JP2000294037A - 電気絶縁組成物及び電線・ケーブル - Google Patents

電気絶縁組成物及び電線・ケーブル

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JP2000294037A
JP2000294037A JP11102944A JP10294499A JP2000294037A JP 2000294037 A JP2000294037 A JP 2000294037A JP 11102944 A JP11102944 A JP 11102944A JP 10294499 A JP10294499 A JP 10294499A JP 2000294037 A JP2000294037 A JP 2000294037A
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Takanori Yamazaki
孝則 山崎
Kiyoshi Watanabe
清 渡辺
Terushi Katagai
昭史 片貝
Takeshi Okuyama
健 奥山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁体として耐水トリー性に優れ、長期に渡
って優れた電気性能を維持できると共に、絶縁破壊性能
の高い絶縁体組成物及びこれを用いた電線・ケーブルを
提供する。 【解決手段】 ポリエチレン又は(及び)エチレン共重
合体97〜60重量部とスチレン成分含有エラストマ3
〜40重量部を含有する樹脂組成物あるいはその架橋物
から成る絶縁体を導体上に具備する電線・ケーブル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁組成物及
びこれを絶縁体として用いた電線・ケーブルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に電線・ケーブルにおける電気絶縁
体用の材料としてはポリオリフィン、特にポリエチレン
を架橋したいわゆる架橋ポリエチレンが広く使用されて
いる。この架橋ポリエチレンを絶縁体として導体を被覆
した電線・ケーブルは、優れた電気絶縁性及び耐熱性を
有する。
【0003】しかしながら、この架橋ポリエチレンから
なる絶縁体は、湿潤若しくは浸水雰囲気で使用される
と、その内部に水トリーが発生し、材料の持つ優れた電
気絶縁性能が大きく低下するという欠点を有している。
【0004】このようなことから、電線・ケーブルの中
の水トリー発生原因となる異物やボイド等の欠陥を除去
するため、多くの努力が払われてきており、絶縁材料で
あるポリエチレン、架橋ポリエチレン等のレジンの品質
管理や電線・ケーブルの製造技術の改善によって、水ト
リーの発生抑止と絶縁破壊の強さの向上が図られてきて
いる。
【0005】しかし、現段階では、異物やボイドを完全
に除去することは困難な状況にあり、従って、従来技術
による電線・ケーブルにおいては、充分に水トリーの発
生を抑止し、絶縁破壊強さを向上させることは困難であ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
の問題点を有効に解決するために案出されたものであ
り、その目的は、絶縁体中にボイド、異物といった欠陥
が生じていても耐水トリー性、特に耐ボウタイトリーを
大幅に向上させることができる新規な電気絶縁組成物及
びこれを用いた電線・ケーブルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の電気絶縁組成物は、ポリエチレン、エチレン
共重合体あるいはこれ等の混合物97〜60重量部に対
し、分子中にスチレン成分を有するエラストマの1種又
は2種以上の混合物3〜40重量部を主成分として構成
される。
【0008】同様に、本発明の電線・ケーブルは、導体
外周に、直接又は半導電層を介して絶縁層を形成した電
線・ケーブルにおいて、上記絶縁層をポリエチレン、エ
チレン共重合体あるいはこれ等の混合物97〜60重量
部に対し、分子中にエチレン成分を有するエラストマの
1種又は2種以上の混合物3〜40重量部を含有する電
気絶縁組成物によって構成される。
【0009】本発明に用いられるポリエチレンとして
は、低密度ポリエチレン、中密度ぽりエチレン、直鎖状
低密度ぽりエチレン、高密度ぽりエチレンが挙げられ
る。
【0010】本発明の用いられるエチレン共重合体とし
ては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−スチレン共重合体などエチレンを過半に
含むポリオリフィン、さらに、これ等のポリエチレン、
エチレン共重合体に無水マレイン酸やビニルシラン等を
グラフトしたものが挙げられる。
【0011】上記の如きポリマは、これを単独で使用す
る他、2種以上併用することが可能である。
【0012】本発明における、分子中にスチレン成分を
含有するエラストマとして好ましいものは、水添スチレ
ンブタジエンスチレン共重合体、水添スチレンイソプレ
ンスチレン共重合体、水添スチレンブタジエンラバー、
水添スチレンイソプレンラバー、スチレンエチレンブチ
レンオレフィン結晶ブロック共重合体の1種又は2種類
以上をブレンドしたものである。
【0013】そもそも本発明は、本発明者等が、電線・
ケーブル及び付属品について、絶縁破壊強さを向上し、
耐水トリー性の優れるポリエチレンを鋭意研究した結
果、ポリエチレンまたは、エチレン共重合体、あるいは
これらの混合物に、分子中にスチレン成分を有するエラ
ストマを1種または2種類以上配合すると有効であるこ
とを発見し、かかる発見に基いて為されたものである。
【0014】本発明において、ポリエチレン又は(及
び)エチレン共重合体に、分子中にスチレン成分を含有
するエラストマをブレンドする理由は、これによってエ
ラストマ分子中の芳香環が電子をトラップして共鳴構造
をとって安定化することと、エラストマであるので、機
械的なストレスクラックに対して強いので、2つの効果
が相乗的に作用してトリーの成長を抑止されるためであ
る。
【0015】ここで、水添スチレンブタジエンスチレン
共重合体、水添スチレンイソプレンスチレン共重合体、
水添スチレンブタジエンラバー、水添スチレンイソプレ
ンラバー、スチレンエチレンブチレンオレフィン結晶ブ
ロック共重合体等、分子中にスチレン成分を有するエラ
ストマの1種または2種類以上の混合物の配合量をポリ
エチレンまたはエチレン共重合体、あるいはこれらの混
合物97〜60重量部に対して、3〜40重量部となる
如き割合とした理由は、3重量部未満では、水トリー、
殊にボウタイトリーを抑止する効果に乏しく、又40重
量部を越えると電気特性が悪くなるためである。
【0016】また、上記化合物の他に、酸化防止剤、滑
剤、着色剤等の添加剤を加えることは一向に差し支えな
い。
【0017】本発明においては、ポリエチレン又は(及
び)エチレン共重合体97〜60重量部と分子中にスチ
レン成分を有するエラストマ3〜40重量部を含有する
上記の如き樹脂組成物を架橋せしめて成る架橋物を絶縁
体としても良い。
【0018】かかる架橋物の例としては、該樹脂組成物
を有機過酸化物を架橋物としてさせる化学架橋法によっ
て架橋せしめた架橋物が挙げられる。かかる化学架橋法
に用いられる有機過酸化物としては、ジクミルパーオキ
サイド、1−(2−tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)−1−イソプロピルベンゼンまたは1−(2−
tert−ブチルパーオキシイソプロピル)−3−イソ
プロピルベンゼン、1,3−ビス−(tert−ブチル
パーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2.5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−(tert−ブチルパーオ
キシ)−ヘキシン−3等の有機過酸化物が挙げられ、こ
れ等は単独あるいは2種類以上混合して用いることが出
来る。
【0019】又、上記の化学架橋法を実施するための方
法としては、例えば、所要の樹脂組成物成分に有機過酸
化物を架橋として添加・配合して絶縁層を押出成形し、
次いで加熱架橋する工程によって化学架橋された絶縁体
を有する電線・ケーブルを製造する方法を用いることが
出来る。上記の如き方法においては、有機過酸化物と一
緒に、押出形成時のスコーチを防止する作用のあるα−
芳香族置換−α−メチルアルケンの不飽和二量体を併用
することも可能である。
【0020】ここに、有機過酸化物と併用されるスコー
チ防止のためのα−芳香族置換−α−メチルアルケンの
不飽和二量体としては、α−メチルスチレン、パラ−メ
チル−α−メチルスチレン、パラ−イソプロピル−α−
メチルスチレン、メタ−エチル−α−メチルスチレン、
メタ−メチル−α−メチルスチレン、ar−ジメチル−
α−メチルスチレン、ar−クロル−α−メチルスチレ
ン、ar−クロル−ar−メチル−α−メチルスチレ
ン、ar−ジメチル−α−メチルスチレン、ar−メチ
ル−ar−イソプロピル−α−メチルスチレン等の不飽
和二量体が包含され、不飽和二量体の具体例として、α
−メチルスチレンの二量体である2,4−ジフェニル−
4−メチル−1−ペンテンを挙げることができる。
【0021】絶縁体を架橋する方法としては、上記の化
学架橋法の他にビニルトリメトキシシラン等のシラン類
を用いたシラン水架橋や電子線等の電離放射線による照
射架橋がある。
【0022】
【発明の実施の形態】次ぎに、本発明の実施の形態例を
添付の図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は、本発明に係る電線・ケーブルの断
面構成例を説明するための断面概略説明図である。最下
段に示されるのは、導体1とその上の絶縁体2を有する
電線・ケーブルを示し、中段に示されるのは、導体1と
その上に設けられた内部半導電層3及びその外周に設け
られた絶縁層2を有する電線・ケーブルを示し、さらに
最上段に示されるのは、導体1とその上の内部半導電層
3、その外周の絶縁体2及びその上の外部半導電層4を
有する電線・ケーブルを示す。
【0024】例えば、有機過酸化物を架橋剤として用い
る化学架橋により架橋された絶縁体を具備する電線・ケ
ーブルの製造工程は、絶縁体に対応する組成物成分を
(該有機過酸化物と共に)配合・混練してペレットと
し、必要に応じて設けられる内部半導体層、外部半導電
層用のペレットを用意し、押出機を用いて導体上に所望
の断面構成となる如くに電線・ケーブルを形成し、次い
で成形物を加熱・架橋ステップで処理して該絶縁体を架
橋することによって実施される。
【0025】又例えば、ビニルアルコキシシランでポリ
マをシラン変性して水との反応によって架橋させるシラ
ン水架橋により架橋された絶縁体を具備する電線・ケー
ブルの製造工程の一つは、絶縁体に対応する組成成分中
のビニルアルコキシシラン及びそのシラン化反応を促進
するためパーオキサイドを除く成分をドライブレンドし
た混合物、上記ビニルアルコキシシラン・パーオキサイ
ド混合物、必要に応じて設けられる内部半導電層、外部
半導電層用の組成成分混合物を用意し、これ等を押出機
を用いて導体上に所望の断面構成となる如くに電線・ケ
ーブルを形成し、次いで成形物を水架橋処理して該絶縁
体を架橋することによって実施される。
【0026】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を比較例と対比
しつつ説明する。
【0027】(実施例1、比較例1)表1中に示される
実施例1(1〜9)の成分組成から成る絶縁組成物を、
断面積100mm2 の軟銅撚線上に、内部半導電層及び
外部半導電層と共に押出して、導体、その上の0.7m
m厚の内部半導電層、その上の6mm厚の絶縁体、その
上の0.7mm厚の外部半導電層を有する電線・ケーブ
ルを形成し、下記の如き評価試験の試料に供した。同様
にして、表1中に示される比較例1(1〜3)の成分組
成によって、比較のための電線・ケーブルを形成し、評
価試験の試料に供した。
【0028】実施例1(1〜9)及び比較例1(1〜
3)によって得られた電線・ケーブルの評価結果は、表
1中に示される。
【0029】電線・ケーブルの製造工程:表1中に示さ
れる如き絶縁体用の配合成分を、120℃の熱ロールを
用いて混練してシートを作り、ペレタイザを用いてペレ
ットとした。内部半導電層及び外部半導電層用の組成物
として、エチレン酸ビニル共重合体100重量部にアセ
チレンブラック(導電性付与剤)65重量部及び有機過
酸化物としてα−α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−
m−イソプロピル)ベンゼン0.5重量部混和した組成
物を調製した。絶縁体用ペレットを140℃に設定した
150mm押出機に導入し、内部半導電層用及び外部半
導電層用組成物と共に押出して軟銅撚線導体、内部半導
電層、絶縁体及び外部半導電層を有する電線・ケーブル
を製造した。(図1参照) (実施例2、比較例2)有機過酸化物を架橋剤とする化
学架橋法によって架橋された絶縁体を有する電線・ケー
ブルの実施例が比較例と共に示される。
【0030】表2中に示される実施例2(1〜9)の成
分組成から成る絶縁組成物を、断面積100mm2 軟銅
撚線上に、内部半導電層及び外部半導電層と共に押出し
て、導体、0.7mm厚の内部半導電層を有する如くに
成形し、次いで成形物を加熱架橋処理することによって
該絶縁体を架橋させて電線・ケーブルを製造して、下記
の如き評価試験の試料に供した。同様にして、表2中に
示される比較例2(1〜3)の成分組成によって、比較
のために電線・ケーブルを製造し、評価試験の試料に供
した。
【0031】実施例2(1〜9)及び比較例2(1〜
3)によって得られた電線・ケーブルの評価結果は、表
2中に示される。
【0032】電線・ケーブルの製造工程:表2中に示さ
れる絶縁体用の配合成分を、120℃の熱ロールを用い
て混練してシートを作り、ペレタイザを用いてペレット
とした。内部半導電層及び外部半導電層用の組成物とし
て、エチレン酢酸ビニル共重合体100重量部にアセチ
レンブラック(導電性付与剤)65重量部及び有機過酸
化物としてα−α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m
−イソプロピル)ベンゼン0.5重量部混和した組成物
を調製した。絶縁体用ペレットを140℃に設定した1
50mm押出機に導入し、内部半導電層用及び外部半導
電層用組成物と共に押出して軟銅撚線導体、内部半導電
層、未架橋絶縁体及び外部半導電層から成る押出成形物
とし、これを直ちに280℃、10気圧の窒素ガスを媒
体とした乾式架橋管内に導いて加熱架橋処理し、その
後、冷却することによって架橋された絶縁体を有する電
線・ケーブルを製造した。(図1参照) (実施例3、比較例3)ビニルトリアルコキシシランに
よりシラン変性し、これを水架橋するシラン水架橋法に
よって架橋された絶縁体を有する電線・ケーブルの実施
例が比較例と共に示される。
【0033】表3中に示される実施例3(1〜9)の絶
縁体組成物成分からビニルトリアルコキシシラン(ビニ
ルトリメトキシシラン)及びパーオキサイドを除く成分
の混合物、該ビニルトリアルコキシシラン及び該パーオ
キサイドの混合物、内部半導電層用及び外部半導電層用
組成物を押出機に供給して、断面積100mm2 の軟銅
撚線上に0.7mm厚さの内部半導電層、6mm厚の未
架橋のシラン変性された絶縁体及び0.7mm厚の外部
半導電層から構成された成形物とし、次いで水架橋処理
することによって該絶縁体を架橋させて電線・ケーブル
を製造し、下記の如き評価試験の試料に供した。同様に
して、表3中に示される比較例3(1〜3)の成分組成
によって、比較のための電線・ケーブルのための電線・
ケーブルを製造し、評価試験に試料に供した。
【0034】実施例3(1〜9)及び比較例3(1〜
3)によって得られた電線・ケーブルの評価結果は、表
3中に示される。
【0035】電線・ケーブルの製造工程:実施例1、2
に準じて電線・ケーブルを製造した。
【0036】但し、表3中に示される絶縁体用の組成成
分からビニルトリアルコキシシラン(ビニルトリメトキ
シシラン)及びパーオキサイドを除く配合成分を予めド
ライブレンドし、約200℃の130mm押出機に投入
し、該ビニルトリアルコキシシラン及び該パーオキサイ
ドを押出機のホッパ下部から注入して押出成形し、該絶
縁体成分の混合、シラングラフト反応によるシラン変性
及び押出成形を同時に行った。この様にして得られた成
形物を、80℃、95%水蒸気の雰囲気に24時間放置
して水架橋処理し、シラン水架橋法によって架橋された
絶縁体を有する電線・ケーブルを製造した。
【0037】(評価試験)これらの各試料について、交
流絶縁破壊電圧、ボウタイトリー発生数誘電正接、ゲル
分率を以下の方法で調べた。
【0038】交流絶縁破壊電圧:各試料を90℃におい
て、170kV/10分印加後、5kV/10分で昇圧
し、その絶縁破壊電圧を測定した。
【0039】ボウタイトリー特性:ケーブルを90℃の
温水中に浸せきし、導体と水との間に50Hz,9kV
の交流電圧を500日間印加した後、ケーブル断面をス
ライスしてメチレンブルー水溶液で煮沸染色し、光学顕
微鏡を用いてボウタイトリーの累積発生個数を計数し
た。
【0040】誘電正接:シェーリングブリッジを用い、
ケーブル絶縁体に係る電界を100kV/mmとし、そ
の時の誘電正接を測定し、誘電正接の値が0.05以下
であれば○印、それを越えるものを×印として評価し
た。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】表1〜表3に示したように、実施例1〜3
の場合は交流破壊電圧が高く、ボウタイトリーの発生数
が少なく、さらに、誘電正接が良好である。
【0045】一方、比較例1(1)、2(1)、3
(1)は、本発明の水添スチレンブタジエンスチレン共
重合体、水添スチレンイソプレンスチレン共重合体、水
添スチレンブタジエンラバー、水添スチレンイソプレン
ラバー、スチレンエチレンブチレンオレフィン結晶ブロ
ック共重合体等、分子中にスチレン成分を有するエラス
トマーをブレンドしない場合で、ボウタイトリーの発生
数が多くなっている。また、比較例1(2)、2
(2)、3(2)は本発明の分子中にスチレン成分を有
するエラストマーをブレンドしているが、規定量未満で
あり、ボウタイトリーの抑止効果が不十分である。
【0046】さらに、比較例1(3)、2(3)、3
(3)は本発明の分子中にスチレン成分を有するエラス
トマーのブレンド量が、規定量を越えており、絶縁破壊
強さが低下するとともに、誘電特性も劣っている。
【0047】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、耐トリー
性、特に耐ボウタイトリー性が大幅に向上され長期に渡
って優れた電気性能を維持出来ると共に、高い絶縁破壊
性能を有する電線・ケーブルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電線・ケーブルの実施例における
断面概略図である。
【符号の説明】
1 導体、軟銅撚線 2 絶縁体 3 内部半導電層 4 外部半導電層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片貝 昭史 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 奥山 健 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 Fターム(参考) 5G305 AA02 AA14 AB02 AB06 BA12 BA22 BA24 CA01 CA02 CA47 CA51 CA52

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン、エチレン共重合体あるい
    はこれ等の混合物97〜60重量部に対し、分子中にス
    チレン成分を有するエラストマの1種又は2種以上の混
    合物3〜40重量部を含有することを特徴とする電気絶
    縁組成物。
  2. 【請求項2】 上記分子中にスチレン成分を有するエラ
    ストマが水添スチレンブタジエンスチレン共重合体、水
    添スチレンイソプレンスチレン共重合体、水添スチレン
    ブタジエンラバー、水添スチレンイソプレンラバー、ス
    チレンエチレンブチレンオレフィン結晶ブロック共重合
    体の1種又は2種以上から成ることを特徴とする請求項
    1記載の電気絶縁組成物。
  3. 【請求項3】 導体上に、直接又は半導電層を介して、
    絶縁層を有する電線・ケーブルにおいて、上記絶縁層が
    ポリエチレン、エチレン共重合体あるいはこれ等の混合
    物97〜60重量部に対し、分子中にスチレン成分を有
    するエラストマの1種又は2種以上の混合物3〜40重
    量部を含有する電気絶縁組成物によって構成されること
    を特徴とする電線・ケーブル。
  4. 【請求項4】 上記分子中にスチレン成分を有するエラ
    ストマが水添スチレンブタジエンスチレン共重合体、水
    添スチレンイソプレンスチレン共重合体、水添スチレン
    ブタジエンラバー、水添スチレンイソプレンラバー、ス
    チレンエチレンブチレンオレフィン結晶ブロック共重合
    体の1種又は2種以上から成ることを特徴とする請求項
    3記載の電線・ケーブル。
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