圧で水和さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は炭酸ガス吸収剤及び
その製造方法に関する。特に、セメント廃材を利用した
炭酸ガス吸収剤と、この製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸ガスは空気中に存在していて有毒で
ないため、この炭酸ガスを発生させる業者では、発生し
た炭酸ガスを空気中に放出し、吸収させようとしていな
かったが、地球温暖化の問題から、多くの事業所等はこ
の廃棄ガス内の炭酸ガスを取り除く必要性を感じてい
る。
【0003】更に、炭酸ガスがあると有害な場合、例え
ば、セメントの試作品の成分を分析する部屋の中では、
炭酸ガスがあると成分が変化して正確な分析ができない
のでかかる場合等では、部屋に入る空気の中の炭酸ガス
を取り除く必要がある。このように空気中の炭酸ガスを
取り除く必要性のある場合には、通常、消石灰水を霧状
に散布している箱の中に空気を入れて、空気中の炭酸ガ
スを吸収していた。このように、空気中の炭酸ガスを取
り除く必要性が次第に多くなっている。
【0004】一方、建設現場で大量に発生するセメント
廃材は、処分場に廃棄したり、埋め立てていたが、近
年、処分場や埋め立てる場所が少なくなり、このセメン
ト廃材の処分方法が問題となっている。そこで、建築業
界では、セメント廃材を再度微粉末にした後、ロータリ
ーキルンで再び約1300℃に加熱し焼成して再生セメ
ントとして利用しようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、約1300℃
に加熱するために多くのエネルギーを必要とするし、こ
のエネルギーを発生させるために化石燃料を燃焼させる
と大量の炭酸ガスが発生する。更に、セメント廃材を再
生セメントとするために焼成すると、セメントが中性化
するときに生成した炭酸カルシウムが熱分解して大量の
炭酸ガスが発生する。
【0006】このように化石燃料を燃焼させたり、中性
化したセメントを焼成してセメントを再生するときに発
生する大量の炭酸ガスは地球の温暖化を加速させる大き
な要因となる。このように、セメント廃材を再生セメン
トとして再生すると、問題が発生するので、セメント廃
材を別のものに再生させようとする要望が強い。又、炭
酸ガスの吸収剤として使用する消石灰は、石灰石を焼成
し水と反応させて製造しているが、この製造する際にも
多くの炭酸ガスが発生する。
【0007】そこで、本発明者は、セメント廃材は、内
部まで中性化が進行してなく、未だ炭酸ガスを吸収する
能力のあることに注目して、この処分の困っているセメ
ント廃材を炭酸ガス吸収剤にしようと種々研究し、本発
明を完成したのである。
【0008】即ち、本発明の目的は、空気中の炭酸ガス
を大量に速く吸収する炭酸ガス吸収剤と、この炭酸ガス
吸収剤をセメント廃材から製造する炭酸ガス吸収剤の製
造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたものであって、請求項1記載の発明
は、珪酸カルシウム水和物を主成分とする多孔質の粒状
体である。
【0010】本発明に使用する珪酸カルシウム水和物
は、結晶性が悪く準安定相であり、多孔質の粒状体にす
ると、比表面積も非常に大きくなり、多量のガスを速く
吸着したり、多くのガスと反応して吸収する性質を有す
る。この珪酸カルシウムの水和物の結晶はアルカリ性で
あるために、酸である炭酸ガスを吸収し炭酸カルシウム
とシリカと水とになろうとする性質が強い。この珪酸カ
ルシウム水和物の代表的なトバモライト系多孔質珪酸カ
ルシウム水和物は上記性質が特に強く好ましい。
【0011】この珪酸カルシウム水和物は、種々な方法
で製造することができる。例えば、石灰と珪藻土とから
製造したものであってもよい。しかし、セメント硬化物
は一旦微粉末に粉砕されたセメントが硬化したもので、
それ自体多孔質であるし、セメント内に多く含んでいる
3CaO・SiO2 やβ−2CaO・SiO2 等は水と
水和反応して種々な珪酸カルシウム水和物(多くは炭酸
ガスを吸収する性質の大きいトバモライト系珪酸カルシ
ウムである)と水酸化カルシウムを生成しながら強度を
発現していて、この珪酸カルシウム水和物と水酸化カル
シウムは共に炭酸ガスを多く吸収する。
【0012】従って、このセメント硬化物を利用すると
よい。特に、請求項2または3記載の発明のようにセメ
ント廃材を処理すると、カルシウム分や珪酸分が殆ど反
応性の強い珪酸カルシウム水和物となるし、セメント廃
材が有効利用されるので好ましい。
【0013】即ち、請求項2記載の発明は、十分に硬化
したセメント廃材を微粒子に粉砕し、この微粒子に水を
加え混練してペースト状にし、このペーストを脱水し、
粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気の中に
置いて水蒸気養生し、次に、高温・高圧で水和させるも
のである。
【0014】この請求項2記載の発明では、セメント廃
材を微粒子に粉砕するが、この粉砕した微粒子の径は小
さい方が表面積が増加し炭酸ガスを吸収し易くなるので
好ましい。又、この微粒子を粒状体にし、この粒状体を
高湿の雰囲気の中に置いて水蒸気養生するが、この雰囲
気の条件および置く時間は、水蒸気の湿度60%〜10
0%、温度50℃〜100℃で6時間以上であると取り
扱い易い硬さの粒状体になるので好ましい。
【0015】次に、高温・高圧で水和させるが、この水
和させる手段としてはオートクレーブを使用するとよ
い。好ましい方法は、粒状体を水と一緒にオートクレー
ブの中に入れ、密閉し、必要があれば、空気を圧入して
内部の圧力を1〜10気圧に加圧し、100℃〜200
℃まで温度を上げて更にオートクレーブの中の気圧を上
昇させ、この状態で2時間〜12時間オートクレーブを
回転させると速く且つ均一に水和反応が進むので好まし
い。
【0016】このように水蒸気養生させた粒状体を高
温、高圧にすると、セメント廃材が十分に水和して、炭
酸ガスを吸収する容器の中に充填しても壊れないだけの
硬さを有する珪酸カルシウム水和物の粒状体となる。
【0017】又、請求項3記載の発明は、不十分に硬化
したセメント廃材を粒子状に粉砕し、この粒子状のセメ
ント廃材を粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰
囲気の中に置いて水蒸気養生するものである。
【0018】この請求項3記載の発明では、セメント廃
材を粒子状に粉砕するが、この粒子状の径はほぼ3mm
φが好ましい。又、水蒸気養生の雰囲気の条件と置く時
間は相対湿度60〜100%、40℃〜80℃で1時間
〜6時間経過すると、セメント廃材が十分水と反応し
て、炭酸ガスを吸収する箱内に充填しても壊れないだけ
の硬さを有する珪酸カルシウム水和物の粒状体となるの
で好ましい。
【0019】本発明において十分硬化したセメント廃材
とは、セメントの水和反応が20%以上進んだもの、好
ましくは80%以上進んだものをいう。かかる十分硬化
したたメント廃材では、セメントの水和反応が比較的進
んでおり、表層部分は空気中の炭酸ガスで中性化してい
る。
【0020】又、不十分に硬化したセメント廃材とは、
セメントの水和反応が80%未満進んだもの、好ましく
は20%未満進んだものをいう。かかる不十分に硬化し
たセメント廃材では、表層部のみが水和反応していて内
部は水和反応が殆ど進んでなく、それ自体未だ硬化する
性質を有している。
【0021】この際、セメントの水和反応が20%〜8
0%進んだものは、請求項2記載の発明と請求項3記載
の発明とで重複している。このことは、セメントの水和
反応が20%〜80%進んだものは、炭酸ガス吸着剤を
請求項2記載の方法で製造してもよいし、請求項3記載
の方法で製造してもよいことを意味している。即ち、セ
メントの水和反応が20%〜80%進んだ物で、水蒸気
養生したとき必要な硬さを有する粒状体に固まる性質を
有するものは、請求項3記載の発明の方法で炭酸ガス吸
収剤を製造すればよいし、固まらない性質を有するもの
は請求項2記載の発明の方法で炭酸ガス吸収剤を製造す
ればよい。
【0022】セメント廃材が水蒸気養生の際に固まるか
固まらないかは、セメント製品を製造する際の製造方法
によって大きく異なる。即ち、セメント製品を製造する
際に、水蒸気養生した製品は水和反応が速く進んでい
て、その後にこの水和反応が進んでいる場所が速く中性
化が進み、固まり難くなっている。従って、かかる製品
のセメント廃材は請求項2記載の発明で処理する。一
方、水蒸気養生しない製品は中性化が進んでないので固
まり易い。
【0023】(作用)請求項1記載の発明では、珪酸カ
ルシウム水和物を主成分とするから、多くの炭酸ガスを
吸収し、炭酸カルシウムとシリカと水とになる。例え
ば、珪酸カルシウム水和物の代表的なトバモライト系多
孔質珪酸カルシウム水和物は次のように炭酸ガスと反応
する。 Ca5 (Si6 182 )4H2 O + 5CO2 =5
CaCO3 + 6SiO2 + 5H2
【0024】即ち、理論上、このトバモライトの730
gは炭酸ガスを220g(標準状態で112リットル)
も吸収する。又、請求項1記載の発明では、多孔質の粒
状体であるので、比表面積が大きく速く炭酸ガスを吸収
する性質を有する。このように多くの炭酸ガスを速く吸
収するので、極めて好適な炭酸ガス吸収剤である。
【0025】請求項2記載の発明では、十分に硬化した
セメント廃材を微粒子に粉砕し、この微粒子に水を加え
混練してペースト状にし、このペーストを脱水し、粒状
体に成形する。この粒状体は未だ壊れ易い多孔質の粒状
体である。しかし、その後、この粒状体を高湿の雰囲気
の中に置いて水蒸気養生すると、セメントの水和反応が
進んで取り扱い易い硬さの多孔質の粒状体となる。
【0026】次に、この請求項2記載の発明では、この
粒状体を高温、高圧で水和させる。すると、セメント廃
材の中の未反応のセメントおよび水酸化カルシウムの殆
どすべてが炭酸ガスを吸収し反応し易い珪酸カルシウム
水和物(珪酸カルシウム水和物の多くはトバモライト系
珪酸カルシウム)になると同時に、炭酸ガスを吸収する
容器の中に充填しても壊れないだけの硬さを有する多孔
質の粒状体となる。
【0027】普通ポルトランドセメント(カルシウム成
分量64重量%)100重量部、珪砂(SiO2 成分量
100重量%)50重量部、水50重量部を混合し硬化
させたセメント廃材6.0kgは、理論上炭酸ガスを1
508gを吸収する能力がある。実際には、セメント廃
材の表面が炭酸ガスを吸収して中性化しているだけ吸収
する能力は小さくなっているが、それでも尚、多くの炭
酸ガスを吸収する。このように、この請求項2記載の発
明で得られた炭酸ガス吸収剤は極めて多くの炭酸ガスを
速く吸収するし、十分な硬さを有する極めて良好な炭酸
ガス吸収剤である。
【0028】請求項3記載の発明は、不十分に硬化した
セメント廃材を粒子状に粉砕し、この粒子状のセメント
廃材を粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気
の中に置いて水蒸気養生する。この請求項3記載の発明
の理論上の炭酸ガスの吸収量は請求項2記載の発明より
表面の中性化の進んだ程度が小さいだけ多くの炭酸ガス
を吸収する。
【0029】しかも、この不十分に硬化したセメント廃
材は、それ自体、水和し、硬化する性能が残っているの
で、上記のように粒子状に粉砕し、これを水蒸気養生す
るだけで十分水和し、しかも、炭酸ガスを吸収する容器
の中に充填しても壊れないだけの硬さを有する多孔質の
粒状体となる。従って、請求項2記載の発明より簡単に
製造でき、しかも、多くの炭酸ガスを速く吸収する良好
な炭酸ガス吸収剤が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。図1〜図3は本発明の一実施例を示すもので、図1
はセメント廃材から得られたペーストを脱水している状
態を示す一部切欠正面説明図、図2はオートクレーブ養
生している状態を示す一部切欠正面説明図、図3は粒状
体の種々な形状を示す正面図である。
【0031】図1〜図3において、1はミキサーであ
り、このミキサー1は、図1に示すように、容器11
と、この容器の中に回転自在に取り付けられた回転翼1
2とからなる。2は脱水機であり、この脱水機1は一対
の噛み合っている平行ネジでできていて、ミキサー1の
出口に取り付けられている。3は回転式オートクレーブ
であり、この回転式オートクレーブ3は、図2に示すよ
うに、両側に回転軸31、31が設けられた耐圧容器3
2と、この耐圧容器32の中に設けられた邪魔板33
と、台34とからなる。
【0032】4はセメント廃材を微粒子に粉砕し、水を
加えて混練したペーストであり、41はこのペースト4
を脱水した物である。5は脱水したペースト41を成形
した粒状体であり、この粒状体5は、図3に示すよう
に、種々な形状をしている。
【0033】例えば、図3(イ)に示すようなリボン状
であってもよいし、図3(ロ)に示すようなペレット状
であってもよいし、図3(ハ)に示すような球状であっ
てもよいし、図3(ニ)に示すような短冊状であっても
よい。6は回転式オートクレーブ2の中に入れられた水
である。
【0034】次に、セメント廃材から炭酸ガス吸収剤を
製造する製造方法について説明する。セメント100重
量部、珪砂50重量部、水50重量部のセメントペース
トを建築材に使用し、相当期間経過して水和反応が進ん
だ(水和反応がほぼ60%進んだもの)含水率10%以
下のセメント廃材を原料とする。このセメント廃材をク
ラッシャーとミルで、粒径100μ〜1mmの微粒子に
粉砕した。
【0035】次に、この微粒子と水とを、図1に示すミ
キサー1の容器11の中に入れ、十分攪拌してペースト
4とし、このペースト4を容器11の下側に設けられた
出口から脱水機2の一対の平行ネジの間に供給する。す
ると、平行ネジの間をペースト4が通過している間に脱
水されたペースト41となって、脱水機2から出る。こ
の脱水されたペースト41を型の中に押圧して、図3に
示すように、適当な形状に成形し粒状体5とする。この
粒状体5は未だ形を保っているだけの硬さで簡単に壊れ
るものである。
【0036】次に、この粒状体5を温度60℃、相対湿
度90±10%の養生庫の中に1時間〜4時間入れて水
蒸気養生を行う。次に、この粒状体5を養生庫から取り
出すと、ある程度水和反応が進み、取り扱い易い硬さに
なっている。この粒状体5を水6と共に、回転式オート
クレーブ3の耐圧容器32の中に入れ、密封し、この中
に空気を圧入して内部の圧力をほぼ5気圧にする。
【0037】次に、回転式オートクレーブ3の耐圧容器
32の内部の温度を温度160±10℃まで昇温させて
内部の圧力を更に高め、回転式オートクレーブ3の耐圧
容器32を回転させて攪拌する。この状態で6時間水和
反応させて、養生する。この養生が終了すると、回転式
オートクレーブ3から粒状体を取り出すと、水和反応が
殆ど完了し、炭酸ガスを吸収する容器の中に充填しても
壊れない程度の硬さになった良好な炭酸ガス吸収剤が得
られる。この炭酸ガス吸収剤をデシケータ内に保管す
る。
【0038】この炭酸ガス吸収剤を容器の中に入れ、こ
の箱の中に空気を通過させると、この空気の中に含まれ
ている炭酸ガスが吸収されて、炭酸ガスを殆ど含まない
空気となって出て行くので、この容器をセメントの試作
品の成分分析室と外気との間に取り付けると、セメント
の成分が正確に分析できた。このように、セメント廃材
を粉砕したり、水蒸気養生させたり、高温・高圧にする
だけでセメント廃材が良好な炭酸ガス吸収剤になるの
で、従来のように焼成することと比較するとエネルギー
の消費が少なく、しかも、処理に困っているセンメト廃
材の処理ができ極めて有益である。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、珪酸カルシウム
水和物を主成分とする多孔質の粒状体であるから、比表
面積が大きく、多くの炭酸ガスを速く吸収する良好な炭
酸ガス吸収剤である。
【0040】請求項2記載の発明は、十分に硬化したセ
メント廃材を微粒子に粉砕し、この微粒子に水を加えて
混練してペースト状にし、このペーストを脱水しながら
粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気の中に
置いて水蒸気養生し、次に、高温・高圧で水和させるか
ら、比表面積が大きく、多くの炭酸ガスを速く吸収し、
しかも、炭酸ガスを吸収する容器の中に充填しても壊れ
ない程度の固さを有する良好な炭酸ガス吸収剤である。
【0041】又、この請求項2記載の方法によると、セ
メント廃材を粉砕したり、水蒸気養生させたり、高温・
高圧にするだけで良好な炭酸ガス吸収剤に再生させるこ
とができ、従来のように焼成して再生セメントとするこ
とと比較するとエネルギーの消費が少なく、しかも、処
理に困っているセンメト廃材の処理ができ、極めて有益
である。
【0042】請求項3記載の発明は、不十分に硬化した
セメント廃材を粒子状に粉砕し、この粒子状のセメント
廃材を粒状体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気
の中に置いて水蒸気養生するから、比表面積が大きく、
多くの炭酸ガスを速く吸収し、しかも、炭酸ガスを吸収
する容器の中に充填しても壊れない程度の固さを有する
良好な炭酸ガス吸収剤である。
【0043】又、この不十分に硬化したセメント廃材
は、それ自体、硬化する性能が残っているので、上記の
ように粒子状に粉砕し、これを水蒸気養生するだけでよ
く、請求項2より簡単に製造できる。又、この請求項3
記載の方法によると、セメント廃材を粉砕したり、水蒸
気養生するだけで良好な炭酸ガス吸収剤として再生させ
ることができ、従来のように焼成して再生セメントとす
ることと比較するとエネルギーの消費が少なく、しか
も、処理に困っているセンメト廃材の処理ができる、極
めて有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、セメント廃材
から得られたペーストを脱水している状態を示す一部切
欠正面説明図である。
【図2】オートクレーブ養生している状態を示す一部切
欠正面説明図である。
【図3】粒状体の種々な形状を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ミキサー 2 脱水機 3 回転式オートクレーブ 4 ペースト 5 粒状体 6 水
フロントページの続き Fターム(参考) 4D020 AA03 BA02 BA11 BB01 CA01 4G066 AA22A AA22B AA30A AA30B AA73A AA73B BA09 BA22 CA35 DA03 FA03 FA20 FA21 FA26 FA38 FA40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸カルシウム水和物を主成分とする多
    孔質の粒状体であることを特徴とする炭酸ガス吸収剤。
  2. 【請求項2】 十分に硬化したセメント廃材を微粒子に
    粉砕し、この微粒子に水を加え混練してペースト状に
    し、このペーストを脱水し、粒状体に成形した後、この
    粒状体を高湿の雰囲気の中に置いて水蒸気養生し、次
    に、高温・高圧で水和させることを特徴とする炭酸ガス
    吸収剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 不十分に硬化したセメント廃材を粒子状
    に粉砕し、この粒子状のセメント廃材に水を加えて粒状
    体に成形した後、この粒状体を高湿の雰囲気の中に置い
    て水蒸気養生することを特徴とする炭酸ガス吸収剤の製
    造方法。
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