JP2000297765A - 圧縮機装置 - Google Patents

圧縮機装置

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JP2000297765A
JP2000297765A JP11106223A JP10622399A JP2000297765A JP 2000297765 A JP2000297765 A JP 2000297765A JP 11106223 A JP11106223 A JP 11106223A JP 10622399 A JP10622399 A JP 10622399A JP 2000297765 A JP2000297765 A JP 2000297765A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数台の圧縮機を並列に運転する際の、動力消
費を低減できる圧縮機装置を安価に提供する。 【解決手段】圧縮機本体1aを駆動する電動機2aをイ
ンバータ11aにより回転速度制御する。そして、回転
速度制御する圧縮機13aを1台のみに限定する。その
他の圧縮機13bは、全負荷運転または停止させる制御
手段10bを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として空気やガ
スを圧縮する圧縮機装置に係り、特に、回転速度を変化
させて容量調整する圧縮機と一定速度で運転する圧縮機
を並列運転する圧縮機装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮機装置を容量制御する例が、特開平
9−250485号公報に記載されている。この公報に
記載の圧縮機においては、圧縮機の圧縮空気出口に、圧
力ンサーが設けられている。そして、この圧力センサー
が検出した吐出圧力を用いて、圧縮機の回転速度をPI
D制御し、これにより圧縮機を容量制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複数台の圧縮機を並列
に接続して運転する場合、それぞれの圧縮機のロード圧
力(起動圧力)およびアンロード圧力(停止圧力)を少
しずつ変えて設定することが知られている。この場合、
圧縮機の使用空気量Q(%)に対する消費動力L(%)
の変化は、図2のa(吸込み絞り方式)やb(吸込み絞
り+吐出圧力減圧によるロード、アンロード方式)に示
した特性になる。さらに、この特性を有する圧縮機に自
動停止機能を組み合せると、例えば圧縮機を2台(N
o.1圧縮機、No.2圧縮機)並列運転した場合には、
図4や図5に示した特性が得られる。これらの図から明ら
かなように、吐出空気量がほぼ同じ2台の圧縮機を運転
した方が、吐出空気量が2倍の圧縮機を1台運転するよ
りも大きな省電力効果が得られる。
【0004】ところで、上記特開平9-250485号
公報に記載の圧縮機のような回転速度が可変の圧縮機で
は、使用空気量Q(%)に対して消費動力L(%)が図
3のように変化し、理想的な動力特性に近づく。このよ
うな特性を有する圧縮機を2台並列に運転すると、図7
に示すような特性となり、図4や図5に示した特性と比
較して、さらに大きな省電力効果が得られる。
【0005】回転速度可変の圧縮機は、このような利点
を有するが、回転速度を制御するために、インバータ等
の可変速機構を必要とし、設備のコストアップを招くと
いう不具合がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の有する不具合に
鑑みなされたものであり、その目的は、複数台の圧縮機
を並列運転するときの消費動力を低減することにある。
また、この圧縮機装置を安価に提供することも目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の特徴は、所定の同一回転速度でロード
運転とアンロード運転を繰返す第1の圧縮機と、アンロ
ード運転が所定時間以上継続したら運転を停止する、イ
ンバータを備えた電動機で駆動される第2の圧縮機とを
並列に接続し、この第2の圧縮機の吐出圧力を予め定め
られた目標圧力にインバータを用いて制御する制御手段
を設け、この目標圧力は、前記第1の圧縮機のロード運
転時の圧力とアンロード運転時の圧力の間にあるように
したものである。
【0008】そして好ましくは、圧縮機装置に接続され
る機器での作動ガスの使用量が減少したときに、第2の
圧縮機を予め定めた下限回転速度でロード運転とアンロ
ード運転を繰り返して容量制御し、この第2の圧縮機の
ロード運転時の圧力とアンロード運転時の圧力がともに
第1の圧縮機のロード運転時の圧力とアンロード運転時
の圧力との間にあるようにした。
【0009】上記目的を達成するための本発明の第2の
特徴は、予め定めた第1の圧力でロード運転し、この第
1の圧力とは異なる第2の圧力でアンロード運転する定
回転速度の複数台の第1の圧縮機と、回転速度が可変の
第2の圧縮機とを並列に接続し、この第2の圧縮機の吐
出圧力が予め設定した目標圧力になるようこの第2の圧
縮機の回転速度を制御する制御装置を設け、目標圧力は
第1の圧力のロード運転時の圧力または起動運転時の圧
力と、アンロード運転時の圧力または運転停止時の圧力
との間の圧力であるようにしたものである。
【0010】そして好ましくは、圧縮機装置に接続され
る機器での作動ガスの使用量が減少したときに、第2の
圧縮機を予め定めた下限回転速度でロード運転とアンロ
ード運転を繰り返して容量制御し、この第2の圧縮機の
ロード運転時の圧力とアンロード運転時の圧力がともに
前記第1の圧縮機のロード運転時の圧力または起動運転
時の圧力とアンロード運転時の圧力または運転停止時の
圧力との間にした;第2の圧縮機の目標圧力を入力する
入力手段と、この入力手段から入力された目標圧力に基
づいて、第2の圧縮機のロード運転時の圧力または起動
圧力をこの目標圧力より低い圧力に、アンロード運転時
の圧力または停止圧力をこの目標圧力より高い圧力に設
定する設定手段を設けた;第2の圧縮機のロード運転時
の圧力または起動圧力と、アンロード運転時の圧力また
は停止圧力との間の圧力に、目標圧力を自動的に設定す
る自動設定手段を設けた;検出手段が検出した圧力を第
2の圧縮機の目標圧力と比較し、可変速圧縮機の目標圧
力より高い圧力に第1の圧縮機のアンロード運転圧力ま
たは停止圧力を、第2の圧縮機の目標圧力より低い圧力
に第1の圧縮機のロード運転圧力または起動圧力を設定
するものである。
【0011】また、第1、第2の特徴において、第1の
圧縮機のみに予め定めた到達圧力に達したときまたは達
してから所定時間経過したときにこの第1の圧縮機を自
動停止させる自動停止手段を設ける;圧縮機装置の圧力
を検出する検出手段と、使用空気量の減少時に圧力が上
昇から下降に転ずる圧力を第1の圧縮機のアンロード運
転圧力または停止圧力として記億し、使用空気量の増加
時に圧力が下降から上昇に転ずる圧力をロード運転圧力
または起動圧力として記憶する記憶手段と、第2の圧縮
機の目標圧力を記憶した2点の圧力の間に設定する設定
手段とを設けることが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
用いて説明する。図1は、本発明の圧縮機装置の第1の
実施例の系統図である。本実施例では、2台の圧縮機1
8a、18hを使用し、圧縮媒体を空気としている。一
方の圧縮機18aは、インバーター等の可変速駆動装置
1laと、この駆動装置11aをPID制御する制御装
置10aを有している。そして、PID制御により、吐
出圧力をー定に制御している。具体的には、電動機2a
の電源12aの周波数を変化させて回転速度を変化さ
せ、圧縮機本体laの回転速度を変化させている。
【0013】圧縮機本体1aが駆動されると、大気は吸
込みフィルター38、吸込み絞り弁4aを経由して圧縮
機本体laに導かれ圧縮機本体内で圧縮されたのち、オ
イルセバレータ6aに導かれる。オイルセパレータ6a
内で油分を分離された圧縮空気は、逆止弁7aを経由し
てアフタークーラ6aに流入し、アフタークーラ6aで冷
却されたのち、空気槽I5に流入する。オイルセパレー
タ5aで圧縮空気から分離された油は、オイルクーラ9
aで冷却されて再び圧縮機本体laに噴射され、圧縮空
気を冷却するとともに圧縮機本体1aの各部を潤滑す
る。
【0014】圧縮機本体1aの回転速度を、空気槽16
に取付けた圧力センサー14の出力に応じて、予め設定
された目標圧力になるように制御する。例えば、空気使
用量が減少して空気槽15内の圧力が上昇すると、これ
に応じて電動機2aの回転速度が減少し、圧縮機本体l
aから吐出される空気量が減少する。この結果、空気槽
15の圧力が目標圧力に制御される。ただし、回転速度を
極端に低くすると、圧縮磯本体の効率が著しく低下した
り、または電動機が十分には冷却されなくなる。そこ
で、通常、最高回転速度の15〜30%程度の速度に最
低回転速度を定める。これに対応する空気量より低い負
荷に対しては、最低回転数での運転(最低回転速度ロー
ド運転)と、吸込み絞り弁4aを閉塞すると同時に放風
弁8aを開くアンロード運転(最低回転速度アンロード
運転)とを繰り返し、圧縮空気の容量を調整する。この
方法の詳細は、特開平7−293477号公報に開示さ
れている。例えば、目標圧力より高い圧力になるとアン
ロード運転し、目標圧力まで低下すればロード運転を開
始する。
【0015】低負荷時に容量制御する他の方法として、
特開昭55−164792号公報に記載の方法がある。
この方法は、吸込み絞り弁4aを無段階に絞るものであ
る。その他の方法としては、設定圧力より吐出圧力が上
昇したら吸込み絞り弁を閉じないで放気弁8aを開き、
オイルセパレータの圧力を低下させるものがある。本実
施例では、これらの何れの方法を用いてもよい。
【0016】一方、圧縮機13bを一定速度で運転す
る。この圧縮機13bにおける作動空気の流れ、及び潤
滑等に用いる油の流れは圧縮機13aと同じであるか
ら、その詳細を省略する。アフタークーラ6bから吐出
された空気は、空気槽15で圧縮機13aから吐出され
た圧縮空気と合流する。この圧縮機13bは、圧縮機1
3aと、電動機2bが起動盤11bで起動された後は一
定速度で運転される点が相違する。圧縮機13bを一定
速度で運転するため、圧力センサー14の出力に応じ
て、吸込み絞り弁4bを閉じるとともに放気弁8bを開
くアンロード運転とロード運転を繰り返して、圧縮機装
置を容量制御する。
【0017】圧縮機13bの制御装置10b内には、所
定時間以上アンロード運転が連続した場合、空気槽の圧
力が所定値以上になった場合、または所定時間のインタ
ーバルで空気槽の圧力を圧力センサー14で検出し、そ
の圧力が予め定めた条件を満たしたので制御装置10b
が作動した場合、に起動盤11b内の接触器を開いて電
動機2bを停止させる手段を設けている。空気槽の圧力
が所定圧力まで低下したことを圧力センサー14が検出
すると、起動盤11b内の上記手段が接触器を再投入
し、電動機2bを再起動させる。なお、圧縮機13bの
容量制御方法として、上記ロード運転とアンロード運転
を繰り返す方法の他、吸込み絞り弁4bを無段階に絞る
方法等を用いることも可能である。
【0018】また、以上述べた本実施例では空気槽を設
け、この空気槽に取付けた共通の圧力センサーで2台の
圧縮機を制御しているが、空気槽を設置しないで共通配
管部で圧力を検出しても良い。さらに、圧縮機毎に、圧
力センサー設けてもよい。
【0019】ところで、本発明においては、制御に利用
する各圧力間に式(A)の関係がある。つまり、圧縮機
13aを回転速度制御するときの目標圧力をP1、アン
ロード運転圧力をP2、圧縮機13bのアンロード運転
圧力または停止圧力をPU、ロード運転圧力または起動
力をPLとすると、 PU>P2>PI>PL ………(A) となる。この関係を、圧縮機ごとに個々に設定してもよ
いし、一方の圧縮機の圧力を設定して、他方の圧縮機の
圧力を自動的に制御装置10a、10bが設定するよう
にしてもよい。
【0020】次に上記構成になる本実施例における各部
の動作を図8により説明する。図8では時間経過を縦軸
に、装置の吐出圧力を横軸に示している。この図8は、
使用空気量が変化したときの圧縮機18aと圧縮機18
bのそれぞれの動作を表している。この図8において
は、圧縮機13aは、使用空気量が30%以下でロード
運転とアンロード運転を繰り返すものとしている。
【0021】使用空気量が2台の圧縮機が発生可能な限
界量(200%)のときには、圧縮機13aを全速で運
転し、圧縮機13bをロード運転する(ステップ1)。
【0022】使用空気量が200%から130%に減少
していく間は、空気槽の圧力が目標圧力P1になるよう
に圧縮機13aを速度制御する。この間、圧縮機13b
をロード運転させる(ステップ2)。
【0023】使用空気量がさらに減少して130%以下
になると、圧縮機13aは最低回転速度に達するので、
圧縮機の回転速度を低下させることではもはや吐出空気
量を減少させることができない。その結果、空気槽の圧
力が上昇する。空気槽の圧力がP2まで上昇すると、圧
縮機13aはアンロード運転になる。そのときの吐出空
気量は0である。圧縮機13aがアンロード運転になる
と空気槽の圧力は低下する。空気槽の圧力がP1まで低
下すると、再び最低回転速度で圧縮機が運転され、ロー
ド運転モードになる。使用空気量が130%から100
%の範囲では、上記動作が繰り返され、吐出空気量が調
整される。この運転モードでは、圧縮機13bはロード
運転を続ける(ステップ3)。
【0024】使用空気量が100%まで減少すると、圧
縮機13aは最低回転速度でアンロード運転となる。さ
らに使用空気量が減少すると、双方の圧縮機ともこれ以
上吐出空気量を減らすことができないので、再び空気槽
の圧力が上昇し始める(ステップ4)。
【0025】空気槽の圧力がPUに到達すると、圧縮機
13bがアンロード運転に入る。これによって2台の圧
縮機とも吐出空気量が0となる。その結果、今度は圧力
が低下する。空気槽の圧力がP1まで低下すると、圧縮
機13aのアンロード連転が解除され、再び速度制御運
転となる。これにより、空気槽の圧力の低下が止まり、
圧縮機13aの速度制御運転により、空気槽の圧力は目
標圧力P1に保持される。一方、圧縮機13bはアンロ
ード運転状態のままである。そして、予め設定されたタ
イマーの設定時間Thが麓過すると、圧縮機13bは停
止する(ステップ5)。
【0026】さらに、使用空気量が減少した100%か
ら30%の使用空気量範囲では、圧縮機13aを速度制
御することにより、吐出圧力はP1に保持される。使用
空気量が30%から0%の範囲まで低下すると、再び圧
縮機13aが最低回転速度でロード運転とアンロード運
転とを繰り返し、空気槽の圧力はP1とP2間の圧力と
なる(ステップ6)。使用空気量が0%になると、圧縮
機13aは最低回転速度でアンロード運転を継続する
(ステップ7)。以上のステップ1から7が、使用空気
量が200%から0%まで減少していくときの動作パタ
ーンである。
【0027】ところで、圧縮機13aにもタイマーを設
けてもよい。このタイマーはアンロードが継続した場合
に自動停止させるためのものである。その際、圧縮機1
3aのタイマーの設定時間Taを圧縮機13bのタイマー
の設定時間Tbよりも長く設定する。これにより、空気
消費量が0%になったときに圧縮機13aを自動停止さ
せることができる。
【0028】次に、使用空気量が0%から200%へ増
加するパターンについて説明する。使用空気量が0%か
ら100%に増加する間は、上記使用空気量が減少する
パターンと逆の順序で圧縮機13aを運転する(ステッ
プ8、9)。使用空気量が100%を超えると、圧縮機
13aを全速運転しても、使用空気量を上回ることがで
きないので、圧縮機13aの目標圧力P1を維持するこ
とができなくなる。その結果、空気槽の圧力が徐々に低
下する。
【0029】空気槽の圧力がPLまで圧力が低下する
と、圧縮機13bが起動される。起動された圧縮機13
bは、ロード運転に入る。圧縮機13bのロード運転に
より、空気槽の圧力は上昇に転じる。この圧力がP1ま
で上昇すると、圧縮機13aを速度制御運転し、吐出し
空気量を調整する。空気槽の圧力がさらにP2まで上昇
すると、圧縮機13aは最低速度でアンロード運転とロ
ードを繰返す。この間、再起動された圧縮機13bはロ
ード運転を継続する(ステップ10、11)。さらに使
用空気量が130%以上に増加すると、圧縮機13aは
再び速度制御モードとなり(ステップ12)、使用空気
量が200%では圧縮機13aが全速で運転される。圧
縮機13bは、ロード運転のままである。
【0030】以上説明したように、本実施例の圧縮機装
置では、回転速度制御される圧縮機13aを吐出し空気
量の調整に用いているので、理想的な容量制御を達成で
きる。つまり、図8に示すように、使用空気量とほぼ比
例して消費動力が変化するので、消費動力が軽減され
る。以上の説明では、簡単のために2台の圧縮機を用い
る圧縮機装置を例にとり説明したが、3台、4台等の複
数台の圧縮機を並列運転する装置についても本発明を適
用できる。その場合、すべての使用空気量の範囲で、回
転速度制御される圧縮機1台を容量制御し、他の全ての
圧縮機を回転速度が一定速としてロード運転または短時
間のアンロード運転後に停止させる実質的なオン/オフ
制御するので、高価な回転速度制御機の使用台数を低減
できる。また、高価で複雑な外部制御盤を追加しなくと
も、理想的な省電力特性を得ることができる。なお、回
転速度制御機を複数台用いてもよいことは言うまでもな
い。
【0031】上記実施例では、式(A)で記述された関
係を予め設定していたが、この関係を設定する代わり
に、自動的に最適圧力を設定するようにしてもよい。こ
の場合、圧縮機の知識が余りない者が操作しても設定の
誤りがなく、最大限の省電力効果が得られる。本方法
は、圧縮機13bが圧縮機13aの設置以前から稼動してい
て、圧力設定が不明のときなどに有効である。この一例
を以下に示す。
【0032】空気槽15から吐出される空気配管に開度
調節が自由なバルブを設ける。自動設定に当たっては、
このバルブを徐々に閉じるか、または徐々に開く。これ
により、使用空気量が減少する、または増加する現象を
現出できる。このとき、圧縮機13aの制御装置10
a、または圧縮機13bの制御装置10bのいずれかに、
圧力センサー14が検出した圧力信号の時間的経過を記
憶する記憶手段を設ける。
【0033】初めに、空気配管に設けたバルブを徐々に
閉じると、一般的には空気槽16の圧力が上昇する。こ
のとき、圧縮機13a(可変速圧縮機)の回転速度を変
化させて、所定圧力に空気槽の圧力を制御できる範囲で
は目立って圧力は上昇しない。しかし、圧縮機13aの
回転速度制御範囲を外れると、圧力は上昇し始める。圧
縮機13aが最低速度で、ロード運転およびアンロード
運転できるものであれば、その範囲内で空気槽の圧力が
増減する。そして、この圧力は予め圧縮機13aに設定
された圧力であり、この圧力値と異なる圧力値で空気槽
の圧力が上昇から下降に転じたら、その圧力値が並列に
設置された圧縮機13bのアンロード運転圧力または停
止圧力である。この運転点は、図8の(B)点に相当す
る。
【0034】同様に、配管中のバルブを徐々に開くと、
一般的には空気槽15の圧力は低下する。圧縮機13a
を回転速度制御できる範囲では、目立って圧力は低下し
ないが、回転速度制御範囲を外れると空気槽の圧力は低
下し始める。圧縮磯13aがアンロード運転およびロー
ド運転する圧力は予め圧縮機13aに設定されている。
したがってこれ以外の点で、圧力が下降から上昇に転ず
れば、この圧力が並列に設置された圧縮機13bのロー
ド運転圧力または起動圧力である。この運転点は、図8
の(C)点に相当する。
【0035】制御装置10a、10bのいずれかに、この
圧力を記憶または表示させる。また、圧縮機13aの目
標圧力やアンロード運転圧力などを設定する。この際、
式(A)を満たすようにこれらの値をインプットする
か、あるいは自動的にこの式(A)を満たす値を求める
プログラムを記憶させておけばよい。式(A)の関係が
満たされる限り、圧縮機13aの設定を変えても、圧縮
機13bの設定を変えても、同じ効果が得られる。な
お、本実施例では、上記各圧力の設定値を制御装置に設
けたが、これらと別の制御装置に設けてもよい。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、複雑
な台数制御盤等を用いることなく、簡単な制御で、圧縮
機装置を省電力運転できる。また、高価な回転速度制御
機を複数台使用することなく、理想的な省電力特性を得
ることが可能な圧縮機装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧緒機装置の一実施例の系統図で
ある。
【図2】一定速度圧縮機の消簾動力特性を説明する図で
ある。
【図3】回転速度制御圧縮機の消費動力特性を説明する
図である。
【図4】2台の圧縮機を組み合せたときの消費動力を説
明する図である。
【図5】2台の圧縮機を組み合せたときの消費動力を説
明する図である。
【図6】2台の圧縮機を組み合せたときの消費動力を説
明する図である。
【図7】本発明で使用する各設定圧力の関係を説明する
図である。
【図8】本発明に係る圧縮機を2台組み合せたときの一
実施例における各圧力のタイムチャートである。
【符号の説明】
la、lb、…圧縮機本体、2a、2b…電動機、10
a…PID制御装置、1la…インバータ、1lb…起
動盤、l3a、l3b…圧縮機、14…圧力センサー、
15…空気槽

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の同一回転速度でロード運転とアンロ
    ード運転を繰返す第1の圧縮機と、アンロード運転が所
    定時間以上継続したら運転を停止する、インバータを備
    えた電動機で駆動される第2の圧縮機とを並列に接続
    し、この第2の圧縮機の吐出圧力を予め定められた目標
    圧力に前記インバータを用いて制御する制御手段を設
    け、この目標圧力は、前記第1の圧縮機のロード運転時
    の圧力とアンロード運転時の圧力の間にあることを特徴
    とする圧縮機装置。
  2. 【請求項2】圧縮機装置に接続される機器での作動ガス
    の使用量が減少したときに、前記第2の圧縮機を予め定
    めた下限回転速度でロード運転とアンロード運転を繰り
    返して容量制御し、この第2の圧縮機のロード運転時の
    圧力とアンロード運転時の圧力がともに前記第1の圧縮
    機のロード運転時の圧力とアンロード運転時の圧力との
    間にあることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機装
    置。
  3. 【請求項3】予め定めた第1の圧力でロード運転し、こ
    の第1の圧力とは異なる第2の圧力でアンロード運転す
    る定回転速度の複数台の第1の圧縮機と、回転速度が可
    変の第2の圧縮機とを並列に接続し、この第2の圧縮機
    の吐出圧力を予め設定した目標圧力になるようこの第2
    の圧縮機の回転速度を制御する制御装置を設け、前記目
    標圧力は前記第1の圧力のロード運転時の圧力または起
    動運転時の圧力と、アンロード運転時の圧力または運転
    停止時の圧力との間の圧力であることを特徴とする圧縮
    機装置。
  4. 【請求項4】圧縮機装置に接続される機器での作動ガス
    の使用量が減少したときに、前記第2の圧縮機を予め定
    めた下限回転速度でロード運転とアンロード運転を繰り
    返して容量制御し、この第2の圧縮機のロード運転時の
    圧力とアンロード運転時の圧力がともに前記第1の圧縮
    機のロード運転時の圧力または起動運転時の圧力とアン
    ロード運転時の圧力または運転停止時の圧力との間にあ
    ることを特徴とする請求項3に記載の圧縮機装置。
  5. 【請求項5】前記第2の圧縮機の目標圧力を入力する入
    力手段と、この入力手段から入力された目標圧力に基づ
    いて、前記第2の圧縮機のロード運転時の圧力または起
    動圧力をこの目標圧力より低い圧力に、アンロード運転
    時の圧力または停止圧力をこの目標圧力より高い圧力に
    設定する設定手段を設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の圧縮機装置。
  6. 【請求項6】前記第2の圧縮機のロード運転時の圧力ま
    たは起動圧力と、アンロード運転時の圧力または停止圧
    力との間の圧力に、前記目標圧力を自動的に設定する自
    動設定手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の
    圧縮機装置。
  7. 【請求項7】前記第1の圧縮機のみに、予め定めた到達
    圧力に達したときまたは達してから所定時間経過したと
    きにこの第1の圧縮機を自動停止させる自動停止手段を
    設けたことを特徴とする請求項1または3に記載の圧縮
    機装置。
  8. 【請求項8】予め設定された時間以上アンロード運転が
    継続したら自動停止する手段を前記第1の圧縮機及び第
    2の圧縮機に設け、前記第2の圧縮機の設定時間が前記
    第1の圧縮機の設定時間より長いことを特徴とする請求
    項1または3に記載の圧縮機装置。
  9. 【請求項9】圧縮機装置の圧力を検出する検出手段と、
    使用空気量の減少時に圧力が上昇から下降に転ずる圧力
    を前記第1の圧縮機のアンロード運転圧力または停止圧
    力として記億し、使用空気量の増加時に圧力が下降から
    上昇に転ずる圧力をロード運転圧力または起動圧力とし
    て記憶する記憶手段と、前記第2の圧縮機の目標圧力を
    記憶した2点の圧力の間に設定する設定手段とを設けた
    ことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機装置。
  10. 【請求項10】前記検出手段が検出した圧力を前記第2
    の圧縮機の目標圧力と比較し、可変速圧縮機の目標圧力
    より高い圧力に前記第1の圧縮機のアンロード運転圧力
    または停止圧力を、前記第2の圧縮機の目標圧力より低
    い圧力に前記第1の圧縮機のロード運転圧力または起動
    圧力を設定することを特徴とする請求項9に記載の圧縮
    機装置。
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