JP2000298865A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2000298865A
JP2000298865A JP11105869A JP10586999A JP2000298865A JP 2000298865 A JP2000298865 A JP 2000298865A JP 11105869 A JP11105869 A JP 11105869A JP 10586999 A JP10586999 A JP 10586999A JP 2000298865 A JP2000298865 A JP 2000298865A
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JP
Japan
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beam splitter
diffraction grating
light
face
incident
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Withdrawn
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JP11105869A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakayama
尚 中山
Atsushi Iwanaga
敦 岩永
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3ビーム方式のビームスポットの位置調整が
簡単に出来るとともに、光ディスク面上で歪みのないビ
ームスポットを結んで、良好な再生信号等を得る。 【解決手段】 底板部11aを有するキャリッジ11
と、入射面部25aと、該底板部11aに取付け可能な
取付面部25eとを有する直方体状をしたビームスプリ
ッタ25と、該入射面部25aに一体に貼り付けられた
矩形状をした回折格子27とを備え、入射面部25aに
は、ビームスプリッタ25の取付面部25eに対して該
回折格子27の格子ベクトルLが予め所定の角度を持っ
て回折格子27に貼り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミニディスク等の
光ディスクを用いた光ディスク装置に好適な光ピックア
ップ装置に関し、特に光ピックアップ装置のビームスプ
リッタ及び回折格子の取付構造等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ピックアップ装置50は、図9
乃至図12に示すように、金属製のキャリッジ51を備
え、このキャリッジ51は、長方形をした底板部51a
と、底板部51aの長手方向の両縁に沿って、それぞれ
対向立設された側壁部51bとから構成されている。
【0003】底板部51aは、ほぼ中央に形成された略
方形状をした第1の開口部55と、第1の開口部55に
隣接して形成されたH字形状をした第2の開口部56
と、外方に形成された略矩形状をした第3の開口部57
とを有している。第1の開口部55に面する縁部の一部
には、対向立設された一対の第1の切り起こし片68が
形成されている。第2の開口部56に面する縁部の一部
には、一対の側壁部51bに沿うように、対向立設され
た第2の切り起こし片69が形成されている。第3の開
口部57に面する側の縁部には、図示しない一対の第3
の切り起こし片が形成されている。さらに、第2の開口
部56と第3の開口部57間の底板部51aには、受け
部51dがこの底板部51aを僅かに隆起させた状態で
形成されている。
【0004】半導体レーザ22は、底板部51aに設け
られた第3の切り起こし片間に配置され、受け部51d
方向にレーザ光が出射するように、接着剤にて取付け固
定されている。
【0005】ビームスプリッタ75は、三角柱をした2
つの光学ガラスを傾斜面を互いに貼り合わせて直方体に
形成したものであり、レーザ光が入射する入射面部75
aと、この貼り合わせた傾斜面を多層膜に形成した半透
過膜部75bと、入斜面部75aから入射したレーザ光
が半透過膜部75bを透過して出射する第1の出射面部
75cと、第1の出射面部75cから入射したレーザ光
を半透過膜部75bで反射して出射する第2の出射面部
75dとから構成されている。ビームスプリッタ75に
おいて、入射面部75aは半導体レーザ22のレーザ光
が出射側に対向配置されていて、他方、後述するビーム
スプリッタ75の出射面部75cは、コリメータレンズ
30と対向配置されていて、出射面部75dは後述する
受光レンズ36と対向配置されている。
【0006】回折格子77は、入射した光を直進する方
向で光量が一番強く(零次光)、その両側に、位置及び
光量が対照的に現れる一次光を出射するものであり、半
導体レーザ22とビームスプリッタ75間の光路内で、
ビームスプリッタ75の入射面部75aに対向して、底
板部51aの受け部51dに取付け固定されている。そ
して、半導体レーザ22から出射されたレーザ光は、こ
の回折格子77によって光ディスク上にメインビーム1
つとサブビーム2つの少なくとも3つの光に分離された
ビームスポットを結ぶようになっている。この方式は3
ビーム方式といわれ、光ディスクのディスク半径方向に
所定のビームスポットを結ぶように、後述する対物レン
ズの動きを制御(いわゆるトラッキング誤差検出用の制
御)するのに用いられている。
【0007】コリメータレンズ30は、入射したレーザ
光を平行光に変換する光学レンズであり、ビームスプリ
ッタ75の出射面部75cと対向配置されて、キャリッ
ジ51の第2の切り起こし片69間に接着剤で取付け固
定されている。
【0008】レンズアクチュエータは、対物レンズを有
していて、キャリッジ51の底板部51aに取付けられ
たミラー32の真上にこの対物レンズが位置するよう
に、底板部51aに一部取付け固定されている。この対
物レンズは、コイル部と磁石による磁気作用を受けて光
ディスクの回転に合わせて上下、左右方向に可動できる
ようになっている。そして、コリメータレンズ30から
水平方向に出射したレーザ光の平行光は、ミラー32を
用いて真上に反射し、この対物レンズの中央に出射する
ようになっている。
【0009】受光レンズ36は、入射したレーザ光を収
差なく集光させるもので、キャリッジ51の底板部51
aに搭載され、ビームスプリッタ75の出射面部75d
と対向配置されている。
【0010】受光部38は、フォトダイオード等の複数
の受光素子を有し、入射したレーザ光を電気信号に変換
して、再生信号を取り出すとともに、対物レンズ46を
上下方向に動かすために光ディスク半径方向(トラッキ
ング方向)及び光ディスク接離方向(フォーカス方向)
の誤差検出信号を取り出すのに用いられている。
【0011】次に、ビームスプリッタ75及び回折格子
77のキャリッジ51への組み立てについて説明する。
ビームスプリッタ75は、図9に示すように、キャリッ
ジ51の底板部51aの第2の切り起こし部69間に予
め取付け固定されたコリメータレンズ30の方向に出射
面部75cを向け、また、側壁部51b側の受光部38
に出射面部75dを向けて、図示しない紫外線硬化型の
接着剤等を介して底板部51aの受け部51d上に載置
される。回折格子77は、図10に示すように、ビーム
スプリッタ75の入射面部75aに対向させて、図示し
ない紫外線硬化型の接着剤等を介して底板部51aの受
け部51d上に載置される。このとき、回折格子77の
格子ベクトルLは、鉛直方向を向くようになる。そし
て、他のすべての光学部品をキャリッジ51に組み込ん
でから、半導体レーザ22から出射されたレーザ光を回
折格子77に入射させる。レーザ光は、メインビーム、
サブビームの3つのビームスポットに分かれ、これらビ
ームスポットが光ディスク上で所定の間隔に結ぶよう
に、回折格子77は、その底板面を僅かに斜めにして受
け部51dに対する位置決めを微調整し、その後紫外線
硬化型の接着剤に紫外線を照射して硬化させ、ビームス
プリッタ75及び回折格子77をキャリッジ51の受け
部51dにそれぞれ取付け固定する。
【0012】次に、図11に示すように、半導体レーザ
22から出射されたレーザ光は、光軸Sから広がる発散
光であり、回折格子77及びビームスプリッタ75に入
射してから半透過膜部75bを透過して、このビームス
プリッタ75の出射面部75cに至る。ここで、レーザ
光の光透過特性は次のように示される。その光透過特性
は、図12に示すように、光軸Sからの距離を発光点を
基準にその広がりを+φ、−φとして横軸にとり、半透
過膜部75bでの透過率Tを縦軸にとったときに、この
透過率のピーク値をTp0としたとき、光軸Sから+φ、
−φの角度で広がった位置における透過率Tは、光軸S
から離れるにつれて徐々に小さくなっていく。これは、
半導体レーザ22から出射されたレーザ光の断面の光強
度分布がガウス分布をしており、光軸Sから離れるにし
たがってその光強度が弱くなるからである。
【0013】このようにして組み込みが完成した光ピッ
クアップ装置50において、半導体レーザ22から出た
レーザ光は、回折格子77、ビームスプリッタ75の入
斜面部75a,半透過膜部75b、出射面部75cを通
り、さらにコリメータレンズ30にて平行光に変換さ
れ、ミラー32を用いて直角に折れ曲がり、対物レンズ
に入射する。そして、この対物レンズから出射したレー
ザ光は、光ディスク面にて集光して、光ディスクに記録
された情報に応じて形成された複数のピット列(トラッ
ク列)上に照射する。さらに光ディスク面からこの記録
情報に応じた異なる光量の戻り光は、同じ光路を通っ
て、ビームスプリッタ75の出射面部75cに入り、こ
のビームスプリッタ75の半透過膜部75bで略直角に
反射して、出射面部75dに至る。そして、この出射面
部75dから受光レンズ36に入射した戻り光は、受光
レンズ36を用いて集光し、受光部38に入射する。そ
して、受光部38は、この戻り光の光量に応じて、必要
な電気信号に変換して、光ディスクの情報を読み取るこ
とができる。また、光ディスク面の記録情報に追従し
て、光ピックアップ装置50のキャリッジ51は、光デ
ィスク装置の各シャフト棒に移動可能に支持されて、こ
れらシャフト棒に沿って制御された動きをする。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ピックアップ
装置50では、3ビーム方式を利用しているので、光デ
ィスクに結ぶ1個のメインビームとそのメインビームの
両側に位置する各サブビームとが光ディスク面上の所定
箇所にビームスポットを結ぶ必要がある。そのためのビ
ームスポットの位置調整は、キャリッジ51にコリメー
タレンズ30、受光レンズ36、ビームスプリッタ75
の光学部品等をすべて搭載してから、実際に半導体レー
ザ22からレーザ光を出射して行なわなけばならなかっ
た。キャリッジに回折格子77を固着させる際には、キ
ャリッジ51の底板部51aの受け部51d上で、回折
格子77は、紫外線硬化型の接着剤を介して載置され、
レーザ光のサブビームが所定の位置に出射するように、
回折格子77を受け部51dに対して僅かに傾けて位置
調整してから治具等で保持し、上記接着剤に紫外線を照
射して硬化させることにより取付け固定しなければなら
なかった。この作業には、大きな手間がかかるという問
題があった。
【0015】また、ビームスプリッタ75の出射面部7
5cから出射したレーザ光は、光軸Sから離れるにつれ
て、その透過率が低くなる。したがって、対物レンズで
集光されたレーザ光は、対物レンズが中立位置から光デ
ィスクのディスク半径方向に動くと、レーザ光の透過率
の低い光量分布の範囲に移るため、光ディスク面に結ん
だビームスポット(メインビーム及びサブビームとも
に)が歪んだ形状となってしまう。そのため、光ディス
クの記録情報を含んだ戻り光が受光部38で電気信号に
変換された時に、十分な信号再生が得られないおそれが
あった。
【0016】本発明の目的は、以上の点に鑑みてなされ
たものであり、3ビーム方式のビームスポットの位置決
めが簡単に出来るとともに、光ディスク面上で歪みのな
いビームスポットを結んで、良好な再生信号等を得るこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題の少なくとも1
つを解決するための第1の解決手段として、キャリッジ
と、該キャリッジに取付けられたビームスプリッタとを
備え、該ビームスプリッタには、前記キャリッジへの取
付面部と、該取付面部に対して垂直に形成されレーザ光
が入射される入射面部とが形成されるとともに、前記入
斜面部には回折格子が形成されており、該回折格子の格
子ベクトルの方向が前記取付面部に対して予め決められ
た角度となっているものである。
【0018】また、第2の解決手段として、回折格子に
入射したレーザ光は、光ディスク上にメインビーム及び
サブビームに分割されて照射し、光ディスクのトラック
ピッチをTpとし、メインビームとサブビームとの距離
をTmsとしたときに、斜め方向の角度(θ)が θ=±tan-1(Tp/4Tms) で表されるものである。
【0019】また、第3の解決手段として、ビームスプ
リッタは、内部に反射面部を有し、ビームスプリッタの
入射面部に入射したレーザ光が、該入射面部と入射する
レーザ光の光軸との交点を離れるにつれて、その光透過
率が高くなるように該反射面部を形成したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態である光ピ
ックアップ装置10は、図1乃至図8に示すように、金
属製のキャリッジ11を備え、このキャリッジ11は、
長方形をした底板部11aと、底板部11aの長手方向
の両縁に沿って、それぞれ対向立設された側壁部11
b,11cとから構成されている。そして、側壁部11
bの一端が底板部11aから長手方向に突出していて、
その先端には係合孔12が形成されている。これら側壁
部11b,11cと同じように立設された第2の側壁部
13b,13cには、貫通した丸孔14aがそれぞれ形
成されていて、丸孔14aの内径を図示しない1つのシ
ャフト棒によって挿通される大きさにそれぞれ形成して
いる。
【0021】底板部11aは、ほぼ中央に形成された略
方形状をした第1の開口部15と、第1の開口部15に
隣接して形成されたH字形状をした第2の開口部16
と、外方に形成された略矩形状をした第3の開口部17
とを有している。第1の開口部15に面する縁部の一部
には、対向立設された一対の第1の切り起こし片18が
形成されている。第2の開口部16に面する縁部の一部
には、側壁部11b,11cに沿うように、対向立設さ
れた一対の第2の切り起こし片19が形成されている。
第3の開口部17の対向する側の縁部には、対向立設さ
れた図示しない一対の第3の切り起こし片が形成されて
いる。さらに、第2の開口部16と第3の開口部17間
の底板部11aには、側壁部11b、11cを繋ぐ方向
に、受け部11dがこの底板部11aを僅かに隆起させ
た状態で形成されている。
【0022】半導体レーザ22は、金属製の略円柱状を
した基部22a内に収納され、レーザ光を発生する発光
素子(図示せず)とから構成されている。この半導体レ
ーザ22の基部22aの窓から出射したレーザ光は、発
光素子のレーザ接合面方向である幅(水平)方向よりも
上下(垂直)方向に大きく広がった楕円形状の広がりを
有している。このレーザ光は、一種の電磁波であり、電
場波と磁場波とが直交する一組の横波である。進行方向
をZ軸にとると、電場がx、y平面に平行な面内で、そ
の振動の大きさと方向を変化させながら伝搬していく波
である。また、このレーザ光は、発光素子のレーザ接合
面に平行な方向に直線偏光されている。そして、半導体
レーザ22は、底板部11aの第3の切り起こし片間に
配置され、受け部11d方向にレーザ光が出射するよう
に接着剤にて取付け固定されている。
【0023】ビームスプリッタ25は、図3に示すよう
に、三角柱をした2つの光学ガラスを傾斜面を互いに貼
り合わせて直方体に形成したものであり、レーザ光が入
射する入射面部25aと、この貼り合わせた傾斜面を多
層膜に形成した半透過膜部25bと、入射面部25aか
ら入射したレーザ光が半透過膜部25bを透過して外部
に出射した第1の出射面部25cと、第1の出射面部2
5cから内部に入射したレーザ光を半透過膜部25bで
反射して外部に出射する第2の出射面部25dと、底板
部であって、キャリッジ11の底板部11aに取付けさ
れる取付面部25eとから構成されている。そして、ビ
ームスプリッタ25において、入射面部25aは、図1
及び図2に示すように、半導体レーザ22の基部22a
の窓と対向配置されていて、他方、ビームスプリッタ2
5の出射面部25cは、コリメータレンズ30と対向配
置されていて、その出射面部25dは後述する受光レン
ズ36と対向配置されている。このビームスプリッタ2
5は、半導体レーザ22から出射されたレーザ光を半透
過膜部25bで透過し、光ディスク100(図5参照)
からの戻り光を同じ半透過膜部25bで反射するように
なっている。
【0024】回折格子27は、図3及び図4に示すよう
に、光学ガラス等からなり、連続した矩形状のスリット
(溝)を形成したものであり、この回折格子27を通過
した光は、直進する方向で光量が一番強く(零次光)、
その両側に、位置及び光量が対照的に現れる一次光とな
る。そして、図1及び図2に示すように、複合プリズム
ユニット28は、上記ビームスプリッタ25と上記回折
格子27とからなり、回折格子27を半導体レーザ22
とビームスプリッタ25間の光路内、すなわち回折格子
27をビームスプリッタ25の入射面部25aに、その
格子ベクトルが斜め方向を向くように貼り付けたもので
ある。そして、図5に示すように、半導体レーザ22か
ら出射されたレーザ光は、複合プリズムユニット28を
透過することにより、光ディスク100上にメインビー
ムB0を1つと、サブビームB1を2つの少なくとも3つ
の光に分離されたビームスポットを結ぶようになってい
る。この方式は3ビーム方式といわれ、光ディスク10
0のディスク半径方向に所定のビームスポットを結ぶよ
うに、後述するレンズアクチュエータ44の対物レンズ
46の動きを制御(いわゆるトラッキング誤差検出を制
御)するに用いられている。
【0025】コリメータレンズ30は、光学ガラス又は
樹脂からなり、入射したレーザ光を平行光に変換する光
学レンズである。そして、コリメータレンズ30は、ビ
ームスプリッタ25の出射面部25cと対向配置され
て、キャリッジ11の第2の切り起こし片19間に接着
剤で取付け固定されている。
【0026】ミラー32は、光学ガラスまたは樹脂に金
属膜を蒸着した方形板からなり、第1の切り起こし片1
8間に配設され、接着剤で取付け固定されている。そし
て、キャリッジ11の底板部11aと水平な方向から入
射したレーザ光を略直角の角度で全反射するようになっ
ている。
【0027】レンズアクチュエータ44は、樹脂製のア
クチュエータベース45に図示しないレンズホルダを介
して一定の間隔をもって配された対物レンズ46を備え
ている。この対物レンズ46は、図示しないコイル部と
磁石による磁気作用を受けて光ディスク100の回転に
合わせて上下、左右方向に可動できるようになってい
る。そして、ミラー32及びレンズアクチュエータ44
は、ミラー32に水平方向から入射したレーザ光を真上
に反射して、レンズホルダーに保持された対物レンズ4
6の中央に出射するようにそれぞれキャリッジ11の底
板部11aに取付けられている。
【0028】受光レンズ36は、光学ガラスまたは樹脂
からなるレンズを有し、入射したレーザ光を収差なく集
光させるものである。そして、受光レンズ36は、キャ
リッジ11の底板部11aに搭載され、ビームスプリッ
タ25の出射面部25dと対向配置されている。
【0029】受光部38は、フォトダイオード等の複数
の受光素子を有し、光信号として入射したレーザ光を電
気信号に変換して、再生信号を取り出すとともに、対物
レンズ46が光ディスク半径方向(トラッキング方向)
及び光ディスク接離方向(フォーカス方向)の誤差検出
信号を取り出すのに用いられている。
【0030】次に、ビームスプリッタ25に回折格子2
7を一体に貼り付けた複合プリズムユニット28の組み
立てについて説明する。図6に示すように、先ず、ビー
ムスプリッタ25を構成する光学ガラス又は樹脂からな
る長い三角柱を2つ準備して、各三角柱の斜面部の少な
くともいずれか一方に半透過膜部25bを真空蒸着等で
多層膜形成する。その後に、各斜面部を透明な接着剤等
を塗布して貼り合わせて、短冊状をしたビームスプリッ
タ25の集合体25mを作る。
【0031】次に、回折格子27を構成する光学ガラス
又は樹脂からなる長方形をした薄板に、イオンビーム等
のエッチング加工を行って、所定の角度をもって平凹状
をしたスリットを規則正しく形成して、回折格子27の
集合体27mを作る。ここで、回折格子27の集合体2
7mの一辺を基準にして、所定の角度、即ち後述する傾
き角度(θ)となるように、集合体27mの表面上に形
成される。次に、ビームスプリッタ25の集合体25m
に回折格子27の集合体27mを貼り付けるには、この
集合体27mの底面又は天面(図中、左側または右側の
側面)を取付け位置の基準面にして、回折格子27の集
合体27mの基準面とを調整して、紫外線硬化型の接着
剤等で貼付け固定する。最後に、回折格子27の集合体
27mと一体化したビームスプリッタ25の集合体25
mの基準面を基準にして、図中の破線で示す所定の大き
さにカッテングして、回折格子27とビームスプリッタ
25を一体化した複合プリズムユニット28が完成され
る。ビームスプリッタ25の取付面部25eは、上記組
み立ての基準面に相当するので、後述する傾き角度
(θ)を決める回折格子27の取付け角度(θ)を規定
することになる。
【0032】次に、光ピックアップ装置10の組み立て
について説明する。コリメータレンズ30及びミラー3
2をキャリッジ11に取付けるには、先ずキャリッジ1
1を逆さまにした状態で、図示しない治具に動かないよ
うに正確に位置決め固定する。
【0033】次に、キャリッジ11の第2の開口部16
内へ上方(底板部11a側)からコリメータレンズ30
を挿入して、コリメータレンズ30を第2の切り起こし
片19間に挟持させる。第2の切り起こし片19とコリ
メータレンズ30との隙間に、紫外線硬化型の接着剤を
注入充填して、紫外線を照射して固着する。同様に、ミ
ラー32においても、ミラー32を第1の切り起こし片
18に位置決めをなし、上述したコリメータレンズ30
を接着したのと同じ方法で取付固定する。
【0034】次に、キャリッジ11を逆さまにした状態
から元の状態に戻した後、ビームスプリッタ25、回折
格子27、レンズアクチュエー44、受光レンズ36、
半導体レーザ22をキャリッジ11の底板部11aにそ
れぞれ取付ける。
【0035】次に、図1及び図2に示すように、コリメ
ータレンズ30をキャリッジ11の底板部11aの第2
の切り起こし部19間に紫外線硬化型の接着剤を用いて
取付け固定する。
【0036】次に、キャリッジ11への複合プリズムユ
ニット28の取付けを説明する。なお、図4に示すよう
に、あらかじめ回折格子27は、ビームスプリッタ25
の入射面部25aに紫外線硬化型の接着剤等で貼付け固
定して、複合プリズムユニット28を完成させている。
このとき、回折格子27の格子ベクトルLがビームスプ
リッタ25の底板部25eの面に対して所定の角度
(θ)傾いて取付けられている。図1及び図2に示すよ
うに、複合プリズムユニット28は、コリメータレンズ
30の方向にビームスプリッタ25の出射面部25cを
向けるとともに、側壁部11bに出射面部25dを向け
て、キャリッジ11の底板部11aの受け部11d上
に、ビームスプリッタ25の取付面部25eを基準にし
て位置決めされ、図示しない接着剤等の取付手段をその
回りに塗布して取付け固定される。
【0037】上記回折格子27の格子ベクトルLの角度
(θ)は、図5に示すように、光ディスク100上に形
成されたトラックTr方向におけるメインビームB0
と、このメインビームB0を基準としたサブビームB1の
傾き角度(θ)と一致する。すなわち、光ディスク10
0のトラックピッチをTpとして、光ディスク100上
のメインビームB0とサブビームB1間のトラックTr方
向の距離をTmsとすると、傾き角度(θ)は、次式で表
すことができる。 傾き角度(θ)= ±tan-1(Tp/4Tms) また、2つのサブビームB1がトラック(いわゆるピッ
ト列)幅の縁部で反射して、それぞれの反射光が受光部
38の各フォトダイオードに入射してトラッキング方向
(ディスク半径方向)に動く対物レンズ46の駆動制御
用の信号に用いられるため、この傾き角度(θ)は正確
に調整されている。
【0038】このように複合プリズムユニット28は、
キャリッジ11の受け部11dに取付ける際に、ビーム
スプリッタ25の取付面部25eを受け部11dに単に
載置して固着するだけでよく、プリズムの取付面部25
eに垂直な方向に対して、回折格子27の格子ベクトル
の方向が予め取付け角度θとなるように設定されている
ため、回折格子27によるメインビームB0、サブビー
ムB1の傾き角度(θ)の位置調整を不要とする。な
お、上記複合プリズムユニット28は、ビームスプリッ
タ25に格子ベクトルが斜め方向を向くように回折格子
27を一体に貼り付けたもので説明したが、この構成に
限定されるものではなく、ビームスプリッタ25の入斜
面部25aに切り溝加工等を行なって直接回折格子27
を形成したものであってもよい。
【0039】このようにして組み込みを完成させた光ピ
ックアップ装置10において、半導体レーザ22から出
たレーザ光は、回折格子27、及びビームスプリッタ2
5の入斜面部25a,半透過膜部25b、出射面部25
cを通り、さらにコリメータレンズ30にて平行光に変
換され、ミラー32を直角に折れ曲がり、対物レンズ4
6に入射する。回折格子では、メインビームB0とサブ
ビームB1に分離したレーザ光となる。そして、この対
物レンズ46から出射したレーザ光は、図5に示すよう
に、記録情報として光ディスク100に形成された平凹
状の複数のピット列上に集光されて、これらピットに応
じた反射光を発生させる。
【0040】さらにこの光ディスク100面からこの情
報に応じて反射した戻り光(反射光)は、途中まで同じ
光路を通って、ビームスプリッタ25に入り、このビー
ムスプリッタ25の半透過膜部25bで反射して、出射
面部25dに至り、この出射面部25dから受光レンズ
36を介して受光部38に入射する。そして、この戻り
光の光量に応じて、必要な電気信号に変換して、光ディ
スクの情報を読み取ることができる。また、光ディスク
100の回転に追従して、光ピックアップ装置10のキ
ャリッジ11は、係合孔12、丸孔14aにディスク装
置の各シャフト棒に沿って移動可能に支持され、これら
シャフト棒に沿って制御された動きをする。
【0041】次に、図7に示すように、半導体レーザ2
2から回折格子27及びビームスプリッタ25に入射し
たレーザ光は、光軸Sから広がる発散光であり、このビ
ームスプリッタ25の半透過膜部25b上でのレーザ光
の光透過特性は次のように表される。その光透過特性
は、図8に示すように、光軸Sからの隔たりを+φ、−
φとして横軸にとり、透過率Tを縦軸にとったもので、
光軸Sと半透過膜部25bとの交点S0上での透過率の
値をTp0としたとき、レーザ光の発光点から交点S0を
基準にして+φ、−φの角度で離れるにつれて徐々に透
過率が大きくなっていくようになっている。これは、半
導体レーザ22から出射されたレーザ光は、ガウス分布
をしているが、光軸Sから離れるにつれて、そのレーザ
光の透過率強度を大きくするように、半透過膜部25b
の多層膜を形成している。ビームスプリッタ25の半透
過膜部25bは、TiO2とSiO2の薄膜を交互に繰り
返して成膜することにより、このような光透過特性を得
ることが出来る。さらに、SiO2の代わりにMgF2を
用いたり、他にはAl2O3とSiO2の交互の組み合わ
せによっても、このような特性を実現することが出来
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の光ピッ
クアップ装置は、キャリッジと、キャリッジに取付けら
れたビームスプリッタとを備え、このビームスプリッタ
には、キャリッジへの取付面部と、取付面部に対して垂
直に形成されレーザ光が入射される入射面部とが形成さ
れるとともに、入射面部には回折格子が形成されてお
り、この回折格子の格子ベクトルの方向が取付面部に垂
直な方向に対して、予め決められた角度となっているこ
とにより、キャリッジに単に取付け固定するだけで容易
に所定の格子ベクトルの角度を得られるとともに、この
ビームスプリッタを傾けずにほぼ水平に載置して取付け
られるので、位置調整することなく、組み立てを簡単に
行うことが出来る。また、ビームスプリッタの傾きが生
じないので、経時変化が少なく、ビームスプリッタのキ
ャリッジに対する取付け精度を維持することが出来る。
また、ビームスプリッタの傾き角度(θ)が精度良く決
められるので、トラッキング方向の誤差検出が精度良く
検出できるので、対物レンズの駆動制御を正確に行うこ
とが出来る。
【0043】また、半導体レーザから出射されたレーザ
光をビームスプリッタの入射面部に回折格子を介して入
射させて、この回折格子に入射したレーザ光は、光ディ
スク上にメインビーム及びサブビームに分割されて照射
し、光ディスクのトラックピッチをTpとし、メインビ
ームとサブビームとの距離をTmsとし、光ディスクのト
ラックピッチをTpとしたときときに、予め決められた
角度θはθ=±tan-1(Tp/4Tms)で表わされること
により、予め角度θを持った回折格子を一体に貼り付け
たビームスプリッタを一度に多量に製造することができ
るので、精度よく作れると共に、コストダウンを図るこ
とが出来る。
【0044】また、ビームスプリッタは、内部に反射面
部を有し、ビームスプリッタの入射面部に入射したレー
ザ光が、該入射面部と入射するレーザ光の光軸との交点
から離れるにつれて、その光透過率が高くなるように該
反射面部を形成したことにより、半導体レーザの光量分
布特性による光ディスク上のビームスポットの歪みを抑
制し、良好な信号再生を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ピックアップ装置の斜視図である。
【図2】本発明の光ピックアップ装置の要部拡大斜視図
である。
【図3】本発明の光ピックアップ装置を構成するビーム
スプリッタ及び回折格子の斜視図である。
【図4】本発明の光ピックアップ装置を構成する回折格
子の取付けを説明するための図である。
【図5】本発明の光ピックアップ装置における光ディス
ク上のビームスポットを示す図である。
【図6】該回折格子及びビームスプリッタの組み立てを
説明するための図である。
【図7】該回折格子及びビームスプリッタへの光の進入
状態を示す図である。
【図8】本発明の光ピックアップ装置を構成するビーム
スプリッタにおける光透過特性図である。
【図9】従来の光ピックアップ装置を示す要部斜視図で
ある。
【図10】従来の光ピックアップを構成する回折格子を
説明するための図である。
【図11】従来の光ピックアップを構成する回折格子及
びビームスプリッタへの光の進入状態を示す図である。
【図12】従来の光ピックアップ装置を構成するビーム
スプリッタにおける光透過特性図である。
【符号の説明】
11 キャリッジ 11a 底板部 22 半導体レーザ 25 ビームスプリッタ 25a 入射面部 25b 反射面部 25e 取付面部 27 回折格子 Tms メインビームとサブビーム間の距離 Tp トラックピッチ L 格子ベクトル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリッジと、該キャリッジに取付けら
    れたビームスプリッタとを備え、該ビームスプリッタに
    は、前記キャリッジへの取付面部と、該取付面部に対し
    て垂直に形成されレーザ光が入射される入射面部とが形
    成されるとともに、前記入射面部には回折格子が形成さ
    れており、該回折格子の格子ベクトルの方向が前記取付
    面部に垂直な方向に対して予め決められた角度となって
    いることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記回折格子に入射した前記レーザ光
    は、光ディスク上にメインビーム及びサブビームに分割
    されて照射し、前記光ディスクのトラックピッチをTp
    とし、前記メインビームと前記サブビームとの距離をT
    msとし、前記光ディスクのトラックピッチをTpとした
    ときに、前記予め決められた角度θは θ=±tan-1(Tp/4Tms) で表わされることを特徴とする請求項1記載の光ピック
    アップ装置。
  3. 【請求項3】 前記ビームスプリッタは、内部に反射面
    部を有し、前記ビームスプリッタの前記入射面部に入射
    した前記レーザ光が、該入射面部と入射する前記レーザ
    光の光軸との交点から離れるにつれて、その光透過率が
    高くなるように該反射面部を形成したことを特徴とする
    請求項1または2記載の光ピックアップ装置。
JP11105869A 1999-04-13 1999-04-13 光ピックアップ装置 Withdrawn JP2000298865A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7197004B2 (en) 2002-08-23 2007-03-27 Sharp Kabushiki Kaisha Optical pick-up apparatus

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