JP2000297267A - 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法 - Google Patents

無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法

Info

Publication number
JP2000297267A
JP2000297267A JP11108721A JP10872199A JP2000297267A JP 2000297267 A JP2000297267 A JP 2000297267A JP 11108721 A JP11108721 A JP 11108721A JP 10872199 A JP10872199 A JP 10872199A JP 2000297267 A JP2000297267 A JP 2000297267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
component
adhesive composition
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11108721A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Manabe
貴雄 眞鍋
Masafumi Sakaguchi
雅史 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP11108721A priority Critical patent/JP2000297267A/ja
Publication of JP2000297267A publication Critical patent/JP2000297267A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶剤や粘着付与樹脂を添加する必要がなく、
耐候性、耐水性等に優れた無溶剤型粘着剤組成物、及
び、粘着製品の製造方法を提供する。 【構成】 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリ
ル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重
合体、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基
を有する化合物、及び、(C)ヒドロシリル化触媒から
なり、(B)成分全体のヒドロシリル基のモル数が
(A)成分全体のアルケニル基のモル数に対して0.8
〜1.4倍である粘着剤組成物、並びに、支持体にこの
粘着剤組成物を塗布し、硬化させる粘着製品製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無溶剤型粘着剤組
成物、及び、それを用いた粘着製品の製造方法に関す
る。更に詳しくは、分子中に少なくとも1個のヒドロシ
リル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系
重合体、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有
する化合物、及び、ヒドロシリル化触媒を主成分とする
付加型硬化性の粘着剤組成物、並びに、それを用いた粘
着製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着剤は、感圧接着剤とも呼ばれ、指先
で押す程度の小さい圧力で対象物表面に容易に接着する
性質を有している。このような粘着剤は、例えば、セロ
ハンテープ、マスキングテープ、電気絶縁用ビニルテー
プ、粘着シート、粘着ラベル等の粘着製品に使用されて
いる。特に、ポリ塩化ビニル製の支持体を有する粘着テ
ープは、安価であること、優れた耐水性や電気特性を有
すること等の種々の優れた特性を有するため多用されて
いる。
【0003】このような粘着テープに使用される粘着剤
として、天然ゴム、合成ゴム等を主成分とするもの、及
び、アクリル酸エステル共重合体を主成分とするものが
主に使用されている。しかしながら、これらの粘着剤組
成物は、一般に、熱や光等によって劣化しやすく、これ
を用いた粘着製品を屋外で使用すると、耐候性が不充分
なため、末端剥がれ等が生じやすく、この結果、粘着製
品としての機能を充分に発揮させることができない。
【0004】この問題を解決するために、分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を有する化合物、分子中に少
なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物、及び、
ヒドロシリル化触媒を主成分とする室温硬化型又は付加
硬化型粘着剤組成物が開発されているが(特開平1−1
70681号公報及び特開平4−145188号公
報)、この組成物には粘着付与樹脂の添加が必須である
ため、トルエン等の溶剤が含有されるという問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、溶剤や粘着付与樹脂を添加する必要がなく、耐候
性、耐水性等に優れた無溶剤型粘着剤組成物、及び、こ
れを用いた粘着製品の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒドロシ
リル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系
重合体と、ヒドロシリル基を有する硬化剤及びヒドロシ
リル化触媒といった成分からなる硬化性材料において、
溶剤や粘着付与剤を使用することなく、耐候性、耐水性
等に優れ、かつ、粘着特性のバランスのよい粘着剤組成
物が得られることを見出した。すなわち、本発明は、
(A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可
能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重合体、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る化合物、及び、(C)ヒドロシリル化触媒からなり、
(B)成分全体のヒドロシリル基のモル数が(A)成分
全体のアルケニル基のモル数に対して0.8〜1.4倍
である粘着剤組成物、並びに、これを用いた粘着製品製
造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分は、分
子中に少なくとも1個のヒドロシリル化反応可能なアル
ケニル基を有する飽和炭化水素系重合体である。ここ
で、飽和炭化水素系重合体とは、芳香環以外の炭素−炭
素不飽和結合を実質的に含有しない重合体を意味する概
念であり、該アルケニル基を除く主鎖を構成する繰り返
し単位が炭化水素基から構成されることを意味する。
【0008】また、アルケニル基とは、ヒドロシリル化
反応に対して活性のある炭素−炭素二重結合を含む基で
あれば特に制限されるものではない。アルケニル基とし
ては、例えば、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、
プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基等の脂肪族不飽和炭化水素基、シクロプロペニル基、
シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセ
ニル基等の環式不飽和炭化水素基、メタクリル基等が挙
げられる。
【0009】本発明における(A)成分は、上記ヒドロ
シリル化反応可能なアルケニル基を重合体末端に導入さ
れていることが望ましい。このようにアルケニル基が重
合体末端にあるときは、最終的に形成される硬化物の有
効網目鎖量が多くなり、高い粘着特性を示す粘着剤が得
られやすくなる等の点から好ましい。
【0010】(A)成分の飽和炭化水素系重合体の骨格
をなす重合体は、(1)エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、イソブチレン等の、炭素数2〜6のオレフィン化
合物を主要なモノマーとして重合させる方法、(2)ブ
タジエン、イソプレン等の、ジエン系化合物を単独重合
させたり、このジエン系化合物と上記オレフィン系化合
物とを共重合させたりした後水素添加する方法等により
得ることができる。しかしながら、末端に官能基を導入
しやすい、分子量制御しやすい、末端官能基の数を多く
することができる等の点から、イソブチレン系重合体や
水添ポリブタジエン系重合体又は水添ポリイソプレン系
重合体が好ましい。
【0011】上記イソブチレン系重合体は、単量体単位
のすべてがイソブチレン単位から形成されていてもよ
く、又は、イソブチレンと共重合性を有する単量体単位
をイソブチレン系重合体中、好ましくは50%(重量
%、以下同様)未満、更に好ましくは30%以下、特に
好ましくは20%以下の範囲で含有するものであっても
よい。
【0012】上記イソブチレンと共重合性を有する単量
体成分としては、例えば、炭素数4〜12のオレフィ
ン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラ
ン類、アリルシラン類等が挙げられる。具体例として
は、例えば、1−ブテン、2−ブテン、2−メチル−1
−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキサ
ン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イ
ソブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p
−ヘキセニルオキシスチレン、p−アリロキシスチレ
ン、p−ヒドロキシスチレン、β−ピネン、インデン、
ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラ
ン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラ
ン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチル
ジシロキサン、トリビニルメチルシラン、テトラビニル
シラン、アリルジメチルメトキシシラン、アリルトリメ
チルシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジメ
チルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0013】上記水添ポリブタジエン系重合体や他の飽
和炭化水素系重合体においても、上記イソブチレン系重
合体の場合と同様に、主成分となる単量体単位の他に、
他の単量体単位を含有させてもよい。
【0014】また、(A)成分として用いる飽和炭化水
素系重合体には、本発明の目的が達成される範囲で、ブ
タジエン、イソプレン、1,13−テトラデカジエン、
1,9−デカジエン、1,7−オクタジエン、1,5−
ヘキサジエンのようなポリエン化合物等の、重合後に二
重結合が残りうる単量体単位を少量、好ましくは10%
以下の範囲で含有させてもよい。
【0015】上記飽和炭化水素系重合体、好ましくはイ
ソブチレン系重合体、水添ポリイソプレン又は水添ポリ
ブタジエン系重合体の数平均分子量(GPC法、ポリス
チレン換算)は、その取り扱いやすさや硬化後のゴム弾
性の点から、2000〜50000程度であるのが好ま
しい。
【0016】本発明の(A)成分の製造方法としては、
特開平3−152164号公報に開示されているよう
に、水酸基等の官能基を有する重合体に不飽和基を有す
る化合物を反応させて重合体に不飽和基を導入する方法
が挙げられる。また、ハロゲン原子を有する重合体に対
して不飽和基を導入するためには、アルケニルフェニル
エーテルとのフリーデルクラフツ反応を行う方法、ルイ
ス酸存在下でアリルトリメチルシラン等と置換反応を行
う方法、種々のフェノール類とフリーデルクラフツ反応
を行い水酸基を導入した上で更に上記のアルケニル基導
入方法を併用する方法等が挙げられる。更に、米国特許
第4316973号、特開昭63−105005号公
報、特開平4−288309号公報に開示されているよ
うな、単量体の重合時に不飽和基を導入する方法も可能
である。
【0017】本発明の(B)成分である硬化剤として
は、分子内に2個以上のヒドロシリル基を含有するもの
であれば、特に限定なく使用することができる。本発明
のヒドロシリル基とはSi−H結合を有する基を表す
が、本発明においては、同一ケイ素原子(Si)に水素
原子(H)が2個結合している場合は、ヒドロシリル基
2個と計算する。
【0018】(B)成分としては、ポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンが好ましいものの一つとして挙げら
れる。ここで言うポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンとは、ケイ素原子上に炭化水素基又は水素原子を有す
るシロキサン化合物を指す。このポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンは、一分子中に平均して2〜6個のヒ
ドロシリル基を有するものがより好ましい。ポリオルガ
ノハイドロジェンシロキサンの構造を具体的に示すと、
【0019】
【化1】
【0020】(式中、2≦m+n≦50、2<m、0≦
nである。Rは、主鎖の炭素数が2〜20の炭化水素で
1個以上のフェニル基を含有してもよい)、
【0021】
【化2】
【0022】(式中、0<m+n≦50、0<m、0≦
nである。Rは、主鎖の炭素数が2〜20の炭化水素で
1個以上のフェニル基を含有してもよい)、又は、
【0023】
【化3】
【0024】(式中、3≦m+n≦20、2<m≦1
9、0≦n<18である。Rは、主鎖の炭素数が2〜2
0の炭化水素で1個以上のフェニル基を含有してもよ
い)等で示される鎖状又は環状のものや、これらのユニ
ットを2個以上有する、以下の
【0025】
【化4】
【0026】(式中、1≦m+n≦50、1≦m、0≦
nである。Rは、主鎖の炭素数が2〜20の炭化水素で
1個以上のフェニル基を含有してもよい。2≦aであ
る。R2は2〜4価の有機基であり、R1 は2価の有機
基である。ただし、R1 は、R2の構造によってはなく
ても構わない。)、
【0027】
【化5】
【0028】(式中、0≦m+n≦50、0≦m、0≦
nである。Rは、主鎖の炭素数が2〜20の炭化水素で
1個以上のフェニル基を含有してもよい。2≦aであ
る。R2は2〜4価の有機基であり、R1 は2価の有機
基である。ただし、R1 は、R2の構造によってはなく
ても構わない。)、又は
【0029】
【化6】
【0030】(式中、3≦m+n≦50、1≦m、0≦
nである。Rは、主鎖の炭素数が2〜20の炭化水素で
1個以上のフェニル基を含有してもよい。2≦aであ
る。R2は2〜4価の有機基であり、R1 は2価の有機
基である。ただし、R1 は、R2の構造によってはなく
ても構わない。)等が挙げられる。
【0031】また、これら(B)成分は、その使用にあ
たって(A)成分及び(C)成分との相溶性、又は、系
中での分散安定性が良好なものが好ましい。特に系全体
の粘度が低い場合には、(B)成分として上記各成分と
の相溶性の低いものを使用すると、相分離が起こり硬化
不良を引き起こすことがある。なお、分散性助剤とし
て、微粉末シリカ等の粒径の小さいフィラーを配合する
こともできる。
【0032】(A)成分及び(C)成分との相溶性、又
は、分散安定性が比較的良好な(B)成分を具体的に示
すと、以下のものが挙げられる。なお、式中、nは4以
上10以下の整数であり、2≦k≦10、0≦l≦5で
あり、Rは、炭素数8以上の炭化水素基である。
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】本発明の粘着剤組成物において、(B)成
分は、(A)成分全体のアルケニル基の総モル量に対し
て、(B)成分全体のヒドロシリル基のモル数が0.8
〜1.4倍となるように使用する。上記(A)成分のア
ルケニル基総量に対して(B)成分のヒドロシリル基の
モル数が0.8倍に満たない場合、架橋が不充分とな
り、1.4倍を越える場合には、得られる粘着製品にお
ける特性が不充分なものとなる。また、ヒドロシリル基
のモル数が0.8〜1.4倍のあいだにあっても、粘着
特性とバルクそのものの物性安定性のバランスを考慮す
る必要がある。すなわち、粘着特性、特にタックを重視
する場合はモル数をできるだけ小さくすることが好まし
く、バルクの物性安定性を重視するならばモル数を大き
くすることが好ましい。
【0036】また、(B)成分は、ヒドロシリル基のモ
ル数が(A)成分のアルケニル基総モル数に対して、
0.8〜1.4倍の範囲内であれば、2種類以上を併用
することができる。
【0037】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒としては特に限定されず、任意のものを使用でき
る。具体的に例示すれば、塩化白金酸、白金の単体、ア
ルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金
を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン錯体{例え
ば、Ptn (ViMe2 SiOSiMe2 Vi)n 、P
t〔(MeViSiO)4m };白金−ホスフィン錯
体{例えば、Pt(PPh 34 、Pt(PBu3
4 };白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P(O
Ph)34 、Pt〔P(OBu)34 (式中、Me
はメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phは
フェニル基を表し、n、mは整数を表す)、Pt(ac
ac)2 、また、Ashbyらの米国特許第31596
01及び3159662号明細書中に記載された白金−
炭化水素複合体、並びにLamoreauxらの米国特
許第3220972号明細書中に記載された白金アルコ
ラート触媒も挙げられる。
【0038】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、RhCl(PPh33 、RhCl 3 、Rh/Al
23 、RuCl3 、IrCl3 、FeCl3 、AlC
3 、PdCl2 ・2H2 O、NiCl2 、TiCl
4 、等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用しても
よく、2種以上併用しても構わない。触媒活性の点か
ら、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル
シロキサン錯体、Pt(acac)2 等が好ましい。触
媒使用量としては特に制限はないが、(A)成分中のア
ルケニル基1molに対して10-8〜10-1molの範
囲で用いるのがよい。好ましくは10-6〜10-2mol
の範囲で用いるのがよい。また、ヒドロシリル化触媒
は、一般に高価で腐食性であり、また、水素ガスを大量
に発生して硬化物が発泡してしまう場合があるので、1
-1モル以上用いない方がよい。
【0039】本発明においては、貴金属触媒を用いたア
ルケニル基に対するSi−H基の付加反応によって硬化
性組成物が硬化するので、硬化速度が非常に速く、ライ
ン生産を行う上で好都合である。
【0040】また、本発明の硬化性組成物には保存安定
性を改良する目的で、保存安定性改良剤を使用すること
ができる。この保存安定性改良剤としては、本発明の
(B)成分の保存安定剤として知られている通常の安定
剤であって所期の目的を達成するものであればよく、特
に限定されるものではない。具体的には、脂肪族不飽和
結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合
物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等を
好適に用いることができる。具体的には、2−ベンゾチ
アゾリルサルファイド、ベンゾチアゾール、チアゾー
ル、ジメチルアセチレンダイカルボキシレート、ジエチ
ルアセチレンダイカルボキシレート、BHT、ブチルヒ
ドロキシアニソール、ビタミンE、2−(4−モルフォ
ジニルジチオ)ベンゾチアゾール、3−メチル−1−ブ
テン−3−オール、アセチレン性不飽和基含有オルガノ
シロキサン、アセチレンアルコール、3−メチル−1−
ブチル−3−オール、ジアリルフマレート、ジアリルマ
レエート、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、
ジメチルマレエート、2−ペンテンニトリル、2,3−
ジクロロプロペン等が挙げられるが、これらに限定され
るわけではない。
【0041】また、本発明の粘着剤組成物には、必要に
応じて、各種支持体(金属芯、プラスチックフィルム、
金属ホイル、紙等)に対する接着性を向上させるための
接着付与剤を添加することができる。接着付与剤の例と
しては、各種シランカップリング剤やエポキシ樹脂等が
挙げられる。特にエポキシ基、メタクリロイル基、ビニ
ル基等の官能基を有するシランカップリング剤は、硬化
性に及ぼす影響も小さく、接着性の発現にも効果が大き
く使いやすい。但し、使用できるシランカップリング剤
としてこれらに限定されるものではない。また、シラン
カップリング剤やエポキシ樹脂と併用してこれらの反応
触媒を添加することができる。これらの使用にあたって
は、ヒドロシリル化反応に対する影響を考慮しなければ
ならない。
【0042】また、本発明の粘着剤組成物には、各種充
填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、界面活性剤、
溶剤、シリコン化合物を適宜添加してよい。上記充填剤
の具体例としては、シリカ微粉末、炭酸カルシウム、ク
レー、タルク、酸化チタン、亜鉛華、ケイソウ土、硫酸
バリウム等が挙げられる。これらの充填剤の中では、特
にシリカ微粉末、とりわけ粒子径が50〜70nm(B
ET比表面積が50〜380m2 /g)程度の微粉末シ
リカが好ましく、その中でも表面処理を施した疎水性シ
リカが、強度を好ましい方向に改善する働きが大きいの
で特に好ましい。
【0043】次に、本発明の粘着製品の製造方法を製造
プロセスの例を挙げて説明する。ただし、本発明の製造
方法においては、支持体に粘着剤組成物を塗布し熱硬化
させるものであればよく、以下の例に限定されるもので
ない。
【0044】支持体上にコーターで本発明の粘着剤組成
物を塗布し、これを加熱硬化させて粘着製品を得る。支
持体としては、合成樹脂製又は変成天然物製のフィル
ム、紙、あらゆる種類の布、金属箔等を用いることがで
きる。支持体の具体例としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル、ポリウレタン、セロハン、含浸
紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、布、アセテート
布、不織布、ガラス布、金属箔が挙げられるが、これら
に限定されるわけではない。これらはそれぞれ単独で用
いてもよいし、少なくとも2種以上を積層して用いても
よい。
【0045】熱硬化させる方法は特に限定されないが、
その温度は、使用する重合体及び添加される化合物等の
種類により異なるが、通常50℃〜180℃の範囲内が
好ましい。硬化時間は、使用する重合体、添加される化
合物、反応温度等により異なるが、通常0.1分〜24
時間、好ましくは1分〜10時間、さらに好ましくは1
分〜1時間の範囲内である。
【0046】本発明においては、(A)成分として飽和
炭化水素系重合体を用いていることから、得られる粘着
剤は優れた耐熱性、耐候性、耐水性、耐薬品性、電気絶
縁性を有し、その適用範囲は広く幅広い用途に応用でき
得る。さらに(A)成分としてイソブチレン系重合体を
用いれば、これらの特性に加え、低透湿性、低吸湿性、
低気体透過性に優れた粘着剤を得ることができる。
【0047】本発明の粘着製品は、包装用粘着テープ、
事務用粘着テープ、塗装マスキング用テープ、電気絶縁
用粘着テープ、結束用粘着テープ、保護用粘着テープ、
識別・装飾用粘着テープ及びシート、医療用粘着テー
プ、両面粘着テープ、電磁波障害対策フィルム及びテー
プ、再剥離フィルム及びテープ、化粧板フィルム、半導
体チップ搬送用テープ、マーキングフィルム、深絞り加
工用保護フィルム、ガラス飛散防止フィルム、発泡粘着
テープ、防水・止水テープ、防食用粘着テープ、表面保
護用粘着テープ、ダイシング用粘着テープ、バックグラ
インド用粘着テープ、印刷用粘着シート、粘着ラベル等
の粘着製品に好適な材料となる。
【0048】
【実施例】以下の実施例に基づき本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。
【0049】実施例1 (A)成分としては、特開平8−134220に記載さ
れている方法により合成した下記の構造を示す化合物
(分析値は表1に示す)を使用した。ただし、表中、G
PC測定値はポリスチレン換算。 1H−NMR測定によ
る末端官能基数は、開始剤残基に対する末端官能基数を
示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【化9】
【0052】(A)成分100重量部に対し、酸化防止
剤としてMARK AO−50(アデカアーガス化学
(株))を1重量部加えて、手混ぜ混練した。この際、
酸化防止剤を溶解させるため70℃程度に加温した。つ
いで、この混合物に(B)成分として下記に構造を示す
化合物B1;
【0053】
【化10】
【0054】を(A)成分100重量部に対し4.7重
量部混合した。更に、(C)成分としてビス(1,3−
ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサ
ン)白金錯体触媒(17.9×10-5mmol/μl、
キシレン溶液)を白金が(A)成分のアルケニル基量の
モル数に対して5×10-4当量、及び、保存安定性改良
剤として2−フェニル−3−ブチン−2−オールを白金
に対して300モル当量を秤量し、均一混合した。この
ようにして得られた粘着剤組成物を50℃にて10時間
放置することで、組成物を泡抜きさせた。この後、さら
に80℃程度に加温することで、組成物の粘度を低く
し、乾燥後の厚さが約100μmとなるように厚さ50
μmのコロナ処理を施したポリエチレンテレフタレート
フィルム(東レ(株)製)に塗布し、室温で1時間乾燥
させた後、150℃で20分間加熱硬化させ、粘着テー
プを作製した。このように得られた粘着テープについ
て、粘着特性(粘着力、タック)をJIS Z−023
7に準じ、以下の方法にしたがって測定した。配合表及
び結果を表2に示した。
【0055】(1)粘着力 得られた粘着テープを幅25mmに切断し、粘着テープ
の粘着面をステンレス鋼板(SUS#304)に貼着、
30分放置した後、引張試験機にて23℃、65%RH
条件下、剥離速度300mm/minで180度引き剥
がし粘着力を測定した。ただし、SUS板の表面は24
0番耐水研磨紙にて研磨したものを使用した。 (2)タック 傾斜角30度の斜面に、得られた粘着テープをセット
し、23℃、65%RH条件下、助走距離10cmでス
テンレス鋼製ボールを転がし、粘着面10cm以内のと
ころで停止する最大のボール番号を測定した。 (3)耐候、耐水評価 屋外にて1週間放置後のサンプルの外観の変化について
観察を行って耐候評価を行い、結果を表2に示した。さ
らに、ステンレス鋼板に貼り付けた粘着テープを水に浸
し、3日間放置した後、その粘着力の強さを手剥がしす
ることで耐水評価を行った。この結果を表2に示した。
耐候評価については、外観変化がないものを○、一部変
化が見られるものを△、変色の見られるものを×とし
た。耐水評価については、手剥がしで、粘着力の変化が
ないものを○、やや剥がれやすくなったものを△、すぐ
に剥がれたものを×とした。
【0056】
【表2】
【0057】実施例2 実施例1における(B)成分を前記の化合物B1を3.
7重量部、さらに下記のような構造を有する化合物B
2;
【0058】
【化11】
【0059】を0.5重量部を併用し、その他は同様に
配合し、評価を行った。配合表及び結果を表2に示す。
【0060】表より、本発明における粘着剤組成物は、
タックと粘着力のバランスに優れることが明らかであ
る。また、耐候性、耐水性ともに良好であるという結果
が得られた。
【0061】
【発明の効果】本発明により、耐候性、耐水性等に優
れ、溶剤を使わない粘着剤組成物を提供することができ
る。更に、この組成物を用いた粘着製品の製造方法も提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA01 AA07 AA17 CA02 CA04 CA05 CA06 CA08 CB01 CB02 CC02 FA05 GA01 4J040 CA051 CA052 CA101 CA102 DA141 DA142 EK041 EK042 GA02 GA24 HA096 HD32 JA01 JA09 JB09 KA14 LA01 LA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中に少なくとも1個のヒドロ
    シリル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素
    系重合体、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリ
    ル基を有する化合物、及び、(C)ヒドロシリル化触媒
    からなり、(B)成分全体のヒドロシリル基のモル数が
    (A)成分全体のアルケニル基のモル数に対して0.8
    〜1.4倍であることを特徴とする粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の重合体は、ヒドロシリル化
    反応可能なアルケニル基を、分子末端に有する請求項1
    記載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 (A)成分の重合体は、イソブチレン系
    重合体である請求項1又は2記載の粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分の重合体は、水添ポリイソプ
    レン系重合体及び水添ポリブタジエン系重合体からなる
    群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2
    記載の粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分の化合物は、平均して1分子
    中に2〜6個のヒドロシリル基を有するポリオルガノハ
    イドロジェンシロキサンである請求項1、2、3又は4
    記載の粘着剤組成物。
  6. 【請求項6】 粘着剤組成物を支持体に塗布した後、硬
    化させる粘着製品製造方法であって、該粘着剤組成物が
    下記成分;(A)分子中に少なくとも1個のヒドロシリ
    ル化反応可能なアルケニル基を有する飽和炭化水素系重
    合体、(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基
    を有する化合物、及び、(C)ヒドロシリル化触媒から
    なり、かつ、(B)成分全体のヒドロシリル基のモル数
    が(A)成分全体のアルケニル基のモル数に対して0.
    8〜1.4倍である粘着剤組成物であることを特徴とす
    る粘着製品製造方法。
JP11108721A 1999-04-16 1999-04-16 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法 Pending JP2000297267A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11108721A JP2000297267A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11108721A JP2000297267A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000297267A true JP2000297267A (ja) 2000-10-24

Family

ID=14491885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11108721A Pending JP2000297267A (ja) 1999-04-16 1999-04-16 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000297267A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006005159A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Shin Etsu Chem Co Ltd ダイシング・ダイボンド用接着テープ
JP2007005611A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウエハ固定用粘着テープ
JP2014125529A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Lintec Corp 仮固定用粘着シート

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006005159A (ja) * 2004-06-17 2006-01-05 Shin Etsu Chem Co Ltd ダイシング・ダイボンド用接着テープ
JP2007005611A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Furukawa Electric Co Ltd:The 半導体ウエハ固定用粘着テープ
JP2014125529A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Lintec Corp 仮固定用粘着シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0550554B2 (ja)
JP4892922B2 (ja) 重剥離コントロール剤及びそれを用いた無溶剤型剥離紙用シリコーン組成物
JP4623410B2 (ja) シリコーン系感圧接着剤および粘着テープ
JP2011202179A (ja) 粘着剤組成物および粘着剤
JP4057174B2 (ja) 粘着剤組成物および粘着製品の製造方法
JP2614478B2 (ja) フィルム状シリコーンゴム接着剤
WO1999060063A1 (fr) Composition durcissable
JPWO2016139955A1 (ja) シリコーン系感圧接着剤、およびシリコーン系感圧接着層を有する積層体
TW201923013A (zh) 矽酮黏著劑組成物、黏著帶、黏著片及雙面黏著片
JP2002285129A (ja) シリコーン感圧接着剤組成物
JP2003292926A (ja) 粘着剤組成物
JPH09316293A (ja) 硬化性組成物
JP2017508825A (ja) 湿気硬化性の半結晶性(メタ)アクリルオリゴマー並びに接着性物品におけるその製造及び使用方法
JP2002338890A (ja) シリコーン粘着剤用プライマー組成物
JP2000297267A (ja) 無溶剤型粘着剤組成物および粘着製品製造方法
JP6795086B2 (ja) シリコーン粘着剤用プライマー組成物及び物品
WO2009102000A1 (ja) フラットパネルディスプレイ用透明粘着シート
JP4485129B2 (ja) シリコーン系感圧接着剤および感圧接着性フィルム
JP5144898B2 (ja) 剥離基材付き粘着製品
JPH10204222A (ja) 硬化性組成物
JP2005089568A (ja) 電波吸収材料用硬化性組成物、および電波吸収材料
JP2004307653A (ja) シリコーン粘着剤用プライマー組成物
TW202104445A (zh) 鉑族金屬系觸媒及硬化性有機聚矽氧烷組成物以及剝離片
JPH0645782B2 (ja) 粘着テープ、シート、ラベル又は箔の製造方法
JPH0977979A (ja) オルガノポリシロキサン組成物及び剥離紙

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040317