JP2000300265A - 2本鎖核酸中のミスマッチ検出方法および変異を有する核酸の検出方法、並びにミスマッチを有する2本鎖核酸の分離方法 - Google Patents

2本鎖核酸中のミスマッチ検出方法および変異を有する核酸の検出方法、並びにミスマッチを有する2本鎖核酸の分離方法

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JP2000300265A JP11110914A JP11091499A JP2000300265A JP 2000300265 A JP2000300265 A JP 2000300265A JP 11110914 A JP11110914 A JP 11110914A JP 11091499 A JP11091499 A JP 11091499A JP 2000300265 A JP2000300265 A JP 2000300265A
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雅式 後藤
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6827Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism

Abstract

(57)【要約】 【課題】 MutMタンパク質を用いて、効率よく核酸中
のミスマッチまたは変異を検出する方法および効率よく
ミスマッチを有する核酸を分離する方法を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 MutMタンパク質が、核酸中のシトシンを
含む全てのミスマッチに対して認識能力を有することを
見出した。このMutMタンパク質の性質を利用して、効率
的に2本鎖核酸中のミスマッチを検出し、また、2本鎖
核酸試料からミスマッチを有する2本鎖核酸を分離する
ことができることを見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MutMタンパク質を
用いる、2本鎖核酸中のミスマッチ検出方法および変異
を有する核酸の検出方法、並びにミスマッチを有する2
本鎖核酸の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大腸菌MutSは、ミスマッチを認識、結合
するタンパク質である[S-S Su et al., J. Biol. Che
m., 263, 6829-6835 (1988)]。近年、MutSを用いたミス
マッチ検出、遺伝子診断法が開発されている[M. Gotoh
et al., Genet. Anal., 14, 47-50 (1997)]。しかし、M
utSはミスマッチ塩基の種類によって結合の強さが異な
ることが知られている。特に、ピリミジン・ピリミジン
のミスマッチに対する結合は弱い[M. Gotoh et al., Ge
net. Anal., 14, 47-50 (1997)]。よって、遺伝子診断
に応用した場合、変異を見落とす可能性が大きかった。
【0003】一方、大腸菌MutMはグアニン/シトシン→
チミン/アデニンのトランスバージョン変異を抑制する
タンパク質である[M. Cabrera et al., J. Bacteriol.,
170,5405-5407 (1988)]。このようなトランスバージョ
ン変異の抑制は、大腸菌MutMがDNA中の酸化された塩基
である8-オキソグアニンとシトシンのミスペアを認識
し、除去することにより行なわれている[M. L. Michael
s et al., Biochemistry, 31, 10964-10968 (1992)]。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、MutMタンパ
ク質を用いて、効率よく核酸中のミスマッチまたは変異
を検出する方法および効率よくミスマッチを有する核酸
を分離する方法を提供することを課題とする。これによ
り、従来のMutSタンパク質を利用した方法では困難であ
った、ピリミジン同士のミスマッチを効率よく検出し、
またこのようなミスマッチを有する核酸を分離する方法
が提供される。
【0005】また、本発明の特定の態様として、MutMタ
ンパク質によるミスマッチの認識能力を利用した遺伝子
診断方法およびDNA増幅産物の精製方法が提供される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、大腸菌Mu
tMタンパク質のDNA中のミスマッチ認識能力につき鋭意
検討を行った結果、該MutMタンパク質が、シトシンを含
む全てのミスマッチに対して認識能力を有することを見
出した(図1)。さらに、1つのミスマッチのみなら
ず、複数の連続したミスマッチに対しても、MutMタンパ
ク質が結合することを見出した(図2)。また、1塩基対
1塩基のミスマッチのみならず、2本鎖核酸の片側の鎖に
さらに複数の塩基が挿入された形態である、1塩基対複
数塩基のミスマッチに対しても、MutMタンパク質は結合
することが判明した(図3)。そして、2本鎖核酸の片側
の鎖に1または複数の塩基の欠失または挿入によって生
じるミスマッチに対しても、MutMタンパク質が結合する
ことを見出した(図4)。
【0007】さらに、本発明者らは、大腸菌MutMタンパ
ク質を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応産物中からミスマ
ッチを含むDNAとミスマッチを含まないDNAとを分離する
ことに成功した。即ち、本発明者らは、MutMタンパク質
を用いて、DNA中のミスマッチの検出やミスマッチを有
するDNAの分離を行うことが可能であることを見出し
た。
【0008】さらに、本発明者らは、このようなMutMタ
ンパク質の能力を遺伝子診断などへ応用しうることを見
出した。
【0009】即ち、本発明は、MutMタンパク質を用いた
2本鎖核酸中のミスマッチ検出方法および変異を有する
核酸の検出方法、並びにMutMタンパク質を用いたミスマ
ッチを有する2本鎖核酸の分離方法および変異を有する
核酸の分離方法に関し、より具体的には、(1) 2本
鎖核酸中のミスマッチを検出する方法であって、(a)
被検2本鎖核酸をMutMタンパク質に接触させる工程、
(b) 該2本鎖核酸と該タンパク質との結合を検出す
る工程、を含む方法、(2) MutMタンパク質が大腸菌
由来である、(1)に記載の方法、(3) 被検2本鎖
核酸が支持体に結合しているかまたは支持体に結合可能
に標識されている、(1)または(2)に記載の方法、
(4) MutMタンパク質が支持体に結合しているかまた
は支持体に結合可能に標識されている、(1)または
(2)に記載の方法、(5) 被検2本鎖核酸が検出可
能に標識されている、(1)、(2)または(4)に記
載の方法、(6) MutMタンパク質が検出可能に標識さ
れている、(1)から(3)のいずれかに記載の方法、
(7) 核酸中の変異を検出する方法であって、(a)
被検核酸および対照核酸を提供する工程、(b) 該
被検核酸と対照核酸をハイブリダイズさせる工程、
(c) ハイブリダイズにより形成した2本鎖核酸をMu
tMタンパク質に接触させる工程、(d) 該2本鎖核酸
中のヘテロ2本鎖核酸と該タンパク質との複合体を検出
する工程、を含む方法、(8) MutMタンパク質が大腸
菌由来である、(7)に記載の方法、(9) 被検核酸
または対照核酸が支持体に結合しているかまたは支持体
に結合可能に標識されている、(7)または(8)に記
載の方法、(10) MutMタンパク質が支持体に結合し
ているかまたは支持体に結合可能に標識されている、
(7)または(8)に記載の方法、(11) 被検核酸
または対照核酸が検出可能に標識されている、(7)、
(8)または(10)に記載の方法、(12) MutMタ
ンパク質が検出可能に標識されている、(7)から
(9)のいずれかに記載の方法、(13) 2本鎖核酸
試料からミスマッチを含む2本鎖核酸を分離する方法で
あって、(a) 2本鎖核酸試料をMutMタンパク質に接
触させる工程、(b) 2本鎖核酸試料からMutMタンパ
ク質と複合体を形成する2本鎖核酸を回収する工程、を
含む方法、(14) 2本鎖核酸試料からミスマッチを
含まない2本鎖核酸を分離する方法であって、(a) 2
本鎖核酸試料をMutMタンパク質に接触させる工程、
(b) 2本鎖核酸試料からMutMタンパク質と結合しな
い2本鎖核酸を回収する工程、を含む方法、(15) M
utMタンパク質が大腸菌由来である、(13)または
(14)に記載の方法、(16) 2本鎖核酸がDNA増
幅産物である、(13)から(15)のいずれかに記載
の方法、(17) MutMタンパク質が支持体に結合して
いるかまたは支持体に結合可能に標識されている、(1
3)から(16)のいずれかに記載の方法、に関する。
【0010】なお、本発明において「ミスマッチ」と
は、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チ
ミン(T)(RNAの場合はウラシル(U))から選択され
る一組の塩基対が正常な塩基対(A/TまたはG/C)ではな
いことを指す。本発明において「ミスマッチ」には、1
つのミスマッチのみならず、複数の連続したミスマッ
チ、1または複数の塩基の挿入および/または欠失により
生じるミスマッチ、ならびにそれらの組み合わせが含ま
れる。
【0011】また、本発明において「変異」とは、対照
核酸と比較した場合における被検核酸中の異なる塩基
(2本鎖核酸の場合には塩基対)を指す。
【0012】また、本発明において「核酸」といった場
合には、DNAおよびRNA、例えば、cDNA、ゲノムDNA、mRN
A、合成ポリヌクレオチドを含む。また1本鎖核酸およ
び2本鎖核酸、並びに直鎖状核酸および環状核酸を含
む。
【0013】また、本発明において「対照核酸」とは、
変異を有しない核酸を指す。また、「被検核酸」とは、
対照核酸と異なる塩基(変異)を有することが疑われる
核酸を指す。被検核酸は、変異を有しなければ対照核酸
と同一の核酸であり、変異を有すれば、該変異部位のみ
対照核酸と異なる核酸である。例えば、遺伝子病が疑わ
れる患者の遺伝子における変異を検出する場合において
変異を有することが疑われる患者の遺伝子は被検核酸で
あり、この遺伝子に対応する健常者の遺伝子は対照核酸
である。
【0014】また、本発明において「ヘテロ2本鎖核
酸」とは、実質的には相補的な2本鎖核酸であるが、1
または複数のミスマッチを有すことにより非相補的な領
域を含んでいる2本鎖核酸を指す。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、第一に、MutMタンパク
質を利用した2本鎖核酸中のミスマッチを検出する方法
に関する。本発明の方法は、2本鎖中のミスマッチに対
するMutMタンパク質の認識能力を利用する方法であり、
MutMタンパク質の被検2本鎖核酸への結合を指標とす
る。従って、本発明の方法は、(a) 被検2本鎖核酸
をMutMタンパク質に接触させる工程、および(b) 該
2本鎖核酸と該タンパク質との結合を検出する工程、を
含む。
【0016】本発明の方法は、シトシンを含むミスマッ
チ塩基対(C/A、C/T、C/C)の検出に特に好適である。
また、複数の連続したミスマッチの検出や、1塩基対複
数塩基のミスマッチ、さらには2本鎖核酸の少なくとも
片側の鎖における1または複数の塩基の欠失および/ま
たは挿入によって生じるミスマッチの検出にも好適に適
用することができる。特にシトシンを含むミスマッチの
検出に好適に用いられうる。
【0017】本発明の方法に用いられる「MutMタンパク
質」としては、大腸菌由来のMutMタンパク質が好適であ
るが、2本鎖核酸中のミスマッチを認識しうる限りその
由来に制限はない。現在までに知られている大腸菌以外
のMutMホモログタンパク質としては、酵母Ogg1およびOg
g2 [P.A. van der Kemp et al., Proc. Natl. Acad.Sc
i. USA, 93, 5197-5202 (1996)]、マウスOgg1 [T.A. Ro
senquist et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94, 7
429-7434 (1997)]、サーマス・サーモフィラス(Thermu
s thermophilus)MutM [T. Mikawa et al., Nucleic Ac
ids Res. 26, 903-910 (1998)]、アラビドプシス・サリ
アナ(Arabidopsis thaliana)AtMMH1および AtMMH2
[T. Ohtsubo et al., Mol. Gen. Genet., 259, 577-590
(1998)]、ヒトOgg1 [K. Arai et al., Oncogene, 14,
2857-2861 (1997)]等が知られている。また、2本鎖核
酸中のミスマッチを認識しうる限り、これらタンパク質
の部分ペプチドであってもよい。
【0018】また、2本鎖核酸中のミスマッチを認識し
うる限り、天然型のタンパク質のアミノ酸配列中、1つ
若しくは複数のアミノ酸を置換、欠失、付加、および/
または挿入したアミノ酸配列からなるタンパク質(変異
体)であってもよい。このような変異体は、自然界にお
いて生じることもあるが、人為的に調製することも可能
である。タンパク質にアミノ酸変異を導入する方法とし
ては、多くの方法が公知である。例えば、部位特異的変
異導入法として W.P. DengとJ.A. Nickoloffの方法 [An
al. Biochem., 200, 81 (1992)]や、K.L. MakamayaとF.
Ecksteinの方法 [Nucleic Adids Res., 14, 9679-9698
(1986)]、ランダム変異導入法としては、基本的な修復
系を欠損した大腸菌 XL1-Red 株(Stratagene社)を用
いる方法、亜硝酸ナトリウム等を用い化学的に塩基を修
飾する方法 [J.-J. Diaz et al., BioTechnique, 11, 2
04-211 (1991)]等が知られている。
【0019】また、MutMタンパク質はグルタチオン-S-
トランスフェラーゼ等、他のタンパク質との融合タンパ
ク質等であってもよい。
【0020】MutMタンパク質は、天然のタンパク質とし
て、または組換えタンパク質として、陰イオン交換カラ
ム、陽イオン交換カラム、ゲル濾過カラムクロマトグラ
フィー、硫酸アンモニウム分画等を組み合わせた公知の
方法 [S. Boiteux et al., EMBO J., 6, 3177-3183 (19
87)]により調製することが可能である。また、組換えタ
ンパク質で発現量が多い場合には、陽イオン交換カラム
およびゲル濾過カラムを用いたクロマトグラフィーのみ
により容易に調製することも可能である。
【0021】本発明における2本鎖核酸としては、ミス
マッチを有するか否かを検出したい所望の2本鎖核酸を
用いることが可能である。2本鎖核酸は、2本鎖DNA、
2本鎖RNA、DNA/RNAのいずれであってもよい。2本鎖核
酸は、直接検査に用いることもできれば、ファージやプ
ラスミドを含むベクターで増幅されたものを用いてもよ
い。また、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)等で増幅され
たものを用いてもよい。
【0022】本発明の方法における被検2本鎖核酸とMu
tMタンパク質との接触は、該タンパク質が被検2本鎖核
酸中のミスマッチ領域に結合しうる条件(例えば、適当
なpH、溶媒、イオン環境、温度)で行なわれる。例え
ば、バッファーの組成として、50 mM Hepes-KOH (pH 7.
2), 100 mM KCl, 1 mM EDTA, 1 mM DTTが挙げられる。
温度は、例えば25℃、反応時間は1分〜10分程度で行う
ことができる。上記の条件は一例であり、反応温度や塩
濃度、イオンの種類、バッファーのpH等の詳細な条件は
適宜選択することができる。
【0023】また、2本鎖核酸を形成させる過程で1本
鎖核酸が残っていると予想される場合には、例えばMicr
oSpin S-300 HR カラム(アマシャム ファルマシア バ
イオテク社)で1本鎖核酸を除去するか、または予め大
腸菌SSBタンパク質などで1本鎖核酸をブロックするこ
とが好ましい。
【0024】被検2本鎖核酸とMutMタンパク質との結合
を検出するための方法には、特に制限はない。例えば、
以下のような検出系が考えられる。
【0025】 被検2本鎖核酸を支持体に固定、また
は支持体に固定可能に標識し、MutMタンパク質は標識せ
ずに使用する。核酸を支持体に固定可能に標識するに
は、互いに親和性を有する物質の一方を核酸へ、他の一
方を支持体に結合させればよい。このような物質として
は、例えば、ビオチン−アビジン系、抗体−抗原系(ジ
ゴキシゲニン抗体およびシゴキシゲニンなど)を用いれ
ばよい。検出系としては、例えば水晶発振子や表面プラ
ズモン共鳴、多孔質シリコンを応用したセンサーで直接
MutMタンパク質を検出することができる。支持体として
は、例えば水晶発振子上の金や表面プラズモンセンサー
の検出素子上の金、多孔質シリコンセンサーのシリコン
上に直接、またはデキストラン等のマトリックスを介し
て固定することができる [K. Bondeson et al., FEBS L
etter, 423, 307-313 (1993)]。
【0026】 被検2本鎖核酸を支持体に固定、また
は支持体に固定可能に標識して使用し、MutMタンパク質
と反応後、核酸と結合しなかったMutMタンパク質を除去
し、残ったMutMタンパク質を検出する。核酸を支持体に
固定可能に標識するには、ビオチンや、抗体で認識され
得る化合物を用いればよい。MutMタンパク質は、検出可
能な化合物で標識してもよい。この場合、MutMタンパク
質は、例えば35S、3H等の放射線標識、FITC等の蛍光物
質、ビオチン、またはFITC等抗体で認識され得る化合物
などで標識することができる。また、MutMタンパク質に
対する抗体を用いれば、MutMタンパク質を標識しなくて
も検出することが可能である。なお、抗体とMutMタンパ
ク質との複合体に対し、さらに別の抗体を結合させて検
出することも可能である。抗体は、アルカリフォスファ
ターゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、
またはβ-ガラクトシダーゼ等が結合したものを用いる
ことができる。このような場合、検出系としては、アル
カリフォスファターゼ、ホースラディッシュペルオキシ
ダーゼ(HRP)、β-ガラクトシダーゼなどの活性を利用
した公知の発色法、化学発光法により検出することがで
きる。放射線標識や蛍光物質標識の場合には直接検出が
可能である。支持体としては、メンブレンフィルター、
マイクロタイタープレート、クロマトグラフィー担体、
磁気ビーズ等の固液分離可能な支持体であればよい。固
液分離は、ビオチンであればアビジンやストレプトアビ
ジン、抗体で認識されうる化合物であれば抗体を支持体
に固定化したものを用いればよい。抗体の固定化は、物
理的な吸着や化学的な架橋剤により直接、またはプロテ
インAやプロテインGを介して行うことができる。
【0027】 被検2本鎖核酸を検出可能に標識し、
MutMタンパク質は支持体に固定、または支持体に固定可
能に標識して使用する。核酸の標識としては、35Sや32P
等の放射線標識、FITCやCy5等の蛍光物質標識、HRP等の
酵素標識、ビオチン、FITC、またはジゴキシゲニン等、
アビジン、ストレプトアビジン、または抗体等で検出可
能な化合物による標識などが挙げられる。MutMタンパク
質は物理的な吸着や化学的な架橋剤により直接支持体に
固定化することができる他、ビオチンまたは抗体で認識
可能な化合物(抗原)を用いて標識しておき、ビオチン
であればアビジンやストレプトアビジン、抗原であれば
抗体等を介して支持体に固定することができる。また、
MutMのN-末端側、あるいはC-末端側に短いヒスチジンタ
グを付け、そのキレート作用を利用して、金属を介した
固定化法も用いることができる。検出系および用いられ
る支持体は、上記と同様である。
【0028】 被検2本鎖核酸を検出可能に標識して
使用し、MutMタンパク質は標識せずに、抗MutM抗体を用
いて免疫沈降などの固液分離を行う。MutMタンパク質に
対する抗体は、ビーズ等の支持体に結合させたプロテイ
ンAやプロテインGを介して固定化できる。核酸の標識
は、と同様に行うことができる。また、検出系および
用いられる支持体は、上記と同様である。
【0029】 被検2本鎖核酸は標識せず、また、Mu
tMタンパク質は支持体に固定、または支持体に固定可能
に標識して使用する。支持体へ固定可能な標識は、と
同様である。検出系は、と同様に、例えば水晶発振子
や表面プラズモン共鳴、多孔質シリコンを応用したセン
サーで直接2本鎖核酸を検出することができる。支持体
はと同様であり、表面プラズモン共鳴センサーの検出
素子へのタンパク質の固定法としては I. Chaikenらの
方法が挙げられる [Anal. Biochem., 201, 197-210 (19
92)]。
【0030】この結果、被検2本鎖核酸とMutMタンパク
質との有意な結合が検出されれば、該2本鎖核酸中にミ
スマッチが存在すると判定され、一方、被検2本鎖核酸
とMutMタンパク質との有意な結合が検出されなければ、
該2本鎖核酸中にミスマッチは存在しないと判定され
る。
【0031】本発明のミスマッチの検査方法は、ミスマ
ッチの定量も含まれる。例えば、標識したタンパク質や
抗体を用いてミスマッチを有する核酸に結合したMutMタ
ンパク質量を測定することにより、核酸試料中に存在す
るミスマッチの量を決定することが可能である。また、
核酸試料全体を標識し、MutMタンパク質を結合させ、核
酸試料全体に占める複合体を形成した核酸の割合を測定
することで、試料中に存在するミスマッチDNAの割合を
決定することも可能である。
【0032】また、本発明は、MutMタンパク質を利用し
た核酸中の変異を検出する方法に関する。この検出方法
は、一つの態様として、遺伝子病患者の罹病が疑われる
患者において特定の遺伝子が変異を有するか否かを調べ
るため、患者由来の遺伝子と健常者の遺伝子が同一の塩
基配列を有するか否かを調べることに利用することがで
きる。本発明の方法においては、被検遺伝子のいかなる
位置に変異が存在しても検出することが可能であり、検
査対象となる遺伝子の変異部位や変異の種類が既知であ
る必要はない点でも優れている。
【0033】この検出方法の原理は、以下の如くであ
る。変異を有することが疑われる被検核酸と対照核酸
(変異を有しない核酸)とを調製し、これらを互いにハ
イブリダイズさせる。この結果、被検核酸が変異を有す
れば、対照核酸とのハイブリダイズによりヘテロ2本鎖
核酸(ミスマッチを有する核酸)が生じる。一方、被検
核酸に変異がなければ、ホモ2本鎖核酸のみが生じ、ヘ
テロ2本鎖核酸は生じない。ハイブリダイズにより形成
された2本鎖核酸に対し、MutMタンパク質を接触させた
場合、MutMタンパク質はミスマッチを有するヘテロ2本
鎖核酸には結合するが、ホモ2本鎖核酸には結合しな
い。従って、このMutMタンパク質の2本鎖核酸への結合
を検出することにより、被検核酸が変異を有するか否か
を判定できる。
【0034】即ち、本発明の検出方法は、(a) 被検
核酸および対照核酸を提供する工程、(b) 該被検核
酸と対照核酸をハイブリダイズさせる工程、(c) ハ
イブリダイズにより形成した2本鎖核酸をMutMタンパク
質に接触させる工程、(d) 該2本鎖核酸中のヘテロ
2本鎖核酸と該タンパク質との複合体を検出する工程、
を含む。
【0035】用いられる被検核酸としては、特に制限は
なく、変異を有するか否かを検出したい所望の核酸を用
いることができる。また、対照核酸は、被検核酸に対応
する核酸であって、仮に被検核酸が変異を有しなけれ
ば、被検核酸と同一の核酸を用いる。この同一とは、両
者がハイブリダイズする領域において同一の意味であ
り、長さに相違があってもよいが、可能であれば長さも
揃えることが望ましい。被検核酸および対照核酸は、1
本鎖であっても2本鎖であってもよいが、両者が1本鎖
の場合には、仮に被検核酸が変異を有しなければ、互い
に相補鎖である。
【0036】本発明の方法においては、被検核酸と対照
核酸をハイブリダイズさせる(但し、2本鎖である場合
は、変性して一本鎖に解離させて、両者をハイブリダイ
ズさせる)。これにより、2本鎖核酸を形成させる(2
本鎖核酸は被検核酸に変異がある場合には、ヘテロ2本
鎖核酸とホモ2本鎖核酸の混合物となり、被検核酸に変
異がない場合には、ホモ2本鎖核酸のみとなる)。
【0037】2本鎖核酸の変性方法としては、例えば、
溶液のpHを酸性またはアルカリ性にする方法と、溶液を
高温にする方法が挙げられる。pHを変化させる方法とし
は、例えば 0.1M NaOH、0.1M HCl溶液に置換する方法が
挙げられる。また、温度を上げる方法は、核酸の融解温
度(Tm)以上にすればよいが、通常、95℃程度が用いら
れる。
【0038】ハイブリダイズは、溶液のpHを中性に戻す
こと、または温度を徐々に下げ Tm以下にすることによ
り容易に行うことができる。例えば、200塩基対の核酸
の場合、6×SSC溶液(90mM クエン酸ナトリウム(pH 7.
2), 0.9M NaCl)中で、被検核酸と対照核酸を等モル
数、またはどちらかの核酸を過剰に添加し、一度温度を
95℃に加温後、30分から2時間程度の時間をかけ徐々に
室温まで冷やす。その後、ハイブリダイズしなかった1
本鎖核酸を除去する場合には、MicroSpin S-300 HRカラ
ム(アマシャム ファルマシア バイオテク社)等で処理す
る。
【0039】本発明の方法においては、次いで、ハイブ
リダイズにより形成された2本鎖核酸をMutMタンパク質
に接触させる。用いられるMutMタンパク質としては、上
記ミスマッチの検出方法の場合と同様である。その後、
該2本酸核酸とMutMタンパク質との結合を、前記の被検
2本鎖核酸とMutMタンパク質との結合の検出と同様にし
て検出する。
【0040】検出系におけるバリエーションは前記と同
様である。但し、核酸を支持体に固定または支持体に固
定可能に標識する場合、被検核酸を固定または標識して
もよければ、対照核酸を固定または標識してもよい。ま
た、核酸を検出可能に標識する場合も、被検核酸を標識
するか、対照核酸を標識するかは問わない。
【0041】この結果、ハイブリダイズにより形成した
2本鎖核酸とMutMタンパク質との有意な結合が検出され
れば被検核酸中に変異が存在すると判定され、一方、2
本鎖核酸とMutMタンパク質との有意な結合が検出されな
ければ被検核酸中に変異が存在しないと判定される。
【0042】また、本発明は、MutMを利用した、2本鎖
核酸試料からミスマッチを含む2本鎖核酸またはミスマ
ッチを含まない2本鎖核酸を分離する方法に関する。本
発明の方法の原理は以下の如くである。まず、ヘテロ2
本鎖核酸を含むことが予想される2本鎖核酸試料を調製
し、これに対しMutMタンパク質を接触させる。MutMタン
パク質は、2本鎖核酸試料中のヘテロ2本鎖核酸にのみ
結合するため、MutMタンパク質を接触させた2本鎖核酸
試料からMutMタンパク質を回収すれば、該タンパク質に
結合しているヘテロ2本鎖核酸も同時に回収される。反
対に、2本鎖核酸試料中からMutMタンパク質およびこれ
に結合する2本鎖核酸を除いたものを回収すれば、これ
はホモ2本鎖核酸となる。
【0043】即ち、本発明のミスマッチを含む2本鎖核
酸の分離方法は、(a) 2本鎖核酸試料をMutMタンパ
ク質に接触させる工程、(b) 2本鎖核酸試料からMut
Mタンパク質と複合体を形成する2本鎖核酸を回収する工
程、を含む。
【0044】一方、本発明のミスマッチを含まない2本
鎖核酸の分離方法は、(a) 2本鎖核酸試料をMutMタ
ンパク質に接触させる工程、(b) 2本鎖核酸試料か
らMutMタンパク質と結合しない2本鎖核酸を回収する工
程、を含む。
【0045】上記の方法において、必要に応じて工程
(a)および(b)を複数回繰り返すことにより、精製
度を上昇させることもできる。
【0046】これらの方法は、種々の遺伝子クローニン
グに有用である。ミスマッチを含む2本鎖核酸の分離方
法は、例えば1塩基多型(single nucleotide polymorp
hism;SNP)の回収のために用いることができる。近
年、ヒトゲノム解析が進み、遺伝子の変異と病気との関
係を解明するため、世界中で様々なSNP収集が始められ
ている。本発明は、ミスマッチ核酸のみを回収できるた
め、SNP収集に適している。ミスマッチを含む2本鎖核酸
の分離方法は、また、ある遺伝子のホモログ遺伝子をク
ローニングするために有用である。例えば配列が明らか
になっている遺伝子と同等な他生物の遺伝子をクローニ
ングする場合、ある程度配列が似ており、かつ部分的に
異なる遺伝子を選択することが可能である。また、同じ
生物であっても、遺伝子配列が似ているが完全に同一で
はない遺伝子を選択的にクローニングすることが可能で
ある。
【0047】一方、ミスマッチを含まない2本鎖核酸の
分離方法は、DNA増幅産物の精製に有用である。ある遺
伝子をクローニングする場合、ポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)などで増幅したDNA断片をクローニングベクターに挿
入することが多い。このとき、DNAポリメラーゼによ
り、PCR増幅産物に変異が導入されてしまう場合があ
る。本発明の方法により、変異の導入されたDNA増幅産
物を除去することが可能である。
【0048】これらの分離を行うには、具体的には、例
えば溶液中でMutMタンパク質と2本鎖核酸を反応させた
後、抗MutM抗体を作用させる。その後、ビーズ等の支持
体に結合したプロテインAまたはプロテインGを作用さ
せ、遠心分離により免疫複合体を沈降させ、ミスマッチ
を含まない2本鎖核酸およびミスマッチを含む2本鎖核酸
を、それぞれ上清および沈殿に分離させ回収する。沈殿
からミスマッチを含む2本鎖核酸を精製するには、沈殿
を TEバッファー(10mM Tris-HCl(pH 8.0), 1mMEDTA)
に懸濁した後、3倍量の3M グアニジン塩酸を加え、MutM
タンパク質を変性させ、2本鎖核酸を遊離させる。遠心
分離後上清をDNA溶液として回収し、含まれるDNAをクロ
ーニングに使用することができる。
【0049】また、支持体に固定、または固定可能に標
識したMutMタンパク質を使用して分離を行うことも考え
られる。用いられる標識や支持体に制限はないが、支持
体としては、例えば液体クロマトグラフィー担体、磁気
ビーズ、各種センサーの検出素子等が考えられる。液体
クロマトグラフィー担体としては、HiTrap NHS-activat
ed(アマシャム ファルマシア バイオテク社)、磁気ビ
ーズとしてはDynabeads M-450 Uncoated または M450-T
osylated(ダイナル社)、表面プラズモン共鳴センサー
の検出素子としてはセンサーチップ CM5(ビアコア社)
等が挙げられる。Dynabeads M-450 Uncoated はMutMタ
ンパク質を物理的に、その他は化学的にそれぞれの支持
体に結合することが可能である。例えば、HiTrap NHS-a
ctivatedの場合、担体である Sepharose のカルボキシ
ル基が N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)でエステル
化されている。1mM HCl のような低い pH の溶液で保存
塩基を置換し、MutMタンパク質溶液を流すと、MutMタン
パク質のアミノ酸との間に安定なアミド結合が形成され
る。よって、2本鎖核酸と反応させ、ミスマッチを含む
2本鎖核酸のみをトラップさせ、ミスマッチを含まない2
本鎖核酸を分離、回収できる。MutMタンパク質に結合し
たミスマッチを含む2本鎖核酸は、3M グアニジン塩酸で
MutMタンパク質を変性させることで、核酸のみを回収す
ることができる。
【0050】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものでは
ない。
【0051】[実施例1]本実施例では、ミスマッチDNA
と大腸菌MutMの結合解析にBIACORE社のアフィニティー
センサーを用いた。合成したビオチン化オリゴヌクレオ
チド(B-gttggagcangtggtgttgg/配列番号:1、Bはビオ
チンを表し、nはA、G、C、またはTを表す)を、約1,300
RU(1 RUは約1pg/mmの物質密度に相当する)固定化
したセンサーチップSA(BIACORE社)に、6×SSC(90mM
クエン酸ナトリウム(pH7.2)、0.9M塩化ナトリウム)中
で第2の合成オリゴヌクレオチド(ccaacaccacntgctcca
ac/配列番号:2)をアニーリングした。この過程で、
約1,200 RUのオリゴヌクレオチドがアニーリングした。
残った1本鎖オリゴヌクレオチドを90μg/mlのSSB(1
本鎖DNA結合タンパク質)を流してブロックした。そこ
に、約400nMの精製したMutMを流し、各2本鎖オリゴヌ
クレオチドに対する結合をモニターした。なお、ランニ
ングバッファーとしてKClバッファー(50mM Hepes-KOH
(pH7.2), 100mM KCl, 1mM EDTA, 1mM DTT, 5mM MgCl2
を使用し、25℃で全ての操作を行った。
【0052】その結果を図1に示す。A)はAとA、C、ま
たはGのミスマッチおよびA/T相補2本鎖に対するMutMの
相互作用、B)はCとA、C、またはTのミスマッチおよびC/
G相補2本鎖に対するMutMの相互作用、C)はGとA、G、ま
たはTのミスマッチおよびG/C相補2本鎖に対するMutMの
相互作用、D)はTとC、G、またはTのミスマッチおよびT/
A相補2本鎖に対するMutMの相互作用を示している。図
では25秒から1分間、MutMを流しつづけ、85秒からKClバ
ッファーに切換え非特異的な吸着物を洗い流した。図か
ら明らかなように、MutMはC/C、C/TおよびT/C、ならび
にC/AおよびA/Cに対する強い結合活性を示した。これに
対して、A/T、C/G、G/C、T/Aといった相補2本鎖オリゴ
ヌクレオチドには結合が見られなかった。
【0053】[実施例2]本実施例では、大腸菌MutMをDN
A増幅産物の精製に使用した。5本のPCR Beads(アマシ
ャム ファルマシア バイオテク社)に各25pmolの2種類
のPCRプライマー(GTAGTTGAAGAATTCCTGAATGAGCCATTTATC
/配列番号:3; 下線部はEcoRI切断部位、および AGCGC
CTGCAGCGGGGTGAGTGAATCCGGAT/配列番号:4; 下線部はP
stI切断部位)を添加し、全量25μlになるよう滅菌水を
加えた。この溶液に1白金耳の大腸菌を懸濁し、アニー
リング温度55℃で30サイクルのPCR反応を行った。この
反応で870塩基対のDNA断片が増幅された。反応後、25μ
lのTEバッファー(10mMTris-HCl(pH8.0), 1mM EDTA)を
添加し、マイクロスピンカラム(MicroSpin S-400 HR
アマシャム ファルマシア バイオテク社)を用いて未反
応プライマーを除去した。精製したPCR産物溶液50μlに
21μlの20×SSCバッファーを添加し、95℃に加熱し、徐
々に温度を下げることによりアニーリングを行った。再
度、マイクロスピンカラムでアニーリングしなかった1
本鎖DNAを除去し、等量の2×KClバッファーを添加した
後、5本分まとめ、以下に述べるMutM固定化アフィニテ
ィーカラムに通した。
【0054】HiTrap NHS-activated カラム(アマシャム
ファルマシア バイオテク社)に、プロトコールに従
い、100μMのMutM溶液1mlを固定化した。ブロッキング
後、KClバッファーを流し平衡化した。このMutM固定化
カラムにDNA溶液を通過させた。通過したDNA溶液を回収
し、エタノール沈殿により10μlに濃縮した。制限酵素
付属のOPAバッファー(アマシャム ファルマシア バイオ
テク社)を3μl、制限酵素EcoRIを10ユニット、PstIを10
ユニット添加し、滅菌水で全量を20μlにした。37℃で2
時間反応し、予めEcoRIとPstIで切断しておいた100ngの
大腸菌ベクターpTrc99A(アマシャム ファルマシア バ
イオテク社)と混ぜ、エタノール沈殿により全量を10μ
lとした。ライゲーション反応により、ベクターとPCR断
片を連結し、大腸菌XL1-Blueに導入した。出現した17株
の形質転換体に含まれるベクターの挿入DNAを増幅する
ため、最初に用いたPCRプライマーを使用し、コロニーP
CRを行った。
【0055】挿入DNA中の変異導入効率の評価は、シー
ケンシングプライマー(Cy5-ACCGGTCCGAACATGGGCGGTAAA
/配列番号:5)を使用し、約300塩基の配列を解析する
ことにより行った。その結果、塩基配列を解析した17株
中には、変異が導入された挿入配列は存在しなかった。
【0056】[実施例3]本実施例では、MutMを変異のあ
る遺伝子クローニングに利用した。実施例2で使用し
た、DNAを通過させたMutM固定化カラムに1mMの3M グア
ニジン塩酸を流して、結合したDNAを回収した。エタノ
ール沈殿により10μlに濃縮した後、実施例2と同様の
方法でDNAベクターpTrc99Aに挿入し、形質転換を行っ
た。出現した3株の形質転換体中のベクターの挿入DNA
の塩基配列を解析したところ、1株にG→Cの変異が見ら
れた。
【0057】[実施例4]本実施例では、連続する異なる
長さのミスマッチを有するDNAと大腸菌MutMの結合解析
にアフィニティーセンサーを用いた。合成したビオチン
化オリゴヌクレオチド(B-tggtggttggagcaggtggtgttggg
aaaa/配列番号:6、B-tggtggttggagcacgtggtgttgggaaa
a/配列番号:7、B-tggtggttggagcaccgtggtgttgggaaaa/
配列番号:8、B-tggtggttggagcacccgtggtgttgggaaaa/
配列番号:9、あるいはB-tggtggttggagcaccccgtggtgtt
gggaaaa/配列番号:10、Bはビオチンを表し、下線部
はミスマッチを表す)を、約 700RU 固定化したセンサ
ーチップSAに、6xSSC中で第2のオリゴヌクレオチド
(配列番号:6および7に対してはttttcccaacaccacctg
ctccaaccacca/ 配列番号:11、配列番号:8に対して
はttttcccaacaccaccctgctccaaccacca/配列番号:12、
配列番号:9に対してはttttcccaacaccacccctgctccaacc
acca/配列番号:13、配列番号:10に対してはttttc
ccaacaccaccccctgctccaaccacca/配列番号:14、下線
部はミスマッチを表す)をアニーリングした。ランニン
グバッファーをKClバッファーにしたのち、精製した200
nMのMutMを流し、実施例1と同様に各2本鎖オリゴヌク
レオチドに対する結合をモニターした。温度はすべて25
℃で行った。
【0058】その結果を図2に示す。連続するミスマッ
チの長さが長くなるにつれて結合するMutMの量は減少す
る傾向は見られたものの、コントロールとして用いた相
補2本鎖に比較し、明らかに高い結合活性を示した。
【0059】[実施例5]本実施例では、C/Cミスマッチ
および片側の鎖に数塩基のCが挿入されたDNAと大腸菌Mu
tMの結合解析にアフィニティーセンサーを用いた。合成
したビオチン化オリゴヌクレオチド(配列番号:7)
を、約700RU固定化したセンサーチップSAに、実施例4
と同様の条件で配列番号:11、12、13あるいは1
4をアニーリングし、実施例4と同様の方法でMutMの結
合をモニターした。
【0060】その結果を図3に示す。挿入されたCの数
が多くなるにつれて、結合するMutMの量は減少する傾向
は見られたものの、250秒時点でも400RU以上の結合が見
られ、このような変異もMutMにより検出できることが明
らかになった。
【0061】[実施例6]本実施例では、挿入あるいは欠
失変異DNAと大腸菌MutMの結合解析にアフィニティーセ
ンサーを用いた。合成したビオチン化オリゴヌクレオチ
ド(配列番号:6)を約700RU固定化したセンサーチッ
プSAに、実施例4と同様の条件で配列番号:11、1
2、13あるいは14をアニーリングし、実施例4と同
様の方法でMutMの結合をモニターした。
【0062】その結果を図4に示す。この場合には、挿
入される塩基が少ないほど結合量は減少する傾向が見ら
れたが、いずれの場合にも、コントロールの相補DNAに
比べると高い結合性を示した。
【0063】
【発明の効果】本発明により、MutMタンパク質が、核酸
中のシトシンを含む全てのミスマッチを認識する能力を
有することが見出され、このMutMタンパク質の性質を利
用して効率的に2本鎖核酸中のミスマッチを検出するこ
とが可能となった。また、効率的にミスマッチを含む2
本鎖核酸とミスマッチを含まない2本鎖核酸を分離する
ことが可能となった。
【0064】本発明の方法によれば、従来のMutSタンパ
ク質を利用した方法では困難であった、ピリミジン同士
のミスマッチを効率よく検出し、またこのようなミスマ
ッチを有する核酸を分離することが可能である。また、
複数の連続したミスマッチの検出や、1塩基対複数塩基
のミスマッチ、さらには2本鎖核酸の片側の鎖に1また
は複数の塩基の欠失または挿入によって生じるミスマッ
チの検出にも好適に適用することができる。本発明の方
法は、遺伝子診断やDNA増幅産物の精製など幅広い応用
が可能である。
【0065】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Amersham Pharmacia Biotech K.K. <120> Methods for mismatch detection in double stranded nucleic acids, detection of nucleic acids containing mutations and preparation of double stranded nucleic acids containing mismatches. <130> A2-001 <140> <141> <160> 14 <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized oliogonucleotide sequence <400> 1 gttggagcan gtggtgttgg 20 <210> 2 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized oliogonucleotide sequence <400> 2 ccaacaccac ntgctccaac 20 <210> 3 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized primer sequence <400> 3 gtagttgaag aattcctgaa tgagccattt atc 33 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized primer sequence <400> 4 agcgcctgca gcggggtgag tgaatccgga t 31 <210> 5 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: an artificially synthesized primer sequence <400> 5 accggtccga acatgggcgg taaa 24 <210> 6 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 6 tggtggttgg agcaggtggt gttgggaaaa 30 <210> 7 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 7 tggtggttgg agcacgtggt gttgggaaaa 30 <210> 8 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 8 tggtggttgg agcaccgtgg tgttgggaaa a 31 <210> 9 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 9 tggtggttgg agcacccgtg gtgttgggaa aa 32 <210> 10 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 10 tggtggttgg agcaccccgt ggtgttggga aaa 33 <210> 11 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 11 ttttcccaac accacctgct ccaaccacca 30 <210> 12 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 12 ttttcccaac accaccctgc tccaaccacc a 31 <210> 13 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 13 ttttcccaac accacccctg ctccaaccac ca 32 <210> 14 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially syntehsized oligonucleotide sequence <400> 14 ttttcccaac accaccccct gctccaacca cca 33
【図面の簡単な説明】
【図1】MutMの結合特性の評価に使用したオリゴヌクレ
オチドの配列、およびその結果を示す図である。各図と
も、左が使用したオリゴヌクレオチドで、2本鎖のうち
上に書かれた配列が固定化したオリゴヌクレオチド、下
の配列がアニーリングした配列を示す。また、配列中の
「N」は、A、C、G、またはTのうちいずれかの塩基を表
す。A)はAとNによるミスマッチを含む2本鎖あるいは相
補2本鎖オリゴヌクレオチドに対する結合、B)はCとNに
よるミスマッチを含む2本鎖あるいは相補2本鎖オリゴ
ヌクレオチドに対する結合、C)はGとNによるミスマッチ
を含む2本鎖あるいは相補2本鎖オリゴヌクレオチドに
対する結合、D)はTとNによるミスマッチを含む2本鎖あ
るいは相補2本鎖オリゴヌクレオチドに対する結合を表
す。
【図2】連続する異なる長さのミスマッチを有するDNA
に対するMutMタンパク質の結合解析の結果を示す図であ
る。ミスマッチを含まないDNA(G/C)および C/C ミス
マッチを 1〜4つ連続して含むDNA(C/C, CC/CC, CCC/CC
C, CCCC/CCCC)に対するMutMの結合を表す。
【図3】C/Cミスマッチおよび片側の鎖に数塩基のCが挿
入されたDNAとMutMタンパク質の結合解析の結果を示す
図である。
【図4】挿入あるいは欠失変異DNAとMutMタンパク質の
結合解析の結果を示す図である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B024 AA20 CA01 4B063 QA01 QA13 QA17 QQ42 QQ52 QR48 QR82 QS34 4H045 AA10 BA10 CA11 EA50

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本鎖核酸中のミスマッチを検出する方
    法であって、(a) 被検2本鎖核酸をMutMタンパク質
    に接触させる工程、(b) 該2本鎖核酸と該タンパク
    質との結合を検出する工程、を含む方法。
  2. 【請求項2】 MutMタンパク質が大腸菌由来である、請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 被検2本鎖核酸が支持体に結合している
    かまたは支持体に結合可能に標識されている、請求項1
    または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 MutMタンパク質が支持体に結合している
    かまたは支持体に結合可能に標識されている、請求項1
    または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 被検2本鎖核酸が検出可能に標識されて
    いる、請求項1、2または4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 MutMタンパク質が検出可能に標識されて
    いる、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 核酸中の変異を検出する方法であって、
    (a) 被検核酸および対照核酸を提供する工程、
    (b) 該被検核酸と対照核酸をハイブリダイズさせる
    工程、(c) ハイブリダイズにより形成した2本鎖核
    酸をMutMタンパク質に接触させる工程、(d) 該2本
    鎖核酸中のヘテロ2本鎖核酸と該タンパク質との複合体
    を検出する工程、を含む方法。
  8. 【請求項8】 MutMタンパク質が大腸菌由来である、請
    求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 被検核酸または対照核酸が支持体に結合
    しているかまたは支持体に結合可能に標識されている、
    請求項7または8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 MutMタンパク質が支持体に結合してい
    るかまたは支持体に結合可能に標識されている、請求項
    7または8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 被検核酸または対照核酸が検出可能に
    標識されている、請求項7、8または10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 MutMタンパク質が検出可能に標識され
    ている、請求項7から9のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 2本鎖核酸試料からミスマッチを含む2
    本鎖核酸を分離する方法であって、(a) 2本鎖核酸
    試料をMutMタンパク質に接触させる工程、(b) 2本
    鎖核酸試料からMutMタンパク質と複合体を形成する2本
    鎖核酸を回収する工程、を含む方法。
  14. 【請求項14】 2本鎖核酸試料からミスマッチを含ま
    ない2本鎖核酸を分離する方法であって、(a) 2本鎖
    核酸試料をMutMタンパク質に接触させる工程、(b)
    2本鎖核酸試料からMutMタンパク質と結合しない2本鎖核
    酸を回収する工程、を含む方法。
  15. 【請求項15】 MutMタンパク質が大腸菌由来である、
    請求項13または14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 2本鎖核酸がDNA増幅産物である、請
    求項13から15のいずれかに記載の方法。
  17. 【請求項17】 MutMタンパク質が支持体に結合してい
    るかまたは支持体に結合可能に標識されている、請求項
    13から16のいずれかに記載の方法。
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